JP4253759B2 - メタリック塗色管理システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、管理者側(例えば、塗料、又は塗色の製造の会社)とユーザー側(例えば、自動車会社におけるデザイン部、又は塗色承認部門)で、メタリック塗色に関するデータをインターネットを経由して相互に受発信することによって、素早くユーザー側が満足できる塗色選定、塗色開発ができるメタリック塗色管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ほとんどの企業にパソコンが導入されてネットワークでつながり、電子メールもしくは社内等で何らかの情報交換、情報の共有化は、既に行われている。
【0003】
しかしこれらを導入したことにより製品開発、例えば、自動車ボディの外板仕様色であるメタリックの塗色(新色)を選定したり、塗色開発に応用したりして、塗色(新色)を製品としてユーザーへ提供できる速度が向上し、営業的に、さらには会社全体として利益アップに結びついているとは言えないのが現状である。
【0004】
また製品開発にかかわる情報をにぎっていたとしても、情報発信する人間は特定の人間に限られていたり、情報の蓄積も特定の人間しか書き込みを行わず、誰もアクセスしない情報(ゴミ)のデーターベースが散在することもある。
【0005】
ここで会社の利益向上を考えた場合、ユーザーに接している営業部門がそのほとんどの役割を担っているが、そこにナレッジマネジメントを導入して、皆で知恵や情報を出し合いましょうと言って情報が提供されたとしても、そのほとんどは、既知もしくは当たり前の情報であり会社の利益向上に役に立つとは思えない情報が多い。
【0006】
そこでユーザー側から見たナレッジとは何かを考え、ビジネスのどこに位置付けるかが重要となったが、管理者側である塗料会社にパソコンが導入されて社員の1人1台の環境になって社内効率が多少上がったとしても、ユーザー側から見れば何の関係もメリットもなく実際の利益には直結していない。
【0007】
このようなことから従来からあるメタリック塗色を作成する手段、メタリック塗色を測定してデータ化する手段などを見出し、会社の利益向上に役に立つシステムの構築に取り組んだ。
【0008】
かつて色材情報の管理システム、管理方法、記録媒体、およびこれらを利用した色材商品販売システムに関する発明として、特開2002−99736号公報が挙げられる。
【0009】
この発明は、見る角度によって塗色の光学的性質が異なり複雑な情報を駆使して得られるメタリック塗色に関しての情報に限ったものでなく、塗色から得られる情報の多いメタリック塗色は、 メタリック塗色に関した多くのデータを蓄積し、まとめ、分析し、解析し、管理者側で相互にデータを共有化して役立つ情報となって生かされてくる。
【0010】
さらにはそのデータをもとに、ユーザー側とやり取りすることによって、ユーザーが所望の塗色を開発し、選定し、製品として成り立つためには、メタリック塗色を作成する手段、メタリック塗色を測定してデータ化する手段、から得られたデータを格納してインターネット上に公開する手段の組み合わせが重要であり、上記発明を単にメタリック塗色の開発に応用しただけではメタリック塗色に関してユーザーに対してのナレッジマネジメントが図れ、現状では約20〜30ヶ月以上かかっているメタリック塗色の選定や開発を短時間化できるものではない。
【0011】
このような状況から自動車会社の商品戦略の面において大きなウエイトを占めるようになってきたメタリック塗色の選定や開発において、ユーザー側から見たナレッジとは何かを考えると、ユーザー側がメタリック塗色の開発という「問題解決」ができて、メタリック塗色の「意思決定」に役立つ情報が有用であり、それが提供できて初めて会社の利益向上に結びつくと考えられる。このようなことから「メタリック塗色管理システム」の開発が求められている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ユーザー側との接点にナレッジマネジメントの考えを導入するか否かを考え、ユーザー側に役に立つメタリック塗色に関しての情報を提供し、ユーザー側と情報を共有化することと考えた。
【0013】
