JP4245372B2 - Elevator door control device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超高層ビルに設置されるエレベータのかご室ドアを制御するためのドア制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
超高層ビルに設置されるエレベータは、かご室の昇降速度が毎分数百メートルに及ぶため、かご室の周囲に発生する風切り音が大きく、かご室内の騒音やかご室内の気圧変化が著しく、かご室内の乗客が耳に感じる違和感が大きくなったりする。このような問題を解消するため、ドアパネルを支持するハンガーレールに傾斜部を設けておき、ドアパネルが戸閉位置に達する直前にドアパネルを敷居側に降下させることで、ドアパネルと敷居を密着させる技術が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−127485号公報
【0004】
【特許文献2】
特開平4−28690号公報
【0005】
【特許文献3】
特開平3−21781号公報
上記特許文献1〜3には、ハンガーレールに傾斜部を設けて、戸閉時のドアパネルを戸閉位置に達する直前に落とし込むことで、かご室の気密性を確保することが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、エレベータのかご室に用いられるドア装置では、戸閉時におけるドアパネルの移動速度が速度制御系によって制御されており、所定速度以上の戸閉動作を抑制している。
【0007】
しかしながら、上述したように超高層ビルに設置されるエレベータでは、ドアパネルを支持するハンガーレールに傾斜部を設けて、ドアパネルを戸閉位置直前に落とし込むことで密閉性を高める構造としている。このため、通常のエレベータに用いられているようなドア装置の速度制御系では、ハンガーレールの傾斜部の傾きが大きい場合や、ドアパネルの重量が大きい場合などに適応できない。このため、傾斜部でのドアパネルの加速を抑制できず、戸閉位置でドアパネル同士が衝突するなどして大きな音を発生したり、乗客が手などを挟まれるなどの危険性がある。
【0008】
本発明は上記のような点に鑑みなされたもので、ドアパネルを支持する支持部材に傾斜部が設けられている場合でも安定した戸閉動作を可能とするエレベータのドア制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のエレベータのドア制御装置は、かご室に設置されたドアパネルと、このドアパネルを戸開位置と戸閉位置との間を移動可能に支持し、戸閉位置付近に戸閉方向へ下がる傾斜部を有する支持部材と、この支持部材を介して上記ドアパネルを移動させるためのモータと、このモータの回転速度を上記ドアパネルの移動速度として検出する速度検出手段と、この速度検出手段によって検出された速度と予め定められた目標速度とに基づいて上記モータのトルクを制御するための制御信号を出力する速度制御手段と、この速度制御手段から出力される制御信号に上記支持部材の傾斜部に対応したトルク補償値を加えることにより上記モータのトルク補償を行うトルク補償手段と、上記速度制御手段から出力された制御信号のピーク値を検出するピーク値検出手段とを具備し、上記トルク補償手段は、上記ピーク値検出手段によって検出された上記制御信号のピーク値に基づいて当該制御信号に加えるトルク補償値を決定することを特徴とする。
【0010】
このような構成によれば、ドアパネルの移動速度と予め定められた目標速度とに基づいてトルク制御用の制御信号を出力する速度制御系において、ドアパネルを支持している支持部材の戸閉位置付近に戸閉方向へ下がる傾斜部が設けられている場合に、その傾斜部に対応したトルク補償値が上記制御信号のピーク値に基づいて決定されて当該制御信号に加えられる。これにより、戸閉時にドアパネルが傾斜部で加速することを抑制して、ドアパネルの安定した戸閉動作を実現できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0012】
まず、図8乃至図10を参照して本発明のドア制御装置が適用されるエレベータのかご室ドアの構成について説明する。図8はハンガーレールに傾斜部を持つかご室ドアの構成図、図9はそのかご室ドアの垂直方向の断面図、図10はそのかご室ドアの水平方向の断面図である。
【0013】
図8に示すように、かご枠21に支持されたかご室22の乗降口は、左右一対のドアパネル23L、23Rによって開閉される。ドアパネル23L、23Rの上部にはハンガー24L、24Rが設けられており、そのハンガー24L、24Rにはハンガーレール29aを移動する前側ハンガーローラー25aの軸とハンガーレール29bを移動する後側ハンガーローラー25bの軸が固定され、ドアパネル23L、23Rを吊り下げている。
【0014】
かご室22の上部に設けられた左右一対の支軸26L、26Rには、左右一対のドアリンク27L、27Rが支持される。ドア開閉リンク27L、27Rはその下端がドアパネル23L、23Rに接続され、上端が連結ロッド28L、28Rにそれぞれ接続される。連結ロッド28L、28RはプーリーA34に接続され、プーリーA34はベルトA35を介してプーリーB36と連結され、プーリーB36は駆動ベルトB37を介してドア駆動モータ3の回転軸38と連結される。これにより、ドア駆動モータ3の正転、逆転に応じてドアパネル23L、23Rが開閉する。
