JP4272073B2 - ナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法 - Google Patents

ナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4272073B2
JP4272073B2 JP2004003534A JP2004003534A JP4272073B2 JP 4272073 B2 JP4272073 B2 JP 4272073B2 JP 2004003534 A JP2004003534 A JP 2004003534A JP 2004003534 A JP2004003534 A JP 2004003534A JP 4272073 B2 JP4272073 B2 JP 4272073B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meeting place
user
determining
destination
users
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004003534A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005195519A (ja
Inventor
知克 奥谷
弘利 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso IT Laboratory Inc
Original Assignee
Denso IT Laboratory Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso IT Laboratory Inc filed Critical Denso IT Laboratory Inc
Priority to JP2004003534A priority Critical patent/JP4272073B2/ja
Publication of JP2005195519A publication Critical patent/JP2005195519A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4272073B2 publication Critical patent/JP4272073B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Instructional Devices (AREA)
  • Navigation (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Description

本発明は、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)、カーナビゲーション装置などの移動体情報端末などに搭載され、所定の目的地までの経路案内を行うことが可能なナビゲーション装置を用いて、複数のユーザが出会えるようにするためのナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法に関する。
従来のナビゲーション装置は、例えば、GPS(Global Positioning System)信号を受信して現在位置を特定するとともに、この現在位置に基づいて、所定の目的地までの最適な経路を計算して、経路案内を行う機能を有している。このナビゲーション装置は、現在では、携帯電話機やPDAなどのユーザによる持ち運びが可能な携帯型端末や、車両や船舶などの移動手段に搭載される車載装置に組み込まれ、ユーザの移動に係る様々な支援を行うことが可能である。
例えば、下記の特許文献1には、所定のサーバが、複数のユーザのそれぞれの目的や希望に応じて、複数のユーザが集合するための集合場所を決定するとともに、所定の時間間隔で各ユーザの現在位置を取得して、各ユーザに対して、ユーザ全員の現在位置を把握可能とする地図情報を配信する旨が記載されている。また、下記の特許文献1には、所定のサーバによって、集合場所の変更や集合時間の変更が行える構成が可能である旨も記載されている。
また、例えば、下記の特許文献2には、複数の車両が待ち合わせをする場合の待ち合わせ地点(集合場所)を決定するためのナビゲーションシステムが開示されている。この待ち合わせ地点を決定する際には、例えば、略等距離の地点、略同一の所要時間の地点、各車両に共通する経路上の1地点などを待ち合わせ地点とする方法が開示されている。
特開2003−87845号公報(図13、段落0038〜0040、0043) 特開平10−281782号公報(図2〜図7、段落0037〜0045)
しかしながら、特許文献1に記載されている技術によれば、所定のサーバによって集合場所の決定や管理などの処理が統合的に行われており、所定のサーバが、各ユーザから周期的に取得する現在位置に係る情報に基づいて集合場所の設定を行うので、集合場所の設定や集合場所の変更に、各ユーザの詳細な移動状況を十分に反映することは不可能である。また、集合場所を設定する際、各ユーザによって入力された条件が、集合場所の設定処理に反映されるが、ユーザに対して、こうした条件をいちいち入力する手間を要求するとともに、ユーザの現在位置に基づいて集合場所を決定するので、集合する直前にならなければ集合場所を決定することができない。
また、特許文献2に記載されている技術によれば、集合場所の決定の際に、例えば、複数の出発地点から略等距離又は略同一の所要時間の地点を待ち合わせ場所の基準とする対等モードと呼ばれる方法が採用されている。しかしながら、これは、あくまでも複数の出発地点から物理的又は経路上の略等距離の場所を見つけようという簡単な発想にとらわれているものであり、複数の出発地点が数多く存在する場合には、こうした略等距離の場所を見つけるのは非常に困難であり、多大な計算量及び計算時間を費やすことになる。また、他のモードも同様に、多大な計算量及び計算時間を費やさなければならないと同時に、経路が限定されてしまう結果となる。また、特許文献2に記載されている技術では、例えば、所要時間、所要費用などの経路コストを試算する過程を含んでおらず、誤った結果が算出されたり、適切な結果が得られなかったりする可能性がある。
上記課題を解決するため、本発明は、簡単、かつ、短時間で複数のユーザが集合できる集合場所の算出を行うことを可能とするナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法を提供することを目的とし、特に、ユーザの操作性を簡便化するとともに、詳細な移動状況の変化に対応した目的地の設定を行うことを可能とするナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法は、相互に通信可能なナビゲーション装置を有する複数のユーザが遭遇するための集合場所の候補を決定するためのナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法であって、
前記複数のユーザのそれぞれの略同一時刻における存在地点を直線によって結合することで形成される形状の重心を算出し、その算出結果を前記集合場所の基準位置とするステップと、
前記複数のユーザのそれぞれに係る前記存在地点から、前記集合場所の基準位置までの経路コストを算出するステップと、
前記複数のユーザのそれぞれに係る前記経路コストの偏りをなくすように、前記集合場所の基準位置からの補正ベクトルを算出するステップと、
算出された前記集合場所の基準位置及び前記補正ベクトルに基づいて、前記集合場所の前記候補を決定するステップとを、
有するナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法が提供される。
上記の構成により、簡単、かつ、短時間で複数のユーザが集合できる集合場所の算出を行うことを可能とするナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法が提供され、特に、ユーザの操作性を簡便化するとともに、詳細な移動状況の変化に対応した目的地の設定を行うことを可能とするナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法が提供される。
