JP4238794B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、テラバイト級の磁気記録再生装置に係り、特に磁気ヘッドを磁気テープのトラック位置に追随させる際の不要振動を除去し、サーボ帯域を広げたアクチュエータに関する。
従来、テープ長手方向に記録トラックが形成される所謂リニアテープ記録・再生装置の、トラック幅方向のテープ走行変動に追随するヘッドアクチュエータにおいては、磁気記録・再生を司るヘッドスタックをテープ走行方向に直交する方向に精度良く可動させる支持構造物と、圧電素子を積層構造にしたアクチュエータとを備え、その厚み方向の変位を利用してテープの走行方向に直交する変動成分に追随させるように構成した、例えば下記特許文献1に記載の装置が提案されている。
図6は特許文献1に開示された、「圧電素子を備えた磁気ヘッドを位置決めする装置」を表し、(a)、(b)は3つのピエゾアクチュエータにより磁気ヘッドの姿勢を制御する実施例を示し、(c)はピエゾアクチュエータの可動面に直に磁気ヘッドを取り付けた実施例を示し、(d)はピエゾアクチュエータの先端を球形に形成した実施例を示している。
図6(a),(b)において1は、大まかな位置決め用の軸受筒が収納される垂直円筒形開口1aを有したヘッド位置決め台である。このヘッド位置決め台1の台部1bと固定ホルダ2の間には3つの圧電素子(ピエゾアクチュエータ)3a,3b,3cが固着、配設されている。
固定ホルダ2の端部は磁気ヘッド4に固着され、該磁気ヘッド4の位置は、圧電素子3a,3b,3cへの電圧印加による変位によって制御される。
また図6(c)においては、一端が前記台部1bに固着された圧電素子3の他端(変位端)が、磁気ヘッド4に直に取り付けられている。
また図6(d)においては、一端が前記台部1bに固着された圧電素子3の他端を球形とし、磁気ヘッド4に固着された固定ホルダ5の前記球形部との接触面を円形とし、これら接触部分を抑えバネ6によって抑えるように構成している。
米国特許5438469号(US005438469A)
積層セラミックピエゾ素子の特質としてその厚み方向に変位する力は非常に強い。また変位を十分に確保しようとすると厚み方向に何層にも重ね合わせる必要があり、可変端の面の変位量は一様ではなくなる。
比較的高周波(例えば500Hz以上)ではアクチュエータがコンデンサーとして振る舞うため電力の損失が周波数に比例して高くなり、かつドライブする回路も十分な電力を供給できるようにする必要があり、コストの上昇を招くという欠点がある。
従ってこのような問題を回避しつつ上記の可変アクチュエータとして満足する性能を確保することが重要である。前記図6に示す、特許文献1に記載された装置では以上の問題をかならずしも満足するものではない。
すなわち例えば図6(a),(b)では3つのピエゾアクチュエータで磁気ヘッドの姿勢を制御する構造になっているが、それぞれ独立して圧電素子を制御する必要があり、電力およびドライバーのコストの問題を招くという欠点がある。
また図6(c)に示される実施例ではピエゾアクチュエータの可動面に直に磁気ヘッドを取り付けているため不要な変位を生じる欠点がある。この問題を回避するため図6(d)では、ピエゾアクチュエータの先端を球形にしているが、この構造でも球形部に相対する接触面が円形になっておりモーメントの伝達という観点からは問題がある。
このモーメントの伝達力を弱めるため図6(d)の抑えバネ6の力を弱めることが考えられる。しかし高周波になると磁気ヘッド4の質量とこの弱いバネ定数で決定される共振周波数で磁気ヘッド4とアクチュエータ(圧電素子3)の変位に差を生ずるという欠点を有する。また一方バネ定数を高くすると先のモーメントの伝達という問題が大きくなる。
また積層ピエゾアクチュエータのドライブ力は非常に大きいので、不要な振動を抑制するための比較的容易な方法である、例えば粘弾性体を付加してその抑振作用により速やかに振動を減衰させるという方法を採用しても、その効果を発揮することができない。
