JP4250280B2 - 空中線異常検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線送受信装置における空中線異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の空中線異常検出装置では、送信信号及び受信信号毎にそれぞれの信号の一部が、別個の分岐結合器によって分岐される。これらの別個に分岐された出力信号の信号レベルが相互に比較される。この比較結果に基づいて空中線異常が検出されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
送信信号及び受信信号毎にそれぞれの信号の一部が別個の分岐結合器によって分岐されていたため、分岐結合器、検波器、A/D変換器等は、それぞれ2個ずつ必要とされた。更に、空中線異常の検出に当たっては、2個の分岐結合器の出力信号を相互に比較して検出されていたため、その検出結果には正確性に欠ける面もあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の点を解決するため次の構成を採用する。
〈構成1〉
送信信号を受け入れて送信電磁波に変換して空中に放射し、前記空中から受信電磁波を受け入れて受信信号に変換して出力する空中線と、送信信号の一部を分岐して出力すると共に、受信信号の一部を分岐して出力する分岐結合器と、前記分岐結合器の出力を受け入れて前記送信信号の一部又は前記受信信号の一部のどちらか一方を交互に選択して出力する信号切替部と、前記送信信号の電圧レベルをパラメータにした前記受信信号の電圧レベルの閾値を格納するデータ格納部に、前記信号切替部から出力された前記送信信号を書き込む書込手段と、前記信号切替部から出力された前記受信信号の電圧レベルを、前記書込手段により前記データ格納部に書き込まれた前記送信信号に対応し、前記データ格納部に格納されている前記閾値と比較して、前記受信信号の電圧レベルが前記送信信号に対応する閾値を越えたとき前記空中線の異常検出信号を出力するデータ処理部を備えることを特徴とする空中線異常検出装置。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて説明する。
〈具体例1の構成〉
従来、送信信号と受信信号を別々に2系統で処理していた信号処理系統を1系統にまとめ、信号切替器によって送信信号と受信信号を切り替えて処理することとする。
かかる機能を達成するために、具体例1は以下のように構成される。
図1は、具体例1の構成のブロック図である。
図1より、具体例1の空中線異常検出装置は、電力増幅器1と、サーキュレータ2と、空中線3と、低雑音増幅器4と、分岐結合器(分岐結合部)5と、信号切替器(信号切替部)6と、検波器7と、A/D変換器8と、データ処理部9と、データ格納部10とを備える。
【0008】
電力増幅器1は、図示していない他の装置から送信信号Ssを受け入れて増幅し、後に説明するサーキュレータ2へ送出する部分である。
サーキュレータ2は、3個の入出力端子T1、T2、T3を有し、いずれかの端子に入力された信号は、一定の回転方向(右回転又は、左回転)に回転し、低損失で次の端子から出力される特性を有している、送信受信信号分離素子である。
ここでは、送信信号Ssを受け入れて後に説明する空中線3へ送出し、空中線3から受信信号Srを受け入れて後に説明する低雑音増幅器4へ送出する部分である。
尚、空中線3が異常の場合は、送信信号Ssの一部は、この空中線3で反射され低雑音増幅器4へ送出される。
【0009】
空中線3は、送信信号Ssを受け入れて送信電磁波に変換して空中に放射し、空中から受信電磁波を受け入れて受信信号Srに変換して出力するアンテナである。
低雑音増幅器4は、空中線3から受信信号Srを受け入れて増幅し図示していない他の装置へ送出する部分である。
【0010】
分岐結合器(分岐結合部)5は、送信信号Ssの一部、及び受信信号Srの一部を分岐して出力する部分であり、一例として導波路を用いたカプラ等が用いられる。
信号切替部6は、上記分岐結合器5の出力を受け入れて上記送信信号Ssの一部又は上記受信信号Srの一部のどちらか一方を交互に選択して出力する切替スイッチである。
【0011】
検波器7は、上記信号切替器6の出力を受け入れて直流電圧に変換して出力する部分である。