【0015】
ここで、かご室2を密閉させる構造について説明する。
【0016】
ハンガーレール29aおよび29bには、図8に示すように、戸閉位置付近に戸閉方向へ下がる傾斜部29c、29dが設けられている。これにより、ドアパネル23L、23Rは戸開時にはかご室22の床面から上側に移動した位置となる。一方、戸閉時には、わずかに降下してかご室22の床面に接近した位置となり、このとき、かご室22の出入口周囲に取り付けられた上部シール部材31、下部シール部材33および側面シール部材32によりかご室22の出入口が閉鎖される。
【0017】
この様子を図9および図9に示す。図9はかご室2のドアパネル23Lを垂直方向に切断した断面図であり、図9(a)が戸開時の状態、図9(b)が戸閉時の状態を示している。また、図10はかご室2のドアパネル23Lを水平方向に切断した断面図であり、図10(a)が戸開時の状態、図10(b)は戸閉時の状態を示している。上部シール部材31および下部シール部材33は、図9(a)に示すように戸開時にはそれぞれ当て板40aおよび敷居30と離れており、図9(b)に示すように戸閉時には当て板40aおよび敷居30と密着する。同様にして、側面シール部材32は、図10(b)に示すように、戸閉時にのみ当て板40bと密着する。
【0018】
このように、ドアパネル23L、23Rを支持しているハンガーレール29a、29bに傾斜部29c、29dを設けておくことで、戸閉直前にドアパネル23L、23Rを敷居側に降下させて密閉させることができる。このようなドア構造は、密閉性が求められる超高速エレベータに適している。
【0019】
以下に、このようなドア構造を前提とする本発明のドア制御装置について説明する。
【0020】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータのドア制御装置の構成を示すブロック図であり、かご室ドアを開閉するときの速度制御系の構成が示されている。図中の1は電源、2は電力変換器、3はドア駆動モータ、4はパルスジェネレータ、5はエレベータシーケンス制御器である。
【0021】
ドア制御装置100は、シーケンス制御器6、速度指令発生器7、速度制御器8、電流制御器9、電流検出器10、モータ速度演算器11、ドア位置演算器12を備える。第1の実施形態では、このドア制御装置100にトルク補償手段13が設けられている。このトルク補償手段13は、速度制御器8から出力されるトルク指令(トルク制御信号)Tpiに対し、上述したドアパネル23L、23Rの支持部材であるハンガーレール29a、29bの傾斜部29c、29dに対応したトルク補償値Tcmpを加えるものである。
【0022】
図1に示す構成において、ドア駆動モータ3は、電力変換器2を介して電源1から所要の電力を受けて回転する。このドア駆動モータ3の回転に伴い、ドアパネル23L、23Rがハンガーレール29a、29bに支持されて戸開方向または戸閉方向へ移動する。このときのドアパネル23L、23Rの移動力はドア駆動モータ3の回転速度によって決定される。また、電力変換器2への制御指令は、マイナーループとして電流制御系を持つ速度制御系により決定される。
【0023】
すなわち、ドア駆動モータ3には、パルスジェネレータ4が連結されており、そのパルスジェネレータ4から出力されるパルス信号がモータ速度演算器11とドア位置演算器12に与えられる。モータ速度演算器11は、パルスジェネレータ4から出力されるパルス信号に基づいてモータ実速度Vmを算出する。ドア位置演算器12はパルスジェネレータ4から出力されるパルス信号に基づいてドア位置Xdを算出する。
【0024】
エレベータシーケンス制御器5は、エレベータの運転状況に応じて、ドアシーケンス制御器6に対してドア制御指令を出力する。ドアシーケンス制御器6は、このドア制御指令によって起動され、速度指令発生器7に対して戸開、戸閉、リオープンといったドア開閉指令Dcomを出力する。
【0025】
速度指令発生器7は、このドア開閉指令Dcomとドア位置演算器12からのドア位置Xdに基づいて速度指令(目標速度)Vrefを決定する。速度制御器8は、速度指令発生器7からの速度指令(目標速度)Vrefとモータ速度演算器11からのモータ実速度Vmとの速度偏差信号Veに基づいて、ドア駆動モータ3のトルクを制御するためのトルク指令(トルク制御信号)Tpiを出力する。
【0026】
本実施形態では、この速度制御器8から出力されたトルク指令(トルク制御信号)Tpiに対し、所定のタイミングでトルク補償手段13から出力されるトルク補償値Tcmpが加えられ、その加算値(Tpi+Tcmp)が電流制御器9に対するトルク指令値Trefすなわち電流指令値Irefとしてモータ駆動系に出力される。電流制御器9は、電力変換器2の出力端に接続された電流検出器10によって検出されたモータ電流Imと電流指令値Irefとの電流偏差信号Ieに基づき、電力変換器2に対する電力制御信号を出力する。電力変換器2は、この電力制御信号に基づいてドア駆動モータ3に対して所要の電力を供給する。
【0027】
ここで、図3および図4を参照してトルク補償値Tcmpについて説明する。
【0028】