そこでメタリック塗色に関するナレッジ、即ち、知的資産をインターネットを介して、管理者側とユーザー側が相互に受発信することによりメタリックの塗色選定、開発を行うメタリック塗色管理システムを開発し、本発明を完成するに至った。
【0014】
即ち、本発明は、
1.インターネットを介して管理者側とユーザー側が相互にメタリック塗色に関するデータ(i)を受発信することによってメタリックの塗色選定、塗色開発を行うシステムであって、
管理者側はメタリック塗色を作成する手段(A)、メタリック塗色を測定してデータ化する手段(B)、メタリック塗色に関するデータ(i)を格納してインターネット上に公開する手段(C)を有し、ユーザー側はコンピュータ端末機からインターネット上の管理者側のウェッブサイトにアクセスし、特定のメタリック塗色に関するデータ(i)を相互に受発信してメタリック塗色選定、及び塗色開発を行うことのできるメタリック塗色管理システム、
2.メタリック塗色に関するデータ(i)が、コンピュータ・グラフィックによる塗色のマップ化手段(a)、メタリック塗色の光学的測定機による手段(b)、メタリック塗色の見本帳による手段(c)から選ばれる少なくとも1種の手段を用いることを特徴とする1項に記載のメタリック塗色管理システム、
3. メタリック塗色に関するデータ(i)をもとに、近似色検索して目標色に塗色を合わせる手段(D)を有する上記1項又は2項に記載のメタリック塗色管理システム、
4.管理者側が、複数の地域のコンピュータ端末機から相互にメタリック塗色に関するデータ(i)を受発信できるイントラネットを有する1項乃至3項のいずれか1項に記載のメタリック塗色管理システム、
に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明のメタリック塗色管理システムについて、以下に詳細に説明する。
【0016】
メタリック塗色を作成する手段(A):
メタリック塗色を作成する手段(A)におけるメタリック塗料は、従来からの有機溶剤系のメタリック塗料、水性のメタリック塗料が挙げられるが、環境を考慮した最近の傾向から水性のメタリック塗料を用いることが好ましく、その上にさらに1層又は2層のクリア塗料を塗り重ねて複層塗膜が形成されている。
【0017】
水性のメタリック塗料は、水溶性ないし水分散性の基体樹脂、硬化剤及び顔料を含有する。基体樹脂は、樹脂を水溶性化もしくは水分散化するのに十分な量の親水性基、(例えば、カルボキシル基、水酸基、メチロール基、アミノ基、スルホン酸基、ポリオキシエチレン結合など)及び硬化剤と架橋反応しうる官能基(例えば、水酸基)を有する、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂などの樹脂が挙げられるが、中でも、カルボキシル基を有するアクリル樹脂又はポリエステル樹脂が好適である。
【0018】
顔料には、通常塗料の分解で用いられるメタリック顔料及び/又は着色顔料が包含され、またメタリック顔料としては、例えば、アルミニウム粉、フレーク状酸化アルミウム、パールマイカ、フレーク状マイカなどが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、又は2種以上組み合せて使用することができる。
【0019】
メタリック塗料は、それ自体既知の方法で水性媒体中に溶解ないし分散させ塗料化することにより調整することができ、フォードカップNo.4、20℃で約40秒間の粘度が得られる固形分濃度を20〜60重量%、好ましくは35〜60重量%の範囲内となるように調整して塗装に供する。
【0020】
メタリック塗料は、それ自体既知の方法、例えば、エアースプレー、エアレススプレー、静電塗装などにより塗装することができ、塗装膜厚は、通常、硬化塗膜で10〜100μm、好ましくは10〜35μmの範囲内とすることができる。
【0021】
上記メタリック塗料は、通常、塗装された被塗物を乾燥炉内で約100〜約170℃、好ましくは約110〜約160℃の温度で5〜60分間程度直接的又は間接的に加熱することにより行うことができる。
【0022】
メタリック塗色を測定してデータ化する手段(B):
