JP4233429B2 - 自動変速機のパーキングロック機構組立装置 - Google Patents

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本発明は、パーキングポールを揺動させてパーキングポールの爪をドライブ軸に設けられたパーキングギヤに係合させることによって車両をパーキングロックするパーキングロック機構を備えた自動変速機のパーキングロック機構組立装置に関する。
図13及び図14は、自動変速機のミッションケース100を概略的に示す説明図、図15及び図16は、ミッションケース100に付設されるパーキングロック機構101を説明する図、図17は、スライドカム106の構成を説明する図である。
このミッションケース100は、自動車の車体前後方向に沿って延在するように配置される、いわゆる縦置き型の自動変速機のミッションケース100であり、ケース上部100dで前後方向に延在して回転自在に支持される入力軸(図示せず)と、ケース下部100eで前後方向に延在して回転自在に支持されるドライブ軸(図中ではドライブ軸の回転中心軸線Xのみを示す)を有している。そして、図16に示すように、ドライブ軸に一体に設けられたパーキングギヤ102にパーキングポール103の爪103aを係合させることによってドライブ軸の回転を抑制しパーキングロックを行うパーキングロック機構101が設けられている。
パーキングギヤ102は、ドライブ軸のケース後部100a側の端部にドライブ軸と一体に回転可能に設けられており、パーキングギヤ102の外周面には、所定深さを有するギヤ溝102aが周方向に等間隔をおいて凹設されている。
パーキングポール103は、パーキングギヤ102の径方向外側位置でパーキングギヤ102の外周面に沿って周方向に延在し、先端がドライブ軸回転中心軸線Xに直交する方向でパーキングギヤ102に接近及び離間する方向に揺動できるように基端がケース後部100aの取付面部100fに支持されており、図13及び図15に示すリターンスプリング104によってパーキングギヤ102から離間する方向に付勢されている。そして、図14及び図16に示すように、パーキングポール103のパーキングギヤ102に対向する部分には、パーキングギヤ102に接近することによってパーキングギヤ102のギヤ溝102aに係合可能な爪103aが突設されている。
また、パーキングポール103を間に介してパーキングギヤ102に対向する位置には、パーキングサポート105が設けられている。パーキングサポート105は、パーキングポール103との間にスライドカム106を挟持し、その挟持したスライドカム106をパーキングロッド107により移動させることによってパーキングポール103を揺動させるものであり、パーキングポール103に沿って延在するように配置固定されている。
パーキングサポート105は、パーキングサポート105の両端に穿設された取付穴105A、105Bに固定ボルト108A、108Bを挿通してボルト穴に螺入することによってケース後部100aの取付面部100fに固定されている。
パーキングロッド107は、図13に示すように、ケース下部100eでケース前部100bからケース後部100aに亘って延在するように設けられており、パーキングロッド107のケース前部100b側に配置される基端部107aは、ケース前部100bで前後方向に揺動自在に支持されたマニュアルプレート109に連結されている。
マニュアルプレート109は、ケース前部100bで左右に延在し回転自在に支持されたシャフト110の一方端部に取り付けられている。シャフト110の他方端部には、ロックアーム111が取り付けられており、ロックアーム111の先端は、マニュアルシフトレバーに連結されている。
そして、マニュアルシフトレバーの操作によってPレンジ以外のポジションからPレンジを選択することにより、ロックアーム111を揺動させ、それに連動して揺動するマニュアルプレート109によってパーキングロッド107をケース前部100b側からケース後部100a側に向かって移動させ、パーキングロッド107を非パーキング位置からパーキング位置に配置し、PレンジからPレンジ以外のポジションを選択することにより、パーキングロッド107をケース後部100a側からケース前部100b側に向かって移動させ、パーキングロッド107をパーキング位置から非パーキング位置に配置できるように構成されている。
パーキングロッド107のケース後部100a側に配置される先端部107bは、パーキングサポート105とパーキングポール103との間を通過して、これらのパーキングサポート105及びパーキングポール103よりも突出する位置に配置されており、パーキングサポート105とパーキングポール103との間に介在される箇所にスライドカム106が設けられている。
スライドカム106は、図17に示すように、パーキングロッド107の先端部107bを挿通可能な筒形状を有しており、小径部106aがケース後部100a側に配置され、テーパ部106bがケース前部100b側に配置された状態でパーキングロッド107に沿って移動自在に嵌挿されている。
小径部106aは、一定径を有して軸方向に延在する形状を有しており、パーキングサポート105とパーキングポール103との間に挟持されることによって、パーキングポール103の爪103aがパーキングギヤ102のギヤ溝102aよりも径方向外側に位置する非係合位置にパーキングポール103を配置させる大きさに形成されている。
テーパ部106bは、小径部106aから軸方向に沿って離間する方向に移行するにしたがって漸次拡径するテーパ状の傾斜面を有しており、パーキングサポート105とパーキングポール103との間に挟持された状態で拡径方向に移動することによって、パーキングポール103をパーキングサポート105から離間する方向に揺動させて、パーキングポール103の爪103aをパーキングギヤ102に接近させてギヤ溝102aに係合できるように形成されている。このテーパ部106bは、小径部106aに連続して拡径する第1テーパ部106b1と、第1テーパ部106b1に連続して第1テーパ部106b1よりも緩やかに拡径する第2テーパ部106b2によって構成されている。
