JP4269376B2 - Drive control device and drive control method for brushless motor - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定子巻線に誘導される誘導電圧のゼロクロスを検出することでロータの磁極位置検出し、起動の外部同期制御から定常のフィードバック制御への切替えるブラシレスモータの駆動制御装置及び駆動制御方法に関するものである。特に、高出力・高回転のブラシレスモータのセンサレス駆動を行うための駆動制御装置及び駆動制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、様々な機器の小型・軽量化の流れの中、特に機器組込み用のブラシレスモータの小型軽量化が望まれている。
【0003】
このようなブラシレスモータを駆動する駆動制御装置としては、従来、ホールICを使用した駆動制御装置が知られている。しかしながら、ホールIC等を使った駆動制御装置では、ロータの磁極位置を検出できる位置にホールICを取付けねばならず、ブラシレスモーターが大型化するとともに配線数も多くなるという問題点を有していた。
【0004】
その解決手段の1つとして、固定子巻線に誘導される誘導電圧のゼロクロスを検出することでロータの磁極位置検出するブラシレスモータの駆動制御装置が提供されている。
【0005】
図14は従来のブラシレスモータの駆動制御装置の装置構成を示すブロック図である。
【0006】
図14において、101はブラシレスモータのステータ、102u、102v、102wはステータ101内で駆動磁界を発生させる三相結線された固定子巻線、103は固定子巻線102u、102v、102wの発生する磁界により回転駆動される永久磁石回転子、104は固定子巻線102u、102v、102wの各端子U、V、Wに接続され各固定子巻線に流す駆動電流を生成するドライブ回路、105〜110は固定子巻線102u、102v、102wに流す駆動電流iu、iv、iwの切り換えを行うコミュテータ素子、111〜116はコミュテータ素子105〜110のスイッチングにより発生するサージ電圧を解放するフリーホイーリングダイオード、117はステータ101を駆動するための電圧を供給する駆動電源、118は駆動電源117の電圧に重畳するノイズを除去するバイパスコンデンサである。
【0007】
コミュテータ素子105〜107はNPN型トランジスタが用いられ、コミュテータ素子108〜110はPNP型トランジスタが用いられる。固定子巻線102u、102v、102wの一端子Oは共通に接続され、他端子はそれぞれ、端子Uはコミュテータ素子105及び108の共通接続点(両素子のコレクタ側)に接続されており、端子Vはコミュテータ素子106及び109の共通接続点(両素子のコレクタ側)に接続されており、端子Wはコミュテータ素子107及び110の共通接続点(両素子のコレクタ側)に接続されている。バイパスコンデンサ118は駆動電源117の両極に接続されており、駆動電源117の負極側は接地されている。また、コミュテータ素子105〜107のエミッタ側は駆動電源117の正極側に接続され、コミュテータ素子108〜110のコレクタ側は接地されている。
【0008】
119U、119Lは固定子巻線102u、102v、102wの端子に発生する電圧の中性点の電位(以下、中性電位VNと呼ぶ。)を生成する中性電位生成抵抗、120は固定子巻線102u、102v、102wの端子U、V、Wに発生する端子電圧VU、VV、VWと中性電位VNとを比較することによりゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0を生成し出力するゼロクロス点検出部、120u、120v、120wはそれぞれ端子電圧VU、VV、VWと中性電位VNとが入力されゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0を出力するコンパレータ、121はドライブ回路104を制御することにより永久磁石回転子103の回転数の制御を行う制御部である。
【0009】
中性電位生成抵抗119U及び中性電位生成抵抗119Lとは一端が互いに接続されており、中性電位生成抵抗119Uの他端はバイパスコンデンサ118の正極に接続され、中性電位生成抵抗119Lの他端は接地されている。中性電位生成抵抗119Uと中性電位生成抵抗119Lとは、互いが接続する接続点ORにおいて中性電位VNを生成するように抵抗値が調整されている。コンパレータ120u、120v、120wの正入力側は、それぞれ、端子U、V、Wに接続されており、各々の負入力側は接続点ORに接続されている。制御部121は、コミュテータ素子105〜110のベースに接続されており、ドライブ回路104を制御するための六相制御信号UH、UL、VH、VL、WH、WLを生成し出力する。また、制御部121は、コンパレータ120u、120v、120wの出力側に接続されており、永久磁石回転子103の回転数がある一定値以上となると、ゼロクロス点検出部120より入力されるゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0に基づき各六相制御信号を生成し出力するフィードバック制御に切り換わる。
【0010】
以上のように構成された従来のブラシレスモータの駆動制御装置について、以下その動作を説明する。
【0011】
図15は図14における各固定子巻線の端子電圧の時間変化を表す図である。
図15において、Aは端子電圧VU、VV、VWのゼロクロス点(中性電位VNを基準として、各端子電圧VU、VV、VWが正から負へ又は負から正へ遷移する点)、Bは各固定子巻線102u、102v、102wの電流を転流させる転流点である。
【0012】
制御部121は、各々が電気角60度の位相差をもつ六相制御信号UH、VH、WH、UL、VL、WLを生成する。コミュテータ素子105〜110は六相制御信号UH、VH、WH、UL、VL、WLによりスイッチングが行われ、これにより、固定子巻線102u、102v、102wには永久磁石回転子103の回転運動に同期した駆動電流iu、iv、iwが通電され、永久磁石回転子103に回転力が与えられる。
【0013】
このような六相制御において、固定子巻線102u、102v、102wのうち、常時2つは電流が供給され残りの1つは解放された状態(105及び106、107及び108、109及び110の何れかの組が共にオフの状態)にある。この解放された固定子巻線102u、102v、102wの端子には、永久磁石回転子103の回転により発生する誘導電圧が生じる。従って、端子電圧VU、VV、VWは図15に示したような波形となる。
【0014】
ここで、例として固定子巻線102wにかかる端子電圧VWの波形ついて説明すると、区間P1では、コミュテータ素子110がオン状態、コミュテータ素子107がオフ状態、コミュテータ素子105又は106がオン状態、コミュテータ素子109及び108がオフ状態であり、駆動電流iwは負方向(三相結線部Oから端子Wに向かう方向)に流れ、端子電圧VWはGND(電源の一端子の電位)の電位(0V)の一定値をとる。また、区間P3では、コミュテータ素子110がオフ状態、コミュテータ素子107がオン状態、コミュテータ素子105及び106がオフ状態、コミュテータ素子109又は108がオン状態であり、駆動電流iwは正方向(端子Wから三相結線部Oに向かう方向)に流れ、端子電圧VWは電源電圧の一定値をとる。区間P2及び区間P4では、コミュテータ素子107及び110がともにオフ状態であり、端子Wには誘導電圧が現れる。このとき、固定子巻線102wに通電中は固定子巻線102w内には磁場エネルギーが蓄積されているため、区間P2及び区間P4の最初の転流点Bにおいて、コミュテータ素子107又は110のスイッチングにより固定子巻線102wでサージ電圧が発生する。このサージ電圧はフリーホイーリングダイオード116又は113にサージ電流が流れることで解放され、その間、スイッチング前と逆極性の電圧パルスが発生する(区間P5及び区間P6)。
【0015】
他の固定子巻線102u、102vにかかる端子電圧Vu、Vvの波形ついても互いに位相が電気角120度ずれて同様の波形が現れる。
【0016】
制御信号生成部120は、上記端子電圧Vu、Vv、Vwの波形のうち、誘導電圧が現れる区間P2及びP4において、各端子電圧Vu、Vv、Vwを中性電位Vnと比較して、誘導電圧のゼロクロス点Aを検出し、永久磁石回転子103の位置を検出することにより、永久磁石回転子103の回転に同期した三相制御信号VA、VB、VCを生成し出力する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来のブラシレスモータでは、固定子巻線102u、102v、102wに流れる電流が大きい場合、各固定子巻線において蓄積される磁場エネルギーが大きく、ドライブ回路104〜109のスイッチングの際に発生する逆起電力も大きく、コミュテータ素子110〜115を通して放電しこの逆起電力を解放するために要する時間が長くなる。
【0018】
図16は駆動電流が大きい場合の図14における各固定子巻線の端子電圧の時間変化を表す図である。
【0019】
図16において、P1〜P6は図15において同符号を付せられた各区間に対応し、Bは各固定子巻線102u、102v、102wの電流を転流させる転流点である。
【0020】
固定子巻線102u、102v、102wに流れる電流が大きい場合、コミュテータ素子110〜115を通して放電しこの逆起電力を解放するために要する時間P5及びP6が長くなる。一方、逆起電圧は永久磁石回転子103の位置に対応して発生し、転流点Bから、次にその固定子巻線に駆動電流が供給されるまでの間に極性が反転する。放電時間P5及びP6が長いと、逆起電圧の極性が反転するまでの間に放電が終了せず、ゼロクロス点Aはこの逆起電圧のパルス(区間P5)に隠されて検出することができなくなる。従って、永久磁石回転子103の位置を検出することができなくなり、ブラシレスモータのセンサレス駆動ができないという課題を有していた。また、転流時に発生するサージ電圧の大きさがモータの電磁音の大きさを左右するという課題を有していた。
【0021】
本発明のブラシレスモータの駆動制御装置は上記従来の課題を解決するもので、サージ電圧を抑え、モータの電磁音を低減し、ブラシレスモータの固定子巻線に流す電流が大きい場合においても、固定子巻線に発生するゼロクロス点を検出することができ、センサレス駆動制御が可能なブラシレスモータの駆動制御装置を提供することを目的とする。
【0022】
本発明のブラシレスモータの駆動制御方法は上記従来の課題を解決するもので、サージ電圧を抑え、モータの電磁音を低減し、ブラシレスモータの固定子巻線に流す電流が大きい場合においても、固定子巻線に発生するゼロクロス点を検出することができ、センサレス駆動制御が可能なブラシレスモータの駆動制御方法を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のブラシレスモータの駆動制御装置は、一点で結線された複数の固定子巻線と、各固定子巻線の発生する磁界により回転駆動される永久磁石回転子とを備えたブラシレスモータの駆動制御装置であって、複数のコミュテータ素子を有し各コミュテータ素子の切り換えにより固定子巻線に通電する電流の切り換えを行うドライブ回路と、各固定子巻線の端子電圧からゼロクロス点を検出し固定子巻線の各々に対応したゼロクロス点検出信号を出力するゼロクロス点検出部と、永久磁石回転子の回転により固定子巻線に誘導される誘導電圧が端子電圧として検出される区間におけるゼロクロス点である誘導電圧ゼロクロス点を各ゼロクロス点検出信号から抽出し誘導電圧ゼロクロス点から一定の電気角遅延させて各コミュテータ素子を相切り換えする制御を行う帰還制御信号生成部と、コミュテータ素子の切り換えが行われる切換点の一定時間前から切換点までの間固定子巻線に印可する電力を抑制する制御を行う印可電力制御部と、ドライブ回路に加える電圧を供給する可変出力の電圧源又は前記ドライブ回路に加える電流を供給する可変出力の電流源とを備え、印可電力制御部は、切換点の一定時間前に電圧源がドライブ回路に加える電圧又は電流源がドライブ回路に加える電流を抑制する制御を行うことを特徴とする。
【0024】
この構成により、ブラシレスモータの固定子巻線に流す電流が大きい場合においても、モータの電磁音が低く、固定子巻線に発生するゼロクロス点を検出することができ、センサレス駆動制御が可能なブラシレスモータの駆動制御装置を提供することができる。
【0025】
上記課題を解決するために本発明のブラシレスモータの駆動制御方法は、一点で結線された複数の固定子巻線と、各固定子巻線の発生する磁界により回転駆動される永久磁石回転子と、を備えたブラシレスモータの駆動制御方法であって、複数の固定子巻線の端子電圧から各端子電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス点検出過程と、永久磁石回転子の回転により固定子巻線に誘導される誘導電圧が端子電圧として検出される区間におけるゼロクロス点である誘導電圧ゼロクロス点を各端子電圧のゼロクロス点検出信号から抽出する磁極位置検出過程と、誘導電圧ゼロクロス点から一定の電気角遅延して固定子巻線に通電する電流の相切り換えを行う電流切換過程と、固定子巻線に通電される電流を切り換える切換点の一定時間前から切換点までの間固定子巻線に印可する電力を抑制する印可電力抑制過程と、固定子巻線に通電される電流を切り換える切換点の一定時間前から切換点までの間固定子巻線に印可する電力を抑制する印可電力抑制過程とを備え、前記印可電力抑制過程は、前記切換点の一定時間前に前記固定子巻線に印加する電力を正弦波に近似した波形により降下させることを特徴とする。
【0026】
この構成により、ブラシレスモータの固定子巻線に流す電流が大きい場合においても、モータの電磁音が低く、固定子巻線に発生するゼロクロス点を検出することができ、センサレス駆動制御が可能なブラシレスモータの駆動制御方法を提供することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
この目的を達成するために本発明の請求項1に記載のブラシレスモータの駆動制御装置は、一点で結線された複数の固定子巻線と、各固定子巻線の発生する磁界により回転駆動される永久磁石回転子とを備えたブラシレスモータの駆動制御装置であって、複数のコミュテータ素子を有し前記各コミュテータ素子の切り換えにより固定子巻線に通電する電流の切り換えを行うドライブ回路と、各固定子巻線の端子電圧からゼロクロス点を検出し固定子巻線の各々に対応したゼロクロス点検出信号を出力するゼロクロス点検出部と、永久磁石回転子の回転により固定子巻線に誘導される誘導電圧が端子電圧として検出される区間におけるゼロクロス点である誘導電圧ゼロクロス点を各ゼロクロス点検出信号から抽出し誘導電圧ゼロクロス点から一定の電気角遅延させて各コミュテータ素子を相切り換えする制御を行う帰還制御信号生成部と、コミュテータ素子の切り換えが行われる切換点の一定時間前から切換点までの間固定子巻線に印可する電力を抑制する制御を行う印可電力制御部と、ドライブ回路に加える電圧を供給する可変出力の電圧源又はドライブ回路に加える電流を供給する可変出力の電流源とを備え、印可電力制御部は、切換点の一定時間前に電圧源がドライブ回路に加える電圧又は電流源がドライブ回路に加える電流を抑制する制御を行うことを特徴とするものであり、この構成により、以下のような作用が得られる。
【0028】
