JP4273674B2 - 照明装置及びその製造方法、並びにこれを用いた表示装置、電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明装置及びその製造方法、並びにこれを用いた表示装置、電子機器に関し、特に簡易な構造を有し、液晶表示装置のフロントライトなどに用いて好適な照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば各種携帯用電子機器の表示部に用いられる液晶表示装置として、明るい場所で使用する際には太陽光や照明光などの外光を利用した反射型液晶装置として機能する一方、暗い場所で使用する際には備え付けの光源を用いることで高い視認性が得られる、という特徴を持つものが求められている。このような特徴を持つ液晶表示装置として、バックライト(照明装置)を備えた半透過反射型の液晶表示装置、あるいはフロントライト(照明装置)を備えた反射型の液晶表示装置がある。
【0003】
前者の液晶表示装置は、反射型と透過型を兼ね備えた表示方式を採用しており、周囲の明るさに応じて反射モード、透過モードのいずれかの表示方式に切り替えることによって消費電力を低減しつつ周囲が暗い場合でも明瞭な表示が行えるようにしたものである。この液晶表示装置の構成上の特徴は、光を一部透過させる部分(例えばスリット)を持つ反射膜、いわゆる半透過反射膜を備えたことである。つまり、明るい場所で反射モードで使用する際には、上基板側から入射した外光が液晶層を透過して下基板上の半透過反射膜のスリット以外の部分の表面で反射した後、再度液晶層を透過し、上基板(観察者)側に出射される。暗い場所で透過モードで使用する際には、下基板の下方に設置したバックライトからの光がスリットの部分で半透過反射膜を透過し、その後、液晶層を透過して上基板(観察者)側に出射される。これらの光が各モードでの表示に寄与するというものである。
【0004】
後者の液晶表示装置は、液晶セルの基本構成は通常の反射型のものと同様であり、暗い場所での表示に用いる光を確保するために液晶セルの視認側の面(本明細書では以下、この面のことを「前面」、反対側の面のことを「背面」という)上にフロントライトを備えたものである。従来のフロントライトは、液晶セルの前面側の側方に配置された冷陰極線管などの光源と、光源を囲むように配置された反射板と、光源からの光を液晶セルに向けて均一に照射するための導光板とから概略構成されている。導光板は、例えば上面に照明角を制御するための多数の凹凸が形成されたアクリル板などの透光性基板からなり、一側面に配置された光源からの光を内部で導光しつつ凹凸の部分に入射された光を下面側に所定の角度で反射させることにより光を下方、すなわち液晶セル側に出射させるというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の液晶表示装置にはそれぞれ以下のような問題点があった。
バックライトを備えた半透過反射型の液晶表示装置の場合、バックライトの構成要素である導光板の厚みがある程度厚くなる(例えば1mm以上)ことが避けられず、バックライト、液晶セルを含めたモジュール全体の薄型化が困難であった。また、半透過反射型の液晶表示装置が持つ欠点として、透過モードにおいてバックライトから出射する光のうち、半透過反射膜のスリットを透過する一部の光しか表示に寄与しないため、照明効率が低く、明るい表示が得られないという問題があった。逆に、透過モードでの表示を明るくするためにスリットを大きくすると、反射効率が低くなり、反射モードでの表示が暗くなるという問題があった。つまり、半透過反射型の場合、原理的に透過モードの明るさと反射モードの明るさはトレードオフの関係にあり、透過モード、反射モードの双方の明るさを向上させるには限界がある。
【0006】
その点、フロントライトを備えた反射型液晶表示装置ではそのような問題点は生じない。しかしながら、フロントライトの場合もバックライトと同様、導光板の厚みがある程度厚い(例えば1mm以上)ため、モジュール全体が薄型化できない。しかも、フロントライトの場合は導光板を通して液晶セルの表示を視認する構成であるから、導光板が厚いと表示が奥まって見えてしまい、視認性が低下する。また、非点灯時には照明角を制御するための凹凸のパターンが見えてしまい、視認性がさらに低下するし、場合によっては照明光が液晶セル側ではなく、観察者側に抜けてしまうことがあり、照明効率が悪く、視野角が制限されるという問題もある。
【0007】
そこで、最近、側方に配置した光源からの光を導光板を用いて液晶セル側に出射させる従来のフロントライトに代えて、例えばエレクトロルミネッセンス(Electroluminescence,以下、ELと略記する)素子、またはその他の発光素子を透明基板上に形成し、これを液晶セルの前面に配置した、いわゆる直接照明方式のフロントライトも提案されている。ところが、どのような方式の発光素子であれ、反射モード(非点灯時)での表示の視認に邪魔にならない程度の微細なパターンの発光素子を形成するのは製造プロセス上極めて難しく、量産プロセスとして実用化されていないのが現状である。
