JP4226786B2 - パケット無線ネットワークにおける移動ステーションの識別 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、一般に、パケット無線ネットワークに係り、より詳細には、パケット無線ネットワークにおいて移動をサポートすることに係る。
【0002】
【背景技術】
汎用パケット無線サービスGPRSは、GSMシステムにおける新規なサービスであり、ETSI(ヨーロピアンテレコミュニケーションスタンダードインスティテュート)においてGSMフェーズ2+の規格化作業の1つの目的となっている。GPRSのオペレーション環境は、GPRSバックボーンネットワークにより相互接続された1つ以上のサブネットワークサービスエリアを備えている。サブネットワークは、多数のパケットデータサービスノードSNを備え、これは本明細書においてサービスGPRSサポートノードSGSNと称されるもので、その各々は、GSM移動通信ネットワーク(通常は、ベースステーションシステム)に接続され、多数のベースステーション即ちセルを経て移動データターミナル用のパケットサービスを提供することができる。中間の移動通信ネットワークは、サポートノードと移動データターミナルとの間にパケット交換データ送信を与える。異なるサブネットワークは、次いで、GPRSゲートウェイサポートノードGGSNを経て、外部データネットワーク、例えば、公衆交換データネットワークPSPDNに接続される。従って、GPRSサービスは、GSMネットワークがアクセスネットワークとして機能するときに移動データターミナルと外部データターミナルとの間でパケットデータ送信を行うことができる。
【0003】
図1Aは、GSMシステムにおいて実施されるGPRSパケット無線ネットワークを示す。GSMシステムの基本的な構造は、ベースステーションシステムBSS及びネットワークサブシステムNSSの2つの要素を備えている。BSSと移動ステーションMSは、無線リンクを経て通信する。ベースステーションシステムBSSでは、各セルがベースステーションBTSによりサービスされる。多数のベースステーションがベースステーションコントローラBSCに接続され、このコントローラは、BTSにより使用される無線周波数及びチャンネルを制御する。ベースステーションコントローラBSCは、移動サービス交換センターMSCに接続される。GSMシステムの詳細については、ETSI/GSM推奨勧告、及び「移動通信用のGSMシステム(The GSM System for Mobile Communications)」、M.モーリ及びM.ポーテット、パライゼウ、フランス、1992年、ISBN:2−957190−07−7を参照されたい。
【0004】
図1に示すシステムでは、GSMネットワークに接続されたGPRSシステムは、1つのGPRSネットワークを備え、これは、次いで、2つのサービスGPRSサポートノード(SGSN)及び1つのGPRSゲートウェイサポートノード(GGSN)を備えている。異なるサポートノードSGSN及びGGSNは、イントラオペレータバックボーンネットワークにより相互接続される。GPRSネットワークでは、いかなる数のサポートノード及びゲートウェイサポートノードがあってもよい。
【0005】
サービスGPRSサポートノードSGSNは、移動ステーションMSにサービスするノードである。各サポートノードSGSNは、セルラーパケット無線ネットワークにおいて1つ以上のセルのエリア内でパケットデータサービスを制御し、それ故、各サポートノードSGSNは、GSMシステムのあるローカル要素に接続される(Gbインターフェイスを経て)。この接続は、通常、ベースステーションシステムBSSに対して確立され、即ちベースステーションコントローラBSC又はベースステーションBTSに対して確立される。セルに位置する移動ステーションMSは、無線インターフェイスを経てベースステーションBTSと通信すると共に、移動通信ネットワークを通してセルが属するサービスエリアのサポートノードSGSNとも通信する。原理的には、サポートノードSGSNと移動ステーションMSとの間の移動通信ネットワークは、それら2つの間にパケットしか中継しない。これを実現するために、移動通信ネットワークは、移動ステーションMSとサービスサポートノードSGSNとの間にデータパケットのパケット交換送信を与える。移動通信ネットワークは、移動ステーションMSとサポートノードSGSNとの間に物理的接続しか与えず、従って、その正確な機能及び構造は、本発明にとって重要ではないことに注意されたい。又、SGSNには、移動通信ネットワークのビジター位置レジスタVLR及び/又は移動サービス交換センターへのシグナリングインターフェイスGs(例えば、SS7シグナリング接続)も与えられる。SGSNは、MSC/VLRに位置情報を送信することができ及び/又はMSC/VLRからGPRS加入者をページングするための要求を受信することができる。
【0006】
MSがGPRSネットワークにアタッチするとき、即ちGPRSアタッチ手順においては、SGSNが、例えば、MSの移動及びセキュリティに関連した情報を含む移動管理(MM)コンテクストを形成する。PDPアクチベーション手順については、SGSNは、PDP(パケットデータプロトコル)コンテクストを形成し、これは、GPRS加入者が使用するGGSNを伴うGPRSネットワーク内でルート指定の目的に使用される。
【0007】
GPRSゲートウェイサポートノードGGSNは、オペレータのGPRSネットワークを他のオペレータのGPRSシステムに接続すると共に、インターオペレータバックボーンネットワーク、IPネットワーク(インターネット)又はX.25ネットワークのようなデータネットワーク11−12に接続する。GGSNは、GPRS加入者のPDPアドレス及びルート情報、即ちSGSNアドレスを含む。ルート情報は、データネットワーク11から、MSの現在交換ポイント即ちサービスSGSNへプロトコルデータユニットPDUをトンネル送信するのに使用される。SGSN及びGGSNノードの機能は、1つの物理的ノードに一体化することができる。