図17で符号112は、スライドカム106の抜け留めピースであり、符号113は、スライドカム106をパーキングロッド107の先端側に向かって付勢するスプリングである。抜け留めピース112は、スライドカム106の小径部106aと同一の外径を有した円柱形状を有しており、その外周面が小径部106aに連続するようにパーキングロッド107の先端に取り付けられている。スプリング113は、スライドカム106よりもケース前部100b側でパーキングロッド107に嵌挿されており、パーキングロッド107にかしめにより突出形成されたスプリング受け107cによって一端が支持されている。
上記構成を有するパーキングロック機構101は、マニュアルシフトレバーの操作によりPレンジ以外のポジションがセレクトされているときは、パーキングロッド107が非パーキング位置に配置されて、パーキングサポート105とパーキングポール103との間にスライドカム106の小径部106aが介在される。
したがって、パーキングポール103は、リターンスプリング104の付勢力によってパーキングギヤ102から離間する方向に揺動されて、パーキングサポート105との協働によりスライドカム106の小径部106aを挟持し、非係合位置に配置される。これにより、爪103aがパーキングギヤ102のギヤ溝102aから外れた非係合状態とされ、ドライブ軸の回転が許容される。
一方、マニュアルシフトレバーの操作によりPレンジ以外のレンジからPレンジがセレクトされたときは、パーキングロッド107が非パーキング位置からパーキング位置に移動され、パーキングサポート105とパーキングポール103との間にテーパ部106bを介在させる方向にスライドカム106が移動される。
ここで、パーキングギヤ102のギヤ溝102aの位置がパーキングポール103の爪103aの位置と一致しているときは、そのままスライドカム106が移動して、パーキングサポート105とパーキングポール103との間にスライドカム106のテーパ部106bが介在される。これにより、パーキングポール103は、リターンスプリング104の付勢力に抗してパーキングサポート105から離間する方向に揺動されて係合位置に配置される。したがって、爪103aがパーキングギヤ102のギヤ溝102aに係合した係合状態とされ、ドライブ軸の回転が抑止される。
また、パーキングギヤ102のギヤ溝102aの位置がパーキングポール103の爪103aの位置と不一致であるときは、パーキングギヤ102のギヤ頭頂面102bに爪103aが当接した状態となり、パーキングサポート105とパーキングポール103との間にテーパ部106bを適切に介在させる分だけの間隙が形成されない。
このため、スライドカム106は、スプリング113を押し縮めながらパーキングロッド107のケース前部100b側に移動し、スプリング113の付勢力によってパーキングポール103をパーキングサポート105から離間する方向に付勢し、パーキングポール103の爪103aをパーキングギヤ102のギヤ頭頂面102bに押接した、いわゆるパーキング待ち状態とすることができる。
したがって、ドライブ軸が少しだけ回転してパーキングギヤ102のギヤ溝102aの位置とパーキングポール103の爪103aの位置とが一致した場合には、スライドカム106がパーキングロッド107の基端部107a側から先端部107b側に移動し、パーキングサポート105とパーキングポール103との間にスライドカム106のテーパ部106bが介在される。これにより、パーキングポール103がパーキングサポート105から離間する方向に揺動されて係合位置に配置される。
尚、パーキングロッド107にスライドカム106を設けてパーキングポール103とパーキングサポート105との間に介在させ、マニュアルシフトレバーの操作に応じてパーキングロッド107を移動させることによってパーキングポール103を揺動させて、パーキングポール103の爪103aをパーキングギヤ102のギヤ溝102aに係合させてパーキングロックを行うパーキングロック機構101については、従来より種々のものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−104827号公報
上記構成を有するパーキングロック機構101の場合、パーキングポール103の揺動による爪103aの移動距離、及び、Pレンジにおけるパーキングポール103の爪103aの揺動位置は、パーキングロッド107、スライドカム106、パーキングサポート105、パーキングポール103、パーキングギヤ102の相対的な位置関係によって決定される。
例えば、部品の精度誤差や取付位置の誤差等により、パーキングサポート105とパーキングポール103との離間距離が予め設定されている基準距離よりも長い場合には、スライドカム106によるパーキングポール103の揺動量が少なく、パーキングポール103の爪103aをパーキングギヤ102のギヤ溝102aに完全に係合させることができない。したがって、ドライブ軸を拘束してその回転を停めた状態に維持することが困難となるおそれがあり、パーキングロックが不完全となることが懸念される。
また、パーキングサポート105とパーキングポール103との離間距離が基準距離よりも短い場合には、スライドカム106の僅かな移動でもパーキングポール103が揺動される。したがって、マニュアルシフトレバーによってPレンジ以外のレンジをセレクトしているのに、パーキングポール103の爪103aがパーキングギヤ102のギヤ溝102aに引っ掛かるおそれがあり、ドライブ軸が回転中である場合には、爪103aやギヤ溝102aの破損が懸念され、また、車両ドライバの操作フィーリングにも悪影響を及ぼすおそれがある。
このため、従来はパーキングサポート105及びパーキングポール103の部品単体の精度を精密に管理する必要があった。しかし、このような精密な管理は、コストがかかるという問題がある。
また、部品単体では要求精度を具備していても、組み付けた状態では個々の部品が有する誤差の累積分や組付け位置の誤差により、パーキングサポート105とパーキングポール103との離間距離が許容範囲を超えるおそれもあり、上述のような不具合を生ずることが懸念される。
