JP4228438B2 - 個体識別装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば人間や動物のような個体を、該個体の画像情報に基づき識別することができる個体識別装置に関し、特に、各個体に固有な眼の画像に基づき前記個体を識別するのに好適な個体識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、個体識別装置では、例えば人間のような個体を識別するために、個体の特徴的な部分の画像が、例えばカメラにより撮影される。前記画像として、例えば眼の画像が用いられる。
【0003】
ところで、撮影された前記画像の焦点、すなわちピントが合っていないと、前記個体を誤って識別することがある。このことから、一般的に、前記個体識別装置では、撮影された前記画像に基づいて個体を識別するに先立ち、撮影された前記画像の焦点が合っているか否かが判定される。
【0004】
前記画像の焦点の判定のために、一般的に、前記画像の焦点の合っている度合が大きくなるほど前記画像内の近隣の2つの画素の輝度差が大きくなる傾向にあるという原理が利用される。
【0005】
この原理は、焦点が合っていない画像の近隣の2つの画素は境界がぼやけているのに対して、焦点が合っている画像の近隣の2つの画素は境界がはっきりしていることに基づく。
以下、前記した原理をより詳細に説明する。
図6に示されるような白い画素と黒い画素とが隣接する領域に対して、線A−A′に沿って輝度値が測定されるとき、焦点が合っていない場合の輝度値は、前記白い画素と前記黒い画素との境界付近がぼやけていることから、図7(a)に示されるように、前記境界でなだらかに変化する。
【0006】
他方、焦点が合っている場合の輝度値は、前記境界付近がはっきりしていることから、図7(b)に示されるように、前記境界で急峻に変化する。このことから、焦点が合っている場合の前記白い画素と前記黒い画素との輝度値の差は、焦点が合っていない場合のそれよりも大きくなる。
従って、前記した通り、前記画像内の近隣の2つの画素の輝度差は前記画像の焦点の合っている度合が大きくなるほど大きくなる傾向にある。
【0007】
この傾向についての前記原理を利用して、従来の前記個体識別装置では、前記画像内から選択された近隣の2つの画素からなる複数組の画素毎に、前記2つの画素の輝度差に基づく値が求められ、該各組の前記輝度差に基づく値を合計した値が所定値より大きいとき、前記画像の焦点が合っていると判定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記画像の対象である例えば眼に光の反射があると、前記画像の焦点が合っているか否かに拘わらず、前記画像の反射部分の画素の輝度値が増大する。
【0009】
従来の前記個体識別装置では、前記画像の反射部分を除いた他の部分の前記輝度差に基づく値の合計値が、例え前記所定値よりも小さいとしても、前記画像の焦点の判定は個々の画素の輝度値そのものに大きく影響されることから、前記反射部分を含む前記画像の前記輝度差に基づく値の合計値は、反射による前記反射部分の画素の輝度値の増大により、前記所定値よりも大きくなる。
【0010】
このため、従来の前記個体識別装置では、焦点の合っていない画像が焦点の合っている画像であると誤って判定されてしまうことがあることから、個体を正確に識別することができないといった問題があった。
【0011】
従って、本発明の目的は、反射により前記画像の焦点が合っているか否かが誤って判定されることを防止することにより、個体を正確に識別することができる個体識別装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の点を解決するために、次の構成を採用する。
〈構成〉
本発明は、個体を該個体の画像に基づき識別するための個体識別装置であって、画像を取得する画像取得部と、画像取得部により取得された画像内の複数の画素から、近隣の2つの画素からなる複数組の画素を選択し、該各組毎に前記2つの画素の輝度差を算出する輝度差算出部と、輝度差算出部により算出された輝度差に基づく値が第1の所定値より大きくなる組の数を計数する計数部と、計数部により計数された数が第2の所定値よりも大きいとき、画像の焦点が合っていると判定する判定部とを含むことを特徴とする。