【0008】
GSMネットワークのホーム位置レジスタHLRは、GPRS加入者データ及びルート情報を含み、そして加入者のIMSIを一対以上のPDP形式及びPDPアドレスへとマップする。又、HLRは、各対のPDP形式及びPDPアドレスを1つ以上のGGSNへとマップする。SGSNは、HLRへのGrインターフェイス(直接的なシグナリング接続、又は内部バックボーンネットワーク13を経ての接続)を有する。ローミングするMSのHLRは、サービスSGSNとは異なる移動通信ネットワークにある。
【0009】
オペレータのSGSN及びGGSN装置を相互接続するイントラオペレータバックボーンネットワーク13は、例えば、IPネットワークのようなローカルネットワークにより実施することができる。又、オペレータのGPRSネットワークは、イントラオペレータバックボーンネットワークを伴わずに、例えば、1つのコンピュータに全ての特徴を与えることによっても実施できることに注意されたい。
インターオペレータバックボーンネットワークは、異なるオペレータのゲートウェイサポートノードGGSNを互いに通信できるようにするネットワークである。
【0010】
図1Bは、MSとSGSNとの間のシグナリングレベルのプロトコル層を示す。GPRSシステムでは、送信レベル及びシグナリングレベルとして知られている積層プロトコル構造が、ユーザ情報及びシグナリングを送信するために定義されている。送信レベルは、ユーザ情報の送信を与える積層プロトコル構造を、それに関連したデータ送信の制御手順(例えば、流れ制御、エラー検出、エラー修正及びエラー回復)と共に有している。シグナリングレベルは、送信レベルのファンクションを制御及びサポートし、例えば、GPRSネットワークへのアクセス(アタッチ及びデタッチ)を制御しそして確立されたネットワーク接続のルート経路を制御してユーザの移動をサポートするのに使用されるプロトコルで構成される。送信レベルのプロトコル層は、プロトコル層SNDCPまでは図2の場合と同じであり、それより上には、MSとGGSNとの間にGPRSバックボーンネットワークのプロトコル(例えば、インターネットプロトコルIP)がある(プロトコルL3MMではなくて)。図1Bに示されたプロトコル層は、次の通りである。
【0011】
− 層3移動管理(L3MM):このプロトコルは、移動管理の機能、例えばGPRSアタッチ、GPRSデタッチ、セキュリティ、ルートエリア更新、位置エリア更新、PDPコンテクストのアクチベーション、及びPDPコンテクストのデアクチベーションをサポートする。
− サブネットワーク従属収斂プロトコル(SNDCP)は、MSとSGSNとの間のネットワーク層のプロトコルデータユニット(N−PDU)の送信をサポートする。SNDCP層は、例えば、N−PDUの暗号化及び圧縮をマネージする。
− 論理的リンク制御(LLC):この層は、非常に信頼性のある論理的リンクである。LLCは、以下に述べる無線インターフェイスプロトコルとは独立している。
【0012】
− LLCリレー:このファンクションは、LLCプロトコルデータユニット(PDU)をMS−BSSインターフェイス(Um)とBSS−SGSNインターフェイス(Gb)との間で中継する。
− ベースステーションサブシステムGPRSプロトコル(BSSGP):この層は、ルート情報及びQoSに関連した情報をBSSとSGSSとの間に送信する。
− Gbインターフェイスを経て使用されるフレームリレー。多数の加入者のLLC PDUがマルチプレクスされるところの半永久的接続がSGSNとBSSとの間に確立される。
【0013】
− 無線リンク制御(RLC):この層は、無線解決策とは独立した無線リンクを与える。
− 媒体アクセス制御(MAC):これは、無線チャンネルに関連したアクセスシグナリング(要求及び許可)と、物理的GSMチャンネルへのLLCフレームのマッピングとを制御する。
【0014】
本発明に関しては、最も関心のあるプロトコル層は、LCC及びL3MMである。LLC層のファンクションは、次のように説明できる。LLC層は、基準アーキテクチャーにおいてRLC層より上で機能し、そしてMSとそのサービスSGSNとの間に論理的リンクを確立する。LCCのファンクションについては、最も重要な要求は、LCCフレーム中継を確実に管理し、そしてポイント対ポイント及びポイント対マルチポイントアドレッシングをサポートすることである。
【0015】
論理的リンク層のサービスアクセスポイント(SAP)とは、LLC層が層3プロトコル(図1BのSNDCP層)に対するサービスを提供するポイントである。LLC層のリンクは、各LLCフレームのアドレスフィールドにおいて送信されるデータリンク接続識別子(DLCI)で識別される。DLCIは、2つの要素、即ちサービスアクセスポイント識別子(SAPI)及び一時的な論理的リンク認識TLLIで構成される。TLLIのより一般的な表現が必要とされるときには、「一時的認識」という用語が使用される。
【0016】
ユーザがGPRSネットワークにアタッチするときには、MSとSGSNとの間に論理的リンクが確立される。従って、MSが進行中のコールを有すると言うことができる。この論理的リンクは、MSとSGSNとの間にTLLI識別子で指示されたルートを有する。従って、TLLIは、ある論理的リンク及びIMSIに対してSGSNが割り当てる一時的な識別子である。SGSNは、TLLIを論理的リンクの確立に関連してMSへ送信し、そしてこれは、その論理的リンクを経てその後にシグナリング及びデータを送信する際に識別子として使用される。
【0017】