上記課題に鑑みなされた請求項1の発明は、ミッションケース内でドライブ軸に沿って延在するパーキングロッドをその軸方向に沿って移動させることにより、ミッションケースにドライブ軸と直交する方向に揺動自在に支持されたパーキングポールと該パーキングポールに対向配置されミッションケースに固定されたパーキングサポートとの間に介在されたカムを移動させて、パーキングポールをドライブ軸に設けられたパーキングギヤに接近する方向に揺動させ、パーキングポールの爪をドライブ軸のパーキングギヤに係合させるパーキングロック機構を備えた自動変速機のパーキングロック機構組立装置において、ドライブ軸が取り外されたミッションケースを予め設定されている作業位置に保持するミッションケース保持手段と、該ミッションケース保持手段に保持されたミッションケースのパーキングポールを該パーキングポールの爪がパーキングギヤのギヤ頭頂面に当接した位置と等しい位置である基準位置に配置させるパーキングポール位置決め手段と、前記パーキングサポートとパーキングポールとの間に、前記カムの一部を挿入して介在する基準ゲージがパーキングポールと協働して挟持される方向にパーキングサポートを押し付けた状態で前記パーキングサポートを前記ミッションケースに取付固定するパーキングサポート取付固定手段と、を有することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の自動変速機のパーキングロック機構組立装置において、パーキングポールが前記ミッションケースのケース後部に支持されており、ミッションケース保持手段は、ミッションケースをミッションケースのドライブ軸回転中心軸線が上下方向に延在しかつケース後部が上方に位置しケース前部が下方に位置する倒立姿勢状態で保持し、パーキングポール位置決め手段は、ミッションケース保持手段に保持されたミッションケースの上方位置で上下方向に移動する第1移動テーブルと、第1移動テーブルにフローティング機構を介して水平方向に移動自在に設けられた支持プレートと、支持プレートの下面から下方に向かって突出して第1移動テーブルの下降移動によりケース後部のパーキングギヤ軸受穴に先端部を係入可能な芯出しヘッドと、芯出しヘッドに設けられ、パーキングポールの爪を当接させることによってパーキングポールを基準位置に配置するストッパを有し、パーキングサポート取付固定手段は、ミッションケース保持手段に保持されたミッションケースの上方位置で上下方向に移動する第2移動テーブルと、第2移動テーブルに設けられ第2移動テーブルを予め設定されたパーキングサポート取付高さ位置に配置することによりパーキングサポートに対向配置されてパーキングサポートを押付方向に押し付けるパーキングサポート押付手段と、パーキングサポート押付手段と共に第2移動テーブルに設けられ、パーキングサポートの取付穴に挿通されて先端がケース後部に螺合される固定ボルトを締め付けてパーキングサポートをケース後部に固定する固定ボルト締め付け手段を有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の自動変速機のパーキングロック機構組立装置において、パーキングサポート取付固定手段は、第2移動テーブルに設けられ第2移動テーブルのパーキングサポート取付高さ位置への配置により基準ゲージと係合し、第2移動テーブルの上昇移動により基準ゲージをパーキングサポートとパーキングポールとの間から取り外す基準ゲージ取り外し手段を有することを特徴とする。
請求項1の発明によると、まず、ドライブ軸が取り外されたミッションケースを予め設定されている作業位置に保持する。そして、そのミッションケースのパーキングポールをパーキングポールの爪がパーキングギヤのギヤ頭頂面に当接した位置と等しい位置である基準位置に配置する。それから、パーキングサポートとパーキングポールとの間に介在させた基準ゲージがパーキングポールと協働して挟持される方向にパーキングサポートを押し付けた状態でパーキングサポートをミッションケースに取付固定する。
これによれば、基準位置に配置されたパーキングポールに対して基準ゲージを介在させた分だけ離れた位置にパーキングサポートを取付固定できる。これにより、組み付け時に発生する各構成部品の寸法のばらつきによる累積誤差を抑制し、Pレンジをセレクトしたときには、パーキングポールの爪をパーキングギヤのギヤ溝に完全に係合させる位置に配置させ、Pレンジから他のポジションをセレクトしたときには、パーキングポールの爪をパーキングギヤのギヤ溝から確実に抜いてパーキングギヤから離間する位置に配置させることができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載した発明の具体的な構成を示したものであり、これによれば、ミッションケースを倒立姿勢状態で作業位置に保持し、第1移動テーブルを下降移動させ、その第1移動テーブルに設けられた支持プレートを水平方向に移動させて、支持プレートに設けられた芯出しヘッドをケース後部のパーキングギヤ軸受穴に係入させて、ストッパをミッションケースに対して芯出し位置決めした位置に配置する。
そして、第2移動テーブルを下降移動させてパーキングサポート取付高さ位置に配置してパーキングサポート押付手段をパーキングサポートに対向配置し、パーキングサポートを押付方向に押し付ける。そして、押付方向に押し付けた状態で固定ボルトを締め付けてパーキングサポートをケース後部に固定する。したがって、基準位置に配置されたパーキングポールに対して基準ゲージを介在させた分だけ離れた位置にパーキングサポートを確実に取付固定することができ、組立時にパーキングサポートとパーキングポールとの離間距離を常に適正に許容範囲内に収めることができる。
請求項3の発明は、請求項2に記載した発明の具体的な構成を示したものであり、これによれば、第2移動テーブルを下降移動させてパーキングサポート取付高さ位置に配置することにより、パーキングサポートとパーキングポールとの間に介在されている基準ゲージと係合させ、第2移動テーブルをパーキングサポート取付高さ位置から上方に移動させることにより基準ゲージをパーキングサポートとパーキングポールとの間から取り外す。したがって、パーキングサポートのケース後部への固定を行った後に、基準ゲージをパーキングサポートとパーキングポールとの間から取り外すことができる。
