JP4271796B2 - ろ過装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プールの水の循環ろ過に最適なろ過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、学校等においては、図11に示すように、主としてグランド(校庭)1に水深1m前後のプール2が設置されている場合が多い。
【0003】
このようなプール2では、プールサイド2aとグランド1との間にスペース3が生じ、このスペース3の高さH1は、水深1m前後のプール2では、1.5m前後と低いものであることから、用具置きやクラブハウスとして利用することがある。
【0004】
上記のような屋外のプール2では、枯れ葉などが落ちやすいので、プール2の水を循環ろ過するためのろ過装置を設置する必要がある。
【0005】
このような従来のろ過装置では、図12(a)に示すように、ろ過タンク4はドラム缶を縦置きしたような形状であり、ろ過タンク3内にろ過性能の異なる砂粒状のろ過材5a〜5dを複数層に積層し、このろ過タンク4内の上部に散水管6を配置するとともに下部に集水管7を配置して、プール2の水を散水管6から吐水し、各ろ過材5a〜5dでろ過した後に、集水管7で集水してプール2に戻して、プール2の水を循環ろ過するようになっている。
【0006】
上記ろ過タンク4の散水管6は、図12(b)に示すように、散水管6とその枝管6aとにスリットを多数形成して、各スリットからプール2の水を各ろ過材5a〜5dに吐水するようになっている。また、集水管7も同様に、集水管7とその枝管7aとにスリットを多数形成して、各ろ過材5a〜5dでろ過された水を各スリットで集水してプール2に戻すようになっている(ろ過工程)。
【0007】
この集水管7は、ろ過タンク4内の各ろ過材5a〜5dを洗浄する、いわゆる逆洗時には、各スリットからプール2の水を均一にろ過材5a〜5d内に吐水して、各ろ過材5a〜5dに付着したごみを水とともに洗い去って、このごみを含んだ水を散水管6の各スリットで集水してろ過タンク4外に排出するようになっている(逆洗工程)。
【0008】
上記散水管6及び集水管7には、高圧ポンプでプール2の水が供給されて、各スリットから高圧で吐水されるようになるが、散水管6とその枝管6a及び集水管7とその枝管7aでは、末端部分等で水圧が異常に高くなって、全体に均一な水圧で吐水できなかった。
【0009】
このため、散水管6からのスコールのような高圧吐水により上層側の砂粒状のろ過材5a,5b,…が掘り起こされて混ざり合うと共に、集水管7からの湧き水のような高圧吐水により下層側の砂粒状のろ過材5d,5c,…が巻き上げられて混ざり合うので、ろ過性能が低下しやすいという問題があった。
【0010】
また、上記ろ過タンク4は縦置きタイプであるから、その高さH2は2〜3mにもなるので、上述したように、プールサイド2aとグランド1との間の高さH1のデッドスペース3内に設置することが困難であり、別に設置スペースを確保する必要があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本出願人は、ろ過時や逆洗時に均一な水圧で緩やかに吐水してろ過材の混ざり合いを効果的に防止すると共に、プールサイドのデッドスペースに設置可能なろ過装置を既に提案した。
【0012】
本発明は、上記本出願人が提案したろ過装置の改善にかかるもので、空気抜き弁を別に設けることなく、ろ過タンク内の空気が自動的に抜けるようにして、ろ過処理能力が制限されないように工夫したろ過装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、ろ過材が収容されたろ過タンク内の上部に散水管が配置され、このろ過タンク内の下部に集水管が配置されて、ポンプの駆動により、プールの水が入口配管から上記散水管に供給されると共に、上記集水管で集水されたろ過水が出口配管からプールに戻されるようにしたろ過装置において、上記ろ過タンクの斜め上部に、メンテナンス用の蓋付きマンホールが設けられ、このマンホールの最上部分と上記出口配管とが空気抜きホースで接続されていることを特徴とするろ過装置を提供するものである。
【0014】
本発明によれば、ろ過タンクの斜め上部に設けられたメンテナンス用の蓋付きマンホールの最上部分と出口配管とを空気抜きホースで接続することにより、ポンプの駆動により、プールの水が入口配管から散水管に供給されると共に、集水管で集水されたろ過水が出口配管からプールに戻される過程で、ろ過水がポンプ圧で出口配管を通る際にろ過タンク内と出口配管内の差圧によって、ろ過タンク内の空気が空気抜きホースを介して出口配管に排出されるようになる。
【0015】
