JP4226094B2 - 配線用ポール、配線用ポール装置、電線カバー部材、及びボックス取付部材 - Google Patents
配線用ポール、配線用ポール装置、電線カバー部材、及びボックス取付部材 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に住宅へ給電するための架空電線を引き込み、ボックスを介して前記電線を、地中に埋設された電線に接続するための配線用ポール、配線用ポール装置、電線カバー部材、及びボックス取付部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
主に住宅に給電を行う場合、地中に埋設された電線と架空電線とが、配線用ポール装置に引き込まれる。従来の配線用ポール装置について説明する。図23に示されるように、配線用ポールP’は、地中に埋設される下側ポール51と、その上部に装着される上側ポール52とから構成されている。これらの各ポール51,52は、内部が中空の円筒形状である。上側ポール52の下端部が、下側ポール51の上端部に嵌まり込んで固定されるため、下側ポール51の外径が上側ポール52の外径よりも大きい。下側ポール51の上部で、地表面から所定高さの位置には、ボックスC’が取付けられていて、その内部には電力量計53が収納されている。下側ポール51の下部には、地中に埋設された電線S1 を、下側ポール51の内部に引き込むための透孔54が設けられている。同様に、上側ポール52の上部には、架空電線S2 を上側ポール52の内部に引き込むための透孔55が設けられている。また、下側ポール51の上部には、上記した電線S1,S2 を、下側ポール51の外部に引き出すための透孔56が設けられている。
【0003】
透孔54から下側ポール51の内部に引き込まれた電線S1 は、該ポール51の中空部分に挿通され、透孔56から引き出されて、ボックスC’に収納された電力量計53に接続される。同様に、透孔55から上側ポール52の内部に引き込まれた電線S2 は、該ポール52の中空部分に挿通され、透孔56から引き出されて、ボックスC’に収納された電力量計53に接続される。このようにして電線S1,S2 が接続され、住宅に給電される。なお、図24において符号57は碍子であり、同じく符号58は該配線用ポールP’を固定するためのコンクリート根巻であり、同じく符号59は架空電線S1 の引張りにより該配線用ポールP’が傾斜することを防止するためのワイヤである。
【0004】
従来の配線用ポール装置は、該装置を構成する配線用ポールP’(下側ポール51と上側ポール52)の内部の中空部分に、電線S1,S2 を各透孔54,55から引き込んで挿通させ、これらを再び透孔56から引き出して接続する構成である。しかし、各電線S1,S2 を、それぞれの透孔54,55から各ポール51,52の内部に引き込む作業は面倒で、かつ困難な作業である。同様に、各電線S1,S2 を透孔56から引き出す作業も面倒で、かつ困難な作業である。該配線用ポール装置は、種々の工事現場や建築現場等において仮設される場合もある。このような場合、作業開始前に該装置を立設する作業や作業終了後に該装置を撤収する作業、即ち、ボックスC’を取付けたり取り外したりする作業や、各ポール51,52に各電線S1,S2 を引き込んだり、各ポール51,52から引き出したりする作業等が簡単に行われるようにすることが必要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、地中電線と架空電線を配線用ポール内に引き込む作業、それらの電線をボックス内で接続する作業等を簡単に行うことができる配線用ポール及び電線カバー部材等の各部材、及びそれらより構成される配線用ポール装置を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するための請求項1の発明は、架空電線又は地中電線を引き込んで配線するための配線用ポールであって、中空筒状