また、上記目的を達成するため、本発明のナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法は、相互に通信可能なナビゲーション装置を有する複数のユーザが同一の目的地に同時に到達するために、前記目的地に到達する前に遭遇するための前記目的地とは異なる集合場所の候補を決定するための集合場所の決定方法であって、
前記複数のユーザのそれぞれの略同一時刻における存在地点及び前記目的地を直線によって結合することで形成される形状の重心を算出し、その算出結果を前記集合場所の基準位置とするステップと、
前記複数のユーザのそれぞれに係る前記存在地点から、前記集合場所の基準位置までの経路コストを算出するステップと、
前記複数のユーザのそれぞれに係る前記経路コストの偏りをなくすように、前記集合場所の基準位置からの補正ベクトルを算出するステップと、
算出された前記集合場所の基準位置及び前記補正ベクトルに基づいて、前記集合場所の前記候補を決定するステップとを、
有するナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法が提供される。
上記の構成により、簡単、かつ、短時間で複数のユーザが集合できる集合場所の算出を行うことを可能とするナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法が提供され、特に、ユーザの操作性を簡便化するとともに、詳細な移動状況の変化に対応した目的地の設定を行うことを可能とするナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法が提供される。
また、本発明によれば、上記構成に加えて、前記補正ベクトルを算出するステップにおいて、前記複数のユーザのそれぞれに係る前記経路コストの平均値を算出し、前記経路コストの前記平均値に基づいて、前記集合場所の基準位置からの前記補正ベクトルを算出することを特徴とするナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法が提供される。
また、本発明によれば、上記構成に加えて、前記集合場所の前記候補を決定するステップにおいて、前記集合場所の基準位置を始点とした前記補正ベクトルの示す場所を前記集合場所の前記候補とすることを特徴とするナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法が提供される。
また、本発明によれば、上記構成に加えて、前記集合場所の前記候補を決定するステップにおいて、前記集合場所の基準位置からの前記補正ベクトルの示す場所周辺の最適なランドマークを、前記集合場所の前記候補とすることを特徴とするナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法が提供される。
また、本発明によれば、上記構成に加えて、複数のナビゲーション装置のそれぞれが、各自の移動状況を検出するステップと、
複数の前記ナビゲーション装置の少なくとも1つの前記移動状況に例外発生状況が生じた場合には、前記例外発生状況の生じた前記ナビゲーション装置が、他のすべての前記ナビゲーション装置に対して、前記集合場所の再決定を行うよう要求するステップとを、
有するナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法が提供される。
本発明に係るナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法は、上記構成を有しており、簡単、かつ、短時間で複数のユーザが集合できる集合場所の算出を行うことが可能となり、さらに、ユーザの操作性を簡便化するとともに、詳細な移動状況の変化に対応した目的地の設定を行うことが可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。まず、本明細書で使用する用語に関する定義について説明する。
「対象」は、相手(友人・知人、未知なる人)、品物(情報、商品)、場所(目的地、目的地までの移動中の景色)である。
また、「移動体」は、車載ナビゲーション装置、携帯電話機、PDA、ノート型PC(Personal Computer)などの移動体情報端末と共に移動するユーザ又は車両などの乗り物であり、移動目的を実現するために主体性を持って移動するものである。なお、移動体と共に移動する移動体情報端末は、移動体の位置情報を取得する現在位置情報取得機能と、任意の通信ネットワークや他の移動体情報端末との通信を行う通信機能とを有している。
また、「本質的目的」は、移動体が達成しようとする達成目標(目的)である。
また、「行動計画」は、本質的目的を達成するために、ユーザが対象と出会うための計画や、ユーザを含む複数の対象の間で調整されるスケジュールである。
また、「移動目的」は、行動計画によって、本質的目的を分類した場合の構成要素であり、移動体が主体性を持って移動した場合に達成される目的である。
また、「移動行動」は、移動目的を達成するための具体的な方針や計画などを含む移動経路計画である。なお、1つ又は複数の移動行動の組み合わせによって、移動目的が達成される。
また、「動的目的地」は、時々刻々と動的に位置を変動する目的地や、曖昧又は不明確な目的における複数候補の目的地である。すなわち、動的目的地は、変動する可能性を有する目的地であり、動的目的地の変動パターンとしては、単一の目的地が位置変動を行う場合や、ある目的地候補から別の目的地候補に遷移する場合などがある。なお、本明細書では、例えば、従来の車載ナビゲーション装置において通常設定される目的地を静的目的地と呼ぶことによって、動的目的地と区別することがあり、また、動的目的地及び静的目的地の両方をまとめて、単に目的地と呼ぶこともある。
また、「移動案内サービス」は、移動体による目的地への移動を支援するサービスであり、基本的なサービスとしては、提案、案内、状況把握などが行われる。すなわち、移動案内サービスによって、ユーザに対して、目的地の提案、目的地までの経路案内、動的目的地の変更の通知、相手の様々な状況の通知などが行われる。なお、相手の様々な状況とは、相手の現在の状況(例えば、現在位置、現在の移動の態様、現在の例外発生状況など)、相手の過去の状況(例えば、位置履歴、移動履歴、過去の例外発生状況履歴)、相手の将来の状況(例えば、推測される将来の予定位置、推測される将来の移動の態様)などを指している。
また、「例外発生状況」は、当初の行動計画を変更せざるを得ない事故や障害などが発生した状況や、現状よりもさらに適した対象が発見された場合などを指し、この例外発生状況によって、目的地が動的に変更されたり、行動計画が変更されたりする可能性がある。
また、上述した本質的目的、行動計画、移動目的、移動経路計画のそれぞれの関係の具体的な例として、例えば、以下のようなものが挙げられる。
本質的目的:デートをする
行動計画:デート相手と会って(移動目的A)、遊園地に行き(移動目的B)、その後、レストランに行く(移動目的C)
移動目的Aの移動経路計画:自宅から自転車でβ駅に行って(移動経路計画P)、電車に乗りα駅で下車(移動経路計画Q)。α駅で待ち合わせ。
移動目的Bの移動経路計画:α駅からバスに乗って遊園地前で下車。
移動目的Cの移動経路計画:遊園地から歩いてレストランへ行く。
また、上述の本質的目的、移動目的、移動経路計画のそれぞれの関係を図9に示す。図9は、本発明の実施の形態における本質的目的、移動目的、移動経路計画のそれぞれの関係を示す図である。なお、通常、移動経路計画には、移動体が向かおうとする1つの目的地が設定されるが、移動経路計画が散歩・散策などの場合には、移動経路計画に目的地が設定されない場合もある。
