JP4265263B2 - 抄紙機のフローシート及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、抄紙機のヘッドボックスに設置され、ヘッドボックス内の紙原料の流れを整流するフローシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
抄紙機を用いて紙を製造する場合、製造される紙の品質を向上させるためには、ヘッドボックスからワイヤに供給される紙原料の量を均一とする必要があるが、ヘッドボックス内で紙原料が大きなサイズの乱流を形成するとヘッドボックスから供給される紙原料の量を均一にすることができない。そこで、ヘッドボックス内の紙原料の流れの渦のサイズを小さくするために、ヘッドボックスにはフローシートと呼ばれる整流用シートが設置される。
【0003】
このフローシートは、特許文献1のように、通常はヘッドボックス内において紙原料の上流側にの一端を固定され、下流側の他端を自由端として紙原料の流れの中に保持するように配設される。これにより、フローシート内の紙原料の流れは整流され、抄紙機により製造される紙の品質を向上させることができる。フローシートをヘッドボックスに使用することで得られる流体的な作用や効果については特許文献1に詳しく記載されている。また、特許文献1にはフローシートの材質についてポリカーボネートやカーボンが使用できることが開示されている。また、特許文献2には、多数の繊維の層を積層して流れ方向(MD)と幅方向(CD)の剛性を設計することのできるフローシートが開示されている。
【0004】
ところで、今日では、カーボン繊維に樹脂を含浸させたプリプレグを作成し、各プリプレグを積層して接着することにより、フローシートが製造されている。プリプレグは、カーボン繊維を直交ないし並列させるように配置し、配置したカーボン繊維に樹脂を含浸させることで薄い一枚のシート状に作製される。次いで複数のシート状のプリプレグを型枠内に積層し、型枠ごとオートクレーブに入れ、オートクレーブ内で型枠の外部から加圧及び加熱を行いながらプリプレグの樹脂が加熱により流動性を持ちプレプレグの間を埋め、不要な樹脂は型の外部に逃がすことによってプリプレグ同士を接着させ硬化させることで、フローシートが成形される。この際、加熱前にプリプレグ間に気泡が残らないように、各プリプレグ間の真空吸引を行なう。
【0005】
フローシートの表面は原料液に含まれる繊維、填料や、ピッチ等の粘着物、カビの繁殖による粘着物等が付着することを防止するため、このようなフローシートは表面が高度に平滑であることが要求される。
本発明によるカーボンフローシートの特徴を明らかにする為に、ヘッドボックスに使用されてきたフローシートの従来技術について更に詳述する。
【0006】
ヘッドボックス用のポリカーボネート製フローシートは1970年代に普及し今でも最も多く使われている。厚みは1mmないし3mmで、長手方向で接合しない一枚のポリカーボネートシートが樹脂メーカで製造されて、比較的安価に材料を入手することができる。材料の代表的な引張り強度は約63Mpaである。素材の算術平均粗さRaは0.1μm以下で、平滑性が非常に優れている。
【0007】
フローシートの先端部分は、そこで発生する後流の渦を小さくする為に、先端の厚みはできるだけ薄く仕上げられており、強度の兼ね合いで一般的に先端が0.5mmになるようにテーパ状に加工されている。3mmのポリカーボネートシートの場合、通常先端から上流側に約75〜150mmの範囲でテーパ状に加工される。
【0008】
フローシートの上流端は、ポリカーボネート製の丸棒に切り込み加工をしたものに差し込まれ、接着されている。このフローシート上流端の丸棒をヘッドボックスの内部に設けられた溝に挿入することで、フローシートは流れの中に係留される。
ポリカーボネートシートは耐食性が高い材料であるが、機械加工面は耐薬品性が低下し、約1.5%濃度で行われる苛性洗浄でも劣化しクラックが入ることがあるので、フローシートをヘッドボックスから取出す必要がある。
【0009】
1980年代にヘッドボックスの流体的な機能を実現する為に、フローシートの形状に厚みを持たせ、流れを積極的に制御する技術が開発された。この為に塩化ビニール製のフローシートが開発され実用化された。塩化ビニールは工業的に最大2.4mまでの材料しか入手できないので、長手方向で数箇所を溶接して接合する必要があった。フローシートの先端はポリカーボネート製のフローシートと同様に、約0.5mmにテーパ状に機械加工していた。塩化ビニールは苛性に強いので、苛性洗浄での劣化の恐れはない。塩化ビニールの機械加工面は、研磨することで算術平均粗さRaが0.2〜0.4μmとなる。塩化ビニールの代表的な引張り強度は約55MPaである。
【0010】
