JP4230759B2 - 鉄道車両 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道車両に係り、特に複合材料で形成された車両構体を備えた鉄道車両に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の高速車両の外壁構造として、特許文献1に開示されたものがある。
【0003】
この高速車両の外壁構造は、高弾性繊維を含む繊維強化材料に熱硬化性合成樹脂を含浸させた複合材料によって形成される内層と、高弾性繊維を含む繊維強化材料に熱硬化性合成樹脂を含浸させた複合材料によって形成される外層と、内層と外層との間に配置され、内層および外層に固定され、多数の空間が形成されるコアを有する中間層とを含むようにしたものである。
【0004】
これによって、軽量であり、製造コストが低減され、平滑度が高いきれいな形状を形作ることができ、必要な剛性を充分に確保でき、しかもトンネル通過時において発生する圧力変動による繰返し荷重、および鳥の複数回の衝突による繰返し荷重などによる疲労破壊を、長期にわたって阻止する耐久性に優れた高速車両の外壁構造とすることができる。
【0005】
そして、この特許文献1には、高速車両の先頭部の運搬を容易にするために、外壁構造全体を複数に分割し、他の工場などで再び接合する際、一方のシートの外層と中間層との間に他方のシートの外層を介在させ、また一方のシートの内層と中間層との間に他方のシートの内層を介在させ、これによって接合部分を形成することが開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−78874号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、係る従来の高速車両の外壁構造は、分割された外壁構造体を接合する際には、外壁構造全体をオートクレーブ内に挿入し、金型をシート両側から押し付けた状態として接合部を加熱して接着することが必要となり、接合が面倒であった。また、シート同士の接着による接合としているため、接着面積を広く確保して接合強度を高めることが必要であり、十分な接着強度を得ることが難しかった。
【0008】
本発明の目的は、積層パネルで構成する車両鋼体の製作が容易でしかも分割された積層パネルの締結強度を十分に確保できる鉄道車両を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、屋根部と側部と床部とを有する筒状の車両構体を備えた鉄道車両において、前記車両構体の屋根部および側部は、強化繊維および樹脂からなる複合材料とコア材とのサンドイッチ構造の積層パネルで構成され、前記積層パネルは、前記屋根部と前記側部とが一体的に形成されると共に、前記屋根部の中央部で左右に分割して形成され、前記積層パネルの分割端部は、分割面を形成する前記複合材料の内側に金属製のパイプが設置され、両側の前記パイプが締結具で締結されることによって固定された構成にしたことにある。
【0010】
前記目的を達成するために、本発明は、屋根部と側部と床部とを有する筒状の車両構体を備えた鉄道車両において、前記車両構体の屋根部、側部および床部は、強化繊維および樹脂からなる複合材料とコア材とのサンドイッチ構造の積層パネルで構成され、前記積層パネルは、前記屋根部と前記側部と前記床部とが一体的に形成されると共に、前記屋根部の中央部と前記床部の中央部とで左右に対称に分割して形成され、前記積層パネルの分割端部は、垂直な分割面を形成する前記複合材料の外側部分が当接され、前記複合材料の当接される部分の内側に金属製のパイプが設置され、分割面両側の前記パイプが締結具で締結されることによって固定された構成にしたことにある。
【0011】
