JP4266174B2 - 排泄物処理パッド - Google Patents

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Description

本発明は、排泄物を収容する排泄物処理パッドに関する。
透液性表面シートおよび不透液性裏面シートとそれらシートの間に介在する吸液性コアとから吸収部が形成され、吸収部の周縁から上方へ延びる表裏面シートが吸収部の上面を覆うカバーシート部分を形成し、カバーシート部分に囲繞された開口が吸収部の中央に形成された縦長の排泄物処理パッドがある(特許文献1参照)。開口を囲繞するカバーシート部分の頂部には、環状に延びる伸縮性弾性部材が収縮可能に取り付けられている。パッドでは、表面シートが親水性繊維不織布から形成され、裏面シートがプラスチックフィルムから形成されている。パッドは、おむつカバーの内側に着脱可能に取り付けられ、おむつカバーを介して使用される。
このパッドは、縦方向に前域および後域と前後域の間に位置する中間域とを有し、前域がパッドの縦方向前方に向かって先細りを呈するとともに、後域がパッドの縦方向後方に向かって先細りを呈し、吸収部の横寸法が中間域で最も広くなっている。パッドは、排泄物を吸収部に収容することができるので、おむつカバーが排泄物で汚れることがなく、さらに、前後域が先細りを呈するので、パッドが着用者の股間部に納まって嵩張ることがない。
特開2000−42033号公報
特許文献1に開示のパッドでは、開口を囲繞するカバーシート部分が低剛性の表裏面シートから形成されているので、パッドの厚み方向へかかるわずかな圧でカバーシート部分が容易に潰れてしまう。カバーシート部分が潰れると、カバーシート部分が排泄物に対する障壁としての機能を失い、吸収部に収容された排泄物がカバーシート部分を乗り越えて開口からパッドの外側に漏れてしまう場合がある。また、このパッドは、吸収部における排泄物の収容容積が小さく、多量の排泄物が排泄されたときに、排泄物の全てを吸収部に収容することができない場合がある。
本発明の目的は、開口を囲繞する開口周縁部を潰れにくい立体的な凸形態に変形させることができ、開口周縁部が排泄物に対する障壁としての機能を失うことがなく、多量の排泄物を収容することができる排泄物処理パッドを提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の前提は、厚み方向へ互いに対向する不透液性上面シートと不透液性下面シートとから構成され、縦方向に前域および後域と前後域の間に位置する中間域とを有し、上面シートを貫通する開口がそれら域のうちの少なくとも中間域における横方向中央に形成され、開口を通過した排泄物を収容する空間が上面シートと下面シートとの間に形成された縦長の排泄物処理パッドである。
前記前提における本発明の特徴は、上下面シートよりも高い剛性を有する台紙が開口を囲繞する上面シートの開口周縁部に固着され、台紙が、開口周縁部の縦方向前方に位置して開口から下面シートに向かって互いの離間寸法が次第に広がる一対の第1折曲線で折曲されるとともに、開口周縁部の縦方向後方に位置して開口から下面シートに向かって互いの離間寸法が次第に広がる一対の第2折曲線で折曲されて、開口周縁部の縦方向前方に位置して第1折曲線間に延びる前壁と、開口周縁部の縦方向後方に位置して第2折曲線間に延びる後壁と、前後壁に連なって第1および第2折曲線間に延びる両側壁とに区画され、台紙の互いに対向する前後壁が開口から下面シートに向かって末広がりに傾斜し、台紙の互いに対向する両側壁が開口から下面シートに向かって末広がりに傾斜し、上面シートの開口周縁部が台紙の前後壁と両側壁とに適従して下面シートの上方へ凸となる立体的な形態に変形し、弾性的に伸縮可能な透水性シートが、下面シートの側に延びる両側壁の外縁に横方向へ伸長下に取り付けられていることにある。このパッドは、下面シートの上方へ凸となる開口周縁部の立体的な形態が台紙によって保持される。
本発明は、以下の実施態様を有する。
(1)本発明の実施態様の一例は、台紙の前壁が第1折曲線の間に位置して開口から下面シートに向かって該第1折曲線から次第に離間する一対の第3折曲線で折曲され、前壁が、第3折曲線の間に延びていて開口周縁部の縦方向後方へ向かって凹む中央部と、第1および第3折曲線の間に延びていて両側壁と対向する両側部とに区画され、台紙の後壁が第2折曲線の間に位置して開口から下面シートに向かって該第2折曲線から次第に離間する一対の第4折曲線で折曲され、後壁が、第4折曲線の間に延びていて開口周縁部の縦方向前方へ向かって凹む中央部と、第2および第4折曲線の間に延びていて両側壁と対向する両側部とに区画されている。
(2)本発明の実施態様の他の一例は、透水性シートには、縦方向に所定寸法離間して横方向へ延びる複数条の伸縮性弾性部材を収縮可能に取り付けられ、両側壁どうしが弾性部材の収縮力によってパッドの横方向内方へ引き寄せられている。
(3)本発明の実施態様の他の一例は、透水性シートが、弾性的な伸縮性を有し、両側壁どうしが透水性シートの収縮力によってパッドの横方向内方へ引き寄せられている。
(4)本発明の実施態様の他の一例は、パッドの後域の面積がパッドの前域と中間域とのそれよりも大きく、後域がパッドの縦方向後方に向かって横方向へ末広がりの袋状を呈する。
(5)本発明の実施態様の他の一例は、台紙の両側壁が台紙の後壁から前壁に向かって先細りを呈し、台紙の後壁の面積が前壁のそれよりも大きい。