カーボングラファイト製のフローシートは通常、引張り強度が300〜700MPaのものが得られ、ポリカーボネートや塩化ビニールの強度と比較して約5倍から10倍の引張り強度を持っている。このような強度特性を持っていることから、このフローシートは80年代半ばから開発されて一部で使用された。
従来のカーボングラファイト製のフローシートは、複数のシート状のプリプレグを積層し加熱し接合する前に、プリプレグ間に気泡が残らないように、真空吸引を行なう。
【0011】
また、平滑性を向上する為に、カーボンシートを製造したあと塗装を行なうことで、算術平均粗さRaが0.1〜0.2 μmmにまで高めることができる。
【0012】
【特許文献1】
特公昭61−46597号公報
【特許文献2】
特公昭63−50470号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ポリカーボネート製の場合には、上流端の丸棒を接着している場合などには、接着部分の強度が不足しがちであるため、抄紙機の停止時に、接着した部分のフローシートが破損する事があった。また、先端のテーパ部分は機械加工して磨く必要が有り、さらに先端の機械加工した部分は苛性洗浄で劣化してクラックが入りやすくなる課題があった。
【0014】
塩化ビニール製の場合には、長手方向に溶接で接合する必要があり、強度が弱くなる課題があった。
従来のカーボングラファイト製の場合、平滑な表面の製品を作ることができなかった。また、気泡除去のために真空吸引を行なう際、樹脂の流れは少ないので各プリプレグ間の気泡を完全に除去することが困難であった。また、金型の表面に気泡が残存するので、特殊なマットを金型面とフローシートの間に入れて気泡を逃がすことにより、フローシートの表面の気泡を低減する必要があった。この気泡を抜く為のマットの表面粗さが製品に転写されるので、フローシートの表面の平滑性に制限があった。たとえば、この製法で作った製品の算術平均粗さRaは0.4〜0.7μmであった。また、オートクレーブを用いるために大型のチャンバーと樹脂硬化の為の設備が必要であり、このため製造コストが大きくなる課題があった。
【0015】
また、塗装により平滑性を高める方法は実用的な表面粗度にすることが可能であるが、この方法は塗装の接着強度に限界があるために剥離しやすく、特に、シートをステンレス製の溝に差し込んで行く時にその部分の塗装が剥げるといった課題があった。
本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、表面が平滑で且つ取り扱いが容易な、抄紙機のフローシート及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明の抄紙機のフローシートは、抄紙機のヘッドボックスに備えられ、ヘッドボックス内の紙原料の流れを整流するフローシートであって、補強繊維にマトリクス樹脂を含浸させて成形され、該補強繊維に炭素繊維を用い、該補強繊維が、一方向に並列に配置された第一の配列と互いに直交して配置された第二の配列とを組み合わせて配置され、該フローシートの厚み方向及び幅方向の熱膨張率が6×10 -6 /℃以上15×10 -6 /℃以下であり、該フローシートの長手方向の熱膨張率が8×10 -6 /℃以上15×10 -6 /℃以下であることを特徴とする。
また、本発明の抄紙機のフローシートの製造方法は、補強繊維にマトリクス樹脂を含浸させて成形される抄紙機のフローシートの製造方法であって、型に該補強繊維としての炭素繊維を、該フローシートの厚み方向,幅方向,及び長手方向の熱膨張率を6×10 -6 /℃以上15×10 -6 /℃以下とすべく、一方向に並列に配置された第一の配列と互いに直交して配置された第二の配列とを組み合わせて配置して補強繊維積層体とし、該型及び該補強繊維積層体の全体を密閉部材で覆って該密閉部材内を閉空間とし、該閉空間の一端から該閉空間内の空気を吸引しながら、該閉空間の他端から該マトリクス樹脂を該補強繊維積層体に供給して、該マトリクス樹脂を該補強繊維積層体に含浸させ、該マトリクス樹脂を硬化させることを特徴とする(請求項7)。
これによりフローシートは、表面が平滑で取り扱いが容易なものになり、また、第一の配列と第二の配列とを組み合わせて配置することにより、温度変化によりフローシートに生じる歪みを防止することができる。
【0017】
また、該型の表面の平滑さを算術平均粗さRaで0.25μm以下とすれば(請求項10)、表面の平滑さが算術平均粗さRaで0.25μm以下である抄紙機のフローシートを製造することができる(請求項2)。
【0018】
また、幅方向の一端が前記直線状から幅方向に歪む距離は、長手方向全体を通じて1mm以内とすることが好ましい(請求項3)。