論理的リンクを経てのデータ送信は、以下に述べるように実施される。MSへ又はMSから送信されるべきデータは、SNDCPファンクションで進められ、そしてLLC層へ送信される。LLC層は、LLCフレームの情報フィールドにデータを挿入する。フレームのアドレスフィールドは、例えば、TLLIを含む。LLC層は、データをRLCに中継し、RLCは、不必要な情報を削除し、そしてデータを、MACに適合する形態にセグメント化する。MAC層は、無線リソースプロセスをアクチベートし、送信のための無線トラフィック経路を得る。無線トラフィック経路の反対側におけるそれに対応するMACユニットは、データを受信し、そしてそれをLLC層へとアップ方向に中継する。最終的に、データは、LLC層からSNDCPへと送信され、そこで、ユーザデータが完全に回復されそして次のプロトコル層へ中継される。
【0018】
GPRS加入者の移動管理(MM)についてはMSの3つの異なるMM状態が典型的であり、即ちアイドル状態、スタンバイ状態、及びレディ状態である。各状態は、MS及びSGSNに割り当てられたある機能及び情報レベルを表す。これら状態に関連した情報セット(MMコンテクストと称する)は、SGSN及びMSに記憶される。SGSNのコンテクストは、加入者データ、例えば、加入者のIMSI、TLLI、位置及びルート情報等を含む。
【0019】
スタンバイ及びレディ状態においては、MSがGPRSネットワークにアタッチされる。GPRSネットワークでは、動的なMMコンテクストがMSに対して形成され、そして論理的リンクLLC(論理的リンク制御)がプロトコル層においてMSとSGSNとの間に確立される。レディ状態は、MSがユーザデータを送信及び受信することのできる実際のデータ送信状態である。MSは、GPRSネットワークがMSをページングするか又はMSがデータ送信又はシグナリングを開始するときにスタンバイ状態からレディ状態へ切り換わる。MSは、たとえユーザデータが送信されなくても又はシグナリングが実行されなくても、レディ状態に留まる(タイマーでセットされた時間中)。
【0020】
スタンバイ及びレディ状態においては、MSは、1つ以上のPDP(パケットデータプロトコル)コンテクストも有し、これは、MMコンテクストに関連してサービスSGSNに記憶される。PDPコンテクストは、異なるデータ送信パラメータ、例えば、PDP形式(例えば、X.25又はIP)、PDPアドレス(例えば、X.121アドレス)、サービスクオリティQoS、及びNSAPIを定義する。MSは、PDPコンテクストを特定のメッセージ「PDPコンテクストアクチベート要求」でアクチベートし、これは、TLLI、PDP形式、PDPアドレス、要求されたQoS及びNSAPIに関する情報を与える。MSが新たなSGSNのエリアへローミングするときには、新たなSGSNが古いSGSNからMM及びPDPコンテクストを要求する。
【0021】
移動管理については、論理的なルートエリアがGPRSネットワークに対して定義されている。ルートエリア(RA)は、オペレータにより定義されたエリアで、1つ以上のセルで構成される。通常、1つのSGSNが多数のルートエリアにサービスする。ルートエリアは、スタンバイ状態においてMSの位置を決定するのに使用される。MSの位置が特定のセルに関して分からない場合には、1つのルートエリアRA内のGPRSページでシグナリングがスタートする。換言すれば、ページングエリアは、通常、GPRSシステムのルートエリアでもあり、そして現在GSMシステムの位置エリアでもある。
【0022】
MSは、パケット交換論理的リンクの移動をサポートするためにルートエリア更新手順を実行する。レディ状態では、MSは、新たなセルが選択されるか、ルートエリアが変更されるか、又は繰り返しルートエリアの更新タイマーが時間切れしたときにこの手順を開始する。無線ネットワーク(PLMN)は、充分な量のシステム情報をMSに送信し、新たなセル又は新たなルートエリアRAに入るときを検出すると共に、繰り返しルートエリア更新を実行すべきときを決定できるように構成される。MSは、そのMMコンテクストに記憶されたセル認識(セルID)を、ネットワークから受信されるセル認識と繰り返し比較することにより、新たなセルに入ったことを検出する。対応的に、MSは、そのMMコンテクストに記憶されたルートエリア識別子を、ネットワークから受信されるルートエリア識別子と比較することにより、新たなルートエリアRAに入ったことを検出する。MSは、新たなセルを選択するときに、セル認識及びルートエリアをそのMMコンテクストに記憶する。
【0023】
MM及びPDPコンテクストを形成及び更新しそして論理的リンクを確立するための上述した全ての手順(例えば、アタッチ、デタッチ、ルートエリア更新、及びPDPコンテクストのアクチベーション/デアクチベーション)は、MSによりアクチベートされる手順である。しかしながら、ルートエリア更新に関しては、MSは、セルによりブロードキャストされたルートエリア情報に基づいて、新たなセルにサービスするSGSNが、古いセルにサービスしたSGSNと同じであるかどうかを結論できない状態で新たなルートエリアへの更新を実行する。MSにより更新メッセージにおいて送信される古いルートエリア情報に基づいて、新たなSGSNは、ルートエリア更新が2つのSGSNノード間で進行中であることを検出し、そして古いSGSNへの必要な質問をアクチベートして、新たなSGSNに対するMSの新たなMM及びPDPコンテクストを形成する。SGSNが切り換わっているので、MSと新たなSGSNとの間に論理的リンクが再確立されねばならない。
【0024】
元々ETSI推奨勧告GSM03.60(バージョン6.0.0)の図17である図2は、公知のアタッチ手順を(主として)示すシグナリング図である。移動ステーションの先のサポートノードSGSN及び移動交換センターMSC/VLRを「古い」と称し、そして現在のものを「新たな」と称する。ステップ2−1では、MSが「アタッチ要求」を送信する。ステップ2−2ないし2−5は、本発明を理解する上で必要ないので、ここでは説明しない。ステップ2−6aでは、新たなノードSGSN2が「位置更新」メッセージをHLRへ送信し、HLRは、ステップ2−6bにおいて、「位置キャンセル」を古いSGSN1へ送信する。ステップ2−6cでは、古いSGSN1が確認(=Ack)を行う。ステップ2−6dでは、新たなSGSN2が「加入者データ挿入」メッセージにおいて加入者のデータを受信し、そしてステップ2−6eにおいて確認を行う。ステップ2−6fでは、新たなSGSN2が、ステップ2−6aで送られた位置更新に対する確認をHLRから受信する。