次に、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。図1〜図3は、パーキングロック機構組立装置1の全体構成を概略的に示す説明図(正面図、側面図、平面図)、図4〜図6は、パーキングポール位置決めユニット4の構成を説明する図(正面図、側面図、平面図)、図7〜図8は、パーキングサポート取り付けユニット5の構成を説明する図、図9は固定ボルト締め付け手段の構成を説明する図、図10及び図11は、基準ゲージ57の構成及びその取り付け状態を説明する図、図12は、機能ブロック図である。尚、自動変速機などの従来と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
パーキングロック機構組立装置(以下「組立装置」と云う)1は、自動変速機の組立ラインのライン途中に設けられたパーキングロック機構組み立てステージに設置されており、図1〜3に示すように、ミッションケース保持手段としてのミッションケース保持ユニット2と、シフトレンジ切替ユニット3と、パーキングポール位置決め手段としてのパーキングポール位置決めユニット4と、パーキングサポート取付固定手段としてのパーキングサポート取り付けユニット5と、パーキング作動力計測ユニット6と、制御部7(図12参照)を有している。
ミッションケース保持ユニット2は、ラインコンベア21のコンベア上面よりも下方の待避位置からコンベア上面よりも上方の突出位置まで移動して、ラインコンベア21上を搬送されるパレット22に当接する停止ブロック23と、その停止ブロック23を上下移動させる停止ブロック昇降用シリンダ24を有している。そして、作業時には停止ブロック23を突出位置まで移動させてパレット22に当接させることにより、パレット22に載置固定されているミッションケース100を予め設定された作業位置に配置し、作業終了後に停止ブロック23を待避位置まで移動させてパーキングロック機構組み立てステージからライン下流側に搬出させるように構成されている。
パレット22は、図2に示すように、ミッションケース100のケース前部100bを下方に配置しかつケース後部100aを上方に配置した倒立姿勢状態で載置可能な構成を有しており、ラインコンベア21は、パレット22に載置したミッションケース100のケース上部100dがライン移動方向右側に配置され、ケース下部100eがライン移動方向左側に配置される状態でパレット22をライン上流側からライン下流側に向かって移動させる構成を有している。
シフトレンジ切替ユニット3は、作業位置に配置されたミッションケース100のロックアーム111(図14及び図16参照)をマニュアルシフトレバーのPレンジに相当する位置とPレンジ以外のレンジに相当する位置との間で揺動させて、パーキングロッド107をパーキング位置と非パーキング位置に選択的に配置させるものであり、図2に示すように、基台11側からラインコンベア21側に向かって突出及び待避可能に設けられ、突出によりロックアーム111に先端部を係合可能な係合アーム31と、係合アーム31を進退移動させる係合アーム進退用シリンダ32と、先端部がロックアーム111に係合した係合アーム31を上下移動させる係合アーム昇降用シリンダ33を有している。
そして、先端部をロックアーム111に係合させた状態で係合アーム31を上昇移動させてロックアーム111をケース後部100a側に揺動することによりパーキングロッド107をパーキング位置に配置し、係合アーム31を下降移動させてロックアーム111をケース前部100b側に揺動することによりパーキングロッド107を非パーキング位置に配置するように構成されている。
パーキングポール位置決めユニット4は、パーキングサポート105の取付時に、パーキングポール103を予め設定された基準位置に配置するためのものであり、図3に示すように、ベースフレーム12のライン上流側で上下方向に移動する第1移動テーブル80に設けられている。
第1移動テーブル80は、ベースフレーム12のラインコンベア21側でライン上流側とライン下流側に離間して上下方向に延在する一対のレール12Aに案内されて上下方向に移動自在に設けられており、ベースフレーム12のライン上流側でベースフレーム12側からラインコンベア21側に向かって突出して略水平方向に延在するテーブル部81を有している。そして、ベースフレーム12の上部に設けられた第1リフトシリンダ82によって、ミッションケース100の上方位置で上下方向に移動できるように構成されている。
このテーブル部81には、パーキングポール位置決めユニット4を水平方向に移動自在に支持するフローティング機構83と、フローティング機構83による水平方向の移動範囲を規制して予め設定されている原点位置に配置付勢するセンタリング機構84が設けられている。
フローティング機構83は、図4〜図6に示すように、テーブル部81の上方位置でテーブル部81の上面に沿って略水平方向に延在する下部水平板83Aと、その下部水平板83Aの上方位置で下部水平板83Aの上面に沿って略水平方向に延在する上部水平板83Bを有している。下部水平板83Aは、図4及び図5に示すように、下部レール機構83Cによってラインコンベア21の長手方向に往復移動自在に設けられており、上部水平板83Bは、上部レール機構83Dによってラインコンベア21の幅方向に往復移動自在に設けられている。
センタリング機構84は、図5に示すように、上部水平板83Bの上面に取り付けられた矩形のブロック形状を有する規制ブロック84Aと、規制ブロック84Aの縦壁面との間に所定の間隙を有して対向する対向面部を有した移動規制枠体84Bと、図6に示すように、規制ブロック84Aの各縦壁面と移動規制枠体84Bの各対向面との間に介在されて各縦壁面を各対向面から離間する方向に付勢して規制ブロック84Aを移動規制枠体84B内の中央に配置するスプリングプランジャ84Cによって構成されている。