また、該型に該補強繊維を配置して該補強繊維積層体とする際に、該フローシート内の、該フローシートの厚みが変化する部分に、厚み方向における補強繊維積層体の厚み中芯面を対象面として面対象となるよう複数の樹脂流れ制御部材を配置し、その後該マトリクス樹脂を含浸させることが好ましい(請求項9)。
【0019】
また、該フローシートが、一方の端部に形成されたホルダ部と、他方の端部に形成されたテーパ部と、該ホルダ部と該テーパ部との間にシート表面から突出するよう延在して形成された流体制御部とを有する形状の場合には、該流体制御部の内部に、該樹脂流れ制御部材として、該流体制御部が延在する方向と同じ方向に延在する中子を配置すればよい(請求項4)。
【0020】
また、該補強繊維積層体の端部に、供給される該マトリクス樹脂を均等に拡散して放出する樹脂拡散部材を配置し、該樹脂拡散部材を介して該マトリクス樹脂を該補強繊維積層体に供給することが好ましい(請求項10)。これにより、マトリクス樹脂を補強繊維積層体に均等に含浸させることが可能となる。
また、該型を2個の型枠から構成し、該型枠のうちの一方を可撓性を有するカールプレートとし、該カールプレートを、他方の型枠の表面の形状を転写して成形することが好ましい(請求項11)。これにより、簡単に型を製造することができ、また、確実にフローシートの表面を平滑にすることができる。
【0021】
また、該フローシートは、該テーパ部の先端部の曲げ強度が40MPa以上であることが好ましい(請求項5)。
また、該フローシートを、幅方向に曲げる場合の曲げ弾性率が、40GPa以上100GPa以下であることが好ましい(請求項6)。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1〜6は本発明の一実施形態としてのフローシートを説明するもので、図1はフローシートを模式的に示す斜視図、図2はフローシートの断面を模式的に示す断面図、図3はフローシートを構成する炭素繊維の配列を説明するための模式的な概要図、図4はフローシートの製造装置の断面を示す模式的な断面図、図5はフローシートの製造過程における樹脂の流れを説明するための模式的な断面図、図6はフローシートの製造装置の要部を模式的に示す要部拡大図である。また、図7は本発明の他の実施例としてのフローシートの断面を模式的に示す断面図である。
[フローシート]
本実施形態のフローシート1は、補強繊維としての炭素繊維に、マトリクス樹脂としてのフェノール樹脂を含浸させた炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastic:以下適宜、CFRPという)で成形されており、表面の平滑さは、算術平均粗さRaで0.25μm以下である。以下、フローシート1について詳細に説明する。
【0023】
本実施形態のフローシート1は、厚み方向から見て矩形となるように成形されており、図1に示すように、幅方向の一方の端部にフローシート1の厚みが増加するよう長手方向に延在して形成されたホルダ部1aを有し、幅方向の他方の端端にフローシート1の厚みが端に向けて次第に小さくなるよう長手方向に延在して形成されたテーパ部1bを有する。さらに、ホルダ部1aとテーパ部1bとの間に、フローシート1の厚みが増加するよう長手方向に延在して形成された流体制御部1cを有する。なお、本実施形態において長手方向とは厚み方向から見て矩形の長辺が延在する方向を意味し、幅方向とは矩形の短辺が延在する方向を意味する。
【0024】
ホルダ部1aは、フローシート1を抄紙機に保持するために形成される部分であり、例えばホルダ部1aを抄紙機のヘッドボックスに形成された係止溝にはめ込むなどすることで、簡単にフローシート1を抄紙機に取り付けることができるようにするために形成されている。
テーパ部1bは、使用時に紙原料の流れを確実に整流するために形成される部分であり、また、流体制御部1cは、使用時に紙原料が乱流を生じる空間を少なくすることによって、紙原料の流れを整流するために形成される部分である。
【0025】
また、フローシート1は図2に示すように、厚み中心面を対象面として面対象に形成されていて、且つ、長手方向に対して垂直な面でフローシート1を切った断面の形状がすべての位置において同じ形状となるよう形成されている。
さらに、フローシート1は、長手方向に延在するよう樹脂流れ制御部材として2本のCFRP製の中子2を流体制御部1cの内部に有している。この中子2は、フローシート1の厚み中心面を対象面として面対象となるように互いに離れて配置されている。また、中子2はともにフローシート1表面から離れるよう配置されている。
【0026】
