JP4259212B2 - ハウジングの密閉構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ミラー本体の傾動角度を検出するロッド検出機構が内部に収納されているハウジングの密閉構造に関し、更に詳しくは、ハウジング蓋のロッド開口部と検出ロッドとの間およびこのハウジング蓋とハウジング本体との間を1つの検出用ロッド密閉部材により密閉するハウジングの密閉構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、乗用車などの自動車の車両に取り付けられるアウターミラーでは、アウターミラーベースに車両内部からミラー本体の視界を調整する、すなわちミラー本体を傾動することができるアウターミラー傾動装置が取り付けられているものがある。このアウターミラー傾動装置としては、例えば、ハウジングに設けられたピボット軸に、ミラー本体が固定されているホルダベースの中央部に形成された軸受部を嵌合し、ホルダベースをハウジングに対して傾動自在に支持し、ロッド駆動機構の駆動用ロッドの先端部をホルダベースの駆動用ソケット部に嵌合する。そして、ロッド駆動機構の駆動手段により、駆動用ロッドをハウジングから出没させ、ホルダベースの軸受部を中心にこのホルダベースに固定されたミラーを傾動させる。
【0003】
ここで、ミラー本体の視界は、その傾動角度が一定の場合において、車両を運転する運転者の体格が異なると変化する。従って、体格の異なる運転者が車両を運転する際には、ミラー本体の視界を調整する必要がある。また、車両を後進させる際に、ミラー本体の視界を変化させたい場合がある。これらの場合には、車両内部から運転者がアウターミラー駆動装置を駆動させることで、ミラー本体の傾動角度を変化させていた。そこで、アウターミラーでは、ミラー本体の傾動角度を検出する必要性が高まってきた。従来では、アウターミラーベースあるいはアウターミラー傾動装置にアウターミラー傾動装置とは別に、ミラー本体が固定されたホルダベースの傾動角度を検出するアウターミラー検出装置を取り付ける技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
これは、圧縮スプリングにより、ホルダベースに常に当接する一対のシャフトがこのホルダベースの傾動に対応して変化することにより、ホルダベースの上下方向の変位量と左右方向の変位量を検出してミラー本体の傾動角度を検出するものである。これにより、運転者ごとに最適なミラー本体の傾動角度や、車両を後進させる場合に最適なミラー本体の傾動角度を予め記憶しておき、簡単な操作でミラー本体の視界を調整することができ、運転者が車両を運転するたびにミラー本体の視界を調整する煩わしさを軽減することができる。
【0005】
上記アウターミラー検出装置は、一対のシャフトと検出機構であるシャフトに取り付けられた上下用摺動接点、左右用摺動接点および上下用抵抗体と左右用抵抗体が設けられた抵抗基板をハウジング内部に備えている。検出手段は、上記摺動接点が抵抗体上を摺動することで、抵抗基板から出力される電圧が変化するものである。従って、摺動接点と抵抗体との摺動を繰り返し確実に行うためには、水などが外部からハウジング内部に侵入することを防止する必要がある。ここで、上記アウターミラー検出装置において、ハウジング内部に水が侵入する経路としては、ハウジング蓋に形成された一対のシャフトが出没できる貫通孔とシャフトの間、このハウジング蓋とシャフトおよび検出手段が収納されているハウジング本体との間の2経路となる。従って、この2経路からの水の浸入を防止するため、貫通孔にOリングを介在させたブッシュが挿入され、ハウジング蓋とハウジング本体との間にリング状であるゴム製の防水パッキンを介在して、ハウジングの密閉構造を形成している。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−67795号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ハウジングの密閉構造は、ハウジング内部に外部から水が浸入する恐れのある2経路の密閉を別部材、すなわち、Oリングを介在させたブッシュと、リング状であるゴム製の防水パッキンとにより行っている。従って、ハウジングを密閉するための部品点数が増加するため、組付工数の増加や製造コストの増加という問題がある。
【0008】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、外部から水が侵入する経路が複数経路をあるハウジングを密閉するための部品点数を削減し、組付工数の削減や製造コストの削減を図ることができるハウジングの密閉構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明では、少なくとも検出用ロッド貫通孔が形成されたハウジング蓋と、少なくともミラーが固定されているホルダベースの上下方向、左右方向の傾動にそれぞれ対応して検出用ロッド貫通孔から出没する一対の検出用ロッドおよび一対の検出用ロッドの出没量からホルダベースの傾動角度を電気的出力として検出する検出手段を有するロッド検出機構が収納されるハウジング本体と、ハウジング蓋とハウジング本体との間に介在する検出用ロッド密閉部材とを備えるハウジングの密閉構造において、検出用ロッド密閉部材は、ハウジング蓋裏面を覆い、且つ検出用ロッド貫通孔に対向する位置に一対の検出用ロッドの外周を囲うロッド用開口部が形成されるとともに、ハウジング蓋と、ハウジング本体に形成された一対の検出用ロッドが出没方向に摺動するロッドガイド部との間、および当該ハウジング蓋と当該ロッドガイド部の近傍に形成され、かつ当該ロッドガイド部と連通する検出手段を収納する検出手段収納部との間に介在することを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、検出用ロッド用開口部がハウジング蓋の検出用ロッド貫通孔から出没する一対の検出用ロッドの動作に影響を与えずに、外部から水が侵入する経路であるハウジング蓋の検出用ロッド貫通孔と検出用ロッドとの間およびハウジング蓋とハウジング本体との間を一つの検出用ロッド密閉部材で密閉することができる。これにより、外部から水が侵入する経路が複数経路あるハウジングを密閉するための部品点数を削減し、組付工数の削減や製造コストの削減を図ることができる。
また、この発明によれば、検出用ロッド密閉部材は、ハウジング本体に形成された一対の検出用ロッドが出没方向に摺動するロッドガイド部および検出機構を収納する検出機構収納部と対向するハウジング蓋裏面を覆う。つまり、検出用ロッド密閉部材は、ハウジング蓋とハウジング本体の外部からの水が浸入しても問題ない部分のハウジング本体との間に介在しない。これにより、検出用ロッド密閉部材の小型化を図ることができ、製造コストの削減をさらに図ることができる。
【0013】
また、この発明では、請求項1に記載のハウジングの密閉構造において、検出用ロッド密閉部材は、検出用ロッド貫通孔からホルダベース側に突出する蛇腹状の伸縮部を有し、検出用ロッド開口部は、伸縮部の先端部に形成されていることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、一対の検出用ロッドがハウジング蓋の検出用ロッド貫通孔から出没する際に、蛇腹状の伸縮部がこの一対の検出用ロッドの出没量を吸収する。従って、検出用ロッド密閉部材の検出用ロッド開口部が、この検出用ロッド開口部が囲う一対の検出用ロッドの外周の位置から移動することを抑制することができる。つまり、検出用ロッド密閉部材の検出用ロッド開口部が一対の検出用ロッドの外周をこの一対の検出用ロッドの出没方向に摺動することを低減できるので、この摺動により、検出用ロッド開口部と検出用ロッドとの間から水が浸入することをさらに防止できる。これにより、検出手段によるホルダベースに固定されているミラー本体の傾動角度の検出精度の低下を防止できる。
