JP4233387B2 - PNEUMATIC TIRE AND METHOD OF INSTALLING PNEUMATIC TIRE - Google Patents

PNEUMATIC TIRE AND METHOD OF INSTALLING PNEUMATIC TIRE Download PDF

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  • Tires In General (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気入りタイヤ、及び空気入りタイヤの装着方法に係り、特に、不整地走行を主目的とするモーターサイクルに好適な空気入りタイヤ、及び空気入りタイヤの装着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特に、好ましい用途であり、かつトレッド面隆起陸部の角部稜線付け根部分に大きな負荷、応力集中を強いられる、ネガティブ比の大きなモーターサイクルの不整地用タイヤの特性のうち、不整地でのコーナリング性、トラクション性、ブレーキ性は非常に重要な要求特性となっている。
【0003】
特に、モトクロスレース等で使用される競技用タイヤにおいては、高速コーナリング、高トラクションでの加速、及び急制動が行われるため、タイヤの前後、及び左右方向のグリップの良否が非常に重要な性能要求となっている。
【0004】
これらの性能を向上させるために、ブロックの側壁傾斜角度を出来るだけ踏面に対して垂直に近づけてエッジ効果を得ることが、ひとつの有効な手段となっている(非特許文献1参照)。
【0005】
しかしながら、ブロックの側壁傾斜角度を垂直に近付ける程、ブロックの剛性が弱くなり、グリップ特性、及びトラクション特性が向上する前に、タイヤのヨレ感(操縦安定性の低下)等の不具合が発生する問題がある。
【0006】
また、ブロックの側壁傾斜角度を垂直に近付ける程ブロックの剛性低下し、ブロック自体の動きが大きくなり、ブロックの耐欠け性についても性能低下が起こる。
【0007】
一方、タイヤの加硫金型(モールド)の作製において、トレッド面模様を成形するためのトレッドリング部分を、最初に石膏等で製品同様形態のモデルを作り、該モデルを基に鋳型を作り、モードルのトレッドリングを作る作業があるが、該モデルの形成においては、従来は、図9(A)、(B)に示すように、先ずブロックの側壁面を角度面(踏面の法線HLに対してある程度(数度)の角度(α)のついた平面)で作製し、次に、側壁面の付け根部分を肉盛りして溝底面と滑らかに繋がる円弧曲面(半径r)とする。
【0008】
次に、そのようにして形成された一対の側壁面同士の突き当てによりブロックの角部に形成されたシャープエッジよりなる稜線のうち、溝底に連なる付け根付近(一対の円弧曲面の突き当てによる稜線)に、図9(C)に示すように、曲面状のぼかし、即ち、アール面取り100を付ける事で、実際にタイヤになったときの溝底部への応力集中を避け、ブロックの欠けを対策する手法を採っていた。
【0009】
しかし、見た目の大小はあるにしろ、稜線を削る事で、削られた部分は少なからずアンダーボリューム(図9(C)の9(D)―9(D)線断面図である図9(D)参照。図9(D)において、実線は面取り後、2点鎖線は面取り前を示している。)になっており、大きく削ってしまうと、そこが逆にブロックの欠けの核(クラック発生源)となる問題があった。
【0010】
しかし、このようなことは、従来では、モールドの仕上げ上で仕方が無い事であり、そのような状態を是認していた。
【0011】
ブロックの耐欠け性の確保のためには、ブロックの側壁傾斜角度を大きくしたり、溝底Rを大きく取ることで対策する事は可能であるが、前述したブロックの付け根付近の稜線を面取りのために削ることとは相反する手法であり、操縦安定性の向上、ブロック等の耐欠け性をバランス良く実現することは非常に困難であった。
【0012】
また、ブロックの稜線を、接地面から溝底までアール面取り状とすることもブロック欠け対策としては有効な手段であるが、モトクロスレース用の二輪車の空気入りタイヤのブロックとしては、エッジ効果を最大限確保するために、踏面形状が矩形(踏面の角部が直角で面取りしていないもの)、即ち、鋭い稜線を有することが重要であった。よって、接地面から溝底までの稜線を削る事はブロック欠け対策上は有効であっても、モトクロスレース用の空気入りタイヤとしてはネガティブな要因となる。
【0013】
【非特許文献1】
2002年5月作成の株式会社ブリヂストンMotocross & Enduro Tireカタログに記載のM401(Front)、M402(Rear)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、接地面内での陸部のエッジ効果を確保し、陸部の剛性を損なうこと無く、陸部付け根部分の耐クラック対策を可能とする空気入りタイヤを提供することが目的である。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、互いに交差する複数の溝により区画された陸部をトレッドに備え、前記陸部の互いに隣接する側壁面と側壁面とで形成される陸部角部に稜線が形成された空気入りタイヤであって、前記側壁面の溝底面側には、前記陸部の外側に曲率中心を有して溝底面に滑らかに連結する円弧状の付け根曲面を有し、前記陸部角部のうち一対の前記付け根曲面で形成された付け根角部分は、実質上円滑な曲面状の面取り形状に形成されており、かつ、前記付け根曲面を除く前記側壁面を前記陸部角部、及び溝底面に向けて延長して得られる仮想側壁面によって画定される仮想稜線に対して一致または陸部外側に位置している、ことを特徴としている。
【0016】
次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0017】
請求項1に記載の空気入りタイヤでは、陸部の側壁面の溝底面側に、陸部の外側に曲率中心を有して溝底面に滑らかに連結する円弧状の付け根曲面が形成され、陸部角部のうち一対の付け根曲面で形成された付け根角部分が、実質上円滑な曲面状の面取り形状に形成されているので、陸部と溝底との境界付近における応力集中を緩和し、陸部の欠けを防止することができる。
【0018】
また、陸部角部の付け根角部分は、付け根曲面を除く側壁面を陸部角部、及び溝底面に向けて延長して得られる仮想側壁面によって画定される仮想稜線に対して一致または陸部外側に位置しているので、陸部角部の付け根角部分に面取りを施しても陸部の付け根部分のボリュームを確保でき、陸部剛性を確保することができる。
【0019】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、トレッドのネガティブ比が65〜97%の範囲内に設定され、トレッドの回転軸に沿って計測したトレッド幅をTw、トレッドの踏面のタイヤ赤道面位置からトレッド端までのタイヤ半径方向に沿って計測した距離をTHとし、TH/TwをTr曲率比と定義したときに、前記Tr曲率比が0.20〜0.50の範囲内に設定され、前記側壁面は、踏面に直角な法線に対する傾斜角度が異なる複数の溝壁部を溝深さ方向に有し、接地側から溝底側に向かって前記溝壁部の傾斜角度をα、α1、α2、α3…αn−1、αnとしたときに、前記付け根曲面に繋がる傾斜角度がαnとされた溝壁部と、傾斜角度がαn−1とされた溝壁部とが、αn>αn−1の関係を満足し、さらに−10°≦α≦20°、αn≧α、及び0°≦αn≦30°を満足し、前記陸部の高さをH、傾斜角度がαとされた溝壁部と傾斜角度がα1とされた溝壁部との境界部分の高さをhとしたときに、0.2H≦h≦0.8Hを満足し、少なくとも傾斜角度がαnとされた溝壁部で形成される陸部角部が、前記付け根曲線で形成される陸部角部に続いて曲面状の面取り形状に形成されている、ことを特徴としている。
【0020】
次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0021】
最も接地側の溝壁部の傾斜角度αを、−10°≦α≦20°とすることにより、陸部の接地端のエッジ効果を十分に確保することができる。なお、プラスの傾斜角度は、溝壁部が、踏面側よりも溝底側が溝中心側となるように傾斜している(溝としては、踏面側が広く、溝底側が狭くなる方向)ことを表しており、マイナスの傾斜角度は、これとは反対方向に傾斜していることを示している。
【0022】
αn≧αとすることにより、陸部は末広がり形状となり、高い陸部剛性が得られる。
【0023】
0°≦αn≦30°とすることにより、高い陸部剛性が得られる。
【0024】
ここで、トレッドのネガティブ比が65%未満になると、硬い路面で有効な接地面積は増えるが、逆に接地面内の陸部の接地圧が小さくなり有効なエッジ効果が得られなくなる。
【0025】
一方、トレッドのネガティブ比が97%を越えると、最低限必要な接地面積が得られず、かつ必然的に陸部が小さくなる為に陸部剛性も確保できなくなる。
【0026】
次に、Tr曲率比が0.20未満になると、必要なバンク角を確保できない(フラットな形状になる)。また、バイクをたおすとある角度から接地面が減って行く。
【0027】
一方、Tr曲率比が0.50を越えると、切り返しのハンドリングが重くなる。また、直進時の接地面積が小さくなり、トラクション不足となる。
【0028】
次に、αn<αn−1になると、表層部の剛性に対して土台の陸部剛性が低くなり、クラックが出易くなる。
【0029】
次に、0.2H>hになると、必要な陸部剛性が得られず、陸部全体が弱くなる。
【0030】
一方、0.8H<hになると、踏面部の陸部剛性も高くなり、操縦安定性が得られなくなる。
