JP4251327B2 - 可変気筒エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン運転状態に応じて一部の気筒の作動を休止させる可変気筒エンジンの制御装置に係り、特に、エンジンの筒内に向けて燃料を噴射する筒内噴射用インジェクタと、エンジンの吸気ポート内に向けて燃料を噴射するポート噴射用インジェクタとを備えた可変気筒エンジンの制御装置に関する。
一般に、エンジンの部分負荷時に、複数の気筒のうち一部の気筒の運転を休止して稼働気筒の数を減少させることにより、エンジン全体としての燃料消費率の向上を図った可変気筒エンジンが知られている。
一方、筒内に向けて燃料を噴射するための筒内噴射用インジェクタと、吸気ポート内に向けて燃料を噴射するポート噴射用インジェクタとを備え、例えば、低負荷運転時には筒内噴射用インジェクタによる筒内噴射により成層燃焼を実現して燃費の改善を図ると共に、高負荷運転時にはポート噴射用インジェクタによるポート噴射により均質燃焼を実現して出力の増大を図るエンジンも知られている。このエンジンでは各インジェクタから噴射される燃料量がエンジン負荷等の関数として予め定められており、この噴射量は負荷が高くなるほど増大せしめられる。
特開平5−231221号公報 特開平11−303669号公報 特開2000−170560号公報
ところで、可変気筒エンジンにおいて、一部の気筒の運転を休止して残りの気筒で運転を行う減筒運転から、全気筒で運転を行う全気筒運転への切り替えが発生した場合、切り替え前に休止されていた気筒が切り替え後に稼動するようになり、当該気筒において燃料噴射が開始されるようになる。しかしこのとき、当該気筒では、切り替え前に燃料噴射が行われていないことから、切り替え後にポート噴射用インジェクタから燃料噴射がなされると、その噴射燃料の一部が吸気ポートの壁面に顕著に付着し、その結果エンジン燃焼室内に供給される燃料量が、エンジン負荷等に応じて予定されている燃料量よりも少なくなる。これにより、図7に示すように、切り替え時期t1の直後に一時的に排気空燃比A/Fがリーン化してしまうという問題が生じる。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、筒内噴射用インジェクタとポート噴射用インジェクタとを有する可変気筒エンジンにおいて、減筒運転から全気筒運転への切替時における排気空燃比のリーン化を抑制することができる可変気筒エンジンの制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の一形態に係る可変気筒エンジンの制御装置は、筒内噴射用インジェクタとポート噴射用インジェクタとを有し、エンジン運転状態に応じて前記筒内噴射用インジェクタによる筒内噴射と前記ポート噴射用インジェクタによるポート噴射との少なくともいずれか一方を実行するように両インジェクタを制御すると共に、エンジン運転状態に応じて減筒運転と全気筒運転とを切り替える可変気筒エンジンの制御装置において、エンジンの吸気弁の開弁時期を変更するための変更手段と、減筒運転から全気筒運転への切替時、前記ポート噴射のみを実行するように噴射形態を切り替えると共に、前記吸気弁の開弁時期を遅角させるように制御する切替制御手段とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、減筒運転から全気筒運転への切替時にポート噴射のみが実行される一方、吸気弁の開弁時期が遅角される。すると吸気弁の開弁開始と同時に比較的高流速の吸気の流れが吸気ポート内に発生するようになる。この高流速の気流に乗せられて、ポート噴射用インジェクタから噴射された燃料が、吸気ポートの壁面への付着を抑制されつつ気筒燃焼室内に流入する。これにより、吸気ポート壁面への燃料付着量を減少すると共に、気筒燃焼室内に供給される燃料量を増加することができ、排気空燃比のリーン化を抑制することができる。
好ましくは、前記切替制御手段は、前記吸気弁の開弁開始時期が吸気上死点の後になるように前記吸気弁の開弁時期を遅角させることを特徴とする。
このように、吸気弁の開弁開始時期が吸気上死点の後になるように吸気弁の開弁時期を遅角させると、ピストンの下降中であって気筒内に既に負圧が発生している段階で、吸気弁の開弁を開始することができる。これにより、吸気ポート内の吸気流速を開弁開始直後から確実に増加して、吸気ポート壁面への燃料付着を抑制すると共に気筒燃焼室内への吸入燃料量を増加し、排気空燃比のリーン化を抑制することができる。
本発明によれば、筒内噴射用インジェクタとポート噴射用インジェクタとを有する可変気筒エンジンにおいて、減筒運転から全気筒運転への切替時における排気空燃比のリーン化を抑制することができるという、優れた効果が発揮される。
