JP4271370B2 - カテーテル - Google Patents
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Description
発明の背景
本発明は、カテーテルに関する。より詳細には、本発明は、液体の小さなボーラスまたはボルス(bolus)のカテーテルによる送達に関する。
【0002】
冠状動脈疾患を治療するために、様々な異なる機構及び手法が開発されている。しかしながら、そのような、手法及び装置は、概して、心臓組織、又は血管系内のその他の血管組織のような生体組織の物理的な操作に向けられている。
【0003】
例えば、いくつかの治療手法は、脈管構造における制限部(狭窄及び全閉塞)の物理的な除去又は拡張に向けられている。このタイプの疾患を取り扱うための手法は、経皮的、かつルーメン通過的な冠動脈形成術(PTCA)を含んでおり、それでは、血管形成バルーンカテーテルが大腿動脈を介して体内に挿入され、動脈内の制限部を通して配置される。バルーンは、制限部を拡張するように膨張され、以前に酸素処理された血液が欠乏していた心筋部の血流を回復させる。PTCAを用いるステントの移植も動脈の制限部を開くための通常の手法である。
【0004】
血管疾病を取り扱うためのその他の手法は、冠状動脈バイパス移植(CABG)処置を含んでいる。そのような処置は、例えば、脈管構造内における血管の制限に起因して、以前に血液が欠乏している(又は減弱された血流しか供給されていない)領域へ、補給血流のための所望の位置への移植組織の配置を含んでいる。一つの、一般的なタイプのCABG処置は、制限部の上昇基部近傍と、制限部の制限された血管遠位端における領域との間へのサッフェナス(sapphenous)血管移植(SVG)の配置を伴っている。
【0005】
血管疾病を取り扱うためのその他の手法は、アセレクトミ(atherectomy)処置を含んでいる。アセレクトミ処置においては、アセレクトミ装置が制限部近傍の脈管構造内に配置される。アセレクトミ装置は、制限された血管から、閉塞物を物理的に切除し、削除し、さもなければ物理的に除去するように配置される。アセレクトミ装置により切除された制限部分は、その後に吸引又はその他の適当な装置により除去される。
【0006】
ルーメン通過的心筋血管再生術と称される他の手法もまた、許容できる治療法として医学界において注目をもって受け取られている。
【0007】
種々の薬剤治療も開発されて来た。そのような治療は、ある状況において、上述した治療に代わり、およびそれと一緒に用いられている。例えば、移植処置の間に、移植部に薬剤を送達して血栓の形成を防止することが望まれているであろう。加えて、心臓組織への直接的な薬剤送達を含む薬剤治療が開発されている。薬剤産業における最近の進歩によれば、他の薬剤治療も好ましい状況にある。いくつかのそのような最近の薬剤開発は、成長因子のような遺伝子治療薬の開発を含んでいる。
【0008】
ルーメン通過的治療に一般に用いられている種々のタイプの既知の配置及び具現化手法と共に、薬剤を送達するためのルーメン通過的な手法は、極めて好ましくなり得る。薬剤治療は、典型的には、薬剤の特定部位への投与が要求される。ルーメン通過的手法は、脈管構造における選択された部位に流体物を送達するのに効果的に用いることができる。
【0009】
しかしながら、薬剤治療は、法外なほど高価であり得る。例えば、新たに開発された薬剤は、一般に極端に高価であり、実用的な用法としては、非常に少容量でのみ投与され得る。典型的には、そのような薬剤は、治療されている血管部に投与される必要があるだけである。しかしながら、今日までのところ、それによって、治療されるべき部位が、カテーテルによりルーメン通過的にアクセスできるような、そしてそれが非常に少量の薬剤のみがカテーテルの遠位端部から治療部位へ送達されることを可能とするような、利用可能な手法は存在しない。
【0010】
むしろ、従来のルーメン通過的薬剤送達カテーテルは、注入カテーテルの近位端に連結され、且つ送達されるべき薬剤を含む液体すなわち注入物を加圧するのに用いられる基部注入装置を必要としている。該カテーテルは、注入物により充たされ、注入カテーテルが挿入され且つ適当に位置合わせされた後に、薬剤が該カテーテルの遠位端部から(注入物の加圧下で)投与される。そのような注入カテーテルの内部容積は、典型的には小さいが、現実に非常に高価な薬剤による薬剤を送達するには、依然として大きすぎる。
【0011】
発明の概要
本発明は、心筋、血管、又はその他の臓器あるいはルーメン通過的アクセスが望ましい領域への、薬剤又は他の治療物質の少容量のボーラスの送達を実現する。例えば、電子生理学的治療のために、抗不整脈剤が、本発明を用いて心筋内へ注入されるであろう。また、心筋血管再生術のために、成長因子及び他の遺伝子治療物質も、心筋内へ注入され得る。
【0012】
一実施形態において、カテーテルシステムは、近位端、遠位端及びその内部に延在するルーメンを有するカテーテルを含む。該ルーメン内にスライド可能に配置された長尺(細長)部材は、カテーテルの遠位端近傍に配置される遠位端を有する。投与部は、カテーテルの遠位端に配置され、且つルーメン遠位端部内における長尺部材の移動によって生成されるルーメンの遠位端部における正圧に応答して、流体のボーラスを絞り出すように構成される。
【0013】
本発明は、薬剤を投与した後に、カテーテル内に残る残余薬剤の量を最小とするような、最小量の無駄空間(デッドスペース)を有する薬剤送達カテーテルを提供する。好ましくは、本発明の薬剤送達カテーテルは、基部近傍マニホールド及び該カテーテルの残部に生ずる無駄空間を含んで、0.32cc未満の無駄空間を提供する。より好ましくは、本発明の薬剤送達カテーテルは、0.15cc未満、そして理想的には0.08cc未満の無駄空間を提供する。
【0014】
本発明は、治療部位へ流体を投与する方法も含んでいる。近位端、遠位端及びその内部に延在するルーメン、さらには、該ルーメン内にスライド可能に配置された長尺部材を有するカテーテルが提供される。該カテーテルの遠位端は、治療部位近傍にルーメン通過的に配置される。前記カテーテルは、該カテーテルの遠位端と前記長尺部材の遠位端との間のルーメンの遠位端に液体のボーラスを配置することによって装填される。それから、前記長尺部材がルーメン内を移動され、ボーラスを該カテーテルの遠位端から絞り出す。
【0015】
また、この装置は、従来のカテーテルそれ自体を用いる手段に限定されるだけでなく、操縦可能で移動し易いシリンジ構造の提供をも意図している。したがって、カテーテルという語は、従来のカテーテルと、操縦、操作、追跡及び血管内での操舵に適する、長尺の移動し易いシリンジ構造との両者を含むものと解釈されるべきである。
【0016】
前記カテーテルシステムは、体内において、いくつかのルーメン及び腔部を通って操縦され得る。大腿骨部、上腕部及び橈骨の動脈による血管内のアクセスは、心臓又は周辺脈管構造内の目標部へのアクセスを意図している。代わりに、カテーテルは、心臓筋肉(心筋)の直接治療のために大動脈経由で、心臓の心室内に指向されてもよい。心室へのアクセスの、さらにその他の代替手段は、大静脈経由でもよい。最終的に、体内の血管以外の導管あるいはルーメンは、ガン治療のためのような薬剤送達のためにアクセスされ得る。
【0017】
本発明の、その他の実施形態によれば、折り畳み式の薬剤リザーバがカテーテル内に含まれ、且つ流体のボーラスを投与するために折り畳まれる。
【0018】
図面の簡単な説明
図1は、本発明の一つの好ましい実施例によるカテーテルシステムの側断面図である。
図2は、本発明によるカテーテルシステムの遠位端部の第2の実施例の部分拡大側断面図である。
図3は、本発明の他の好ましい実施例によるカテーテルシステムの遠位端部の拡大図である。
図4は、本発明によるカテーテルシステムの遠位部分の他の実施例の部分拡大側断面図である。
図5は、本発明によるカテーテルシステムの遠位部分の他の実施例の部分拡大側断面図である。
図6は、本発明によるカテーテルシステムの遠位部分の他の実施例の部分拡大側断面図である。
図7は、本発明によるカテーテルシステムの遠位部分の他の実施例の部分拡大側断面図である。
図8は、本発明によるカテーテルシステムの他の実施例の部分側断面図である。
図9は、改変された液体貯蔵器の配置が描かれた、図8のカテーテルシステムの部分側断面図である。
図10は、2ピストン配置を展開する、本発明の一つの態様によるカテーテルシステムの部分側断面図である。
図11は、二股のピストン配置を利用する、本発明の一つの態様によるカテーテルシステムの部分側断面図である。
図12は、弁およびこれに係合可能な弁座を利用する、本発明の一つの態様によるカテーテルシステムの部分側断面図である。
図13Aは、本発明の他の好ましい実施例によるカテーテルシステムの部分側断面図である。
図13Bは、代替バルーン構造を利用する、本発明の他の好ましい実施例によるカテーテルシステムの部分側面図である。
図13Cは、図13Bの線C−Cに沿った断面図である。
図13Dは、図13Bの線D−Dに沿った断面図である。
図14A〜図14Dは、本発明の他の態様による注射器および近位マニホールドを示す。
図15Aおよび図15Bは、それぞれ本発明の一つの態様によるカテーテルの部分側断面図、およびピストンの側断面図である。
図16A〜図16Dは、本発明の他の態様による折り畳み可能な貯蔵器を有するカテーテルの動作を示す。
図17A〜図17Dは、本発明の他の態様による折り畳み可能な貯蔵器を有するカテーテルの動作を示す。
図18A〜図18Hは、折り畳み可能な膜体を利用する、本発明の他の実施例の概略図である。
【0019】
好ましい実施形態の詳細な説明