メタリック塗色を測定してデータ化する手段(B)であるが、 塗色(新色)開発は図1に示すように、「色彩を評価」する部分と「ミクロ質感を評価」する部分に分類され、具体的には、コンピュータ・グラフィックによる塗色のマップ化手段(a)、メタリック塗色の光学的測定機による手段(b)、メタリック塗色の質感見本帳による手段(c)などが挙げられる。
【0023】
コンピュータ・グラフィックによる塗色のマップ化手段(a)は、メタリック塗色をコンピュータ・グラフィックによってマップ化することによって、見る角度によって色が変るメタリック塗色の代表色を決定する手段として、メタリック塗色の複数の観測角度の測色値からメタリック塗色の代表色を決定する手段と、メタリック塗色の代表色をHue−Tone 値に変換する手段と、メタリック塗色の複数の観測角度の測色値からメタリック塗色の塗色コンピユータ・グラフイックを生成する手段と、ディスプレイに生成されたHue−Toneチャート上のHue−Tone値上に上記塗色コンピユータ・グラフィックを配置し表示する手段を備えたコンピユータ・グラフイック装置があり、特開平11−211569号公報に詳細を記載した。
【0024】
この発明の最も重要な技術は任意のメタリック塗色が与えられた時、この多角度の測定値からこの塗色は何度の測色値を採用すれば、そのメタリック塗色の代表色となり得るかを計算により求めることができる。
【0025】
様々な光輝材を含み、観察する角度により様々に変化するメタリック塗色のデザイン的なイメージ色を検索するコンピュータシステムを構築するにあたり、
1.メタリック塗色の多角度の測色値を格納するハードディスク、
2.その多角度データからメタリックの代表色の角度を計算する「メタリック塗色の代表色決定アルゴリズム」、
3.代表色をHue−Tone値に計算するアルゴリズムの3点があれば、イメージ色であるHue−Tone値を計算でき、この値を用いて逆に過去に測定した多角度反射率から任意のHue−Tone値を検索できる手段である。
【0026】
次に、メタリック塗色の光学的測定機による手段(b)は、メタリック塗膜の5角度の条件で測定した分光反射率と、上記5角度の条件で測定した分光反射率によって算出された回帰式及び回帰係数とによって、メタリック塗膜において所望の角度の分光反射率を決定する手段であり、詳細には特開平10−10045号公報に記載される。
【0027】
他に、図2に示すような、正反射光からやや外れた15度の輝度値つまりハイライトの明るさをいう「IV値」、45度のところの輝度値つまり正面の明るさをいう「SV値」、 ハイライトと正面色と比べてどのくらいコントラストがあったかを表すパラメーターとして「F/F(Flip−FlopでありFFとも表記する)値」、明度の評価で、CIEの等色関数におけるL*a*b*のL*値、数字の75は、図2のシェード75度の値を示す「 L*75」、ハイライトの粒子感(粒度感と同意義)を表す HG値、ハイライトのキラキラ感を表すHB値などを用いることもできる。(HG、HBについての詳細は、特願2001−267255号公報参照)
メタリック塗色の見本帳による手段(c)は、以下の分類整理方法(1)〜(4)などを掲載した「質感の見本帳」を用いる手段である。
【0028】
分類整理方法(1):メタリック塗色において、 金属感、ヌケ感、キラキラ感、ギラギラ感、透明感、深み感、鮮明感、色たまり感、緻密感などのメタリック塗色の質感のミクロ質感とマクロ質感を評価し、得た順位データを合成尺度標準法を用いて得られた標準偏差値と距離尺度値をグラフ化する分類整理方法。
【0029】
分類整理方法(2):さらに上記合成尺度標準法によって標準偏差値と距離尺度値をグラフ化して得た質感に関するデータを、多変量解析の重回帰分析を行って関数式を求め、分光光度計などの計測機器によって得られた評価因子を代入して数値化するメタリック塗色の分類整理方法。
【0030】
分類整理方法(3):イメージを表す文章による分類整理方法。
【0031】
分類整理方法(4): 質感のパネルによる分類整理方法。
【0032】
インターネット上に公開する手段(C):