以下、本発明に係る可変気筒エンジンの制御装置の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1および図2は、本発明を適用する可変気筒エンジンの制御装置を示す。エンジン10は、4つの気筒21を備えた4サイクルの水冷式ガソリンエンジンである。エンジン10は、4つの気筒21および冷却水路13が形成されたシリンダブロック12と、このシリンダブロック12の上部に固定されたシリンダヘッド11とを備えている。シリンダブロック12には、エンジン出力軸たるクランクシャフト23が回転自在に支持され、このクランクシャフト23は、各気筒21内に摺動自在に装填されたピストン22とコネクティングロッド19を介して連結されている。
クランクシャフト23の端部には、その周縁に複数の歯が形成されたタイミングロータ(図示せず)が取り付けられ、タイミングロータ近傍のシリンダブロック12には、電磁ピックアップ51bが取り付けられている。これらタイミングロータと電磁ピックアップ51bは、クランクポジションセンサ51を構成する。
シリンダブロック12には、冷却水路13内を流れる冷却水の温度に対応した電気信号を出力する水温センサ52が取り付けられている。また、各気筒21のピストン22上方には、ピストン22の頂面とシリンダヘッド11の壁面とに囲まれた燃焼室24が形成されている。シリンダヘッド11には、各気筒21の燃焼室24に臨むよう点火栓25が取り付けられ、この点火栓25には、該点火栓25に駆動電流を印加するためのイグナイタ25aが電気的に接続されている。
シリンダヘッド11には、吸気ポート26と排気ポート27とが各気筒に対し二つずつ形成され、これら吸気ポート26と排気ポート27との開口端、すなわち、吸気ポート26の出口と排気ポート27の入口とはそれぞれ燃焼室24に臨ませられている。そして、これら吸気ポート26の出口と排気ポート27の入口とをそれぞれ開閉する吸気弁28と排気弁29とが、各吸気ポート26及び排気ポート27に進退自在に設けられている。吸気弁28と排気弁29とは傘弁タイプのものであり、軸部28a,29aの下端に略円錐状の弁体部28b,29bを一体的に有して構成される。
図2に示すように、吸気弁28及び排気弁29が上昇位置にあって、それぞれバルブシートからなる吸気ポート26の出口壁及び排気ポート27の入口壁に弁体部28b,29bが着座すると、吸気ポート26の出口及び排気ポート27の入口は閉じられ、吸気弁28及び排気弁29は閉弁状態となる。他方、この状態から吸気弁28及び排気弁29が軸部28a,29aの軸方向に沿って下降され、吸気ポート26の出口壁及び排気ポート27の入口壁から弁体部28b,29bが離れると、吸気ポート26の出口及び排気ポート27の入口は開かれ、吸気弁28及び排気弁29は開弁状態となる。
さらに、シリンダヘッド11には、吸気弁28を開閉駆動するための吸気弁アクチュエータが設けられている。本実施形態において、吸気弁アクチュエータは、励磁電流が印加されたときに発生する電磁力を利用して吸気弁28を進退駆動する電磁駆動機構30(以下、吸気側電磁駆動機構30と称する)からなる。この吸気側電磁駆動機構30は、各吸気弁28に対し一つずつ設けられ、合計で吸気弁28と同数(8個)設けられている。各吸気側電磁駆動機構30には、該吸気側電磁駆動機構30に励磁電流を印加するための駆動回路30a(以下、吸気側駆動回路30aと称する)が電気的に接続されている。ただし図では簡略化のため一つの吸気側駆動回路30aとその電気的接続関係のみを示す。また、シリンダヘッド11には、同様に、排気弁29を開閉駆動するための排気弁アクチュエータが設けられている。本実施形態において、排気弁アクチュエータは、励磁電流が印加されたときに発生する電磁力を利用して前記排気弁29を進退駆動する電磁駆動機構31(以下、排気側電磁駆動機構31と称する)からなる。この排気側電磁駆動機構31は、各排気弁29に対し一つずつ設けられ、合計で排気弁29と同数(8個)設けられている。各排気側電磁駆動機構31には、該排気側電磁駆動機構31に励磁電流を印加するための駆動回路31a(以下、排気側駆動回路31aと称する)が電気的に接続されている。ただし図では簡略化のため一つの排気側駆動回路31aとその電気的接続関係のみを示す。このように全ての吸気弁28及び排気弁29は個々に開閉駆動可能である。
さらに、エンジン10のシリンダヘッド11には、4つの枝管を有する吸気マニフォルド33が接続され、吸気マニフォルド33の各枝管は、各気筒21の吸気ポート26と連通している。シリンダヘッド11における吸気マニフォルド33との接続部位の近傍には、吸気ポート26内に向けて燃料を噴射するためのポート噴射用インジェクタ32が取り付けられている。
