JP4244409B2 - 指紋照合装置と指紋照合方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、採取した指紋と、予め定められている参照用の指紋とを比較することにより、採取した指紋の照合を行う指紋照合装置と指紋照合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の情報処理技術の普及に伴って、システムの管理や安全性の確保が問題となっている。現在、たとえば情報処理の分野では、使用者が直接暗証番号の入力をしたり、暗証番号等を記録した磁気カードやICカード(集積回路を有するカード)等を用いて、各個人の識別を行うことが一般的に採用されている。また個人の生活環境下においては、住宅、車、ロッカー等の鍵等の使用安全性が注目されている。
しかし、従来の安全対策では、使用者が暗証番号を忘れたり、鍵やカードの紛失及び盗難や偽造される等の恐れがある。そこでその改善策として、個人の人間固有で生涯変わらない指紋に着目して、その手指の指紋パターンをあらかじめ記録されている参照用の指紋パターンと照合することにより、システムの管理や安全性の確保を図ることが提唱されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
銀行のATM(現金自動入出金機)を始めとして、クレジットカード等我々の回りには、秘密情報であるパスワードを必要とするシステムが氾濫している。この中で、そのパスワードを忘れない為に、どうしても本人に関係した番号、例えば生年月日、電話番号、住所等の番号を使用することが多い。
ところが、現在のコンピュータを駆使すると、個人が特定されるだけで、使っているパスワードをいともたやすく割り出せると言われている。今後ますます、これに絡んだ犯罪が発生することが予想される。
【0004】
さらに電子マネーや電子決済が実際に行われようとしている。それを実現する為に公開鍵暗号法が使用されようとしている。この技術そのものは大変優れており、この技術がなかった場合前記電子マネーや電子決済の実現はないかもしれない。しかし、残念ながらこの場合に作成される暗号キーも現在の技術では、CPU内に記録するか、ICカード等に2次記憶媒体に記録しておき、パスワードにより読み出す以外に方法がないのが現状である。
【0005】
また多くのメーカでは、コンピュータの著しい進歩を利用し、バイオメトリックスを使った指紋による本人認証をコンピュータ本体で行うことで、低価格な本人認証システムを商品化している。この場合、パスワードを必要としないので、前記の様な問題は回避できる。しかしながら、指紋の特徴点データはCPU内に記録しており、知識を持ったエンジニアであれば、いとも簡単に、解析することが可能である。
そこで本発明は上記課題を解消し、本人認証が指紋を用いてできたのちにパスワードや暗号キー等の秘密情報を読み出すことができる指紋照合装置と指紋照合方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明にあっては、採取した指紋と、予め定められている参照用の指紋とを比較することにより、採取した指紋の照合を行う指紋照合装置であり、
指紋を指から採取する指紋採取部と、
指紋照合装置を使用しようとする使用者の予め定められている指紋の特徴点データを記録する第1のメモリ領域と、使用者の秘密情報を特徴点データと対応付けて記録するための第2のメモリ領域とからなる記録領域を1または複数領域有する情報記録手段と、
指紋採取部で採取した指紋のデータと、情報記録手段における予め定められている参照用の指紋の特徴点データとを照合して指紋が一致するかどうかを判断する照合部と、
照合部が指紋の一致を判断して使用者が本人であると認証した場合に、情報記録手段に記録されている使用者の秘密情報を情報記録手段から初めて読み出せる操作手段と、
を備え、
予め定められている指紋の特徴点データを取得する際に、操作手段によって指定された記録領域に他のデータが記録されている場合には、予め他のデータを削除し、
操作手段によって指定された記録領域に予め定められている指紋の特徴点データを記録する
指紋照合装置により、達成される。
【0007】