【0013】
〈作用〉
本発明に係る個体識別装置では、前記計数部は、前記画像内の前記複数組の画素毎の前記輝度差に基づく値が、第1の所定値より大きくなる組の数を計数する。また、前記判定部は、前記計数部により計数された組の数が第2の所定値よりも大きいとき、前記画像の焦点が合っていると判定する。
【0014】
このことから、例え前記輝度差に基づく値が、反射により前記第1の所定値よりも大きくなったとしても、反射により増大した前記輝度差に基づく値は、その大きさの大小に拘わらず、前記画像の焦点の判定のために均等な値に変換されることから、前記輝度差に基づく値は等価的に取り扱われる。
【0015】
すなわち、前記画像の焦点の判定のための前記輝度差の値が均等に取り扱われることから、前記輝度差の値そのものが前記画像の焦点の判定に及ぼす影響は、従来のそれに比べて小さくなる。そのため、反射により生じる前記画像の焦点の誤判定は、従来のそれに比べて著しく低減される。
【0016】
前記輝度差に基づく値が、例えば前記画像の焦点が合っているときの通常の値に設定された第3の所定値を越えると、前記輝度差に基づく値が反射により増大したとみなすことができる。
【0017】
このことから、前記輝度差に基づく値が、例え前記第1の所定値を越えたとしても、前記第3の所定値より大きくなる組の数を前記計数部により計数させないことにより、反射が前記画像の焦点の判定に及ぼす影響を一層小さくすることができ、これにより、前記画像の焦点の誤判定を一層効果的に低減することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体例に沿って説明する。
《具体例1》
本発明に係る前記個体識別装置は、従来よく知られているように、例えば人間のような個体に固有な例えば眼の画像に基づいて個体を識別する。本発明に係る前記個体識別装置は、本具体例では、例えば金融機関で自動的に取引するための自動取引装置(以下、ATMと称す)に接続されており、ATMを利用する顧客を識別するために用いられる。
【0019】
図1は、本発明に係る個体識別装置の構成をブロック的に示す。
本発明に係る個体識別装置10は、図示の例では、前記顧客の例えば眼の画像を取得する画像取得部11と、画像取得部11により取得された前記画像の画質の良否、すなわち前記画像の焦点が合っているか否かを判定するための画質判定機構30と、画質判定機構30により焦点が合っていると判定された前記画像から特徴的な部分、すなわちアイリスデータを取り出す処理を施す画像処理部15と、個体識別装置10を制御するための制御部16と、複数の顧客のアイリスデータが予め記憶されるデータベース17と、画像処理部15により取り出された前記アイリスデータとデータベース17の各アイリスデータとをそれぞれ比較することにより前記顧客を識別するための比較部18と、比較部18により識別された顧客についての情報を前記ATMに出力するための出力部19とを備える。
【0020】
画像取得部11には、従来よく知られているように、顧客の眼の画像を撮影するためのカメラ11aと、カメラ11aの撮影対象である前記顧客の眼を照射するための照明部分11bとが設けられている。
【0021】
個体識別装置10では、画質判定機構30による前記画像の焦点の判定のために、従来よく知られているように、前記画像の焦点が合っているほど前記画像内の近隣の2つの画素の輝度差は大きくなる傾向にあるという原理が利用される。
【0022】
画質判定機構30は、図示の例では、前記画像内の複数の画素から近隣の2つの画素、すなわち互いに隣接する2つの画素からなる複数組の画素を選択し、該各組毎に前記2つの画素の輝度差を算出する輝度差算出部12と、輝度差算出部12により算出された前記各組毎の輝度差の例えば絶対値が、後述する第1の所定値(T1)以上になる組を計数する計数部13と、計数部13により計数された数が後述する第2の所定値(T2)以上になるとき、前記画像の焦点が合っていると判定する判定部14とを備える。
