JP4236904B2 - 二酸化炭素排出量の抑止方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼過程で二酸化炭素を発生する二酸化炭素の抑制方法に関し、特に、二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料の二酸化炭素の抑制方法に関する。また、本発明は、燃焼過程で二酸化炭素を排出する有機質材料の二酸化炭素の抑制に係る有機質材料の炭素化処理方法に関し、特に、焼却過程で二酸化炭素を排出する有機質材料廃棄物についての二酸化炭素の抑制に係る有機質材料廃棄物の炭素化処理方法及び抑制システムに関する。また、本発明は、燃焼過程で二酸化炭素を発生する有機質材料及び有機質材料廃棄物中の炭素分を炭の形で固定する二酸化炭素の抑制方法及び抑制システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
人間活動で排出されるガスで、地球温暖化に対し最も影響するのは、現在のところ、二酸化炭素とされている。我国の二酸化炭素の排出量については、2008年から20012年を目標期間として、1990年の基準年より6パーセント削減する方向で、例えば京都議定書が採択されている。今後、我国は、この二酸化炭素排出量削減の目標値に沿って二酸化炭素の排出量の削減を進めて行かなければならない。しかし、これとは別に、京都議定書には、他国の二酸化炭素排出量が目標値以下であつた場合、その差の二酸化炭素排出量を、該他国から購入して、二酸化炭素排出量削減の目標値に加える所謂、排出量取引制度が採り入れられている。従来、藁、籾殻などの一年生又は二年生の植物由来の廃棄物は、大量に発生し枯れて腐敗し、微生物により資化されて二酸化炭素として放出される。したがつて、このような二酸化炭素の発生量も二酸化炭素排出量に算入されることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
市場において、二酸化炭素の排出量を増加させるような需要の増加があったときは、その需要に応えて、二酸化炭素の排出量を増加させなければならない。しかし、このように二酸化炭素の排出量の目標値が規制されていると、市場における二酸化炭素の排出量を増加させる需要があっても、二酸化炭素をその排出量の目標値を超えてまで排出することができず、市場における二酸化炭素の排出量を増加させるような需要の増加に応えることができず問題である。
本発明は、二酸化炭素排出量の目標値の規制により、二酸化炭素を排出する燃料の使用が制限され、市場の需要の増加に応えられなくなるという問題点を克服することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、二酸化炭素の規制枠を超えないで、市場における二酸化炭素の排出量を増加させるような需要の増加に応じることが可能な二酸化炭素の排出抑制方法を提供することを目的としている。本発明者らは、例えば、従来焼却処理されてきた藁、籾殻、生ごみ、下水汚泥等の植物由来の廃棄物や可燃性廃棄物を、乾留して炭とし、これを地中やコンクリート成形体に埋設、又は土と混合することにより地中に埋めて、二酸化炭素を炭素の形で退蔵できることに着目して本発明に至った。
【0005】
即ち、本発明は、二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を乾留して、有機質材料炭を形成し、この形成された有機質材料炭について、サンプリングして有機質材料炭の分析試料を採取し、採取した有機質材料炭の分析試料について固定炭素百分率を測定し、前記有機質材料炭の少なくとも一部をその重量を測定してコンクリート成形体又は地中に埋め、このコンクリート成形体又は地中に埋められた有機質材料炭の炭素量を、埋められた有機質材料炭の重量及び有機質材料炭の固定炭素百分率より求め、このコンクリート成形体又は地中に埋められた炭素量を二酸化炭素量に換算して、この二酸化炭素量を二酸化炭素排出削減単位の基礎とすることを特徴とする二酸化炭素の抑制方法にあり、また、本発明は、二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を乾留するに、該有機質材料の重量を測定し、且つ該有機質材料をサンプリングして、該有機質材料の分析試料を採取し、該有機質材料の分析試料について、固定炭素百分率を測定し、前記サンプリングされた有機質材料を乾留して、有機質材料炭を形成し、この形成された有機質材料炭の重量を測定し、重量が測定された有機質材料炭の少なくとも一部を、重量を測定してコンクリート成形体又は地中に埋め、コンクリート成形体又は地中に埋められた炭素量を、有機質材料の重量、有機質材料の固定炭素百分率及び前記形成された有機質材料炭に対するコンクリート成形体又は地中に埋められた有機質材料炭の重量割合から求め、このコンクリート成形体又は地中に埋められた炭素量を二酸化炭素量に換算して、この二酸化炭素量を二酸化炭素排出削減単位の基礎とすることを特徴とする二酸化炭素の抑制方法にあり、さらに、本発明は、二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を乾留するに、該有機質材料の重量を測定し、且つ該有機質材料をサンプリングして、該有機質材料の分析試料を採取し、該有機質材料の分析試料について、揮発分を測定し、揮発分についてはさらに前記揮発分の炭素成分含有率を測定し、前記揮発分に含まれる炭素量を求め、前記サンプリングされた有機質材料を乾留して、有機質材料炭を形成し、この形成された有機質材料炭の少なくとも一部を、重量を測定してコンクリート成形体又は地中に埋め、コンクリート成形体又は地中に埋められた有機質材料炭の重量及び有機質材料炭の固定炭素百分率から、コンクリート成形体又は地中に埋められた炭素量を求め、このコンクリート成形体又は地中に埋められた炭素量を二酸化炭素量に換算して、この二酸化炭素量を二酸化炭素排出削減単位の基礎とし、前記揮発分に含まれる炭素量を二酸化炭素量に換算して、使用した二酸化炭素排出量とすることを特徴とする二酸化炭素の抑制方法にあり、さらにまた、本発明は、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム及び二酸化炭素排出量の割当排出量が設定された各事業体コンピュータシステムは、互いにインターネットを介して接続されて構成される二酸化炭素排出量取引システムにおいて、二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を乾留して、有機質材料炭を形成し、この形成された有機質材料炭について、サンプリングして有機質材料炭の分析試料を採取し、採取した有機質材料炭の分析試料について固定炭素百分率を測定し、前記有機質材料炭の少なくとも一部をその重量を測定してコンクリート成形体又は地中に埋め、このコンクリート成形体又は地中に埋められた有機質材料炭の炭素量を、埋められた有機質材料炭の重量及び有機質材料炭の固定炭素百分率より求め、このコンクリート成形体又は地中に埋められた炭素量を二酸化炭素量に換算して、削減された二酸化炭素排出量とし、この削減された二酸化炭素排出量に基づいて二酸化炭素排出削減単位の登録を申請する登録申請事業体であって、前記二酸化炭素排出量取引システムに加入している事業体のコンピュータシステムは、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに、前記登録申請事業体のコンピュータシステムの識別データ、登録申請される前記削減二酸化炭素排出量データ及びその登録申請データ、有機質材料炭の埋設事業体の、コンクリート成形体又は地中に埋設された有機質材料炭の埋設報告データ、コンクリート成形体又は地中に埋設された有機質材料炭の埋設重量データ及び有機質材料炭の固定炭素百分率データを伝送し、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムに、前記登録申請事業体のコンピュータシステムから伝送された削減二酸化炭素排出量データ、その確認依頼データ、有機質材料炭の埋設事業体の埋設報告データ及びコンクリート成形体又は地中に埋設された有機質材料炭の埋設重量データ、該有機質材料炭の固定炭素百分率データ並びに削減二酸化炭素排出量の確認依頼番号データを伝送し、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムは、前記二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムからの削減二酸化炭素排出量の確認依頼データの伝送を受けて、前記伝送された削減二酸化炭素排出量データを、前記埋設事業体の有機質材料炭埋設報告データ、コンクリート成形体又は地中に埋設された有機質材料炭の埋設重量データ及び該有機質材料炭の素材である有機質材料の固定炭素百分率データに基づいて演算された削減二酸化炭素排出量データと比較して、その差が許容範囲内であることを確認して、確認された削減二酸化炭素排出量データ及びその確認データを、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに伝送し、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、該二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムから、確認された削減二酸化炭素排出量データ及びその確認データの伝送を受けて、確認された削減二酸化炭素排出量データに基づいて二酸化炭素排出削減単位を登録し、この登録申請事業体の二酸化炭素割当排出量データから、前記削減二酸化炭素排出量データを差し引いた二酸化炭素割当排出量データを、該登録申請事業体の削減された二酸化炭素割当排出量データとして登録し、この登録された前記削減された二酸化炭素排出削減単位及び削減された二酸化炭素割当排出量を、前記登録申請事業体のコンピュータシステムに伝送すると共に、さらに、該登録申請事業体の登録された二酸化炭素排出削減単位を、二酸化炭素排出量取引システムに加入する全事業体のコンピュータシステムに伝送して公開し、二酸化炭素排出量取引に供することを特徴とする特徴とする二酸化炭素の抑制方法にあり、さらに加えて、本発明は、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム及び二酸化炭素排出量の割当排出量が設定された各事業体コンピュータシステムは、互いにインターネットを介して接続されて構成される二酸化炭素排出量取引システムにおいて、二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を乾留する前に、該有機質材料の重量を測定し、且つ該有機質材料をサンプリングして、該有機質材料の分析試料を採取し、該有機質材料の分析試料について、揮発分、該揮発分の含有炭素量及び固定炭素百分率を測定し、前記サンプリングされて分析試料が採取された有機質材料を乾留して、有機質材料炭及び揮発分を形成し、この形成された有機質材料炭及び揮発分の重量を測定し、重量が測定された有機質材料炭の少なくとも一部を、重量を測定してコンクリート成形体又は地中に埋め、コンクリート成形体又は地中に埋められた炭素量を、有機質材料の重量、有機質材料の固定炭素百分率及び前記形成された有機質材料炭に対するコンクリート成形体又は地中に埋められた有機質材料炭の重量割合から求め、このコンクリート成形体又は地中に埋められた炭素量を二酸化炭素量に換算して、削減された二酸化炭素量とし、揮発分の含有炭素量を二酸化炭素に換算して、燃焼二酸化炭素排出量とし、この削減された二酸化炭素排出量から燃焼二酸化炭素排出量を差し引いて削減二酸化炭素排出量として、二酸化炭素排出削減単位の登録を申請する登録申請事業体であって、前記二酸化炭素排出量取引システムに加入している事業体のコンピュータシステムは、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに、前記登録申請事業体のコンピュータシステムの識別データ、登録申請される、乾留処理された有機質材料の重量データ、該有機質材料の揮発分データ、該乾留処理で得られた有機質材料炭の炭素量データ、該乾留処理により発生する揮発分の炭素量データ、該有機質材料の固定炭素百分率データ、乾留で得られた有機質材料炭をコンクリート成形体又は地中に埋設した事業体の有機質材料炭の埋設処理報告データを含む削減二酸化炭素排出量データ及び燃焼二酸化炭素排出量データを伝送し、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、前記登録申請事業体のコンピュータシステムから伝送された前記削減二酸化炭素排出量データ及び燃焼二酸化炭素排出量データ並びに削減二酸化炭素排出量の確認依頼番号データを有する削減二酸化炭素排出量の確認依頼データを二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムに伝送し、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムは、前記二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムから伝送された削減二酸化炭素排出量の確認依頼データに基づいて算出して削減二酸化炭素排出量及び燃焼二酸化炭素排出量を確認し、確認された削減二酸化炭素排出量が、前記登録申請された削減二酸化炭素排出量と比較して、許容範囲内の違いであることを確認して、この確認された削減二酸化炭素排出量の確認報告データを二酸化炭素排出量管理者コンピュータシステムに伝送し、また、確認された燃焼二酸化炭素排出量が、前記登録申請された燃焼二酸化炭素排出量と比較して、許容範囲内の違いであることを確認して、この確認された燃焼二酸化炭素排出量の確認報告データを二酸化炭素排出量管理者コンピュータシステムに伝送し、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、該二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムから、確認された削減二酸化炭素排出量及びその確認データの伝送を受けて、確認された削減二酸化炭素排出量データに基づいて二酸化炭素排出削減単位を登録し、この登録申請事業体の二酸化炭素割当排出量データから、前記削減二酸化炭素排出量データを差し引いた二酸化炭素割当排出量データを、該登録申請事業体の削減された二酸化炭素割当排出量データとして登録し、この登録された前記削減された二酸化炭素排出削減単位及び削減された二酸化炭素割当排出量を、前記登録申請事業体のコンピュータシステムに伝送すると共に、さらに、該登録申請事業体の登録された二酸化炭素排出削減単位を、二酸化炭素排出量取引システムに加入する全事業体のコンピュータシステムに伝送して公開し、二酸化炭素排出量取引に供することを特徴とする二酸化炭素の抑制方法にあり、そしてまた、本発明は、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム及び二酸化炭素排出量の割当排出量が設定された各事業体コンピュータシステムは、互いにインターネットを介して接続されて、二酸化炭素排出量取引システムを構成しており、該システムにおいて、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム及び二酸化炭素排出量の割当排出量が設定された各事業体のコンピュータシステムは、夫々、個別の識別データが付与されており、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、二酸化炭素割当排出量が設定された各事業体の識別データ、二酸化炭素割当排出量データ及び二酸化炭素排出削減単位データの登録手段と、二酸化炭素排出削減管理者の識別データ、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムから送付された確認された削減二酸化炭素排出量データ、及び確認データの登録手段と、前記確認された削減二酸化炭素排出量データに基づき二酸化炭素排出削減単位データを算出し、演算された二酸化炭素排出削減単位による二酸化炭素割当排出量の変更し、二酸化炭素排出削減単位の公開する演算公開手段と