【0015】
また、この発明では、請求項に記載のハウジングの密閉構造において、一対の検出用ロッドは、先端部近傍に段差部を有し、検出用ロッド開口部は、段差部を覆うように形成されていることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、検出用ロッド密閉部材の蛇腹状の伸縮部が一対の検出用ロッドの段差部より下部を覆う。従って、検出用ロッド密閉部材の検出用ロッド開口部が一対の検出用ロッドの段差部よりハウジング側に移動することを規制することができる。つまり、検出用ロッド密閉部材の検出用ロッド開口部が、この段差部よりハウジング側に摺動することを防止できるので、ロッド開口部と検出用ロッドとの間から水が浸入することをさらに防止できる。これにより、検出機構によるホルダベースに固定されているミラー本体の傾動角度の検出精度の低下をさらに防止できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。ここで、下記の実施形態は、車両の進行方向に向かって左側のアウターミラーに取り付けられるアウターミラー傾動装置について説明するものである。
【0018】
図1および図2は、この発明にかかるハウジング密閉構造を有するアウターミラー傾動装置の分解斜視図である。図1および図2に示すように、アウターミラー傾動装置1は、ミラー本体を固定するホルダベース10と、ハウジング蓋20およびハウジング本体30を備えるハウジング40と、一対の駆動用ロッド50A,50Bおよび駆動手段60A,60Bを備えるロッド駆動機構70と、一対の検出用ロッド80A,80Bおよび検出手段90A,90Bを備えるロッド検出機構100とにより構成されている。
【0019】
図3は、ホルダベースの構成例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のA−A断面図、同図(c)は同図(a)のB−B断面図である。ホルダベース10は、図1および図3に示すように、合成樹脂などからなる円板形状であり、その裏面の中央部に後述するハウジング40のハウジング蓋20に形成されたピボット軸21が嵌合される軸受部11が形成されている。この軸受部11は、ピボット軸21に対応するように球状内面を有すると共に、その根元部分が、このピボット軸21の最大径よりも小さい径で開口している。また、この軸受部11は、後述するハウジング40のハウジング蓋20に形成されたハウジング蓋連通孔21aに対向する位置に、このホルダベース10の表面まで連通する軸受部開口部11aが形成されている。
【0020】
また、ホルダベース10の裏面の外周端部近傍には、周状に一対の駆動用ソケット部12A,12Bと検出用ソケット部13A,13Bが形成されている。つまり、各ソケット部(12A,12B,13A,13B)は、軸受部11の外周に90°間隔で形成されている。この駆動用ソケット部12A,12Bおよび検出用ソケット部13A,13Bは、同一形状であり、それぞれ後述する一対の駆動用ロッド50A,50Bと一対の検出用ロッド80A,80Bとに対応するように球状内面を有すると共に、その根元部分が、各ロッド(50A,50B,80A,80B)の最大径よりも小さい径で開口している。ここで、この一対の駆動用ソケット部12A,12Bと一対の検出用ソケット部13A,13Bとは、軸受部11を挟んで対向するように形成されている。つまり、駆動用ソケット部12Aおよび検出用ソケット部13A、駆動用ソケット部12Bおよび検出用ソケット部13Bが、軸受部11を挟んでホルダベース10に形成されている。なお、図示は省略するが、この一対の駆動用ソケット部12A,12Bと検出用ソケット部13A,13Bには、それぞれスリットが形成されている。このスリットにより、各ソケット部(12A,12B,13A,13B)の根元部分を押し広げて、各ロッド(50A,50B,80A,80B)を容易に嵌合させることができる。
【0021】
この周状に隣り合うソケット部、すなわち駆動用ソケット12Aと駆動用ソケット12B、駆動用ソケット12Bと検出用ソケット部13A、検出用ソケット13Aと検出用ソケット部13B、検出用ソケット13Bと駆動用ソケット部12Aとの間には、ホルダベース10の表面からその裏面まで連通する板ばね用開口部14が形成されている(図3(a)では、4箇所)。この各板ばね用開口部14を構成する内壁面のホルダベース10の外周側には、このホルダベース10裏面から突出する摺動片15が形成されている。各ソケット部(12A,12B,13A,13B)と軸受部11との間には、それぞれホルダベース10の表面からその裏面まで連通する一対の回転規制突起部用開口部16,16(図3(a)では、8個)が形成されている。この一対の回転規制突起部用開口部16,16の間には、一対の弾性片からなる弾性部17がホルダベース10の裏面から突出して形成されている(図3(a)では、4個)。
【0022】
ホルダベース10の表面には、溝部18が形成されており、この溝部18は軸受部11の周囲に形成される主溝18aと、この主溝18aから板ばね用開口部14に連通する連通溝18bとにより構成されている。主溝18aには、軸受部11と各弾性部17との間に、板ばね用係止片19がホルダベース表面から突出して形成されている(図3(a)では、4個)。
【0023】
このホルダベース10には、図1に示すように、2つの板ばね110A,110Bが取り付けられる。これは、ホルダベース10とハウジング40との振動を防止するためである。図4は、板ばねの構成例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図である。同図に示すように、板ばね110A,110Bは、板状であり、その中央部111にホルダベース10の主溝部18aから突出する軸受部11が挿入される軸受部用開口部112が形成されている。この中央部111の両端を上方に折り曲げ、さらに水平方向に折り曲げることで、ホルダベース10の連通溝18bに対応する板ばね延在部113,113が形成されている。この板ばね延在部113,113の端部をホルダベース10の板ばね用開口部14、14に挿入されるように下方に折り曲げ、この下方に折り曲げられた端部に返し部114が形成されている。
【0024】
図5および図6は、ハウジング蓋の構成例を示す図であり、図5(a)は平面図、図5(b)は同図(a)のC−C断面図、図6(a)は図5(a)のD−D断面図、図6(b)は裏面図である。ハウジング40のハウジング蓋20は、図5および図6に示すように、合成樹脂などからなる円板形状であり、その表面の中央部にピボット軸21が形成されている。このピボット軸21は、先端部が球状であり、上記ホルダベース10の軸受部11に嵌合する。また、このピボット軸21は、中空構造であり、先端部からハウジング蓋20の裏面まで連通するハウジング蓋連通孔21aが形成されている。
【0025】