積層ピエゾアクチュエータと磁気ヘッド可動部の間に緩衝機構を設け不要な振動を伝達することなく且つ粘弾性体のダンピング力を有効にすることも考案されるが、その場合はバネ定数を下げざるを得ず、テープの幅方向のトラッキングをとる目的のアクチュエータとして周波数帯域を上げられないという欠点を生ずる。 本発明は上記の点に鑑みてなされたものでその目的は、トラッキング用のアクチュエータとして、振動系の共振周波数を上げサーボ帯域を広くし、磁気記録再生を安定して行うことができる磁気記録再生装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、長手方向に沿う記録、再生、サーボの各トラックが幅方向に複数本並置形成されたリニア型磁気テープを用いる磁気記録再生装置において、複数の磁気ヘッド素子が前記磁気テープとの摺動面に配設された磁気ヘッドスタックと、圧電素子を複数積層した積層セラミックを有し、印加電圧により当該積層方向に変位するアクチュエータと、一端が前記アクチュエータの変位端に接着され、他端が前記磁気ヘッドスタックに接着され、複数の梁を、剛性の高い方向が互いに直交するように固定接合した緩衝機構とを備えたことを特徴としている。
また、前記磁気ヘッドスタックのテープ幅方向両端に各々設けられ、該磁気ヘッドスタックのテープ幅方向以外の方向への移動を規制するばねを備えたことを特徴としている。
また前記アクチュエータの変位を検出するセンサと、前記サーボトラック再生によるトラック誤差信号と前記センサの検出信号との偏差分を補正するように前記アクチュエータを制御する制御手段とを備えたことを特徴としている。
また前記磁気ヘッドスタックのテープ摺動面の、テープ長手方向の両端部はシャープエッジに形成されていることを特徴としている。
また前記磁気ヘッドスタックの、ヘッドギャップを有するテープ摺動面のテープ幅方向のエッジはなだらかなエッジに形成されていることを特徴としている。
また前記磁気ヘッドスタックのテープ幅方向寸法は前記磁気テープ幅よりも小さく形成され、前記磁気ヘッドスタックのテープ摺動面の、テープ幅方向の両端部はなだらかなエッジに形成され、前記磁気ヘッドスタックのテープ幅方向両端をテープ幅方向に延長した部位に各々配設され、前記磁気ヘッドスタックのテープ摺動面と略同一面高さのテープ摺動面を有した保護部材とを備えたことを特徴としている。
より具体的には、
(1)積層セラミックの厚み方向変位以外の不要振動を除去する手段(緩衝機構)として、必要な方向には剛性が高く、不要な方向には剛性が低い所謂痩せ梁を例えば2段積み重ねることにより、サーボ帯域の広いアクチュエータを実現した。
(2)積層セラミックの変位をモニターするセンサーを設けることにより、実変位とサーボ目標値の差分を検出しフィードバックし、積層セラミック自身が持つ非線形特性を補償することによって、精度の高い可動ヘッド素子系を実現した。
(3)上記のセンサーを設けて実変位とサーボ目標値の大きな差を補償することにより、所謂ダンピング機能を付加した。
(1)本発明によれば、アクチュエータの駆動により、磁気ヘッドスタックの磁気ヘッド素子を磁気テープの各トラックにオントラックさせる際に、アクチュエータの変位は緩衝機構を介して磁気ヘッドスタックに伝達される。この際前記アクチュエータの積層セラミックの積層方向への変位以外の不要な振動は緩衝機構によって抑制される。このため積層セラミックを含めた振動系の共振周波数は低減せず、サーボ帯域の広いアクチュエータが実現される。このため安定した記録・再生が行える。
また本発明の緩衝機構によれば、駆動力の大きな積層セラミックに対して、不要振動を容易に抑制することができる。
(2)また請求項2に記載の発明によれば、磁気ヘッドスタックのテープ幅方向以外の方向への移動を制限することができる。
(3)また請求項3に記載の発明によれば、前記アクチュエータの積層セラミック自身が持つ非線形特性を補償することができ、精度の高い可動ヘッド素子系を実現することができる。
