JP4273611B2 - 平面型座標入力装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置の小型化に伴い表示サイズが小さくなったアイコンを迅速に選択できる平面型座標入力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、表示画面に表示されたアイコンを選択する場合、操作者はポインティングデバイスを操作してカーソルを所望のアイコン上に移動し、選択キーを押すことによって選択していた。
【0003】
また、表示手段と重ねて構成される平面型座標入力装置によるアイコン選択では、指や先端の接地面積が少ない入力ペンなど特定の補助具を用いて表示された所望のアイコンをタップして選択していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、情報処理装置の軽量薄型化によるキーボードやポインティングデバイスなどの入力装置だけでなく表示装置の小型化に伴いアイコンやカーソルの表示サイズも小さくなり、アイコンの選択操作が難しくなってきている。
【0005】
表示手段と重ねて構成される平面型座標入力装置の場合には、誤って所望のアイコンに隣接する別のアイコンをタッチして選択してしまうといった問題点があった。
【0006】
また、車中などの揺れによって不安定な場所での使用においては、所望のアイコン上にカーソルを移動させること自体が難しくなってきている。
【0007】
本発明は、平面型座標入力装置によるアイコン選択において、入力された座標付近に対応する表示画面の画像を自動的に拡大表示することで表示サイズの小さいアイコンも迅速に選択できることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明の平面型座標入力装置は、複数のアイコン及び前記複数のアイコンから所望のアイコンを選択するカーソルを表示する表示手段と、入力座標と入力動作を入力情報として出力する平面型座標入力手段と、前記平面型座標入力手段が出力する入力情報からタップ動作を検知して入力情報を記憶する入力情報検知手段と、入力座標に対応した前記表示手段の位置にカーソルを表示するカーソル表示手段と、前記入力情報検知手段が検知したタップ動作が、タップ動作判定の開始から奇数回目のタップ動作(第1タップ動作)か偶数回目のタップ動作(第2タップ動作)かを判定するタップ動作判定手段と、前記第1タップ動作の場合には、前記入力情報検知手段が記憶している入力座標に対応する前記表示手段における所定の領域を拡大表示する拡大変更情報を生成し、前記第2タップ動作の場合には、前記拡大変更情報によって拡大表示された前記表示手段の前記表示内容を通常表示に復元する表示復元情報を生成するとともに、拡大表示時の入力座標を通常表示時の座標に変換する座標変換手段と、前記座標変換手段が生成する前記拡大変更情報または前記表示復元情報に基づき、前記表示手段の表示内容を変更する表示変更手段とを有し、所望のアイコンの近傍にカーソルを合わせ、前記座標変換手段が、前記第1タップ動作前記第2タップ動作かの判定に従い、前記所定の領域を拡大表示、または拡大表示を通常表示に復元する構成を有することで、先端の接地面積が少ない入力ペンなど特定の補助具を使わなくても、表示サイズの小さいアイコンを迅速に選択することができる。
【0009】
さらに、上記構成の平面型座標入力装置において、前記座標変換手段が前記第2タップ動作の前記入力座標を処理する場合に、前記入力座標が前記第1タップ動作で拡大表示された拡大表示領域内か否かを判定し、前記拡大表示領域内の場合には、前記座標変換手段により通常表示に復元すると共に、前記第2タップ動作の前記入力座標位置に対応する操作であるイベントを発生し、前記拡大表示領域外の場合には、前記イベントを発生しないようにすることで、誤操作による誤ったイベントの発生を防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0011】
(実施の形態1)
図1は、本発明の一実施の形態における平面型座標入力装置の構成図である。
【0012】
