JP4239465B2 - 画像信号伝送装置および方法、並びに画像信号受信装置および方法 - Google Patents

画像信号伝送装置および方法、並びに画像信号受信装置および方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばディジタルテレビジョン、ディジタルビデオ記録再生装置等において使用される画像データの伝送に係る伝送装置および方法、並びに受信装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタル化されたテレビジョン放送用等の画像データを伝送する際に、伝送画像を暗号化して、著作権の保護を図ることが種々提案されている。また、伝送する画像情報の伝送順序は、テレビジョン画像の場合では、電子ビームのラスタースキャンの順とされているのが普通である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
暗号化の技術と伝送画像の伝送する順序とは、従来では、別の技術として考えられており、両者を組み合わせることはなかった。
【0004】
したがって、この発明の目的は、伝送画像を暗号化することと、伝送画像の各画素を伝送する順序とを組み合わせることによって、暗号化を簡単に行うことが可能な画像信号伝送装置および方法、並びに画像信号受信装置および方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、伝送画像を伝送する画像信号伝送装置において、
注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の何れを次に伝送するかが少なくとも2ビットのスキャン信号によって示され、
スキャン信号は、伝送画像中に存在する画素の数より1だけ少ないものであり、
暗号鍵情報を変換することによって、スキャン信号を生成するスキャン情報生成手段と、
伝送画像内の複数の画素内で、予め設定された最初に伝送する注目画素を選出し、注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の中で次に伝送する画素をスキャン信号にしたがって決定する伝送画素決定手段と、
決定された伝送画素の画素情報を伝送する伝送手段と、
暗号鍵情報を画素情報とは無関係に伝送する伝送手段とを有する画像信号伝送装置である。
請求項7の発明は、伝送画像を伝送する画像信号伝送方法において、
注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の何れを次に伝送するかが少なくとも2ビットのスキャン信号によって示され、
スキャン信号は、伝送画像中に存在する画素の数より1だけ少ないものであり、
暗号鍵情報を変換することによって、スキャン信号を生成するスキャン情報生成ステップと、
伝送画像内の複数の画素内で、予め設定された最初に伝送する注目画素を選出し、注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の中で次に伝送する画素をスキャン信号にしたがって決定する伝送画素決定ステップと、
決定された伝送画素の画素情報を伝送する伝送ステップと、
暗号鍵情報を画素情報とは無関係に伝送する伝送ステップとを有する画像信号伝送方法である。
【0006】
請求項2の発明は、伝送画像を伝送する画像信号伝送装置において、
注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の何れを次に伝送するかが少なくとも2ビットのスキャン信号によって示され、
スキャン信号は、伝送画像中に存在する画素の数より1だけ少ないものであり、
暗号鍵情報を変換することによって、スキャン信号を生成するスキャン情報生成手段と、
伝送画像内の複数の画素内で、予め設定された最初に伝送する注目画素を選出し、注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の中で次に伝送する画素をスキャン信号にしたがって決定する伝送画素決定手段と、
決定された伝送画素の画素情報を伝送する伝送手段と、
暗号鍵情報をエンコーダおよびデコーダが共有するための手段とを有する画像信号伝送装置である。
請求項8の発明は、伝送画像を伝送する画像信号伝送方法において、
注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の何れを次に伝送するかが少なくとも2ビットのスキャン信号によって示され、
スキャン信号は、伝送画像中に存在する画素の数より1だけ少ないものであり、
暗号鍵情報を変換することによって、スキャン信号を生成するスキャン情報生成ステップと、
伝送画像内の複数の画素内で、予め設定された最初に伝送する注目画素を選出し、注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の中で次に伝送する画素をスキャン信号にしたがって決定する伝送画素決定ステップと、
決定された伝送画素の画素情報を伝送する伝送ステップと、
暗号鍵情報をエンコーダおよびデコーダが共有するためのステップとを有する画像信号伝送方法である。
【0007】
請求項13の発明は、注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の何れを次に伝送するかが少なくとも2ビットのスキャン信号によって示され、スキャン信号は、伝送画像中に存在する画素の数より1だけ少ないものであり、暗号鍵情報を変換することによって、スキャン信号が生成され、伝送画像内の複数の画素内で、予め設定された最初に伝送する注目画素を選出し、注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の中で次に伝送する画素をスキャン信号にしたがって決定し、決定された伝送画素の画素情報を送信し、暗号鍵情報を画素情報とは無関係に送信する画像信号伝送装置に対する画像信号受信装置において、
受信された画素情報から画素値を復号する画素値復号手段と、
受信された暗号鍵情報をスキャン信号に変換し、復号した画素値の出力位置をスキャン信号にしたがって決定する出力位置決定手段とを有する画像信号受信装置である。