【0031】
次に、−10°>αになると、踏面部の剛性が弱すぎ、操縦安定性に必要な剛性感が不足する。
【0032】
一方、α>20°になると、エッジ効果が少なくなり、操縦安定性が得られない。
【0033】
次に、αn<αになると、表層部の剛性に対して土台の陸部剛性が低くなり、クラックが出易くなる。
【0034】
次に、0°>αnになると、陸部剛性不足が原因による陸部欠けが出る虞がある。
【0035】
一方、αn>30°になると、陸部剛性が必要以上に大きくなり、操縦安定性が得られなくなる。
【0036】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、トレッドのネガティブ比が75〜97%の範囲内に設定され、前記Tr曲率比が0.23〜0.45の範囲内に設定された、ことを特徴としている。
【0037】
次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0038】
不整地を走行する際、前輪は直進安定性とハンドリング特性が重要になる。必要以上に接地すると路面からの外乱を受け易くなるため、後輪に比べるとネガティブが大きく、トレッド曲率は小さくなる傾向になる。
【0039】
上記より、ネガティブ比が75〜97%の範囲であれば、前輪用として用いた場合、必要な接地面積と陸部剛性を確保できる上に、必要以上の接地面積による直進安定性の低下を防ぐことが出来る。
【0040】
なお、トレッドのネガティブ比が75%未満になると、従来対比で高い性能は得られるが、前輪として好適な上述した作用が十分得られなくなる。
【0041】
一方、トレッドのネガティブ比が97%を越えると、前輪用とし必要な接地面積と陸部剛性を確保出来なくなる。
【0042】
Tr曲率比が0.23未満になると、前輪に必要なバンク角を確保できない(フラットな形状になる)。また、バイクをたおすとある角度から接地面が減って行く。
【0043】
一方、Tr曲率比が0.45を越えると、切り返しのハンドリングが重くなり、また、直進時の接地面積が小さくなり、ブレーキング不足となる。
【0044】
請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、トレッドのネガティブ比が68〜85%の範囲内に設定され、前記Tr曲率比が0.23〜0.45の範囲内に設定された、ことを特徴としている。
【0045】
次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0046】
不整地を走行する場合、駆動輪である後輪は、前輪対比でトラクション特性が重要である。
【0047】
トレッドのネガティブ比を68〜85%の範囲内に設定し、Tr曲率比を0.23〜0.45の範囲内に設定することにより、後輪用として好ましい高いトラクション特性、及び横グリップが得られ、エンジンパワーを路面に効率的に伝達でき好ましい。
【0048】
なお、トレッドのネガティブ比が68%未満になった場合には、従来対比で高い性能は得られるが、後輪として好適な上述した作用が十分得られなくなる。
【0049】
一方、トレッドのネガティブ比が85%を越えると、絶対的な接地面積が不足し、必要な操縦安定性が得られなくなる。
【0050】
Tr曲率比が0.23未満になると、後輪に必要なバンク角を確保できない(フラットな形状になる)。また、バイクをたおすとある角度から接地面が減って行く。
【0051】
また、Tr曲率比が0.45を越えると、直進時の接地面積が小さくなり、駆動輪である後輪においてトラクション不足となる。
【0052】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、空気入りタイヤの構造がラジアル構造である、ことを特徴としている。
【0053】
次に、請求項5に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0054】
ラジアル構造のタイヤは、負荷荷重を同等に設定した場合、バイアス構造のタイヤに比較してタイヤ構造の特徴によりタイヤ質量を少なくできる。その結果、ハンドリングの軽快性、バネ下荷重の低減に有利となる。
【0055】
また、ラジアルタイヤの場合、その構造上、踏面部のグリップ特性が向上するため、陸部が負担する歪みが大きくなり、バイアスタイヤに比較して陸部の欠けに対して不利になる傾向があるが、本発明の適用により、操縦安定性の向上と、陸部の耐久性の確保を両立することが可能となる。
【0056】
請求項6に記載の空気入りタイヤの装着方法は、請求項3に記載の空気入りタイヤを二輪車の前輪に、請求項4に記載の空気入りタイヤを二輪車の後輪に用いたことを特徴としている。
【0057】
次に、請求項6に記載の空気入りタイヤの装着方法を説明する。
【0058】
請求項3に記載の空気入りタイヤを二輪車の前輪に用いたときの作用を前述した通りであり、請求項4に記載の空気入りタイヤを二輪車の後輪に用いたときの作用は前述した通りである。
【0059】
このように空気入りタイヤを二輪車の前後輪に用いることにより、接地面内での陸部のエッジ効果を確保し、陸部の剛性を損なうこと無く、陸部付け根部分の耐クラック対策を可能とし、二輪車の性能を最大限に発揮できる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の空気入りタイヤの装着方法において、空気入りタイヤがラジアル構造である、ことを特徴としている。
【0060】
次に、請求項7に記載の空気入りタイヤの装着方法を説明する。
【0061】
タイヤ構造をラジアル構造とすることにより、負荷荷重を同等に設定した場合、バイアス構造のタイヤに比較してタイヤ構造の特徴によりタイヤ質量を少なくできる。その結果、ハンドリングの軽快性、バネ下荷重の低減に有利となる。
【0062】
また、ラジアルタイヤの場合、その構造上、踏面部のグリップ特性が向上するため、陸部が負担する歪みが大きくなり、バイアスタイヤに比較して陸部の欠けに対して不利になる傾向があるが、本発明の適用により、操縦安定性の向上と、陸部の耐久性の確保を両立することが可能となる。
【0063】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係るモーターサイクルの空気入りタイヤを図1乃至図5にしたがって説明する。
(前輪用の空気入りタイヤ)
図1は、モーターサイクルの前輪に用いる空気入りタイヤ10Fのトレッド12の展開図である。本実施形態の空気入りタイヤ10Fのタイヤ構造は、一般的なバイアス構造であり、内部構造に関しての説明は省略する。
【0064】
図1に示すように、空気入りタイヤ10Fのトレッド12には、タイヤ周方向(矢印A方向)に沿って延びる周方向溝とタイヤ幅方向に沿って延びる幅方向溝によって区画された複数の矩形のブロック14が設けられている。
【0065】
トレッド12のネガティブ比は、65〜97%の範囲内に設定する必要があり、前輪では75〜97%の範囲内に設定することが好ましい。
【0066】
なお、図2に示すように、トレッド12の回転軸に沿って計測したトレッド幅をTw、トレッド12の踏面のタイヤ赤道面位置P1からトレッド端12E(タイヤ幅方向最外のブロックのタイヤ幅方向最外端)までのタイヤ半径方向に沿って計測した距離をTHとし、TH/TwをTr曲率比と定義したときに、Tr曲率比は0.20〜0.50の範囲内に設定すること必要があり、前輪では0.23〜0.45の範囲内に設定することが好ましい。
【0067】
図3に示すように、本実施形態のブロック14の各々の側壁面16は、図4(A)に示すように、何れも踏面側の第1溝壁部16A、第1溝壁部16Aの溝底面側の第2溝壁部16B、溝底面18へと繋がるブロック外側に曲率中心を有する半径rの円弧状の付け根曲面16Cとから構成されている。
【0068】
一対の第1溝壁部16Aで形成されるブロック角部は、図5(A)に示すように角張っているが、一対の付け根曲面16Cで形成されるブロック角部は、図5(C)に示すようにアール面取り(曲率半径R)が施されている。
【0069】
また、一対の第2溝壁部16Bで形成されるブロック角部も、図5(B)に示すように、一対の付け根曲面16Cで形成されるブロック角部に続いてアール面取り(曲率半径R1)が施されている。
【0070】
図4(B)には、ブロック14の角部に沿った縦断面が示されている。図4(B)示すように、第1溝壁部16Aをブロック角部、及び溝底面に向けて延長して得られる仮想側壁面によって画定される仮想稜線20に対して、一対の付け根曲面16Cで形成されるブロック角部16Ca、及び一対の第2溝壁部16Bで形成されるブロック角部16Baは、仮想稜線20に一致、または仮想稜線20よりもブロック外側に位置している。
【0071】
図4(A)に示すように、本実施形態では、ブロック14の高さHが15mm、踏面に直角な法線HLに対する第1溝壁部16Aの傾斜角度αが4°、法線HLに対する第2溝壁部16Bの傾斜角度α1が11°、第1溝壁部16Aと第2溝壁部16Bとの境界の高さhが11mm、付け根曲面16Cの曲率半径rが5mmに設定されている。
【0072】
また、図5(C)に示すように、一対の付け根曲面16Cで形成されるブロック角部16Caのアール面取りの曲率半径Rは2mm、図5(B)に示すように、一対の第2溝壁部16Bで形成されるブロック角部16Baのアール面取りの曲率半径R1は1mmに設定されている。
(後輪用の空気入りタイヤ)
図示は省略するが、モーターサイクルの後輪用の空気入りタイヤのトレッドもブロックパターンを有し、前輪用の空気入りタイヤ10Fのブロック14と同様のブロックを備えている。
【0073】
