JP4241120B2 - 情報管理装置、情報管理方法及び情報管理プログラム - Google Patents

情報管理装置、情報管理方法及び情報管理プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報管理装置、情報管理方法及び情報管理プログラムに係り、より詳しくは、文書情報に施す複数の処理を一連の処理として表した連携情報を示す情報を管理する情報管理装置、情報管理方法及び情報管理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機にファクシミリ機能、スキャナ機能、プリンタ機能等の複数の機能を統合した複合機が提案されている。これにより、複写機、ファクシミリ等を使った紙主体の事務処理と、パーソナルコンピュータ上で電子化された文書の処理と、を連携することができる。
【0003】
具体的には、紙文書をスキャンしてパーソナルコンピュータに転送したり、ファクシミリ機能で受信した文書をプリントせずにイメージデータのままパーソナルコンピュータに送信すること等ができる。更には、紙文書、ファクシミリ受信文書が電子化された後、多くの手続きや処理をも連携させて自動化することが望まれる。
【0004】
そのため、従来、予め複合機で設定すべき項目について所望の設定を記述したテキスト情報として構成されたジョブテンプレートを、処理内容に応じて多数用意して記憶しておき、それら多数のジョブテンプレートから所望の処理内容に対応するものを指定し、必要に応じて設定値を変更してから処理を実行する技術が提案されている。
【0005】
この技術に適用できる技術として、従来、予め記憶された多数の文書から所望のものを検索し、当該検索された文書群から次の段階の検索(絞り込み)を支援することを目的として、ユーザの情報要求に応じて基本的な情報検索を行い、これにより取得した検索結果のリストにおける文書群を互いに類似した文書により構成される文書集合に分類し、各文書集合から特徴的な単語及び特徴的な関係を抽出し、分類されたグループと、抽出された単語及び関係に基づいて、ユーザに対して操作可能な出力画面の情報を生成する技術があった(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
この技術を前述の予め記憶された多数のジョブテンプレートから所望の処理内容に対応するものを指定する技術に適用することにより、ジョブテンプレートの効率的な絞り込み検索を実現できる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−306594公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この技術をジョブテンプレートの検索に適用した場合、効率的な絞り込み検索は実現できるものの、これらのジョブテンプレートは電子化ファイルとして記憶されるものであるため、当該記憶に用いるハードディスク等の記憶手段に故障等のトラブルが発生した場合、予め登録されたジョブテンプレートを復元することが困難である、という問題点があった。
【0009】
一方、ジョブテンプレートを記憶した記憶手段を有する複数の装置がネットワーク接続された構成においては、各装置間でジョブテンプレートの授受が可能であり、他の装置の記憶手段に記憶されたジョブテンプレートを自信の記憶手段に容易に登録することができる。
【0010】
しかしながら、上記ネットワークに接続されていない装置に関しては、他の装置の記憶手段に記憶されたジョブテンプレートを容易には登録できない、という問題点があった。
【0011】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、予め記憶された情報の復元や登録を容易に行なうことができる情報管理装置、情報管理方法及び情報管理プログラムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の情報管理装置は、文書情報に施す複数の処理を一連の処理として表した連携情報を示す画像情報を指示書から読取ることにより入力するための入力手段と、前記入力手段により入力された画像情報をテキスト情報に変換する変換手段と、前記テキスト情報に含まれる誤認箇所及び欠落箇所を補正する補正手段を含み、前記変換手段により変換されたテキスト情報に連携情報が複数含まれている場合には、前記テキスト情報に含まれる誤認箇所及び欠落箇所を前記補正手段により補正し、補正された当該テキスト情報から、予め定められた記述開始位置と記述終了位置とを検出することで複数の連携情報を各連携情報毎に分割し、分割した状態で記憶する情報記憶手段と、を備えている。
【0013】
請求項1に記載の情報管理装置によれば、文書情報に施す複数の処理を一連の処理として表した連携情報を示す画像情報が入力手段により指示書から読取ることにより入力される。これにより、連携情報を示す画像情報を用いることで、連携情報を入力することができる。
【0014】
なお、上記連携情報を示す画像情報としては、上記一連の処理の内容が所定の形式(一例として、XML形式)で文字として記述された画像の画像情報や、上記一連の処理の内容が文字コードにより記述された画像の画像情報の他、記号、バーコード等のコード画像や、これらを組合わせて上記一連の処理の内容を示す画像の画像情報等を適用することができる。また、上記入力手段には、スキャナの他、画像情報を撮影によって取得するカメラ等が含まれる。更に、上記文書情報は、文書に関連する情報であればよく、テキストデータ等の文字情報や紙文書を読み取った画像情報等、特に限定されるものではない。
【0015】
ここで、本発明では、変換手段によって、前記入力手段により入力された画像情報がテキスト情報に変換され前記変換手段により変換されたテキスト情報に連携情報が複数含まれている場合には、前記テキスト情報に含まれる誤認箇所及び欠落箇所補正手段により補正し、書式が変換された当該テキスト情報から、予め定められた記述開始位置と記述終了位置とを検出することで複数の連携情報を各連携情報毎に分割し、分割した状態で記憶される。
【0016】
すなわち、本発明では、入力手段によって入力された連携情報を示す画像情報を入力し、かつテキスト情報として認識して記憶するようにしており、予め連携情報が記憶(登録)された記憶手段にトラブルが発生した場合でも、記憶手段を交換した後に情報記憶手段によって連携情報を記憶することにより当該連携情報を容易に復元することができると共に、本情報管理装置がネットワーク接続されていない場合でも、他の装置において記憶されている連携情報を容易に登録することができるようにしている。
【0017】
このように、請求項1に記載の情報管理装置によれば、文書情報に施す複数の処理を一連の処理として表した連携情報を示す画像情報を指示書から読取ることにより入力し、当該画像情報をテキスト情報として記憶しているので、予め記憶された情報の復元や登録を容易に行なうことができる。