また駆動力の大きな積層セラミックに対して、ステップ応答でのオーバーシュートを軽減し、所謂ダンピング機能として作用することができる。
(4)また請求項4に記載の発明によれば、シャープエッジにより、磁気テープ走行中にテープ表面の空気境界層がかき落とされて、数十ナノメートルの隙間を安定して発生させることができる。このため安定した磁気記録・再生が行える。
(5)また請求項5、6に記載の発明によれば、テープ摺動面のテープ幅方向のエッジをなだらかに形成しているので、磁気ヘッドのテープ幅方向への駆動(磁気ヘッドスタックの駆動による)による磁気テープダメージの発生は防止される。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図1は検討段階当初の実施例を表し、(a)は磁気ヘッド摺動面から見た磁気テープと各摺動面の関係を示す正面図であり、(b)は装置の側面図である。
11は複数の磁気ヘッド素子12が所定間隔で設けられた磁気ヘッドスタックであり、そのヘッドギャップを有する摺動面は記録トラック、再生トラック、サーボトラックを有したリニア型の磁気テープ13に摺動する位置に配設されている。
磁気ヘッドスタック11のテープ幅方向寸法は磁気テープ13の幅よりも小さく形成され、該磁気ヘッドスタック11のテープ幅方向両端をテープ幅方向に延長した部位には、磁気テープ13に摺動する面を有したガード材(例えばAlTicから成る保護部材)14a,14bが固設されている。
ガード材14a,14bの前記摺動面のテープ長手方向(走行方向)の寸法は、磁気ヘッドスタック11のテープ摺動面のテープ長手方向寸法と同一に形成されている。
磁気ヘッドスタック11のヘッドギャップを有する摺動面の高さ(該摺動面に直交する方向の位置)は、ガード材14a,14bのテープ摺動面の高さ(該摺動面に直交する方向の位置)と同一か、又は0〜10ミクロン高く(磁気テープ13側に突出して)配設されている。
磁気ヘッドスタック11のテープ摺動面におけるテープ幅方向寸法は、図1(a)のように、所定間隔で連続して配設されたヘッドギャップのテープ幅方向両端に各々約0.5mmを加えた寸法に形成されている。
これによってギャップ近傍での磁気テープ13とヘッド摺動面の間隙を最小とし且つ安定させることが可能になる。
磁気ヘッドスタック11のテープ摺動面の長手方向両端のエッジはシャープエッジとしている。このシャープエッジにより、磁気テープ13の走行時にテープ表面の空気境界層が掻き落とされ数十ナノメートルの隙間を安定に生ずる。この安定したテープとヘッド摺動面の間隙により安定した磁気記録・再生が行える。
磁気ヘッドスタック11のヘッドギャップを有する磁気ヘッド素子12のヘッド摺動面のテープ幅方向のエッジはシャープエッジではなく稜線は面取り若しくはR面取りとしてヘッド可動によるテープダメージの発生を防いでいる。同様に磁気ヘッドスタック11のテープ摺動面のテープ幅方向両端の稜線も各々面取りしてある。
これによって磁気ヘッドスタック11がテープ幅方向に移動したときに、磁気ヘッドスタック11のテープ摺動面のテープ幅方向両端部分により磁気テープ13が損傷することは防止される。
前記下側のガード材14bは基体15上に配設され、該基体15上の、ガード材14bから磁気テープ13と反対側に所定距離隔てた部位には、圧電素子を複数積層した積層セラミック(積層ピエゾアクチュエータ)16が配設されている。
積層セラミック16の変位端(可動面)はブロック17の下面に接着され、ブロック17の磁気ヘッドスタック11側の側面は、該スタック11のテープ摺動面とは反対側の面に接着されている。
上記のように構成された装置において、積層セラミック16への電圧印加により積層方向に変位する力はブロック17を介して磁気ヘッドスタック11に伝達され、磁気ヘッド素子12を磁気テープ13の所望のトラックにオントラックさせる。
