JP4260962B2 - 多重逆反射体とその製造方法 - Google Patents

多重逆反射体とその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入射光をその入射方向と平行な逆方向に反射させるキューブコーナリフレクタを複数含んでいる多重逆反射体とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
互いに直交する3つの反射面で形成されたキューブコーナリフレクタに入射する光は、それらの反射面による複数回の反射の後に、その入射方向と平行な逆方向に戻ることが知られている。したがって、そのようなキューブコーナリフレクタは、たとえば、光ビームを用いる距離測定法における反射装置として用いられている。さらに、工場の生産ラインにおいて、製品流れを光ビームを用いて検知する場合にも、多重逆反射板が好ましく用いられ得る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
比較的大きな単一のキューブコーナリフレクタを製造する場合には、特別な技術的困難が生じることはない。しかし、複数の小さなキューブコーナリフレクタが平面的に密に配列された多重逆反射体を高い精度で簡便に製造し得る方法は存在していない。
【0004】
たとえば、平面的に密に配列された複数の小さなキューブコーナを含む金型に対して透明樹脂を射出成形することが可能であれば、樹脂製の多重逆反射体自体は容易に製造し得るであろうが、そのような金型を高い精度がかつ簡便に製造し得る方法が存在していない。
【0005】
他方、一例として図11を参照して説明されるように、より微細で高精度のキューブコーナリフレクタを密に含む多重逆反射体の製造を可能ならしめることが望まれている。図11は、複数の遮光性の移動物体の間隔やそれらの物体の寸法などを微細な光ビームと多重逆反射板を用いて検知する方法を模式的に図解している。入射光ビームILは、遮光性移動物体O1 ,O2 の移動方向に直交する方向に入射させられる。入射光ビームILは多重逆反射板MRによって入射方向と平行な逆方向に反射される。この反射光ビームを光検知器(図示せず)で観測することによって、複数の物体O1 ,O2 の寸法、間隔、および移動速度を知ることができる。
【0006】
図11において、多重逆反射板MR上で連続的に配列された複数のキューブコーナリフレクタCRの各々は、開口ピッチSを有している。この場合、断面直径Dを有する入射光ビームILが多重逆反射体MRによって反射された反射光ビームの断面直径は、その入射光ビームILの周縁部がキューブコーナのどの部分に入射するかに依存して、Dから(D+2S)の範囲内で不確定かつ大きくなる。反射ビームの断面直径の拡大と不確定さは、移動物体O1 ,O2 の寸法、間隔、および速度の測定精度を低下させる。
【0007】
このように、たとえば精密な空間測定に利用される多重逆反射体においては、それに含まれる複数のキューブコーナリフレクタの微細化と高密度化が望まれている。
【0008】
上述のような従来技術の課題に鑑み、本発明は高精度の多重逆反射体を簡便な製造方法で提供することを目的としている。本発明はまた、より微細なキューブコーナリフレクタが密に配列された多重逆反射体を提供することをも目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、入射光をその入射方向と平行な逆方向に反射させるキューブコーナリフレクタを複数含んでいる多重逆反射体は、積層された複数の板状体を含み、それらの板状体の各々は、第1および第2の主面とキューブコーナの稜の長さに等しい厚さとを有するとともに、鋸歯状にされた一側辺を有し、その鋸歯状の一側辺は、板状体の厚さの方向に一致した一辺を有する複数の正方形端面によって終端させられており、鋸歯の各々は、第1と第2の主面の各々上において直角の頂角を含む二等辺三角形の形状を有し、鋸歯の二等辺の各々は正方形端面の対応する一辺と一致しており、板状体の任意の1つである第1の板状体の第1主面とこれに隣接している第2の板状体の第2主面とにおいて、第2板状体の各鋸歯の二等辺三角形の直角頂点は第1板状体の1つの鋸歯の底辺の一方端に一致させられており、これによって、第2板状体の互いに隣接する2つの鋸歯の間で互いに隣接する2つの正方形端面とこれら2つの端面から突出している第1板状体の第1主面領域であって鋸歯の二等辺によって決定される正方形領域とによってキューブコーナの1つが形成されており、板状体の各々は実質的に平行四辺形の全体的形状を有することができ、その平行四辺形の隣接する二辺は45°または135°の交角をなし、2組の平行な二辺のうちの第1の組の二辺の少なくとも一方は複数のキューブコーナを形成すべき鋸歯の形状にされており、第2の組の二辺の少なくとも一方は隣接する板状体の位置合わせを可能にする位置決め用鋸歯の形状にされ得て、位置決め用鋸歯はキューブコーナ用鋸歯の直角二等辺三角形の等辺に同じまたはその整数分の1に等しい周期を有していることを特徴としている。