本発明の指紋照合装置では、指紋照合装置を使用しようとする使用者の指紋の特徴点データを記録する第1のメモリ領域と、第1のメモリ領域に記録された使用者の指紋の特徴点データに対応する秘密情報を記録する第2のメモリ領域とからなる記録領域を1または複数有する情報記録手段のうち、予め一つの記録領域が指定され、指定された記録領域にデータが記憶されている場合には、指定された記録領域に記憶されたデータを削除し、
指紋を採取して、新たな指紋の参照用の特徴点データを得て、
取得ステップにおいて得た指紋の参照用の特徴点データを、指定された記録領域の第1のメモリ領域に記録し、
指紋の参照用の特徴点データに対応する使用者の秘密情報を、指定された記録領域の第2のメモリ領域に記録し、
指紋を採取して、比較しようとする指紋の特徴点データを得て、
第2の取得ステップにおいて採取した比較しようとする指紋の特徴点データと、情報記録手段に記録された予め定められている参照用の指紋の特徴点データとを照合して指紋が一致するかどうかを判断する。
これにより、操作手段は、照合部が指紋の一致を判断して使用者が本人であると認証した場合に、情報記録手段に記録されている使用者の秘密情報を情報記録手段から初めて読み出せるようになっている。これにより、使用者が本人であると認証した場合に限って、情報記録手段に記録されている使用者の秘密情報を初めて読み出せるので、使用者が本人でない場合には、使用者の秘密情報を読み出すことができないので盗まれる可能性がなくなる。
【0008】
本発明の指紋照合装置において、好ましくは情報記録手段に記録されている使用者の秘密情報を初めて読みだすことができるのは、指紋の一致を判断して使用者の本人認証ができた直後に一回のみである。
これにより、本人であると認証した直後に一回のみ使用者の秘密情報を初めて読み出すことができる。このために秘密情報は一回のみの読み出しをするだけであるので、秘密情報が盗まれるのを防ぐことができる。
【0009】
本発明の指紋照合装置において、好ましくは予め定められている指紋の特徴点データが情報記録手段に記録された直後に、一回のみ情報記録手段に記録されている使用者の秘密情報を書換え可能である。
これにより、一回のみ情報記録手段に記録されている使用者の秘密情報を、予め定められている指紋の特徴点データが情報記録手段に記録された直後に書換えできることから、その本人の秘密情報をその本人以外の他人が故意に、もしくは誤って書き換えることを防ぐことができる。
【0010】
本発明の指紋照合装置において、好ましくは情報記録手段は、指紋照合装置を使用しようとする使用者の秘密情報を記録する際に、使用者の秘密情報の容量によりメモリー容量を可変自在であるメモリを備える。
これにより、使用者の秘密情報の容量によりメモリの容量を変えることができるので、使用者の秘密情報を確実に記録させることができる。
【0011】
本発明において、好ましくは情報記録手段のメモリは、フラッシュ読み出し専用メモリであり、秘密情報としては、パスワード又は暗号キーの少なくとも一方である。
【0012】
上記目的は、本発明にあっては、採取した指紋と、予め定められている指紋の特徴点データとを比較することにより、採取した指紋の照合を行う指紋照合装置であり、指紋採取部により指紋を採取して参照用の特徴点データを得て情報記録手段に記録する特徴点取得ステップと、情報記録手段の指定されたインデックスに、使用者の秘密情報を記録する記録ステップと、指紋採取部で採取した比較しようとする指紋のデータと、情報記録手段における予め定められている参照用の指紋の特徴点データを照合して指紋の一致するかどうかを判断する照合判断ステップと、照合判断ステップにおいて指紋が一致して使用者が本人であると認証した場合に、情報記録手段に記録されている使用者の秘密情報を情報記録手段から初めて読み出せる読み出しステップと、を有することを特徴とする指紋照合方法により、達成される。
これにより、使用者が本人であると認証した場合に限って情報記録手段に記録されている使用者の秘密情報を初めて読み出せるので、使用者が本人でない場合には、使用者のパスワードと暗号キーを読み出すことができないので盗まれる可能性がなくなる。
【0013】