(6)本発明の実施態様の他の一例は、排泄物を吸収保持する吸液性コアが上面シートと下面シートとの間に介在して下面シートの内面に接合されている。
(7)本発明の実施態様の他の一例は、台紙のテーバー法に準拠した剛性値が2〜40mN・mの範囲にある。
本発明に係る排泄物処理パッドによれば、上面シートの開口周縁部に固着された台紙が第1および第2折曲線を介して折曲されることで立体的な形態を呈し、開口周縁部が台紙の前後壁と両側壁とに適従して下面シートの上方へ凸となる立体的な形態に変形する。パッドは、開口周縁部が排泄物に対する障壁として機能するので、空間に収容された排泄物が開口周縁部を乗り越えることはなく、排泄物の開口からの漏れを防ぐことができる。パッドは、台紙が上下面シートよりも高い剛性を有するので、背景技術のパッドと比較し、パッドの厚み方向へかかるわずかな圧で開口周縁部が潰れることはなく、台紙によって下面シートの上方へ凸となる開口周縁部の立体的な形態が保持され、開口周縁部が排泄物に対する障壁としての機能を失うことはない。
台紙の前壁が第1および第3折曲線で折曲され、台紙の後壁が第2および第4折曲線で折曲されたパッドでは、第1および第3折曲線の間に延びる前壁の両側部分が両側壁とともにパッドの厚み方向へかかる圧に対する支えとなり、第2および第4折曲線の間に延びる後壁の両側部分が両側壁とともにパッドの厚み方向へかかる圧に対する支えとなるので、パッドの厚み方向にかかる圧に対する台紙の座屈強度が向上し、パッドの厚み方向へ多少の圧がかかったとしても、開口周縁部が潰れることはなく、台紙によって下面シートの上方へ凸となる開口周縁部の立体的な形態を確実に保持することができる。
縦方向に所定寸法離間して横方向へ延びる複数条の伸縮性弾性部材を収縮可能に取り付けた透水性シートが下面シートの側に延びる両側壁の外縁に横方向へ伸長下に取り付けられたパッドは、弾性部材によって台紙の両側壁どうしがパッドの横方向内方へ引き寄せられるので、台紙の立体的な形態を確実に維持することができ、台紙と弾性部材とによって下面シートの上方へ凸となる開口周縁部の立体的な形態を確実に保持することができる。パッドは、その厚み方向へ大きな圧がかかり、開口周縁部が潰れて台紙が扁平になったとしても、圧が解除されると弾性部材の収縮力によって台紙が直ちに立体的な形態に復元し、それによって開口周縁部が下面シートの上方へ凸となる立体的な形態に復元する。
弾性的な伸縮性を有する透水性シートが下面シートの側に延びる両側壁の外縁に横方向へ伸長下に取り付けられたパッドは、透水性シートによって台紙の両側壁どうしがパッドの横方向内方へ引き寄せられるので、台紙の立体的な形態を確実に維持することができ、台紙と透水性シートとによって下面シートの上方へ凸となる開口周縁部の形態を確実に保持することができる。パッドは、その厚み方向へ大きな圧がかかり、開口周縁部が潰れて台紙が扁平になったとしても、圧が解除されると透水性シートの収縮力によって台紙が直ちに立体的な形態に復元し、それによって開口周縁部が下面シートの上方へ凸となる立体的な形態に復元する。
パッドの後域の面積がパッドの前域と中間域とのそれよりも大きく、後域がパッドの縦方向後方に向かって横方向へ末広がりの袋状を呈するパッドでは、後域における空間の排泄物の収容容積が大きく、パッドの使用中に多量の排泄物が排泄されたとしても、排泄物の全てを上下面シートの間に形成された空間に収容することができる。
台紙の両側壁が台紙の後壁から前壁に向かって先細りを呈し、台紙の後壁の面積が台紙の前壁のそれよりも大きいパッドでは、台紙の前壁と両側壁とが着用者の股間部に納まり、開口周縁部が股間部において嵩張ることはない。
排泄物を吸収保持する吸液性コアが下面シートの内面に接合されパッドは、空間に収容された排泄物がコアに吸収保持されるので、排泄物が開口に向かって逆戻りすることはなく、開口からの排泄物の漏れを確実に防ぐことができる。
台紙のテーバー法に準拠した剛性値が2〜40mN・mの範囲にあるパッドは、下面シートの上方へ凸となる開口周縁部の形態が台紙の剛性によって確実に保持されるとともに、開口周縁部の剛性が必要以上に増加せず、パッドの使用中に開口周縁部が着用者の肌に接したとしても、開口周縁部が着用者に不快な刺激を与えることはない。
添付の図面を参照し、本発明に係る排泄物処理パッドの詳細を説明すると、以下のとおりである。
図1,2は、前域24の側から示す排泄物処理パッド20Aの部分破断斜視図と、後域26の側から示す図1のパッド20Aの斜視図とであり、図3は、パッド20Aから台紙30を分離した状態で示す分解斜視図である。図4,5は、図1の4−4線矢視断面図と、図1の5−5線矢視断面図とである。図1,2では、横方向を矢印L、縦方向を矢印Mで示し、厚み方向を矢印Nで示す。なお、上下面シート21,22や台紙30の内面とは、コア23に対向する面をいい、それらの外面とは、コア23に非対向の面をいう。
パッド20Aは、肌当接側に位置する不透液性上面シート21および肌非当接側に位置する不透液性下面シート22と、それらシート21,22の間に介在する吸液性コア23とから構成されている。上下面シート21,22は、パッド20Aの厚み方向へ互いに対向している。パッド20Aは、最大縦寸法が最大横寸法よりも大きい縦長を呈し、縦方向に前域24および後域26と、前後域24,26の間に位置する中間域25とを有する。パッド20Aでは、後域26の面積が前域24と中間域25とのそれよりも大きく、後域26がパッド20Aの縦方向後方に向かって横方向へ末広がりの袋状を呈する。