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、照明効率が高く、しかも視認性を妨げることなく、簡便なプロセスで製造することのできる、液晶モジュールのフロントライト等に用いて好適な照明装置とその製造方法、並びにこの照明装置を用いた表示装置、電子機器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の照明装置は、発光部と、該発光部を支持する透光性材料からなる支持体とを備え、前記発光部は、該発光部の骨格をなす構造体と、該構造体の表面の少なくとも一部に形成され、電圧印加もしくは電流注入により光を発する発光層と、該発光層に対して電圧を印加する、もしくは電流を注入するための電圧印加・電流注入手段とを有することを特徴とする。
このような構成により、発光部が非常に微細なパターンによって形成された照明装置を得ることができる。
【0010】
より具体的な手段の一例としては、前記発光層がEL材料からなり、前記発光部がEL素子を構成し、前記電圧印加・電流注入手段が前記発光層を挟持するように配置された1対の電極からなるものである。また、前記EL材料としては、有機EL材料、無機EL材料のいずれを用いてもよい。ただし、前記発光部はEL素子に限ることなく、発光ダイオード(Light Emitting Diode, LED、以下、LEDと略記する)などを用いてもよい。
これらの方式、材料により、より薄型で照明効率の高い照明装置を得ることができる。
【0011】
特に、発光部が低分子タイプの有機EL材料を用いたEL素子である場合、以下の製造方法を採用することができる。
本発明の照明装置の製造方法は、蒸着法を用いて有機EL材料からなる膜を前記構造体の表面の一部に形成し、前記有機EL材料の膜からなる発光層を形成することを特徴とする。
この方法によれば、微細パターン形状に予め加工された構造体を用いることにより、容易に微細パターンの発光部を得ることが可能になる。また、従来マスク蒸着などの方法では限界であった数十μmオーダーの微細パターンの形成も可能になる。
【0012】
また、発光部が高分子タイプの有機EL材料を用いたEL素子である場合、以下の製造方法を採用することができる。
本発明の照明装置の製造方法は、前記構造体を液状の有機EL材料中に浸漬することにより前記有機EL材料からなる膜を前記構造体の表面に形成し、前記有機EL材料の膜からなる発光層を形成することを特徴とする。
この方法によれば、微細パターン形状に予め加工された構造体を用いることにより、容易に微細パターンの発光部を得ることが可能になる。また、従来フォトリソグラフィーなどの方法では限界であった数十μmオーダーの微細パターンの形成も可能になる。
【0013】
上記のいずれの製造方法においても、蒸着法を用いて金属膜を前記構造体上に形成し、前記金属膜からなる電極を形成するようにしてもよい。
この方法によれば、微細パターン形状に予め加工された構造体を用いることにより、容易に微細パターンの電極を得ることが可能になる。また、発光層を蒸着法で形成する場合には、真空チャンバー中で電極、発光層を連続的に形成することが可能になるため、プロセスを簡略化することができる。
【0014】
すなわち、本発明の照明装置は、例えば液晶セルのフロントライトとして用いる場合を考えると、[発明が解決しようとする課題]の項で説明した「発光素子をセル前面に配置した直接照明方式のフロントライト」に相当するものである。上述したように、従来のこの種の照明装置は、いずれの方式の発光素子であっても、透明基板上に所望のパターンを持つ発光素子を作り込む構造となっており、電極や発光層となる膜を形成した後、フォトリソグラフィー技術、エッチング技術などを用いてこれらの膜をパターニングすることにより発光素子のパターンを形成していた。したがって、この構成では、製造プロセスが複雑になると同時に視認されないほどの微細なパターンを形成するのが困難であった。
【0015】
これに対して、本発明の照明装置は、発光部の骨格となる構造体の表面の少なくとも一部に発光層を形成するとともに、発光層に電圧印加、もしくは電流注入するための1対の電極(電圧印加・電流注入手段)を形成してなる発光部を支持体に支持させた構成となっているので、導光板が不要であり、照明装置全体の構成が非常に簡単になる。例えば、発光部として有機EL素子を用いる場合には、構造体表面に有機EL材料を蒸着したり、構造体を有機EL材料液中に浸漬させるだけで構造体表面に発光層を形成することができるので、フォトリソグラフィー技術やエッチング技術を用いたパターニングが不要となる。
【0016】
また、基板上に発光素子を作り込む従来の照明装置の場合はある程度の厚みを持った支持基板が必要となるが、本発明の照明装置の場合、発光部の骨格は主に構造体が担う構成となっているため、発光部を支持する支持体はそれ程強固なものでなくてもよく、例えば発光部の周囲を樹脂でモールドしたり、コーティングするなどして形成することができる。その結果、照明装置の薄型化、軽量化を図ることができる。
【0017】
そして、本発明の照明装置は、基本的に直接照明方式の照明装置、すなわち導光板を用いることなく、発光部からの光で被照明物をそのまま照らす方式の照明装置であるから、導光板を用いるものに比べて照明効率が高いものである。また、構造体を任意に選択することによって発光部の寸法(幅やピッチなど)を適宜設定することができるので、非照明時に発光部の存在が視認上の邪魔にならないようにすることも格別困難なことではない。さらに、構造体の形状や密度を調整することによって、例えば照明光の輝度や広がり角、輝度分布などを容易に制御することができる。以上のように、本発明によれば、簡易な構造で照明効率が高く、液晶モジュールのフロントライト等に用いて好適な照明装置を提供することができる。