図1において、1は入力された座標と動作の種類を入力情報として出力する平面型座標入力手段、2は平面型座標入力手段1から出力される入力情報を監視してタップ動作を検知する入力情報検知手段、5はマウスカーソルやアイコンを表示する表示手段、6は入力情報検知手段2が検知したタップ動作の座標に対応する表示手段5の位置にマウスカーソルを表示させるカーソル表示手段、7は入力情報検知手段2が検知したタップ動作が奇数回目のタップ動作(第1タップ動作)か偶数回目のタップ動作(第2タップ動作)かを判定するタップ動作判定手段、3はタップ動作判定手段7で判定したタップ動作が、第1のタップ動作であれば拡大表示元の画像領域と拡大表示先の画像領域を表示変更情報として算出し、第2のタップ動作であればタップ動作の座標を拡大表示前の座標に変換してマウスイベントを発生させる座標変換手段、4は座標変換手段3で算出した表示変更情報に基づき表示手段5の表示を変更する表示変更手段である。
【0013】
図2は、アイコンの選択処理における表示画面の変化を説明した概念図である。
【0014】
図2において、平面型座標入力手段100には1024列×768行のセンサが配置されており表示手段140の表示画面のドットと対応している。
【0015】
まず、第1タップ動作として平面型座標入力手段100の位置101をタップすると入力情報として座標(2,2)、動作の種類(タップ)を出力する。入力情報検知手段110は平面型座標入力手段100から出力された入力情報の動作の種類がタップであることを検知して入力情報を動作の種類112と座標114から構成される入力情報記憶テーブル111に記憶し、カーソル表示手段180に座標115を出力する。カーソル表示手段180は、選択可能なアイコン151〜157が表示されている表示画面150(図2の(2A))の座標115に対応する位置158にマウスカーソルを移動させる。
【0016】
タップ動作判定手段190は、動作判定の開始からのタップ動作判定回数をタップ動作回数191として記憶しており、動作判定式192により入力情報の入力座標を第1タップ動作として取得したか、第2タップ動作として取得したかをトグルで判定する。すなわち、動作判定式192の解が1であれば第1タップ動作として、解が2であれば第2タップ動作として判定して判定結果を入力座標と共に座標変換手段120に出力する。
【0017】
座標変換手段120は、タップ動作判定手段190から取得した入力座標とタップ動作の判定結果を入力座標123および処理モード125に記憶する。
【0018】
処理モード125の内容が、第1タップ動作の場合には第1タップ動作処理121に記憶された拡大率、表示位置、表示サイズに従って表示変更手段130が表示手段140の表示を表示画面160(図2の(2B))に示すように変更する。本実施の形態では、表示画面150に表示されたアイコン154〜156が表示画面160の拡大表示領域167内にアイコン162〜164として拡大表示される。
【0019】
次に、第2タップ動作として表示画面160の位置166に対応する平面型座標入力手段100のセンサをタップすると、カーソル表示手段180が拡大表示領域160の位置166にマウスカーソルを移動する。座標変換手段120は第2タップ動作処理122に記憶された変換式に基づいてX座標、Y座標を求め、マウスイベントを発生させ、表示変更手段130は表示手段140の表示を表示画面170(図2の(2C))に示すように変更する。
【0020】
図4は、アイコンの選択処理を示したフローチャートである。
【0021】
図4において、P401でタップ動作が第1タップ動作か第2タップ動作かを判断する変数Nを初期化する。P402で入力情報検知手段2が平面型座標入力手段1からの入力情報を監視する。P403で入力情報を取得したか否かを判定し、取得できなかった場合にはP402に戻り、取得した場合にはP404に移る。P404で取得した入力情報に対応した表示手段5の位置にマウスカーソルを移動する。P405で入力情報がタップ動作によるものか否かを判定し、タップ動作によるものでなければP402に移り、タップ動作によるものであればP406に移り変数Nの値を(式)N=(N%2)+1に基づき更新する。P407で第1タップ動作か否かチェックし、第1タップ動作であればP408に第1タップ動作でなければP409に移る。
【0022】
P408(第1タップ動作の場合)で入力情報として取得した座標付近の画像をあらかじめ定められた拡大率、表示位置、表示サイズで拡大表示しする。
【0023】
P409(第2タップ動作の場合)で拡大表示を通常表示に戻し、P410で拡大表示時の座標として取得した座標を通常表示時の座標に変換し、P411で変換した座標にマウスイベントを発生させる。
【0024】
図3は、アイコン選択の中断処理における表示画面の変化を説明した概念図である。