前域24と中間域25とにおける横方向中央には、上面シート21をその厚み方向へ貫通する縦長の開口27が形成されている。上面シート21と下面シート22との間には、開口27を通過した排泄物を収容する空間28が形成されている。後域26に形成された空間28の排泄物収容容積は、前域24と中間域25とに形成された空間28のそれよりも大きい。開口27を囲繞する上面シート21の開口周縁部29には、上下面シート21,22よりも高い剛性を有する台紙30が固着されている。
上面シート21と下面シート22とは、疎水性繊維不織布31と通気不透液性プラスチックフィルム32とをラミネートした複合シートから形成されている。ゆえに、上下面シート21,22は、それらの剛性が台紙30のそれよりも低い。上面シート21と下面シート22とは、コア23の周縁33から周方向外方へ延びる周縁部34を有する。周縁部34では、上下面シート21,22が互いに重なり合った状態でそれらシート21,22の内面どうしが水密に固着されている。前域24と後域26とにおける下面シート22の外面には、剥離紙35に被覆保護された粘着剤36が塗布されている(図5参照)。
コア23は、パッド20Aの前後域24,26と中間域25とに配置され、下面シート22の内面に接合されている。コア23は、粒子状や繊維状の高吸収性ポリマーとフラッフパルプとの混合物、または、粒子状や繊維状の高吸収性ポリマーとフラッフパルプと熱可塑性合成樹脂繊維との混合物であり、所定の厚みに圧縮されている。コア23は、それの型崩れを防止するため、全体がティッシュペーパーや親水性繊維不織布等の透液性シート69に包被されている。
台紙30は、開口周縁部29に沿って開口27を囲繞する環状を呈し、開口27の側に位置する内周縁37と、内周縁37の反対側に位置する外周縁38とを有する。台紙30は、その外面が上面シート21の内面に固着されている。台紙30は、一対の第1折曲線39と一対の第2折曲線40とを介して折曲され、一対の第3折曲線41と一対の第4折曲線42とを介して折曲されている。
第1折曲線39は、開口周縁部29の縦方向前方に位置し、台紙30の内外周縁37,38間に延びている。第1折曲線39は、横方向へ離間対向し、互いの離間寸法が開口27から下面シート22に向かうにつれて(台紙30の内周縁37から外周縁38に向かうにつれて)次第に広がっている。第2折曲線40は、開口周縁部29の縦方向後方に位置し、台紙30の内外周縁37,38間に延びている。第2折曲線40は、横方向へ離間対向し、互いの離間寸法が開口27から下面シート22に向かうにつれて(台紙30の内周縁37から外周縁38に向かうにつれて)次第に広がっている。台紙30は、第1折曲線39と第2折曲線40とにおいて開口周縁部29の周方向外方へ凸となるように(山折り)折り曲げられている。
第3折曲線41は、第1折曲線39の間に位置し、台紙30の内周縁37において第1折曲線39から分岐して台紙30の外周縁38に達している。第3折曲線41は、横方向へ離間対向し、開口27から下面シート22に向かうにつれて(台紙30の内周縁37から外周縁38に向かうにつれて)第1折曲線39から次第に離間している。第4折曲線42は、第2折曲線40の間に位置し、台紙30の内周縁37において第2折曲線40から分岐して台紙30の外周縁38に達している。第4折曲線42は、横方向へ離間対向し、開口27から下面シート22に向かうにつれて(台紙30の内周縁37から外周縁38に向かうにつれて)第2折曲線40から次第に離間している。台紙30は、第3折曲線41と第4折曲線42とにおいて開口周縁部29の周方向内方へ凸となるように(谷折り)折り曲げられている。
台紙30は、開口周縁部29の縦方向前方に位置して第1折曲線39間に延びる前壁43と、開口周縁部29の縦方向後方に位置して第2折曲線40間に延びる後壁45と、前後壁43,45に連なって第1および第2折曲線39,41間に延びる両側壁44とに区画されている。台紙30では、両側壁44が後壁45から前壁43に向かって先細りを呈し、後壁45の面積が前壁43のそれよりも大きい。前壁43は、第3折曲線41の間に延びていて開口周縁部29の縦方向後方へ向かって凹む台形状の中央部46と、第1および第3折曲線39,41の間に延びていて両側壁44と対向する三角形状の両側部47とに区画されている。後壁45は、第4折曲線42の間に延びていて開口周縁部29の縦方向前方へ向かって凹む台形状の中央部48と、第2および第4折曲線40,42の間に延びていて両側壁44と対向する三角形状の両側部49とに区画されている。
下面シート22の側に延びる両側壁44の外縁38には、透水性シート50が横方向へ伸長下に取り付けられている。透水性シート50には、縦方向に所定寸法離間して横方向へ延びる複数条の伸縮性弾性部材51が収縮可能に取り付けられている。弾性部材51は、横方向へ所定の倍率に伸長させた状態でシート50に固着されている。台紙30の両側壁44は、弾性部材51の収縮力によってパッド20Aの横方向内方へ引き寄せられている。台紙30は、互いに対向する前後壁43,45が開口27から下面シート22に向かって末広がりに傾斜し、互いに対向する両側壁44が開口27から下面シート22に向かって末広がりに傾斜している。台紙30は、開口27を頂として下面シート22の上方へ凸となる立体的な形態を呈する。
