JP4274285B2 - 情報ピックアップ装置及び光ディスク装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ光などの光ビームを光ディスク等の光情報記録媒体上に照射することにより、光情報を再生する光情報記録媒体の情報ピックアップ装置及び光ディスク装置に関する。
本発明に係わる従来の技術を説明する。
図18に於いて、レーザ光源1から出射した光束はビームスプリッタ2を通過してコリメータレンズ3に入射し平行光束となり絞り5で所定の光束に制限されて対物レンズ6へ入射する。この対物レンズ6は平行光束が入射したときにある所定の厚みの基板7(ここではt=0.6mm)を通して無収差の光スポットを情報記録面8上へ結像させる。
この情報記録面8で情報ピットにより変調されて反射した光束は、対物レンズ6、コリメータレンズ3を介してビームスプリッタ2に戻り、ここでレーザ光源1からの光路から分離され、受光手段9へ入射する。この受光手段9は多分割されたPINフォトダイオードであり、各素子より、入射した光束の強度に比例した電流を出力し、この電流を図には示さない検出回路系に送りここで情報信号、フォーカスエラー信号、トラックエラー信号を生成する。このフォーカスエラー信号、トラックエラー信号に基づき磁気回路とコイル等で構成される2次元アクチュエータ(図示せず)で対物レンズ6を制御し、常に情報トラック上に光スポット位置を合わせる。
このような情報ピックアップでは対物レンズ6で集光される光スポットを小さくする為大NA(例えばNA0.6)であるので、このような集光光束中に置かれる基板7の厚みが所定の厚みからずれると大きな球面収差が発生する。
図19でこれを説明するとNA0.6、レーザ光源から出射されるレーザ光の波長635nm、基板厚み0.6mm、基板屈折率1.58の条件で最適化された対物レンズで、基板の厚みが0.6mmからずれた場合、0.01mmずれるごとに0.01λrms程収差が増大する。基板厚みが±0.07mmずれると0.07λrmsの収差となり、読み取りが正常に行える目安となるマレシャルの限界値に達してしまう。
この為基板の厚み0.6mmの光情報記録媒体にかえて例えば基板の厚み1.2mmの光情報記録媒体の情報記録面の情報を再生しようとする場合、アクチュエータ部で基板の厚み1.2mmの光情報記録媒体に対応した対物レンズ11と絞り10(図18参照)に切り替えて再生する方法が提案されている。
或いは基板の厚み0.6mmの光情報記録媒体用と基板の厚み1.2mmの光情報記録媒体用の2個の情報ピックアップを装置につける方法も提案されている。
また、情報ピックアップの光学系中にホログラムを設け、これを透過する0次光と1次光の夫々を基板の厚み0.6mmの光情報記録媒体と基板の厚み1.2mmの光情報記録媒体に対応する光スポットとして情報記録面に集光させる方法も考えられている。
前述のように、1台の光ディスク装置で異なる基板厚を有する光ディスク(光情報記録媒体)を再生可能とする装置とするために、例えば光ディスクの基板厚が0.6mm用と1.2mm用それぞれに対応する対物レンズを2個取り付けたり、ディスクの基板厚が0.6mm用と1.2mm用の2個の光ピックアップを装置につける方法では情報ピックアップ装置及び光ディスク装置をコンパクトで低コストとすることは出来ない。
又、同じ基板厚みであっても、情報記録密度の差が大きい光情報記録媒体(例えば、CD、DVD)の場合、その読取りスポットの大きさが情報ピットサイズに対し不適当となり再生性能が低下する。
情報ピックアップ中にホログラムを設け、これを透過する0次光と1次光の夫々を0.6mm厚基板と1.2mm厚基板に対応する光スポットとして情報記録面に集光させる方法では、常に光情報記録媒体の情報記録面に向け2つの光束が出射されるため、一方の光束による光スポットでの情報読み出しを行うときは他方の光束は読み出しには寄与しない不要光となり、ノイズ増大要因となる。又、レーザー光強度を分割して用いる事になるため、光量低下によるS/N比低下や、S/N比低下を防ぐために光量を増大させた場合にはレーザー寿命が低下してしまう。さらに記録を行う方式とするときは出射ロス分が増大することにより、より高い出力のレーザーが必要となりコストが高くなる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。すなわち、一つの光ピックアップで異なる基板厚を有する光情報記録媒体を再生可能とし、相互に互換性を有する構造が簡単でコンパクトな情報ピックアップ装置及び光ディスク装置を提供することを目的としたものである。
また、本発明は、情報記録密度の異なる光情報記録媒体を再生可能とし、相互に互換性を有する構造が簡単でコンパクトな情報ピックアップ装置及び光ディスク装置を提供することを目的としたものである。
上記目的は、レーザー光源と、ビームスプリッタと、前記ビームスプリッタを通過した前記レーザー光源からの光束を光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面上に集光する正の屈折力を有する対物レンズと、前記情報記録面で反射され前記対物レンズを通過した光束を受光する受光手段と、を備え、前記光情報記録媒体の情報を読み出し可能な情報ピックアップ装置において、前記ビームスプリッタと前記対物レンズの間の光路上に、前記レーザー光源から出射され前記ビームスプリッタを通過した発散光が入射され、ほぼ平行光束とする正の屈折力を有するレンズを有し、前記レンズを光軸方向に移動させて前記対物レンズの倍率を変えることにより、温度変化によって発生する球面収差を補正することを特徴とする情報ピックアップ装置によって達成される。