請求項15の発明は、注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の何れを次に伝送するかが少なくとも2ビットのスキャン信号によって示され、スキャン信号は、伝送画像中に存在する画素の数より1だけ少ないものであり、暗号鍵情報を変換することによって、スキャン信号が生成され、伝送画像内の複数の画素内で、予め設定された最初に伝送する注目画素を選出し、注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の中で次に伝送する画素をスキャン信号にしたがって決定し、決定された伝送画素の画素情報を送信し、暗号鍵情報を画素情報とは無関係に送信する画像信号伝送方法に対する画像信号受信方法において、
受信された画素情報から画素値を復号する画素値復号ステップと、
受信された暗号鍵情報をスキャン情報に変換し、復号した画素値の出力位置をスキャン情報にしたがって決定する出力位置決定ステップとを有する画像信号受信方法である。
【0008】
請求項14の発明は、注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の何れを次に伝送するかが少なくとも2ビットのスキャン信号によって示され、スキャン信号は、伝送画像中に存在する画素の数より1だけ少ないものであり、暗号鍵情報を変換することによって、スキャン信号が生成され、伝送画像内の複数の画素内で、予め設定された最初に伝送する注目画素を選出し、注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の中で次に伝送する画素をスキャン信号にしたがって決定し、決定された伝送画素の画素情報を送信し、暗号鍵情報をエンコーダおよびデコーダが共有する画像信号伝送装置に対する画像信号受信装置において、
受信された画素情報から画素値を復号する画素値復号手段と、
受信された暗号鍵情報をスキャン信号に変換し、復号した画素値の出力位置をスキャン信号にしたがって決定する出力位置決定手段とを有する画像信号受信装置である。
請求項16の発明は、注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の何れを次に伝送するかが少なくとも2ビットのスキャン信号によって示され、スキャン信号は、伝送画像中に存在する画素の数より1だけ少ないものであり、暗号鍵情報を変換することによって、スキャン信号が生成され、伝送画像内の複数の画素内で、予め設定された最初に伝送する注目画素を選出し、注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の中で次に伝送する画素をスキャン信号にしたがって決定し、決定された伝送画素の画素情報を送信し、暗号鍵情報をエンコーダおよびデコーダが共有する画像信号伝送方法に対する画像信号受信方法において、
受信された画素情報から画素値を復号する画素値復号ステップと、
受信された暗号鍵情報をスキャン信号に変換し、復号した画素値の出力位置をスキャン信号にしたがって決定する出力位置決定ステップとを有する画像信号受信方法である。
【0009】
この発明では、暗号鍵情報をスキャン情報に変換する。スキャン情報にしたがって決定された伝送画素の情報を伝送する。暗号鍵情報は、画素情報とは別個に、またはエンコーダおよびデコーダが暗号鍵を共有するようになされる。受信側では、暗号鍵情報をスキャン情報に変換する。受信した画素情報をスキャン情報にしたがって出力することによって伝送画像を復元できる。暗号鍵情報を知らない限り、伝送画像を復号できないので、伝送画像の秘匿することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
一般的には、ディジタル画像信号をなるべく効率良く伝送するためには、画像の画素近傍相関性を利用するのが良い。似通った画素同士ならば、差分情報を送ることによって随分と効率化できる。NTSC方式ではラスタースキャンを用いているため、スキャンの方法は、固定である。それに対して、以前に提案したスキャンでは、画像近傍相関性を積極的に利用するためにスキャンに自由度を持たせている。自由にスキャンするためには、画像内の画素の位置を示すアドレス情報を画素情報と共に伝送する必要がある。アドレス情報を加えても、画素近傍相関性を利用するので、総合的には、効率が良くなるのである。そうといっても、アドレスをそのまま伝送したのでは、アドレスの情報量が多すぎる。そこで、先に提案した伝送方法では、注目画素からの相対位置を伝送することで、この問題を解決している。
【0011】
この発明の理解の容易のために、以下、先に提案されている画像信号伝送装置について図面を参照して説明する。図1は、エンコーダ側のブロック図を示し、図2は、エンコード処理のフローチャートを示す。図3は、デコーダ側のブロック図を示し、図4は、デコード処理のフローチャートを示す。
【0012】
図1において、参照符号1a、1b、1cは、例えば(4:4:4)のカラーコンポーネント信号(YUV)が入力される入力端子である。入力コンポーネント信号がベクトル化部2に供給される。ベクトル化部2において、入力コンポーネント信号がYUV空間内の一点としてベクトル化される。ベクトル化部2の出力が1画面分の大きさのフレームメモリ3に書き込まれる(このメモリ3をベクトルメモリと呼ぶ)。
【0013】
参照符号9で示す候補探索部からの候補探索の結果のスキャン信号(伝送した注目画素から見て次の伝送画素の方向を示すもので、以下、スキャン方向、スキャン順データとも適宜称する。)sに基づいてベクトルメモリ3から注目画素とそれぞれの候補の方向sとベクトルvがベクトル変換部4に送られる。ベクトル変換部4において、注目画素からそれぞれの候補ベクトルへの差分ベクトルが計算され、差分ベクトルが候補評価部5に送られる。
【0014】
ローカルデコーダ6では、差分ベクトルテーブル7を参照しながらローカルデコードを行い、デコード値を候補評価部5に供給し、候補評価部5が候補の中から伝送画素を決定する。多重化部10では、伝送画素の注目画素から見たスキャン信号sと代表ベクトルのインデックスiが多重化され、出力端子11に伝送データが取り出される。また、候補評価部5からスキャン信号sがスキャンメモリ8に供給される。スキャンメモリ8の出力が候補探索部9に供給され、候補探索部9の出力がベクトルメモリ3に与えられる。
【0015】