(1)各相において、通電されていない固定子巻線の端子電圧には永久磁石回転子の回転により誘導される誘導電圧が現れる。また、切換点において、コミュテータ素子のスイッチングにより固定子巻線を流れる電流が転流し固定子巻線に逆起電力が誘導され、この逆起電力がフリーホイーリングダイオードを通して解放されるため、サージ電圧のパルスが発生する。ゼロクロス点検出部は、上記誘導電圧のゼロクロス点(誘導電圧ゼロクロス点)とサージ電圧パルスのゼロクロス点とを検出する。誘導電圧ゼロクロス点は、切換点から一定の電気角(単相は90度)だけ遅延する。サージ電圧のゼロクロス点は、切換点においてパルスの立ち上がりによりゼロクロス点が現れ、その後パルスの立ち下がりで再びゼロクロス点が現れる。帰還制御信号生成部はこれらのゼロクロス点から誘導電圧ゼロクロス点を抽出し、誘導電圧ゼロクロス点から一定の電気角遅延させて前記各コミュテータ素子を相切り換えし、永久磁石回転子の回転位置をフィードバックした相切り換え制御を行う。
【0029】
(2)印可電力制御部は、切換点の一定時間前から切換点までの間、固定子巻線に印可する電力を抑制するため、切換点において固定子巻線に蓄積される磁場のエネルギーは抑制される。従って、高出力・高回転のブラシレスモータのように固定子巻線に流れる電流が大きい場合でも、切換点において固定子巻線に誘導される逆起電力は抑制され、サージ電圧のパルスの幅は減少する。これにより、誘導電圧のゼロクロス点の前にサージ電圧の解放が終了し、誘導電圧ゼロクロス点にサージ電圧のパルスが重畳することが防止され、帰還制御信号生成部が誘導電圧ゼロクロス点を検出することが可能となり、永久磁石回転子の回転位置をフィードバックしたコミュテータ素子の相切り換え制御が可能となる。
【0030】
(3)サージ電圧のパルス幅が狭いことから相切り換え時の電磁音の低減が可能となる。
【0031】
ここで、固定子巻線に印可する電力を抑制する方法としては、固定子巻線に通電する駆動電流を下げる方法や、固定子巻線に通電する駆動電流をパルス幅変調する方法等が用いられる。
【0032】
また、印可電力制御部は、帰還制御信号生成部により抽出される誘導電圧ゼロクロス点、又は切換点において何れかの固定子巻線において発生するサージ電圧のパルスによるゼロクロス点を基準とし、その点から一定時間遅延した点から次の切換点までの間固定子巻線に印可する電力を抑制する制御を行う。
【0033】
(4)印可電力制御部が切換点の一定時間前に電圧源がドライブ回路に加える電圧又は電流源がドライブ回路に加える電流を抑制するため、固定子巻線に供給される駆動電流が抑制されるという作用が得られる。
【0034】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のブラシレスモータの駆動制御装置であって、印可電力制御部は、切換点の一定時間前に電圧源がドライブ回路に加える電圧又はドライブ回路に加える電流を正弦波に近似した波形により降下させる制御を行うことを特徴とする構成としたものであり、この構成により、以下のような作用が得られる。
【0035】
(1)印可電力制御部は、永久磁石回転子が固定子巻線の内部に作る磁束密度の変化に対応して、切換点の一定時間前に電圧源がドライブ回路に加える電圧又は電流源がドライブ回路に加える電流を抑制し、これにより、ブラシレスモータの電力効率の低下が抑えられ、かつ固定子巻線に供給される駆動電流が抑制される。
【0036】
(2)サージ電圧がほとんど発生せず、ゼロクロス点を確実に検出することができる。
【0037】
(3)サージ電圧に起因する電磁音が発生しない。
【0038】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載のブラシレスモータの駆動制御装置であって、固定子巻線に供給される全電流値又は相電流値を検出する電流検出部を備え、印可電力制御部は、電流検出部により検出される全電流値若しくは相電流値又はそれらの平均値若しくは実効値に基づき各固定子巻線に印可する電力の抑制量を決定することを特徴とする構成としたものであり、この構成により、前記印可電力制御部は、全電流値若しくは相電流値又はそれらの平均値若しくは実効値に基づき各固定子巻線に印可する電力の抑制量を最適化する事が可能であり、ブラシレスモータの電力効率が改善されるという作用が得られる。
【0039】
ここで、印加電力制御部は、電流検出部の出力をA/D変換し、その値と大きさに合わせて、印加電力の抑制量である、低減する印加電力の大きさと時間とを決定する。
【0040】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1または2記載のブラシレスモータの駆動制御装置であって、固定子巻線に供給される全電流値又は相電流値を検出する電流検出部と、電流検出部で検出される全電流値若しくは相電流値又はそれらの平均値若しくは実効値がある一定値より大きい場合に各固定子巻線への印加電力の抑制を許可する判定を行う印加電力抑制判定部と、を備え、印可電力制御部は、印加電力抑制判定部により印加電力の抑制が許可されると切換点の一定時間前に各固定子巻線に印可する電力を抑制する制御を行うことを特徴とする構成としたものであり、この構成により、印加電力抑制判定部が、電流検出部で検出された全電流値若しくは相電流値又はそれらの平均値若しくは実効値がある一定値より大きい場合にのみ固定子巻線に印加する電力の抑制が行うため、低出力・低回転でブラシレスモータを運転する場合の電力効率が改善されるという作用が得られる。
【0047】
本発明の請求項5に記載のブラシレスモータの駆動制御方法は、一点で結線された複数の固定子巻線と、各固定子巻線の発生する磁界により回転駆動される永久磁石回転子と、を備えたブラシレスモータの駆動制御方法であって、複数の固定子巻線の端子電圧から各端子電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス点検出過程と、永久磁石回転子の回転により固定子巻線に誘導される誘導電圧が端子電圧として検出される区間におけるゼロクロス点である誘導電圧ゼロクロス点を各端子電圧のゼロクロス点検出信号から抽出する磁極位置検出過程と、誘導電圧ゼロクロス点から一定の電気角遅延して固定子巻線に通電する電流の相切り換えを行う電流切換過程と、固定子巻線に通電される電流を切り換える切換点の一定時間前から切換点までの間固定子巻線に印可する電力を抑制する印可電力抑制過程とを備え、印可電力抑制過程は、切換点の一定時間前に固定子巻線に印加する電力を正弦波に近似した波形により降下させることを特徴とするものであり、この構成により、以下の作用が得られる。
【0048】
(1)各相において、通電されていない固定子巻線の端子電圧には永久磁石回転子の回転により誘導される誘導電圧が現れる。また、切換点において、固定子巻線を流れる電流が転流し固定子巻線に逆起電力が誘導され、この逆起電力により、サージ電圧のパルスが発生する。従って、ゼロクロス点検出過程においては、各端子電圧には、上記誘導電圧のゼロクロス点(誘導電圧ゼロクロス点)とサージ電圧パルスのゼロクロス点とが検出される。誘導電圧ゼロクロス点は、切換点から一定の電気角だけ遅延する。サージ電圧のゼロクロス点は、切換点においてパルスの立ち上がりによりゼロクロス点が現れ、その後パルスの立ち下がりで再びゼロクロス点が現れる。磁極位置検出過程では、これらのゼロクロス点から誘導電圧ゼロクロス点を抽出する。その後、電流切換過程において、誘導電圧ゼロクロス点から一定の電気角遅延させて前記各コミュテータ素子を相切り換えすることにより、永久磁石回転子の回転位置をフィードバックした相切り換え制御を行う。
【0049】
(2)印可電力抑制過程において、切換点の一定時間前から切換点までの間、固定子巻線に印可する電力を抑制するため、切換点において固定子巻線に蓄積される磁場のエネルギーは抑制される。従って、高出力・高回転のブラシレスモータのように固定子巻線に流れる電流が大きい場合でも、切換点において固定子巻線に誘導される逆起電力は抑制され、サージ電圧のパルスの幅は減少する。これにより、誘導電圧のゼロクロス点の前にサージ電圧の解放が終了し、誘導電圧ゼロクロス点にサージ電圧のパルスが重畳することが防止され、ゼロクロス点検出過程において、誘導電圧ゼロクロス点を検出することが可能となり、永久磁石回転子の回転位置をフィードバックしたコミュテータ素子の相切り換え制御が可能となる。
【0050】
(3)ステータの磁極位置検出用の回路自体が不要となる。
ここで、固定子巻線に印可する電力を抑制する方法としては、固定子巻線に通電する駆動電流を下げる方法や、固定子巻線に通電する駆動電流をパルス幅変調する方法等が用いられる。
【0051】
また、印可電力抑制過程では、磁極位置検出過程において抽出される誘導電圧ゼロクロス点、又は切換点において何れかの固定子巻線に発生するサージ電圧のパルスによるゼロクロス点を基準とし、その点から一定時間遅延した点から次の切換点までの間固定子巻線に印可する電力を抑制する制御を行う。
【0052】
(4)永久磁石回転子が固定子巻線の内部に作る磁束密度の変化に対応して切換点の一定時間前に固定子巻線に印加する電力が抑制され、これにより、ブラシレスモータの電力効率の低下が抑えられ、かつ固定子巻線に供給される駆動電流が抑制される。
【0053】
(5)サージ電圧がほとんど発生せず、ゼロクロス点を確実に検出することが可能となる。
【0054】
(6)サージ電圧に起因する電磁音の発生を防止することができる。
【0055】
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のブラシレスモータの駆動制御方法であって、固定子巻線に供給される全電流値又は相電流値を検出する電流検出過程を備え、印可電力抑制過程において、各固定子巻線に印可する電力の抑制量は、電流検出過程により検出される全電流値若しくは相電流値又はそれらの平均値若しくは実効値に基づき決定することを特徴とする構成としたものであり、この構成により、全電流値若しくは相電流値又はそれらの平均値若しくは実効値に基づき各固定子巻線に印可する電力の抑制量を最適化する事が可能であり、ブラシレスモータの電力効率が改善されるという作用が得られる。
【0056】
本発明の請求項7に記載の発明は、請求項5に記載のブラシレスモータの駆動制御方法であって、固定子巻線に供給される全電流値又は相電流値を検出する電流検出過程と、電流検出過程で検出される全電流値若しくは相電流値又はそれらの平均値若しくは実効値がある一定値より大きい場合に各固定子巻線への印加電力の抑制を許可する判定を行う印加電力抑制判定過程と、を備え、印可電力抑制過程は、印加電力抑制判定過程において各固定子巻線への印加電力を抑制が許可されると、切換点の一定時間前から切換点までの間、各固定子巻線に印可する電力を抑制することを特徴とする構成としたものであり、この構成により、電流検出部で検出された全電流値若しくは相電流値又はそれらの平均値若しくは実効値がある一定値より大きい場合にのみ固定子巻線に印加する電力の抑制が行われ、これにより低出力・低回転でブラシレスモータを運転する場合の電力効率が改善されるという作用が得られる。
【0059】
以下に本発明の基本の形態および実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(基本の形態1)
図1は本発明の基本の形態1におけるブラシレスモータの駆動制御装置の装置構成を示すブロック図である。
【0060】
図1において、101はステータ、102u、102v、102wは固定子巻線、103は永久磁石回転子、104はドライブ回路、105〜110はコミュテータ素子、111〜116はフリーホイーリングダイオード、117は駆動電源、118はバイパスコンデンサ、120はゼロクロス点検出部、120u、120v、120wはコンパレータであり、これらは従来と同様のものであるため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0061】
119u、119v、119w、119Nは固定子巻線102u、102v、102wの端子に発生する電圧の中性点の電位(以下、中性電位VNと呼ぶ。)を生成する中性電位生成抵抗、RIは全電流値検出抵抗、RUH1〜RUHn、RVH1〜RVHn、RWH1〜RWHn、RUL1〜RULn、RVL1〜RVLn、RWL1〜RWLnはそれぞれコミュテータ素子105、106、107、108、109、110のベース電圧を設定するためのベース電圧設定抵抗、121はドライブ回路104を制御することにより永久磁石回転子103の回転数の制御を行う制御部である。
【0062】
本基本の形態においては、コミュテータ素子108〜110のエミッタ側は全電流値検出抵抗RIを介して接地されている。また、中性電位生成抵抗119u、119v、119wは一端が接続点ORにおいて接続されており、他端はそれぞれ、中性電位生成抵抗119uは端子Uに、中性電位生成抵抗119vは端子Vに、中性電位生成抵抗119wは端子Wに接続されている。また、中性電位生成抵抗119Nの一端は接続点ORに接続され、他端は接地されている。接続点ORにおいて中性電位VNが得られ、この接続点ORがコンパレータ120u、120v、120wの負入力側に接続されている。ベース電圧設定抵抗RUH1〜RUHn、RVH1〜RVHn、RWH1〜RWHn、RUL1〜RULn、RVL1〜RVLn、RWL1〜RWLnの一端は、それぞれ、コミュテータ素子105、106、107、108、109、110のベースに接続されており、他端は制御部121の各出力端子に接続されている。制御部121は、これらベース電圧設定抵抗を介してコミュテータ素子105〜110のベースに接続されており、ドライブ回路104を制御するための六相制御信号UH、UL、VH、VL、WH、WLを生成し出力する。また、制御部121は、コンパレータ120u、120v、120wの出力側に接続されており、永久磁石回転子103の回転数がある一定値以上となると、ゼロクロス点検出部120より入力されるゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0に基づき各六相制御信号を生成し出力するフィードバック制御に切り換わる。
【0063】
図2は図1の制御部の機能構成を表すブロック図である。
図2において、131はドライブ回路104の駆動電流の切り換えを制御するための三相制御信号である外部同期三相制御信号VAi、VBi、VCiを生成し出力する外部同期制御部、132はゼロクロス点検出部120より入力されるゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0に基づき永久磁石回転子103の回転に同期した三相制御信号である帰還三相制御信号VAf、VBf、VCfを生成する帰還三相制御信号生成部、133は帰還三相制御信号生成部132において検出され出力される各固定子巻線に発生する誘導電圧のゼロクロス点の間隔に基づき永久磁石回転子103の回転数Nを検出する回転数検出部である。
【0064】
帰還三相制御信号生成部132は、ゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0から、永久磁石回転子103の回転により端子U、V、Wに発生する誘導電圧のゼロクロス点(図15のAに対応する点)及びサージ電圧パルスのエッジを検出し、各相の何れかにおいて誘導電圧のゼロクロス点が検出されたことを通知する誘導電圧ゼロクロス点検出信号VZ及び各相の何れかにおいてサージパルスのエッジが検出されたことを通知するエッジ検出信号Vsを生成すると共に、検出された各相における誘導電圧のゼロクロス点から電気角30度遅延して反転する帰還三相制御信号VAf、VBf、VCfを生成する。回転数検出部133は、誘導電圧ゼロクロス点検出信号VZの時間間隔を測定し、各時点における永久磁石回転子103の回転数Nを算出する。
【0065】
134は、回転数検出部133で検出される回転数Nがある一定値以下の場合は外部同期三相制御信号VAi、VBi、VCiを、回転数Nがある一定値より大きい場合は帰還三相制御信号VAf、VBf、VCfを三相制御信号VA、VB、VCとして出力するような切り換え制御を行う三相制御信号切換部である。