次に、本発明の概要について説明する。本発明は、移動体が持つ本質的目的を満たすために、移動体が出会いを希望する対象、又は、移動体の本質的目的に適した対象と出会うことが可能となるように、適切な目的地への移動案内を行う支援サービスを提供するものである。なお、上記の出会いとは、所定の対象に遭遇することによって、本質的目的が満たされる場合を言う。本発明は、上述のようなユーザと対象との出会いを支援するための支援サービス(ランデブーアシスタンス(商標出願中))であり、この支援サービスは、出会う準備の支援(プランニングフェーズ)、出会う際の支援(ランデブーフェーズ)、例外発生状況における(復帰のための)支援(コンティンジェンシーフェーズ)の3つのフェーズに分類することが可能である。また、本発明は、この支援サービスを実現するために、既存の静的目的地以外にも動的に変化する動的目的地への移動案内もサポートしている。なお、本質的目的は、集合行動を含んでおり、すなわち、当該支援サービスによって、複数人数の集合を支援する集合支援サービスの提供が可能となる。また、移動目的は、複数の移動目的で構成されることが可能であり、この複数の移動目的は、GOFコンポジットパターン及び水平直列サブセットで構成することができる。これによって途中目的地(経由地)を包含・集約することが可能となる。
また、図10は、本発明の概要について説明するための図である。図10に示すように、ユーザ(自分)が対象と出会いたいという本質的目的を持った場合、本発明によって提供される支援サービスに対して、対象との出会いの支援を要求する。支援サービスは、ユーザ(自分)からの要求に応じて適切な提案や移動案内を行い、ユーザ(自分)が、相手、品物、場所を含む適切な対象と出会うための支援を行うものである。
次に、本発明に係る支援サービスの構成及び動作について、具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるユーザ(自分)に関連する通信装置を示す図である。ユーザ(自分)は、車載情報端末(例えば、カーナビゲーション装置)1や携帯情報端末(例えば、携帯電話機やPDA)2を有している。なお、本明細書では、車載情報端末1及び携帯情報端末2をまとめて、移動体情報端末10と呼ぶ。さらに、移動体情報端末10をクライアントとしたC/S(クライアント/サーバ)連携を有するポータルサーバ5が存在する。このポータルサーバ5は、例えば、ユーザ(自分)の自宅に存在するホームサーバや、インターネット上などに配置された所定のサーバであり、他のユーザ(相手)が有するポータルサーバ5と通信を行うことが可能である。
また、図2は、本発明の実施の形態におけるシステム構成を示す図である。図2には、各ユーザ(図2には、ユーザ(自分)とユーザ(相手)とが図示されている)が保持する移動体情報端末10とC/S連携を有するポータルサーバ5が、通信ネットワークによって接続されており、相互にポータルサーバ連携を有している様子が図示されている。すなわち、各ユーザの移動体情報端末10は、それぞれのポータルサーバ5を介して、相互に通信を行うことが可能である。なお、図2には、ユーザ(自分)及びユーザ(相手)の2人のユーザに係るポータルサーバ5が、相互に接続、連携している状態が図示されているが、3人以上のユーザが存在する場合にも同様に、各ユーザのポータルサーバ5が相互に接続、連携することが可能である。
次に、本発明の実施の形態における移動体情報端末10の機能について説明する。図3は、本発明の実施の形態における移動体情報端末の機能を模式的に示すブロック図である。移動体情報端末10は、制御手段101、通信手段102、操作手段103、報知手段104、現在位置取得手段105、経路案内手段106、スケジュール格納手段107、嗜好情報格納手段108、スケジュール設定処理手段109、移動状況監視手段110、対象情報取得手段111、目的地候補生成手段112を有している。
制御手段101は、各構成要素の動作制御を行うものであり、各構成要素を相互に接続可能とする内部バスを有している。例えば、制御手段101は、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)によって実現可能である。また、通信手段102は、ポータルサーバ5やインターネットなどの通信ネットワークとの通信を可能とする無線通信手段、及び、他のユーザの移動体情報端末との通信(移動体が車両の場合には、車々間通信)を可能とする無線通信手段である。なお、通信手段102による通信方式は、特に限定されるものではない。
また、操作手段103は、ユーザによる操作や情報入力を可能とするものであり、操作パネル、タッチパネル、リモコン(リモートコントローラ)、キーボード、マウス、マイクロホン及び音声合成機能などを始めとする任意の操作・入力手段により実現可能である。また、報知手段104は、情報を視覚的に報知(表示)するディスプレイや、情報を聴覚的に報知するスピーカなど、ユーザに対して情報を報知するためのものである。
また、現在位置取得手段105は、例えば、GPS信号を受信することによって、移動体情報端末10の現在位置(すなわち、移動体の現在位置)を取得する機能を有している。また、経路案内手段106は、設定された目的地までの経路を設定し、経路案内を行う機能を有している。なお、経路設定時には、地図情報データベース(不図示)に格納されている道路や施設に係るデータを参照したり、VICS情報取得手段(不図示)によって取得される渋滞情報や移動速度検出手段(不図示)によって検出される移動体の移動速度などに基づいて、目的地までの経路コスト(例えば、所要時間、所要費用、労力、属性など)を計算したりすることが可能である。なお、上記の所要時間及び所要費用は、ユーザが目的地に到達するまでの費やされる時間及び金額を指している。また、上記の労力は、さらに、ユーザの年齢や体力などを考慮したパラメータであり、この労力に応じて、所要時間を新たに換算することも可能である。また、上記の属性は、ユーザの社会的地位や職業、人間関係などを考慮したパラメータである。なお、労力や属性は、対象が相手(すなわち、人間)の場合に有用であり、例えば、後述のように集合場所を決定する場合に、労力の少ないユーザ(例えば、体力のないユーザ)や属性の高いユーザ(例えば、社会的地位が高いユーザ)に集合場所が近くなるような偏りのある集合場所の決定が可能となる。
また、スケジュール格納手段107は、ユーザ個人のスケジュール(行動計画)を格納するための情報格納媒体である。また、嗜好情報格納手段108は、そのユーザの興味や特徴を示すユーザ嗜好情報を格納する情報格納媒体である。なお、ユーザ嗜好情報は、例えば、ユーザの行動履歴などを分析してユーザの嗜好を推測し、ユーザ嗜好情報を生成するユーザ嗜好分析手段によって生成されるものである。移動体情報端末10は、このユーザ嗜好分析手段を有していてもよく、また、ユーザ嗜好分析機能を有する他の装置からユーザ嗜好情報を取得してもよい。
また、スケジュール設定処理手段109は、スケジュール格納手段107に格納されている行動計画に係る処理を行う機能を有しており、スケジュール格納手段107や嗜好情報格納手段108に格納されている情報に基づく行動計画の起案(例えば、移動目的や対象の設定など)、例外発生状況における行動計画の変更、他のユーザとの行動計画の調整などを行うことが可能である。また、このスケジュール設定処理手段109によって、行動計画に基づく目的地や移動経路計画の設定や、動的目的地の変更なども行われる。
また、移動状況監視手段110は、移動体の移動状況を把握するとともに、行動計画を変更する必要が生じないかを監視する機能を有している。したがって、例えば、上述の経路案内手段106に含めたVICS情報取得手段や移動速度検出手段を、この移動状況監視手段110によって実現することも可能である。また、移動状況監視手段110は、事故や渋滞などによる遅れや、行動計画を遂行することが不可能な状況などを検知する例外発生状況検知手段119を有している。また、対象情報取得手段111は、対象に係る情報を取得する手段であり、通信手段102を介して、対象の移動状況の取得やより良い対象の探索などを行う機能を有している。また、目的地候補生成手段112は、例えば、目的地の初期設定時や、例外発生状況検知手段119によって例外発生状況が検知された場合に、動的目的地の変更を行うために、新たな目的地の候補を生成するための手段である。なお、目的地候補生成手段112によって生成される目的地の候補は、そのまま目的地として設定されてもよく、また、複数の目的地を生成して、報知手段104などを介してユーザに提案を行ったり、他のユーザの移動体情報端末10に通知したりすることによって、ユーザに確認又は選択してもらうことも可能である。