なお、後輪用の空気入りタイヤとしては、トレッドのネガティブ比を68〜85%の範囲内に設定し、Tr曲率比を0.23〜0.45の範囲内に設定することが好ましい。
【0074】
その他、ブロックの形状の規定は、前輪用の空気入りタイヤ10Fと同様である。
(作用)
本実施形態の前輪用の空気入りタイヤ10F、及び後輪用の空気入りタイヤでは、ブロック14の側壁面16には、溝底面側に円弧状の付け根曲面16Cが形成され、一対の付け根曲面16Cで形成されたブロック角部16Ca、及びその踏面側の第2溝壁部16Bで形成されたブロック角部16Baがアール面取りされているので、ブロック14と溝底との境界付近における応力集中が緩和され、ブロック14の欠けを防止することができる。
【0075】
また、一対の付け根曲面16Cで形成されたブロック角部16Ca、及びその踏面側の第2溝壁部16Bで形成されたブロック角部16Baは、第1溝壁部16Aをブロック角部、及び溝底面に向けて延長して得られる仮想側壁面によって画定される仮想稜線20に対してブロック外側に位置しているので、本実施形態のようにブロック角部にアール面取りを施してもブロック14の付け根付近のボリュームを確保でき、ブロック剛性を確保することができる。
【0076】
なお、Tr曲率比が0.20未満になると、必要なバンク角を確保できない(フラットな形状になる)。また、バイクをたおすとある角度から接地面が減って行く。
【0077】
一方、Tr曲率比が0.50を越えると、切り返しのハンドリングが重くなる。また、直進時の接地面積が小さくなり、トラクション不足となる。
【0078】
次に、0.2H>hになると、必要なブロック剛性が得られず、ブロック全体が弱くなる。
【0079】
一方、0.8H<hになると、踏面部のブロック剛性も高くなり、操縦安定性が得られなくなる。
【0080】
次に、−10°>αになると、踏面部の剛性が弱すぎ、操縦安定性に必要な剛性感が不足する。
【0081】
一方、α>20°になると、エッジ効果が少なくなり、操縦安定性が得られない。
【0082】
次に、α1<αになると、表層部の剛性に対して土台の陸部剛性が低くなり、クラックが出易くなる。
【0083】
次に、0°>α1になると、ブロック剛性不足が原因によるブロック欠けが出る虞がある。
【0084】
一方、α1>30°になると、ブロック剛性が必要以上に大きくなり、操縦安定性が得られなくなる。
【0085】
また、不整地を走行する際、前輪は直進安定性とハンドリング特性が重要になる。必要以上に接地すると路面からの外乱を受け易くなるため、後輪に比べるとネガティブを大きく、トレッド曲率を小さくすることが好ましい。したがって、本実施形態のように、前輪用の空気入りタイヤ10Fのネガティブ比を後輪用の空気入りタイヤのネガティブ比よりも大きく設定し、かつ前輪用の空気入りタイヤ10Fのネガティブ比を75〜97%の範囲内、後輪用の空気入りタイヤのネガティブ比を68〜85%の範囲内とすることが好ましい。
【0086】
これにより、空気入りタイヤ10Fは、前輪として必要な接地面積と陸部剛性を確保できる上に、必要以上の接地面積による直進安定性の低下を防ぐことが出来る。
【0087】
なお、前輪用の空気入りタイヤ10Fにおいて、トレッド12のネガティブ比が75%未満になると、従来対比で高い性能は得られるが、前輪として好適な上述した作用が十分得られなくなる。
【0088】
前輪用の空気入りタイヤ10Fにおいて、Tr曲率比が0.23未満になると、前輪に必要なバンク角を確保できない(フラットな形状になる)。また、バイクをたおすとある角度から接地面が減って行く。
【0089】
また、前輪用の空気入りタイヤ10Fにおいて、Tr曲率比が0.45を越えると、切り返しのハンドリングが重くなり、また、直進時の接地面積が小さくなり、ブレーキング不足となる。
【0090】
不整地を走行する場合、駆動輪である後輪は、前輪対比でトラクション特性が重要である。したがって、後輪用の空気入りタイヤは、トレッドのネガティブ比を68〜85%の範囲内に設定し、Tr曲率比を0.23〜0.45の範囲内に設定することが好ましい。
【0091】
これにより、後輪用の空気入りタイヤは、後輪として好ましい高いトラクション特性、及び横グリップが得られ、エンジンパワーを路面に効率的に伝達できる。
【0092】
なお、後輪用の空気入りタイヤにおいて、トレッドのネガティブ比が68%未満になると、従来対比で高い性能は得られるが、後輪として好適な上述した作用が十分得られなくなる。
【0093】
一方、後輪用の空気入りタイヤにおいて、トレッドのネガティブ比が85%を越えると、絶対的な接地面積が不足し、必要な操縦安定性が得られなくなる。
【0094】
次に、後輪用の空気入りタイヤにおいて、Tr曲率比が0.23未満になると、後輪に必要なバンク角を確保できない(フラットな形状になる)。また、バイクをたおすとある角度から接地面が減って行く。
【0095】
また、後輪用の空気入りタイヤにおいて、Tr曲率比が0.45を越えると、直進時の接地面積が小さくなり、駆動輪である後輪においてトラクション不足となる。
【0096】
本実施形態の空気入りタイヤ10Fはバイアス構造であったが、ラジアル構造としても良い。タイヤ構造をラジアル構造とすることにより、負荷荷重を同等に設定した場合、バイアスタイヤ対比でタイヤ質量を少なくでき、バイアスタイヤ対比でハンドリングの軽快性を向上でき、バネ下荷重の低減を図ることができる。
【0097】
また、ラジアルタイヤの場合、その構造上、踏面部のグリップ特性が向上するため、ブロックが負担する歪みが大きくなり、バイアスタイヤに比較してブロックの欠けに対して不利になる傾向があるが、本実施形態のようにブロックの形状を最適化することにより、操縦安定性の向上と、ブロックの耐久性の確保を両立することができる。
[その他の実施形態]
上記実施形態では、側壁面16は、付け根曲面16Cの踏面側に傾斜角度の異なる第1溝壁部16A、及び第2溝壁部16Bの2つの溝壁部を備えていたが、本発明はこれに限らず、図6に示すように、傾斜角度の異なる3以上の溝壁部を備えていても良い。
【0098】
側壁面16が傾斜角度の異なる複数の溝壁部備え、接地側から溝底側に向かってそれぞれの溝壁部の傾斜角度をα、α1、α2、α3…αn−1、αnとしたときに、付け根曲面16Cに繋がる傾斜角度がαnとされた溝壁部と、傾斜角度がαn−1とされた溝壁部とが、αn>αn−1の関係を満足し、さらに−10°≦α≦20°、αn≧α、及び0°≦αn≦30°を満足し、ブロック14の高さHと、傾斜角度がαとされた溝壁部と傾斜角度がα1とされた溝壁部との境界部分の高さhとの関係が0.2H≦h≦0.8Hを満足することが好ましい。
【0099】
αn≧αとすることにより、ブロックは末広がり形状となり、高い陸部剛性が得られる。
【0100】
0°≦αn≦30°とすることにより、高いブロック剛性が得られる。
【0101】
次に、αn<αn−1になると、表層部の剛性に対して土台のブロック剛性が低くなり、クラックが出易くなる。
【0102】
次に、0.2H>hになると、必要なブロック剛性が得られず、ブロック全体が弱くなる。
【0103】
一方、0.8H<hになると、踏面部のブロック剛性も高くなり、操縦安定性が得られなくなる。
【0104】
次に、−10°>αになると、踏面部の剛性が弱すぎ、操縦安定性に必要な剛性感が不足する。
【0105】
一方、α>20°になると、エッジ効果が少なくなり、操縦安定性が得られない。
【0106】
次に、αn<αになると、表層部の剛性に対して土台のブロック剛性が低くなり、クラックが出易くなる。
【0107】
次に、0°>αnになると、ブロック剛性不足が原因によるブロック欠けが出る虞がある。
【0108】
一方、αn>30°になると、ブロック剛性が必要以上に大きくなり、操縦安定性が得られなくなる。
【0109】
なお、上記実施形態では、ブロック14の踏面の形状が矩形であったが、踏面の形状は矩形以外の形状であっても良い。
(試験例)
本発明の効果を確かめるために、本発明の適用された実施例のタイヤ(試験種3、4)、及び従来例のタイヤ(試験種1、2)を用意し、試験タイヤを装着した実車にてトラクション、横滑り、ギャップ通過性、ブロック欠けについての試験を行った。
【0110】
試験は、不整地で行い、評価はテストライダーによる10点満点評価とした。数値が大きいほど性能が優れていることを示す。なお、本試験では、7点以上を合格点としている。
【0111】
なお、タイヤ構造は、以下に説明する通りである。
・前輪用の空気入りタイヤ:ナイロンコードからなるバイアス構造のカーカスプライを2枚有し(コード交差角度30°)、ナイロンコードからなるブレーカーを1枚有している。タイヤサイズはMCR 80/100−21、内圧は80kPa、荷重は1名乗車相当。
・後輪用の空気入りタイヤ:ナイロンコードからなるバイアス構造のカーカスプライを2枚有し(コード交差角度30°)、ナイロンコードからなるブレーカーを1枚有している。タイヤサイズはMCR 110/90−19、内圧は80kPa、荷重は1名乗車相当。
・試験種1:図7に示すように、側壁面が踏面側から溝底まで(付け根曲面は除く)一定の傾斜角度(α)を有するブロック備えた空気入りタイヤ。ブロック角部に面取り無し。
・試験種2:側壁面が踏面側から溝底まで(付け根曲面は除く)一定の傾斜角度(α)を有するブロック備えた空気入りタイヤ。試験種1とは傾斜角度が異なる。ブロック角部に面取り無し。
・試験種3:図4(A)に示すように、側壁面が傾斜角度の異なる2つの溝壁部を有するブロック備えた空気入りタイヤ。
・試験種4:図8に示すように、側壁面が傾斜角度の異なる3つの溝壁部(第1溝壁部16A、第2溝壁部16B、第3溝壁部16D)を有するブロック備えた空気入りタイヤ。
【0112】
【表1】