また、テキスト情報に連携情報が複数含まれている場合には、前記テキスト情報に含まれる誤認箇所及び欠落箇所補正手段により補正し、書式が変換された当該テキスト情報から、予め定められた記述開始位置と記述終了位置とを検出することで複数の連携情報を各連携情報毎に分割し、分割した状態で記憶する。
【0018】
なお、本発明は、請求項2記載の発明のように前記連携情報に、前記複数の処理に関するパラメータを更に含めてもよい。
【0020】
また、本発明は、請求項に記載の発明のように、前記連携情報を予め記憶した記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記連携情報を前記画像情報として出力するための出力手段と、を更に備えたものとしてもよい。
更に、本発明は、請求項に記載の発明のように、前記入力手段により画像情報が入力された場合、入力された画像情報が、文書情報に施す複数の処理を一連の処理として表した連携情報を示す画像情報であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により連携情報を示す画像情報であると判定された場合に、前記変換手段によるテキスト情報への変換及び前記情報記憶手段による連携情報の記憶を行なうように制御する制御手段と、を更に備えた構成としてもよい。
【0021】
なお、上記記憶手段には、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュEEPROM(Flash EEPROM)等の半導体記憶素子、フロッピィディスク、CD−R(Compact Disc-Recordable)、CD−RW(Compact Disc-ReWritable)、光磁気ディスク等の可搬記録媒体やハードディスク等の固定記録媒体、或いはネットワークに接続されたサーバ・コンピュータ等に設けられた外部記憶装置等を用いることができる。また、上記出力手段には、レーザビームプリンタ、インクジェットプリンタ等の単体として構成されたプリンタの他、ファクシミリ装置の画像形成部や、複合機の画像形成部等の画像形成手段が含まれる。
【0022】
一方、上記目的を達成するために、請求項5に記載の情報管理方法は、文書情報に施す複数の処理を一連の処理として表した連携情報を示す画像情報を指示書から読取ることにより入力する入力工程と、前記入力工程により入力された画像情報をテキスト情報に変換する変換工程と、前記変換工程により変換されたテキスト情報に連携情報が複数含まれている場合には、前記テキスト情報に含まれる誤認箇所及び欠落箇所を補正し、補正された当該テキスト情報から、予め定められた記述開始位置と記述終了位置とを検出することで複数の連携情報を各連携情報毎に分割し、分割した状態で記憶する情報記憶工程と、を備えている。
【0023】
従って、請求項に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様に作用するので、請求項1に記載の発明と同様に、予め記憶された情報の復元や登録を容易に行なうことができる。
【0024】
一方、上記目的を達成するために、請求項6に記載の情報管理プログラムは、文書情報に施す複数の処理を一連の処理として表した連携情報を示す画像情報を指示書から読取ることにより入力する入力工程と、前記入力工程により入力された画像情報をテキスト情報に変換する変換工程と、前記変換工程により変換されたテキスト情報に連携情報が複数含まれている場合には、前記テキスト情報に含まれる誤認箇所及び欠落箇所を補正し、補正された当該テキスト情報から、予め定められた記述開始位置と記述終了位置とを検出することで複数の連携情報を各連携情報毎に分割し、分割した状態で記憶する情報記憶工程と、をコンピュータに実行させるものである。
【0025】
従って、請求項に記載の発明によれば、コンピュータに対して請求項1に記載の発明と同様に作用させるものであるので、請求項1に記載の発明と同様に、予め記憶された情報の復元や登録を容易に行なうことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0027】
(システム構成)
図1は、本発明の実施形態に係る文書処理システム1の構成を示すブロック図である。
【0028】
文書処理システム1は、様々なサービスやアプリケーションがネットワーク5を介して接続されたものである。ここで、サービスとは、外部からの要求に応じて利用可能な文書情報(以下、単に「文書」ともいう。)に関する機能をいう。サービスは、例えば、コピー、プリント、スキャン、ファクシミリ送受信、メール配信、レポジトリへの格納やレポジトリからの読込、OCR(OpticalCharacter Recognition)処理、ノイズ除去処理等が該当し、特に限定されるものではない。
【0029】
文書処理システム1は、具体的には、複数のサービスを連携させてユーザの所望の処理を指示するユーザインタフェースを備えたクライアント端末10と、ユーザの所望のサービスを検索するサービス検索サーバ20と、クライアント端末10で指示されたサービス連携に関する情報から指示書(本発明の「連携情報」に相当。)を作成する指示書生成サーバ30と、指示書を管理する指示書管理サーバ40と、指示書に従って各サービスの連携処理を実行する連携処理サーバ50と、を備えている。
【0030】
さらに、文書処理システム1は、画像文書のノイズ除去処理や画像回転処理やOCR処理や画像をバインドする等の画像処理を行う画像処理装置61と、文書を管理する文書管理サーバ62と、文書を配信する文書配信サーバ63と、第1のサービス処理を行う第1のサービス処理装置64と、第2のサービス処理を行う第2のサービス処理装置65と、を備えている。
【0031】
なお、文書処理システム1は、本実施形態では所定のサービス処理を行う複数のサーバがネットワーク5を介して接続された構成となっているが、複数のサービスがネットワーク5を介して接続されていれば特に限定されるものではない。
【0032】
ここで、指示書とは、一連の処理を複数の機能的な処理に分解した場合において、各機能の関係を表す情報と、各機能を呼び出すためのインタフェース(I/F)情報と、一連の処理に関するグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を構成するための情報と、を含んだデータをいう。
【0033】
図2は、文書処理システム1を構成する各サービス処理装置の相互関係を説明するためのブロック図である。各サービス処理装置は、自身が提供するサービスの内容を表すI/F情報を記憶している。
【0034】
図3は、I/F情報の構成を示す図である。I/F情報は、<サービス種類(Service Class)>、<サービス名(Service Name)>、<サービス・アイコン(Service Icon)>、<サービスロケーション情報(Service Information Location)>、<入力(Input)>、<出力(Output)>、<パラメータ制限ルール(Parameter Restriction Rules)>、<サービス・ロケーション(Service Location)>、<メソッド名(Method Name)>、<起動方法(Invocation Scheme)>、<黙示要素(Inplicit Elements)>で構成されている。