また、ハウジング蓋20の外周端部近傍には、上記ホルダベース10の一対の駆動用ソケット部12A,12Bおよび一対の検出用ソケット部13A,13Bに対応する一対の駆動用ロッド貫通孔22A,22Bおよび一対の検出用ロッド貫通孔23A,23Bが形成されている。つまり、各貫通孔(22A,22B,23A,23B)は、ハウジング蓋20の外周端部の近傍に周状に90°間隔で形成されている。後述する一対の駆動用ロッド50A,50Bは、駆動手段60A、60Bにより、ハウジング蓋20の一対の駆動用ロッド貫通孔22A,22Bから、すなわちハウジング40から出没する。一方、後述する一対の検出用ロッド80A,80Bは、一対の駆動用ロッド50A,50Bがハウジング40から出没し、ホルダベース10が傾動することで、一対の検出用ロッド貫通孔23A,23Bから、すなわちハウジング40から出没する。この周状に隣り合う貫通孔どうし、すなわち駆動用ロッド貫通孔22Aと駆動用ロッド貫通孔22B、駆動用ロッド貫通孔22Bと検出用ロッド貫通孔23A、検出用ロッド貫通孔23Aと検出用ロッド貫通孔23B、検出用ロッド貫通孔23Bと駆動用ロッド貫通孔22Aとの間には、このホルダベース10側に突出する湾曲突起部24が形成されている。この湾曲突起部24には、上記ホルダベース10の摺動片15が当接し、この摺動片15が摺動するものである。
【0026】
このハウジング蓋20の外周端部には、後述するハウジング本体30側に突出する第1環状突出部20aが形成されている。この第1環状突出部20aには、所定間隔で後述するハウジング本体30のハウジング仮止め穴30bと係合するハウジング仮止め片20bが形成されている(図5(a)では、8個)。また、この第1環状突出部20aの内側、すなわちハウジング蓋20の裏面の外周端部近傍には、上記各貫通孔(22A,22B,23A,23B)を囲むように、ハウジング本体30側に突出する第2環状突出部20cが形成されている。さらに、ハウジング蓋20の裏面の中央部近傍には、後述する検出手段の90の検出部材93の検出用コネクタ95を係止する検出用係止部材25が、ハウジング本体30側に突出して形成されている。
【0027】
また、ハウジング蓋20の各貫通孔(22A,22B,23A,23B)とピボット軸21との間には、それぞれホルダベース10側に突出する一対の回転規制突起部26,26が形成されている(図5(a)では、8個)。つまり、一対の回転規制突起部26,26は、ピボット軸21の外周に90°間隔で形成されている。この一対の回転規制突起部26,26の間に形成される空間部26aに、上記ホルダベース10の弾性部が付勢された状態で挿入される。ここで、空間部26aの幅は、上記ホルダベース10の弾性部17を構成する一対の弾性片の幅よりも小さくなるように設定されている。なお、27は、後述する駆動手段70のモータ64をハウジング蓋20とハウジング本体30との間で固定するためのモータ用固定部材である。
【0028】
上記ハウジング蓋20は、図1に示すように、一対の駆動用ロッド貫通孔22A,22Bにそれぞれ駆動用ロッド密閉部材120,120が挿入され、一対の検出用ロッド貫通孔23A,23Bに検出用ロッド密閉部材130の2つの伸縮部132,132が挿入される。これは、外部からの水がハウジング40の内部に浸入することを防止するため、各貫通孔(22A,22B,23A,23B)と各ロッド(50A,50B,80A,80B)との間を密閉するものである。駆動用ロッド密閉部材120,120は、ゴムなどの弾性材をリング状に成形したものであり、図1に示すように、駆動用ロッド開口部121を有する。
【0029】
図7は、検出用ロッド密閉部材の構成例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は裏面図、同図(c)は同図(a)のE−E断面図である。同図に示すように、検出用ロッド密閉部材130は、ゴムなど弾性材からなり、密閉部材本体131と、2つの伸縮部132とにより構成されている。密閉部材本体131は、平板状であり、ハウジング蓋20と後述するハウジング本体30との間に介在し、その面積は後述するハウジング本体30の検出手段収納部36および検出用ロッドガイド部34A,34Bの外周を覆うことができる大きさである。また、密閉部材本体131の両端部には、ホルダベース10側、すなわちハウジング蓋20の検出用ロッド貫通孔23A,23Bに対向するように突出する伸縮部132が形成されている。伸縮部132は、同図(c)に示すように、中空部132aを有する円柱形状である。また、伸縮部132の断面形状は、蛇腹状であり、この伸縮部132は矢印F方向に伸縮自在となっている。この伸縮部132の先端部には、中空部132aに配置される後述する検出用ロッド80A,80Bの外周を囲う検出用ロッド開口部133が形成されている。なお、134は、ロッド挿入用開口部であり、135は上記ハウジング蓋20の検出用係止部材27を挿入する係止部材開口部である。
【0030】
図8および図9は、ハウジング本体の構成例を示す図であり、図8(a)は平面図、図8(b)は同図(a)のG−G断面図であり、図9(a)は裏面図、図9(b)は図8(a)のH部分拡大図である。ハウジング40のハウジング本体30は、図8および図9に示すように、合成樹脂などからなる円板形状であり、その中央部に上記ハウジング蓋20のハウジング蓋連通孔21aに対向するハウジング本体連通孔31が形成されている。このハウジング本体連通孔31は、ハウジング本体30の表面から裏面まで連通しており、このハウジング本体連通孔31と上記ハウジング蓋連通孔21aによりハウジング連通孔が構成されている。従って、このハウジング連通孔は、ハウジング蓋20のピボット軸21の先端部からハウジング40の裏面まで連通する。
【0031】
このハウジング本体30の外周端部には、上記ハウジング蓋20側に突出する第1環状突出部30aが形成されている。この第1環状突出部30aには、所定間隔で上記ハウジング蓋20のハウジング仮止め片20cと係合するハウジング仮止め穴30bが形成されている(図8(a)では、8個)。また、このハウジング本体連通孔31の周囲には、凹部32が形成され、この凹部32の外周端部には、上記ハウジング蓋20側に突出する第2環状突出部30cが形成されている。この凹部32には、上記ハウジング蓋20の一対の駆動用ロッド貫通孔22A,22Bおよび一対の検出用ロッド貫通孔23A,23Bに対応する一対の駆動用ロッドガイド部33A,33Bおよび一対の検出用ロッドガイド部34A,34Bが形成されている。これら各ロッドガイド部(33A,33B,34A,34B)は、円筒状であり、上記ハウジング蓋20側に突出するように形成されている。
【0032】
また、凹部32の駆動用ロッドガイド部33A,33Bの近傍には、後述する一対の駆動用ロッド50A,50Bのそれぞれを駆動する駆動手段60A、60Bを収納する駆動手段収納部35,35が形成されている。この駆動手段収納部35,35は、上記ハウジング本体連通孔31と干渉しないように、V字状に形成されている。一方、検出用ロッドガイド部34A,34Bの近傍には、後述する検出手段90A、90Bの抵抗体92、92が形成された検出部材93を収容する検出手段収納部36が形成されている。ここで、検出用ロッドガイド部34A,34Bには、検出用ロックガイド部34A,34Bの径方向外方、すなわち検出手段収納部36側に延在する延在部34a、34aがそれぞれ設けられている。この各延在部34aには、検出用ロッドガイド部34A,34Bと検出手段収納部36とを連通するための切欠部34bが形成されている(図9(b)参照)。この各切欠部34bは、一対の検出用ロッド80A,80Bに固定される検出手段90の摺動部材91が、検出手段収納部36に収納される検出部材93の抵抗体92上を摺動するための形成されるものである。
【0033】