前記目的を達成するために、本発明は、屋根部と側部と床部とを有する筒状の車両構体を備えた鉄道車両において、前記車両構体の屋根部、側部および床部は、強化繊維および樹脂からなる複合材料とコア材とのサンドイッチ構造の積層パネルで構成され、前記床部を構成する前記積層パネルと前記側部を構成する前記積層パネルとは分割して形成され、前記側部を構成する積層パネルの分割端部は横方向内側に突出する突出部が形成され、前記側部を構成する積層パネルの突出部と前記床部を構成する積層パネルの端部とは、前記複合材料の外側部分が当接され、前記複合材料の当接される部分の内側に金属製のパイプが設置され、前記パイプが締結具で締結されることによって固定され、前記側部を構成する積層パネルと前記屋根部を構成する積層パネルとは、一体的に形成されると共に、前記屋根部の中央部で左右に対称に分割して形成され、前記積層パネルの屋根部の分割端部は、垂直な分割面を形成する前記複合材料の外側部分が当接され、前記複合材料の当接される部分の内側に金属製のパイプが設置され、分割面両側の前記パイプが締結具で締結されることによって固定された構成にしたことにある。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の鉄道車両の複数の実施例を、図を参照しながら説明する。各実施例の図における同一符号は同一物または相当物を示す。
【0013】
最初に、本発明の第1実施例を、図1〜図10を参照しながら説明する。
【0014】
本実施例の鉄道車両は、図2に示すように、屋根部1、側部2、床部3および妻部12を有する車両構体30を備えて構成されている。屋根部1、側部2および床部3は筒状に形成されている。妻部12は、この筒状部の前後に設けられている。屋根部1と側部2とは円弧状になだらかに連接されている。側部2と床部3とは略直角に連接されている。
【0015】
側部2には人が乗り降りするためのドア10と複数の窓7がついている。ドア10は略四角形状であるが、その4隅が湾曲した形状11になっている。窓7は略四角形状であるが、その4隅が湾曲した形状9になっている。ドア10と窓7の4隅を直角形状ではなく湾曲形状とするのは、応力集中を低減するためである。
【0016】
車両構体10の屋根部1、側部2および床部3は、図4に示すように、強化繊維および樹脂からなる複合材料14とコア材15とのサンドイッチ構造の積層パネル31で構成されている。また、積層パネル31は、車両に乗客が乗ったとき及び走行時の変形を小さくするとともに、応力を材料の破断応力あるいは疲労限以下にする必要がある。積層パネル31の詳細構造は後述する。
【0017】
そして、この積層パネル31は、図1および図3に示すように、屋根部1と側部2と床部3とが一体的に形成されると共に、屋根部1の中央部と床部3の中央部とで左右に分割して形成されている。積層パネル31がこのように二つのパネルで構成されることによって、製作用金型や加熱用オートクレーブの大きさが半分になり、各積層パネル31を容易に製作することができる。積層パネル31は左右対称に形成されている。これによって、一つの小型の成形型を用いればよく、より一層容易に且つ安価に製作することができる。また、複合材料14とコア材15のサンドイッチ構造の積層パネル31を用いた分割構造とした場合において、変形の許容値は側より屋根の方が大きいので、分割位置は屋根中央部と床中央部としている。
【0018】
積層パネル31の屋根部1における分割端部31aは、垂直な分割面を形成する複合材料14の外側部分が当接され、複合材料14の当接される部分の内側に金属製の角パイプ4が設置され、分割面両側の角パイプ4が締結具32で締結されることによって固定されている。角パイプは剛性が高く軽量であるため、本実施例に適用する場合に特に優れている。
【0019】
分割端部31aは、屋根部1の面より上下方向に突出する突出部が形成され、角パイプがこの突出部内に少なくとも位置するように設置され、突出部が締結具32で締結されている。これによって、当接面積を拡大することができると共に、突出部を利用して容易に締結具32で締結することができる。
【0020】
分割端部31aの突出部は下方の室内側に突出して形成されている。これにより、通常デッドスペースとなっている車両室内の天井部空間を有効に活用することができる。また、車両内部の天井部には内装品を設置するので、乗客からは締結ボルト5が見えなくなり、屋根上機器の邪魔になることもない。ただし、屋根上機器の邪魔にならないときは、図5に示すように、分割端部31aを屋根上側に突き出すようにしてもよい。
