JP4244443B2 - ロボットの大域動作経路計画方法とその制御装置 - Google Patents

ロボットの大域動作経路計画方法とその制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロボットの作業環境にある物体の幾何学的形状と、その配置を記述した計算機上の幾何モデルを使ってロボットの動作経路を計画する方法に関するものであり、特に、ロボットのスタート配置とゴール配置が与えられたとき、モデル同士の干渉を検査する干渉検査手段を利用してロボットと作業環境内の障害物とが干渉しないようにするロボットの大域動作経路計画方法とその方法を実施する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロボットの障害物回避に係る経路計画問題は、配置空間(C空間:Configurationspace)における、点の移動経路計画問題という形式に一般化することができる。C空間はロボットの配置(Configuration )を一意に決定するパラメータ空間である。
図12は従来のロボットが置かれている座標系およびロボットの配置空間(C空間)を示す図であり、この図12を参照してC空間について説明する。図12(a)、(b)はそれぞれ2次元作業空間103における3自由度マニピュレータ101、3自由度移動ロボット102を示している。
3自由度マニピュレータ101の場合、図12(c)に示した関節空間(q1,q2,q3) はC空間となる。2次元作業空間内における移動ロボットの場合、作業空間座標系を基準にしたロボット座標原点の位置 (X,Y)とロボットの向きθの3自由度空間(X,Y,θ)はC空間となる。C空間において障害物と干渉しない経路を求めるためには、通常C空間の空間記述が必要になる。即ち、作業空間103における障害物104a、104bとロボット101の幾何学的形状およびその位置関係を用いてC空間における障害物105a、105b(C空間障害物)を記述し、C空間内の自由(非干渉)空間(C自由空間)を求める必要がある。
C空間記述に基づくロボットの経路計画方法は、ロードマップ法、セル分解法、C空間離散化法、ポテンシャルフィールド法に大別される。
ロードマップ法と、セル分解法、C空間離散化法の相違点は、C空間の記述法と、その記述に基づく探索手法にある。ロードマップ法やセル分解法では、通常、C空間の陽な記述が必要になる。2次元作業空間における2自由度移動ロボットの場合は、C自由空間を陽に記述することができる。すなわち、C空間障害物の境界を陽に求めることができる。多関節マニピュレータの場合は、C障害物を解析的に求める一般的手法は存在せず、Slice Projection(Needle)法、Swept Volume法、Point Evaluation法などのC空間の離散化に基づく近似手法によりC空間記述を求めるのが一般的である。ロードマップ法やセル分解法は2次元作業空間における移動ロボットの経路計画問題に適しており、C空間離散化法は多関節マニピュレータの経路計画問題に適している。
ポテンシャルフィールド法は、ゴール配置からロボットに作用する引力、障害物からロボットに作用する斥力、ロボットを動作範囲内に留める斥力の和からなる人工ポテンシャル関数を定義し、ポテンシャル関数のC空間における最急勾配方向に経路を探索する方法である。多関節マニピュレータの場合は、C障害物を陽に記述するのは困難なため、リンクにいくつかの代表点を設け、各代表点から一定距離内にある障害物からそれぞれの代表点に作用する斥力を作業空間で定義する。ゴール配置以外のポテンシャル極小点を如何に避けるか、現実的に計算可能なポテンシャル関数を如何に導出するかが課題となる。
これら従来方式は、文献「Y.K.Hwang and N.Ahuja : Gross Motion Planning -A Survey, ACM Computing Surveys, Vol.24, No.3, pp.219-291, 1992」に詳しくまとめられているので、詳細は省略する。
経路計画問題は、計算の複雑性理論(Computational Complexity Thoery )によれば、NP(Nondeterministic Polymonial )--hardと呼ばれる解の導出が非常に困難な問題に属する。ロボットの自由度、障害物の数、障害物の面の数などが大きくなるに従って、現実的な時間内では障害物回避経路を求めることができなくなる。上の従来法を現状の100MIPS 程度の計算機を用いて数十分以内に経路が求まるという基準で評価すると、ロードマップ法やセル分解法は、2次元作業空間内における移動ロボット、C空間離散化法やポテンシャルフィールド法は、3次元作業空間内における6自由度マニピュレータという具合に適用可能範囲が限られて来る。
【0003】
Point Evaluation法に基づくC空間離散化法の基本アプローチについて、図13に示す従来の2次元離散化C空間と経路探索の進行図、を参照して説明する。図13(a)の201は2次元C空間(q1,q2)を示している。203、204はそれぞれスタート配置S、ゴール配置Gを示している。205a〜bはC空間障害物である。Point Evaluation法に基づくC空間離散化法では、図13(b)の202のようにC空間201を微小間隔で離散化した格子点の空間、すなわち、離散化C空間(d-q1,d-q2)を考える。離散化C空間202は各格子点をノードとして、それらの隣接関係をアークとする連結度グラフと見なすことができる。
この連結度グラフ上のスタート配置Sから隣接する格子点を辿ってゴール配置Gへ至る経路(格子点列)を求めるのであるが、各格子点においてのみ、ロボットと作業環境との干渉の有無を幾何モデルと干渉チェッカを用いて検査する。
▲1▼ 予め全格子点での干渉の有無を求めておく方式と、▲2▼ 探索の過程で逐次各格子点における干渉の有無を検査する方式がある。
作業環境がダイナミックに変化する場合には、後者の方式を用いる。
【0004】
格子点の連結度グラフ上での経路探索には、縦型、横型、山登り、最良優先、A* 探索などのグラフ(状態空間)探索手法を用いる。図13(c)に離散化C空間においてグラフ探索が進行する様子を示す。