しかしながら図1の構成では、磁気テープ13のテープ幅方向以外の不要振動が発生し、正常なトラッキングが出来ない問題がある。そこで図2の実施例のように緩衝機構を付加し、前記不要振動がヘッド(磁気ヘッドスタック11)に伝達しないように構成した。
図2において図1と同一部分は同一符号をもって示している。図2においてガード材14a,14bの磁気ヘッドスタック11側の各端部であって、磁気テープ13と反対側の面には、テープ長手方向に沿う支持部材21a,21bが各々固着されている。
これら支持部材21a,21bは、テープ長手方向両端部の各水平面が、磁気ヘッドスタック11の天井面、底面と各々略同一の高さ位置まで突出した形状に形成されており、それら両端部の各水平面と磁気ヘッドスタック11の天井面、底面との間には、中間屈曲部を有した平行板ばね22a,22bが各々固着されている。
磁気ヘッドスタック11は図示のように、支持部材21a,21bの両端面に固着され、途中屈曲した二枚の平行板ばね22a,22bで支持される。磁気ヘッドスタック11がテープ幅方向に変位したとき前記板ばね22a,22bは長さ方向で伸長しなければならないが、前述の屈曲部でこの伸長分を吸収できる。
磁気ヘッドスタック11のテープ幅方向変位以外の変形はこの平行板ばね22a,22bの機構により制限される。
積層セラミック16の変位端(可動面)には小ブロック23が固着され、該小ブロック23上には2段痩せ梁緩衝機構24の一端が接着され、該2段痩せ梁緩衝機構24の他端は磁気ヘッドスタック11の、磁気テープ13と反対側の面に接着されている。
前記2段痩せ梁緩衝機構24は、図3に示すように、2枚の所謂痩せ梁24a,24bを縦方向に組み合わせ直交した位置関係に配置している。痩せ梁の特長として、上下の曲げ剛性は非常に高いがひねりや横方向の剛性は非常に低い。これを直交させると積層セラミックアクチュエータの面内方向の変形に比較的柔軟に追随出来る。一方上下方向に対しては剛性が高いので積層セラミック16を含めた振動系の共振周波数を低減しない。
この痩せ梁24a,24bは例えばカーボンを含浸させたエポキシ樹脂で形成し、2枚の痩せ梁24a,24bは接着剤等で固定接合している。
上記の構成において、積層セラミック16として例えばNEC-TOKIN N-10の仕様で共振周波数を計算する。
TOKIN N-10の分極方向ヤング率は、
YE=ρν2[N/m2]=5.5×1010[N/m2]…(1)
いま、4×4×10mmの積層セラミック16を考えると、分布定数系を考慮しない場合の、先端マス(磁気ヘッドスタック11)とバネ系(平行板ばね22a,22b)での共振周波数は、
f=1/2π×{YEA/Ml}1/2…(2)
f=4.72×104×M-1/2[kg]…(3)
先端マス1gで47KHzが得られる、10gにすると14.9KHzが得られる。
本実施例のテープドライブはテープスピード8m/s、テープ幅は1/2インチである。このディメンジョンでのテープ幅方向の振動成分は2KHzまで分布している。従って先端マス10gでも14.9KHzという十分高い共振周波数が得られるのでテープ幅方向の振動成分に十分対応出来る。
図4は、磁気ヘッドスタックのテープ幅方向高さを、磁気テープ13のテープ幅よりも高く、例えばテープ幅の約2倍に構成した実施例を示している。図4において図2と同一部分は同一符号をもって示している。
図4において図2と異なる点は、前記磁気ヘッドスタック11の代わりに、テープ幅方向高さが磁気テープ13のテープ幅よりも高い磁気ヘッドスタック31を用い、前記ガード材14a,14bを除去し、下部の支持部材21bは基体15に固定し、上部の支持部材21aは例えば装置本体に取り付ける等して固定しており、その他の部分は図2と同様に構成されている。
図4において、磁気ヘッドスタック31のテープ摺動面のテープ長手方向の両端部の稜線は図2の場合と同様にシャープエッジに形成されている。また、磁気ヘッドスタック31のテープ摺動面のテープ幅方向の両端部の稜線は、該両端部が磁気テープ13に摺動することのない十分大きい寸法に磁気ヘッドスタック31が形成されているので、図2の場合のように面取りはしなくても良い。
