JP4255369B2 - 車両用照明装置 - Google Patents

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Description

本発明は自動車等の車両の走行状況に対応して前照灯等のランプの照射方向や照射範囲を偏向動作させる配光制御手段、例えば適応型照明システム(以下、AFS(Adaptive Front-lighting System))を備える車両用照明装置に関し、特に偏向動作を行う駆動源としてのモータ駆動装置に関するものである。
自動車の走行安全性を高めるために提案されているAFSとして、本出願人により提案されている特許文献1に記載の技術がある。このAFSは、図1に概念図を示すように、自動車CARにステアリング装置での操舵角を検出するステアリングセンサ1Aや車速を検出する車速センサ1Bを設けておき、これらセンサ1A,1Bの検出出力を電子制御ユニット(以下、ECU(Electronic Control Unit ))2に入力し、ECU2は入力された検出出力に基づいて自動車の前部の左右にそれぞれ装備された前照灯3(スイブルランプ3R,3L)の照射範囲、例えば照射方向を左右方向に偏向制御してその配光特性を変化させている。このAFSによれば、自動車がカーブした道路を走行する際には、当該自動車の操舵角に対応してスイブルランプの照射方向を偏向制御してカーブ前方の道路を照明することが可能になり、走行安全性を高める上で有効になる。
このようなAFSにおいては、左右のスイブルランプの駆動源としてモータを設け、このモータの回転出力を減速歯車列により減速してスイブルランプの偏向中心となる回転軸を回転し、各スイブルランプの偏向動作を行うように構成しており、偏向制御はこのモータの回転位置を制御することで各スイブルランプの照射方向を所定の方向に設定している。モータの回転位置を制御するためには、モータ回転位置センサによりモータの回転位置を検出し、検出した回転位置に基づいてモータ駆動回路においてフィードバック制御する構成がとられている。また、この場合、モータの回転位置を制御するために、モータの回転方向の複数箇所をそれぞれ制御回転位置に定義しておき、これらの制御回転位置を中心とする所要の回転角度範囲内にモータが回転位置されるように構成している。
このように制御回転位置を中心とする所要の回転角度範囲、すなわち基準範囲をデッドバンドと称しており、モータを制御回転位置に制御する際には、回転位置センサで検出するモータの回転位置がデッドバンドに入ったときにモータが基準位置に設定されたとしている。そのため、当該制御回転位置にモータを位置制御する際にはデッドバンドにおいてモータの回転を停止させており、その際回転位置の精度を高めるときにはデッドバンドを狭く(基準範囲を小角度範囲)にすれば、制御回転位置に近い位置に位置設定でき、回線位置設定の誤差を小さくして精度を高めることが可能になる。
特開2002−160581号公報
モータの回転出力軸に負荷が連結されているような場合、この負荷に生じる残留応力等によってモータに外力が加えられることがあり、モータの回転位置制御において問題が生じることがある。例えば、モータの回転出力軸に減速用の歯車列が連結されていたような場合に、モータを所望の制御回転位置に位置制御して停止させた後に、歯車に生じた撓み等の応力によってモータに対して反力が加えられ、モータが小角度だけ回転されることがある。この回転によってモータの回転位置がデッドバンドから外れてしまうと、モータ駆動回路のフィードバック制御では再びモータに通電を行ってしまう。そのため、モータの停止と駆動が繰り返して行われることになりハンチングが生じてしまう。
このハンチングに対してはデッドバンドを広げる(基準範囲を大角度範囲)ことで、応力によってモータが回転した場合でもデッドバンドから外れることが防止できる。しかしながら、デッドバンドは同時に回転位置の制御の誤差範囲ともなるため、高精度の回転位置制御が行われなくなり、結果としてモータの回転位置精度を低め、スイブルランプの照射方向の偏向制御の精度が低下してしまうことになる。また、デッドバンドは同時にモータの回転位置を制御する際の遅延誤差ともなるため、車両用照明装置においてランプの偏向動作における追従性が低下することにもなる。