本発明の指紋照合方法において、読み出しステップでは、情報記録手段に記録されている使用者の秘密情報を初めて読みだすことができるのは、指紋の一致を判断して使用者の本人認証ができた直後に一回のみである。
これにより、使用者が本人でない場合に、たとえばその直前に認証した人の秘密情報を盗み出すことは不可能になる。さらに誤って使用者以外に秘密情報を読み出すことが不可能になる。
【0014】
本発明の指紋照合方法において、好ましくは予め定められている参照用の指紋の特徴点データが情報記録手段に記録された直後に、一回のみ情報記録手段に記録されている使用者の秘密情報を書換え可能である。
その本人の秘密情報をその本人以外の他人が故意に、もしくは誤って書き換えることを防ぐことができる。
【0015】
本発明の指紋照合方法において、好ましくは情報記録手段は、指紋照合装置を使用しようとする使用者の秘密情報を記録する際に、使用者の秘密情報の容量によりメモリー容量を可変自在であるメモリを備える。
これにより、使用者の秘密情報の容量が大きい場合にも対応が可能になる(この場合全体の指紋登録本数が減ることになる)。具体的には、暗号キーおよびそれに付属するデータは年々増える傾向にある。この様なことへの対応が可能である。
【0016】
本発明の指紋照合方法において、好ましくは情報記録手段のメモリは、フラッシュ読み出し専用メモリであり、秘密情報は好ましくはパスワード又は暗号キーの少なくとも一方である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0018】
図1は、本発明の指紋照合装置10の好ましい実施の形態を示している。この指紋照合装置10は、概略的には指紋照合器12と操作手段14を備えている。操作手段14は指紋照合器12に対して外付けで電気的に接続するようになっている。
この操作手段14はホストコンピュータとも呼ばれており、ディスプレイ16、本体18、キーボード20、ポインティングデバイス22等を有している。
本体18は、指紋照合器12のドライバ24に対して、通信線26により接続されている。この通信線26は、例えばRS232Cを用いることができ、ドライバ24はRS232C用のドライバである。
【0019】
指紋照合器12は、指紋採取部30、情報記録手段としてのフラッシュROM(リードオンリメモリ)32、照合部としての照合コントローラ34、その他RAM(ランダムアクセスメモリ)36、プログラム用RAM(ランダムアクセスメモリ)38、プログラム用フラッシュROM(リードオンリメモリ)40、CPU(中央処理装置)42、そして上述したドライバ24等を有している。
指紋採取部30は、LED(発光ダイオード)50、プリズム52、レンズ鏡筒53、CCDカメラ(電荷結合素子カメラ)54、A/D変換器(アナログ/デジタル変換器)56を有している。
【0020】
LED50は、プリズム52側に指紋読取り用の光Lを供給する。プリズム52は、指Fの指紋60を載せるための指紋採取面52Aを有している。指Fの指紋60がこの指紋採取面52Aに載ると、LED50からの光Lが指紋60に照射される。そしてその反射光L1が、指紋60の情報を含んだ状態で、レンズ鏡筒53に達し、レンズ鏡筒53は、この反射光L1をCCDカメラ54に光学的に送る。
CCDカメラ54は、送られて来た反射光L1を光−電気変換して、A/D変換器56に送る。A/D変換器56は、CCDカメラ54の電気信号ESを、アナログ/デジタル変換して、照合コントローラ34に送る。
照合コントローラ34は、A/D変換器56から送られてくるデジタル信号の指紋60の情報の内の特徴点データを抽出して、フラッシュROM32に記録させる。
【0021】
採取した指紋60の特徴点データについて簡単に説明する。たとえば、指紋60の指紋パターンの隆起部分は黒い線となり、谷部分は明るい部分となる。照合コントローラ34では、CCDカメラ54とA/D変換器56により隆起部分と谷部分を二値化した画像として得られる。
【0022】
図1の照合コントローラ34はバスBAを介してフラッシュROM32とRAM36に接続されている。
フラッシュROM32は、情報記録手段であるが、予め定められている指紋の特徴点データを記録することができる。しかもこのフラッシュROM32は、指紋照合装置を使用しようとする使用者の秘密情報、たとえば好ましくはパスワードと暗号キーの少なくとも一方を記録することができる。