【0025】
図3において、平面型座標入力手段200には1024列×768行のセンサが配置されており表示手段240の表示画面のドットと対応している。
【0026】
まず、第1タップ動作として平面型座標入力手段200の位置201をタップすると入力情報として座標(2,2)、動作の種類(タップ)を出力する。入力情報検知手段210は平面型座標入力手段200から出力された入力情報の動作の種類がタップであることを検知して入力情報を動作の種類212と座標214から構成される入力情報記憶テーブル211に記憶し、カーソル表示手段280に座標215を出力する。カーソル表示手段280は、選択可能なアイコン251〜257が表示されている表示画面250(図3の(3A))の座標215に対応する位置258にマウスカーソルを移動させる。
【0027】
タップ動作判定手段290は、動作判定の開始からのタップ動作判定回数をタップ動作回数291として記憶しており、動作判定式292により入力情報の入力座標を第1タップ動作として取得したか、第2タップ動作として取得したかをトグルで判定する。すなわち、動作判定式292の解が1であれば第1タップ動作として、解が2であれば第2タップ動作として判定して判定結果を入力座標と共に座標変換手段220に出力する。
【0028】
座標変換手段220は、タップ動作判定手段290から取得した入力座標とタップ動作の判定結果を入力座標223および処理モード225に記憶する。
【0029】
処理モード225の内容が、第1タップ動作の場合には第1タップ動作処理121に記憶された拡大率、表示位置、表示サイズに従って表示変更手段230が表示手段240の表示を表示画面260(図3の(3B))に示すように変更する。本実施の形態では、表示画面250に表示されたアイコン254〜256が表示画面260の拡大表示領域267内にアイコン262〜264として拡大表示される。
【0030】
次に、第2タップ動作として表示画面260の位置266に対応する平面型座標入力手段200のセンサをタップすると、カーソル表示手段280が拡大表示領域260の位置266にマウスカーソルを移動する。
【0031】
座標変換手段220は位置266が拡大表示領域267に包含されるか否かを判定して包含されない場合はマウスイベントを発生させず、表示変更手段230は表示手段240の表示を表示画面270(図3の(3C))に示すように変更して、アイコン選択処理が中断される。
【0032】
図5は、アイコン選択の中断処理を示したフローチャートである。
【0033】
図5において、P501でタップ動作が第1タップ動作か第2タップ動作かを判断する変数Nを初期化する。P502で入力情報検知手段2が平面型座標入力手段1からの入力情報を監視する。P503で入力情報を取得したか否かを判定し、取得できなかった場合にはP502に戻り、取得した場合にはP504に移る。P504で取得した入力情報に対応した表示手段5の位置にマウスカーソルを移動する。P505で入力情報がタップ動作によるものか否かを判定し、タップ動作によるものでなければP502に移り、タップ動作によるものであればP506に移り変数Nの値を(式)N=(N%2)+1に基づき更新する。P507で第1タップ動作か否かチェックし、第1タップ動作であればP508に第1タップ動作でなければP509に移る。
【0034】
P508(第1タップ動作の場合)で入力情報として取得した座標付近の画像をあらかじめ定められた拡大率、表示位置、表示サイズで拡大表示する。
【0035】
P509(第2タップ動作の場合)で拡大表示している通常表示に戻し、P510で入力情報として取得した座標が拡大表示領域267内か否かをチェックし領域内でなければアイコン選択処理を中断する。領域内であれば、P511で拡大表示時の座標として取得した座標を通常表示時の座標に変換し、P512で変換した座標にマウスイベントを発生させる。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、アイコン選択時に平面型座標入力装置で入力された座標付近に対応する表示画面の画像を自動で拡大表示することによって、指でアイコンを選択する場合でも表示画面に表示されたアイコンを迅速に選択できる平面型座標入力装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における平面型座標入力装置の構成図
【図2】本発明の実施の形態1におけるアイコンの選択処理における表示画面の変化を示した概念図