板状体の各々は実質的に長方形の全体的形状を有していてもよく、この場合には長方形の2組の平行な二辺のうちの第1の組の二辺の少なくとも一方は複数のキューブコーナを形成すべき鋸歯の形状にされており、第2の組の二辺の少なくとも一方は隣接する板状体の位置合わせを可能にする位置決め用鋸歯の形状にされ得て、位置決め用鋸歯はキューブコーナ用鋸歯の周期に同じまたはその整数分の1に等しい周期を有し、積層された複数の板状体は1枚置きの第1のグループと残りの第2のグループに分類され、第1グループと第2グループとの関係において、キューブコーナ用鋸歯は互いに周期が半周期だけ変位させられている。
【0010】
板状体は光反射性材料で形成され得ることはもちろんであるが、板状体が光反射性材料で形成されていない場合にはキューブコーナの表面が光反射性膜でコーティングされ得る。
【0011】
積層された複数の板状体は、接着剤もしくはボルトもしくは溶接またはそれらの併用によって互いに固定され得る。溶接は、積層板状体の側面または貫通穴の内面に施され得る。
【0014】
好ましくは、平行な二辺の両方において凸部と凹部が互いに逆位相にされた位置決め用鋸歯が形成されており、これらの逆位相の位置決め用鋸歯は2以上の多重逆反射体を接続してキューブコーナリフレクタ領域を増大させるときに接続用嵌合鋸歯としても利用し得る。
【0018】
鋸歯状の側辺を有する複数の板状体を積層して多重逆反射体を組立てる方においては、一定周期で平行に配置された複数の位置決め用溝を一主面に有する治具板を用意し、その治具板の複数の溝は板状体の位置決め用鋸歯の周期に等しい周期を有し、複数の板状体は治具板を用いて位置決め用鋸歯の位置を定めながら順次に積層されるステップを含むことができる
【0019】
入射光をその入射方向と平行な逆方向に反射させるキューブコーナリフレクタを複数含んでいる多重逆反射体を製造するための金型は、積層された複数の金属板状体を含み、それらの板状体の各々は第1および第2の主面とキューブコーナの稜の長さに等しい厚さとを有するとともに、鋸歯状にされた一側辺を有し、鋸歯状の一側辺は板状体の厚さの方向に一致した一辺を有する複数の正方形端面によって終端させられており、鋸歯の各々は第1と第2の主面の各々上において直角の頂角を有する二等辺三角形の形状を有し、鋸歯の二等辺の各々は正方形端面の対応する一辺と一致しており、板状体の任意の1つである第1の板状体の第1主面とこれに隣接している第2の板状体の第2主面とにおいて、第2板状体の鋸歯の任意の1つの二等辺三角形の直角頂点は第1板状体の1つの鋸歯の底辺の一方端に一致させられており、これによって、第2板状体の互いに隣接する2つの鋸歯の間で隣接する2つの正方形端面とこれら2つの端面から突出している第1板状体の第1主面領域であって鋸歯の二等辺によって決定される正方形領域とによってキューブコーナの1つに対応する型が形成されており、金型に含まれる金属板状体の各々は実質的に平行四辺形の全体的形状を有することができ、その平行四辺形の隣接する二辺は45°または135°の交角をなし、2組の平行な二辺のうちの第1の組の二辺の少なくとも一方は複数のキューブコーナを形成すべき鋸歯の形状にされており、第2の組の二辺の少なくとも一方は隣接する板状体の位置合わせを可能にする位置決め用鋸歯の形状にされ得て、位置決め用鋸歯はキューブコーナ用鋸歯の直角二等辺三角形の等辺に同じまたはその整数分の1に等しい周期を有していることを特徴としている。
金型に含まれる板状体の各々は実質的に長方形の全体的形状を有することもでき、この場合には長方形の2組の平行な二辺のうちの第1の組の二辺の少なくとも一方は複数のキューブコーナを形成すべき鋸歯の形状にされており、第2の組の二辺の少なくとも一方は隣接する板状体の位置合わせを可能にする位置決め用鋸歯の形状にされ得て、位置決め用鋸歯はキューブコーナ用鋸歯の周期に同じまたはその整数分の1に等しい周期を有し、積層された複数の板状体は1枚置きの第1のグループと残りの第2のグループに分類され、第1グループと第2グループとの関係においてキューブコーナ用鋸歯は互いに周期が半周期だけ変位させられている。
【0020】
多重逆反射体製造用金型に含まれる複数の板状体はボルトもしくは溶接もしくは接着剤またはそれらを併用して互いに固定され得る。溶接は、積層板状体の側面または貫通穴の内面に施され得る。
【0023】