開口周縁部29は、台紙30の前壁43に延びる前部位52と、両側壁44に延びる両側部位53と、台紙30の後壁45に延びる後部位54とに区画されている。開口周縁部29では、両側部位53が後部位54から前部位52に向かって先細りを呈し、後部位54の面積が前部位52のそれよりも大きい。前部位52は、前壁43の中央部46に延びる中央部分55と、前壁43の両側部47に延びる両側部分56とに区画されている。後部位54は、後壁45の中央部48に延びる中央部分57と、後壁45の両側部49に延びる両側部分58とに区画されている。開口周縁部29は、台紙30の前後壁43,45の傾斜にともなって互いに対向する前後部位52,54が開口27から下面シート22に向かって末広がりに傾斜し、台紙30の両側壁44の傾斜にともなって互いに対向する両側部位53が開口27から下面シート22に向かって末広がりに傾斜している。開口周縁部29は、台紙30の前後壁43,45と両側壁44とに適従して下面シート22の上方へ凸となる立体的な形態に変形している。
パッド20Aは、下面シート22の上方へ凸となる開口周縁部29の前後部位52,54と両側部位53とが排泄物に対する障壁を形成するので、排泄物が開口周縁部29を乗り越えることはなく、空間28に収容された排泄物が開口27からパッド20Aの外側に漏れることはない。パッド20Aは、台紙30が上下面シート21,22よりも高い剛性を有するので、パッド20Aの厚み方向へわずかな圧がかかったとしても、台紙30の剛性によって開口周縁部29の立体的な形態が保持され、開口周縁部29が容易に潰れることはなく、開口周縁部29が排泄物に対する障壁としての機能を失うことはない。
パッド20Aでは、第1および第3折曲線39,41の間に延びる前壁43の両側部分47が両側壁44とともにパッド20Aの厚み方向へかかる圧に対する支えとなり、第2および第4折曲線40,42の間に延びる後壁45の両側部分49が両側壁44とともにパッド20Aの厚み方向へかかる圧に対する支えとなるので、パッド20Aの厚み方向にかかる圧に対する台紙30の座屈強度が向上し、パッド20Aの厚み方向へ多少の圧がかかったとしても、開口周縁部29が潰れることはなく、台紙30によって開口周縁部29の立体的な形態を確実に保持することができる。
パッド20Aは、弾性部材51の収縮力によって台紙30の両側壁44どうしがパッド20Aの横方向内方へ引き寄せられるので、台紙30の立体的な形態を確実に維持することができ、台紙30と弾性部材51とによって下面シート22の上方へ凸となる開口周縁部29の立体的な形態を確実に保持することができる。パッド20Aは、その厚み方向へ大きな圧がかかり、開口周縁部29が潰れて台紙30が扁平になったとしても、圧が解除されると弾性部材51の収縮力によって台紙30が直ちに立体的な形態に復元し、それによって開口周縁部29が下面シート22の上方へ凸となる立体的な形態に復元する。
パッド20Aは、後域26の面積が前域24と中間域25とのそれよりも大きく、後域26がパッド20Aの縦方向後方に向かって横方向へ末広がりの袋状を呈するので、後域26における空間28の排泄物の収容容積が大きく、パッド20Aの使用中に多量の排泄物が排泄されたとしても、排泄物の全てを空間28に収容することができる。パッド20Aは、台紙30の両側壁44が後壁45から前壁43に向かって先細りを呈し、後壁45の面積が前壁43のそれよりも大きいので、台紙30の前壁43と両側壁44とが着用者の股間部に納まり、開口周縁部29が股間部において嵩張ることはない。
台紙30の剛性値は、2〜40mN・mの範囲にある。台紙30の剛性値が2mN・m未満では、パッド20Aの厚み方向へ圧がかかったときに、台紙30が容易に潰れ、上面シート21の開口周縁部29を下面シート22の上方へ凸となる形態に保持することができない。台紙30の剛性値が40mN・mを超過すると、パッド20Aの使用中に着用者の肌に当接する開口周縁部29が着用者に不快な刺激を与える。なお、台紙30の剛性値は、テーバー法(JIS P 8125)に準拠して測定した。その測定方法は、以下のとおりである。
(1)パッド20Aに使用した台紙30と同一のそれを裁断し、縦寸法50mm×横寸法25mmの測定用サンプルを作成した。剛性値の測定には、(株)安田精機製作所製のテーバースティフネステスターを使用し、サンプルの縦方向と横方向との剛性値を測定した。
(2)次に、測定の手順を説明する。(a)サンプルの厚み(A)を測定する。(b)サンプルを試験機のチャック(下側)の中心に触れる程度に挟み込む。(c)支持ローラとサンプルとの左右隙間の合計を(A)×0.80(mm)に調節する。(d)補助おもり1/2を上にかぶせる。(e)サンプルを左右両方向に回転させ、15度支持刻線と振り子の中心刻とが一致した点で停止し、試験機の目盛りを読み取る。目盛りの左側の数値を(B)とし、目盛りの右側の数値を(C)とする。
(3)サンプルの剛性値は、式:剛性値(N・cm)=((B)+(C))/2×(補助おもり係数)/1000×9.807で算出した。算出したサンプルの縦横方向の剛性値は、2〜40mN・mであり、サンプルの剛性値を台紙30の剛性値とした。