グラフ探索は、スタートノードSの子ノード(隣接ノード)を生成することから始まる。1-1,1-2,1-3,1-4 が生成されたSの子ノードである。子ノードが生成されると、ある基準に基づいてそのノードでの評価関数値が計算されノードに記憶される。また、各ノードには親ノードへのリンク(ポインタ)も記憶される。
あるノードの子ノードを生成することを、そのノードを展開するという。
生成されたノード1-1,1-2,1-3,1-4 の中から、評価関数値に基づいて次にどのノードを展開すべきかが選ばれる。
図13(c)の例では、ノード1-2 が選択されて展開されている。
図13(d)は図13(c)のグラフ探索進行状況をツリー構造(探索木と呼ばれる)で表現したものである。
図13(c)の探索済み領域の波面(境界)207a〜eおよび208a〜bが図13(d)の探索木の葉(直系の子孫を持たないノード)に対応している。
208a〜bは探索木の葉の中の障害物と干渉が生じたノードを示している。
スタート配置203および206a〜bは展開済みノード(子を持つノード)を示している。
また、探索木の枝が親ノードへのポインタに相当する。グラフ探索は、探索木の葉の中から評価関数値に基づいて次に展開する(干渉を生じない)ノードを選び、そのノードの子ノードを重複せずに生成する処理を、葉からゴール配置が選択される、あるいは選択すべき葉がなくなるまで繰り返す。
葉からゴール配置が選択された場合、ゴール配置から親ノードへのポインタを辿っていくことにより経路が得られる。
上述したように、Point Evaluation法に基づくC空間離散化法では格子点においてのみ干渉チェックを行うため、非干渉ノード間を結ぶアーク上での非干渉性は保証されない。したがって、離散化分解能を十分高くする必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来のC空間離散化法では、離散化分解能、ロボットの自由度、障害物の面の総数などの増加に対して、計算量、記憶領域が指数関数的に増加してしまう。そのため、6自由度以上のマニピュレータに対して、C空間離散化法の基本アプローチをそのまま適用するのは現実的でなく、探索空間を制限したり(局所探索)、探索効率を高めるための工夫が必要となる。様々なヒューリスティックス(発見的手法)を用いて探索空間削減、探索効率化をする方式が種々提案されているが、経路を高速に求られる実用的な方式が少ないという問題があった。
探索効率を高める方式としては、例えば、特開平10−97316、「多数の移動物体を伴うシステムの移動計画及び制御方法」、に開示されているロボット経路の計画法等がある。
図14はその従来方式のブロック図であり、ロボットの配置空間を第1の大きなスケールでセルに分割したセル空間データベース(フリー《衝突無し》の情報、フル《衝突の危険あり》の情報、ミックス《それ以外》の情報を持つ。)を利用して、中間経由点を直線的に結んだセグメント列を求める線路計画モジュール912と、次に、線路計画モジュール912により得られたセグメント列の中間点リストより、微細な時間分解能で加減速を考慮した、第2の更に微小時間間隔のトラジェクトリ(軌跡)データを求め、それをロボットマニピュレータ・システム916の位置制御系に直接指令を与えて、実際にロボットを動作させ、同時に、人口ポテンシャル法を利用して(フィードバック制御を用い)衝突を動作段階で確実に回避できるように、先のトラジェクトリを修正するものであるが、経路探索という意味からは第1と第2のトラジェクトリ間でのバックトラッキングも、再探索も行われず、微細な第2のトラジェクトリに関しても、空間配置ではない時間間隔を微小間隔に分割して経路補完を行っているに過ぎないので、充分に経路探索が尽くされてはいない。それに、実際のロボットの動作段階で人口ポテンシャル方式による修正により、最終的な衝突回避を行っているので、形式的には2段階経路探索方式となってはいるが、経路の探索精度としては充分ではなく、存在する経路を見落としやすいという問題があった。
また、特願平10−356719に、サブゴール系列(中間経由点)探索と隣接サブゴール間局所経路探索を繰り返す2段階経路計画方式が記載されている。この方式によれば、有向グラフを用いた2段階探索が行われるので経路計算の高速化が可能とはなるが、存在する経路を見落としやすいという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、3次元作業空間内における自由度の大きな多関節マニピュレータに対しても経路を高速に求めることが可能で、なおかつ、経路を見落とす可能性も小さいロボットの大域動作経路計画方法とその制御装置をを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載のロボットの大域動作経路計画方法は、ロボットのスタート配置とゴール配置ロボットの作業環境の幾何学情報と前記作業環境にある障害物の幾何学的形状及び配置とに基づいて前記ロボットと障害物が干渉を起こさないように前記スタート配置から前記ゴール配置へ至る非干渉経路を計画するロボットの大域動作経路計画方法において、ステップ1として、前記ロボットの配置空間に、第1間隔で離散した複数の格子点と前記スタート配置および前記ゴール配置とで構成される第1経由点補を形成し、前記障害物とロボットが干渉しない前記第1経由点候補の中から、前記スタート配置か前記ゴール配置へ至る前記第1経由点候補の経路を第1経由点系列として求め、ステップ2として、前記ステップ1で求められた前記第1経由点系列において、互いに隣接する一対の第1経由点について、前記一対の第1経由点を包含する探索範囲を設定し、前記探索範囲において前記第1間隔よりも小さい微小な第2間隔で離散した複数の格子点である第2経由点候補を形成し、前記障害物とロボットが干渉しない前記第2経由点候補の中から、前記一対の第1経由点の一方から他方へ至る前記第2経由点候補の経路を第2経由点系列として求め、ステップ3として、前記ステップ2において前記探索範囲に前記第2経由点系列が存在しない場合は、前記ステップ1に戻り、前記ステップ2において前記第2経由点系列が存在しなかった前記一対の第1経由点を含まない新たな第1経由点系列を求め、再びステップ2に移り、前記ステップ1から前記ステップ3までの処理を前記第1経由点系列の全ての前記一対の第1経由点について前記第2経由点系列が求まるまで繰り返し、スタート配置からゴール配置に至る前記第2経由点列を前記非干渉経路とすることを特徴としている。