【0066】
135は三相制御信号VA、VB、VCに基づきコミュテータ素子105〜110のスイッチングを行う六相制御信号UH0、VH0、WH0、UL0、VL0、WL0を生成し出力する六相制御信号生成部である。136は全電流値検出抵抗RIの両端電圧である全電流検出信号VIからドライブ回路104に供給される電流値Iを検出する電流検出部、137は電流検出部136で検出される電流値Iに基づき固定子巻線102u、102v、102wに印加する電力を抑制するか否かの閾値判定を行う印加電力抑制判定部、138は印加電力抑制判定部137により印加電力を抑制するという判定がされるとコミュテータ素子105〜110のベース電圧の切り換え制御を行うベース電圧制御部、139はベース電圧制御部138の制御によりコミュテータ素子105〜110のベース電圧を切り換えるベース電圧切換部である。
【0067】
印加電力抑制判定部137は、エッジ検出信号Vsより誘導電圧のサージパルスの立ち上がり(以下、転流点と呼ぶ。)が検出されると、その直前に電流検出部136で検出された電流値Ifの値と閾値I0及び閾値I1(I0>I1)とを比較し、電流値Ifが閾値I1よりも小さい場合には、ベース電圧の抑制を行う制御を不許可とし、電流値Ifが閾値I0以上の場合には、ベース電圧の抑制を行う制御を許可する。ベース電圧制御部138は、印加電力抑制判定部137によりベース電圧の抑制を行う制御が許可された場合、電流検出部136により検出された前記転流点の直前の電流値Ifから、ベース電圧の抑制量を決定し、回転数検出部133で検出される回転数Nによりその転流点から次の転流点までの時間を予測し、次の転流点の一定時間前にベース電圧切換信号Vb1〜Vbnを切り換えることによりベース電圧の抑制を行う。ベース電圧切換部139は、6×n個の論理積演算部を備えており、各々の論理積演算部の出力がベース電圧設定抵抗RUH1〜RUHn、RVH1〜RVHn、RWH1〜RWHn、RUL1〜RULn、RVL1〜RVLn、RWL1〜RWLnに接続されている。ベース電圧設定抵抗RUH1〜RUHnには六相制御信号UH0とベース電圧切換信号Vb1〜Vbnとの正論理の論理積信号が入力され、ベース電圧設定抵抗RVH1〜RVHnには六相制御信号VH0とベース電圧切換信号Vb1〜Vbnとの正論理の論理積信号が入力され、ベース電圧設定抵抗RWH1〜RWHnには六相制御信号WH0とベース電圧切換信号Vb1〜Vbnとの正論理の論理積信号が入力され、ベース電圧設定抵抗RUL1〜RULnには六相制御信号UL0とベース電圧切換信号Vb1〜Vbnとの正論理の論理積信号が入力され、ベース電圧設定抵抗RVL1〜RVLnには六相制御信号VL0とベース電圧切換信号Vb1〜Vbnとの正論理の論理積信号が入力され、ベース電圧設定抵抗RWL1〜RWLnには六相制御信号WL0とベース電圧切換信号Vb1〜Vbnとの正論理の論理積信号が入力される。ベース電圧設定抵抗RUHi、RVHi、RWHi、RULi、RVLi、RWLi(i=1,2,・・・,n)は、インデックスiが同じものは同じ抵抗値であり、インデックスiが大きくなるにつれ抵抗値は大きくなっている。六相制御信号UH0、UL0、VH0、VL0、WH0、WL0は、ベース電圧設定抵抗RUHi、RVHi、RWHi、RULi、RVLi、RWLi(i=1,2,・・・,n)により電圧降下され、六相制御信号UH、UL、VH、VL、WH、WLとしてコミュテータ素子105〜110へ出力される。電圧降下はベース電圧設定抵抗RUHi、RVHi、RWHi、RULi、RVLi、RWLi(i=1,2,・・・,n)の抵抗値で決まるため、ベース電圧制御部138は、ベース電圧切換信号Vb1〜Vbnを切り換え上記ベース電圧設定抵抗の一つを選択することによりコミュテータ素子105〜110のベース電圧を制御することが可能である。
【0068】
以上のように構成された本基本の形態のブラシレスモータの駆動制御装置について、以下その制御方法を説明する。
【0069】
ブラシレスモータの起動時には、三相制御信号切換部134は、外部同期制御部131の生成する外部同期三相制御信号VAi、VBi、VCiを三相制御信号VA、VB、VCとして出力し、ブラシレスモータは外部同期制御された状態(以下、外部同期制御状態と呼ぶ。)で駆動されている。このとき、電流検出部136は、ドライブ回路104に供給される全電流値を検出し続ける。回転数が上昇し、永久磁石回転子103の回転による誘導電圧がゼロクロス点検出部120で検出可能な程度に大きくなると、帰還三相制御信号生成部132は、誘導電圧ゼロクロス点検出信号VZ及びエッジ検出信号Vsを出力し始める。エッジ検出信号Vsが入力されると、印加電力抑制判定部137は転流点の直前に電流検出部136により検出された電流値Ifと閾値I0とを比較し、電流値Ifが閾値I0より大きい場合には、印加電圧の抑制を行う制御を許可する。尚、このとき、初期状態では、印加電圧の抑制を行う制御は不許可の状態にあるとする。印加電力抑制判定部137により印加電圧の抑制を行う制御が許可されると、ベース電圧制御部138は、前記転流点の直前に電流検出部136により検出された電流値Ifに基づき、出力するベース電圧切換信号をVb1〜Vbnの中から選択することにより、どの程度ベース電圧を抑制するかを決定する。それと共に、転流前にベース電流を切り換え、転流前に固定子巻線102u、102v、102wに流す電流値を抑える制御を行う。
【0070】
回転数検出部133により検出される永久磁石回転子103の回転数Nが、一定の値以上になると、三相制御信号切換部134は、入力を帰還三相制御信号生成部132に切り換え、帰還三相制御信号VAf、VBf、VCfを三相制御信号VA、VB、VCとして六相制御信号生成部135に出力し、フィードバック制御状態となる。このとき、固定子巻線102u、102v、102wに流す電流値は、転流の前に抑えられているため、図16のようにサージ電圧のパルス幅が広くゼロクロス点が検出されない状態となることが防止される。
【0071】
次に、制御部のベース電圧の切り換え動作についてさらに詳細に説明する。
図3は図1の制御部のベース電圧の切り換え動作を表すフローチャートであり、図4は図1の各信号の時間変化とタイミングを表す図である。図4において、Aは端子U、V、Wに発生する誘導電圧のゼロクロス点、Bは各固定子巻線102u、102v、102wの電流を転流させる転流点、Cはベース電圧の切り換えが行われるベース電圧切換点である。
【0072】
まず、印加電力抑制判定部137はエッジ検出信号Vsから転流点を検出する(S101)。
【0073】
転流点が検出されると、ベース電圧を定常値(ベース電圧を抑制していないときの値)に設定し(S102)、ベース電圧制御部138は内部に有するタイマのカウント値tを0にリセットし、タイマのカウントをスタートさせる(S103)。
【0074】
印加電力抑制判定部137は、その転流点の直前に電流検出部136により検出された電流値Ifの値と閾値I0及び閾値I1(I0>I1)とを比較する(S104)。印加電力抑制判定部137は、電流値Ifが閾値I1よりも小さい場合には、ベース電圧の抑制を行う制御を不許可としステップS101に戻り、電流値Ifが閾値I0以上の場合には、ベース電圧の抑制を行う制御を許可する。I1<If<I0の時には現在の許可又は不許可の状態を維持しステップS101に戻る(S105)。
【0075】
印加電力抑制判定部137によりベース電圧の抑制を行う制御が許可された場合、ベース電圧制御部138は、前記電流値Ifから、ベース電圧の抑制量を決定し、ベース電圧抑制時に出力する信号をベース電圧切換信号Vb1〜Vbnから選択する。それとともに、回転数検出部133で検出される回転数Nによりその転流点から次の転流点までの時間Tを予測し、転流点からベース電圧を抑えるまでの時間t1を決定(例えば、t1=0.8Tのように決定。但し、0.5T<t1<T)する(S106)。
【0076】
次に、ベース電圧制御部138はタイマのカウント値tがt1以上になるまで待機し(S107)、タイマのカウント値tがt1になった時点でベース電圧を切り換え、ベース電圧を抑制する(S108)。
【0077】
以下、再びステップS101に戻り同様の動作を繰り返す。
このとき、図1の各部の信号の波形は図4に示したようになる。
【0078】
コミュテータ素子105〜コミュテータ素子110のベース電圧である六相制御信号UH、UL、VH、VL、WH、WLは、ベース電圧切換点Cにおいて切り換えられ抑制される。
【0079】
これにより、固定子巻線102u、102v、102wに流れる電流は減少し、転流点Bにおける電流値が抑制され、転流点における固定子巻線102u、102v、102w内の磁場エネルギーは減少する。従って、転流点Bでコミュテータ素子105〜110のスイッチングを行ったときに発生するサージ電圧のパルス幅は減少し、端子電圧VU、VV、VWのゼロクロス点Aの検出が可能となる(図4のVU、VV、VW参照)。
【0080】
転流点Bにおいて、六相制御信号UH、UL、VH、VL、WH、WLは切り換えられ、再び元の電圧値に戻される。
【0081】
尚、このとき、全電流値検出抵抗RIの両端に発生する電圧である全電流検出信号VIは、図4に示すようになる。印加電力抑制判定部137は、コミュテータ素子106により転流点の直前の点Dにおける全電流検出信号VIの値を検出することにより、転流点Bの直前の全電流値Ifを検出する。
【0082】
また、本基本の形態において、ベース電圧の抑制を行うタイミングは、サージ電圧のパルスの立ち上がり(転流点B)をトリガーとしてタイマをスタートさせ一定時間だけ遅延させた時点として決めたが、サージ電圧のパルスの立ち下がり(図4の点E)又はゼロクロス点Aをトリガーとしてタイマをスタートさせ一定時間だけ遅延させた時点として決めてもよい。
【0083】
また、本基本の形態において、印加電力抑制判定部137は、転流点Bの直前の全電流値Ifを検出し、次の転流点の前の印加電力抑制の許可・不許可を決定することとしたが、印加電力抑制判定部137は、エッジ検出信号Vsにより転流点が検出される毎に1つ前の転流点からその転流点までの間に電流検出部136により検出される全電流値の平均値Iev又は実効値Ieffを計算し、その値により次の転流点の前の印加電力抑制の許可・不許可を決定するように構成してもよい。更に、この場合、ベース電圧制御部138は、印加電力抑制判定部137で計算される全電流値の平均値Iev又は実効値Ieffに基づきベース電圧の抑制量を決定するように構成してもよい。これにより、ノイズの影響が低減され、誤動作が防止され、ゼロクロス点を確実に検出できるようになる。
【0084】
(基本の形態2)
図5は本発明の基本の形態2におけるブラシレスモータの駆動制御装置の装置構成を示すブロック図である。
【0085】
図5において、101はステータ、102u、102v、102wは固定子巻線、103は永久磁石回転子、104はドライブ回路、105〜110はコミュテータ素子、111〜116はフリーホイーリングダイオード、117は駆動電源、118はバイパスコンデンサ、119U及び119Lは中性電位生成抵抗、120はゼロクロス点検出部、120u、120v、120wはコンパレータであり、これらは従来と同様のものであるため、同一の符号を付して説明を省略する。また、UH、UL、VH、VL、WH、WL、UH0、UL0、VH0、VL0、WH0、WL0は六相制御信号、iu、iv、iwは駆動電流、VU、VV、VWは端子電圧、VU0、VV0、VW0はゼロクロス点検出信号であり、これらは基本の形態1と同様のものであり、同一の符号を付して説明を省略する。
【0086】
105a〜110aはコミュテータ素子105〜110のスイッチングを行うためのスイッチング回路、121はドライブ回路104を制御することにより永久磁石回転子103の回転数の制御を行う制御部である。
【0087】
制御部121は、ドライブ回路104を制御するための六相制御信号UH0、UL0、VH0、VL0、WH0、WL0を生成し出力する。また、制御部121は、コンパレータ120u、120v、120wの出力側に接続されており、永久磁石回転子103の回転数Nがある一定値以上となると、ゼロクロス点検出部120より入力されるゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0に基づき各六相制御信号を生成し出力するフィードバック制御に切り換わる。
【0088】
141はコミュテータ素子105〜110のベース電圧をパルス幅変調するパルス幅変調部、142はF/Vコンバータ、143は矩形波を発振し出力する発振器、144は発振器143から出力される矩形波を三角波に整形し出力する積分回路、145はF/Vコンバータ142の出力と積分回路144の出力とを比較しPWM信号VPWMを出力するコンパレータ、146〜151はそれぞれ六相制御信号UH0、UL0、VH0、VL0、WH0、WL0とPWM信号VPWMとの正論理の論理積であるパルス幅変調された六相制御信号UH、UL、VH、VL、WH、WLを生成し出力する変調部、RIU、RIV、RIWはそれぞれコミュテータ素子108、109、110に流れる相電流を検出する相電流検出抵抗である。
【0089】
制御部121の六相制御信号UH0、UL0、VH0、VL0、WH0、WL0の出力端子は、変調部146、147、148、149、150、151の一方の入力側に接続され、コンパレータ145の出力は変調部146、147、148、149、150、151のもう一方の入力側に接続されている。コミュテータ素子108〜110のコレクタ側は、それぞれ、相電流検出抵抗RIU、RIV、RIWを介して接地されている。相電流検出抵抗RIU、RIV、RIWとコミュテータ素子108〜110のコレクタとの共通接続点は制御部121に接続されている。F/Vコンバータ142の入力側は制御部121に接続され、F/Vコンバータ142の出力側はコンパレータ145の正入力側に接続されており、F/Vコンバータ142は、制御部121から入力されるPWM制御信号VPを電圧信号に変換し、コンパレータ145に出力する。また、コンパレータ145の入力側は積分回路144に接続されており、コンパレータ145は、F/Vコンバータ142から入力される電圧信号を積分回路144から入力される三角波と比較することでPWM信号VPWMを生成し、変調部146〜151に出力する。
【0090】
図6は図5の制御部の機能構成を表すブロック図である。
図6において、121は制御部、131は外部同期制御部、132は帰還三相制御信号生成部、133は回転数検出部、134は三相制御信号切換部、135は六相制御信号生成部、136は電流検出部、137は印加電力抑制判定部、VAi、VBi、VCiは外部同期三相制御信号、VAf、VBf、VCfは帰還三相制御信号、VA、VB、VCは三相制御信号、UH0、UL0、VH0、VL0、WH0、WL0は六相制御信号、VZは誘導電圧ゼロクロス点検出信号、Vsはエッジ検出信号、VpはPWM制御信号であり、これらは図2及び図5と同様のものであるため、同符号を付して説明を省略する。
【0091】
但し、電流検出部136は、相電流検出抵抗RIU、RIV、RIWの両端電圧である相電流検出信号VIU、RIV、RIWからコミュテータ素子108、109、110を通過する相電流を検出する。また、印加電力抑制判定部137は、エッジ検出信号Vsより誘導電圧のサージパルスの立ち上がり(以下、転流点と呼ぶ。)が検出されると、その転流点の直前に電流検出部136で検出された相電流値IfU又はIfV若しくはIfWの値と閾値I0及び閾値I1(I0>I1)とを比較し、相電流値IfU又はIfV若しくはIfWが閾値I1よりも小さい場合には、印加電力の抑制を行う制御を不許可とし、相電流値IfU又はIfV若しくはIfWが閾値I0以上の場合には、印加電力の抑制を行う制御を許可する。
【0092】