図3および図4は戸開時における各部動作波形であり、図3はトルク補償値Tcmpが零の場合(トルク補償なしの場合)、図4はトルク補償値Tcmpを加えた場合(トルク補償ありの場合)である。
【0029】
図3および図4において、(a)はハンガーレール29a、29bに設けられた傾斜部29c、29dの位置、(b)は速度指令発生器7から出力される速度指令(目標速度)Vref、(c)はモータ速度演算器11から出力されるモータ実速度Vm、(d)は速度制御器8から出力されるトルク指令(トルク制御信号)Tpiを示している。また、図4において、(e)はトルク補償手段13から出力されるトルク補償値Tcmp、(f)は補償後のトルク指令(トルク制御信号)Trefを示している。
【0030】
今、図8に示す左右一対のドアパネル23L、23Rが戸開している状態から戸閉方向に移動する場合を想定する。既に説明したように、このドアパネル23L、23Rを支持しているハンガーレール29a、29bの戸閉位置付近には、戸閉方向へ下がる傾斜部29c、29dが設けられており、戸閉位置直前でドアパネル23L、23Rを敷居側に降下させて密閉させる構造になっている。
【0031】
ここで、図3(c)に示すように、トルク補償値Tcmpが零であれば、ドアパネル23L、23Rが傾斜部29c、29dを通過する際に、下り方向への力が加わるため、モータ実速度Vmが増加する。この場合、速度制御系が働いているので、図3(d)のように、速度制御器8はモータ実速度Vmを速度指令(目標速度)Vrefに合わせて減少させるべく、トルク指令(トルク制御信号)Tpiを負側に増加させる。ところが、例えばドア重量が大きい場合、戸閉速度が速い場合には、速度制御系がモータつまりドアの速度に追従できず、図3(c)に示すように、ドアが戸閉方向に加速し、速度がゼロになる前に戸閉位置へ到達して、左右のドア同士が大きく激突してしまうことになる。
【0032】
これに対し、図4(e)に示すようにトルク補償手段13から所定のタイミングでトルク補償値Tcmpを出力することで、図4(c)に示すように傾斜部29c、29dにおけるモータ速度Vmの戸閉方向への加速を抑制することができる。
【0033】
このように、ドア制御装置100にトルク補償手段13を備えて、速度制御器8から出力されるトルク指令(トルク制御信号)Tpiに対し、ハンガーレール29a、29bの傾斜部29c、29dに対応したトルク補償値Tcmpを加えることで、傾斜部29c、29dで生じる加速を抑制して、ドアパネル23L、23Rの滑らかな戸閉動作を実現できる。これにより、戸閉時における戸当たり音の発生や乗客がドアに手を挟まれるなどの問題を解消することができる。
【0034】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係るエレベータのドア制御装置について説明する。第2の実施形態では、上述したトルク補償値Tcmpに関し、その大きさと補償を加えるタイミングを自動設定可能とするものである。
【0035】
図2は本発明の第2の実施形態に係るエレベータのドア制御装置の構成を示すブロック図であり、かご室ドアを開閉するときの速度制御系の構成が示されている。なお、図1と同じ部分には同一符号を付して、その説明は省略するものとする。
【0036】
第2の実施形態において、上記第1の実施形態(図1)の構成と異なる点は、トルク補償手段13がトルク補償発生器14、ピーク値検出器15、傾斜位置検出器16から構成されると共に、トルク補償の異常を検出するための2種類のトルク補償異常検出器17、18が備えられていることである。
【0037】
ピーク値検出器15は、速度制御器8から出力されるトルク指令(トルク制御信号)Tpiのピーク値をトルク補償値の大きさ|Tmcp|として検出する。傾斜位置検出器16は、ハンガーレール29a、29bの傾斜部29c、29dの開始位置Xcmp1および終了位置Xcmp2をトルク補償のタイミングとして検出する。トルク補償発生器14は、ピーク値検出器15から出力されるトルク補償値の大きさ|Tmcp|と、傾斜位置検出器16から出力される傾斜開始位置Xcmp1および傾斜終了位置Xcmp2に基づいてトルク補償値Tcmpを発生する。
【0038】
第1のトルク補償異常検出器17は、速度制御器8の出力変化を監視することで、トルク補償が適正に行われているか否かを検出する。これに対し、第2のトルク補償異常検出器18は、モータ速度演算器11の出力変化(モータ実速度Vmの変化)を監視することで、トルク補償が適正に行われているか否かを検出する。第1のトルク補償異常検出器17または第2のトルク補償異常検出器18にてトルク補償異常状態が検出された場合には、シーケンス制御器6に対してその旨が通知される。シーケンス制御器6では、トルク補償異常状態の通知を受けると、ドアパネル23L、23Rを一定の低速度で戸閉させるイニシャル動作を実行して、|Tmcp|、Xcmp1、Xcmp2の修正を行う。
【0039】
次に、第2の実施形態におけるドア制御装置100の動作として、(a)トルク補償決定処理、(b)トルク補償異常検出処理に分けて説明する。
【0040】
(a)トルク補償決定処理
まず、図5を参照してトルク補償値Tcmpの大きさと、これを加えるタイミングを決定するためのトルク補償決定処理について説明する。
【0041】