Figure 0004233387
試験の結果から、本発明の適用された空気入りタイヤは、従来例に比較してブロックの耐久性に優れており、トラクション、横滑り、及びギャップ通過性に関しても高い性能を有していることが分かる。
【0113】
なお、後輪用の空気入りタイヤをラジアル構造(タイヤサイズ:MCR 120/90R18。ナイロンコードからなるラジアル構造のカーカスプライを1枚有し、アラミド繊維コードからなるベルトプライを2枚有する。)とし、同様の試験を実施したが、結果は全く同じであった。
【0114】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の空気入りタイヤ、及び空気入りタイヤの装着方法によれば、接地面内での陸部のエッジ効果を確保し、陸部の剛性を損なうこと無く、陸部付け根部分の耐クラック性を向上することができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る前輪用の空気入りタイヤのトレッドの展開平面図である。
【図2】図1に示す空気入りタイヤの回転軸に沿った断面図である。
【図3】ブロックの斜視図である。
【図4】(A)はブロックの側壁面を示す縦断面図であり、(B)はブロックの角部(稜線部分)の断面図である。
【図5】(A)は第1溝壁部を通るブロックの踏面に平行な断面図であり、(B)は第2溝壁部を通るブロックの踏面に平行な断面図であり、(C)は円弧曲面を通るブロックの踏面に平行な断面図である。
【図6】他の実施形態に係る空気入りタイヤのブロックの断面図である。
【図7】試験に用いた従来例に係る空気入りタイヤのブロックの断面図である。
【図8】試験に用いた実施例(試験種4)に係る空気入りタイヤのブロックの断面図である。
【図9】(A)は面取り前のブロックの斜視図であり、(B)は図9(A)に示すブロックの9(B)−9(B)線断面図であり、(C)は面取り後のブロックの斜視図であり、(D)は図9(C)に示すブロックの9(D)−9(D)線断面図である。
【符号の説明】
10F 空気入りタイヤ
12 トレッド
14 ブロック(陸部)
16 側壁面
16A 第1溝壁部
16B 第2溝壁部
16C 付け根曲面[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a pneumatic tire and a method for mounting a pneumatic tire, and more particularly, to a pneumatic tire suitable for a motorcycle mainly used for rough terrain traveling and a method for mounting a pneumatic tire.
[0002]
[Prior art]
Cornering on rough terrain is one of the characteristics of motorcycle terrain tires with a large negative ratio, which is a particularly desirable application and requires a large load and stress concentration at the corner ridges of the tread surface. Performance, traction, and braking are very important requirements.
[0003]
Especially for racing tires used in motocross races, etc., high-speed cornering, acceleration with high traction, and sudden braking are performed, so the performance requirements of front and rear and left and right grips are very important. It has become.
[0004]
In order to improve these performances, it is an effective means to obtain an edge effect by making the side wall inclination angle of the block as close as possible to the tread surface as much as possible (see Non-Patent Document 1).
[0005]
However, as the side wall inclination angle of the block gets closer to the vertical, the rigidity of the block becomes weaker, and before the grip characteristics and traction characteristics are improved, problems such as tire twist (decrease in steering stability) occur. There is.
[0006]
Further, as the side wall inclination angle of the block is made closer to the vertical, the rigidity of the block is lowered, the movement of the block itself is increased, and the performance of the block is also deteriorated.
[0007]
On the other hand, in the production of a tire vulcanization mold (mold), a tread ring part for forming a tread surface pattern is first made in a model similar to a product with gypsum and the like, and a mold is made based on the model, Although there is an operation to make a modal tread ring, conventionally, in forming the model, as shown in FIGS. 9A and 9B, first, the side wall surface of the block is set to the angle surface (normal line HL of the tread surface). A flat surface with an angle (α) of a certain degree (several degrees) is formed, and then the base portion of the side wall surface is formed into an arc curved surface (radius r) smoothly connected to the groove bottom surface.
[0008]
Next, of the ridge lines formed by the sharp edges formed at the corners of the block by abutting the pair of side wall surfaces formed as described above, the vicinity of the root connected to the groove bottom (by the abutting of a pair of circular curved surfaces) As shown in FIG. 9 (C), a curved blurring, that is, a rounded chamfer 100, is attached to the ridgeline to avoid stress concentration at the bottom of the groove when it actually becomes a tire, and to prevent chipping of the block. I was taking a countermeasure.
[0009]
However, although there is a size of the appearance, by cutting the ridgeline, the shaved part is not less than the under volume (FIG. 9 (D) 9 (D) cross-sectional view of FIG. 9 (D) 9D, the solid line is the chamfer after chamfering, and the two-dot chain line is the one before chamfering.) Source).
[0010]
However, in the past, this has been inevitable in finishing the mold, and such a state has been approved.