また、請求項2記載のロボットの大域動作経路計画方法は、前記ステップ2の前記探索範囲は、前記一対の第1経由点を包含する楕円体領域に含まれることを特徴としている。
た、請求項記載のロボットの大域動作経路計画方法は、前記ステップ1で求めた前記第1経由点系列を全てリストに保存しておき、ステップ1の経由点系列探索に成功した場合は、その経由点系列に対して前記ステップ2を実行し、ステップ1の経由点系列探索に失敗した場合は、経由点系列のリストの中から経由点系列を適当に1つ選び出し、過去ステップ2において前記探索範囲に前記第2経由点系列が存在しなかった場合は、前回よりも前記探索範囲を広く設定することを特徴としている。
また、請求項記載のロボットの大域動作経路計画方法は、前記第1経由点系列の前記リストから前記第1経由点系列を1つ選択する際に、最も前記ゴール配置近くまで前記ステップ2の前記第2経由点系列が求められ、かつ最もその経路長が短いものを優先的に選択することを特徴としている。
また、請求項記載のロボットの大域動作経路計画方法は、前記ステップ2において、前記探索範囲を予め設定した最大範囲にした状態で前記探索範囲に前記第2経由点系列が存在しなかった場合、当該経由点系列を前記第1経由点系列の前記リストから除外することを特徴としている。
また、請求項記載のロボットの大域動作経路計画方法は、前記第1経由点系列の前記リストに記憶された前記第1経由点系列の全てにおいて前記非干渉経路を求められない場合、前記第1間隔を整数個に分割してより小さい間隔をあらたな第1間隔として第1経由点候補を形成して前記ステップ1を実行することを特徴としている。
また、請求項記載のロボットの大域動作経路計画装置は、請求項1記載のロボットの大域動作経路計画方法を実施するためのロボットの大域動作経路計画装置であって、前記ロボットの前記スタート配置と、前記ゴール配置と、前記ロボットの作業環境の前記幾何学情報と、前記作業環境にある前記障害物の幾何学的形状及び配置と、を入力するための入力手段と、前記入力手段により入力された情報に基づいて前記ステップ1から前記ステップ3までの処理を実行する計算機とを備えていることを特徴としている。
【0007】
このロボットの大域動作経路計画方法とその制御装置では、基本的に次のようなステップ1とステップ2による2段階経路探索が実行される。
(1)、先ず、ステップ1の処理として、配置空間(C空間)または作業空間を大まかに離散化した格子点(サブゴールド候補、例えば、パラメータdisParaによる)を持つ空間(離散化C空間)を形成し、グラフ(状態空間)探索手法を用いて、スタート配置あるいはゴール配置から格子点を経由してゴール配置あるいはスタート配置へ至るサブゴール系列を求める。
(2)、次に、ステップ2の処理として、ステップ1の処理で求めたサブゴール系列から隣接するサブゴールを2つづつ取出し、ステップ1のパラメータdisParaよりも微小間隔で離散化した格子点を持つ空間(離散化C空間)を形成し、グラフ(状態空間)探索手法を用いて隣接サブゴール間の微小間隔格子点列の局所微小間隔経路を求める処理を繰り返し行う。
(3)、ステップ2の探索が失敗した場合の処理は、ステップ2でサブゴール系列に含まれる隣接サブゴールをSgi、Sgi+1とし、Sgi→Sgi+1間の局所経路探索に失敗したとすると、バックトラッキング及び再探索を次のように実施する、ステップ1に戻り、サブゴールSgiからSgi+1へのアークを経由しない別のサブゴール系列を求め直し、再び、ステップ2に移る処理を繰り返し、スタート配置からゴール配置までの連続した微小間隔経路が求められた場合に、繰り返し処理を終了する。
(4)、ステップ1の探索が成功の場合は、求めたサブゴール系列を全てリストに保存し、そのサブゴール系列全てについてステップ2を実行する。その場合パラメータはrParaMin(最低微小間隔)を用いる。
また、ステップ1の探索が失敗した場合は、サブゴール系列リストから1つ選び出し、過去ステップ2で局所経路探索に失敗した隣接サブゴール間に対して前回よりも探索範囲を広く(例えば、パラメータをrParaMaxとして)してステップ2を実行し、局所経路探索に成功したらパラメータを元に戻して続行する。
(5)、先のサブゴール系列リストからのサブゴール系列の選択ができなくなったら、大まかなステップ1の間隔(パラメータdisPara)を更に整数個に分割して離散化C空間を形成し直してステップ1から実行し直すようにする。
以上のように構成することによって、経路を探索する際の探索空間が大幅に抑制され、探索効率が向上して、3次元空間内における自由度の大きい多関節マニピュレータに対しても、経路を高速で求めることが可能になる。
また、ステップ1とステップ2のバックトラッキング、再探索等が繰返し実行され、かつ、局所経路探索の探索範囲をrParaの切換え等により動的に変更することによって、従来方式に比較すると経路探索が充分に尽くされ、探索精度が高くなるので、存在する経路を見落とす可能性も小さくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係るロボットの大域動作経路計画方法の処理のフローチャートである。
図2は図1に示す離散化C空間構成法とサブゴール系列探索結果を示す図である。
本発明のロボットの大域動作経路計画方法は、図12(a)、(b)のようなロボットと作業環境の幾何学情報、スタート配置S、ゴール配置Gが与えられたとき、図12(c)のようなC空間においてスタート配置Sからゴール配置Gへ至る非干渉経路を計画する方法である。
以降、簡単のため2次元C空間を例にして説明を進めるが、本発明はもちろんこれに限定されるものではなく、3次元以上のC空間に対してもそのまま適用できることはいうまでもない。
スタート配置S、ゴール配置Gは、図13(b)に示した微小間隔で離散化されたC空間(d-q1,d-q2 )上の座標値で与えられるものとする。又、図13(b)の離散化C空間を、以降、d−C−Hres(discrete C-space with High resolution の意味)と表す。