図5は戸開時における各部動作波形であり、(a)はハンガーレール29a、29bに設けられた傾斜部29c、29dの位置、(b)は速度指令発生器7から出力される速度指令(目標速度)Vref、(c)はモータ速度演算器11から出力されるモータ実速度Vm、(d)は速度制御器8から出力されるトルク指令(トルク制御信号)Tpi、(e)はドア位置演算器12から出力されるドア位置Xdを示している。
【0042】
トルク補償決定処理は、ドア制御装置100への電源投入時に、ドアパネル23L、23Rを一定の低速度で戸閉させるイニシャル動作の際に、トルク補償発生器14の出力Tcmpを零として実施される。
【0043】
図5(b)に示すように、速度指令発生器7の速度指令(目標速度)Vrefを一定かつ低速に設定した場合、トルク補償発生器14の出力Tcmpを零に設定しておいても、図5(c)に示すように、速度制御器8は速度指令(目標速度)Vrefとモータ実速度Vmとを一致させるトルク指令(トルク制御信号)Tpiを出力することができる。このとき、ピーク値検出器15は速度制御器8の出力信号であるTpiを入力し、そのTpiにおける戸閉直前のピーク値を検出する。Tpiのピーク値がハンガーレール29a、29bの傾斜部29c、29dに対応しており、|Tcmp|としてピーク値検出器15からトルク補償発生器14に対して出力される。
【0044】
一方、傾斜位置検出器16は速度制御器8から出力されたトルク指令(トルク制御信号)Tpiを入力し、そのTpiの値と所定値Tsrefとの比較を行い、ハンガーレール29a、29bの傾斜部29c、29dの開始位置Xcmp1および終了位置Xcmp2を検出する。既に説明したように、ドアパネル23L、23Rが傾斜部29c、29dを通過する際に、下り方向への力が加わるため、モータ実速度Vmが増加する。その際、速度制御器8はモータ実速度Vmを減少させるべく、トルク指令(トルク制御信号)Tpiを負側に増加させる。したがって、このときのトルク指令(トルク制御信号)Tpiの出力変化を監視すれば、ドアパネル23L、23Rがいつ傾斜部29c、29dを通過するのかが判る。
【0045】
そこで、斜位置検出器16は、図5(d)および(e)に示すように、トルク指令(トルク制御信号)Tpiの値が所定値Tsrefを超える期間において、Tpi<Tsrefとなるときのドア位置Xdを傾斜開始位置Xcmp1、次にTpi>Tsrefとなるときのドア位置Xdを傾斜終了位置Xcmp2として検出し、このXcmp1とXcmp2をトルク補償発生器14に対して出力する。
【0046】
なお、上記Tsrefの値は、ハンガーレール29a、29bの傾斜部29c、29d以外の水平部分における戸閉時の減速トルクのピーク値(図中のp1部分)に合わせて設定される。また、誤検知を防止するため、その水平部分で生じる微少な変動成分(図中のp2部分)よりも大きく設定される。
【0047】
トルク補償発生器14は、このようにして得られたトルク補償値の大きさ|Tmcp|と、傾斜開始位置Xcmp1および傾斜終了位置Xcmp2を格納し、ドア位置XdがXcmp1<Xd<Xcmp2の期間に大きさ|Tcmp|のトルク補償値Tcmpを出力する。なお、Tcmpの波形は台形または1次フィルタ波形またはCOS波形等であっても良い。
【0048】
このようにして、トルク補償値Tcmpの大きさとタイミングが決定される。したがって、例えば実験等を繰り返して最適なトルク補償値Tcmpの大きさとタイミングを探しながら手動設定するなどの面倒な作業は不要であり、常にハンガーレール29a、29bの傾斜部29c、29dを考慮した最適なトルク補償を実現することができる。
【0049】
(b)トルク補償異常検出処理
次に、図6および図7を参照してトルク補償異常検出処理について説明する。
【0050】
図6はトルク補償値Tcmpの大きさ|Tcmp|が不足している場合の各部動作波形、図7は傾斜開始位置Xcmp1、傾斜終了位置Xcmp2のずれによりトルク補償を出力するタイミングが傾斜部からずれた場合の各部動作波形である。
【0051】
図6および図7において、(a)はハンガーレール29a、29bに設けられた傾斜部29c、29dの位置、(b)は速度指令発生器7から出力される速度指令(目標速度)Vref、(c)はモータ速度演算器11から出力されるモータ実速度Vm、(d)は速度制御器8から出力されるトルク指令(トルク制御信号)Tpi、(e)はトルク補償手段13から出力されるトルク補償値Tcmp、(f)は補償後のトルク指令(トルク制御信号)Trefを示している。
【0052】
例えば図6(e)に示すように、|Tcmp|が不足していた場合、図6(f)に示すように、傾斜部29c、29dにおけるトルク指令(トルク制御信号)Trefが不足することになる。つまり、ブレーキ力が十分に働かず、図6(c)に示すように、傾斜部29c、29dにてモータつまりドアが加速してしまう。
【0053】
一方、図7(d)に示すように、実際の傾斜部29c、29dの位置に対してXcmp1とXcmp2の検出位置がずれていると、適切な場所でトルク補償が行われないことになる。このため、図6(c)に示すように、傾斜部29c、29dにてモータつまりドアが加速してしまう。
【0054】
このように、トルク補償値Tcmpの不足やタイミングずれがある場合には、第1のトルク補償異常検出器17または第2のトルク補償異常検出器18により、その状態をトルク補償の異常として検出することができる。
【0055】