A/D変換器8は、上記検波器7の出力を受け入れてアナログ・ディジタル変換(以後A/D変換と記す)してディジタルデータとして出力する部分である。
【0012】
データ処理部9は、上記信号切替部6の出力を受け入れて閾値と比較して上記送信信号Ssの電圧レベルに対応する上記受信信号Srの電圧レベルが上記閾値を越えたとき異常検出信号Seを出力する部分である。更に、上記信号切替部6の切替を制御する書き込み完了信号Scを切替部6に向けて送出する部分でもある。データ格納部10は、上記送信信号Ssの電圧レベルをパラメータにした上記受信信号Srの電圧レベルの閾値を格納するメモリである。
【0013】
〈具体例1の動作〉
図1を用いて具体例1の動作について説明する。
最初に空中線3に異常がない場合について説明し、その後空中線3に異常が発生した場合の動作について説明する。
【0014】
1.空中線3に異常のない場合の動作の説明
図示していない他の装置から電力増幅器1に送信信号Ssが送られてくる。送信信号Ssは、電力増幅器1で所定の電圧レベルまで増幅されてサーキュレータ2の端子T1に向けて送出される。
【0015】
サーキュレータ2は、送信信号Ssを端子T1から受け入れて端子T2から空中線3に向けて送出する。この送信信号Ssは、空中線3で送信電磁波に変換されて空中へ放射される。
このとき空中線3は、同時に空中から受信電磁波を受け入れる。この受信電磁波は、空中線3で電気信号変換されて受信信号Srとしてサーキュレータ2の端子T2に向けて送出される。
【0016】
サーキュレータ2は、サーキュレータ2の端子T2から受信信号Srを受け入れて端子T3から低雑音増幅器4に向けて送出する。
低雑音増幅器4は、この受信信号Srを受け入れて図示していない他の装置に向けて出力する。
【0017】
以上説明した送信信号Ssと受信信号Srの流れの中で、送信信号Ssの一部が電力増幅器1の出力から分岐結合器5によって分岐される。同時に、受信信号Srの一部がサーキュレータ2の端子T3から出力された後分岐結合器5によって分岐される。
分岐結合器5によって分岐された送信信号Ssの一部と受信信号Srの一部は、所定の順番に従っていずれか一方が信号切替器6によって選択される。
【0018】
ここでは、一例として最初に送信信号Ssの一部が選択されて検波器7に向けて送出される。
検波器7は、この送信信号Ssの一部を受け入れて直流電圧に検波してA/D変換器8に向けて送出する。
A/D変換器8は、この直流電圧に検波された送信信号Ssaを受け入れてA/D変換した送信信号Ssdをデータ処理部9に向けて送出する。
【0019】
データ処理部9は、この送信信号Ssdを受け入れて一旦データ格納部10の所定の番地に書き込む。書き込んだ後、書き込み完了信号Scを信号切替部6に向けて送出する。
信号切替部6は、この書き込み完了信号Scを受け入れた時信号の選択を送信信号Ssの一部から受信信号Srの一部に切り替える。受信信号Srの一部が選択されて検波器7に向けて送出される。
【0020】
検波器7は、この受信信号Srの一部を受け入れて直流電圧に検波してA/D変換器8に向けて送出する。
A/D変換器8は、この直流電圧に検波された受信信号Sraを受け入れてA/D変換した受信信号Srdをデータ処理部9に向けて送出する。
【0021】
データ処理部9は、この受信信号Srdを受け入れて一旦データ格納部10の所定の番地に書き込む。書き込んだ後、上記送信信号Ssdに対応して予め格納されている閾値と、この受信信号Srdを比較して、この受信信号Srdが上記予め格納されている閾値より小さい場合は空中線異常が発生していないと判断する。ここでは空中線異常が発生していないことを前提にして動作を説明しているので、データ処理部9は、異常検出信号Seを送出しない。
次に、空中線3に空中線異常が発生している場合について説明する。
【0022】
2.空中線3に異常が発生している場合の動作の説明
図示していない他の装置から電力増幅器1に送信信号Ssが送られてくる。送信信号Ssは、電力増幅器1で所定の電圧レベルまで増幅されてサーキュレータ2の端子T1に向けて送出される。
【0023】