なお、ここでは、本発明に係る主要な機能を移動体情報端末10において実現しているが、例えば、スケジュール格納手段107、嗜好情報格納手段108、スケジュール設定処理手段109、対象情報取得手段111、目的地候補生成手段112などをポータルサーバ5に配置することも可能である。この場合には、後述する各ユーザの移動体情報端末10間における通信が、各ユーザの属するポータルサーバ5間で行われるので、安定した通信環境において、ユーザ間の様々な交渉を行うことが可能となる。
次に、移動体情報端末10における動作について説明する。以下の動作の説明では、まず、対象が品物や場所の場合について説明し、続いて、対象が相手の場合について説明する。例えば、移動体が出会おうとしている対象が品物や場所の場合には、基本的には、1つの移動体に係る移動体情報端末10によって、すべての動作が行われる。なお、移動体が出会おうとしている対象が相手の場合には、後述のように、相手の移動体通信端末10を含む2つ以上の移動体に係る移動体情報端末との通信が行われる。
対象が品物や場所の場合の動作の概要を図4に示す。図4は、本発明の実施の形態において、対象が品物や場所の場合の動作の概要を示す図である。ユーザの本質的目的を達成するため、まず、対象との出会いの準備を支援するプランニングフェーズの動作が行われ、続いて、対象の存在する地点(目的地)への移動の支援であるランデブーフェーズの動作が行われる。また、例外発生状況が生じた場合には、コンティンジェンシーフェーズの動作によって、目的地の変更や行動計画の中止などが行われる。
<対象が品物や場所の場合のプランニングフェーズ>
例えば、本質的目的として、あるユーザが所望の商品のショッピングを行う旨が設定された場合に、その所望の商品そのものや、所望の商品を取り扱っている店舗などが、移動体が出会おうとする品物や場所として設定される。なお、こうした本質的目的の設定、又は、対象の設定は、操作手段103によるユーザ入力によって設定されてもよく、また、ユーザの嗜好情報や、インターネット上の所定のサーバから提供される情報などに基づいて、移動体情報端末10がユーザに提案を行ってもよい。
本質的目的や対象が設定された場合には、まず、スケジュール設定処理手段109によって、対象の探索が行われ、さらに、探索された対象と出会うための移動経路計画が設定される。なお、対象が品物や場所の場合には、その対象が存在する地点が目的地として設定され、この目的地に到達するための移動目的から、具体的な移動経路計画が設定される。また、このようにして、スケジュール設定処理手段109によって設定された目的地、及び、その目的地に到達するための移動経路計画は、ユーザの行動計画に設定されて、スケジュール格納手段107に格納される。
なお、行動計画の設定の際に、ユーザに対して行動計画の提示を行い、確認を受けた後に行動計画の設定が行われるようにすることも可能であり、また、ユーザの確認を受けずに行動計画の設定が行われるようにすることも可能である。また、目的地の設定の際には、例えば、既に設定されている他の行動計画に応じて、移動距離などに無理のない適切な行動計画が設定されることが望ましく、例えば、目的地までの出発点として、直前の行動計画においてユーザが存在する場所が設定される必要がある。また、ユーザの嗜好に応じて、ユーザが行き慣れた場所などを優先的に目的地として設定することも可能である。以上により、ユーザが品物や場所に出会うための準備が完了する。
<対象が品物や場所の場合のランデブーフェーズ>
次に、プランニングフェーズによって設定された行動計画に基づいて、ユーザが対象と出会う際の支援が行われる。この支援は、基本的には、現在位置取得手段105や経路案内手段106を利用して、設定された目的地までの経路案内を行うものであり、すなわち、従来のナビゲーション装置における経路案内と同様である。ただし、移動状況監視手段110による移動状況の監視や、対象情報取得手段111による対象に係る情報の取得などは継続的に行われており、この監視結果又は情報取得結果に応じて、行動計画や目的地の変更を行うコンティンジェンシーフェーズに移行する可能性がある。
<対象が品物や場所の場合のコンティンジェンシーフェーズ>
上述のように、移動状況監視手段110によって、例えば、渋滞などにより、ユーザが目的地に到着する時刻が遅くなってしまう状況が発生することが推測された場合や、対象情報取得手段111によって、例えば、対象と出会うという本質的目的を満たす、より良い目的地を発見することができた場合などには、移動体情報端末10は、ランデブーフェーズからコンティンジェンシーフェーズに移行して、現在の目的地から、条件のより良い新たな目的地(例えば、所望の商品を取り扱っている別の店舗)への動的目的地の変更が行われる。
なお、動的目的地の変更の際には、動的目的地の変更が必要な旨をユーザに通知して、ユーザからの確認を受けてから、動的目的地の変更が行われるようにすることも可能であり、また、ユーザの確認を受けずに動的目的地の変更が行われるようにすることも可能である。また、動的目的地の変更の際には、単に対象と最も早く出会える地点を模索するだけではなく、例えば、現在の行動計画の直後にある行動計画に無理な影響が生じないように考慮した新たな目的地の設定が行われることが望ましい。
また、例えば、事故や怪我などによってユーザ自身が動けなくなったり、別の予定が突然入ったりした場合には、ユーザは、目的地への到着が不可能となる場合がある。移動状況監視手段110は、移動が行われなくなってからの時間や、現在案内している経路からの逸脱時間や逸脱距離などを監視し、行動計画の達成が不可能であると判断した場合や、無理に行動計画を達成すれば他の行動計画を変更しなければならなくなると判断した場合には、行動計画の中止を決定することが可能である。この場合、行動計画の中止と共に、目的地の設定や目的地までの経路案内も中止される。また、このようにして行動計画を中止した場合には、例えば、翌日や1週間後の同一時間に、中止となった行動計画における本質的目的を実現するための新たな行動計画を設定することも可能であり、これによって、ユーザは、何らかの条件によって達成できなかった本質的目的を別の機会に達成できるようになる。
以上、説明したように、本発明によれば、対象が品物や場所の場合には、本質的目的を達成するための移動経路計画を立てて、対象と出会うことのできる目的地までユーザを誘導することが可能となる。また、例外発生状況において、最適な目的地への変更や、行動計画そのものの中止の決定などを行うことが可能となる。また、ユーザの他のスケジュールとのバランスを考慮しながら、行動計画の設定、変更、再設定などを行うことが可能となる。したがって、本発明によれば、単に、目的地までの誘導を行うだけではなく、ユーザの本質的目的を満たすための様々な支援サービスをユーザに提供することが可能となる。
次に、対象が相手の場合の移動体情報端末10における動作について説明する。なお、ここでは、移動体情報端末10を有するユーザ(自分)に加えて、他に、移動体情報端末10を有する2人のユーザ(相手A)、ユーザ(相手B)が存在し、これらの3人のユーザがミーティングを行う場合について説明する。なお、対象が相手の場合には、相手も移動体情報端末10を有しており、移動体情報端末10間で相互に通信が可能である。
まず、各ユーザ個人の行動計画及び全体の行動計画について説明する。図5は、本発明の実施の形態における各ユーザ個人の行動計画及び全体の行動計画の相関を説明するための図である。図5に示す共通行動計画は、複数のユーザが1つのグループとして行動する際の行動計画であり、グループ全体のスケジュール(例えば、ミーティング)である。一方、図5に示す個人行動計画は、各ユーザに係る行動計画であり、上述の移動体情報端末10のスケジュール格納手段107に格納されている行動計画は、基本的に、この個人行動計画である。
