JP4264395B2 - 自走式移動車 - Google Patents

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Description

本発明は、検出手段の検出結果に基づいて移動手段を制御する制御手段を備えた自走式移動車に関する。
現在市販されている自走式掃除機は、主に一定の規則に従って又は無作為に、前後直進或いはその場回転を繰り返すことで、室内の掃除を行っている。また、従来の自走式移動車において、所定の間隔だけ走行位置をずらしながら往復することで室内を隈なく走行する移動ロボットが提案されている(特許文献1)。この移動ロボットは、本体の周囲の領域の境界を検知する境界検知手段と、走行手段及び移動方向転換手段を制御して本体の移動を制御する移動制御手段とを具備しており、移動制御手段は直進と反転を繰り返して上記領域を本体が往復移動するように制御し、本体の前方と側方とにそれ以上前進できないような領域の境界を少なくとも2回連続して検知した場合に、移動を終了することにより、簡単な構成で複雑な制御を行うことなく、効率よく領域を走行することを可能にしている。
特開2003−241835号公報(段落[0017]〜[0018]、図1〜図4)
これら従来の自走式掃除機では、主に室内を均一に清掃することは可能である。一方、ユーザが、購入した自走式掃除機を単に室内を均一の割合で走行させるのではなく、例えば、自宅の居間の一角のように特定の範囲を重点的に掃除したい場合がある。しかしながら、そうしたユーザのニーズに対応した走行パターンは自走式掃除機において一般に用意されておらず、またその時々に応じてそうした走行パターンをユーザが作成することは困難である。
ところで、複数の独立したパラメータの最適解又はその近似解を求める手法として、生物の進化を模して求める遺伝的アルゴリズムと称される手法がある。遺伝的アルゴリズムは、例えば、特開2001−84285号公報の段落[0010]から[0012]に記載されているように、各パラメータを遺伝子に、また、一つのパラメータ解を個体に見立て、個体の優劣評価、淘汰や、遺伝子の交叉、突然変異という遺伝的な現象に倣った操作を繰り返すことで、生存競争の果てに環境への適応度がより高い個体が生き残っていく生物進化の仕組みを利用して、最適解又はその近似解を導くことができる。
掃除ロボットや警備ロボットのように、環境を表現する空間的知識である認知地図を持ち、認知地図を確率的に表現することによって、環境変化がある場合でも柔軟に対応可能なロボットとして、認知地図の構成要素ごとに、その構成要素の定義情報とその構成要素に関する確からしさを示す確率情報とを記憶する認知地図記憶手段と、前記認知地図記憶手段に格納された各構成要素の定義情報と確率情報とを用いて確率的に環境を認知する環境認知手段とを備えるものが提案されている(特許文献2)、環境認知手段としては、遺伝的アルゴリズムにより、ある出発点から到着点までの最短コスト経路又は所定の制約条件を満たす経路を現実的な時間で求める手段とすることも提案されている。
特開平9−222852号公報(段落[0010]〜[0014]、[0037]〜[0041]、図1、図3)
また、無人搬送システム等の移動体の経路構成の設計に当たり、常に最適値に近い設計を可能にするため、予め複数の経路構成候補を記憶する経路構成候補データベースから、初期候補選択部により要求仕様に近い1又は複数の経路構成候補を選択し、ここで選択された経路構成候補を用いて、新候補生成部3において例えば遺伝的アルゴリズムなどの最適化手法により新たな経路構成候補を生成する。そして、最適候補選択部において、新たに生成された経路構成候補を含む全候補の中から、評価関数などを用いて最も望ましい経路構成候補を選択し、更に修正部において、上記経路構成候補の構成部品の幾つかを所定のルールに基づいて他の構成部品に交換することによって上記要求仕様により近い経路構成を最適解として求める移動体の経路構成設計装置が提案されている(特許文献3)。
特開2000−66723号公報(段落[0008]、図1〜図2)