を備えており、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムは、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムの識別データ、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムから伝送される確認依頼された削減二酸化炭素排出量データ及び確認された削減二酸化炭素排出量データを登録し、確認された削減二酸化炭素排出量データ及び確認データを二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに伝送する登録応答手段、確認依頼された削減二酸化炭素排出量データ及び確認された削減二酸化炭素排出量データを比較演算する演算手段とを備えており、二酸化炭素割当排出量が設定された事業体のコンピュータシステムの少なくとも一つは、二酸化炭素排出量管理者の識別データ及び該事業体に割り当てられた二酸化炭素割当排出量データを登録し、使用した二酸化炭素排出量を、前記二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに報告する使用した二酸化炭素排出量データの報告手段と、該事業体の削減二酸化炭素排出量を算出し、該削減二酸化炭素排出量データを二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに登録申請する登録申請手段と、有機質材料の揮発分及び固定炭素百分率測定手段及び揮発分の炭素分測定手段を備える該事業体の二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を乾留する乾留手段、並びに前記測定手段の測定データ及び前記有機質材料の乾留により形成された有機質材料炭の埋設事業体のコンクリート成形体又は地中に埋設された埋設処理報告データから換算二酸化炭素排出量を算出し、削減二酸化炭素排出量とする削減二酸化炭素排出量データ演算手段とを備えていることを特徴とする二酸化炭素の抑制システムにある。
本発明の二酸化炭素の抑制方法において、二酸化炭素排出量取引システムは、公開を受信した事業体が、二酸化炭素排出削減単位の譲り受けを希望するときは、前記二酸化炭素排出削減単位の譲り受ける事業体のコンピュータシステムは、前記二酸化炭素排出削減単位の譲渡に関し合意に至った前記二酸化炭素排出削減単位の譲り渡す事業体及び譲り受ける事業体の夫々の識別データ及び前記譲渡に係る二酸化炭素排出削減単位譲渡証データと共に、前記二酸化炭素排出削減単位の移転の申請データを、前記二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに伝送し、前記二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、演算システムにより、前記譲り渡した事業体の二酸化炭素排出削減単位データから譲渡に係る二酸化炭素排出削減単位データを差引くと共に、前記譲り受けた事業体の二酸化炭素割当排出量データに、譲り受けた二酸化炭素排出削減単位に対応する二酸化炭素排出量を足して、前記譲り受けた事業体の増加した二酸化炭素割当排出量データとして登録し、この登録された前記増加した二酸化炭素割当排出量データを、前記譲り受けた事業体のコンピュータシステムに伝送することを特徴とする請求項4又は5に記載の二酸化炭素の抑制方法とすることができ、また、本発明の二酸化炭素の抑制方法において、有機質材料は、一年生植物若しくは多年生植物若しくは一年生植物及び多年生植物の一種以上の茎、葉若しくは根の廃材、プラスチック廃材、ジュース絞り粕、古紙、廃木材、プラスチック廃材、下水汚泥、畜糞、食品汚泥、堆肥、生ごみ、果物及び野菜の残渣若しくは紙類又は前記のものの二種以上の混合物とすることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明において、まず、二酸化炭素排出量取引システムに加入する二酸化炭素量の排出量の規制を受ける人、法人又は国等の事業体をコンピュータに登録しておく。二酸化炭素の排出量を削減しなければならないので、例えば、個々の事業体毎に、二酸化炭素の削減目標内で、二酸化炭素の排出量が割り当てられ、各事業体は、この割当てられた二酸化炭素排出割当量内で、例えば燃料等を使用して、二酸化炭素を排出して事業を行うことができる。この二酸化炭素の排出量の対象となる燃料販売や消費について、その量に比例して、例えば、炭素税や環境税が課せられる場合もある。しかし、二酸化炭素を排出する有機質材料を、例えば、乾留等により炭素化して、その炭を、炭素として地中に埋設したり、土壌改良材や調湿材として地中に使用したり、セメントに使用して黒色又は灰色のカラーセメントとしたり、又はコンクリート成形体中に入れて建築物や漁礁に使用する場合は、二酸化炭素を排出しない。したがって、このように、二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を、炭素化処理して炭とし、二酸化炭素が形成されない用途に使用することにより、規制されている二酸化炭素の排出量を、使用しないで済むことになる。今までは、常に焼却処理されていた二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料について、乾留して二酸化炭素が発生しない用途に使用することは、その量が膨大であるので、大きな二酸化炭素排出削減単位を生じ、有効に二酸化炭素の排出量の削減に寄与することとなる。
【0007】
本発明は、二酸化炭素割当排出量の枠内で、しかも可及的に二酸化炭素排出量を減少させるために、二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を乾留して、有機質材料炭を形成し、この形成された有機質材料炭を、例えば土壌改良剤として地面に散布したり、又はコンクリート成形体の充填材としてコンクリート成形体に埋め込んで、地中やコンクリート成形体中に埋設又は埋めて、地中やコンクリート成形体中に固定させるものである。本発明においては、二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を、乾留して、有機質材料炭を形成し、この形成された有機質材料炭を、サンプリングして、有機質材料炭の分析試料を採取し、この採取された有機質材料炭について、固定炭素百分率を測定し、サンプリングされた有機質材料炭の少なくとも一部を、コンクリート成形体又は地中に埋め、このコンクリート成形体又は地中に埋められた有機質材料炭に含まれる炭素量を、前記コンクリート成形体又は地中に埋められた有機質材料炭の重量及び測定された固定炭素百分率に基づいて求め、この求められた炭素量を二酸化炭素量に換算して、このコンクリート成形体又は地中に固定された二酸化炭素量とし、二酸化炭素排出削減単位の基礎とし、このようにして二酸化炭素の排出量を抑制する。本発明において、有機質材料炭を、地中に埋め、又は地中に埋められた有機質材料炭とは、有機質材料炭が、培土表面若しくは地表に散布された状態、散布されて培土若しくは地面に埋もれた状態又は培土中若しくは地中に埋められた状態を意味する。また、本発明において、有機質材料炭を、コンクリート成形体中に埋め若しくは埋設し、又はコンクリート成形体中に埋め若しくは埋設した有機質材料炭とは、有機質材料炭が、コンクリート成形体表面に付着した状態又はコンクリート成形体中に埋められた状態を意味する。本発明において、有機質材料は、竹、藁、籾殻、そば殻、砂糖黍の絞り粕、剪定された樹枝若しくは葉等の一年生植物若しくは多年生植物又は一年生植物及び多年生植物の一種以上の茎、葉若しくは根等の植物廃材、プラスチック廃材、ジュース絞り粕、下水汚泥、畜糞、食品汚泥、堆肥、生ごみ、果物及び野菜の残渣若しくは紙類又はこれら廃材の二種以上を組合わせた廃材混合物を意味する。
【0008】
本発明においては、有機質材料、例えば、藁や砂糖黍絞り粕等の一年生若しくは二年生の植物又は剪定枝等の植物由来の廃棄物、プラスチック廃材又はその他の有機質材料を乾留により炭化し、炭の材等の形で地中に、散布して、二酸化炭素の発生を抑制して処分することができる。形で、コンクリート成形体内や地中に埋め、又は土壌改良のように、本発明においては、二酸化炭素の排出量の対象となる、例えば植物由来の廃棄物等の有機質材料の処分を、二酸化炭素を排出させないで行えるので、従来の植物由来の廃棄物を焼却又は腐敗処理する方法に比して、二酸化炭素を発生させることがなく、しかも、将来の化石燃料の枯渇に備えて炭素源として備蓄も可能であり、また土壌改良材として活用することができる。本発明においては、有機質材料の乾留で生成した炭が燃料として使用できないように、該炭を土壌改良材等とする場合には、不燃性物質等の不燃性の土壌改良材を混合するのが好ましい。また本発明において、炭は、カラーセメントやコンクリート成形体に混ぜられて、建築物や漁礁等に使用することができる。
【0009】
本発明において、削減二酸化炭素排出量は、コンクリート成形体内や地中に埋められた有機質材料炭に含まれる炭素量を二酸化炭素量に換算して算出される。ここで、コンクリート成形体内や地中に埋められた有機質材料炭に含まれる炭素量は、コンクリート成形体内や地中において安定して固定される炭素量である。有機質材料炭は、その素材の有機質材料から生成する過程で揮発分を発生する。揮発分は、炭素分を含み燃焼して二酸化炭素を排出するので、揮発分の炭素分は、二酸化炭素換算されて、二酸化炭素排出量として計上される。しかし、乾留されて形成され、地中又はコンクリート成形体中に埋められた有機質材料炭の炭素量は、地中又はコンクリート成形体中に埋められた有機質材料炭の重量に該有機質材料炭の固定炭素百分率を乗じて算出することができ、又は前記埋められた有機質材料の重量に有機質材料の固定炭素百分率を乗じ、さらに、得られた有機質材料炭に対する地中又はコンクリート成形体中に埋められた有機質材料炭の重量割合を乗じて算出することができる。このように求められたコンクリート成形体中に埋められた有機質材料炭の炭素量は、何れも、地中又はコンクリート成形体中に固定された二酸化炭素排出量として二酸化炭素排出削減単位の基礎とすることができるが、乾留段階での揮発分の発生を避けることができないので、二酸化炭素割当排出量の枠内での揮発分の炭素量に相当する二酸化炭素量の排出は避けられない。そこで、有機質材料を炭化して有機質材料炭を製造するときには、発生する揮発分及び該揮発分の炭素分を測定して、二酸化炭素排出量を算出することが必要である。
【0010】
本発明においては、有機質材料は、有機質材料の乾留処理(熱分解処理を包含する)に先立って、乾留処理される有機質材料をサンプリングして有機質材料の分析試料を採取し、有機質材料の揮発分及び固定炭素百分率を測定する。揮発分については、元素分析等により、揮発分中の炭素分を測定し、揮発分の炭素量を求めて換算により二酸化炭素排出量を算出する。有機質材料炭に含まれる揮発分は、有機質材料の固定炭素百分率の測定時に測定される揮発分に含まれるので、サンプリングして改めて計上しない。有機質材料炭の炭素量は、有機質材料炭の素材の有機質材料の炭素量であるから、有機質材料炭の原材料の有機質材料の固定炭素百分率を測定し、有機質材料の重量及びその固定炭素百分率から算出してもよく、また、有機質材料炭の有機質材料に対する重量割合及び有機質材料炭の固定炭素百分率から算出しても良い。コンクリート成形体又は地中に埋設された有機質材料炭の炭素量は、二酸化炭素量に換算されて削減二酸化炭素排出量とすることができる。
【0011】
本発明の炭化工程において、有機質材料は、低酸素雰囲気下で一部焙焼され、焙焼されずに残る有機質材料は、前記焙焼熱で炭化されて、形成された炭層の下部から、外気が遮断されている空間内を通過させながら、水冷等により冷却されて有機質材料炭とすることができる。このように形成された有機質材料炭は、粒状であり、土壌改良材として地中に散布するには好適である。本発明においては、本来、焼却して処理される有機質材料を炭素化して、コンクリート成形体又は地中に固定したときは、コンクリート成形体又は地中に固定される炭素は、本来二酸化炭素となるべきものが二酸化炭素とならないで、コンクリート成形体又は地中に炭素の侭で固定されることとなり、したがって、このコンクリート成形体中に埋められ、地表に埋もれ又は地中に埋設されて、コンクリート成形体又は地中に固定された有機質材料炭の炭素量は、大気に排出されない炭素量であり、二酸化炭素量に換算して、削減二酸化炭素排出量として計上することができる。ここで、地中に埋められた有機質材料炭の二酸化炭素換算量を求めるためには、有機質材料炭の炭素量が既知でなければならない。したがって、有機質材料炭の炭素量は、有機質材料炭の重量及び固定炭素百分率を測定して、有機質材料炭の重量と測定された有機質材料炭の固定炭素百分率から求めることができる。また、有機質材料炭の固定炭素百分率は、有機質材料を乾留して得られた有機質材料炭重量を測定し、サンプリングして有機質材料炭の分析試料を採取して、有機質材料炭について固定炭素百分率を測定し、有機質材料炭の重量×有機質材料の固定炭素百分率により求められる。コンクリート成形体又は地中に固定された有機質材料炭の炭素量は、(コンクリート成形体又は地中に固定された有機質材料炭の重量)×(有機質材料炭の固定炭素百分率に基づく固定炭素率)により求めることができ、また、(有機質材料の重量)×(有機質材料の固定炭素百分率に基づく固定炭素率)×(コンクリート成形体又は地中に固定された有機質材料炭の重量)÷(得られた有機質材料炭の重量)により求めることができる。この場合、得られた有機質材料炭の全量をコンクリート成形体又は地中に固定させる場合には、(コンクリート成形体又は地中に固定された有機質材料炭の重量)÷(得られた有機質材料炭の重量)の値は1となる。しかし、いずれの場合においても、揮発分の関係で、有機質材料炭の原材料の有機質材料の揮発分の分析は不可欠である。したがって、この場合、有機質材料の揮発分及び固定炭素百分率を求め、(有機質材料の重量)×(有機質材料の固定炭素百分率に基づく固定炭素率)×(コンクリート成形体又は地中に固定された有機質材料炭の重量)÷(得られた有機質材料炭の重量)により、コンクリート成形体又は地中に固定された有機質材料炭の炭素量を求めるのが、乾留及び分析作業が簡単となり好ましい。