例えば、3人のユーザがミーティングを行う場合、それぞれのユーザの個人行動計画には、ミーティングの日時や場所などに関する共通の情報が記載される。なお、共通行動計画は、上記のように、各ユーザの個人行動計画において共通する行動計画から形成することが可能であり、必ずしも実体のある行動計画として管理される必要はない。
<対象が相手の場合のプランニングフェーズ>
対象が品物や場所の場合と同様に、対象が相手の場合においても、まず、プランニングフェーズに係る動作が行われる。なお、ここでは、ユーザ(自分)の移動体情報端末10が、ユーザ(相手A)及びユーザ(相手B)の移動体情報端末10に対して、行動計画の決定を持ちかけるリーダの役割を果たすものとする。
図6は、本発明の実施の形態において、対象が相手の場合におけるプランニングフェーズの各移動体情報端末間の情報の流れを示すシーケンスチャートである。まず、各ユーザは、ミーティングの日時や場所などの知らせを受けて、この情報をスケジュール格納手段107に格納する。このとき、ユーザ(自分)の移動体情報端末10のスケジュール設定処理手段109は、スケジュール格納手段107に格納されたミーティングに係る情報(スケジュール)を確認して(ステップS601)、ミーティングに出席するメンバーの記載がある場合には、これらのメンバーを特定する一方、ミーティングに出席するメンバーの記載がない場合には、他の情報や履歴などから出席メンバーを推測して、各メンバー(ユーザ(相手A)及びユーザ(相手B))の移動体情報端末10に対して、集合場所を決めるための交渉を要求する(ステップS603、S605)。
なお、ここでは、ミーティングの日時や場所が既に決まっている場合の集合場所の交渉について説明するが、ミーティングの日時や場所は決まっていないが、ミーティングを行うことのみ決まっている場合には、ミーティングの日時や場所に関しても同様に交渉で決定し、さらには、そもそもミーティングを行うか否かが定かでない場合でも、交渉によって、ミーティングを行うか否かを決定することも可能である。
ユーザ(相手A)及びユーザ(相手B)の移動体情報端末10は、それぞれのスケジュールを確認し(ステップS607、S609)、特に、ミーティング直前に居る場所や集合可能時間の情報など、集合場所を決定するために必要な情報を取得して、ユーザ(自分)の移動体情報端末10に返す(ステップS611、S613)。なお、今すぐに集合するための集合場所を決定する場合には、このステップS611、613において、それぞれのユーザが存在する現在位置や移動速度などの情報を返せばよい。
ユーザ(自分)の移動体情報端末10は、ミーティングの直前にそれぞれのユーザ(相手A)、ユーザ(相手B)が存在する地点を出発点とし、さらに、ユーザ(自分)のミーティング直前のスケジュールを確認して、ユーザ(自分)、ユーザ(相手A)、ユーザ(相手B)の集合場所として最適な場所を決定し(ステップS615)、ユーザ(相手A)及びユーザ(相手B)のそれぞれの移動体情報端末10に対して通知する(ステップS617、S619)。なお、集合場所として最適な場所としては、例えば、すべてのユーザが、それぞれの出発地点からミーティング場所までの経路を大きく逸脱しないような場所が設定されることが望ましい。また、集合場所に加えて、集合時間の決定が行われることが望ましい。
ステップS617、S619で集合場所の通知を受けたユーザ(相手A)及びユーザ(相手B)のそれぞれの移動体情報端末10は、この集合場所や集合時間の情報をスケジュール格納手段107に格納する。なお、ステップS617、S619で集合場所の通知を受けたユーザ(相手A)及びユーザ(相手B)のそれぞれの移動体情報端末10において、この集合場所を再度確認して、修正を行うよう要求することも可能である。この場合には、例えば、ユーザの移動体情報端末10間において、集合場所の変更に係る複数回の交渉(集合場所の提案に係るメッセージのやり取り)が行われる。また、上述の方法では、ユーザ(自分)の移動体情報端末10がリーダとなって、集合場所の決定を行っているが、他のユーザがリーダとなってもよく、また、ユーザを設定せずに、各ユーザ間で集合場所の候補を修正しながらリレーしていくことによって、各ユーザにとって最適な集合場所に収束させていくことも可能である。
次に、ユーザ(自分)と対象となるユーザ(相手)とが出会うための集合場所の決定方法について説明する。まず、上述したように、ユーザ(自分)と2人のユーザ(相手A)及びユーザ(相手B)とが1つの集合場所に集合する場合における集合場所の決定方法について説明する。なお、この集合場所の決定方法は、上述のステップS615において利用されるものであり、主に、ユーザ(自分)のナビゲーション装置において、集合場所の候補の決定が行われる場合について説明する。
図11は、本発明の実施の形態における集合場所の決定方法を説明するための図である。まず、集合場所に集合するユーザ(自分)、ユーザ(相手A)、ユーザ(相手B)の出発地点(あるいは、同時刻における存在位置)を結ぶ三角形を考える。そして、この三角形の重心を算出して、算出された三角形の重心を集合場所の基準位置とする。なお、三角形の重心の定義は、三角形の各頂点からそれぞれの対辺の中点に引いた線の交点であるが、この重心は、三角形の各頂点のベクトルの和を頂点の数(=3)で除算したものと一致することが知られている。
そして、それぞれのユーザのナビゲーション装置に対して、この集合場所の基準位置に係る情報を送信し、それぞれのユーザのナビゲーション装置が、各ユーザの出発地点から、算出された集合場所の基準位置(この場合は三角形の重心)に到達するまでの経路コストを算出して、再び、この経路コストをユーザ(自分)のナビゲーション装置に送信する。
ユーザ(自分)のナビゲーション装置は、各ユーザの経路コストが平均化されるように、各ユーザの経路コストの平均値に基づいて、上記の各ユーザ間の経路コストの偏りをなくすような大きさ及び方向を有する集合場所の基準位置からの補正ベクトルを算出して、集合場所の基準位置と補正ベクトルとの和によって算出される地点を集合場所の候補として提案する。
なお、上述の集合場所の決定方法では、集合場所の基準位置を算出したナビゲーション装置(ここでは、ユーザ(自分)のナビゲーション装置)が、各ユーザのナビゲーション装置に対して、集合場所の基準位置に係る情報を送信し、各ユーザのナビゲーション装置において、経路コストの算出が行われて、各ユーザのナビゲーション装置から、経路コストを受信するようにしているが、経路コストの算出に関しても、ユーザ(自分)のナビゲーション装置で行うことによって、ステップS615における集合場所の候補の決定の際に、通信が発生しないようにすることも可能である。
また、上述の経路コストの平均化の際に、ある程度の幅を持たせて、各ユーザに係る経路コストが所定の範囲内(例えば、最小の経路コストと最大の経路コストとの差が10分以内など)となるように補正ベクトルを算出することも可能である。また、集合場所の基準位置と補正ベクトルとの和によって算出される地点の周辺に存在する最適なランドマーク(施設や交差点、駅など)を集合場所の候補として定めるようにすることも可能である。なお、集合場所の候補として選択されるランドマークとしては、例えば、上記のようにして算出された地点から最も近いランドマークや、分かりやすいランドマークが適切であり、さらに、ユーザの行動履歴などに鑑みて、ユーザが行ったことのあるランドマークが選択されるようにすることも可能である。
また、上述の集合場所の決定方法では、3人のユーザのそれぞれの出発地点を頂点とする三角形(三角法)を考えているが、さらに、目的地(ミーティング場所)を加えた四角形の重心やその他の点を集合場所の基準位置として利用することも可能である。これにより、集合場所の基準位置が、3人のユーザのそれぞれの出発地点に加えて、目的地を考慮して決定されるようになる。また、三角法であっても、2点を用いた算出を行う際には、2点間の線上の中間点を第3点目と仮定することが含まれる。
また、上述の例では、3人のユーザの集合場所に関する決定方法について説明しているが、ユーザが2人の場合や4人以上の場合についても、同様の方法で集合場所の基準位置を定めた後に、集合場所の候補を決定することが可能である。なお、この場合には、N角形の重心が、N角形の各頂点のベクトルの和を頂点の数(=N)で除算したものと一致すると類推されていることを利用して、集合場所の基準位置を決定することが可能である。以上の集合場所の決定方法により、非常に簡単、かつ、非常に短時間の計算によって、2人以上のユーザが集合するための集合場所の候補を決定することが可能となる。