【0025】
ステップ2−7aでは、新たなSGSN2が「位置更新要求」を新たなMSC/VLRへ送信する。ステップ2−7bないし2−7gは、ステップ2−6aないし2−6fに対応する。ステップ2−7hでは、新たなSGSN2が、ステップ2−7aで送られた位置更新に対する確認を新たなMSCから受信する。ステップ2−8では、新たなSGSN2が、ステップ2−1で送信された「アタッチ要求」が受け入れられたことをMSに報告する。残りのステップは、本発明には関与せず、ここでは説明しない。
【0026】
元々ETSI推奨勧告GSM03.60(バージョン6.0.0)の図26である図3は、公知のルートエリア更新手順を(主として)示すシグナリング図である。インターSGSNルートエリア更新手順では、サービスSGSNが変更され、そしてMSにその変更を通知して、MSが論理的リンクを変更するためのローカル手順又はネットワーク手順を開始できるようにしなければならない。以下の説明では、参照番号は、図3に示すメッセージ又は事象を指す。
【0027】
3−1.MSは、ルートエリア更新要求を新たなSGSN2へ送信する。このメッセージは、一時的な論理的リンク認識TLLIと、新たなセルのセル認識Cell_idと、古いルートエリアのルートエリア識別子RA_idと、新たなルートエリアのルートエリア識別子RA_idとを含む。無線インターフェイスにおいて負荷を減少すべき場合には、ベースステーションシステムBSSにおいてセル認識Cell_idが追加されない。
3−2.新たなSGSN2は、古いルートエリアが、古いノードSGSN1と称される別のSGSNに属することを検出する。その結果、新たなSGSN2は、古いSGSN1から当該MSのMM及びPDPコンテクストを要求する。全てのコンテクストを同時に要求することもできるし、又はMMコンテクスト及び各PDPコンテクストを異なるメッセージにおいて要求することもできる。要求は、少なくとも、古いルートエリアのルートエリア識別子RA_idと、TLLIとを含む。古いSGSN1は、その応答において、MMコンテクスト、PDPコンテクスト、及びおそらくは、許可パラメータトリプレットを送信する。MSが古いSGSN1において確認されない場合には、古いSGSN1は、適当なエラーメッセージで応答する。古いSGSN1は、古いMMコンテクストが削除されるまで新たなSGSNアドレスを記憶し、古いSGSN1から新たなSGSN2へデータパケットを中継できるようにする。
【0028】
3−3.新たなSGSN2は、例えば、新たなSGSNアドレスを含む「PDPコンテクスト変更要求」メッセージを関連GGSNへ送信する。GGSNは、それらのPDPコンテクストフィールドを更新し、そしてその応答において「PDPコンテクスト変更応答」メッセージを送信する。
3−4.新たなSGSN2は、新たなSGSNアドレス及びIMSIを含む「位置更新」メッセージを送信することにより、SGSNの変更をHLRに通知する。
3−5.HLRは、IMSIを含む「位置キャンセル」メッセージを送信することにより古いSGSN1からMMコンテクストを削除する。古いSGSN1は、MM及びPDPコンテクストを削除し、そして「位置更新Ack」メッセージを送信することによりそれを確認する。
【0029】
3−6.HLRは、IMSI及びGPRS加入者データを含む「加入者データ挿入」メッセージを新たなSGSN2へ送信する。新たなSGSN2は、「加入者データ挿入Ack」メッセージを挿入することによりそれを確認する。
3−7.HLRは、「位置更新Ack」メッセージをSGSNに送信することにより位置更新を確認する。
3−8.加入者がGSM加入者(IMSIアタッチされた)でもある場合には、SGSNとVLRとの関連性を更新しなければならない。VLRアドレスは、RA情報から推定される。新たなSGSNは、例えば、SGSNアドレス及びIMSIを含む「位置更新要求」メッセージをVLRへVLRへ送信する。VLRは、「位置更新受け入れ」メッセージを送信することによりSGSNアドレス及び確認を記憶する。
【0030】
3−9.新たなSGSN2は、新たなルートエリアRAにおいてMSの存在を確認する。新たなRAに対するMSの登録に対して制約がない場合には、SGSNは、MSに対するMM及びPDPコンテクストを形成する。新たなSGSNとMSとの間には論理的リンクが確立される。新たなSGSN2は、例えば、新たなTLLIを含む「ルートエリア更新受け入れ」メッセージでMSに応答する。このメッセージは、ネットワークが更新を首尾良く実行したことをMSに通知する。
3−10.MSは、「ルートエリア更新完了」メッセージで新たなTLLIを確認する。
【0031】
TLLI識別子を割り当て、ルート/位置エリア更新を実行し、そして移動ステーションをページングするための上記手順は、GSMシステムでの数年の経験をベースとするものであり、満足であることが分かっている。しかしながら、これらの手順は、SGSNノードの識別子を、それらがサービスするセルの識別子から導出できるという仮定に基づいている。将来は、この仮定がもはや通用しないと考えられる。例えば、1つのページングエリアを、SGSNノードのような多数のネットワーク要素で取り扱うことができる。或いは又、1つのネットワーク要素が多数のページングエリアをサービスすることができる。この筋書きは、2つの問題を提起する。即ち、
移動ステーションがそのページングエリアを変更するときに、新たなサポートネットワーク要素は、ページングエリア識別子に基づいて古いサポートネットワーク要素を決定する上で問題を生じる。又、2つのサポートネットワーク要素が同じTLLIを2つの異なる移動ステーションに割り当てるおそれもある。