フローシート1の寸法については特に制限が無く、使用する抄紙機に合わせて様々な寸法で形成することができる。フローシート1の厚みは通常0.5mm以上10mm以下にする。好適には、フローシート1の厚みは1mm以上5mm以下である。フローシート1の幅方向長さは通常200mm以上、好ましくは300mm以上、また、通常1200mm以下、好ましくは1000mmである。通常は、フローシート1の厚みと幅方向長さとの比(幅方向長さ/厚み)は20以上600以下とし、また、幅方向長さと長手方向長さとの比(長手方向長さ/幅方向長さ)は4以上30以下として形成する。なお、ここでフローシート1の厚みは、ホルダ部1a、テーパ部1b、及び流体制御部1c以外の部分の厚みを指す。
【0027】
ホルダ部1aの寸法についても特に制限は無く溝の寸法に合わせて、様々な寸法で形成することができるが、通常は、幅方向は3mm以上20mm以下に形成し、厚みはフローシート1から1.5mm以上5mm以下突出するよう形成する。
テーパ部1bの寸法についても特に制限は無く、様々な寸法で形成することができるが、通常は、幅方向に5mm以上200mm以下に形成し、最も厚みの小さい先端部分の厚みが0.2mm以上1mm以下となるよう形成する。1mm厚さのフローシートの場合、テーパ部1bを設けない場合もある。
【0028】
流体制御部1cの寸法についても特に制限は無く、様々な寸法で形成することができるが、通常は、幅方向は20mm以上200mm以下に形成し、厚みはフローシート1から2mm以上20mm以下突出するよう形成する。
次に、フローシート1内の炭素繊維について説明する。
炭素繊維は、炭素繊維一本一本を並べたシート又は編んだシートとしてフローシート1の厚みに応じて組み合わて配置されており、各炭素繊維の隙間にフェノール樹脂が充填されている。
【0029】
炭素繊維を並べたシートは、図3(a)に示すように、各炭素繊維が一方向に並列に配置された配列(第一の配列)となっており、フェノール樹脂を含浸させる前に炭素繊維がばらばらにならないように一定間隔毎にガラス繊維(図示せず)でまとめられている。また、炭素繊維を編んだシートは、図3(b)にあるように、各炭素繊維が互いに直交して織物状になるように配置された配列(第二の配列)となっている。この第一の配列及び第二の配列に配置されたシートを適宜組み合わせて積層して、それにフェノール樹脂を含浸させることにより、フローシート1は成形される。
【0030】
炭素繊維とフェノール樹脂との比率は、通常、繊維体積含有率Vfが通常15%以上、好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上、また、通常65%以下、好ましくは60%以下、より好ましくは55%以下である。
また、フローシート1を幅方向に曲げる場合の曲げ弾性率は、通常40GPa以上、好ましくは50GPa以上、より好ましくは65GPa以上、また、通常100GPa以下、好ましくは95GPa以下、より好ましくは90GPa以下である。
【0031】
また、フローシート1のテーパ部1bの先端部は通常40MPa以上、好ましくは80MPa以上、より好ましくは150MPa以上である。
上述したようにフローシート1は算術平均粗さRaが0.25μm以下という非常に平滑な表面を有していることから、使用時に紙原料を確実に整流することができ、フローシート表面に汚れが付着することを防止することが可能となる。
【0032】
また、フローシート1の厚みに応じて、炭素繊維を第一の配列と第二の配列とを組み合わせて用いているので、炭素繊維の熱膨張率が繊維が延在する方向とそれに垂直な方向とでは異なっていることを利用して、フローシート1の成形時にフローシート1の厚み方向、幅方向、及び長手方向それぞれの熱膨張率を所定範囲に収めることが可能となる。なお、フローシート1には炭素繊維のほかに第一の配列のシートをまとめる際に用いたガラス繊維が含まれているが、通常はフローシート1中に占めるガラス繊維の比率が非常に小さいため、ガラス繊維の影響は無視できる。ただし、ガラス繊維の影響を考慮して炭素繊維を組み合わせてもよい。また、上記の所定範囲としては、通常6×10-6/℃以上、好ましくは8×10-6/℃以上、より好ましくは10×10-6/℃以上であり、また、通常15×10-6/以下、好ましくは13×10-6/℃以下、より好ましくは12×10-6/℃以下である。
【0033】
上記のようにフローシート1の熱膨張率を所定範囲に収めれば、温度変化によるフローシート1の歪みを防止することが可能となる。即ち、成形後に冷却する時や、抄紙機に取り付けて使用する時などにフローシート1の温度は変化するが、この温度変化によりフローシート1に歪みが生じると抄紙機に取り付けたり紙原料を整流したりできなくなる虞がある。しかしフローシート1の熱膨張率が所定範囲内にあれば、温度変化に伴う歪みは許容できる範囲内に収まる。
【0034】