好ましくは、平行な二辺の両方において凸部と凹部が互いに逆位相にされた位置決め用鋸歯が形成されており、これらの逆位相の位置決め用鋸歯は2以上の金型を接続してキューブコーナ領域を増大させるときに接続用嵌合鋸歯としても利用し得る。
【0027】
鋸歯状の一側辺を有する金属板状体を組立てて多重逆反射体用金型を製造する方においては、一定周期で平行に配列された複数の位置決め用溝を一主面に有する治具板を用意し、その治具板の複数の溝は板状体の位置決め用鋸歯の周期に等しい周期を有し、複数の板状体は治具板を用いて位置決め用鋸歯の位置を定めながら順次に積層されていくステップを含むことができる
【0028】
前述の金型を用いて多重逆反射板を製造する方法においては、金型のキューブコーナを含む面に対して樹脂を射出成形し、その射出成形された樹脂板を金型から離型するステップを含むことができる
【0029】
そのような樹脂板は透明樹脂で形成することができ、樹脂板が透明でない場合にはキューブコーナの表面が反射性膜でコーティングされ得る。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1において、本発明の実施の形態の一例による複数のキューブコーナリフレクタを含む多重逆反射体の破断された主要部が概略的な斜視図で示されている。この多重逆反射体は、積層されて接着剤もしくはボルトまたはそれらの両方によって相互に固定された複数の同一厚さの板状体P1 〜P4 を含んでいる。図1においては図面の明瞭化と簡略化のために第1から第4までの4枚の板状体P1 〜P4 のみが示されているが、多重逆反射体がさらに多くの板状体を含み得ることは言うまでもない。
【0031】
これらの板状体P1 〜P4 の各々の少なくとも一側辺は、鋸歯状にされている。最上層の第4板状体P4 の観察からより明瞭に理解され得るように、鋸歯状の一側辺は、厚さ方向に一致した一辺を有する複数の正方形端面によって終端させられている。鋸歯の各々は板状体の上面と下面の各々において直角の頂角を有する二等辺三角形の形状を有し、これら二等辺の各々はそれに隣接する正方形端面の一辺と一致している。
【0032】
複数の板状体P1 〜P4 は、それらの鋸歯状端部が複数のキューブコーナを形成するように積層されている。たとえば、最下層の第1板状体P1 の上面とこれに隣接している第2板状体P2 の下面とにおいて、第2板状体P2 の各鋸歯の二等辺三角形の直角頂点は、第1板状体P1 の1つの鋸歯の底辺の一方端に一致させられている。第3と第4の板状体P3 ,P4 も、同様にして順次に積層されている。
【0033】
その結果、任意の板状体の互いに隣接する2つの鋸歯の間で隣接する2つの正方形端面(すなわち、鋸歯状側辺の1つの凹部を形成するように隣接した2つの正方形端面)C1 ,C2 と、これら2つの端面から突出している下層板状体の正方形の上面領域(すなわち、下層板状体の鋸歯の二等辺によって決定される正方形領域)C3 とによって、1つのキューブコーナが形成されている。すなわち、上述の幾何学的関係から理解されるように、3つの正方形の面C1 〜C3 は互いに直交している。
【0034】
図1に示されているように最密に配列された複数のキューブコーナを形成するように積層された複数の板状体P1 〜P4 を含む積層体は、それらの板状体P1 〜P4 が光反射性材料で形成されている場合に、その積層体自体がそのまま好ましい多重逆反射体として用いられ得るものである。また、板状体P1 〜P4 が光反射性でない材料で形成されている場合であっても、キューブコーナの表面C1 〜C3 は光反射性膜で容易にコーティング処理され得るので、そのようなコーティング処理された積層体も好ましい多重逆反射体として用いられ得る。コーティング処理は、たとえば蒸着、CVD、化学めっき、その他の化学的処理などによって容易になされ得る。
【0035】
他方、板状体P1 〜P4 が硬質の金属材料で形成されている場合には、図1に示されているような積層体は、樹脂製の多重逆反射板を射出成形するための金型として好ましく用いられ得る。このような金型を用いて成形された樹脂製の多重逆反射板は、金型の複数のキューブコーナを含む構造を反転させたレプリカ構造を一方の主面に有し、平坦な面を他方の主面に有している。多重逆反射板が透明樹脂によって形成されている場合、入射光はその逆反射板の平坦な主面側から入射させられ、レプリカ面上のキューブコーナ部で全反射させられる。すなわち、キューブコーナ部において光は透明樹脂と空気との間の屈折率の相違に起因して全反射させられるので、レプリカ面を反射性膜でコーティングする必要はない。他方、多重逆反射板を不透明樹脂で形成する場合、その樹脂板のレプリカ面を反射性膜でコーティングすればよく、この場合にはレプリカ面側から光が入射させられることは言うまでもない。