【0018】
ただし、本発明の照明装置は、液晶モジュールのフロントライト等の照明装置として用いるだけでなく、例えば印刷物や写真などの表面に置き、これらを見るための照明として用いることも可能である。
【0019】
具体的に、前記構造体は、例えば1次元または2次元的に配置された線材で構成することができる。ここでの「1次元または2次元的に配置する」という表現は例えば1本の線材を直線的に配置する(1次元)、1本の線材を平面的な広がりを持つように屈曲させて配置する(2次元)、複数本の線材を組み合わせて平面的な広がりを持つように配置する(2次元)など、種々の形態を含むものとする。
このような構成により、照明する対象物に合わせて照明光の強度や分布を様々に調整した照明装置を容易に得ることができる。
【0020】
また、前記構造体を構成する線材の具体例としては、金属製のワイヤーなどの導電性材料を用いることができる。本発明の照明装置は、線材の表面に発光層を形成する構成であるから、線材に導電性材料を用いた場合、線材自体を、電圧印加・電流注入手段を構成する1対の電極のうちの一方の電極として用いることができる。つまり、線材が、構造体と電極を兼ねることができる。
この構成によれば、電圧印加・電流注入手段を構成する1対の電極のうちの一方の電極を省くことができるので、発光部の構成がより簡単になり、製造プロセスの簡略化を図ることができる。
【0021】
また、構造体を導電性材料からなる複数の線材で構成し、これらの線材が電極を兼ねる場合には、これら複数の線材間を電気的に接続するフレームを構造体の周縁部に設けてもよい。
線材を電極として用いる場合には線材を電源に接続する必要があるが、上記の構成によれば、フレームを電源に接続するだけで全ての線材に対して電圧印加、電流注入を行うことができ、電源供給に必要な構成が簡単になる。またこの構成においては、フレームが複数の線材を支持する支持体としても機能するので、製造時に線材が取り扱いやすくなる。
【0022】
あるいは、線材として、透明プラスチックやガラス製のファイバーなどの透光性材料を用いることができる。
この構成にすると、線材の内部を光が透過するので、線材の表面上に電極、発光層、電極という順に積層した場合、線材から遠い側の電極に光反射性を有する材料を用いれば、線材側に向けて光が出射される照明装置を構成することもできる。そして、線材を構成する透光性材料と支持体を構成する透光性材料に屈折率が異なるものを選択すると、線材と支持体の界面で光が屈折するため、線材を、発光層から出射された光の広がり角を制御するためのレンズとして機能させることができる。これにより、線材の断面形状を適宜選択することで出射光の広がり角を制御することが可能になる。
【0023】
その他、構造体の構成材料としては、例えば金属やプラスチック等からなるメッシュ状のシートのような開口部を有する板材を用いることもできる。
このような構成によれば、発光部が平面的に形成されるので、より大きな照明光を得ることが可能になる。
【0024】
本発明の表示装置は、上記本発明の照明装置を視認側に備えたことを特徴とする。
このように配置することにより、被観察物を外光の反射を用いた状態によっても、また照明装置から発せられる照明光を用いた状態によっても観察することが可能になる。よって、視認性に優れた薄型、軽量の表示装置を実現することができる。
【0025】
本発明の電子機器は、上記本発明の表示装置を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、視認性に優れた薄型、軽量の表示部を備えた電子機器を実現することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態を図1〜図8を参照して説明する。
本実施の形態の照明装置は、金属製のワイヤーの表面に有機EL素子を形成したものを発光部とした例である。図1は本実施の形態の照明装置の概略構成を示す斜視図、図2は発光部の詳細構造を示す断面図、図3はワイヤーの端部の詳細構造を示す斜視図、図4〜図8は製造工程を説明するための図である。なお、以下の全ての図面においては、各構成要素を見やすくするため、図面毎に構成要素の縮尺を異ならせてある。
【0027】
本実施の形態の照明装置1は、図1に示すように、アルミニウム等の金属からなる複数本のワイヤー2(線材)が縦横に格子状に組み合わされて(図1では3本×4本のみを図示する)構造体3が構成されており、これにより発光部4の骨格が形成されている。そして、格子状の発光部4の周囲がエポキシ樹脂等の樹脂材料で被覆され、板状に成形されたことにより樹脂材料が発光部4を支持する支持体5を構成し、照明装置1全体が薄板状に形成されている。ただし、支持体5は、ただ単に発光部4を支持するだけでなく、水分や不純物から発光部4を保護するという機能も有している。
【0028】
発光部4の具体的な構成は、図2に示すように、断面が円形のワイヤー2の表面の一部(下側の面のみ)に沿って有機EL材料からなる発光層6が形成され、発光層6の下面に例えばインジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide, 以下、ITOと略記する)等の透明導電膜からなる下電極7(本実施の形態では便宜上、下電極と呼ぶ)が形成されている。本実施の形態の場合、ワイヤー2がアルミニウム等の金属からなる導電性材料で構成されているため、ワイヤー2自身が上電極(本実施の形態では便宜上、上電極と呼ぶ)を兼ねることができる。したがって、ワイヤー2と下電極7とが発光層6を挟んで対峙する一対の電極を構成し、発光層6に対して電圧印加または電流注入を行うための電圧印加・電流注入手段となる。この場合、ワイヤー2と下電極7のいずれが陽極、陰極であってもよい。