規制ブロック84Aは、複数本の脚部85によってテーブル部81の上方位置で略水平に支持された天井部86の中央に形成された貫通孔を貫通して天井部86よりも上方に突出し、移動規制枠体84Bは、天井部86の貫通孔の周縁に沿って天井部86から上方に向かって突出し、各対向面部が規制ブロック84Aの各縦壁面に対向するように構成されている。
そして、図5に示すように、フローティング機構83の上部水平板83Bの下面には、パーキングポール位置決めユニット4を吊り下げ支持する支柱部87の上端が取り付けられており、支柱部87の下端は、下部水平板83A及びテーブル部81の対応する箇所に上下方向に連続するように穿設された開口孔に挿通されてテーブル部81よりも下方位置に配置されている。
パーキングポール位置決めユニット4は、この支柱部87の下端に取り付けられる支持プレート41を備えている。支持プレート41は、テーブル部81の下方位置でラインコンベア21の幅方向に亘って略水平方向に延在するように設けられており、円柱状のシャフト部42が、支持プレート41の下面から下方に向かって突出するように取り付けられている。
このシャフト部42の下端には芯出しヘッド43が設けられている。芯出しヘッド43は、シャフト部42の下端から下方に向かって同軸上に延在する円柱状の胴体部43Aと、胴体部43Aの下端に同軸上に設けられた円盤状の先端部43Bを有している。
芯出しヘッド43の先端部43Bは、ケース後部100aに形成された凹部でパーキングギヤ軸受ベアリングを収容するためのケース穴であるパーキングギヤ軸受穴100cに係入可能な形状を有しており、ドライブ軸回転中心軸線Xに沿って接近させることによってパーキングギヤ軸受穴100cに係入でき、係入によって、パーキングポール位置決めユニット4をミッションケース100に対して相対的に位置決めし、シャフト部42の中心軸線Oをドライブ軸回転中心軸線Xと同軸上に配置できるように構成されている。
また、シャフト部42には、ストッパ44が嵌挿支持されている。ストッパ44は、パーキングポール103を揺動させた際に爪103aと当接して予め設定された規定位置にパーキングポール103を配置するためのものであり、シャフト部42が嵌挿される内径穴を有した円筒状の本体部44Aと、本体部44Aから径方向外側に向かって突出する当接面部44Bを有している。そして、本体部44Aの回動により、当接面部44Bをパーキングギヤ102のギヤ頭頂面102bと等しい位置である当接位置と、パーキングポール103の基端側に待避させた非当接位置とに選択的に配置させることができるように構成されている。
図中で符号45は、ストッパ44の本体部44Aを回動させて、当接位置と非当接位置とに選択的に配置するストッパ回動用シリンダである。ストッパ回動用シリンダ45は、支持プレート41の上面に設けられており、シリンダ本体45Aの基端が支持プレート41の上面沿って水平方向に揺動自在に支持され、シリンダロッド45Bの先端が本体部44Aの上部にピン結合されており、シリンダロッド45Bの伸長によって当接位置に配置し、収縮によって非当接位置に配置される。
そして、当接位置では、当接面部44Bにパーキングポール103の爪103aを当接させることによって、パーキングポール103の爪103aがパーキングギヤ102のギヤ頭頂面102bに当接した位置と等しい位置にパーキングポール103を配置でき、非当接位置では、パーキングポール103の爪103aがパーキングギヤ102のギヤ溝102aに完全に係合した位置と等しい位置にパーキングポール103を配置できるように構成されている。
パーキングサポート取付固定ユニット5は、ミッションケース100のケース後部100aにパーキングサポート105を取付固定するためのものであり、図3に示すように、ベースフレーム12のライン下流側で上下方向に移動する第2移動テーブル90に設けられている。
第2移動テーブル90は、ベースフレーム12のレール12Aに案内されて上下方向に移動自在に設けられており、ベースフレーム12のライン下流側でベースフレーム12側からコンベア側に向かって突出して略水平方向に延在するテーブル部91を有し、ベースフレーム12の上部に設けられた第2リフトシリンダ92によって上下方向に移動され、ミッションケース100の上方位置で上下方向に移動するように構成されている。
パーキングサポート取付固定ユニット5は、パーキングサポート押付手段51と、固定ボルト締め付け手段54と、ゲージ取り外し手段56を備えている。パーキングサポート押付手段51は、ミッションケース100に仮留め固定したパーキングサポート105を予め設定された方向に押し付けるものであり、図7に示すように、テーブル部91の前端部でテーブル部91の下面に取り付けられたシリンダ本体52Aと、シリンダ本体52Aより進退可能なシリンダロッド52Bとを有するパーキングサポート押付用シリンダ52、及び、シリンダロッド52Bの先端に取り付けられてシリンダロッド52Bの伸長によりパーキングサポート105の押接面105bに当接してパーキングサポート105をミッションケース100のドライブ軸回転中心軸線Xに向かって接近する方向に押し移動させるための押付ブロック53を有している。
固定ボルト締め付け手段54は、パーキングサポート105をケース後部100aに仮留め固定している固定ボルト108A、108Bを規定トルクで締め付けてパーキングサポート105をミッションケース100に締結し固定するものであり、テーブル部91に固定された一対のナットランナ55によって構成されている。ナットランナ55は、第2移動テーブル90の下降移動によってソケット55aを固定ボルト108A、108Bに嵌合させることができる位置に設けられている。
ゲージ取り外し手段56は、パーキングサポート105とパーキングポール103との間に挟持されている基準ゲージ57を、パーキングサポート105の取付作業終了時に取り外すものであり、図7に示すように、テーブル部91の下面から下方に向かって突出するように設けられる支持ブラケット56Aと、支持ブラケット56Aの下端に腕部が吊り下げられて互いに接近及び離間する方向に揺動自在に支持されると共にその腕部の下端で爪部が互いに接近する方向に突出する一対のチャックアーム56Bと、これらのチャックアーム56Bを互いに接近する方向に付勢するスプリング56Cを有している。そして、第2移動テーブル90の下降移動によりチャックアーム56Bの先端で基準ゲージ57をチャックし、第2移動テーブル90の上昇移動により基準ゲージ57を上方に持ち上げることができるように構成されている。