また、ハウジング本体30の裏面には、上記駆動手段収納部35,35に収納される駆動手段60A,60Bのモータ64,64にそれぞれ対応する駆動電源コネクタ受け部37,37が形成される。また、ハウジング本体30の裏面には、上記検出手段収納部36に収納される検出部材93の検出用コネクタ95に対応する外部コネクタ受け部38が形成されている。なお、39は、アウターミラーベース200に形成された位置決め突起部201が挿入される位置決め孔である(図8(a)では、4個)。
【0034】
ロッド駆動機構70は、図2に示すように、ハウジング40内に配置される駆動用ロッド50A,50Bと、この駆動用ロッド50A,50Bをそれぞれ駆動する駆動手段60A,60Bとにより構成されている。図10は、駆動用ロッドの構成例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は同図(a)のI−I断面図である。図11は、第1ギヤの構成例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は同図(a)のJ−J断面図である。ホルダベース10とこのホルダベース10に固定されたミラー本体は、駆動用ロッド50Aおよび駆動手段60Aにより左右方向、駆動用ロッド50Bおよび駆動手段60Bにより上下方向に傾動する。この駆動用ロッド50A,50Bは、図2および図10に示すように、合成樹脂などからなり、中空部50aを有する円筒形状であり、その先端部50bが球状に形成されている。また、先端部50bの近傍には、段差部50cが形成されている。この先端部50bには、駆動用ロッド50A,50Bの径方向外方に突出する先端部突起部50dが形成されている。この先端部突起部50dは、上記ホルダベース10の一対の駆動用ソケット部12A,12Bに形成されたスリットとの幅よりも狭い幅で形成されている。
【0035】
また、駆動用ロッド50A,50Bの下部には、図示しない4本のスリットにより、4つの脚部50eが形成されている。これら各脚部50eには駆動用ロッド50A,50Bの径方向外方に突出する摺動爪50fが形成されている。この摺動爪50fは、駆動用ロッド50A,50Bの水平方向に対して傾斜した状態で設けられている。なお、50gは、駆動用ロッド50A,50Bの中空部50aに後述するスプリング140固定するためのスプリング固定穴である。
【0036】
各駆動手段60A,60Bは、図2および図11に示すように、第1ギヤ61と、第2ギヤ62と、第3ギヤ63と、モータ64とにより構成されている。第1ギヤ61は、図11に示すように、合成樹脂などからなり、中空部61aを有する円筒形状であり、その上部にはフランジ部61bが形成されている。中空部61aの内壁面には、上記駆動用ロッド50A,50Bの摺動爪50fが螺合する雌ネジ61cが形成されている。また、フランジ部61bの側面には、外ギヤ61dが形成されている。第2ギヤは、図2に示すように、その上部と下部に異なる2つの外ギヤ62a,62bが形成されており、上部の外ギヤ62aが上記第1ギヤ61の外ギヤ61dと噛合い、下部の外ギヤ62bがモータ64の回転軸に挿入、固定された第3ギヤ63と噛合うものである。ここで、第2ギヤの下部の外ギヤ62bと第3ギヤ63とでウォームギヤ機構を構成する。モータ64は、ハウジング本体30の駆動電源コネクタ受け部37に挿入された駆動電源コネクタにより外部から電源を供給される。そして、この供給された電源により、図示しない回転軸を回転させ、この回転軸に挿入、固定された第3ギヤ63、第2ギヤ62を介して、第1ギヤ61を正回転、逆回転させるものである。
【0037】
ロッド検出機構100は、図2に示すように、ハウジング40内に配置される検出用ロッド80A,80Bと、この検出用ロッド80A,80Bのハウジング40からの出没量をそれぞれ検出する検出手段90A、90Bとにより構成されている。図12は、検出用ロッドの構成例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は同図(a)のK−K断面図である。図13は、検出手段の構成例を示す図であり、同図(a)は摺動部材の正面図、同図(b)は摺動部材の側面図、同図(c)は検出部材の正面図である。検出用ロッド80Aおよび検出手段90A、検出用ロッド80Bおよび検出手段90Bは、それぞれホルダベース10とこのホルダベース10に固定されたミラー本体の左右方向、上下方向の傾動角度を検出する。この検出用ロッド80A,80Bは、図2および図12に示すように、合成樹脂などからなり、中空部80aを有する円筒形状であり、その先端部80bが球状に形成されている。また、先端部80bの近傍には、段差部80cが形成されている。
【0038】
また、検出用ロッド80A,80Bの下部には、図示しない4本のスリットにより、4つの脚部80dが形成されている。各脚部80dには、検出用ロッド80A,80Bの径方向外方に突出する係止爪80eが形成されている。この係止爪80eの1つには、検出用ロッド80A,80Bの水平方向の断面形状が凹形状の摺動部材固定部80fが形成されている。この摺動部材固定部80fは、係止爪80eの上記検出用ロッドガイド部34A,34Bの内周面に対向する位置に形成されており、後述する検出手段90A、90Bの摺動部材91が固定される。なお、80gは、検出用ロッド80A,80Bの中空部80aに後述するスプリング140を固定するためのスプリング固定穴である。
【0039】
各検出手段90A,90Bは、図2および図14に示すように、摺動部材91と抵抗体92とにより構成されている。摺動部材91は、導電性を有する金属材などからなり、弾性を有する摺動子91aが複数本設けられている(図14(a)では、4本)。検出手段90A,90Bのそれぞれの抵抗体92,92は、プラスチック基板などである1つの検出部材93上に形成、すなわち印刷されている。従って、ミラー本体の傾動角度を検出することができるアウターミラーの部品点数をさらに削減し、組付工数の削減や製造コストの削減を図ることができる。この検出部材93上には、上記各抵抗体92の分圧抵抗体94が複数個設けられている(図14(a)では、4個))。この分圧抵抗体94は、摺動部材91の摺動子91aが抵抗体92上を摺動することで変化する電気的出力、すなわち電圧の変化を所定の変化幅にするものである。また、検出部材93の抵抗体92が形成されている面と反対側の面の中央部には、この抵抗体92の電気的出力を外部に出力する検出用コネクタ95が設けられている。
【0040】
なお、この検出用コネクタ95には、図示しない外部コネクタと電気的に接続するための複数個の接続端子96a〜96dが設けられている(図14(c)では、4本)。ここで、接続端子96a,96bは、ホルダベース10の傾動角度が左右方向に変化した場合に変化する検出手段90Aの電気的出力を外部に出力するためのものである。一方、接続端子96c,96dは、ホルダベース10の傾動角度が上下方向に変化した場合に変化する検出手段90Bの電気的出力を外部に出力するためのものである。
【0041】
上記各ロッド(50A,50B、80A,80B)は、図2に示すように、それぞれに弾性部材であるスプリング140が挿入される。これは、各ロッド(50A,50B、80A,80B)とハウジング40との振動を防止するためである。図14は、スプリングの構成例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は同図(a)のL−L断面図である。同図に示すように、スプリング140は、弾性を有する金属材からなり、スプリング本体141と付勢部142とより構成されている。付勢部142は、スプリング本体141の4辺から延在する。つまり、スプリング140には、4つの付勢部142を有する。対向する付勢部142,142との幅は、上記各ロッド(50A,50B、80A,80B)の対向する脚部50e,50e、脚部80d、80dとの幅よりも大きくように設定されている。なお、対向する一対の付勢部142,142には、上記各ロッド(50A,50B、80A,80B)のスプリング固定穴50g、80hに対応するスプリング固定突起部143、143が形成されている。