本発明の目的は、モータの回転位置精度及び追従性を高めて照明装置の照射方向を高精度、かつ高追従性で制御可能にする一方で、モータにおけるハンチングを防止することを可能にした車両用照明装置を提供するものである。
本発明は、車両に設けられた照明装置の照射光軸を偏向する光軸偏向手段を備える車両用照明装置において、光軸偏向手段の回転駆動源としての駆動モータと、駆動モータの回転位置を検出する回転位置検出手段と、回転位置検出手段により検出された駆動モータの回転位置に基づいて駆動モータの回転位置を設定した基準範囲に入るように回転位置制御するモータ回転位置制御手段とを備えており、モータ回転位置制御手段は、駆動モータの回転動作時と回転停止時とで基準範囲を変化させ、回転停止時の基準範囲を回転動作時の基準範囲よりも拡大することを特徴とする。
本発明によれば、駆動モータの回転動作時には回転位置制御を行う際の基準範囲を狭くすることで、駆動モータを所要の回転位置に高精度にかつ高追従性で制御することができる。一方、駆動モータの回転停止時には基準範囲を広くすることで、停止後に駆動モータが小角度だけ回転位置が変動した場合でも駆動モータの回転位置が基準位置から外れることが抑制され、駆動モータの回転位置制御を再度行うことがなく、駆動モータにおけるハンチングが防止される。
本発明においては、回転位置検出手段での基準範囲の拡大は、駆動モータの基準位置を含むプラス・マイナスの所要の回転角度範囲を変更させる構成とする。また、回転位置検出手段での基準範囲の拡大は、回転停止時から時間の経過に伴って段階的あるいは連続的に変更させる構成とすることが好ましい。さらに、車両の速度に応じて基準範囲を拡大する際の速度を変化させる構成としてもよい。
次に、本発明の実施例を図面を参照して説明する。図2は図1で説明したAFSの構成要素のうち、照射方向を左右に偏向可能なスイブルランプの内部構造の縦断面図、図3はその主要部の部分分解斜視図である。灯具ボディ11の前部開口にはレンズ12が、後部開口には後カバー13がそれぞれ取着されて灯室14が形成されており、当該灯室14内にはプロジェクタランプ30が配設されている。前記プロジェクタランプ30はスリーブ301、リフレクタ302、レンズ303及び光源304が一体化されており、既に広く使用されているものであるので詳細な説明は省略するが、ここでは光源304には放電バルブを用いたものを使用している。前記プロジェクタランプ30は概ねコ字状をしたブラケット31に支持されている。また、前記灯具ボディ11内のプロジェクタランプ30の周囲にはレンズ12を通して内部が露呈しないようにエクステンション15が配設されている。さらに、この実施形態では、前記灯具ボディ11の底面開口に取着される下カバー16を利用してプロジェクタランプ30の放電バルブを点灯させるための点灯回路7が内装されている。
前記プロジェクタランプ30は、前記ブラケット31の垂直板311からほぼ直角に曲げ形成された下板312と上板313との間に挟さまれた状態で支持されている。前記下板312の下側には後述するアクチュエータ4がネジ314により固定されており、当該アクチュエータ4の回転出力軸411は下板312に開口された軸穴315を通して上側に突出されている。ネジ314は下板312の下面に突出されたボス318にネジ止めされる。そして、前記プロジェクタランプ30の上面に設けられた軸部305が上板313に設けられた軸受316に嵌合され、プロジェクタランプ30の下面に設けられた連結部306が前記アクチュエータ4の回転出力軸411に嵌合して連結されており、これによりプロジェクタランプ30はブラケット31に対して左右方向に回動可能とされ、かつ後述するようにアクチュエータ4の動作によって回転出力軸411と一体に水平方向に回動動作されるようになっている。