以下本発明の方法の手順を図1に示したフローチャートを用いて説明する。
先ず、d−C−Hresの離散化C空間の設定と(S300)、スタート配置S、ゴール配置Gを入力した後(S301)。
大まかな離散化刻み幅、disPara(図2の403)、を設定し(S302)、図2(a)、(b)のように離散化C空間(d-q1',d-q2')を形成する(S303)。 図2(a)、(b)の403a、403bに示したように、disParaはd−C−Hresの刻み幅に比べて十分大きな値とする。離散化C空間(d-q1',d-q2')は大まかな間隔で離散化されたC空間であり、d−C−Lresと表す(discrete C-space with Low resolutionの意味)。図2(a)ではd−C−Lresのスタート配置S401、ゴール配置G402の座標値はそれぞれ(0,0), (5,0)となる。同様に図2(b)ではそれぞれ(0,0),(4,3)となる。本発明の方法によれば、この例のようにスタート配置を離散化C空間d−C−Lresの原点とする必要はなく、また、座標軸が直交している必要もない。さらには、(d-q1,d-q2)から(d-q1',d-q2')に非線形変換しても良く、d−C−Lresの定義の仕方は任意である。
【0009】
つぎに、STEP1 のサブゴール系列探索が行われる(S304)。
図3は図1に示すSTEP1 の処理の内部フローチャートである。
この図3は、d−C−Lresでのスタート配置Sからゴール配置Gまでの経路探索に等しい。前述した最良優先、A* 探索などのグラフ探索手法を適用してサブゴール系列を求める。グラフ探索を行うためには、図13(d)に示した探索木のデータ構造を計算機内部に持つ必要がある。探索木の葉とそれ以外のノードを別々の連結リストに格納する。
図4は図3に示すグラフ探索に用いる連結リストのデータ構造の例を示す図である。
図4(a)は連結リスト601とそのセル602の基本クラスであり、図4(b)のグラフ探索に用いる連結リスト603とそのセル604のクラスは、図4(a)の派生クラスとして定義している。探索木の葉を格納する連結リストをOPENLIST、それ以外のノードを格納するリストをCLOSEDLISTと呼ぶ。OPENLIST内の干渉が生じるノードを別のリスト(COLLISIONLIST)に格納しても良い。又、グラフ探索手法は公知の技術であるため、そのアルゴリズムの詳細については説明を省略する。
スタート配置S、ゴール配置Gを含め、STEP1 で生成された全てのノード(サブゴールおよびその候補)は重複を省いて、有向グラフの形式で計算機上に記憶される。
【0010】
図5は図3に示すサブゴール有向グラフのデータ構造を示す図である。
図中、701は全ての生成済みサブゴール候補を格納する連結リストであり、データ型(クラス)とオブジェクト(変数)名を CLListForSgGraph SgGraph;と定義する。連結リスト701の各セル702には、サブゴール候補の座標値や干渉の有無のデータに加え、隣接するサブゴール候補に関するデータを格納するリスト703が格納される。そのデータ型(クラス)とオブジェクト(変数)名を CLListForAdjSGs AdjSGList;と定義する。704はAdjSGList の各セルである。
図2(c)にSTEP1により探索されたサブゴール系列の例を示す。同図においてS-Sg1-Sg2-Sg3-Sg4-G が求まったサブゴール系列である。
図1のフローチャートに戻って、STEP1 のサブゴール系列探索に成功した場合(TRUE)は、そのサブゴール系列SgSeq がサブゴール系列リストListOfSgSeq に記憶される(S305)。
【0011】
図6は図1に示すサブゴール系列リストのデータ構造を示す図である。
図中、801がサブゴール系列を格納する連結リストであり、データ型(クラス)とオブジェクト(変数)名を CLListForSGSeq ListOfSgSeq;と定義する。連結リスト801の各セル802には、サブゴール系列803(サブゴールの連結リスト)とSTEP2 の実行結果に関するBOOL型のフラグが複数格納されている。サブゴール系列803の各セル804には、各サブゴールのd−C−Lresにおける座標値などのデータが格納されている。
つぎに、サブゴール系列リスト801から何らかの基準に従って1つのサブゴール系列が選択される(S306)。STEP1 に失敗してサブゴール系列が求まらなかった場合(FALSE)は、S305をスキップしてS306が実行される。
S306で選択されたサブゴール系列に対して、後述するパラメータrParaが設定されて、STEP2 の隣接サブゴール間局所経路探索が行われる(S307)。
図7は図1に示すSTEP2 の内部フローチャートである。
図7に移って、STEP2 の処理については、図1のS306で選択されたサブゴール系列から、隣接する2つのサブゴールを選択して(S901)、パラメータのrParaを設定し(S902)、d−C−Hres上で局所経路探索が行われる(S903)。ここでも、STEP1 と同様に最良優先、A* 探索などのグラフ探索手法が適用される。S903の局所経路探索に成功した場合、ゴール配置Gまで局所経路が求まったかを判断する(S904)。ゴール配置Gまで到達していない場合、S901に戻ってつぎの隣接する2つのサブゴールが選択される。ゴール配置Gに到達した場合、TRUEを返してSTEP2 を終了する。途中でS903に失敗した場合、FALSE を返してSTEP2 を終了する。
S902で設定されるパラメータrParaは、隣接サブゴール間局所経路探索の探索範囲を制限するパラメータである。
図8は図7に示す経路探索範囲を制限する局所領域を示す図である。
図8において、1001a、1001bは共に隣接する2つのサブゴールを包含する楕円体領域である。1002、1003はそれぞれサブゴールSg1、Sg2、1004はC空間障害物である。
この楕円体領域を用いて探索範囲を制限する場合、以下の式によって探索範囲Srng を定義する。但し、d(n、m)は離散化C空間d−C−Hresにおける2点n,m間の距離を表す。
Srng={ n|d(Sg1,n)+d(n,Sg2 ) <=d(Sg-i,Sg-i+1)×rPara,rPara>=1}