図2に示したフローチャートを参照して、エンコード処理の流れを説明する。ステップS1において、最初に伝送する画素を決定する。例えば画像の真ん中の画素を選ぶ。但し、最初に伝送する画素は、どの位置でも良い。ステップS2では、その画素を量子化して伝送する。伝送した画素を注目画素とする(ステップS3)。
【0016】
ステップS4において、スキャンメモリ8から得られる候補の位置から候補を取得する。ステップS5において、候補数が規定数に達するかどうか判定する。スキャン方法がジグザクであれば、4個の候補数が規定数である。若し、ステップS5において、候補数が規定数に達しないと判定される場合には、規定数に達するまでラスタースキャン順に候補を取得する(ステップS6)。
【0017】
候補数が規定数に達したならば、ステップS7において、選択したテーブルによってローカルデコードして伝送画素を決定する。そして、ステップS8において、スキャン信号と差分ベクトルのインデックスを伝送する。ステップS4、S6およびS7は、メモリに対するアクセスが必要な処理である。ステップS9では、伝送した画素に注目する。そして、ステップS10において、全ての画素を伝送したかどうかが決定される。全ての画素を伝送していればエンコード処理が終了する。全ての画素を伝送していなければ、処理がステップS4に戻り、次の画素を伝送する
【0018】
図3を参照してデコーダについて説明する。参照符号21は、入力端子である。入力データが分割化部22に供給され、入力データがスキャン信号sとインデックス情報iに分割される。出力位置決定部23は、スキャン信号sを受けて、スキャンメモリ24を参照しながら出力位置を決定し、出力位置データaを出力する。ベクトル再構成部25は、インデックス情報iからベクトルを再構成し、ベクトルvを出力する。
【0019】
ベクトルvがコンポーネント化部27に供給され、ベクトルvをコンポーネント信号YUVへ変換する。コンポーネント信号がフレームメモリ28に供給される。フレームメモリ28には、出力位置データaも供給されている。そして、フレームメモリ28から出力端子29に対して出力位置aの位置の画素値が出力される。
【0020】
図4に示したフローチャートを参照して、デコード処理の流れを説明する。ステップS21において、エンコーダからの信号を最初の画素の信号として受信する。ステップS22では、受信した画素データを再構成する。ステップS23では、再構成した画素データを規定の位置に出力する。ステップS22およびS23は、メモリに対するアクセスを必要とする処理である。
【0021】
ステップS24において、エンコーダからの信号を受信する。ステップS25において、スキャンメモリ上において全ての方向で出力する位置を探索する。出力位置が決まらない方向はラスタースキャン順に出力位置を探索する(ステップS26)。ステップS27では、出力位置を決定する。ステップS28では、インデックス情報から画素データを再構成する。ステップS29において、再構成した画素データをフレームメモリに出力する。ステップS30では、全ての画素を出力したかどうかが決定される。全ての画素を出力していればデコード処理が終了する。そうでなければ、ステップS24に戻り、次の画素を受信する。
【0022】
従来のラスタースキャンでは、スキャンを固定することによってアドレス情報を送らずに、画素情報のみを送っている。一方、上述した提案した伝送方法では、注目画素からの相対位置をスキャン信号として伝送するのであるが、この時、既伝送画素をどうやって飛び越えるかが問題となる。
【0023】
図5を参照して既伝送画素の飛び越えについて説明する。図5においては、注目画素を2重丸で示し、探索において伝送画素の候補とされる画素を薄い影を付して示す。また、白丸は未伝送の画素を示し、黒丸は既伝送の画素を示す。伝送すべき画素を探索する探索方法として、2重丸で示す注目画素に対して上下左右の4方向に位置する画素が探索の対象とされる。
【0024】
図5Aにおいては、注目画素以外の画素が全て未伝送の画素なので、図5Bに示すように、注目画素に対して4方向で隣接する4個の画素が伝送画素の候補とされる。しかしながら、図5Cに示すように、注目画素が既伝送画素に囲まれている場合、上下左右という相対関係だけでは、既伝送画素が存在する位置を指定してしまうことになる。このような場合には、既伝送の画素を飛び越して、未伝送の画素が伝送画素の候補とされる。すなわち、図5Dに示すように、注目画素の右方向に位置する2画素が既伝送の画素なので、その2画素を飛び越えて注目画素から右方向に3番目の画素が伝送画素の候補とされる。また、注目画素の下方向の1画素が既伝送の画素なので、その1画素を飛び越えて注目画素から下方向に2番目の画素が伝送画素の候補とされる。
【0025】
この処理のため、エンコーダとデコーダに1フレーム分のメモリ(スキャンメモリ8および24)をそれぞれ持ち、伝送された画素にフラグを立てることで、既伝送画素と未伝送画素を区別している。なお、画素を送ったか(送られたか)送っていないか(送られていないか)の情報は、エンコーダとデコーダで共有でき、この情報を送信する必要はない。
【0026】
次に、スキャンパターンについて説明する。従来のラスタースキャンでは、画面左上から一列ずつ順に送るというスキャンのルールが決まっている。よってスキャンに関する情報をまったく伝送する必要がない。全てのビットを画素データとして送ることができる。しかし反面、どのような画においても同じようにスキャンするため、画像が持つ近傍相関性を活かしてはいない。
【0027】
一方、全くランダムにスキャンしようとする場合は、アドレス情報を送らなければならない。しかしアドレス情報だけで1画素につき、標準的解像度の画像の場合では、x方向、y方向共に10ビットのデータ量が必要である。アドレス情報は、正確に送らなければならない情報であるので、量子化等によってデータ量を削減することはできない。その結果、近傍相関性を利用して効率化するとはいえ、アドレス情報のデータ量は、かなり重い。
【0028】
そこで、提案伝送方式では、スキャンに自由度を持たせることによって伝送を効率化している。“自由度を持たせる”とは、完全に固定とせず、一方、全く自由にもしないことを意味する。予め決めてあるスキャンパターンに基づいて、注目画素との相対位置を伝送するようになされる。
【0029】