【0036】
図2(A)と(B)は、図1に示されているような積層体を形成するために用いられ得る2種類の板状体のそれぞれを模式的な平面図で示している。図2に示された板状体Pa,Pbのいずれもが、全体として実質的に長方形形状を有している。各板状体の平行な2つの長辺の少なくとも一方は、キューブコーナを形成するための鋸歯Ta,Tbの形状にされている。なお、図2においては図面の明瞭化と簡略化のために限られた数の鋸歯Ta,Tbのみが示されているが、各板状体の長辺がさらに多くの鋸歯を含み得ることは言うまでもない。
【0037】
図2(A)と(B)の板状体Pa,Pbにおいて、それらの長辺には同じ大きさの鋸歯Ta,Tbが繰返して形成されているが、その繰返しの周期は互いに半周期だけずらされている。
【0038】
また、各板状体Pa,Pbの2つの短辺の少なくとも一方にはキューブコーナを形成するように隣接する板状体Pa,Pbの鋸歯Ta,Tb間の相対的な位置決めを容易にするために、位置決め用鋸歯tが形成されている。これらの位置決め用鋸歯tは、キューブコーナ用鋸歯Ta,Tbの周期に同じまたはその整数分の1に等しい周期で形成されればよい。なお、図2においては位置決め用鋸歯tとしてキューブコーナ用鋸歯の周期の1/2の周期を有する直角二等辺三角形の鋸歯が示されているが、他の形状の鋸歯を用いることも可能である。重要なことは、位置決め用鋸歯tの頂点の繰返し周期がキューブコーナ用鋸歯Ta,Tbの周期と同じまたはその整数分の1に等しくされるべきことである。
【0039】
図3においては、図2(A)と(B)に示された2種類の板状体Pa,Pbを交互に積層することによって形成された複数のキューブコーナを含む積層体を平面図で示している。板状体Pa,Pbを積層するとき、それらの相対的な位置決めを容易にするために位置決め用治具板Jが好ましく用いられ得る。治具板Jは、その一主面に複数の平行な位置決め用溝g1 を有している。図3において溝g1 はV字の断面形状を有しているが、他の断面形状で形成されてもよい。重要なことは、これらの溝g1 が位置決め用鋸歯tを受け入れるように用いられ、したがって鋸歯tと同じ周期で形成されているべきことである。すなわち、図面の明瞭化のために図3において治具板Jは位置決め用鋸歯tから離れて描かれているが、板状体Pa,Pbを積層するときには、鋸歯tの各々は対応する溝g1 に接して固定されている。
【0040】
図3に示されているような積層体が多重逆反射体として用いられる場合、逆向きの2つの多重逆反射面が得られることが理解されよう。同様に、このような積層体が樹脂製多重逆反射板の射出成形用金型として用いられる場合、逆向きの2つの金型面が得られ、各金型面は密に整列されたレプリカ用のキューブコーナを含んでいることが理解されよう。
【0041】
図4においては、図2に示されているような板状体を形成する方法の一例が模式的な断面図で図解されている。
【0042】
まず、図4(A)において、導電性基板1上にX線レジスト層2が塗布される。導電性基板1は全体が導電性材料で形成されている必要はなく、少なくともその上表面が導電性であればよい。すなわち、導電性基板1の上面は、後の工程においてめっき用電極として用いられる。レジスト層2は、形成されるべき板状体の厚さ以上の厚さまで塗布される。レジスト層2は、形成されるべき板状体の平面図形に対応したパターンの透過領域を有するX線マスク3を介してX線4によって照射される。このとき、レジスト層2が厚い場合には、後で得られるレジストパターンの厚さ方向の側面が全厚さにわたって垂直になるように、X線の中でも特に指向性の高いシンクロトロン放射光を用いることが好ましい。X線マスク3は、たとえばシリコンウエハから形成されたフレーム(図示せず)に支持された保持膜3a上にX線吸収層のパターン3bを形成することによって得られる。保持膜3aとしては、たとえば機械的強度が高くかつX線透過能の大きな窒化珪素膜が好ましく用いられ得る。そのような窒化珪素膜3aは、たとえばCVD法によって容易に形成することができる。吸収層3bの材料としては、たとえばX線の吸収能の大きなタングステンが好ましく用いられ得る。
【0043】
図4(B)において、X線に露出されたレジスト層2が現像されて、レジスト層パターン2aが形成される。このレジスト層パターン2aの開口部に露出された基板1の表面は、形成されるべき板状体の平面図形に対応した形状を有している。
【0044】
図4(C)において、レジスト層パターン2aの開口部に露出された基板1の導電性表面をめっき用電極として用いながら、板状体5がめっきによって形成され得る。このとき、板状体5がレジスト層パターン2aの上面に拡がらないように、板状体5のめっき厚さはレジスト層2aの厚さ以下に制限される。