の外筒体と、該外筒体の内周面に対して自身の外周面が当接することにより横断面視で長手方向と直交する方向に移動不能な状態で、長手方向に摺動可能に内挿される内挿体とから成り、外筒体に対する内挿体の摺動により、全長が調整可能になっていると共に、前記全長が定められた状態で前記外筒体と前記内挿体とは一体に組付け可能になっていて、前記外筒体には、電線を収容して保護するための配線凹部が、前記内挿体の摺動空間と分離して、外周面に開口して長手方向に連続して設けられ、前記内挿体には、電線を収容して保護するための配線凹部が、外周面に開口して長手方向に連続して設けられ、前記外筒体と前記内挿体とに設けられた各配線凹部は、ほぼ相似形状であって、前記外筒体と内挿体との接続部において電線を屈曲させることなく直線状に配線させるべく、前記外筒体及び内挿体の接続部において当該外筒体及び内挿体の各配線凹部により形成される各内部空間は直線状に連通されるように、該内挿体の配線凹部は外筒体の配線凹部よりも大きくて、該内挿体の配線凹部の内側に該外筒体の配線凹部が嵌合可能になっていることを特徴としている。
【0007】
請求項1の発明では、配線用ポールを構成する外筒体の摺動空間に内挿体を挿入して、前記外筒体に対して内挿体を摺動させて全長を定めた状態で、前記外筒体と内挿体とを一体に組付けて立設し、所定位置にボックスを取付ける。この配線用ポールの外筒体には、電線を収容して保護するための配線凹部が、前記内挿体の摺動空間と分離して、外周面に開口して長手方向に連続して設けられている。該配線凹部に地中電線を収容し、そのまま上方に引き込む。同様に、該配線凹部に架空電線を収容し、そのまま下方に引き込む。各電線を、ボックスが取付けられている付近から引き出し、ボックスの内部に引き込んで接続する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。本実施例では、住宅に給電するために架空電線を引き込み、ボックスを介して前記架空電線を地中に埋設された電線に接続するために、その敷地内に立設される配線用ポール装置として説明する。図1は、本発明の配線用ポール装置の正面図、図2は同じく側面図、図3は各部材の組付け状態を示す分解斜視図である。最初に、配線用ポールPについて説明する。図1ないし図3に示されるように、この配線用ポールPは、ほぼ円筒形状の外筒体Aと、該外筒体Aに内挿される内挿体Bとから構成されている。外筒体Aの全長は約3mであり、内挿体Bの全長は約3.5mである。外筒体Aが地中に埋設される深さD1 は、約1.1mであり、ケーブルQが埋設される深さD2 は、0.6m以上である。内挿体Bにおいて、架空電線S2 が引き込まれる位置の高さH1 は、地表面Grから5m以上である。同じく、ボックスCの下端面までの高さH2 は、地表面Grから約1.8mである。なお、上記した深さD1,D2 及び高さH1,H2 は、すべて標準施工図例における数値である。
【0009】
図3に示されるように、外筒体A及び内挿体Bにおける外周部には、それぞれの長手方向に沿って各配線凹部V1,V2 が形成されている。本明細書ではこれ以降、外筒体A及び内挿体Bにおいて各配線凹部V1,V2 が形成された側を、「正面側」と記載して説明する。外筒体A及び内挿体Bは、中空のアルミ材より成り、軽量化が図られている。外筒体A及び内挿体Bは、共に全長に亘って同一の横断面形状である。
【0010】
最初に、外筒体Aについて説明する。図3及び図4に示されるように、この外筒体Aは、その横断面視においてほぼ円筒形状の周壁体1と、同じくほぼ台形形状で、前記周壁体1の長手方向に沿って設けられた配線凹部V1 とから成る。この配線凹部V1 は、正面側の周壁体1が、その円筒中心に向かって台形形状に凹んだ形態であり、一対の側壁体2と底壁体3とから形成されている。側壁体2は、該配線凹部V1 の内側面部を形成する部材であり、底壁体3は、同じく底面部を形成する部材である。周壁体1と各側壁体2との接続部分は、その横断面視において周壁体1と同じ厚さで湾曲しており、湾曲部4を形成している。この湾曲部4の内側部分は、後述する内挿体Bが内挿されるための逃し部4aを形成している。