図4の実施例では、先端マスが図2の場合の実施例に比べ重くなるが積層セラミック16自体の剛性が十分に高いので影響は殆ど無い。また図4の場合も図2と同様の動作となる。
ここで圧電素子は誘電体の結晶方位がランダムな場合、分極の反転が比較的容易でこの反転エネルギーの損失により所謂ヒステリシス特性を示す。単結晶誘電体ではこのようなヒステリシスが起こらず線形性が良いアクチュエータとなるがまだ開発段階でコストが非常に高いという欠点がある。
また積層セラミック16は駆動力が非常に大きくステップ応答でのオーバーシュートを軽減するためのメカニカルなダンパー材では振動を抑制出来ないという欠点がある。
そこで図2、図4の実施例では、図3に示すようにフォトニックセンサー41を、その検出領域が痩せ梁24aの上エッジ部を横断するように配置し、磁気ヘッド自体の絶対変位を当該センサー41で検出することにより、積層セラミック自体のヒステリシス特性(非線形性)の補正およびオーバーシュートの是正を図5のようにして行っている。
図5は、磁気テープ13のサーボトラックを磁気ヘッド素子12(サーボトラックの再生ヘッド)で再生して得られるサーボトラック誤差信号と、前記フォトニックセンサー41の出力信号とに基づいて積層セラミック16のドライブ信号(積層セラミック16への印加電圧)を補正する制御手段のフローチャートの一例を示している。
本実施例における制御手段は、図5のフローチャートに沿って次のような制御を行う。まず、サーボトラックの検出間隔は200ミクロンで8m/sのテープスピードの場合、周波数は8×106/200=4×104=40KHzとなり、アクチュエータ(16)の共振周波数の2倍以上の帯域がある。
すでにメディア上(磁気テープ13上)に書かれたサーボトラックをサーボトラック再生ヘッド(磁気ヘッド素子12)で再生し、40KHzの周期で誤差信号が得られる。この誤差信号をトラッキング方向の積層セラミック16への印加電圧に換算して印加する。
積層セラミック16を駆動するドライブ回路の周波数特性は高周波では電力が大きすぎるので、周波数特性を制限せざるを得ない。従って40KHzの周期で誤差信号が得られてもアクチュエータ(16)を制御出来る周波数帯域は遙かに下にシフトせざるを得ない。
一方アクチュエータ(16)にステップ状の信号が印加された時には14.9KHzでリンギングが発生し、それを抑圧する電圧を印加しても帯域制限を受け適切な振動抑圧が出来ない。前述したようにテープ幅方向の振動成分は高々2KHzである。従って印加する電圧の周波数特性も10KHzに制限する。
図5のステップS1において、40KHzの周期でサーボトラック誤差信号が得られる。この得られた信号4サンプル分を平均して誤差目標とする(ステップS2、S3)。誤差目標との偏差としてεが生ずる。
一方、40KHz毎の磁気ヘッド自体の真の変位推移をモニターするため図3で述べたフォトニックセンサー41を使用する。このフォトニックセンサー41の周波数帯域は100KHzまでの帯域を有する。先の目標とする変位に到達する理論カーブを設定し(ステップS4)、この理論カーブ(目標変位カーブ)に沿って変位しているかを例えば40KHz毎にサンプリングしてモニターし(ステップS5)、前記カーブと比較してその偏差分を補正する(ステップS6〜ステップS8)。この補正により積層セラミック16自体がもつ非線形性を補償することが可能になる。
ここで、フォトニックセンサー41のモニターの役目を例えばトラック誤差信号に置き換えると、トラック誤差信号のもつ各サンプル毎の変動分が重畳されモニターとしての精度を劣化させる。またフォトニックセンサー41のS/N比はトラック誤差信号のS/N比より優る。
したがって、従来のようにサーボトラックからのサーボトラック誤差信号に応じてアクチュエータをドライブする方式に比べて、本発明のようにフォトニックセンサー41との偏差分でアクチュエータ(16)をドライブする方式の方が、精度ははるかに高い。