サーキュレータ2は、送信信号Ssを端子T1から受け入れて端子T2から空中線3に向けて送出する。ここでは空中線異常が発生していることを前提にしているので、この送信信号Ssの一部は、空中線3で反射されて端子T2に戻ってくる。この戻ってきた送信信号Ssの一部は、端子T3から低雑音増幅器4に向けて送出される。同時に送信信号Ssの残りの部分は送信電磁波に変換されて空中へ放射される。
このとき空中線3は、同時に空中から受信電磁波を受け入れる。この受信電磁波は、空中線3で電気信号に変換されて受信信号Srとしてサーキュレータ2の端子T2に向けて送出される。
【0024】
サーキュレータ2は、サーキュレータ2の端子T2から受信信号Srを受け入れる。この受信信号Srと上記反射して戻ってきた送信信号Ssの一部が混合された受信信号Srsは端子T3から低雑音増幅器4に向けて送出される。
低雑音増幅器4は、この混合された受信信号Srsを受け入れて、図示していない他の装置に向けて出力する。
ここで留意すべき点は、反射して戻ってきた送信信号Ssの一部は、電磁波に変換される前の状態なので受信電磁波から変換された受信信号Srに比較して圧倒的に大きなレベルになる、ということである。
【0025】
以上説明した送信信号Ssと受信信号Srの流れの中で、送信信号Ssの一部が電力増幅器1の出力から分岐結合器5によって分岐される。同時に混合された受信信号Srsの一部がサーキュレータ2の端子T3から出力された後分岐結合器5によって分岐される。
分岐結合器5によって分岐された送信信号Ssの一部と混合された受信信号Srsの一部は所定の順番に従っていずれか一方が信号切替器6によって選択される。
【0026】
ここでは、一例として最初に送信信号Ssの一部が選択されて検波器7に向けて送出される。
検波器7は、この送信信号Ssの一部を受け入れて直流電圧に検波してA/D変換器8に向けて送出する。
A/D変換器8は、この直流電圧に検波された送信信号Ssaを受け入れてA/D変換した送信信号Ssdをデータ処理部9に向けて送出する。
【0027】
データ処理部9は、この送信信号Ssdを受け入れて一旦データ格納部10の所定の番地に書き込む。書き込んだ後、書き込み完了信号Scを信号切替部6に向けて送出する。
信号切替部6は、この書き込み完了信号Scを受け入れた時、信号の選択を送信信号Ssの一部から混合された受信信号Srsの一部に切り替えて混合された受信信号Srsの一部が選択されて検波器7に向けて送出される。
【0028】
検波器7は、この混合された受信信号Srsの一部を受け入れて直流電圧に検波してA/D変換器8に向けて送出する。
A/D変換器8は、この直流電圧に検波され、混合された受信信号Srsaを受け入れてA/D変換した混合された受信信号Srsdをデータ処理部9に向けて送出する。
【0029】
データ処理部9は、この混合された受信信号Srsdを受け入れて一旦データ格納部10の所定の番地に書き込む。書き込んだ後、上記送信信号Ssdに対応して予め格納されている閾値と、この混合された受信信号Srsdを比較して、この混合された受信信号Srsdが上記予め格納されている閾値より大きい場合には空中線異常が発生していると判断する。ここでは空中線異常が発生していることを前提にして動作を説明しているので、データ処理部9は、異常検出信号Seを送出する。
【0030】
以上の説明では、信号切替器6の切替をデータ処理部9が送出する書き込み完了信号Scが行っているが、これは一例であって本発明がこの例に限定されるものではない。
即ち、図示していない他の装置、例えば装置全体を制御する制御部が上記書き込み完了信号Scに変わる制御信号を信号切替器6に向けて送出しても良い。
又、信号切替器6と分岐結合器5を別個の構成として説明したが、双方の機能を一体化した構成部分を採用してもよい。例えば導波路基板上に両機能を集積化すること等によって実現される。更には検波器7の内部に、例えば遅延回路を備える等して検波器7が、上記送信信号Ss又は、受信信号Srを受け入れて検波処理した後所定の時間経過後に信号切替器6を切り替える制御信号を検波器が出力するようにしても良い。
【0031】
〈具体例1の効果〉
以上説明したように、信号切替器6を備えることによって、従来各々2個ずつ必要とされていた分岐結合器5、検波器7、A/D変換器8を各1個備えるのみで空中線異常を検出することができるようになる。
更にデータ格納部10を備え、送信信号Ssの電圧レベルをパラメータにした受信信号Srの電圧レベルの閾値を格納することによって、より一層正確に空中線異常を検出することが可能になる。