図1は、本発明の好ましい一つの実施形態に従ったカテーテルシステム10の側断面図である。カテーテルシステム10は、遠位端14と、近位端16と、それを通って延びるルーメン18を有するカテーテル12を含んでいる。図1に示される実施形態において、遠位端14は、単純に遠位端開口20を提供する開口端であり、そして近位端16は、既知の従来手法によって近位端近傍マニホールド22に結合されている。
【0020】
マニホールド22は、好ましくは、ルーメン18と同軸状の貫通して延在するルーメン24を有する。該ルーメン24はまた、好ましくは、ルーメン18に流体的に連通させる。
【0021】
システム10は、また、好ましくはピストンロッド26を含んでいる。ピストンロッド26は、好ましくは(好ましくは該マニホールド22の近位端近傍の領域に延在する)近位端28から、好ましくはカテーテル12の遠位端14近傍の遠位端30へ延びる長尺(細長)部材である。ピストンロッド26は、好ましくは、ルーメン18の内径よりも少し小さな外径を有する。さらにピストンロッド26は、好ましくは、該ピストンロッド26がカテーテル12の長手軸にほぼ平行な方向に、矢印32で示される方向に、スライドすることができるように、スライド移動可能にルーメン18内に配置される。
【0022】
ピストンロッド26は、ルーメン18内の往復動のために、ルーメン18の内部寸法に関連付けられた外部寸法により、さらに又シール装置34によって支持される。シール装置34は、好ましくは、O−リングタイプのシールであり、ルーメン18の内部をシステム10の外部からマニホールド22の近位端を通して流体的にシールする。このように、シール装置34は、好ましくは、マニホールド22のルーメン24内に形成されたほぼ環状のくぼみ、すなわち凹部38内に配置されたO−リング36を含む。O−リング36は、好ましくは、従来のシリコーンゴムのようなシール材料で形成され、適当な接着剤を利用して環状凹部38に固定される。
【0023】
ロッド26の遠位端30は、図1に示されたように配置された際に、好ましくは、カテーテル12の遠位端14の内部周縁と協働して、治療物質のボーラスを収容するためのボーラスチャンバ37を形成する。チャンバ37に収容される治療物質は、薬剤、成長因子、遺伝子治療物質、レステノシス又はガン治療のための放射性流体、凝固物溶解剤、又は他の所望の流体又は液体物質とすることができる。該物質は、また、高い圧力により、高速で、機械的にクロット(凝塊)を破壊するために注入され得る。本明細書において後に述べるように、システム10により送達される物質は、ルーメン18内のロッド26の往復運動により、体内の所望の部位に投与される。
【0024】
ピストンロッド26の近位端28は、好ましくは、ユーザがルーメン18内においてロッド26を容易に握り、且つ往復動させることができるような、適当な方法で形成される。例えば、先に提示した参照により完全にここに組み込まれる特許出願においては、多数の異なる近位端近傍の把持及び操作部材が開示されている。一つの装置例においては、ロッド26の近位端28と、マニホールド22との間にねじ係合可能な連結部が提供されている。この方法では、ユーザは、ルーメン18内で近位端近傍又は遠位端の往復動を生じさせるべく、ロッド26を回転させることができる。その他の好ましい実施形態において、ロッド26のより早い長手方向運動のために、ロッド26とマニホールド22との間のねじ係合可能な係合が、単純にロッド26を押し込み又は引き出すべく切離し可能である解放機構が提供されている。それから、ロッド26のより微細な調整のため、ねじ係合が再結合され、且つロッド26が回転されて長手方向の運動を達成する。さらに、ここに併合した参照文献においては、ユーザによるロッド26の容易な把持及び操作のための種々の把持部材が提供されている。ロッド26の電気機械的(例えば、ソレノイド)付勢も使用され得る。
【0025】
好ましい実施形態におけるいずれの場合も、カテーテル12は、好ましくは、所望の脈管構造を貫通して移動され、且つ体内の治療部位をアクセスすべく適当な材料により形成される。したがって、動作時において、脈管構造内へ挿入されるのに先立って、カテーテル12は、食塩水のような、溶液で充たされていることが好ましく、ロッド26とルーメン18の内壁との間の全ての領域が、ルーメン18内に如何なる無駄空間をも残さないように、溶液で充たされるようにする。
【0026】
それから、治療薬又は他の流体材が、カテーテル12の遠位端14に装填される。これは、例えば、ロッド26を、その遠位端30がカテーテル12のルーメン18における開口20とおよそ共通の終端となる位置へ移動させることによりなされる。それから、カテーテル12の遠位端14は、脈管構造内に導入されるべき溶液内に浸され、そしてロッド26は、基部側へ所望の距離だけ引き戻される。基部側へのロッド26の引き戻しは、カテーテル12のチャンバ37に真空を作り出し、ある量の溶液をカテーテル12のチャンバ37内へ導入させる。一つの好ましい実施形態においては、ロッド26の近位端28に、ロッド26の近位端側の引き出しに基づきカテーテル12の遠位端14へ既に引き込まれている溶液の全量を、ユーザに対して指示するための可視指標が提供される。
【0027】
カテーテル12が、治療溶液でチャージされた後、カテーテル12の遠位端14は、脈管構造を貫通して進められ、所望の治療部位の直前に配置される。この操作は、既知の多くの方法によって達成され得る。例えば、カテーテル12の遠位端14は、皮膚に孔をあけ所望の血管に挿入するのに用いられ得るカッティングチップのような構成としてもよい。さらに、カテーテルを所望の血管内に導入するのにカテーテル12と共働して(例えば、その先端の上に)用いられる、別個のカッティング装置を設けることもできる。さらに、また、従来のガイドワイヤ又はガイドカテーテルアセンブリを、カテーテル12と共働して、カテーテル12を脈管構造における所望の位置へ導くために用いることもできる。
【0028】
カテーテル12に伴うガイドワイヤの使用は、好ましくは、ルーメン18とは別の分離されたルーメンを、カテーテル12に設けることにより達成され、それによって、カテーテル12はガイドワイヤに追従して進行することができる。代わりに、カテーテル12は、ガイドワイヤをたどるための遠位端ガイドワイヤチューブを含む単一オペレータ切替え(single-operator-exchange)カテーテルとして形成することもできる。そのような構成は、先に参照した米国特許出願において、より充分に論じられている。
【0029】
いずれの場合においても、カテーテル12の遠位端14は、適当な視覚化(visualization)技術を用いて、又は他の位置決め技術によって、治療すべき部位の直前に位置するまで前進させられる。一旦、適当に位置決めすれば、ユーザは、ロッド26の遠位端30が、カテーテル12の遠位端14においてルーメン18のチャンバ37内に正圧を生成するように、ロッド26を遠位端側へ進める。この正圧は、カテーテル12における遠位端開口20に液体治療物質を押し出し、所望の部位に投与させる。
【0030】
好ましい実施形態においては、カテーテル12の内側周縁及びロッド26の遠位端チップによって決定されるチャンバ37の容積は、およそ1mlに等しいか、それより小さいことが好ましい。したがって、本発明は、ルーメン経由的(transluminal)手法を用いて、体内の所望の治療部位に直接的に、非常に低容量の薬剤又は他の治療物質のボーラスを、投与するのに用いることができる。
【0031】
カテーテルシステム10を構成するのに用いる特定の物質は、如何なる適当な、そして市場で入手可能な物質であることができる。例えば、マニホールド22は、射出成型により鋳造されたポリカーボネートにより作ることが好ましい。O−リング36が配置される凹部38は、マニホールド22内に形成されたおよそ0.123インチ直径の凹部を有することが好ましく、そしてマニホールド22内のルーメン24の内径は、およそ0.042インチであることが好ましい。
【0032】
カテーテル12は、複数の部分により形成することもでき、あるいは単一の部分のみにより形成することもできる。カテーテル12は、所望の性能特性に依存して、如何なる適当な物質によって作ることもできる。例えば、カテーテル12は、押し出し成型によるポリマーチューブ、ステンレス鋼のハイポチューブ、又はポリイミドにステンレス鋼ブレードを入れたような複合物質により作ることができる。その長さに沿って異なる特性を与えるべく、カテーテル12は、直径を異ならせたり、又は異なる構造部品を組合せて構成してもよい。例えば、カテーテル12は、ポリマー遠位端部分と組み合わせた複合基部周辺部分を有していてもよい。他の適当な構成も同様に使用し得る。
【0033】
ロッド26は、好ましくは、カイナー(Kynar:登録商標)チューブにより取り囲まれたステンレス鋼ワイヤにより作成する。ステンレス鋼ワイヤは、好ましくは、およそ0.019インチの直径、及び約50インチの長さを有する。該ワイヤを取り囲むチューブは、好ましくは、およそ0.038インチの外径及び0.020インチの内径を有する。遠位端方向へ、完全に作動したとき、ロッド26は、好ましくは、その遠位端30がカテーテル12における遠位端14と同じ終端となるように延びる。ロッド26の遠位端側への移動を制限するために、カテーテル12の遠位端14にストッパ(図示せず)を設けることもできる。
【0034】
概して、種々のポリマー構成要素間の連結は、当業者には良く知られている、適当な程度の医療用接着剤又は熱接着剤を利用して達成してよい。金属構成要素間の連結は、好ましくは、例えばはんだを利用して、ろう付け、溶接又は他の適当な技術によって達成される。
【0035】