【0042】
次に、アウターミラー傾動装置の組み立て方法について説明する。図15は、アウターミラー傾動装置の組み立て途中の斜視図であり、同図(a)はホルダベースとハウジング蓋との組み立て状態、同図(b)はハウジング本体とロッド駆動機構とロッド検出機構との組み立て状態を示す図である。図16は図15のM部分平面図である。図17は、アウターミラー傾動装置の組み立て斜視図である。図18は、図17のN−N断面図である。図18は、図16のO−O断面図である。
【0043】
まず、図1に示すように、ホルダベース10の軸受部11にハウジング蓋20のピボット軸21を嵌合する。このとき、図19に示すように、ハウジング蓋20の一対の回転規制突起部26、26との間の空間部26aにホルダベース10の弾性部17が挿入され、この弾性部17が弾性変形し、一対の回転規制突起部26、26に付勢された状態で当接する。これにより、ハウジング蓋20、すなわちハウジング40に対してホルダベース10が回転することを防止できると共に、この回転方向の振動を防止できる。
【0044】
次に、図1に示すように、ホルダベース10の溝部18に板ばね110A、110Bを直交するように重ねてに挿入し、板ばね用係止片19で挿入された板ばね110A、110Bを係止する。このとき、図18に示すように、板ばね110A、110Bの返し部113は、ホルダベース10の板ばね用開口部14に挿入され、摺動片15に付勢された状態で当接する。この摺動片15は、付勢された状態で当接する返し部113により、弾性変形し、ハウジング蓋20の湾曲突起部24に付勢された状態で当接する(図18参照)。これにより、ホルダベース10がハウジング蓋20のピボット軸21を中心に傾動、つまりハウジング40に対して傾動する際に、ハウジング蓋20、すなわちハウジング40とホルダベース10との振動を防止できる。
【0045】
次に、図1に示すように、2つの駆動用ロッド密閉部材120,120をそれぞれ、ハウジング蓋20の裏面からこのハウジング蓋20の一対の駆動用ロッド貫通孔22A,22Bに挿入する。一方、一つの検出用ロッド密閉部材130の2つの伸縮部132、132をそれぞれ、ハウジング蓋20の裏面からこのハウジング蓋20の一対の検出用ロッド貫通孔23A,23Bに挿入する。以上により、図15(a)に示すように、ホルダベース10とハウジング蓋20とを組み立てる。
【0046】
次に、図2に示すように、ロッド駆動機構70をハウジング40のハウジング本体30内に配置する。具体的には、まず、駆動手段60A,60Bのそれぞれの第3ギヤ63,63をモータ64,64の図示しない回転軸にそれぞれ挿入、固定する。次に、駆動手段60Aのモータ64と第2ギヤ62を一方の駆動手段収納部35に収納し、駆動手段60Bのモータ64と第2ギヤ62を他方の駆動手段収納部35に収納する。このとき、第2ギヤ62は、図示しないギヤ軸により、ハウジング本体30内で回転自在に支持されており、その下部の外ギヤ62bと第3ギヤ63とが噛合った状態となる。次に、駆動手段60A,60Bのそれぞれの第1ギヤ61,61を駆動用ロッドガイド部33A,33Bに挿入する。ここで、第1ギヤ61,61は、駆動用ロッドガイド部33A,33Bに回転自在に支持される。このとき、第1ギヤ61の外ギヤ61dと、第2ギヤ62の上部の外ギヤ62aとが噛合った状態となる。
【0047】
次に、駆動用ロッド50A,50Bの中空部50aに、それぞれスプリング140,140を挿入する。そして、駆動用ロッド50A,50Bの摺動爪50fをそれぞれ駆動手段60A,60Bの第1ギヤ61、61の雌ネジ61cに螺合させる。このとき、スプリング140の対向する付勢部142,142との幅は、駆動用ロッド50A,50Bの対向する脚部50e,50eとの幅よりも大きいので、図19に示すように、この脚部50eは駆動用ロッド50A,50Bの径方向外方に弾性変形し、摺動爪50fが第1ギヤ61の雌ネジ61c、つまり第1ギヤ61の内周面に付勢された状態で当接する。従って、駆動用ロッド50A,50Bをハウジング40から出没させるための力を増加させ、ハウジング40(駆動用ロッドガイド部33A,33B)と駆動用ロッド50A,50Bとの間で発生する振動を低減させる。
【0048】
次に、図2に示すように、ロッド検出機構100を、ハウジング40のハウジング本体30内に配置する。具体的には、まず、検出手段80A,80Bの抵抗体92,92が形成された検出部材93をハウジング本体30の検出手段収納部36に収納する。このとき、図18に示すように、検出部材93に設けられた検出用コネクタ95は、ハウジング本体30に形成された外部コネクタ受け部38と対向する位置に配置される。また、検出用コネクタ95の接続端子96a〜96dは、外部コネクタ受け部38に突出する。
【0049】
次に、図2に示すように、検出用ロッド80A,80Bの中空部50aに、それぞれスプリング140,140を挿入する。次に、検出用ロッド80A,80Bの摺動部材固定部80f、80fに、検出手段90A,90Bの摺動部材91、91を固定する。そして、検出用ロッド80A,80Bを検出用ロッドガイド部34A,34Bに挿入する。このとき、スプリング140の対向する付勢部142,142との幅は、検出用ロッド80A,80Bの対向する脚部80d,80dとの幅よりも大きいので、図19に示すように、この脚部80dは検出用ロッド80A,80Bの径方向外方に弾性変形し、係止爪80eが検出用ロッドガイド部34A,34Bの内周面に付勢された状態で当接する。従って、検出用ロッド80A,80Bをハウジング40から出没させるための力を増加させ、ハウジング40(検出用ロッドガイド部34A,34B)と検出用ロッド80A,80Bとの間で発生する振動を低減させる。つまり、この振動により、検出用ロッド80A,80Bに固定された摺動部材91,91と検出部材93に形成された抵抗体92,92との位置がずれる恐れを低減することができる。以上により、図15(b)に示すように、ハウジング本体30とロッド駆動機構70とロッド検出機構100とを組み立てる。
【0050】
ここで、図15に示すように、摺動部材固定部80fに固定された摺動部材91は、検出部材93に形成された抵抗体92と当接する。従って、図19に示すように、検出用ロッド80A,80Bが出没方向Pに移動すると、摺動部材91は、抵抗体92上を摺動する。つまり、検出手段90A,90Bは、スライド式可変抵抗器を構成する。これにより、検出用ロッド80A,80Bの出没量は、抵抗値の変化、すなわち電圧の変化となり、ホルダベース10に固定されたミラー本体の傾動角度を容易、且つ簡単に検出することができる。
【0051】
また、図15に示すように、1つの係止爪80eの摺動部材固定部80fは、延在部34aに配置される。このとき、延在部34aの切欠部34bの両端部34c、34cは、この摺動部材固定部80fの摺動部材91が固定されている面の両端部80h,80hが当接する。つまり、延在部34aを有する検出用ロッドガイド部34A,34Bの内周面に、摺動部材固定部80fの一部が当接する。これにより、弾性部材であるスプリング140による付勢力は、係止爪の摺動部材固定部80fから検出用ロッドガイド部34A、34Bの内周面に伝達される。従って、摺動部材固定部80gに固定された摺動部材91が抵抗体92上を摺動するための付勢力は、このスプリング140による付勢力の影響を受けることはない。