フラッシュROM32は、例えば4MBitの容量のものを用いることができ、例えば図2に示すようなインデックス#1,#2,・・・インデックス#999,インデックス#1000といったようにインデックス番号を備えている。
各インデックス番号に対応して、指紋テンプレートエリアとアトリビュートエリアを備えている。インデックス#1は指紋テンプレートエリア100とアトリビュートエリア101を有し、指紋テンプレートエリア100は、固定メモリ部であり、例えば256Byteの容量を有している。この指紋テンプレートエリア100は、図1の指紋60の特徴点データ(テンプレートデータとも呼ばれている)を記録する領域である。
アトリビュートエリア101は、可変メモリ部であり、例えば256Byteの容量を有している。アトリビュートエリア101は、使用者の個人的な秘密情報、たとえばパスワードあるいは暗号キーを記憶させる部分である。
【0023】
図1のRAM36には、照合コントローラ34における照合動作をさせるためのプログラムを備えるランダムアクセスメモリである。
CPU42、プログラム用RAM38、プログラム用フラッシュROM40は、バスBA1により、照合コントローラ34に接続されている。
図1のCPU42は、ドライバ24を介して操作手段14の通信線26に接続されている。プログラム用フラッシュROM40から必要なプログラムがプログラム用RAM38 に送られ、CPU42は、プログラム用RAM38に記録されているプログラムに従って、照合コントローラ34とホストコンピュータである操作手段14との間の必要な動作を行うことができる。
【0024】
次に、参照用の指紋の登録と、実際にその参照用の指紋の登録に基づいて指紋の照合を行う動作例について説明する。
(1)指紋の登録について
図1、図2及び図3を参照する。図1の操作手段14(ホストコンピュータ)は、指紋の登録コマンドを指紋照合器12側に発行する前に、登録用に指定する図2に示すインデックス内の全てのデータを削除しなければならない。
なぜならば、以前の指紋のデータ及びアトリビュート上の秘密情報が残っている場合にはそれを削除しなければならないからである。
従って、操作手段14が指紋照合器12のCPU42側に対して指紋の登録コマンドを発行する前に、図3のステップS1で示すように、操作手段14は指紋照合器12のCPU42側に指定のインデックス番号とともに削除コマンドを発行する。ステップS1において、指定インデックス番号と削除コマンドの発行の結果、インデックス内の全てのデータの削除がOKならば、図3のステップS2の登録動作に入る。
【0025】
ステップS2では、操作手段(ホストコンピュータ)14は、指紋照合器12のCPU42に対して登録コマンドとともに指定インデックス番号を発行する。ステップS3では、指紋照合器12のCPU42は、この登録コマンドと指定インデックス番号の発行にともない、図1のLED50を点灯して、指Fの指紋60を光学的に読み取る。すなわち、指Fの指紋60を指紋採取面52Aに載せることにより、LED50の光Lが指紋60のところで反射して、指紋60の情報を含む反射光L1となってレンズ鏡筒53を通りCCDカメラ54で受光される。
CCDカメラ54で取り込んだ指紋60のパターンのデータは、A/D変換器56でアナログ/デジタル変換し、デジタライズしたデータの内の特徴点データ(テンプレートと呼んでいる)に当たる一部の情報(例えば256Byte)を、照合コントローラ34がフラッシュROM32の図2に示す指定のインデックス番号に記録する。
例えば、この指紋60の特徴点データは、図2のフラッシュROM32のインデックス#1に記録される。指紋60の参照用の特徴点データは、たとえばインデックス#1の指紋テンプレートエリア100に記録される。
この記録結果は、ホストコンピュータである操作手段14側にCPU42から送られる。
【0026】
図3のステップS4では、操作手段14において、上述した指紋の登録(参照用の指紋の登録)の結果がOKの場合には、操作手段14の本体18側から、CPU42、照合コントローラ34を介してフラッシュROM32に対して使用者のパスワードあるいは暗号キーを送る。このパスワードあるいは暗号キーの少なくとも一方のデータは、図2の例えばインデックス#1のアトリビュートエリア101に記録される。