【0012】
本発明において、有機質材料は、乾留又は熱分解処理に先立って、サンプリングされて、有機質材料の分析試料を採取することができる。有機質材料炭は、炭化を終えて冷却された段階以降の工程でサンプリングされて、有機質材料炭の分析試料が採取される。本発明において、有機質材料を乾留する前に、固定炭素百分率を求めると、有機質材料の揮発分を求めることができ、さらに、揮発分の元素分析等により測定された炭素分から、揮発分の燃焼により排出される二酸化炭素量を求めることができるので好ましい。有機質材料は、炭化前に塊状物又は粒状物に形成される。有機質材料が、塊状物又は粒状物の場合は、サンプリングがし易いので、サンプリングされて、その侭炭化に供することができる。有機質材料は、例えば、JIS K 0060の産業廃棄物のサンプリング方法により、ロータリーコーン縮分機、スナイダー縮分機、スタトハント縮分機、カスケード型縮分機、ディストリビューター形縮分機又はカッター形縮分機等の縮分機を使用してサンプリングすることができる。有機質材料が比較的大きいものである場合は、炭素化に先立って、有機質材料が炭化しやすく取り扱い易い形状に、又は大きさに破砕、裁断又は成形するのが好ましい。有機質材料が、その侭では成形が難しい場合には、適当な含水率に調整して、又は結合剤、即ち成形用結合剤(バインダー)を使用して成形することが好ましい。このような成形用結合剤としては、例えば、一般に粉体の造粒に使用される成形用の結合剤を使用することができる。本発明において、有機質材料の成形の前に、有機質材料には、成形用結合剤の他に、有機質材料の炭素化歩留まり改良剤を混合することができる。
【0013】
本発明において、有機質材料の炭化工程にける炭素歩留まりの改良剤は、有機質材料の炭化工程で、有機質材料の燃焼を抑制するように作用するものであり、該炭素歩留まりの改良剤の使用により、有機質材料から得られる有機質材料炭の歩留まりを高めることができる。本発明において、有機質材料の炭素歩留まり改良剤としては、炭化する工程の雰囲気を不活性にすることができる薬剤又は物質等を使用することができる。本発明において、炭素歩留まりの改良剤として使用される塩化アンモニウムや硫酸アンモニウム等のアンモニウムの無機酸塩は、アンモニウムの無機酸塩水溶液の形で、有機質材料の成形に先立って、有機質材料に混合される。このように有機質材料に混合されたアンモニウムの無機酸塩水溶液は、炭化の過程で、熱により水蒸気を発生すると共に熱分解されてアンモニアガスを発生して、水蒸気及びアンモニアガスを含む雰囲気ガスを形成して、有機質材料の着火による炭素化歩留まりの減少を防止することができる。
【0014】
本発明において、有機質材料混合物の成形は、例えばロールプレス等の成形装置により、嵩張らないように塊状に成形される。本発明において、塊状とは、柱状、棒状、板状、波板状、角形状、球状、回転楕円体状、ブロック状等の取り扱い易く嵩張らない各種形状の固体を意味する。有機質材料混合物の成形物は、取り扱い易くするために、炭素化に先立って、乾燥硬化される。成形物の形状は、乾燥硬化工程で、有機質材料混合物の成形物が重なり合っても熱風の通路が確保できるように、波板形状、丸形棒状、球状、回転楕円体形状とするのが好ましい。有機質材料混合物の成形物の乾燥及び硬化は、180℃以下の温度において行うことができる。例えば、有機質材料混合物の成形物の乾燥及び硬化は、80乃至180℃の範囲内の温度で行うことができる。特に、150乃至180℃の範囲内の温度で行うと、乾燥硬化時間は、例えば約3時間程度に短縮できるので好ましい。
【0015】
本発明において、乾燥硬化された有機質材料混合物の成形物は、炭化工程に送られ550℃以下の温度での乾留により炭化される。この乾留による炭化工程においては、有機質材料混合物の成形物は、先ず、酸素ガスを殆ど含有しない550℃以下の温度に制御された乾留加熱用の熱風を乾燥成形物にあて、例えば150℃から450℃まで約2時間かけて昇温加熱して、熱分解による乾留処理される。熱分解による乾留処理された有機質材料混合物の成形物の揮発しないで残った熱分解乾留生成物は、酸素ガスを殆ど含有しない550℃以下の温度に制御された乾留加熱ガスによりさらに加熱されて熱分解され、熱分解乾留生成物の温度が450℃乃至550℃の範囲内の温度に至ったところで、少量の空気を、例えば、約1/4時間吹込んで、僅かに酸化雰囲気にして、揮発しないで残る熱分解乾留生成物を焼き締め、次いで、これを空冷し及び水冷して、さらに完全に消火して有機質材料炭を製造する。
【0016】
本発明において、有機質材料混合物の成形物の乾燥及び炭化工程は、一貫して連続的に行っても良く、また夫々の工程を独立させて、バッチ式に行っても良い。有機質材料混合物の成形物の乾燥及び炭化工程は、例えば連続処理が可能な、内熱方式若しくは外熱方式の回転式炭化炉又は竪型式炭化炉により行うことができる。乾燥された有機質材料は比較的着火し易いので、自己焙焼により炭素化させることができる。この場合は、炭化炉に熱ガスを供給しないで行うことができ、炭化炉に付属して熱ガス炉を設けないで済む。有機質材料の乾留時に生じる二酸化炭素及び一酸化炭素を含む乾留ガスは、乾留タール、木酢及び二酸化炭素を分離して得られる所謂精製乾留ガスは、一酸化炭素やメタン等のガス状炭化水素を含有しており、その発熱量は、約1600乃至2300Kcal/Kgである。本発明においては、精製乾留ガスは、その保有する発熱量を有効に活用するために、有機質材料混合物の成形物の乾燥用の熱ガスの燃料として使用することが出来る。有機質材料及び/又は低カロリーガスを燃焼して得ることができる。
【0017】
このように有機質材料混合物の成形物を乾留して製造された有機質材料炭は、多孔質で着火性が高く、したがって、軽く、通気性や保水性に優れ、植物に含まれるリン酸、カリウム、石灰及び苦土分を有しており、その侭の形で、又は結合剤を使用して造粒して、流通単位のサイズに梱包して花卉栽培の土壌改良資材として利用することができる。有機質材料炭を、土壌改良材として地中に散布等により使用する場合は、二酸化炭素を排出しないので、二酸化炭素排出削減単位に計上できるが、有機質材料炭をたどんや練炭等の燃料として使用する場合は、二酸化炭素排出削減単位に計上することはできない。二酸化炭素排出削減単位に計上するために、土壌改良材として使用する場合には、その事実を示す事項、例えば、土壌改良材として使用した使用場所、使用面積及び使用量を、二酸化炭素排出量管理者又は二酸化炭素排出削減管理者に示して、二酸化炭素排出削減管理者により、確認を受けることが二酸化炭素排出量取引システムにおける二酸化炭素排出削減単位の登録を受ける上での要件とすることができる。
【0018】
生ごみや活性汚泥のように水分の多い廃棄物の場合には、乾留により得られた炭素や活性炭を加えて、水分含有量を低くして、粒状又は塊状にして、乾燥処理し又は乾燥処理をしないで、乾留することができる。このように得られた炭は、生ごみや活性汚泥等が、二酸化炭素割当排出量の対象に組み込まれたときには、土壌改良材として又は、地中に埋めて、二酸化炭素排出削減単位に計上することができる。本発明において、有機質材料は、乾留又は熱分解等による炭化工程で熱分解し、発生する揮発成分は燃焼して、二酸化炭素となり、残る固形分は、炭化しない成分及び灰分を僅かに含むが、殆どが炭素であり、コンクリート成形体中又は地中で化学的に安定で、二酸化炭素の発生はない。本発明において、有機質材料の炭素は、固定炭素百分率として求めることができる。しかし、乾留温度は、揮発分及び固定炭素百分率の測定時の焼成温度に比して低いから、有機質材料を乾留して得られた有機質材料炭には、揮発分の一部が残留することは避けられない。有機質材料炭をコンクリート成形体内や地中に埋め又は土中に土壌改良材として地中に散布した場合、コンクリート成形体又は地中に固定される有機質材料炭の炭素量は、有機材料の重量、有機材料の固定炭素百分率及び乾留により得られた有機質材料炭に対するコンクリート成形体及び地中に固定された有機質材料炭の重量割合により求めることができ、又はコンクリート成形体及び地中に固定された有機材料炭の重量及び有機材料炭の固定炭素百分率により求めることができる。このようにして求められたコンクリート成形体及び地中に固定された有機質材料炭の炭素量は、コンクリート成形体内や地中に固定された有機質材料炭の炭素分であり、二酸化炭素換算することにより、削減された二酸化炭素排出量とすることができる。この削減された二酸化炭素排出量、即ち、削減二酸化炭素排出量は、二酸化炭素排出量取引において、一定の単位宛纏められて、二酸化炭素排出削減単位として計上される。
【0019】
したがって、有機質材料についての乾留処理において発生する揮発分は、可燃性の炭素分を含んでおり、二酸化炭素を排出するので、この有機質材料の乾留工程で発生する揮発分は、元素分析されて、炭素分が測定され、測定された炭素分は、二酸化炭素排出量として計上される。本発明において、乾留工程において得られた有機質材料炭は、サンプリングして採取した有機質材料炭の分析試料から、固定炭素百分率を求めることにより行うことができる。この固定炭素百分率の測定法は、例えば、JIS M 8812 の石炭類及びコークス類−工業分析法の固定炭素百分率算出方法に従って求めることができる。有機質材料の場合も同様である。即ち、固定炭素百分率は、無水ベースの有機質材料又は有機質材料炭の試料から、無水ベースの試料中の灰分(重量%)及び試料中の揮発分(重量%)を差し引いた値である。
【0020】
本発明において、換算される二酸化炭素量は、有機質材料炭の重量に有機質材料炭の固定炭素百分率を乗じて有機質材料炭の炭素量を求め、この炭素量に、二酸化炭素分子量÷炭素原子量で与えられる係数を乗じて求めることができる。本発明において、削減された二酸化炭素排出量は、コンクリート成形体内や地中に固定された有機質材料炭の炭素量を二酸化炭素量に換算して求めることができる。
【0021】
本発明においては、二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料について、乾留前の有機質材料及び該有機質材料を乾留炭素化して得られた有機質材料炭について重量及び固定炭素百分率の測定を行なう場合、乾留前の有機質材料の重量及び固定炭素百分率から求められた炭素量が、常に、該有機質材料から得られた有機質材料炭について求めた重量及び固定炭素百分率から求められた炭素量が、略同一の値となるときは、二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料の乾留前のサンプリング法により採取した有機質材料試料について揮発分及び固定炭素百分率を測定して、揮発分による二酸化炭素排出量及び有機質材料炭による削減された二酸化炭素排出量を求めることができる。固定炭素百分率の測定条件は、同一に設定されるから、有機質材料についての炭素量を、乾留工程において生成した有機質材料炭における炭素量とすることができる。しかし、分析には、誤差が伴い、その上、削減された二酸化炭素排出量の算出の基礎となる固定炭素百分率は、有機質材料炭の固定炭素百分率であるから、正確な削減された二酸化炭素排出量を求める上では、有機質材料炭についての固定炭素百分率が必要である。
【0022】
固定炭素百分率が既知の、二酸化炭素割当排出量(二酸化炭素排出枠)の対象となっている有機質材料を乾留して得られた有機質材料炭を、例えば、土壌改良材として地中に埋めた場合(地上に散布した場合や地中に埋めた場合を包含する)、地中に固定された炭素量であり、二酸化炭素として排出されないから、二酸化炭素排出削減単位に計上することができる。コンクリート成形体及び地中に固定されることにより削減された二酸化炭素排出量を二酸化炭素排出削減単位とする場合は、二酸化炭素割当排出量から差引いて、減少した二酸化炭素割当排出量が算出される。本発明において、コンクリート成形体に固定又は埋められた炭素量は、コンクリート成形体表面に固定された炭素量及び/又はコンクリート成形体内に埋められた炭素量を包含し、地中に固定又は埋められた炭素量は、地面又は地上に散布された炭素量及び/又は地面又は地上に固定された炭素量及び地中に埋められた炭素量及び/又は地中に固定された炭素量を包含する。
【0023】
本発明において、二酸化炭素割当排出量は、二酸化炭素排出量の削減を目的として割り当てられたものであり、削減義務として達成されるべき目標の二酸化炭素排出量である。ここで二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料は、該有機質材料を燃焼することにより使用し、又は処理して二酸化炭素を排出するものであるから、このような有機質材料を二酸化炭素の排出を少なくして、又は二酸化炭素を排出させないで炭素化した場合は、二酸化炭素排出量を削減することとなる。この排出が削減された分の二酸化炭素排出量は、削減された二酸化炭素排出量であり、二酸化炭素排出削減単位として計上される。削減された二酸化炭素排出量が、二酸化炭素排出削減単位として計上される場合、二酸化炭素削減目標を達成させるために、二酸化炭素割当排出量から外して計上され、二酸化炭素割当排出量はその分差し引かれて減少する。このように、二酸化炭素割当排出量の枠内で、二酸化炭素排出量を削減した事業体は、二酸化炭素排出削減単位が増加するので、これを取引の対象とし、二酸化炭素排出量管理者が買い上げ、又は、現在の二酸化炭素割当排出量では、必要とする二酸化炭素排出量が賄えない事業体は、二酸化炭素排出削減単位を有する事業体又は二酸化炭素排出削減単位を買い取った二酸化炭素排出量管理者から有償又は無償で譲り受けることによって、譲り受けた二酸化炭素排出削減単位分だけ、二酸化炭素割当排出量を増加することができる。このようにして、二酸化炭素排出枠が拡大された事業体は、必要とする二酸化炭素排出量を賄うことができることとなり、必要とする事業を行うことができることになる。
【0024】