【0011】
図4に示されるように、外筒体Aにおける周壁体1の正面側の外周面には、上記した各湾曲部4の付近から外筒体Aの正面側に突出する形態で、各外壁体5が設けられている。各外壁体5は、その横断面視においてブロック状である。この外壁体5は、外筒体Aにおける配線凹部V1 の開口縁を形成する部材である。一対の外壁体5における正面部分5aは平坦形状であり、当該部分にボックスCの背面が当てがわれる。各外壁体5において相対向する内側面部には、該外筒体Aの長手方向に沿って連続する一対の嵌着溝G1 がそれぞれ形成されている。一対の嵌着溝G1 は、後述する電線カバー部材の幅方向の両端部(嵌着部)が嵌着される被嵌着部の一実施例である。各嵌着溝G1 は、各外壁体5の内側面から、それらの正面部分5aに向かって斜めにアンダーカットされた形状である。外筒体Aにおける配線凹部V1 の開口幅は、W1 である。図6に示されるように、一対の嵌着溝G1 において相対向する外側の内壁面6aと内側の内壁面6bとが周壁体1の半径方向に沿って形成されていて、その底壁面7は前記内壁面6a,6b とほぼ直交している。各嵌着溝G1 において、相対向する内壁面6a,6b どうしの間隔(各嵌着溝G1 における底壁面7の幅)は、U1 である。各嵌着溝G1 における上方の空間部は、後述する電線カバー部材が挿入されるための挿入開口8である。
【0012】
次に、内挿体Bについて説明する。この内挿体Bは、上記した外筒体Aに対してほぼ相似形状を成している。そのため、内挿体Bにおいて、前記外筒体Aと対応する部分には、相対応する符号(例えば、「外筒体Aの周壁体1」に対して、「内挿体Bの周壁体11」というように下1桁の数字を同一にした符号)を付して説明する。図5に示されるように、内挿体Bの配線凹部V2 は、一対の側壁体12と底壁体13とから形成されている。この配線凹部V2 は、外筒体Aにおける配線凹部V1 よりも大きな略相似形状である。即ち、図4ないし図6に示されるように、外筒体A及び内挿体Bの各配線凹部V1,V2 を形成している一対の側壁体2,12の形成する各中心角θ1,θ2 は、ほぼ等しい。そして、外筒体Aの周壁体1の内周面から底壁体3の内方の端面までの奥行E1 は、内挿体Bの周壁体11の外周面から底壁体13の外方の端面までの奥行E2 より僅かに小さい。その結果、全体形状としては、ほぼ相似形状である。また、当然のことながら、内挿体Bの外径は、外筒体Aの内径よりも僅かに小さい。このため、図7に示されるように、内挿体Bの配線凹部V2 に、外筒体Aの配線凹部V1 を形成している一対の側壁体2及び底壁体3の部分が嵌合されて、外筒体Aに形成された摺動空間9(図4参照)に内挿体Bが挿入可能である。そして、内挿体Bは、外筒体Aの内側を、その長手方向に沿って摺動可能である。
【0013】
図5及び図6に示されるように、内挿体Bにおける一対の側壁体12は、それらが周壁体11と接続される部分において、周壁体11の内方に屈曲されていて、屈曲部12aを形成している。そして、各屈曲部12aのそれぞれの端部は、周壁体11の両端部14から少し内方に入り込んだ部分に接続されている。そして、前記両端部14は、内挿体Bにおける配線凹部V2 の開口縁を形成する部材である。即ち、各両端部14が内挿体Bのほぼ円筒中心に向かってほぼ直角に折り曲げられていて、この折り曲げられた部分と前記屈曲部12aとから、各嵌着溝G2 が形成されている。嵌着溝G2 どうしの最大間隔L2 は、外筒体Aにおける嵌着溝G1 どうしの最大間隔L1 (図4参照)とほぼ同一である。また、配線凹部V2 の開口幅(周壁体11の両端部14どうしの間隔)W2 は、外筒体Aにおける配線凹部V1 の開口幅W1 (図4参照)とほぼ同一である。そして、内挿体Bの各嵌着溝G2 における相対向する内壁面16a,16b どうしの間隔(嵌着溝G2 における底壁面17の幅)U2 は、外筒体Aの嵌着溝G1 における底壁面7の幅U1 とほぼ同じである。即ち、内挿体Bにおける一対の嵌着溝G2 の形状は、外筒体Aにおける一対の嵌着溝G1 とほぼ同一である。各嵌着溝G2 における上方の空間部は、後述する電線カバー部材が挿入されるための挿入開口18である。内挿体Bの底壁体13のほぼ中央部から、相対向する周壁体11の内周面に向かってリブ19が設けられている。