【0023】
図2は、画像取得部11により取得された画像内の複数の画素を概略的に示す。
画質判定機構30による画像の焦点の判定処理を、図2を用いて具体的に説明する。
【0024】
画像20は、図示の例では、(M×N)個の画素で構成されている(MおよびNは正の整数)。画像20内の各画素の位置は、それぞれ平面座標を用いて(X,Y)で表される(1≦X≦M、1≦Y≦N)。
【0025】
また、画像20内の各画素の輝度値は、それぞれG(1,1)、G(2,1)、G(3,1)、G(M−1,1)、G(M,1)…G(M−1,N)およびG(M,N)で表される。
【0026】
画質判定機構30の輝度差算出部12は、前記したように、画像20内の(M×N)個の画素から、例えばX方向で隣接する{(M−1)×N}組の2つの画素を選択し、各組毎に前記2つの画素の輝度差ΔG(=G(X+1,Y)−G(X,Y)、1≦X≦M、1≦Y≦N)を算出する。
【0027】
計数部13は、輝度差算出部12により算出された各組の輝度差の絶対値|ΔG|を、前記した第1の所定値T1との大小関係に応じて2値に変換するための重み変換部分13aと、重み変換部分13aにより変換された値を計数するための計数部分13bとを備える。
【0028】
重み変換部分13aは、前記輝度差の絶対値|ΔG|が第1の所定値T1以上であるとき、前記輝度差の絶対値|ΔG|を、前記絶対値|ΔG|の大きさの大小に拘わらず、画像20の焦点の判定のために均等な値、例えば「1」に変換する。計数部分13bは、重み変換部分13aにより変換された均等な値「1」を総計した計数値INDEXを計数する。
【0029】
判定部14は、計数部13により計数された計数値INDEXが前記した第2の所定値T2以上であるとき、画像20の焦点、すなわちピントが合っていると判定する。
【0030】
判定部14によりピントが合っていると判定された画像20は、従来よく知られているように、画像処理部15によりアイリスデータが取り出され、この取り出されたアイリスデータは、比較部18によりデータベース17の各アイリスデータとそれぞれ比較される。比較部18による両アイリスデータの比較により、顧客が識別されると、従来よく知られているように、識別された顧客についての情報が、出力部19によりATMに出力される。
【0031】
他方、計数値INDEXが第2の所定値T2よりも小さいとき、判定部14は、画像20の焦点、すなわちピントがぼけていると判定する。判定部14により画像20のピントがぼけていると判定されると、同一の被写体の画像が、従来におけると同様、望ましくは後述するように撮影条件を変えて、画像取得部11のカメラ11aにより撮り直される。
【0032】
図3は、本発明に特有な画質判定機構30による前記画質判定処理の一連の処理を示す。
画質判定機構30による前記画質判定処理を、図3に沿ってより具体的に説明する。
【0033】
具体例1の個体識別装置10では、従来よく知られているように、画像取得部11のカメラ11aにより撮影された画像20の画質が、本発明に特有な画質判定機構30により判定される。
【0034】
画質判定機構30による前記画質判定処理が開始されると、輝度差算出部12により画像20内の近隣の画素の輝度差を算出するために、図2に示される画像20内の複数の画素のうち、座標(1,1)で表される画素が着目される(X=1、Y=1)。また、画像20の焦点が合っている度合を表す前記した計数値INDEX(以下、合焦度INDEXと称す)の初期値として、「0」が設定される(ステップS101)。
【0035】
次に、着目した画素(X,Y)と該画素(X,Y)に隣接する画素(X+1,Y)との輝度差の絶対値|ΔG|が、輝度差算出部12により、次式(1)を用いて算出される(ステップS102)。
|ΔG|=|G(X+1,Y)−G(X,Y)| …(1)
【0036】
ステップS102で前記輝度差の絶対値|ΔG|が算出されると、計数部13の重み変換部分13aにより、前記輝度差の絶対値|ΔG|が第1の所定値T1以上であるか否かが判定される(ステップS103)。
【0037】