自走式移動車においては、通常、走行開始の時点では走行範囲の地図情報が自走式移動車に入力されていない。天井に備えられたカメラから床面を撮影した画像情報に基づいて走行エリアを入力するという手法が考えられるが、カメラ等の撮像設備や入力・設定のソフトウェアの導入にコストがかかる。また、ユーザが自走式移動車の走行制約条件を設定し入力することも、複雑な操作をユーザに課することになる。そこで、自走式移動車において、低コストでユーザが所望する走行経路を決定可能とするため、実際に移動車を走行させながら走行すべき走行経路を学習させる点で解決すべき課題がある。
この発明の目的は、実際に移動車を走行させながら、その走行経路について学習させることで、例えば、ユーザが重点的に移動させたい範囲用のニーズに応じて、走行経路を柔軟に対応させることができる自走式移動車を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明による自走式移動車は、移動手段、自己位置を検出するための検出手段、この検出手段の検出結果に基づいて移動手段を制御する制御手段、及びこの制御手段への入力手段を備えており、制御手段は、移動手段によって実際に辿った複数の走行経路について、入力手段を用いて入力されるユーザの各走行経路に対する評価に基づいて、学習をすることを特徴としている。
この自走式移動車によれば、移動手段によって実際に辿った複数の走行経路についてユーザが入力手段を用いて評価を入力し、制御手段は各走行経路に対するユーザの評価に基づいて走行経路について学習をする。したがって、走行経路は、ユーザの評価を受けて、例えば重点的に移動させたい範囲がある場合にその範囲内を幾度と通過する走行経路のように、ユーザが所望する経路となる。走行経路が定まれば、制御手段は自己位置を検出するための検出手段の検出結果に基づいて移動手段を制御し、移動車はその定められた走行経路を自動走行することができる。
上記の自走式移動車において、走行経路の学習に遺伝的アルゴリズムいられている。遺伝的アルゴリズムは上記のように、複数の独立したパラメータの最適解又はその近似解を生物の進化を模して求める手法である。遺伝的アルゴリズムにおいては、環境適応型の生存競争、即ち、環境への適応度がより高い個体が生き残っていく生物進化の仕組みを利用して、最適解又はその近似解として得られる生き残り経路を、決定すべき走行経路として導くことができる。
遺伝的アルゴリズムを用いて走行経路の学習を行う上記の自走式移動車において、遺伝的アルゴリズムは、自走式移動車が走行経路として走行した重点範囲内の通過地点の座標の数をもとにして、走行経路の動作、座標及び走行方向としてのパラメータと、そのパラメータ解とをそれぞれ遺伝子と個体に見立てて、パラメータの最適近似解を求めることに適用されている。即ち、走行経路は、座標や走行方向をパラメータとする一連のデータと見なすことができるので、パラメータを遺伝子に見立てることで、重点範囲内の通過地点の座標の数をもとにし、各走行毎にユーザがその走行経路について与える評価に基づいて個体の優劣評価、淘汰や、遺伝子の交叉、突然変異という遺伝的な現象に倣った操作を繰り返すことで、最適な遺伝子配列としてのパラメータ解走行経路の最適近似解として得ることができる。
前記遺伝的アルゴリズムが適用される自走式移動車において、重点範囲については、移動手段によって実際に辿った複数の初期走行経路について、入力手段を用いて入力されるユーザの各初期走行経路に対する初期評価に基づいて定めることができる。移動手段によって実際に辿った複数の初期走行経路について、ユーザが入力手段を用いて入力する初期評価に基づいて、移動車が走行すべき重点範囲が定められる。
初期評価に基づいて重点範囲を定める上記の自走式移動車において、各初期走行経路についての初期評価は各初期走行経路が辿る各座標について点数を付与することから成り、重点範囲は点数をすべての走行経路について座標毎の累積値が所定の閾値を超える座標の範囲として得ることができる。即ち、各初期走行経路が辿る各座標について、ユーザの評価の観点から点数を付与し、点数をすべての走行経路について座標毎に累積し、その累積値が所定の閾値を超える座標の範囲として重点範囲が定められる。したがって、重点範囲は、ユーザが重点走行するのが好ましいとした判断が反映して定められる。