【0045】
その後、レジスト層パターン2aを除去するとともに、基板1が化学的処理または機械的研磨処理などによって板状体5から除去される。得られた板状体5は、キューブコーナ用鋸歯Ta,Tbの二等辺と等しい厚さを有するように最終的な厚さが機械的または化学的研磨などによって調整される。
【0046】
上述のようにX線リソグラフィと電気めっきを利用することによって、図2に示されているような鋸歯状の側辺を有する板状体が比較的簡便に高い精度で形成され得る。図3に示されているような積層体をそのまま多重逆反射体として用いようとする場合には板状体Pa,Pbを高い光反射性を有する金属材料で形成すればよく、金型として用いようとする場合には硬質の金属材料で形成すればよい。たとえば、めっきによって形成されたNi板状体は高い硬度を有し、金型用の板状体として好ましく用いられ得る。
【0047】
ところで、X線リソグラフィにおいては、レジスト層が薄ければサブミクロンオーダの精度のパターニングも可能である。しかし、レジスト層パターンの側面の垂直性を維持するためには、レジスト層の厚さは500μm以下であることが好ましい。すなわち、図4に示されているようなX線リソグラフィと電気めっきを利用すれば、1つの稜が500μm以下の寸法を有する微細なキューブコーナを含む多重逆反射体を簡便かつ高精度で形成することができる。
【0048】
なお、少し工程が複雑化するが、レジスト層の塗布とパターニングを複数回繰返すことによって、500μmを超える高さに及ぶレジスト層パターンの垂直側壁を形成することも可能である。したがって、1つの稜が500μmを超える寸法を有するキューブコーナを含む多重逆反射体を高精度で形成したい場合には、レジスト層の塗布とパターニングを繰返せばよい。
【0049】
また近年では、フォトリソグラフィ技術において、高アスペクト比までレジストパターンの側壁を垂直に維持し得るレジスト材料も開発されている。したがって、そのような高アスペクト比用のレジスト材料を用いる場合には、上述のX線リソグラフィに限られず、フォトリソグラフィをも利用することができる。
【0050】
さらに、図4においては1つの板状体のみが描かれてるが、大きな基板上に複数の板状体を同時に形成し得ることは言うまでもない。
【0051】
図5においては、図2に示されているような板状体を形成するためのさらに他の例が概略的に図解されている。この方法では、積層された複数の長方形の板10が保持具11によって保持される。そして、その長方形の一辺に対して、矢印で示されているように切削刃12を切り込ませることによって、各長方形板の一辺が鋸歯状にされる。このような切削を利用した方法によれば、図2(A)と(B)に示されたような板状体PaまたはPbの複数枚が同時に効率的に形成され得る。また、X線リソグラフィまたはフォトリソグラフィと電気めっきとを利用する方法は厚い板状体の鋸歯状側辺を形成するためにはあまり適していないのに比べて、切削を利用する方法は厚い板状体の鋸歯状側辺をより簡便に大量生産することができる。なお、長方形板10としては金属板のみならず樹脂板をも用いることができる。
【0052】
図6は、図3と異なる様式で板状体Pa,Pbを積層する方法を概略的に図解している。この方法においては、位置決め用治具台J2 とそれに隣接して配置される台座B1 とが用意される。なお、望まれる場合には、これらの治具台J2 と台座B1 とは、一体ものとして形成されてもよいことは言うまでもない。
【0053】
治具台J2 の上面には複数の平行な位置決め用溝g2 が形成されている。図6において、溝g2 はV字の断面形状を有しているが、他の断面形状で形成されてもよい。重要なことは、これらの溝g2 の周期がキューブコーナ用鋸歯Ta,Tbの一辺の長さの√3/√2倍またはその整数分の1に等しいピッチを有していることである。治具台J2 に隣接する台座B1 は、54.74度(=tan-1√2)の傾斜面b1 を有し、その傾斜面b1 は板状体PaまたはPbの一主面を支えるために用いられる。
【0054】
図3や図6に示されているように積層された板状体Pa,Pbは、接着剤によって相互に固定されてもよいが、図7に示されているようにそれらの板状体を貫通するボルトによって固定されてもよい。さらに、前述のように溶接で固定されてもよいことは、言うまでもない。図7においては、図6に示されているような治具台J2 を利用しながら、45°の傾斜面b2 ,b3 をそれぞれ有する2つの台座B2 ,B3 の間に板状体Pa,Pbが積層される。2つの台座B2 ,B3 は、板状体Pa,Pbのそれぞれに設けられた貫通孔Ha,Hbを通るボルトBLによって固定される。これによって、積層された金属製の板状体Pa,Pbは2つの台座B2 ,B3 の間で相互に強固に固定され、樹脂製の多重逆反射体の射出成形のための金型としても安定して使用することができる。また、望まれる場合には、板状体Pa,Pbの固定のために接着剤とボルトの両方が併用されてもよいことは言うまでもない。