ここで、前記ブラケット31は正面から見て左右の各上部にエイミングナット321,322が一体的に取着され、右側の下部にレベリング軸受323が一体的に取着されており、それぞれ灯具ボディ11に軸転可能に支持された水平エイミングスクリュ331、垂直エイミングスクリュ332が螺合され、レベリング機構5のレベリングボール51が嵌合される。そして、これら水平エイミングスクリュ331、垂直エイミングスクリュ332を軸転操作することでブラケット31を左右方向及び上下方向に回動することが可能となる。また、レベリング機構5によりレベリングポール51を軸方向に前後移動することで、ブラケット31を上下方向に回動することが可能となる。これにより、プロジェクタランプ30の光軸を左右方向及び上下方向に調整するためのエイミング調整、及び自動車の車高変化に伴うレベリング状態に対応してプロジェクタランプの光軸を上下方向に調整するレベリング調整が可能になる。なお、プロジェクタランプ30のリフレクタ302の下面には突起307が突出されており、またこれに対向するブラケット31の下板312には左右位置にそれぞれ一対のストッパ317が切り起こし形成されており、プロジェクタランプ30の回動に伴って突起307がいずれか一方のストッパ317に衝接することで、当該プロジェクタランプ30の回動範囲が規制されるようになっている。
前記アクチュエータ4は、上下に分割される上ハーフと下ハーフとで構成される五角形に近いケース41を備えており、このケース41の両側面には支持片412,413が両側に向けて突出形成され、ケース41をブラケット31のボス318にネジ314により固定するために利用される。前記ケース41の上面にはスプライン構成をした回転出力軸411が突出されて前記プロジェクタランプ30の底面の連結部306に結合される。この回転出力軸411はアクチュエータ4内に内蔵されている後述するブラシレスモータ42によって所要の回転角範囲内で往復回転駆動されるものである。また、前記ケース41の背面には図には表れないコネクタが配設され、前記ECU2に接続された外部コネクタ21が嵌合されるようになっている。
図4はアクチュエータ4の内部構造を示す平面図であり、前記ケース41を構成している下ハーフ41D内にはプリント基板45が支持されており、このプリント基板45上の所要位置にブラシレスモータ42が組み立てられている。前記ブラシレスモータ421の回転シャフトには歯車機構44の第1歯車441が一体的に取着されている。また、前記下ハーフ41Dには、第2歯車443、第3歯車445が配設されており、前記第2歯車443は第2大径歯車443aと第2小径歯車443bが軸方向に一体化されており、第2大径歯車443aは前記第1歯車441に噛合される。また、前記第3歯車445は第3大径歯車445aと第3小径歯車445bが軸方向に一体化されており、第3大径歯車445aは前記第2小径歯車443bに噛合される。さらに、第3小径歯車445bは前記回転出力軸411と一体に形成されたセクタ歯車447に噛合される。これにより、ブラシレスモータ42の回転軸と一体に回転される第1歯車441の回転力は第2歯車443、第3歯車445及びセクタ歯車447を介して減速されて回転出力軸411に伝達されることになる。なお、前記セクタ歯車447の回転方向の両側の前記下ハーフ41Dの内面には、それぞれ当該セクタ歯車447の各端部に衝接されるストッパ419が突出形成されており、これらのストッパ419により前記セクタ歯車447の回転範囲、換言すれば回転出力軸441の回転範囲を規制するようになっている。また、前記プリント基板45上には後述する制御回路43としての図には表れない各種電子部品と前記外部コネクタ21に嵌合されるコネクタ451が搭載されている。
図5は前記ECU2及びアクチュエータ4を含む照明装置の電気回路構成を示すブロック回路図である。なお、アクチュエータ4は自動車の左右のスイブルランプ3R,3Lに装備されたものであり、ECU2との間で双方向通信が可能とされている。前記ECU2内には前記ステアリングセンサ1A及び車速センサ1Bで検出された操舵角と車速とにより所定のアルゴリズムでの処理を行なって所要の制御信号C0を出力するメイン制御回路としてのメインCPU201と、当該メインCPU201と前記アクチュエータ4との間で前記制御信号C0を入出力するためのインターフェース(以下、I/Fと称する)回路202とを備えている。ここでは前記制御信号C0は、アクチュエータ4に対してスイブルランプ3R,3Lの光軸偏向角度を制御するための左右偏向角度信号である。