以上の動作によって、各ユーザの移動体情報端末10間における交渉により、各ユーザの個人行動計画において、他の2人のユーザと集合場所で会った後、ミーティング場所まで一緒に移動するという予定が定まるとともに、各ユーザにとって最適な集合場所を決定することが可能となる。
<対象が相手の場合のランデブーフェーズ>
集合場所に移動する際には、各ユーザの移動体情報端末10において、出発地点から集合場所までの移動経路計画が立てられ、その移動経路計画に基づいて、通常の経路案内が実行される。すなわち、図7に示すように、移動体情報端末10を有するユーザ(自分)、ユーザ(相手A)、ユーザ(相手B)のそれぞれが、集合場所を目指して各自移動し、全員が集合した後に、ミーティング場所まで一緒に移動する。また、各ユーザの移動体情報端末10は、相互に自分の現在位置や移動状況などを周期的に通知し合うことによって、各ユーザ同士が、互いの現在位置を把握できるようにすることが望ましい。
また、このランデブーフェーズの際に、各ユーザの移動体情報端末10において、移動状況監視手段110による移動状況の監視や、対象情報取得手段111による対象に係る情報の取得などが継続的に行われており、この監視結果又は情報取得結果に応じて、行動計画や目的地の変更に係る交渉を行うためのコンティンジェンシーフェーズに移行する可能性がある。
<対象が相手の場合のコンティンジェンシーフェーズ>
上述の対象が品物や場所の場合のコンティンジェンシーフェーズと同様に、渋滞、事故、より良い情報の取得、スケジュールの変更などの様々な突発的に生じる条件に応じて、ランデブーフェーズからコンティンジェンシーフェーズに移行する必要が生じる可能性がある。こうした突発的に生じる条件の監視や検出は、各ユーザの移動体情報端末10に存在する移動状況監視手段110や対象情報取得手段111によって行われ、例外発生状況時には、現在の目的地(集合場所)や共通行動計画そのものの変更に係る交渉が再度行われ、その結果、例えば、渋滞で遅れそうな人に集合場所が近づくように動的目的地が変更され、集合するという移動目的をより早く達成できるようにすることによって、例外発生状況(例えば、目標集合時刻内に集合できないことなど)から復帰することができる。
図8は、本発明の実施の形態において、対象が相手の場合におけるコンティンジェンシーフェーズの各移動体情報端末間の情報の流れを示すシーケンスチャートである。例えば、ユーザ(自分)の移動体情報端末10において、移動状況や移動環境に何らかの変化が生じ、例外発生状況が検知された場合(ステップS801)には、目的地候補生成手段112は、例外発生状況に応じた新たな集合場所の候補を生成(動的目的地の候補を生成)する(ステップS803)。そして、他のユーザの移動体情報端末10に対して、例外発生状況の内容を通知するとともに、生成した新たな集合場所の候補の提案を行う(ステップS805、S807)。
ユーザ(自分)の移動体情報端末10から例外発生状況を受けたユーザ(相手A)及びユーザ(相手B)の移動体情報端末10が、新たな集合場所を承諾して、その承諾結果を返した場合(ステップS809、S811)には、すべての移動体情報端末10において、その新たな集合場所が目的地として設定されて(ステップS813、S815、S817)、経路案内が引き続き行われる。
なお、ユーザ(相手A)及びユーザ(相手B)の移動体情報端末10の少なくとも一方が、新たな集合場所の候補を承諾しない場合も考えられる。このような場合には、例外発生状況が検知されたユーザ(自分)の移動体情報端末10が新たに別の集合場所の候補を再提案したり、新たな集合場所の候補を承諾しなかった移動体情報端末10が、新たに別の集合場所の候補を提案したりすることによって、すべての移動体情報端末10において承諾される集合場所が定まるまで、移動体情報端末10間で交渉が行われることが望ましい。
また、例えば、ユーザのうちの1人が、当該集合場所に集合しようとしているグループから脱却したり、あるいは、新たなユーザがこのグループに参加したりする場合も生じ得る。ユーザのうちの1人が脱却した場合には、ユーザの脱却に伴って行動計画そのものを再修正したり、脱却したユーザを除くすべてのユーザ(グループに残っているユーザ)にとって最適となる集合場所を再設定したりすることが可能である。また、新たにユーザが参加した場合には、任意の移動体情報端末10から、新たに参加したユーザの移動体情報端末10に対して、現在の集合場所を目的地と定めて移動するよう通知を行ったり、新たなユーザを含むすべてのユーザにとって最適となる集合場所を再設定したりすることが可能である。
以上、説明したように、本発明によれば、対象が相手の場合には、相手との間で、本質的目的を達成するための行動計画に係る交渉を行って、相手と出会うことができる目的地を設定し、目的地までの移動経路計画を立てて、ユーザを目的地に誘導することが可能となる。また、経路案内時には、自分の現在位置や移動状況などを相手に通知するとともに、相手からも現在位置や移動状況などを受けることが可能となり、相手の現在位置や移動状況をほぼリアルタイムで把握することが可能となる。また、例外発生状況を検知した場合には、相手に対して例外発生状況を通知するとともに、その例外発生状況に応じた集合場所の再設定や、行動計画そのものの再設定のための交渉を相手と行うことが可能となり、様々な条件に応じて、集合場所などの目的地を動的に変動しながら、ユーザ(自分)とユーザ(相手)とが遭遇できるようにすることが可能となる。したがって、本発明によれば、単に、目的地までの誘導を行うだけではなく、ユーザの本質的目的を満たすための様々な支援サービスをユーザに提供することが可能となる。
本発明に係るナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法は、簡単、かつ、短時間で複数のユーザが集合できる集合場所の算出を行うことを可能とし、さらに、ユーザの操作性を簡便化するとともに、詳細な移動状況の変化に対応した目的地の設定を行うことを可能とするという効果を有し、所定の目的地までの経路案内を行うことが可能なナビゲーション装置を用いて、複数のユーザが出会えるようにするための技術に提供可能である。
本発明の実施の形態におけるユーザ(自分)に関連する通信装置を示す図である。 本発明の実施の形態におけるシステム構成を示す図である。 本発明の実施の形態における移動体情報端末の機能を模式的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態において、対象が品物や場所の場合の動作の概要を示す図である。 本発明の実施の形態における各ユーザ個人の行動計画及び全体の行動計画の相関を説明するための図である。 本発明の実施の形態において、対象が相手の場合におけるプランニングフェーズの各移動体情報端末間の情報の流れを示すシーケンスチャートである。 本発明の実施の形態において、対象が相手の場合のユーザの移動状態を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態において、対象が相手の場合におけるコンティンジェンシーフェーズの各移動体情報端末間の情報の流れを示すシーケンスチャートである。 本発明の実施の形態における本質的目的、移動目的、移動経路計画のそれぞれの関係を示す図である。 本発明の概要について説明するための図である。 本発明の実施の形態における集合場所の決定方法を説明するための図である。
符号の説明
1 車載情報端末
2 携帯情報端末
5 ポータルサーバ
10 移動体情報端末
101 制御手段
102 通信手段
103 操作手段
104 報知手段
105 現在位置取得手段
106 経路案内手段
107 スケジュール格納手段
108 嗜好情報格納手段
109 スケジュール設定処理手段
110 移動状況監視手段
111 対象情報取得手段
112 目的地候補生成手段
119 例外発生状況検知手段