【0055】
図8においては、本発明において使用し得る他の板状体が概略的な平面図で示されている。図8(A)と(B)に示された板状体Pa1 ,Pb1 は、図2に示されたものに類似して、それらの長辺においてキューブコーナ用鋸歯Ta1 ,Tb1 が形成されていることに加えて、ボルト用貫通孔Ha1 ,Hb1 が形成されている。また、1対の短辺の一方の位置決め用鋸歯t1 と他方の鋸歯t2 とにおいて、それらの凸部と凹部の位相が反転させられている。したがって、これらの1組の板状体Pa1 ,Pb1 が図9に示されているように積層された後に、互いに位相が反転された位置決め用鋸歯t1 ,t2 を利用して、さらに他の組の積層体を右側または左側の横方向に結合し、これによってキューブコーナ領域を増大することができる。
【0056】
図10においては、本発明において使用し得るさらに他の板状体とその板状体の複数枚の積層体とが概略的な平面図で示されている。図10(A)に示された板状体Pは図8に示された板状体Pa1 ,Pb1 に類似してキューブコーナ用鋸歯Tとボルト用孔Hを有しているが、実質的に平行四辺形の全体的形状を有している。この平行四辺形の長辺と短辺とは45°または135°の交角を有している。そして、位置決め用鋸歯t01,t02は、キューブコーナ用鋸歯Tの二等辺に同じまたはその整数分の1に等しい周期を有している。これらの位置決め用鋸歯t01,t02の凸部と凹部の位相が互いに反転させられていることは図8の場合と同様である。
【0057】
図10(B)から理解されるように、図10(A)に示されているように実質的に平行四辺形の全体的形状を有する板状体Pを用いれば、図2または図8に示されているような2種類の板状体を必要とすることなく、密に配列された複数のキューブコーナを含む積層体が得られる。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、高精度の多重逆反射体を簡便な製造方法で提供することができる。本発明によればまた、より微細なキューブコーナリフレクタが密に配列された高精度の多重逆反射体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態による複数のキューブコーナを含む多重逆反射体またはそれを形成するための金型の破断された主要部を示す概略的な斜視図である。
【図2】図1に示された多重逆反射体またはそのための金型を形成するために用いられ得る鋸歯状側辺を含む板状体を概略的に示す平面図である。
【図3】図2に示された板状体を積層して形成された多重逆反射体またはそのための金型を示す概略的な平面図である。
【図4】図2に示されているような鋸歯状側辺を含む金属板状体を形成するための方法を図解する概略的な断面図である。
【図5】図2に示されているような鋸歯状側辺を含む板状体を形成するための他の方法を示す概略的な側面図である。
【図6】図2に示されているような板状体を積層するための他の方法を示す概略的な側面図である。
【図7】鋸歯状側辺を含む板状体の複数を積層してそれらの板状体をボルトによって固定した状態を示す概略的な断面図である。
【図8】本発明による多重逆反射体またはそのための金型を形成するために使用し得る他の板状体を示す概略的な平面図である。
【図9】図8に示された2種類の板状体を積層した状態を示す概略的な平面図である。
【図10】(A)は本発明による多重逆反射体またはそのための金型を形成するために使用し得るさらに他の板状体を示す概略的な平面図であり、(B)は(A)の板状体を積層した状態を示す概略的な平面図である。
【図11】複数の遮光性移動物体の間隔、寸法、および移動速度を光ビームと多重逆反射板を利用して検知する方法を示す模式的な平面図である。
【符号の説明】
1 〜P4 ,Pa,Pb,Pa1 ,Pb1 ,P 鋸歯状側辺を含む板状体
1 〜C3 キューブコーナを形成するように互いに直交した3つの正方形の面
Ta,Tb,Ta1 ,Tb1 ,T キューブコーナを形成するための鋸歯
t,t1 ,t2 ,t01,t02 位置決め用鋸歯
1 位置決め用治具板
2 位置決め用治具台
1 ,g2 位置決め用溝
1 〜B3 54.74度(=tan-1√2)の斜面を有する台座
1 〜b3 54.74度(=tan-1√2)の斜面
Ha,Hb,Ha1 ,Hb1 ,H ボルト用貫通孔
BL ボルト

Claims (8)