図2は、カテーテル12の遠位端部14の拡大図である。図2に示されたいくつかの部材は、図1に示されたのと同様であり、対応して番号付されている。しかしながら、図2は、単純に遠位端30を有するロッド26を設ける代わりに、ロッド26の遠位端30にプランジャ40が結合されたことを示している。プランジャ40は、ルーメン18の内径とほぼ同様の、あるいはそれより少しだけ小さな外径を有している。そのようにして、ロッド26が、遠位端方向へ作動したときに、プランジャ40及びロッド26は、カテーテル12の遠位端14とプランジャ40により定義される遠位端チャンバ37において、従来のシリンジと非常に似たように振る舞い、加圧される。これは、カテーテル12における遠位端開口20を通して、治療物質のボーラスを押し出すように作用する。
【0036】
しかしながら、プランジャ40が設けられているので、作動ロッド26の残部の外部周縁は、ルーメン18の内部周縁とほぼ同じ大きさ、またはそれより若干小さい程度である必要はない。それよりもずっと小さくすることができる。このことは、ルーメン18内で、往復運動されるロッド26に作用する摩擦力を著しく低減させる。プランジャ40は、ロッド26の遠位端30に取り付けられる分離された部材であってもよく、あるいはロッド26の遠位端30を単に拡大させてロッド26と一体に形成し得ることは注意すべきである。
【0037】
図3は、ロッド26の遠位端の他の拡大図である。いくつかの部材は図2に示されたのと同様であり、同様に番号付けされている。しかしながら、単純にプランジャ40を有する代わりに、図3に示された実施形態はプランジャヘッド42を含む。プランジャヘッド42は、ロッド26の遠位端30の外部周囲を囲んで搭載された一対の円盤44及び46を含む。円盤44及び46は、シリコーン又は他の適当な物質からなり、ルーメン18を流体的にシールするサイズのO−リング48により分離されていることが好ましい。円盤44及び46は、シリコーンゴム材料又は他の適当な物質により形成されることが好ましく、あるいは、ロッド26と一体に形成することもできる。
【0038】
図4は、本発明の他の観点に従ったカテーテル12の遠位端14の拡大側断面図である。いくつかの部材は、図2に示されたのと同様であり、対応して番号付けされている。しかしながら、カテーテル12の遠位端14に単純な遠位端開口20を有する代わりに、図4は、遠位端14に分離可能シール50が設けられることを示している。分離可能シール50は、カテーテル12の遠位端14に挿入され、適当な接着剤によりそこに結合されたゴム又はポリマー物質を含むのが好ましい。
【0039】
分離可能シール50は、そこに継ぎ目52を含むことが好ましい。継ぎ目52は、単に相互に対するシール50の表面の接触面(衝き合せ)によって形成されるが、これらの部分は、互いに粘着性ではないか、そうでなければ、互いにシールされる(摩擦によってでなく)。この構成は、治療溶液を収容しているシリンジに取り付けられた、従来の小径の針の継ぎ目52を通しての、カテーテル12の遠位端14(それゆえチャンバ37)への導入を可能とする。そのようにして、治療溶液をその中に引き込むべく、プランジャ40が基部方向へ引き戻されるときに、カテーテル12のチャンバ37内へ治療溶液を注入させることが可能となる。
【0040】
一旦、カテーテル12の遠位端14が、脈管構造における治療部位に配置されると、ロッド26の遠位端側への移動によって、プランジャ40がシール50の背後に圧力を生成させ、シール50を継ぎ目52で分離させ、それによって所望の部位に治療溶液を放出させる。その他の好ましい実施形態においては、シール50は、回転ダイヤフラムタイプのシール、又はその他の適当なタイプのシール構造である。
【0041】
図5は、本発明のその他の観点に従ったカテーテル12の遠位端14の拡大された側面断面図である。同様の部材は、従前の図面に示されたものと同様に番号付けされる。しかしながら、図5は、カテーテル12の遠位端先端が、複数のアパーチャ54を有する針を備えていることを示している。アパーチャ54は、カテーテル12の遠位端14の内部に治療溶液37を引き込み、且つその遠位端を通して押し出すことを可能としている。
【0042】
図6は、本発明に従ったさらにその他の実施形態を示している。図6は、カテーテル12の遠位端チップにおいて均一に離間されたアパーチャ54を有する代わりに、遠位端チップ又はノズル領域が、チャンバ37内の治療溶液をサイドポート56が配置された側に方向付けして投与することを可能にするための、サイドポート56を備えていることを除けば、図5と同じである。
【0043】
図7は、本発明に従ったその他の好ましい実施形態を示している。同様の部材は、従前の図面に示されたものと同様に番号付けされる。しかしながら、カテーテル12の遠位端には、そこにアパーチャを有する固体部材を設ける代わりに、多孔性針部58が設けられている。多孔性針部58は、チャンバ37から治療部位への治療溶液の導入に適する微孔性膜として、選択的な多孔部を有する膜として、あるいはその他の適当な多孔質又は毛管現象タイプの物質として構成され得る。
【0044】
図8は、本発明のその他の好ましい実施形態に従ったカテーテルシステム60の側断面図である。いくつかの部材は図1〜7に示されたのと同様であり、そして同様に番号付けされる。しかしながら、カテーテル12は、好ましくはカテーテル12の外部に沿って配設された壁64により定義される治療流体リザーバ62をも備えている。リザーバ62は、投与チップ(すなわちノズル)68のちょうど近位端近傍に配設された遠位端66から、治療溶液を受入するための適当なフィッティングが設けられている近位端70にかけて延在する。
【0045】
動作時においては、治療溶液が、標準シリンジを用いて、リザーバ62の基部近傍部70を通して適宜注入される。フラッパバルブ72が、カテーテル12内のルーメン18をリザーバ62から流体的に分離するように、リザーバ62の遠位端66に適宜配設される。好ましい実施形態において、フラッパバルブ72は、ほぼ矢印74で示される方向に回転し、且つカテーテル12の壁にヒンジ76によって蝶番状に取り付けられるように設けられる。フラッパバルブ72は、カテーテル12のルーメン18の内面上のストップ80に係合する遠位端78を有している。
【0046】
それゆえ、プランジャ40が近位端側に引き込まれたとき、チャンバ37内に、真空又はリザーバ62に比して低圧な領域が作られる。これは、フラッパバルブ72に上方への引き上げを生じさせ、流体がリザーバ62からチャンバ37へ流出するのを可能とする。それから、プランジャ40が遠位端側へ進んだとき、ルーメン18内にリザーバ62に比較して高圧の領域が作られ、フラッパバルブ72を閉じて、フラッパバルブ72の遠位端78をストップ80に当接させる。
【0047】
プランジャ40が遠位端側へ向かって進み続けると、チャンバ37における治療溶液は、投与チップ68を介して所望の部へ通り抜ける。好ましい実施形態においては、液状物質が投与チップ68を通過可能とするために、内部のルーメン18とカテーテル12の外部との間に、フラッパバルブ72を引き上げるのに要求されるよりも大きな圧力差が要求されるように、投与チップ68には、非常に小さなアパーチャ、又は小孔、又はバルブ付き開口を設ける。それゆえ、プランジャ40が近位端側に引き込まれるとき、フラッパバルブ72は、チャンバ62内の治療物質がルーメン18に入るのを可能とするが、流体は全く引き込まれないか、又はわずかな量の流体がカテーテル12の外側からルーメン18の内部に引き込まれるにすぎない。そして、プランジャ40は、遠位端側へ進むと、フラッパバルブ72は閉じ、そして充分に大きな圧力がチャンバ37内に生じ、治療物質が投与チップ68を通過して、所望の部へ達するようになる。
【0048】
したがって、図8に開示された実施形態は、チャンバ37が治療部位に注入されるべき治療物質のボーラスによって満たされる前に、ユーザがカテーテル12の遠位端チップ14を体内の所望の位置に配置することを可能とすることがわかる。
【0049】
図9は、カテーテルシステム60におけるカテーテル12の遠位端14のその他の実施形態である。図8に示したのと同様の部材には同様に番号付けしている。しかしながら、リザーバ62がその遠位端66からその近位端70にかけてずっと延在する代わりに、リザーバ62がカテーテル12の遠位端部にのみ形成される。リザーバ62は、従来のシリンジと共働して、治療物質のボーラスをリザーバ62に導入するために、適宜使用され得る適当な導入バルブ82も設けられている。近位端70への全体にわたって延在するリザーバ62を必要としないことにより、リザーバ62の内部容積を非常に小さく維持することができる。このことは、治療物質の必要な容量のみを使用することを容易にする。容量が非常に小さいことから、リザーバ62の内容量を充たすのに余分な物質は要求されない。
【0050】
図10は、本発明に従ったカテーテルシステム84のその他の好ましい実施形態を示している。カテーテルシステム84は、図8に示されたカテーテルシステム60と同様であり、そして同様の部材には同様に番号付けしている。しかしながら、カテーテルシステム84は、変形した形態のリザーバ62を含んでいる。その近位端近傍領域を近位端70で終端する代わりに、カテーテルシステム84におけるリザーバ62の近位端は、ルーメン24と同様の形態で近位端側マニホールド22を通って全体に延在する。リザーバ62にも、往復運動可能に搭載されたロッド86及びプランジャ88を設けている。さらに、ロッド86は、図1に関連して議論したシール構造34と同様のシール構造90によりシール可能な状態でマニホールド22内に搭載されている。ロッド26及び86の近位端は、任意に互いに連結することができ、又は、ユーザによる個別の作動のために互いに分離することもできる。
【0051】