したがって、空気抜きホースをマンホールの最上部分に接続することで、ろ過タンク内の殆どの空気が抜けるようになるから、ろ過処理能力が制限されなくなると共に、ろ過水がポンプ圧で出口配管を通る際にろ過タンク内と出口配管内の差圧によって、ろ過タンク内の空気が空気抜きホースを介して出口配管に排出されるようになるから、空気抜き弁を別に設けることなく、ポンプの運転に連動してろ過タンク内の空気が自動的に抜けるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。なお、従来技術と同一構成・作用の箇所は同一番号を付して詳細な説明は省略する。
【0017】
図1及び図2に示すように、ろ過装置は、長方形状の架台10の一側に横置きタイプのろ過タンク11が配置されると共に、他側に配管類がまとめて配置されて、架台10に対して一体型(ユニット)としている。
【0018】
上記ろ過タンク11は、前後位置のバンド12a,12bで架台10に固定され、このろ過タンク11内には、図8に示すように、ろ過性能の異なる砂粒状のろ過材5a〜5dが複数層に積層されている。
【0019】
このろ過タンク11内の上部には1本のメッシュ状の散水管13が配置されると共に、下部には複数本(本例では4本)のメッシュ状の集水管14が配置されている。上記ろ過タンク11のろ過材5a〜5dが積層された範囲Aの内面には、サンドブラストのような表面処理を施して、モルタル壁のような凹凸が付けられている。
【0020】
図7(a)(b)に示すように、上記ろ過タンク11はFRP製であり、前部11Aと後部11Dとの間に複数個(本例では2個)の胴部11B,11Cが水密に連結されて構成されている。即ち、前部11Aと後部11Dは、それぞれの成形型を使用して成形すると共に、各胴部11B,11Cは、同一の成形型を使用して必要な個数を成形する。
【0021】
図7(c)に示すように、上記胴部11B,11Cと後部11Dの各前端部11aはストレート状であり、上記胴部11B,11Cと前部11Aの各後端部11bは、上記前端部11aの外周に嵌合可能な拡径状であって、前部11Aの後端部11bに胴部11Bの前端部11aを接着剤11cを介して嵌合させ、同様に、胴部11Bの後端部11bに胴部11Cの前端部11aを接着剤11cを介して嵌合させ、胴部11Cの後端部11bに後部11Dの前端部11aを接着剤11cを介して嵌合させる。また、各嵌合部分の前端部11aと後端部11bとにまたがる内周面にリング状補強部材11dを接着する。
【0022】
これにより、FRP製のろ過タンク11が各部11A〜11Dを組み合わせて一体成形されることになる。なお、本例では、2個の胴部11B,11Cを使用したが、タンク容量が少なくても良いときは、1個の胴部(例えば11B)のみを使用し、タンク容量が多く必要なときは、3個や4個のように胴部の個数を増やして連設するだけで容易に製造できるようになる(ろ過タンク11のモジュール化)。特にろ過タンク11の外径を変えてタンク容量を変更するタイプでは、それぞれの成形型が必要となってコスト高となるが、本例のように、胴部の連設個数を増減してタンク容量を変更するタイプでは、そのための成形型が不要であるのでコスト安となるという利点がある。
【0023】
上記ろ過タンク11の前部11Aの前端には、この前部11Aと一体に蓋付きのマンホール11eが設けられると共に、図1及び図2に示したように、胴部11Bの斜め上部には、この胴部11Bと一体に蓋付きのマンホール11fが設けられている。この各マンホール11e,11fは、ろ過材5a〜5dをろ過タンク11から出し入れする等のメンテナンスのためのものである。特に胴部11Bのマンホール11fは、胴部11Bにマンホール11fを接着して一体成形しているので、ボルト・ナット等で固定するタイプと比べて、マンホール11fの高さが低くなるという利点がある。上記ろ過タンク11の上部には、圧力計18aが設けられている。
【0024】
上記ろ過タンク11の斜め上部に設けられた蓋付きのマンホール11fの最上部分と後述するろ過水出口配管21とが空気抜きホース40で接続されている。
【0025】
図5(a)〜(c)に示すように、上記ろ過タンク11内の上部中央で長さ方向に伸長して、上層のろ過材5aの上方に配置されたメッシュ状の散水管13は合成樹脂(例えばポリエチレン)製であり、周面には1〜2mm程度の細かい散水穴が無数にあけられている。この散水管13の周面下部は、図5(d)に示すように、約1/3程度の角度範囲でカバー13aでカバーして、散水管13から吐水された水(矢印参照)の大部分を、まずろ過タンク11の内面に吹き付けるようにして、吐水圧を弱めてから上層のろ過材5aに吐水するようにしても良い。
【0026】