パッド20Aでは、弾性部材51の伸長応力が0.01〜1.5Nの範囲にある。弾性部材51の伸長応力は、弾性部材1本の伸長応力である。弾性部材51の伸長応力が0.01N未満では、弾性部材51の収縮力によって台紙30の両側壁44どうしをパッド20Aの横方向へ十分に引き寄せることができず、パッド20Aの厚み方向へかかる圧が解除されたときに、台紙30が立体的な形態に復元しない場合があり、開口周縁部29が下面シート22の上方へ凸となる立体的な形態に復元しない場合がある。弾性部材51の伸長応力が1.5Nを超過すると、弾性部材51の収縮力によってパッド20Aの横方向へ引き寄せられた台紙30の両側壁44どうしが互いに当接し、開口27がその口を閉じてしまう場合がある。なお、弾性部材51の伸長応力は、以下の方法で測定した。
(1)透水性シート50に取り付けた弾性部材51と同一のそれを測定用サンプル(1本)として用意した。伸長応力の測定には、島津製作所社製の引張り試験機を使用した。
(2)次に、測定の手順を説明する。サンプルの縦方向両端部を引張り試験機のチャックで挟み(チャックによるサンプルの挟み寸法:約10mm、サンプルのチャック間寸法:約100mm)、100mm/minの速度でサンプルを縦方向へ引っ張り、サンプルを300%まで伸長させた後、伸長状態を解除する。再度、試験機を介して100mm/minの速度でサンプルを縦方向へ引っ張り、サンプルを200%まで伸長させ、そのときの試験機にかかる力を測定した。ここで、サンプルを200%まで伸長させるとは、たとえば、サンプルのチャック間寸法が100mmの場合、サンプルを100mmに2.0を乗じた値である約200mmまで伸ばすことである。サンプルの伸長応力は0.01〜1.5Nであり、サンプルの伸長応力を弾性部材51の1本の伸長応力とした。
図6は、パッド20Aの使用状態を示す斜視図であり、パッド20Aがおむつカバー59の内側に取り付けられている。図6では、横方向を矢印L、縦方向を矢印Mで示し、厚み方向を矢印Nで示す。カバー59は、横方向へ延びる両端部60と、縦方向へ延びる両側部61とを有し、縦方向に前胴周り域62および後胴周り域64と、それら胴周り域62,64の間に位置する股下域63とを有する。股下域63では、両側部61がカバー59の横方向内方へ向かって湾曲している。カバー59は、その平面形状が砂時計型を呈する。カバー59は、肌当接側に位置する疎水性繊維不織布65と肌非当接側に位置する通気不透液性プラスチックフィルム66とをラミネートした複合シートから形成されている。両端部60には、横方向へ延びる帯状の胴周り用弾性部材67が収縮可能に取り付けられている。両側部61には、縦方向へ延びる複数条の脚周り用弾性部材68が収縮可能に取り付けられている。それら弾性部材67,68は、不織布65とフィルム66との間に介在し、それらの対向面に固着されている。
後胴周り域64の両側部61には、横方向へ延びる一対のテープファスナ67が取り付けられている。テープファスナ67の自由部には、剥離紙に被覆保護された粘着剤が塗布されている(図示せず)。前胴周り域62におけるフィルム66の外面には、テープファスナ67の自由部を着脱可能に止着する矩形のターゲットテープ68が固着されている。
パッド20Aを使用するには、剥離紙35を剥がして粘着剤36を露出させた後、粘着剤36を介してパッド20Aの下面シート22の外面をカバー59の内側(不織布65)に止着する。パッド20Aをカバー59に止着すると、パッド20Aの前域24がカバー59の前胴周り域62と股下域63とに位置し、中間域25が股下域63に位置するとともに、後域26が股下域63と後胴周り域64とに位置する。上面シート22に形成された開口27は、カバー59の股下域63に位置する。パッド20Aを止着したカバー59を着用者に装着するには、着用者の股間部にカバー59の股下域63を位置させ、後胴周り域64の両側部61を着用者の腹部の側に移動させた後、後胴周り域64の両側部61を前胴周り域62の両側部61の外側に重ね合わせ、粘着剤を介してテープファスナ67の自由部をターゲットテープ68の外面に止着し、前胴周り域62と後胴周り域64とを連結する。前後胴周り域62,64が連結されたカバー59には、胴周り開口と一対の脚周り開口とが形成される(図示せず)。パッド20Aの使用中に排泄された尿や大便は、パッド20Aの開口27を通過して空間28に収容され、コア23に吸収保持される。
図7,8は、他の一例の前域24の側から示す排泄物処理パッド20Bの斜視図と、後域26の側から示す図7のパッド20Bの斜視図とであり、図9は、パッド20Bから台紙30を分離した状態で示す分解斜視図である。図10,11は、図7の10−10線矢視断面図と、図7の11−11線矢視断面図とである。図7,8では、横方向を矢印L、縦方向を矢印Mで示し、厚み方向を矢印Nで示す。
パッド20Bは、肌当接側に位置する不透液性上面シート21および肌非当接側に位置する不透液性下面シート22と、それらシート21,22の間に介在する吸液性コア23とから構成されている。パッド20Bは、縦方向に前域24および後域26と、前後域24,26の間に位置する中間域25とを有する。パッド20Bでは、後域26の面積が前域24と中間域25とのそれよりも大きく、後域26がパッド20Bの縦方向後方に向かって横方向へ末広がりの袋状を呈する。
前域24と中間域25とにおける横方向中央には、上面シート21をその厚み方向へ貫通する縦長の開口27が形成されている。上面シート21と下面シート22との間には、排泄物を収容する空間28が形成されている。後域26に形成された空間28の排泄物収容容積は、前域24と中間域25とに形成された空間28のそれよりも大きい。開口27を囲繞する上面シート21の開口周縁部29には、上下面シート21,22よりも高い剛性を有する台紙30が固着されている。