本発明は対物レンズに入射するレーザ光源からの光束の発散度を光情報記録媒体の透明基板の厚みに応じて変えることにより基の厚みが異なる光情報記録媒体の再生を可能としたものである。
本発明により、基板厚みのことなる光情報記録媒体を1つの情報ピックアップ装置で再生可能とし、相互に互換性を有する構造が簡単でコンパクトで低コストな情報ピックアップ装置及び光ディスク装置が提供されることとなった。
さらに、対物レンズは1つのみであるので対物レンズを駆動するアクチュエータの可動部が小型軽量化でき、消費電流を低くすることができる。又、感度を上げるのが容易であり、光ディスクの高速回転に対応しやすい。
又、読み出しに用いる光スポットは一つなのでパワーロスがなくS/N比が向上する。
記録を行う方式では出射効率がよく、より低いレーザーパワーで書込が可能である。
又、3種類以上の厚みの基板への対応や、個々の基板の厚みばらつきの補正も容易に対応することが可能となる。
図1は、NA0.60、基板厚み0.60mm、基板屈折率1.58の条件で波長635nmの平行光束が入射するときに収差補正が最適化された対物レンズ6に光束を入射させたときの光路図である。無限遠よりの光束は絞り5、対物レンズ6、基板7を通り情報記録面8に相当する位置に集光する。このような対物レンズ6はレンズ面に非球面を用いることにより容易に波面収差0.000λrmsのものを得ることができる。
図2は、この対物レンズ6を用いたときの基板厚みと発散度の関係を示している。横軸は基板厚み、縦軸は対物レンズに入射する光束の発散度の関数である使用状態における対物レンズの倍率(対物レンズでみたレーザー光源と集光される光スポットの間の倍率)である。対物レンズより基板側へ出射する光束は常に収斂光であるので、対物レンズに収斂光が入射するときの符号を十、発散光が入射するときの符号は一とする。又この倍率が0のときは、対物レンズへは平行光が入射する。
図中に示す曲線は各基板厚に対し、波面収差を最小とする倍率を結んだものである。基準である基板厚み0.60mm、平行光入射に対し厚みが厚くなるときはマイナス、すなわち発散光、薄くなるときはプラスすなわち収斂光を入射させてやると収差が小さくなる。
図3は、基板の厚みが厚くなったときに、対物レンズ6に発散光を入射させた場合である。基板の厚みが厚くなるとその分球面収差がオーバーとなるのを、発散光入射とすることにより対物レンズでアンダーの球面収差を発生させ打ち消している。
前記と同じ対物レンズで、NA0.60、基板厚み1.61mmのとき、レーザ光源と情報記録面上にできる光スポットの間の倍率が−0.089倍とすると波面収差0.03λrmsとなり情報再生に充分な程度に補正される。
図4は逆に基板の厚みが薄くなったときに、対物レンズ6に収斂光を入射させた場合である。基板の厚みが薄くなった分発生するアンダーの球面収差を、収斂光入射でオーバーの球面収差を発生させ打ち消している。NA0.60で基板厚み0.10mmのとき、レーザ光源と情報記録面上の光スポットとの間の倍率を+0.112倍とすると、波面収差0.03λrmsとなる。なお図1、3、4ともに絞り5は対物レンズ6の前側焦点位置におかれており、どの場合も同じ直径である。
以下実施例を説明する。
各実施例において、数値例は、レーザー光源を第0面とし、ここから順に第i番目の面(絞り面を含む)の曲率半径をri、第i番目の面と第i+1番目の面の間の間隔をdi、第i番目の面と第i+1番目の面の間の媒質のレーザー光源波長での屈折率をniで表す。また空気の屈折率を1とする。
また、レンズ面に非球面を用いている場合においては、その非球面は光軸方向にX軸、光軸と垂直方向にH軸、光の進行方向を正とし、rを近軸曲率半径、Kを円錐係数、A4、A6、A8、A10、A12を非球面係数としたとき下式で表すレンズ面とする。
Figure 0004274285
実施例1
図5は基板厚み0.6mmの光情報記録媒体の再生に対応するときの構成を示す。
レーザ光源1から出射した光束は、ホログラムビームスプリッタ2を通過して光軸方向に移動可能な枠20で保持されたレンズ3を通ってほぼ平行光束となり、絞り5で所定の光束に制限されて対物レンズ6に入射する。対物レンズ6に入射した光束は対物レンズ6で集光され基板7を通して情報記録面8上に集光される。この情報記録面8で情報ピットにより変調されて反射した光束は、対物レンズ6、レンズ3を介してホログラムビームスプリッタ2に戻り、ここでレーザー光源1の光路から分離され、受光手段9へ入射する。この受光手段9は多分割されたPINフォトダイオードで構成され、各素子より、入射した光束の強度に比例した電流を出力し、この電流を図には示さない検出回路系に送りここで情報信号、フォーカスエラー信号、トラックエラー信号を生成する。このフォーカスエラー信号、トラックエラー信号に基づき磁気回路とコイル等で構成される2次元アクチュエータ(図示せず)で一体的に設けられている対物レンズ6と絞り5を制御し、常に情報トラック上に光スポット位置を合わせるように構成されている。
次にこの図5に示した例における数値例を示す。
i ri di ni
0 0.55 1
1 ∞ 3.0 1.514546
2 ∞ 23.9 1
3 −156 1.2 1.878333
4 −20.58 2.9 1
5 絞り∞ 0 1 (φ3.99)
6 2.0282 2.6 1.4981
7 −5.223 1.526 1
8 ∞ 0.6 1.58
9 情報記録面
r6の非球面係数
K = −0.54772
A4 = 0.50718 e−3
A6 = 0.32560 e−4
A8 = −0.60919 e−5
A10= −0.16366 e−5
r7の非球面係数
K =−21.8737
A4 = 0.98897 e−2