  1. 入射光をその入射方向と平行な逆方向に反射させるキューブコーナリフレクタを複数含んでいる多重逆反射体であって、
    積層された複数の板状体を含み、
    前記板状体の各々は、第1および第2の主面と前記キューブコーナの稜の長さに等しい厚さを有するとともに、鋸歯状にされた一側辺を有し、
    前記鋸歯状の一側辺は、前記厚さの方向に一致した一辺を有する複数の正方形端面によって終端させられており、
    前記鋸歯の各々は、前記第1と第2の主面の各々上において直角の頂角を含む二等辺三角形の形状を有し、
    前記二等辺の各々は前記正方形端面の対応する一辺と一致しており、
    前記板状体の任意の1つである第1の板状体の前記第1主面とこれに隣接している第2の板状体の前記第2主面とにおいて、前記第2板状体の各前記鋸歯の二等辺三角形の直角頂点は前記第1板状体の1つの前記鋸歯の底辺の一方端に一致させられており、
    これによって、前記第2板状体の互いに隣接する2つの鋸歯の間で隣接する2つの前記正方形端面と、これら2つのの端面から突出している前記第1板状体の前記第1主面領域であって前記直角二等辺三角形の二等辺によって決定される正方形領域とによって前記キューブコーナの1つが形成されており、
    前記板状体の各々は実質的に平行四辺形の全体的形状を有し、前記平行四辺形の隣接する二辺は45°または135°の交角をなし、2組の平行な二辺のうちの第1の組の二辺の少なくとも一方は前記複数のキューブコーナを形成すべき鋸歯の形状にされており、第2の組の二辺の少なくとも一方は隣接する前記板状体の位置合わせを可能にする位置決め用鋸歯の形状にされており、前記位置決め用鋸歯は前記キューブコーナ用鋸歯の前記直角二等辺三角形の等辺に同じまたはその整数分の1に等しい周期を有していることを特徴とする多重逆反射体。
  2. 入射光をその入射方向と平行な逆方向に反射させるキューブコーナリフレクタを複数含んでいる多重逆反射体であって、
    積層された複数の板状体を含み、
    前記板状体の各々は、第1および第2の主面と前記キューブコーナの稜の長さに等しい厚さを有するとともに、鋸歯状にされた一側辺を有し、
    前記鋸歯状の一側辺は、前記厚さの方向に一致した一辺を有する複数の正方形端面によって終端させられており、
    前記鋸歯の各々は、前記第1と第2の主面の各々上において直角の頂角を含む二等辺三角形の形状を有し、
    前記二等辺の各々は前記正方形端面の対応する一辺と一致しており、
    前記板状体の任意の1つである第1の板状体の前記第1主面とこれに隣接している第2の板状体の前記第2主面とにおいて、前記第2板状体の各前記鋸歯の二等辺三角形の直角頂点は前記第1板状体の1つの前記鋸歯の底辺の一方端に一致させられており、
    これによって、前記第2板状体の互いに隣接する2つの鋸歯の間で隣接する2つの前記正方形端面と、これら2つのの端面から突出している前記第1板状体の前記第1主面領域であって前記直角二等辺三角形の二等辺によって決定される正方形領域とによって前記キューブコーナの1つが形成されており、
    前記板状体の各々は実質的に長方形の全体的形状を有し、前記長方形の2組の平行な二辺のうちの第1の組の二辺の少なくとも一方は前記複数のキューブコーナを形成すべき鋸歯形状にされており、第2の組の二辺の少なくとも一方は隣接する前記板状体の位置合わせを可能にする位置決め用鋸歯の形状にされており、前記位置決め用鋸歯は前記キューブコーナ用鋸歯の周期に同じまたはその整数分の1に等しい周期を有し、前記積層された複数の板状体は1枚置きの第1のグループと残りの第2のグループに分類され、前記第1グループと前記第2グループとの関係において、前記キューブコーナ用鋸歯は周期が互いに半周期だけ変位させられていることを特徴とする多重逆反射体。
  3. 前記第2組の二辺の両方において凸部と凹部が互いに逆位相にされた位置決め用鋸歯が形成されており、これらの逆位相の位置決め用鋸歯は2以上の前記多重逆反射体を接続して前記キューブコーナリフレクタ領域を増大させるときに接続用嵌合鋸歯としても利用し得ることを特徴とする請求項またはに記載の多重逆反射体。
  4. 請求項またはに記載の多重逆反射体を製造するための方法であって、
    一定の周期で平行に配列された複数の位置決め用溝を一主面に有する治具板を用意し、前記治具板の前記複数の溝は前記板状体の前記位置決め用鋸歯の周期に等しい周期を有し、
    前記複数の板状体は前記治具板を用いて前記位置決め用鋸歯の位置を定めながら順次に積層されるステップを含むことを特徴とする多重逆反射体の製造方法。
  5. 入射光をその入射方向と平行な逆方向に反射させるキューブコーナリフレクタを複数含んでいる多重逆反射体を製造するための金型であって、