Claims (6)

  1. 相互に通信可能なナビゲーション装置を有する複数のユーザが遭遇するための集合場所の候補を決定するためのナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法であって、
    前記複数のユーザのそれぞれの略同一時刻における存在地点を直線によって結合することで形成される形状の重心を算出し、その算出結果を前記集合場所の基準位置とするステップと、
    前記複数のユーザのそれぞれに係る前記存在地点から、前記集合場所の基準位置までの経路コストを算出するステップと、
    前記複数のユーザのそれぞれに係る前記経路コストの偏りをなくすように、前記集合場所の基準位置からの補正ベクトルを算出するステップと、
    算出された前記集合場所の基準位置及び前記補正ベクトルに基づいて、前記集合場所の前記候補を決定するステップとを、
    有するナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法。
  2. 相互に通信可能なナビゲーション装置を有する複数のユーザが同一の目的地に同時に到達するために、前記目的地に到達する前に遭遇するための前記目的地とは異なる集合場所の候補を決定するための集合場所の決定方法であって、
    前記複数のユーザのそれぞれの略同一時刻における存在地点及び前記目的地を直線によって結合することで形成される形状の重心を算出し、その算出結果を前記集合場所の基準位置とするステップと、
    前記複数のユーザのそれぞれに係る前記存在地点から、前記集合場所の基準位置までの経路コストを算出するステップと、
    前記複数のユーザのそれぞれに係る前記経路コストの偏りをなくすように、前記集合場所の基準位置からの補正ベクトルを算出するステップと、
    算出された前記集合場所の基準位置及び前記補正ベクトルに基づいて、前記集合場所の前記候補を決定するステップとを、
    有するナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法。
  3. 前記補正ベクトルを算出するステップにおいて、前記複数のユーザのそれぞれに係る前記経路コストの平均値を算出し、前記経路コストの前記平均値に基づいて、前記集合場所の基準位置からの前記補正ベクトルを算出することを特徴とする請求項1又は2に記載のナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法。
  4. 前記集合場所の前記候補を決定するステップにおいて、前記集合場所の基準位置を始点とした前記補正ベクトルの示す場所を前記集合場所の前記候補とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法。
  5. 前記集合場所の前記候補を決定するステップにおいて、前記集合場所の基準位置からの前記補正ベクトルの示す場所周辺の最適なランドマークを、前記集合場所の前記候補とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法。
  6. 複数のナビゲーション装置のそれぞれが、各自の移動状況を検出するステップと、
    複数の前記ナビゲーション装置の少なくとも1つの前記移動状況に例外発生状況が生じた場合には、前記例外発生状況の生じた前記ナビゲーション装置が、他のすべての前記ナビゲーション装置に対して、前記集合場所の再決定を行うよう要求するステップとを、
    有する請求項1から5のいずれか1つに記載のナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法。
JP2004003534A 2004-01-08 2004-01-08 ナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法 Expired - Fee Related JP4272073B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004003534A JP4272073B2 (ja) 2004-01-08 2004-01-08 ナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004003534A JP4272073B2 (ja) 2004-01-08 2004-01-08 ナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005195519A JP2005195519A (ja) 2005-07-21
JP4272073B2 true JP4272073B2 (ja) 2009-06-03