【0035】
<サービス種類>は、サービス処理装置が提供するサービスの種類である。なお、<サービス種類>は、予め定義されているものが使用され、例えば、スキャン、プリント、レポジトリ、フロー等が該当する。<サービス名>は、サービス処理装置が提供するサービスの名前である。<サービス・アイコン>は、クライアント端末10のGUIに表示するアイコンの位置情報である。
【0036】
<サービスロケーション情報>は、指示書生成サーバ30がI/F情報を取得するために用いるURLである。<入力>は、サービスへの入力である。<出力>は、サービスからの出力である。<パラメータ制限ルール>は、<入力>や<出力>に適用される制限ルールである。<サービスロケーション>は、サービスを実際に使用するときの位置情報である。<メソッド名>は、サービス処理の提供手法やサービスを指し示す名称が記述されている。
【0037】
<起動方法>は、サービス処理を呼び出し起動する方法である。なお、<起動方法>としては、例えばメッセージ交換のプロトコルであるSOAP(Simple Object Access Protocol)、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)等を用いることができる。<黙示要素>は、出力として明示的に後段の処理に渡されるデータでないが、後段の処理で参照可能なデータである。
【0038】
クライアント端末10は、指示書の作成を指示したり、起動すべき指示書を選択するために、画面表示したり所定の操作を行うためのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)の機能を備えている。
【0039】
サービス検索サーバ20は、ネットワーク5に接続された複数のサービスの中から、検索条件に対応するサービスを検索する。サービス検索サーバ20は、画像処理装置61、文書管理サーバ62、文書配信サーバ63、第1のサービス処理装置64、第2のサービス処理装置65等の様々なサービス処理装置のI/F情報の一部(以下「部分I/F情報」という。)を予め記憶している。ここで、部分I/F情報は、I/F情報の要素中の<サービス種類>、<サービス名>、<サービスロケーション情報>、<入力>情報、<出力>情報をいう。
【0040】
サービス検索サーバ20は、指示書生成サーバ30や連携処理サーバ50から検索条件が送信されたときは、各サービス処理装置の部分I/F情報を用いてサービスを検索する。例えば、サービス検索サーバ20は、所定のサービスと同様のサービスを検索するときは、<サービス種類>が一致するサービスを検索したり、<入力>及び<出力>が一致するサービスを検索したり、これらすべてが一致するサービスを検索すればよい。
【0041】
指示書生成サーバ30は、指示書作成時には各サービス処理装置からI/F情報を取得して、各サービス処理装置が提供するサービスを連携させるための指示書を生成する。指示書生成サーバ30は、指示書を作成すべく、具体的には次の処理を実行する。
【0042】
指示書生成サーバ30は、<サービスロケーション情報>に基づいて、ネットワーク5上に分散した所定のサービス処理装置から、各サービスに関するI/F情報を送信するように要求する。なお、指示書生成サーバ30は、所定のサービス処理装置がない場合は、サービス検索サーバ20に対して、所定のサービス処理装置と同一のサービスを行う他のサービス処理装置を検索するように指示を出す。そして、指示書生成サーバ30は、サービス検索サーバ20から、他のサービス処理装置の<サービスロケーション情報>を取得すればよい。
【0043】
指示書生成サーバ30は、サービス検索サーバ20からの検索結果や各サービス処理装置から受信したI/F情報を管理する。指示書生成サーバ30は、各サービス処理装置から取得したI/F情報に基づいて、ジョブフローを定義するためのGUI画面となるHTMLファイルを生成する。そして、指示書生成サーバ30は、クライアント端末10からのサービスの閲覧要求があると、GUI画面となるHTMLファイルを前記クライアント端末10へ送信する。
【0044】
図4は、ジョブフローを定義するためのGUI画面である指示書作成画面100を示す図である。指示書作成画面100は、サービスウインドウ101、フローウインドウ102、ロジックウインドウ103、プロパティーウインドウ104で構成されている。
【0045】
サービスウインドウ101は、使用可能な様々なサービス処理装置を表示する。ロジックウインドウ103は、サービス間の連携のパターンを示すジョブフローを表示する。プロパティーウインドウ104は、サービスウインドウ101とロジックウインドウ103に表示された各アイコンの詳細な設定パラメータを表示する。
【0046】
ユーザは、サービスウインドウ101のアイコンとロジックウインドウ103のアイコンをフローウインドウ102にドラッグ・アンド・ドロップすることで、フローウインドウ102にジョブフローを定義することができる。ユーザは、さらに、プロパティーウインドウ104に表示された内容を編集することによって、サービスやロジック等のサービス間の関係を詳細に設定することができる。
【0047】
クライアント端末10は、ユーザの操作によって定義されたジョブフロー情報を指示書生成サーバ30に送信する。
【0048】
指示書生成サーバ30は、ユーザからのサービス連携の指示に関するジョブフロー情報と、各サービスのI/F情報とに基づいて、各サービスへ依頼する処理の内容、入力パラメータ、各サービスの連携の仕方(ジョブフロー)、文書名や格納ロケーション情報等の処理対象の文書を特定するための情報等を定義した指示書を作成する。指示書は、XML形式のファイルで構成されている。
【0049】
図5は、XML形式で構成された指示書の一例を示す図である。なお、同図に示される指示書において、〈〉内の先頭に‘/’(スラッシュ)が記述された〈〉を含めた文字列(例えば、‘〈/Job〉’、‘〈/Scan〉’等)は、‘/’が記述されていない同一文字列(例えば、‘〈Job〉’、‘〈Scan〉’等)によって示されるパラメータ記述開始位置に対するパラメータ記述終了位置を示すものである。
【0050】
同図に示す指示書では、前段において、当該指示書で実行される指示書名(Name)、当該指示書の作成者の名前(Author)、当該指示書の作成日付(Date)、当該指示書の利用が許可されたユーザの権限を示す権限認証コード(Access)が記述されている。そして、後段において、処理対象とする文書のスキャン機能による読み取りの実行指示(Scan)、当該読み取りによって得られた文書(画像データ)の電子メールによる送信の実行指示(Mail)が、各々の実行に必要とされるパラメータと共に記述されている。
【0051】
なお、指示書は、図5に示す構成に限定されるものではなく、各サービスを連携させることができればよい。
【0052】
指示書生成サーバ30は、以上のようなXML形式の指示書を指示書管理サーバ40に送信する。また、指示書生成サーバ30は、ユーザによりサービス連携処理の実行が指示されている場合は、指示書を直接連携処理サーバ50に送信してもよい。