    積層された複数の金属板状体を含み、
    前記板状体の各々は、第1および第2の主面と前記キューブコーナの稜の長さに等しい厚さを有するとともに、鋸歯状にされた一側辺を有し、
    前記鋸歯状の一側辺は、前記厚さの方向に一致した一辺を有する複数の正方形端面によって終端させられており、
    前記鋸歯の各々は、前記第1と第2の主面の各々上において直角の頂角を有する二等辺三角形の形状を有し、
    前記二等辺の各々は前記正方形端面の対応する一辺と一致しており、
    前記板状体の任意の1つである第1の板状体の前記第1主面とこれに隣接している第2の板状体の前記第2主面とにおいて、前記第2板状体の前記鋸歯の任意の1つの二等辺三角形の直角頂点は前記第1板状体の1つの前記鋸歯の底辺の一方端に一致させられており、
    これによって、前記第2板状体の互いに隣接する2つの鋸歯の間で隣接する2つの前記正方形端面と、これらの2つの端面から突出している前記第1板状体の前記第1主面領域であって前記直角二等辺三角形の二等辺によって決定される正方形領域とによって前記キューブコーナの1つに対応する型が形成されており、
    前記板状体の各々は実質的に平行四辺形の全体的形状を有し、前記平行四辺形の隣接する二辺は45°または135°の交角をなし、2組の平行な二辺のうちの第1の組の二辺の少なくとも一方は前記複数のキューブコーナを形成すべき鋸歯の形状にされており、第2の組の二辺の少なくとも一方は隣接する前記板状体の位置合わせを可能にする位置決め用鋸歯の形状にされており、前記位置決め用鋸歯は前記キューブコーナ用鋸歯の前記直角二等辺三角形の等辺に同じまたはその整数分の1に等しい周期を有していることを特徴とする多重逆反射体製造用金型。
  6. 入射光をその入射方向と平行な逆方向に反射させるキューブコーナリフレクタを複数含んでいる多重逆反射体を製造するための金型であって、
    積層された複数の金属板状体を含み、
    前記板状体の各々は、第1および第2の主面と前記キューブコーナの稜の長さに等しい厚さを有するとともに、鋸歯状にされた一側辺を有し、
    前記鋸歯状の一側辺は、前記厚さの方向に一致した一辺を有する複数の正方形端面によって終端させられており、
    前記鋸歯の各々は、前記第1と第2の主面の各々上において直角の頂角を有する二等辺三角形の形状を有し、
    前記二等辺の各々は前記正方形端面の対応する一辺と一致しており、
    前記板状体の任意の1つである第1の板状体の前記第1主面とこれに隣接している第2の板状体の前記第2主面とにおいて、前記第2板状体の前記鋸歯の任意の1つの二等辺三角形の直角頂点は前記第1板状体の1つの前記鋸歯の底辺の一方端に一致させられており、
    これによって、前記第2板状体の互いに隣接する2つの鋸歯の間で隣接する2つの前記正方形端面と、これらの2つの端面から突出している前記第1板状体の前記第1主面領域であって前記直角二等辺三角形の二等辺によって決定される正方形領域とによって前記キューブコーナの1つに対応する型が形成されており、
    前記板状体の各々は実質的に長方形の全体的形状を有し、前記長方形の2組の平行な二辺のうちの第1の組の二辺の少なくとも一方は前記複数のキューブコーナを形成すべき鋸歯の形状にされており、第2の組の二辺の少なくとも一方は隣接する前記板状体の位置合わせを可能にする位置決め用鋸歯の形状にされており、前記位置決め用鋸歯は前記キューブコーナ用鋸歯の周期に同じまたはその整数分の1に等しい周期を有し、前記積層された複数の板状体は1枚置きの第1のグループと残りの第2のグループに分類され、前記第1グループと前記第2グループとの関係において、前記キューブコーナ用鋸歯は周期が互いに半周期だけ変位させられて形成されていることを特徴とする多重逆反射体製造用金型。
  7. 前記第2組の二辺の両方において凸部と凹部が互いに逆位相にされた位置決め用鋸歯が形成されており、これらの逆位相の位置決め用鋸歯は2以上の前記金型を接続して前記キューブコーナ領域を増大させるときに接続用嵌合鋸歯としても利用し得ることを特徴とする請求項またはに記載の多重逆反射体製造用金型。
  8. 請求項またはに記載の多重逆反射体用金型を製造するための方法であって、
    一定周期で平行に配列された複数の位置決め用溝を一主面に有する治具板を用意し、前記治具板の前記複数の溝は前記板状体の前記位置決め用鋸歯の周期に等しい周期を有し、
    前記複数の板状体は前記治具板を用いて前記位置決め用鋸歯の位置を定めながら順次に積層されていくステップを含むことを特徴とする多重逆反射体用金型の製造方法。
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