【0032】
【発明の開示】
本発明の目的は、公知の一時的認識(TLLI/TMSI)割り当て方法から生じる問題及び欠点を最小にすることである。
本発明の基本的な考え方は、一時的な認識を割り当てるネットワーク要素がそれ自身の識別子又はその一部分を一時的な認識へとエンコードすることである。例えば、TLLIの長さが32ビットである場合には、数ビット(例えば、3、4又は5)を使用して、TLLIを割り当てるネットワーク要素を識別し、これにより、各々8、16又は32個のネットワーク要素が単一のルート指定/ページング/位置エリアをサポートできるようにする。
【0033】
本発明によるTLLIは、ある移動ステーションにアドレスされたパケットを送信すべきところのネットワーク要素を決定するために、例えば、BSC/RNCにより使用される。又、これは、当該移動ステーションを現在サポートしているネットワーク要素の認識を決定するために、未知の移動ステーションを受信するネットワーク要素によっても使用される。
上記問題を解決するのに加えて、本発明は、移動ステーションにサービスしているベースステーションサブシステム(BSS)が、どのネットワーク要素が当該移動ステーションを現在サポートしているかを追跡するための簡単且つ有効な方法も提供する。これは、BSSが多数のネットワーク要素に接続される場合に特に有用である。
【0034】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
本発明は、種々の形式のパケット無線システムに適用することができる。本発明は、パンヨーロピアンデジタル移動通信システムGSM(移動通信用のグローバルシステム)、或いはそれに対応する移動通信システム、例えば、DCS1800及びPCS(パーソナルコミュニケーションシステム)、又は更に進歩したシステム、例えば、UMTS(ユニバーサルモービルテレコミュニケーションズシステム)において汎用パケット無線サービスGPRSを提供するのに特に好ましく使用できる。以下、本発明の好ましい実施形態は、GPRSサービス及びGSMシステムにより形成されるGPRSパケット無線ネットワークにより説明するが、本発明は、この特定のパケット無線システムに限定されるものではない。例えば、UMTSのような第3世代のシステムでは、無線ネットワークコントローラRNCが、BSC等に代わって使用できる。
【0035】
MSが新たなセル又は新たなルートエリアRAを検出したときには、それは、4つの考えられるケースの1つを意味する。即ち、1)セルの更新が必要とされる。2)ルートエリアの更新が必要とされる。3)ルートエリア及び位置エリアの複合更新が必要とされる。又は4)何も必要とされない(MSはスタンバイモードにあり、そしてRAは変化しない)。最初の3つのケースにおいては、MSが新たなセルをローカルで選択し、そしてセルの認識をそのMMコンテクストに記憶する。
【0036】
本発明によれば、図2に示すアタッチ手順は、ステップ2ないし8において、「アタッチ受け入れ」メッセージが、一時的認識を割り当てたSGSNの識別子を指示する(即ち、その少なくとも一部分を含む)本発明の一時的認識(例えばTLLI)を含むように変更される。図2のケースでは、TLLIは、SGSN2の識別子の一部分を含む。より詳細には、アタッチ手順それ自体は変更されないが、送信される一時的認識は、一時的認識を割り当てたネットワーク要素の認識の少なくとも一部分を含む。
【0037】
本発明の一時的認識/TLLIの使用は、図3のステップ3−1に見ることができる。「ルートエリア更新要求」は、TLLIコードにおいて、TLLIを割り当てたSGSNノード(SGSN1)の認識を指示するので、新たなSGSN2は、通常、データベース機能を用いて、TLLIコードと共に古いルートエリア認識を使用することにより、適切なSGSNアドレスを推定することができる。TLLIにおいて、コードとは、当該ルートエリアに対する独特のコードを指す。
MSが現在ルートエリアRA内の新たなセルに入りそしてレディ状態にあるときにセルの更新が実行される。RAが変化した場合には、セルの更新ではなく、ルートエリア更新が実行される。
【0038】
セルの更新手順は、LLCレベルにおける含蓄的な手順として実行され、これは、クロスオーバーを経てSGSNに情報を送信するのに通常のLLC情報及び制御フレームが使用されることを意味する。SGSNに向かう送信では、ネットワークのベースステーションシステムにおいて全てのLLCフレームに対するBSSGBパケットにセルの認識が追加される。SGSNは、MSのクロスオーバーを登録し、そしてMSに向かう更なるトラフィックは、新たなセルを経てルート指定される。簡単なセルの更新においては、SGSNが変化せず、本発明による問題解決は生じない。
当然、SGSNは、LLC層又は別のプロトコル層において論理的リンクの確立を開始するために別の適当なシグナリング手順も使用できる。
【0039】
本発明によれば、移動ステーションのTLLIは、そのTLLIを割り当てたネットワーク要素を指示する。図3の例では、TLLIは、古いSGSN1を指示する。明らかに、3ないし5ビットでは、多数のSGSNノードを明確に指示するのに充分でない。しかしながら、これらの3ないし5ビットは、GSMシステムに使用される周波数再使用パターンに若干類似したやり方で再使用することができ、これにより、GPRSシステムのルートエリアと本発明のTLLIコードの組合せでSGSNノードを明確に決定することができる。
【0040】
ステップ2−2では、新たなSGSN2は、たとえルートエリアとSGSNノードとの間に多数対多数関係があっても古いSGSN1の認識を知る。これは、移動ステーションMSが「アタッチ要求」2−1において古いTLLI及びRAIを送信しているからである。MSが古いTLLIを送信しない場合には、ステップ2−3において、MSが識別されねばならない。