ここで、パスワードとは、アプリケーションプログラムを起動するための本人ID(Identification)を指す。例えばホストサーバへ入いるための本人ID、例えば金融関係であれば、ある種の承認作業をするための本人IDである。
暗号キーとは、例えば暗号化されたメールを開くための暗号キー、例えばメールを暗号化するための秘密キー、例えばデジタルサインを確認又は暗号化するための秘密キーを指す。
いずれにしてもアトリビュートエリア101に対しては、パスワードあるいは暗号キーの一方あるいは両方を記録させることができる。
このようにして指Fの指紋60を光学的に採取して指紋テンプレートエリア100に記録された特徴点データは、テンプレートデータとも呼ばれており、後で使用する指紋照合の際の参照用のデータである。
ステップS3は特徴点データ(テンプレートデータ)取得ステップと呼んでおり、ステップS4は記録ステップと呼んでいる。
指紋の登録した時には、好ましくは登録直後に一回のみパスワードあるいは暗号キーの一方又は両方の登録ができる。
【0027】
指紋の照合について
指紋の照合について、図1、図2及び図4を参照して説明する。
図4のステップS10において、ホストコンピュータである操作手段14が、照合コマンドとともに指定のインデックス番号を指紋照合器12のCPU42に発行する。この照合コマンドと指定のインデックス番号の発行に従って、CPU42は指紋照合器12のLED50を点灯して、照合しようとする指F(本人の指であるか他人の指であるかこの時点では不明)を光学的に読み取る。
すなわち、上述した指紋の登録の場合と同様に、LED50の光Lが指紋60で反射して指紋60の情報を含む反射光L1となり、この反射光L1がレンズ鏡筒53を介してCCDカメラ54により光学的に取り込まれる。取り込まれた指紋のデータは、電気信号ESとしてA/D変換器56でアナログ/デジタル変換されて照合コントローラ34に送られる。
【0028】
ステップS11(照合判断ステップ)において、照合コントローラ34は、送られてきた照合しようとする指紋の特徴点データと、すでに予めフラッシュROM32の指紋テンプレート100に記録されている参照用の指紋の特徴点データとを照合をする。
この照合の結果は、CPU42側から操作手段14側に送られる。
【0029】
図4のステップS11(照合判断ステップ)において、照合しようとする指紋の特徴点データと、フラッシュROM32にある参照用の指紋の特徴点データとの照合により、指Fの指紋60が本人の指であると判断する場合(本人認証できた)には、ステップS12の読み出しステップに移るが、照合の結果不一致である場合には本人認証できないとして終了してしまう。
【0030】
図4のステップS12の読み出しステップでは、操作手段14が、上述した指紋照合結果がOKの場合に、その指定インデックスに対応するアトリビュートエリア内のデータを読み取る。CPU42が、図2の例えばインデックス#1の指紋テンプレートエリア100に付随するアトリビュートエリア101に記録されているパスワードまたは暗号キーの少なくとも一方のデータを、CPU42が、操作手段14側に送ることで、操作手段14は、このデータに基づきある種のアプリケーションを起動させる。
このアトリビュートエリア101内のパスワードあるいは暗号キーの少なくとも一方のデータは、好ましくは照合結果がOKの場合の直後に一回のみ読み出し可能になっている。このようにすることで、本人のパスワードあるいは暗号キーが盗まれにくくなる。
【0031】
いずれにしても、アトリビュートエリア101内のパスワードまたは暗号キーのデータは、上述したように指紋の照合がOKにならないと、すなわち指紋による本人の認証ができない場合には、ホストコンピュータである操作手段14から読み出せないようになっている。
このことから、指紋照合による本人認証を前提として、パスワードあるいは暗号キーの少なくとも一方を本人ですら知る必要もなく、また忘れた場合にもシステムへの対応が可能なことから、パスワードや暗号キーのセキリュティーを完全に保つことができる。