161は印加電力制御部、162はPWM制御部である。
印加電力制御部161は、印加電力抑制判定部137により印加電力の抑制を行う制御が許可された場合、電流検出部136により検出された前記転流点の直前の相電流値IfU又はIfV若しくはIfWから、印加電力の抑制量を決定し、回転数検出部133で検出される回転数Nによりその転流点から次の転流点までの時間を予測し、次の転流点の一定時間前に印加電力切換信号SQをPWM制御部162に出力することにより印加電力の抑制を行う。PWM制御部162は、印加電力切換信号SQが入力されると、印加電力制御部161で決定された印加電力の抑制量に基づき、F/Vコンバータ142に対しPWM制御信号Vpを出力する。F/Vコンバータ142はPWM制御信号Vpを電圧信号に変換しコンパレータ145に出力し、コンパレータ145は入力された電圧信号と三角波からPWM信号VPWMを生成し変調部146〜151に出力する。変調部146〜変調部151は六相制御信号UH0、UL0、VH0、VL0、WH0、WL0とPWM信号VPWMとの積論理をとることによりPWM変調された六相制御信号UH、UL、VH、VL、WH、WLを生成し、コミュテータ素子105〜110に出力する。これにより固定子巻線102u、102v、102wに流れる電流はPWM変調され、印加電力が抑制されることになる。
【0093】
以上のように構成された本基本の形態のブラシレスモータの駆動制御装置について、以下その制御方法を説明する。
【0094】
ブラシレスモータの起動時には、三相制御信号切換部134は、外部同期制御部131の生成する外部同期三相制御信号VAi、VBi、VCiを三相制御信号VA、VB、VCとして出力し、ブラシレスモータは外部同期制御状態で駆動されている。このとき、電流検出部136は、ドライブ回路104に供給される全電流値を検出し続ける。回転数が上昇し、永久磁石回転子103の回転による誘導電圧がゼロクロス点検出部120で検出可能な程度に大きくなると、帰還三相制御信号生成部132は、誘導電圧ゼロクロス点検出信号VZ及びエッジ検出信号Vsを出力し始める。エッジ検出信号Vsが入力されると、印加電力抑制判定部137は転流点の直前に電流検出部136により検出された相電流値IfU又はIfV若しくはIfWと閾値I0とを比較し、相電流値IfU又はIfV若しくはIfWが閾値I0より大きい場合には、印加電力の抑制を行う制御を許可する。尚、このとき、初期状態では、印加電力の抑制を行う制御は不許可の状態にあるとする。印加電力抑制判定部137により印加電力の抑制を行う制御が許可されると、印加電力制御部161は、前記転流点の直前に電流検出部136により検出された相電流値IfU又はIfV若しくはIfWに基づき、どの程度印加電力を抑制するかを決定する。それと共に、転流前にPWM制御を切り換え、転流前に固定子巻線102u、102v、102wに流す電流値を抑える制御を行う。
【0095】
回転数検出部133により検出される永久磁石回転子103の回転数Nが、一定の値以上になると、三相制御信号切換部134は、入力を帰還三相制御信号生成部132に切り換え、帰還三相制御信号VAf、VBf、VCfを三相制御信号VA、VB、VCとして六相制御信号生成部135に出力し、フィードバック制御状態となる。このとき、固定子巻線102u、102v、102wに流す電流値は、転流の前に抑えられているため、図16のようにサージ電圧のパルス幅が大きくゼロクロス点が検出されない状態となることが防止される。
【0096】
次に、制御部の印加電力の切り換え動作についてさらに詳細に説明する。
図7は図5の制御部の印加電力の切り換え動作を表すフローチャートであり、図8は図5の各信号の時間変化とタイミングを表す図である。図8において、Aは端子U、V、Wに発生する誘導電圧のゼロクロス点、Bは各固定子巻線102u、102v、102wの電流を転流させる転流点、C’は印加電力の切り換えが行われる印加電力切換点である。
【0097】
まず、印加電力抑制判定部137はエッジ検出信号Vsから転流点を検出する(S201)。
【0098】
転流点が検出されると、PWM制御がされている場合にはPWM制御を停止し(S202)、印加電力制御部161は内部に有するタイマのカウント値tを0にリセットし、タイマのカウントをスタートさせる(S203)。
【0099】
印加電力抑制判定部137は、その転流点の直前に六相制御信号ULがHIGH状態の場合(S204)、転流点の直前に電流検出部136により検出されたU相電流値IfUと閾値I0及び閾値I1(I0>I1)とを比較する(S205)。また、前記転流点の直前に六相制御信号VLがHIGH状態の場合(S206)、転流点の直前に電流検出部136により検出されたV相電流値IfVの値と閾値I0及び閾値I1(I0>I1)とを比較する(S207)。また、前記転流点の直前に六相制御信号WLがHIGH状態の場合(S206)、転流点の直前に電流検出部136により検出されたW相電流値IfWの値と閾値I0及び閾値I1(I0>I1)とを比較する(S208)。印加電力抑制判定部137は、前記比較の結果、相電流値IfU又はIfV若しくはIfWが閾値I1よりも小さい場合には、印加電力の抑制を行う制御を不許可としステップS201に戻り、相電流値IfU又はIfV若しくはIfWが閾値I0以上の場合には、印加電力の抑制を行う制御を許可する。I1<IfU,IfV,IfW<I0の時には現在の許可又は不許可の状態を維持し、不許可の場合はステップS201に戻り、許可の場合はステップS210へ進む(S209)。
【0100】
印加電力抑制判定部137により印加電力の抑制を行う制御が許可された場合、印加電力制御部161は、前記相電流値IfU又はIfV若しくはIfWから、印加電力の抑制量を決定する。それとともに、回転数検出部133で検出される回転数Nによりその転流点から次の転流点までの時間Tを予測し、転流点から印加電力を抑えるまでの時間t1を決定(例えば、t1=0.8Tのように決定。但し、0.5T<t1<T)する(S210)。
【0101】
次に、印加電力制御部161はタイマのカウント値tがt1以上になるまで待機し(S211)、タイマのカウント値tがt1以上になった時点でPWM制御部162によるPWM制御に切り換え、印加電力を抑制する(S212)。
【0102】
以下、再びステップS201に戻り同様の動作を繰り返す。
このとき、図5の各部の信号の波形は図8に示したようになる。
【0103】
コミュテータ素子105〜コミュテータ素子110のベース電圧である六相制御信号UH、UL、VH、VL、WH、WLは、印加電力切換点C’においてPWM制御に切り換えられ印加電力が抑制される。これにより、固定子巻線102u、102v、102wに印加される電力は減少し、転流点Bにおける印加電力が抑制され、転流点における固定子巻線102u、102v、102w内の磁場エネルギーは減少する。従って、転流点Bでコミュテータ素子105〜110のスイッチングを行ったときに発生するサージ電圧のパルス幅は減少し、端子電圧VU、VV、VWのゼロクロス点Aの検出が可能となる(図8のVU、VV、VW参照)。
【0104】
転流点Bにおいて、六相制御信号UH、UL、VH、VL、WH、WLのPWM制御が終了され、固定子巻線102u、102v、102wには再び元の電力値が印加される。
【0105】
尚、このとき、ドライブ回路104に流れる全電流I及びU、V、W各相の相電流検出信号VIU、VIV、VIWは、図8に示すようになる。印加電力抑制判定部137は、コミュテータ素子106により転流点の直前の点Dにおける相電流検出信号VIU、VIV、VIWの値を検出することにより、転流点Bの直前の相電流値IfU、IfV、IfWを検出する。
【0106】
また、本基本の形態において、印加電力の抑制を行うタイミングは、サージ電圧のパルスの立ち上がり(転流点B)をトリガーとしてタイマをスタートさせ一定時間だけ遅延させた時点として決めたが、ゼロクロス点Aをトリガーとしてタイマをスタートさせ一定時間だけ遅延させた時点として決めてもよい。また、基本の形態1と同様にして、印加電力抑制判定部137は転流点Bの直前の全電流値Iを検出することにより印加電力の抑制を行う制御の許可・不許可を決定するように構成してもよい。
【0107】
また、本基本の形態において、印加電力抑制判定部137は、転流点Bの直前の全電流値Ifを検出し、次の転流点の前の印加電力抑制の許可・不許可を決定することとしたが、印加電力抑制判定部137は、エッジ検出信号Vsにより転流点が検出される毎に1つ前の転流点からその転流点までの間に電流検出部136により検出される全電流値の平均値Iev又は実効値Ieffを計算し、その値により次の転流点の前の印加電力抑制の許可・不許可を決定するように構成してもよい。更に、この場合、印加電力制御部161は、印加電力抑制判定部137で計算される全電流値の平均値Iev又は実効値Ieffに基づき印加電力の抑制量を決定するように構成してもよい。これにより、ノイズの影響が低減され、誤動作が防止され、ゼロクロス点を確実に検出できるようになる。
【0108】
(実施の形態)
図9は本発明の実施の形態におけるブラシレスモータの駆動制御装置の装置構成を示すブロック図である。
【0109】
図9において、101はステータ、102u、102v、102wは固定子巻線、103は永久磁石回転子、104はドライブ回路、105〜110はコミュテータ素子、111〜116はフリーホイーリングダイオード、117は駆動電源、118はバイパスコンデンサ、120はゼロクロス点検出部、120u、120v、120wはコンパレータ、RIは全電流値検出抵抗、UH、UL、VH、VL、WH、WLは六相制御信号、iu、iv、iwは駆動電流、VNは中性電位、VU、VV、VWは端子電圧、VU0、VV0、VW0はゼロクロス点検出信号、VIは全電流検出信号であり、これらは図1と同様のものであるため、同一の符号を付して説明を省略する。また、119U、119Lは中性電位生成抵抗であり、これらは図5と同様のものであるため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0110】
171は電源電流の調節を行う電流源、Q1〜Qmは駆動電源117の電流値の切り換えを行うためのNPN型トランジスタである電流スイッチング素子、D1〜Dmはカソード側において一定電圧を得るためのツェナーダイオード、Rs1〜Rsmは電流源171のベース電圧を得るための降圧抵抗である。
【0111】
電流源171はPNPトランジスタで構成され、エミッタが電流源171の正極に接続され、コレクタがコミュテータ素子105〜107のエミッタ及び中性電位生成抵抗119uに接続されている。また、電流源171のベースには降圧抵抗Rs1〜Rsmの一端が接続されており、降圧抵抗Rs1〜Rsmの他端にはそれぞれツェナーダイオードD1〜Dmのカソード側が接続されている。また、ツェナーダイオードD1〜Dmのアノード側はそれぞれ電流スイッチング素子Q1〜Qmのコレクタ側に接続され、電流スイッチング素子Q1〜Qmのエミッタ側は抵抗器を介して制御部121に接続されている。降圧抵抗Rsi(i=1,2,・・・,m)は、インデックスiの小さい順にその抵抗値が小さくなるように設定されている。
【0112】
図10は図9の制御部の機能構成を表すブロック図である。
図10において、121は制御部、131は外部同期制御部、132は帰還三相制御信号生成部、133は回転数検出部、134は三相制御信号切換部、135は六相制御信号生成部、136は電流検出部、137は印加電力抑制判定部、VU0、VV0、VW0はゼロクロス点検出信号、VAi、VBi、VCiは外部同期三相制御信号、VAf、VBf、VCfは帰還三相制御信号、VA、VB、VCは三相制御信号、VIは全電流検出信号、UH、UL、VH、VL、WH、WLは六相制御信号、VZは誘導電圧ゼロクロス点検出信号、Vsはエッジ検出信号であり、これらは図2と同様のものであり、同符号を付して説明を省略する。
【0113】
181は印加電力抑制判定部137により印加電力を抑制するという判定がされると電流源171のベース電圧の切り換え制御を行う電源電流制御部である。
【0114】
印加電力抑制判定部137は、エッジ検出信号Vsより誘導電圧のサージパルスの立ち上がり(以下、転流点と呼ぶ。)が検出されると、その直前に電流検出部136で検出された電流値Ifの値と閾値I0及び閾値I1(I0>I1)とを比較し、電流値Ifが閾値I1よりも小さい場合には、印加電力の抑制を行う制御を不許可とし、電流値Ifが閾値I0以上の場合には、印加電力の抑制を行う制御を許可する。電源電流制御部181は、印加電力抑制判定部137により印加電力の抑制を行う制御が許可された場合、電流検出部136により検出された前記転流点の直前の電流値Ifから、電流源171のベース電圧の抑制量を決定し、回転数検出部133で検出される回転数Nによりその転流点から次の転流点までの時間を予測し、次の転流点の一定時間前にベース電圧切換信号P1〜Pmを切り換えることにより電流源171のベース電圧の抑制を行う。電流源171のベース電圧が切り換わると、ドライブ回路104に供給される電流量が減少し、その結果、固定子巻線102u、102v、102wに流れる電流量も減少し印加電力が抑制される。
【0115】
以上のように構成された本実施の形態のブラシレスモータの駆動制御装置について、以下その制御方法を説明する。
【0116】
ブラシレスモータの起動時には、三相制御信号切換部134は、外部同期制御部131の生成する外部同期三相制御信号VAi、VBi、VCiを三相制御信号VA、VB、VCとして出力し、ブラシレスモータは外部同期制御状態で駆動されている。このとき、電流検出部136は、ドライブ回路104に供給される全電流値を検出し続ける。回転数が上昇し、永久磁石回転子103の回転による誘導電圧がゼロクロス点検出部120で検出可能な程度に大きくなると、帰還三相制御信号生成部132は、誘導電圧ゼロクロス点検出信号VZ及びエッジ検出信号Vsを出力し始める。エッジ検出信号Vsが入力されると、印加電力抑制判定部137は転流点の直前に電流検出部136により検出された電流値Ifと閾値I0とを比較し、電流値Ifが閾値I0より大きい場合には、印加電圧の抑制を行う制御を許可する。尚、このとき、初期状態では、印加電圧の抑制を行う制御は不許可の状態にあるとする。印加電力抑制判定部137により印加電圧の抑制を行う制御が許可されると、電源電流制御部181は、前記転流点の直前に電流検出部136により検出された電流値If及び回転数検出部133により検出された回転数Nに基づき、転流前に印加電力を抑制し始める開始時間を決定し、転流前にベース電圧切換信号P1〜PmをP1からインデックスの降順に一定時間Δt毎に切り換えることで電流源171のベース電圧を一定時間Δt毎に低下させ、転流前に固定子巻線102u、102v、102wに流す電流値を抑える制御を行う。
【0117】
回転数検出部133により検出される永久磁石回転子103の回転数Nが、一定の値以上になると、三相制御信号切換部134は、入力を帰還三相制御信号生成部132に切り換え、帰還三相制御信号VAf、VBf、VCfを三相制御信号VA、VB、VCとして六相制御信号生成部135に出力し、フィードバック制御状態となる。このとき、固定子巻線102u、102v、102wに流す電流値は、転流の前に抑えられているため、図16のようにサージ電圧のパルス幅が広くゼロクロス点が検出されない状態となることが防止される。
【0118】
次に、制御部の印加電力の切り換え動作についてさらに詳細に説明する。
図11は図9の制御部の印加電力の切り換え動作を表すフローチャートであり、図12は図9の各信号の時間変化とタイミングを表す図である。図12において、Aは端子U、V、Wに発生する誘導電圧のゼロクロス点、Bは各固定子巻線102u、102v、102wの電流を転流させる転流点、Cは電流源171のベース電圧の切り換えが行われるベース電圧切換点である。