【0052】
また、図15に示すように、摺動部材固定部80fの両側面80i,80iは、延在部34aの両側面34d,34dに当接する。従って、ホルダベース10が傾動することにより、後述するこのホルダベース10の検出用ソケット部13A,13Bと嵌合している検出用ロッド80A,80Bがハウジング40から出没する際に、回転しようとしても、摺動部材91が固定された摺動部材固定部80fの両側面80i,80iが、延出部34aの両側面34d、34dに当接しているので、検出用ロッド80A,80Bが回転することを規制することができる。
【0053】
次に、図15および図19に示すように、駆動用ロッド50A,50Bを駆動用ロッド密閉部材120,120の駆動用ロッド開口部121、121およびハウジング蓋20の駆動用ロッド貫通孔22A,22Bを介して、先端部50b,50bと駆動用ソケット部12A、12Bを嵌合する。一方、検出用ロッド80A,80Bを検出用ロッド密閉部材130の検出用ロッド開口部133,133およびハウジング蓋20の検出用ロッド貫通孔23A,23Bを介して、先端部80b,80bと検出用ソケット部13A、13Bを嵌合する。このとき、駆動用ロッド50A,50Bの先端部突起部50dが、駆動用ソケット部12A,12Aの図示しないスリットに挿入され、駆動用ロッド50A,50Bの回転が規制される。ここで、検出用ロッド80A,80Bは、その先端部80bが傾動するホルダベース10に形成された検出用ソケット部13A,13Bに傾動自在に嵌合するので、従来のアウターミラー検出装置のシャフトのように、ホルダベースとの間に異物が入り込むことを防止できる。
【0054】
次に、図15および図17に示すように、ハウジング本体30にハウジング蓋20を仮止めする。つまり、ハウジング本体30のハウジング仮止め穴30bにハウジング蓋20のハウジング仮止め片20bを挿入し、ハウジング本体30とハウジング蓋20とを係止する。ここで、ハウジング本体30の第1環状突出部30aと第2環状突出部30cとが、それぞれハウジング蓋20の第1環状突出部20aと第2環状突出部20cとに当接し、ハウジング蓋20とハウジング本体30との位置決めを行う。
【0055】
このとき、図19に示すように、検出用ロッド密閉部材130は、その密閉部材本体131がハウジング蓋20およびハウジング本体30に当接し、その伸縮部132の中空部132aに検出用ロッド80A,80Bが配置され、この発明にかかるハウジング40の密閉構造を構成する。つまり、密閉部材本体131により、ハウジング蓋20の裏面、具体的にはハウジング本体30の検出用ロッドガイド部34A,34Bおよび検出手段収納部36に対向するハウジング蓋20の裏面を覆うことで、このハウジング蓋20とハウジング本体30との間に介在させる。また、伸縮部132に形成された検出用ロッド開口部133により検出用ロッド80A,80Bの外周を囲う。従って、検出用ロッド開口部133がハウジング蓋20の検出用ロッド貫通孔23A,23Bから出没する検出用ロッド80A,80Bの動作に影響を与えずに、外部から水が侵入する経路であるハウジング蓋20の検出用ロッド貫通孔23A,23Bと検出用ロッド80A,80Bとの間およびハウジング蓋20とハウジング本体30との間を一つの検出用ロッド密閉部材130で密閉することができる。また、検出用ロッド密閉部材130は、ハウジング蓋20とハウジング本体30の外部からの水が浸入しても問題ない部分のハウジング本体30との間に介在しないので、検出用ロッド密閉部材130の小型化を図ることができる。
【0056】
また、伸縮部132,132が検出用ロッド80A,80Bを覆う、すなわち検出用ロッド80A,80Bは、伸縮部132の中空部に132aに配置されるので、検出用ロッド80A,80Bが出没方向Pに移動しても、その出没量をこの伸縮部132,132が吸収する。従って、検出用ロッド密閉部材130の検出用ロッド開口部133が、この検出用ロッド開口部133が囲う検出用ロッド80A,80Bの外周の位置から移動することを抑制することができる。つまり、検出用ロッド開口部132,132が検出用ロッド80A,80Bの外周を検出用ロッド80A,80Bの出没方向Pに摺動することを低減できる。この摺動により、検出用ロッド開口部132,132と検出用ロッド80A,80Bとの間から水が浸入することをさらに防止できる。さらに、検出用ロッド開口部133,133は、検出用ロッド80A,80Bの段差部80c,80cを覆うので、検出用ロッド密閉部材130の検出用ロッド開口部133が検出用ロッド80A,80Bの段差部80c,80cよりハウジング40側に移動することを規制することができる。つまり、検出用ロッド開口部132,132は、段差部80c,80cよりハウジング40側に摺動することを防止できるので、検出用ロッド開口部132,132と検出用ロッド80A,80Bとの間から水が浸入することをさらに防止できる。
【0057】
次に、図17に示すように、アウターミラー傾動装置1をアウターミラーベース200に載置する。このとき、図18に示すように、アウターミラーベース200の所定個所に形成された位置決め突起部201にハウジング40のハウジング本体30の位置決め孔39を挿入し、アウターミラー傾動装置1のアウターミラーベース200に対する位置決めを行う。そして、固定手段であるスクリュー(図1参照)150を、ホルダベース10のピボット軸11の軸受部開口部11aからハウジング蓋20のハウジング蓋連通孔21aとハウジング本体30のハウジング本体連通孔31とにより構成されるハウジング連通孔に螺合させると共に、挿入する。これにより、1つの固定手段でハウジング蓋20とハウジング本体30とを固定することができる。
【0058】
次に、ハウジング40の裏面に突出したスクリュー150の先端部をアウターミラーベース200に形成されたスクリュー開口部202に螺合させる共に、挿入する。これにより、アウターミラー傾動装置1をアウターミラーベース200に固定する。従って、アウターミラー傾動装置1のアウターミラーベース200に対する固定を1つのスクリュー150で確実に行うことができる。また、ホルダベース10の軸受部開口部11aから、スクリュー150をハウジング連通孔に螺合、挿入するので、ハウジング40のハウジング蓋20のピボット軸21がホルダベース10に形成された軸受部11に嵌合した後のアウターミラー傾動装置1をスクリュー150により、アウターミラーベース200に簡単、且つ容易に固定することができる。
【0059】
次に、ハウジング本体30の駆動電源コネクタ受け部37、37に、それぞれ図示しない駆動電源コネクタを挿入する(図9参照)。この駆動電源コネクタは、車両に搭載されたバッテリなどから、図示しない傾動制御装置を介して、駆動手段60A、60Bのモータ64,64に駆動電源を供給するものである。また、図18に示すように、ハウジング本体30の外部コネクタ受け部38に、図示しない外部コネクタを挿入し、この外部コネクタの図示しない接続端子受け部と検出部材93の検出用コネクタ95の接続端子96a〜96dを接続する。このとき、ハウジング蓋20の検出用係止部材25が検出用コネクタ95を係止しているので、検出部材93が検出用コネクタ95と共に、検出用ロッド80A、80Bの出没方向Pに移動することが規制される。つまり、外部コネクタを検出用コネクタ95(外部コネクタ受け部38)に着脱する際に、この検出用コネクタ95が設けられた検出部材93が、検出用ロッド80A,80Bの出没方向Pに移動することを防止できる。これにより、検出部材93に形成された抵抗体92、92に対する検出用ロッド80A,80Bに設けられた摺動部材91の位置がずれることを防止できる。以上により、アウターミラー傾動装置1の組み立てを終了する。