【0032】
パスワードや暗号キーの容量が大きい場合には、アトリビュートエリアは、その容量を変えることができる。例えば図2においてインデックス#2の場合には、指紋テンプレートエリア100Aに付随するアトリビュートエリア101Aは、例えば1KByteであり、インデックス#999の場合には、指紋テンプレートエリア100Bに付随するアトリビュートエリア101Bは、2KByteの容量を有している。
【0033】
またフラッシュROM(フラッシュ・リードオンリメモリ)32は、電気的に一括消去・再書き込み可能な読み出し専用メモリであるが、これに限らず他の種類のメモリを用いることもできる。例えばNVRAM(Nonvolatilerandom−acces memory)やバックアップRAM等の不揮発性メモリ等を使用することも可能である。
【0034】
本発明の実施の形態の指紋照合装置では、指紋の特徴点データ(以後テンプレートと呼ぶ)を記録する為のフラッシュROMを指紋照合器内に内蔵している。この指紋照合装置においては前記テンプレートの付属として、パスワードや暗号キーのような秘密情報を記録するためにフラッシュROMを指紋照合器内に内蔵している。
指紋照合が行われた結果、本人と認証できた場合にのみ、フラッシュROM内のパスワードや暗号キーを、初めて読み出すことができる。
さらに、前記パスワードや暗号キーのような秘密情報の読み出しは、好ましくは照合ができた直後の一回のみ可能である。
【0035】
指紋の登録をする時には、好ましくは指紋登録が行われた直後の一回のみパスワードや暗号キーのような秘密情報書き込みが可能である。
パスワードや暗号キーのような秘密情報は、システムによってその大きさ(容量)が異なる。本発明の実施の形態の指紋照合装置は、それらに対応するために、パスワードや暗号キー等の秘密情報を記録するための付属メモリの容量を可変にすることができる。
【0036】
コンピュータが進歩するにつれ、電子マネーを始めとしてメール、電子決済データ等の暗号化、最近では公開暗号法という、さらに強力な物も出始めている。この様な技術の進歩により犯罪を未然に防ごうという動きが多くなっている。ところが、どんなに強力な暗号化ができたとしても、その暗号キーを安全にしまう箱が無いと言うのが現状である。本発明は、この問題を解決するものであり、パスワードや暗号キーのような秘密情報は指紋照合により本人認証ができないと読み出せないようになっている。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、本人認証が指紋を用いてできたのちにパスワードや暗号キー等の秘密情報を読み出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の指紋照合装置の好ましい実施の形態を示す図。
【図2】図1の指紋照合装置のフラッシュROMの構成例を示す図。
【図3】指紋の登録の動作例を示す図。
【図4】指紋の照合の動作例を示す図。
【符号の説明】
10・・・指紋照合装置、12・・・指紋照合器、14・・・操作手段(ホストコンピュータ)、30・・・指紋採取部、34・・・照合コントローラ(照合部)、32・・・フラッシュROM(情報記録手段)
Claims (10)
- 採取した指紋と、予め定められている参照用の指紋とを比較することにより、採取した指紋の照合を行う指紋照合装置であり、
指紋を指から採取する指紋採取部と、
上記指紋照合装置を使用しようとする使用者の予め定められている指紋の特徴点データを記録する第1のメモリ領域と、第1のメモリ領域に記録された上記予め定められている指紋の特徴点データに対応する上記使用者の秘密情報を記録する第2のメモリ領域とからなる記録領域を1または複数有する情報記録手段と、
指紋採取部で採取した上記指紋のデータと、上記情報記録手段における上記予め定められている参照用の指紋の上記特徴点データとを照合して指紋が一致するかどうかを判断する照合部と、
上記照合部が指紋の一致を判断して使用者が本人であると認証した場合に、情報記録手段に記録されている上記使用者の上記秘密情報を上記情報記録手段から初めて読み出せる操作手段と、
を備え、