また、自動車の左右の各スイブルランプ3R,3Lにそれぞれ設けられた前記アクチュエータ4内に内装されているプリント基板45上に構成される制御回路43は、前記ECU2との間の信号を入出力するためのI/F回路432と、前記I/F回路432から入力される信号に基づいて所定のアルゴリズムでの処理を行うサブCPU431と、回転駆動手段として前記ブラシレスモータ42を回転駆動するためのモータドライブ回路433とを備えている。ここで、前記ECU2からは前記制御信号C0の一部としてスイブルランプ3R,3Lの左右偏向角度信号が出力され前記アクチュエータ4に入力される。また、前記スイブルランプ3R,3Lを点灯するための点灯回路7は前記メインCPU201により点灯制御される。
以上の構成のAFSによれば、自動車CARに配設されたステアリングセンサ1AからはステアリングホイールSWの回転角度、すなわち自動車の操舵角の信号と、車速センサ1Bからは自動車の車速の信号がそれぞれ検出されてECU2に入力される。ECU2は入力された検出出力に基づいてメインCPU201で演算を行い、自動車のスイブルランプ3R,3Lにおけるプロジェクタランプ30の左右偏向角度信号C0を算出し両スイブルランプ3R,3Lの各アクチュエータ4に入力する。アクチュエータ4では入力された左右偏向角度信号C0によりサブCPU431が演算を行い、当該左右偏向角度信号C0に対応した信号を算出してモータドライブ回路433に出力しモータ42を回転駆動する。モータ42の回転駆動力は減速されて回転出力軸411に伝達され、回転出力軸411に連結されているプロジェクタランプ30が水平方向に回動し、スイブルランプ3R,3Lの照射方向(光軸方向)が左右に偏向される。なお、プロジェクタランプ30の偏向角は図示を省略した回転角センサによって検出し、これをサブCPU431にフィードバックすることで偏向角度信号C0に対応した偏向角に制御することが可能とされている。
前記ブラシレスモータ42は、図6に一部を破断した斜視図に示すように、前記した下ハーフ41Dの中空ボス414に図外のスラスト軸受及びスリーブ軸受によって回転シャフト423が軸転可能に支持されている。また、前記中空ボス414には円周方向に等配された3対のコイルを含むステータコイル424が固定的に支持されており、当該ステータコイル424は前記プリント基板45に電気接続されて給電されるようになっている。ここではステータコイル424はコアベース425と一体的に組み立てられており、このコアベース425に設けられたターミナル425aを利用して前記プリント基板45に対して電気接続する構成がとられている。そして、前記回転シャフト423の上端部には前記ステータコイル424を覆うように円筒容器状のロータ426が固定的に取着され、さらに上端には前記第1歯車441が一体的に取着されている。前記ロータ426は樹脂成形された円筒容器型のヨーク427と、このヨーク427の内周面に取着されて円周方向にS極、N極が交互に着磁された円環状のロータマグネット428とで構成されている。
さらに、前記プリント基板45には前記ロータ426の円周方向に沿って所要の間隔で並んだ複数個、ここでは3個のホール素子H1,H2,H3が配列支持されており、前記ロータ426と共にロータマグネット428が回転されたときに各ホール素子H1,H2,H3における磁界が変化され、各ホール素子H1,H2,H3のオン、オフ状態が変化されてロータ426の回転周期に対応した矩形波のパルス信号P(P1,P2,P3)を出力するように構成されている。
図7に前記ブラシレスモータ42及びモータドライブ回路433のブロック回路図を示すように、前記モータドライブ回路433はモータ回転制御部434と、マトリクス回路435と、出力回路436を備えている。前記マトリクス回路435には前記サブCPU431から制御信号として目標となる回転位置に対応したモータ回転制御信号R1が入力される。このマトリクス回路435は後述するようにモータ回転制御部434から出力されるモータ回転位置信号R2に基づいてモータ駆動制御信号C1を生成して出力回路436に出力し、出力回路436では前記ブラシレスモータ42の前記ステータコイル424の3つのコイルに対して位相の異なるU,V,Wの交流を供給することによって前記ロータマグネット428との間の磁力方向を変化させ、前記ロータ426及び回転シャフト423を回転駆動させるものである。