【0014】
図3及び図7に示されるように、外筒体Aの上部の両側面部には、該外筒体Aの長手方向に直交する方向で、しかも該外筒体Aの円筒中心を通る通し孔21が二箇所に設けられている。同様に、内挿体Bの上部と下部とにも通し孔22が二箇所ずつ設けられている。これらの通し孔21,22は、それぞれの配線凹部V1,V2 と干渉しない位置に設けられている。そして、外筒体Aの通し孔21と内挿体Bの通し孔22とは、相対応するように設けられている。即ち、内挿体Bが外筒体Aに内挿された状態で、前記した各通し孔21,22には、それぞれストッパーボルト23が挿通される。外筒体Aの一方側の通し孔21から挿通されたストッパーボルト23は、内挿体Bの各通し孔22を通過し、外筒体Aにおける他方側の通し孔21から突出する。ストッパーボルト23のねじ部23aが外筒体Aから突出し、該ねじ部23aに2個の六角ナット24が螺合されて締め付けられる。その結果、外筒体Aと内挿体Bとが一体に組付けられる。
【0015】
次に、図8ないし図10を参照しながら、電線カバー部材について説明する。この電線カバー部材は、各配線凹部V1,V2 に収容された各電線S1,S2 の飛び出すことを防止する機能と、同じく各電線S1,S2 をカバーする機能との2つの機能を有している。本実施例では、電線カバー部材の一実施例である電線カバー25について説明する。この電線カバー25は、弾性を有する樹脂材料から成る。電線カバー25を構成するカバー本体部26は、その横断面視において円弧状であり、その曲率は、内挿体Bにおける周壁体11の曲率とほぼ同一である。カバー本体部26の背面側には、該電線カバー25を容易に撓ませる(後述)ことができるように、方形の薄肉部26aが形成されている。カバー本体部26における幅方向の両端部は、該本体部26から前記円弧の中心側に折り曲げられていて、それぞれ屈曲部27を形成している。各屈曲部27の厚さは、カバー本体部26の厚さと同一である。そして、各屈曲部27は互いにほぼ平行である。更に、各屈曲部27の端部が反対方向に折り曲げられている。折り曲げられた部分には、カバー本体部26の高さ方向にスリット27aが設けられているため、当該部分は複数に分割されており、それぞれ嵌着片を形成している。本実施例では、三対の嵌着片(カバー本体部26の高さ方向における中央部の嵌着片28aと、その上下の嵌着片28b)に分割されている。そして、各嵌着片28a,28b は、カバー本体部26の幅方向にずれて設けられている。即ち、中央部における一対の嵌着片28aは、その上下の二対の嵌着片28bよりも少し外側に張り出して形成されている。非変形時における各嵌着片28a,28b の合成厚U3 は、該電線カバー25におけるカバー本体部26の板厚よりも厚くなっている。そして、該合成厚U3 は、外筒体Aの嵌着溝G1 の溝幅U1 (図6参照)及び内挿体Bの嵌着溝G2 の溝幅U2 (図6参照)よりも大きい。電線カバー25におけるカバー本体部26の幅W3 は、内挿体Bにおける配線凹部V2 の開口幅W2 (図5参照)とほぼ同一である。そして、一対の嵌着片28aどうしの非変形時における最大間隔L3 は、内挿体Bにおける嵌着溝G2 どうしの最大間隔L2 (図5参照)よりも少し大きい。
【0016】
