JP4261395B2 - サーバ装置 - Google Patents
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また、近年、いわゆる第3世代と呼ばれる携帯電話サービスが導入されつつある。この第3世代の移動体通信システムにおいては同一の移動端末を世界中で共通に使用することができるように標準化が進められており、WAP(Wireless Application Protocol)及びMMS(Multimedia Messaging Service)の規格が共通仕様として採用されている(非特許文献1)。
The WAP Forum Ltd., "WAP 2.0 Technical White Paper", [online], (2002.01.18), [平成15年11月15日検索] , インターネット <URL:http://www.wapforum.org/what/WAPWhite_Paper1.pdf>
しかしながら、従来においては、どのノードが対象となるリクエストを受信するのかを把握することができなかったため、どのノードがユーザリクエストを受信しても処理が可能であるように、全てのノードにセッション情報をレプリケーション(複製)するようにしていた。したがって、レプリケーションの対象となるノード数が増加すると、レプリケーション処理に要する時間やシステムリソースの消費が大きくなり、サービスの遅延を招くという問題があった。
また、移動端末に対してプッシュサービスを提供するプッシュ・プロキシ・ゲートウエイが複数設けられており、前記サーバ装置は、移動端末のIPアドレスと前記プッシュ・プロキシ・ゲートウエイのグループとの対応関係及び各グループに属するプッシュ・プロキシ・ゲートウエイのIPアドレスを記述した設定ファイルを参照して、前記移動端末に割り当てられたIPアドレスに基づいて、RADIUSセッション情報のレプリケーション先となる前記プッシュ・プロキシ・ゲートウエイのグループを決定し、該決定されたグループに属するプッシュ・プロキシ・ゲートウエイに対して前記RADIUSセッション情報の複製を送信して保持させるようになされているものである。
また、IPアドレスごとにセッション情報がレプリケーションされるグループを決定し、グループ内の全ノードに同一情報が複製されるようにしているため、同一グループ内であれば、どのノードがユーザからのリクエストを受け付けても、セッション情報とリクエストの2つの情報を紐付けることができる。
この図において、1は携帯電話機等の移動端末(UE:User Equipment)、2は該移動端末1が接続されている無線基地局(BTS:Base Transceiver Station)、3は複数の無線基地局2を管理する無線基地局制御装置(RNC:Radio Network Controller)、4は移動端末1の呼接続制御やサービス制御等を行う移動通信交換局(MSC:Mobile service Switching Center)、5は前記無線基地局制御装置(RNC)3とコアネットワーク(パケット網)とのゲートウエイ(SGSN:Serving GPRS Support Node)、6はコアネットワーク(パケット網)とIPネットワークとのゲートウエイ(GGSN:Gateway GPRS Support Node)である。
また、9はGGSN6からのRADIUS アカウンティングプロトコル(RADIUS:Remote Authentication Dial-In User Service, RFC2138)を終端するとともに、ユーザごとのセッション管理及びセッションログの生成などを行うRADIUS(アカウンティング)サーバ9aを備えるとともに、WAP/MMSサービス加入者がウェブやメール等のサービスを利用する際に必要なユーザ情報や移動端末の能力に関する情報(UE-Profile)等を一元管理し、クライアント(ノード8など)からの要求に応じて必要な情報を提供する情報管理サーバ(R2M:RADIUS & Repository Manager)、10はWAPプッシュやメールの配信などのプッシュサービスを実行するノード(プッシュ・プロキシ・ゲートウエイ,PPG:Push Proxy Gateway)である。
各ノードのWAP−GWは、アクセスがどのクライアントからのものであるのかを特定するためにユーザごとのセッション情報を保持するようになされており、セッション情報が保持されている間のみユーザからのリクエストが有効になるように制御している。後述するように、このセッション情報は、前記R2M9のRADIUSサーバ9aにより、クライアントのIPアドレスに基づいて選択されたノードのWAP−GWにRADIUSセッション情報をレプリケーションされることにより、WAP−GW中に保持されるようになされている。
そして、ロード・バランサ11は、ユーザエージェントからのリクエストをクライアントのIPアドレスに基づいて決定されるグループに属するノードにルーティングするようにしている。このルーティング先の決定は、上記セッション情報がレプリケーションされるWAP−GWの選択と同一のルールにより行われるようになされている。
また、前記プッシュ・プロキシ・ゲートウエイ(PPG)10も、前記ノード8と同様に複数設けられており、1又は複数のPPGを含む複数のグループに分割されて管理されている。そして、クライアントのIPアドレスに基づいてセッション情報のレプリカが保持されるPPGのグループが選択されるようになされており、また、ルーティング先のPPGも同一のルールで選択されるようになされている。