いずれの場合においても、治療物質のボーラスをリザーバ62内に導入するために、ロッド86及びプランジャ88は、それらが第2のフラッパバルブ構造92に当接する最遠位端側の作動点へ進められる。フラッパバルブ92は、リザーバ62の遠位端の内部部位96に対してアパーチャ94を常時閉じるようにバイアスされる。そしてカテーテル12の遠位端チップ14及びリザーバ62は、投与すべき薬剤溶液内に配置される。それから、ロッド86及びプランジャ88は、近位端側に所望量引き戻され、その結果として、アパーチャ94を介して投与すべき流体をリザーバ62に入れることを可能とするようにフラッパバルブ92を開く。
【0052】
カテーテル12の遠位端チップ14が、脈管構造内に適当に配置されると、ロッド86及びプランジャ88は、リザーバ62からフラッパバルブ構造72を介して、カテーテル12のチャンバ37内へ、投与すべき物質を導入することにより、カテーテル12を満たすように遠位端側に進められる。一旦満たされると、カテーテル12は、治療溶液を投与する準備ができている。このようにして、ユーザは、ロッド26及びプランジャ40を前進させ、治療溶液のボーラスが、チャンバ37から、カテーテル12の投与チップを通して所望の部に注入されるようにする。
【0053】
図11は、本発明のその他の好ましい実施形態に従ったその他のカテーテルシステム98を示している。同様の部材は、従前の図面に示されたものと同様に番号付けされる。カテーテルシステム98は、カテーテルシステム84と同様であり、同様の部材には対応して番号付けされる。しかしながら、図10におけるように、2つのロッド26及び86を設ける代わりに、カテーテルシステム98は、ニ分岐ロッド100を含んでいる。ニ分岐ロッド100は、プランジャ40に連結され、且つカテーテル12のルーメン18内に位置する第1の脚部102を含んでいる。ニ分岐ロッド100は、また、プランジャ88に連結され、且つリザーバ62内に位置する第2の脚部104を含んでいる。図11に示されたカテーテルシステム98は、それによって治療物質がリザーバ62内に吸入される、図9に示されたバルブ構造82と同様のバルブ構造を設けることが好ましい。
【0054】
図11に示された実施形態において、ユーザが、ニ分岐ロッド100を遠位端側へ進めるにつれ、治療物質がリザーバ62からプランジャ40の遠位端側のチャンバ37に同時的に導入され、そして物質のボーラスが所望の部位へ注入される。プランジャ82は、リザーバ62内に、治療物質のボーラスをリザーバ62からプランジャ40の遠位端側のチャンバ37内へ移送すべく高圧を生じさせる。同時に、プランジャ40は、物質のボーラスが投与チップを介して所望の部へ進められるように、チャンバ37内に広がる高圧を生じさせる。
【0055】
図12は、図10及び図11と同様であり、同一の部材は同様に番号付けされる。しかしながら、リザーバ62は、異なるバルブ構造を有している。フラッパバルブ72に代えて、リザーバ62とルーメン18との間に単純なアパーチャ106が設けられる。プランジャ108は、それがその最遠位端位置に進められたとき(図12に仮想的に示されている)、アパーチャ106を完全に覆うように寸法設定される。そのようにして、オペレータは、リザーバ62内でプランジャ108を進めて、ルーメン18を物質のボーラスで満たすことができる。オペレータは、一旦、チャンバ37がボーラスで満たされれば、同時に又は別々に、プランジャ40を進めて、カテーテルのチップを介して物質を投与することができる。
【0056】
図13Aは、本発明のその他の実施形態に従ったカテーテル120の側面断面図である。カテーテル120は、近位端近傍マニホールド122、シャフト部124及び遠位端126を含む。シャフト部124は、膨張ルーメン128、ガイドワイヤルーメン130及び注入ルーメン132を含んでいる。シャフト部124はまた、その遠位端に、シャフト部124を形成する外部シースの内部にも、並びにガイドワイヤルーメン130及び注入ルーメン132の外周にもシール可能に連結された、壁又はシーリング部134も含んでいる。壁134もそこに配置され、遠位端部126において、膨張ルーメン128とバルーン138の内部との間に流体的に連通する膨張チューブ136を有することが好ましい。
【0057】
遠位端部126は、内部バルーン138及び外部膜140を含み、ガイドワイヤルーメン130がそこを通ってその遠位端部142へ延在するように構成される。バルーン138は、一つの好ましい実施形態においては、シースを形成するシャフト部124に対する第1の結合位置144、及びガイドワイヤルーメン130の外部周縁に対する第2の結合位置146において、結合された従来の膨張バルーンである。
【0058】
別の好ましい実施態様では、バルーン138は図13Bに示されているような導管型バルーン構造体300として形成される。導管型バルーン構造体300は、図13Aに示されているようなバルーン138と外部膜140との組合せに代えて使用することができる。カテーテル120を参照しながら、以上において考察した低容量薬剤送達態様は、導管型バルーン構造体300と一緒に使用するために適合する可能性がある。特に、図14A−14Cを参照して考察する変形シリンジは、好ましくは導管型バルーン構造体300と一緒に使用するために適するが、それらに限定されない。
【0059】
導管型バルーン構造体300は、図13Dにおいて最もよく分かるように複数の縦導管302を有する導管型バルーン301を含む。縦導管302は、図13Cに示されている注入用ルーメン303と液体的に連通している。注入用ルーメン303と縦導管302との液体的に連通は、注入用ポート304と接続チューブ305によって提供される。導管型バルーン301はさらに又、縦導管302とバルーン301の外側との液体的に連通を提供する複数の注入孔306を含む。従って液体は、注入用ルーメン303を通って注入用ポート304から流出させ、接続チューブ305を通過させて導管型バルーン301の縦導管302内へ送達することができる。液体はその後、注入孔306を通って導管302から出て望ましい治療部位へ通過する。
【0060】
導管型バルーン301は、図13Cにおいて最もよく分かるように、膨張ルーメン307を通して加圧拡張媒質を導入することによって拡張することができる。膨張ルーメン307は拡張用ポート308によってバルーン301の内部と連絡している。従って、導管型バルーン301は治療部位への液体の送達とは無関係に拡張されることができる。導管型バルーン構造体300はさらに又、従来型ガイドワイヤーに被せてカテーテルを前進させるためのガイドワイヤー用ルーメン309をも含む。
【0061】
導管型バルーン301は、従来の接着剤若しくは熱接着法を使用してシャフト310に接続することができる。同様の方法で、接続チューブ305は類似方法を使用して導管型バルーン301の近位端の外側及びシャフト310に接続することができる。シャフト310は、好ましくは拡張用ポート308の直ぐ遠位で細くなっている。この方法で、導管型バルーン301は、相当に密な血管狭窄部を通過できる低プロファイル折畳みバルーンを形成するためにシャフト310の周囲に巻き付けることができる。これら及びその他の導管型バルーン構造体の態様は、参照してここに完全に組み込まれるリン(Lin)らへのPCT公報WO第98/10824号により十分に開示されている。
【0062】
再び図13Aを参照すると、外部膜140は又かなり多数の適当な方法で形成することができる。例えば、外部膜140は単純にバルーン138の拡張に伴って拡張可能な微小孔性膜であってよい。外部膜140はさらに又、治療薬液のボーラスを注入するためにその中に形成された複数のアパーチャ150を有する従来型バルーン材料から形成することもできる。もちろん、図6に関連して説明したように、アパーチャ150を外部膜140のほぼ全周辺に配置することも、或いは指向性注射を遂行するために外部膜140の1部分にのみ配置することもできる。
【0063】
近位マニホールド122は、拡張用ポート152及び注入用ポート154を含む。拡張用ポート152は、膨張ルーメン128及びさらに(膨張チューブ136を通して)バルーン138の内部と液体的に連通しているようにシャフト部分124に連結されている。拡張用ポート152は、好ましくは拡張用ポート152を通しての加圧液の適用が膨張ルーメン128を加圧してバルーン138の拡張を駆動するような既知の方法で形成される。注入用ポート154には、好ましくは注入用ルーメン132と液体的に連通している極めて小さな径のチューブ156が備えられる。
【0064】
治療薬液のボーラスを注入するためには、まず最初に、カテーテル120の遠位端126が、治療薬液を用いて治療される部位の近くに配置される。バルーン138、したがって膜140は、収縮した、低プロファイル位置にある。カテーテル120は血管構造を貫通して治療部位へ前進させられる。その後治療薬液は、治療薬液が注入用ルーメン132から膜140の内面及びバルーン138の外面によって規定されるチャンバー158内へ流出するように、従来型シリンジ、又は図14A−14Dに関連して後で考察する変形シリンジを使用して、チューブ156を通って注入用ルーメン132内へ注射される。その後バルーン138が拡張されると、膜140を通って望ましい治療部位へ治療薬液が注入される。好ましい実施態様では、バルーン138は、拡張位置では膜140の内周に密接に適合するように形成される。
【0065】