【0029】
以上のような電極構成のため、図1において一方向に延びるワイヤー2とこれと直交する方向に延びるワイヤー2との交差点では、上側のワイヤー2の下電極7と下側のワイヤー2とが接触すると陽極と陰極が短絡してしまうので、双方のワイヤー2はある程度の間隔を開けて配置されている。
【0030】
本実施の形態では、発光層6には、一般的な電子輸送層、発光層、電子輸送層の3層構造からなる構成のものを用いている。より具体的には、発光層としてAlq3に発光効率を向上させるために適当な添加物を添加した周知の低分子タイプの有機EL材料を用いている。各層の膜厚は、発光層6の膜厚が10〜200nm、それ以外の層の膜厚がそれぞれ10〜100nm程度である。
【0031】
ワイヤー2の直径は100μm以下、さらには視認性と照明効率のバランスを考えると、1〜20μmとすることが望ましい。ワイヤー2の直径が100μmを超えると非照明時にワイヤー2が邪魔になり、視認性が低下する、また、1μm以下では照明効率が低くなり、充分な照度が得られない。ワイヤー2を配置する密度に関しては、照明装置1を平面的に見てワイヤー2が占める面積の割合が全体の20%未満、さらには視認性と照明効率のバランスを考えると、5〜10%程度とすることが望ましい。その他、発光層6の膜厚は全体で30〜300nm程度、下電極7の膜厚は100〜300nm、支持体5の厚さ、すなわち、照明装置1全体の厚さはワイヤー2の直径の2倍程度あればよいので、例えば200μm程度である。
【0032】
本実施の形態の場合、ワイヤー2がアルミニウム等の金属、下電極7がITO等の透明導電膜で形成されているので、図2に示すように、発光層6から出射した光Lは下電極7側に出射されることになる。したがって、板状の照明装置1の各面のうち、下電極7が位置する側の面(図2における下面)が光出射面となる。発光層6から下側に向かう光はそのままITO等の下電極7を透過して出射されるが、発光層6から上側に向かう光は凸状に湾曲したワイヤー2の表面で反射するため、上側に出射されることなく、ある程度広がって下側に出射される。
【0033】
図1では図示を省略したが、構造体3を構成する各ワイヤー2の端部は、図3に示すように、支持体5の端面から外方に突出しており、この部分にワイヤー2と下電極7に対して給電を行うためのコンタクト部8,9がそれぞれ設けられている。支持体5の端面から突出した部分のうち、ワイヤー2の最先端は発光層6および下電極7が形成されておらず、ワイヤー2がむき出しの状態になっている。この部分は後述する製造工程での蒸着時にマスキングを施すことによって発光層6および下電極7が形成されない領域を設けることができる。この部分にワイヤー2(上電極)に対して給電を行うためのコンタクト部8が設けられ、図示しない電源の陽極または陰極に接続されている。また、支持体5の端面から突出した部分のうち、端面に近い側の下電極7が形成された部分に下電極7に対して給電を行うためのコンタクト部9が設けられ、図示しない電源の陽極または陰極に接続されている。
【0034】
次に、上記構成の照明装置1の製造方法について図4〜図8を用いて説明する。図4、図5は照明装置1全体を工程順に示した図であり、図6〜図8は発光部4の部分のみを工程順に示した図である。
【0035】
まず、図4に示すように、額縁状のフレーム10の窓部10aに上記のワイヤー2を複数本縦横に張って固定した構造体3を用意する。次に、図6に示すように、低分子タイプの有機EL材料をワイヤー2の表面に蒸着することにより発光層6を形成する。本実施の形態の場合、発光層6の形成に蒸着法を用いており、蒸着源のある方向から有機EL材料が堆積していくので、ワイヤー2の一方向側にのみ発光層6が形成される。次に、図7に示すように、ITO等の透明導電性材料を蒸着することにより下電極7を形成する。この際、ITO等の蒸着は有機EL材料の蒸着と同じ方向から行うようにし、発光層6上に下電極7が形成されるようにする。また図示は省略するが、蒸着工程では、コンタクト部8を形成するためにワイヤー2の端部は発光層6や下電極7が形成されない領域ができるようにマスク材で覆っておき、蒸着後、マスク材を除去する。以上の工程で発光部4が完成する。
【0036】
次に、図5に示すように、上記の発光部4をエポキシ樹脂等の樹脂材料で型を用いてモールドし、シート状に成形することにより支持体5を形成する。最後に、支持体5の外側にはみ出したフレーム10とワイヤー2を切り離すことにより、図1に示したような本実施の形態の照明装置1が完成する。あるいは、支持体5を形成する際にモールド法に代えて、図8に示すように、透明なプラスチック基板16上に発光部4を配置し、その上からエポキシ樹脂等の樹脂材料17でコーティングすることにより支持体5aを形成する方法を採用してもよい。
【0037】
