JP4254792B2 - 無線伝送装置、無線局及び無線伝送システム - Google Patents

無線伝送装置、無線局及び無線伝送システム Download PDF

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Description

本発明は、無線伝送装置、無線局及び無線伝送システムに関し、例えば、ミリ波を伝送波として用いた超高速無線伝送システムにおいて、アクセスポイントが、指向性アンテナの指向性を制御しながら、複数のセクタ(通信エリア)に存在する端末とアクセス制御する無線伝送装置、無線局及び無線伝送システムに適用し得る。
特許文献1は、ミリ波ビームの指向性を制御する技術例であり、障害物を検知して衝突を防止するために、放射するミリ波ビームを所定の範囲内でスキャニングする自動車用アンテナ装置が開示されている。
非特許文献1では、周波数帯域が広帯域であるミリ波を伝送波として用いて双方向の超高速無線通信を実現するミリ波広帯域無線アクセスネットワーク(BRAIN:Broadband Radio Access Integrated Network In Millimeter-Wave Band)の屋内系システムについて記載されている。非特許文献1においては、システム外観例が開示されおり、そこでは、アクセスポイントと端末とが対向して固定的に配置されている形態が開示されている。
非特許文献2では、(1)ハイビジョン映像を無線伝送するトランシーバの開発、(2)小型無線モジュールの開発等により実現したミリ波伝送システムに関する技術が記載されている。
また、高速無線伝送を実現するためのマルチフェージング対策のために、到来波の遅延時間や到来角等を明らかにする必要があり、この到来波の推定方法については、例えば特許文献2や特許文献3等がある。
特許文献2には、MUSIC(Multiple Signal Characterization)法を用いた所定の演算処理を行なうことにより、到来波の到来角や遅延時間等を推定する技術が開示されている。
特許文献3には、複数のアレーアンテナとアレーアンテナ数の受信機を用いて到来波を推定する方法が開示されている。
さらに、従来のメディアアクセス制御方式には、BTMA(Busy-Tone Multiple Access)方式があり、このBTMA方式では、伝送チャネルの他に、伝送チャネルの使用状況を伝達するビジートーンチャネルを使用する。このビジートーンチャネルの聞き耳により、伝送チャネルのキャリアセンスの代わりに伝送チャネルの空きを確認することができる。また、ビジートーンチャネルで伝送チャネルの使用状況を伝達できるので、隠れ端末の存在による性能低下を抑制することができる(非特許文献3参照)。
特開2002−189076号公報 特開平11−231033号公報 特開2002−243826号公報 独立行政法人通信総合研究所,"BRAINシステムが民間標準規格(ARIB STD−T74)に採用",[On Line],独立行政法人通信総合研究所ホームページ,平成13年6月13日,[2005年12月2日検索],<http://www2.nict.go.jp/pub/whatsnew/press/010613/010613.html> 日本電気株式会社,"壁掛けハイビジョンテレビのケーブルレス化を実現する小型ミリ波トランシーバを開発〜1Gbpsの高速無線伝送を手のひらサイズの機器で実現〜",[On Line],日本電気株式会社ホームページ,プレスリリース,2005年4月1日,[2005年12月2日検索],<http://www.nec.co.jp/press/ja/0504/0103.html> 松下温、中川正雄編,「ワイヤレスLANアーキテクチャ」、共立出版,1996年,P60
ところで、ミリ波を用いた高速無線通信を実現しようとすると、十分なゲイン(利得)を得る必要があるため、指向性アンテナを用いることが必要となる。そのため、アクセスポイント側が各端末側を一括して管理する集中制御型プロトコルによる通信を行なうことが前提となる。
この集中制御型プロトコルは、アクセスポイント側が、各端末の通信できるタイミング(時間割当)を管理し、各端末に対して通信タイミングを知らせる制御信号を送信し、その制御信号を受信した端末がそのタイミングでデータを伝送するというものであり、端末側は相互の通信状況を確認することができないものである。
しかしながら、従来は、例えば非特許文献1等で開示されているように、指向性アンテナを固定した状態でミリ波通信を行なっており、アクセスポイント側がそれぞれ異なる複数のセクタ(通信エリア)に対しての指向性制御をしながら、複数の端末との間で無線通信を行なう集中制御型プロトコルは開発されていない。
なお、特許文献1には、ミリ波ビームの指向性を制御する技術が開示されているが、特許文献1の技術は双方向の通信を行なうものではなく、ミリ波無線通信を行なう場合にはそのまま適用することができない。
また、上述した特許文献2に記載されている到来波推定方法は、複雑な到来波演算処理が必要であり処理が煩雑となり、又特許文献3に記載されている技術は、アレーアンテナの数だけの受信機を用意する必要があるという問題がある。
さらに、上述した従来技術であるBTMA方式は、無指向性アンテナに対するメディアアクセス制御方式であるが、アクセスポイントがそれぞれ異なるセクタに対して指向性アンテナの指向性を制御しながら、複数の異なる通信エリアに存在する複数の端末と通信を行なうシステムには適用できず、このような指向性アンテナ制御機能を有する無線システムに適用できる伝送制御方式が求められている。
この場合、アクセスポイントは、新規にネットワークに参入する端末の存在、方位に認識していないので、このような新規参入の端末を検索する方法やその検索するための時間の短縮化などが問題となる。
そのため、指向性アンテナを有する無線局及び又は無線端末の無線伝送装置において、無線局側においては指向性アンテナの指向性制御しながら集中制御を実現することができ、又無線端末側においては無線局の位置や方位を短時間で検索できる無線伝送装置、無線局及び無線伝送システムが求められている。
かかる課題を解決するために、第1の本発明に係る無線伝送装置は、指向性アンテナを有して1又は複数の無線端末と無線通信する無線局の無線伝送装置において、(1)各無線端末の通信タイミングを管理するものであり、各無線端末の通信タイミングになると制御信号を対応する各無線端末に与え、当該無線端末との通信を実行させる時間管理手段と、(2)通信エリアを複数に分割した複数の分割通信エリア毎に、指向性アンテナの指向性を指示する指向性指示手段と、(3)指向性指示手段からの指向性指示に従って、指向性アンテナの指向性を制御する指向性アンテナ制御手段とを備え、時間管理手段が、無線端末の存在を確認している分割通信エリアとの間に割り当てた通信時間領域と、無線端末の存在を確認していない分割通信エリアに対して端末存在確認を行なうために割り当てた端末存在確認時間領域とに分けて時間管理するものであることを特徴とする。
の本発明に係る無線局は、指向性アンテナを有して1又は複数の無線端末と無線通信する無線局において、(1)各無線端末と無線通信する無線通信手段と、(2)第1の本発明の無線伝送装置とを備えることを特徴とする。
の本発明に係る無線伝送システムは、第の本発明に係る1又は複数の無線局と、各無線局が送信した間欠的な信号を受信する間欠信号受信用指向性アンテナと、通信用指向性アンテナとを有する1又は複数の無線端末とを有して構成されるものである。
本発明によれば、指向性アンテナを有する無線局及び又は無線端末の無線伝送装置において、無線局側においては指向性アンテナの指向性制御しながら集中制御を実現することができ、又無線端末側においては無線局の位置や方位を短時間で検索できる。
(A)第1の実施形態
以下、本発明の無線伝送装置、無線局及び無線伝送システムの第1の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