二酸化炭素の排出量取引は、二酸化炭素の排出削減単位(Emission Reduction Unit)の利用に係る取引である。本発明において、二酸化炭素の排出削減単位は、例えば、従来、焼却処理されていた有機質材料廃棄物の焼却時の二酸化炭素排出量が、二酸化炭素割当排出量の使用となるのに対し、有機質材料廃棄物を乾留して炭素化した場合は、有価値の乾留炭が得られ、この得られた乾留炭を、燃料としてではなく、例えば、土壌改良材として地中に散布したり、コンクリート成形体中に埋めて、二酸化炭素排出量を削減することができる。しかも、この場合、有機質材料廃棄物の乾留は、乾留時に発生する揮発分の燃焼で二酸化炭素を排出するのみであり、乾留により炭素化された有機質材料廃棄物の炭は、土壌改良材として地中に散布されたり、又は、コンクリート成形体中に埋められて有価値物となり、この有機質材料廃棄物の炭に含まれる炭素分は、二酸化炭素を排出しないので、この場合は、有機質材料廃棄物は二酸化炭素を排出を抑制して有効に処理されることとなる。
【0025】
本発明において、二酸化炭素排出枠取引は、二酸化炭素割当排出量を管理する二酸化炭素排出量管理者及び二酸化炭素割当排出量が割り当てられた各事業体間で構成することができる。即ち、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム及び二酸化炭素割当排出量が割り当てられた各事業体のコンピュータシステムを夫々ルータを介してインターネットに接続して構築された二酸化炭素排出量取引インターネットシステム又は二酸化炭素排出量取引インターネットワークシステム(以下、双方を含めて二酸化炭素排出量取引システムという)により行うことができる。この二酸化炭素排出量取引システムにおいて、二酸化炭素排出量管理者、二酸化炭素排出削減管理者及び二酸化炭素の割当排出量が設定された各事業体のコンピュータシステムは、互いにネットワークを介して接続されて、二酸化炭素排出量取引システムを構成しており、該システムにおいて、二酸化炭素排出量管理者、二酸化炭素排出削減管理者及び二酸化炭素排出量の割当排出量が設定された各事業体は、夫々、固有の識別データ(例えば、事業体のコンピュータシステムの夫々を特定するために該事業体の住所、名称、識別データ若しくは暗証番号又はこれの二以上を組み合わせた符号等)が付与されている。
【0026】
二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、二酸化炭素割当排出量が設定された各事業体の識別データ、二酸化炭素割当排出量データ及び二酸化炭素排出削減単位データ、二酸化炭素割当排出量が設定された各事業体により乾留処理された有機質材料の重量データ、該有機質材料の揮発分データ及び固定炭素百分率データ、該乾留処理で得られた有機質材料炭の炭素量データ、該乾留処理時に発生する揮発分の炭素量データ及び該有機質材料炭をコンクリート成形体又は地中に埋設した事業体の有機質材料炭の埋設処理報告データ、並びに二酸化炭素排出削減管理者の識別データ、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムから送付された削減二酸化炭素排出量確認報告データ及び該二酸化炭素排出量確認報告データに基づく、二酸化炭素排出削減単位の演算登録手段、並びに二酸化炭素排出量取引による二酸化炭素排出削減単位の移転に伴う二酸化炭素割当排出量の変更についての演算手段と、事業体が保有する二酸化炭素排出削減単位及び二酸化炭素排出量の公開手段とを備えている。
【0027】
二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムは、該申請事業体から二酸化炭素排出量管理者に登録申請された削減二酸化炭素排出量を確認する機関であり、二酸化炭素排出量管理者から依頼番号データを付して依頼された、事業体から登録申請があった削減二酸化炭素排出量の登録及び揮発分の燃焼二酸化炭素排出量の登録を行う、削減二酸化炭素排出量及び二酸化炭素排出量の登録手段を備えると共に、登録申請された削減二酸化炭素排出量を、酸化炭素割当排出量が設定された各事業体により乾留処理された有機質材料の重量データ、該有機質材料の揮発分データ及び固定炭素百分率データ、該乾留処理で得られた有機質材料炭の炭素量データ、該乾留処理時に発生する揮発分の炭素量データ、並びに該有機質材料炭をコンクリート成形体又は地中に埋設した事業体の有機質材料炭の埋設処理報告データに基づいて削減二酸化炭素排出量及び燃焼二酸化炭素排出量を確認し、前記登録申請された削減二酸化炭素排出量が、確認された削減二酸化炭素排出量と許容範囲内の違いであることを確認して、削減二酸化炭素排出量についての確認報告データを、少なくとも二酸化炭素排出量管理者に伝送し、また前記登録申請された燃焼二酸化炭素排出量が、確認された燃焼削減二酸化炭素排出量と許容範囲内の違いであることを確認して、少なくとも二酸化炭素排出量管理者に、燃焼二酸化炭素排出量についての確認報告データを伝送する確認システムを備えている。この削減二酸化炭素排出量及び燃焼二酸化炭素排出量確認システムは、必要に応じて、又は申請により、申請事業体に削減二酸化炭素排出量の確認データ又は確認証データを伝送できるようにしてもよい。
【0028】
この二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムにおける削減二酸化炭素排出量及び燃焼二酸化炭素排出量確認システムは、申請事業体のコンピュータシステムから申請時に伝送され、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムから、削減二酸化炭素排出量の確認依頼時に、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムに伝送される揮発分の炭素分の燃焼二酸化炭素排出量の換算データ、有機質材料の固定炭素の二酸化炭素排出量換算データ及び有機質材料炭をコンクリート成形体又は地中に埋めた有機質材料炭炭素固定処理事業体の有機質材料炭の埋設処理報告データを登録し、これら登録された報告データから削減二酸化炭素排出量を算出し、登録申請された削減二酸化炭素排出量と比較する演算手段を備えている。
【0029】
二酸化炭素割当排出量が設定された事業体のコンピュータシステムの夫々は、その事業体のコンピュータシステムの識別データ、二酸化炭素排出量管理者の識別データ及び二酸化炭素排出削減管理者の識別データの登録手段、並びに、さらに、有機質材料の乾留手段を備える事業体のコンピュータシステムは、乾留手段の揮発分及び固定炭素百分率測定手段並びに揮発分の炭素成分測定手段を備える削減二酸化炭素排出量データ処理システムを備えている。前記削減二酸化炭素排出量データ処理システムは、二酸化炭素排出量管理者コンピュータシステムに対しての該事業体の削減二酸化炭素排出量の登録申請手段、並びに該事業体の二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料の揮発分データ、前記揮発分の炭素成分データの登録手段及び揮発分の炭素量を算出し、揮発分燃焼換算二酸化炭素排出量を算出する揮発分換算二酸化炭素排出量演算手段、並びに有機質材料の固定炭素百分率データ、乾留で得られた有機質材料炭の重量データ及びコンクリート成形体又は地中に有機質材料炭を埋めた事業体の有機質材料炭埋設処理報告データ登録手段及び前記登録された有機質材料炭の重量データ及び埋設処理報告データより、前記コンクリート成形体又は地中に埋設処理された有機質材料炭の炭素分を算出して、埋設処理された有機質材料炭の換算二酸化炭素排出量を算出し、削減二酸化炭素排出量とする演算手段を備えている。
【0030】
二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を乾留し、前記乾留された有機質材料炭がコンクリート成形体又は地中に埋められた事業体のコンピュータシステムは、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに、該事業体の識別データ、二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料の揮発分データ、前記揮発分の炭素成分データ、揮発分燃焼換算二酸化炭素排出量データ、有機質材料の固定炭素百分率データ、乾留で得られた有機質材料炭の重量データ及びコンクリート成形体又は地中に有機質材料炭を埋めた事業体の有機質材料炭埋設処理報告データ登録手段及び前記登録された有機質材料炭の重量データ及び埋設処理報告データ、並びに埋設処理された有機質材料炭の換算二酸化炭素排出量データを送り、埋設二酸化炭素量の登録申請データを伝送すると共に、二酸化炭素排出削減単位の登録申請データを伝送する。
【0031】
二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、前記事業体からの二酸化炭素排出削減単位の登録の依頼の申請を受信して、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムに登録申請があった削減二酸化炭素排出量に係るデータ、即ち、該事業体の識別データ、二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料の揮発分データ、前記揮発分の炭素成分データ、揮発分燃焼換算二酸化炭素排出量データ、有機質材料の固定炭素百分率データ、乾留で得られた有機質材料炭の重量データ及びコンクリート成形体又は地中に有機質材料炭を埋めた事業体の有機質材料炭埋設処理報告データ登録手段及び前記登録された有機質材料炭の重量データ及び埋設処理報告データ、並びに埋設処理された有機質材料炭の換算二酸化炭素排出量データを送り、埋設二酸化炭素量の確認依頼データを伝送して、埋設二酸化炭素量の確認を依頼する。
【0032】
二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムは、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムからの伝送された二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料の揮発分データ及び前記揮発分の炭素成分データに基づいて、揮発分燃焼換算二酸化炭素排出量を算出して、揮発分燃焼換算二酸化炭素排出量データとして登録し、有機質材料の固定炭素百分率データ、乾留で得られた有機質材料炭の重量データ及びコンクリート成形体又は地中に有機質材料炭を埋めた事業体の有機質材料炭埋設処理報告データに基づいて、確認された削減二酸化炭素排出量及び燃焼二酸化炭素排出量を求め、この確認された削減二酸化炭素排出量及び燃焼二酸化炭素排出量が、登録請求された削減二酸化炭素排出量及び燃焼二酸化炭素排出量と比較して、夫々両者の差が、共に許容される範囲内にあることを確認して、削減二酸化炭素排出量及び燃焼二酸化炭素排出量の確認報告を二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに伝送する。
【0033】
二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、該二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムからの、削減二酸化炭素排出量の確認報告データの伝送を受けて、この確認された削減二酸化炭素排出量に基づいて二酸化炭素排出削減単位を算出して、その二酸化炭素排出削減単位データを登録すると共に、該登録申請事業体の二酸化炭素割当排出量から、前記削減二酸化炭素排出量を差し引いた二酸化炭素排出量を、該事業体の削減された二酸化炭素割当排出量データとして登録し、これら登録された二酸化炭素排出削減単位及び二酸化炭素排出量の登録データを、前記登録申請事業体のコンピュータシステムに伝送する。
【0034】
また一方で、該登録申請事業体の登録された二酸化炭素排出削減単位及び削減された二酸化炭素排出量を、二酸化炭素排出量取引システムに加入する全事業体のコンピュータシステムに伝送して公開し、二酸化炭素排出量取引に供する。この伝送された公開内容について、登録申請者は、例えば、コンピュータのディスプレーに表示して又は印刷して知ることができる。申請者は、この登録内容を、登録申請データと対比して、登録内容が一致しないときは、コンピュータネットワークを介して、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムにその訂正を求めることとなる。
【0035】
二酸化炭素排出量取引システムにおいて、有機質材料を乾留して得られた有機質材料炭を、例えば、土壌改良材として地中に散布したときは、二酸化炭素排出量管理者は、二酸化炭素排出削減管理者に、申請があつた炭が土壌改良材として使用された事実及びその使用量を確認させる。二酸化炭素排出削減管理者は、炭が、土壌改良材として使用された量が申請内容と一致することを確認して、削減二酸化炭素排出量の確認を行い、削減二酸化炭素排出量の確認をして、削減二酸化炭素排出量の確認報告データを二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに伝送する。この場合、二酸化炭素排出量管理者は、二酸化炭素排出削減管理者から削減二酸化炭素排出量の確認報告データの伝送を受けて、登録申請された事業体について、確認された削減二酸化炭素排出量に基づいて、二酸化炭素排出削減単位を算出して登録し、また、確認された削減二酸化炭素排出量を二酸化炭素割当排出量から差し引いて新しく設定された二酸化炭素割当排出量を算出して登録し、その申請された事業体のコンピュータシステムに登録された二酸化炭素排出削減単位についての登録データを送付する。二酸化炭素排出量管理者は、その申請された事業体が、二酸化炭素排出削減単位を有することを、二酸化炭素排出量取引システムに参加している事業体全員に公表する。
【0036】
この二酸化炭素排出削減単位の公開を受けて、現在保有する二酸化炭素排出量では、必要とする二酸化炭素排出量が賄えない事業体は、二酸化炭素割当排出量を超えて、二酸化炭素を消費しなければならない事業体は、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータネットワークから、二酸化炭素排出削減単位に二酸化炭素量を計上している事業者を探して、必要とする二酸化炭素排出削減単位の譲渡の契約を行う。二酸化炭素削減二酸化炭素排出量を譲り受ける事業体のコンピュータシステムは、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに、譲り渡す事業体及び譲り受ける事業体の識別データ、二酸化炭素排出削減単位の譲渡データ及び二酸化炭素排出削減単位登録データを伝送すると共に、譲り渡す事業体が有する二酸化炭素排出削減単位を、譲り受ける事業体に移転する手続きの申請データを伝送する。この申請手続きを受けて、二酸化炭素排出量管理者は、譲り渡す事業体が有する二酸化炭素排出削減単位を、譲り受ける事業体に移転し、譲り受けた二酸化炭素排出削減単位に相当する二酸化炭素排出量を、譲り受ける事業体の二酸化炭素割当排出量を加えて、二酸化炭素排出量が加えられて割当量が増加した、二酸化炭素割当排出量を登録する。
【0037】