【0032】
〈具体例2の構成〉
空中線異常が発生すると、アンテナ端子(空中線)で反射する送信信号によってアンテナ端子(空中線)の温度が装置内他の部分に比較して上昇する。この基本原理に基づいて空中線異常を検出するために、具体例2は以下のように構成される。
図2は、具体例2の構成のブロック図である。
図2より、具体例2の空中線異常検出装置は、電力増幅器1と、サーキュレータ2と、空中線3と、低雑音増幅器4と、温度センサ(第一の温度検出部)21と、温度センサ(第二の温度検出部)22と、異常検出部23を備える。
【0033】
具体例1との差異のみについて説明する。
温度センサ(第一の温度検出部)21は、空中線3の温度を検出する部分である。
温度センサ(第二の温度検出部)22は、空中線3以外の部分の装置内温度を検出する部分である。
異常検出部23は、上記第一の温度検出部の検出結果と上記第二の温度検出部の検出結果をそれぞれ受け入れて、第一の温度検出部の検出結果と第二の温度検出部の検出結果との間に所定量以上の差異を検出したとき異常検出信号を出力する部分である。
その他の部分は、具体例1と全く同様なので説明を割愛する。
【0034】
〈具体例2の動作〉
図2を用いて具体例2の動作について説明する。
最初に空中線3に異常がない場合について説明し、その後空中線3に異常が発生した場合の動作について説明する。
【0035】
1.空中線3に異常のない場合の動作の説明
図示していない他の装置から電力増幅器1に送信信号Ssが送られてくる。送信信号Ssは、電力増幅器1で所定の電圧レベルまで増幅されてサーキュレータ2の端子T1に向けて送出される。
【0036】
サーキュレータ2は、送信信号Ssを端子T1から受け入れて端子T2から空中線3に向けて送出する。この送信信号Ssは、空中線3で送信電磁波に変換されて空中へ放射される。
このとき空中線3は、同時に空中から受信電磁波を受け入れる。この受信電磁波は、空中線3で電気信号に変換されて受信信号Srとしてサーキュレータ2の端子T2に向けて送出される。
【0037】
サーキュレータ2は、サーキュレータ2の端子T2から受信信号Srを受け入れて端子T3から低雑音増幅器4に向けて送出する。
低雑音増幅器4は、この受信信号Srを受け入れて図示していない他の装置に向けて出力する。
【0038】
以上説明した送信信号Ssと受信信号Srの流れの中で、温度センサ(第一の温度検出部)21は空中線3の温度を検出している。同様に温度センサ(第二の温度検出部)22は、空中線3を除く装置内温度を検出している。異常検出部23は、温度センサ(第一の温度検出部)21と温度センサ(第二の温度検出部)22の検出結果を監視し続ける。両者の温度差が所定の温度差を越えたときに異常検出信号Seを出力するが、ここでは、前提条件より両者の温度差が所定の温度差を越えることはないので異常検出信号Seを出力することはない。
【0039】
2.空中線3に異常が発生している場合の動作の説明
図示していない他の装置から電力増幅器1に送信信号Ssが送られてくる。送信信号Ssは、電力増幅器1で所定の電圧レベルまで増幅されてサーキュレータ2の端子T1に向けて送出される。
【0040】
サーキュレータ2は、送信信号Ssを端子T1から受け入れて端子T2から空中線3に向けて送出する。ここでは空中線異常が発生していることを前提にしているので、この送信信号Ssの一部は、空中線3で反射されて端子T2に戻ってくる。この戻ってきた送信信号Ssの一部は、端子T3から低雑音増幅器4に向けて送出される。同時に送信信号Ssの残りの部分は送信電磁波に変換されて空中へ放射される。
このとき空中線3は、同時に空中から受信電磁波を受け入れる。この電磁波は、空中線3で電気信号変換されて受信信号Srとしてサーキュレータ2の端子T2に向けて送出される。
【0041】
サーキュレータ2は、サーキュレータ2の端子T2から受信信号Srを受け入れる。この受信信号Srと上記反射して戻ってきた送信信号Ssの一部が混合された受信信号Srsは端子T3から低雑音増幅器4に向けて送出される。
低雑音増幅器4は、この混合された受信信号Srsを受け入れて図示していない他の装置に向けて出力する。
【0042】