ユーザの評価に基づいて走行経路の学習をする上記の自走式移動車において、走行経路の学習によって得られた複数の走行経路のうち評価が最も高い最高評価経路以外の各走行経路について、移動手段によって再度、実際に辿ったときのユーザの評価を入力手段を用いて入力し、最高評価経路を含めてユーザの評価が集計された集計結果に基づいて学習を繰り返すことができる。即ち、学習によって得られた複数の走行経路のうち評価が2番手以下の各走行経路について、移動手段によって再び実際に辿ったときのユーザの評価を入力手段を用いて入力する。最高評価経路を含めてユーザの評価が集計された集計結果に基づいて、再度、走行経路の学習を繰り返すことで、より評価の高い走行経路を求めることができる。
ユーザの評価に基づいて走行経路の学習をする上記の自走式移動車において、ユーザからは必ずしも評価が入力されない場合もある。そうした場合には、上記評価として予め定められた評価を用いることができる。予め定められた評価を用いることで、走行経路の学習の続行を図ることができる。
ユーザの評価に基づいて走行経路の学習をする上記の自走式移動車において、ユーザからは必ずしも評価が入力されない場合もある。そうした場合には、学習を終了することができる。走行経路の学習を終了することで、制御手段の学習動作モードが必要以上に長く継続することが回避される。学習は、例えば、学習回数をカウントし、カウント数が所定以上になった場合で、且つユーザからの入力がないときに、終了することができる。
以上述べたように、自走式移動車において、実際に移動車を走行させながら走行経路を学習することにより、制約条件の推定と学習とを同時に行うことができ、また、様々な部屋の形状やユーザの意図に応じてユーザが重点的に移動させたい部分に柔軟に適応することが可能となった。また、別の制約条件を課したい場合には、特に、そうした条件を入力し直すことなく、各走行に対する評価を入力するだけで、制約条件を満たす経路を定めることができる。更に、走行経路の決定に際しては、遺伝的アルゴリズムを用いることで、環境への適応度がより高い個体が生き残っていく生物進化の仕組みを利用して、最適解又はその近似解として得られる生き残り経路を、選択すべき走行経路として決定することができる。
本発明による自走式移動車の実施例を図面の記載に基づいて説明する。図1は、本発明による自走式移動車の一実施例の外観図である。本体1の底面には、左右対向する二つの走行用の駆動輪3,3がそれぞれ取付けられており、市販の掃除機と同様に、駆動輪3,3から等距離の位置に走行する本体1を支えるための補助輪4が設けられている。本体1の内部には、駆動輪3,3、距離センサ7及び作業部8を制御するための制御部2が設けられている。本体1の周囲には距離センサ7が設けられており、周囲の壁や障害物までの距離を計測することができる。各駆動輪3は駆動モータ5によって駆動され、各駆動モータ5に設けられているエンコーダ6によってその出力回転量を検知することができる。
駆動輪3,3は、制御部2の出力に従い、前進のとき両輪が前進方向に同時に回転し、後退のときは両輪が後退方向に同時に回転する。また、移動車の旋回のときには両駆動輪3,3が異なる方向に回転する。補助輪4は例えばボールキャスタのように、これらの動きに沿って本体1が滑らかに走行できるように自在に回転する。これら前進と後退と左右旋回と停止動作の組合せにより、本体1は室内を自在に走行することができる。このとき、エンコーダ6は、制御部2に駆動モータ5の出力回転量を送信し、制御部2はこれを用いて本体1の移動量を算出することができる。
本体1の前方には作業部8が設けられており、作業部8により例えば床面の掃除作業を行うことができる。作業部8は、本体1の底面に設けられている場合だけでなく、監視用のカメラを搭載するような場合には、本体1の上面に設けることも考えられる。本体1の上面には、ユーザが自走式移動車の走行経路に対する評価を入力するための入力部9が設けられている。この入力結果に応じて、移動車は、それ以降の走行経路について学習を行い、よりユーザの意図に即した経路を走行できるようになっていく。この入力部9は、本体1上ではなくリモコン式でも構わない。