ページングエリアとBSC(又はRNC)エリアとの間には1対1の関係がないことが考えられる。本発明の好ましい実施形態によれば、TLLIは、2つの識別子を含み、その一方はページングエリアを指示し、そして他方はBSC/RNCを指示する。
【0041】
本発明による一時的認識即ちTLLIは、適当なデータベースにより特定のネットワーク要素にリンクすることができる。或いは又、TLLIを受信するネットワーク要素Aは、TLLIに関連したルートエリア識別子を使用することによりそれに対応するネットワーク要素Bを導出することができ、これは、あるシグナリング(位置更新メッセージのような)をネットワーク要素Bに送信できるようにする。ネットワーク要素Bは、それが移動ステーション自体を取り扱うか、又は正しいネットワーク要素にシグナリングを送信する場合に直接応答する。
【0042】
ネットワーク要素Aがネットワーク要素Bにシグナリングをいかにして送信できるかは直ちに明らかでない。というのは、ネットワーク要素Aは、ネットワーク要素Bの識別子の3ないし5ビットしか分からないからである。この問題の解決策は、少なくとも3つある。1)ネットワーク要素Aがネットワーク要素の識別子NEI及びルートエリア認識RAIを知り、これらがネットワーク要素Bを識別する。実際的なやり方は、「rai.nei@operator.gprs」のようなキーを用いてドメイン名サーバーDNSに質問することである(図2を参照)。2)NEIは、新たなSGSNによって使用されない。むしろ、公知システムでは、ルートエリアRAを使用して、古いSGSNが導出される。公知システムとの相違は、MSがこのSGSNノード(即ちデータベース機能により古いRAIに関連した)に登録されず、別のノードに登録されることである。この場合に、古いSGSNは、有効なSGSNに要求を送信できる。更に一般的には、有効なアドレスがデータベースから検索されるのではなく、有効なアドレスを見出す(古いRAI及びTLLIを用いて)と共に、MSを取り扱う古いSGSNに要求を送信することのできるエンティティに要求が送信される。応答は、SGSN3によりSGSN1へ直接送信することもできるし、又は別のエンティティ(SGSN2)を経て送信することもできる。最後に、3)上記1及び2の組合せを使用することができ、この場合に、NEIは、TLLIの一部分であるが、SGSN(例えば、異なる製造者による)は、それを使用することができない。この場合には、ドメイン名サーバーに記憶された古いSGSNアドレスを、NEI及びRAI(又はLAI)を使用するノードアドレスに置き換えることができる。
【0043】
図4は、GPRSのようなパケット無線システムに関連したドメイン名サーバーDNSの概念を示す。ステップ4−1において、MSは、「ルートエリア更新要求」をSGSN2(新たなSGSN)へ送信する。この要求は、MSの古いルートエリアインデックスRAI及び本発明によるTLLIを含む。ステップ4−2において、SGSN2は、それらをドメイン名サーバーDNSへ送信する。それらは、一緒に、明確な組合せを形成し、そしてステップ4−3において、DNSは、SGSN1(古いSGSN)のアドレスを返送することができる。ステップ4−4及び4−5では、新たなSGSN2は、古いSGSN1からSGSNコンテクストを検索することができる。
【0044】
所与のページングエリアにおいて、移動ステーションが2つ以上のネットワーク要素に登録される場合には、移動ステーションを異なる識別子でページングすることができる。しかしながら、移動ステーションがページングチャンネルにおいて1つの認識しか聴取しない場合には、もっと簡単である。従って、本発明の更に別の好ましい実施形態では、拡張された一時的認識即ちTLLIが使用される。拡張された一時的認識即ちTLLIは、識別子を次の3つまで含む。
− 第1オクテット:ページング領域に独特のネットワーク要素識別子;
− 第2オクテット:RNC/BSCに独特のネットワーク要素識別子;及び
− 残りのオクテット:ページング認識。
【0045】
(注:3つの識別子が全オクテットとして示されているのは便宜上のことに過ぎない。)ページング認識は、ネットワークにより整合された擬似ランダム番号である。これは、BSS/RNCによるか又は個別のマスターネットワーク要素により割り当てることができる。例えば、各ルートエリアRAに対し、単一のSGSNが、そのRAにおいて有効な全てのページング認識を割り当てる。他のSGSNノードは、このマスターSGSNからページング認識を要求しなければならない。これは、各移動ステーションにとって独特でなければならず、従って、当該ページングエリアに登録された移動ステーションをページングするために、このページング認識を使用すれば充分である。ページングエリアにまだ登録されていない移動ステーションがページングされるときには、拡張されたTLLIを使用すると、衝突のおそれが減少される。アップリンク送信及び移動管理シグナリングについては、移動ステーションは、拡張された認識を使用しなければならない。ページングエリアに独特のNEIは、SGSNを独特に識別しなければならない。換言すれば、3ないし5ビットで23ないし25個のSGSNノードを識別することができる。
【0046】
特に、ダウンリンク転送又はページングにおいては、拡張された一時的認識の第1オクテットが、ページングエリアに独特の全ネットワーク要素識別子を含むことが常に必要ではない。好ましくは、一時的な認識の一部分のみがダウンリンク転送及びページングに対して使用される。換言すれば、TLLIは、依然としてページング認識であるが、NEIは、それに関連付けされる。
本発明のNEIは、次のように使用することができる。ダウンリンク転送の場合に、MTパケットを受信するSGSNは、MS及びそれが位置するセルの認識を知る。それ故、ダウンリンクパケットは、本発明のNEIを伴わずにMSへルート指定することができる。しかしながら、アップリンクパケットは、多数のSGSNノードに接続され得るBSCにMSにより送信される。従って、MSは、BSCがパケットを正しいSGSNにルート指定できるようにするために、各パケットにおいてNEIを送信しなければならない。