【0053】
指示書管理サーバ40は、指示書生成サーバ30から送信された指示書を保持し、クライアント端末10からの要求に応じて指示書を連携処理サーバ50へ送信する。
【0054】
一方、連携処理サーバ50は、指定された指示書を解釈・実行するサーバである。連携処理サーバ50は、指示書が送信されると、その指示書を解釈し、指示書に記述されている順番と利用方法に従い、画像処理装置61、文書管理サーバ62、文書配信サーバ63などの各サービス処理装置を順に呼び出し、連携処理を実行する。また、連携処理サーバ50は、実行中の連携処理の状況や終了した連携処理の結果の情報を保存し、外部からの要求に応じて、連携処理の状況や結果を通知する。
【0055】
連携処理サーバ50は、指示書を解釈して各サービス処理装置へ依頼する際には、処理依頼内容や入力パラメータ、処理対象の文書を特定するための情報等を有する個別指示情報を生成する。なお、連携処理サーバ50は、各サービス処理装置で行う処理の連携処理における前後のサービス処理との関連情報を抽出して指示書に記述してもよいし、指示書の形式ではなく各サービス処理装置毎の固有の情報交換形式で処理依頼を行うようにしてもよい。
【0056】
画像処理装置61は、画像処理機能を行うソフトウェアプログラムがインストールされたコンピュータである。画像処理装置61は、連携処理サーバ50からの処理要求依頼に含まれるサービス処理依頼内容、入力パラメータ、処理対象文書の情報に基づいて、文書の処理を行う。また、画像処理装置61は、起動時にサービス検索サーバ20に対して、部分I/F情報を通知する。さらに、画像処理装置61は、指示書生成サーバ30からの要求により、画像処理サービスの利用方法を示すI/F情報を送信する。このI/F情報は、指示書作成時に利用される。
【0057】
文書管理サーバ62は、文書格納機能を有している。文書管理サーバ62は、連携処理サーバ50からの要求に含まれる情報に基づき、文書の格納や検索や読み出し、文書に関する属性の変更や各種処理を実行する。また、文書管理サーバ62は、起動時にサービス検索サーバ20に対して、部分I/F情報を通知する。さらに、文書管理サーバ62は、指示書生成サーバ30からの要求により文書管理サービスの利用方法を示すI/F情報を送信する。
【0058】
文書配信サーバ63は、取得した文書を、指示された文書管理サーバへ格納したり、指示された送信先へメール送信やFAX送信を行ったり、指示されたプリンタへプリント出力処理を行う機能を備えている。文書配信サーバ63は、連携処理サーバ50からの要求により、クライアント端末10で指示された文書とその配信先の情報に基づき、文書の配信処理を行う。また、文書配信サーバ63は、起動時に、サービス検索サーバ20に対して、部分I/F情報を通知する。さらに、文書配信サーバ63は、指示書生成サーバ30からの要求により配信処理サービスの利用方法を示すI/F情報を送信する。
【0059】
第1のサービス処理装置64は、外部からの指示に従って文書に関する所定のサービス処理を行う装置である。ここで、第1のサービス処理装置64は、連携処理サーバ50からの処理依頼内容や入力パラメータ、処理対象の文書を特定するための情報等の情報に基づき、自身で実行すべきサービス処理を実行する。また、第1のサービス処理装置64は、起動時に、サービス検索サーバ20に対して、部分I/F情報を通知する。さらに、第1のサービス処理装置64は、指示書生成サーバ30からの要求によりサービス処理の利用方法を示すI/F情報を送信する。なお、第2のサービス処理装置65は、サービス処理の内容を除いて、第1のサービス処理装置64と同様に動作する。
【0060】
ここで、本実施の形態に係る指示書管理サーバ40は、指示書を示す画像情報を入力することができ、かつ入力した画像情報を指示書として認識できると共に、指示書を画像情報として出力できるように構成されている。
【0061】
図6に示すように、指示書管理サーバ40は、指示書管理サーバ40とネットワーク5との間の接続を司るネットワーク制御部42と、画像情報を出力するプリンタにより構成された出力装置41と、画像情報を読み取るスキャナにより構成された入力装置43と、指示書を格納するハードディスクにより構成された指示書記憶部45と、指示管理サーバ40による画像情報の出力指示ないし入力指示、各種設定情報等を入力するための操作部47と、指示書記憶部45に格納された指示書に関する情報を示す指示書リストや操作部47により入力される各種設定情報等を記憶するメモリ46と、指示書管理サーバ40の全体的な動作を制御する指示書管理部44と、を含んで構成されている。
【0062】
指示書管理部44は、メモリ46に対するアクセス、指示書記憶部45に対する指示書の記憶(登録)及び読み出し、ネットワーク制御部42を介したネットワーク5に接続されている装置との間の各種情報の授受、出力装置41による画像情報の出力及び入力装置43による画像情報の入力等を行なうことができる。
【0063】
操作部47は、液晶パネル及び接触感応式のタッチパネルとからなる表示画面を含んで構成されている。操作部47は、各種メニュー画面を、指定可能な項目を示す情報が明示されたボタン群を含めて構成して表示し、各ボタン毎の表示位置と、ユーザによる押圧接触を検出した座標情報とに基づき、ユーザにより選択・指定された項目を特定し、当該項目を示す情報を指示書管理部44に出力する。従って、指示書管理部44は、ユーザによって指定された項目を操作部47から入力された情報により直接把握できるが、操作部47を、上記座標情報を指示書管理部44に出力する形態とし、指示書管理部44により当該座標情報と各ボタン毎の表示位置とに基づいて当該項目を把握する形態とすることもできる。
【0064】
なお、上記操作部47は、キーボード、マウス等の入力装置を含んで構成されるものであってもよい。
【0065】
また、指示書管理部44には、内蔵された図示しないメモリに文字認識プログラムがインストールされており、上記操作部47からの指示入力に応じて入力装置43により入力され、かつ文字が含まれた画像情報を、当該文字がキャラクタ・コードに変換されたテキストデータに変換することができる。
【0066】
なお、上記文字認識プログラムとしては、パターン・マッチング法や、構造解析法等の既存の文字認識手法が適用された汎用又は専用のアプリケーション・プログラムを適用できる。
【0067】
更に、指示書管理部44は、上記文字認識プログラムにより得られたテキストデータを予め定められた指示書のフォーマット(本実施の形態では、XML形式のフォーマットであり、当該フォーマットが本発明の「書式」に相当する。)に変換する機能も有している。
【0068】
以上のように構成された文書処理システム1において、画像処理装置61、文書管理サーバ62、文書配信サーバ63等の各サービス処理装置は、それぞれ所定のサービスを実行するためのアプリケーションプログラムがインストールされると、以下のように動作する。
【0069】