以上説明した送信信号Ssと混合された受信信号Srsの流れの中で、温度センサ(第一の温度検出部)21は空中線3の温度を検出している。同様に温度センサ(第二の温度検出部)22は、空中線3を除く装置内温度を検出している。異常検出部23は、温度センサ(第一の温度検出部)21と温度センサ(第二の温度検出部)22の検出結果を監視し続ける。
【0043】
両者の温度差が所定の温度差を越えたときに異常検出信号Seを出力するが、ここでは、前提条件より両者の温度差が所定の温度差を越えて異常検出信号Seを出力することになる。即ち空中線異常のため、電力増幅器1より出力された送信信号Ssは、効率的に空中線3に供給されずに入力端子で反射されるため熱となって空中線3の温度を上昇させるためである。
【0044】
〈具体例2の効果〉
以上説明したように、アンテナ端子(空中線3)と装置内温度を比較することによって比較的簡単な構成によって空中線異常を検出できるようになる。
【0045】
〈具体例3の構成〉
具体例2と同様の原理に基づいて動作するが、より一層正確に空中線異常を検出するために具体例3は以下のように構成される。
図3は、具体例3の構成のブロック図である。
図3より、具体例3の空中線異常検出装置は、電力増幅器1と、サーキュレータ2と、空中線3と、低雑音増幅器4と、温度センサ(第一の温度検出部)21と、温度センサ(第二の温度検出部)22と、送信電力検出部31と、データ格納部32と、データ処理部33とを備える。
【0046】
具体例2との差異のみについて説明する。送信電力検出部31は、空中線3へ入力される送信信号Ssの電力量Psを検出する部分である。データ格納部32は、空中線異常を検出するために予め定められている閾値を前記送信信号Ssの電力量Psをパラメータとして書き込まれるメモリである。
【0047】
データ処理部33は、上記温度センサ(第一の温度検出部)21と上記温度センサ(第二の温度検出部)22から検出結果を受け入れてその温度差を検出し、上記送信電力検出部31から検出結果を受け入れてその時の閾値を上記データ格納部32から読み出して、上記温度差が上記閾値を越えているとき空中線異常として異常検出信号Seを出力する部分である。
【0048】
〈具体例3の動作〉
図3を用いて具体例3の動作について説明する。
最初に空中線3に異常がない場合について説明し、その後空中線3に異常が発生した場合の動作について説明する。
【0049】
1.空中線3に異常のない場合の動作の説明
図示していない他の装置から電力増幅器1に送信信号Ssが送られてくる。送信信号Ssは、電力増幅器1で所定の電圧レベルまで増幅されてサーキュレータ2の端子T1に向けて送出される。
【0050】
サーキュレータ2は、送信信号Ssを端子T1から受け入れて端子T2から空中線3に向けて送出する。この送信信号Ssは、空中線3で送信電磁波に変換されて空中へ放射される。
このとき空中線3は、同時に空中から受信電磁波を受け入れる。この受信電磁波は、空中線3で電気信号変換されて受信信号Srとしてサーキュレータ2の端子T2に向けて送出される。
【0051】
サーキュレータ2は、サーキュレータ2の端子T2から受信信号Srを受け入れて端子T3から低雑音増幅器4に向けて送出する。
低雑音増幅器4は、この受信信号Srを受け入れて図示していない他の装置に向けて出力する。
【0052】
以上説明した送信信号Ssと受信信号Srの流れの中で、送信電力検出部31は空中線3へ送出する送信信号の電力量Psを検出してその結果をデータ処理部33へ送出する。温度センサ(第一の温度検出部)21は空中線3の温度を検出し、温度センサ(第二の温度検出部)22は、空中線3を除く装置内温度を検出してその結果をデータ処理部33へ送出する。
【0053】
データ処理部33は、温度センサ(第一の温度検出部)21と温度センサ(第二の温度検出部)22の検出結果から、両者の温度差を求める。同時に受け入れた送信信号の電力量Psに基づいて、その時の閾値をデータ格納部32から読み出して上記温度差と比較する。この温度差がその時の閾値より大きい時は異常検出信号Seを出力するが、ここでは、前提条件より両者の温度差が閾値を越えることはないので異常検出信号Seを出力することはない。
【0054】
2.空中線3に異常が発生している場合の動作の説明
図示していない他の装置から電力増幅器1に送信信号Ssが送られてくる。送信信号Ssは、電力増幅器1で所定の電圧レベルまで増幅されてサーキュレータ2の端子T1に向けて送出される。