また、前記3つのホール素子H1,H2,H3からのパルス信号P(P1,P2,P3)は、モータドライブ回路433のモータ回転制御部434とスイッチングマトリクス回路435に入力される。モータ回転制御部434ではこのパルス信号P1,P2,P3を信号処理してロータ426の回転位置、すなわちブラシレスモータ42の回転位置を検出し、かつ、同時にブラシレスモータ42の回転動作を制御するための制御信号としての前記モータ回転位置信号R2を生成する。また、前記パルス信号P1,P2,P3は前記マトリクス回路435にも入力され、マトリクス回路435においてパルス信号のタイミングにあわせて出力回路436に前記回転駆動信号C1を出力する。
前記モータ回転制御部434は、図8にブロック回路図を示すように、3つのパルス信号P1,P2,P3に基づいてブラシレスモータ42の回転位置を検出する回転位置検出部4341と、検出した回転位置に基づいてブラシレスモータ42を回転駆動しあるいは回転を停止させてフィードバックを行う制御部4342と、前記パルス信号P1,P2,P3の少なくとも一つのパルス信号のレベル変化を検出して、ブラシレスモータ42の回転が停止している状態を検出するモータ停止検出部4343と、ブラシレスモータ42の回転の係止を検出したときに前記制御部4342に設定されている基準範囲としてのデッドバンドの幅を変更するデッドバンド変更部4344とを備えている。前記回転位置検出部4341は、3つのパルス信号P1,P2,P3のそれぞれの立ち上がり、立ち下り時に絶対値の信号(正の信号)として出力する絶対値微分回路dif1,dif2,dif3と、これら絶対値微分回路dif1,dif2,dif3の出力の論理和をとるオアゲートORと、前記オアゲートORから出力される信号をカウントするカウンタCNTとを備えている。
前記回転位置検出部4341は、ブラシレスモータ42の回転動作に伴ってホール素子H1,H2,H3からそれぞれパルス信号P1,P2,P3が出力されると、図9にタイミング図を示すように、各絶対値微分回路dif1,dif2,dif3からパルス信号P1,P2,P3の立ち上がりパルス、立ち下りパルスを正の信号PS1,PS2,PS3として出力し、これらをオアゲートORを通すことでカウント信号PCを出力する。そして、このカウント信号PCをカウンタCNTにおいてカウントする。このとき、プロジェクタランプ30の一方の角度端に設定された最大回転位置を始点位置とし、この始点位置からタイミング信号PTを他方向に向けて積算しながら、かつ反対方向に向けて減算しながらカウントすることにより、そのカウント値からブラシレスモータ42の回転位置を検出することが可能である。
また、図10に示すように、前記カウンタCNTでカウントしたカウント値を用いて、所定数間隔毎のカウント値を基準位置Bとして設定し、この基準位置に対してプラス・マイナスの所定カウント数をデッドバンド(基準範囲)DBとして設定する。この例では、カウント間隔が20カウント値毎に基準位置を設定し、各カウント値のプラス・マイナス2カウント値をデッドバンドとしている。したがって、回転位置検出部4341でモータ回転位置を検出したときにカウンタCNTのカウント値が各基準位置に相当するカウント値を中心に前記デッドバンドを含むカウント値をカウントしたときに、制御部4342ではブラシレスモータ42が当該基準位置に回転位置制御されたものと認識するようになっている。
ここで、前記デッドバンドDBの幅を小さく、すなわち基準位置Bを中心にしたカウント信号PTのカウント数の範囲を狭くしておくと、回転位置検出部4341で検出する回転位置をより基準位置Bに近い回転位置で検出することができ、検出精度の高い検出を行うことができる。また、同時にブラシレスモータ42が小角度だけ回転動作するだけで回転位置を制御することが可能になり、ブラシレスモータ42の制御の追従性を高めることができる。しかしながら、前述したように、ブラシレスモータ42の回転力で歯車機構44を介してプロジェクタランプ30を回転し、スイブルランプ3R,3Lを偏向動作した際に、所定の偏向位置に設定してブラシレスモータ42の回転を停止したときに、歯車機構44を構成している第1ないし第3の歯車441,443,445及びセクタ歯車447に生じた撓み等の応力によってブラシレスモータ42に対して反力が加えられ、ブラシレスモータ42が小角度だけ回転されることがある。デッドバンドDBの幅が小さい場合には、この回転によってブラシレスモータ42の回転位置がデッドバンドDBから外れ易く、回転位置検出部4341ではブラシレスモータ42の回転設定位置にずれが生じたことを検出してしまう。そのため制御部4342は再びブラシレスモータ4342の回転を始動することとなり、これが繰り返して行われることによりブラシレスモータ42の回転と停止とが繰り返して行われることになりハンチングが生じるおそれがある。