図2に示すように、ポート噴射用インジェクタ32は、その噴射された燃料噴霧Fが円錐状をなして吸気弁28の弁体部28bに到達するように構成されている。また、ポート噴射用インジェクタ32は、その燃料噴霧Fが、弁体部28bに到達するまでの間はできるだけ吸気ポート26の壁面26aに接触せず、到達時には弁体部28bの上面外周部に到達するように構成されている。より具体的には、ポート噴射用インジェクタ32の先端に設けられた燃料を噴射するための噴孔がそのような位置や向きに配置されている。なお、図1に示すように、本実施形態のポート噴射用インジェクタ32は、1気筒当たり2本の吸気ポート26のうち、1本のみに燃料噴射を行うようになっている。
他方、シリンダヘッド11には、気筒21内に向けて燃料を噴射するための筒内噴射用インジェクタ34が取り付けられている。筒内噴射用インジェクタ34は、その先端34aが気筒21内に臨ませられ、その先端34aに燃料の噴射口をなす微小な噴孔が設けられる。吸気ポート26は、燃焼室24内に流入した空気がタンブル流を発生するように形成されている。ピストン22頂面の凹部22aは筒内噴射用インジェクタ34側に位置するピストン22の周縁部から中央部に向かって延び、また点火プラグ25の下方において上方に延びるように形成されている。
吸気マニフォルド33には、吸気管35が接続され、吸気管35は、吸気中の塵や埃等を取り除くためのエアクリーナボックス36と接続されている。吸気管35には、該吸気管35内を流れる空気の質量に対応した電気信号を出力するエアフローメータ44が取り付けられている。吸気管35においてエアフローメータ44より下流の部位には、該吸気管35内を流れる吸気の流量を調整するスロットル弁39が設けられている。スロットル弁39には、ステッパモータ等からなり印加電力の大きさに応じてスロットル弁39を開閉駆動するスロットル用アクチュエータ40と、スロットル弁39の開度に対応した電気信号を出力するスロットルポジションセンサ41とが取り付けられている。また、アクセルペダル42の操作量(踏み込み量)に対応した電気信号を出力するアクセルポジションセンサ43が設けられる。
一方、前記エンジン10のシリンダヘッド11には、4本の枝管がエンジン10の直下流において1本の集合管に合流するよう形成された排気マニフォルド45が接続され、排気マニフォルド45の各枝管が各気筒21の排気ポート27と連通している。排気マニフォルド45は、排気浄化触媒46を介して排気管47に接続され、排気管47は、下流にて図示しないマフラーと接続されている。また、排気マニフォルド45には、該排気マニフォルド45内を流れる排気、言い換えれば、排気浄化触媒46に流入する排気の空燃比に対応した電気信号を出力する空燃比センサ48が取り付けられている。
上述のように構成されたエンジン10には、該エンジン10の運転状態を制御するための電子制御ユニット(Electronic Control Unit:ECU)100が併設されている。
ECU100には、スロットルポジションセンサ41、アクセルポジションセンサ43、エアフローメータ44、空燃比センサ48、クランクポジションセンサ51、水温センサ52等の各種センサが電気配線を介して接続され、各センサの出力信号がECU100に入力されるようになっている。さらに、ECU100には、イグナイタ25a、吸気側駆動回路30a、排気側駆動回路31a、筒内噴射用インジェクタ34、ポート噴射用インジェクタ32、スロットル用アクチュエータ40等が電気配線を介して接続される。ECU100は、上記した各種センサの出力信号に基づいて、そのときどきにおけるエンジン運転状態を演算し、その演算結果に基づいて筒内噴射用インジェクタ34、ポート噴射用インジェクタ32、イグナイタ25a、吸気側駆動回路30a、排気側駆動回路31a、或いはスロットル用アクチュエータ40等を制御することが可能になっている。
ここで、ECU100は、双方向性バスによって相互に接続されたCPU、ROM、RAM、バックアップRAM、入力ポート、出力ポート等を備えると共に、入力ポートに接続されたA/Dコンバータ(A/D)を備えたマイクロコンピュータで構成されている。A/Dコンバータは、スロットルポジションセンサ41、アクセルポジションセンサ43、エアフローメータ44、空燃比センサ48、水温センサ52等のようなアナログ形式の信号を出力するセンサと電気配線を介して接続されており、上記各センサのアナログ形式の出力信号をデジタル形式の信号に変換した後に入力ポートへ送信する。また、出力ポートは、イグナイタ25a、吸気側駆動回路30a、排気側駆動回路31a、筒内噴射用インジェクタ34、ポート噴射用インジェクタ32、スロットル用アクチュエータ40等と電気配線を介して接続され、その制御信号をそれぞれへ送信する。