【0021】
積層パネル31の床部3における分割端部31bは、上述した屋根部1における分割端部31aと基本的には同一構造であり、同一構造において同一の効果を奏する。この分割端部31bの場合には、突出部が下方の室外側に突出して形成されている点が相違する(その他の相違点については後述する)。これによって、床部下方のデッドスペースとなっている室外空間を有効に活用することができる。
【0022】
角パイプ4の材質は鋼やアルミが用いられ、重量を軽くする場合にはアルミが用いられる。角パイプ4は積層パネル31の分割端部31a、31bに接着して設置される。この角パイプ4の表面は積層パネル31の表面を形成する複合材料14で図4に示すように覆われ、分割端部31a、31bにおいて複合材料14が当接されるようになっている。これによって、角パイプ4が積層パネル31よりはく離することなく、強い構造にすることができる。分割端部31aおよび分割端部31bの突出部には複合材料14および角パイプ4を貫通する穴16(図4参照)が形成されている。この穴16は垂直の分割面に直角に交差する方向に形成されている。
【0023】
締結具32はボルト5とナット13とを備えて構成されている。上述した穴16に一方からボルト5を通し、他方でナット13を締めることにより、角パイプ4同士がボルト5とナット13により締結される。したがって、ボルト5は積層パネル31の分割面と交差する方向に延びるように設けられることとなる。これによって、角パイプ4同士に離れる力が作用したときに、締結ボルト5に軸方向の力が作用するので、締結強度を格段に増大することができると共に、1つの締結を1本のボルト5という少ない数で行うことができる。
【0024】
分割端部31a間または分割端部31b間の締結はボルト締結だけでもよいが、その当接部同士を接着締結してもよい。接着締結を併用すれば、雨や雪などの天候時に水が車内に入ってくることを確実に防ぐことができる。
【0025】
側部2と床部3の交差部には角パイプ6が接着して設けられている。
【0026】
側部2と床部3との交差部より下にはスカート8が設置されている。このスカート8は床下に収納する台車や機器を守るためのものであり、高い強度は要求されない。そこで、このスカート8はガラス繊維強化プラスチックス等の複合材料で製作し、左右2分割した車両構体31をボルトで締結した後に、スカートを締結するようにしている。これによって、車両構体を安価に且つ容易に製作することができる。スカート8の床部3への締結方法はボルト締結あるいは接着でもよいし、ボルトと接着締結の併用でもよい。
【0027】
次に、積層パネル31の詳細を、図4および図6を参照しながら説明する。積層パネル31は複合材料14、コア材15、複合材料14のサンドイッチ構造になっている。複合材料14は強化繊維と樹脂からなっている。強化繊維としてはガラス繊維やカーボン繊維などが用いられる。樹脂としてはエポキシ樹脂やポリエステル樹脂などが用いられる。コア材15にはスポンジ等の発泡体やバルサ等が用いられる。
【0028】
さらに表面層の複合材料14は、図6に示すように、カーボン繊維強化プラスチックス17とガラス繊維強化プラスチックス18のハイブリッド構造を用いている。すなわち、最表面層に強度と剛性の高いカーボン繊維強化プラスチックス17を用い、その内側のコア材15側にガラス繊維強化プラスチックス18を用いる。このようにすることによって、この積層パネル31が曲げモーメントを受けるときに、最外層のカーボン繊維強化プラスチックス17が荷重を負担するので、効率よくカーボン繊維とガラス繊維を用いることができる。また、カーボン繊維とガラス繊維を交互に数層積層して用いれば、効率的にガラス繊維とカーボン繊維を用いることもできる。
【0029】
この複合材料14は鉄道材料の不燃規格を満たす必要がある。例えば、樹脂としてポリエステル樹脂、繊維としてガラス繊維を用いるときには、難燃剤として水酸化アルミを添加する必要があり、板厚が5mmのときには樹脂の重量100%に対して、難燃剤の水酸化アルミを20%以上添加する必要がある。このように、使用する繊維と樹脂および板厚を適切に選定することにより、図7に示す鉄道車両用材料の燃焼性規格の不燃性条件を満たすようにする必要があり、本実施例ではこれを満足する複合材料を用いている。