【図3】本発明の実施の形態1におけるアイコン選択の中断処理における表示画面の変化を示した概念図
【図4】本発明の実施の形態1におけるアイコンの選択処理を示したフローチャート
【図5】本発明の実施の形態1におけるアイコン選択の中断処理を示したフローチャート
【符号の説明】
1 平面型座標入力手段
2 入力情報検知手段
3 座標変換手段
4 表示変更手段
5 表示手段
6 カーソル表示手段
7 タップ動作判定手段

Claims (4)

  1. 複数のアイコン及び前記複数のアイコンから所望のアイコンを選択するカーソルを表示する表示手段と、
    入力座標と入力動作を入力情報として出力する平面型座標入力手段と、
    前記平面型座標入力手段が出力する入力情報からタップ動作を検知して入力情報を記憶する入力情報検知手段と、
    入力座標に対応した前記表示手段の位置にカーソルを表示するカーソル表示手段と、
    前記入力情報検知手段が検知したタップ動作が、タップ動作判定の開始から奇数回目のタップ動作(第1タップ動作)か偶数回目のタップ動作(第2タップ動作)かを判定するタップ動作判定手段と
    前記第1タップ動作の場合には、前記入力情報検知手段が記憶している入力座標に対応する前記表示手段における所定の領域を拡大表示する拡大変更情報を生成し、前記第2タップ動作の場合には、前記拡大変更情報によって拡大表示された前記表示手段の前記表示内容を通常表示に復元する表示復元情報を生成するとともに、拡大表示時の入力座標を通常表示時の座標に変換する座標変換手段と、
    前記座標変換手段が生成する前記拡大変更情報または前記表示復元情報に基づき、前記表示手段の表示内容を変更する表示変更手段とを有し、
    所望のアイコンの近傍にカーソルを合わせ、前記座標変換手段が、前記第1タップ動作前記第2タップ動作かの判定に従い、前記所定の領域を拡大表示、または拡大表示を通常表示に復元する平面型座標入力装置。
  2. 前記座標変換手段が前記第2タップ動作の前記入力座標を処理する場合に、前記入力座標が前記第1タップ動作で拡大表示された拡大表示領域内か否かを判定し、
    前記拡大表示領域内の場合には、前記座標変換手段により通常表示に復元すると共に、前記第2タップ動作の前記入力座標位置に対応する操作であるイベントを発生し、
    前記拡大表示領域外の場合には、前記イベントを発生しない請求項1記載の平面型座標入力装置。
  3. 複数のアイコン及び前記複数のアイコンから所望のアイコンを選択するカーソルを表示手段に表示する表示手順と、
    入力座標と入力動作を入力情報として出力する座標入力手順と、
    前記座標入力手順で出力する入力情報からタップ動作を検知して入力情報を記憶する入力情報検知手順と、
    入力座標に対応した前記表示手段の位置にカーソルを表示するカーソル表示手順と、
    前記入力情報検知手順で検知したタップ動作が、タップ動作判定の開始から奇数回目のタップ動作(第1タップ動作)か偶数回目のタップ動作(第2タップ動作)かを判定するタップ動作判定手順と
    前記第1タップ動作の場合には、前記入力情報検知手順で記憶した入力座標に対応する前記表示手段における所定の領域を拡大表示するための拡大変更情報を生成し、前記第2タップ動作の場合には、前記拡大変更情報によって拡大表示された表示手段の前記拡大表示された表示内容を通常表示に復元するための表示復元情報を生成するとともに、拡大表示時の入力座標を通常表示時の座標に変換する座標変換手順と、
    前記座標変換手順で生成した前記拡大変更情報または前記表示復元情報に基づき、表示手段の表示内容を変更する表示変更手順とを有し、
    所望のアイコンの近傍にカーソルを合わせ、前記座標変換手順で、前記第1タップ動作前記第2タップ動作かの判定に従い、前記所定の領域を拡大表示、または拡大表示を通常表示に復元する座標入力方法。
  4. 前記座標変換手順が前記第2タップ動作の前記入力座標を処理する場合に、前記入力座標が前記第1タップ動作で拡大表示された拡大表示領域内か否かを判定し、前記拡大表示領域内の場合には、前記座標変換手順により通常表示に復元すると共に、前記第2タップ動作の前記入力座標位置に対応する操作であるイベントを発生し、
    前記拡大表示領域外の場合には、前記イベントを発生しない請求項3記載の座標入力方法。
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