ROMには、燃料噴射量を決定するための燃料噴射量制御ルーチン、燃料噴射時期を決定するための燃料噴射時期制御ルーチン、点火時期を決定するための点火時期制御ルーチン、吸気弁28および排気弁29の開閉時期や気筒の稼働および休止を決定するための制御ルーチン等、エンジン10を制御するのに必要な制御ルーチンが記憶されている。またROMは、これらのアプリケーションプログラムに加え、各種の制御マップを記憶している。この制御マップは、例えば、エンジン10の運転状態と燃料噴射量および燃料噴射時期との関係を示す燃料供給制御マップ、気筒の制御のためにエンジン10の運転状態と吸気弁28および排気弁29の開閉やそのタイミングとの関係を示す吸排気弁開閉・タイミング制御マップ、エンジン10の運転状態と各点火栓25の点火時期との関係を示す点火時期制御マップ、エンジン10の運転状態とスロットル弁39の開度との関係を示すスロットル開度制御マップ等である。
RAMには、各センサの出力信号やCPUの演算結果等が記憶される。該演算結果は、例えば、クランクポジションセンサ51の出力信号に基づいて算出されるエンジン回転数等である。RAMに記憶される各種のデータは、クランクポジションセンサ51が所定数の信号を出力する度に最新のデータに書き換えられる。なお、バックアップRAMは、エンジン10の運転停止後もデータを保持する不揮発性のメモリであり、各種制御に係る学習値や、異常を発生した箇所を特定する情報等を記憶する。
CPUは、上記した各種センサの出力信号に基づいて、そのときどきにおけるエンジン運転状態を演算すると共に、その演算結果に基づいて、ROMに記憶されたアプリケーションプログラムに従い、筒内噴射用インジェクタ34、ポート噴射用インジェクタ32、イグナイタ25a、吸気側駆動回路30a、排気側駆動回路31a、或いはスロットル用アクチュエータ40等を制御する。これによりCPUは燃料噴射制御、点火制御、吸気弁および排気弁の開閉制御、スロットル制御等の周知の制御を実行すると共に、後に詳述するような本発明の要旨となる気筒運転切替時の制御を実行する。
ECU100は、上記演算されるエンジン運転状態に応じて燃焼方式を「成層燃焼」と「均質燃焼」と、その中間である「中間燃焼」とで切り換える。例えば、エンジン10の運転状態が高回転高負荷領域にあるときには均質燃焼運転を行い、中回転中負荷領域にあるときには中間燃焼運転を行い、低回転低負荷領域にあるときには成層燃焼運転を行う。このように燃焼方式を切り換えるのは、高出力が要求される高回転高負荷時には混合気の空燃比をリッチ側の値にして機関出力を高め、あまり高出力を必要としない低回転低負荷時には空燃比をリーン側の値にして燃費の向上を図り、その中間の中回転中負荷時には両者の利点をほどよく両立させると共に両者の間の遷移をスムーズに行うためである。
成層燃焼運転時には、ECU100は、筒内噴射用インジェクタ34のみを開弁駆動して、燃料をエンジン10の圧縮行程中に燃焼室24内に噴射させる。こうした燃料噴射により燃焼室24内に形成される混合気は、その燃焼室24全体における平均空燃比が均質燃焼運転時の平均空燃比よりもリーン側の値に設定される。こうした成層燃焼運転時において、エンジン10の圧縮行程中に燃焼室24内に噴射された燃料は、ピストン22の頂部に設けられた凹部22aにより案内されて点火栓25の周りに集められる。このように点火栓25の周りに比較的リッチな混合気層を形成すると共に、このリッチな混合気層の周りに空気層を形成することによって、点火栓25の周りでは混合気の空燃比が着火に適したものとなり良好な混合気への着火がなされると共に、燃焼室24内の混合気全体では平均空燃比を均質燃焼運転時よりリーン側の値にして燃費を向上することができる。
均質燃焼運転時には、ECU100は、ポート噴射用インジェクタ32のみを開弁駆動して、燃料を前述したように吸気ポート26内に噴射させる。こうした燃料噴射に基づき燃焼室24内に形成される混合気は、その空燃比が理論空燃比若しくは理論空燃比よりもリッチ側の値に設定される。