[0011]
In order to ensure the chip resistance of the block, it is possible to take measures by increasing the inclination angle of the side wall of the block or by taking a large groove bottom R. However, the ridge line near the base of the block described above is chamfered. For this reason, it is a method contrary to cutting, and it has been extremely difficult to achieve a good balance between improvement in steering stability and chipping resistance of blocks and the like.
[0012]
In addition, it is an effective means to prevent block chipping by making the ridge line of the block into a rounded chamfer shape from the ground contact surface to the groove bottom, but the maximum edge effect is achieved as a pneumatic tire block for motorcycles for motocross racing. In order to ensure the limit, it is important that the tread shape is rectangular (the corner of the tread is a right angle and not chamfered), that is, has a sharp ridgeline. Therefore, cutting the ridge line from the ground contact surface to the groove bottom is a negative factor for a pneumatic tire for a motocross race, even though it is effective in preventing block chipping.
[0013]
[Non-Patent Document 1]
M401 (Front) and M402 (Rear) described in the Bridgestone Motocross & Enduro Tire catalog created in May 2002.
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention was made to solve the above-mentioned problem, ensuring the edge effect of the land portion within the ground contact surface, and capable of taking measures against cracks at the base portion of the land portion without damaging the rigidity of the land portion. It is an object to provide a pneumatic tire.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 is provided with a land portion defined by a plurality of grooves intersecting each other in a tread, and a ridge line is formed at a corner portion of the land portion formed by a side wall surface and a side wall surface adjacent to each other of the land portion. In the formed pneumatic tire, the groove bottom surface side of the side wall surface has an arcuate root curved surface having a center of curvature outside the land portion and smoothly connected to the groove bottom surface, A corner angle portion formed by a pair of root curved surfaces of the corner portions is formed in a substantially smooth curved chamfered shape, and the side wall surface excluding the root curved surface is defined as the land corner portion. , And the virtual ridgeline defined by the virtual side wall surface obtained by extending toward the groove bottom surface, or is located on the outside of the land portion.
[0016]
Next, the operation of the pneumatic tire according to claim 1 will be described.
[0017]
In the pneumatic tire according to claim 1, an arc-like root curved surface having a center of curvature outside the land portion and smoothly connecting to the groove bottom surface is formed on the groove bottom surface side of the side wall surface of the land portion. Since the base corner portion formed by a pair of base curved surfaces of the corner portions is formed in a substantially smooth curved chamfered shape, stress concentration near the boundary between the land portion and the groove bottom is relaxed, It is possible to prevent chipping of the land.
[0018]
In addition, the base corner portion of the land portion corner portion coincides with the virtual ridgeline defined by the virtual side wall surface obtained by extending the side wall surface excluding the base curved surface toward the land portion corner portion and the groove bottom surface or the land portion. Since it is located outside the section, the volume of the base portion of the land portion can be secured even if the base corner portion of the land portion is chamfered, and the rigidity of the land portion can be ensured.
[0019]
The invention according to claim 2 is the pneumatic tire according to claim 1, wherein the negative ratio of the tread is set within a range of 65 to 97%, and the tread width measured along the rotation axis of the tread is Tw, When the distance measured along the tire radial direction from the tire equatorial plane position on the tread surface of the tread to the tread end is TH, and TH / Tw is defined as the Tr curvature ratio, the Tr curvature ratio is 0.20-0. 50, and the side wall surface has a plurality of groove wall portions with different inclination angles with respect to the normal line perpendicular to the tread surface in the groove depth direction, and the groove wall surface from the ground side toward the groove bottom side When the inclination angle of the portion is α, α1, α2, α3... Αn-1, αn, the groove wall portion having the inclination angle αn connected to the root curved surface and the groove having the inclination angle αn-1 The wall portion satisfies the relationship of αn> αn−1, and Satisfying −10 ° ≦ α ≦ 20 °, αn ≧ α, and 0 ° ≦ αn ≦ 30 °, the height of the land portion is H, the groove wall portion having an inclination angle α and the inclination angle α1 The land portion angle formed by the groove wall portion satisfying 0.2H ≦ h ≦ 0.8H and at least the inclination angle αn, where h is the height of the boundary portion with the groove wall portion formed The portion is formed in a curved chamfer shape following the land corner portion formed by the root curve.
[0020]
Next, the operation of the pneumatic tire according to claim 2 will be described.
[0021]
By setting the inclination angle α of the groove wall portion closest to the ground side to −10 ° ≦ α ≦ 20 °, the edge effect of the ground end of the land portion can be sufficiently ensured. The positive inclination angle indicates that the groove wall portion is inclined such that the groove bottom side is closer to the groove center side than the tread surface side (as the groove, the tread surface side is wide and the groove bottom side is narrow). The negative inclination angle indicates that the inclination angle is in the opposite direction.
[0022]
By satisfying αn ≧ α, the land portion has a divergent shape, and high land portion rigidity is obtained.
[0023]
By setting 0 ° ≦ αn ≦ 30 °, high land portion rigidity can be obtained.
[0024]
Here, when the negative ratio of the tread is less than 65%, the effective ground contact area increases on a hard road surface, but conversely, the ground contact pressure in the land portion in the ground contact surface decreases and an effective edge effect cannot be obtained.
[0025]
On the other hand, if the negative ratio of the tread exceeds 97%, the minimum required ground contact area cannot be obtained, and the land portion becomes inevitably small, so that the land portion rigidity cannot be secured.
[0026]
Next, when the Tr curvature ratio is less than 0.20, a necessary bank angle cannot be secured (a flat shape). Also, when you ride the bike, the ground contact surface decreases from a certain angle.
[0027]
On the other hand, when the Tr curvature ratio exceeds 0.50, handling for turning back becomes heavy. In addition, the ground contact area during straight traveling is reduced, resulting in insufficient traction.
[0028]
Next, when αn <αn−1, the rigidity of the land portion of the base becomes lower than the rigidity of the surface layer portion, and cracks are likely to occur.
[0029]
Next, when 0.2H> h, necessary land portion rigidity cannot be obtained, and the entire land portion becomes weak.
[0030]
On the other hand, when 0.8H <h, the rigidity of the land portion of the tread surface portion becomes high, and steering stability cannot be obtained.
[0031]
Next, when −10 °> α, the rigidity of the tread portion is too weak, and the feeling of rigidity necessary for steering stability is insufficient.
[0032]
On the other hand, when α> 20 °, the edge effect is reduced and steering stability cannot be obtained.
[0033]
Next, when αn <α, the rigidity of the land portion of the base is lower than the rigidity of the surface layer portion, and cracks are easily generated.
[0034]
Next, when 0 °> αn, there is a possibility that the land portion lacks due to insufficient land portion rigidity.
[0035]
On the other hand, when αn> 30 °, the land portion rigidity becomes larger than necessary, and the steering stability cannot be obtained.
[0036]
According to a third aspect of the present invention, in the pneumatic tire according to the first or second aspect, the negative ratio of the tread is set in a range of 75 to 97%, and the Tr curvature ratio is 0.23 to 0. ..45 is set within the range.
[0037]
Next, the operation of the pneumatic tire according to claim 3 will be described.
[0038]
When traveling on rough terrain, the straightness and handling characteristics of the front wheels are important. If it contacts more than necessary, it will be easy to receive the disturbance from a road surface, Therefore Compared with a rear wheel, a negative is large and a tread curvature tends to become small.
[0039]
From the above, if the negative ratio is in the range of 75 to 97%, when used for front wheels, the required ground contact area and land rigidity can be ensured, and the deterioration of straight running stability due to excessive ground contact area is prevented. I can do it.
[0040]
If the negative ratio of the tread is less than 75%, high performance can be obtained as compared with the conventional one, but the above-described action suitable as a front wheel cannot be obtained sufficiently.
[0041]
On the other hand, if the negative ratio of the tread exceeds 97%, it will not be possible to secure the required ground contact area and land rigidity for the front wheels.
[0042]
If the Tr curvature ratio is less than 0.23, the bank angle required for the front wheels cannot be secured (a flat shape). Also, when you ride the bike, the ground contact surface decreases from a certain angle.
[0043]
On the other hand, when the Tr curvature ratio exceeds 0.45, the handling of turning back becomes heavy, and the ground contact area when going straight becomes small, resulting in insufficient braking.
[0044]
According to a fourth aspect of the present invention, in the pneumatic tire according to the first or second aspect, the negative ratio of the tread is set in a range of 68 to 85%, and the Tr curvature ratio is 0.23 to 0. ..45 is set within the range.