基準ゲージ57は、図11に示すように、パーキングサポート105とパーキングポール103との間に挟持されることによって、パーキングサポート105とパーキングポール103を予め設定されている基準距離だけ離間させた位置に配置するためのものであり、パーキングロッド107の先端部107bとスライドカム106の小径部106aを挿入して先端部107bに取り付け可能な内径穴58aと、パーキングサポート105及びパーキングポール103にそれぞれ当接する外径部58bとを有した円筒部58と、その円筒部58の一方端を閉塞する蓋部分から軸方向に連続する小径軸59aと大径軸59bにより形成されるチャック部59とを有している。チャック部59の大径軸59bは、基端から先端に向かって移行するにしたがって漸次その径が収縮するテーパ形状を有しており、軸方向に接近させることによってチャックアーム56Bの先端間を漸次押し広げることができるように構成されている。
パーキングサポート105は、図10に示すように、本実施の形態では略くの字状に湾曲形成した角柱状の部材によって構成されており、一端には、固定ボルト108Aを挿通するための真円状の取付穴105Aが穿設され、他端には、固定ボルト108Bを挿通すると共に一端側を回転中心として他端側を所定範囲内でドライブ軸回転中心軸線Xに接近及び離間する方向に揺動自在とする長穴状の取付穴105Bが穿設されている。
また、パーキングサポート105のパーキングポール103側の側面には、パーキングロッド107のスライドカム(カム)106に当接するカム当接面105aが形成されており、対向する側面には、パーキングサポート押付手段51の押付ブロック53に当接してパーキングサポート105をパーキングポール103に接近する方向に押し移動させるための押接面105bが形成されている。
パーキング作動力計測ユニット6は、Pレンジをセレクトしたときにパーキングポール103の爪103aがパーキングギヤ102のギヤ溝102aに入り込む作動力(入り力)と、Pレンジから他のレンジをセレクトしたときにパーキングポール103の爪103aをパーキングギヤ102のギヤ溝102aから抜く作動力(抜き力)とが、規格を満足しているか否かを各構成部品を組み込んだ状態で計測するものであり、第2移動テーブル90のテーブル部91に設けられている。尚、パーキング作動力計測ユニット6は、本発明では直接事項ではないため、その構成の詳細な説明は省略する。
制御部7は、組立装置1の近傍位置に設置された制御盤(図示せず)内に設けられており、シーケンスプログラムコンピュータやリレー回路などによって構成されている。
制御部7は、図12に示すように、前準備作業完了ボタン71、パレットの在籍や各ユニットの移動位置等を検知する各種センサ類72などが接続されており、出力側には、第1リフトシリンダ82、第2リフトシリンダ92、停止ブロック昇降用シリンダ24、係合アーム進退用シリンダ32、係合アーム昇降用シリンダ33、ストッパ回動用シリンダ45、パーキングサポート押付用シリンダ52に圧縮空気を供給するための電磁弁73a〜73gやナットランナ55などが接続されている。シーケンスプログラムコンピュータには、組立装置1に以下の動作を行わせるためのシーケンスプログラムが格納されている。
次に、上記構成を有する自動変速機のパーキングロック機構組立装置1の動作について以下に説明する。まず、停止ブロック23を予め突出位置に配置しておき、パレット22の搬送を待機する待機状態とする。かかる待機状態で、ドライブ軸(図示せず)とパーキングサポート105が取り付けられる前のミッションケース100を載置固定したパレット22がラインコンベア21上を搬送されると、パレット22が停止ブロック23に当接してパーキングロック機構組み立てステージに停止される。
これにより、パレット22上に固定されているミッションケース100は、倒立姿勢状態でかつ、ケース上部100dがライン進行方向に向かって右側に位置し、ケース下部100eがライン進行方向に向かって左側に位置する姿勢状態で作業位置に配置される。
ミッションケース100が作業位置に配置されると、作業者による前準備作業として、パーキングロッド107の先端に基準ゲージ57を取り付ける作業と、パーキングサポート105を固定ボルト108A、108Bによってケース後部100aに仮留め固定する作業が行われる。
基準ゲージ57の取付作業は、パーキングロッド107の先端に基準ゲージ57を嵌めることによって行われる。また、パーキングサポート105を仮留め固定する作業は、各固定ボルト108A、108Bの先端をパーキングサポート105の取付穴105A、105Bに挿入し、ケース後部100aのボルト穴にそれぞれ螺入することによって行われる。その際、パーキングサポート105が取付穴105Aに挿通した固定ボルト108Aを回転中心として取付穴105Bの長穴分だけドライブ軸回転中心軸線Xに直交する方向に自由に揺動できるように取り付ける。尚、これらの前準備作業は、作業者の行為に限られず、省力機器などを用いて行ってもよい。
前準備作業が終了すると、パーキングポール位置決めユニット4をミッションケース100のケース後部100aにセットして芯出し位置決めする動作が行われる。制御部7は、作業者による前準備作業完了ボタン71の操作によって前準備作業終了信号を入力すると、電磁弁73aの切替制御を行い、第1リフトシリンダ82に圧縮空気を供給し、第1移動テーブル80を待機位置から下降させてパーキングポール位置決めユニット4をミッションケース100のケース後部100aに接近させ、芯出しヘッド43の先端部43Bをミッションケース100のパーキングギヤ軸受穴100cに係入させる。
これにより、パーキングポール位置決めユニット4は、ミッションケース100のケース後部100aに芯出し位置決めされ、シャフト部42の中心軸線Oがドライブ軸回転中心軸線Xに一致する位置に配置される。また、ストッパ44の当接面部44Bは当接位置に配置される。