スキャンパターンには、種々のものがありうる。図6は、幾つかのスキャンパターンの例を示す。図6Aは、参考として示す従来のラスタースキャンを示す。ラスタースキャンの場合では、スキャンの方向が固定であるので、アドレス情報を伝送する必要がない。図6Bは、注目画素に対して上下左右の4方向に位置する画素の何れかが伝送される。この場合には、1画素について2ビットのアドレス情報が必要である。左上にある破線は、候補を一つも取得することができなかったときは、ラスタースキャンに切り替わることを示す。
【0030】
図6Cに示すスキャンパターン(ジグザグ)は、伝送画素を中心に分割した4領域に対してジグザグスキャンで候補を探索するものである。そのためスキャンが行き詰まることなく、最後まで画素を伝送することができる。1画素について2ビットのアドレス情報が必要である。図6Dは、注目画素に対して上下左右および斜めの計8方向に位置する画素の何れかが伝送される。この場合には、1画素について3ビットのアドレス情報が必要である。図6Dのスキャンパターンは、多くの候補の中から伝送画素を選択するので、近傍相関性をより活かすことができるが、アドレス情報が他のスキャン方法に比して1ビット増え、その分画素に割り当てることができるデータが1ビット減少する問題がある。
【0031】
上述の伝送方式では、ある一つのスキャンパターンに基づいて候補を選択し、その候補に差分ベクトルテーブル中の差分ベクトルを当てはめ、最も誤差の少ない差分ベクトルのインデックスを伝送するようになされる。1画素ごとに割り当てられるビット数が決まっている場合、一度に取得できる候補の数と、差分ベクトルテーブルの差分ベクトルの数は反比例する。以下に1画素に8ビットが割り当てられている場合の例を示す。
【0032】
上述した図6Dに示すスキャンパターンのように、8個の候補を一度に取得する場合には、候補の特定のために3ビットが必要であるので、差分ベクトルに対しては5ビットを使用でき、差分ベクトルの数が32となる。図6Bまたは図6Cに示すスキャンパターンのように、4個の候補を一度に取得する場合には、候補の特定のために2ビットが必要であるので、差分ベクトルに対しては6ビットを使用でき、差分ベクトルの数が64となる。さらに、水平方向のみに、2個の候補を一度に取得する場合には、候補の特定のために1ビットが必要であるので、差分ベクトルに対しては7ビットを使用でき、差分ベクトルの数が128となる。さらに、従来のラスタースキャンのように、スキャンパターンが固定である場合には、8ビット全てを差分ベクトルに割り当てることができるので、差分ベクトル数が256となる。
【0033】
このように候補取得数を増やせば差分ベクトル数が減り、差分ベクトル数を増やせば候補取得数が減る関係がある。一般的には、多くの候補を取得できるときは選択肢が多いので、差分ベクトル数が少なくても良いし、その逆も成り立つ。候補取得数と差分ベクトル数の関係として、バランスが良いものは、その時々の画像の伝送状況や画像そのものの傾向によって変化すると考えられる。
【0034】
上述した伝送方法における色空間差分ベクトル符号化について説明する。図7に示すように、コンポーネント信号である注目画素データおよび伝送画素データをそれぞれ色空間におけるベクトルとして扱い、その差分ベクトルを伝送している。この方法は、コンポーネント信号の各コンポーネントを別々に差分を生成するのと比較して、かなり効率化することができる。図8Aおよび図8Bに示すように、YUVコンポーネントの色空間ベクトルの集合の方がRGBコンポーネントの色空間ベクトルに比して相関が強いので、集合が小さくまとまる。さらに、色空間差分ベクトルを形成することによって(0,0)近傍に色空間差分ベクトルがまとまる。
【0035】
図9に示すように、色空間差分ベクトルの集合を代表するベクトルを予め求め、差分ベクトルのテーブルを作成する。テーブルにおいて、各差分ベクトルは、インデックスによって区別される。差分ベクトルテーブルは、エンコーダ側とデコーダ側で共有され、インデックスが伝送される。1画素に対して8ビットの枠で、スキャン方法としてジグザクを用いているのであれば、アドレス以外の6ビット(64個)の代表ベクトルを持つことができる。ベクトル化部2は、コンポーネント信号を色空間におけるベクトルvに変換するものである。
【0036】
さらに、上述した伝送方法における候補選択方法とローカルデコードに関する処理について、図10を参照して説明する。この処理は、図1におけるベクトル変換部4、ローカルデコーダ6および候補評価部5によってなされる。また、図2では、ステップS7においてなされる。図10において、二重丸の画素が注目画素であり、丸が候補画素であり、丸内の数字は、候補画素に付された通し番号である。各候補画素は、必ずしも注目画素に隣接せず、スキャンパターンにおける、ある方向から取得されたものである。図10Aに示すように、一つの注目画素に対して例えば4個の候補画素が存在するものとしている。
【0037】
先ず、注目画素をローカルデコードした値に対してエンコード側とデコード側で共通に持っている差分ベクトルテーブルに適用する。一例として、6ビットで64(26)個の差分ベクトルがあるとすると、図10Bに示すように、注目画素のローカルデコード値に対して差分ベクトルをそれぞれ加算すれば、64個の色ベクトルが作成される。これらが現在作り得る伝送画素値である。
【0038】
次に、図10Cに示すように、各候補と注目画素から作り出せる伝送可能な画素値を比較し、比較の結果に基づいて各候補毎に最も相関の強い伝送可能な画素値を決定する。最も相関の強い伝送可能な画素値は、各候補の最適な近似値である。ローカルデコーダ6には、注目画素のベクトルが供給され、ローカルデコーダ6は、注目画素のローカルデコードと図10Bに示す作り得る伝送画素値を生成する処理と生成した64個の伝送画素値と各候補画素値との差分を演算する処理と各候補の最適な近似値を生成する処理とを行う。
【0039】
最後に、図10Dに示すように、各候補と最適伝送可能画素との差分値をそれぞれ求める。求められた差分値の最も小なる候補を、4個の候補の中で最も伝送時の誤差が小さくなる候補と判断し、伝送画素を決定する。決定された伝送画素の注目画素から見た方向と差分ベクトルのインデックスとが多重化されて伝送される。候補評価部5は、図10Dに示すように、各候補画素の伝送後の誤差を求め、伝送画素を決定する処理を行う。
【0040】