A6 = −0.29123 e−2
A8 = 0.57052 e−3
A10= −0.50245 e−4
上記数値例において、非球面係数の数値をe−2、e−3等を用いて表しているが、このe−2、e−3は×10 −2 、×10 −3 を表している。これは後述する数値例においても同様である。
本例では対物レンズ6に入射する光束の発散度は若干の収斂光であり、軸上での波面収差は情報記録面側NA0.6のとき0.001λrms、対物レンズがトラッキングにより0.1mmシフトしたとき0.006λrmsである。
又、レンズ3と対物レンズ6のトータルでのレーザー光源1と情報記録面8間の倍率は−0.123倍、レーザー光源側NAは0.074である。
若干の収斂光としたのは、レンズ3により発生する球面収差を対物レンズで打ち消す為である。
レーザー光源としては波長635nmの半導体レーザーでありその発散光は7°、30°程度の楕円状である。本実施例では前述のようにレーザー光源側NA0.074であり、中心部の4.3°の発散角分の光束を使用するのでほぼ一様な強度とみなせる。
又、半導体レーザーには通常5〜10μm程度の非点隔差があるが、この実施例では上記の通り倍率が−0.123倍であるので、情報記録面上での非点隔差は0.08〜0.15μm程度と充分に小さな値となり無視できる。
次に、より厚い第2の厚みt=1.2mmの光情報記録媒体71の読み取り時は、レンズ移動手段21によりレンズ3を光軸方向レーザ光源側の所定位置へ移動させる。及びNAを調整する為、絞り手段22で第2の絞り4を光路中に挿入する。この例においては、レンズ移動手段21とレンズ3で発散度変更手段を構成している。
図6にこのときの構成を示す。
図6に示した例における数値例は以下の通りである。
i ri di ni
0 0.55 1
1 ∞ 3.0 1.514546
2 ∞ 14 1
3 −156 1.2 1.878333
4 −20.58 10.99 1
5 絞り∞ 2.0 1 (φ3.51)
6 2.0282 2.6 1.4981
7 −5.223571 1.341 1
8 ∞ 1.2 1.58
9 情報記録面
r6、r7の非球面係数は先に示した図5の例と同じである。
レンズ3と対物レンズ6トータルでのレーザ光源1と情報記録面8間の倍率は−0.16倍、情報記録面側NAは0.52、光源側NAは0.083である。軸上での波面収差0.003λrms、対物レンズがトラッキングにより0.1mmシフトしたとき0.016λrmsである。なお、第2の絞り4は対物レンズ6のトラッキング時も移動しない。
このように、レンズ3を光軸上で移動させることで対物レンズで基板の厚みの違いによる球面収差を打ち消すことができ、基板厚みの異なる光情報記録媒体の情報を読み出すことができる。
基板厚みの異なる2種類(例えば0.6mm、1.2mm)の光情報記録媒体のみに対応する場合は、このレンズ移動手段21はモータやソレノイドを用いて構成し、レンズ3を保持している枠20を機械的に2点突き当て固定されるようにすれば良く、構成が簡単である。
3種以上に対応する場合は、レンズ3の光軸方向位置を検出する位置センサーを設け、このセンサーからの出力によりレンズ移動手段21を制御すれば良い。
又、絞り手段22はこのレンズ移動手段21と連動させることができ、レンズ移動手段に使用する1つのモータもしくはソレノイドで駆動させることにより小型に構成することができる。
更にこのレンズ移動手段21でレンズ3の光軸方向位置を微調整してやることにより個々の基板の厚みバラツキを補正してやることもできる。
NA0.60のとき基板厚みが0.60mmでなく0.57mm、もしくは0.63mmであると0.03λrmsの収差が発生する。基板厚み0.57mmのときはレンズ3を0.9mm対物レンズ側に移動させ、より収斂光を対物レンズ6に入射させることにより0.001λrmsまで補正される。基板厚み0.63mmのときは0.85mmレーザ光源側に移動させて発散光入射とし0.001λrmsまで補正できる。
又、この方式においては、厚み方向に複数の情報記録面を有する光情報記録媒体の夫々の面に対し最適な収差補正を行うことができる。
例えば厚み0.57mmの基板に更に厚み方向について0.03mmおきに2層記録層があるときは0.6±0.03mmに相当する収差補正を行えば良く、これは前記±0.03mmの誤差補正と同じ量のレンズ移動を行えばよい。
基板厚みのバラツキを補正するには、光情報記録媒体の情報記録面に少なくともフォーカシングサーボをかけた後、再生される信号の振幅が大きくなるように、もしくはジッターが小さくなるようにレンズ3の位置を光軸方向に移動させる。又、再生中もしくは少なくともフォーカシングサーボがかかった状態で待機中に前記動作を行うことにより、情報ピックアップ系内や光情報記録媒体の温湿度による球面収差発生を補正してやることができる。
さて、本実施例では、基板厚みが0.6mmの光情報記録媒体を読み取るとき平行光入射で収差補正された対物レンズ6を用いたが、基板厚み1.2mmの光情報記録媒体を読み取るとき平行光入射で収差補正された対物レンズを用い、レンズ3として対物レンズ6から光軸方向に離れた第1のレンズ位置で平行光束が出射されるものを用い、対物レンズ6に近い第2の位置でレンズ3から収斂光束が出射されるようにして2種もしくはそれ以上の基板厚みに対応することができる。
又、対物レンズ6として基板厚み0.8mmで平行光入射で収差補正されたものを用い、0.6mm厚対応のときはレンズ3が対物レンズ6に近い第2の位置で収斂光、1.2mm厚対応のときは対物レンズ6から離れた第1の位置で発散光が出射するようにしてやっても良い。