中間燃焼運転時には、ECU100は、まずポート噴射用インジェクタ32を開弁駆動して燃料を吸気ポート26内に噴射させる。これにより、その噴射燃料は吸気行程中に吸気と共に燃焼室24内に流入し、燃焼室24内に均一且つ希薄な混合気を形成する。その後、ECU100は、筒内噴射用インジェクタ34を開弁駆動して、燃料をエンジン10の圧縮行程中に燃焼室24内に噴射させる。すると点火栓25の周りに比較的リッチな混合気層が形成され、この混合気層の着火により火種が作られて燃焼室24内の混合気全体が燃焼する。この場合、全燃料噴射量が、ポート噴射用インジェクタ32からの噴射量と、筒内噴射用インジェクタ34からの噴射量とに所定の割合で分担される。なお、ここではこのように両インジェクタ32,34により燃料噴射を行う噴射形態を中間噴射という。
このように、本実施形態に係る可変気筒エンジンの制御装置では、エンジン10の運転状態に応じて、筒内噴射用インジェクタ34による筒内噴射とポート噴射用インジェクタ32によるポート噴射との少なくともいずれか一方を実行するように、インジェクタを制御し、噴射形態を切り替えている。
また、ECU100は、上記演算されるエンジン運転状態に応じて稼動気筒数を変更する気筒制御を実行する。即ち、エンジン10の運転状態が低負荷側の領域にあるときは、全気筒(4気筒)のうち一部の気筒(例えば2気筒)を休止し、残りの気筒を稼動させる減筒運転を実行する。このとき、休止気筒においては、燃料噴射及び点火を休止すると共に、例えば、吸気側駆動回路30a及び排気側駆動回路31aへの開弁指令を停止して吸気弁28及び排気弁29を閉弁状態に維持することができる。他方、稼動気筒においては燃料噴射及び点火を実行すると共に、吸気側駆動回路30a及び排気側駆動回路31aへの開弁指令及び閉弁指令を実行して吸気弁28及び排気弁29を所定のタイミングで開閉させる。このような減筒運転により燃費の向上が促進される。
他方、エンジン10の運転状態が高負荷側の領域にあるときは、全気筒を稼動させて運転を行う全気筒運転を実行する。この全気筒運転により必要十分な出力を確保することができる。このように本実施形態に係る可変気筒エンジンの制御装置では、エンジン運転状態に応じて減筒運転と全気筒運転とが切り替えられる。
ECU100は、ROMに予め記憶されたマップに従って減筒運転と全気筒運転とを切り替える。このマップは、図6に示されるようなマップに基づいて作成されている。図6のマップは、エンジンの回転数(横軸)及びトルク(縦軸)に対応する双方の運転領域を定めたもので、これによれば、エンジンのトルクが所定のトルクZ以下のときが減筒運転領域とされ、一方、エンジンのトルクが所定のトルクZを超えたときが全気筒運転領域とされる。減筒運転領域は燃費要求の観点から決定され、全気筒運転領域は性能要求の観点から決定される。
前述したように、本実施形態に係る可変気筒エンジンの制御装置では、ECU100から吸気側及び排気側駆動回路30a,31aにそれぞれ出力される開弁指令又は閉弁指令に基づき、吸気側及び排気側電磁駆動機構30,31がそれぞれ吸気弁28及び排気弁29を開閉駆動するので、ECU100からの開弁指令又は閉弁指令の出力時期に応じて、任意の時期に、吸気弁28及び排気弁29を開閉することができ、前記気筒制御における吸気弁28及び排気弁29の休止や稼動を制御できるほか、特に吸気弁28の開弁時期を変更することができる。このように、本実施形態に係る可変気筒エンジンの制御装置では、吸気弁28の開弁時期を変更するための変更手段が備えられている。
前述の減筒運転及び全気筒運転のいずれであっても、稼動気筒においては、図4に示すように、吸気弁28の開弁時期(或いは開弁期間)IV1が、通常のエンジンと同様、吸気上死点TDCの若干前の位相θ1に開弁を開始するように設定されている。なおその開弁終了時期も通常のエンジンと同様に吸気下死点の若干後である。ポート噴射における燃料噴射も、通常のエンジンと同様、吸気上死点TDCの前に噴射が開始されるように設定されている。その噴射期間F1は、燃料噴射量にもよるが、通常は図示されるように吸気上死点TDCの前に噴射が終了するように設定される。以上が基本となる吸気弁開弁時期及び燃料噴射時期である。
さて、以上のように構成された本実施形態に係る可変気筒エンジン10においては、前述したように、減筒運転から全気筒運転への切替時に排気空燃比が一時的にリーン化するという問題がある。すなわち、切り替え前に休止されていた気筒が切り替え後に稼動し、当該気筒においてポート噴射が開始されるようになると、この気筒では切り替え前に燃料噴射が行われていないことから、噴射燃料の一部が吸気ポート26の壁面26aに顕著に付着し、その結果燃焼室24内に供給される燃料量が、所望の燃料量よりも少なくなる。これにより切り替え直後に一時的に排気空燃比がリーン化してしまう。