【0047】
更に別の好ましい実施形態によれば、BSCは、当該SGSNが指示されるMSのコンテクストを維持する。しかしながら、MSのセル又はルートエリアが変化するときには、MSにサービスするBSCも変化する。それ故、MSは、セル/ルートエリアが変化した後に各パケットにNEIを挿入しなければならない。セル/ルートエリアが変化した後に送信される第1パケットは、ルートエリア更新のようなシグナリングメッセージでもよいし、又は含蓄的なセル更新を指示するためにGPRSシステムに使用することのできる通常のユーザデータパケットでもよい。
【0048】
ルートエリアが変化したときにBSCも変化せねばならないという要求もある。このような場合には、ルートエリアが変化したときに、SGSNも変化することがある。現在、新たなSGSNは、古いRAIに基づいて古いSGSNのアドレスを導出する。しかしながら、多数のSGSNノードが単一のRAにサービスする場合には、これが不可能である。それ故、MSは、RA更新メッセージにNEIを含ませ、新たなSGSNが古いRAI及びNEIに基づいて古いSGSNを見出せるようにしなければならない。
【0049】
ワイドバンドCDMAのような将来のテレコミュニケーションシステムでは、RNCが各MSのコンテクストを維持することが予知される。しかしながら、柔軟性のあるネットワークプランニングを許すために、ページングエリアの境界がRNCエリアの境界と異なることがある。例えば、2つ(又はそれ以上)のRNCノード(RNC1及びRNC2、図示せず)が単一のページングエリアにサービスできるが、MSは、それがページングされるべきRNC2のエリアに位置するがRNC1のコンテクストを有する。この場合に、移動ステーションは、ページング応答にRNC NEIを含まねばならない。このRNC NEIに基づいて、RNC2は、MSがRNC1のコンテクストを有することを知り、そしてRNC2は、RNC1からコンテクストを検索しなければならない。
【0050】
又、2つ(又はそれ以上)のRNCノードが単一のページングエリアにサービスしそしてMSが新たなページングエリアへのページングエリア更新を実行するときには、この新たなページングエリアが新たなRNCによって取り扱われてもよい。新たなRNCが古いRNCを決定できるようにするために、MSは、ページングエリア更新メッセージにRNC NEIを含まねばならない。
GPRSネットワークがRNCノードを用いて無線ネットワークに接続される場合には、RA更新中に、NEI及びRNC NEIの両方が送信されねばならない。
【0051】
GPRSシステムの規格化は、まだ最終的ではない。GPRSシステムの現在の状態は、参考としてここに取り上げるヨーロピアンテレコミュニケーションズスタンダーズインスティテュート(ETSI)の受け入れられた推奨勧告GSM03.60、バージョン6.1.0に記載されており、そしてLLCは、GSM04.64、バージョン6.1.0に記載されている。
以上の説明は、本発明の好ましい実施形態を例示するものに過ぎない。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々の変更がなされ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 GPRSネットワークアーキテクチャーを示す図である。
【図1B】 MSとSGSNとの間のシグナリングレベルのプロトコル層を示す図である。
【図2】 アタッチ手順を示すシグナリング図である。
【図3】 ルートエリア更新を示すシグナリング図である。
【図4】 パケット無線システムに関連したドメイン名サーバーの概念を示す図である。
Claims (18)
- セルラーネットワークにおいてベースステーションコントローラ(BSC)又はベースステーション(BTS)の一つに接続される複数のネットワーク要素(SGSN)により移動ステーション(MS)に一時的な認識(TLLI)を割り当てる方法であって、上記移動ステーションは加入者識別子(IMSI)と関連付けられており、上記複数のネットワーク要素(SGSN)はそれ自身の識別子(NEI)を有しており、上記一時的な認識は無線送信において使用される、上記方法において、
上記一時的な認識(TLLI)は、その一時的な認識を割り当てた上記ネットワーク要素を指示する識別子(NEI)の少なくとも一部分を含むことを特徴とする方法。 - 上記一時的な認識は、当該ページングエリアにおける各移動ステーションに独特なページング認識も含む請求項1に記載の方法。
- 上記ネットワーク要素を指示する識別子(NEI)は、上記一時的な認識が割り当てられたページングエリアの識別子(RAI)と共に、ネットワーク要素を独特に識別する請求項1又は2に記載の方法。
- 上記セルラーネットワークは、複数のページングエリアを含み、各ページングエリアに対して、そのページングエリアにおける多数の移動ステーションの各々にページング認識を割り当てるための単一の関連マスターネットワーク要素(SGSN)を有し、そして
上記複数のネットワーク要素(SGSN)は、移動ステーション(MS)に一時的な認識(TLLI)を割り当てる前に、当該ページングエリアにおける上記マスターネットワーク要素から移動ステーションのページング認識を要求する請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。 - 上記セルラーネットワークは、複数のネットワーク要素(SGSN)に各々接続された複数のページングエリアを備え、そして上記セルラーネットワークは、上記一時的な認識を使用して、移動ステーション(MS)に現在サービスしているネットワーク要素(SGSN)にアップリンクトラフィックをルート指定する請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。