本実施の形態の照明装置1によれば、発光部4の骨格となる構造体3を予め用意しておき、この構造体3のワイヤー2表面の一部に発光層6と下電極7を形成した発光部4を支持体5に支持させた構成であるから、従来の照明装置における導光板が不要であり、装置の全体構成が非常に簡単なものになる。また、基板上に発光素子を作り込む従来の照明装置の場合はある程度厚みのある支持基板が必要となるが、本実施の形態の場合、発光部4の骨格は主に構造体3が担う構成となっているため、発光部4を支持する支持体5はそれ程強固なものでなくてもよく、発光部4の周囲をたかだかワイヤー径の2倍程度の厚みの樹脂でモールドするなどして支持体5を形成すれば充分である。その結果、照明装置の薄型化、軽量化を図ることができるとともに、照明装置自身を曲面状に曲げることも可能になる。
【0038】
製造工程面から見ても、構造体3の表面に有機EL材料、ITO等を蒸着するだけで構造体表面に発光層6、下電極7を形成することができるので、フォトリソグラフィー技術やエッチング技術を用いたパターニングが不要となる。また、フォトリソグラフィー、エッチングを一切必要としないため、途中工程で洗浄などのウェット処理を行うことなく、連続処理が可能になる。有機EL材料は元来水分の吸着に弱いという欠点を持っているが、ウェット処理が要らないことで有機EL材料との相性が良いプロセスになるという利点もある。
【0039】
さらに本実施の形態の場合、金属(導電性材料)製のワイヤー2で構造体3を構成しているため、ワイヤー2が発光層6に電圧を印加するための上電極を兼ねることができる。したがって、別途、上電極を設ける必要がなく、発光部4の構成がより簡単になり、製造プロセスのさらなる簡略化が図れる。このように、本実施の形態においては、従来に比べて製造プロセスを大幅に簡略化することができ、生産性が高いものとなる。
【0040】
また、本実施の形態の照明装置1は、基本的に直接照明方式の照明装置、すなわち導光板を用いることなく、発光部4からの光で被照明物をそのまま照らす方式の照明装置であるから、導光板を用いるものに比べて照明効率が高いものである。また、ワイヤー2の太さ、ピッチなどを任意に選択することによって発光部4の寸法(幅)を適宜設定することができるので、非照明時に発光部4の存在が視認上の邪魔にならないようにすることも格別困難なことではない。以上のように、本実施の形態によれば、簡易な構造で照明効率が高く、液晶モジュールのフロントライト等に用いて好適な照明装置を提供することができる。
【0041】
本実施の形態の場合、ワイヤー2をフレーム10に張って固定したものを用いたため、フレーム10が多数のワイヤー2を支持する支持体としても機能するので、製造工程中にワイヤー2の取り扱いが容易になる。そして、最後にフレーム10を切り離す構成として説明したが、フレーム10を切り離すことなく、図5に示した状態でそのまま残しておき、フレーム10をワイヤー2に給電するための電極として用いる構成としても良い。この構成によれば、フレーム10を電源に接続するだけで全てのワイヤー2に対して電圧印加を行うことができ、電源供給に必要な配線構成が簡単になるし、フレーム10がある程度の幅を持つためにその分、低抵抗となって好ましい。
【0042】
なお、本実施の形態では、アルミニウム等からなるワイヤー2が上電極を兼ねる構成としたため、上電極を形成しない分、構成および製造プロセスが簡略化できたが、特にこの効果を求めないならば、例えば鋼線などからなるワイヤーにアルミニウム膜等からなる上電極を改めて形成し、その上に発光層、下電極と積層する構成としても良い。
【0043】
[第2の実施の形態]
以下、本発明の第2の実施の形態を図9〜図13を参照して説明する。
本実施の形態の照明装置は、透明ファイバーの表面に有機EL素子を形成したものを発光部とした例である。装置全体の概略構成は図1に示した第1の実施の形態とほぼ同様であるため詳細な説明は省略し、発光部の構成とその製造方法についてのみ詳細に説明する。図9は本実施の形態の照明装置の発光部の詳細構造を示す断面図、図10〜図13は製造工程を説明するための図である。
【0044】
第1の実施の形態では発光部の骨格をなす構造体としてアルミニウムなどの金属ワイヤーを用いたのに対し、本実施の形態ではプラスチックやガラスなどの透光性材料からなるファイバー(線材)を構造体として用いている。つまり、第1の実施の形態では金属ワイヤー自体が電極を兼ねることができたのに対し、本実施の形態で用いる透光性材料からなるファイバーは電極を兼ねることができない。この点が第1の実施の形態の構成との基本的な違いである。
【0045】
すなわち、本実施の形態の照明装置の発光部25は、図9に示すように、断面が円形の透明ファイバー20の上側にITO等の透明導電膜からなる下電極21(本実施の形態では便宜上、下電極と呼ぶ)が形成され、その表面上に透明ファイバー20の全周を囲むように有機EL材料からなる発光層22が形成され、上側の一部にアルミニウム、銀等の光反射率の高い金属膜からなる上電極23(本実施の形態では便宜上、上電極と呼ぶ)が形成されている。したがって、本実施の形態の場合、上電極23と下電極21とが発光層22を挟んで対峙する一対の電極を構成し、発光層22に対して電圧印加または電流注入を行うための電圧印加・電流注入手段となる。そして、アルミニウム、銀等からなる上電極23を陽極、ITO等からなる下電極21を陰極とする。
【0046】