本発明に従って考察したときに、注入システムの無駄空間とは、注入が完了したときに注入システム内に残っている容積を意味する。従って、注入の完了後には、システム内の無駄空間は典型的には追加の未使用注入液を含む。本発明の1つの態様に従うと、バルーン138の完全な拡張後に空のままになる注入用チューブ156、注入用ルーメン132、及びチャンバー158の部分は、全部合わせておよそ0.32立方センチメートル(cc)未満、及び好ましくは0.15cc未満の無駄空間を規定している。好ましい実施態様では、注入用チューブ156及び近位マニホールド122はおよそ0.02cc未満の無駄空間を有し、さらに注入用ルーメン132及びチャンバー158内の無駄空間は合わせておよそ0.13cc未満である。導管型バルーン構造体300を利用した場合は、注入用ルーメン132と接続チューブ306及び導管302に連通している無駄空間は合わせておよそ0.16cc未満である。表1は、本発明の冠動脈用薬物送達用カテーテルのための、結果として生じる総無駄空間を伴うマニホールド、注入用ルーメン及び送達機構(例、バルーン構造体)に適当なパラメーターの例を提供している。
【0066】
表1から見て取れるように、冠動脈適用のための既知の先行技術薬物送達用カテーテルについての総無駄空間は0.45〜0.72ccの範囲に及ぶ。これとは対照的に、本発明の冠動脈薬物送達用カテーテルについての総無駄空間の範囲は0.00〜0.32ccである。本発明のマニホールドの無駄空間は、カテーテルからマニホールドが排除されるとおよそ0.00ccになると予測されている。
【0067】
例えば、図18A−18Hに示されている実施態様の1つを利用すると、薬物送達用カテーテルIからマニホールドを排除することが可能である。類似の方法で、さらに注入用ルーメンの無駄空間も、本発明の冠動脈薬物送達用カテーテルに図18A−18Hに示されている実施態様の1つが組み込まれるとおよそ0.00ccにできることが予測されている。本発明の送達機構はさらに又、送達機構として開放端ルーメンを利用した場合は、およそ0.00ccになる可能性があることも予測されている。上記のように、送達機構はバルーン構造体、針、開放端ルーメン若しくは治療部位に治療薬液を送達できる他の適当な構造を含むことができる。
【0068】
図14A−14Dは、本発明の別の態様に従った近位マニホールド及びシリンジを示している。図14Aは近位マニホールド160と注入用シリンジ162を示している。近位マニホールド160は、拡張用ポート152、ガイドワイヤー用ルーメン130及び注入用ポート164と一緒に示されている。注入用ポート164は、注入用チューブ156と結合されているシリンジ受入れチャンバー166を有する。注入用チューブ156は、図13に関連して考察したように、好ましくは注入用ルーメン132と液体的に連通している。
【0069】
近位マニホールド160は、好ましくはシリンジ受入れチャンバー166と注入用チューブ156との間に、自己シール部材168を有する。ある好ましい実施態様では、自己シール部材168は接着剤若しくは他の適当な手段によってシリンジ受入れチャンバー166の肩部170へ結合されているゴム製シールである。肩部170は、シリンジ受入れチャンバー166が注入用チューブ156と液体的に連通する場所であるシリンジ受入れチャンバー166の遠位領域に配置されている。
【0070】
或いは又(図14Dに示されているように)、前記部材168は近位マニホールド160と統合的に、若しくは別個に成形される成形(モールド)インサート167と取り替えることができる。インサート167はその後、注入用ポート164に配置され、接着されるか、又はさもなければそこに固定される。従ってインサート167は、従来型注入用シリンジ(針のないシリンジ等)の使用を容易にしながら、近位マニホールド160の注入用ポート164内の無駄空間を減少させる。
【0071】
再び図14Aを参照すると、シリンジ162はバレル部分176の内側チャンバー174内に配置されたプランジャー172を含む。チャンバー174は先細になっているか、さもなければ、その遠位端で小さな内径を達成するように適合させられる。シリンジ162はさらに又、その中でチャンバー174と液体的に連通しているルーメンを規定する針178を含む。針178は、結合部材182を通して環状カラー180に連結される。針178は、好ましくはシリンジ162のバレルと同一材料から作られた成形チューブであるか、又はシリンジ162におけるカラー180内で接着されているハイポチューブ(例えば、ナイチノール、ステンレススチール若しくはその他の適当な材料から作られたチューブのような)である。
【0072】
ある好ましい実施態様における結合部材182は、単純には適当な接着剤であるが、しかしシリコーンゴム製シールパッキン又は他の適当なシール部材であってもよい。針178は自己シール部材168を突き通して前進し、注入用チューブ156内に納まるサイズである。環状カラー180は、近位マニホールド160において、シリンジ受入れチャンバー166内にぴったりと適合するサイズである。シリンジ162はさらに、外環状カラー184を含む。カラー184は、好ましくは注入用ポート164上にねじ込むためのねじ山を含むか、又は注入用ポート164の外周にぴったりと適合するように注入用ポート164の外周よりほんの僅かに大きなサイズの内周を有する。
【0073】
ある好ましい実施態様におけるプランジャー172は、シャフト186及びピストン188を含む。シャフト186は、好ましくはピストン188へ固定的に結合される。ピストン188はチャンバー174内にぴったりと適合するサイズの拡大外径部分190を有しており、チャンバー174内でスライド可能に配置される。ピストン188は、さらに又バレル176の内側テーパーに密接に適合するような形状である遠位端192を有する。このため、ロッド186がチャンバー174内を前進すると、ピストン188の遠位端192は針178の近位端に接触するまで前進する。その位置で、ピストン188の外側形態は、好ましくはバレル176の全無駄空間を実質上排除するようにバレル174の内側形態に密接に適合する。
【0074】
動作時には、近位マニホールド160に結合されたカテーテルは、好ましくはその遠位端が望ましい治療部位に達するように血管構造内に挿入される。針178の遠位端を治療薬液内に挿入し、治療薬液をピストン188の遠位端192と針178の遠位端の間のバレル174内に治療薬液を汲み上げるためにプランジャー172を引き戻すことによって、治療薬液がシリンジ162に装填される。シリンジ162はその後、図14Bに示されているように注入用ポート164に連結される。
【0075】
図14Bは、カラー184が好ましくは注入用ポート164のほぼ外周囲にぴったりと適合することを示している。同様に、カラー180は注入用ポート164内のシリンジ受入れチャンバー166内にぴったりと適合する。針178は、好ましくはその遠位端が自己シール部材168を穿刺し、注入用チューブ156内に進入するようなサイズである。
【0076】
図14Bに示されているように、針178の外周は好ましくは注入用チューブ156内にねじ込むため、若しくは注入用チューブ156の内周内にぴったりと適合する(例えば滑りはめ合い又は軽摩擦はめ合いのように)ために、その上にねじが形成される。プランジャー172は、その後、その遠位端192が針178の近位端に密接して納まるように前進させられる。従って、チャンバー174内の治療薬液は針178を通して注入用チューブ156内に押し出される。従って、実質的にシリンジ162に関連している唯一の無駄空間は針178の内部内の無駄空間であることを見て取ることができる。近位マニホールド160及びシリンジ162における実質的に唯一の無駄空間は、チューブ178内及び針178の遠位端から遠位の注入用チューブ156の内部内の無駄空間である。
【0077】
図14Cは、本発明の又別の態様に従ったシリンジ194の別の実施態様を示している。シリンジ194は、シリンジ162に関連して図14A及び図14Bに示されている部材に類似する幾つかの部材を有しており、それらの部材には同じ符号が付けられている。しかし、環状カラー180内に配置されている個別の針178を有するのに較べ、環状カラー180自体が針として機能する。
【0078】
言い換えると、環状カラー180は、シリンジ194が近位マニホールド160に連結されているときに、図14Aに示されている自己シール部材168を穿刺するような寸法にされている。さらに、シリンジ194はピストン196を含む。ピストン196は、バレル174内にぴったりと適合するサイズの外周を有する近位環状部分198を有する。環状部分198はさらに、その遠位端でバレル174の内側形態に密接に適応する形態を有する遠位面200を有する。
【0079】
ピストン196はさらに、環状カラー180の内側内にぴったりと適合するサイズの外周、及び好ましくはピストン196がバレル174の遠位端までの全進路を前進したときに突起部202の遠位端がカラー180の遠位端と終点がほぼ同じであるような十分な長さを有する遠位突起部202を具備している。そのような位置までピストン196が前進している状態が、図14Cにおいて点線で示されている。
【0080】
この方法では、ピストン196がシリンジ194内を遠位に前進するにつれて、環状部分198はバレル174の内周に密接に整合してバレル174内の無駄空間を排除する。突起部202は環状カラー180の内周を通って全進路に伸び、さらにそれに密接に整合して環状カラー180内の無駄空間を排除する。従ってシリンジ194は、それに関連する内部無駄空間を実質上有していない。
【0081】
別の好ましい実施態様では、針178が環状カラー180の最遠位端に取り付けられている。従って、シリンジ194の、その実施態様に関連している唯一の無駄空間は環状カラー180の最遠位端の遠位にある針178内に位置する無駄空間である。従って、突起部202は、針178が環状カラー180内で近位へ伸びる実施態様における針178に関連している追加の無駄空間を実質的に排除する。
【0082】