次に、電線カバー部材の一実施例であるボックス取付部材29について説明する。このボックス取付部材29は、地中電線S1 が外筒体Aの配線凹部V1 から飛び出すことを防止する機能と、ボックスCを取付ける機能との2つの機能を有している。図11に示されるように、このボックス取付部材29は、金属のプレートが折り曲げられて製作される。長方形状の取付本体部31における幅方向の両端部が、正面側に斜めに折り曲げられて嵌着部31aを形成している。そして、取付本体部31の上部と下部とには、該取付本体部31の幅方向に沿って補強リブ32が形成されている。そして、取付本体部31のほぼ中央部には、短円筒部33が正面側に突出して設けられていて、該短円筒部33のほぼ中央部に雌ねじ33aが形成されている。取付本体部31の上端面には、当該部分から背面側に向かって、ほぼ直角に折り曲げられた屈曲部34が設けられている。この屈曲部34の先端部は、前記取付本体部31と相対向するように、更に下方に折り曲げられていて、電線保護部35を形成している。
【0017】
図1ないし図3に示されるように、外筒体Aに内挿体Bが内挿された状態において、外筒体Aの配線凹部V1 を形成する各部材は、内挿体Bの配線凹部V2 内に位置されるため、両配線凹部V1,V2 はその長手方向に沿って連続する。外筒体Aにおける周壁体1の正面側の外周部には、ボックスCが取付けられる。このボックスCには、電力量計36が収納されている。内挿体Bにおける周壁体11の上端部付近には、バンド37が装着される。このバンド37は、内挿体Bにおける周壁体11の外径とほぼ同じ内径を有する短円筒体のリング体37aが、二つ割りされた形態である。該リング体37aにおいて、二つ割りされた各端面から、外側に向かってそれぞれ張出部38が設けられている。この張出部38を向い合わせて内挿体Bにおける周壁体11の所定位置に装着し、各張出部38を固定ねじ39で締め付けることによって固定される。張出部38の両端部には、引掛け孔38aが設けられている。該引掛け孔38aにはワイヤ41の一端部が引掛けられ、該ワイヤ41の他端部が地中に埋設される。このワイヤ41は、図2に示されるように、架空電線S2 が張られている方向と反対方向に設置される。このワイヤ41に適正な張力がかけられることによって、該配線用ポールPは、より安定した状態で立設される。内挿体Bにおける周壁体11の上端部には、キャップ42が嵌め込まれる。このキャップ42はゴム製であり、その正面側に円形の電線引込部42aが設けられている。この電線引込部42aには十字形状の切込み42bが設けられていて、該切込み42bから架空電線S2 が引き込まれて挿通される。
【0018】
本発明に係る配線用ポール、及びそのポール装置の作用について説明する。上記したように、本発明に係る配線用ポールPは、外筒体Aと、該外筒体Aに内挿される内挿体Bとから構成されている。外筒体Aと内挿体Bとは、組付けられて一体となった状態で搬送される。図1及び図2に示されるように、配線用ポールPを敷地内の地表面Grに立設させる。地中電線S1 が外筒体Aの配線凹部V1 に収容され、該配線凹部V1 に沿って上方に引き込まれる。従来のように、透孔を介して外筒体Aの内部に引き込ませる必要がないため、その作業は極めて簡単である。同時に、透孔を介して外筒体Aの外部に引き出す作業も不要である。しかも、該配線凹部V1 に収容されることによって保護される。同様にして、架空電線S2 が内挿体Bの配線凹部V2 に収容され、該配線凹部V2 に沿って下方に引き込まれる。外筒体Aと内挿体Bの各嵌着溝G1,G2 には、所定間隔をおいて複数個の電線カバー25が嵌着される。そのため、外筒体Aと内挿体Bの各配線凹部V1,V2 に収容された電線S1,S2 が飛び出すことがない。
【0019】