次にこの発明について説明する。上述した伝送方法では、伝送する画素と次に伝送する画素の差が最も小さくなるように、最適なスキャン順を求め、スキャン信号と画素情報(インデックス)とを一緒に伝送するものである。この発明は、伝送画像の秘匿性を高めるために、スキャン順データを画素情報と一緒に伝送しないものである。例えばそれによって伝送画像の著作権保護をなしうる。若し、スキャン順データを伝送しないと、伝送画像を復元することができない。ユーザは、暗号鍵または暗号鍵の一部としてのスキャン情報を知らないと、伝送画像を復元することができない。以下では、暗号鍵または暗号鍵の一部を暗号鍵情報または暗号コードと適宜称する。上述した先に提案された伝送方法に対してもこの発明を適用することが可能である。すなわち、暗号鍵情報に基づいてスキャン信号を生成し、暗号鍵情報を画素情報と別個に伝送するか、またはエンコーダおよびデコーダ側で暗号鍵を共有するようにすればよい。
【0041】
図11は、暗号鍵情報(暗号コード)をスキャン信号に変換する方法を示すものである。図11Aに示すように、上下左右のスキャン方向が可能な場合に、(上方向:(00)、左方向:(01)、右方向:(10)、下方向:(11))と規定する。例えば8ビットの暗号鍵情報の値が「151」で、2進数では、(10010111)である場合、図11Bに示すように、この暗号鍵情報が2ビット毎に区切られ、スキャン信号へ変換される。この例では、スキャン順が(右→左→左→下)とされる。図11Bの方法では、スキャン信号が全て暗号鍵情報と対応している。
【0042】
先に提案されている伝送方法では、画像固有の特徴に適応したスキャンを実現することで伝送効率を向上させている。スキャン情報を暗号鍵に使用することによって、伝送効率を向上するといった特徴を犠牲にする。したがって、伝送画像の復号画像の画質が劣化してしまう。しかしながら、一実施形態のように、色空間差分ベクトルを用いることによって、差分が大きくなるような画素の伝送に関しても柔軟に対応することが可能であり、伝送画像の画質劣化が大きくなることは防止できる。
【0043】
図11Cに示す他の例は、8ビットに区切ったスキャン信号の上位の2ビットのみを暗号鍵情報とし、残りの下位側の6ビットをフリーとしたものである。すなわち、4回に1回だけは、暗号鍵情報によってスキャン順を決定し、後の3回は、上述した先に提案されている伝送方法を適用して決定された、最も効率の良いスキャン順に対応したものとされる。したがって、図11Bに示す方法と比較して、伝送画像の画質を良くすることができる。なお、下位側の4ビットまたは2ビットをフリーとするようにしても良い。
【0044】
図12は、暗号鍵情報の3個の例を示している。暗号鍵情報の第1の例は、伝送データ(伝送画像)Iの縮小画像B1である。縮小画像は、例えば伝送画像をサブサンプリングすることで生成できる。例えば水平方向および垂直方向でそれぞれ1/2の間引きを行えば、1/4の縮小画像が形成できる。この縮小画像の各画素の8ビットのコードを2ビット毎に区切り、各2ビットによってスキャン方向が規定される。縮小画像を暗号鍵情報とする場合では、縮小画像の画素値として全体の1/4の真値が分かるので、真値を使用して画質を向上させることが可能となる。縮小画像そのものが暗号鍵情報であることを知らなければ、縮小画像を見ることができても、伝送画像を復号できない。但し、縮小画像の場合では、機密保持の程度が低くなる。
【0045】
暗号鍵情報の第2の例は、伝送データIと無関係の画像B2である。無関係の画像の場合では、機密保持度を高くすることができる。また、伝送画像の系列に混ぜることも可能である。なお、暗号鍵情報は、画像情報に限らず、オーディオ情報であっても良い。
【0046】
暗号鍵情報の第3の例は、ディジタルデータB3である。ディジタルデータB3としては、どのようなデータであっても良く、例えば生年月日等の数字列、名前等の文字列等のテキストデータであっても良い。但し、数字、文字等に対応するコードを規定しておく必要がある。さらに、数字等とスキャン方向との対応付けをテーブル化しておいても良い。一般的に暗号鍵情報は、それ自体意味がないものが多いが、この発明では、画像、音声、テキスト等の意味を持つ情報を暗号鍵情報として使用することができる。
【0047】
図13は、この発明の一実施形態におけるシステム構成を概略的に示す。参照符号101で示すエンコーダでは、暗号コード(暗号鍵情報)102のデータがスキャン順を示すスキャン信号103へ変換される。バッファメモリに蓄積されている伝送画像104の画素データ105がスキャン信号103で示される順序で出力される。この場合、スキャンの効率化のために、画素データ自体ではなく、画素値の差分等を伝送しても良く、先に提案されている伝送方法のような差分ベクトルのインデックスを伝送しても良い。これらを総称して画素データまたは画素情報と称する。画素データが伝送データ106とされ、伝送または記録媒体に記録される。
【0048】
暗号コード102は、参照符号201で示すデコーダに対して伝送画像の画素情報とは別個に伝送される。但し、暗号コードであることが簡単に判別できないように伝送画像のデータ中に混ぜるようにしても良い。伝送方法としては、手渡し、郵送、電子メール等のどのような方法であっても使用できる。また、エンコーダ側とデコーダ側で複数の暗号鍵情報例えば複数の画像を有しており、その中の特定の画像を指定することによって、実質的に暗号コードを伝送することもできる。例えば複数の画像を番号付けしておき、第何番目の画像かを教えることによって、暗号コードを実質的に伝送できる。さらに、特定のWebサイトにアクセスすることを取り決めておき、そこで複数の画像、テキスト等を表示し、その中の所定のものをダウンロードしてくることによって暗号コードを得ることができる。若し、アクセスするサイト自身が秘密にされていたり、一般的には、どの画像またはテキストを使用するかを指示していることが分からなければ、サイト上で暗号コードに対応する画像またはテキストを指示することが可能である。但し、図11Cに示したような暗号コードが伝送画像に依存する場合には、暗号コード自体を何らかの方法でデコーダ側へ伝送する必要がある。
【0049】
デコーダ201では、受信された暗号コード206をスキャン順を示すスキャン信号204に変換する。受信された伝送データ202から画素データ203が取り出され、画素データ203は、バッファメモリに対してスキャン信号204で示される画素位置に格納される。それによって、伝送画像205が復元される。デコーダ201では、暗号コードを知らないがぎり、伝送画像を復号することができない。それによって、伝送画像を秘匿することができる。