本実施形態は、集中制御型プロトコルを採用したミリ波超高速無線システムを屋内システムに適用した場合であって、指向性アンテナの指向性制御機能を有するアクセスポイントに本発明の無線伝送装置及び方法を適用した場合を説明する。
(A−1)第1の実施形態の構成
図2は、本実施形態の無線通信システムの利用構成例を示す図である。図2において、本実施形態の無線通信システムNTは、アクセスポイントAP、複数の端末ST1〜ST5を有して構成される。
アクセスポイントAPは、ある室内(区画)の上部(例えば、天井など)に固定的に設置されたものであり、指向性アンテナである送受信アンテナANTを有しているものである。
また、アクセスポイントAPは、通信可能エリアに対して、自アクセスポイントAPの位置を中心として、所定の角度間隔をもって放射線状に分割して形成した複数のセクタを有し、それぞれのセクタ内に存在する1又は複数の端末STと所定の無線通信方式に従って無線通信するものである。なお、アクセスポイントAPが有する複数のセクタには識別するため、セクタ1、セクタ2、…、セクタ5、…等のように番号が付与されている。
また、本実施形態では、集中制御型プロトコルを採用しているので、アクセスポイントAPは、収容する全ての端末STとの間で無線通信するタイミングを管理(時間割当管理)するものである。なお、アクセスポイントAPによる時間割当管理の方法の詳細な説明は後述する。
さらに、アクセスポイントAPは、所定の指向性制御方法により、各セクタに対して送受信アンテナANTの指向性を制御するものである。
ここで、アクセスポイントAPによる指向性制御方法の詳細な説明は後述するが、アクセスポイントAPは、無線通信を行なっている端末STが存在するセクタと、端末の存在未確認のセクタとを分別し、無線通信を行なっている端末STが存在する1又は複数のセクタに対しての指向性アンテナの指向性制御は通信時間領域内で行ない、端末存在未確認の1又は複数のセクタに対しての指向性アンテナの指向性制御は周囲端末確認時間領域内で行なうようにする。
また、図では図示しないが、アクセスポイントAPは、無線通信及び又は有線通信により、他のアクセスポイントAPと接続可能とすることもでき、これにより、外部ネットワークとの接続により広範囲なネットワークを構成するようにしてもよい。
端末ST1〜ST5は、アクセスポイントAPを介して所定の無線通信方式に従って無線通信を行なう無線通信装置を搭載した端末である。また、端末ST1〜ST5も、指向性アンテナを有している。
ここで、アクセスポイントAPと端末ST1〜ST5との間の無線通信方式は、例えば、社団法人電波産業会の特定小電力無線局ミリ波データ伝送用無線設備(超高速無線LANシステム)標準規格(ARIB STD−T74)で標準化されたミリ波無線通信方式を適用することができる。勿論、この無線通信方式に限定されるものではなく、集中制御型プロトコルを採用する無線通信方式であれば広く適用することができる。
次に、アクセスポイントAPの内部構成を図3を参照しながら説明する。図3は、アクセスポイントAPの主な内部構成を示すブロック図である。
図3において、本実施形態のアクセスポイントAPは、MAC(メディアアクセスコントロール)部11、無線部12、アンテナ部13を少なくとも有して構成される。
MAC部11は、無線通信ネットワークNTにおける伝送制御を行なうものであり、図3に示すように、MAC部11は、メディアアクセス制御部111、時間割当管理部112、アンテナ指向性指示部113を少なくとも有する。
メディアアクセス制御部111は、伝送制御を実行するものであり、データフレームの送受信制御や、フレーム形成制御や、誤り検出等を実行するものである。
時間割当管理部112は、アクセスポイントAPの時間割当管理を行なうものであり、時間割当管理に係る時間領域を、周囲端末確認時間領域と通信時間領域とに大別して管理し、これら2つの時間領域を交互に繰り返し設定するようにする。これは、指向性アンテナを固定し、通信を行なう場合には、周囲端末確認時間領域は必要としないが、複数の異なるセクタと通信を行なうために、この周囲端末確認時間領域を設けている。
ここで、通信時間領域とは、無線通信を行なっている端末STが存在するセクタとの間で無線通信を行なうための時間領域であり、アクセスポイントAPは、この通信時間領域内で、無線通信をしている端末STを有するセクタに対してのみ、セクタを切り替えながら、端末STとの無線通信を実現する。
また、通信時間領域には、アクセスポイントAPが端末STからデータ受信する時間領域であるDown link期間と、アクセスポイントAPが端末STに向けてデータ送信する時間領域であるUp link期間とが割り当てられている。
さらに、本実施形態では、Up link期間内に、当該セクタに新たにネットワークに参入する端末STが存在するか否かを確認するためのランダムアクセス領域が割り当てられている。アクセスポイントAPは、このランダムアクセス領域期間中に、当該セクタ内の新規参入端末STから参入要求や時間割当要求を受信すると、当該新規参入端末STの存在を確認し、時間割当を行なうことができる。
なお、ランダムアクセス領域は、毎回のUp link期間に設けてもよいし、セクタ毎のUp link期間に設けてもよいし、又通信の効率化のためにn(nは正の整数)回に1度ずつのUp link期間に設けるようにしてもよい。
周囲端末確認時間領域とは、端末STの存在が未確認であるセクタに対して、端末STが新規参入してきたか否かを確認するための時間領域であり、アクセスポイントAPは、この周囲端末確認時間領域内で、端末未確認セクタに対してのみ、セクタを切り替えながら、新たにネットワークに参入する端末STが存在するか否か、又は時間割当されていない端末STが存在するかを確認する。
周囲端末確認時間領域には、端末STが存在する場合に、アクセスポイントAPが当該端末STから参入要求を受信する時間領域であるDown link期間と、アクセスポイントAPが当該セクタ内に端末STが存在するか否かの管理情報を当該セクタに向けて送信する時間領域であるUp link期間とが割り当てられている。
なお、これら周囲端末確認時間領域と通信時間領域のそれぞれの領域時間長は同一であってもよいが、存在未確認端末の検索期間により無線通信期間が短くなることを回避するために、通信時間領域の領域時間長の方が周囲端末確認時間領域のそれよりも長いことが望ましい。なお、それぞれの時間は設定により決定することができ、その後変更できるものである。
アンテナ指向性指示部113は、無線部12を介して、アンテナ部13に対して指向性アンテナANTの指向性を制御するものであり、無線通信している端末STが存在するセクタと、端末存在未確認のセクタとの情報を有しているものである。
アンテナ指向性指示部113は、指向性アンテナANTの指向性をセクタ毎に切り替え制御するものであり、上述したように、無線通信している端末STが存在するセクタに対しては通信時間領域内でセクタ毎に指向性アンテナANTの指向性を切り替えるように制御し、端末存在未確認のセクタに対しては周囲端末確認時間領域内でセクタ毎に指向性アンテナANTの指向性を切り替えるようにするものである。
また、アンテナ指向性指示部113は、セクタに対して指向性アンテナANTの指向性を向けるときには、アンテナ指向性制御信号を無線部12を介してアンテナ部13に与えるものである。そして、アンテナ部13による指向性アンテナANTの指向性制御が完了すると、アンテナ指向性制御部113は、アンテナ部13から無線部12を介してアンテナ指向性制御完了信号を受け取るものである。
このとき、通信時間領域の場合には、アンテナ指向性指示部113は、アンテナ指向性制御完了信号を受信すると、指向性アンテナANTが当該セクタに向けたことを認識し、当該セクタ内に存在する端末STの時間割当情報を有する管理情報を送信するものである。
そして、アンテナ指向性指示部113が端末STの時間割当情報を有する管理情報を送信すると、Down link期間が割り当てられ、その後Up link期間が割り当てられる。