すなわち、第1のトルク補償異常検出器17は、速度制御器8から出力されるトルク指令(トルク制御信号)Tpiを入力し、このTpiの値と所定値Tslimとの比較を行う。この場合、トルク補償値Tcmpが不足しているか、あるいは、トルク補償値Tcmpのタイミングがずれていれば、図6(d)および図7(d)に示すように、Tpiの値が所定値Tslimを超えることになる。この状態を検出することにより、第1のトルク補償異常検出器17はトルク補償手段13によるトルク補償が適切に行われていないものと判断する。なお、上記Tslimの値は、トルク補償が正常に働いている場合でのTpiのピーク値に合わせて設定される。
【0056】
このようにして、速度制御器8の出力変化に基づいてトルク補償の異常を検出すると、第1のトルク補償異常検出器17はその旨をドアシーケンス制御器6に対して通知する。
【0057】
一方、第2のトルク補償異常検出器18は、モータ速度演算器11から出力さるモータ速度Vmを入力し、そのモータ速度Vmの値と所定値Vslimとの比較を行う。この場合、トルク補償値Tcmpが不足しているか、あるいは、トルク補償値Tcmpのタイミングがずれていれば、図6(c)および図7(c)に示すように、Vmの値が所定値Vslimを超えることになる。この状態を検出することにより、第2のトルク補償異常検出器18はトルク補償手段13によるトルク補償が適切に行われていないものと判断する。なお、上記Vslimの値は、トルク補償が正常に働いている場合でのVmのピーク値に合わせて設定される。
【0058】
このようにして、モータ速度演算器11の出力変化に基づいてトルク補償の異常を検出すると、第2のトルク補償異常検出器18はその旨をドアシーケンス制御器6に対して通知する。
【0059】
しかして、第1のトルク補償異常検出器17または第2のトルク補償異常検出器18から異常通知を受けたドアシーケンス制御器6はドア制御を停止する。次に、ドアシーケンス制御器6はドア制御の復帰に伴い、トルク補償発生器14の出力Tcmpを零とし、ドアを一定の低速度で戸閉させるイニシャル動作を行う。これにより、ピーク値検出器15および傾斜部位置検出器16は、再度、|Tcmp|およびXcmp1、Xcmp2の検出処理することにより、前回の検出値を修正する。
【0060】
以上により、トルク補償が適切でない場合には、|Tcmp|、Xcmp1、Xcmp2が修正されて、以後、その修正後の|Tcmp|、Xcmp1、Xcmp2に基づいて適切なトルク補償を行うことができるようになる。
【0061】
なお、上記各実施形態では、図8に示すように2枚のドアパネルが互いに別の方向に動くセンターオープン式のドア装置を想定して説明したが、例えば2枚のドアパネルがタイミングをずらして同一方向に動くサイドオープン式のドア装置であっても良く、要はドアパネルを支持するレールに戸閉方向へ下る段差が設けられたドア装置であれば、そのすべてに本発明を適用することでき、上記同様の効果が得られるものである。
【0062】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、ドアの支持部材に傾斜部が設けられている場合に、その傾斜部においてトルク補償を行うことで、傾斜部でのドアの加速を抑制してドアパネルの安定した戸閉動作を実現できる。これにより、戸閉時における戸当たり音の発生や乗客がドアに手を挟まれるなどの問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係るエレベータのドア制御装置の構成を示すブロック図。
【図2】 本発明の第2の実施形態に係るエレベータのドア制御装置の構成を示すブロック図。
【図3】 上記第1の実施形態におけるトルク補償を行わない場合の各部動作波形を示す図。
【図4】 上記第1の実施形態におけるトルク補償を行った場合の各部動作波形を示す図。
【図5】 上記第2の実施形態におけるトルク補償値の大きさとタイミングを検出するための各部動作波形を示す図。
【図6】 上記第2の実施形態におけるトルク補償値が不足している場合の各部動作波形を示す図。
【図7】 上記第2の実施形態におけるトルク補償を加えるタイミングがずれた場合の各部動作波形を示す図
【図8】 ハンガーレールに傾斜部を持つかご室ドアの構成図。
【図9】 上記かご室ドアの垂直方向の断面図。
【図10】 上記かご室ドアの水平方向の断面図。
【符号の説明】
1…電源、2…電力変換器、3…ドア駆動モータ、4…パルスジェネレータ、5…エレベータシーケンス制御器、6…ドアシーケンス制御器、7…速度指令発生器、8…速度制御器、9…電流制御器、10…電流検出器、11…モータ速度演算器、12…ドア位置演算器、13…トルク補償手段、14…トルク補償発生器、15…ピーク値検出器、16…傾斜位置検出器、17…第1のトルク補償異常検出器、18…第2のトルク補償異常検出器、100…ドア制御装置、21…かご枠、22…かご室、23Lおよび23R…ドアパネル、29aおよび29b…ハンガーレール、29cおよび29d…傾斜部。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a door control device for controlling an elevator cab door installed in a skyscraper.