これに対し本実施例では、図11にフローチャートを示すように、ECU2からの信号に基づいてアクチュエータ4が動作し、ブラシレスモータ42を回転駆動してスイブルランプを偏向動作し(S101)、回転位置検出部4341で検出した回転位置に基づいてブラシレスモータ42を基準位置に設定する(S102)。ブラシレスモータ42が基準位置に設定されるとスイブルランプ3R,3Lの偏向制御が完了し、制御部4342はブラシレスモータ42の回転を停止させる(S103)。このとき、制御部4342では、ブラシレスモータ42の回転位置が当該基準位置BのデッドバンドDBに入ったときにブラシレスモータ42が所定の基準位置に回転位置されたものと判定する。
そして、ブラシレスモータ42の回転が停止したことをモータ停止検出部4343が検出すると、この検出信号を受けてデッドバンド変更部4344はデッドバンド変更信号を制御部4342に出力する(S104)。なお、モータ停止検出部4343では、ブラシレスモータの回転停止時にはホール素子H1,H2,H3からの各パルス信号P1,P2,P3はレベル変化することなく一定レベルの信号として出力されるため、このパルス信号P3のレベル変化が生じていないことに基づいてモータが停止したことを検出する。そして、制御部4342ではデッドゾーン変更信号を受けて、設定しているデッドバンドDBの幅、すなわち前記したように基準位置を中心としたプラス・マイナスのカウント値幅を拡大する。図10の例では、それまでの「4」から「10」に拡大する(S105)。
このようにしてブラシレスモータ42の回転が停止されるのと同時に当該デッドバンドDBが拡大されると、その後に歯車機構44等での応力によってブラシレスモータ42が小角度だけ回転されても、回転位置検出部4341からの回転位置検出信号が当該デッドバンドDBから外れ難くなるため、制御部4342ではブラシレスモータ42の回転位置が基準位置に設定されているものと判定し、ブラシレスモータ42を回転動作させることはない。これにより、モータ回転停止時におけるハンチングが防止できるようになる。
その後、ECU2からの信号に基づいて再びスイブルランプ3R,3Lを偏向動作すべき状態になると(S106)、制御部4342は直ちにブラシレスモータ42を回転動作させる(S107)。これにより、モータ停止検出部4343からの信号がなくなり、デッドバンド変更部4344からのデッドバンド変更信号は初期状態となるため、制御部4342はデッドバンドを初期の幅、すなわちカウント値幅が狭くなるように復旧させる(S108)。以上により、制御部4342におけるブラシレスモータ42の回転位置制御を高精度に行うようになり、ブラシレスモータ42によるスイブルランプ3R,3Lの偏向動作を高精度かつ高追従性で行うことが可能になる。
ここで、モータ回転停止時のデッドバンドの幅をモータ回転時のデッドバンドの幅から時間の経過に伴って徐々に拡大するように制御を行ってもよい。この実施例の場合には、デッドバンド幅としてのカウント値幅を段階的に大きくすればよい。例えば、図10の例の場合には、モータ回転停止時のデッドバンドの幅を「10」とし、モータ回転時のデッドバンドの幅を「4」としたときには、モータの停止直後は「6」にし、その3秒後に「8」にし、5秒後に「10」とする。このようにデッドバンド幅を除去に大きくする理由は、車両が曲路やコーナ等を走行中はスイブルランプが所定の偏向方向に固定されており、ブラシレスモータの回転が停止された状態にあることが多い。この状態でデッドバンドを拡大すると、曲路の出口でブラシレスモータが回転を再開する際に遅れが生じ、スイブルランプの偏向動作の追従性が悪くおそれがある。したがって、一般的な曲路やコーナを走行する間はデッドバンドの幅を緩やかに拡大するように制御することで、曲路の出口でのスイブルランプの偏向動作の追従性を高めることが可能になる。