図2、図3を用いて、本体1の走行経路の例とそれに対して制御部2が経路を記憶する方法を説明する。図2において、外周21は部屋の壁のようなものである。また、移動範囲22は外周21内の床面であり、本体1はこの上を自由に動き回ることができる。障害物23は、例えばタンスのような、本体1が侵入できず、回避すべき範囲である。本体1は、距離センサ7からの情報を用いて障害物23を避けつつ、移動範囲22内を移動することができる。
本体1が室内の任意の点Oから出発し、直進、その場回転のいずれかの動作を行うことで、室内を移動する場合を考える。制御部2は、1/1000秒というような、ある一定時間毎のエンコーダ6の出力を積算することで、本体1の自己位置の情報を常に算出・記憶する。これは、本体1の位置と方向を常に把握するための手段であり、天井などに設置されたカメラで本体を撮像することで同様のことを行うことも可能である。
図3は、図2において、本体が点Oを出発し、点Pに移動するまでの経路情報を一覧の表の形式で表した図である(ただし、これは、例として示すもので、図2に示す経路とは対応していない)。図2の点Oを原点にX、Y座標を考え、本体1の向きはY軸と一致する方向を0度とする。制御部2は、図2の経路を図3の表のような複数の移動ステップ31に分割して記憶する。図3の移動ステップ31のうち、動作の欄が直進であるものに関しては、図2の矢印で現れる。開始、終了、回転の場合は、X,Yの移動がないため、図2には現れない。例えばステップ1では、角度90度で(即ち、X軸方向に向かって)座標(0,0)で動作を開始する。移動ステップ2では、直進し、座標(0,1)に到達、角度は90度となる。以下、同様にしてステップ25で終了する。
次に、図4の動作の流れ図に従って、本発明による自走式移動車における動作の流れと走行経路の学習の流れを説明する。括弧内のSを伴う数字は、該当する図4中の処理番号である。
ユーザがスタート(ステップ41、「S41」と略す。以下同じ)を指示すると、経路番号が1に設定される(S42)。次に、経路データが有るか否かが判定される(S43)。S43の判定において、学習の初期においては経路データがないので、本体1は初期走行に移行する(S44)。この初期走行は、ある一定の規則に従って走行しても良いし、無作為に直進と回転を繰り返しても良く、いずれかに特定されない。例えば一定時間走行し、1回の初期走行が終わると本体1は定点に帰還する。初期走行が終了している場合のように経路データがある場合には、S43の判定はYesとなり、経路走行を行う(S45)。S44の初期走行又はS45の経路走行の後、本体1はユーザの評価を要求し、ユーザ評価待ちの状態となる(S46)。ユーザは、その要求に対して、満足度に相当する評価(1,2,3,4,5という5段階評価、又は×△○の3段階評価)を入力することができる。この実施例では、(「○」=1、「△」=0、「×」=−1)という3段階の評価を行うものとする。このとき、例えば、本体1やリモコンに経路の情報を図示してもよいし、掃除のような、室内の状況を確認することで評価が可能な場合には、何も表示しなくてもよい。
ユーザによる評価入力が有るか否かが判定される(S47)。S47においてユーザによる評価入力がある場合には、経路nまで走行したか否かが判定される(S50)。S47においてユーザによる評価入力がない場合には、所定時間が経過したか否か、即ち、評価待ち状態の経過時間が判定される(S48)。S48の判定において所定時間が経過していなければ、S46へ戻って評価待ち状態が継続される。S48の判定において所定時間が経過していれば、予め定められた所定の評価値を付けて(S51)、S50に移行する。S50の判定において経路nまで走行してはいない場合には、1を加算することで経路番号を更新した(S49)上で、S43に戻る。
S50において経路nまで走行したと判定された場合には、ユーザの評価が一度もないか否かが判定される(S52)。ユーザの評価が一度もない場合に、S51で所定の評価値を付けたものばかりであるので、学習停止とされる(S55)。ユーザの評価が少なくとも一度はある場合には、評価が集計され(S53)、更に経路学習が行われる(S54)。S54の経路学習の後、又はS55の学習停止の後、S42に戻る。