画像処理装置61、文書管理サーバ62、文書配信サーバ63等のサービス処理装置は、起動処理において、それぞれのサービス概要とアドレスを示す情報を含んだ部分I/F情報をサービス検索サーバ20に通知する。
【0070】
サービス検索サーバ20は、画像処理装置61、文書管理サーバ62、文書配信サーバ63等の各サービス処理装置から送信された部分I/F情報を保存する。これにより、サービス検索サーバ20は、例えば指示書生成サーバ30や連携処理サーバ50から所定のサービス検索要求があったときに、部分I/F情報を用いて検索を実行することができる。
【0071】
(指示書の作成)
図7は、指示書作成時のクライアント端末10及び指示書生成サーバ30の処理手順を示すフローチャートである。
【0072】
クライアント端末10は、ユーザの操作に従って、インストールされたブラウザを通して、指示書生成サーバ30が提供するユーザインタフェース画面用に生成されたHTMLファイルのURL(Uniform Resource Locator)にアクセスする(ステップST1)。
【0073】
指示書生成サーバ30は、クライアント端末10からの閲覧要求に応じて、ユーザインタフェース画面のHTMLファイルをクライアント端末10に送信する(ステップST2)。
【0074】
クライアント端末10は、指示書生成サーバ30から送信された例えばHTMLファイルに含まれる画面を構成する情報に基づいて、ユーザインタフェース画面を表示する(ステップST3)。このとき、ユーザは、クライアント端末10に表示されたユーザインタフェース画面を用いて、所望のサービス連携のジョブフローを定義することができる。
【0075】
クライアント端末10は、ユーザインタフェース画面を介してジョブフローが定義されたか否かを判定し、ジョブフローが定義されるまで待機する(ステップST4)。クライアント端末10は、ジョブフローが作成されたと判定すると、ユーザによって定義されたサービス連携に関するジョブフロー情報を指示書生成サーバ30に送信する。
【0076】
指示書生成サーバ30は、クライアント端末10より送信されたサービス連携のジョブフローに関する情報と、各サービス処理装置から取得したI/F情報とに基づいて、各サービスへ依頼する処理の内容、入力パラメータ、各サービスの連携の仕方、文書名や格納ロケーション情報等の処理対象の文書を特定するための情報を定義した指示書を作成する(ステップST5)。そして、指示書生成サーバ30は、XML形式の指示書を指示書管理サーバ40に送信する。
【0077】
指示書管理サーバ40は、指示書生成サーバ30で生成された指示書を保存する。指示書管理サーバ40は、指示書生成サーバ30で作成された複数の指示書を保存しており、クライアント端末10から指示書の選択指示があった時は選択された指示書を読み出す。
【0078】
(連携処理の起動・実行)
ユーザは、指示書管理サーバ40に保存されている複数の指示書の中から所望の指示書を選択して、連携処理を起動させることができる。具体的には、以下の通りである。
【0079】
図8は、クライアント端末10、指示書管理サーバ40及び連携処理サーバ50の処理を示すフローチャートである。
【0080】
まず、クライアント端末10は、指示書管理サーバ40へアクセスし、指示書管理サーバ40で管理される指示書リストを取得する。
【0081】
図9は、指示書リストを表すサービス連携処理選択画面110の一例を示す図である。サービス連携処理選択画面110は、指示書毎に指示書を選択するためのボタン111〜116を有している。ユーザは、サービス連携処理選択画面110から所望のボタンをクリックすることで、指示書を選択することができる。
【0082】
クライアント端末10は、サービス連携処理選択画面110から、ユーザの操作指示に基づいて、所定のサービス連携処理を表す指示書を選択し、このとき必要に応じてユーザへのパラメータ入力画面を表示し、ジョブフローの実行に必要なパラメータの入力を受け取る。その指示書の起動を指示する(ステップST11)。
【0083】
指示書管理サーバ40は、クライアント端末10によって指示された指示書を連携処理サーバ50へ送信する(ステップST12)。この結果、連携処理サーバ50は、連携処理の実行を開始する。
【0084】
連携処理サーバ50は、指示書管理サーバ40より送信された指示書を解釈し、指示書に記述された第1番目の処理である画像処理装置61に対して、第1のサービス処理を実行することを依頼する(ステップST13)。連携処理サーバ50は、具体的には、指示書に記述された情報をもとに、処理依頼するサービス処理装置のロケーションや処理依頼に必要な入力パラメータと出力パラメータ形式、処理依頼のためのメソッド名、起動方法、処理対象文書を特定する情報を抽出し、個別指示情報を作成する。連携処理サーバ50は、個別指示情報を第1の処理依頼先である画像処理装置61へ送信する。
【0085】
画像処理装置61は、送信された指示書に記述された処理対象文書の格納先ロケーション情報をもとに、処理対象文書をコピーし文書を取得する。画像処理装置61は、取得した文書画像に対し、サービス処理依頼内容を解釈し、ノイズ除去、OCR処理といった画像処理を行い、抽出されたテキスト文書とバインドする処理を行う。画像処理装置61は、画像処理によって得られた画像文書とテキスト文書がバインドされた文書を元の格納先へ再格納する。画像処理装置61は、このような処理が完了すると、処理のステータス情報(完了)、出力パラメータ、処理後の文書格納先情報など、処理結果を連携処理サーバ50へ送信する。
【0086】
連携処理サーバ50は、画像処理装置61からの処理結果を受信すると、第1の処理依頼結果をログとして管理する。そして、連携処理サーバ50は、指示書に基づき第2の処理依頼先を特定し、第2のサービス処理を実行することを文書管理サーバ62に依頼する(ステップST14)。連携処理サーバ50は、第1のサービス処理依頼と同様に、個別指示情報(処理依頼に関する情報である文書を格納する旨の情報、文書の格納先の情報、処理対象文書を特定する情報)を文書管理サーバ62へ送信する。
【0087】
文書管理サーバ62は、連携処理サーバ50の依頼内容に基づき、前の処理(第1のサービス処理)で処理され格納された文書を、依頼内容に記述された格納先情報に基づき格納処理を行う。文書管理サーバ62は、このような処理が完了すると、処理のステータス情報(完了)、出力パラメータ、処理後の文書格納先情報など、処理結果を連携処理サーバ50へ送信する。
【0088】
連携処理サーバ50は、第2のサービス処理(文書格納処理)からの処理結果を受信すると、第2の処理依頼結果をログとして管理する。連携処理サーバ50は、指示書に基づき第3の処理依頼先を特定し、第3のサービス処理を実行することを文書配信サーバ63に依頼する(ステップST15)。連携処理サーバ50は、第2のサービス処理依頼と同様に、個別指示情報(処理依頼に関する情報である文書を格納する旨の情報、文書の格納先の情報、処理対象文書を特定する情報)を文書配信サーバ63へ送信する。
【0089】