また、周囲端末確認時間領域の場合には、アンテナ指向性指示部113は、アンテナ指向性制御完了信号を受信すると、指向性アンテナANTが当該セクタに向けたことを認識し、当該セクタ内に端末STが存在するか否かの存在確認情報を有する管理情報を送信するものである。
そして、アンテナ指向性指示部113が存在確認情報を有する管理情報を送信すると、Up link期間が割り当てられ、その間応答返信を待つようにする。
ここで、アクセスポイントAPが端末STに送信する管理情報のパケット構成は図4(A)に示すものであり、パケット種類の例については図4(B)に示すものがある。なお、図4(B)に示すパケット種類に関するテーブルは、アクセスポイントAPのMAC部11だけでなく、端末ST側も共通に保持される。
図4(A)に示すように、管理情報のパケット構成は、管理情報を示す「パケットタイプ201」、「送信元アドレス(アクセスポイントのMACアドレス)202」、「各端末STに対する時間割当情報203」及び「次にアンテナが向く時間情報204」を有して構成される。また、「パケットタイプ201」には、図4(B)に示すパケットタイプが挿入される。
図3に戻り、無線部12の機能説明をする。無線部12は、MAC部11から与えられた送信データフレームを所定の無線通信方式に従った変調方式で変調死、アンテナ部13に与えるものである。また無線部12は、アンテナ部13から受け取った無線信号を所定の無線通信方式に従って復調し、その復調したデータをMAC部11に与えるものである。また、無線部12は、MAC部11からのアンテナ指向性制御信号をアンテナ部13に与えるものである。また、無線部12は、アンテナ部13からのアンテナ指向性制御完了信号をMAC部11に与えるものである。
アンテナ部13は、MAC部11の制御の下、指向性アンテナANTの指向性を制御するものである。アンテナ部13は、無線部12を介して、MAC部11からアンテナ指向性制御信号を受け取ると、そのアンテナ指向性制御信号に含まれているセクタに、指向性アンテナANTの指向性を切り替えるものである。また、アンテナ部13は、指向性アンテナANTの指向性を切り替えると、その旨を知らせるため、アンテナ指向性制御完了信号を無線部12を介してMAC部11に与えるものである。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態に係るアクセスポイントAPにおける時間割当管理処理とアンテナ指向性制御管理処理との動作を、図1、図5及び図6を参照しながら説明する。
図1は、アクセスポイントAPにおける時間割当管理とアンテナ指向性制御管理を説明する説明図である。また、図5は、アクセスポイントAPにおける動作を示すフローチャートであり、図6は、端末STにおける動作を示すフローチャートである。
以下では、例えば、アクセスポイントAPが、それぞれ異なる8つのセクタ(セクタ1〜セクタ8)を管理し、8つのセクタ1〜セクタ8で全方位に亘って、1対多無線通信が可能な場合を例に示す。
図1(a)及び図1(b)は共に、アクセスポイントAPが管理するセクタ1〜セクタ8の配置と、それぞれのセクタ1〜セクタ8内の端末STの存否を示している。
図中では端末STを白丸で表示し、例えばセクタ1及びセクタ3には1台の端末STが存在し、また例えばセクタ2には2台の端末が存在している。また、セクタ4〜セクタ8には端末STが存在していないものとする。なお、図中において、黒丸で表示した端末STは新規参入端末を示しており、現在はアクセスポイントAPに認識されていないものとし、後述する動作中に認識されるものとする。
まず、図1(c)の時間管理割当及び図5のアクセスポイントAPによる動作を示すフローチャートを用いて、アクセスポイントAPによる通信手順について述べる。
最初に、図1(b)を参照して、通信時間領域において、アクセスポイントAPが、無線通信している端末STを有するセクタの中から任意のセクタを選択し、そのセクタ単位で指向性アンテナANTの指向性を切り替える動作を説明する。
図5において、MAC部11は、無線通信している端末STを有するセクタを1に選択し(S101)、指向性アンテナANTをセクタ1に向けるために、「セクタ番号1」を付与したアンテナ指向性制御信号をアンテナ部13に対して送信する(S102)。
アンテナ部13は、受信したアンテナ指向性制御信号に基づいて、MAC部11の指示に従い、指向性アンテナANTの指向性をセクタ1に制御する。そして、アンテナ部13は、アンテナ指向性制御が完了したことを伝えるアンテナ指向性制御完了信号をMAC部11に送信する。
MAC部11は、アンテナ部13からアンテナ指向性制御完了信号を受信すると(S103)、指向性アンテナANTの指向性がセクタ1に制御されていることを認識し、セクタ1に対して管理情報(図4中のパケットタイプ:PT=1)を送信する(S104)。
この管理情報には、当該セクタ1における各端末STが送信できる時間割当情報が記載しており、端末STは、この受信した管理情報に含まれている時間割当情報に従って送信する。これにより、セクタ1に存在する各端末STに対して時間割当をすることができ、端末はアクセスポイントAPの指示によって送信するため、隠れ端末状態によるパケット衝突を回避することができる。
アクセスポイントAP及び端末STは共に指向性アンテナを用いており、この場合において、アクセスポイントAPが送信した管理情報は、セクタ1に存在する端末ST1のみが受信できるものとする。
次に、アクセスポイントAPにおいて、MAC部11は、端末ST1に対するDown linkパケットを端末ST1へ送信する(S105)。
また、Down link送信してから所定のDown link時間が終了すると(S106)、アンテナ部13は指向性アンテナANTを送信から受信へ切り替える(S107)。この指向性アンテナANTの送受切替には所定時間を要し、この時間は図1(c)のアンテナ送受切替時間に対応する。
次に、指向性アンテナANTの送受切替を終えると、指向性アンテナANTはUp link受信状態になり、端末ST1からのパケットを受信する(S108)。
このとき、端末ST1から受信するパケットのパケットタイプは、図4に示した種々の種類を適用でき、例えば、離脱要求(PT=4)、割当時間要求(PT=5)、データパケット(PT=7)、Ack(PT=8)、Nack(PT=9)の種類のパケットを受信する。
その後、所定のUp link時間が終了すると(S109)、アンテナ部13は指向性アンテナANTを送信から受信へ切り替え(S110)、アクセスポイントAPはセクタ1に対する無線通信完了とする(S111)。
ここで、図1(c)中でセクタ1のUp link期間中にランダムアクセス領域を設けており、新規端末の参入に対応できるようにする。
例えば、図1(c)において、新規端末ST6が参入したとき、現時点では、アクセスポイントAPは端末ST6の存在を知らず、端末ST6に対して送信可能時間を割り当てていない。そこで、新規参入端末ST6が、このランダムアクセス領域内で、アクセスポイントAPに参入要求(PT=3)や割当時間要求(PT=5)を送信し、アクセスポイントAPに存在を知らせ、時間割当を要求することができる。
なお、ランダムアクセス領域は、毎回、セクタ毎に設けても良いし、通信の効率化のためにn回に1度設けても良い。図1(c)では、セクタ1にのみ設けている例を示している。
以上のようにして、アクセスポイントAPによるセクタ1に対する通信は完了し、その後S101に戻り、次に選択するセクタに対して通信処理を行なうものとする。ここでは、通信時間領域において、次のセクタ2を選択するものとする。
MAC部11は、「セクタ番号2」とするアンテナ指向性制御信号をアンテナ部13に送信する(S101及びS102)。
アンテナ部13は、MAC部11からのアンテナ指向性制御信号に従い、指向性アンテナANTの指向性をセクタ2に制御すると、アンテナ指向性制御完了信号をMAC部11に送信する。