[0002]
[Prior art]
Elevators installed in skyscrapers have a car room ascending and descending speed of several hundred meters per minute, so there is a lot of wind noise around the car room, and the noise in the car room and the pressure change in the car room are significant. The uncomfortable feeling that passengers in the car can hear may increase. In order to solve such problems, there is a technology to attach the door panel to the sill by providing an inclined part on the hanger rail that supports the door panel and lowering the door panel to the sill side just before the door panel reaches the door closing position. It is known (for example, see
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-8-127485
[0004]
[Patent Document 2]
JP-A-4-28690
[0005]
[Patent Document 3]
JP-A-3-21781
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Generally, in a door device used in an elevator cab, the moving speed of a door panel when the door is closed is controlled by a speed control system, and a door closing operation at a predetermined speed or higher is suppressed.
[0007]
However, as described above, an elevator installed in a high-rise building has a structure in which a hanger rail that supports the door panel is provided with an inclined portion, and the door panel is dropped immediately before the door closing position to improve the sealing performance. For this reason, the speed control system of the door device used in a normal elevator cannot be applied when the inclination of the inclined portion of the hanger rail is large or when the weight of the door panel is large. For this reason, the acceleration of the door panel at the inclined portion cannot be suppressed, and there is a risk that the door panels collide with each other at the door-closed position to generate a loud sound or the passenger gets their hands caught.
[0008]
The present invention has been made in view of the above points, and provides an elevator door control device that enables a stable door closing operation even when an inclined portion is provided on a support member that supports a door panel. Objective.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The elevator door control device according to the present invention includes a door panel installed in a cab, and supports the door panel so as to be movable between a door opening position and a door closing position, and is inclined in the door closing direction near the door closing position. A support member having a portion, a motor for moving the door panel via the support member, a speed detection means for detecting the rotation speed of the motor as a movement speed of the door panel, and detected by the speed detection means Speed control means for outputting a control signal for controlling the torque of the motor based on the speed and a predetermined target speed, and the control signal output from the speed control means corresponds to the inclined portion of the support member Torque compensation means for performing torque compensation of the motor by adding the torque compensation value,Peak value detecting means for detecting a peak value of the control signal output from the speed control means, and the torque compensating means is configured to detect the peak value based on the peak value of the control signal detected by the peak value detecting means. A torque compensation value to be added to the control signal is determined.
[0010]
According to such a configuration, in the speed control system that outputs a control signal for torque control based on the moving speed of the door panel and a predetermined target speed, in the vicinity of the door closing position of the support member supporting the door panel If there is an inclined part that goes down in the door closing direction, the torque compensation value corresponding to the inclined part isDetermined based on the peak value of the control signalAdded to the control signal. Thereby, the door panel can be prevented from accelerating at the inclined portion when the door is closed, and a stable door closing operation of the door panel can be realized.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0012]
First, the configuration of an elevator cab door to which the door control device of the present invention is applied will be described with reference to FIGS. FIG. 8 is a structural view of a cab door having an inclined portion on a hanger rail, FIG. 9 is a vertical sectional view of the cab door, and FIG. 10 is a horizontal sectional view of the cab door.
[0013]
As shown in FIG. 8, the entrance of the
[0014]
A pair of left and
[0015]
Here, a structure for sealing the
[0016]
As shown in FIG. 8, the
[0017]
This is shown in FIG. 9 and FIG. 9A and 9B are cross-sectional views in which the
[0018]
Thus, by providing the
[0019]
The door control device of the present invention based on such a door structure will be described below.
[0020]
(First embodiment)
FIG. 1 is a block diagram showing a configuration of an elevator door control device according to a first embodiment of the present invention, and shows a configuration of a speed control system for opening and closing a cab door. In the figure, 1 is a power source, 2 is a power converter, 3 is a door drive motor, 4 is a pulse generator, and 5 is an elevator sequence controller.
[0021]
The
[0022]
In the configuration shown in FIG. 1, the
[0023]
That is, a pulse generator 4 is connected to the
[0024]
The
[0025]
The
[0026]
In the present embodiment, the torque compensation value Tcmp output from the torque compensation means 13 is added to the torque command (torque control signal) Tpi output from the
[0027]
Here, the torque compensation value Tcmp will be described with reference to FIGS.
[0028]
3 and 4 are operation waveforms of each part when the door is opened. FIG. 3 shows a case where the torque compensation value Tcmp is zero (without torque compensation), and FIG. 4 shows a case where the torque compensation value Tcmp is added (with torque compensation). In the case of
[0029]
3 and 4, (a) is the position of the
[0030]
Now, a case is assumed where the pair of left and
[0031]
Here, as shown in FIG. 3C, if the torque compensation value Tcmp is zero, a downward force is applied when the
[0032]
On the other hand, by outputting the torque compensation value Tcmp from the torque compensation means 13 at a predetermined timing as shown in FIG. 4 (e), the motor speed Vm in the
[0033]
Thus, the
[0034]
(Second Embodiment)
Next, an elevator door control apparatus according to a second embodiment of the present invention will be described. In the second embodiment, regarding the above-described torque compensation value Tcmp, the magnitude and timing for applying the compensation can be automatically set.