さらに、光情報記録媒体の基板厚みの差によって発生する球面収差を打ち消して光スポットを無収差とさせると共に、光情報記録媒体の情報記録面8の種類によって最適な光スポットサイズにしてやるのが好ましい。光スポットサイズは主に対物レンズ6の出射側NAと波長で決まる。ピット列がトラック状に記録された情報記録面8から情報を読み出す際、その大きさに対しNAが大きくスポットが小さすぎると、基板のチルト誤差、厚み誤差、偏光依存性、アイパターンの非対称性等が大きくなる。この為種類の差、具体的にはトラックピッチで代表される記録密度の差に応じて、スポットサイズを決める絞り径を変える手段を用意してやる。絞りを小さくしてNAを小さくすることにより光スポットは大きくなる。例えばCD規格の媒体の場合、波長λと対物レンズの出射側NAとの関係をλ/NA=1.75(μm)程度となるよう、λ=635nmの場合であればNA=0.36程度となるような絞りを入れてやる。このように絞ることにより対物レンズがフォーカシング、トラッキングしたときに発生する収差や、レンズを対物レンズから離れた第1の位置に決める設定精度が緩和される。
基板のそりやうねり、光情報記録媒体を回転させるスピンドルモータや、情報ピックアップ装置の組立誤差等で対物レンズと基板との間の平行度がずれるとコマ収差が発生する。この収差はNAが大きい程、又基板厚みが厚い程大きくなる。コマ収差が発生すると光スポットの1次リングに非対称性があらわれ、再生信号の劣化につながる。この為対物レンズ6へ入射する光束の発散度を変え厚い基板に対応するときは、情報記録面に入射する光束のNAは小さくなるようにしてやるのが好ましい。実施例ではNA0.6を0.52に絞ったが、CD対応であればλ=635nmとしてNA0.36になるように絞ってやる。もしくは対物レンズ6と一体でフォーカシング、トラッキング時可動の絞りを対物レンズの入射側焦点位置より光情報記録媒体側に設定してやることによって、発散度を変え厚い基板の光情報記録媒体に対応したときに絞り径を変えることなくNAを小さくすることができ、別体の絞りや可変絞りを設ける必要がなくなる。この効果は、絞り位置が光情報記録媒体面に近づけば近づくほど大きくなる。なお、対物レンズ6の出射側に設ける場合、光情報記録媒体の基板表面との必要な作動距離がとれる範囲で設定し、基板へのキズつき防止の為、絞りの光情報記録媒体面側には自己潤滑性をもたせるのが好ましい。
図6に示す実施例で仮に基板が0.3°傾くと波面収差は0.04λrmsに劣化する。これは大部分コマ収差である。ところで本構成では対物レンズに非平行光が入射するので、対物レンズがトラッキングによりシフトしたときには同じくコマ収差が発生する。よって光情報記録媒体にそり等で傾きが発生したときは対物レンズ6にシフトを与える(光軸と垂直な方向に移動する)ことでこれを相殺することができる。0.3°の傾きで0.04λrmsの波面収差が、トラッキングアクチュエータにDCバイアス電流を印加し、対物レンズ6を0.22mmシフトさせることにより0.009λrmsに低減される。
実施例2
実施例2として、第1の厚みの基板として0.6mm、第2のより厚い厚みの基板として1.2mmの2種の光情報記録媒体の再生を行う情報ピックアップ装置として、発散度変更手段を構成するレンズ移動手段としてビームスプリッタと対物レンズとの間でレンズを反転移動させる構成のレンズ枠回転手段211を用いたものを図7に示す。レーザ光源1、ビームスプリッタ2、レンズ3、対物レンズ6、受光手段9である光検出器等実施例1と同じものを用い、0.6mmの基板の光情報記録媒体の情報記録面の情報を読み取る際は実施例1の図5と同じ光学系配置である。収差は軸上で0.001λrms、対物レンズがトラッキングにより0.1mmシフトしたときは0.006λrmsである。
図7に本実施例で1.2mmの基板厚みの光情報記録媒体の情報記録面を再生するときの構成を示す。光学系の構成は
i ri di ni
0 0.55 1
1 ∞ 3.0 1.514546
2 ∞ 15.4 1
3 20.58 1.2 1.878333
4 156 9.6 1
5 絞り 2 1 (φ2.43)
6 2.0282 2.6 1.4981
7 −5.2236 1.328 1
8 ∞ 1.2 1.58
9 情報記録面
r6、r7の非球面係数は実施例1と同じである。
この構成では、
情報記録面側NA 0.36
レーザ光源側NA 0.057
レーザ光源と情報記録面間の倍率 −0.158倍
軸上波面収差 0.001λrms
対物レンズの0.1mmシフト時波面収差 0.006λrms
である。レンズ3を逆向きとすることでこのレンズ3でよりアンダーの球面収差を発生させることにより、基板の厚みの増大によるオーバーの球面収差の補正効果が大きくできる。レンズ3はレンズ保持枠201に保持され光軸に垂直な回転軸31周りで回転させることで第1の位置と第2の位置の間を切り替える。この切り替えにはモータ又はソレノイドが使用できる。
モータを用いる場合、レンズ3を第1の位置(あるいは第2の位置)に移動させてレンズ保持枠201の回転量を微調整してやることにより、基板の傾きで発生するコマ収差を打ち消してやることもできる。この場合基板の傾きが発生しやすい方向にレンズが回転による微調整ができるように回転軸31の向きを設定してやる。
又、本実施例では、基板の厚み0.6mmの光情報記録媒体に対応するときのレーザー光源側NAは0.074、基板の厚み1.2mmの光情報記録媒体に対応するときのレーザー光源側NAは0.057であり、レーザー光の利用率はおおよそ1:0.59となる。このため、光検出器で検出される光強度も1:0.59となり基板の厚み1.2mmの光情報記録媒体に対応するときの各信号強度も低下してしまう。よって、基板の厚み1.2mmの光情報記録媒体に対応する発散度に切り替えるときは、同時にレーザー光量を約70%増大させるか、光検出器から出力される電流を検出する処理系のゲインを約70%上げてやることが望ましい。