【0050】
図14に示したフローチャートを参照して、エンコード処理の流れを説明する。ステップS41において、伝送画像が入力され、ステップS42において、暗号コードが入力される。ステップS43において、暗号コードがスキャン順のデータへ変換される。ステップS44において、最初に伝送する画素を決定する。例えば画像の真ん中の画素を選ぶ。但し、最初に伝送する画素は、どの位置でも良い。ステップS45では、その最初の画素を伝送データ例えばインデックスに変換する。今、変換した画素に注目する(ステップS46)。
【0051】
ステップS47において、ステップS43において変換しているスキャン順の通りに候補から次に伝送する画素を決定する。ステップS48において、決定した伝送画素を伝送データへ変換する。ステップS49では、今、伝送した画素に注目する。ステップS50では、全ての画素を伝送したかどうかが決定される。全ての画素を伝送していればエンコード処理が終了する。全ての画素を伝送していなければ、処理がステップS47に戻り、処理を続ける。ステップS51において、伝送データに変換された伝送画像データを伝送する。ステップS52において、暗号コードを伝送する。上述したように、暗号コードの伝送方法としては、種々の方法が可能である。
【0052】
図15に示したフローチャートを参照して、デコード処理の流れを説明する。ステップS61において、伝送画像データを受信する。フレームの最初に送られてくる画素データを受信する。ステップS62において、暗号コードを受信する。暗号コードの取得方法としては、前述したように種々のものがありうる。ステップS63では、取得した暗号コードをスキャン順へ変換する。ステップS64では、受信した最初の画素データを再構成する。例えばインデックスを画素値へ変換する。ステップS65では、再構成した画素データを規定の位置例えば画像の中央位置に出力する。
【0053】
ステップS66において、受信したデータ中の次の画素データ(2番目の画素以降)に注目する。ステップS67において、画素データを再構成する。上から探索して空いている画素を出力位置として当てはめる。ステップS68では、ステップS63において得られているスキャン順にしたがって出力位置(アドレス)を決める。ステップS69において、その出力位置に画素値を出力する。ステップS70では、全ての画素を出力したか否かが調べられる。出力していれば、処理が終了する。そうでなければ、ステップS66に戻り、次の画素を受信する。
【0054】
図16は、この発明が適用されたエンコーダの一例の構成を示すものである。図16において、参照符号31a、31b、31cは、例えば(4:4:4)のカラーコンポーネント信号(YUV)が入力される入力端子である。入力コンポーネント信号がベクトル化部32に供給される。ベクトル化部32において、入力コンポーネント信号がYUV空間内の一点としてベクトル化される。ベクトル化部32の出力が1画面分の大きさの伝送画像メモリ(フレームメモリ)33に書き込まれる。
【0055】
入力端子34には、暗号コードcが供給され、暗号コーcドが変換部36に供給され、暗号コードが2ビット毎に区切られて各2ビットのスキャン信号sが生成される。スキャン信号sが伝送画素決定部37に供給される。
【0056】
伝送画素決定部37は、スキャンメモリ41の内容を参照して伝送画素を決定し、決定した伝送画素のベクトルvを伝送画像メモリ33から読み出して出力する。また、スキャン信号sも伝送されるために、出力される。スキャンメモリ41は、伝送画像メモリ33に格納されている各画素が既伝送か、未伝送かを示すフラグを格納するものである。
【0057】
伝送画素のベクトルvとスキャン信号sとがベクトル変換部38に送られる。ベクトル変換部38において、前回の伝送画素のローカルデコード値と今回の伝送画素のローカルデコード値との差分ベクトルが計算され、差分ベクトルがインデックス決定部39に送られる。インデックス決定部39では、差分ベクトルテーブル40を参照しながら差分ベクトルに最も近いインデックスiを決定する。インデックス決定部39からのインデックスiがメモリ42に記憶される。メモリ42から出力端子43に伝送データ(インデックスi)が取り出される。また、インデックス決定部39からスキャン信号sがスキャンメモリ41に供給され、スキャンメモリ41が更新される。暗号コードは、画素情報としてのインデックスiと一緒に伝送されず、出力端子35に取り出され、上述したような種々の方法で伝送される。
【0058】
図17は、この発明が適用されたデコーダの一例の構成を示すものである。図17を参照してデコーダについて説明する。参照符号51aは、伝送画像データの画素情報としてのインデックスiが入力される入力端子を示す。参照符号51bは、画素情報と別の経路で受け取った暗号コードcの入力端子を示す。暗号コードcが変換部57に供給され、暗号コードcがスキャン順データへ変換される。スキャン順データがスキャン順メモリ58に格納される。
【0059】
メモリ58からのスキャン信号sが出力位置決定部60に供給される。出力位置決定部60は、スキャン信号sを受けて、スキャンメモリ59を参照しながら出力位置を決定し、出力位置データaを出力する。ベクトル再構成部52は、インデックス情報iから差分ベクトルテーブル53を参照してベクトルを再構成し、ベクトルvを出力する。ベクトルvがコンポーネント化部54に供給され、ベクトルvがコンポーネント信号YUVへ変換される。コンポーネント信号が伝送画像メモリ(フレームメモリ)55に書き込まれる。伝送画像メモリ55には、出力位置データaも供給され、出力位置データaで示される位置の画素値が伝送画像メモリ55から出力端子56に対して出力される。
【0060】
この発明は、上述したこの発明の一実施形態等に限定されるものでは無く、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えばアドレス情報を伝送するランダムスキャンであれば、図6Bに示すスキャン方法に限らず、図6C、図6D等のスキャン方法を使用しても良い。
【0061】
【発明の効果】