文書配信サーバ63は、連携処理サーバ50の依頼内容に基づき、前の処理(第2のサービス処理)で処理され格納された文書を、文書を特定する情報(格納先情報)に基づき文書ファイルを読み出し、依頼内容に記述された処理を行う。ここでは、文書配信サーバ63は、テキスト文書と画像文書がバインドされた文書のうち、テキスト文書のみを配信先として指定されたメールアドレスへメール送信し、画像文書のみを指定されたFAX番号へFAX送信を行う。文書配信サーバ63は、処理が完了すると、処理のステータス情報(完了)、出力パラメータ、処理後の文書格納先情報など、処理結果を連携処理サーバ50へ送信する。
【0090】
この処理において、文書配信サーバ63は、例えばFAX送信処理において相手先が話し中でありかつ所定回数リトライを行っても相手先と接続できなかった場合、ステータス情報として「メール送信:完了、FAX送信:未送信」を連携処理サーバ50に送信する。
【0091】
連携処理サーバ50は、第3のサービス処理からの処理結果を受信し、指示書には次の処理が記述されていないと判断すると、クライアント端末10に対してすべての処理が完了した旨の通知を行い、連携処理を終了する(ステップST16)。
【0092】
ところで、指示書管理サーバ40は、ユーザによる操作部47の指示操作により、操作部47に表示される不図示のメインメニューから、指示書記憶部45に記憶されている指示書を画像情報として出力(出力装置41によるプリント出力)することを指示する項目(以下、「指示書出力項目」という。)が選択されると、指示書管理部44により指示書出力処理を実行する。
【0093】
図10は、このとき指示書管理部44によって実行される指示書出力処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、該プログラムも指示書管理部44に内蔵された不図示のメモリに記憶されている。以下、同図を参照して本実施の形態に係る指示書出力処理について説明する。
【0094】
まず、ステップ200では、メモリ46に格納された指示書リストを参照し、当該指示書リスト及び予め定められた指示書出力画面のフォーマット情報に基づいて指示書出力画面の構成データを作成し、次のステップ202にて、作成した指示書出力画面の構成データに基づき、操作部47の液晶パネルに指示書出力画面を表示する。
【0095】
例えば、図11に示されるように、指示書出力画面は、指示書記憶部45に格納されている全ての指示書名がそれぞれの選択状態を表すチェックボックスと共にボタンとして表示されるようになっている。また、同画面上には、出力する指示書の選択を促すメッセージと共に、選択した指示書の出力の実行を指示するための「出力」ボタンも表示される。
【0096】
このような指示書出力画面が表示されると、ユーザは、当該画面上の出力したい指示書の指示書名が表示されたボタン上に位置するタッチパネル面を指先で押圧して当該指示書を選択し、所望の全ての指示書の指示書名についてチェックボックスにチェックが入った状態とした後、「出力」ボタンを押圧指定する。これにより、操作部47から指示書管理部44に対して、「出力」ボタンが指定されたことを示す出力指示情報と共に、出力の指定された指示書を示す指定指示書情報が出力される。
【0097】
そこで、次のステップ204では、上記出力指示情報の入力待ちを行い、次のステップ206では、当該出力指示情報と共に入力された上記指定指示書情報により特定される、ユーザによって出力が指定された指示書を指示書記憶部45から読み出し、次のステップ208にて、読み出した指示書をプリント出力する旨を示す出力指示情報を出力装置41に出力することによって当該指示書をプリント出力させ、その後に本指示書出力処理を終了する。
【0098】
一方、指示書管理サーバ40は、ユーザによる操作部47の指示操作により、操作部47に表示された不図示のメインメニューから指示書を示す画像情報を、指示書として指示書記憶部45に登録することを指示する項目(以下、「指示書登録項目」という。)が選択されると、指示書管理部44により指示書登録処理を実行する。
【0099】
図12は、このとき指示書管理部44によって実行される指示書登録処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、該プログラムも指示書管理部44に内蔵された不図示のメモリに予め記憶されている。以下、同図を参照して本実施の形態に係る指示書登録処理について説明する。
【0100】
本指示書登録処理を実行させるに当たり、ユーザは、上記指示書出力処理(図10も参照。)によって出力された指示書がプリントされた紙媒体をスキャナとして構成された入力装置43の原稿読取位置に配置する。
【0101】
そこで、まず、ステップ220では、入力装置43に対して画像情報の読み取りを指示する読み取り指示情報を出力する。
【0102】
これに応じて入力装置43では、上記原稿読取位置に配置された紙媒体の画像を読み取り、読み取った画像を示す画像情報を指示書管理部44に出力する。
【0103】
そこで、次のステップ222では、入力装置43からの上記画像情報の入力待ちを行ない、次のステップ224では、入力された画像情報に対する前述の文字認識プログラムによる文字認識処理を行なう。
【0104】
すなわち、指示書は画像情報として入力されるので、このままの形では指示書として用いることができないため、文書処理システム1に適用可能な指示書として登録するために、本ステップ224では、文字認識プログラムによって当該画像情報をテキスト情報に変換している。
【0105】
次のステップ226では、テキスト情報に変換された指示書を、予め定められた指示書のフォーマット(ここでは、XML形式)に変換する。
【0106】
すなわち、ステップ224による文字認識処理を終了した時点で得られているテキスト情報には、文字認識により誤認された部分や、原稿の状態等により欠落した部分等が存在する可能性がある。そこで、本ステップ226では、予め定められた指示書のフォーマットに変換(具体的には、‘〈Job〉’、‘〈Scan〉’等の固定的な文字列への変換や、固定的な記述位置への変換等。)することにより、このような誤認箇所や欠落箇所等を補正し、文書処理システム1に適用可能な指示書として一旦メモリ46に記憶するようにしている。
【0107】
なお、1枚の原稿の中に複数の指示書が含まれている場合がある。この場合、本ステップ226において指示書のフォーマットに変換した後には、これを検出することができるので、この場合に本ステップ226では、各指示書毎に分割した状態でメモリ46に記憶する。
【0108】
次のステップ228では、以上の処理によって一時的にメモリ46に記憶された指示書を登録するか否かの指示をユーザに入力させるための予め定められた指示書登録画面を操作部47の液晶パネルに表示する。
【0109】
例えば、図13に示されるように、指示書登録画面は、メモリ46に一時的に記憶されている全ての指示書の指示書名が、それぞれの選択状態を表すチェックボックスと共にボタンとして表示されるようになっている。また、同画面上には、登録する指示書の選択を促すメッセージと共に、選択した指示書の登録の実行を指示するための「登録」ボタンも表示される。