上面シート21と下面シート22とは、図1のそれらと同一の複合シートから形成され、それらシート21,22の剛性が台紙30のそれよりも低い。コア23の周縁33から周方向外方へ延びる上下面シート21,22の周縁部34では、上下面シート21,22が互いに重なり合った状態でそれらシート21,22の内面どうしが水密に固着されている。前域24と後域26とにおける下面シート22の外面には、剥離紙35に被覆保護された粘着剤36が塗布されている。コア23は、パッド20Bの前後域24,26と中間域25とに配置され、下面シート22の内面に接合されている。コア23は、図1のそれと同一の混合物であり、全体がティッシュペーパーや親水性繊維不織布等の透液性シート69に包被されている。
台紙30は、開口周縁部29に沿って開口27を囲繞する環状を呈し、開口27の側に位置する内周縁37と、内周縁37の反対側に位置する外周縁38とを有する。台紙30は、その外面が上面シート21の内面に固着されている。台紙30は、一対の第1折曲線39と一対の第2折曲線40とを介して折曲されている。
第1折曲線39は、開口周縁部29の縦方向前方に位置し、台紙30の内外周縁37,38間に延びている。第1折曲線39は、横方向へ離間対向し、互いの離間寸法が開口27から下面シート22に向かうにつれて(台紙30の内周縁37から外周縁38に向かうにつれて)次第に広がっている。第2折曲線40は、開口周縁部29の縦方向後方に位置し、台紙30の内外周縁37,38間に延びている。第2折曲線40は、横方向へ離間対向し、互いの離間寸法が開口27から下面シート22に向かうにつれて(台紙30の内周縁37から外周縁38に向かうにつれて)次第に広がっている。台紙30は、第1折曲線39と第2折曲線40とにおいて開口周縁部29の周方向外方へ凸となるように(山折り)折り曲げられている。
台紙30は、開口周縁部29の縦方向前方に位置して第1折曲線39間に延びる前壁43と、開口周縁部29の縦方向後方に位置して第2折曲線40間に延びる後壁45と、前後壁43,45に連なって第1および第2折曲線39,40間に延びる両側壁44とに区画されている。台紙30では、両側壁44が後壁45から前壁43に向かって先細りを呈し、後壁45の面積が前壁43のそれよりも大きい。
下面シート22の側に延びる両側壁44の外縁38には、弾性的な伸縮性を有する透水性シート70が横方向へ伸長下に取り付けられている。台紙30の両側壁44は、透水性シート70の収縮力によってパッド20Bの横方向内方へ引き寄せられている。台紙30は、互いに対向する前後壁43,45が開口27から下面シート22に向かって末広がりに傾斜し、互いに対向する両側壁44が開口27から下面シート22に向かって末広がりに傾斜している。台紙30は、開口27を頂として下面シート22の上方へ凸となる立体的な形態を呈する。
開口周縁部29は、台紙30の前壁43に延びる前部位52と、両側壁44に延びる両側部位53と、台紙30の後壁45に延びる後部位54とに区画されている。開口周縁部29では、両側部位53が後部位54から前部位52に向かって先細りを呈し、後部位54の面積が前部位52のそれよりも大きい。開口周縁部29は、台紙30の前後壁43,45の傾斜にともなって互いに対向する前後部位52,54が開口30から下面シート22に向かって末広がりに傾斜し、台紙30の両側壁44の傾斜にともなって互いに対向する両側部位53が開口30から下面シート22に向かって末広がりに傾斜している。開口周縁部29は、台紙30の前後壁43,45と両側壁44とに適従して下面シート22の上方へ凸となる立体的な形態に変形している。
このパッド20Bは、図1のそれと同様におむつカバーの内側に着脱可能に取り付けられ、おむつカバーを介して使用される。このパッド20Bをおむつカバーに取り付ける手順は、図6のそれと同様であり、その説明は省略する。なお、パッド20Bの使用中に排泄された尿や大便は、パッド20Bの開口27を通過して空間28に収容され、コア23に吸収保持される。
パッド20Bは、下面シート22の上方へ凸となる開口周縁部29の前後部位52,54と両側部位53とが排泄物に対する障壁を形成するので、排泄物が開口周縁部29を乗り越えることはなく、空間28に収容された排泄物が開口27からパッド20Bの外側に漏れることはない。パッド20Bは、台紙30が上下面シート21,22よりも高い剛性を有するので、パッド20Bの厚み方向へわずかな圧がかかったとしても、台紙30の剛性によって開口周縁部29の立体的な形態が保持され、開口周縁部29が容易に潰れることはなく、開口周縁部29が排泄物に対する障壁としての機能を失うことはない。
パッド20Bは、透水性シート70によって台紙30の両側壁44どうしがパッド20Bの横方向内方へ引き寄せられるので、台紙30の立体的な形態を確実に維持することができ、台紙30と透水性シート70とによって下面シート22の上方へ凸となる開口周縁部29の立体的な形態を確実に保持することができる。パッド20Bは、その厚み方向へ大きな圧がかかり、開口周縁部29が潰れて台紙30が扁平になったとしても、圧が解除されると透水性シート70の収縮力によって台紙30が直ちに立体的な形態に復元し、それによって開口周縁部29が下面シート22の上方へ凸となる立体的な形態に復元する。