管理者側で得られたこれらのメタリック塗色に関するデータ(i)は、図3の端末コンピュータ(2−1)、端末コンピュータ(3−1)、端末コンピュータ(4−1)などを通じて入力し、それぞれデータ蓄積サーバー(2)、データ蓄積サーバー(3)、データ蓄積サーバー(4)がルーター(5)を通じてまとめられ、ファイヤーウォール、ユーザー側からのユーザーID、認証パスワードにより閲覧できるデータを制限する認証サーバーなどを有した設備を通じてインターネットにアクセスすることができる。
【0033】
またユーザー側では、コンピュータ端末(1−1)、データ蓄積サーバー(1)からインターネット上の管理者のウェッブサイトにアクセスし、管理者側と特定の情報、及び/又は特定のメタリック塗色に関するデータを相互に受発信して、メタリック塗色の選定や開発を行うことができる。
【0034】
近似色検索して目標色に塗色を合わせる手段(D):
近似色検索して目標色に塗色を合わせる手段(D)は、 メタリック塗色を作成するには光輝材と顔料の同定、または選定が必要で、光輝材同定法とコンピュータグラフィック法の2つの手段がある。
【0035】
光輝材同定法は、顕微鏡を持ちいて光輝材の単品の顕微鏡画像をデータベースにする光輝材の分類をする方法で、目視で観察したパネルに近い画像から光輝材種を特定する方法などが挙げられ、配合未知の塗色に使われている光輝材の特徴パラメータを目視で抽出すること、抽出した特徴パラメータをキーワードとして画像データベースを検索し、最も近い単品光輝材の画像をモニター上に写し、配合未知塗色の画像と単品光輝材の画像を比較して配合未知塗色に使われている光輝材の種類を同定する。(特開2001−265786号公報参照)
顔料の同定は、カラーライブラリーを用いてメタリック塗色の近似色を高速に検索する方法を用いて、近似色の配合から顔料を推定する方法や、顔料色はシェードに表れるから近似色検索で、45度、75度のシェード領域の近似色を検索することで顔料色を推定できる。
【0036】
コンピュータグラフィック法は、コンピュータを利用した色計算方法で、特開平10−10045号公報に記載される変角分光光度計を用いて変角毎の分光反射率を求めることによって、コンピュータ・カラーマッチング(CCM)の配合計算のデータとしても用いることができる。
【0037】
メタリック塗色を測定してデータ化する手段(B)に挙げられた分光光度計の変角反射率データによるメタリック塗色のハイライトからシェードの色をコンピュータの画面上にメタリック塗色のコンピュータグラフィックとして可視化して、人間が調色してもよい。
【0038】
管理者側のイントラネット:
図3の管理者側は、メタリック塗料が開発されて製造ラインで定常的に使用されるまでには、研究開発部門、塗料技術部門、営業部門などの間で相互に情報交換を行う必要があり、複数の地域のコンピュータ端末機(2−1)、コンピュータ端末機(3−1)、コンピュータ端末機(4−1)及びそれぞれが得られたデータを蓄積するサーバ(2)、サーバ(3)、サーバ(4)を有し、複数の地域が相互にメタリック塗色に関するデータ(i)を受発信できるイントラネットを有する。
【0039】
また研究開発部門、技術開発部門、営業部門の各々において、必要とされるメタリック塗色に関したデータ(i)を選択して閲覧するナレッジマネジメントを行うことによって販売の促進につながるものである。
【0040】
また、本発明のメタリック塗色管理システムは、管理者側、及び/又はユーザー側のコンピュータ端末機が、メタリック塗色の選定に関して「概念検索」が可能な手段を有する。これは塗色の近似色検索において塗色のイメージを画面上に入力するだけで、あいまいなイメージの言葉をベクトルに変換し、蓄積されたメタリック塗色に関したデータ(i)をもとにコンピュータ上に可視化して表現することもできる。
【0041】
【発明の効果】
本発明のインターネットを介して管理者側とユーザ側が相互にメタリック塗色に関するデータを受発信して、メタリックの塗色選定、塗色開発を行うメタリック塗色管理システムによれば、短期間で塗色の開発、選定、製品化できる。
【0042】
即ち、ユーザー側から見た「塗色開発」や「塗色決定」に役立つナレッジをマネジメントすることによって、会社の利益向上に結びつく。
【0043】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明は、これらによって限定されるものではない。
【0044】
実施例1