特に、フローシート1の幅方向の端部に存在するホルダ部1a及びテーパ部1bは、それぞれ歪みの防止を確実に行なう必要がある。詳しく説明すると、まず、ホルダ部1aはフローシート1を保持するための部分であるので、ホルダ部1aが抄紙機側の保持部に合わなくなればフローシート1を抄紙機に取り付けることができなくなる。また、フローシート1を抄紙機に保持できたとしてもホルダ部1aが歪めばフローシート1全体の位置決め精度が低下する原因となる。
【0035】
また、テーパ部1bは紙原料の整流に重要な役割を果たす部分であるので、テーパ部1bの歪みは紙原料の流れが乱れる直接の原因となる。しかしながらホルダ部1a及びテーパ部1bは短い厚み方向や幅方向にくらべて長く形成された長手方向に延在しているので、非常に歪みが生じやすい部分である。
したがって、フローシート1の長手方向の熱膨張率を更に厳密に調整し、延在しているホルダ部1aとテーパ部1bとがそれぞれ長手方向全体を通じて非常に小さい歪みしか生じないようにすることが望まれる。具体的には、厚み方向から見たフローシート1の端部の直線が、幅方向に歪む距離が長手方向を通じて1mm以下であることが好ましい。そのため、本実施形態ではフローシート1の長手方向の熱膨張率は通常6×10-6/℃以上、好ましくは8×10-6/℃以上、より好ましくは10×10-6/℃以上であり、また、通常15×10-6/以下、好ましくは13×10-6/℃以下、より好ましくは12×10-6/℃以下の範囲内に収められる。
【0036】
また、フローシート1はCFRPで形成されているので、従来用いられてきた塩化ビニル製のフローシートなどよりも軽量に、しかも高い強度を得ることができる。例えば、従来の塩化ビニル製のフローシートと比較すれば、約半分の重量で2倍以上の強度を持たせることが可能である。特に、厚さが小さいために壊れやすかったテーパ部の先端についても層間剥離の恐れがなく、5倍から10倍の強度を有することができることはフローシート1の大きな利点である。
【0037】
また、フェノール樹脂は耐薬品性が高いために、抄紙機を苛性洗浄する場合であってもフローシート1を抄紙機から取り外す必要が無く、メンテナンスに要する手間を少なくすることができる。
また、使用する炭素繊維とフェノール樹脂との比率を調整することで、フローシート1の強度、重量、弾性率などを変化させることも可能である。
[フローシートの製造方法]
次に、本実施形態のフローシート1の製造方法を説明する。
【0038】
まず、製造に用いる装置を図4に示して説明する。一方の型枠として形成されたカールプレート3が、他方の型枠として形成された金型4の上に設置されていて、カールプレート3と金型4とでフローシート1の型5が形成されている。カールプレート3及び金型4はそれぞれフローシート1の外形に応じた型形状となっていて、それぞれにホルダ部1a、テーパ部1b、及び流体制御部1cに対応する形状のくぼみが形成されている。
【0039】
カールプレート3は繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastic:以下適宜、FRPという)によって形成されており、金型4を転写することによって製造されている。したがって、カールプレート3と金型4とはそれぞれ同じ型形状をしている。よって、カールプレート3と金型4とはそれぞれ製造するフローシート1の厚みの半分の型として機能する。ただし、フローシート1の形状金型4のテーパ部1b側の先端部分は、製造するフローシート1の全長よりも延長して形成されていて、この延長して形成された型枠部分はカールプレート3は覆わない構成となっている。
【0040】
金型4は表面の平滑さが算術平均粗さRaで0.25μm以下となるよう形成されている。このため、この金型4を転写したカールプレート3の表面の平滑さも算術平均粗さRaで0.25μm以下となっている。
金型の表面は、フライス加工あるいはプレーナで平滑に加工したあと、研磨仕上げを行なう。研磨は研磨紙やカップ砥石を使うことができる。また、電解研磨を併用しても良い。これらの研磨により金型の表面の算術平均粗さRaは現在の製造技術で0.25μmから0.05μmまでは比較的経済的に研磨することができる。
【0041】
さらに、金型4は温水あるいは油で温度を制御し、図示しない長穴を用いて、加熱時の熱膨張による変形を逃がすことができるように構成されている。
このような型5の内部、即ちカールプレート3と金型4との間に、上述したように熱膨張率、曲げ強度、曲げ弾性率などに基づいて、第一の配列と第二の配列とを組み合わせた配置で、補強部材である炭素繊維が配置され、補強繊維積層体としての炭素繊維積層体6が作られている。炭素繊維積層体6の内部の、流体制御部1aに対応する部分の内部には、樹脂流れ制御部材としての中子2が2個配置されている。中子2は長手方向に延在するように、フローシート1の厚み方向中心面、即ち、カールプレート3と金型4との接合面を対象面として面対象に配置されていて、さらに、それぞれ型5からの距離が等しくなり、互いに接しないように配置されている。