第1の実施の形態では発光層の構成材料として低分子タイプの有機EL材料を用いたが、本実施の形態では、例えばPPVに適当な添加物を添加したものや、ポリフルオレン系等の周知の高分子タイプの有機EL材料を用いており、発光層22の構成は、より詳細には陽極側から陰極側に向けてホール輸送層、発光層がこの順に積層された構成となっている。各層の膜厚は、発光層の膜厚が10〜200nm、ホール輸送層の膜厚が10〜100nm程度である。上電極23、下電極21の膜厚はともに100〜200nm程度、支持体24の厚さ(照明装置全体の厚さ)はファイバーの直径の2倍程度あればよく、例えば200μm程度で良い。その他、透明ファイバー20の径、密度等に関しては第1の実施の形態と同様でよい。
【0047】
本実施の形態の場合、上電極23がアルミニウム、銀等の金属膜、下電極21がITO等の透明導電膜、構造体が透明ファイバー20で形成されているので、図9に示すように、発光層22から出射した光は下電極21、透明ファイバー20を透過して出射されることになる。したがって、板状の照明装置の各面のうち、上電極23が位置する側の面と反対側の面(図9における下面)が光出射面となる。ここで、プラスチックやガラスからなる透明ファイバー20の屈折率とエポキシ樹脂等からなる支持体24の屈折率が異なるため、透明ファイバー20が照明光の出射角度を広げるためのレンズとして機能する。
【0048】
次に、上記構成の照明装置の製造方法について図10〜図13を用いて説明する。これら図10〜図13は発光部25の部分のみを工程順に示した図である。
【0049】
上記の透明ファイバー20を複数本縦横に配置した構造体を用意する。この際には第1の実施の形態と同様、フレームに張っておくなどすればよい。次に、図10に示すように、ITO等の透明導電膜を透明ファイバー20の表面に蒸着することにより下電極21を形成する。この方法を用いると、下電極21は透明ファイバー20の上側のみに堆積する。次に、液体状とした高分子タイプの有機EL材料の中に下電極21を形成した透明ファイバー20を浸漬することにより、図11に示すように、発光層22を形成する。本実施の形態の場合、発光層22の形成に浸漬法を用いているため、ファイバーの全周に有機EL材料の発光層22が形成される。次に、図12に示すように、アルミニウム、銀等の金属材料を蒸着することによって上電極23を形成する。この場合も下電極21と同様、上電極23に用いる材料は上側にのみ堆積し、また有機EL膜はほぼ透明であることから、光の出射面となる下側は透明な状態のままとなる。以上の工程で発光部25が完成する。
なお、下側に形成された有機EL膜には電流が流れないために発光に寄与しない。
【0050】
後は第1の実施の形態と同様、図5に示すように、上記の発光部25をエポキシ樹脂等の樹脂材料で型を用いてモールドし、シート状に成形することにより支持体24を形成する。最後に、支持体24の外側にあるフレームと透明ファイバー20とを切り離すことにより、図1に示したような本実施の形態の照明装置が完成する。あるいは、支持体24を形成する際にモールド法に代えて、図13に示すように、透明なプラスチック基板27上に発光部25を配置し、その上からエポキシ樹脂等の樹脂材料28でコーティングし、支持体24aを形成する方法を採用してもよい。
【0051】
本実施の形態においても、導光板が不要なため、照明効率を高くできる、照明装置全体を簡易な構成にすることができ、薄型化、軽量化を図ることができる、フォトリソグラフィー、エッチングを必要としないため、製造プロセスの簡略化が図れる、等の第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0052】
さらに本実施の形態特有の効果としては、透明ファイバー20を、発光層22からの照明光の照射角を広げるためのレンズとして機能させることができるため、透明ファイバー20と支持体24との屈折率差や透明ファイバー20の断面形状などを適宜選択することによって照明光Lの広がり角を制御することが可能になる。
また、本実施の形態にあるように透明なファイバーを構造体に用いる場合にも、第1の実施の形態に説明したように、低分子EL材料を用い、蒸着法により発光層を形成することができる。
【0053】
[第3の実施の形態]
以下、本発明の第3の実施の形態を図14、図15を参照して説明する。
第1、第2の実施の形態では構造体の例として金属ワイヤーや透明ファイバーの例を挙げたが、本実施の形態の照明装置では構造体にメッシュ状のシートを用いた例を説明する。装置全体の概略構成は図1に示した第1の実施の形態とほぼ同様であるため詳細な説明は省略する。図14は本実施の形態の照明装置の構造体を示す斜視図、図15は発光部の断面図である。
【0054】
本実施の形態では、図14に示すように、例えばアルミニウム等の金属箔からなるシート30により構造体が構成されており、中央部に多数の開口部30aが形成されてメッシュ状になっている。この構造体は金属箔に限らず、例えばプラスチックのシートなどを用いても良い。
ワイヤーやファイバーに発光部を形成する場合に比べて、本実施の形態のようにシート状の構造体に発光部を形成する場合には発光部の面積を大きくしやすいので、照明光を多く取り出したい場合などはこの構造が有効である。
【0055】
構造体の材料に金属箔を用いた場合、金属ワイヤーを用いた第1の実施の形態と同様、構造体自身が発光層に電圧印加、電流注入するための一方の電極を兼ねることができる。したがって、本実施の形態の場合も、図15に示すように、発光部31の構成は断面が矩形のシート30の下面に、有機EL材料からなる発光層32、ITO等の透明導電膜からなる下電極33(本実施の形態では便宜上、下電極と呼ぶ)が形成されている。