ある好ましい実施態様では、針178及び注入用チューブ156は、近位マニホールド160及びシリンジ162若しくはシリンジ194のいずれかに関連している全無駄空間がおよそ0.002cc未満である、及びさらにより好ましくは、およそ0.001cc未満であるような寸法にされる。
【0083】
図15Aは、本発明の別の実施態様に従ったカテーテル204の側断面図である。カテーテル204における数多くの部材はカテーテル120に関連する図13に示されている部材に類似しており、従って同じ符号が付けられている。カテーテル204は、近位マニホールド206、シャフト部分208、及び遠位部分126を含む。近位マニホールド206は、拡張用ポート152、注入用ポート210、及び注入用ルーメン212を含む。カテーテル204はさらに、注入用ルーメン212内にスライド可能に配置されているピストン214を含む。
【0084】
シャフト部分208は膨張ルーメン128を規定し、その中を通って伸びているガイドワイヤー用ルーメン130を有するアウターシースを含む。シャフト部分208はさらに又、注入用ルーメン212及び近位マニホールド206と液体的に連通している注入用ルーメン216を含む。注入用ルーメン216は、カテーテル204の遠位端126におけるチャンバー158とともに膨張ルーメン216の内側と連絡している小径の連絡用ルーメン218内でその遠位端が終了する。
【0085】
ある好ましい実施態様では、ルーメン218はその遠位端に配置された加圧バルブ220を有する。例示された実施態様では、加圧バルブ220はルーメン218内に付着していて、その中にスリットを有する1片のゴム若しくはシリコーンとして単純に形成される。バルブ220の近位端上の圧力がその遠位端上の圧力よりも、望ましいある閾値だけ大きくなると、スリット若しくは継目が開いてルーメン218とチャンバー158との液体的に連通が可能になる。
【0086】
ピストン214は、好ましくは注入用ルーメン212の近位端に配置されたシール部材226にシール可能に噛み合うサイズの外周を有するシャフト222を含む。シャフト222はさらに、好ましくはシール部材226とスライド式に係合する。ピストン214はさらに又、好ましくは注入用ルーメン212及び216の内部にぴったりと、かつスライド式に適合するサイズの外周を有する。ある好ましい実施態様では、シャフト222は近位シャフト部分228及びより小径の遠位シャフト部分230を含む。近位シャフト部分228は、好ましくはナイチノール製若しくはステンレススチール製ワイヤーとして形成されるが、遠位シャフト部分230は、好ましくはより小径のナイチノール製ワイヤーから形成される。或いは又、シャフト222はその全長に渡って伸びる単一外径を有するか、又はシャフト228の近位領域とシャフト228の遠位領域の間でより小さな径へ先細となるテーパー付き区間を有する単一片の材料から形成することもできる。
【0087】
作動時には、ピストン214は、好ましくはまず最初にピストン214の遠位部分が注入用ポート210における注入用チューブ232の直ぐ近位、若しくはそれと一直線に並んでいるように近位へ引戻される。その後注入用ポート210を通して真空状態にされる。投与されるべき治療薬液のボーラスが、その後、従来型シリンジを使用して、若しくは上記の図14A−14Cに関連して説明されたシリンジ162及び194の1つ、又はその他の適当な装填器具を使用して、注入用チューブ232を通して注入される。ピストン214はその後、ピストン214が注入用チューブ232の直ぐ遠位にその近位端を有するように近位シャフト部分222を用いて前進させられる。
【0088】
その後、注入用ポート210は加圧液源、例えば造影剤、生理食塩液、又は他の適当な液体を含有するシリンジに連結される。加圧下の液体はその後、矢印234によって示される方向に、ピストン214を遠位へ駆動させるために十分な高圧で、注入用ポート210を通して注入される。ピストン214は、治療薬液のボーラスを遠位側へ駆動しながら、注入用ルーメン216の内壁とぴったりと係合して遠位側へスライドする。ピストン214は、遠位シャフト部分230が注入用ルーメン216の遠位端で小径のルーメン218に係合してその中を移動するようになるまで、さらに遠位側へ駆動される。
【0089】
ある好ましい実施態様では、遠位シャフト部分230は小径のルーメン218内にぴったりと、かつスライド式に適合するようなサイズの外周を有する。遠位シャフト部分230はさらに又、好ましくはバルブ220に隣接する、若しくは直ぐ近位のルーメン218内の領域に到達するのに十分な長さを有するように形成される。同様に、ピストン214の遠位端は注入用ルーメン216の遠位端の内側形態に密接に適合する外側形態を有する。
【0090】
従って、ピストン214が最も遠位の位置に駆動されると(図15Aにおいて点線で示されている)、治療薬液のボーラスの実質的に全量が、注入用ルーメン216からルーメン218及び加圧バルブ220を通過してチャンバー158内へ、さらに膜140を通って治療部位へ駆動される。或いは又、図13Bに描かれている導管型バルーン構造体300が使用される場合は、治療薬液のボーラスの実質的に全量が縦導管302内へ、そして注入孔306から出て治療部位へ駆動される。従って、バルーン内の極めて少量の無駄空間を除いて、カテーテル204はその中の全無駄空間を排除できることを見て取ることができる。
【0091】
図15Bは、カテーテル204と一緒に使用するためのピストン215の別の実施態様を示している。ピストン215は、ナイチノール製コアワイヤーであるワイヤー217を含む。ピストン215はさらに又、ワイヤー217の近位領域に被せて被覆されているプラスチック・オーバーコート219を含む。プラスチック・オーバーコート219は、好ましくはシール226を貫通してぴったりと、かつスライド式に適合し、さらに注入用ルーメン212及び216内に適合する外径を有する。プラスチック・オーバーコート219は、好ましくは、カテーテル204を用いて投与される注入液の量を測定するために、術者が使用する数多くの目印221をその近位端に備えている。オーバーコート219は、実例においては、ピストン215を前進させるときに遭遇する摩擦力を低下させるプラスチック又は他の適当な材料から形成される。
【0092】
作動時には、ピストン215は、プラスチック・オーバーコート219の遠位端が注入用チューブ232の直ぐ近位に位置するように、近位へ引戻される。その後注入用チューブ232を通して真空状態にされ、さらに治療薬液のボーラスが注入用チューブ232を通して注入用ルーメン212内に挿入される。それから前記注入用ポート210は閉鎖される。ピストン215はその後、治療薬液のボーラスが注入用ルーメン216内で遠位へ移動するように術者によって遠位側へ前進させられる。
【0093】
ピストン215が遠位端側へ前進させられると、注入用ルーメン216内の圧力がバルブ220の作動点まで増加する。これにより、それが分与されるチャンバー158内へルーメン218を通って治療薬液のボーラスの前進を許容するように、バルブ220が開口される。上記の実施態様と同様に、ナイチノール製ワイヤー217の寸法は、ピストン215が全進路を遠位へ前進させられたときに、ワイヤー217の遠位端がバルブ220の直ぐ近位に留まるように、ルーメン218内にぴったりと適合するサイズである。さらに、プラスチック・オーバーコート219の遠位端は無駄空間を排除するために注入用ルーメン216の遠位端の内側形態に密接に適合する外側形態を有する。
【0094】
図16A−16Dは、本発明の別の態様に従ったカテーテル240を示している。カテーテル240の一部の部材はこれまでの図に示されている部材に類似しており、従って同じ符号が付けられている。
【0095】
カテーテル240は、近位マニホールド242、シャフト部分244、及び遠位部分126を含む。近位マニホールド242は、拡張用ポート152、及び注入用ポート246を含む。注入用ポート246は、その中に注入用チューブ248を含む。シャフト部分244は膨張ルーメン128、ガイドワイヤー用ルーメン130及び折畳み式液体リザーバー250を含む。折畳み式液体リザーバー250は、好ましくは、例えば従来型バルーン材料、又は他の適当な材料のような柔軟な材料から成形され、さらに注入用チューブ248に連結されている近位端252を有し、それと液体的に連通している。リザーバー250はさらに又、同様に実例的に加圧バルブ220を含む小径のルーメン218に連結され、それと液体的に連通している遠位端254を有する。リザーバー250は、好ましくは膨張ルーメン128内に配置される。
【0096】
作動時には、カテーテル240の遠位端126が血管構造内の治療部位に隣接して配置される前若しくは後に、例えばシリンジのような適当な機構が注入用ポート246及び注入用チューブ248に連結される。リザーバー250を折り畳むために、注入ポート246が真空状態にされる。図16Aにおける線16−16に沿って切り取られたカテーテル240の断面は、図16Dに示されている。図16Dは折り畳まれた位置にあるリザーバー250を示している。
【0097】
リザーバー250が折り畳まれた後、治療薬液は注入ポート246を通してリザーバー250内に注入される。注入用ポート246はその後閉鎖される。図16Cは、注入液を含有する拡張位置にあるリザーバー250を除いて、図16Dに示されているカテーテル240の同一断面を示している。
【0098】
カテーテル240のバルーン138が治療部位に配置された後、加圧液は拡張用ポート152を通って膨張ルーメン128内に注入される。バルーン138が拡張するにつれて、加圧液は持続的に膨張ルーメン128内に注入され、膨張ルーメン128内に圧力を生成する。膨張ルーメン128内で圧力が生成されるにつれて、その圧力はリザーバー250を折り畳ませる傾向のある圧力を折畳み式リザーバー250に加える。従って、リザーバー250内の圧力がバルブ220の作動点に対し、徐々に増加する。その時点で、膨張ルーメン128内の圧力下でバルブ220が開口してリザーバー250が折り畳まれ、従ってリザーバー250からルーメン218及びバルブ220を通ってチャンバー158内へ注入液を押し進める。その後注入液は、上記の方法で膜140を通って出ていく。