【0060】
次に、アウターミラー傾動装置1の動作について説明する。まず、ハウジング40に対してホルダベース10を左右方向に傾動させる場合について説明する。駆動手段60Aのモータ64に、図示しない傾動制御装置を介して電源が供給し、第1ギヤ61を正回転させると、摺動爪50fにより雌ネジ61cと螺合する駆動用ロッド50Aが出没方向Pのうちハウジング40から突出する方向に移動する。駆動用ロッド50Aが上記方向に移動すると、駆動用ソケット部12Aがこの駆動用ロッド50Aの先端部50bに嵌合するホルダベース10がハウジング蓋20のピボット軸21を中心に矢印Q方向のうち、ホルダベース10の駆動用ソケット部12A側とハウジング40との間隔が、検出用ソケット部13A側とハウジング40との間隔よりも広くなる方向(左側)に傾動する。これにより、ホルダベース10に固定されたミラー本体は、車両の進行方向に対して左側に傾動する(図19参照)。
【0061】
ホルダベース10が左側に傾動すると、先端部80bがホルダベース10の検出用ソケット部13Aに嵌合する検出用ロッド80Aが出没方向Pのうちハウジング40へ没する方向に移動する。検出用ロッド80Aが上記方向に移動すると、検出手段90Aが検出用ロッド80Aの出没量を検出する。つまり、検出用ロッド80に固定された摺動部材91が、検出部材93に形成された抵抗体92上を上記方向に摺動することで、図示しない外部コネクタから供給される検出電源の電圧の変化、例えばプラス側に電圧が変化することを検出する。この電圧の変化を検出用コネクタ95および外部コネクタを介して図示しない傾動制御装置に出力する。
【0062】
一方、第1ギヤ61を逆回転させると、駆動用ロッド50Aが出没方向Pのうちハウジング40へ没する方向に移動する。駆動用ロッド50Aが上記方向に移動すると、ホルダベース10がハウジング蓋20のピボット軸21を中心に矢印Q方向のうち、ホルダベース10の駆動用ソケット部12A側とハウジング40との間隔が、検出用ソケット部13A側とハウジング40との間隔よりも狭くなる方向(右側)に傾動する。これにより、ホルダベース10に固定されたミラー本体は、車両の進行方向に対して右側に傾動する(図19参照)。ホルダベース10が右側に傾動すると、検出用ロッド80Aが出没方向Pのうちハウジング40から出没する方向に移動するので、摺動部材91が抵抗体92上を上記方向に摺動し、検出電源の電圧が変化、例えばマイナス側に電圧が変化することを検出する。この電圧の変化を図示しない傾動制御装置に出力する。
【0063】
次に、ハウジング40に対してホルダベース10を上下方向に傾動させる場合について説明する。駆動手段60Bのモータ64に、図示しない傾動制御装置を介して電源が供給し、第1ギヤ61を正回転させると、駆動用ロッド50Bが出没方向Pのうちハウジング40から突出する方向に移動する。駆動用ロッド50Bが上記方向に移動すると、駆動用ソケット部12Bがこの駆動用ロッド50Bの先端部50bに嵌合するホルダベース10がハウジング蓋20のピボット軸21を中心に矢印Q方向のうち、ホルダベース10の駆動用ソケット部12B側とハウジング40との間隔が、検出用ソケット部13B側とハウジング40との間隔よりも広くなる方向(下側)に傾動する。これにより、ホルダベース10に固定されたミラー本体は、車両の進行方向に対して下側に傾動する(図19参照)。
【0064】
ホルダベース10が下側に傾動すると、先端部80bがホルダベース10の検出用ソケット部13Bに嵌合する検出用ロッド80Bが出没方向Pのうちハウジング40へ没する方向に移動する。検出用ロッド80Bが上記方向に移動すると、検出手段90Bが検出用ロッド80Bの出没量を検出する。つまり、検出用ロッド80に固定された摺動部材91が、検出部材93に形成された抵抗体92上を上記方向に摺動することで、図示しない外部コネクタから供給される検出電源の電圧の変化、例えばプラス側に電圧が変化することを検出する。この電圧の変化を検出用コネクタ95および外部コネクタを介して図示しない傾動制御装置に出力する。
【0065】
一方、第1ギヤ61を逆回転させると、駆動用ロッド50Bが出没方向Pのうちハウジング40へ没する方向に移動する。駆動用ロッド50Bが上記方向に移動すると、ホルダベース10がハウジング蓋20のピボット軸21を中心に矢印Q方向のうち、ホルダベース10の駆動用ソケット部12B側とハウジング40との間隔が、検出用ソケット部13B側とハウジング40との間隔よりも狭くなる方向(上側)に傾動する。これにより、ホルダベース10に固定されたミラー本体は、車両の進行方向に対して上側に傾動する(図19参照)。ホルダベース10が上側に傾動すると、検出用ロッド80Bが出没方向Pのうちハウジング40から出没する方向に移動するので、摺動部材91が抵抗体92上を上記方向に摺動し、検出電源の電圧が変化、例えばマイナス側に電圧が変化することを検出する。この電圧の変化を図示しない傾動制御装置に出力する。
【0066】
なお、上記アウターミラー傾動装置1は、左側のアウターミラーに取り付ける場合について説明したが、略同一あるいは同一の構成で右側のアウターミラーにも取り付けることができる。この場合は、アウターミラー傾動装置を右側のアウターミラーに取り付けられる状態から90°回転させて取り付ける。また、図示しない傾動制御装置は、この傾動制御装置に記憶されたホルダベース10の上下方向、左右方向の傾動角度に基づいて、ロッド駆動機構70によりホルダベース10を上下方向、左右方向に傾動させ、ロッド検出機構100が上記記憶された上下方向、左右方向の傾動角度を検出し、検出された傾動角度が記憶された傾動角度に到達しているかを判断して、ロッド駆動機構70を停止させるものである。しかしながら、これに限定されるものではなく、車両内部に設けられた入力手段からこの車両に搭乗する運転者が入力した任意のホルダベース10の上下方向、左右方向の傾動角度に基づいて、ロッド駆動機構70によりホルダベース10を上下方向、左右方向に傾動させても良い。
【0067】
以上のように、アウターミラー傾動装置1は、ハウジング40内部にロッド駆動機構70と、ロッド検出機構100とを備えているので、ホルダベース10に固定されたミラー本体を傾動させるロッド駆動機構70とロッド検出機構100を一体化することができる。これにより、ミラー本体の傾動角度を検出することができるアウターミラーの部品点数を削減し、組付工数の削減や製造コストの削減を図ることができる。
【0068】
また、従来のように、このロッド検出機構100をアウターミラーベース200あるいはこのアウターミラー傾動装置1に固定手段により別体で固定する必要がなく、アウターミラー傾動装置1を1つのスクリュー150により、アウターミラーベース200に固定することで、ロッド検出機構100もアウターミラーベース200に固定される。これにより、ミラー本体の傾動角度を検出することができるアウターミラーの組付工数の削減や製造コストの削減を図ることができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、検出用ロッド用開口部がハウジング蓋の検出用ロッド貫通孔から出没する一対の検出用ロッドの動作に影響を与えずに、外部から水が侵入する経路であるハウジング蓋の検出用ロッド貫通孔と検出用ロッドとの間およびハウジング蓋とハウジング本体との間を一つの検出用ロッド密閉部材で密閉することができる。これにより、外部から水が侵入する経路が複数経路あるハウジングを密閉するための部品点数を削減し、組付工数の削減や製造コストの削減を図ることができる。