【0042】
炭素繊維積層体6の一端には、樹脂拡散部材としての不織布7が取り付けられ、不織布7には、液状のフェノール樹脂を充填したタンク(図示せず)に接続された配管8が当接している。一方、炭素繊維積層体6の他端には、真空ポンプ(図示せず)に接続された配管9が取り付けられている。
さらに、カールプレート3、金型4、不織布7、配管8,9の上面はシート10によって覆われていて、シート10と金型4との隙間はシール部材11によってシールされている。シート10は配管8,9が貫通する部分のみが開放されていて、この部分を配管8,9がそれぞれ通っている。したがって、シート10の内部は密閉部材としてのシート10及びシール部材11によって外部と隔離された閉空間12とされており、閉空間12は配管8,9のみによって外部に繋がるようにされている。
【0043】
フローシート1を製造する製造装置は以上のように構成されている。
この製造装置を用いてフローシート1を製造する時には、まず、配管9を通じて閉空間11内の空気を吸引し、吸引を続けながら、配管8を通じてフェノール樹脂を不織布7に供給する。フェノール樹脂は、閉空間12内の気圧が小さくなっているために、大気圧によって不織布7に押し出されるようにして供給される。そして、フェノール樹脂は不織布7から、不織布7と炭素繊維積層体6とが接触している面の全面から均等に炭素繊維積層体6に向けて放出される。放出されたフェノール樹脂は炭素繊維積層体6に均等に含浸される。なお、図4においてフェノール樹脂の流れの向きを矢印で示したので参照されたい。
【0044】
次いで、炭素繊維積層体6に完全にフェノール樹脂が含浸された後、金型4を加熱して型5内を略90℃に昇温し、熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂を硬化させる。
最後に、不織布7を除去し、他端側のカバープレート3で覆われていない部分、即ち、テーパ部側に金型4が延長して形成された部分で硬化した部分を切り落として、フローシート1が製造される。
【0045】
以上のような製造方法によれば、型5の表面の形状、即ち、カールプレート3及び金型4の表面の形状がフェノール樹脂に転写されるため、カールプレート3及び金型4の表面の平滑さも転写される。したがって、得られるフローシート1の表面の平滑さも算術平均粗さRaで0.25μm以下とすることができる。
また、フローシート1の強度や弾性を制御するには、繊維体積含有率Vfを調整してフローシート1を作ることが好ましいが、従来のようにCFRP製プリプレグを積層する方法では、プリプレグの接着を行なう際に炭素繊維の位置がずれて設計どおりの強度や弾性が得られない虞があった。しかし本実施形態の製造方法であれば接着作業を行なわないので、炭素繊維の位置がずれること無くフローシート1を製造することが可能になり、充分な強度及び弾性を得ることができる。また、プリプレグの接着を行なわない製造方法であるので、できあがるフローシート1は従来のようにプリプレグの剥離により破損してしまうことがない。
【0046】
また、フェノール樹脂を含浸させる際に、炭素繊維積層体6の厚みが大きい部分では、重力によってフェノール樹脂が下方に偏ってしまったり、幅方向端部にはフェノール樹脂が流れなかったりする虞があるが、本実施形態では樹脂流れ制御体である中子2が配置されているために、図5に示すようにフェノール樹脂は中心、上方、及び下方に均等に誘導され、炭素繊維積層体6の全体に均等に含浸されることになる。
【0047】
また、配管9から空気が吸引されることによって閉空間12内には空気が存在しなくなり、このため従来のように気泡などが生じることなく確実にフェノール樹脂は炭素繊維積層体6に含浸する。
なお、FRPで形成されたカールプレート3は可撓性を有するので、フェノール樹脂を含浸させる際に、フェノール樹脂及び炭素繊維積層体6と型5(即ちカールプレート3及び金型4)との隙間を埋めるように密着することができ、これにより、確実に型5の表面の形状を確実にフローシート1に転写することができる。
【0048】
また、不織布7は、炭素繊維積層体6にフェノール樹脂を均等に供給することができるようにする効果のほか、フェノール樹脂を硬化させる際に余分な樹脂を残留させない効果を有する。つまり、配管8と炭素繊維積層体6とを直接に連結していれば、連結部分において炭素繊維積層体6に含浸されず配管8内に残留したフェノール樹脂が硬化してしまい、後で機械的に硬化したフェノール樹脂を除去する作業をすることになる。しかし、図6(a)に示すように配管8から不織布7にフェノール樹脂が供給されるようにすれば、配管8内に残留したフェノール樹脂13は、図6(b)に示すように、不織布7表面で硬化することになる。したがって、不織布7を除去する際に同時に硬化したフェノール樹脂を除去することができ、製造が簡単になる。