- 上記セルラーネットワークは、複数のページングエリアを備え、そして移動ステーション(MS)により新たなページングエリアに切り換わった後に、移動ステーションが登録されたネットワーク要素(SGSN)は、上記一時的な認識及び上記切り換えの前のページングエリアの識別子を使用して、上記切り換えの前に移動ステーションにサービスしたネットワーク要素(SGSN)を導出する請求項1ないし5のいずれかに記載の方法。
- 上記ページング認識のみを最初に使用して移動ステーションをページングし、そして一時的な認識の全体を使用してシグナリングを行う請求項2ないし6のいずれかに記載の方法。
- セルラーネットワークにおいてベースステーションコントローラ(BSC)又はベースステーション(BTS)の一つに接続された複数のネットワーク要素(SGSN)であって、移動ステーション(MS)に一時的な認識(TLLI)を割り当てるよう構成され、上記移動ステーションは加入者識別子(IMSI)と関連付けられており、上記複数のネットワーク要素(SGSN)はそれ自身の識別子(NEI)を有しており、上記セルラーネットワークは無線送信において上記一時的な認識を使用するように構成されている、上記ネットワーク要素(SGSN)において、
上記一時的な認識は、その一時的な認識を割り当てたネットワーク要素(SGSN)を指示する識別子(NEI)の少なくとも一部分、好ましくは、3ないし5ビットを含むことを特徴とするネットワーク要素(SGSN)。 - 上記一時的な認識(TLLI)及び上記移動ステーション(MS)の位置するページングエリアの識別子を使用するように構成され、現在ネットワーク要素(SGSN)の前に移動ステーションにサービスした別のネットワーク要素(SGSN)を導出するように配置される請求項8に記載のネットワーク要素。
- 上記一時的な認識は、当該ページングエリアにおける各移動ステーション(MS)に独特なページング認識も含む請求項8又は9に記載のネットワーク要素。
- 請求項8ないし10のいずれかに記載のネットワーク要素(SGSN)を含むセルラーネットワーク。
- データベース要素、好ましくは、ドメイン名サーバー(DNS)を備え、このサーバーは、
一時的な認識を割り当てたネットワーク要素(SGSN)を指示する識別子の上記少なくとも一部分と、一時的な認識が割り当てられた位置に関連した情報、例えば、ページングエリアの識別子とを含む問合せを新たなネットワーク要素(SGSN)から受け取り、そして上記問合せに基づいて、一時的な認識を割り当てたネットワーク要素(SGSN)のアドレスを返送する、というように構成された請求項11に記載のセルラーネットワーク。 - 上記データベース要素(DNS)は、現在ネットワーク要素(SGSN)が当該移動ステーション(MS)のコンテクストを現在記憶する別のネットワーク要素(SGSN)に問合せを送信することができるように構成された請求項12に記載のセルラーネットワーク。
- セルラーネットワークの移動ステーション(MS)であって、加入者識別子(IMSI)を有する上記移動ステーションに一時的な認識(TLLI)を割り当てる複数のネットワーク要素(SGSN)が、それ自身の識別子(NEI)を有しており、該セルラーネットワークのベースステーションコントローラ(BSC)又はベースステーション(BTS)の一つに接続されており、上記セルラーネットワークは無線送信において上記一時的な認識を使用するように構成されており、上記移動ステーションは上記複数のネットワーク要素(SGSN)により割り当てられた上記一時的な認識(TLLI)を使用するように構成されている、上記移動ステーションにおいて、
上記一時的な認識は、その一時的な認識を割り当てたネットワーク要素(SGSN)を指示する識別子の少なくとも一部分、好ましくは、3ないし5ビットを含むことを特徴とする移動ステーション。 - 次の手順、即ち
− セル更新、
− ルートエリア更新、
− 位置エリア更新、
− ページングエリア更新、及び
− ページング応答、
の少なくとも1つに関連して一時的な認識を使用するように構成された請求項14に記載の移動ステーション(MS)。 - ダウンリンク転送のために一時的な認識を割り当てたネットワーク要素(SGSN)を指示する前記識別子の一部分を使用し、そして
シグナリングのために上記識別子の全体を使用する、ように構成された請求項14又は15に記載の移動ステーション(MS)。 - 加入者識別子(IMSI)を有する移動ステーションに一時的な認識(TLLI)を割り当て、それ自身の識別子(NEI)を有している複数のネットワーク要素(SGSN)が接続されているセルラーネットワークのための無線ステーションコントローラ、好ましくは、ベースステーションコントローラ(BSC)又は無線ネットワークコントローラ(RNC)であって、上記セルラーネットワークは移動ステーション(MS)に割り当てられた一時的な認識を含むデータパケットをルート指定し、無線送信において上記一時的な認識を使用するように構成されている、上記無線ステーションコントローラにおいて、
上記一時的な認識は、その一時的な認識を割り当てたネットワーク要素(SGSN)を指示する識別子(NEI)の少なくとも一部分、好ましくは、3ないし5ビットを含み、そして上記無線ステーションコントローラは、上記識別子の上記少なくとも一部分を使用して、移動ステーションに現在サービスしている上記複数のネットワーク要素(SGSN)の一つへデータパケットをルート指定することを特徴とする無線ステーションコントローラ。 - 多数の移動ステーションの各々に対し、移動ステーションに現在サービスしているネットワーク要素(SGSN)の識別子を一時的に記憶するための当該移動ステーション(MS)のコンテクストを含む請求項17に記載の無線ステーションコントローラ。
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