MAC部11はアンテナ指向性制御完了信号を受信すると(S103)、MAC部11は管理情報をセクタ2に向けて送信する(S104)。
アクセスポイントAPは、セクタ2における端末ST2と端末ST3の存在を認識しており、端末ST2と端末ST3のそれぞれに対するDown link送信を行なう(S105)。
このとき、Down link期間について、端末ST2と端末ST3とに期間を分けるものとする(図1(c)参照)。
その後、Down link送信後、所定のDown link時間が終了すると(S106)、指向性アンテナANTの送受切替が行なわれ(S107)、指向性アンテナANTはUp linkの受信状態となる(S108)。
この場合も、Down linkの場合と同様に、Up link期間について、端末ST2と端末ST3とに期間を分け(図1(c)参照)、それぞれの端末ST2及び端末ST3からのパケット受信を可能とする。
その後、S109〜S111の処理については、セクタ1の通信の場合と同様のであるので、詳細な説明は省略する。
以上のようにして、アクセスポイントAPによるセクタ2に対する通信が完了し、アクセスポイントAPは、次のセクタであるセクタ3を選択するものとする。
MAC部11は、「セクタ番号3」を示すアンテナ指向性制御信号をアンテナ部13に送信する(S101及びS102)。
アンテナ部13は、MAC部11からのアンテナ指向性制御信号に従い、指向性アンテナの指向性をセクタ3に制御すると、アンテナ指向性制御完了信号をMAC部11に送信する。
MAC部11はアンテナ指向性制御完了信号を受信すると(S103)、管理情報をセクタ3に向けて送信する(S104)。
アクセスポイントAPは、セクタ3における端末ST4の存在を認識しており、端末ST4に対するDown link送信を行なう(S105)。Down link送信してから所定のDown link時間が終了すると(S106)、アンテナ部13は指向性アンテナの送受切替(S107)を行なう。
その後、Up link受信状態になり、アクセスポイントAPは端末ST4からパケットを受信する(S108)。
その後、S109〜S111の処理については、セクタ1の通信の場合と同様のであるので、詳細な説明は省略する。
通信時間領域においては、上述したセクタ1〜セクタ3に対する通信を繰り返し行なうものとする。
また、上述したように、Down link及びUp linkは、端末毎に行なうのではなく、セクタ単位でまとめて行なうものとする。これにより、アンテナ送受切替数を軽減することができ、アクセスポイントAPはセクタ単位で時間割当管理が可能になる。
また、図1(c)に示す通信時間領域中で、セクタ切り替えを、セクタ1、セクタ2、セクタ3、セクタ1、セクタ2、セクタ3、…のように順番に繰り返すことを基本とするが、端末STからの割当時間要求(PT=5)の受信によって、またDown link情報によって、アクセスポイントAPがセクタ1、セクタ1、セクタ2、セクタ1、セクタ1、セクタ3、…のように時間割当を変えることも可能である。
さらに、上記に記載したように、端末STからの割当時間要求及びDown linkデータによって、セクタ1、セクタ1、セクタ2、セクタ1、セクタ1、セクタ3、…のように時間割当を可能にするために、アクセスポイントAPは、セクタ単位で最大ST収容台数を設定するのではなく、アクセスポイントAPが全体として管理できる最大ST収容台数を設定するものとする。
また、端末STから送信するデータが何もなく、時間割当の必要がなくなると、端末STから離脱要求(PT=4)を送信する。アクセスポイントAPが離脱要求を受信すると、アクセスポイントAPは、送信バッファから当該端末STに対するDown link情報が存在しないか否かを判断し、Down link情報がなければ、離脱許可を行ない、Down linkデータがあれば離脱拒否を行なう。この離脱要求に対する返信は管理情報中に情報として付加しておく。
また、アクセスポイントAPはタイムタウト機能を設けておき、アクセスポイントAPが時間を端末STに時間を割当てたにも関わらず、既定時間の間、端末STから何もパケットを受信しなかった際には、アクセスポイントAPは強制的に離脱させることができる。
次に、端末STによる通信手順を図6のフローチャートを参照して説明する。
まず、アクセスポイントAPから送信された管理情報があたられると、その管理情報を受信し(S201)、アクセスポイントAPからのDown linkパケットを受信する(S202)。
その後、所定のDown link時間が終了すると(S203)、指向性アンテナを受信から送信へ切り替える(S204)。
次に、アクセスポイントAPに対してUp link情報を送信する(S205)。所定のUp link時間が終了すると(S206)、指向性アンテナを送信から受信に切り替えて(S207)、当該セクタに対する通信は完了し(S208)、S201に戻り、アクセスポイントAPからの次の管理情報を待ち受ける。
本実施形態では、アクセスポイントAPは固定されて設置されるために、端末STが初期時にアクセスポイントAPを検索する際、あるいは、別のアクセスポイントAPへネットワークを切り替える際には、アンテナ指向性制御を必要とするが、同一のアクセスポイントと通信中には、アンテナ指向性制御を必要としないために、ここでは、記載を省略している。
続いて、図1(a)を参照して、周囲端末確認時間領域において、アクセスポイントAPが、無線通信している端末STを有するセクタの中から任意のセクタを選択し、そのセクタ単位で指向性アンテナANTの指向性を切り替える動作を説明する。
なお、図1(a)のセクタ6において、端末ST5は新規参入端末であり、アクセスポイントAPは端末STに時間割当も行なっていない。
まず、アクセスポイントAPにおいて、MAC部11は、「セクタ番号4」を選択し(S101)、「セクタ4」を示すアンテナ指向性制御信号をアンテナ部13に送信する(S102)。
アンテナ部13は、MAC部11からのアンテナ指向性制御信号に基づく指示に従い、指向性アンテナANTの指向性をセクタ4に制御すると、アンテナ指向性制御が完了したことを伝えるアンテナ指向性制御完了信号をMAC部11に送信する。
MAC部11は、アンテナ部13からのアンテナ指向性制御完了信号を受信すると(S103)、周囲端末確認時間用の管理情報(図4中PT=2)をセクタ4に向けて送信する(S104及びS105)。この場合、Down link情報は管理情報のみとなる。
管理情報を送信して所定のDown link時間が終了すると(S106)、アンテナ部13は指向性アンテナANTを送信から受信に切り替えて(S107)、Up link情報を受信できるようにする(S108)。
このとき、セクタ4に対するUp link期間において(S109)、アクセスポイントAPのMAC部11は何も情報が受信できないので、アクセスポイントAPのMAC部11は、セクタ4には端末STは存在せず、時間を割り当てる必要がないと判断し、指向性アンテナを受信から送信に切り替え(S110)、セクタ4の通信を完了し(S111)、次にセクタ5を選択する。
ここで、アクセスポイントAPによるセクタ5に対する通信処理は、セクタ4の場合と同様であるので、ここでの説明は省略し、セクタ5の次に選択するセクタ6に対する通信処理を説明する。
アクセスポイントAPのMAC部11は、「セクタ番号6」を選択すると(S101)、「セクタ番号6」を示すアンテナ指向性制御信号をアンテナ部13に送信する(S102)。
アンテナ部13は、MAC部11からのアンテナ指向性制御信号に基づく指示に従い、指向性アンテナANTの指向性をセクタ6に制御すると、アンテナ指向性制御が完了したことを伝えるアンテナ指向性制御完了信号をMAC部13に送信する。
MAC部11は、アンテナ部13からのアンテナ指向性制御完了信号を受信すると(S103)、周囲端末確認時間領域用の管理情報(図4中PT=2)をセクタ6に向けて送信する(S104及びS105)。この場合、Down link情報は管理情報のみとなる。