次に、パーキングサポート取り付けユニット5をパーキングサポート取付高さ位置にセットする動作が行われる。制御部7は、電磁弁73bの切替制御を行い、第2リフトシリンダ92に圧縮空気を供給して第2移動テーブル90を待機位置から下降させ、パーキングサポート取り付けユニット5をミッションケース100のケース後部100aに接近させ、パーキングサポート取付高さ位置に配置する。これにより、パーキングサポート押付手段51の押付ブロック53は、パーキングサポート105の押接面105bに対向する位置に配置され、ナットランナ55のソケット55aは、固定ボルト108A、108Bのボルトヘッドに嵌合される。また、ゲージ取り外し手段56のチャックアーム56Bは、その先端間に基準ゲージ57のチャック部59の大径軸59bが介在され、大径軸59bのテーパ形状によって互いに離間する方向に揺動されて漸次押し広げられ、爪部が小径軸59aに係合する。
第2移動テーブル90がパーキングサポート取付高さ位置に配置されると、次にパーキングサポート押付手段51によるパーキングサポート105の押し付け動作が行われる。制御部7は、電磁弁73fの切替制御を行い、パーキングサポート押付手段51のパーキングサポート押付用シリンダ52に圧縮空気を供給して、シリンダ本体52Aからシリンダロッド52Bを突出させて、押付ブロック53をパーキングサポート105の押接面105bに当接させて押圧する。
これにより、仮留め固定状態にあるパーキングサポート105を、取付穴105Aに挿入された固定ボルト108Aを軸として揺動させ、取付穴105B側がドライブ軸回転中心軸線Xに接近する方向に押し移動させる。また、このとき、制御部7は、電磁弁73d,73eの切替制御を行い、シフトレンジ切替ユニット3の係合アーム進退用シリンダ32,係合アーム昇降用シリンダ33に圧縮空気を供給して、係合アーム31をシリンダ本体52Aからシリンダロッド52Bを突出させて、シフトレンジ切替ユニット3の係合アーム31の先端部をミッションケース100のロックアーム111に係合して押動する。
パーキングサポート105が押し移動されると、基準ゲージ57を介してパーキングポール103がドライブ軸回転中心軸線Xに接近する方向に揺動されて、爪103aがストッパ44の当接面部44Bに押接される。したがって、パーキングポール103は、爪103aがパーキングギヤ102のギヤ頭頂面102bに当接した位置と等しい位置に配置され、パーキングサポート105は、パーキングポール103との間に基準ゲージ57を挟持した位置に配置される(図10参照)。
このパーキングサポート押付手段51によるパーキングサポート105の押し付けにより、パーキングポール103を爪103aがパーキングギヤ102のギヤ頭頂面102bに当接した位置と等しい位置に配置し、かつパーキングサポート105をパーキングポール103との間に基準ゲージ57を挟持した位置に配置すると、固定ボルト締め付け手段54のナットランナ55が駆動され、固定ボルト108A、108Bを締め付けて、パーキングサポート105がケース後部100aに固定される。
パーキングサポート105をケース後部100aに固定すると、パーキングサポート押付手段51のシリンダロッド52Bを収縮させて押付ブロック53をパーキングサポート105の押接面105bから離間させる。そして、第2リフトシリンダ92により第2移動テーブル90を上昇させて、パーキングサポート取り付けユニット5をパーキングサポート取付位置よりも上方の待避位置に待避させる。
第2リフトシリンダ92により第2移動テーブル90が上昇されると、ゲージ取り外し手段56も上昇移動され、チャックアーム56Bの先端に把持している基準ゲージ57を上方に持ち上げてパーキングサポート105とパーキングポール103との間から取り外す。したがって、パーキングロック機構の組み立て作業終了時に基準ゲージ57を確実に取り外すことができる。これにより、取り外し忘れを防止でき、基準ゲージ57を取り付けた状態でミッションケース100がライン下流側に搬送されるのを防ぐことができる。
第2移動テーブル90が上方の待避位置に待避されると、次いで第1移動テーブル80が上昇移動され、パーキングポール位置決めユニット4が上方の待避位置に移動される。これにより、芯出しヘッド43がケース後部100aから離間される。
第1移動テーブル80と第2移動テーブル90が待避位置に移動され、ミッションケース100から離間されると、シフトレンジ切替ユニット3の係合アーム31が待避位置に移動され、係合アーム31の先端部とミッションケース100のロックアーム111との係合が解除される。
そして、ミッションケース保持ユニット2の停止ブロック23が待避位置に移動されてパレット22との当接が解除される。したがって、パレット22は、パーキングロック機構組み立てステージよりライン下流側に搬出される。上述の動作を繰り返し行うことによって、自動変速機のパーキングロック機構の組み立てを自動的に行うことができる。
上記の自動変速機のパーキングロック機構組立装置1によれば、パーキングサポート105をケース後部100aに固定する際に、基準ゲージ57によりパーキングポール103の爪103aがパーキングギヤ102のギヤ頭頂面102bに当接した位置と等しい位置にパーキングポール103を配置し、そのパーキングポール103に対して予め設定された距離だけ離間した位置にパーキングサポート105を固定することができる。
これにより、パーキングロック機構101を構成するパーキングサポート105、パーキングロッド107、スライドカム106、パーキングポール103、パーキングギヤ102を常に予め設定された一定の位置関係に配置できる。したがって、個々の部品が有する誤差を吸収することができ、従来必要であったパーキングサポート105やパーキングポール103等の部品単体の精度の精密な管理を不要とし、その分のコストを軽減できる。
尚、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述の実施の形態では、第1リフトシリンダ82などのシリンダ機構の駆動源して圧縮空気を用いた場合を例に説明したが、オイルなどの他の流体を用いてもよい。また、これらのシリンダ機構の代わりにボール送りネジなどの機械的な移動機構を用いてもよい。