又、このレンズ保持枠201のレンズから離れた部分に絞り202を一体に設けることもでき、構成が簡単となる。
情報記録面の情報トラックと光スポットの間のずれ(トラックエラー)を検出するのに3ビーム法を用いる場合、レーザ光源とビームスプリッタの間の光路中に回折格子を配置し、ここで回折した±1次光を情報トラック1810の中心から夫々1/4トラック分ずらした光スポット1802、1803として情報記録面上に集光させ、この戻り光を光検出器で受けトラッキングエラー信号として検出する。
本実施例に於いて、基板厚み0.6mmの光情報記録媒体の情報記録面のトラックピッチが0.75μm、±1次光スポット1802、1803と0次光による読み取りスポット1801の間のスポット間隔が20μmであるとすると、この3本のスポットを結ぶ線1811が情報トラック1810となす角度は0.54°の時1/4トラック分のずれとなる(図8)。
これを1.2mm対応でレンズ3を回転させると、レーザ光源と情報記録面との間の倍率が−0.123倍から−0.158倍となり、±1次光スポット1802、1803と読み取りスポット1801の間のスポット間隔は15.6μmとなる。このときの情報記録面の情報トラックのトラックピッチが1.6μmであると、3本のスポットを結ぶ線1811と情報トラック1810のなす角度は1.47°となるのが好ましい(図9)。
この為、基板の厚みに対応して光束の発散角を変えると共に、情報記録面上での3スポットを結ぶ向きを情報トラックのピッチに応じて回転してやるのが良い。
この方法としては、回折格子のみを光軸を中心に回転させる、レーザ光源、回折格子、ビームスプリッタ、光検出器一体で対物レンズに向かう光軸を中心に回転させる、情報ピックアップ全体を光情報記録媒体に対して回転させる等により実現できる。
実施例3
実施例3として図10、図11の構成を説明する。
半導体レーザチップとホログラムビームスプリッタ、光検出器が一体化された投受光ユニット302はそのレーザ光が対物レンズに向かう光軸方向に移動させる移動手段301で保持される。この例においては、移動手段301と投受光ユニット302とで発散度変更手段を構成しており、この投受光ユニット302を一体で移動させることにより対物レンズに入射する光束の発散度が変更できる。
図10の構成の光学系は
i ri di ni
0 0.55 1
1 ∞ 3.0 1.514546
2 ∞ 21.62 1
3 90.325 1.5 1.4981
4 −14.364 2.7 1
5 絞り 0 1 (φ3.998)
6 2.0282 2.6 1.4981
7 −5.2236 1.531 1
8 ∞ 0.6 1.58
9 情報記録面
r3の非球面係数
K =−290.104
A4 = −0.15229 e−4
A6 = 0.29716 e−4
A8 = −0.49564 e−5
A10= 0.29132 e−6
r4の非球面係数
K = 0.20030
A4 = −0.14252 e−4
A6 = 0.25238 e−4
A8 = −0.38308 e−5
A10= 0.21154 e−6
なお、r6とr7の非球面係数は実施例1のものと同じである。
情報記録面側NA 0.60
レーザ光源側NA 0.080
情報記録面とレーザ光源間倍率 −0.1331倍
軸上波面収差 0.002λrms
対物レンズのシフト0.1mm時波面収差0.002λrms
本構成では対物レンズ6に実施例1、2と同じもの、レンズ3として非球面を用いた球面収差をよく補正したものを用いて、対物レンズ6がトラッキング時シフトしても収差変動がないようにしている。
図11は基板厚み1.2mmの光情報記録媒体に対応する為前記投受光ユニットを対物レンズ側の第2の位置に移動させたものである。このときの光学系の構成は図10に対し各面間の間隔が変化し、
d2 21.62 →14.0
d4 2.7 → 1.1
d5 0 → 2.0
d7 1.531→ 1.343
となる。r5は絞り面であり、図10では対物レンズ6と一体に可動する絞り5、図11では、レンズ3と対物レンズ6の間に挿入される虹彩絞り303である。
情報記録面側NA 0.55(絞り径φ3.724)
レーザ光源側NA 0.104
情報記録面とレーザ光源間倍率 −0.190倍
軸上波面収差 0.005λrms
対物レンズのシフト0.1mm時波面収差 0.022λrms
となる。
本実施例ではビームスプリッタとしてホログラムビームスプリッタを用い、半導体レーザと光検出器を近接させたものとして、投受光ユニットを小型化して移動を容易に行えるようにしている。なお、ビームスプリッタとしてハーフミラー、偏光ビームスプリッタ等を用い、レーザ光源と光検出器が離れて構成されたものであっても、それらが一体化され対物レンズの光軸方向に移動できれば良い。又、虹彩絞り303の絞り径をより小さくし出射側NAを0.42程度としてやると、レーザ光源側NAは約0.08となり、基板の厚みを変えてもレーザ光源側のNAがほぼ同じとなり、出射効率や光検出器への戻り光量もほぼ同じとなる為、レーザの光量制御系や信号検出系の構成が簡単にできる。
実施例4
本実施例は、実施例1の光学系を用いて0.6mmの基板の光情報記録媒体の再生を行い、1.2mmの基板厚の光情報記録媒体のときはレーザ光源から対物レンズまでの光路中に発散度を広げる凹レンズ作用を有する光学素子401を挿入するものである。本実施例においては、光学素子401とこの光学素子401を光路中に挿脱する手段で発散度変更手段を構成している。
図12にこの1.2mm厚の基板に対応するときの構成を示す。