尚、前記フォトニックセンサー41は、痩せ梁24aを検出するに限らず、2段痩せ梁緩衝機構24の他の部分を検出するように配置されても良い。
また、前記アクチュエータ(積層セラミック16)の絶対変位を検出するセンサは、フォトニックセンサー41に限らず他の光学センサーを用いても良い。
また本発明の緩衝機構は、2段痩せ梁緩衝機構24に限らず、積層セラミック16の積層方向以外の不要信号を抑制するものであれば、梁を3段以上に固定接合して構成しても良い。
本発明の一実施例を表し、(a)は磁気ヘッド摺動面を見た正面図、(b)は側面図。 本発明の他の実施形態例を表し、(a)は磁気ヘッド摺動面を見た正面図、(b)は側面図、(c)は平面図。 本発明の実施例の要部斜視図。 本発明の他の実施形態例を表し、(a)は磁気ヘッド摺動面を見た正面図、(b)は側面図。 本発明の制御手段の制御手順の一例を示すフローチャート。 従来の磁気ヘッドアクチュエータの例を表し、(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は他の例の側面図、(d)は他の例の側面図。
符号の説明
11,31…磁気ヘッドスタック、12…磁気ヘッド素子、13…磁気テープ、14a,14b…ガード材、15…基体、16…積層セラミック、21a,21b…支持部材、22a,22b…平行板ばね、23…小ブロック、24…2段痩せ梁緩衝機構、24a,24b…痩せ梁、41…フォトニックセンサー。

Claims (6)

  1. 長手方向に沿う記録、再生、サーボの各トラックが幅方向に複数本並置形成されたリニア型磁気テープを用いる磁気記録再生装置において、
    複数の磁気ヘッド素子が前記磁気テープとの摺動面に配設された磁気ヘッドスタックと、
    圧電素子を複数積層した積層セラミックを有し、印加電圧により当該積層方向に変位するアクチュエータと、
    一端が前記アクチュエータの変位端に接着され、他端が前記磁気ヘッドスタックに接着され、複数の梁を、剛性の高い方向が互いに直交するように固定接合した緩衝機構と
    を備えたことを特徴とする磁気記録再生装置。
  2. 前記磁気ヘッドスタックのテープ幅方向両端に各々設けられ、該磁気ヘッドスタックのテープ幅方向以外の方向への移動を規制するばねを備えたことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録再生装置。
  3. 前記アクチュエータの変位を検出するセンサと、
    前記サーボトラック再生によるトラック誤差信号と前記センサの検出信号との偏差分を補正するように前記アクチュエータを制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録再生装置。
  4. 前記磁気ヘッドスタックのテープ摺動面の、テープ長手方向の両端部はシャープエッジに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録再生装置。
  5. 前記磁気ヘッドスタックの、ヘッドギャップを有するテープ摺動面のテープ幅方向のエッジはなだらかなエッジに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録再生装置。
  6. 前記磁気ヘッドスタックのテープ幅方向寸法は前記磁気テープ幅よりも小さく形成され、
    前記磁気ヘッドスタックのテープ摺動面の、テープ幅方向の両端部はなだらかなエッジに形成され、
    前記磁気ヘッドスタックのテープ幅方向両端をテープ幅方向に延長した部位に各々配設され、前記磁気ヘッドスタックのテープ摺動面と略同一面高さのテープ摺動面を有した保護部材と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録再生装置。
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