上式より、パラメータrParaを小さくするほど探索範囲Srng が制限されることがわかる。rPara=1のときは、隣接サブゴールSg1、Sg2を結ぶ線分の最近傍集合とする。
なお、図8(a)は楕円体領域1001a内で局所経路が求まる場合、
図8(b)は楕円体領域1001b内で局所経路が求まらない場合を示している。
図8において、サブゴールSg1から同Sg2への局所微小間隔経路を探索するとき、図8(a)の場合は、修正A* アルゴリズムなどを適用することによって、最短経路1005が求まる。
図8(b)の場合は、楕円体領域1001b内では経路が存在しないので、楕円体領域1001bとC空間障害物1004に囲まれる領域1006内全ての格子点を展開した後、経路探索に失敗したと判断される。
又、楕円体領域以外の閉領域を用いて探索範囲を制限してもよい。探索範囲の設定の仕方は任意で限定されない。
STEP2 の処理において、S→Gに至る全ての隣接サブゴール間局所経路探索に成功した場合(TRUE)は、その経路をストア(S308)して、本発明の経路計画方法は経路探索を終了する。
【0012】
次に、改めてバックトラッキング(再探索)により経路の見落としを無くし、経路探索の精度を高める本発明の独特の処理について説明する。
STEP2 の処理で、隣接サブゴール間局所経路探索に途中で失敗した場合(FALSE)は、STEP1 のサブゴール系列探索に戻る(S304)。例えば、図2(c)のサブゴール系列S→Sg1→Sg2→Sg3→Sg4→G内の局所経路探索において、図8(b)のようにSg1とSg2間の局所経路探索に失敗した場合、STEP1 に戻り図2(d)のようにSg1からSg2へのアークを経由しない新たなサブゴール系列S→Sg1’→Sg2→Sg3→Sg4→Gを再探索する。
そのために、図3、図7のフローチャートに示したようにSTEP1 、STEP2 共にサブゴール有向グラフ(図5)のデータを参照しながら探索を行い、探索の結果に応じてそのデータを変更する。
又、図7に示すSTEP2 が、隣接サブゴールSg1、Sg2間局所経路探索S903に成功した場合は、求められた経路は図5に示したサブゴール有向グラフ SgGraphの、703の、SGgraph.Cell(Sg1 ).AdjSGList.Cell (Arc(Sg2-Sg1)).PathToAdjSG、に格納される。
逆に、Sg1→Sg2間局所経路探索S903に失敗した場合は、SgGraph.Cell(Sg1 ).AdjSGList.Cell (Arc(Sg2-Sg1)).ExistanceOfPathToAdjSG1= FALSE、と変更される。
又、STEP1 では常に、SgGraph.Cell(Sg1).AdjSGList.Cell (Arc(Sg2-Sg1).ExistanceOfPathToAdjSG1、の状態を参照し、このフラグがFALSE であれば、Sg1からSg2へは探索を進めない。これによって、効率化を妨げないように考慮している。
又、このサブゴール有向グラフには、前回までに生成したサブゴール及びその候補に関する情報が記憶されているので、そのデータを参照することにより、再度、始めから幾何モデラを用いてロボットと作業環境との干渉を検査するような無駄を省き、探索効率の向上を図っている。STEP2 のS901の選択処理でも、SgGraph が参照され、
SgGraph.Cell(Sg1).AdjSGList.Cell(Arc(Sg2-Sg1)).PathToAdjSG が空ではない(つまり、既に局所経路を求めた)隣接サブゴールSg1、Sg2間はスキップされ、次の隣接サブゴールSg2、Sg3が選択される。
又、本発明の経路計画方法では、図1のフローチャートのS306の処理で、図6のようなサブゴール系列リストListOfSgSeq を選択する処理に失敗(FALSE )した場合、所定時間経過したかどうか判断される(S309)。時間切れであれば、探索失敗として終了する。時間切れで無ければ、離散化刻み幅disParaをN(整数)分割し(S310)、d−C−Lresの再形成を行って(S303)、一連の処理を継続する。
【0013】
次に、図1のフローチャートのサブゴール系列リストListOfSgSeq から、サブゴール系列SgSeq を選択する処理(S306)。図7のパラメータrParaの設定処理(S902)。サブゴール有向グラフ(図5)及びサブゴール系列リスト(図6)のデータとの関係について詳細に説明する。
STEP1 で求めたサブゴール系列SgSeq を、図6に示したサブゴール系列リストListOfSgSeq(801)の先頭に挿入する。挿入された時点では、STEP2 の実行結果に関するフラグBOOL SearchResult1、SearchResult2 、は共にTRUEとなっている。図1のS306の処理では、ListOfSgSeq の先頭要素のSearchResult1 がまずチェックされる。これがTRUEの場合は、そのサブゴール系列が選択される。つまり、STEP1 で新しいサブゴール系列を求めた場合は、必ず、それを選択する。
図7のS901の処理で、隣接サブゴールを選択する際に、隣接サブゴールへの経路の存在性を示すフラグExistanceOfPathToAdjSg1 、(図5:サブゴール有向グラフ:704)がチェックされ、このフラグがTRUEの場合、S902の処理において、パラメータのrParaは予め設定した値rParaMinに設定する。
次に、S903のSTEP2 での経路探索処理で、局所経路探索に失敗した場合、先述したようにフラグExistanceOfPathToAdjSG1 をFALSE に書換え、更に、SearchResult1 もFALSE に書換える。
STEP1(S304の処理) でサブゴール系列探索に失敗した場合、図6のサブゴール系列リストListSgSeq にストアされているサブゴール系列のフラグSearchResult1(図6:802)は全てFALSE になっている。この場合は、S306にスキップしてSearchResult2 がTRUEのサブゴール系列を選択する。このサブゴール系列は過去にSTEP2 が実行されたものであり、隣接サブゴール間のいずれかにおいてS903のSTEP2 の経路探索処理に失敗している。