【0099】
図16Bは、折り畳まれた位置にあるリザーバー250を伴うカテーテル240の断面図である。十分な圧力下では、リザーバー250は実質的に完全に折り畳まれてリザーバー250内に全く無駄空間が残らないことに注目しなければならない。これは、リザーバー250内の可動式プランジャー又は他の可動式ピストン素子の必要を伴わずにカテーテル240に関連する無駄空間を大幅に減少させる。
【0100】
図17A−17Dは、本発明の他の好ましい実施態様に従ったカテーテル260を例示している。カテーテル260の一部の部材は上記の実施態様の部材と類似であるので、同じ符号が付されている。
【0101】
カテーテル260は近位マニホールド262及びシャフト部分264、並びに遠位部分126を含む。近位マニホールド262は、加圧液をバルーン138内に導入してバルーン138を拡張するために使用される膨張ルーメン128と液体的に連通している拡張用ポート152を含む。近位マニホールド262はさらに又、注入用ポート266及び268を含む。注入用ポート266は、カテーテル260のシャフト部分264における折畳み式リザーバー272と接続され、かつそれと液体的に連通している遠位端を有する注入用チューブ270を含む。ポート268は、カテーテル260のシャフト部分264において加圧ルーメン276と液体的に連通している注入用チューブ274を有する。
【0102】
カテーテル260の動作は、図16Aに示されているカテーテル240のそれと類似である。しかし、折畳み式リザーバー272がバルーン138を拡張するための拡張圧によって折り畳まれるのではなく、折畳み式リザーバー272はポート268及び注入用チューブ274を通して導入される別個の加圧液によって折り畳まれる。従って、作動中に、リザーバー272を折り畳ませるために、注入用ポート266を通して最初に真空状態にされる。治療薬液はその後注入用チューブ270を通してリザーバー272内へ注射され、ポート266が閉鎖される。
【0103】
加圧液はその後ポート268内の注入用チューブ274を通って導入される。加圧液は折畳み式リザーバー272の周囲の、ルーメン276内に導入される。ルーメン276内で圧力が生成されるにつれて、リザーバー272の外側の圧力はリザーバー272を折り畳む傾向を示すので、リザーバー272の内側の圧力を上昇させる。リザーバー272における内圧がバルブ220の作動点まで上昇すると、バルブ220が開口するので、リザーバー272は完全に折り畳まれ、その中の治療薬液はルーメン218及びバルブ220を通ってチャンバー158内へ移動し、そこで治療薬液は膜140を通って投与される。
【0104】
図16Aにおける折畳み式リザーバー250と同様に、折畳み式リザーバー272は、好ましくは従来型バルーン材料から形成され、その近位端では注入用チューブ270の遠位端に、そしてその遠位端ではルーメン218の近位端に接着させられる。折畳み式リザーバー272の全長はおよそ80cmで、拡張時の内径はおよそ0.022インチあるので、リザーバー272内の容量はおよそ0.2ccになる。従って近位マニホールド262を含めたカテーテル260についての総無駄空間は、好ましくはおよそ0.06−0.1ccである。
【0105】
図17Bは、リザーバー272が折り畳まれた状態にあるカテーテル260を示している。ルーメン276内への加圧液の注射に伴って圧力が形成されるにつれて、折畳み式リザーバー272が完全に折り畳まれ、その中には全く無駄空間が残らないことを見て取ることができる。
【0106】
図17C及び17Dは、カテーテル260の別の実施態様におけるカテーテル260の断面を示している。図17C及び17Dにおいて、折畳み式リザーバー272及びルーメン276は膨張ルーメン128の外側に形成される。ルーメン276を規定する壁も又、好ましくは例えば従来型バルーン材料のような折畳み可能な材料から形成される。図17Cは、ルーメン276及びリザーバー272が挿入位置にあり、そこではカテーテル260の遠位端が血管構造内に導入されることを示している。ルーメン276及びリザーバー272の両方が折畳み可能であるので、それらは、好ましくは血管構造におけるカテーテル260の操作を容易にする折り畳まれた低プロファイル位置で、血管構造内に導入される。
【0107】
図17Dは、拡張されてより高いプロファイル位置にあるルーメン276及びリザーバー272の両方を示している。好ましい実施態様では、ルーメン276及びリザーバー272は、カテーテル260の遠位端126が治療部位に配置された場合にのみ拡張される。その後リザーバー272及びルーメン276は、カテーテル260の抜去中に、再びそこの真空を吸引することによって折り畳まれる。
【0108】
ここで、折り畳み式膜を利用する本発明のさらに又別の実施態様を示している図18A−18Gを参照する。図18A−18Gは略図的図解に過ぎず、その中で概念が使用される特定構造を規定するものではない。図18A−18Gで具体化される概念は、例えば図16A及び17Aにおいて示されているもののような広範囲の薬物送達用カテーテルにおいて使用できると解されるべきである。
【0109】
先ず、圧力/真空源402に接続されている近位端及び、送達機構403に接続されている遠位端を有する一般的カテーテルシャフト401を示している図18Aを参照する。カテーテルシャフト401は、好ましくは本特許出願において開示されるカテーテルシャフトに類似する構造を有する。圧力/真空源402は従来型シリンジ又は他の適当な代用品の形状であってよい。送達機構403は、多孔性バルーン、導管型バルーン、穿刺部材(例、針)、開放端ルーメン又は特定の治療部位へ薬物を適用するための他の適当な機構であってよい。
【0110】
カテーテルシャフト401は堅い外部膜404及び折り畳み式内側部材405を含む。折り畳み式内側部材405は治療部位へ適用するための望ましい薬液を含有する。圧力源402は外部膜404と内膜405の間の間隙に望ましい圧力P1を送達する。内膜405は、圧力P2では、少量の液体を含有する。圧力源402が周囲(環境)圧力に維持されているときは、P1は、内膜405内に含まれている液体がその中に留まっているように、P2にほぼ等しい値である。圧力源402からの加圧が開始されると、P1はP2より大きくなって内膜405の内部から送達機構403内への液体の流れを惹起する。P1がP2より大きくなると、内膜405は、その中に含まれていた液体全部が送達機構403へ通過するまで折り畳まれ続ける。従って、内膜405の内部容量と等しい量の液体が送達機構403及び引続いて治療部位に送達される。図18Aは、P1がP2に等しい場合の状態を示しており、図18BはP1がP2より大きい場合の状態を示している。
るように選択することができる。
【0111】
内膜405は、送達機構403が薬液内に浸漬されている間に、圧力/真空源402を用いて真空に吸引することによって準備できる(即ち使用するための準備)。或いは又、図18Cに示されているように、液体を内膜405内に導入するために、準備用ルーメン406を備えることもできる。準備用ルーメン406の近位端は、治療部位に送達されるべき薬液を含有する薬液源408に接続される。準備用ルーメン406の遠位端は、内膜405の内部と液体的に連通している一方向バルブ407に接続される。一方向バルブ407は、液体が薬液源408から準備用ルーメン406を通って内膜405の内部に流れることを許容するが、内膜405の内部から液体が薬液源408に逆流することは許容しない。
【0112】
この方法で、圧力/真空源402を使用して真空が適用されたときには、P1はP2より小さいために、薬液源408から液体が準備用ルーメン406を通って一方向バルブ407を過ぎ、さらに内膜405の内部へ流れる。或いは又、内膜405は、P3がP2より大きくなるように、薬液源408に正の圧力を適用することによって準備されてもよい。圧力源402からの正の圧力が作動すると、P3はP2より大きくなり、液体は内膜405の内部から出て一方向バルブ407(液体が準備用ルーメン406内に流入することは許容しない)を過ぎて送達機構403内に流れ込む。
【0113】
ここで様々な物理的特性を有する複数区間405A、405B及び405Cを含む内膜を利用した別の実施態様を示している図18Dを参照する。図18Dには内膜405の3つの別個の区間が示されているが、2、3、又は4以上の区間を利用できることは、当然である。内膜405の区間の各々は、各区間が異なる圧力で折り畳まれるように、互いに異なる物理的構造を有する。幾何学的形状(長さ、ID[内径]、OD[外径]及び壁厚)及び/又は材料特性(例、デュロメーター試験)は、その区間が所望の圧力で折り畳まれるように選択することができる。
【0114】
例えば、内膜405の各離散区間405A、405B及び405Cは、互いに異なるデュロメーター値を有する反面、同一の幾何学的形状(長さ、径及び壁厚)を有していてもよい。区間405Aは低デュロメーター値を有していて、他方の区間405Bは中間デュロメーター値、及び区間405Cは相当に高いデュロメーター値を有していてよい。この配置を用いると、内膜405の区間405Aは比較的に低い圧力で折り畳まれるので、液体の区間405Aの内部から送達機構403への流れを惹起する。比較的に高い圧力では、区間405Bが折り畳まれて区間405Bの内部容量に等しい追加量の薬液が送達機構403に送達される。さらにより高い圧力では、区間405Cが折り畳まれるので、液体の残りを送達機構403へ送達する。この配置を用いると、圧力源402からの圧力を変化させることによって、内膜405から選択的に正確な量の液体を送達機構403へ送達することが可能である。