この発明では、暗号鍵情報に基づいてスキャン方向あるいはスキャン順序を示すスキャン情報を生成し、暗号鍵情報を画素情報と別個に伝送するか、またはエンコーダおよびデコーダ側で共有するようになされる。したがって、受信側では、暗号鍵情報が分からないと、伝送画像を復号できず、伝送画像の秘匿性を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願出願人が先に提案した伝送方式におけるエンコーダの構成を示すブロック図である。
【図2】本願出願人が先に提案した伝送方式におけるエンコード処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】本願出願人が先に提案した伝送方式におけるデコーダの構成を示すブロック図である。
【図4】本願出願人が先に提案した伝送方式におけるデコード処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本願出願人が先に提案した伝送方式における既伝送画素の飛び越え方法について説明するための略線図である。
【図6】本願出願人が先に提案した伝送方式における伝送すべき画素の探索方法について説明するための略線図である。
【図7】本願出願人が先に提案した伝送方式における色空間差分ベクトルについて説明するための略線図である。
【図8】本願出願人が先に提案した伝送方式における色空間差分ベクトルについて説明するための略線図である。
【図9】本願出願人が先に提案した伝送方式における色空間差分ベクトルについて説明するための略線図である。
【図10】本願出願人が先に提案した伝送方式における候補選択方法とローカルデコードの説明に用いる略線図である。
【図11】この発明における伝送画像以外の情報をスキャン情報に埋め込む方法を説明するための略線図である。
【図12】この発明における暗号鍵情報の例を説明するための略線図である。
【図13】画像情報を埋め込むこの発明の一実施形態のシステムを概略的に説明するためのブロック図である。
【図14】この発明の一実施形態のエンコード処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】この発明の一実施形態におけるデコード処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】この発明の一実施形態におけるエンコーダの構成を示すブロック図である。
【図17】この発明の一実施形態におけるデコーダの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
33・・・伝送画像メモリ、34・・・暗号コード入力端子、36・・・暗号コードをスキャン順に変換する変換部、37・・・伝送画素決定部101・・・エンコーダ、201・・・デコーダ

Claims (16)

  1. 伝送画像を伝送する画像信号伝送装置において、
    注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の何れを次に伝送するかが少なくとも2ビットのスキャン信号によって示され、
    上記スキャン信号は、伝送画像中に存在する画素の数より1だけ少ないものであり、
    暗号鍵情報を変換することによって、上記スキャン信号を生成するスキャン情報生成手段と、
    上記伝送画像内の複数の画素内で、予め設定された最初に伝送する注目画素を選出し、上記注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の中で次に伝送する画素を上記スキャン信号にしたがって決定する伝送画素決定手段と、
    上記決定された伝送画素の画素情報を伝送する伝送手段と、
    上記暗号鍵情報を上記画素情報とは無関係に伝送する伝送手段とを有する画像信号伝送装置。
  2. 伝送画像を伝送する画像信号伝送装置において、
    注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の何れを次に伝送するかが少なくとも2ビットのスキャン信号によって示され、
    上記スキャン信号は、伝送画像中に存在する画素の数より1だけ少ないものであり、
    暗号鍵情報を変換することによって、上記スキャン信号を生成するスキャン情報生成手段と、
    上記伝送画像内の複数の画素内で、予め設定された最初に伝送する注目画素を選出し、上記注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の中で次に伝送する画素を上記スキャン信号にしたがって決定する伝送画素決定手段と、
    上記決定された伝送画素の画素情報を伝送する伝送手段と、
    上記暗号鍵情報をエンコーダおよびデコーダが共有するための手段とを有する画像信号伝送装置。
  3. 請求項1または2において、
    上記暗号鍵情報が伝送画像の縮小画像情報である画像信号伝送装置。
  4. 請求項1または2において、
    上記暗号鍵情報が伝送画像と異なる画像情報である画像信号伝送装置。
  5. 請求項1または2において、
    上記暗号鍵情報が数字、文字等のディジタルデータである画像信号伝送装置。
  6. 請求項1または2において、
    各画素をコンポーネント信号の複数のコンポーネントによって規定されたベクトルに変換するベクトル変換手段を有し、
    上記注目画素と上記次に送信する画素との差分値を上記ベクトル変換手段によってベクトルに変換する画像信号伝送装置。
  7. 伝送画像を伝送する画像信号伝送方法において、
    注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の何れを次に伝送するかが少なくとも2ビットのスキャン信号によって示され、
    上記スキャン信号は、伝送画像中に存在する画素の数より1だけ少ないものであり、
    暗号鍵情報を変換することによって、上記スキャン信号を生成するスキャン情報生成ステップと、
    上記伝送画像内の複数の画素内で、予め設定された最初に伝送する注目画素を選出し、上記注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の中で次に伝送する画素を上記スキャン信号にしたがって決定する伝送画素決定ステップと、
    上記決定された伝送画素の画素情報を伝送する伝送ステップと、