【0055】
サーキュレータ2は、送信信号Ssを端子T1から受け入れて端子T2から空中線3に向けて送出する。ここでは空中線異常が発生していることを前提にしているので、この送信信号Ssの一部は、空中線3で反射されて端子T2に戻ってくる。この戻ってきた送信信号Ssの一部は、端子T3から低雑音増幅器4に向けて送出される。同時に送信信号Ssの残りの部分は送信電磁波に変換されて空中へ放射される。
このとき空中線3は、同時に空中から受信電磁波を受け入れる。この受信電磁波は、空中線3で電気信号変換されて受信信号Srとしてサーキュレータ2の端子T2に向けて送出される。
【0056】
サーキュレータ2は、サーキュレータ2の端子T2から受信信号Srを受け入れる。この受信信号Srと上記反射して戻ってきた送信信号Ssの一部が混合された受信信号Srsは端子T3から低雑音増幅器4に向けて送出される。
低雑音増幅器4は、この混合された受信信号Srsを受け入れて図示していない他の装置に向けて出力する。
【0057】
以上説明した送信信号Ssと受信信号Srの流れの中で、送信電力検出部31は空中線3へ送出する送信信号の電力量Psを検出してその結果をデータ処理部33へ送出する。温度センサ(第一の温度検出部)21は空中線3の温度を検出し、温度センサ(第二の温度検出部)22は、空中線3を除く装置内温度を検出してその結果をデータ処理部33へ送出する。
【0058】
データ処理部33は、温度センサ(第一の温度検出部)21と温度センサ(第二の温度検出部)22の検出結果から、両者の温度差を求める。同時に受け入れた送信信号の電力量Psに基づいて、その時の閾値をデータ格納部32から読み出して上記温度差と比較する。この温度差がその時の閾値より大きい時は異常検出信号Seを出力するが、ここでは、前提条件より両者の温度差が閾値を越えるので異常検出信号Seが出力される。
【0059】
〈具体例3の効果〉
以上説明したように、上記具体例2で説明したアンテナ端子(空中線3)と装置内温度を比較する構成にプラスして、予め定められている閾値を送信信号の電力量のパラメータとして書き込まれているためデータ格納部32を備えることによって、より一層正確な空中線異常の検出が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】具体例1の構成のブロック図である。
【図2】具体例2の構成のブロック図である。
【図3】具体例3の構成のブロック図である。
【符号の説明】
1 電力増幅器
2 サーキュレータ
3 空中線
4 低雑音増幅器
5 分岐結合器(分岐結合部)
6 信号切替器(信号切替部)
7 検波器
8 A/D変換器
9 データ処理部
10 データ格納部
Claims (1)
- 送信信号を受け入れて送信電磁波に変換して空中に放射し、前記空中から受信電磁波を受け入れて受信信号に変換して出力する空中線と、
送信信号の一部を分岐して出力すると共に、受信信号の一部を分岐して出力する分岐結合器と、
前記分岐結合器の出力を受け入れて前記送信信号の一部又は前記受信信号の一部のどちらか一方を交互に選択して出力する信号切替部と、
前記送信信号の電圧レベルをパラメータにした前記受信信号の電圧レベルの閾値を格納するデータ格納部に、前記信号切替部から出力された前記送信信号を書き込む書込手段と、
前記信号切替部から出力された前記受信信号の電圧レベルを、前記書込手段により前記データ格納部に書き込まれた前記送信信号に対応し、前記データ格納部に格納されている前記閾値と比較して、前記受信信号の電圧レベルが前記送信信号に対応する閾値を越えたとき前記空中線の異常検出信号を出力するデータ処理部を備えることを特徴とする空中線異常検出装置。
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1999
- 1999-11-19 JP JP32901599A patent/JP4250280B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN106033969A (zh) * | 2015-03-12 | 2016-10-19 | 神讯电脑(昆山)有限公司 | 侦测电路及其侦测方法 |
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