【0056】
本実施の形態においても、導光板が不要なため、照明効率を高くできる、照明装置全体を簡易な構成にすることができ、薄型化、軽量化を図ることができる、フォトリソグラフィー、エッチングを必要としないため、製造プロセスの簡略化が図れる、等の第1、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0057】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記実施の形態において構造体を構成する線材であるワイヤー、ファイバー等の形状、配置、材料等に関しては、適宜変更が可能である。第1の実施の形態では図2に示したような断面が円形の金属ワイヤーを用いたが、この形状に代えて、例えば図16に示したように、断面が三日月状の凹状に湾曲した面を持つ金属ワイヤー12を用い、その湾曲面に発光層13と下電極14を形成する構成としても良い。この場合、照明光Lが金属ワイヤー12の凹状の湾曲面で反射するため、第1の実施の形態とは逆に照明光Lの出射角度を絞ることができる。
【0058】
また、上記実施の形態では有機EL素子を発光部に用いたが、無機EL素子を用いても良い。さらに、発光部はEL素子に限ることなく、LEDなどを用いても良い。
【0059】
[表示装置]
以下、上記実施の形態の照明装置を備えた表示装置の構成について説明する。本実施の形態では、表示装置の例として、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor, 以下、TFTと略記する)をスイッチング素子として用いたアクティブマトリクス型の反射型液晶表示装置を取り上げて説明する。図17は、本実施の形態の表示装置を分解した状態を示す斜視図である。
【0060】
本実施の形態の表示装置40は、図17に示すように、液晶セル41と照明装置1とから概略構成されている。図17における液晶セル41の上側の面が表示を視認する視認側の面であり、上記実施の形態の照明装置1が液晶セル41の視認面上に配置されている。すなわち、本実施の形態において、照明装置1は、液晶セル41の視認側から液晶セル41を照明するフロントライトとして機能するものである。
【0061】
液晶セル41は、内面にTFT素子42、画素電極43等が形成された素子基板44と、内面に共通電極45が形成された対向基板46とが対向配置され、素子基板44と対向基板46との間に液晶層(図示略)が挟持されている。なお、対向基板46の上面には偏光板(図示略)が配置されている。素子基板44の内面には、多数のデータ線47と多数の走査線48とが互いに交差するように格子状に設けられている。各データ線47と各走査線48の交差点の近傍にはTFT素子42が形成されており、各TFT素子42を介して画素電極43が接続されている。一方、対向基板46の内面には、表示領域に対応して共通電極45が形成されている。
【0062】
液晶セル41において、個々の画素電極43が形成された領域が一つの画素49を構成する。また、素子基板44の内面には、赤、緑、青を表示するためのカラーフィルター(図示略)が設けられており、各画素49は赤、緑、青のいずれかの色を表示することが可能となっている。
【0063】
本実施の形態では、画素電極43はアルミニウム、銀、銀合金等からなり、反射層としても機能する。そして、明るい場所では、照明装置1を点灯せずに使用し、太陽光などの明るい外光が視認側から照明装置1の支持体5を透過して液晶セル41に入射し、素子基板44内面の画素電極43で反射して、再度照明装置1の支持体5を透過して観察者側(図における上側)に出射され、表示が視認されるようになっている。一方、暗い場所では、照明装置1を点灯して使用し、照明装置1から液晶セル41に照射された光が素子基板44内面の画素電極43で反射して、照明装置1の支持体5を透過して観察者側(図における上側)に出射され、表示が視認されるようになっている。なお、画素電極を反射層として用いることに代えて、画素電極とは別に反射層を設ける構成としても良い。
【0064】
本実施の形態によれば、上記実施の形態の照明装置1をフロントライトとして備えたことによって、視認性に優れた薄型、軽量の液晶表示装置を実現することができる。ただし、上記実施の形態の照明装置は、液晶モジュールのフロントライト等に用いるだけでなく、例えば印刷物や写真などの表面に置き、これらを見るための照明装置として用いることも可能である。
【0065】
[電子機器]
以下、上記実施の形態の液晶表示装置を備えた電子機器の例について説明する。図18は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図18において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上記の液晶表示装置を用いた液晶表示部を示している。
【0066】
図19は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図19において、符号1100は時計本体を示し、符号1101は上記の液晶表示装置を用いた液晶表示部を示している。
【0067】