光学系構成は、
i ri di ni
0 0.55 1
1 ∞ 3 1
2 ∞ 21.9 1
3 −10.2174 1 1.4981
4 −23.0258 1 1
5 −156 1.2 1.878333
6 −20.58 3.06 1
7 2.0282 2.6 1.4981
8 −5.2236 1.367 1
9 ∞ 1.2 1.58
10 情報記録面
r4の非球面係数
K =14.94238
A4 = 0.16539 e−3
A6 = 0.69517 e−3
A8 = 0.82519 e−5
A10=−0.46438 e−5
r7、r8の非球面係数は実施例1と同じである。
情報記録面側NA 0.55
レーザ光源側NA 0.064
情報記録面とレーザ光源間の倍率 −0.116倍
軸上波面収差 0.001λrms
対物レンズのシフト0.1mm時波面収差 0.007λrms
本実施例では、この光学素子401をビームスプリッタとレンズ3の間に入れたが、これはレンズ3と対物レンズ6の間でも良い。又この構成の方がレーザ光源側NAが大きくし易く、光束の利用効率が良い。
実施例5
本実施例は、有限距離から発散するレーザ光を直接光情報記録媒体の1.2mm厚の基板を介しての情報記録面に無収差に集光する対物レンズ6を用いる。この例では特に1.2mm厚の基板の光情報記録媒体の高密度化に対応して小さい光スポットでの再生に優れたものである。
図13に於いて、
i ri di ni
0 0.55 1
1 ∞ 3 1.514546
2 ∞ 17 1
3 絞り 2 1
4 1.9095 2.7 1.4981
5 −2.9131 1.162 1
6 ∞ 1.2 1.58
7 情報記録面
r4の非球面係数
K =−1.75740
A4 = 0.18932 e−1
A6 =−0.12233 e−2
A8 = 0.18861 e−3
A10=−0.93147 e−5
r5面非球面係数
K =−9.20981
A4 = 0.61162 e−2
A6 =−0.15274 e−3
A8 =−0.14276 e−3
A10= 0.17874 e−4
情報記録面側NA 0.55
レーザ光源側NA 0.080
情報記録面とレーザ光源との間の倍率 −0.145
軸上波面収差 0.000λrms
対物レンズのシフト0.1mm時波面収差 0.001λrms
図14は0.8mm厚の基板の光情報記録媒体に対応する為にビームスプリッタと対物レンズの間に絞り502が一体の保持枠に保持された凸レンズ作用を有するレンズ501を挿入したものである。この例においては、レンズ501とこのレンズ501を光路中に挿脱する手段とで発散度変更手段を構成している。
なお、保持枠には1.2mm厚の基板の光情報記録媒体に対応する際の絞り503も一体に設けられている。
i ri di ni
0 0.55 1
1 ∞ 3 1.514546
2 ∞ 16.2 1
3 −2.9942 1.3 1.4981
4 −3.0208 1.5 1
5 1.9095 2.7 1.4981
6 −2.9131 1.162 1
7 ∞ 0.8 1.58
8 情報記録面
r4の非球面係数
K = 0.03174
A4 = 0.82371 e−3
A6 = 0.21896 e−3
A8 =−0.47237 e−5
A10= 0.11840 e−4
A12=−0.21310 e−5
情報記録面側NA 0.55
レーザ光源側NA 0.071
情報記録面とレーザ光源との間の倍率 −0.129
軸上波面収差 0.002λrms
対物レンズのシフト0.1mm時波面収差 0.017λrms
情報記録面側NAを決める絞りは第4面に併設されている。
本実施例では、対物レンズ6の出射面から基板表面までの距離が同じであり、対物レンズを駆動するアクチュエータのフォーカシング方向の可動範囲を小さくできアクチュエータ等を小型化するのに有効である。
本実施例でも、対物レンズがシフトしたときに発生する収差は主にコマ収差であり、トラッキングアクチュエータにバイアス電流を印加するか、挿入される凸レンズをモーターでシフトさせることで基板の傾きによるコマ収差を相殺できる。
本実施例で示した対物レンズを用いて、実施例3のように投受光ユニットを対物レンズの光軸方向に移動可能として基板厚みの差に対応してもよい。
又、対物レンズに入射する光束の径を換える絞り手段を設ける構成とし、基板厚みは1.2mmで記録密度の異なる情報記録面からの情報読取りを良好に行うことができる。
3ビーム法でトラッキングを行う場合は、この絞り手段に連動させて情報トラックに対する3ビームの方向を調整してやることにより、更に再生性能の安定した情報ピックアップ装置とすることができる。
実施例6
実施例6として図15のように屈折力の異なる複数のレンズの内の1つを選択的に挿入して対物レンズ6へ入射する光束の発散度を調整することができる。
0.6mm厚の基板の光情報記録媒体に対しては実施例1の図5の構成の光学系を用い、これより厚みの厚い基板の光情報記録媒体に対してはより絞り602が一体に形成されたレンズ枠に保持された発散度変更手段を構成する、より焦点距離の長いレンズ601を、又これより薄い基板に対しては絞り604が一体に形成されたレンズ枠に保持されたより発散度変更手段を構成する、より焦点距離の短いレンズ603に替えてやる。これらのレンズは夫々単独のレンズを1つの枠で保持し、この枠をモータやソレノイド等で駆動してやることにより切り替えることができる。又レンズ枠に絞りを併設することでスポットサイズの切り替えをより簡単に行うことができる。
実施例7