上記散水管13の長さ方向の中間部よりもやや後寄りには、給水管15が連結されて、この給水管15の給水口15aはろ過タンク11の側面から外部に臨ませている。
【0027】
図6に示すように、上記ろ過タンク11内の下部で長さ方向に伸長して、ろ過材5a〜5d内に複数本が並列配置された集水管14の両端部には、分水用ヘッダー16A,16Bがそれぞれ取付けられている。
【0028】
この各集水管14は、図9に示すように、内管となる上記メッシュ状の集水部14aに、流路隙間aを隔てて、集水用穴14bを形成した外管14cを外嵌してなる二重管構造としている。
【0029】
上記集水部14aは、上記散水管13と同様に合成樹脂(例えばポリエチレン)製であり、周面には1〜2mm程度の細かい吐水穴が無数にあけられている。この集水部14aの外周には、図10に示すように、集水管14の軸方向へ螺旋状に、複数条(本例では4条)の細帯材を所定のピッチで巻き付け接着してなるツイスト凸部14dが形成されている。
【0030】
上記外管14cは、やや厚肉で上記集水部14aと同様に合成樹脂(例えばポリエチレン)製であり、図9に示したように、集水管部14aをその軸心位置に保持している。
【0031】
図6に示したように、上記集水管14の後側の分水用ヘッダー16Bには、排水管17が連結されて、この排水管17の排水口17aは、ろ過タンク11の側面から外部に臨ませている。
【0032】
図1及び図2に戻って、上記架台10の他側には、プール水入口配管20と、ろ過水出口配管21と、逆洗・洗浄配管22とが長さ方向に配置されている。
【0033】
上記架台10の外側部分に位置するプール水入口配管20は、入口部20aに開閉弁(バタフライ弁)23を有し、この開閉弁23の下流側には枯れ葉等の大型ごみを回収するストレーナー24が介設され、このストレーナー24の下流側には電動モータ25で駆動されるポンプ26が介設され、このポンプ26の下流側は、電動モータ27で切り替えられる5ポート切替え弁28の中央部の第1ポート28aに接続されている。
【0034】
上記架台10の内側部分に位置するろ過水出口配管21は、出口部21aに開閉弁(バタフライ弁)29を有し、この開閉弁29の下流側は、上記5ポート切替え弁28の下部の第2ポート28bに接続されている。このろ過水出口配管21の開閉弁29の近傍位置には、減菌剤投入口21bが設けられ、この減菌剤投入口21bは、図3に示すように、他の位置に設置されたケミカルタンク30内の減菌剤を送給するケミカルポンプ31に接続されて、このケミカルポンプ31から適量づつ送給される減菌剤を減菌剤投入口21bからろ過水出口配管21内のろ過水に混入してからプール2に戻すようにしている。
【0035】
上記5ポート切替え弁28の左部の第3ポート28cには、上記散水管13の給水管15の給水口15aが配管32で接続され、右部の第4ポート28dには、上記集水管14の排水管17の排水口17aが配管33で接続されている。
【0036】
上記架台10の後側部分に位置する逆洗・洗浄配管22は、出口部22aに開閉弁(バタフライ弁)34を有し、この開閉弁34の上流側は、上記5ポート切替え弁28の上部の第5ポート28eに接続されている。
【0037】
上記架台10のろ過タンク11の下方の前側部分には、図4に詳細に示すように、ろ過タンク11内の清掃時の水抜きのためのドレーン用弁35aと、上記ポンプ26のシール部の潤滑水のドレーン用弁35bと、上記ストレーナー24内の清掃時の水抜きのためのドレーン用弁35cと、ろ過タンク11内の空気抜きのための弁35dとを集中配置して、操作しやすくしている。
【0038】
上記のように構成したろ過装置の作用を次に説明する。
【0039】
(1)ろ過工程
プール水入口配管20の開閉弁23とろ過水出口配管21の開閉弁29とを開いて電動モータ25でポンプ26を駆動する。同時に、電動モータ27で5ポート切替え弁28の第1ポート28aと第3ポート28cとが連通し、第4ポート28dと第2ポート28bとが連通するように切り替える。
【0040】
これにより、プール2の水は、プール水入口配管20のストレーナー24とポンプ26→5ポート切替え弁28の第1ポート28aと第3ポート28c→配管32→給水管15を通って、散水管13に給水されるようになる。
【0041】
この散水管13に給水された水は、細かいメッシュによって、均一な水圧で緩やかシャワーのように上層のろ過材5a上に吐水されるようになる。したがって、従来のスコールのような高圧吐水により上層側の砂粒状のろ過材5a,5b,…が掘り起こされて混ざり合うという不具合がなくなり、ろ過材5a,5b,…の混ざり合いが効果的に防止できるようになる。
【0042】