【0049】
また、本実施形態の製造方法を用いれば従来のように表面を磨いたり表面に塗装を行なったりしてフローシート1の表面の平滑さを向上させる必要が無く、また、オートクレーブなどを用いて加圧する必要も無いため、従来よりも短時間で、しかも簡単な設備によってフローシートを製造することができる。例えば、長手方向の長さが9mである従来よりも大きいフローシートであっても、短時間で製造することができる。
【0050】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、フローシート1を厚み方向から見て矩形となる形状に形成せず、適宜様々な形状に形成してもよい。また、厚み方向から見て矩形となる形状に形成したとしても、ホルダ部1a、テーパ部1b、及び流体制御部1cは長手方向以外の方向に延在するよう形成してもよい。
【0051】
また、フローシート1にホルダ部1a、テーパ部1b、及び流体制御部1c以外の変形部分を形成してもよく、逆に、ホルダ部1a、テーパ部1b、及び流体制御部1cのうちのいずれかまたは全部を形成しないようにしてもよい。たとえば図7に示すように、流体制御部1cを形成しないでフローシートを製造しても良い。
また、平面形状以外にも、曲がった形状のフローシートを製造することも可能である。
【0052】
また、補強繊維及びマトリクス樹脂以外のものを含んでいてよい。例えば、表面近傍に顔料を含ませれば、見た目によって固体判別することが可能になるほか、顔料の位置や種類を調整することでフローシート1にデザイン性を持たせることが可能となる。ただし、補強繊維及びマトリクス樹脂以外の成分を含ませることで表面の平滑さが損なわれたり、フローシート1に許容できない反りが生じたりすることの無いよう、量、種類、配置などに留意する必要がある。
【0053】
また、補強繊維としては特に制限は無く、炭素繊維以外の繊維を用いてもよいし、複数の繊維を組み合わせて用いても良い。なお、繊維体積含有率や配置は炭素繊維の場合と同様にしてもよいが、用いる補強繊維の種類に応じて調整することが好ましい。補強繊維として用いることができるものの具体例としては、ガラス繊維、ボロン繊維等の無機繊維、アラミド繊維、ポリアミド繊維などの有機繊維などが挙げられる。さらに、第一の配列及び第2の配列以外の配列で配置をしてもよく、例えば不織布状に決まった方向性なく補強繊維を配置することもできる。
【0054】
また、マトリクス樹脂としては特に制限はなく、フェノール樹脂以外の様々な樹脂を用いてもよいし、複数の樹脂を組み合わせて用いても良い。ただしマトリクス樹脂としては熱硬化性樹脂が好ましく、特に120℃以下の温度で硬化する熱硬化性樹脂であることが好ましい。マトリクス樹脂として用いることができる樹脂の具体例としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂などが挙げられる。
【0055】
また、フローシート内に樹脂流れ制御部材としての中子を配置する位置については特に制限は無く、流体制御部以外の部分に設置してもよい。さらに、中子の素材に制限はなく、CFRP以外の様々な素材で形成することができる。
また、カールプレートの素材や製法について特に制限は無く、CFRP以外の素材で、転写以外の製法によって製造しても良い。ただし、可撓性を有する材質であることが好ましい。
【0056】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の抄紙機のフローシートの製造方法によれば、表面が平滑で且つ取り扱いが容易なフローシートを製造することができ、このフローシートによれば、抄紙機のヘッドボックス内の紙原料を確実に整流することができる。また、第一の配列と第二の配列とを組み合わせて配置し、さらに、フローシートの厚み方向及び幅方向の熱膨張率を6×10 -6 /℃以上15×10 -6 /℃以下とし、該フローシートの長手方向の熱膨張率を8×10 -6 /℃以上15×10 -6 /℃以下とすることにより、温度変化によりフローシートに生じる歪みを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのフローシートを模式的に示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態としてのフローシートの断面を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明の一実施形態としてのフローシートを構成する炭素繊維の配列を説明するための模式的な概要図である。
【図4】本発明の一実施形態としてのフローシートの製造装置の断面を示す模式的な断面図である。