また、検出用ロッド密閉部材は、ハウジング蓋とハウジング本体の外部からの水が浸入しても問題ない部分のハウジング本体との間に介在しない。これにより、検出用ロッド密閉部材の小型化を図ることができ、製造コストの削減をさらに図ることができる。
【0071】
また、請求項に記載の発明によれば、検出用ロッド密閉部材の検出用ロッド開口部が、この検出用ロッド開口部が囲う一対の検出用ロッドの外周の位置から移動することを抑制することができる。つまり、検出用ロッド密閉部材の検出用ロッド開口部が一対の検出用ロッドの外周をこの一対の検出用ロッドの出没方向に摺動することを低減できるので、この摺動により、検出用ロッド開口部と検出用ロッドとの間から水が浸入することをさらに防止できる。これにより、検出手段によるホルダベースに固定されているミラー本体の傾動角度の検出精度の低下を防止できる。
【0072】
また、請求項に記載の発明によれば、検出用ロッド密閉部材の検出用ロッド開口部が一対の検出用ロッドの段差部よりハウジング側に移動することを規制することができる。つまり、検出用ロッド密閉部材の検出用ロッド開口部が、この段差部よりハウジング側に摺動することを防止できるので、ロッド開口部と検出用ロッドとの間から水が浸入することをさらに防止できる。これにより、検出機構によるホルダベースに固定されているミラー本体の傾動角度の検出精度の低下をさらに防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるハウジング密閉構造を有するアウターミラー傾動装置の分解斜視図である。
【図2】この発明にかかるハウジング密閉構造を有するアウターミラー傾動装置の分解斜視図である。
【図3】ホルダベースの構成例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のA−A断面図、同図(c)は同図(a)のB−B断面図である。
【図4】板ばねの構成例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図である。
【図5】ハウジング蓋の構成例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のC−C断面図である。
【図6】ハウジング蓋の構成例を示す図であり、同図(a)は図5(a)のD−D断面図、同図(b)は裏面図である。
【図7】検出用ロッド密閉部材の構成例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は裏面図、同図(c)は同図(a)のE−E断面図である。
【図8】ハウジング本体の構成例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のG−G断面図である。
【図9】ハウジング本体の構成例を示す図であり、同図(a)は裏面図、同図(b)は図8(a)のH部分拡大図である。
【図10】駆動用ロッドの構成例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は同図(a)のI−I断面図である。
【図11】第1ギヤの構成例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は同図(a)のJ−J断面図である。
【図12】検出用ロッドの構成例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は同図(a)のK−K断面図である。
【図13】検出手段の構成例を示す図であり、同図(a)は摺動部材の正面図、同図(b)は摺動部材の側面図、同図(c)は検出部材の正面図である。
【図14】スプリングの構成例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は同図(a)のL−L断面図である。
【図15】アウターミラー傾動装置の組み立て途中の斜視図であり、同図(a)はホルダベースとハウジング蓋との組み立て状態、同図(b)はハウジング本体とロッド駆動機構とロッド検出機構との組み立て状態を示す図である。
【図16】図15のM部分平面図である。
【図17】アウターミラー傾動装置の組み立て斜視図である。
【図18】図16のN−N断面図である。
【図19】図16のO−O断面図である。
【符号の説明】
1 アウターミラー傾動装置
10 ホルダベース
11 軸受部
11a 軸受部開口部
12A,12B 駆動用ソケット部
13A,13B 検出用ソケット部
20 ハウジング蓋
21 ピボット軸
21a ハウジング蓋連通孔
22A,22B 駆動用ロッド貫通孔
23A,23B 検出用ロッド貫通孔
25 検出用係止部材
30 ハウジング本体
31 ハウジング本体連通孔
33A,33B 駆動用ロッドガイド部
34A,34B 検出用ロッドガイド部
34a 延在部
34b 切欠部
35 駆動手段収納部
36 検出手段収納部
38 外部コネクタ受け部
40 ハウジング
50A,50B 駆動用ロッド
50b 先端部
50f 摺動爪
60A,60B 駆動手段
61 第1ギヤ
62 第2ギヤ
63 第3ギヤ
64 モータ
70 ロッド駆動機構
80A,80B 検出用ロッド
80b 先端部
80c 段差部
80e 係止爪
80f 摺動部材固定部
90A、90B 検出手段
91 摺動部材
92 抵抗体
93 検出部材
95 検出用コネクタ
100 ロッド検出機構
110A,110B 板ばね
120 駆動用ロッド密閉部材
130 検出用ロッド密閉部材
131 密閉部材本体
132 伸縮部
133 検出用ロッド開口部
140 スプリング
150 スクリュー
200 アウターミラーベース

Claims (3)

  1. 少なくとも検出用ロッド貫通孔が形成されたハウジング蓋と、
    少なくともミラーが固定されているホルダベースの上下方向、左右方向の傾動にそれぞれ対応して前記検出用ロッド貫通孔から出没する一対の検出用ロッドおよび前記一対の検出用ロッドの出没量から前記ホルダベースの傾動角度を電気的出力として検出する検出手段を有するロッド検出機構が収納されるハウジング本体と、
    前記ハウジング蓋と前記ハウジング本体との間に介在する検出用ロッド密閉部材と、
    を備えるハウジングの密閉構造において、
    前記検出用ロッド密閉部材は、
    前記ハウジング蓋裏面を覆い、且つ前記検出用ロッド貫通孔に対向する位置に前記一対の検出用ロッドの外周を囲うロッド用開口部が形成されるとともに、
    前記ハウジング蓋と前記ハウジング本体に形成された前記一対の検出用ロッドが出没方向に摺動するロッドガイド部との間、および当該ハウジング蓋と当該ロッドガイド部の近傍に形成され、かつ当該ロッドガイド部と連通する前記検出手段を収納する検出手段収納部との間に介在することを特徴とするハウジングの密閉構造。
  2. 前記検出用ロッド密閉部材は、前記検出用ロッド貫通孔から前記ホルダベース側に突出する蛇腹状の伸縮部を有し、
    前記検出用ロッド開口部は、前記伸縮部の先端部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のハウジングの密閉構造。
  3. 前記一対の検出用ロッドは、先端部近傍に段差部を有し、
    前記検出用ロッド開口部は、前記段差部を覆うように形成されていることを特徴とする請求項2に記載のハウジングの密閉構造。
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