【0110】
なお、この指示書登録画面上に表示される指示書名としては、当該指示書中に記述されている<Name>(図5も参照。)等として示される指示書固有の情報を抽出して自動的に付与した指示書名等を適用することができる。
【0111】
このような指示書登録画面が表示されると、ユーザは当該画面上の登録したい指示書の指示書名が表示されたボタンの表示位置に対応するタッチパネル面を指先で押圧指定して当該指示書を選択し、所望の全ての指示書の指示書名についてチェックボックスにチェックが入った状態とした後、「登録」ボタンを押圧指定する。これにより、操作部47から指示書管理部44に対して、「登録」ボタンが指定されたことを示す登録指示情報と共に、登録の指定された指示書を示す登録指定指示書情報が出力される。
【0112】
そこで、次のステップ230では、上記登録指示情報の入力待ちを行い、次のステップ232では、当該登録指示情報と共に入力された上記登録指定指示書情報により特定される、ユーザによって登録が指定された指示書をメモリ46から読み出して指示書記憶部45に格納すると共に、メモリ46に格納された指示書リストに当該指示書に関する情報を追記した後、本指示書出力処理を終了する。
【0113】
指示書登録処理プログラムのステップ222の処理が本発明の入力工程に、ステップ232の処理が本発明の情報記憶工程に、各々相当する。
【0114】
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係る文書処理システム1によれば、指示書管理サーバ40において、文書に施す複数の処理を一連の処理として表した指示書を示す画像情報を入力装置43により入力し、指示書管理部44により入力装置43から入力された画像情報をテキスト情報として記憶しているので、予め記憶された指示書の復元や登録を容易に行なうことができる。
【0115】
すなわち、指示書記憶部45に故障等のトラブルが発生した場合でも、指示書記憶部45を交換した後に、指示書登録処理(図12参照)により指示書を交換後の指示書記憶部45に対して登録することによって、当該指示書を容易に復元することができると。また、本実施形態に係る指示書管理サーバ40と同様の構成とされた装置で、かつネットワーク5に接続されていない装置に対しても、指示書管理サーバ40において記憶されている指示情報を容易に登録することができる。
【0116】
また、指示書管理サーバ40によれば、前記テキスト情報を予め定められた指示書のフォーマットに変換するので、画像情報として入力された指示書をより完全な状態で復元ないし登録することができる。
【0117】
また、指示書管理サーバ40によれば、指示書記憶手段45に記憶された指示書を画像情報として出力装置41により出力するので、当該指示書を容易に画像情報として保存できる。
【0118】
なお、本実施の形態では、指示書を示す画像情報を、一例として図5に示すような文字列として表された画像の画像情報とした場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、指示書管理サーバ40において指示書として認識できるものであればよく、例えば、記号やバーコード等のコード情報や、これらを組合わせたもの等を用いて表される画像の画像情報であってもよい。
【0119】
さらに、上記実施の形態では、ユーザにより操作部47に表示される不図示のメインメニューから指示書登録項目が選択されたときに、指示書管理部44によって指示書登録処理を実行する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、指示書管理部44に入力装置43から画像情報が入力された場合、自動的に指示書を示す画像情報か否かを判定し、指示書を示す画像情報である場合には自動的に文字認識処理及び指示書のフォーマットへの変換処理を実行して指示書記憶部45に格納するようにしてもよい。この場合、上記実施の形態に比較して、ユーザにとっての利便性を、より向上できる。
【0120】
また、上記実施の形態では、本発明を、指示書に記述された一連の処理を、ネットワークを介して相互に接続された複数のサービス処理装置による連携処理サーバ50を用いた分散処理により実行する文書処理システム1に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、例えば、連携処理サーバ50を用いることなく指示書に記述された処理を実行する文書処理システムに適用することもできる。以下、この形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、第1の実施形態と同一の部位には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0121】
図14は、この形態に係る文書処理システム100を構成する各サービス処理装置の相互関係を説明するためのブロック図である。この形態に係る文書処理システム100は、図1及び図2に示した連携処理サーバ50を使用することなく、複数のサービスの連携処理を実行することができる。
【0122】
なお、文書処理システム100は図1に示した各サービス処理装置(連携処理サーバ50を除く。)を備えているが、図14には連携処理に関連するサービス処理装置のみを図示した。
【0123】
(連携処理の起動・実行)
ユーザは、指示書管理サーバ40に保存されている複数の指示書の中から所望の指示書を選択して、連携処理を起動させることができる。具体的には、以下の通りである。
【0124】
クライアント端末10は、ユーザの操作に応じて、サービス連携処理選択画面から所望のサービス連携処理を表す指示書を選択し、その指示書の起動を指示する。指示書管理サーバ40は、クライアント端末10によって指示された指示書を画像処理装置61へ送信する。
【0125】
画像処理装置61は、送信された指示書に記述された処理対象文書の格納先ロケーション情報をもとに、処理対象の文書を取得する。画像処理装置61は、取得した文書画像に対し、サービス処理依頼内容を解釈し、ノイズ除去、OCR処理といった画像処理を行い、抽出されたテキスト文書とバインドする処理を行う。画像処理装置61は、所定の画像処理終了後、指示書に記述されたサービス処理依頼を削除する。そして、画像処理装置61は、画像処理によって得られた画像文書とテキスト文書とがバインドされた文書と、処理のステータス情報(完了)、出力パラメータ、処理後の文書格納先情報など処理結果を有する指示書とを、次のサービス処理を提供する文書管理サーバ62に送信する。
【0126】
また、画像処理装置61は、所定の画像処理終了後、指示書中に記載された自身のサービス依頼に関する部分を修正又は削除して文書管理サーバ62に送信してもよい。さらに、画像処理装置61は、所定の画像処理終了後、指示書を次のサービス処理装置へ送信するようにしてもよい。
【0127】
文書管理サーバ62は、画像処理装置61から送信された文書を、指示書に記述された格納先に一時格納する。そして、文書管理サーバ62は、指示書に記述されたサービス処理依頼を削除して、文書及び指示書を次のサービス処理を行う文書配信サーバ63に送信する。