上記散水管13から上層のろ過材5aに吐水されて水は、各ろ過材5a〜5dで順次にろ過された後に、集水管14で集水され、排水管17→配管33→5ポート切替え弁28の第4ポート28dと第2ポート28bを通って、ろ過水出口配管21からプール2に戻されるようになる。これらの繰り返しによって、プール2の水が循環ろ過されて行く。
【0043】
(2)逆洗工程
プール水入口配管20の開閉弁23と逆洗・洗浄配管22の開閉弁34とを開いて電動モータ25でポンプ26を駆動する。同時に、電動モータ27で5ポート切替え弁28の第1ポート28aと第4ポート28cとが連通し、第3ポート28cと第5ポート28eとが連通するように切り替える。
【0044】
これにより、プール2の水は、プール水入口配管20のストレーナー24とポンプ26→5ポート切替え弁28の第1ポート28aと第4ポート28d→配管33→排水管17を通って、集水管14に給水されるようになる。
【0045】
この集水管14に給水された水は、集水部14aの細かいメッシュによって、均一な水圧で緩やかなシャワーのように下層のろ過材5d内に吐水されるようになる。したがって、従来の湧き水のような高圧吐水により下層側の砂粒状のろ過材5d,5c,…が巻き上げられて混ざり合うという不具合がなくなり、ろ過材5d,5c,…の混ざり合いが効果的に防止できるようになる。
【0046】
また、上記ろ過タンク11の内面の範囲A(図8参照)には、モルタル壁のような凹凸が付けられている。この凹凸が無いときには、集水部14aからの吐水は抵抗の大きなろ過材5d,5c,…を避けて、ろ過タンク11の内面に集中しやすくなって逆洗されないという不具合があるが、この凹凸によってろ過材5d,5c,…との抵抗差が少なくなるので、吐水がろ過タンク11の内面に集中しにくくなる。
【0047】
この逆洗工程と次述する逆洗・洗浄工程、及び上述したろ過工程のいずれの工程においても、ろ過材5a〜5dの混ざり合いが効果的に防止できてろ過性能が低下しにくくなる。
【0048】
この逆洗工程において、各集水管14の端部には分水用ヘッダー16A,16Bを取付けているので、高圧の水を各集水管14に均一に分水できるから、各集水管14からの吐水時の水圧が均一になるので、この点からもろ過材5d,5c,…の混ざり合いが効果的に防止できるようになる。
【0049】
また、内管となるメッシュ状の集水部14aの外周に螺旋状のツイスト凸部14dを形成しているので、集水部14aに供給された水がメッシュから外管14cとの間の流路隙間aに吐水されたとき、この吐水がツイスト凸部14dによって螺旋状の旋回流となり、この旋回流に連れ回されて集水部14a内の水も旋回流となる。この各旋回流の遠心力によって外管14cの入口側の集水用穴14bからの吐水量が多くなって外管14cの中央側ほど水圧が下がる結果、外管14cの中央側の集水用穴14bからの吐水量が入口側の集水用穴14bからの吐水量とほぼ等しくなり、全体として集水管14aからの吐水時の水圧が均一になるので、この点からもろ過材5d,5c,…の混ざり合いが効果的に防止できるようになる。さらに、ツイスト凸部14dによってメッシュ状の集水部14aが補強されるようになる。
【0050】
さらにまた、上記集水管14は、内管となる集水部14aに外管14cを外嵌してなる二重管構造であるから、外管14cによって、ろ過材5a〜5dの重量で集水部14a(内管)が潰されないように保護できるようになる。
【0051】
上記集水管14から下層のろ過材5dに吐水された水は、ろ過工程とは逆に各ろ過材5d〜5aを通過しながら、各ろ過材5d〜5aに付着したごみを水とともに洗い去って、このごみを含んだ水は散水管13で集水され、給水管15→配管32→5ポート切替え弁28の第3ポート28cと第5ポート28eを通って、逆洗・洗浄配管22からろ過タンク11外に排出されるようになる。
【0052】
(3)洗浄工程
逆洗工程の終了後、プール水入口配管20の開閉弁23と逆洗・洗浄配管22の開閉弁34とを開いて電動モータ25でポンプ26を駆動する。同時に、電動モータ27で5ポート切替え弁28の第1ポート28aと第3ポート28cとが連通し、第4ポート28dと第5ポート28eとが連通するように切り替える。
【0053】
これにより、プール2の水は、プール水入口配管20のストレーナー24とポンプ26→5ポート切替え弁28の第1ポート28aと第3ポート28c→配管32→給水管15を通って、散水管13に給水されるようになる。
【0054】
この散水管13に給水された水は、逆洗工程でろ過タンク11内に浮遊したごみ及び各ろ過材5a〜5d内に浮遊したごみを洗浄した後に、このごみを含んだ水は集水管14で集水され、排水管17→配管33→5ポート切替え弁28の第4ポート28dと第5ポート28eを通って、逆洗・洗浄配管22からろ過タンク11外に排出されるようになる。この洗浄工程は、ろ過工程に切り替える前の数分間だけ行なえば良い。