本実施例は、実施例3の光学系とほぼ同じ光学系を用い、情報ピックアップ装置を薄型化したものである。図16で、対物レンズ6とレンズの間に折り返しミラー901を配し、光路を90°折り曲げている。投受光ユニットは、その先端に、基板厚み1.2mmに対応した位置に移動したときに対物レンズと折り返しミラーの間に配置される絞り701が一体化されており、投受光ユニットの移動機構のみで絞りの切替えを同時に行え低コストである。
又、3ビーム法でトラッキングを行う場合、回折格子をレーザ光源1とビームスプリッタ2の間に配置し、レーザ光源1と受光手段9とビームスプリッタと回折格子によって構成される投受光ユニットが基板の厚みに応じて移動したときにこのユニットを光軸を中心に若干(約1°)回転させるような送りガイドとしておけば情報面のトラックピッチに対応して最適な3ビームの方位の調整を同時に行える。
実施例8
本実施例は、実施例2の光学系とほぼ同じ光学系を用い、薄型化をしたものである。図17で、回転中心を折り返しミラー901の光軸が交わる点と一致させたレンズ枠801にレンズ3を保持し、基板厚み0.6mmの光情報記録媒体に対応するときには、レンズ3を対物レンズ6側に配置させ(点線で示す)、基板厚み1.2mmの光情報記録媒体に対応するときにはこの枠を90°回転させてレーザ光源側にレンズ3を配置する(実線で示す)。このレンズ枠には絞り802も一体で設けられており、このレンズ枠を回転させることでレンズ位置の移動と絞りの切り替えが同時に行え低コストである。
これらの実施例1〜8で、発散度変更を行うのは光情報記録媒体の再生を始める前後、及び温湿度変化補償の為のときである。その間の変更を行なわないときは、発散度変更手段を構成する移動手段のモータの出力を別の方向に取り出し、情報ピックアップ装置の内外周方向駆動源としてや、基板のそりを検出して情報ピックアップ装置の少なくとも対物レンズアクチュエータ部を傾けるチルト調整の駆動源として使用できる。
以上実施例1〜8では、基板の厚み0.6mmと1.2mmの2種類の光情報記録媒体への対応の場合を例として示したが、もちろんこの2種に限らず種々の基板厚み光情報記録媒体にも対応できる。又、1枚の透明基板の表面と裏面側の双方に情報記録面を有するような光情報記録媒体を同じ方向から再生することも可能である。
又、再生専用方式に限らず記録を行うことも可能である。
以上の実施例1〜8で説明した情報ピックアップ装置を用いた光ディスク装置においては、光情報記録媒体(以下光ディスクという。)の読み出しを行うに際し、光ディスク装置にローディングされた光ディスクの基板厚みを判別する判別手段を設け、この判別手段による情報に応じて対物レンズに入射する光束の発散度を設定してやる。この判別手段は、少なくとも厚み検出手段と、CPU等の公知の論理回路により構成することができる。
厚み検出手段としては、
A.厚み情報を持つ光ディスクカートリッジからスイッチを介して検出する
B.厚みとともに外径が異なる光ディスクの場合は、その外径の差をフォトインタラプタ等で検出する
C.光ディスク装置外部に基板厚みに対応する情報を設定する切り替えスイッチを設け、このスイッチの状態で検出する
D.ローディングされた光ディスクに対向してLED、フォトトランジスタ等よりなる厚み検出用光学系を設け、この光学系の出力に基づき判別する
E.情報ピックアップ装置の対物レンズをフォーカシング駆動用のアクチュエータを利用して上下方向に駆動し、基板の表面及び裏面からの反射光が検出されるまでの間に動いた対物レンズ移動量をその移動時間により検出する
F.スピンドルモータで光ディスクの光束入射面側を基準に保持し、情報ピックアップ装置の対物レンズをフォーカシング駆動用のアクチュエータを利用して上下方向に駆動し、情報記録面からのフォーカスエラー信号で合焦点が現れる位置を、駆動電流値もしくは駆動時間により検出する
G.対物レンズに入射する光束が、例えば0.6mm厚の基板に対応する第1の発散度となっている状態で、回転している光ディスクに対し対物レンズをフォーカシング駆動用のアクチュエータを利用して上下させてフォーカスエラー信号を検出し、この合焦点付近で所定の情報信号もしくはトラックエラー信号が検出されるかどうかを判別することで基板厚みを検出する等の方法で実現できる。
複数種の基板厚みの光ディスクを読み出し可能な光ディスク装置ではあっても、厚みや形状が類似な光ディスクがローディンク可能である場合、厚み判別と同時にその光ディスクが想定された種類のものであるかどうかの判別も必要である。これには、光ディスクの情報記録面からの信号が想定された種類ものであるかどうかを検出してやれば良い。
このためには、対物レンズに入射する光束が例えば1.2mm厚の基板の光ディスクに対応する第1の発散度の状態で、光ディスクをスピンドルモーターで所定の第1の回転速度(例えば1500rpm)で回転させ、対物レンズをフォーカシング駆動用のアクチュエータで上下に駆動してフォーカシングエラー信号の合焦点付近で所定の周波数成分を有する情報信号を検出できないとき、又はフォーカスサーボのみもしくはトラッキングサーボまで引き込んだ後、所定の情報信号が検出できないときは、CPU等よりなる制御手段で発散度変更手段に、例えば0.6mm厚の基板の光ディスクに対応する第2の発散度に変更するように制御する。
実施例1、3等の情報ピックアップ装置を用いる場合、フォーカシング,トラッキングの各サーボを引き込んだ状態で、発散度変更手段により発散度を変更できる。実施例2の情報ピックアップ装置の場合、レーザー光が遮断される時間が長くなりサーボ動作が不安定となりやすいので、いったんサーボは外してから発散度の変更を行うのが良い。
発散度を変更した後、再び上記情報信号の検出を行い、所定の情報が得られない場合は、想定されていない種類の光ディスクであるので排出する。