パッド20Bは、後域26の面積が前域24と中間域25とのそれよりも大きく、後域26がパッド20Bの縦方向後方に向かって横方向へ末広がりの袋状を呈するので、後域26における空間28の排泄物の収容容積が大きく、パッド20Bの使用中に多量の排泄物が排泄されたとしても、排泄物の全てを空間28に収容することができる。パッド20Bは、台紙30の両側壁44が後壁45から前壁43に向かって先細りを呈し、台紙30の後壁45の面積が前壁43のそれよりも大きいので、前壁43と両側壁44とが着用者の股間部に納まり、開口周縁部29が股間部において嵩張ることはない。
台紙30の剛性値は、2〜40mN・mの範囲にある。台紙30の剛性値が2mN・m未満では、パッド20Bの厚み方向へ圧がかかったときに、台紙30が容易に潰れ、上面シート21の開口周縁部29を下面シート22の上方へ凸となる形態に保持することができない。台紙30の剛性値が40mN・mを超過すると、パッド20Bの使用中に着用者の肌に当接する開口周縁部29が着用者に不快な刺激を与える。なお、台紙30の剛性値は、テーバー法(JIS P 8125)に準拠して測定した。その測定方法は、図1のそれと同一である。
パッド20Bでは、透水性シート70の伸長応力が0.01〜1.0Nの範囲にある。透水性シート70の伸長応力が0.01N未満では、シート70の収縮力によって台紙30の両側壁44どうしをパッド20Bの横方向へ十分に引き寄せることができず、パッド20Bの厚み方向へかかる圧が解除されたときに、台紙30が立体的な形態に復元しない場合があり、開口周縁部29が下面シート22の上方へ凸となる立体的な形態に復元しない場合がある。透水性シート70の伸長応力が1.0Nを超過すると、シート70の収縮力によってパッド20Bの横方向へ引き寄せられた台紙30の両側壁44どうしが互いに当接し、開口27がその口を閉じてしまう場合がある。
なお、透水性シート70の伸長応力は、透水性シート70を裁断して縦寸法50mm×横寸法25mmの測定用サンプルを作成し、島津製作所社製の引張り試験機を使用して測定した。透水性シート70の伸長応力の測定手順が弾性部材51の伸長応力の測定手順(2)と異なるのは、以下のとおりである。試験機を介して100mm/minの速度でサンプルを縦方向へ100%まで伸長させ、サンプルの伸長状態を解除することなく、サンプルの100%伸長時の試験機にかかる力を測定した。サンプルの伸長応力は0.01〜1.0Nであり、サンプルの伸長応力を透水性シート70の伸長応力とした。
それらパッド20A,20Bは、開口27が前域24と中間域25との横方向中央に形成されているが、開口27が中間域25の横方向中央のみに形成されていてもよく、前後域24,26と中間域25との横方向中央に形成されていてもよい。また、パッド20A,20Bでは、第1〜第4折曲線39〜41において台紙30に切り込みが入れられていてもよく、台紙30が切断されていてもよい。パッド20A,20Bでは、台紙30の両側壁44の外縁38に透水性シート50,70が取り付けられていなくてもよい。
上面シート21と下面シート22とには、図示の複合シートの他に、疎水性繊維不織布、通気不透液性プラスチックフィルム、2枚以上の疎水性繊維不織布をラミネートした複合不織布のいずれかを使用することもできる。上下面シート21,22には、高い耐水性を有するメルトブローン不織布の両面または片面に高い強度と良好な柔軟性とを有するスパンボンド不織布を重ね合わせた複合不織布(SM不織布、SMS不織布、SMMS不織布)を使用することもできる。透水性シート50には、親水性繊維不織布や多数の開孔を有する疎水性繊維不織布を使用することができる。伸縮性を有する透水性シート70には、親水性かつ伸縮性繊維不織布を使用することができる。
繊維不織布には、スパンレース、ニードルパンチ、メルトブローン、サーマルボンド、スパンボンド、ケミカルボンドの各製法により製造された不織布を使用することができる。不織布の構成繊維には、ポリエステル系、ポリアクリロニトリル系、ポリ塩化ビニル系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリスチレン系を使用することができる。構成繊維には、芯鞘型複合繊維、並列型複合繊維、異型中空繊維、微多孔繊維、接合型複合繊維を使用することもできる。
伸縮性繊維不織布には、メルトブローンやスパンボンドの各製法により製造されたものを使用することができる。伸縮性繊維不織布の構成繊維には、熱可塑性エラストマー樹脂を溶融、紡糸した伸縮性繊維を使用することができる。透水性シート70には、熱可塑性エラストマー樹脂繊維からなる親水性かつ伸縮性繊維不織布の少なくとも片面に、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルのいずれかの熱可塑性合成樹脂を溶融、紡糸した捲縮繊維からなる親水性繊維不織布を重ね合わせた複合不織布を使用することもできる。
台紙30には、バージン紙または古紙を使用することができる。バージン紙や古紙に特に限定はなく、アート紙、色板紙、コート紙、クラフト紙、グラシン紙、ケント紙、建材原紙、コットンペーパー、上質紙、中質紙、白板紙、図画用紙、防湿紙、ボンド紙、マーブル紙、チップボール、化粧板原紙、再生紙等を使用することができる。