Family

ID=34818408

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004003534A Expired - Fee Related JP4272073B2 (ja) 2004-01-08 2004-01-08 ナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4272073B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4800869B2 (ja) * 2006-07-28 2011-10-26 日本電信電話株式会社 対面誘導装置、対面誘導システム、対面誘導方法
KR101387504B1 (ko) * 2007-08-20 2014-04-21 엘지전자 주식회사 위치 정보 관리 기능을 갖는 단말기 및 프로그램을 기록한매체
KR101124739B1 (ko) * 2008-11-04 2012-03-23 팅크웨어(주) 랑데부 포인트 검색 방법 및 장치
US20110113148A1 (en) * 2009-11-09 2011-05-12 Nokia Corporation Method and apparatus for providing a meeting point and routes for participants to a proposed meeting
CN103884331A (zh) * 2012-12-24 2014-06-25 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 会合指引系统及方法
JP7040097B2 (ja) * 2018-02-15 2022-03-23 トヨタ自動車株式会社 移動体システム、および運行制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005195519A (ja) 2005-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9939280B2 (en) Computer-implemented system and method for dynamic travel coordination
US9264849B1 (en) Method and apparatus to enable location-based meeting
JP6988682B2 (ja) 乗合支援装置、乗合支援システム及び乗合支援方法
EP2218061B1 (en) Personalized real-time location-based travel management
US20120079022A1 (en) Method of creating and joining social group, user device for executing the method, server, and storage medium
US10202131B2 (en) Notifications involved with attaching or detaching connectable vehicles
EP1256785B1 (en) Methods, devices and computer programs for providing a navigation system with backup driving instructions
US20150330800A1 (en) Systems and Methods for Personalized Multi-Destination Trip Planning
US20190086227A1 (en) A Method, Apparatus, Computer Program for Providing Point of Interest Invitations
Coltin Multi-Agent Pickup And Delivery Planning With Transfers.
JP4272073B2 (ja) ナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法
JP4292062B2 (ja) 経路探索システム、サーバ、携帯端末、経路探索装置、経路探索プログラム
JP2005195518A (ja) ナビゲーション装置
JP2013050792A (ja) 情報配信装置、情報配信システム、情報配信方法および情報配信プログラム
JP2018200554A (ja) 相乗り車両への同乗者決定装置および同乗者決定方法
JP4381829B2 (ja) ナビゲーション装置
Sghaier et al. A novel approach based on a distributed dynamic graph modeling set up over a subdivision process to deal with distributed optimized real time carpooling requests
WO2018008006A1 (en) Method and devices for determining a meeting point of geo-located users
JP4308028B2 (ja) ナビゲーション装置
KR101632703B1 (ko) 실시간 교통 정보를 이용한 사용자 일정 알림 장치, 방법 및 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체
JP2022538708A (ja) 動的再グループ化ポイントを用いたナビゲーション
US20230324186A1 (en) Route information providing device and route information providing method
JP2021197077A (ja) 情報処理装置、情報処理装置の制御方法、携帯型装置、プログラム並びにシステム
US20230358551A1 (en) Method and apparatus for optimizing a multi-stop tour with flexible meeting locations
JP6700462B2 (ja) 情報処理方法、プログラム及び端末

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060920

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081128

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090217

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090226

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120306

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4272073

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120306

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120306

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120306

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130306

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130306

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130306

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140306

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees