JP4272096B2 - 粉砕混合用ボール及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、粉末冶金法において、超硬合金の原料粉末を湿式法により粉砕混合する時に用いる粉砕混合用ボールとその製造方法に関する。
従来、粉末冶金法における、超硬合金の原料粉末の粉砕混合は、それらの原料粉末と有機溶媒や水等の溶媒と、成形性を付与するためのパラフィン等のバインダーを加えて粉砕混合する方法が知られている。
その際、粉砕混合は粉砕混合用のボールを多量に入れて行われるのが極一般的である。粉砕混合用の装置としては、古くから用いられているボールミルや、粉砕混合効率を向上させた攪拌翼を有するアトライターやビーズミルが用いられる。
粉砕混合方法としては、上記の原料粉末、溶媒そして粉砕混合用のボールをボールミル、アトライターあるいはビーズミル等の装置に、それらを投入して、一般的には湿式で行われる。
粉末の粉砕混合メカニズムは、容器中の粉砕混合ボールの一定運動により、粉末が攪拌されボールとボールの間、又はボールと機壁や攪拌翼との間での衝突により粉砕混合が進んでいくと考えられている。溶媒は原料粉末の混合がより均一に行われるために用いられる。
また、混合時間はボールミルの数日からアトライターやビーズミルの数時間とその混合装置により大きく変わる。
ここで、超硬合金の原料粉末を混合する場合に用いられる粉砕混合用ボールは、製品へのコンタミ抑制する目的で原料粉末と同一もしくは近似組成の粉砕混合用ボールが用いられている。
また、粉砕混合用のボール径は数十〜数mmのものが使用されている。
近年、粉末冶金法によって作られる超硬合金は、小径ドリル、ピンゲージそして微小金型に代表されるように製品自体が非常に小さく、その形状に要求される精度も非常に厳しくかつ高硬度、高強度が要求されるようになった。
そのため、それらの製品に使用される原料粉末の粒子径は、サブミクロンオーダーへと移行しつつある。
しかし、サブミクロンオーダーの原料粉末を均一に混合するためには、現状の数十〜数mmのボール径では対応出来なくなった。
これは、たとえばボールミルの粉砕速度定数Kについては下記の数1式から成り立つ。
Figure 0004272096
上記数1式において、ボールの径が大きい場合、一定容積内では衝突回数やボール数は、ボールの径が小さい場合に比較して、Kの値を増加させることは出来ない。
ボールの径が小さくなることにより衝撃力の減少が懸念される。しかし衝撃力は下記の数2式で定義され、1/2乗で効くので、衝突回数とボールの個数が増加することを考慮すると、影響の少ないことが理解される。
Figure 0004272096
すなわち衝突回数、ボール数の増大がKを上昇させることから、粉砕混合用のボール径を小さくする必要性が理解できる。
しかし、超硬合金製のものでは現在一般的には7〜3mm程度のものしか、作られていない。
そのため、アルコール等の溶媒中で原料粉末すなわち主原料なるWC粉末、VCやCr粉末等の粒成長抑制剤そしてCo粉末とを混合する場合、上記のような7〜3mm程度の粉砕混合用のボールはあるが、細かい超硬合金製ボールは市場に提供されていないため、均一に混合するためには、多くの時間を要するという問題点があった。
すなわち、超微粒超硬合金の主原料であるWC粉末は1μm以下の粒径であるために、従来のように7〜3mmの粉砕混合用のボールでは、主原料の粒子径に対してボール径が大きく、粉砕速度定数Kの式から効率的な粉砕混合が進まないことが容易に理解できる。
よって、7〜3mmのボールを使用すると、均一な混合を行うためには長時間混合が不可欠となり、酸素量の増加がもたらす炭素量の制御不足から品質の低下等やエネルギーロスが問題となっていた。
超硬合金でボールの径が1mm以下の超硬合金製ボールを形成することは、事の外難しく代表的な類似の先行技術として、特許文献1、特許文献2、特許文献3等がある。
特許文献1には、原料粉末の歩留まりが向上した超硬合金等の微少ボール素材および研磨ボールを提供し、その製造を容易にする成球機を提供する記載がある。また、その発明のボール径は、産業上の利用分野にも記載されているように、直径φ0.3〜1.8mmである。
しかし、特許文献1に開示の製造方法は、ブロック状のインゴットを粉砕し、篩い分けされた微小粒を球状化し、これを半焼結、篩い分けされた一定範囲のものが一次素材となる。この一次素材が核となりその周囲に追加供給された原料粉末によって付着層が形成された後、半焼結されることによって得られた成長粒を篩い分け後、焼結して得ることが記載されている。
特許文献1では、焼結時に一次素材と付着形成層との間で焼結が進まず、φ0.3〜1.8mmと微小の粉砕混合用のボールとあるが、特許文献1で作られたボールを用いると、粉砕混合時に上記付着形成層が剥がれることがある。
また、特許文献2には、硬質粉末混合用メジアの記載がある。これは、湿式又は乾式で硬質原料粉末を入れて一定時間回転させる粉砕混合又は混合する方法で、原料粉末とともに混合投入されるメジアにおいて、耐摩耗性の向上により使用寿命が伸びてコストが低減、さらに混合粉末中に摩耗混入が少ないメジアを提供している。
また、その構成からは、球状又は円柱状でかつWCとCoが60wt%以上とし、WCの粒径の平均粒度が0.3〜10μmの超硬合金である硬質粉末混合用メジアとして記載されている。
しかし、特許文献2では、摩耗混入が少なく、かつ欠損の少ないメジアの形状材質等を検討しているが、粉砕混合用のボール径やボールの製造方法に関する技術は示されていない。
また、特許文献3には、WCの平均粒径:0.7μm以下、且つWCの最大粒径:2.0μm以下であるWC基超硬合金よりなることを特徴とするWC基超硬合金製造用原料粉末の粉砕混合用ボール、及び、この粉砕混合用ボールによりWC基超硬合金製造用原料粉末を混合するWC基超硬合金製造用原料粉末の粉砕混合方法が記載されている。
すなわち、特許文献3は、原料WC粉末の粒径を制御する事により、摩耗して入ってくる粗大なWCを防止する事による製品強度の向上を狙っている。しかし、この特許文献3には、粉砕混合用のボール径の記載は無く、使用したボール径が分からない。
また、ボールを作るための記載は、特許文献3の「実施例1」に、「平均粒径:0.7μm、且つ最大粒径:2.0μmのWC粉末及びCo粉末からなる混合粉末を球形状にプレス成形した。」と記載があるが、1mm以下のボールを金型プレス成形することはあまりにもボール径が小さく、又追試できるだけの技術開示がされていない。
一方、超硬合金製のボールを使用した別用途、例えば、特許文献4に示されている超硬のボールを利用したボールペンや、ショットピーニング用の超硬ボールなどの先行技術として示されている、特許文献5、特許文献6、特許文献7、そして特許文献8等がある。
しかし、特許文献4に示されている技術は、WC−Co超硬合金のペンボールを作るに当たっては有用な技術ではあるが、特許文献4はインクへの耐食性を高めるために複合炭化物を用いている。しかし粉砕混合用ボールに用いた場合には、複合炭化物が長時間の粉砕混合によって破壊の起点となり破壊される問題がある。
また、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、そして特許文献8等はショットピーニング用の超硬合金のボールに関しては有用な技術ではある。
中でも、特許文献5には、超硬の微小ボールを作る焼結技術が記載されている。その中で、造粒粉体をカーボン含有アルミナ粉末中に埋設した状態で真空中1320〜1420℃に加熱焼結することになっている。
しかし、アルミナ粉末中に埋設した状態では、焼結体が脱炭してしまうためカーボン粉末を含有させている。
ところが特許文献5では、造粒粉体がカーボン粉と接しているところと接していないところが予想される。
造粒粉体にカーボン粉末が接しているところは、焼結体に遊離炭素の析出した部分が生じる。
一方、造粒粉体にカーボン粉末が接していないところは、焼結体に炭素が不足したη相の析出した部分を有する。よって、焼結体に不均一な部分が生じる問題がある。
以上のことから、いずれの先行技術も超硬合金製粉砕混合用ボールとして用いたり、その製造法としては問題があった。
特開平6−108117号公報 特開平7−90304号公報 特開平8−38925号公報 特公昭42−24728号公報 特開平7−308859号公報 特開平8−117580号公報 特開平8−323626号公報 特開平9−57629号公報
そこで、本発明の技術的課題は、今まで作れなかった微小な粉砕混合用の超硬合金製のボールが安定して製造できる超硬合金製粉砕混合用ボールとその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、超硬合金製の微細な粉砕混合用ボールを得る方法について鋭意研究を行った結果、本発明を完成したものである。
本発明によれば、 超硬合金の原料粉末のスラリーを、造粒し、仮焼結体を作り、焼結した超硬合金製の焼結体からなる粉砕混合用ボールであって、前記粉砕混合用ボールは、炭化タングステンを主成分とし、結合相が5〜12質量%のCoからなる組成を備え、平均粒径500〜900μmで、ビッカース硬さが1500以上であることを特徴とする粉砕混合用ボールが得られる。
また、本発明によれば、炭化タングステンを主成分とし、結合相が5〜12質量%のCoからなる組成を備え、平均粒径500〜900μmで、ビッカース硬さが1500以上である超硬合金製からなる粉砕混合用ボールを製造する方法であって、前記組成を有するスラリーを、スプレードライヤーで噴霧造粒したのち、仮焼結体を作り、篩い分けによって整粒したのちジルコニア粉末と混合してカーボンケースに入れて焼結し、焼結体を作製することを特徴とする粉砕混合用ボールの製造方法が得られる。
また、本発明によれば、前記粉砕混合用ボールの製造方法において、前記仮焼結体は前記噴霧造粒体を800〜1200℃の真空雰囲気中で0.5〜1.5時間加熱して作製することを特徴とする粉砕混合用ボールの製造方法が得られる。
また、本発明によれば、前記いずれか一つの粉砕混合用ボールの製造方法において、前記焼結体は、前記仮焼結体を1350〜1450℃のCOガス雰囲気中で0.5〜1.5時間加熱して作製することを特徴とする粉砕混合用ボールの製造方法が得られる。
本発明によれば、今まで作れなかった微小な粉砕混合用の超硬合金製のボールが安定して製造できるようになった。引いては、微粒超硬合金の混合時間が大幅に短縮され、合金強度もアップした。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明は、超硬合金製からなる粉砕混合用ボールにおいて、その組成は炭化タングステンを主成分とし、結合相を5〜12質量%のCoからなる平均粒径500〜900μmで、硬さがビッカース硬さで1500以上からなる粉砕混合用ボールである。
また、本発明の粉砕混合用ボールの製造方法は、上記に記載する組成を有するスラリーを、スプレードライヤーで噴霧造粒したのち、仮焼結体を作り、篩い分けによって整粒したのち、ジルコニア粉末と混合してカーボンケースに入れてCOガス中で焼結する方法である。
ここで、本発明では、粉砕混合用ボールの製造方法において、仮焼結体を作るためには噴霧造粒体を800〜1200℃の真空雰囲気中で0.5〜1.5時間加熱する粉砕混合用ボールの製造方法である。
さらに、詳しく述べると、本発明では、粉砕混合用ボールにおいて、焼結体を作るためには仮焼結体を1350〜1450℃のCOガス雰囲気中で0.5〜1.5時間加熱する粉砕混合用ボールの製造方法である。
ここで、上記に限定した理由を以下に記す。
(i)まず、結合相の割合について説明する。
本発明において、粉砕混合用ボールの結合相を5〜12質量%のCoとしたのは、5質量%未満ではボールとしての靭性が足りなく粉砕混合中に破壊してしまう。一方、Coが12質量%以上では、超硬合金製ボールとして硬度が足りなく粉砕混合中に摩耗してしまう。よって結合相を5〜12質量%のCoとした。
(ii)粉砕混合用ボールの径について:
本発明において、粉砕混合用のボール径を500〜900μmとしたのは、900μmを超えると超微粒粉末の混合において、粉砕速度定数Kの値から、ボール径を大きくすると、粉砕混合効果が落ちてしまうためである。
一方、ボール径を500μm未満では、ボール径が小さく、粉砕混合用のボールと混合粉末の分離において、篩いの目詰まり等が生じ扱いにくくなる。
したがって、本発明においては、粉砕混合用ボールの径を500〜900μmとした。
(iii)粉砕混合用ボールの硬さについて:
本発明において、この粉砕混合用のボールの硬さをビッカース硬さで、1500以上としたのは、ボールの径が小さいことから硬さが低いとボールが磨耗して径が小さくなりやすい。したがって、粉砕混合用のボールの寿命を考慮してビッカース硬さで1500以上とした。
(iv)粉砕混合用ボールの造粒体をジルコニア中埋め込むことについて:
本発明では、脱バインダーが終わった仮焼結体をジルコニア中に埋め込むのは、仮焼結体同士が焼結中に合体焼結を避けるためである。その意味からすると他の酸化物でもよいことが考えられる。ここで、他の酸化物の中では、一般的にコストを考えるとアルミナを用いることが有利である。しかし、本発明のように超硬合金の微小な粉砕混合用ボールの場合、アルミナ中で焼結を行うと焼結体の炭素量の制御が難しい。
一方、ジルコニアでは、炭素量の制御はアルミナを用いるより簡単に制御できる。それは、それぞれの酸化物が有する生成自由エネルギーのグラフ、すなわちジルコニアの方がアルミナよりも安定なことからも容易に理解できる。
よって、本発明において、粉砕混合用ボールの仮焼結体をジルコニア中に埋め込んだ。
(v)粉砕混合用ボールの仮焼結温度について:
本発明において、粉砕混合用ボールの仮焼結温度を800〜1200℃としたのは、800℃未満では次工程での篩い分けを行う時に、ボールの強度がなく篩い分け中に壊れてしまうためである。
一方、1200℃以上では、造粒体の焼結が進みすぎて粉砕混合用のボールとボールが合体してしまい、目的とするボールが得られないためである。
よって仮焼結温度を800〜1200℃とした。
(vi)粉砕混合用ボールの仮焼結時間について:
本発明において、粉砕混合用ボールの仮焼結時間を0.5〜1.5時間としたのは、0.5時間未満では次工程での篩い分けを行う時に、仮焼結が進まずボールの強度がなく篩い分け中に壊れてしまうためである。一方、長時間行っても仮焼結体の強度には変化は無く、その効果は変わらないため、1.5時間以下とした。
(vii)粉砕混合用ボールの焼結温度と雰囲気について:
本発明において、粉砕混合用ボールの仮焼結温度を1350〜1450℃としたのは、1350℃未満では焼結が十分に進まず、使用したときにボールが割れてしまう。そのため、0.5時間以上とした。
一方、1450℃以上では、焼結が進みすぎてWC粒子が粗くなり、期待した効果、すなわち1500以上の硬度が得られないためである。よって焼結温度を1350〜1450℃とした。また、焼結雰囲気をCOガス雰囲気としたのは、真空雰囲気で焼結を行うとアルミナより炭素との反応は安定であるジルコニアであっても、減圧雰囲気によって仮焼結体はジルコニアによって、脱炭素を起こしてしまうからである。
一方、焼結雰囲気をCOガス雰囲気にすると、焼結時の脱炭素反応がCOガスによって補うことが出来、組成の安定した粉砕混合用ボールが得られる。
50Torr(約66.5hPa)未満では、COガスによる焼結時の脱炭素反応を防止する効果が弱くなり、η相の析出することがある。
一方、300Tor(約399hPa)以上ではCOガスが分解して、遊離炭素を析出させることがある。
よって、COガスの圧力は50〜300Torr(約66.5〜399hPa)が適当であるが、好ましく100〜200Torr(約133〜約266hPa)である。
(viii)粉砕混合用ボールの焼結時間について:
本発明において、粉砕混合用ボールの焼結時間を0.5〜1.5時間としたのは、0.5時間未満では焼結が十分に進まず、使用したときにボールが割れてしまうからである。
一方、1.5時間以上行うとWC粒子が粒成長してしまい、期待した効果が得られない。そのため、0.5〜1.5時間とした。
それでは、本発明の具体例について、説明する。
(例1)
下記表1に示した組成に基づき、平均粒径:0.8、1.3μmのWC粉末、Co粉末そしてパラフィンを計量配合し、アトライターを用いてアルコール中10時間湿式混合を行った。得られた混合粉末のスラリーは、湿式篩を行った後スプレードライヤーにて噴霧造粒し造粒体を作製した。この造粒体を、カーボンケースに充填し、下記表2に示した条件で真空雰囲気中仮焼結した。その後、振動篩にて篩を行った。
下記表3は、振動篩にて篩った時の結果を示す。本発明品の1〜6はいずれも破壊せず良好であった。各粒度に分けられた仮焼結体は、仮焼結体同士の合体焼結を防ぐためにジルコニア20%、仮焼結体80%の質量で計量し混ぜ合わせた。
その後カーボンケースにジルコニアと仮焼結体の混合物を充填し、下記表4に示した条件で焼結をおこなった。
その後、ジルコニアと焼結した粉砕混合用ボールを100メッシュの篩いで篩い分けを行い、ジルコニアを分離した。
得られた焼結体を洗浄するために、ボールミルの中に得られた粉砕混合用ボールとアルコールを入れて攪拌しながら洗浄した。
洗浄は繰り返し行い、粉砕混合用ボールの洗浄終点の確認は、粉砕混合用ボールのジルコニウムの含有量が0.05%以下とした。
得られた粉砕混合用ボールは乾燥して本発明品を得た。その合金特性およびボール径を下記表5に記した。
一方、比較品については、同様に表1に示した組成で混合粉末を調整した。その後、下記表1の*印3に示したように造粒体(2種類)による方法と金型プレスによる2種類(3品種)の方法で、粉砕混合用ボールを試作した。
焼結においては、ジルコニアの代わりにアルミナや雰囲気を真空とCOガス中で下記表4に示した条件で作製した。その結果を下記表5に示す。下記表5に示した結果からも分かるように本発明によって得られた粉砕混合用ボールは、比較品に比べて、異常相もなく、又焼結後のボール径も所望の物が得られ良好であることが分かる。
Figure 0004272096
Figure 0004272096
Figure 0004272096
Figure 0004272096
Figure 0004272096
(例2)
次に、本発明品2と比較品7、12の粉砕混合用ボールを用いて、合金粉末の混合をおこなった。粉末の配合組成は、0.5μmのWC(89.10%)、Cr粉末(0.90%)、Co粉末(10%)で、アトライターで混合した。粉末の混合完了は、今までの経験から比表面積すなわちBET値で求め、その値は4.0〜4.5m/gとした。BET値は一定時間毎に測定を行った。また、混合完了時点では混合粉末の含有酸素量を測定した。
下記表6に結果を示した。この表から分かるように、本発明の粉砕混合用ボールは、比較品のφ3の粉砕混合用ボールに比較して1/4の時間で混合できることが分かった。
さらに、混合粉末の含有酸素量は、本発明と比較品7及び12はほとんど同じであった。一方、比較品7はスラリーと混合粉末を分離するには、本発明品に比較して1.5倍の時間を要した。
Figure 0004272096
(例3)
上記例2で得られた混合粉末を用いて、10x5x30mmの形状に金型プレスを行い、抗折力用試験片を製作した。焼結は1400℃の真空雰囲気中で行った。その後ダイヤモンド砥石#200で研削を行い、比重、硬度、抗折力を測定した。下記表7に上記の測定結果を示した。
Figure 0004272096
上記表7に示すように、本発明2である粉砕混合用ボールで試作した超硬合金は、硬度、坑折力が共に比較品7,12の粉砕混合用ボールで混合して作られた超硬合金より高いことがわかった。また、粉砕混合用ボールからの摩耗等によるCo量の組成の違いも見られなかった。
以上説明したように、本発明の実施の形態においては、今まで作れなかった微小な粉砕混合用の超硬合金製のボールが安定して製造できるようになった。引いては、微粒超硬合金の混合時間が大幅に短縮され、合金強度もアップした。
以上説明したように、本発明の粉砕混合用ボールとその製造方法では、粉末冶金に用いる原料粉末の粉砕混合用のボールミル等に最適である。

Claims (4)

  1. 超硬合金の原料粉末のスラリーを、造粒し、仮焼結体を作り、焼結した超硬合金製の焼結体からなる粉砕混合用ボールであって、前記粉砕混合用ボールは、炭化タングステンを主成分とし、結合相が5〜12質量%のCoからなる組成を備え、平均粒径500〜900μmで、ビッカース硬さが1500以上であることを特徴とする粉砕混合用ボール。
  2. 炭化タングステンを主成分とし、結合相が5〜12質量%のCoからなる組成を備え、平均粒径500〜900μmで、ビッカース硬さが1500以上である超硬合金製からなる粉砕混合用ボールを製造する方法であって、前記組成を有するスラリーを、スプレードライヤーで噴霧造粒したのち、仮焼結体を作り、篩い分けによって整粒したのちジルコニア粉末と混合してカーボンケースに入れて焼結し、焼結体を作製することを特徴とする粉砕混合用ボールの製造方法。
  3. 請求項2記載の粉砕混合用ボールの製造方法において、前記仮焼結体は前記噴霧造粒体を800〜1200℃の真空雰囲気中で0.5〜1.5時間加熱して作製することを特徴とする粉砕混合用ボールの製造方法。
  4. 請求項2又は3記載の粉砕混合用ボールの製造方法において、前記焼結体は、前記仮焼結体を1350〜1450℃のCOガス雰囲気中で0.5〜1.5時間加熱して作製することを特徴とする粉砕混合用ボールの製造方法。
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