上記予め定められている指紋の特徴点データを取得する際に、上記操作手段によって指定された上記記録領域に他のデータが記録されている場合には、予め上記他のデータを削除し、
上記操作手段によって指定された上記記録領域に上記予め定められている指紋の特徴点データを記録する
指紋照合装置。 - 上記情報記録手段に記録されている上記使用者の上記秘密情報を初めて読みだすことができるのは、指紋の一致を判断して使用者の本人認証ができた直後に一回のみである請求項1に記載の指紋照合装置。
- 上記予め定められている指紋の特徴点データが上記情報記録手段に記録された直後に、一回のみ上記情報記録手段に記録されている上記使用者の上記秘密情報を書換え可能である請求項1に記載の指紋照合装置。
- 上記第2のメモリ領域は、上記指紋照合装置を使用しようとする使用者の秘密情報を記録する際に、上記使用者の上記秘密情報の容量によりメモリ容量を可変自在とする請求項1に記載の指紋照合装置。
- 上記情報記録手段の上記メモリはフラッシュ読み出し専用メモリであり、上記秘密情報はパスワード又は暗号キーの少なくとも一方である請求項1に記載の指紋照合装置。
- 上記指紋照合装置を使用しようとする使用者の指紋の特徴点データを記録する第1のメモリ領域と、第1のメモリ領域に記録された上記使用者の上記指紋の特徴点データに対応する秘密情報を記録する第2のメモリ領域とからなる記録領域を1または複数有する情報記録手段のうち、予め一つの記録領域が指定され、指定された記録領域にデータが記憶されている場合には、上記指定された記録領域に記憶された上記データを削除する削除のステップと、
指紋を採取して、新たな指紋の参照用の特徴点データを得る第1の取得ステップと、
上記取得ステップにおいて得た上記指紋の参照用の特徴点データを、上記指定された記録領域の第1のメモリ領域に記録する第1の記録ステップと、
上記指紋の参照用の特徴点データに対応する使用者の秘密情報を、上記指定された記録領域の第2のメモリ領域に記録する第2の記録ステップと、
指紋を採取して、比較しようとする指紋の特徴点データを得る第2の取得ステップと、
第2の取得ステップにおいて採取した上記比較しようとする指紋の特徴点データと、上記情報記録手段に記録された上記予め定められている参照用の指紋の特徴点データとを照合して指紋が一致するかどうかを判断する照合判断ステップと、
上記照合判断ステップにおいて指紋が一致して使用者が本人であると認証した場合に、情報記録手段に記録されている上記認証された使用者の秘密情報を上記情報記録手段から初めて読み出せる読み出しステップと、
を有する指紋照合方法。 - 読み出しステップでは、上記情報記録手段に記録されている使用者の秘密情報を初めて読みだすことができるのは、指紋の一致を判断して使用者の本人認証ができた直後に一回のみである請求項6に記載の指紋照合方法。
- 予め定められている参照用の指紋の特徴点データが上記情報記録手段に記録され上記第1の記録ステップの直後に、一回のみ上記情報記録手段に記録されている使用者の上記秘密情報を書換え可能な書き換えステップを有する請求項6に記載の指紋照合方法。
- 指紋照合装置を使用しようとする上記使用者の上記秘密情報を記録する際に、使用者の秘密情報の容量に応じて上記第2のメモリ領域のメモリ容量を変化させる変化ステップを備える請求項6に記載の指紋照合方法。
- 上記情報記録手段のメモリは、フラッシュ読み出し専用メモリであり、上記秘密情報はパスワード又は暗号キーの少なくとも一方である請求項6に記載の指紋照合方法。
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---|---|---|---|
JP24822998A JP4244409B2 (ja) | 1998-09-02 | 1998-09-02 | 指紋照合装置と指紋照合方法 |
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JP24822998A JP4244409B2 (ja) | 1998-09-02 | 1998-09-02 | 指紋照合装置と指紋照合方法 |
Publications (2)
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