[0045]
Next, the operation of the pneumatic tire according to claim 4 will be described.
[0046]
When traveling on rough terrain, the traction characteristics of the rear wheels, which are drive wheels, are important in comparison with the front wheels.
[0047]
By setting the negative ratio of the tread within the range of 68 to 85% and the Tr curvature ratio within the range of 0.23 to 0.45, a high traction characteristic preferable for rear wheels and a lateral grip can be obtained. It is preferable that the engine power can be efficiently transmitted to the road surface.
[0048]
When the negative ratio of the tread is less than 68%, high performance can be obtained as compared with the conventional one, but the above-described action suitable as a rear wheel cannot be obtained sufficiently.
[0049]
On the other hand, if the negative ratio of the tread exceeds 85%, the absolute ground contact area is insufficient, and the required steering stability cannot be obtained.
[0050]
If the Tr curvature ratio is less than 0.23, the bank angle required for the rear wheel cannot be secured (a flat shape). Also, when you ride the bike, the ground contact surface decreases from a certain angle.
[0051]
On the other hand, when the Tr curvature ratio exceeds 0.45, the ground contact area at the time of straight traveling becomes small, resulting in insufficient traction in the rear wheels as drive wheels.
[0052]
According to a fifth aspect of the present invention, in the pneumatic tire according to any one of the first to fourth aspects, the structure of the pneumatic tire is a radial structure.
[0053]
Next, the operation of the pneumatic tire according to claim 5 will be described.
[0054]
When the load of the radial structure is set to be equal, the tire mass can be reduced due to the characteristics of the tire structure as compared with the tire of the bias structure. As a result, it is advantageous in handling ease and reduction of unsprung load.
[0055]
Further, in the case of a radial tire, the grip characteristics of the tread portion are improved due to its structure, so that the strain that the land portion bears increases, which tends to be disadvantageous against the lack of the land portion compared to the bias tire. However, the application of the present invention makes it possible to achieve both improvement in steering stability and ensuring durability of the land.
[0056]
The pneumatic tire mounting method according to claim 6 is characterized in that the pneumatic tire according to claim 3 is used for a front wheel of a motorcycle and the pneumatic tire according to claim 4 is used for a rear wheel of the motorcycle. Yes.
[0057]
Next, a method for mounting the pneumatic tire according to claim 6 will be described.
[0058]
The operation when the pneumatic tire according to claim 3 is used for a front wheel of a motorcycle is as described above, and the operation when the pneumatic tire according to claim 4 is used for a rear wheel of a motorcycle is as described above. It is.
[0059]
By using pneumatic tires for the front and rear wheels of a motorcycle in this way, it is possible to ensure the edge effect of the land within the ground contact surface and to take measures against cracks at the base of the land without impairing the rigidity of the land. The maximum performance of motorcycles can be demonstrated.
The invention according to claim 7 is the pneumatic tire mounting method according to claim 6, wherein the pneumatic tire has a radial structure.
[0060]
Next, a method for mounting the pneumatic tire according to claim 7 will be described.
[0061]
By setting the tire structure to a radial structure, the tire mass can be reduced by the characteristics of the tire structure as compared with the tire of the bias structure when the load is set to be equal. As a result, it is advantageous in handling ease and reduction of unsprung load.
[0062]
Further, in the case of a radial tire, the grip characteristics of the tread portion are improved due to its structure, so that the strain that the land portion bears increases, which tends to be disadvantageous against the lack of the land portion compared to the bias tire. However, the application of the present invention makes it possible to achieve both improvement in steering stability and ensuring durability of the land.
[0063]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a motorcycle pneumatic tire according to an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 1 to 5.
(Pneumatic tire for front wheels)
FIG. 1 is a development view of a tread 12 of a pneumatic tire 10F used for a front wheel of a motorcycle. The tire structure of the pneumatic tire 10F of the present embodiment is a general bias structure, and the description of the internal structure is omitted.
[0064]
As shown in FIG. 1, the tread 12 of the pneumatic tire 10F has a plurality of rectangles defined by a circumferential groove extending along the tire circumferential direction (arrow A direction) and a widthwise groove extending along the tire width direction. The block 14 is provided.
[0065]
The negative ratio of the tread 12 needs to be set within a range of 65 to 97%, and is preferably set within a range of 75 to 97% for the front wheels.
[0066]
2, the tread width measured along the rotation axis of the tread 12 is Tw, the tire equatorial plane position P1 on the tread 12 tread edge 12E (the tire width direction of the outermost block in the tire width direction) When the distance measured along the tire radial direction to the outermost edge) is TH and TH / Tw is defined as the Tr curvature ratio, the Tr curvature ratio should be set within the range of 0.20 to 0.50. It is necessary, and it is preferable to set it within the range of 0.23 to 0.45 for the front wheels.
[0067]
As shown in FIG. 3, each side wall surface 16 of the block 14 of the present embodiment has a first groove wall portion 16A and a first groove wall portion 16A on the tread surface side, as shown in FIG. It is composed of a second groove wall portion 16B on the groove bottom surface side, and an arcuate root curved surface 16C having a radius r and having a center of curvature outside the block connected to the groove bottom surface 18.
[0068]
The block corners formed by the pair of first groove wall portions 16A are angular as shown in FIG. 5A, but the block corners formed by the pair of root curved surfaces 16C are shown in FIG. As shown in Fig. 4, a rounded chamfer (curvature radius R) is applied.
[0069]
Further, as shown in FIG. 5B, the block corner formed by the pair of second groove wall portions 16B also has a rounded chamfer (curvature radius R1) following the block corner formed by the pair of root curved surfaces 16C. ) Is given.
[0070]
FIG. 4B shows a longitudinal section along the corner of the block 14. As shown in FIG. 4B, a pair of root curved surfaces 16C with respect to the virtual ridgeline 20 defined by the virtual side wall surface obtained by extending the first groove wall portion 16A toward the block corner portion and the groove bottom surface. The block corner portion 16Ca formed by (1) and the block corner portion 16Ba formed by the pair of second groove wall portions 16B coincide with the virtual ridge line 20 or are located outside the virtual ridge line 20 in the block.
[0071]
As shown in FIG. 4A, in the present embodiment, the height H of the block 14 is 15 mm, the inclination angle α of the first groove wall portion 16A with respect to the normal HL perpendicular to the tread is 4 °, and the normal HL. The inclination angle α1 of the second groove wall portion 16B is set to 11 °, the height h of the boundary between the first groove wall portion 16A and the second groove wall portion 16B is set to 11 mm, and the curvature radius r of the root curved surface 16C is set to 5 mm. Yes.
[0072]
Further, as shown in FIG. 5C, the radius R of chamfering of the block corner portion 16Ca formed by the pair of root curved surfaces 16C is 2 mm, and as shown in FIG. 5B, the pair of second grooves The radius of curvature R1 of the rounded chamfer of the block corner portion 16Ba formed by the wall portion 16B is set to 1 mm.
(Pneumatic tire for rear wheels)
Although illustration is omitted, the tread of the pneumatic tire for the rear wheel of the motorcycle also has a block pattern and includes a block similar to the block 14 of the pneumatic tire 10F for the front wheel.
[0073]
In addition, as a pneumatic tire for rear wheels, it is preferable to set the negative ratio of the tread within a range of 68 to 85% and the Tr curvature ratio within a range of 0.23 to 0.45.
[0074]
In addition, the definition of the block shape is the same as that of the pneumatic tire 10F for the front wheels.
(Function)
In the front-wheel pneumatic tire 10F and the rear-wheel pneumatic tire of the present embodiment, the side wall surface 16 of the block 14 is formed with an arc-shaped root curved surface 16C on the groove bottom surface side, and a pair of root curved surfaces 16C. The block corner portion 16Ca formed by the step S16 and the block corner portion 16Ba formed by the second groove wall portion 16B on the tread surface side thereof are rounded so that stress concentration near the boundary between the block 14 and the groove bottom is reduced. As a result, the chipping of the block 14 can be prevented.
[0075]
Further, the block corner portion 16Ca formed by the pair of root curved surfaces 16C and the block corner portion 16Ba formed by the second groove wall portion 16B on the tread surface side, the first groove wall portion 16A is replaced by the block corner portion and the groove. Since it is located outside the block with respect to the virtual ridge line 20 defined by the virtual side wall surface obtained by extending toward the bottom surface, even if the corners of the block are rounded as in the present embodiment, the block 14 The volume near the root can be secured, and the block rigidity can be secured.