[0035]
FIG. 2 is a block diagram showing the configuration of the elevator door control device according to the second embodiment of the present invention, and shows the configuration of the speed control system when the cab door is opened and closed. In addition, the same code | symbol is attached | subjected to the same part as FIG. 1, and the description shall be abbreviate | omitted.
[0036]
The second embodiment is different from the configuration of the first embodiment (FIG. 1) in that the torque compensation means 13 is composed of a
[0037]
The
[0038]
The first torque
[0039]
Next, operations of the
[0040]
(A) Torque compensation determination process
First, the torque compensation determination process for determining the magnitude of the torque compensation value Tcmp and the timing for adding it will be described with reference to FIG.
[0041]
FIG. 5 is an operation waveform of each part when the door is opened, (a) is the position of the
[0042]
The torque compensation determination process is performed with the output Tcmp of the
[0043]
As shown in FIG. 5B, when the speed command (target speed) Vref of the
[0044]
On the other hand, the
[0045]
Therefore, as shown in FIGS. 5D and 5E, the
[0046]
The value of Tsref is set in accordance with the peak value of the deceleration torque at the time of door closing in the horizontal portion other than the
[0047]
The
[0048]
In this way, the magnitude and timing of the torque compensation value Tcmp are determined. Therefore, for example, it is not necessary to perform troublesome operations such as manual setting while searching for the optimum magnitude and timing of the torque compensation value Tcmp by repeating experiments and the like. Torque compensation can be realized.
[0049]
(B) Torque compensation abnormality detection processing
Next, torque compensation abnormality detection processing will be described with reference to FIGS.
[0050]
FIG. 6 shows the operation waveform of each part when the magnitude | Tcmp | of the torque compensation value Tcmp is insufficient. FIG. 7 shows the timing at which torque compensation is output due to the deviation of the inclination start position Xcmp1 and the inclination end position Xcmp2. It is an operation waveform of each part when
[0051]
6 and 7, (a) is the position of the
[0052]
For example, when | Tcmp | is insufficient as shown in FIG. 6 (e), the torque command (torque control signal) Tref in the
[0053]
On the other hand, as shown in FIG. 7D, if the detection positions of Xcmp1 and Xcmp2 are deviated from the actual positions of the
[0054]
Thus, when the torque compensation value Tcmp is insufficient or there is a timing shift, the first torque
[0055]
That is, the first torque
[0056]
In this way, when a torque compensation abnormality is detected based on the output change of the
[0057]
On the other hand, the second torque
[0058]
In this way, when a torque compensation abnormality is detected based on the output change of the
[0059]
Accordingly, the
[0060]
As described above, when torque compensation is not appropriate, | Tcmp |, Xcmp1, and Xcmp2 are corrected, and thereafter, appropriate torque compensation can be performed based on | Tcmp |, Xcmp1, and Xcmp2 after the correction. become.
[0061]
In each of the above embodiments, the center open type door device in which the two door panels move in different directions as illustrated in FIG. 8 has been described. However, for example, the two door panels are the same at different timings. The door device may be a side-open type door device that moves in the direction. The same effect as described above can be obtained.
[0062]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, when the door support member is provided with an inclined portion, torque compensation is performed at the inclined portion, thereby suppressing the acceleration of the door at the inclined portion and the door panel. Stable door closing operation can be realized. As a result, it is possible to solve problems such as generation of a door-to-door sound when the door is closed and passengers being caught in the door.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a configuration of an elevator door control device according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a block diagram showing a configuration of an elevator door control apparatus according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a diagram showing operation waveforms of respective parts when torque compensation is not performed in the first embodiment.
FIG. 4 is a diagram showing operation waveforms of respective parts when torque compensation is performed in the first embodiment.
FIG. 5 is a diagram showing operation waveforms of respective parts for detecting the magnitude and timing of a torque compensation value in the second embodiment.
FIG. 6 is a diagram showing operation waveforms of respective parts when a torque compensation value is insufficient in the second embodiment.
FIG. 7 is a diagram showing operation waveforms of respective parts when the timing of applying torque compensation is shifted in the second embodiment.
FIG. 8 is a configuration diagram of a cab door having an inclined portion on a hanger rail.
FIG. 9 is a vertical sectional view of the cab door.