より詳細には、休止気筒においてはポート噴射が行われていないので、吸気ポート26の壁面26aに付着している燃料は皆無か、あっても以前の稼動時から残存している微量程度である。この状態で当該気筒が稼動され、ポート噴射が開始されると、噴射燃料のうち壁面付着に費やされる量が、継続的にポート噴射を行っている場合(すなわち、すでに一定量の付着がある場合)よりも多くなり、予定されている燃料量を燃焼室24内に供給できなくなってしまう。なお、ROMに記憶されている燃料供給制御マップには、エンジンの回転数及び負荷に対応したポート噴射燃料量が予め入力されており、この燃料量は吸気ポート壁面26aへの付着量も含めて決定されているものの、この付着量は継続的にポート噴射がなされている場合の定常運転時の値であり、休止から稼動といった過渡状態を考慮していない。したがって、このような過渡状態では付着量が定常時よりも多くなり、結果的に燃焼室24への供給量が不足し、排気空燃比のリーン化が生じる。
前述の構成において、かかるリーン化が発生するのは、エンジン運転状態がポート噴射領域(高回転高負荷領域)または中間噴射領域(中回転中負荷領域)にあるときに切り替えが発生する場合である。いずれの場合も、切り替え前の休止気筒において切り替え後にポート噴射が開始されるからである。特に、マップの設定の仕方にもよるが、気筒運転切替は中間噴射領域で起こる可能性が高い。この中間噴射領域が燃費優先の運転から出力優先の運転の切替点にあたる可能性が高いからである。
さて、上述の問題を解決すべく、本実施形態による可変気筒エンジンの制御装置は、減筒運転から全気筒運転への切替時、ポート噴射のみを実行するように噴射形態を切り替えると共に、吸気弁の開弁時期を遅角させるように切替制御を実行する切替制御手段を備えている。以下これについて詳述する。
図3は、本実施形態における切替制御の内容を示すフローチャートである。このフローチャートに従ったプログラムがECU100に記憶され、ECU100がそのプログラムを実行することにより切替制御を実行する。
まず、ステップS10において、減筒運転から全気筒運転への切替え要求の有無が判断される。すなわち、前記センサ類により検出されるエンジンの運転状態(例えば回転数と負荷)が、ECU100のROMに記憶された気筒切替マップの減筒運転領域にあるか、または全気筒運転領域にあるかが、ECU100によって判断され、エンジンの運転状態が、減筒運転領域から全気筒運転領域に移行したとき、切替え要求有りと判断される。
ステップS10の判定がNoの場合、すなわち切替え要求無しと判断された場合は本制御が終了される。他方、ステップS10の判定がYesの場合、すなわち切替え要求有りと判断された場合は、ステップS11に進み、噴射形態がポート噴射用インジェクタ32によるポート噴射のみに設定される。
ここでは、気筒切り替え前の噴射形態がポート噴射のみでなくても、すなわち中間噴射であっても、噴射形態が強制的にポート噴射のみに固定される。このことは、たとえ切り替え前のエンジン運転状態が、中間噴射領域である中回転中負荷領域にある場合であっても、切替後は強制的にポート噴射のみが実行され、筒内噴射は実行されないことを意味する。ここで仮に切り替え前の噴射形態が筒内噴射のみである場合(すなわちエンジン運転状態が低回転低負荷領域にある場合)も、噴射形態が強制的にポート噴射のみに固定されるが、前述したように気筒切替が中間噴射領域で行われる可能性が高いことに鑑みれば、この中間噴射領域で噴射形態がポート噴射のみに固定される点に本制御の意義がある。一方、切り替え前の噴射形態がポート噴射のみである場合(すなわちエンジン運転状態が高回転高負荷領域にある場合)はその噴射形態がそのまま維持される。
こうして噴射形態が設定された後は、ステップS12に進み、吸気弁28の開弁時期が遅角される。
すなわち、吸気弁28の開弁時期は、基本の時期IV1(図4参照)から遅角される。こうすると、開弁時期が基本時期IV1である場合に比べ、吸気弁28の開弁直後に吸気ポート26内に発生する吸気の流れを高速にすることができ、ポート噴射用インジェクタ32から図2に示した如く噴射された燃料Fを、その吸気の流れに乗せて積極的に燃焼室24内に導入し、吸気ポート壁面26aへの燃料付着を抑制し、リーン化を抑制することができる。
特に、本実施形態では、前述したように吸気弁28の弁体部28bの上面外周部に燃料が到達するように燃料噴射がなされ、開弁直後では、まず、吸気弁28の弁体部28bと吸気ポート26の出口壁との間に形成される環状通路から、吸気及び燃料の流入が開始される。この際、当該環状通路に比較的高流速の流れが生じ、且つ噴射燃料がこの環状通路の付近に集められているので、吸気弁28の弁体部28b上面や吸気ポート出口付近の壁面26aといった壁面部に付着した燃料を強制的に分離させて(すなわち、引きちぎって或いは引きずり込んで)環状通路に導入することができる。こうして、燃焼室24内に導入される燃料量は、付着量が少ない分従来よりも多くなり、所望の燃料量により近づき、リーン化を効果的に抑制することができる。