[0076]
When the Tr curvature ratio is less than 0.20, a necessary bank angle cannot be secured (a flat shape is obtained). Also, when you ride the bike, the ground contact surface decreases from a certain angle.
[0077]
On the other hand, when the Tr curvature ratio exceeds 0.50, handling for turning back becomes heavy. In addition, the ground contact area during straight traveling is reduced, resulting in insufficient traction.
[0078]
Next, when 0.2H> h, the required block rigidity cannot be obtained, and the entire block becomes weak.
[0079]
On the other hand, when 0.8H <h, the block rigidity of the tread portion increases, and steering stability cannot be obtained.
[0080]
Next, when −10 °> α, the rigidity of the tread portion is too weak, and the feeling of rigidity necessary for steering stability is insufficient.
[0081]
On the other hand, when α> 20 °, the edge effect is reduced and steering stability cannot be obtained.
[0082]
Next, when α1 <α, the rigidity of the land portion of the base is lower than the rigidity of the surface layer portion, and cracks are easily generated.
[0083]
Next, when 0 °> α1, there is a risk of block missing due to insufficient block rigidity.
[0084]
On the other hand, when α1> 30 °, the block rigidity becomes unnecessarily large, and steering stability cannot be obtained.
[0085]
Also, when traveling on rough terrain, the straightness and handling characteristics of the front wheels are important. If contact is made more than necessary, it is easy to receive disturbance from the road surface. Therefore, it is preferable to make the negative larger and the tread curvature smaller than the rear wheels. Therefore, as in the present embodiment, the negative ratio of the front wheel pneumatic tire 10F is set larger than the negative ratio of the rear wheel pneumatic tire 10F, and the negative ratio of the front wheel pneumatic tire 10F is 75 to It is preferable that the negative ratio of the pneumatic tire for the rear wheel is within the range of 68 to 85% within the range of 97%.
[0086]
Thereby, the pneumatic tire 10F can secure a ground contact area and a land portion rigidity necessary for a front wheel, and can prevent a decrease in straight running stability due to an unnecessarily large ground contact area.
[0087]
In the front wheel pneumatic tire 10F, when the negative ratio of the tread 12 is less than 75%, high performance can be obtained as compared with the conventional one, but the above-described operation suitable as a front wheel cannot be sufficiently obtained.
[0088]
In the front tire 10F, if the Tr curvature ratio is less than 0.23, the bank angle required for the front wheel cannot be secured (a flat shape). Also, when you ride the bike, the ground contact surface decreases from a certain angle.
[0089]
Further, in the pneumatic tire 10F for the front wheels, when the Tr curvature ratio exceeds 0.45, handling for turning back becomes heavy, and a ground contact area at the time of going straight becomes small, resulting in insufficient braking.
[0090]
When traveling on rough terrain, the traction characteristics of the rear wheels, which are drive wheels, are important in comparison with the front wheels. Therefore, in the pneumatic tire for rear wheels, it is preferable to set the negative ratio of the tread within a range of 68 to 85% and the Tr curvature ratio within a range of 0.23 to 0.45.
[0091]
As a result, the pneumatic tire for the rear wheel can obtain high traction characteristics and a lateral grip that are preferable for the rear wheel, and can efficiently transmit the engine power to the road surface.
[0092]
If the negative ratio of the tread is less than 68% in the pneumatic tire for the rear wheel, high performance as compared with the conventional one can be obtained, but the above-described action suitable for the rear wheel cannot be sufficiently obtained.
[0093]
On the other hand, in a pneumatic tire for rear wheels, if the negative ratio of the tread exceeds 85%, the absolute ground contact area is insufficient, and the required steering stability cannot be obtained.
[0094]
Next, in a pneumatic tire for a rear wheel, if the Tr curvature ratio is less than 0.23, a bank angle necessary for the rear wheel cannot be secured (a flat shape). Also, when you ride the bike, the ground contact surface decreases from a certain angle.
[0095]
Further, in the pneumatic tire for the rear wheel, when the Tr curvature ratio exceeds 0.45, the ground contact area during the straight traveling is reduced, and the rear wheel that is the driving wheel has insufficient traction.
[0096]
The pneumatic tire 10F of the present embodiment has a bias structure, but may have a radial structure. By making the tire structure radial, when the load load is set to be equal, the tire mass can be reduced compared to the bias tire, the handling lightness can be improved compared to the bias tire, and the unsprung load can be reduced. it can.
[0097]
Also, in the case of radial tires, because of the structure, the grip characteristics of the tread surface part are improved, so the strain that the block bears increases, and there is a tendency to be disadvantageous against chipping of the block compared to the bias tire, By optimizing the shape of the block as in the present embodiment, it is possible to achieve both improvement in steering stability and securing of block durability.
[Other Embodiments]
In the embodiment described above, the side wall surface 16 includes the two groove wall portions of the first groove wall portion 16A and the second groove wall portion 16B having different inclination angles on the tread surface side of the base curved surface 16C. Not only this but as shown in FIG. 6, you may provide the 3 or more groove wall part from which an inclination angle differs.
[0098]
When the side wall surface 16 includes a plurality of groove wall portions having different inclination angles, and the inclination angles of the groove wall portions are α, α1, α2, α3,. The groove wall portion with the inclination angle αn connected to the root curved surface 16C and the groove wall portion with the inclination angle αn−1 satisfy the relationship of αn> αn−1, and −10 ° ≦ α ≦ 20 °, αn ≧ α, and 0 ° ≦ αn ≦ 30 °, the height H of the block 14, a groove wall portion with an inclination angle α, and a groove wall portion with an inclination angle α1 It is preferable that the relationship with the height h of the boundary portion satisfies 0.2H ≦ h ≦ 0.8H.
[0099]
By setting αn ≧ α, the block has a divergent shape, and high land rigidity is obtained.
[0100]
By setting 0 ° ≦ αn ≦ 30 °, high block rigidity can be obtained.
[0101]
Next, when αn <αn−1, the block rigidity of the base is lower than the rigidity of the surface layer portion, and cracks are easily generated.
[0102]
Next, when 0.2H> h, the required block rigidity cannot be obtained, and the entire block becomes weak.
[0103]
On the other hand, when 0.8H <h, the block rigidity of the tread portion increases, and steering stability cannot be obtained.
[0104]
Next, when −10 °> α, the rigidity of the tread portion is too weak, and the feeling of rigidity necessary for steering stability is insufficient.
[0105]
On the other hand, when α> 20 °, the edge effect is reduced and steering stability cannot be obtained.
[0106]
Next, when αn <α, the base block rigidity becomes lower than the rigidity of the surface layer portion, and cracks are likely to occur.
[0107]
Next, when 0 °> αn, there is a risk of block missing due to insufficient block rigidity.
[0108]
On the other hand, when αn> 30 °, the block rigidity becomes unnecessarily large, and steering stability cannot be obtained.
[0109]
In the above embodiment, the shape of the tread surface of the block 14 is rectangular, but the shape of the tread surface may be other than a rectangle.
(Test example)
In order to confirm the effects of the present invention, tires (test types 3 and 4) of the examples to which the present invention was applied and tires of conventional examples (test types 1 and 2) were prepared and applied to actual vehicles equipped with the test tires. Thus, tests on traction, side slip, gap passage property, and chipped block were conducted.
[0110]
The test was performed on rough terrain, and the evaluation was a 10-point scale evaluation by a test rider. The larger the value, the better the performance. In addition, in this test, 7 points or more are set as passing points.
[0111]
The tire structure is as described below.
Pneumatic tire for front wheels: has two carcass plies with a bias structure made of nylon cord (cord crossing angle 30 °) and one breaker made of nylon cord. The tire size is MCR 80 / 100-21, the internal pressure is 80 kPa, and the load is equivalent to one passenger.
Pneumatic tire for rear wheel: has two biased carcass plies made of nylon cord (cord crossing angle 30 °) and one breaker made of nylon cord. The tire size is MCR 110 / 90-19, the internal pressure is 80 kPa, and the load is equivalent to one passenger.