SearchResult1=FALSE 、SearchResult2=TRUEのサブゴール系列を選択する時は、最もゴール配置G近くまで局所経路探索(S903)に成功し、なおかつ、その経路長が最も短いものを選択する。このようにして選択されたサブゴール系列に対して、図7のS901の処理で隣接サブゴールを選択する際、ExistanceOfPathToAdjSG1=FALSE のものが選択される。このとき同図のS902の処理で、パラメータrParaは予め設定した値、rParaMaxに設定され、S903が再実行される。
このS903の再探索に成功したら、サブゴール有向グラフの該当するExistanceOfPathToAdjSG1 をTRUEに書換える。又、S903の探索処理に失敗した場合は、サブゴール有向グラフが該当するExistanceOfPathToAdjSG2 をFALSE に書換え、図6のサブゴール系列リストのSearchResult2 もFALSE に書換える。
又、S306の処理でSearchResult1=FALSE 、SearchResult2=TRUEのサブゴール系列を選択する際、各隣接サブゴール間に対してサブゴール有向グラフの該当するExistanceOfPathToAdjSG2 をチェックし、これがFALSE のものは選択しないようにする。そしてS306は、サブゴール系列リストからサブゴールの選択に成功した場合、TRUEを返し、SearchResult2 が全てFALSE のため選択に失敗した場合はFALSE を返す。
以上、本実施の形態では、サブゴール有向グラフの隣接サブゴール間経路の存在性を示すフラグExistanceOfPathToAdjSGと、サブゴール系列リストのSTEP2 実行結果を示すフラグSearchResultをそれぞれ2つづつ使用したが、これに限定するものではなく、それらを更に多数用意することにより、rParaを多段階に変更してSTEP2 の隣接サブゴール間局所経路探索S903を実行してもよい。
【0014】
次に、図9は図1に示す経路計画方法を計算機に実装した探索結果を示す図であり、本実施の形態による効果を実証するために、2次元C空間において経路探索を実行した例を示したものである。
この例では、d−C−Hresの分解能は100(各軸0〜99の整数値)である。又、disPara=18.385としてd−C−Lresを形成している。又、rParaの設定値はrParaMin=1、rParaMax=1.2としている。但し、これらの比は限定ではない。
図9(a)では、自由空間が広くなっているため、STEP1 のサブゴール系列探索に失敗することなく、rParaMinのまま、STEP2 が実行され13回目のSTEP2 において、スタート配置Sからコール配置Gに至る経路を求められている様子を示している。
一方、図9(b)の場合は、自由空間が局所的に狭いケースなので、途中でSTEP1 (Sg1→Sg2)に失敗し、rPara=rParaMaxに変更してSTEP2 の隣接サブゴール間局所経路探索S903が実行されている。Sg1からSg2までの局所経路探索に成功した後は、STEP1 に失敗することもなくSg2→Gまで探索が進行している。なお、STEP1 ではd−C−Lresの対角線上の格子点を隣接格子点としてA* 探索を、STEP2 のS903では、d−C−Hresの対角線上の格子点を隣接格子点とはせずに、修正A* 探索を適用している。
このような本発明の経路計画法によれば、局所経路探索の探索範囲を指定するパラメータrParaを動的に変更しているため、スタート配置やゴール配置が障害物に囲まれ、非常に狭い領域を通過しないとゴール配置に到達できないような所でも、見落としがなく経路を発見することができる。
図10は比較のための従来方式の図であるが、図はパラメータd−C−Hresによる従来のC空間離散化法(修正A* 探索)をそのまま適用した探索結果を示す。同図の(a)、(b)の障害物形状は、それぞれ図9(a)、(b)の場合と同じである。
図9と図10を比較すると、本発明の経路計画方法は従来の方法に比べて探索領域が大幅に削減されていることが分かる。したがって、本発明の経路計画方法によれば、探索効率が向上し、探索精度が上がり、経路を高速に求めることができる。
また、ここまでは説明の都合上、2次元C空間を例にとって説明してきたが、勿論、本発明の経路計画方法は3次元以上のC空間に対してもそのまま適用可能である。
【0015】
次に、本発明の第2の実施の形態について図を参照して説明する。
図11は本発明の第2の実施の形態に係るロボットの大域動作経路計画制御装置のブロック図である。
図11において、1301はロボットとその作業環境の幾何モデルを入力するロボット・環境モデル入力手段であり、1302はロボット・環境モデル入力手段1301がが出力する幾何モデルを記憶する幾何モデル記憶手段である。1303は幾何モデル記憶手段1302の情報を利用してロボットと環境との干渉を検査する干渉検査手段である。
1304はロボットのスタート配置とゴール配置およびその他のパラメータを入力するスタート・ゴール配置パラメータ入力手段である。1305はパラメータ入力手段1304が出力するパラメータを設定、あるいは探索の状況に応じて変更するパラメータ設定・変更手段であり、1306はパラメータ設定・変更手段1305によって設定されたパラメータを用いて、サブゴール系列探索のための離散化配置空間を設定する離散化配置空間設定手段である。1307は離散化配置空間設定手段1306によって決められた離散化配置空間において、干渉検査手段1303の干渉検査結果をを利用してサブゴールの系列を探索するサブゴール系列探索手段である。
1308はサブゴール系列探索手段1307によって生成されたサブゴールおよびその候補を有向グラフの形式で記憶するサブゴール有向グラフ記憶手段である。1309はサブゴール系列探索手段1307によって得られたサブゴール系列をリストの形式で記憶するサブゴール系列リスト記憶手段である。1310はサブゴール系列リスト記憶手段1309が記憶している情報から1つのサブゴール系列を選択するサブゴール系列選択手段である。1311はサブゴール系列選択手段1310によって選ばれたサブゴール系列を一時的に記憶しておくサブゴール系列一時記憶手段である。1312はサブゴール系列選択手段1310によって選ばれ、サブゴール系列一時記憶手段1311に記憶されているサブゴール系列から2つの隣接サブゴールを選択する隣接サブゴール選択手段である。