【0119】
まず、印加電力抑制判定部137はエッジ検出信号Vsから転流点を検出する(S301)。
【0120】
転流点が検出されると、電源電流制御部181は、P1をHIGH状態、P2〜PmをLOW状態とし電流源171のベース電圧を定常値(電源電流を抑制していないときの値)に設定し(S302)、内部に有するタイマのカウント値tを0にリセットし、タイマのカウントをスタートさせる(S303)。
【0121】
次に、印加電力抑制判定部137は、前記転流点の直前に電流検出部136により検出された電流値Ifの値と閾値I0及び閾値I1(I0>I1)とを比較する(S304)。このとき、印加電力抑制判定部137は、電流値Ifが閾値I1よりも小さい場合には、印加電力の抑制を行う制御を不許可としステップS301に戻り、電流値Ifが閾値I0以上の場合には、印加電力の抑制を行う制御を許可する。I1<If<I0の時には現在の許可又は不許可の状態を維持しステップS301に戻る(S305)。
【0122】
印加電力抑制判定部137により印加電力の抑制を行う制御が許可された場合、電源電流制御部181は、前記電流値Ifから、次の転流点の直前の電流源171のベース電圧を決定し、転流前にベース電圧切換信号P1〜Pmを切り換える時の切り換え間隔Δtを決定する。それとともに、回転数検出部133で検出される回転数Nによりその転流点から次の転流点までの時間Tを予測し、転流点から電流源171のベース電圧を抑えるまでの時間t1を決定(例えば、t1=0.8Tのように決定。但し、0.5T<t1<T)する(S306)。
【0123】
次に、電源電流制御部181はタイマのカウント値tがt1以上になるまで待機し(S307)、タイマのカウント値tがt1以上になった時点で、HIGH状態をP1からインデックスの降順(P1、P2、P3、・・・の順)にΔtの時間間隔で順次切り換えることにより、電流源171のベース電圧の抑制を開始し、電源電流を抑制することにより印加電力を抑制する(S308)。
【0124】
以下、再びステップS301に戻り同様の動作を繰り返す。
このとき、図9の各部の信号の波形は図12に示したようになる。
【0125】
コミュテータ素子105〜コミュテータ素子107のエミッタ側の接地電位に対する電圧V0’は、ベース電圧切換点Cにおいて降下を開始し、Δtの間隔で転流点Bまで段階的に降下する。これにより、全電流値Iは転流点前から降下し始め、固定子巻線102u、102v、102wに流れる電流は減少し、転流点における固定子巻線102u、102v、102w内の磁場エネルギーは減少する。従って、転流点Bでコミュテータ素子105〜110のスイッチングを行ったときに発生するサージ電圧のパルス幅は減少し、端子電圧VU、VV、VWのゼロクロス点Aの検出が可能となる(図12のVU、VV、VW参照)。
【0126】
転流点Bにおいて、ベース電圧切換信号はP1に切り換えられ、電源電流は再び元の電流値に戻される。
【0127】
尚、このとき、全電流値検出抵抗RIの両端に発生する電圧である全電流検出信号VIは、図12に示すようになる。印加電力抑制判定部137は、コミュテータ素子106により転流点の直前の点Dにおける全電流検出信号VIの値を検出することにより、転流点Bの直前の全電流値Ifを検出する。
【0128】
また、本実施の形態において、ベース電圧の抑制を行うタイミングは、サージ電圧のパルスの立ち上がり(転流点B)をトリガーとしてタイマをスタートさせ一定時間だけ遅延させた時点として決めたが、サージ電圧のパルスの立ち下がり(図12の点E)又はゼロクロス点Aをトリガーとしてタイマをスタートさせ一定時間だけ遅延させた時点として決めてもよい。
【0129】
また、本実施の形態において、印加電力抑制判定部137は、転流点Bの直前の全電流値Ifを検出し、次の転流点の前の印加電力抑制の許可・不許可を決定することとしたが、印加電力抑制判定部137は、エッジ検出信号Vsにより転流点が検出される毎に1つ前の転流点からその転流点までの間に電流検出部136により検出される全電流値の平均値Iev又は実効値Ieffを計算し、その値により次の転流点の前の印加電力抑制の許可・不許可を決定するように構成してもよい。更に、この場合、電源電流制御部181は、印加電力抑制判定部137で計算される全電流値の平均値Iev又は実効値Ieffに基づき印加電力の抑制量を決定するように構成してもよい。これにより、ノイズの影響が低減され、誤動作が防止され、ゼロクロス点を確実に検出できるようになる。
【0130】
また、本実施の形態において、転流点の前に電流源171のベース電圧を降下させる際に、一定時間Δt毎に順次降下させるようにしたが、前記ベース電圧を降下させる方法としては、正弦波に近似した波形により降下させるようにしてもよい。図13(a)は磁束の変化により各相に誘起される電圧の時間変化を表す図であり、図13(b)は電圧V0’の時間変化を表す図である。図13(a)に示したように、ステータ101内の磁束の変化によりU相、V相、W相の各相に誘起される電圧は正弦波状となる(実際に端子U、V、Wに発生する電圧は、この誘起電圧に、コミュテータ素子より供給される電流により発生する電圧とサージ電圧とが重なった波形となる)。従って、電源電流制御部181は、ベース電圧切換点C後の全電流値Iの降下を、図13(b)の区間TUにおいてはU相の誘起電圧の形状に合わせ正弦波に近似した波形により降下させ、区間TVにおいてはV相の誘起電圧の形状に合わせた正弦波に近似した波形により降下させ、区間TWにおいてはW相の誘起電圧の形状に合わせた正弦波に近似した波形により降下させる。これにより、固定子巻線102u、102v、102wに流れる電流が永久磁石回転子103により作られる磁束密度の変化に対応したものとなり、ブラシレスモータの効率の低下を抑えながら転流点直前の印加電力を抑える制御が可能となる。
【0131】
【発明の効果】
以上のように、本発明のブラシレスモータの駆動制御装置によれば以下のような効果が得られる。
【0132】
請求項1に記載の発明によれば、印可電力制御部は、切換点の一定時間前から切換点までの間、固定子巻線に印可する電力を抑制するため、切換点において固定子巻線に蓄積される磁場のエネルギーは抑制される。従って、サージ電圧のパルスの幅を減少することができるため、高出力・高回転のブラシレスモータのように固定子巻線に流れる電流が大きい場合でも、ゼロクロス点検出部は誘導電圧ゼロクロス点を検出することが可能となり、永久磁石回転子の回転位置をフィードバックしたコミュテータ素子の相切り換えのセンサレス制御が可能なブラシレスモータの駆動制御装置を提供することができる。また、サージ電圧のパルス幅が狭いので、相切り換え時の電磁音が低減されたブラシレスモータの駆動制御装置を提供することができる。また、印可電力制御部が切換点の一定時間前に電圧源がドライブ回路に加える電圧又は電流源がドライブ回路に加える電流を抑制することにより、固定子巻線に供給される駆動電流を抑制することの可能なブラシレスモータの駆動制御装置を提供することができる。
【0133】
請求項2に記載の発明によれば、印可電力制御部が永久磁石回転子が固定子巻線の内部に作る磁束密度の変化に対応して切換点の一定時間前に電圧源がドライブ回路に加える電圧又は電流源がドライブ回路に加える電流を抑制するため、ブラシレスモータの電力効率の低下が抑えられ、かつ固定子巻線に供給される駆動電流が抑制されたブラシレスモータの駆動制御装置を提供することができる。また、サージ電圧がほとんど発生せず、ゼロクロス点を確実に検出することが可能で、サージ電圧に起因する電磁音の発生を防止することのできるブラシレスモータの駆動制御装置を提供することができる。
【0134】
請求項3に記載の発明によれば、前記印可電力制御部は、全電流値若しくは相電流値又はそれらの平均値若しくは実効値に基づき各固定子巻線に印可する電力の抑制量を最適化する事により、電力効率が高いブラシレスモータの駆動制御装置を提供することができる。
【0135】
請求項4に記載の発明によれば、印加電力抑制判定部が電流検出部で検出された全電流値若しくは相電流値又はそれらの平均値若しくは実効値がある一定値より大きい場合にのみ固定子巻線に印加する電力の抑制が行うため、低出力・低回転で運転する場合の電力効率の高いブラシレスモータの駆動制御装置を提供することができる。
【0139】
また、本発明のブラシレスモータの駆動制御方法によれば以下のような効果が得られる。
【0140】
請求項5に記載の発明によれば、切換点の一定時間前から切換点までの間、固定子巻線に印可する電力を抑制するため、切換点において固定子巻線に蓄積される磁場のエネルギーは抑制される。従って、サージ電圧のパルスの幅を減少することができるため、高出力・高回転のブラシレスモータのように固定子巻線に流れる電流が大きい場合でも、ゼロクロス点検出部は誘導電圧ゼロクロス点を検出することが可能となり、固定子巻線に流れる電流の相切り換えにおいて、永久磁石回転子の回転位置をフィードバックしたセンサレス制御が可能なブラシレスモータの駆動制御方法を提供することができる。また、永久磁石回転子が固定子巻線の内部に作る磁束密度の変化に対応して切換点の一定時間前に固定子巻線に印加する電力が抑制されるため、ブラシレスモータの電力効率の低下が抑えられ、かつ固定子巻線に供給される駆動電流が抑制されたブラシレスモータの駆動制御方法を提供することができる。また、サージ電圧がほとんど発生せず、ゼロクロス点を確実に検出することが可能で、サージ電圧に起因する電磁音の発生を防止することのできるブラシレスモータの駆動制御方法を提供することができる。
【0141】
請求項6に記載の発明によれば、全電流値若しくは相電流値又はそれらの平均値若しくは実効値に基づき各固定子巻線に印可する電力の抑制量を最適化する事により、電力効率が高いブラシレスモータの駆動制御方法を提供することができる。
【0142】
請求項7に記載の発明によれば、印加電力抑制判定部が電流検出部で検出された全電流値若しくは相電流値又はそれらの平均値若しくは実効値がある一定値より大きい場合にのみ固定子巻線に印加する電力の抑制が行うため、低出力・低回転で運転する場合の電力効率の高いブラシレスモータの駆動制御方法を提供することができる。
【0143】
請求項11に記載の発明によれば、永久磁石回転子が固定子巻線の内部に作る磁束密度の変化に対応して切換点の一定時間前に固定子巻線に印加する電力が抑制されるため、ブラシレスモータの電力効率の低下が抑えられ、かつ固定子巻線に供給される駆動電流が抑制されたブラシレスモータの駆動制御方法を提供することができる。また、サージ電圧がほとんど発生せず、ゼロクロス点を確実に検出することが可能で、サージ電圧に起因する電磁音の発生を防止することのできるブラシレスモータの駆動制御方法を提供することができる。
【0144】
請求項12に記載の発明によれば、切換点の一定時間前に各コミュテータ素子のベース電圧又はドライブ回路に加える電圧をパルス幅変調することにより、固定子巻線に印加される電力が抑制されるブラシレスモータの駆動制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本の形態1におけるブラシレスモータの駆動制御装置の装置構成を示すブロック図
【図2】 図1の制御部の機能構成を表すブロック図
【図3】 図1の制御部のベース電圧の切り換え動作を表すフローチャート
【図4】 図1の各信号の時間変化とタイミングを表す図
【図5】 本発明の基本の形態2におけるブラシレスモータの駆動制御装置の装置構成を示すブロック図
【図6】 図5の制御部の機能構成を表すブロック図
【図7】 図5の制御部の印加電力の切り換え動作を表すフローチャート
【図8】 図5の各信号の時間変化とタイミングを表す図
【図9】 本発明の実施の形態におけるブラシレスモータの駆動制御装置の装置構成を示すブロック図
【図10】 図9の制御部の機能構成を表すブロック図
【図11】 図9の制御部の印加電力の切り換え動作を表すフローチャート
【図12】 図9の各信号の時間変化とタイミングを表す図
【図13】 (a)磁束の変化により各相に誘起される電圧の時間変化を表す図
(b)電圧V0’の時間変化を表す図
【図14】 従来のブラシレスモータの駆動制御装置の装置構成を示すブロック図
【図15】 図14における各固定子巻線の端子電圧の時間変化を表す図
【図16】 駆動電流が大きい場合の図14における各固定子巻線の端子電圧の時間変化を表す図
【符号の説明】
101 ステータ
102u、102v、102w 固定子巻線
103 永久磁石回転子
104 ドライブ回路
105、106、107、108、109、110 コミュテータ素子
105a、106a、107a、108a、109a、110a スイッチング回路
111、112、113、114、115、116 フリーホイーリングダイオード
117 駆動電源
118 バイパスコンデンサ
119u、119v、119w、119U、119L、119N 中性電位生成抵抗
120 ゼロクロス点検出部
120u、120v、120w コンパレータ
121 制御部
131 外部同期制御部
132 帰還三相制御信号生成部
133 回転数検出部
134 三相制御信号切換部
135 六相制御信号生成部
136 電流検出部
137 印加電力抑制判定部
138 ベース電圧制御部
139 ベース電圧切換部
141 パルス幅変調部
142 F/Vコンバータ
143 発振器
144 積分回路
145 コンパレータ
146、147、148、149、150、151 変調部
161 印加電力制御部
162 PWM制御部
171 電流源
181 電源電流制御部
iu、iv、iw 駆動電流
VN 中性電位
VU、VV、VW 端子電圧
VU0、VV0、VW0 ゼロクロス点検出信号
VAi、VBi、VCi 外部同期三相制御信号
VAf、VBf、VCf 帰還三相制御信号
VA、VB、VC 三相制御信号
VI 全電流検出信号
VIU、VIV、VIW 相電流検出信号
UH、UL、VH、VL、WH、WL、UH0、UL0、VH0、VL0、WH0、WL0 六相制御信号
VZ 誘導電圧ゼロクロス点検出信号
Vs エッジ検出信号
Vb1、Vb2、Vbn ベース電圧切換信号
Vp PWM制御信号
VPWM PWM信号
SQ 印加電力切換信号
RI 全電流値検出抵抗
RIU、RIV、RIW 相電流検出抵抗
RUH1、RUH2、RUHn、RVH1、RVH2、RVHn、RWH1、RWH2、RWHn、RUL1、RUL2、RULn、RVL1、RVL2、RVLn、RWL1、RWL2、RWLn ベース電圧設定抵抗
Rs1、Rs2、Rsm 降圧抵抗
Q1、Q2、Qm 電流スイッチング素子
D1、D2、Dm ツェナーダイオード
P1、P2、Pm ベース電圧切換信号[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a drive control device and a drive control for a brushless motor that detects a magnetic pole position of a rotor by detecting a zero cross of an induced voltage induced in a stator winding and switches from external synchronization control of startup to steady feedback control. It is about the method. In particular, the present invention relates to a drive control device and a drive control method for performing sensorless drive of a high-output, high-rotation brushless motor.