ステップS103で前記輝度差の絶対値|ΔG|が第1の所定値T1以上であると判定されると、重み変換部分13aにより、前記輝度差の絶対値|ΔG|は、画像20の焦点の判定のために均等な値「1」に変換され、変換された値「1」は、計数部分13bにより、前記した合焦度INDEXに加算される(ステップS104)。
【0038】
他方、ステップS103で前記輝度差の絶対値|ΔG|が第1の所定値T1より小さいと判定されると、輝度差算出部12により、着目した画素のX座標が(M−1)に等しいか否か、すなわち画像20の1行分の画素について前記絶対値|ΔG|についての判定が終了したか否かが判定される(ステップS105)。
【0039】
重み変換部分13aによる前記絶対値|ΔG|の判定は、画像20の1行毎に行われ、1行分の画素について前記判定が終了すると、次の行の画素について順次判定されることにより、画像20内の例えば全ての隣接する2つの画素について前記判定が行われる。
【0040】
ステップS105で着目した画素のX座標が(M−1)に等しくないと判定されると、輝度差算出部12により、着目する画素のX座標が1だけ加算され(ステップS106)、ステップS102に戻る。
【0041】
他方、ステップS105で着目した画素のX座標が(M−1)に等しいと判定されると、輝度差算出部12により、着目した画素のY座標がNに等しいか否か、すなわち画像20の全画素について前記絶対値|ΔG|の判定処理が終了したか否かが判定される(ステップS107)。
【0042】
ステップS107で前記Y座標がNに等しくないと判定されると、輝度差算出部12により、着目する画素のX座標は「1」に設定され、着目する画素のY座標が1だけ加算されて(ステップS108)、ステップS102に戻る。
【0043】
他方、ステップS107で着目した画素のY座標がNに等しいと判定されると、判定部14により、合焦度INDEXが第2の所定値T2以上であるか否かが判定される(ステップS109)。
【0044】
ステップS109で合焦度INDEXが第2の所定値T2以上であると判定されると、画像20の焦点は合っていると判定され(ステップS110)、画質判定機構30による前記画質判定処理は終了する。
【0045】
他方、ステップS109で合焦度INDEXが第2の所定値T2より小さいと判定されると、画像20の焦点はぼけていると判定され(ステップS111)、前記画質判定処理は終了する。該画質判定処理の終了後、従来よく知られているように、必要に応じて撮影条件を変えて、同一の被写体の画像が撮り直される。
【0046】
従来の個体識別装置では、互いに異なる2つの画素の輝度差の例えば絶対値|ΔG|を本具体例のように2乗した合計値が所定値を越えるか否かにより、画像20の焦点が合っているか否かを判定していた。
【0047】
これに対して、本発明に係る個体識別装置10では、例え輝度差の絶対値|ΔG|が第1の所定値T1よりも幾ら大きくなったとしても、計数部13の重み変換部分13aにより、画像20の焦点の判定ための合焦度INDEXは、均等な値、例えば「1」だけ加算される。
【0048】
このことから、画像20内に反射が生じることにより画像20内の画素の輝度値が部分的に増大したとしても、計数部13の重み変換部分13aにより、画像20の焦点の判定のための前記輝度差の値ΔGは均等に取り扱われることから、前記輝度差の値ΔGそのものが画像20の焦点の判定に及ぼす影響は、従来のそれに比べて小さくなる
【0049】
従って、本発明に係る個体識別装置10では、前記したように、例え輝度差の絶対値|ΔG|が反射により第1の所定値T1以上になったとしても、反射により増大した前記絶対値|ΔG|は、その大きさの大小に拘わらず、均等な値「1」に変換されることから、輝度差の絶対値|ΔG|は、画像20の焦点の判定のために等価的に取り扱われる。そのため、反射により生じる画像20の焦点の誤判定は、従来のそれに比べて著しく低減される。
【0050】
《具体例2》