Down link情報を送信して所定のDown link時間が終了すると(S106)、アンテナ部13は指向性アンテナANTを送信から受信に切り替えて(S107)、セクタ6からUp link情報が受信できるようにする(S108)。
このとき、新規に参入する端末ST5がセクタ6に入り込んできたものとする。端末ST5は、Up link期間に、アクセスポイントAPに対して参入要求(PT=3)を有するパケットをUp link情報として送信する。
アクセスポイントAPは、端末ST5から参入要求を受信すると、セクタ6に新規の端末ST5が存在することを認識し、次の通信時間領域でセクタ6に対する時間割当をするよう調整する。
なお、アクセスポイントAPは、次の通信時間領域において、端末STからの参入要求に対する応答を有するパケットを管理情報としてセクタ6に向けて送信するようにする。
その後、所定のUp link時間が終了すると(S109)、指向性アンテナANTを受信から送信に切り替え(S110)、セクタ6に対する通信を完了する(S111)。
セクタ6に対する通信の完了後、セクタ7、セクタ8に対する通信処理は、セクタ4に対する通信処理と同様に、端末STが存在しないと判断し、時間割当を行なわない処理をするため、ここでの詳細な説明は省略する。
ランダムアクセス領域となるのは、周囲端末確認時間領域と通信時間領域中のランダム領域のみであり、その他の領域は、アクセスポイントAPによって端末STの時間管理されており、パケット衝突を発生させないノンコンテンション型アクセス制御である。
そのために、周囲端末確認時間領域では新規端末の存在処理を行ない、ネットワークヘの参入処理は通信時間領域中のランダムアクセス制御で行なえるようにしている。
このように、時間領域を2つに分割することで、アクセスポイントAPは通信時間領域の通信に専念することができ、ランダムアクセス領域で受信するパケットが通信領域中に送受信するパケットとパケット衝突の原因にはならない。
また、たまたま複数の端末STが同時に送信した場合にはパケットが衝突する可能性がある。そのために、ランダムアクセス制御領域をスロット化し、端末STはどのスロットを使用するかをランダムに選択できるようにすることで、パケット衝突回避を行なうことができる。
なお、本実施形態において、図1では、時間割当された端末STが存在しないセクタにのみ、周囲端末確認を行なっているが、トラフィックが低く、空き時間がある場合には、全セクタに対して、周囲端末確認を行なっても良い。
また、全セクタに対して周囲端末確認を行なうことで、通信しているセクタに新しい端末STが入ってきた場合に、アクセスポイントAPは、この周囲端末確認時間領域で端末STの存在を認識することができる。このように時間割当された端末STが存在しないセクタにのみ、周囲端末確認を行なうことで、通信効率を高めることが可能になる。
続いて、図2を参照して、本実施形態の無線通信システムNTにおける全体的なアンテナ指向性制御処理を説明する。
図2においては、アクセスポイントAPは、セクタ1にST1、セクタ2にST2及びST3、セクタ3にST4、セクタ6にST5が存在する場合を示しており、端末STは別のセクタヘと移動可能である。
この場合には、セクタが異なるために、移動後、再度、端末はアクセスポイント検索を行なう。
また、ST5がセクタ6からセクタ8に移動した場合、アクセスポイントAPは、セクタ6に対してST5の時間割当を削除し、セクタ8に対してST6の時間を割り当てるようにする。
この場合の動作手順としては、まず、端末ST5が、セクタ6に存在する端末として、アクセスポイントAPと通信している。このとき、アクセスポイントAPは、通信時間領域内のセクタ6に対する通信において端末ST5と通信している。
その後、端末ST5がセクタ6からセクタ8に移動すると、アクセスポイントAPは、セクタ6における端末ST5に割り当てていた時間を削除する。
すなわち、セクタ6に対する通信において、Up link期間中に、アクセスポイントAPが、端末ST5から離脱要求(PT=4)を有するパケットを受信するか、又はUp link期間内でのパケットを受信しないことにより離脱したものと判断することで、セクタ6の端末ST5に対する時間を削除する。
そして、端末ST5はアクセスポイントAP検索を行なう。つまり、この場合、アクセスポイントAPは周囲端末確認時間領域でセクタ8と通信しているので、端末ST5は、セクタ8において、アクセスポイントAPから管理情報(PT=2)のパケットを受信すると、新規参入のため参加要求(PT=3)を有するパケットをアクセスポイントAPに送信する。
これにより、アクセスポイントAPにおいて、セクタ8における端末ST5に対して時間割当をすることができ、新規参入を許可するか否かを判断し、セクタ8に向けて管理情報を送信する。そして、参入許可のときには端末ST5はアクセスポイントAPと通信し、参入拒否のときには端末ST5は別のアクセスポイントAPを検索する。
(A−3)第1の実施形態の効果
以上のように、第1の実施形態よれば、MAC部11がアンテナ指向性制御管理を行なうことで、指向性アンテナを用いても、異なる通信エリアに存在する複数の端末との通信が可能となり、アクセスポイントの通信エリアが拡大できる。
また、第1の実施形態によれば、アクセスポイントが異なる複数の通信エリア及び複数の端末に対して、集中制御を行ない、端末はアクセスポイントから送信する管理情報を用いて、端末に使用可能時間を知らせる。これにより、複数の通信エリア内に複数の端末としても、端末間はお互いに通信状況を確認できなくても、アクセスポイントとの通信が可能であり、パケット衝突を発生させず、パケット衝突による通信品質劣化を抑制できる。
さらに、第1の実施形態によれば、端末単位で、Down link通信及びUp link通信を行なうのではなく、セクタ単位で、Down link通信及びUp link通信を行なうことで、セクタ内に複数の端末が存在する場合、アンテナの送信と受信の切り替え数を軽減することで、冗長時間の削減を行なう。
また、第1の実施形態によれば、現在通信を行なっていない領域に対して、アクセスポイントAPが周囲端末確認を行なう領域を設けることで、端末がネットワークヘの新規参入することが可能になる。
さらにまた、第1の実施形態によれば、周囲端末確認時間領域の返信状況及び通信領域中のランダムアクセス領域の返信状況に応じて、アクセスポイントのMAC部が通信領域中のランダム領域時間の長さを変更し、アクセスポイントが割り当てても使用しない時間を軽減する。
また、第1の実施形態によれば、ミリ波通信及び指向性アンテナを用いても、異なる通信エリアに存在する複数の端末と通信が可能になり、通信エリアを拡大したミリ波通信を用い、高速伝送通信が可能になる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明の無線伝送装置、無線局及び無線伝送システムの第2の実施形態を図面を参照しながら説明する。
第2の実施形態は、複数のアクセスポイントAPを備える場合のセクタ管理の方法を説明する。
なお、それぞれのアクセスポイントの時間割当管理処理は、第1の実施形態と同様であるので、第2の実施形態においては時間割当管理処理の詳細な説明は省略する。
図7及び図8は、2台のアクセスポイントがある場合のセクタ管理を説明する説明図である。また、図9は、第2の実施形態に係るアクセスポイントAPの内部構成を示すブロック図である。
図7は、2台のアクセスポイントAPが接近して設置されている場合を示し、図8は、2台のアクセスポイントAPを離して設置した場合の例を示したものである。
まず、図7を参照して、アクセスポイントAPが接近して設置されている場合のアクセスポイントAPのセクタ管理を説明する。
図7において、アクセスポイントAP1は、セクタ2〜セクタ5に属している端末STと通信を行なっており、通信時間領域において、セクタ2、セクタ3及びセクタ5に対して時間を割り当てており、周囲端末確認時間領域において、セクタ4に対して時間を割り当てている。