好ましくは、図4に示すように、遅角後の吸気弁28の開弁開始時期θ2が吸気上死点TDCの後になるように、吸気弁28の開弁時期が遅角される。このようにすると、ピストン22の下降中であって燃焼室24に既に負圧が発生している段階で、吸気弁28の開弁を開始することができ、これにより、開弁開始直後の吸気流速をさらに増加し、壁面部に付着した燃料を強制分離させる効果をさらに増強して、燃料付着量をさらに減少すると共に燃焼室24内への吸入燃料量を一層増加して、リーン化を一層抑制することができる。
この原理に基づけば、吸気弁28の開弁開始時期θ2はできるだけ遅角されるのが好ましい。開弁開始時期θ2を遅角するほど開弁前の筒内負圧を増加でき、開弁直後に発生する環状通路における流れを高速化して燃料付着量を減少できるからである(図5参照)。特に、ピストン22の下降速度は吸気上死点TDC付近では極めて遅く、それからクランク角を増すにつれ次第に増加してくることから、筒内負圧の増加速度も同様の特性となり、したがって開弁開始時期θ2はこのような吸気上死点TDC付近の領域を超えた時期に設定するのが好ましい。要は、吸気弁28の開弁開始時期θ2は、吸気ポート壁面26aに付着された燃料を強制分離させるのに十分な吸気の流れを形成するような時期に設定されるのが好ましい。
なお、燃料の噴射時期も吸気弁28の開弁時期遅角に合わせて遅角するのが好ましい。図4に示されるように、基本時期F1から遅角された燃料噴射時期は、F2のごとく、遅角後の開弁開始時期θ2の前に噴射終了となるような時期であってもよいし、F3のごとく、遅角後の開弁開始時期θ2の後に噴射終了となるような時期であってもよい。
本実施形態においては、1気筒に2つずつの吸気ポート26と吸気弁28とが設けられ、そのうち1本の吸気ポート26にのみポート噴射が行われる。この場合でも、吸気弁28の開弁時期遅角は2つの吸気弁28に対し行われる。一方の吸気弁28のみ遅角し他方の吸気弁28を基本開弁時期のままにすると、他方の吸気弁28の開弁により筒内負圧が抜けて前述の効果を得られないからである。
さて、ステップS12で吸気弁28の開弁時期が遅角された後は、ステップS13に進み、全気筒運転が実行される。すなわち、ステップS10で減筒運転から全気筒運転への切替要求があってからステップS12で全気筒運転に移行する間に、S11で噴射形態がポート噴射のみに設定され、ステップS12で吸気弁開弁時期が遅角設定される。こうして全気筒運転が実行されると、燃料噴射がポート噴射のみとなり、このポート噴射で噴射された燃料のほぼ全量が吸気弁開弁時期遅角制御により燃焼室24内に導入されるようになる。
次のステップS14では、全気筒運転の開始時から所定時間が経過したか否かが判断される。すなわち、図7にも示されたように、空燃比のリーン化は一時的なものなので、その時期のみ本制御を実行してその時期を越えたら本制御を終了するためである。なお、このときの時間計測はECU100に備えられたタイマやカウンタによって行うことができる。
ステップS14の判定がNoの場合、すなわち、所定時間が経過してないと判断された場合は、ステップS14が再度実行されて時間の経過を待つ。他方、ステップS14の判定がYesの場合、すなわち所定時間が経過したと判断された場合、ステップS15にて噴射形態が基本の噴射形態に戻され、次いでステップS16において吸気弁開弁時期が基本の時期に戻される。こうして本制御が終了される。
ステップS15では、噴射形態が、前述したようなエンジン運転状態に応じて定まる基本の噴射形態に設定される。例えば、ステップS10における切替要求時に中間噴射が実行されていた場合であって、本制御によって所定時間ポート噴射のみを実行しても未だエンジン運転状態が中間噴射領域にある場合は、ステップS15において噴射形態が中間噴射に戻される。また、ステップS16で吸気弁開弁時期が基本の時期に戻されると、吸気弁開弁時期の遅角は終了され、吸気弁開弁時期は図4にIV1で示したような基本の開弁時期に戻される。なお吸気弁開弁時期の遅角と同時に噴射時期の遅角も実行されていた場合、噴射時期も図4にF1で示したような基本の噴射時期に戻される。
以上のように、本発明の実施形態に係る可変気筒エンジンの制御装置によれば、減筒運転から全気筒運転への切替時にポート噴射のみが実行され、且つ吸気弁の開弁時期が遅角されるので、吸気弁の開弁開始と同時に比較的高速の吸気の流れを発生させることができ、この吸気の流れに乗せて燃料を、吸気ポート壁面への付着を抑制しつつ燃焼室内に導入することができる。これにより、気筒燃焼室内に供給される燃料量を従来よりも要求燃料量に近づけることができ、排気空燃比のリーン化を抑制することができる。