図5は、図4におけるnを9とし、9回の初期走行を実施した例を示している。各図の右上の数字はそのときの評価を値に直したものである。また左上の経路番号1〜9は、図中の走行経路を区別するため、左上の経路は経路1、その隣が経路2というように、便宜的に番号を付して略記している(以下の図6,9,10,11でも同様の表記を用いる)。目標範囲61(図中の移動範囲にハッチングしている部分)は、ユーザが移動車に重点的に移動させたい範囲を示している。目標範囲61は、作業部8が掃除を行う場合は重点的に掃除を行う重点清掃範囲であり、作業部8が監視カメラである場合には頻繁に監視を行いたい重点監視場所である。
ユーザは、1回の初期走行に対して、その範囲内を走行している場合は「○」(+1点)、その範囲とかけ離れているものは、「△」(0点)及び「×」(−1)点の評価をつける。
初期走行が9回終了すると、制御部2は、図4においてS53で示したように、その回の評価と経路を集計する。まず、図6のように、各回の評価と通過点との積を取る。地図上で、移動車が通過した座標を1、通過していない座標を0として、各々の座標に各回の評価点と積を取る。次に、各回の積の結果を座標ごとに加算すると、各座標に対して点数が求められる。図7は、図6の各経路の座標ごとの累計をグラフにしたものである。図8は、図7のグラフを閾値で区切ったものであるが、これにより、重点範囲81を特定することが可能となる。図8では、3点以上の点を獲得した範囲が重点範囲81となっており、図5でユーザが意図した目標範囲61に近いものになっている。図8では、閾値を3にしているが、閾値の決定方法は、所定の固定値以外にも、判別基準法(実施例の場合は2)などが考えられる。
次に、図4においてS54で示される走行経路の学習を行う。図9は、図8の結果現れた重点範囲81を図5の走行経路と重ねた図である。走行経路に関しては、進行方向が同じ矢印が続く場合は1つの矢印で略記している。右上の数字は、重点範囲81内に含まれる通過地点の座標の数としての有効座標数91を示している。この通過地点の有効座標数91が多いものほど、優れた走行経路であると考えることができる。この数をもとに、遺伝的アルゴリズムの手法を適用して、走行経路の再配列、淘汰及び経路遺伝子の交配、突然変異という遺伝的現象に倣った処理操作を行う。
図10のように、まず、有効座標数91の高い順に走行経路を並べ替える。その後、有効座標数91の最も高いものは、増殖させ、後に別の走行経路と遺伝子交配させる(図10の経路1と経路2)。走行経路1は初期走行9回の最高評価経路であるため、次回の最高評価経路と比較するため、走行経路1として残し、かつ走行経路2に増殖させる。また、このとき有効座標数が低いものは、有効座標数91の最も高いものと置き換え(淘汰する)、後に遺伝子突然変異させる。実施例では、0点の走行経路は9点の走行経路と置き換えている(図10の走行経路7,8,9)。
次に、淘汰していない走行経路に関して、経路ステップ31の交配を行う。図10の走行経路2から2つずつのペアを作り、経路ステップ31を互いに入れ替える。例えば、走行経路2と走行経路3のペアを作り、走行経路のうち、同じ箇所を通過する部分、即ち各経路上の丸印の部分で交叉させる。交叉の結果、走行経路2と走行経路3は、図11に示すものとなり、図11中の点線部分が入れ替えた走行経路である。走行経路4と走行経路5に関しても同様である。走行経路6のように、2つずつのペアを作った結果余った場合は、走行経路7と擬似的にペアを組み、同様の交叉を行う。ただし、走行経路7は淘汰された走行経路で、走行経路1を突然変異させるために増殖させたものであるため、走行経路7には交叉の結果は反映しない。
次に、淘汰され、走行経路1の結果と入れかえられた走行経路(走行経路7、8、9)に関しては、経路ステップ31を突然変異させたものを新しい走行経路とする。突然変異させる箇所は有効座標以外の任意の経路ステップである。これら交叉と突然変異を行った結果が、図11の走行経路7,8,9となる。突然変異されている走行経路は一点鎖線で示されている。
以上で、走行経路の学習が完了する(S54)。図11の学習結果は、図5の初期走行に比べて目標範囲51を通過する走行経路が多くなっており、ユーザの意図を反映していると考えられる。