二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、譲り渡した事業体の譲り渡した二酸化炭素排出削減単位を削除し、譲り受けた事業体の二酸化炭素割当量に譲り受けた二酸化炭素排出削減単位に相当する二酸化炭素排出量を加えて、増加した二酸化炭素割当排出量を新たに設定する。このようにして、二酸化炭素排出削減単位に相当する二酸化炭素排出量を加えて、増加した新たな二酸化炭素割当排出量を設定された事業体は、必要とする二酸化炭素排出量を賄うことができることとなり、必要とする事業を行うことになる。本発明において、二酸化炭素排出量取引システムは、二酸化炭素排出量管理者コンピュータシステムと、二酸化炭素割当排出量が設定された事業体のコンピュータシステムを、ルータを介してインターネット又はネットワークを介して接続することにより構成される。二酸化炭素排出量管理者は、この二酸化炭素割当排出量及び二酸化炭素排出削減単位の変更を、譲り受ける事業体及び譲渡した事業体の双方にコンピュータネットワークを介して通知する。また、このような二酸化炭素排出量及び二酸化炭素排出削減単位の変更はコンピュータネットワークにより、このシステムに参加する事業体に公開することが出来る。
【0038】
本発明において、二酸化炭素排出量管理者は、二酸化炭素排出削減単位を、一定の価格で買取るシステムとすることができる。この場合、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、二酸化炭素排出削減単位を有する事業体から、二酸化炭素排出削減単位を買上げて、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに保有させることができる。このようにすると、二酸化炭素排出削減単位を、譲り受けを希望する事業体のコンピュータシステムは、二酸化炭素排出量管理者コンピュータシステムに、二酸化炭素排出削減単位の譲り受け申請データを伝送し、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムから二酸化炭素排出削減単位を、所定の価格で譲り受けることとなり、二酸化炭素排出量管理者の保有する二酸化炭素排出削減単位を差引き、その差引いた二酸化炭素排出削減単位を、譲り受けを希望する事業体のコンピュータシステムに移転し、金銭は、譲り受けを希望する事業体のコンピュータシステムの口座から、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムの口座に振り込むこととなる。これらのコンピュータシステムにおける二酸化炭素排出削減単位の移転は、それぞれデータの伝送により行われる。
【0039】
【実施例】
以下に、図により本発明の実施例を説明するが、本発明は、以下の実施例及び説明により、何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の有機質材料の炭素化工程の概略の工程図である。図2は、本発明の二酸化炭素排出量取引におけるコンピュータシステムのブロック図である。
本例においては、成形用結合剤として廃糖蜜を使用し、炭素化歩留まり改良剤として塩化アンモニウムが使用されている。
【0040】
図1に示す実施例において、原料の有機質材料1が入れられる有機質材料定量供給槽2が設けられている。本例において、有機質材料のサンプリングは、有機質材料定量供給槽2の出口に、例えば、カッターシュート形縮分機又はロータリーホッパー形縮分機(図示されていない)を設けて、ランダムな時間間隔で一定量宛、有機質材料のサンプリングを行うことができる。サンプリングされた有機質材料は、粉砕されて縮分機により縮分される。所定量に縮分後、粉砕されて、乾燥後、固定炭素百分率の測定が行われる。有機質材料定量供給槽2の出口3には、破砕機4に接続する有機質材料移送コンベヤ5が接続している。破砕機4に送られた有機質材料は破砕機5で破砕される。破砕機4の出口6には、乾燥装置7の導入口部8に接続する有機質材料破砕物移送コンベヤ9が接続している。本例において、有機質材料破砕物移送コンベヤ9には、直接、乾燥装置7に有機質材料破砕物を導入できるように、有機質材料破砕物導入路10が開閉弁11を介して乾燥路7に分岐して設けられている。乾燥装置7の導入口部8には、ダブルミキサー12が設けられており、有機質材料破砕物移送コンベヤ9の排出口13は、ダブルミキサー12に接続している。本例において、乾燥装置7は送風加熱式乾燥装置であり、乾燥装置7の乾燥物の排出側には、下部に乾燥物排出口14が設けられ、上部に乾燥装置排ガス出口15が設けられている。本例において、乾燥装置7は、被乾燥物と加熱ガスが同方向に移動する並流式であり、該乾燥装置の被乾燥物の導入側には、乾燥用の加熱ガスとして廃熱を利用するために、乾燥装置7の排気ガスの循環導入口16及び炭素化炉排気燃焼炉17の燃焼炉排気口18からの炭素化炉排気燃焼ガス導入口19が設けられている。
【0041】
本例においては、乾燥装置7の乾燥装置排ガス出口15からの乾燥装置排ガスは、乾燥排気ファーン20により移送される。乾燥装置7の乾燥装置排ガス出口15から排出される乾燥装置排ガスには、粉塵が存在するので、サイクロン分離器21に導入口22から送られ、ここで、該乾燥装置排ガス中の粉塵は遠心力により分離される。粉塵が分離された乾燥装置排ガスは、サイクロン分離器21の微細粒子側出口23から排ガス流路24に排出され、乾燥排気ファーン20により排ガス流路24の分岐部25に送られて、一部が排ガス分岐流路26から乾燥装置7の排ガスの導入口16に送られる。分岐部25で分岐されない乾燥装置排ガスは、脱臭装置27に送られて、脱臭装置27に設けられている燃焼装置28による燃料の燃焼により燃焼されて大気に放出される。
【0042】
また、本例において、結合剤の廃糖蜜及び乾留タールを有機質材料に配合する場合には、結合剤の廃糖蜜供給路及び乾留タール供給路(何れも図示されていない)はダブルミキサー12に接続している。また、炭素化歩留まり改良剤として塩化アンモニウムを有機質材料に混合する場合にも、塩化アンモニウム水溶液供給路(図示されていない)は、ダブルミキサー12に接続している。
【0043】
したがって、有機質材料、又は有機質材料と、廃糖蜜、乾留タール若しくは塩化アンモニウム水溶液又はこれらの二以上との混合物は、ダブルミキサー12に供給されて混合される。ダブルミキサー12は、ロールプレス型成形ロール29を内蔵しており、ダブルミキサー12で混合された有機質材料と、廃糖蜜、乾留タール若しくは塩化アンモニウム水溶液有機質材料とを含む混合物は、ダブルミキサー12のロールプレス型成形ロール29により、例えば板状物に成形される。ロールプレス型成形ロール29からの成形物導入路8は、有機質材料導入路10に接続しており、ロールプレス型成形ロール29で成形された板状成形物は、単独で、又は有機質材料粉砕物導入路10を移送される有機質材料粉砕物と混合して、有機質材料導入路10により乾燥装置7に供給される。
【0044】
本例において、乾燥装置7には、炭素化炉排気燃焼炉17からの炭素化炉排気燃焼ガスが熱源として使用できるように、炭素化炉排気燃焼炉17の炭素化炉排気燃焼ガス排出口18は、炭素化炉排気燃焼ガス管30を介して炭素化炉排気燃焼ガス導入口19に接続している。炭素化炉排気燃焼炉17においては、炭素化炉31で発生し、炭素化炉排気出口32から流出する低カロリーガスは、炭素化炉排気燃焼炉17の炭素化炉排気ガス管33を介して炭素化炉排気ガス導入口34に導入され、燃焼装置35による燃料の燃焼により燃焼されて、180℃以下、好ましくは、150℃乃至180℃の温度の炭素化炉排気燃焼ガスを形成する。ここで形成された炭素化炉排気燃焼ガスは、炭素化炉排気燃焼ガス排出口18から、炭素化炉排気燃焼ガス管30を介して乾燥装置7の炭素化炉排気燃焼ガス導入口19に供給されて、ダブルミキサー12のロールプレス型成型ロール29で成形されて乾燥装置7に供給された有機質材料混合物の成形物を加熱乾燥して硬化させる。
【0045】
乾燥装置7の乾燥物排出口14は、乾燥物排出コンベヤ36に接続しており、乾燥物排出コンベヤ36は、乾燥物移送コンベヤ37に接続している。本例においては、乾燥物排出コンベヤ36が接続する乾燥物移送コンベヤ37の接続用端部38には、サイクロン分離器21の粗粒子側排出口39に接続する粗粒子側排出管40が接続しており、サイクロン分離器で分離された粉塵中の粗粒子成分が乾燥物移送コンベヤ37に導入される。乾燥物移送コンベヤ37の排出口41は、乾燥物分配コンベヤ42に接続している。乾燥物分配コンベヤ42の端部43の下方には、乾燥物貯槽44が設けられており、乾燥物は乾燥物貯槽44に一時的に貯留される。また、乾燥物分配コンベヤ42は、その中間部45で、開閉扉(図示されていない)を介して、その下方に設けられている乾燥物返送コンベヤ46に接続している。この乾燥物返送コンベヤ46は、排出側端部47において、ダブルミキサー12に接続しており、乾燥物返送コンベヤ46により返送される乾燥物の量を、開閉扉の開閉により調整して、ダブルミキサー12内で形成される混合物の水分含有率を造粒又は成形に適した水分含有率に調整することができる。
【0046】
本例においては、乾燥物貯槽44の下方に形成されている供給口48に炭素化原料移送コンベヤ49が接続している。この炭素化原料移送コンベヤ49の排出口50は、それに接続する炭素化原料搬送路51を介して、炭素化炉31の炭素化原料導入口52に接続している。本例において、炭素化炉31はロータリーキルン型の炭素化炉が使用されている。炭素化された炭は、炭素化炉31の炭排出口53からその下に設けられている炭排出コンベヤ54の導入口55に排出される。炭排出コンベヤ54の炭排出口56は、冷却機57の導入口58に接続しており、炭排出口56から排出される炭は、冷却機57に導入口58から導入され冷却される。冷却機57で冷却された炭は、冷却機57の排出部59に接続する炭移送コンベヤ60の排出口61から、下部に袋詰め機62を備える製品タンク63に排出される。冷却機57の排気口64から排出される排ガスは、粉塵を含有するので、排気口64に接続する排ガス導管65から例えばバグフィルター形式の乾式集塵装置66に送られて集塵される。炭のサンプリングは、製品タンク63と袋詰め機62の間に、例えば、カッターシュート型のサンプリング装置を配置して、炭製品を炭製品タンク63から、レベル計を備える袋詰め機62に供給する段階で前記サンプリング装置によりサンプルの採取をすることができる。
【0047】
例1
図1に示す実施例において、有機質材料定量供給槽2に、30mmの粒度で、水分含有率が40乃至50重量%の有機質材料は、1時間当たり100重量部の比率で供給され、また、廃糖蜜は1時間当たり70重量部の比率で供給され、乾留タールは1時間当たり24重量部の比率で供給され、さらにまた、濃度10%の塩化アンモニウム水溶液は、1時間当たり60重量部の比率で供給された。この混合物は、有機質材料の含有率が39.4重量パーセント、廃糖蜜の含有率が27.6重量パーセント、乾留タールの含有率が9.4重量パーセント及び塩化アンモニウム水溶液の含有率が23.6重量パーセントである。この混合物は、有機質材料定量供給槽2からサンプリング用の有機質材料移送コンベヤ5により粉砕機4に送られ粉砕される。この混合物はサンプリング用の有機質材料移送コンベヤ5上でクロスベルトサンプラーによりサンプリングされた。サンプリングされた量は、ロット100乃至500でインクリメントで採取個数は30であった。粉砕された有機質材料混合物は、有機質材料定量供給槽2から、粉砕機4に供給され、ダブルミキサー12のロールプレス型成形ロール29により板状物に圧縮成形される。ロールプレス型成形ロール29で成形された板状物は、送風乾燥装置等の乾燥装置7に送られて、炭素化炉排気燃焼炉17から炭素化炉排気燃焼ガス管30により送られる150℃乃至180℃の酸素を殆ど含まない炭素化炉排気燃焼ガスにより乾燥硬化されて、比較的堅い波板状物を形成する。
【0048】
本例において、乾燥装置7で乾燥されて形成された板状物は、炭素化炉31に供給されて炭素化される。本例において、炭素化炉31における有機質材料の炭素化は、おき火に乾燥された炭素化原料の有機質材料を接触させて、有機質材料を不完全に燃焼させて乾留されて炭素化される形成される。炭素化炉排ガスは、冷却されて、炭素化炉排ガス中の乾留タール分及び木酢が分離され回収される。冷却装置32において、乾留タール及び木酢が凝縮分離された冷乾留ガスは、苛性ソーダ洗浄装置に送られて苛性ソーダ水溶液により洗浄される。タール分及び木酢が分離された炭素化炉排ガスは、炭素化炉排気燃焼炉17に送られて、灯油及び低カロリーガスを燃焼する燃焼器35により燃焼される。本例において、このような酸素ガスを殆ど含有しない150乃至180℃の温度の炭素化炉排気燃焼ガスは、乾燥装置7に送られて、有機質材料の乾燥に使用される。本例において炭素化された有機質材料炭は冷却機57において水冷により冷却されて取出され、製品タンク63に集められ、袋詰め器62及びレベル計67により袋詰めされる。
【0049】
本例においては、袋詰めの段階で有機質材料炭のサンプリングが行われ、固定炭素百分率の分析が行われた。この製品のサンプリングは、有機質材料炭の製品タンクへの導入時に、カッターバケツと型サンプラーによりサンプリングされた。サンプリングされた量は、製品粒度が10mmであったために、ロット100乃至500でインクリメントで採取個数は30であったが、インクリメントの大きさを少なくすることが出来る。本例において、有機質材料炭の歩留まりは、乾燥された原料有機質材料に対し23重量%であった。
【0050】
本例により、得られた乾留炭の分析結果を次の表に示す。
(表)
分析項目 揮発分(%) 水分(%) 灰分(%)固定炭素百分率(%)
試料名
バガス炭 60 2.1 9.7 28.2
木炭 24.5 6.0 0.9 68.6
竹炭 19.1〜21.0 4.5〜6.8 3.8〜5.8 66.4〜72.7
籾殻炭 5.2〜9.8 1.5〜4.2 33.9〜58.6 34.7〜59.8
【0051】
図2には、二酸化炭素排出量取引システム67′が示されている。この二酸化炭素排出量取引システム67′には、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム69並びに二酸化炭素割当排出量が割当てられている複数の事業体のコンピュータシステム70及び71等が、夫々、回線、例えばルータ(図示されていない)を備える回線73,74、75又は76を介してインターネット72に接続している。この二酸化炭素排出枠取引システム67′を構成する二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム69及び二酸化炭素の割当排出量が設定された各事業体のコンピュータシステム70及び71は、夫々、コンピュータシステムを特定するためのドメイン名、住所、名称、識別番号データ若しくは暗証番号データ又はこれらの二以上のデータを組み合わせた識別データが付与されている。