また、遅角後の吸気弁28の開弁開始時期θ2を吸気上死点TDCの後とすることで、筒内負圧を上昇させてから吸気弁の開弁を開始することができ、その開弁開始直後の吸気流速をさらに増加し、燃料付着量もさらに減少してリーン化を一層抑制することができる。
もっとも、吸気弁28の開弁開始時期θ2は、基本の開弁開始時期より遅角されていればよく、たとえ吸気上死点TDCの前とされても効果はある。なぜなら、吸気上死点TDCの前はピストン上昇中であり、これは吸気ポート内に逆流を生じさせるように働くが、遅角によるとその逆流が抑制されて燃料の燃焼室内への導入に有利に働くからである。
また、ポート噴射用インジェクタ32を前述のように構成し、吸気弁弁体部28bの上面外周部に燃料噴霧Fが到達するようにすることで、開弁開始直後からより多くの燃料を弁体部28bの周囲の環状通路から燃焼室24内に導入することができ、これによりリーン化を効果的に抑制することができる。
なお、特許文献1及び2には、ポート噴射用インジェクタが噴射開始されたときの燃料の壁面付着によるリーン化或いは燃料供給量減少を抑制する技術として、筒内噴射用インジェクタから噴射される燃料量を増量補正することが開示されている。しかしながら、ここで開示されている技術は、筒内噴射からポート噴射への切替時に増量補正する技術であり、可変気筒エンジンにおける減筒運転から全気筒運転への切り替えとは無関係である点、及び燃料噴射量の増量補正を行う点で本発明と相違している。また、特許文献3には、可変気筒エンジンにおいて全気筒運転から減筒運転への切替時に、休止気筒の排気弁及び燃料噴射を停止し、稼動気筒に対して燃料噴射量の増量補正を行い、休止気筒の排気弁停止後所定時間を経た後に休止気筒の吸気弁を停止して、全気筒運転から減筒運転への切替時における排気空燃比のリーン化を防止する技術が開示されている。しかしながら、ここで開示されている技術は全気筒運転から減筒運転への切替時における技術であり、その逆である本発明とは相違する。
前記実施形態においては、1気筒当たりに吸気弁および排気弁を2個ずつ備えたエンジンを例に挙げたが、本発明はこれに限られるものではないことは勿論であり、また、4気筒以外の多気筒エンジンに本発明を適用できることは言うまでもない。一部気筒を休止させる機構としては、電磁駆動機構によるものに限定されず、油圧機構や空圧機構等によるものでもよく、さらには、吸気流入を吸気弁の上流で遮断するものであってもよい。
本発明に係る可変気筒エンジンの制御装置の一実施形態を示すシステム平面図である。 同側面断面図であり、特に筒内の燃焼室周辺を詳細に示す。 本発明の一実施形態における切替制御の内容を示すフローチャートである。 吸気弁の開弁時期及び燃料噴射時期を示すタイミング図である。 吸気弁の開弁時期と吸気ポート内における燃料付着量との関係を示すグラフである。 気筒制御における全気筒運転領域と減筒運転領域とを示すマップである。 気筒切替時における排気空燃比のリーン化の様子を示すタイムチャートである。
符号の説明
10 エンジン
21 気筒
26 吸気ポート
26a 吸気ポートの壁面
28 吸気弁
28b 弁体部
30 吸気側電磁駆動機構
31 吸気側電磁駆動機構
32 ポート噴射用インジェクタ
34 筒内噴射用インジェクタ
100 電子制御ユニット(ECU)
IV1 基本の吸気弁開弁時期
IV2 遅角後の吸気弁開弁時期
θ2 遅角後の吸気弁開弁開始時期
TDC 吸気上死点

Claims (2)

  1. 筒内噴射用インジェクタとポート噴射用インジェクタとを有し、エンジン運転状態に応じて前記筒内噴射用インジェクタによる筒内噴射と前記ポート噴射用インジェクタによるポート噴射との少なくともいずれか一方を実行するように両インジェクタを制御すると共に、エンジン運転状態に応じて減筒運転と全気筒運転とを切り替える可変気筒エンジンの制御装置において、
    エンジンの吸気弁の開弁時期を変更するための変更手段と、
    減筒運転から全気筒運転への切替時、前記ポート噴射のみを実行するように噴射形態を切り替えると共に、前記吸気弁の開弁時期を遅角させるように制御する切替制御手段とを備えたことを特徴とする可変気筒エンジンの制御装置。
  2. 前記切替制御手段は、前記吸気弁の開弁開始時期が吸気上死点の後になるように前記吸気弁の開弁時期を遅角させることを特徴とする請求項1記載の可変気筒エンジンの制御装置。
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