パーキングロック機構組立装置の全体構成を概略的に示す説明図(正面図)である。 パーキングロック機構組立装置の全体構成を概略的に示す説明図(側面図)である。 パーキングロック機構組立装置の全体構成を概略的に示す説明図(平面図)である。 パーキングポール位置決めユニットの構成を説明する正面図である。 パーキングポール位置決めユニットの側面図である。 パーキングポール位置決めユニットの平面図である。 パーキングサポート取り付けユニットの構成を説明する図である。 図7の平面図である。 固定ボルト締め付け手段の構成を説明する図である。 基準ゲージの取り付け状態を説明する図である。 基準ゲージの取り付け状態を説明する図である。 制御系のブロック図である。 自動変速機のミッションケースを概略的に示す説明図である。 図13の右側面図である。 ミッションケースに付設されるパーキングロック機構を説明する図である。 図14の要部を拡大して示す図である。 スライドカムの構成を説明する図である。
符号の説明
1 パーキングロック機構組立装置
2 ミッションケース保持ユニット(ミッションケース保持手段)
3 シフトレンジ切替ユニット
4 パーキングポール位置決めユニット(パーキングポール位置決め手段)
5 パーキングサポート取り付けユニット(パーキングサポート取付固定手段)
6 パーキング作動力計測ユニット
7 制御部
21 ラインコンベア
22 パレット
31 係合アーム
32 係合アーム進退用シリンダ
33 係合アーム昇降用シリンダ
41 支持プレート
42 シャフト部
43 芯出しヘッド
44 ストッパ
51 パーキングサポート押付手段
54 固定ボルト締め付け手段
56 ゲージ取り外し手段
57 基準ゲージ
80 第1移動テーブル
81 テーブル部
82 第1リフトシリンダ
83 フローティング機構
84 センタリング機構
90 第2移動テーブル
91 テーブル部
92 第2リフトシリンダ
100 ミッションケース
100a ケース後部
100c パーキングギヤ軸受穴
101 パーキングロック機構
102 パーキングギヤ
102a ギヤ溝
103 パーキングポール
103a 爪
105 パーキングサポート
105A、105B 取付穴
106 スライドカム(カム)
107 パーキングロッド
108A、108B 固定ボルト

Claims (3)

  1. ミッションケース内でドライブ軸に沿って延在するパーキングロッドをその軸方向に沿って移動させることにより、ミッションケースにドライブ軸と直交する方向に揺動自在に支持されたパーキングポールと該パーキングポールに対向配置されミッションケースに固定されたパーキングサポートとの間に介在されたカムを移動させて、パーキングポールをドライブ軸に設けられたパーキングギヤに接近する方向に揺動させ、パーキングポールの爪をドライブ軸のパーキングギヤに係合させるパーキングロック機構を備えた自動変速機のパーキングロック機構組立装置において、
    ドライブ軸が取り外されたミッションケースを予め設定されている作業位置に保持するミッションケース保持手段と、
    該ミッションケース保持手段に保持されたミッションケースのパーキングポールを該パーキングポールの爪がパーキングギヤのギヤ頭頂面に当接した位置と等しい位置である基準位置に配置させるパーキングポール位置決め手段と、
    前記パーキングサポートとパーキングポールとの間に、前記カムの一部を挿入して介在する基準ゲージがパーキングポールと協働して挟持される方向にパーキングサポートを押し付けた状態で前記パーキングサポートを前記ミッションケースに取付固定するパーキングサポート取付固定手段と、を有することを特徴とする自動変速機のパーキングロック機構組立装置。
  2. 前記パーキングポールが前記ミッションケースのケース後部に支持されており、
    前記ミッションケース保持手段は、前記ミッションケースを該ミッションケースのドライブ軸回転中心軸線が上下方向に延在しかつケース後部が上方に位置しケース前部が下方に位置する倒立姿勢状態で保持し、
    前記パーキングポール位置決め手段は、前記ミッションケース保持手段に保持されたミッションケースの上方位置で上下方向に移動する第1移動テーブルと、該第1移動テーブルにフローティング機構を介して水平方向に移動自在に設けられた支持プレートと、該支持プレートの下面から下方に向かって突出して第1移動テーブルの下降移動によりケース後部のパーキングギヤ軸受穴に先端部を係入可能な芯出しヘッドと、該芯出しヘッドに設けられ、前記パーキングポールの爪を当接させることによってパーキングポールを前記基準位置に配置するストッパを有し、
    前記パーキングサポート取付固定手段は、前記ミッションケース保持手段に保持されたミッションケースの上方位置で上下方向に移動する第2移動テーブルと、該第2移動テーブルに設けられ前記第2移動テーブルを予め設定されたパーキングサポート取付高さ位置に配置することにより前記パーキングサポートに対向配置されて前記パーキングサポートを前記押付方向に押し付けるパーキングサポート押付手段と、該パーキングサポート押付手段と共に第2移動テーブルに設けられ、前記パーキングサポートの取付穴に挿通されて先端がケース後部に螺合される固定ボルトを締め付けてパーキングサポートをケース後部に固定する固定ボルト締め付け手段を有することを特徴とする請求項1に記載の自動変速機のパーキングロック機構組立装置。
  3. 前記パーキングサポート取付固定手段は、
    前記第2移動テーブルに設けられ前記第2移動テーブルの前記パーキングサポート取付高さ位置への配置により前記基準ゲージと係合し、前記第2移動テーブルの上昇移動により前記基準ゲージを前記パーキングサポートとパーキングポールとの間から取り外す基準ゲージ取り外し手段を有することを特徴とする請求項2に記載の自動変速機のパーキングロック機構組立装置。
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