具体例2の個体識別装置10は、前記輝度差の絶対値|ΔG|が反射でしか生じ得ない程大きく増大するとき、この増大した絶対値|ΔG|に対応して計数されるべき値、例えば「1」を計数部13による計数から排除し、これにより、反射による画像20の焦点の誤判定を確実に防止する点で、具体例1の個体識別装置10と異なる。
【0051】
具体例2の個体識別装置10では、輝度差算出部12により算出された前記輝度差の絶対値|ΔG|に対応する変換値のうち、反射による前記絶対値|ΔG|の増大に対応する変換値の計数を排除するために、例えば、前記輝度差の絶対値|ΔG|が第1の所定値T1以上になる組の数を計数する計数部13に代えて、前記輝度差の絶対値|ΔG|が第1の所定値T1以上になり、かつ第3の所定値T3以下になる組の数を計数する計数部13が設けられている。第3の所定値T3は、例えば、画像20の焦点が合っているときの前記輝度差の絶対値|ΔG|の通常の値に設定されている。
【0052】
具体例2の個体識別装置10では、計数部13の重み変換部分13aは、前記輝度差の絶対値|ΔG|が第3の所定値T3を越えていると判定すると、前記輝度差の絶対値|ΔG|は反射により増大したとみなし、このとき、重み変換部分13aは、この増大した前記輝度差の絶対値|ΔG|に対応する変換値を計数部13に送出しない。
【0053】
従って、具体例2の個体識別装置10によれば、前記輝度差の絶対値|ΔG|が反射により増大したとしても、反射による前記絶対値|ΔG|の増大に対応した変換値の計数は排除されることから、反射が画像20の焦点の判定に及ぼす影響は排除される。これにより、反射による画像20の焦点の誤判定を、具体例1の個体識別装置10よりも効果的に低減することができる。
【0054】
《具体例3》
具体例3の個体識別装置10は、画像の焦点を調整するためにカメラ11aに可動的に設けられた可動レンズを移動させるためのモータ部分11cと、モータ部分11cの駆動を制御するためのモータ制御部分11dとを備える焦点自動調節機構が組み込まれた例である。
【0055】
前記焦点自動調節機構は、図4に示されるように、カメラ11aの前記可動レンズと被写体との間の被写体間距離Lを、画像の焦点が合っているとみなすことができる範囲(L1≦L≦L2)に近づけるべく、モータ制御部分11dによるモータ部分11cの駆動により、前記可動レンズを、前記被写体から遠ざかる方向あるいは前記被写体に近づく方向に移動させる。
【0056】
図5は、具体例3の個体識別装置10による画質判定処理の一連の処理を示す。
具体例3の個体識別装置10では、具体例1の個体識別装置10と同様に、画像取得部11のカメラ11aにより撮影された画像20の焦点が合っているか否かを、本発明に特有な画質判定機構30により判定する。
【0057】
具体例3の個体識別装置10による前記画質判定処理に特有な処理、すなわち前記焦点自動調節機構を用いて画像の焦点のぼけを改善するための図示のステップS301、ステップS312、ステップS313、ステップS314およびステップS315の処理を説明する。
【0058】
カメラ11aにより被写体の画像が最初に撮影されると、撮影回数nは、例えば「1」に設定され、また、後述する合焦度の初期値INDEX(0)は、例えば「0」に設定される(ステップS301)。
【0059】
前記最初に撮影された画像内の複数の画素の輝度値を用いて、前記最初に撮影された画像の合焦度INDEX(1)を求めるために、具体例1と同様に、合焦度を求めるためのステップS302〜ステップS309の処理が実行される。
【0060】
ステップS310で、判定部14により、前記最初に撮影された画像の合焦度INDEX(1)が第2の所定値T2以上、すなわち前記最初に撮影された画像の焦点が合っていると判定されると、具体例1の個体識別装置10と同様に、画質判定機構30による前記画質判定処理を終了する。
【0061】
ステップS310で、判定部14により、前記最初に撮影された画像の合焦度INDEX(1)が第2の所定値T2よりも小さい、すなわち前記最初に撮影された画像の焦点がぼけていると判定されると、モータ制御部分11dにより、前記最初に撮影された画像の合焦度INDEX(1)が、前記合焦度の初期値INDEX(0)以上であるか否かが判定される(ステップS312)。