本発明は、「メタリック塗色管理システム」は、図4に示されるフロー図に示されるようにユーザー側と管理者側が、 メタリック塗色に関するデータを受発信して、下記の工程1〜工程4に従って、メタリック塗色の選定、及び開発を行う。
【0045】
図4は、メタリック塗色管理システムのフロー図である。
【0046】
図5は、メタリック塗色管理システムのフロント画面である。
【0047】
図6は、メタリック塗色管理システムにおける更新内容の入力画面である。
【0048】
図7は、メタリック塗色管理システムにおいて蓄積データ案内(ライブラリー案内)である。
【0049】
図8は、メタリック塗色管理システムの塗色を抽出するさいのアプローチ画面で、全塗色一覧の「任意抽出」画面である。中身は色彩科学、デザイン部門でよく使われる色彩の分類方法であるHue-Toneマップをメタリック塗色に拡大したものであり、メタリックヒュートンマップと称する。
【0050】
横軸が色相を、縦軸が調子(明度と彩度で決まる量)であり、ユーザー側は、この画面から色彩学的に分類されたメタリック塗色を認識できる。
【0051】
図9は、メタリック塗色管理システムの塗色を抽出する際のアプローチ画面で「色彩・材質を優先する検索」画面である。この色相の分類は自動車上塗り塗色でよく使う図中の18分類の色名を集めた特徴がある。
【0052】
特に図中の12)から18)の無彩色系塗色の分類が細かくなっているのは自動車の上塗りのカラーポピュラリティー(色彩の統計分布)を反映した結果である(ポピュラリティーによると無彩色系の塗色が多い)。材質は自動車上塗りの塗色開発で使われている分類であり、塗膜中に含まれるフレーク状の顔料の種類、または質感のイメージによって分類する。即ち1)メタリックはアルミフレークと顔料の組み合わせ2)パールはマイカ、人工マイカと顔料の組み合わせ3)メタリックパールは 1)+2)の組み合わせ4)ソリッドは顔料だけの色であるユーザー側は、この画面から、自動車上塗り色のデザイン的な色の分類と質感の分類を認識できる。又は特定できる。
【0053】
図10は、メタリック塗色管理システムの塗色を抽出する際のアプローチ画面で、「色彩・質感を優先する検索」画面である。図8,9は人間の感性によるアナログ的な色と質感の特定方法であったが、図10は測定値を用いたデジタル的な特定方法であって、主に色彩技術者向けにこの画面がある。図中のテキストボックスに数字を入れ、ラジオボタンで二者択一を選択し、検索ボタンを押して送信する。ユーザー側はこの画面からメタリック塗色の色と質感をデジタル的に認識できる。
【0054】
図11は、図8と図9のアナログ的な検索画面を用いて検索した結果の表示画面を示した。左にメタリック塗色のコンピュータグラフィック画面、塗色No.、塗色イメージ、質感及び塗色の特徴が表示される。アナログ的な検索結果では色の特定が広範囲になるため、この図のように複数の塗色を画面上に表示し、人間がスクロールしてアナログ的(感性的)に色を決定できる。
【0055】
図12は、メタリック塗色についてのデータ一覧を示す。この画面からユーザー側は塗色の注文画面に進むことができる。
【0056】
図13は、ユーザー側が管理者に注文、又は要望を記入する画面である。ユーザー側は、この画面から塗料会社に提出してもらう、塗料の数量、塗装した色紙(一般にアート紙が多い)、AL板(アルミ板)上に塗装したパネル、Du Pont板(米国Du Pont社が規格化したアルミ素材のパネルで、一般に入手可能である)を特定できる。
【0057】
図14は、ユーザー側が管理者に注文、又は要望を記入する画面である。
【0058】
図8、9、10の方法でユーザー側が塗色検索した後、ユーザーが欲しい色がカラーライブラリーの中の色よりも僅かにずれていて、修正が必要な場合に呼び出される。または、ユーザー側が作成した塗色を塗料会社に送付し、カラーライブラリーに取り込んだ後、色の修正を要望されたときに呼び出される。画面中でメタリック塗色の代表的な質感であるハイライト領域とシェード領域の2つの部位の見え方を修正できるようにしたことが特徴である。この中で、明度、彩度、光輝感、色相に対して、現在の色よりもUP=測定値で、大きな数字が出る方向、一般に刺激量が強くなる、DOWN=測定値で、小さな数字が出る方向、一般に刺激量が弱くなる、KEEP=現在値を保持し変更しない。上述のようなアナログ的(感性的)な色修正方法の他に、デジタル的方法として、直接測定値の修正量を数字としてテキストフィールドに入力する方法が3)色味、4)光輝感の項目である。入力方法としては目標値の値L*a*b*,HG,HB,F/Fの絶対値を入力してもよいし、または現在の値からのズレ量を+-xとして入力してもよい。このようにデジタルの数字で修正を指定した場合は塗色の変角分光反射率からCCMSの計算により修正することができる。