このように、本発明においては、クライアントのIPアドレスに基づいて選択されたWAP−GW又はPPGに対してのみユーザのセッション情報をレプリケーションするようにしている。
14は、前記ノード(WAP―GW及びJSP)8の後段に接続され、クライアントからのリクエストをオリジン・サーバ16との間で仲介するウェブ・ゲートウエイ(WGW:Web Gateway)である。また、15はインターネットであり、コンテンツ・プロバイダなどのオリジン・サーバ(Origin Server:指定されるリソースが存在するか、あるいは生成されるサーバ)16が接続されている。
この図において、前記図1と同一の構成要素には同一の番号を付して説明を省略する。8−1,8−2,8−3は、前述したノード(WAP−GW及びJSP)8のグループである。なお、ここでは、3つのグループがあるものとしているが、グループの数は任意とすることができ、各グループには任意の数のノードを所属させることができる。
移動端末1においてウェブアクセスなどの操作が行われると、SGSN5に「Activate PDP Context Request」が発せられ(1)、これにより、SGSN5からGGSN6に「Create PDP Context Request」が送られる(2)。この「Create PDP Context Request」には、移動端末1の加入者に割り当てられた国際識別番号(IMSI:International Mobile Subscriber Identity)と移動端末1の電話番号(MSISDN:Mobile Station ISDN number)が添付される。
GGSN6は、「Create PDP Context Request」に応答して、前記JSR7に対して、認証要求「Radius Access Request」を送出する。JSR7でユーザの認証に成功すると、認証成功を示す「Radius Access Accept」がGGSN6に返され、前記移動端末1にIPアドレスが払い出される(3)。
その後、GGSN6は、前記R2M9中のRADIUSサーバ9aに対し、RADIUSアカウンティングリクエスト「Radius Accounting Request (Accounting-start)」を送出する(4)。このRADIUSアカウンティングリクエストには、払い出されたIPアドレス、MSISDNあるいはIMSIなどがアトリビュート(attribute)情報として含まれている。
そして、グループ8―1に属する全てのノードから完了通知「Radius Accounting Replication Ack」を受信すると(6)、前記GGSN6に対し、アカウンティングリクエストを受け入れたことを示す「Radius Accounting Response」を返す(7)。
前記GGSN6は、これにより、クライアント(UE1)に対して払い出されたIPアドレスが添付された「Create PDP Context Response」を前記SGSN5に送信し、SGSN5は「Activate PDP Context Accept」を前記移動端末1に送信する。
TCPセッションが確立されると前記ユーザエージェントは、そのノードにHTTPリクエスト(10)を送る。HTTPリクエスト(10)を受信したノードは、前述のようにして保管しているセッション情報のレプリカを参照して、対応するセッション情報のレプリカが存在するとともに加入者情報が一致する場合にのみ、そのHTTPリクエストを受け付ける。そして、HTTPリクエスト(11)をオリジン・サーバ16に送る。
オリジン・サーバ16が、HTTPリクエスト(11)により要求された全てのコンテンツを送出すると、TCPセッションが閉じられてそのノードとオリジン・サーバ16間におけるTCPセッションが終了(Session Disconnected)する。
次いで、ユーザエージェントからの通信を終了させるための通信終了要求に応じてGGSN6から「Radius Accounting Req(Accounting-stop)」が送出される。このリクエストを受信したRADIUSサーバ9aは該当するRADIUSセッション情報を破棄し「Radius Accounting Res」をGGSN6に送出する。
これにより、ユーザエージェントとノードとの間の通信が終了する。
ここで、前記ロード・バランサ11によるルーティングのルールは、前記RADIUSサーバ9aにおけるレプリケーション先を決定するルールと同一のルールとされている。
前記RADIUSサーバ9aは、(a)及び(b)の2つの設定ファイルを参照して、前記「RADIUS Accounting Req (Accounting-start)」に添付される当該移動端末のIPアドレスをキーとして、前記(a)のファイルを参照して、レプリケーションの対象となるノードのグループ(8−1〜8−3)を決定し、次に、(b)のグループ定義ファイルを参照して、選択されたグループに属するノードのIPアドレスを取得して、それらに対し、前記「RADIUS Accounting Replication」を送出する。