【0030】
この鉄道車両用材料の燃焼性規格の試験方法の概要を以下に述べる。図8に示すように、B5版の供試材19(182mm×257mm)を45°傾斜に保持し、燃料容器20の底の中心が供試材19の下面中心の垂直下方25.4mm(1インチ)のところにくるように、コルクのような熱伝導率の低い材質の台21に載せ、純エチルアルコール0.5ccを入れて着火し、燃料が燃え尽きるまで放置する。燃焼性判定は、アルコールの燃焼中と燃焼後とに分けて、燃焼中は供試材19への着火、着炎、発煙状態、炎の状態等を観察し、燃焼後は残炎、残じん、炭化、変形状態を調査する。供試体19の試験前処理は、吸湿性材料の場合、所定寸法に仕上げたものを通気性のある室内で直射日光を避け床面から1m以上離し、5日以上経過させる。試験室内の条件は温度15℃〜30℃、湿度60%〜75%で空気の流動はない状態である。
【0031】
次に、積層パネル31の床部構造を、図9および図10を参照しながら説明する。床部3も積層構成は複合材料14とコア材15のサンドイッチ構造を基本構造とするが、床部3は乗客重量等を受け持つ必要があるため、図9に示すように角パイプ4と角パイプ6をつなぐ横梁22が設置されている。この横梁22は、左右方向に延びるように形成されると共に、複数本形成されている。この横梁22はコア材15の代わりに複合材料14と同一材料で積層したものである。この横梁22はサンドイッチ構造の表面と裏面の複合材料14をつなぐものであり、床端部に力が加わったときに、両側の角パイプに力が伝達されるようにするためのものである。この横梁22は車両構体の妻部12側になるべく多くの本数がくるように形成されている。床部3の妻部側の端部には角パイプ23をコア材15の代わりに接着して設置されている。床部3の妻部側の両端部には車両前後方向に高い圧縮荷重が作用するため、角パイプ4と角パイプ6をつなぐ金属製の角パイプ(本実施例ではアルミ製の角パイプ)23が接着されている。
【0032】
係る床部3の構造によれば、床部3の強度を格段に向上することができるので、床部3に複合材料14を用いた積層パネル31の使用が可能となる。
【0033】
次に、本発明の第2実施例の鉄道車両を、図11を参照しながら説明する。なお、第2実施例から第4実施例の説明において、第1実施例と共通する部分の重複する説明は省略する。これらの第2実施例から第4実施例のものにおいて、第1実施例と共通する構成においては同じ効果を奏する。
【0034】
この第2実施例は床部3に対する横梁24の設置に関するものである。この第2実施例の床部3は、第1実施例の床部3のように積層パネル31の内部に横梁22が設けられたものではなく、屋根部1や側部2と同様に全面にわたり複合材料14とコア材15とが積層された構成である。
【0035】
横梁24は床部3と別に複合材料で製作される。左右に分割された積層パネル31の上下の分割端部31a、31bがそれぞれ締結された後、床部3の底面に左右方向に延びるように横梁24が接着される。この横梁24は床部3に入る長さでできるだけ長い方がよい。この第2実施例では、横梁24は、分割端部31bの突出部の側面とスカート8の側面との間にわたって設置されており、これらに接着されている。これによって、横梁24と床部3との接着面は高い荷重まで耐えることができる。
【0036】
横梁24は角柱で形成されており、左右に分割した床部3を締結するボルトピッチより小さいピッチで設置されている。また、横梁24はボルトピッチの中央になるべく設置されることが好ましい。横梁24は第1実施例の横梁22と同様に複数本接着されている。横梁24の多くがなるべく床部3の妻部12側にくるようにすることが好ましい。横梁24を複合材料で製作し、床部締結後に横梁24接着するようにすることで、強度の強い床を容易に製作することができる。
【0037】
次に、本発明の第3実施例の鉄道車両を、図12および図13を参照しながら説明する。
【0038】