上下面シート21,22どうしの固着、上面シート21に台紙30の固着、下面シート22に対するコア23の接合、台紙30に対する透水性シート50,70の固着、透水性シート50に対する弾性部材51の固着には、接着剤、または、ヒートシールやソニックシール等の熱による溶着手段を利用することができる。接着剤には、ホットメルト型接着剤やアクリル系接着剤、ゴム系接着剤を使用することができる。
前域の側から示す排泄物処理パッドの部分破断斜視図。 後域の側から示す図1のパッドの斜視図。 パッドから台紙を分離した状態で示す分解斜視図。 図1の4−4線矢視断面図。 図1の5−5線矢視断面図。 パッドの使用状態を示す斜視図。 他の一例の前域の側から示す排泄物処理パッドの斜視図。 後域の側から示す図7のパッドの斜視図。 パッドから台紙を分離した状態で示す分解斜視図。 図7の10−10線矢視断面図。 図7の11−11線矢視断面図。
符号の説明
20A 排泄物処理パッド
20B 排泄物処理パッド
21 不透液性上面シート
22 不透液性下面シート
23 吸液性コア
24 前域
25 中間域
26 後域
27 開口
28 空間
29 開口周縁部
30 台紙
37 内周縁
38 外周縁
39 第1折曲線
40 第2折曲線
41 第3折曲線
42 第4折曲線
43 前壁
44 両側壁
45 後壁
46 中央部
47 両側部
48 中央部
49 両側部
50 透水性シート
51 伸縮性弾性部材
52 前部位
53 両側部位
54 後部位
55 中央部分
56 両側部分
57 中央部分
58 両側部分
70 透水性シート

Claims (8)

  1. 厚み方向へ互いに対向する不透液性上面シートと不透液性下面シートとから構成され、縦方向に前域および後域と前記前後域の間に位置する中間域とを有し、前記上面シートを貫通する開口が、それら域のうちの少なくとも前記中間域における横方向中央に形成され、前記開口を通過した排泄物を収容する空間が、前記上面シートと前記下面シートとの間に形成された縦長の排泄物処理パッドにおいて、
    前記上下面シートよりも高い剛性を有する台紙が、前記開口を囲繞する前記上面シートの開口周縁部に固着され、前記台紙が、前記開口周縁部の縦方向前方に位置して前記開口から前記下面シートに向かって互いの離間寸法が次第に広がる一対の第1折曲線で折曲されるとともに、前記開口周縁部の縦方向後方に位置して前記開口から前記下面シートに向かって互いの離間寸法が次第に広がる一対の第2折曲線で折曲されて、前記開口周縁部の縦方向前方に位置して前記第1折曲線間に延びる前壁と、前記開口周縁部の縦方向後方に位置して前記第2折曲線間に延びる後壁と、前記前後壁に連なって前記第1および第2折曲線間に延びる両側壁とに区画され、
    前記台紙の互いに対向する前後壁が、前記開口から前記下面シートに向かって末広がりに傾斜し、前記台紙の互いに対向する両側壁が、前記開口から前記下面シートに向かって末広がりに傾斜し、前記上面シートの開口周縁部が、前記台紙の前後壁と両側壁とに適従して前記下面シートの上方へ凸となる立体的な形態に変形し、
    弾性的に伸縮可能な透水性シートが、前記下面シートの側に延びる前記両側壁の外縁に横方向へ伸長下に取り付けられることを特徴とする前記パッド。
  2. 前記台紙の前壁が、前記第1折曲線の間に位置して前記開口から前記下面シートに向かって該第1折曲線から次第に離間する一対の第3折曲線で折曲され、前記前壁が、前記第3折曲線の間に延びていて前記開口周縁部の縦方向後方へ向かって凹む中央部と、前記第1および第3折曲線の間に延びていて前記両側壁と対向する両側部とに区画され、
    前記台紙の後壁が、前記第2折曲線の間に位置して前記開口から前記下面シートに向かって該第2折曲線から次第に離間する一対の第4折曲線で折曲され、前記後壁が、前記第4折曲線の間に延びていて前記開口周縁部の縦方向前方へ向かって凹む中央部と、前記第2および第4折曲線の間に延びていて前記両側壁と対向する両側部とに区画されている請求項1記載のパッド。
  3. 前記透水性シートには、縦方向に所定寸法離間して横方向へ延びる複数条の伸縮性弾性部材を収縮可能に取り付けられ、前記両側壁どうしが、前記弾性部材の収縮力によって前記パッドの横方向内方へ引き寄せられている請求項1または請求項2に記載のパッド。
  4. 前記透水性シートが、弾性的な伸縮性を有し、前記両側壁どうしが、前記透水性シートの収縮力によって前記パッドの横方向内方へ引き寄せられている請求項1または請求項2に記載のパッド。
  5. 前記パッドの後域の面積が、前記パッドの前域と中間域とのそれよりも大きく、前記後域が、前記パッドの縦方向後方に向かって横方向へ末広がりの袋状を呈する請求項1ないし請求項4いずれかに記載のパッド。
  6. 前記台紙の両側壁が、前記台紙の後壁から前壁に向かって先細りを呈し、前記後壁の面積が、前記前壁のそれよりも大きい請求項1ないし請求項5いずれかに記載のパッド。
  7. 排泄物を吸収保持する吸液性コアが、前記上面シートと前記下面シートとの間に介在し、前記下面シートの内面に接合されている請求項1ないし請求項6いずれかに記載のパッド。
  8. 前記台紙のテーバー法に準拠した剛性値が、2〜40mN・mの範囲にある請求項1ないし請求項7いずれかに記載のパッド。
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