【0052】
二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68は、回線73及び74並びにインターネット72を介して二酸化炭素排出削減管理者コンピュータシステム69に接続し、回線75及び76並びにインターネット72を介して、二酸化炭素割当排出量が設定された各事業体のコンピュータシステム70及び71に接続している。二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68は、この接続を介して、前記各事業体のコンピュータシステム70又は71に、識別データ及び割当てた二酸化炭素割当排出量データ及び登録申請データを受けて登録申請番号データを伝送すると共に、各事業体のコンピュータシステム別に、識別データ、二酸化炭素割当排出量データ、登録申請された削減二酸化炭素排出量データ、二酸化炭素排出削減管理者により確認された削減二酸化炭素排出量データ及び確定された削減二酸化炭素排出量データを登録する、事業体別の登録システム77を備えている。この事業体別登録システム77は、さらに、コンクリート成形体又は地中埋設用とされた有機質材料炭を製造した事業体70の場合には、製造されたその有機質材料の重量データ、固定炭素百分率データ及び揮発分データ及び揮発分中の炭素分データ並びに有機質材料炭をコンクリート成形体又は地中に埋める炭素固定処理事業体の識別データ、該炭素固定処理事業体により埋設された有機質材料炭の重量データ及び固定炭素百分率データ並びに埋設処理報告データを登録する登録手段(図示されていない)を備えており、二酸化炭素排出量取引システムの二酸化炭素排出量及び二酸化炭素排出削減単位の移転についての登録も行うことができる。
【0053】
また、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68は、回線73及び74並びにインターネット72を介して二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム69に接続しているが、この接続を介して、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68は、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム69に、事業体のコンピュータシステム70から登録申請された削減二酸化炭素排出量の確認を二酸化炭素排出削減管理者に行わせるために、削減二酸化炭素排出量の確認の基礎となる、例えば、有機質材料の重量データ、固定炭素百分率データ、揮発分データ及び該揮発分中の炭素分データ並びに前記有機質材料炭をコンクリート成形体又は地中に埋める炭素固定処理事業体の識別データ、該炭素固定処理事業体により埋設された有機質材料炭の重量データ及び固定炭素百分率データ並びに埋設処理報告データを、事業体別の登録システムから伝送する二酸化炭素排出削減管理者用システム78を備えている。さらに、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68は、前記接続を介して、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム69から伝送された確認依頼番号データ、該確認依頼番号データと共に伝送された、確認された削減二酸化炭素排出量データ及びその確認データを二酸化炭素排出削減管理者用システム78に登録する。
【0054】
この登録を受けて、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68は、削減二酸化炭素排出量を確定するための削減二酸化炭素排出量演算システム79を備えている。削減二酸化炭素排出量演算システム79は、事業体別の登録システム77から登録申請の削減二酸化炭素排出量データを読出すと共に、二酸化炭素排出削減管理者用システム78から確認された削減二酸化炭素排出量データとを読出し、前記事業体別の登録システム77から読出された登録申請の削減二酸化炭素排出量データと、二酸化炭素排出削減管理者用システム78から読出された確認された削減二酸化炭素排出量データを比較して、両者の差が許容範囲内に納まることを確認して、削減二酸化炭素排出量を確定する。両者の差が許容範囲を出る場合は、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68は、回線73及び75並びにインターネット72の接続を介して、登録申請事業体に申請された削減二酸化炭素排出量の訂正データを通知して、これにより削減二酸化炭素排出量を確定する。この確定された削減二酸化炭素排出量データは削減二酸化炭素排出量演算登録システム79に登録する。削減二酸化炭素排出量演算登録システム79は、前記登録された確定された削減二酸化炭素排出量に基づいて二酸化炭素排出削減単位を算出し、この算出された二酸化炭素排出削減単位を登録し、二酸化炭素排出量取引システムに加入する各事業体に公開する。
【0055】
二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム69には、二酸化炭素排出量管理者68の二酸化炭素排出削減管理者用システム78から伝送された、確認依頼データ、有機質材料の重量データ、固定炭素百分率データ、揮発分データ及び該揮発分中の炭素分データ並びに前記有機質材料炭をコンクリート成形体又は地中に埋める炭素固定処理事業体の識別データ、該炭素固定処理事業体により埋設された有機質材料炭の重量データ及び固定炭素百分率データ及び埋設処理報告データを登録するとともに、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム78に、確認依頼番号データの伝送を行う確認依頼請登録システム80が設けられている。この確認依頼登録システム80に登録された、二酸化炭素排出量管理者68から伝送されたデータに基づいて、揮発分の燃焼による二酸化炭素排出量データ及び有機質材料炭をコンクリート成形体又は地中に埋設処理してコンクリート成形体又は地中に固定した有機質材料炭の炭素量の換算二酸化炭素排出量を算出して、確認された削減二酸化炭素排出量データとする演算報告システム81を備えている。
【0056】
二酸化炭素割当排出量が割当てられている事業体70及び71は、夫々、二酸化炭素排出量管理者コンピュータシステム68に、回線75、76及び73並びにインターネット72を介して、使用した二酸化炭素排出量を登録申請するために、削減二酸化炭素排出量データを伝送する削減二酸化炭素排出量登録申請システム82を備えている。有機質材料を乾留炭素化して有機質材料炭を製造し、この製造された有機質材料炭をコンクリート成形体又は地中に埋める用途に供する事業体のコンピュータシステム70においては、削減二酸化炭素排出量の分析演算システム83が備えられている。また、この削減二酸化炭素排出量の分析演算システム83は、例えば図1に示す乾留手段を備えており、乾留処理される有機質材料の重量測定手段及びサンプリング手段を備えており、有機質材料は重量測定手段により重量が測定され、サンプリング手段によりサンプリングされる。また乾留されて得られた有機質材料炭についても、重量が測定され、サンプリングされる。サンプリングされた有機質材料及び有機質材料炭の試料は、夫々、JIS M 8812 の石炭類及びコークス類−工業分析法の揮発分定量方法及び固定炭素百分率算出法に従って、有機質材料については、揮発分及び固定炭素百分率が測定される。
【0057】
有機質材料の揮発分及び固定炭素百分率測定手段は、乾留による炭素化される有機質材料について揮発分の炭素量及び有機質材料炭の炭素量を測定するものである。有機質材料の乾留過程では、有機質材料は熱分解により分解ガスの揮発分を生じ、この揮発分は燃焼して二酸化炭素を発生する。前記分解ガスである揮発分は、炭素分及び水素分を含有し、この中、炭素分が燃焼により二酸化炭素となるので、揮発分の全量が二酸化炭素にはならない。そこで、揮発分は乾留装置から取出して、元素分析に供して元素分析を行い、元素分析で求められた炭素分は、換算されて揮発分の燃焼二酸化炭素とされる。乾留により生成した有機質材料炭は、灰分を除き殆どが炭素であるが、乾留温度が低い場合には、有機質には揮発分となる成分が未分解の侭で残留するので、有機質材料のみでなく有機質材料炭についても固定炭素百分率を求めるのが好ましい。
【0058】
本例において、有機質材料について測定された揮発分はさらに元素分析により炭素成分が測定され、揮発分の炭素成分は、有機質材料の燃焼二酸化炭素排出量である。有機質材料炭について測定された重量データ及び固定炭素百分率データは、これにより有機質材料炭の炭素分が求められるので、前記有機質材料炭がコンクリート成形体又は地中に、例えば土壌改良剤として、地表又は地中に散布されて固定されたときの土壌改良材とした有機質材料炭の炭素量データであり、二酸化炭素量に換算して削減二酸化炭素排出量とされるものである。有機質材料については、重量データ、揮発分データ、揮発分の炭素成分データ及び固定炭素百分率データを求めて、燃焼二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量を算出することができる。ここで求められた削減二酸化炭素排出量を、前記有機質材料炭の重量データ及び固定炭素百分率データからの算出された削減二酸化炭素排出量と比較しておくとデータの正確さをチェックできるので好ましい。乾留温度により、有機質材料の重量、揮発分、揮発分の炭素分及び固定炭素百分率が相違するので、有機質材料と有機質材料炭の何れの分析が安定するかを事前に決めておくのが好ましい。有機質材料及び有機質材料炭の重量及び固定炭素百分率は、コンクリート成形体又は地中に固定される炭素量を算出する基礎データであり、二酸化炭素換算して削減二酸化炭素排出量とされるものである。測定手段により求められた有機質材料炭の重量データ及び固定炭素百分率データ並びに乾留処理された有機質材料炭の重量データ、固定炭素百分率データ及び該炭素固定処理事業体により埋設された有機質材料炭の重量データより、有機質材料の揮発分の燃焼二酸化炭素排出量及び有機質材料炭の削減二酸化炭素排出量を算出する。この有機質材料の燃焼二酸化炭素排出量及び有機質材料炭の削減二酸化炭素排出量の算出及び登録は、二酸化炭素排出量の演算登録システム83により行われる。
【0059】
二酸化炭素排出量の演算登録システム83により算出され登録された前記有機質材料の燃焼二酸化炭素排出量データ及び有機質材料炭のコンクリート成形体又は地中に固定された削減二酸化炭素排出量データは、二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量の登録申請用データ作製システム84に読出され、二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量の登録申請用データ作製システム84において、コンクリート成形体又は地中固定用とされた有機質材料炭をコンクリート成形体又は地中に埋めた炭素固定処理事業体の識別データ、該炭素固定処理事業体により、コンクリート成形体又は地中に固定された有機質材料炭の重量データ、前記炭素固定処理報告データ及び有機質材料の固定炭素百分率データと共に、前記二酸化炭素排出量データ及び削減二酸化炭素排出量データを、一連の二酸化炭素排出量データ及び削減二酸化炭素排出量登録申請用データとしてデータ化する。一連のデータとしてデータ化された前記二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量の登録申請用データは、前記二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量の登録申請用データ作製システム84に登録される。前記二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量の登録申請システム82は、前記二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量の登録申請用データ作製システム84で作製され登録された一連のデータとしてデータ化された前記二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量の登録申請用データを二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68に伝送する。
【0060】
本例は以上のように構成されているので、二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を処分する事業体70は、該有機質材料を乾留して有機質材料炭を形成し、この形成された有機質材料炭は、土壌改良剤や充填材としてコンクリート成形体又は地中に埋めるなどして固定される。この場合において、この有機質材料を乾留処理して有機質材料炭とする事業体は、乾留前に、有機質材料重量測定手段により乾留処理される有機質材料の重量を測定し、その測定後、有機質材料から分析試料を採取する。また、乾留後の有機質材料炭についても分析試料を採取する。この採取された有機質材料及び有機質材料炭の試料は、夫々、有機質材料固定炭素測定手段により揮発分(%)及び固定炭素百分率(%)が測定される。この測定過程において発生する揮発分は、元素分析手段により元素分析されて、揮発分中の炭素分(%)が測定される。二酸化炭素排出量の演算登録システム83において、これらの測定された固定炭素百分率及び揮発分データに、夫々有機質材料又は有機質材料炭の重量データを乗じて、有機質材料の揮発分量データ及び有機質材料炭の炭素量データを算出して登録し、揮発分量データに揮発分の炭素分データを乗じて、有機質材料の揮発分の炭素量データを算出して登録し、登録された有機質材料の揮発分の炭素量データ並びに有機質廃材炭化物及び有機質材料炭の炭素量データに、二酸化炭素換算係数(CO/C:44.010÷12.01115=3.664)のデータを夫々乗じて、有機質材料の揮発分炭素量の換算二酸化炭素量データ及び有機質材料及び有機質材料炭の炭素量の換算二酸化炭素量データを算出して登録する。ここで揮発分炭素量の換算二酸化炭素量データは、二酸化炭素割当排出量内で使用する二酸化炭素排出量データであり、また、有機質廃材及び有機質材料炭の炭素量の換算二酸化炭素量データは、コンクリート成形体又は地中に固定される二酸化炭素排出量データであり、削減二酸化炭素排出量データである。
【0061】