[0002]
[Prior art]
In recent years, in the trend of reducing the size and weight of various devices, it has been desired to reduce the size and weight of brushless motors for incorporating devices.
[0003]
As a drive control device for driving such a brushless motor, a drive control device using a Hall IC is conventionally known. However, a drive control device using a Hall IC or the like has a problem that the Hall IC has to be mounted at a position where the magnetic pole position of the rotor can be detected, and the brushless motor becomes larger and the number of wires increases. .
[0004]
As one of the means for solving the problem, there is provided a drive control device for a brushless motor that detects a magnetic pole position of a rotor by detecting a zero cross of an induced voltage induced in a stator winding.
[0005]
FIG. 14 is a block diagram showing a device configuration of a conventional brushless motor drive control device.
[0006]
In FIG. 14, 101 is a stator of a brushless motor, 102u, 102v, and 102w are three-phase-connected stator windings that generate a driving magnetic field in the
[0007]
The
[0008]
[0009]
One end of the neutral
[0010]
The operation of the conventional brushless motor drive controller configured as described above will be described below.
[0011]
FIG. 15 is a diagram showing the time change of the terminal voltage of each stator winding in FIG.
In FIG. 15, A is the terminal voltage V.U, VV, VWZero cross point (neutral potential VNTerminal voltage VU, VV, VWB is a commutation point where the current of each stator winding 102u, 102v, 102w is commutated.
[0012]
The
[0013]
In such six-phase control, two of the
[0014]
Here, as an example, the terminal voltage V applied to the stator winding 102wWThe waveform of P is explained as follows.1Then, the
[0015]
Terminal voltage V applied to
[0016]
The
[0017]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional brushless motor, when the current flowing through the
[0018]
FIG. 16 is a diagram showing a time change of the terminal voltage of each stator winding in FIG. 14 when the drive current is large.
[0019]
In FIG. 16, P1~ P6Corresponds to each section given the same reference numeral in FIG. 15, and B is a commutation point where the current of each of the
[0020]
When the current flowing through the
[0021]
The drive control device for a brushless motor according to the present invention solves the above-described conventional problems, suppresses surge voltage, reduces electromagnetic noise of the motor, and is fixed even when the current flowing through the stator winding of the brushless motor is large. An object of the present invention is to provide a drive control device for a brushless motor capable of detecting a zero cross point generated in a child winding and capable of sensorless drive control.
[0022]
The drive control method of the brushless motor of the present invention solves the above-mentioned conventional problems, suppresses the surge voltage, reduces the electromagnetic noise of the motor, and is fixed even when the current flowing through the stator winding of the brushless motor is large. It is an object of the present invention to provide a brushless motor drive control method capable of detecting a zero-cross point generated in a child winding and capable of sensorless drive control.
[0023]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, a drive control device for a brushless motor according to the present invention includes a plurality of stator windings connected at one point and a permanent magnet rotor that is rotationally driven by a magnetic field generated by each stator winding.AndA drive control device for a brushless motor provided with a drive circuit having a plurality of commutator elements and switching a current to be supplied to a stator winding by switching each commutator element, and a terminal voltage of each stator winding A zero-cross point detector that detects the zero-cross point and outputs a zero-cross point detection signal corresponding to each of the stator windings, and an induced voltage that is induced in the stator windings by the rotation of the permanent magnet rotor is detected as a terminal voltage. A feedback control signal generator for controlling the phase switching of each commutator element by extracting an induced voltage zero cross point that is a zero cross point in each section from each zero cross point detection signal and delaying a certain electrical angle from the induced voltage zero cross point, and a commutator Suppresses the power applied to the stator winding from a certain time before the switching point where the element is switched to the switching point. And applying the power control unit for performing control to,A variable output voltage source for supplying a voltage to be applied to the drive circuit, or a variable output current source for supplying a current to be applied to the drive circuit;WithThe applied power control unit performs control to suppress the voltage applied by the voltage source to the drive circuit or the current applied by the current source to the drive circuit a predetermined time before the switching point.
[0024]
With this configuration, even when the current flowing through the stator winding of the brushless motor is large, the electromagnetic noise of the motor is low, the zero-cross point generated in the stator winding can be detected, and the brushless capable of sensorless drive control A motor drive control device can be provided.
[0025]
In order to solve the above-described problems, a drive control method for a brushless motor according to the present invention includes a plurality of stator windings connected at one point, a permanent magnet rotor that is rotationally driven by a magnetic field generated by each stator winding, and A method for controlling the driving of a brushless motor, comprising: a zero-cross point detection process for detecting a zero-cross point of each terminal voltage from terminal voltages of a plurality of stator windings; and a stator winding by rotating a permanent magnet rotor The magnetic pole position detection process for extracting the induced voltage zero-cross point, which is the zero-cross point in the interval in which the induced voltage induced at the terminal is detected as the terminal voltage, from the zero-cross point detection signal of each terminal voltage, and a constant electrical angle from the induced voltage zero-cross point The current switching process that switches the phase of the current that is applied to the stator winding with a delay, and the switching is performed from a certain time before the switching point that switches the current that is applied to the stator winding. And suppressing applied power suppression process the power to be applied between the stator windings to,An applied power suppression process that suppresses power applied to the stator winding during a period from a predetermined time before the switching point for switching the current to be passed through the stator winding to the switching point, the applied power suppression process, The power applied to the stator winding is lowered by a waveform approximating a sine wave a predetermined time before the switching point..
[0026]
With this configuration, even when the current flowing through the stator winding of the brushless motor is large, the electromagnetic noise of the motor is low, the zero-cross point generated in the stator winding can be detected, and the brushless capable of sensorless drive control A motor drive control method can be provided.
[0027]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In order to achieve this object, a brushless motor drive control device according to
[0028]
(1) In each phase, an induced voltage induced by the rotation of the permanent magnet rotor appears in the terminal voltage of the stator winding that is not energized. Also, at the switching point, the current flowing through the stator winding is commutated by switching of the commutator element, and a back electromotive force is induced in the stator winding, and this back electromotive force is released through the freewheeling diode, so that the surge voltage The pulse is generated. The zero cross point detector detects the zero cross point of the induced voltage (inductive voltage zero cross point) and the zero cross point of the surge voltage pulse. The induced voltage zero cross point is delayed from the switching point by a certain electrical angle (90 degrees for a single phase). The zero cross point of the surge voltage appears at the switching point due to the rise of the pulse, and then appears again at the fall of the pulse. The feedback control signal generator extracts the induced voltage zero-cross point from these zero-cross points, delays a certain electrical angle from the induced voltage zero-cross point, switches the commutator elements, and feeds back the rotational position of the permanent magnet rotor. Perform phase switching control.
[0029]
(2) The applied power control unit suppresses the power applied to the stator winding from a certain time before the switching point to the switching point, so that the energy of the magnetic field accumulated in the stator winding at the switching point is It is suppressed. Therefore, even when the current flowing through the stator winding is large, such as a high-power, high-speed brushless motor, the back electromotive force induced in the stator winding at the switching point is suppressed, and the pulse width of the surge voltage is Decrease. As a result, the release of the surge voltage is terminated before the zero cross point of the induced voltage, the surge voltage pulse is prevented from being superimposed on the induced voltage zero cross point, and the feedback control signal generator detects the induced voltage zero cross point. It becomes possible to control the phase switching of the commutator element that feeds back the rotational position of the permanent magnet rotor.
[0030]
(3) Since the pulse width of the surge voltage is narrow, it is possible to reduce electromagnetic noise during phase switching.
[0031]
Here, as a method of suppressing the power applied to the stator winding, a method of reducing the drive current supplied to the stator winding or a method of pulse width modulating the drive current supplied to the stator winding is used. It is done.
[0032]
In addition, the applied power control unit is based on the zero cross point induced by the surge voltage pulse generated in any stator winding at the switching point or the induced voltage zero cross point extracted by the feedback control signal generation unit. Control is performed to suppress the power applied to the stator winding from the point delayed for a certain time to the next switching point.
[0033]
(4) Since the applied power control unit suppresses the voltage applied by the voltage source to the drive circuit or the current applied by the current source to the drive circuit before the switching point, the drive current supplied to the stator winding is suppressed. The effect that
[0034]
According to a second aspect of the present invention, there is provided the brushless motor drive control device according to the first aspect, wherein the applied power control unit is configured to apply a voltage or a voltage applied to the drive circuit by the voltage source a predetermined time before the switching point. Control is performed to drop the current applied to the drive circuit with a waveform approximating a sine wave. With this configuration, the following operation is obtained.
[0035]
(1) The applied power control unit determines whether a voltage or current source that the voltage source applies to the drive circuit a predetermined time before the switching point in response to a change in magnetic flux density that the permanent magnet rotor creates in the stator winding. The current applied to the drive circuit is suppressed, so that a reduction in the power efficiency of the brushless motor is suppressed, and the drive current supplied to the stator winding is suppressed.
[0036]
(2) Almost no surge voltage is generated, and the zero cross point can be reliably detected.
[0037]
(3) No electromagnetic noise caused by surge voltage is generated.
[0038]
The invention according to
[0039]
Here, the applied power control unit performs A / D conversion on the output of the current detection unit, and determines the magnitude and time of the applied power to be reduced, which is the amount of suppression of the applied power, according to the value and the size. .
[0040]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided the brushless motor drive control device according to the first or second aspect, wherein the current detection unit detects the total current value or the phase current value supplied to the stator winding. And an application for performing a determination to permit suppression of applied power to each stator winding when the total current value or phase current value detected by the current detection unit, or an average value or effective value thereof is larger than a certain value. A power suppression determination unit, and the applied power control unit controls the power applied to each stator winding for a predetermined time before the switching point when suppression of applied power is permitted by the applied power suppression determination unit. With this configuration, the applied power suppression determination unit has a constant total current value or phase current value detected by the current detection unit, or an average value or effective value thereof. Greater than the value To perform the power suppression to be applied to the stator windings, the action that the power efficiency in the case of operating the brushless motor at low output and low-speed is improved is obtained.
[0047]
BookClaims of the invention5The brushless motor drive control method described in 1 is a brushless motor comprising: a plurality of stator windings connected at one point; and a permanent magnet rotor driven to rotate by a magnetic field generated by each stator winding. In the drive control method, a zero cross point detection process for detecting a zero cross point of each terminal voltage from terminal voltages of a plurality of stator windings, and an induced voltage induced in the stator winding by rotation of the permanent magnet rotor Magnetic pole position detection process that extracts the induced voltage zero-cross point, which is the zero-cross point in the interval detected as the terminal voltage, from the zero-cross point detection signal of each terminal voltage, and the stator winding with a certain electrical angle delay from the induced voltage zero-cross point The stator winding is marked between the current switching process for switching the phase of the current applied to the stator and the switching point for a certain time before the switching point for switching the current applied to the stator winding. Suppressing applied power restriction process the power toAndPreparationThe applied power suppression process is characterized in that the power applied to the stator winding is lowered by a waveform approximating a sine wave a predetermined time before the switching point.With this configuration, the following effects can be obtained.