1313は隣接サブゴール選択手段1312から得られる2つの隣接サブゴール間の局所経路を探索する隣接サブゴール間経路探索手段であり、1314は隣接サブゴール間経路探索手段1313が経路を探索する時に探索範囲を制限する探索範囲制限手段である。1315はサブゴール有向グラフ記憶手段1308に記憶されている情報とサブゴール系列一時記憶手段1311の情報を受けて、スタート配置からゴール位置に至る連続した経路を記憶する経路記憶手段であり、1316は経路記憶手段1315が記憶している経路を出力する経路出力手段である。
【0016】
つぎに以上のような構成の制御装置の動作について説明する。
制御装置全体の動作については、前実施の形態で示した図1のフローチャートの処理のSTEP1 、STEP2 による経路探索が行われるが、以下、その大略要点について簡単に説明するる。
スタート・ゴール配置パラメータ入力手段1304、パラメータ設定・変更手段1305、離散化配置空間設定手段1306、において、スタート配置S、ゴール配置Gに加え、STEP1 の場合のパラメータdisPara、STEP2 において探索空間を制限するパラメータrParaMin、rParaMax等の設定が行われ、サブゴール系列探索手段1307によりSTEP1 による経路探索が実行される。
サブゴール系列探索手段1307により探索されたサブゴール系列および候補は、サブゴール有向グラフ記憶手段に、図5に示したようなデータ構造で記憶される。
又、探索されたサブゴール系列をリストの形式で、図6に示すようなデータ構造としてサブゴール系列リスト記憶手段1309に記憶される。
次に、サブゴールド系列リスト記憶手段に記憶している情報から1つのサブゴール系列を、サブゴール系列選択手段で選択してサブゴール系列一時記憶手段1311に記憶させ、そこから隣接サブゴール選択手段1312が2つの隣接サブゴールを選択する。
選択された2つの隣接サブゴール間の局所経路を、隣接サブゴール間経路探索手段1313がSTEP2 により探索する。この場合に探索範囲制限手段1314はパラメータ設定手段1305よりパラメータrPara等を参照し、図8に示すような楕円体領域を用いて探索範囲Srng等を演算して探索範囲を制限する。
隣接サブゴール間経路探索手段1313による探索結果は、サブゴール有向グラフ記憶手段1308に記憶される。又、この間の結果によっては、バックトラッキングや再探索等の繰り返し処理も行われる。
最後に、サブゴール有向グラフ記憶手段1308の情報と、サブゴール系列一時記憶手段1311の情報から、スタート配置S→ゴール配置Gに至る連続経路を記憶している経路記憶手段1315より経路出力手段1316へ経路情報を出力してロボットを障害物と干渉しないように動作させる。
このように、第2の実施の形態によれば、動作については説明の都合上2次元空間経路探索を例に説明したが、勿論3次元以上のC空間についてもそのまま適用可能であり、経路の探索効率が向上して経路の見落としが少なくなり、かつ、ロボット経路を高速で求めることが可能になる。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ロボットのスタート配置とゴール配置が与えられた時、その間を大まかに分割するSTEP1 の探索処理により離散化C空間を形成してグラフ探索手法を用いてサブゴール系列を探索し、求められたサブゴール間に、STEP2 の探索処理による、更に、微小な間隔の格子点を持つ離散化C空間を形成してグラフ探索手法を用いて局所経路を求めるという2段階の経路探索を実行するので、探索空間が大幅に抑制されて探索効率が向上し、ロボットの制御に関するリソース消費を抑えて全体として性能を向上させるという効果がある。
更に、経路探索処理についても、STEP1 による探索結果をサブゴール系列リストに格納し、それを用いてSTEP2 の局所経路探索を実行し結果をサブゴール有向グラフに反映させて、無駄を省いた局所経路探索に必要最小限な情報をストアすることでデータ処理の効率化を図り、STEP2 の探索が失敗した場合にも、バックトラッキング(再探索)を繰り返し実行するので、探索精度が向上し、3次元作業空間で自由度の大きな多関節マニュピレータに対しても、高速で実用的な経路計画が実現できるという効果がある。
更に、STEP1 の探索が成功した場合は、求めたサブゴール系列をサブゴール系列リストに保存してパラメータrParaMinを用いてSTEP2 を実行し、STEP1 の探索が失敗した場合には、探索範囲を広くするパラメータrParaMaxによりSTEP2 を実行するというように、局所経路探索の探索範囲を動的に変更する探索を行っているので、自由空間が非常に狭くなっている場合でも、経路を見落とす可能性が小さくなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るロボットの大域動作経路計画方法の処理のフローチャートである。
【図2】図1に示す離散化C空間構成法とサブゴール系列探索結果を示す図である。
【図3】図1に示すSTEP1 の処理の内部フローチャートである。
【図4】図3に示すグラフ探索に用いる連結リストのデータ構造例を示す図である。
【図5】図3に示すサブゴール有向グラフのデータ構造を示す図である。
【図6】図1に示すサブゴール系列リストのデータ構造を示す図である。
【図7】図1に示すSTEP2 の内部フローチャートである。
【図8】図7に示す経路探索範囲を制限する局所領域を示す図である。
【図9】図1に示す経路計画方法を計算機に実装した探索結果を示す図である。
【図10】図9に示す経路探索結果の比較図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係るロボットの大域動作経路計画制御装置のブロック図である。
【図12】従来のロボットが置かれている座標系およびロボットの配置空間を示す図である。
【図13】従来の2次元離散化C空間と経路探索の進行図である。
【図14】従来の多数の移動物体を伴うシステムの移動計画および制御方法のシステム構成ブロック図である。