    上記暗号鍵情報を上記画素情報とは無関係に伝送する伝送ステップとを有する画像信号伝送方法。
  8. 伝送画像を伝送する画像信号伝送方法において、
    注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の何れを 次に伝送するかが少なくとも2ビットのスキャン信号によって示され、
    上記スキャン信号は、伝送画像中に存在する画素の数より1だけ少ないものであり、
    暗号鍵情報を変換することによって、上記スキャン信号を生成するスキャン情報生成ステップと、
    上記伝送画像内の複数の画素内で、予め設定された最初に伝送する注目画素を選出し、上記注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の中で次に伝送する画素を上記スキャン信号にしたがって決定する伝送画素決定ステップと、
    上記決定された伝送画素の画素情報を伝送する伝送ステップと、
    上記暗号鍵情報をエンコーダおよびデコーダが共有するためのステップとを有する画像信号伝送方法。
  9. 請求項7または8において、
    上記暗号鍵情報が伝送画像の縮小画像情報である画像信号伝送方法。
  10. 請求項7または8において、
    上記暗号鍵情報が伝送画像と異なる画像情報である画像信号伝送方法。
  11. 請求項7または8において、
    上記暗号鍵情報が数字、文字等のディジタルデータである画像信号伝送方法。
  12. 請求項7または8において、
    各画素をコンポーネント信号の複数のコンポーネントによって規定されたベクトルに変換するベクトル変換ステップを有し、
    上記注目画素と上記次に送信する画素との差分値を上記ベクトル変換ステップによってベクトルに変換する画像信号伝送方法。
  13. 注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の何れを次に伝送するかが少なくとも2ビットのスキャン信号によって示され、上記スキャン信号は、伝送画像中に存在する画素の数より1だけ少ないものであり、暗号鍵情報を変換することによって、上記スキャン信号が生成され、上記伝送画像内の複数の画素内で、予め設定された最初に伝送する注目画素を選出し、上記注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の中で次に伝送する画素を上記スキャン信号にしたがって決定し、上記決定された伝送画素の画素情報を送信し、上記暗号鍵情報を上記画素情報とは無関係に送信する画像信号伝送装置に対する画像信号受信装置において、
    受信された上記画素情報から画素値を復号する画素値復号手段と、
    受信された上記暗号鍵情報を上記スキャン信号に変換し、復号した画素値の出力位置を上記スキャン信号にしたがって決定する出力位置決定手段とを有する画像信号受信装置。
  14. 注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の何れを次に伝送するかが少なくとも2ビットのスキャン信号によって示され、上記スキャン信号は、伝送画像中に存在する画素の数より1だけ少ないものであり、暗号鍵情報を変換することによって、上記スキャン信号が生成され、上記伝送画像内の複数の画素内で、予め設定された最初に伝送する注目画素を選出し、上記注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の中で次に伝送する画素を上記スキャン信号にしたがって決定し、上記決定された伝送画素の画素情報を送信し、上記暗号鍵情報をエンコーダおよびデコーダが共有する画像信号伝送装置に対する画像信号受信装置において、
    受信された上記画素情報から画素値を復号する画素値復号手段と、
    受信された上記暗号鍵情報を上記スキャン信号に変換し、復号した画素値の出力位置を上記スキャン信号にしたがって決定する出力位置決定手段とを有する画像信号受信装置。
  15. 注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の何れを次に伝送するかが少なくとも2ビットのスキャン信号によって示され、上記スキャン信号は、伝送画像中に存在する画素の数より1だけ少ないものであり、暗号鍵情報を変換することによって、上記スキャン信号が生成され、上記伝送画像内の複数の画素内で、予め設定された最初に伝送する注目画素を選出し、上記注目画素の少なくと も上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の中で次に伝送する画素を上記スキャン信号にしたがって決定し、上記決定された伝送画素の画素情報を送信し、上記暗号鍵情報を上記画素情報とは無関係に送信する画像信号伝送方法に対する画像信号受信方法において、
    受信された上記画素情報から画素値を復号する画素値復号ステップと、
    受信された上記暗号鍵情報を上記スキャン情報に変換し、復号した画素値の出力位置を上記スキャン情報にしたがって決定する出力位置決定ステップとを有する画像信号受信方法。
  16. 注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の何れを次に伝送するかが少なくとも2ビットのスキャン信号によって示され、上記スキャン信号は、伝送画像中に存在する画素の数より1だけ少ないものであり、暗号鍵情報を変換することによって、上記スキャン信号が生成され、上記伝送画像内の複数の画素内で、予め設定された最初に伝送する注目画素を選出し、上記注目画素の少なくとも上下左右の方向に位置し、既伝送画素を除く直近の画素の中で次に伝送する画素を上記スキャン信号にしたがって決定し、上記決定された伝送画素の画素情報を送信し、上記暗号鍵情報をエンコーダおよびデコーダが共有する画像信号伝送方法に対する画像信号受信方法において、
    受信された上記画素情報から画素値を復号する画素値復号ステップと、
    受信された上記暗号鍵情報を上記スキャン信号に変換し、復号した画素値の出力位置を上記スキャン信号にしたがって決定する出力位置決定ステップとを有する画像信号受信方法。
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