[0048]
(1) In each phase, an induced voltage induced by the rotation of the permanent magnet rotor appears in the terminal voltage of the stator winding that is not energized. At the switching point, the current flowing through the stator winding is commutated to induce a back electromotive force in the stator winding, and a surge voltage pulse is generated by the back electromotive force. Therefore, in the zero cross point detection process, the zero cross point of the induced voltage (the induced voltage zero cross point) and the zero cross point of the surge voltage pulse are detected for each terminal voltage. The induced voltage zero cross point is delayed from the switching point by a certain electrical angle. The zero cross point of the surge voltage appears at the switching point due to the rise of the pulse, and then appears again at the fall of the pulse. In the magnetic pole position detection process, an induced voltage zero cross point is extracted from these zero cross points. Thereafter, in the current switching process, phase switching control is performed by feeding back the rotational position of the permanent magnet rotor by phase-switching the commutator elements with a certain electrical angle delay from the induced voltage zero cross point.
[0049]
(2) In the applied power suppression process, in order to suppress the power applied to the stator winding from a certain time before the switching point to the switching point, the magnetic field energy accumulated in the stator winding at the switching point is It is suppressed. Therefore, even when the current flowing through the stator winding is large, such as a high-power, high-speed brushless motor, the back electromotive force induced in the stator winding at the switching point is suppressed, and the pulse width of the surge voltage is Decrease. As a result, the release of the surge voltage is terminated before the zero cross point of the induced voltage, the surge voltage pulse is prevented from being superimposed on the induced voltage zero cross point, and the induced voltage zero cross point is detected in the zero cross point detection process. It becomes possible to control the phase switching of the commutator element that feeds back the rotational position of the permanent magnet rotor.
[0050]
(3) A circuit for detecting the magnetic pole position of the stator is not necessary.
Here, as a method of suppressing the power applied to the stator winding, a method of reducing the drive current supplied to the stator winding or a method of pulse width modulating the drive current supplied to the stator winding is used. It is done.
[0051]
In the applied power suppression process, the induced voltage zero-cross point extracted in the magnetic pole position detection process or the zero-cross point due to the surge voltage pulse generated in any stator winding at the switching point is used as a reference and constant from that point. Control is performed to suppress the power applied to the stator winding from the time delayed point to the next switching point.
[0052]
(4) The electric power applied to the stator winding a predetermined time before the switching point is suppressed in response to the change in the magnetic flux density created by the permanent magnet rotor inside the stator winding, thereby reducing the power of the brushless motor. The reduction in efficiency is suppressed, and the drive current supplied to the stator winding is suppressed.
[0053]
(5) Almost no surge voltage is generated, and the zero cross point can be reliably detected.
[0054]
(6) Generation of electromagnetic noise due to surge voltage can be prevented.
[0055]
According to a sixth aspect of the present invention, there is provided the brushless motor drive control method according to the fifth aspect, wherein the current detection process for detecting the total current value or the phase current value supplied to the stator winding is performed. In the applied power suppression process, the suppression amount of power applied to each stator winding is determined based on the total current value or phase current value detected in the current detection process, or the average value or effective value thereof. With this configuration, it is possible to optimize the amount of power suppression applied to each stator winding based on the total current value, phase current value, or their average value or effective value. Thus, the power efficiency of the brushless motor is improved.
[0056]
A seventh aspect of the present invention is a brushless motor drive control method according to the fifth aspect of the present invention, comprising: a current detection process for detecting a total current value or a phase current value supplied to the stator winding; Applied power for determining whether to suppress the applied power to each stator winding when the total current value or phase current value detected in the current detection process or the average value or effective value thereof is larger than a certain value A suppression determination process, and the applied power suppression process, when suppression of the applied power to each stator winding is permitted in the applied power suppression determination process, from a certain time before the switching point to the switching point, The configuration is characterized in that the power applied to each stator winding is suppressed. With this configuration, the total current value or phase current value detected by the current detection unit, or the average value or effective value thereof. Is greater than a certain value Only suppression of power applied to the stator winding is performed when, thereby acting as the power efficiency in the case of operating the brushless motor at low output and low-speed is improved is obtained.
[0059]
In the following, the present inventionBasic form andEmbodiments will be described with reference to the drawings.
(BasicForm 1)
FIG. 1 illustrates the present invention.BasicIt is a block diagram which shows the apparatus structure of the drive control apparatus of the brushless motor in the
[0060]
In FIG. 1, 101 is a stator, 102u, 102v and 102w are stator windings, 103 is a permanent magnet rotor, 104 is a drive circuit, 105 to 110 are commutator elements, 111 to 116 are freewheeling diodes, 117 is a drive A power supply, 118 is a bypass capacitor, 120 is a zero-cross point detector, 120u, 120v, and 120w are comparators.
[0061]
[0062]
BookBasicIn this embodiment, the emitter side of the
[0063]
FIG. 2 is a block diagram showing a functional configuration of the control unit of FIG.
In FIG. 2,
[0064]
The feedback three-phase
[0065]
134 is an external synchronous three-phase control signal V when the rotational speed N detected by the
[0066]
135 is a three-phase control signal VA, VB, VC6-phase control signal UH for switching commutator elements 105-110 based on0, VH0, WH0, UL0, VL0, WL0Is a six-phase control signal generator for generating and outputting. 136 is a total current value detection resistor RITotal current detection signal V which is the voltage acrossI
[0067]
The applied power
[0068]
Book configured as aboveBasicA control method of the brushless motor drive control apparatus according to the embodiment will be described below.
[0069]
At the time of starting the brushless motor, the three-phase control
[0070]
When the rotational speed N of the
[0071]
Next, the base voltage switching operation of the control unit will be described in more detail.
FIG. 3 is a flowchart showing the base voltage switching operation of the control unit in FIG. 1, and FIG. 4 is a diagram showing the time change and timing of each signal in FIG. In FIG. 4, A is a zero-crossing point of the induced voltage generated at terminals U, V, and W, B is a commutation point where the current of each stator winding 102u, 102v, 102w is commutated, and C is a base voltage switch. This is the base voltage switching point to be performed.
[0072]
First, the applied power
[0073]
When the commutation point is detected, the base voltage is set to a steady value (a value when the base voltage is not suppressed) (S102), and the base
[0074]
The applied power
[0075]
When the control to suppress the base voltage is permitted by the applied power
[0076]
Next, the base
[0077]
Thereafter, the process returns to step S101 again and the same operation is repeated.
At this time, the waveform of the signal of each part in FIG. 1 is as shown in FIG.
[0078]
The six-phase control signals UH, UL, VH, VL, WH, WL, which are base voltages of the
[0079]
As a result, the current flowing through the
[0080]
At the commutation point B, the six-phase control signals UH, UL, VH, VL, WH, WL are switched and returned to the original voltage values again.
[0081]
At this time, the total current value detection resistor RITotal current detection signal V which is a voltage generated at both ends ofIIs as shown in FIG. The applied power
[0082]
Also bookBasicIn this embodiment, the timing for suppressing the base voltage is determined as the time when the timer is started and delayed by a predetermined time triggered by the rise of the surge voltage pulse (commutation point B). It may be determined as a time point when the timer is started by delaying (point E in FIG. 4) or the zero cross point A as a trigger and delayed by a certain time.
[0083]
Also bookBasicIn the embodiment, the applied power
[0084]
(BasicForm 2)
FIG. 5 illustrates the present invention.BasicIt is a block diagram which shows the apparatus structure of the drive control apparatus of the brushless motor in the
[0085]
In FIG. 5, 101 is a stator, 102u, 102v and 102w are stator windings, 103 is a permanent magnet rotor, 104 is a drive circuit, 105 to 110 are commutator elements, 111 to 116 are freewheeling diodes, and 117 is a drive. Power supply, 118 is a bypass capacitor, 119U and 119L are neutral potential generating resistors, 120 is a zero-crossing point detection unit, 120u, 120v, and 120w are comparators. Therefore, the description is omitted. UH, UL, VH, VL, WH, WL, UH0, UL0, VH0, VL0, WH0, WL0Is a six-phase control signal, iu, Iv, IwIs the drive current, VU, VV, VWIs the terminal voltage, VU0, VV0, VW0Is the zero cross point detection signal, these areBasicThe first embodiment is the same as the first embodiment, and the same reference numerals are given and description thereof is omitted.
[0086]
[0087]
The
[0088]
[0089]
Six-phase control signal UH of
[0090]
FIG. 6 is a block diagram showing a functional configuration of the control unit of FIG.
In FIG. 6, 121 is a control unit, 131 is an external synchronization control unit, 132 is a feedback three-phase control signal generation unit, 133 is a rotation speed detection unit, 134 is a three-phase control signal switching unit, and 135 is a six-phase control signal generation unit. 136 is a current detection unit, 137 is an applied power suppression determination unit, VAi, VBi, VCiIs the external synchronous three-phase control signal, VAf, VBf, VCfIs the feedback three-phase control signal, VA, VB, VCIs a three-phase control signal, UH0, UL0, VH0, VL0, WH0, WL0Is a six-phase control signal, VZIs the induced voltage zero cross point detection signal, VsIs the edge detection signal, VpIs a PWM control signal, and these are the same as those in FIGS.
[0091]
However, the
[0092]
161 is an applied power control unit, and 162 is a PWM control unit.
When the application power
[0093]
Book configured as aboveBasicA control method of the brushless motor drive control apparatus according to the embodiment will be described below.
[0094]
At the time of starting the brushless motor, the three-phase control
[0095]
When the rotational speed N of the
[0096]
Next, the switching operation of the applied power of the control unit will be described in more detail.
FIG. 7 is a flowchart showing the switching operation of the applied power of the control unit in FIG. 5, and FIG. 8 is a diagram showing the time change and timing of each signal in FIG. In FIG. 8, A is a zero crossing point of the induced voltage generated at terminals U, V, and W, B is a commutation point for commutating the currents of the
[0097]
First, the applied power
[0098]
When the commutation point is detected, if the PWM control is being performed, the PWM control is stopped (S202), the applied
[0099]
When the six-phase control signal UL is HIGH immediately before the commutation point (S204), the applied power
[0100]
When the control to suppress the applied power is permitted by the applied power
[0101]
Next, the applied
[0102]
Thereafter, the process returns to step S201 again and the same operation is repeated.
At this time, the waveform of the signal of each part in FIG. 5 is as shown in FIG.
[0103]
The six-phase control signals UH, UL, VH, VL, WH, and WL, which are base voltages of the
[0104]
At the commutation point B, the PWM control of the six-phase control signals UH, UL, VH, VL, WH, WL is terminated, and the original power value is applied again to the
[0105]
At this time, the total current I flowing through the
[0106]
Also bookBasicIn this embodiment, the timing to suppress the applied power is determined as the time when the timer is started and delayed by a fixed time with the rise of the surge voltage pulse (commutation point B) as a trigger, but with the zero cross point A as a trigger. It may be determined that the timer is started and delayed by a certain time. Also,BasicIn the same manner as in the first embodiment, the applied power
[0107]
Also bookBasicIn the embodiment, the applied power
[0108]
(Form of implementationstate)
FIG. 9 shows an embodiment of the present invention.StateIt is a block diagram which shows the apparatus structure of the drive control apparatus of the brushless motor in O.
[0109]
In FIG. 9, 101 is a stator, 102u, 102v and 102w are stator windings, 103 is a permanent magnet rotor, 104 is a drive circuit, 105 to 110 are commutator elements, 111 to 116 are freewheeling diodes, and 117 is a drive. Power supply, 118 is a bypass capacitor, 120 is a zero cross point detector, 120u, 120v and 120w are comparators, RIIs a total current value detection resistor, UH, UL, VH, VL, WH, WL are six-phase control signals, iu, Iv, IwIs the drive current, VNIs neutral potential, VU, VV, VWIs the terminal voltage, VU0, VV0, VW0Is the zero cross point detection signal, VIAre all current detection signals, which are the same as those in FIG.
[0110]
171 is a current source for adjusting the power source current, Q1~ QmIs a current switching element which is an NPN transistor for switching the current value of the
[0111]
The
[0112]
FIG. 10 is a block diagram showing a functional configuration of the control unit of FIG.
In FIG. 10, 121 is a control unit, 131 is an external synchronization control unit, 132 is a feedback three-phase control signal generation unit, 133 is a rotation speed detection unit, 134 is a three-phase control signal switching unit, and 135 is a six-phase control signal generation unit. 136 is a current detection unit, 137 is an applied power suppression determination unit, VU0, VV0, VW0Is the zero cross point detection signal, VAi, VBi, VCiIs the external synchronous three-phase control signal, VAf, VBf, VCfIs the feedback three-phase control signal, VA, VB, VCIs the three-phase control signal, VIAre all current detection signals, UH, UL, VH, VL, WH, WL are six-phase control signals, VZIs the induced voltage zero cross point detection signal, VsAre edge detection signals, which are the same as those in FIG.
[0113]
[0114]
The applied power
[0115]
A control method of the brushless motor drive control apparatus of the present embodiment configured as described above will be described below.
[0116]
At the time of starting the brushless motor, the three-phase control
[0117]
When the rotational speed N of the
[0118]
Next, the switching operation of the applied power of the control unit will be described in more detail.
FIG. 11 is a flowchart showing the switching operation of the applied power of the control unit in FIG. 9, and FIG. 12 is a diagram showing the time change and timing of each signal in FIG. In FIG. 12, A is a zero-cross point of the induced voltage generated at terminals U, V, and W, B is a commutation point for commutating the currents of the
[0119]
First, the applied power
[0120]
When the commutation point is detected, the power supply
[0121]
Next, the applied power
[0122]
When the control for suppressing the applied power is permitted by the applied power
[0123]
Next, the power supply
[0124]
Thereafter, the process returns to step S301 again and the same operation is repeated.
At this time, the waveform of the signal of each part in FIG. 9 is as shown in FIG.
[0125]
Voltage V with respect to the ground potential on the emitter side of
[0126]
At the commutation point B, the base voltage switching signal is P1The power supply current is returned to the original current value again.
[0127]
At this time, the total current value detection resistor RITotal current detection signal V which is a voltage generated at both ends ofIIs as shown in FIG. The applied power
[0128]
Further, in this embodiment, the timing for suppressing the base voltage is determined as a point in time when the timer is started and delayed by a fixed time with the rising edge of the surge voltage pulse (commutation point B) as a trigger. Alternatively, it may be determined as the time when the timer is started and delayed by a predetermined time with the falling edge of the pulse (point E in FIG. 12) or the zero cross point A as a trigger.