一方、アクセスポイントAP2は、セクタ6〜セクタ8及びセクタ1に属している端末STと通信を行なっており、通信時間領域において、セクタ6、セクタ8及びセクタ1に対して時間を割り当てており、周囲端末確認時間領域において、セクタ7に対して時間を割り当てている。
このとき、アクセスポイントAP1及びAP2が、アンテナ指向性制御を行ないながら通信をする際、お互いに干渉を起こさないようにするために、アクセスポイント同士で、例えば、ARP(Address Resolution Protocol)テーブル情報、ルーティングテーブル情報、セクタに属している端末ST情報を交換し合い、担当するセクタ管理の整合を行なう。
そのため、各アクセスポイントAP1及びAP2は、有線回線又は無線回線によりアクセスポイントAP1及びAP2間を接続するAP間通信手段を有する。
そして、図9に示すように、それぞれのアクセスポイントAP1及びAP2のMAC部11は、第1の実施形態で説明した構成のほかに、AP間通信手段を介して受け取ったARPテーブル情報、ルーティングテーブル情報、各セクタに属している端末ST情報に基づいて、それぞれが担当するセクタを調整するようにするセクタ管理調整部を有する。
例えば、アクセスポイントAP1及びAP2間でセクタ管理をして、図7(a)に示すように整合を図っているものとする。
その後、アクセスポイントAP1において、セクタ2及びセクタ3に存在する端末STに送信する情報量が増加した場合、アクセスポイントAP1及びAP2間で、ARPテーブル情報、ルーティングテーブル情報、各セクタに属している端末ST情報を相互に受け渡しし、セクタ管理調整を行なう。
この場合、例えば、アクセスポイントAP1のMAC部11は、セクタ2及びセクタ3内の端末STに対する情報をバッファリングするバッファを有しており、そのバッファ量が所定の閾値以上になったとき、上述したセクタ管理調整を行なうようにしてもよい。なお、このときの情報量は、Down link情報であってもよいし、Up link情報であってもよい。
これにより、アクセスポイントAP間で再度整合をすることができ、アクセスポイントAP1はセクタ2とセクタ3のみを担当し、アクセスポイントAP2が残りのセクタを担当することで、空間分割することで、時間を有効利用する。
次に、図8を参照して、2台のアクセスポイントAPを離して設置した場合のアクセスポイントAPによるセクタ管理を説明する。
この場合のアクセスポイントAPの内部構成は、図7で説明した場合と同様であり、詳細な説明は省略する。
図8において、設置した場所によって、アクセスポイントAP1がセクタ1〜セクタ4を担当し、アクセスポイントAP2がセクタ5〜セクタ8を担当している。
なお、本実施形態に示す構成、セクタ数及びAP数は、一例として示したに過ぎず、本発明がこれに限定されるものではない。
(B−3)第2の実施形態の効果
以上のように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、第2の実施形態によれば、複数のアクセスポイントAP間で担当セクタを分割化することで、端末STに対する時間分割及び空間分割が可能になり、通信効率を向上させることができる。
(C)第3の実施形態
次に、本発明の無線伝送装置、無線局及び無線伝送システムの第3の実施形態を図面を参照しながら説明する。
第3の実施形態では、新規に参入する端末STにおけるアクセスポイント検索処理について説明する。
なお、アクセスポイントAPによる時間割当管理処理や指向性アンテナの指向性制御処理は第1及び第2の実施形態で説明したものと同様の処理に対応し得る。第3の実施形態では、説明便宜上、第1の実施形態で説明したアクセスポイントAPを適用した場合を例に挙げて説明する。
第3の実施形態では、上述したように、それまで端末が存在していなかったセクタに新規端末STが入り込み、その新規端末STによるアクセスポイント検索処理を説明する。
アクセスポイントAPは、端末存在未確認のセクタに対しては周囲端末確認時間領域で当該セクタに対して通信を行なうことになるが、このセクタに新規端末STが参入する際、端末STは、指向性アンテナを用いて、アクセスポイントAPからの管理情報を受信することで、アクセスポイントの位置を検索することとする。
例えば、図10において、周囲端末確認時間領域と通信時間領域との和がT時間とすると、新規参入端末ST5が、アクセスポイントAPから管理情報を受信すると、そのアクセスポイントの位置を検索したこととなり、端末ST5が、全方位について、アクセスポイント検索を行なったとすると、8T時間必要になる。
そこで、このアクセスポイント検索を短時間でまた、セクタ1からセクタ3に存在する端末とアクセスポイントの通信に影響を与えることなく、検索する方法について説明する。
(C−1)第3の実施形態の構成
図11は、第3の実施形態の無線通信システムNTの構成を示す全体構成図である。図11において、アクセスポイントAP、5台の端末ST1〜ST5を示している。
307はアクセスポイントAPの通信エリアを示しており、308、309、310及び311は、アクセスポイントAPから見た通信エリアであるセクタ1、セクタ2、セクタ3及びセクタ6を示している。
図12は、アクセスポイントAPの内部構成を示すブロック図であり、図13は、端末ST1〜ST5の内部構成を示すブロック図である。なお、端末ST1〜ST5は同じ内部構成を有するので、これらを代表として端末STと示して説明する。
アクセスポイントAPの内部構成は、第1の実施形態で説明した図3に示す内部構成のほかに、アンテナ部13が、キャリア信号送信用無指向性アンテナ312と、1対1通信用指向性アンテナ313との2種類のアンテナを有する。
1対1通信用指向性アンテナ313は、第1の実施形態の指向性アンテナANTに対応するものであり、MAC部11及びアンテナ部13を含めた当該アンテナ131の機能説明は省略する。
キャリア信号送信用無指向性アンテナ312は、アンテナ部13の制御の下、所定周期で信号情報が乗っていないキャリア信号を送信するものである。キャリア信号送信用無指向性アンテナ312が送信するキャリア信号は、少なくとも通信時間領域中に所定の周期で繰り返し送信され、その送信周期は、通信時間領域中に少なくともアクセスポイントAPが管理するセクタ数以上の送信できるようにする。
図13は、端末ST(ST1〜ST5)の内部構成を示すブロック図である。図13に示すように、端末STは、MAC部21、無線部22、アンテナ部23を備え、さらにアンテナ部23がキャリア信号受信用指向性アンテナ314と、1対1通信用指向性アンテナ315との2種類のアンテナを有する。
1対1通信用指向性アンテナ315は、第1の実施形態の指向性アンテナANTに対応するものであり、その機能説明は省略する。
キャリア信号受信用指向性アンテナ314は、アクセスポイントAPが所定周期で送信するキャリア信号を受信するものである。
アンテナ部23は、キャリア信号受信用指向性アンテナ314及び1対1通信用指向性アンテナ315の指向性を制御するものである。また、アンテナ部23は、キャリア信号受信部314が受信したキャリア信号の受信電力を測定する受信電力測定部231を有する。この受信電力測定部231は、測定した受信キャリア信号の受信電力値を、そのときにキャリア信号受信用指向性アンテナ314が向いているセクタ番号と対応付けて無線部22を介してMAC部21に与え、MAC部21にセクタ番号と受信電力値とを対応付けて記憶させるものである。
無線部22は、アクセスポイントAPの無線部12と同様の機能を有するものであるので、詳細な説明は省略する。
MAC部21は、無線通信システムNTにおける伝送制御を行なうものであり、メディアアクセス制御部211、キャリア信号受信電力値記憶部212、端末側アンテナ指向性指示部13を有する。
メディアアクセス制御部211は、アクセスポイントAPのメディアアクセス制御部111と同様の機能を有するものであるので、詳細な説明は省略する。