図20は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図20において、符号1200は情報処理装置、符号1202はキーボードなどの入力部、符号1204は情報処理装置本体、符号1206は上記の液晶表示装置を用いた液晶表示部を示している。
【0068】
図18〜図20に示す電子機器は、上記実施の形態の液晶表示装置を用いた液晶表示部を備えているので、視認性に優れた表示部を有する薄型、軽量の電子機器を実現することができる。
【0069】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、従来に比べて照明効率が充分に高く、しかも視認性を妨げることなく、簡便なプロセスで製造することのできる液晶モジュールのフロントライト等に用いて好適な照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の照明装置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】 同、照明装置の発光部の詳細構造を示す断面図である。
【図3】 同、発光部のワイヤーの端部の詳細構造を示す斜視図である。
【図4】 同、照明装置の製造工程を説明するための図であり、照明装置全体を工程順に示す図である。
【図5】 図4の続きである。
【図6】 同、照明装置の製造工程を説明するための図であり、発光部の部分のみを工程順に示す図である。
【図7】 図6の続きである。
【図8】 図7の続きである。
【図9】 本発明の第2の実施の形態の照明装置の発光部の詳細構造を示す断面図である。
【図10】 同、照明装置の製造工程を説明するための図であり、発光部の部分のみを工程順に示す図である。
【図11】 図10の続きである。
【図12】 図11の続きである。
【図13】 図12の続きである。
【図14】 本発明の第3の実施の形態の照明装置に用いる構造体を示す斜視図である。
【図15】 同、照明装置の発光部の詳細構造を示す断面図である。
【図16】 発光部の他の形態を示す断面図である。
【図17】 本発明の実施の形態の液晶表示装置の概略構成を示す斜視図である。
【図18】 上記液晶表示装置を備えた電子機器の例を示す斜視図である。
【図19】 同、電子機器の他の例を示す斜視図である。
【図20】 同、電子機器のさらに他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 照明装置
2,12 ワイヤー(線材)
3 構造体
4,25,31 発光部
5,5a,24,24a 支持体
6,13,22,32 発光層
7,14,21,33 下電極(電圧印加・電流注入手段)
10 フレーム
20 透明ファイバー(線材)
23 上電極(電圧印加・電流注入手段)
30 シート(構造体)
40 表示装置
Claims (8)
- 発光部と、該発光部を支持する透光性材料からなる支持体とを備え、
前記発光部が、該発光部の骨格をなす1次元または2次元的に配置された導電性材料からなる線材で構成された構造体と、該構造体の周囲の少なくとも一部に形成され、電圧印加もしくは電流注入により光を発する発光層と、該発光層に対して電圧を印加する、もしくは電流を注入するための前記発光層を挟持する1対の電極と、を有し、
前記1対の電極のうちの一方の電極が前記構造体を構成する線材、他方の電極が透明導電膜で構成され、
前記1対の電極が前記発光層を介して対向する領域が、前記構造体の全表面のうちの一部の領域のみであり、
前記構造体を中心とした全方向のうち、前記他方の電極が形成された側のみに光が出射され、
前記線材が凹状に湾曲した湾曲面を有し、前記湾曲面に前記発光層、前記他方の電極が順次形成されたことを特徴とする照明装置。 - 前記発光層がエレクトロルミネッセンス材料からなり、前記発光部がエレクトロルミネッセンス素子を構成することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
- 前記エレクトロルミネッセンス材料が、有機エレクトロルミネッセンス材料であることを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
- 前記線材が複数の線材であり、これら複数の線材間を電気的に接続するフレームが前記構造体の周縁部に設けられたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の照明装置。
- 請求項3に記載の照明装置を製造する方法であって、
蒸着法を用いて前記有機エレクトロルミネッセンス材料からなる膜を前記構造体の表面の一部に形成し、前記有機エレクトロルミネッセンス材料の膜からなる発光層を形成することを特徴とする照明装置の製造方法。 - 請求項3に記載の照明装置を製造する方法であって、
前記構造体を液状の有機エレクトロルミネッセンス材料中に浸漬することにより前記有機エレクトロルミネッセンス材料からなる膜を前記構造体の表面に形成し、前記有機エレクトロルミネッセンス材料の膜からなる発光層を形成することを特徴とする照明装置の製造方法。 - 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の照明装置を視認側に備えたことを特徴とする表示装置。
- 請求項7に記載の表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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