この第3実施例は、車両構体の分割として、屋根部1を中央部で左右に均等に2分割すると共に、床部3と側部2との間で分割したものである。すなわち、車両構体30は、左右に分割され且つ屋根部1および側部2からなる積層パネル31Aと、床部3からなる積層パネル31Bとを備えて構成されている。積層パネル31aにおいて、屋根部1の分割構造は第1実施例と同様である。
【0039】
床部3と側部2との締結構造について説明する。積層パネル31Aの側部下端から内方に突出する分割端部31bが形成されている。側部2の下端角部には角パイプ6が接着されている。この角パイプ6の横側にもう1つの角パイプ4が接着されている。この角パイプ4は、分割端部31b内に位置されている。角パイプ6と角パイプ4はお互いに離れていてもよいし、溶接等で接合しておいてもよい。
【0040】
一方、床部3の両端部には角パイプ4が接着されている。床部3の両端部は側部2の分割端部31bの上面に載置されている。この状態で、床部2の両端部の角パイプ4と側部2の分割端部31bの角パイプ4とが上下に対応するように配置されている。この床部3の角パイプ4と側部2の角パイプ4にはボルトを通すための穴が開けられている。これに対応して、積層パネル31A、31Bの複合材料にも穴が開けられている。これらの穴にボルト5が通され、ボルト5とナット13により床部3の両端部と側部2の分割端部31bとが締結される。このような構成にしておけば、乗客との垂直荷重に対して、ボルト5には軸方向の荷重が作用するため、ボルト5は高い荷重まで耐えることができる。
【0041】
床部3の構造をさらに説明する。床部3の基本構造は第1実施例と同様に複合材料14とコア材15のサンドイッチ構造の積層パネル31Bである。これに第1実施例と同様に表面の複合材料14同士をつなぐために一部のコア材の代わりに角柱の複合材料製の横梁22を複数本設置し、両端の角パイプ4同士をつなぐ構成となっている。
【0042】
次に、本発明の第4実施例の鉄道車両を、図14を参照しながら説明する。
【0043】
この第4実施例は、第3実施例と比較して、床部3の下面に複合材料製の角柱の横梁24を設置し、床部3の構造を屋根部1や側部2と同じ複合材料14とコア材15のサンドイッチ構造の積層パネル31Bである点にて相違している。床部3と側部2の締結は、第3実施例と同様に端部に接着した角パイプ4をボルト5締結することにより行う。横梁24は複合材料製の角柱で製作される。この横梁24は床部3の下面の締結部間に入る長さに製作されている。横梁24は床部下面に接着することとするが、床部だけでなく、側部2の分割端部31bにも接着してもよい。この横梁24は床下面に数本設置されている。
【0044】
【発明の効果】
以上説明した各実施例の説明から明らかなように、本発明によれば、積層パネルで構成する車両鋼体の製作が容易でしかも分割された積層パネルの締結強度を十分に確保できる鉄道車両を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である鉄道車両構体の断面斜視図である。
【図2】図1の鉄道車両構体の外観斜視図である。
【図3】図1の鉄道車両構体の断面正面図である。
【図4】図1の鉄道車両構体の積層パネルの要部断面斜視図である。
【図5】図4の変形例を示す図4相当図である。
【図6】図4の積層パネルの要部拡大図である。
【図7】鉄道車両用材料の不燃性条件を示す図である。
【図8】鉄道車両用材料の燃焼性規格の試験方法の概略を示す図である。
【図9】図1の床部の断面平面図である。
【図10】図9の床部の積層パネル構造を示した断面図である。
【図11】本発明の第2の実施例である鉄道車両構体の断面正面図である。
【図12】本発明の第3の実施例である鉄道車両構体の断面正面図である。
【図13】図12の鉄道車両構体の床部の断面平面図である。
【図14】本発明の第4の実施例である鉄道車両構体の断面正面図である。
【符号の説明】