【図5】本発明の一実施形態としてのフローシートの製造過程における樹脂の流れを説明するための模式的な断面図である。
【図6】本発明の一実施形態としてのフローシートの製造装置の要部を模式的に示す要部拡大図である。
【図7】本発明の他の実施形態としてのフローシートの断面を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 フローシート
1a (フローシートの)ホルダ部
1b (フローシートの)テーパ部
1c (フローシートの)流体制御部
2 中子(樹脂流れ制御部材)
3 カールプレート
4 金型
5 型
6 炭素繊維積層体(補強繊維積層体)
7 不織布(樹脂拡散部材)
8,9 配管
10 シート
11 シール部材
12 閉空間
13 フェノール樹脂(マトリクス樹脂)
Claims (11)
- 抄紙機のヘッドボックスに備えられ、ヘッドボックス内の紙原料の流れを整流するフローシートであって、
補強繊維にマトリクス樹脂を含浸させて成形され、
該補強繊維に炭素繊維を用い、
該補強繊維が、一方向に並列に配置された第一の配列と互いに直交して配置された第二の配列とを組み合わせて配置され、
該フローシートの厚み方向及び幅方向の熱膨張率が6×10 -6 /℃以上15×10 -6 /℃以下であり、該フローシートの長手方向の熱膨張率が8×10 -6 /℃以上15×10 -6 /℃以下である
ことを特徴とする、抄紙機のフローシート。 - 表面の平滑さが、算術平均粗さRaで0.25μm以下である
ことを特徴とする、請求項1記載の抄紙機のフローシート。 - 幅方向の少なくとも一端が直線状に形成されていて、該一端が前記直線状から幅方向に歪む距離が長手方向全体を通じて1mm以内であることを特徴とする、請求項1又は2記載の抄紙機のフローシート。
- 一方の端部に形成されたホルダ部と、他方の端部に形成されたテーパ部と、該ホルダ部と該テーパ部との間にシート表面から突出するよう延在して形成された流体制御部とを有し、
該流体制御部の内部に、該流体制御部が延在する方向と同じ方向に延在する中子を有することを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の抄紙機のフローシート。 - 該テーパ部の先端部の曲げ強度が40MPa以上であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の抄紙機のフローシート。
- 幅方向に曲げる場合の曲げ弾性率が、40GPa以上100GPa以下であることを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の抄紙機のフローシート。
- 補強繊維にマトリクス樹脂を含浸させて成形する抄紙機のフローシートの製造方法であって、
型に該補強繊維としての炭素繊維を、該フローシートの厚み方向及び幅方向の熱膨張率を6×10-6/℃以上15×10-6/℃以下とし、該フローシートの長手方向の熱膨張率を8×10-6/℃以上15×10-6/℃以下とすべく、一方向に並列に配置された第一の配列と互いに直交して配置された第二の配列とを組み合わせて配置して補強繊維積層体とし、
該型及び該補強繊維積層体の全体を密閉部材で覆って該密閉部材内を閉空間とし、
該閉空間の一端から該閉空間内の空気を吸引しながら、該閉空間の他端から該マトリクス樹脂を該補強繊維積層体に供給して、該マトリクス樹脂を該補強繊維積層体に含浸させ、
該マトリクス樹脂を硬化させることを特徴とする、抄紙機のフローシートの製造方法。 - 該型の表面の平滑さが、算術平均粗さRaで0.25μm以下であることを特徴とする、請求項7記載の抄紙機のフローシートの製造方法。
- 該型に該補強繊維を配置して該補強繊維積層体とする際に、該フローシート内の、該フローシートの厚みが変化する部分に、厚み方向における補強繊維積層体の厚み中芯面を対象面として面対象となるよう複数の樹脂流れ制御部材を配置し、その後該マトリクス樹脂を含浸させることを特徴とする、請求項7又は8記載の抄紙機のフローシートの製造方法。
- 該補強繊維積層体の端部に、供給される該マトリクス樹脂を均等に拡散して放出する樹脂拡散部材を配置し、
該樹脂拡散部材を介して該マトリクス樹脂を該補強繊維積層体に供給することを特徴とする、請求項7〜9の何れか1項に記載の抄紙機のフローシートの製造方法。 - 該型が2個の型枠から構成されていて、該型枠のうちの一方が可撓性を有するカールプレートであり、該カールプレートは、他方の型枠の表面の形状を転写されて成形されていることを特徴とする、請求項7〜10の何れか1項に記載の抄紙機のフローシートの製造方法。
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