【0059】
最後に「5.要望の優先順位」のフィールドに、修正したい項目の優先順位を番号として記述して、塗料会社に送信する。
ユーザー側はこの画面から、メタリック塗色の色と質感を変更できる。
【0060】
工程1〜工程4を図4〜図14を参照して説明する。
【0061】
工程1:ユーザー側のニーズを抽出する初期画面の工程である。
【0062】
ここではユーザー側に「メタリック塗色管理システム」の初期画面図5〜図7が提示される。
【0063】
図5のスタートを入力し、図6で「メタリック塗色管理システム」に入室する。(以下、「メタリック塗色管理システム」のデータルームを「ライブラリー」と称することがある。)。
次に、図7の画面では、ライブラリーの案内が提示される。詳しくは、「全色一覧表示」、「色相別表示」、「検索画面表示」のボタンが表示される。
【0064】
工程2:塗色の検索・分類に関するデータを受発信する工程である。
例えば、ユーザー側が、「全色一覧表示」のボタンをクリックすると図8の画面が表示される。即ち、コンピュータ・グラフィックによる塗色のマップ化手段(a)によるもので、画面上の「色表示」部分がボタンになっており、塗色に関する詳細なデータを提供する図12の画面に行く。
【0065】
例えば、ユーザー側が、「色相別表示」のボタンをクリックすると図9の画面が表示され、画面上の「色彩表示」部分がボタンになっており、塗色に関する詳細なデータを提供する図11の画面に行く。
【0066】
例えば、ユーザー側が、「検索画面表示」のボタンをクリックすると図10の画面が表示され、メタリック塗色の光学的測定機による手段(b)、メタリック塗色の見本帳による手段(c)で得られた「メタリック塗色に関するデータ」を入力して、「検索」ボタンをクリックすると塗色に関する詳細なデータを提供する図11の画面に行く。
【0067】
工程3:塗色に関するデータを受発信する工程である。
図8からは直接に、図12の画面で塗色に状態を提示することができる。図9の画面上の「色彩表示」部分がボタンをクリックしたり、又は図10の「検索画面表示」のボタンをクリックすると、次に図11の画面が提示され、ユーザーは「塗色No.」、「塗色イメージ」、「質感および塗色の特徴」などの情報が得られる。また図10には優先順位を指定することも可能で、図11の表示はユーザー側が要望する項目において、優先順位の高い方から順に序列をつけて表示することもできる。
【0068】
またユーザー側は、「メニューに戻る」、「全色一覧」、「色相別」、「検索画面」のボタンをクリックすることによって、他種の塗色検索を繰り返して行うこともできる。図11において、「次ページ」のボタンをクリックすると
図12の画面で塗色に状態を提示することができる。
【0069】
工程4:ユーザー側からの注文・要望、又は塗色補正に関するデータを受発信する工程である。
【0070】
ユーザー側は、図12において得た情報をもとに、所望の塗色に関しての情報を特定できた場合は、パネル類を管理者側へオーダーする図13の画面へ移行する。ここで管理者側からは、納期に関する情報などはメールなどにより、即時の受発信が可能である。
【0071】
ユーザー側で所望する塗色と、管理者側で提案した塗色が合致しなかった場合は、メタリック塗色の光学的測定機による手段、メタリック塗色の見本帳による手段から得られた塗色に関するデータを図14に入力する。
【0072】
そこで近似色を検索して目標色に塗色を合わせる手段を用いて、ユーザー側から管理者側へ補正した塗色、いわゆる新色の開発をオーダーすることができる。
【0073】