1…屋根部、2…側部、3…床部、4…角パイプ、5…ボルト、6…角パイプ、7…窓、8…スカート、9…窓四隅の湾曲部、10…ドア、11…ドア四隅の湾曲部、12…妻部、13…ナット、14…複合材料、15…コア材、16…ボルト穴、17…カーボン繊維強化プラスチックス、18…ガラス繊維強化プラスチックス、19…供試体、20…燃焼容器、21…燃焼容器受け台、22…横梁、23…アルミ角パイプ、24…床部下面の横梁、30…車両構体、31…積層パネル、31a、31b…分割端部、32…締結具。
Claims (9)
- 屋根部と側部と床部とを有する筒状の車両構体を備えた鉄道車両において、
前記車両構体の屋根部および側部は、強化繊維および樹脂からなる複合材料とコア材とのサンドイッチ構造の積層パネルで構成され、
前記積層パネルは、前記屋根部と前記側部とが一体的に形成されると共に、前記屋根部の中央部で左右に分割して形成され、
前記積層パネルの分割端部は、分割面を形成する前記複合材料の内側に金属製のパイプが設置され、両側の前記パイプが締結具で締結されることによって固定された
ことを特徴とする鉄道車両。 - 請求項1において、前記積層パネルの分割端部に前記屋根部の面より上下方向に突出する突出部が形成され、前記突出部に前記パイプが設置され、前記パイプを含む前記突出部が前記締結具で締結されたことを特徴とする鉄道車両。
- 請求項2において、前記パイプが角パイプであって、前記締結具がボルトとナットとを備えて構成され、前記ボルトが前記分割面と交差する方向に延びるように設けられたことを特徴とする鉄道車両。
- 請求項2または3において、前記突出部が下方の室内側に突出して形成されたことを特徴とする鉄道車両。
- 屋根部と側部と床部とを有する筒状の車両構体を備えた鉄道車両において、
前記車両構体の屋根部、側部および床部は、強化繊維および樹脂からなる複合材料とコア材とのサンドイッチ構造の積層パネルで構成され、
前記積層パネルは、前記屋根部と前記側部と前記床部とが一体的に形成されると共に、前記屋根部の中央部と前記床部の中央部とで左右に対称に分割して形成され、
前記積層パネルの分割端部は、垂直な分割面を形成する前記複合材料の外側部分が当接され、前記複合材料の当接される部分の内側に金属製のパイプが設置され、分割面両側の前記パイプが締結具で締結されることによって固定された
ことを特徴とする鉄道車両。 - 請求項5において、前記複合材料の当接される部分の内側の金属製パイプは角パイプであり、前記積層パネルの側部と床部との交差部に金属製の角パイプが設置されたことを特徴とする鉄道車両。
- 請求項6において、前記床部の上下の前記複合材料に接着されると共に前記分割端部の角パイプと前記交差部の角パイプとに接着されるように左右に延びる横梁が複数設けられたことを特徴とする鉄道車両。
- 屋根部と側部と床部とを有する筒状の車両構体を備えた鉄道車両において、
前記車両構体の屋根部、側部および床部は、強化繊維および樹脂からなる複合材料とコア材とのサンドイッチ構造の積層パネルで構成され、
前記床部を構成する前記積層パネルと前記側部を構成する前記積層パネルとは分割して形成され、
前記側部を構成する積層パネルの分割端部は横方向内側に突出する突出部が形成され、
前記側部を構成する積層パネルの突出部と前記床部を構成する積層パネルの端部とは、前記複合材料の外側部分が当接され、前記複合材料の当接される部分の内側に金属製のパイプが設置され、前記パイプが締結具で締結されることによって固定され、
前記側部を構成する積層パネルと前記屋根部を構成する積層パネルとは、一体的に形成されると共に、前記屋根部の中央部で左右に対称に分割して形成され、前記積層パネルの屋根部の分割端部は、垂直な分割面を形成する前記複合材料の外側部分が当接され、前記複合材料の当接される部分の内側に金属製のパイプが設置され、分割面両側の前記パイプが締結具で締結されることによって固定された
ことを特徴とする鉄道車両。 - 請求項8において、前記パイプは角パイプであることを特徴とする鉄道車両。
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JP2004189013A (ja) | 2004-07-08 |
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