次に移動車が起動すると、制御部2は、図11の走行経路1〜9を順番に読み込み(経路1は図9に示す状態から不変)、図4に示すように、経路番号を1に設定して(S42)、フローを再開する。S43では、経路データが有ると判定されるので、S45に移行して経路走行が行われる。実際のその走行1回ごとに、新たにユーザ評価を要求して評価待ちをし(S46)、以降、走行経路が所定の回数(n)に達したら、既に得られている最高評価経路の評価を含めて、評価を集計する(S53)。ユーザの評価が一度もない場合は、初期走行の場合と同様である(S52,S55)。
以上のステップを幾度も繰り返していくことで、自走式移動車は常にユーザが重点的に移動させたいと意図する範囲を移動することが可能となる。
また、学習がユーザの要求レベルに達した場合など、走行が終了し、ユーザに評価入力を要求しても、評価を行わない場合が考えられる。その場合、常にある一定の値を評価値として設定する(S51)か、又は学習を停止(S55)することで、ユーザが永久に評価をし続ける煩わしさを無くすことができる。
本発明による自走式移動車の概要を示す外観図。 本発明による自走式移動車の移動例(座標、移動)と、記憶原理図。 本発明による自走式移動車の移動例(経路ステップ)と、記憶原理図。 本発明による自走式移動車の行動フローチャート。 本発明による自走式移動車の経路学習における初期走行を示す原理図。 本発明による自走式移動車の経路学習の原理図(点数付与)。 本発明による自走式移動車の経路学習の原理図(点数合計と斜めグラフ)。 本発明による自走式移動車の経路学習の原理図(重点範囲)。 本発明による自走式移動車の経路学習の原理図(有効座標数)。 本発明による自走式移動車の経路学習の原理図。 本発明による自走式移動車の経路学習の原理図。
符号の説明
1 本体
2 制御部
3 駆動輪
4 補助輪
5 駆動モータ
6 エンコーダ
7 距離センサ
8 作業部
9 入力部
21 外周
22 移動範囲
23 障害物
31 移動ステップ
61 目標範囲
81 重点範囲
91 有効座標数

Claims (4)

  1. 移動手段、自己位置を検出するための検出手段、前記検出手段の検出結果に基づいて前記移動手段を制御する制御手段、及び前記制御手段への入力手段を備えた自走式移動車であって、
    前記制御手段は、前記移動手段によって実際に辿った複数の走行経路について、前記入力手段を用いて入力されるユーザの前記各走行経路に対する評価に基づいて学習をし、
    前記走行経路の学習には遺伝的アルゴリズムを用いており、
    前記遺伝的アルゴリズムは、前記自走式移動車が前記走行経路として走行した重点範囲内の通過地点の座標の数をもとにして、前記走行経路の動作、座標及び走行方向としてのパラメータと、そのパラメータ解とをそれぞれ遺伝子と個体に見立てて、前記パラメータの最適近似解を求めることに適用されることを特徴とする自走式移動車。
  2. 請求項1に記載の自走式移動車において、前記重点範囲は、前記移動手段によって実際に辿った複数の初期走行経路について、前記入力手段を用いて入力される前記ユーザの前記各初期走行経路に対する初期評価に基づいて定められることを特徴とする自走式移動車。
  3. 請求項2に記載の自走式移動車において、前記各初期走行経路についての前記初期評価は前記各初期走行経路が辿る各座標について点数を付与することから成り、前記重点範囲は前記点数をすべての前記走行経路について前記座標毎の累積値が所定の閾値を超える前記座標の範囲として得られることを特徴とする自走式移動車。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の自走式移動車において、前記走行経路の学習によって得られた複数の前記走行経路のうち評価が最も高い最高評価経路以外の前記各走行経路について、前記移動手段によって再度、実際に辿ったときの前記ユーザの評価を前記入力手段を用いて入力し、前記最高評価経路を含めて前記ユーザの評価が集計された集計結果に基づいて前記学習を繰り返すことを特徴とする自走式移動車。」です。
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