FIG. 10 is a horizontal sectional view of the cab door.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
このドアパネルを戸開位置と戸閉位置との間を移動可能に支持し、戸閉位置付近に戸閉方向へ下がる傾斜部を有する支持部材と、
この支持部材を介して上記ドアパネルを移動させるためのモータと、
このモータの回転速度を上記ドアパネルの移動速度として検出する速度検出手段と、
この速度検出手段によって検出された速度と予め定められた目標速度とに基づいて上記モータのトルクを制御するための制御信号を出力する速度制御手段と、
この速度制御手段から出力される制御信号に上記支持部材の傾斜部に対応したトルク補償値を加えることにより上記モータのトルク補償を行うトルク補償手段と、
上記速度制御手段から出力された制御信号のピーク値を検出するピーク値検出手段とを具備し、
上記トルク補償手段は、上記ピーク値検出手段によって検出された上記制御信号のピーク値に基づいて当該制御信号に加えるトルク補償値を決定することを特徴とするエレベータのドア制御装置。A door panel installed in the cab,
A support member that supports the door panel so as to be movable between the door open position and the door close position, and has an inclined portion that descends in the door close direction near the door close position;
A motor for moving the door panel through the support member;
Speed detecting means for detecting the rotational speed of the motor as the moving speed of the door panel;
Speed control means for outputting a control signal for controlling the torque of the motor based on the speed detected by the speed detection means and a predetermined target speed;
Torque compensation means for performing torque compensation of the motor by adding a torque compensation value corresponding to the inclined portion of the support member to the control signal output from the speed control means;
Comprising a peak value detecting means for detecting a peak value of a control signal output from the speed control means,
The elevator door control device characterized in that the torque compensation means determines a torque compensation value to be added to the control signal based on the peak value of the control signal detected by the peak value detection means .
このドアパネルを戸開位置と戸閉位置との間を移動可能に支持し、戸閉位置付近に戸閉方向へ下がる傾斜部を有する支持部材と、A support member that supports the door panel so as to be movable between the door open position and the door close position, and has an inclined portion that descends in the door close direction near the door close position;
この支持部材を介して上記ドアパネルを移動させるためのモータと、A motor for moving the door panel through the support member;
このモータの回転速度を上記ドアパネルの移動速度として検出する速度検出手段と、Speed detecting means for detecting the rotational speed of the motor as the moving speed of the door panel;
この速度検出手段によって検出された速度と予め定められた目標速度とに基づいて上記モータのトルクを制御するための制御信号を出力する速度制御手段と、Speed control means for outputting a control signal for controlling the torque of the motor based on the speed detected by the speed detection means and a predetermined target speed;
この速度制御手段から出力される制御信号に上記支持部材の傾斜部に対応したトルク補償値を加えることにより上記モータのトルク補償を行うトルク補償手段と、Torque compensation means for performing torque compensation of the motor by adding a torque compensation value corresponding to the inclined portion of the support member to the control signal output from the speed control means;
上記速度制御手段から出力された制御信号の出力変化に基づいて上記支持部材の傾斜部の位置を検出する傾斜位置検出手段とを具備し、Inclination position detecting means for detecting the position of the inclined portion of the support member based on the output change of the control signal output from the speed control means,
上記トルク補償手段は、上記傾斜位置検出手段によって検出された上記支持部材の傾斜部の位置で当該制御信号にトルク補償値を印加することを特徴とするエレベータのドア制御装置。The elevator door control device, wherein the torque compensation means applies a torque compensation value to the control signal at the position of the inclined portion of the support member detected by the inclination position detecting means.
このドアパネルを戸開位置と戸閉位置との間を移動可能に支持し、戸閉位置付近に戸閉方向へ下がる傾斜部を有する支持部材と、A support member that supports the door panel so as to be movable between the door open position and the door close position, and has an inclined portion that descends in the door close direction near the door close position;
この支持部材を介して上記ドアパネルを移動させるためのモータと、A motor for moving the door panel through the support member;
このモータの回転速度を上記ドアパネルの移動速度として検出する速度検出手段と、Speed detecting means for detecting the rotational speed of the motor as the moving speed of the door panel;
この速度検出手段によって検出された速度と予め定められた目標速度とに基づいて上記モータのトルクを制御するための制御信号を出力する速度制御手段と、Speed control means for outputting a control signal for controlling the torque of the motor based on the speed detected by the speed detection means and a predetermined target speed;
この速度制御手段から出力される制御信号に上記支持部材の傾斜部に対応したトルク補償値を加えることにより上記モータのトルク補償を行うトルク補償手段と、Torque compensation means for performing torque compensation of the motor by adding a torque compensation value corresponding to the inclined portion of the support member to the control signal output from the speed control means;
上記速度制御手段および上記速度検出手段の少なくとも一方の出力変化を監視することにより、上記トルク補償手段のトルク補償動作が適正に行われているか否かを検出するトルク補償異常検出手段と、A torque compensation abnormality detecting means for detecting whether or not the torque compensating operation of the torque compensating means is properly performed by monitoring an output change of at least one of the speed control means and the speed detecting means;
このトルク補償異常検出手段によって上記トルク補償手段のトルク補償動作が適正に行われていない状態が検出された場合に、イニシャル動作を実行して現在のトルク補償値とその印加タイミングを修正する制御手段とControl means for executing the initial operation and correcting the current torque compensation value and its application timing when the torque compensation abnormality detecting means detects that the torque compensating operation of the torque compensating means is not properly performed. When
を具備したことを特徴とするエレベータのドア制御装置。An elevator door control device characterized by comprising:
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