【0062】
ところで、合焦度INDEX(n)は、被写体間距離Lと図4に示されるような関係があり、モータ制御部分11dは、合焦度が高くなるようにカメラ11aの前記可動レンズを移動させる。詳しくは、前記可動レンズをある方向に移動させた場合に移動後の合焦度が移動前の合焦度よりも上昇していれば、次回も前記可動レンズを同じ方向に移動させ、移動後の合焦度が移動前の合焦度よりも下降していれば、次回は前記可動レンズを反対方向に移動させる。
【0063】
すなわち、モータ制御部分11dは、ステップS312で合焦度INDEX(n)が合焦度INDEX(n−1)以上であるとき、前記可動レンズを前回と同じ方向に移動させ、合焦度INDEX(n)が合焦度INDEX(n−1)よりも小さいとき、前記可動レンズを前回と反対方向に移動させる。なお、前記可動レンズがモータ制御部分11dにより1回に移動される距離は、一般的に、同じ方向に移動させるときは前回と同じ距離に設定され、反対方向に移動させるときは前回の半分の距離に設定される。
【0064】
ところで、前回の合焦度INDEX(0)が「0」である場合、ステップS312で、合焦度INDEX(1)は前回の合焦度INDEX(0)よりも大きくなるために、前記可動レンズを前回と同じ方向に移動することになるが、この場合、前記可動レンズは前回移動されていないことから、前記可動レンズの今回の移動方向を確定することができない。
【0065】
このことから、合焦度INDEX(0)が「0」である場合に限って、前記可動レンズの今回の移動方向が別途定められるものとする。例えば、前記可動レンズを前記被写体に近づける方向または遠ざける方向に何れかに移動させて、移動後の合焦度と移動前の合焦度とを比較することにより、今回の前記可動レンズの移動方向を定めるものとする。なお、本具体例では、前回の合焦度INDEX(0)が「0」である場合、前記可動レンズは前記被写体から遠ざかる方向に移動されるように設定されている(ステップS313)。
【0066】
ステップS313で、被写体間距離Lが移動されると、この移動された被写体間距離Lの位置で同一の被写体の画像が撮り直される(▲1▼)。このとき、撮影回数nは1だけ加算され(ステップS315)、ステップS302に戻る。
【0067】
ステップS302に戻ると、前記撮り直された画像内の複数の画素の輝度値を用いて、前記したと同様に、n回目(nは2以上の整数)に撮影された画像の合焦度INDEX(n)を求めるためのステップS303〜ステップS309の処理が実行される。
【0068】
ステップS310で、前記したと同様に、判定部14により、前記n回目に撮影された画像の合焦度INDEX(n)が第2の所定値T2以上、すなわち前記n回目に撮影された画像の焦点が合っていると判定されると、画質判定機構30による前記画質判定処理を終了する。
【0069】
ステップS310で、前記したと同様に、判定部14により、前記n回目に撮影された画像の合焦度INDEX(n)が第2の所定値T2よりも小さい、すなわち前記n回目に撮影された画像の焦点がぼけていると判定されると、モータ制御部分11dにより、前記n回目に撮影された画像の合焦度INDEX(n)が、(n−1)回目に撮影された画像の合焦度INDEX(n−1)以上であるか否かが判定される(ステップS312)。
【0070】
前記n回目に撮影された画像の合焦度INDEX(n)が、前記(n−1)回目に撮影された画像の合焦度INDEX(n−1)以上であるとき、前記n回目の撮影のために前記可動レンズが移動された方向は、画像の焦点のぼけが改善される方向に一致していることから、モータ制御部分11dは、カメラ11aの前記可動レンズを引き続きステップS313と同一方向に移動させるべく、モータ部分11cを駆動する。これより、被写体間距離Lは、焦点が合っている範囲(L1≦L≦L2)に一層近づく(ステップS313)。
【0071】
他方、前記n回目に撮影された画像の合焦度INDEX(n)が、前記(n−1)回目に撮影された合焦度INDEX(n−1)よりも小さいとき、前記n回目の撮影のために前記可動レンズが移動された方向は、画像の焦点のぼけが改善される方向と逆であることから、モータ制御部分11dは、カメラ11aの前記可動レンズをステップS313と逆方向に移動すべく、モータ部分11cを駆動する。これにより、被写体間距離Lは、焦点が合っている前記範囲に近づく(ステップS314)。