また、この場合、車両の走行速度に基づいてデッドバンドの幅を変更するようにしてもよい。すなわち、車両が高速で走行しているときには、曲路をより短い時間で通過することができるため、出口における前述のような不具合を回避するためには、デンドバンド幅を大きくすることを遅らせるようにすればよい。
また、前記実施例では、制御部は回転位置検出部のカウンタでカウントしたカウント値をそのまま利用して回転位置の制御を行っており、デッドバンドの幅もカウント値に基づいて制御しているが、D/A変換器等によりカウント値をアナログデータに変換することで、制御部での回転位置の制御とデッドバンドの幅を段階的ではなく連続的に拡大するように制御することも可能である。
なお、前記実施例ではAFSの駆動源としてのモータにブラシレスモータを用いているために回転制御を行うためのホール素子から出力されるパルス信号を利用してモータの回転位置検出及びデッドバンド幅の制御を行っているが、通常の直流モータやステップモータ等を利用する場合には、これらのモータに付設した回転センサの検出信号やステッピング制御用信号を利用してデッドバンド幅の制御を行うようにしてもよい。
また、前記実施例では、AFSをスイブルランプを構成しているプロジェクタランプを左右方向に偏向して照射光軸を変化させる前照灯に適用した例を示したが、本発明は、リフレクタのみを偏向動作させる構成、あるいは主リフレクタと独立して設けた補助リフレクタを偏向動作させることで実質的な照射範囲を変化させるようにした前照灯に適用してもよい。
AFSの概念構成を示す図である。 スイブルランプの縦断面図である。 スイブルランプの内部構造の主要部の分解斜視図である。 アクチュエータの内部構造の平面図である。 AFSの回路構成を示すブロック回路図である。 ブラシレスモータの一部を破断した分解斜視図である。 ブライレスモータ、サブCPU、モータドライブ回路のブロック回路図である。 サブCPU内のモータ駆動に関連する回路のブロック回路図である。 パルス信号とカウント信号のタイミング図である。 基準位置とデッドバンドとの関係を示す図である。 デッドバンド幅を制御する工程を示すフローチャートである。
符号の説明
1A ステアリングセンサ
1B 車速センサ
2 ECU
3 前照灯
3R 右スイブルランプ
3L 左スイブルランプ
4 アクチュエータ
30 プロジェクタランプ
42 スイブルモータ
43 制御回路
201 メインCPU
431 サブCPU
433 モータドライブ回路
435 スイッチングマトリクス回路
436 出力回路
4341 回転位置検出部
4342 制御部
4343 モータ停止検出部
4344 デッドバンド変更部
H1,H2,H3 ホール素子

Claims (4)

  1. 車両に設けられた照明装置の照射光軸を偏向する光軸偏向手段を備える車両用照明装置において、前記光軸偏向手段の回転駆動源としての駆動モータと、前記駆動モータの回転位置を検出する回転位置検出手段と、前記回転位置検出手段により検出された前記駆動モータの回転位置に基づいて前記駆動モータの回転位置を設定した基準範囲に入るように回転位置制御するモータ回転位置制御手段とを備え、前記モータ回転位置制御手段は、前記駆動モータの回転動作時と回転停止時とで前記基準範囲を変化させ、回転停止時の基準範囲を回転動作時の基準範囲よりも拡大することを特徴とする車両用照明装置。
  2. 前記回転位置検出手段での基準範囲の拡大は、前記駆動モータの基準位置を含むプラス・マイナスの所要の回転角度範囲を変更させる構成であることを特徴とする請求項1に記載の車両用照明装置。
  3. 前記回転位置検出手段での基準範囲の拡大は、回転停止時から時間の経過に伴って段階的あるいは連続的に変更させる構成であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用照明装置。
  4. 車両の速度に応じて前記基準範囲を拡大する際の速度を変化させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用照明装置。
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