Test type 1: As shown in FIG. 7, a pneumatic tire provided with a block whose side wall surface has a constant inclination angle (α) from the tread surface side to the groove bottom (excluding the root curved surface). No chamfering at block corners.
Test type 2: A pneumatic tire provided with a block whose side wall surface has a constant inclination angle (α) from the tread side to the groove bottom (excluding the root curved surface). The inclination angle is different from that of test type 1. No chamfering at block corners.
Test type 3: As shown in FIG. 4 (A), a pneumatic tire provided with a block having two groove wall portions with different inclination angles on the side wall surface.
Test type 4: As shown in FIG. 8, a block having three groove wall portions (first groove wall portion 16A, second groove wall portion 16B, and third groove wall portion 16D) whose side wall surfaces have different inclination angles is provided. Pneumatic tires.
[0112]
[Table 1]
Figure 0004233387
From the test results, the pneumatic tire to which the present invention is applied is superior in the durability of the block as compared to the conventional example, and has high performance in terms of traction, skidding, and gap passage. I understand.
[0113]
The pneumatic tire for the rear wheel has a radial structure (tire size: MCR 120 / 90R18. It has one radial carcass ply made of nylon cord and two belt plies made of aramid fiber cord). A similar test was performed, but the results were exactly the same.
[0114]
【The invention's effect】
As described above, according to the pneumatic tire and the mounting method of the pneumatic tire of the present invention, the edge effect of the land portion within the contact surface is ensured, and the land portion root is secured without impairing the rigidity of the land portion. It has the outstanding effect that the crack resistance of a part can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a development plan view of a tread of a pneumatic tire for a front wheel according to an embodiment of the present invention.
2 is a cross-sectional view taken along the rotation axis of the pneumatic tire shown in FIG.
FIG. 3 is a perspective view of a block.
4A is a longitudinal sectional view showing a side wall surface of a block, and FIG. 4B is a sectional view of a corner portion (ridge line portion) of the block.
5A is a cross-sectional view parallel to the tread surface of the block passing through the first groove wall portion, and FIG. 5B is a cross-sectional view parallel to the tread surface of the block passing through the second groove wall portion; ) Is a cross-sectional view parallel to the tread surface of the block passing through the circular arc curved surface.
FIG. 6 is a cross-sectional view of a pneumatic tire block according to another embodiment.
FIG. 7 is a cross-sectional view of a block of a pneumatic tire according to a conventional example used in the test.
FIG. 8 is a cross-sectional view of a pneumatic tire block according to an example (test type 4) used in the test.
9A is a perspective view of a block before chamfering, FIG. 9B is a sectional view taken along line 9 (B) -9 (B) of the block shown in FIG. 9A, and FIG. It is a perspective view of the block after chamfering, (D) is a 9 (D) -9 (D) sectional view taken on the line of the block shown to FIG.9 (C).
[Explanation of symbols]
10F pneumatic tire
12 tread
14 blocks (Land)
16 Side wall surface
16A First groove wall
16B Second groove wall
16C root surface

Claims (7)

互いに交差する複数の溝により区画された陸部をトレッドに備え、前記陸部の互いに隣接する側壁面と側壁面とで形成される陸部角部に稜線が形成された空気入りタイヤであって、
前記側壁面は、溝底面側に前記陸部の外側に曲率中心を有して溝底面に滑らかに連結する円弧状の付け根曲面を有し、
前記陸部角部のうち一対の前記付け根曲面で形成された付け根角部分は、実質上円滑な曲面状の面取り形状に形成されており、かつ、前記付け根曲面を除く前記側壁面を前記陸部角部、及び溝底面に向けて延長して得られる仮想側壁面によって画定される仮想稜線に対して一致または陸部外側に位置している、ことを特徴とする空気入りタイヤ。
A pneumatic tire having a land portion defined by a plurality of grooves intersecting each other in a tread and having ridgelines formed at corners of the land portion formed by side wall surfaces and side wall surfaces adjacent to each other of the land portion. ,
The side wall surface has an arcuate root curved surface having a center of curvature on the outer side of the land portion on the groove bottom surface side and smoothly connected to the groove bottom surface,
The base corner portion formed by the pair of base curved surfaces of the land corner portions is formed into a substantially smooth curved chamfered shape, and the side wall surface excluding the base curved surface is defined as the land portion. A pneumatic tire, characterized by being located on the outer side of the land or coincident with a virtual ridgeline defined by a corner and a virtual side wall surface obtained by extending toward a groove bottom surface.
トレッドのネガティブ比が65〜97%の範囲内に設定され、
トレッドの回転軸に沿って計測したトレッド幅をTw、トレッドの踏面のタイヤ赤道面位置からトレッド端までのタイヤ半径方向に沿って計測した距離をTHとし、TH/TwをTr曲率比と定義したときに、前記Tr曲率比が0.20〜0.50の範囲内に設定され、
前記側壁面は、踏面に直角な法線に対する傾斜角度が異なる複数の溝壁部を溝深さ方向に有し、接地側から溝底側に向かって前記溝壁部の傾斜角度をα、α1、α2、α3…αn−1、αnとしたときに、前記付け根曲面に繋がる傾斜角度がαnとされた溝壁部と、傾斜角度がαn−1とされた溝壁部とが、αn>αn−1の関係を満足し、さらに−10°≦α≦20°、αn≧α、及び0°≦αn≦30°を満足し、
前記陸部の高さをH、傾斜角度がαとされた溝壁部と傾斜角度がα1とされた溝壁部との境界部分の高さをhとしたときに、0.2H≦h≦0.8Hを満足し、
少なくとも傾斜角度がαnとされた溝壁部で形成される陸部角部が、前記付け根曲線で形成される陸部角部に続いて曲面状の面取り形状に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
The tread negative ratio is set within the range of 65-97%,
The tread width measured along the tread axis of rotation is defined as Tw, the distance measured along the tire radial direction from the tire equatorial plane position to the tread edge on the tread is defined as TH, and TH / Tw is defined as the Tr curvature ratio. Sometimes, the Tr curvature ratio is set within a range of 0.20 to 0.50,
The side wall surface has a plurality of groove wall portions with different inclination angles with respect to a normal line perpendicular to the tread surface in the groove depth direction, and the inclination angles of the groove wall portions from the grounding side toward the groove bottom side are α, α1. , Α2, α3... Αn−1, αn, a groove wall portion having an inclination angle αn connected to the root curved surface and a groove wall portion having an inclination angle αn−1 are expressed as αn> αn. −1 and further satisfy −10 ° ≦ α ≦ 20 °, αn ≧ α, and 0 ° ≦ αn ≦ 30 °,
When the height of the land portion is H and the height of the boundary portion between the groove wall portion with the inclination angle α and the groove wall portion with the inclination angle α1 is h, 0.2H ≦ h ≦ 0.8H is satisfied,
The land corner formed at least by the groove wall having an inclination angle αn is formed in a curved chamfered shape following the land corner formed by the root curve. The pneumatic tire according to claim 1.
トレッドのネガティブ比が75〜97%の範囲内に設定され、
前記Tr曲率比が0.23〜0.45の範囲内に設定された、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
The tread negative ratio is set within the range of 75-97%,
The pneumatic tire according to claim 1 or 2, wherein the Tr curvature ratio is set in a range of 0.23 to 0.45.
トレッドのネガティブ比が68〜85%の範囲内に設定され、
前記Tr曲率比が0.23〜0.45の範囲内に設定された、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
The tread negative ratio is set in the range of 68-85%,
The pneumatic tire according to claim 1 or 2, wherein the Tr curvature ratio is set in a range of 0.23 to 0.45.
空気入りタイヤの構造がラジアル構造である、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。The pneumatic tire according to any one of claims 1 to 4, wherein the pneumatic tire has a radial structure. 請求項3に記載の空気入りタイヤを二輪車の前輪に、請求項4に記載の空気入りタイヤを二輪車の後輪に用いたことを特徴とする、空気入りタイヤの装着方法。A pneumatic tire mounting method, wherein the pneumatic tire according to claim 3 is used for a front wheel of a motorcycle and the pneumatic tire according to claim 4 is used for a rear wheel of the motorcycle. 空気入りタイヤがラジアル構造である、ことを特徴とする請求項6に記載の空気入りタイヤの装着方法。The method for mounting a pneumatic tire according to claim 6, wherein the pneumatic tire has a radial structure.
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