又、複数種の基板厚みの光ディスクを読み出し可能な光ディスク装置であって、同一の厚みではあるが、読み出し基準回転数が異なる光ディスクも読み出し可能とするため、例えば、1.2mm厚の基板の光ディスクに対応する第1の発散度になっている状態で、光ディスクを所定の第1の回転速度(例えば1500rpm)で回転させ、少なくともフォーカスサーボまで引き込んだ状態で所定の周波数成分を含む信号が検出できないとき、もしくは第2の回転速度(例えば500rpm)で回転させるべき種類の光ディスクからの信号として検出できたときには、第2の回転速度に変更してやる。
この発散度もしくは回転速度を変更するときに、変更後に読み取りが想定される光ディスクの情報トラックのピッチが異なる場合は、同時に入射する光束の径を変える絞り手段を制御して、好ましいスポットサイズに変更してやるのが良い。
又、3ビーム法でのトラッキングエラー検出を行う場合も同時に、0次光、±1次光の情報トラックに対する角度を変えてやる。
収差補正が最適化された対物レンズによる光路図。 図1の対物レンズを用いたときの基板厚みと発散度の関係を示す図。 基板の厚みが厚くなったときに、対物レンズに発散光を入射させた場合の図。 基板の厚みが薄くなったときに、対物レンズに収斂光を入射させた場合の図。 実施例1の第1の基板厚み0.6mmに対応する図。 実施例1の第2の基板厚み1.2mmに対応する図。 実施例2の第2の基板厚み1.2mmに対応する図。 トラック上の3スポット配置の図。 トラック上の3スポット配置の別の図。 実施例3の第1の基板厚み0.6mmに対応する図。 実施例3の第2の基板厚み1.2mmに対応する図。 実施例4の第2の基板厚み1.2mmに対応する図。 実施例5の第2の基板厚み1.2mmに対応する図。 実施例5の第1の基板厚み0.8mmに対応する図。 実施例6の第2の基板厚み1.2mmに対応する図。 実施例7の構成の光学系の図。 実施例8の構成の光学系の図。 従来提案されている例の光学系の図。 基板の厚み誤差と波面収差との関係図。
符号の説明
1 レーザ光源
2 ビームスプリッタ(ホログラムビームスプリッタ)
3 レンズ(コリメータレンズ)
4 第2の絞り
5 絞り
6 対物レンズ
7 基板
8 情報記録面
9 受光手段
20 枠
21 レンズ移動手段
22 絞り手段

Claims (11)

  1. レーザー光源と、
    ビームスプリッタと、
    前記ビームスプリッタを通過した前記レーザー光源からの光束を光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面上に集光する正の屈折力を有する対物レンズと、
    前記情報記録面で反射され前記対物レンズを通過した光束を受光する受光手段と、
    を備え、前記光情報記録媒体の情報を読み出し可能な情報ピックアップ装置において、
    前記ビームスプリッタと前記対物レンズの間の光路上に、前記レーザー光源から出射され前記ビームスプリッタを通過した発散光が入射され、ほぼ平行光束とする正の屈折力を有するレンズを有し、
    前記レンズを光軸方向に移動させて前記対物レンズの倍率を変えることにより、温度変化によって発生する球面収差を補正することを特徴とする情報ピックアップ装置。
  2. 前記情報記録面で反射され前記対物レンズを通過した光束は、前記レンズを通過し、前記ビームスプリッタでレーザー光源からビームスプリッタへの光路から分離され、前記受光手段に入射することを特徴とする請求項1記載の情報ピックアップ装置。
  3. 前記レンズを光軸方向に移動させることにより、湿度変化によって発生する球面収差を補正することを特徴とする請求項1又は2記載の情報ピックアップ装置。
  4. 前記レンズを光軸方向に移動させて前記対物レンズの倍率を変えることにより、湿度変化によって発生する球面収差を補正することを特徴とする請求項3記載の情報ピックアップ装置。
  5. 厚み方向に複数の情報記録面を有する光情報記録媒体のそれぞれの情報記録面の情報を読み出し可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報ピックアップ装置。
  6. 前記それぞれの情報記録面までの透明基板の厚みに応じて、前記レンズを光軸方向に移動させることにより、前記それぞれの情報記録面に対し収差補正を行うことを特徴とする請求項5記載の情報ピックアップ装置。
  7. 透明基板の厚みが異なる複数種の光情報記録媒体の情報を読み出し可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報ピックアップ装置。
  8. 前記それぞれの光情報記録媒体の情報記録面までの透明基板の厚みに応じて、前記レンズを光軸方向に移動させることにより、前記それぞれの光情報記録媒体の情報記録面に対し収差補正を行うことを特徴とする請求項7記載の情報ピックアップ装置。
  9. 前記対物レンズは非球面レンズであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の情報ピックアップ装置。
  10. 再生中もしくは少なくともフォーカシングサーボがかかった状態で待機中に、前記レンズを光軸方向に移動させることにより、温度変化によって発生する球面収差を補正することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の情報ピックアップ装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の情報ピックアップ装置を用いたことを特徴とする光ディスク装置。
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