キャリア信号受信電力値記憶部212は、無線部22を介してアンテナ部23から受信したセクタ番号と受信電力値とを対応付けて記憶するものである。
端末側アンテナ指向性指示部13は、キャリア信号受信用指向性アンテナ314の指向性を制御するものである。本実施形態では、端末STが管理するセクタをセクタ1、セクタ2、…のように、所定順序で切り替えるように制御する。
端末側アンテナ指向性指示部13は、キャリア信号受信電力値記憶部212に記憶されている受信電力値のうち、所定の規定値以上の受信電力値であるセクタを検出するものである。
これにより、キャリア信号を送信しているのはアクセスポイントAPだけであるから、受信電力値が所定規定値以上であったセクタに、アクセスポイントAPが存在することを検索することができる。
なお、複数のアクセスポイントAPが存在する場合、規定値以上の受信電力値を複数検出することもある。この場合、端末側アンテナ指向性指示部13は、それら複数の規定値以上の受信電力値のうち、最も大きいものを選択するようにしてもよい。
また、端末側アンテナ指向性指示部213は、所定の規定値以上の受信電力値であるセクタを検出すると、そのセクタ方向に1対1通信用指向性アンテナ315を向けるようにアンテナ指向性制御信号を無線部22を介してアンテナ部23に与える。そして、アンテナ部23は、このアンテナ指向性制御信号に基づいて、指示されたセクタ方向に向くよう1対1通信用指向性アンテナ315の指向性を制御する。
これにより、1対1通信用指向性アンテナ315を予めアクセスポイントAPが存在するセクタに向けておくことができるので、アクセスポイントAPから周囲端末確認時間領域内に送信されたDown link情報(管理情報)に対応して参入要求をすることができる。つまり、アクセスポイント検索に8T時間要すところ、T時間内で行なうことができる。
(C−2)第3の実施形態の動作
次に、第3の実施形態に係る端末STによるアクセスポイントAPの検索処理を、図面を参照しながら説明する。
図12において、アクセスポイントAPは、1対1通信用指向性アンテナ313の指向性制御をし、各セクタ単位で通信するのとは別で、所定周期でキャリア信号送信用無指向性アンテナ312を用いて信号情報のないキャリア信号を送信している。
また、端末ST5は、セクタ6に新たに入ってきた端末であり、アクセスポイントAPの位置を検索しようとする端末である。ここで、図14は、端末STにおける動作を示すフローチャートである。
セクタ6に進入してきた新規端末ST5は、端末ST5から見たセクタにおいて、あるセクタを選択し(S301)、キャリア信号受信用指向性アンテナ314をセクタに向けるよう切り替える。
ここで、図15は、アクセスポイントAPから見たセクタの状態図401と、端末ST5から見たセクタの状態図402〜407とを示しており、端末ST5から見たセクタ6にアクセスポイントAPが存在しているものとする。
まず、端末ST5は、状態図402に示すように、セクタ1を選択し、キャリア信号受信用指向性アンテナ314をセクタ1に切り替える。そうすると、キャリア信号受信用指向性アンテナ314がキャリア信号を受信すると、受信電力値測定部231が受信したキャリア信号の受信電力値を測定する(S302)。
そして、そのキャリア信号の受信電力値は、セクタ番号と対応付けられてMAC部21のキャリア信号受信電力値記憶部212に記憶される(S303)。
なお、キャリア信号の受信を検知できない場合もあり、その場合は、次のセクタを選択し(S301)、キャリア信号受信用指向性アンテナ314を切り替えて、次のセクタについて同様の処理を行なうものとする。
また、その他のセクタについて、キャリア信号の受信電力値の測定がなされていない場合も、次のセクタを選択する(S301)。
ここでは、セクタ1について終了すると、状態図403に示すようにセクタ2のキャリア信号の受信電力値の測定及び記憶を行ない、その後、セクタ3(状態図404)、セクタ4(状態図405)、セクタ5(状態図406)、セクタ6(状態図407)、…について順次切り替えて同様の処理を行なうようにする。
キャリア信号を送信している無線装置はアクセスポイントAPのみであるため、端末ST5は、所定の既定値以上の受信電力値を検知すると(S305)、アクセスポイントAPが存在するセクタであると認識し、アクセスポイント検索部213はそのセクタ番号6を記憶し、1対1通信用指向性アンテナ315をセクタ6に向けるよう制御する(S306)。これにより、アクセスポイントAPからの存在確認を待ち受けることができる。
以上のようにすることで、新規端末はアクセスポイントが存在する方位を認識することできる。
上述したように、アクセスポイントAPは、通信データを送受信する必要がないようにするためにキャリア信号を用いる。
また、複数のアクセスポイントが存在する際にも対応できるようにするために、即ち、パケット衝突を問題とすることなく、新規端末はアクセスポイントの存在する方位を認識することができる。
さらに、新規端末はT時間内にアクセスポイントの方位を検索し、アクセスポイントに自局の存在をアクセスポイントに認識させることが可能である。
また、通信時間領域中にアクセスポイントAPがセクタ数以上のキャリア信号を、既定周期で、既定時間送信することでT時間内にアクセスポイント検索が可能になる。
(C−3)第3の実施形態の効果
以上のように、第3の実施形態によれば、第1及び第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、第3の実施形態によれば、端末が周囲端末確認時間領域を複数回利用して、アクセスポイントを検索し、1回の通信領域中に端末はアクセスポイントの存在を検知し、1回の周囲端末確認時間領域で、アクセスポイントに端末は存在を知らせることが可能になる。
また、第3の実施形態によれば、特許文献2に記載されている到来波推定方法のように複雑な演算処理を行なう必要なくアクセスポイントを検索することが可能である。また、特許文献3に記載されている電波到来方向推定装置、電波到来方向推定方法及び指向性可変送受信装置のように、アレーアンテナの数だけの受信機を用意する必要がない。
さらに、第3の実施形態によれば、アクセスポイントAPと端末STが指向性アンテナを用いて、通信を行ない、かつ、異なる通信エリアとの通信を可能にするために、端末が短時間で、かつ、簡便にアクセスポイントの方位を推定し、早期にネットワークヘの参入が可能になる。
(D)第4の実施形態
次に、本発明の無線伝送装置、無線局及び無線伝送システムの第4の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(D−1)第4の実施形態の構成及び動作
第4の実施形態も、新規参入してきた端末STがアクセスポイントAPの位置を検索する方法を説明する。
第4の実施形態も、第3の実施形態と同様に、端末STがアクセスポイントAPからのキャリア信号の受信電力値に基づいてアクセスポイントAPの方位を検索するものであるが、アクセスポイントAPの方位を絞り込む方法が第3の実施形態と異なる。
第4の実施形態のアクセスポイントAPの時間割当管理処理とアンテナ指向性制御管理処理は第1及び第2の実施形態で説明したものと同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
また、アクセスポイントAPと端末STの内部構成は、キャリア信号受信用指向性アンテナ314と、その指向性を制御するアンテナ部23の機能が第3の実施形態と異なり、それ以外の機能構成は第3の実施形態と同様である。従って、以下では、図12及び図13を用いて説明する。
本実施形態のキャリア信号受信用指向性アンテナ314は、キャリア信号を受信できる受信範囲、すなわち、複数のセクタを受信可能エリアとすることができるものである。また、本実施形態のキャリア信号受信指向性アンテナ314は、受信可能エリアとする受信セクタの数及びセクタ番号を変更することができるものである。