前記二酸化炭素排出量の演算登録システム83により算出され前記二酸化炭素割当排出量内で使用する二酸化炭素排出量データ及びコンクリート成形体又は地中に固定された削減二酸化炭素排出量データは、二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量の登録申請用データ作製システム84に読出され、コンクリート成形体又は地中固定用とされた有機質材料炭をコンクリート成形体又は地中に埋めた炭素固定処理事業体の識別データ、該炭素固定処理事業体により、コンクリート成形体又は地中に固定された有機質材料炭の重量データ、前記炭素固定処理報告データ及び有機質材料の固定炭素百分率データと共に、前記二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量登録申請用の一連のデータとしてデータ化される。一連のデータとしてデータ化された前記二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量登録申請用データは、前記二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量登録申請システム82に取出されて、登録されて、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68に伝送される。
【0062】
二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68は、前記有機質材料を乾留して炭素化し、得られた有機質材料炭を土壌改良剤とした事業体のコンピュータシステム70から伝送された前記二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量登録申請用データを受けて、登録申請番号データを有機質材料炭を土壌改良剤とした事業体のコンピュータシステム70に伝送する。前記二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量登録申請用データの中で、二酸化炭素排出量データ及び削減二酸化炭素排出量データの算出の基礎となるデータ、換言すれば、二酸化炭素排出量データ及び削減二酸化炭素排出量データ以外のデータ、即ち、コンクリート成形体又は地中固定用とされた有機質材料炭をコンクリート成形体又は地中に埋めた炭素固定処理事業体の識別データ、該炭素固定処理事業体により、コンクリート成形体又は地中に固定された有機質材料炭の重量データ、前記炭素固定処理報告データ及び有機質材料の固定炭素百分率データを、確認依頼データと共に、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム69に伝送する。
【0063】
二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム69は、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68から伝送された確認依頼データを確認登録システム80に登録するとともに、確認依頼データの受領を示すために、確認依頼番号データを、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68に伝送する。確認依頼を受けて、二酸化炭素排出削減管理者は、例えば、確認依頼があつた有機質材料炭の土壌改良材として使用された量を確認し、土壌改良材として使用された有機質材料炭の量が確認依頼データの内容と一致することを確認する。このように、二酸化炭素排出削減管理者は、前記二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量算出の基礎となるデータを、前記該炭素固定処理事業体に問合せ等により確認する。二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム69は、演算報告システムにより、二酸化炭素排出削減管理者が前記炭素固定処理事業体から確認が得られた前記二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量算出の基礎となるデータに基づいて確認された二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量を算出し、確認依頼番号データと共に、確認された二酸化炭素排出量データ及び確認された削減二酸化炭素排出量データを演算報告システム81に登録して、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム69から、登録され確認された二酸化炭素排出量データ及び確認された削減二酸化炭素排出量データを、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68に伝送する。
【0064】
二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68は、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム69から、二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量の確認報告データが確認データと共に伝送されたところで、確認された二酸化炭素排出量データを登録申請の二酸化炭素排出量データと比較して、両データの差が、一定の範囲内に納まることを確認して、二酸化炭素排出量データを確定し、また、確認された削減二酸化炭素排出量データを登録申請の削減二酸化炭素排出量データと比較して、両データの差が、一定の範囲内に納まることを確認して、削減二酸化炭素排出量を確定し、前記確定された二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量を二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量演算登録システム79に登録する。確定された削減二酸化炭素排出量には、対応する二酸化炭素排出削減単位が割り当てられ計上される。二酸化炭素排出削減単位に計上された場合、二酸化炭素割当排出量は、二酸化炭素排出削減単位に計上された、削減二酸化炭素排出量の分だけ削減される。そして二酸化炭素排出量及び削減二酸化炭素排出量演算登録システム79には、該事業体名、二酸化炭素排出削減単位、及び削減二酸化炭素排出量が二酸化炭素割当排出量から差し引かれて新しく設定された二酸化炭素割当排出量が登録される。二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68は、その削減二酸化炭素排出量について登録申請された事業体に、二酸化炭素排出削減単位登録データを伝送し、新規に登録された二酸化炭素排出削減単位を有する事業体について、二酸化炭素排出量取引システムに参加している事業体全員に公開ことにより、二酸化炭素排出量取引に供する。この伝送された公開内容について、各事業体は、例えば、コンピュータのディスプレーに表示して又は印刷して知ることができる。各登録申請をした事業体は、この登録内容を、登録申請した削減二酸化炭素排出量と対比して、登録内容が一致しないときは、コンピュータネットワークを介して、その訂正を求めることとなる。
【0065】
二酸化炭素割当排出量を超えて、二酸化炭素を消費しなければ事業が成り立たない事業体は、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータネットワークから、二酸化炭素排出削減単位に二酸化炭素量を計上している事業体を探して、必要とする二酸化炭素排出削減単位の譲渡の契約を行う。二酸化炭素削減二酸化炭素排出量を譲り受ける事業体のコンピュータシステムは、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに、譲り渡す事業体及び譲り受ける事業体の識別データ、二酸化炭素排出削減単位の譲渡データ及び二酸化炭素排出削減単位登録データを伝送すると共に、譲り渡す事業体が有する二酸化炭素排出削減単位を、譲り受ける事業体に移転する手続きの申請データを伝送する。この申請手続きを受けて、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68は、譲り渡す事業体が有する二酸化炭素排出削減単位データを、譲り受ける事業体に移転し、譲り受けた二酸化炭素排出削減単位データに相当する二酸化炭素排出量データを、譲り受けた事業体の二酸化炭素割当排出量データに加える。二酸化炭素排出削減単位の移転により、二酸化炭素割当排出量が増加されて、改定された二酸化炭素割当排出量は、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム68に登録される。このようにして、二酸化炭素排出削減単位に相当する二酸化炭素排出量が増加した二酸化炭素割当排出量を設定した事業体は、必要とする二酸化炭素排出量を賄うことができることとなり、必要とする事業を行うことになる。また、このような二酸化炭素排出削減単位の移転に伴う二酸化炭素割当排出量の変更はコンピュータネットワークにより、二酸化炭素排出量取引システムに加入する事業体に公開することが出来る。
【0066】
【発明の効果】
本発明は、有機質材料を塊状に成形し、この成形物を乾燥し、この乾燥物を酸素ガスを殆ど含有しない雰囲気下で、150℃乃至550℃の温度で乾留することにより炭化して地中に固定するので、二酸化炭素の発生を避けて、例えば、土壌改良材や断熱材として使用することができ、また、埋立てや埋め土用の材料として使用することが出来る。従来、その処理が難しいとされていた、大量に発生する余剰有機質材料を、炭化することにより、二酸化炭素の発生を避けて、処理することが可能となり、二酸化炭素排出削減単位の増加を図ることができ、また、二酸化炭素排出量の削減を図ることができることとなり、排出量取引の上で、また地球温暖化を阻止する上で大きく貢献することが出来る。排出量取引はインターネットを介して行うことができ、国内にとどまらず、世界的規模において、排出量取引の円滑を図ることが可能となり、環境に資するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機質材料の炭素化工程の概略の工程図である。
【図2】本発明の二酸化炭素排出量取引におけるコンピュータシステムのブロック図である。
【符号の説明】
1 有機質材料
2 有機質材料定量供給槽
3 有機質材料定量供給槽2の出口
4 破砕機
5 有機質材料移送コンベヤ
6 破砕機4の出口
7 乾燥装置
8 乾燥装置7の導入口部
9 有機質材料破砕物移送コンベヤ
10 有機質材料破砕物導入路
11 有機質材料破砕物導入路10の開閉弁
12 ダブルミキサー
13 有機質材料破砕物移送コンベヤ9の排出口
14 乾燥物排出口
15 乾燥装置7の排ガス出口
16 乾燥装置の排気ガスの循環導入口
17 炭素化炉排気燃焼炉
18 燃焼炉排気口
19 燃焼炉排気口18からの炭素化炉排出燃焼ガス導入口
20 乾燥排気ファーン
21 サイクロン分離器
22 サイクロン分離器21の導入口
23 サイクロン分離器21の微細粒子側出口
24 排ガス流路
25 分岐部
26 排ガス分岐流路
27 脱臭装置
28、35 燃焼装置
29 ロールプレス型成形ロール
30 炭素化炉排気燃焼ガス管
31 炭素化炉
32 炭素化炉排気出口
33 炭素化炉排気ガス管
34 炭素化炉排気ガス導入口
36 乾燥物排出コンベヤ
37 乾燥物移送コンベヤ
38 乾燥物移送コンベヤ37の接続用端部
39 サイクロン分離器21の粗粒子側排出口
40 粗粒子側廃物移送コンベヤ
41 乾燥物移送コンベヤ37の排出口
42 乾燥物分配コンベヤ
43 乾燥物分配コンベヤ42の端部
44 乾燥物貯槽
45 乾燥物分配コンベヤ42の中間部
46 乾燥物返送コンベヤ
47 乾燥物返送コンベヤ46の排出側端部
48 乾燥物貯槽の下方に形成されている供給口
49 炭素化原料移送コンベヤ
50 炭素化原料移送コンベヤ49の排出口
51 炭素化原料搬送路
52 炭素化炉31の炭素化原料導入口
53 炭素化炉31の炭排出口
54 炭排出コンベヤ
55 炭排出コンベヤ54の導入口
56 炭排出コンベヤ54の炭排出口
57 冷却機
58 冷却機57の導入口
59 冷却機57の排出口
60 炭移送コンベヤ
61 炭移送コンベヤ60の排出口
62 袋詰め機
63 製品タンク
64 冷却機57の排気口
65 排ガス導管
66 乾式集塵装置
67 レベル計
67′ 二酸化炭素排出量取引システム
68 二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム
69 二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム
70及び71 事業体のコンピュータシステム
72 インターネット
73、74,75及び76 回線
77 事業体別の登録システム
78 二酸化炭素排出削減管理者用システム
79 削減二酸化炭素排出量演算登録システム
80 確認依頼登録システム
81 確認された削減二酸化炭素排出量データ演算報告システム
82 削減二酸化炭素排出量登録申請システム
83 削減二酸化炭素排出量分析演算システム
84 削減二酸化炭素排出量登録申請用データ作製システム

Claims (8)

  1. 二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を乾留して、有機質材料炭を形成し、この形成された有機質材料炭について、サンプリングして有機質材料炭の分析試料を採取し、採取した有機質材料炭の分析試料について固定炭素百分率を測定し、前記有機質材料炭の少なくとも一部をその重量を測定してコンクリート成形体又は地中に埋め、このコンクリート成形体又は地中に埋められた有機質材料炭の炭素量を、埋められた有機質材料炭の重量及び有機質材料炭の固定炭素百分率より求め、このコンクリート成形体又は地中に埋められた炭素量を二酸化炭素量に換算して、この二酸化炭素量を二酸化炭素排出削減単位の基礎とすることを特徴とする二酸化炭素の抑制方法。
  2. 二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を乾留するに、該有機質材料の重量を測定し、且つ該有機質材料をサンプリングして、該有機質材料の分析試料を採取し、該有機質材料の分析試料について、固定炭素百分率を測定し、前記サンプリングされた有機質材料を乾留して、有機質材料炭を形成し、この形成された有機質材料炭の重量を測定し、重量が測定された有機質材料炭の少なくとも一部を、重量を測定してコンクリート成形体又は地中に埋め、コンクリート成形体又は地中に埋められた炭素量を、有機質材料の重量、有機質材料の固定炭素百分率及び前記形成された有機質材料炭に対するコンクリート成形体又は地中に埋められた有機質材料炭の重量割合から求め、このコンクリート成形体又は地中に埋められた炭素量を二酸化炭素量に換算して、この二酸化炭素量を二酸化炭素排出削減単位の基礎とすることを特徴とする二酸化炭素の抑制方法。