【0115】
或いは又、内膜の各離散区間405a、405b、405cは様々な壁厚を有する同一材料から形成することもできる。区間405aは相当に薄い壁を有していてよく、他方区間405bは比較的厚い壁、そして区間405cはより一層厚い壁を有していてよい。この配置を用いると、区間405aは比較的に低圧で折り畳まれて区間405aの内部容量と等価の量の液体を送達機構403へ送達するであろう。比較的に高い圧力では、区間405bは区間405bの内部容量と等価の量の液体を送達機構403へ送達するであろう。さらに一層高い圧力では、区間405cが折り畳まれると405cの内部から送達機構403への液体の流れを惹起するであろう。この方法では、前もって選択された圧力で別個の量の液体を送達機構403へ送達することが可能である。
【0116】
さらに、各区間の長さを変化させることによって、前もって選択された各圧力で送達される、相違する量の液体を各々に含有することができる。当業者であれば、同一結果を達成するために内膜区間405a、405b及び405cの他の物理的態様を変化させることを利用できることを理解するであろう。しかし各例において、折り畳まれた状態での内膜405の内部容量は、薬物送達後の内膜405の内側に残っている残留液を最小限に抑えるために実質的にゼロに等価であることが望ましい。
【0117】
ここで、内膜405の折り畳みに影響を及ぼすためにトルク機構409を利用する、さらに又別の実施態様を示している図18Eを参照する。トルク機構409は、治療担当医師若しくはその他の適当な操作員によって、単純なデジタル操作によって遂行することができる。内膜405がトルク機構409によって回転するにつれて、内膜405の内部容量が減少する。内膜405の各回転は、内膜405の内部容量の離散的な(discrete)減少を惹起するので、別個の量の液体を送達機構403及び引続いて治療部位に送達することができる。好ましくは、内膜405は、その中に含まれている液体全部が送達機構403へ流入するまで、すなわち薬物送達後の残留液を最小限に抑えるように回転させられる。さらに又、トルク機構409は、望ましい量の液体を送達機構403へ送達するために各々を利用することにより、圧力源402と結合して使用できることも理解されるべきである。
【0118】
今度は、その中に含まれている液体を送達機構403へ移動させるために内膜405を縦方向に引き伸ばす引張機構410の使用を示している図18Fを参照する。引張機構410によって内膜405に選択的に張力が加えられると、前もって規定された量の液体が引張機構410の移動の量に比例して送達機構403へ移動させられる。この配置を用いると、引張機構410を使用して内膜405の近位端を選択的に移動させることによって、制御された量の液体を内膜405の内部から送達機構403へ、さらには治療部位へ送達することができる。送達機構に送達される液体の量は内膜405の近位端の縦方向移動の関数である。
【0119】
さらに又、別個の量の液体を送達機構403へ送達するために圧力源402と一緒に引張機構410を使用できることも当然である。圧力源402が利用されない場合は、図18E−18Gに示されている実施態様から剛性外部膜404が省略されてもよいことも当然である。
【0120】
内膜405を圧搾するため、従って内膜405内に配置された液体を送達機構403へ移動させるために環状ダイ412を利用する、又別の実施態様を示している図18Gを参照する。環状ダイ412は、作動装置(アクチュエータ)411を使用して前進させたり、及び/又は引き戻したりすることができる。作動装置411の作動は、手動操作又は何らかの適当な代わりのものによって遂行されてよい。この配置を用いると、ダイ412の前進は内膜405を圧搾し、ダイ412の前進の長さに比例する量で液体を押し出す。従って、環状ダイ412を離散的長さだけ作動させることによって、離散的な量の液体を内膜405の内側から送達機構403へ送達することができる。図18E及び18Fに示されている実施態様を用いた場合のように、作動装置411は圧力源402と組合せて使用されてもよいことが予測されている。或いは又、作動装置411は単独で使用されてもよいが、その場合には外部膜404は必要とされない。
【0121】
ここで治療薬液が外部膜404と内膜405との間に含まれている、本発明の又別の実施態様を示している図18Hを参照する。この実施態様は、圧力/真空源402が内膜405の内側と液体的に連通しており、さらに送達機構403が外部膜404及び内膜405の間に位置する空間と液体的に連通していることを除けば、図18A及び18Bに示されている実施態様に類似である。圧力源402によって内膜の内側に圧力が適用された場合、その中の圧力P2は外部膜404と内膜405の間の圧力P1より大きくなる。これは液体が間隙腔から送達機構403へ、そして最終的には治療部位へ流れることを惹起する。
【0122】
この実施態様には、図18Hに示されているように、図18C及び18Dに示されている幾つかの特徴の一部を組み込むことができる。特に、準備用ルーメン406は、内膜405と外部膜404との間の間隙腔内に治療薬液を導入する手段を提供するだろう。さらに、内膜405は相違する幾何学的形状及び材料特徴を有する別個の区間に分離されてもよい。
【0123】
従って、本発明は先行技術注入方法に比して数多くの長所を提供することを見て取ることができる。本発明は身体内の治療される部位に経管的にアクセスするために利用することができる。本発明はさらに又、治療薬液、又は何らかの望ましい溶液をその部位へ投与するために利用することもできる。さらに、本発明は極めて少量だけの物質のボーラス、好ましくは1ミリリットル未満をその部位へ投与するために利用することもできる。さらに本発明は、ある好ましい実施態様では近位マニホールド及びカテーテルの残りにおける無駄空間を含む0.17cc未満の総無駄空間を含むシステムを利用する。これは効果的かつ正確な方法で極めて高価な薬物の実際的投与を許容する。
【0124】
さらに又、当然ながら何らかの種類のノズル構造形を提供するためにカテーテルの遠位部分を配置できることを言及しておかなければならない。遠位部分にはバルブ(弁)を設けることができ、それはその周囲に一様に分布された1若しくは2以上のアパーチャを単に有することができ、その周囲に指向性をもって分布されたアパーチャを有することができ、さらにそれは望ましい注射若しくは分散特徴を提供するアパーチャを有することができる。
【0125】
本発明を好ましい実施態様を参照して説明したが、当業者であれば本発明の精神及び範囲から逸脱することなく形状及び細部において変更を加えることができることは認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【図18A】 折り畳み可能な膜体を利用する、本発明の他の実施例の概略図である。
【図18B】 折り畳み可能な膜体を利用する、本発明の他の実施例の概略図である。
【図18C】 折り畳み可能な膜体を利用する、本発明の他の実施例の概略図である。
【図18D】 折り畳み可能な膜体を利用する、本発明の他の実施例の概略図である。
【図18E】 折り畳み可能な膜体を利用する、本発明の他の実施例の概略図である。
【図18F】 折り畳み可能な膜体を利用する、本発明の他の実施例の概略図である。
【図18G】 折り畳み可能な膜体を利用する、本発明の他の実施例の概略図である。
【図18H】 折り畳み可能な膜体を利用する、本発明の他の実施例の概略図である。
【符号の説明】
401……カテーテルシャフト、402……圧力/真空源、403……送達機構、404……外部膜、405……内膜、408……薬物源、409……トルク機構、410……引張機構、411……作動装置
Claims (6)
- 近位端および遠位端を有するシャフト部分と、
注入剤を受け入れるための注入口と、
前記注入口と流体的に連通し、前記シャフト部分内に配置される折り畳み可能なリザーバーとからなることを特徴とするカテーテル。 - 前記シャフト部分が加圧ルーメンを含み、前記折り畳み可能なリザーバーが前記加圧ルーメン内に配置され、前記加圧ルーメンに流体的に連通する加圧流体注入口を含むことを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
- 前記折り畳み可能なリザーバーは、遠位端ルーメン部を含むと共に、前記加圧流体注入口を介して前記加圧ルーメンに導入された圧力下においては折り畳まれ、且つ該折り畳み可能なリザーバーの内容物を、前記遠位端ルーメン部を介して吐出するように構成されたことを特徴とする請求項2に記載のカテーテル。
- 前記遠位端ルーメン部は、その内部に配設された前記リザーバー内の圧力に応答して開口するバルブを含むことを特徴とする請求項3に記載のカテーテル。
- 前記シャフト部分の遠位端に配置され、且つ前記加圧ルーメンに流体的に連通する内部構造を有するバルーンをさらに具備したことを特徴とする請求項3に記載のカテーテル。
- 前記シャフト部分の遠位端に配設されたバルーンと、
基部マニホールド上に配設された拡張流体注入口と、
前記拡張流体注入口及びバルーンに流体的に連通する膨張ルーメンとをさらに具備し、
前記折り畳み可能なリザーバーが、前記膨張ルーメンの外部に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のカテーテル。
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