また、本実施形態のアンテナ部23は、キャリア信号受信電力値とそのセクタ情報に基づいて、キャリア信号受信指向性アンテナ314の指向性を指示するものである。
図16は、本実施形態のアクセスポイントAPから見たセクタの状態図501と、新規参入する端末ST5から見たセクタの状態図502〜507とを示しており、端末ST5から見たセクタ6にアクセスポイントAPが存在しているものとする。
図17は、端末ST5における動作を示すフローチャートである。
まず、初めに、図16の状態図502のように、端末ST5は、セクタ1〜セクタ8を選択し(S401)、キャリア信号受信用指向性アンテナ314を全方位に向け、全方位についてキャリア信号に対する受信電力を測定する(S402)。
このように全方位でキャリア信号を受信するので、規定値以上のキャリア信号を得ることができれば、アクセスポイントAPが存在することを認識できる。
次に、図16の状態図503のように、端末ST5は、キャリア信号受信用指向性アンテナ314が受信電力値の測定するセクタ数を半分にする(S403)。
このときも、端末ST5は、同様に既定値以上の受信電力を検知し、4つのセクタ内にアクセスポイントAPが存在していることを認識できる(S404及びS405)。
さらに、端末ST5は、キャリア信号の受信電力値を測定するセクタ数をさらに半分にし(S403)、図6の状態図504のようにする。
この場合、キャリア信号の受信電力値を測定する範囲にはアクセスポイントAPが存在しないために(S404)、測定した受信電力値は既定値以下となり、図16の状態図504に示すセクタにはアクセスポイントAPが存在しないことを認識する。
そのため、端末ST5は、図16の状態図504で選択したセクタ群とは、逆の図16の状態図505に示すセクタ群を選択し(S406)、切り替えて、キャリア信号の受信電力値を測定する。
そうすると、端末ST5は、キャリア信号の受信電力値を測定することができ、さらに、キャリア信号の受信電力値を測定するセクタ数を半分に減らし絞り込んでいくことで、最終的にセクタ6の方位にアクセスポイントが存在することが認識できる(S405及びS407)。
(D−3)第4の実施形態の効果
以上のように、第4の実施形態によれば、第1〜第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、第4の実施形態によれば、検索する方位範囲を全方位から、徐々に絞り込んでアクセスポイントAPを検索することにより、全方位をカバーするセクタ数が多い場合には、順番にセクタ1つずつ検索する場合に比べて、検索回数を少なくすることが可能になり、アクセスポイント検索までの時間を短時間にすることが可能となる。
(E)他の実施形態
第1〜第4の実施形態では、アンテナ指向性制御機能を有する集中制御型MAC方式を採用した無線通信システムを例に挙げて説明した。しかし、屋内で使用する高速無線伝送装置にも適用可能である。
また、第2の実施形態では、2台のアクセスポイントAPを配置した場合について述べたが、第2の実施形態と同様に、屋内で使用する高速無線伝送装置に適用可能であり、さらに時間分割及び空間分割が可能であり、通信効率を上げることが可能となる。
また、第3及び第4の実施形態では、第1の実施形態のアクセスポイントAPを用いた場合の例を挙げたが、第2の実施形態で説明したアクセスポイントを用いた場合にも適用できる。
第1の実施形態のアクセスポイントにおける時間割当管理とアンテナ指向性制御管理を説明する説明図である。 第1の実施形態の無線通信システムの全体構成図である。 第1の実施形態のアクセスポイントの内部構成を示すブロック図である。 第1の実施形態のパケットタイプを説明する説明図である。 第1の実施形態のアクセスポイントにおける動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態の端末における動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態のアクセスポイントにおける時間割当管理とアンテナ指向性制御管理を説明する説明図である。 第2の実施形態のアクセスポイントにおける時間割当管理とアンテナ指向性制御管理を説明する説明図である。 第2の実施形態のアクセスポイントの内部構成を示すブロック図である。 第3の実施形態のアクセスポイントにおける時間割当管理とアンテナ指向性制御管理を説明する説明図である。 第3の実施形態のアクセスポイントと端末の構成を示すブロック図である。 第3の実施形態のアクセスポイントの内部構成を示すブロック図である。 第3の実施形態の端末の内部構成を示すブロック図である。 第3の実施形態の端末における動作を示すフローチャートである。 第3の実施形態のアクセスポイント及び端末が管理するセクタ図である。 第4の実施形態のアクセスポイント及び端末が管理するセクタ図である。 第4の実施形態の端末における動作を示すフローチャートである。
符号の説明
AP…アクセスポイント、ST(ST1〜ST5)…端末、NT…無線通信システム、11…MAC部、111…メディアアクセス制御部、112…時間割当管理部、113…アンテナ指向性指示部、114…セクタ管理調整部、12…無線部、13…アンテナ部、ANT…指向性アンテナ、312…キャリア信号送信用無指向性アンテナ、313…1対1通信用指向性アンテナ、21…MAC部、211…メディアアクセス制御部、212…キャリア信号受信電力値記憶部、213…端末側アンテナ指向性指示部、22…無線部、23…アンテナ部、231…受信電力測定部、314…キャリア信号受信用指向性アンテナ、215…1対1通信用指向性アンテナ。

Claims (6)

  1. 指向性アンテナを有して1又は複数の無線端末と無線通信する無線局の無線伝送装置において、
    上記各無線端末の通信タイミングを管理するものであり、上記各無線端末の通信タイミングになると制御信号を対応する上記各無線端末に与え、当該無線端末との通信を実行させる時間管理手段と、
    通信エリアを複数に分割した複数の分割通信エリア毎に、上記指向性アンテナの指向性を指示する指向性指示手段と、
    上記指向性指示手段からの指向性指示に従って、上記指向性アンテナの指向性を制御する指向性アンテナ制御手段と
    を備え
    上記時間管理手段が、上記無線端末の存在を確認している上記分割通信エリアとの間に割り当てた通信時間領域と、上記無線端末の存在を確認していない上記分割通信エリアに対して端末存在確認を行なうために割り当てた端末存在確認時間領域とに分けて時間管理するものである
    ことを特徴とする無線伝送装置。
  2. 上記時間管理手段が、上記通信時間領域及び上記端末存在確認時間領域において、上記分割通信エリア毎に時間管理することを特徴とする請求項に記載の無線伝送装置。
  3. 上記通信時間領域が、上記無線端末の存在を確認している上記分割通信エリア内に対して、新規端末の存在を確認するためのランダムアクセス領域を有することを特徴とする請求項に記載の無線伝送装置。
  4. 他の無線局との間で分担する上記分割通信エリアを時間分割及び又は空間分割により調整する通信エリア調整手段を備えることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載の無線伝送装置。
  5. 指向性アンテナを有して1又は複数の無線端末と無線通信する無線局において、
    上記各無線端末と無線通信する無線通信手段と、
    請求項1〜請求項のいずれかに記載の無線伝送装置と
    を備えることを特徴とする無線局。
  6. 請求項に記載の1又は複数の無線局と、
    上記各無線局が送信した間欠的な信号を受信する間欠信号受信用指向性アンテナと、通信用指向性アンテナとを有する1又は複数の無線端末と
    を有して構成される無線伝送システム。
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