【0128】
文書配信サーバ63は、指示書に基づいて、テキスト文書と画像文書がバインドされた文書のうち、テキスト文書のみを配信先として指定されたメールアドレスへメール送信し、画像文書のみを指定されたFAX番号へFAX送信を行う。そして、文書配信サーバ63は、指示書に次の処理が記述されていないと判断すると、クライアント端末10に対してすべての処理が完了した旨の通知を行い、連携処理を終了する。
【0129】
また、本発明は、以上のような連携処理サーバ50を用いない文書処理システム100や、上記実施形態で示した連携処理サーバ50を用いる文書処理システム1における各サービスを実行する複数の処理部を、ネットワークを介さずに単体として構成した複合機に適用することもできる。
【0130】
本発明を上記のような文書処理システム100に適用した場合や当該複合機に適用した場合にも、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0131】
また、上記実施形態において説明したプログラムの処理の流れ(図10及び図12参照)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0132】
また、上記実施形態で説明した文書処理システム1の構成(図1参照)や指示書管理サーバ40の構成(図6参照)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0133】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、文書情報に施す複数の処理を一連の処理として表した連携情報を示す画像情報を入力し、当該画像情報をテキスト情報として記憶しているので、予め記憶された情報の復元や登録を容易に行なうことができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態に係る文書処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】 文書処理システムの機能的な構成を示すブロック図である。
【図3】 I/F情報の構成を示す模式図である。
【図4】 実施の形態に係る指示書作成画面を示す概略図である。
【図5】 実施の形態に係る指示書の構成例を示す概略図である。
【図6】 実施の形態に係る指示書管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図7】 指示書作成時のクライアント端末及び指示書生成サーバの処理手順を示すフローチャートである。
【図8】 連携処理実行時のクライアント端末、指示書管理サーバ及び連携処理サーバの処理を示すフローチャートである。
【図9】 指示書リストを表すサービス連携処理選択画面の一例を示す模式図である。
【図10】 実施の形態に係る指示書出力処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】 指示書出力処理において操作部に指示書出力画面が表示された状態を示す説明図である。
【図12】 実施の形態に係る指示書登録処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】 指示書登録処理において操作部に指示書登録画面が表示された状態を示す説明図である。
【図14】 本発明の他の適用例を示す図であり、文書処理システムを構成する各サービス処理装置の相互関係を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
1 文書処理システム
40 指示書管理サーバ
41 出力装置(出力手段)
42 ネットワーク制御部
43 入力装置(入力手段)
44 指示書管理部(情報記憶手段)
45 指示書記憶部(記憶手段)
46 メモリ
47 操作部

Claims (6)

  1. 文書情報に施す複数の処理を一連の処理として表した連携情報を示す画像情報を指示書から読取ることにより入力するための入力手段と、
    前記入力手段により入力された画像情報をテキスト情報に変換する変換手段と、
    前記テキスト情報に含まれる誤認箇所及び欠落箇所を補正する補正手段を含み、前記変換手段により変換されたテキスト情報に連携情報が複数含まれている場合には、前記テキスト情報に含まれる誤認箇所及び欠落箇所を前記補正手段により補正し、補正された当該テキスト情報から、予め定められた記述開始位置と記述終了位置とを検出することで複数の連携情報を各連携情報毎に分割し、分割した状態で記憶する情報記憶手段と、
    を備えた情報管理装置。
  2. 前記連携情報に、前記複数の処理に関するパラメータを更に含めた
    請求項1記載の情報管理装置。
  3. 前記連携情報を予め記憶した記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記連携情報を前記画像情報として出力するための出力手段と、
    を更に備えた請求項1または請求項2に記載の情報管理装置。
  4. 前記入力手段により画像情報が入力された場合、入力された画像情報が、文書情報に施す複数の処理を一連の処理として表した連携情報を示す画像情報であるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により連携情報を示す画像情報であると判定された場合に、前記変換手段によるテキスト情報への変換及び前記情報記憶手段による連携情報の記憶を行なうように制御する制御手段と、
    を更に備えた請求項1〜請求項3の何れか1項記載の情報管理装置。
  5. 文書情報に施す複数の処理を一連の処理として表した連携情報を示す画像情報を指示書から読取ることにより入力する入力工程と、
    前記入力工程により入力された画像情報をテキスト情報に変換する変換工程と、
    前記変換工程により変換されたテキスト情報に連携情報が複数含まれている場合には、前記テキスト情報に含まれる誤認箇所及び欠落箇所を補正し、補正された当該テキスト情報から、予め定められた記述開始位置と記述終了位置とを検出することで複数の連携情報を各連携情報毎に分割し、分割した状態で記憶する情報記憶工程と、
    を備えた情報管理方法。
  6. 文書情報に施す複数の処理を一連の処理として表した連携情報を示す画像情報を指示書から読取ることにより入力する入力工程と、
    前記入力工程により入力された画像情報をテキスト情報に変換する変換工程と、
    前記変換工程により変換されたテキスト情報に連携情報が複数含まれている場合には、前記テキスト情報に含まれる誤認箇所及び欠落箇所を補正し、補正された当該テキスト情報から、予め定められた記述開始位置と記述終了位置とを検出することで複数の連携情報を各連携情報毎に分割し、分割した状態で記憶する情報記憶工程と、
    をコンピュータに実行させる情報管理プログラム。
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