【0072】
ステップS313あるいはステップS314で、被写体間距離Lが画像の焦点のぼけが改善される方向に調整されると、前記したと同様に、画像取得部11のカメラ11aにより、同一の被写体の画像が、前記調整された被写体間距離Lの位置で撮り直される(▲1▼)。画像が撮り直されると、記号nは1加算され(ステップS315)、ステップS302に戻る。
【0073】
ステップS302に戻ると、撮り直された画像内の複数の画素の輝度値を用いて、前記したと同様に、n回目に撮影された画像の合焦度INDEX(n)を求めるための図示のステップS303〜ステップS309の処理が実行される。
【0074】
ステップS310で、前記n回目に撮影された前記画像の合焦度INDEX(n)が第2の所定値T2以上である、すなわち前記n回目に撮影された画像の焦点が合っていると判定されるまで、前記したと同様に、被写体間距離Lを調整する処理、画像を撮り直すための処理、画像の合焦度を求めるための処理および画像の焦点の判定処理が順次繰り返される。
【0075】
従って、具体例3の個体識別装置10によれば、前記したように、画像取得部11のカメラ11aにより撮影された画像の焦点がぼけていると判定されることにより同一の被写体の画像が撮り直されるとき、カメラ11aの前記可動レンズは、モータ制御部分11dによるモータ部分11cの駆動により、画像の焦点が合う方向に自動的に移動されることから、被写体間距離Lを人為的に調整する手間を省くことができる。
【0076】
【発明の効果】
本発明に係る前記個体識別装置では、前記したように、画像の焦点の判定のための輝度差の値が均等に取り扱われることにより、前記輝度差の値そのものが前記画像の焦点の判定に及ぼす影響が従来のそれに比較して小さくなることから、反射により生じる前記画像の焦点の誤判定は防止される。
【0077】
従って、本発明に係る前記個体識別装置によれば、画像の焦点が合っているか否かが従来の個体識別装置よりも正確に判定され、これにより、個体を比較的正確に識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る個体識別装置の構成を示すブロック図である。
【図2】画像内の複数の画素を示す概略図である。
【図3】具体例1の個体識別装置による画質判定処理を示すフローチャートである。
【図4】合焦度と被写体間距離との関係を示す説明図である。
【図5】具体例3の個体識別装置による画質判定処理を示すフローチャートである。
【図6】白い画素と黒い画素とが隣接する領域を示す図である。
【図7】図6に示される線A−A′に沿った輝度値の変化を示す図である。
【符号の説明】
10 個体識別装置
11 画像取得部
12 輝度差算出部
13 計数部
13a 重み変換部分
13b 計数部分
14 判定部
15 画像処理部
16 制御部
17 データベース
18 比較部
19 出力部
30 画質判定機構

Claims (2)

  1. 個体を該個体の画像に基づき識別するための個体識別装置であって、
    前記画像を取得する画像取得部と、
    前記画像取得部により取得された前記画像内の複数の画素から、近隣の2つの画素からなる複数組の画素を選択し、該各組毎に前記2つの画素の輝度差を算出する輝度差算出部と、
    前記輝度差算出部により算出された前記輝度差に基づく値が、第1の所定値より大きくなる組の数を計数する計数部と、
    前記計数部により計数された数が第2の所定値よりも大きいとき、前記画像の焦点が合っていると判定する判定部とを含むことを特徴とする個体識別装置。
  2. 前記計数部は、前記輝度差に基づく値が、第1の所定値より大きく、かつ第3の所定値より小さくなる組の数を計数することを特徴とする請求項1記載の個体識別装置。
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