[0129]
In the present embodiment, the applied power
[0130]
Further, in the present embodiment, when the base voltage of the
[0131]
【The invention's effect】
As described above, according to the drive control apparatus for a brushless motor of the present invention, the following effects can be obtained.
[0132]
According to the first aspect of the present invention, the applied power control unit suppresses the power applied to the stator winding from a certain time before the switching point to the switching point. The energy of the magnetic field stored in is suppressed. Therefore, since the pulse width of the surge voltage can be reduced, the zero cross point detector detects the induced voltage zero cross point even when the current flowing through the stator winding is large, such as a high-power, high-speed brushless motor. Therefore, it is possible to provide a drive control device for a brushless motor capable of sensorless control of phase switching of a commutator element that feeds back the rotational position of a permanent magnet rotor. In addition, since the pulse width of the surge voltage is narrow, it is possible to provide a drive control device for a brushless motor in which electromagnetic noise during phase switching is reduced.The applied power control unit suppresses the drive current supplied to the stator windings by suppressing the voltage applied by the voltage source to the drive circuit or the current applied by the current source to the drive circuit a predetermined time before the switching point. It is possible to provide a drive control device for a brushless motor capable of this.
[0133]
According to invention of
[0134]
According to invention of
[0135]
According to invention of Claim 4,The applied power suppression determination unit suppresses the power applied to the stator winding only when the total current value or phase current value detected by the current detection unit, or the average value or effective value thereof is greater than a certain value. In addition, it is possible to provide a drive control device for a brushless motor with high power efficiency when operating at low output and low rotation.
[0139]
Further, according to the brushless motor drive control method of the present invention, the following effects can be obtained.
[0140]
Claim5According to the invention described in the above, in order to suppress the power applied to the stator winding from a certain time before the switching point to the switching point, the magnetic field energy accumulated in the stator winding at the switching point is suppressed. Is done. Therefore, since the pulse width of the surge voltage can be reduced, the zero cross point detector detects the induced voltage zero cross point even when the current flowing through the stator winding is large, such as a high-power, high-speed brushless motor. Accordingly, it is possible to provide a brushless motor drive control method capable of performing sensorless control by feeding back the rotational position of the permanent magnet rotor in phase switching of the current flowing through the stator winding.In addition, since the power applied to the stator winding a certain time before the switching point is suppressed corresponding to the change in magnetic flux density generated by the permanent magnet rotor inside the stator winding, the power efficiency of the brushless motor is reduced. It is possible to provide a drive control method for a brushless motor in which the decrease is suppressed and the drive current supplied to the stator windings is suppressed. In addition, it is possible to provide a drive control method for a brushless motor that hardly generates a surge voltage, can reliably detect a zero-cross point, and can prevent generation of electromagnetic noise caused by the surge voltage.
[0141]
Claim6According to the invention described inTo provide a drive control method for a brushless motor with high power efficiency by optimizing the amount of power suppression applied to each stator winding based on the total current value, phase current value, average value or effective value thereof. Can do.
[0142]
Claim7According to the invention described inThe applied power suppression determination unit suppresses the power applied to the stator winding only when the total current value or phase current value detected by the current detection unit, or the average value or effective value thereof is greater than a certain value. In addition, it is possible to provide a drive control method for a brushless motor with high power efficiency when operating at low output and low rotation.
[0143]
According to the eleventh aspect of the present invention, the power applied to the stator winding a predetermined time before the switching point is suppressed in response to the change in the magnetic flux density created by the permanent magnet rotor in the stator winding. Therefore, it is possible to provide a drive control method for a brushless motor in which a reduction in power efficiency of the brushless motor is suppressed and a drive current supplied to the stator winding is suppressed. In addition, it is possible to provide a drive control method for a brushless motor that hardly generates a surge voltage, can reliably detect a zero-cross point, and can prevent generation of electromagnetic noise caused by the surge voltage.
[0144]
According to the twelfth aspect of the present invention, the power applied to the stator windings is suppressed by performing pulse width modulation on the base voltage of each commutator element or the voltage applied to the drive circuit a predetermined time before the switching point. A brushless motor drive control method can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 of the present inventionBasicThe block diagram which shows the apparatus structure of the drive control apparatus of the brushless motor in
FIG. 2 is a block diagram showing a functional configuration of the control unit in FIG.
FIG. 3 is a flowchart showing a base voltage switching operation of the control unit in FIG. 1;
FIG. 4 is a diagram showing a time change and timing of each signal in FIG.
FIG. 5 of the present inventionBasicThe block diagram which shows the apparatus structure of the drive control apparatus of the brushless motor in
6 is a block diagram showing a functional configuration of the control unit in FIG. 5;
FIG. 7 is a flowchart showing a switching operation of applied power of the control unit in FIG.
FIG. 8 is a diagram showing a time change and timing of each signal in FIG.
FIG. 9 shows an embodiment of the present invention.StateThe block diagram which shows the apparatus structure of the drive control apparatus of the brushless motor in
10 is a block diagram showing the functional configuration of the control unit in FIG. 9;
11 is a flowchart showing switching operation of applied power of the control unit in FIG. 9;
FIG. 12 is a diagram showing a time change and timing of each signal in FIG. 9;
FIG. 13A is a diagram showing a time change in voltage induced in each phase by a change in magnetic flux.
(B) Voltage V0Diagram showing time change of ‘
FIG. 14 is a block diagram showing a device configuration of a conventional brushless motor drive control device.
FIG. 15 is a diagram showing the time change of the terminal voltage of each stator winding in FIG.
FIG. 16 is a diagram showing the time change of the terminal voltage of each stator winding in FIG. 14 when the drive current is large.
[Explanation of symbols]
101 stator
102u, 102v, 102w Stator winding
103 Permanent magnet rotor
104 Drive circuit
105, 106, 107, 108, 109, 110 Commutator element
105a, 106a, 107a, 108a, 109a, 110a switching circuit
111, 112, 113, 114, 115, 116 Freewheeling diode
117 Drive power supply
118 Bypass capacitor
119u, 119v, 119w, 119U, 119L, 119N Neutral potential generating resistor
120 Zero cross point detector
120u, 120v, 120w comparator
121 Control unit
131 External synchronization controller
132 Feedback three-phase control signal generator
133 Rotation speed detector
134 Three-phase control signal switching section
135 Six-phase control signal generator
136 Current detector
137 Applied power suppression determination unit
138 Base voltage controller
139 Base voltage switching unit
141 Pulse width modulator
142 F / V converter
143 oscillator
144 Integration circuit
145 Comparator
146, 147, 148, 149, 150, 151 Modulator
161 Applied power control unit
162 PWM controller
171 Current source
181 Power supply current controller
iu, Iv, Iw Drive current
VN Neutral potential
VU, VV, VW Terminal voltage
VU0, VV0, VW0 Zero cross point detection signal
VAi, VBi, VCi External synchronous three-phase control signal
VAf, VBf, VCf Feedback three-phase control signal
VA, VB, VC Three-phase control signal
VI Total current detection signal
VIU, VIV, VIW Phase current detection signal
UH, UL, VH, VL, WH, WL, UH0, UL0, VH0, VL0, WH0, WL0 Six-phase control signal
VZ Inductive voltage zero cross point detection signal
Vs Edge detection signal
Vb1, Vb2, Vbn Base voltage switching signal
Vp PWM control signal
VPWM PWM signal
SQ Applied power switching signal
RI Total current value detection resistor
RIU, RIV, RIW Phase current detection resistor
RUH1, RUH2, RUHn, RVH1, RVH2, RVHn, RWH1, RWH2, RWHn, RUL1, RUL2, RULn, RVL1, RVL2, RVLn, RWL1, RWL2, RWLn Base voltage setting resistor
Rs1, Rs2, Rsm Buck resistor
Q1, Q2, Qm Current switching element
D1, D2, Dm Zener diode
P1, P2, Pm Base voltage switching signal
Claims (7)
複数のコミュテータ素子を有し前記各コミュテータ素子の切り換えにより前記固定子巻線に通電する電流の切り換えを行うドライブ回路と、前記各固定子巻線の端子電圧からゼロクロス点を検出し前記固定子巻線の各々に対応したゼロクロス点検出信号を出力するゼロクロス点検出部と、前記永久磁石回転子の回転により前記固定子巻線に誘導される誘導電圧が前記端子電圧として検出される区間におけるゼロクロス点である誘導電圧ゼロクロス点を前記各ゼロクロス点検出信号から抽出し前記誘導電圧ゼロクロス点から一定の電気角遅延させて前記各コミュテータ素子を相切り換えする制御を行う帰還制御信号生成部と、前記コミュテータ素子の切り換えが行われる切換点の一定時間前から前記切換点までの間前記固定子巻線に印可する電力を抑制する制御を行う印可電力制御部と、前記ドライブ回路に加える電圧を供給する可変出力の電圧源又は前記ドライブ回路に加える電流を供給する可変出力の電流源とを備え、
前記印可電力制御部は、前記切換点の一定時間前に前記電圧源が前記ドライブ回路に加える電圧又は前記電流源が前記ドライブ回路に加える電流を抑制する制御を行うことを特徴とするブラシレスモータの駆動制御装置。A drive control device for a brushless motor comprising a plurality of stator windings connected, and a permanent magnet rotor which is rotated by the magnetic field generated by the said stator coils at a point,
A drive circuit having a plurality of commutator elements and switching a current supplied to the stator winding by switching each commutator element; and detecting a zero cross point from a terminal voltage of each stator winding to detect the stator winding A zero-cross point detector that outputs a zero-cross point detection signal corresponding to each of the lines, and a zero-cross point in a section in which an induced voltage induced in the stator winding by the rotation of the permanent magnet rotor is detected as the terminal voltage A feedback control signal generator for controlling the phase of each commutator element by extracting the induced voltage zero-cross point from each zero-cross point detection signal and delaying a certain electrical angle from the induced voltage zero-cross point, and the commutator element The electric power applied to the stator winding from a certain time before the switching point is switched to the switching point. And applying the power control unit that performs control to suppress, and a current source of variable output for supplying a current applied to the voltage source or the drive circuit of a variable output for supplying a voltage applied to said drive circuit,
The applied power control unit performs control to suppress a voltage applied by the voltage source to the drive circuit or a current applied by the current source to the drive circuit a predetermined time before the switching point . Drive control device.
前記印可電力制御部は、前記電流検出部により検出される前記全電流値若しくは前記相電流値又はそれらの平均値若しくは実効値に基づき前記各固定子巻線に印可する電力の抑制量を決定することを特徴とする請求項1または2記載のブラシレスモータの駆動制御装置。 A current detection unit for detecting a total current value or a phase current value supplied to the stator winding;
The applied power control unit determines a suppression amount of power applied to each stator winding based on the total current value or the phase current value detected by the current detection unit, or an average value or effective value thereof. brushless motor drive control apparatus according to claim 1 or 2, wherein the.
前記印可電力制御部は、前記印加電力抑制判定部により印加電力の抑制が許可されると前記切換点の一定時間前に前記各固定子巻線に印可する電力を抑制する制御を行うことを特徴とする請求項1または2記載のブラシレスモータの駆動制御装置。 A current detection unit that detects a total current value or a phase current value supplied to the stator winding, and the total current value or the phase current value detected by the current detection unit, or an average value or an effective value thereof. An applied power suppression determination unit that performs determination to allow suppression of applied power to each stator winding when greater than a certain value,
The applied power control unit performs control to suppress power applied to each stator winding for a predetermined time before the switching point when suppression of applied power is permitted by the applied power suppression determination unit. The brushless motor drive control apparatus according to claim 1 or 2 .
複数の前記固定子巻線の端子電圧から各端子電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス点検出過程と、前記永久磁石回転子の回転により前記固定子巻線に誘導される誘導電圧が前記端子電圧として検出される区間におけるゼロクロス点である誘導電圧ゼロクロス点を各端子電圧の前記ゼロクロス点検出信号から抽出する磁極位置検出過程と、前記誘導電圧ゼロクロス点から一定の電気角遅延して前記固定子巻線に通電する電流の相切り換えを行う電流切換過程と、前記固定子巻線に通電される電流を切り換える切換点の一定時間前から前記切換点までの間前記固定子巻線に印可する電力を抑制する印可電力抑制過程とを備え、
前記印可電力抑制過程は、前記切換点の一定時間前に前記固定子巻線に印加する電力を正弦波に近似した波形により降下させることを特徴とするブラシレスモータの駆動制御方法。 A brushless motor drive control method comprising a plurality of stator windings connected at one point and a permanent magnet rotor driven to rotate by a magnetic field generated by each stator winding,
A zero-cross point detection process for detecting a zero-cross point of each terminal voltage from a plurality of terminal voltages of the stator winding, and an induced voltage induced in the stator winding by the rotation of the permanent magnet rotor is the terminal voltage. A magnetic pole position detection process for extracting an induced voltage zero-cross point, which is a zero-cross point in a detected section, from the zero-cross point detection signal of each terminal voltage, and the stator winding with a certain electrical angle delay from the induced voltage zero-cross point The current switching process for switching the phase of the current applied to the stator and the power applied to the stator winding from a certain time before the switching point for switching the current applied to the stator winding to the switching point are suppressed. An applied power suppression process to
The brushless motor drive control method characterized in that, in the applied power suppression process, the power applied to the stator winding is lowered by a waveform approximating a sine wave a predetermined time before the switching point .
前記印可電力抑制過程において、前記各固定子巻線に印可する電力の抑制量は、前記電流検出過程により検出される前記全電流値若しくは前記相電流値又はそれらの平均値若しくは実効値に基づき決定することを特徴とする請求項5に記載のブラシレスモータの駆動制御方法。 A current detection process for detecting a total current value or a phase current value supplied to the stator winding;
In the applied power suppression process, the amount of suppression of power applied to each stator winding is determined based on the total current value or the phase current value detected by the current detection process, or an average value or effective value thereof. The brushless motor drive control method according to claim 5 .
前記印可電力抑制過程は、前記印加電力抑制判定過程において前記各固定子巻線への印加電力を抑制が許可されると、前記切換点の一定時間前から前記切換点までの間、前記各固定子巻線に印可する電力を抑制することを特徴とする請求項5に記載のブラシレスモータの駆動制御方法。In the applied power suppression process, when it is permitted to suppress the applied power to the stator windings in the applied power suppression determination process, the fixed power is suppressed from a predetermined time before the switching point to the switching point. 6. The drive control method for a brushless motor according to claim 5, wherein electric power applied to the child winding is suppressed.
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