  3. 二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を乾留するに、該有機質材料の重量を測定し、且つ該有機質材料をサンプリングして、該有機質材料の分析試料を採取し、該有機質材料の分析試料について、揮発分を測定し、揮発分についてはさらに前記揮発分の炭素成分含有率を測定し、前記揮発分に含まれる炭素量を求め、前記サンプリングされた有機質材料を乾留して、有機質材料炭を形成し、この形成された有機質材料炭の少なくとも一部を、重量を測定してコンクリート成形体又は地中に埋め、コンクリート成形体又は地中に埋められた有機質材料炭の重量及び有機質材料炭の固定炭素百分率から、コンクリート成形体又は地中に埋められた炭素量を求め、このコンクリート成形体又は地中に埋められた炭素量を二酸化炭素量に換算して、この二酸化炭素量を二酸化炭素排出削減単位の基礎とし、前記揮発分に含まれる炭素量を二酸化炭素量に換算して、使用した二酸化炭素排出量とすることを特徴とする二酸化炭素の抑制方法。
  4. 二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム及び二酸化炭素排出量の割当排出量が設定された各事業体コンピュータシステムは、互いにインターネットを介して接続されて構成される二酸化炭素排出量取引システムにおいて、二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を乾留して、有機質材料炭を形成し、この形成された有機質材料炭について、サンプリングして有機質材料炭の分析試料を採取し、採取した有機質材料炭の分析試料について固定炭素百分率を測定し、前記有機質材料炭の少なくとも一部をその重量を測定してコンクリート成形体又は地中に埋め、このコンクリート成形体又は地中に埋められた有機質材料炭の炭素量を、埋められた有機質材料炭の重量及び有機質材料炭の固定炭素百分率より求め、このコンクリート成形体又は地中に埋められた炭素量を二酸化炭素量に換算して、削減された二酸化炭素排出量とし、この削減された二酸化炭素排出量に基づいて二酸化炭素排出削減単位の登録を申請する登録申請事業体であって、前記二酸化炭素排出量取引システムに加入している事業体のコンピュータシステムは、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに、前記登録申請事業体のコンピュータシステムの識別データ、登録申請される前記削減二酸化炭素排出量データ及びその登録申請データ、有機質材料炭の埋設事業体の、コンクリート成形体又は地中に埋設された有機質材料炭の埋設報告データ、コンクリート成形体又は地中に埋設された有機質材料炭の埋設重量データ及び有機質材料炭の固定炭素百分率データを伝送し、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムに、前記登録申請事業体のコンピュータシステムから伝送された削減二酸化炭素排出量データ、その確認依頼データ、有機質材料炭の埋設事業体の埋設報告データ及びコンクリート成形体又は地中に埋設された有機質材料炭の埋設重量データ、該有機質材料炭の固定炭素百分率データ並びに削減二酸化炭素排出量の確認依頼番号データを伝送し、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムは、前記二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムからの削減二酸化炭素排出量の確認依頼データの伝送を受けて、前記伝送された削減二酸化炭素排出量データを、前記埋設事業体の有機質材料炭埋設報告データ、コンクリート成形体又は地中に埋設された有機質材料炭の埋設重量データ及び該有機質材料炭の素材である有機質材料の固定炭素百分率データに基づいて演算された削減二酸化炭素排出量データと比較して、その差が許容範囲内であることを確認して、確認された削減二酸化炭素排出量データ及びその確認データを、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに伝送し、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、該二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムから、確認された削減二酸化炭素排出量データ及びその確認データの伝送を受けて、確認された削減二酸化炭素排出量データに基づいて二酸化炭素排出削減単位を登録し、この登録申請事業体の二酸化炭素割当排出量データから、前記削減二酸化炭素排出量データを差し引いた二酸化炭素割当排出量データを、該登録申請事業体の削減された二酸化炭素割当排出量データとして登録し、この登録された前記削減された二酸化炭素排出削減単位及び削減された二酸化炭素割当排出量を、前記登録申請事業体のコンピュータシステムに伝送すると共に、さらに、該登録申請事業体の登録された二酸化炭素排出削減単位を、二酸化炭素排出量取引システムに加入する全事業体のコンピュータシステムに伝送して公開し、二酸化炭素排出量取引に供することを特徴とする特徴とする二酸化炭素の抑制方法。
  5. 二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム及び二酸化炭素排出量の割当排出量が設定された各事業体コンピュータシステムは、互いにインターネットを介して接続されて構成される二酸化炭素排出量取引システムにおいて、二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を乾留する前に、該有機質材料の重量を測定し、且つ該有機質材料をサンプリングして、該有機質材料の分析試料を採取し、該有機質材料の分析試料について、揮発分、該揮発分の含有炭素量及び固定炭素百分率を測定し、前記サンプリングされて分析試料が採取された有機質材料を乾留して、有機質材料炭及び揮発分を形成し、この形成された有機質材料炭及び揮発分の重量を測定し、重量が測定された有機質材料炭の少なくとも一部を、重量を測定してコンクリート成形体又は地中に埋め、コンクリート成形体又は地中に埋められた炭素量を、有機質材料の重量、有機質材料の固定炭素百分率及び前記形成された有機質材料炭に対するコンクリート成形体又は地中に埋められた有機質材料炭の重量割合から求め、このコンクリート成形体又は地中に埋められた炭素量を二酸化炭素量に換算して、削減された二酸化炭素量とし、揮発分の含有炭素量を二酸化炭素に換算して、燃焼二酸化炭素排出量とし、この削減された二酸化炭素排出量から燃焼二酸化炭素排出量を差し引いて削減二酸化炭素排出量として、二酸化炭素排出削減単位の登録を申請する登録申請事業体であって、前記二酸化炭素排出量取引システムに加入している事業体のコンピュータシステムは、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに、前記登録申請事業体のコンピュータシステムの識別データ、登録申請される、乾留処理された有機質材料の重量データ、該有機質材料の揮発分データ、該乾留処理で得られた有機質材料炭の炭素量データ、該乾留処理により発生する揮発分の炭素量データ、該有機質材料の固定炭素百分率データ、乾留で得られた有機質材料炭をコンクリート成形体又は地中に埋設した事業体の有機質材料炭の埋設処理報告データを含む削減二酸化炭素排出量データ及び燃焼二酸化炭素排出量データを伝送し、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、前記登録申請事業体のコンピュータシステムから伝送された前記削減二酸化炭素排出量データ及び燃焼二酸化炭素排出量データ並びに削減二酸化炭素排出量の確認依頼番号データを有する削減二酸化炭素排出量の確認依頼データを二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムに伝送し、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムは、前記二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムから伝送された削減二酸化炭素排出量の確認依頼データに基づいて算出して削減二酸化炭素排出量及び燃焼二酸化炭素排出量を確認し、確認された削減二酸化炭素排出量が、前記登録申請された削減二酸化炭素排出量と比較して、許容範囲内の違いであることを確認して、この確認された削減二酸化炭素排出量の確認報告データを二酸化炭素排出量管理者コンピュータシステムに伝送し、また、確認された燃焼二酸化炭素排出量が、前記登録申請された燃焼二酸化炭素排出量と比較して、許容範囲内の違いであることを確認して、この確認された燃焼二酸化炭素排出量の確認報告データを二酸化炭素排出量管理者コンピュータシステムに伝送し、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、該二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムから、確認された削減二酸化炭素排出量及びその確認データの伝送を受けて、確認された削減二酸化炭素排出量データに基づいて二酸化炭素排出削減単位を登録し、この登録申請事業体の二酸化炭素割当排出量データから、前記削減二酸化炭素排出量データを差し引いた二酸化炭素割当排出量データを、該登録申請事業体の削減された二酸化炭素割当排出量データとして登録し、この登録された前記削減された二酸化炭素排出削減単位及び削減された二酸化炭素割当排出量を、前記登録申請事業体のコンピュータシステムに伝送すると共に、さらに、該登録申請事業体の登録された二酸化炭素排出削減単位を、二酸化炭素排出量取引システムに加入する全事業体のコンピュータシステムに伝送して公開し、二酸化炭素排出量取引に供することを特徴とする二酸化炭素の抑制方法。
  6. 二酸化炭素排出量取引システムは、公開を受信した事業体が、二酸化炭素排出削減単位の譲り受けを希望するときは、前記二酸化炭素排出削減単位の譲り受ける事業体のコンピュータシステムは、前記二酸化炭素排出削減単位の譲渡に関し合意に至った前記二酸化炭素排出削減単位の譲り渡す事業体及び譲り受ける事業体の夫々の識別データ及び前記譲渡に係る二酸化炭素排出削減単位譲渡証データと共に、前記二酸化炭素排出削減単位の移転の申請データを、前記二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに伝送し、前記二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、演算システムにより、前記譲り渡した事業体の二酸化炭素排出削減単位データから譲渡に係る二酸化炭素排出削減単位データを差引くと共に、前記譲り受けた事業体の二酸化炭素割当排出量データに、譲り受けた二酸化炭素排出削減単位に対応する二酸化炭素排出量を足して、前記譲り受けた事業体の増加した二酸化炭素割当排出量データとして登録し、この登録された前記増加した二酸化炭素割当排出量データを、前記譲り受けた事業体のコンピュータシステムに伝送することを特徴とする請求項4又は5に記載の二酸化炭素の抑制方法。
  7. 有機質材料が、一年生植物若しくは多年生植物若しくは一年生植物及び多年生植物の一種以上の茎、葉若しくは根の廃材、プラスチック廃材、ジュース絞り粕、古紙、廃木材、プラスチック廃材、下水汚泥、畜糞、食品汚泥、堆肥、生ごみ、果物及び野菜の残渣若しくは紙類又は前記のものの二種以上の混合物であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の二酸化炭素の抑制方法。
  8. 二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム及び二酸化炭素排出量の割当排出量が設定された各事業体コンピュータシステムは、互いにインターネットを介して接続されて、二酸化炭素排出量取引システムを構成しており、該システムにおいて、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステム、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステム及び二酸化炭素排出量の割当排出量が設定された各事業体のコンピュータシステムは、夫々、個別の識別データが付与されており、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムは、二酸化炭素割当排出量が設定された各事業体の識別データ、二酸化炭素割当排出量データ及び二酸化炭素排出削減単位データの登録手段と、二酸化炭素排出削減管理者の識別データ、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムから送付された確認された削減二酸化炭素排出量データ、及び確認データの登録手段と、前記確認された削減二酸化炭素排出量データに基づき二酸化炭素排出削減単位データを算出し、演算された二酸化炭素排出削減単位による二酸化炭素割当排出量の変更し、二酸化炭素排出削減単位の公開する演算公開手段とを備えており、二酸化炭素排出削減管理者のコンピュータシステムは、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムの識別データ、二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムから伝送される確認依頼された削減二酸化炭素排出量データ及び確認された削減二酸化炭素排出量データを登録し、確認された削減二酸化炭素排出量データ及び確認データを二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに伝送する登録応答手段、確認依頼された削減二酸化炭素排出量データ及び確認された削減二酸化炭素排出量データを比較演算する演算手段とを備えており、二酸化炭素割当排出量が設定された事業体のコンピュータシステムの少なくとも一つは、二酸化炭素排出量管理者の識別データ及び該事業体に割り当てられた二酸化炭素割当排出量データを登録し、使用した二酸化炭素排出量を、前記二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに報告する使用した二酸化炭素排出量データの報告手段と、該事業体の削減二酸化炭素排出量を算出し、該削減二酸化炭素排出量データを二酸化炭素排出量管理者のコンピュータシステムに登録申請する登録申請手段と、有機質材料の揮発分及び固定炭素百分率測定手段及び揮発分の炭素分測定手段を備える該事業体の二酸化炭素割当排出量の対象となる有機質材料を乾留する乾留手段、並びに前記測定手段の測定データ及び前記有機質材料の乾留により形成された有機質材料炭の埋設事業体のコンクリート成形体又は地中に埋設された埋設処理報告データから換算二酸化炭素排出量を算出し、削減二酸化炭素排出量とする削減二酸化炭素排出量データ演算手段とを備えていることを特徴とする二酸化炭素の抑制システム。
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