【符号の説明】
101 3自由度マニピュレータ
102 3自由度移動ロボット
103 2次元作業空間
104 2次元作業空間の障害物
105、205、404、1004 C空間の障害物
201 2次元C空間
202 2次元離散化C空間
203、401 スタート配置
204、402 ゴール配置
206 展開されたノード
207 未展開ノード
208 ロボットと障害物が干渉した未展開ノード
403 離散化間隔
405 サブゴール
601 連結リスト
602 連結リストのセル
603 グラフ探索に用いる連結リスト
604 グラフ探索に用いる連結リストのセル
701 生成されたブゴールおよび候補を格納する連結リスト
702 サブゴールおよびその候補を格納する連結リストのセル
703 隣接サブゴールに関する情報を格納する連結リストのセル
704 隣接サブゴールに関する情報を格納する連結リストのセル
801 サブゴール系列リストの連結リストによる実現
802 サブゴール系列リストのセル
803 サブゴール系列の連結リストによる実現
804 サブゴール系列のセル
1001 探索範囲を制限する楕円体領域
1002 サブゴールSg1
1003 サブゴールSg2
1005 隣接サブゴール間局所経路
1006 楕円体領域C空間障害物で囲まれた閉領域
1301 ロボット・環境モデル入力手段
1302 幾何モデル記憶手段
1303 干渉検査手段
1304 スタート・ゴール配置パラメータ入力手段
1305 パラメータ設定・変更手段
1306 離散化配置空間設定手段
1307 サブゴール系列探索手段
1308 サブゴール有向グラフ記憶手段
1309 サブゴール系列リスト記憶手段
1310 サブゴール系列選択手段
1311 サブゴール系列一時記憶手段
1312 隣接サブゴール選択手段
1313 隣接サブゴール間経路探索手段
1314 探索範囲制限手段
1315 経路記憶手段
1316 経路出力手段

Claims (7)

  1. ロボットのスタート配置とゴール配置ロボットの作業環境の幾何学情報と前記作業環境にある障害物の幾何学的形状及び配置とに基づいて前記ロボットと障害物が干渉を起こさないように前記スタート配置から前記ゴール配置へ至る非干渉経路を計画するロボットの大域動作経路計画方法において、
    ステップ1として、
    前記ロボットの配置空間に、第1間隔で離散した複数の格子点と前記スタート配置および前記ゴール配置とで構成される第1経由点補を形成し、
    前記障害物とロボットが干渉しない前記第1経由点候補の中から、前記スタート配置か前記ゴール配置へ至る前記第1経由点候補の経路を第1経由点系列として求め、
    ステップ2として、
    前記ステップ1で求められた前記第1経由点系列において、互いに隣接する一対の第1経由点について、前記一対の第1経由点を包含する探索範囲を設定し、
    前記探索範囲において前記第1間隔よりも小さい微小な第2間隔で離散した複数の格子点である第2経由点候補を形成し、
    前記障害物とロボットが干渉しない前記第2経由点候補の中から、前記一対の第1経由点の一方から他方へ至る前記第2経由点候補の経路を第2経由点系列として求め、
    ステップ3として、
    前記ステップ2において前記探索範囲に前記第2経由点系列が存在しない場合は、前記ステップ1に戻り、前記ステップ2において前記第2経由点系列が存在しなかった前記一対の第1経由点を含まない新たな第1経由点系列を求め、再びステップ2に移り、
    記ステップ1から前記ステップ3までの処理を前記第1経由点系列の全ての前記一対の第1経由点について前記第2経由点系列が求まるまで繰り返し、スタート配置からゴール配置に至る前記第2経由点列を前記非干渉経路とする、
    ことを特徴とするロボットの大域動作経路計画方法。
  2. 前記ステップ2の前記探索範囲は、前記一対の第1経由点を包含する楕円体領域に含まれる
    ことを特徴とする請求項記載のロボットの大域動作経路計画方法。
  3. 前記ステップ1で求めた前記第1経由点系列を全てリストに保存しておき、
    ステップ1の経由点系列探索に成功した場合は、その経由点系列に対して前記ステップ2を実行し、
    ステップ1の経由点系列探索に失敗した場合は、経由点系列のリストの中から経由点系列を適当に1つ選び出し、
    過去ステップ2において前記探索範囲に前記第2経由点系列が存在しなかった場合は、前回よりも前記探索範囲を広く設定する
    とを特徴とする請求項又は記載のロボットの大域動作経路計画方法。
  4. 前記第1経由点系列の前記リストから前記第1経由点系列を1つ選択する際に、最も前記ゴール配置近くまで前記ステップ2の前記第2経由点系列が求められ、かつ最もその経路長が短いものを優先的に選択する
    ことを特徴とする請求項記載のロボットの大域動作経路計画方法。
  5. 前記ステップ2において、前記探索範囲を予め設定した最大範囲にした状態で前記探索範囲に前記第2経由点系列が存在しなかった場合、当該経由点系列を前記第1経由点系列の前記リストから除外す
    ことを特徴とする請求項又は記載のロボットの大域動作経路計画方法。
  6. 前記第1経由点系列の前記リストに記憶された前記第1経由点系列の全てにおいて前記非干渉経路を求められない場合、
    前記第1間隔を整数個に分割してより小さい間隔をあらたな第1間隔として第1経由点候補を形成して前記ステップ1を実行する
    ことを特徴とする請求項のいずれか1項記載のロボットの大域動作経路計画方法。
  7. 請求項1記載のロボットの大域動作経路計画方法を実施するためのロボットの大域動作経路計画装置であって、
    前記ロボットの前記スタート配置と、前記ゴール配置と、前記ロボットの作業環境の前記幾何学情報と、前記作業環境にある前記障害物の幾何学的形状及び配置と、を入力するための入力手段と、
    前記入力手段により入力された情報に基づいて前記ステップ1から前記ステップ3までの処理を実行する計算機とを備えている
    ことを特徴とするロボットの大域動作経路計画制御装置。
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