RADIUSサーバ9aは、前記GGSN6からのRADIUSアカウンティングリクエストを待ち受け(S1)、「RADIUS Accounting Req (Accounting-start)」を受信すると(S2)、該リクエストのアトリビュート(attribute)情報の検査を行い(S3)、NGであるときは、GGSN6へレスポンスを送ることなく、そのパケットを廃棄する(S11)。OKであるときは、そのリクエストのアトリビュート情報をそのユーザのセッション情報として保存する(S4)。そして、前記図3に示した設定ファイルを参照して、そのユーザのIPアドレスをルーティングするノード(WAP−GW)を特定し、そのセッション情報をレプリケーションする(S5)。そして、レプリケーションタイマーをスタートさせ(S6)、レプリケーションしたノードからレプリケーション完了通知を受け取るのを待つ(S7)。前記レプリケーションタイマーの計数が終了するまでに、対象となる全ノードのWAP−GWから「RADIUS Accounting Replication Ack」を受け取ったときは、GGSN6に対し、「RADIUS Accounting Res(Accounting-start)」を送信する(S12)。一方、全WAP−GWから完了通知を受け取る前に、レプリケーションタイマーの計数が終了したときは(S8)、あらかじめ指定されている回数だけリトライを行う(S9、S10)。そして、指定された回数だけリトライを繰り返しても、全てのWAP−GWからレプリケーション完了通知を受け取れなかったときは、GGSN6へレスポンスを送ることなく、そのリクエストを破棄する。
このように、RADIUSセッション情報のレプリケーションが完了するまで、ユーザからのリクエストが送出されることがないようにしており、セッション情報とユーザからのリクエストの同期を取ることができるようになされている。
前記図4の場合と同様に、RADIUSサーバ9aは、前記GGSN6からのRADIUSアカウンティングリクエストを待ち受け(S21)、「RADIUS Accounting Req (Accounting-stop)」を受信すると(S22)、該リクエストのアトリビュート(attribute)情報の検査を行い(S23)、NGであるときは、GGSN8へレスポンスを送ることなく、そのパケットを破棄する(S26)。また、そのリクエストに含まれているクライアントのIPアドレス(Framed-IP-Address)が既にRADIUSサーバ9a内に保存されているときなどには、そのIPアドレスをキーとしてRADIUSサーバ9a内に保存されているセッション情報を削除(S24)した後、「RADIUS Accounting Res(Accounting-stop)」をGGSN8に送信する(S25)。
これにより、RADIUSセッションの終了後、保持されていた情報は全て破棄される。
なお、以上のように、ユーザごとのRADIUSセッションの確立〜終了は、RADIUS Accounting Request(Accounting-start)〜(Accounting-stop)で判別しているが、(Accounting-on/off)のような準正常系やタイムアウトのように異常系の処理においても、不整合が発生しないようにしている。
また、レプリケーションの対象とするノードを最小限とすることができ、処理に要する時間とトラフィックの増加を抑えることができる。したがって、システムリソースの浪費と処理の遅延を回避することが可能となる。
Claims (2)
- インターネット接続サービスを提供する移動体通信システムにおけるサーバ装置であって、
前記移動体通信システムには、移動端末とインターネットとの間でHTTPリクエストを中継するノードが複数設けられており、
前記サーバ装置は、RADIUSアカウンティングプロトコルを終端するとともにユーザーごとのセッション管理を行うものであり、前記移動端末からのウェブアクセスに応じて送出されるRADIUSアカウンティングリクエストを受信したときに、該RADIUSアカウンティングリクエストに含まれているその移動端末に割り当てられたIPアドレスを含むアトリビュート情報をユーザーごとのRADIUSセッション情報として保持するとともに、移動端末のIPアドレスと前記ノードのグループとの対応関係及び各グループに属するノードのIPアドレスを記述した設定ファイルを参照して、その移動端末に割り当てられたIPアドレスに基づいて、RADIUSセッション情報のレプリケーション先となる前記ノードのグループを決定し、該決定されたグループに属するノードに対して前記RADIUSセッション情報の複製を送信して保持させ、そのグループに属するノードが前記移動端末からのウェブアクセスを受け付けることができるようしたことを特徴とするサーバ装置。 - 移動端末に対してプッシュサービスを提供するプッシュ・プロキシ・ゲートウエイが複数設けられており、
前記サーバ装置は、移動端末のIPアドレスと前記プッシュ・プロキシ・ゲートウエイのグループとの対応関係及び各グループに属するプッシュ・プロキシ・ゲートウエイのIPアドレスを記述した設定ファイルを参照して、前記移動端末に割り当てられたIPアドレスに基づいて、RADIUSセッション情報のレプリケーション先となる前記プッシュ・プロキシ・ゲートウエイのグループを決定し、該決定されたグループに属するプッシュ・プロキシ・ゲートウエイに対して前記RADIUSセッション情報の複製を送信して保持させるようになされていることを特徴とする請求項1記載のサーバ装置。
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