【0055】
上記ろ過装置においては、ろ過タンク11の斜め上部に設けられたメンテナンス用の蓋付きマンホール11fの最上部分とろ過水出口配管21とを空気抜きホース40で接続することにより、ポンプ26の駆動により、プール2の水がプール水入口配管20から散水管13に供給されると共に、集水管14で集水されたろ過水がろ過水出口配管21からプール2に戻される過程で、ろ過水がポンプ圧でろ過水出口配管21を通る際にろ過タンク11内とろ過水出口配管21内の差圧によって、ろ過タンク11内の空気が空気抜きホース40を介してろ過水出口配管21に排出されるようになる。
【0056】
これにより、空気抜きホース40をマンホール11fの最上部分に接続することで、ろ過タンク11内の殆どの空気が抜けるようになるから、ろ過処理能力が制限されなくなると共に、ろ過水がポンプ圧でろ過水出口配管21を通ることにより空気抜きホース40に発生する負圧によって、ろ過タンク11内の空気が空気抜きホース40を介してろ過水出口配管21に排出されるようになるから、空気抜き弁を別に設けることなく、ポンプ26の運転に連動してろ過タンク11内の空気が自動的に抜けるようになる。
【0057】
また、ろ過タンク11は横置きされているから、従来の縦置きタイプのろ過タンク4と比較して、高さH3が1/2〜1/3(例えば、従来のろ過タンク4(図12参照)の高さH2が2〜3mであるとすれば、本例のろ過タンク11の高さH3が1.1m程度)になるので、プールサイド2aのデッドスペース3に設置することが可能となり、別に設置スペースを確保する必要がなくなる。
【0058】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明は、ろ過タンクの斜め上部に設けられたメンテナンス用の蓋付きマンホールの最上部分と出口配管とを空気抜きホースで接続することにより、ポンプの駆動により、プールの水が入口配管から散水管に供給されると共に、集水管で集水されたろ過水が出口配管からプールに戻される過程で、ろ過水がポンプ圧で出口配管を通る際にろ過タンク内と出口配管内の差圧によって、ろ過タンク内の空気が空気抜きホースを介して出口配管に排出されるようになる。
【0059】
したがって、空気抜きホースをマンホールの最上部分に接続することで、ろ過タンク内の殆どの空気が抜けるようになるから、ろ過処理能力が制限されなくなると共に、ろ過水がポンプ圧で出口配管を通る際にろ過タンク内と出口配管内の差圧によって、ろ過タンク内の空気が空気抜きホースを介して出口配管に排出されるようになるから、空気抜き弁を別に設けることなく、ポンプの運転に連動してろ過タンク内の空気が自動的に抜けるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のろ過装置の平面図である。
【図2】 ろ過装置の側面図である。
【図3】 ケミカル装置の正面図である。
【図4】 ドレーン用弁の平面図である。
【図5】 ろ過タンクの散水管であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図、(d)は吐水状態の説明図である。
【図6】 ろ過タンクの集水管であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
【図7】 ろ過タンクであり、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は要部断面図である。
【図8】 ろ過タンク内のろ過材の正面断面図である。
【図9】 集水管の正面断面図である。
【図10】 集水部であり、(a)は正面断面図、(b)は側面図である。
【図11】 プールの断面図である。
【図12】 従来のろ過タンクであり、(a)は側面断面図、(b)は散水管及び集水管の平面図である。
【符号の説明】
2 プール
5a〜5d ろ過材
11 ろ過タンク
13 散水管
14 集水管
20 プール水入口配管
21 ろ過水出口配管
26 ポンプ
40 空気抜きホース
Claims (1)
- ろ過材が収容されたろ過タンク内の上部に散水管が配置され、このろ過タンク内の下部に集水管が配置されて、ポンプの駆動により、プールの水が入口配管から上記散水管に供給されると共に、上記集水管で集水されたろ過水が出口配管からプールに戻されるようにしたろ過装置において、
上記ろ過タンクの斜め上部に、メンテナンス用の蓋付きマンホールが設けられ、このマンホールの最上部分と上記出口配管とが空気抜きホースで接続されていることを特徴とするろ過装置。
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