工程1〜工程4に挙げられたように、塗色に関する情報(ナレッジ)を、ユーザ側と管理者側で受発信することによって(マネジメントすることによって)、従来、開発に20〜30ヶ月かかった新色の開発が10〜20ヶ月、さらにはそれ以下の短期間にてユーザー側に提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】新色開発の流れ図である。
【図2】メタリック塗色の塗膜構造と変角による光沢分布を示す図である。
【図3】メタリック塗色管理システムの構成を示す図である。
【図4】メタリック塗色管理システムのフロー図である。
【図5】メタリック塗色管理システムのフロント画面である。
【図6】メタリック塗色管理システムにおける更新内容の入力画面である。
【図7】メタリック塗色管理システムにおいて蓄積データ案内(ライブラリー案内)である。
【図8】メタリック塗色管理システムの塗色を抽出するさいのアプローチ画面である。
【図9】メタリック塗色管理システムの塗色を抽出する際のアプローチ画面で「色彩・材質を優先する検索」画面である。
【図10】メタリック塗色管理システムの塗色を抽出する際のアプローチ画面で、「色彩・質感を優先する検索」画面である。
【図11】図8と図9のアナログ的な検索画面を用いて検索した結果の表示画面である。
【図12】メタリック塗色についてのデータ一覧を示す。
【図13】ユーザー側が管理者に注文、又は要望を記入する画面である。
【図14】ユーザー側が管理者に注文、又は要望を記入する画面である。
【符号の説明】
1.ユーザー側のデータ蓄積サーバー
2.管理者側における営業部門のデータ蓄積サーバー
2−1.営業部門のコンピュータ端末機
3.管理者側における研究開発部門のデータ蓄積サーバー
3−1.研究開発部門のコンピュータ端末機
4.管理者側における技術開発部門のデータ蓄積サーバー
4−1.技術開発部門のコンピュータ端末機
5.ルーター

Claims (3)

  1. インターネットを介して、管理者側イントラネットとユーザー側コンピュータ端末機が相互にメタリック塗色に関するデータ(i)を受発信することによってメタリックの塗色選定、塗色開発を行うシステムであって、
    管理者側イントラネットが、メタリック塗色を作成する手段(A)、メタリック塗色を測定してデータ化する手段(B)、メタリック塗色に関するデータ(i)を格納してインターネット上に公開する手段(C)を有し、そして
    メタリック塗色に関するデータ(i)が、
    (a) メタリック塗色の複数の観測角度の測色値からメタリック塗色の代表色を決定し
    、メタリック塗色の代表色をHue−Ton e 値に変換し、一方メタリック塗色の複
    数の観測角度の測色値からメタリック塗色の塗色コンピユータ・グラフイックを生成
    せしめ、次いでディスプレイに生成されたHue−Toneチャート上のHue−T
    one値上に上記塗色コンピユータ・グラフィックを配置し表示することを含んでな
    るコンピュータ・グラフィックによる塗色のマップ化手段、
    (b) メタリック塗膜の5角度の条件で測定した分光反射率と、該5角度の条件で測
    定した分光反射率によって算出された回帰式及び回帰係数とによって、メタリック塗
    膜において所望の角度の分光反射率を決定することを含んでなるメタリック塗色の光
    学的測定機による手段、及び
    (c) メタリック塗色の質感見本帳による手段
    から選ばれる少なくとも1種の手段を用いて生成されたものである
    ことを特徴とする、ユーザー側コンピュータ端末機からインターネット上の管理者側ウェッブサイトにアクセスすることにより、特定のメタリック塗色に関するデータ(i)を相互に受発信してメタリック塗色選定及び塗色開発を行うことのできるメタリック塗色管理システム。
  2. メタリック塗色に関するデータ(i)をもとに、近似色検索して目標色に塗色を合わせる手段(D)を有する請求項1に記載のメタリック塗色管理システム。
  3. 管理者側コンピュータが、複数の地域のコンピュータ端末機から相互にメタリック塗色に関するデータ(i)を受発信できるイントラネットを有する請求項1又は2に記載のメタリック塗色管理システム。
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