図12ないし図16を参照しながら、この電線カバー25を、内挿体Bの嵌着溝G2 に嵌着させる方法について説明する。作業者は、図12及び図13に示されるように、電線カバー25における各屈曲部27を指で挟持し、該屈曲部27を内側に押圧させることによりカバー本体部26を撓ませて、中央部の一対の嵌着片28aどうしの間隔L3 を狭くする。カバー本体部26の背面側に薄肉部26aが設けられていることにより、該カバー本体部26を容易に撓ませることができる。一対の嵌着片28aどうしの最大間隔L3 が、内挿体Bにおける配線凹部V2 の開口幅W2 よりも狭くなったら、該電線カバー25をそのまま前記配線凹部V2 に押込む。図14ないし図16に示されるように、各嵌着片28a,28b が、嵌着溝G2 の挿入開口18に挿入される。この状態で作業者が指を離すと、該電線カバー25における各嵌着片28a,28b は、カバー本体部26の復元力の作用によって嵌着溝G2 に入り込む。このため、該電線カバー25が嵌着溝G2 から抜け出ることはない。中央部の嵌着片28aの作用について説明する。図12に示されるように、電線カバー25における中央部の嵌着片28aどうしの最大間隔L3 は、内挿体Bの嵌着溝G2 どうしの最大間隔L2 よりも大きい。そのため、図15に示されるように、電線カバー25における中央部の嵌着片28aの外側面43が、該カバー25の全体の復元力によって嵌着溝G2 を形成する外側内壁面16aに弾接する。その結果、該電線カバー25における屈曲部27と内挿体Bの周壁体11の両端部14との間に、隙間e1 が生じる。
【0020】
次に、上下の嵌着片28bの作用について説明する。前述したように、非変形時における各嵌着片28a,28b の合成厚U3 (図10参照)は、嵌着溝G2 の溝幅U2 よりも大きい。このため、図16に示されるように、電線カバー25における上下の嵌着片28bが嵌着溝G2 に嵌着された状態では、上下の嵌着片28bの内側面44が自身の復元力のみによって内側の内壁面16bに弾接する。その結果、該電線カバー25の屈曲部27と、内挿体Bの周壁体11の両端部14との間に隙間e2 が生じる。このように、電線カバー25における各嵌着片28a,28b は、嵌着溝G2 の内外の各内壁面16a,16b に弾接するために、該電線カバー25の取付力が大きくなる。図17に示されるように、該電線カバー25を外筒体Aの嵌着溝G1 に嵌着させる際の作用は、上記した内挿体Bの嵌着溝G2 に嵌着させる際の作用と全く同じである。これらの電線カバー25は、各嵌着溝G1,G2 の長手方向に沿って上方に引き抜くことにより、外筒体A又は内挿体Bから簡単に取り外すことができる。
【0021】
次に、図7及び図18を参照しながら、ボックス取付部材29を外筒体Aの嵌着溝G1 に係合させる方法について説明する。このボックス取付部材29は、2個が一組となって外筒体Aにおける嵌着溝G1 に所定間隔をおいて係合される。このボックス取付部材29は、図3に示されるように、外筒体Aの上方から、該外筒体Aの嵌着溝G1 に抜止状態で差し込まれる。嵌着溝G1 どうしの最大間隔L1 は、ボックス取付部材29の幅W4 よりも少し大きい。そのため、嵌着溝G1 に嵌着されたボックス取付部材29を、該嵌着溝G1 の長手方向に沿って自在に上下移動させることができる。外筒体Aの嵌着溝G1 にボックス取付部材29を係合させ、外筒体Aにおける外壁体5の正面部分5aにボックスCを当てがう。ボックスCの背面部には、ねじ孔45が、その高さ方向に所定間隔で二箇所に設けられている。この間隔に合わせて、2個のボックス取付部材29の係合位置を調整する。ボックスCの内側から前記ねじ孔45に、各ボックス取付ねじ46を挿通させ、ボックス取付部材29の短円筒部33に設けられた雌ねじ33aに螺合させる。この状態で各ボックス取付部材29は、ボックスCと共に上下に移動させることができる。ボックスCにおける地表面Grからの高さを調整し、所定位置で各ボックス取付ねじ46を締め込む。すると、ボックス取付部材29は正面側(ボックスCが取付けられている側)に引き寄せられる。そして、ボックスCと該ボックス取付部材29とが挟持され、ボックス取付部材29の嵌着部31aが、外筒体Aの嵌着溝G1 における内外の内壁面6a,6b (図6参照)を押圧する。その結果、各ボックス取付部材29は、その位置に保持される。このようにして、ボックスCが外筒体Aの所定位置に固定される。これらのボックス取付部材29は、前述した電線カバー25と同様に、外筒体Aの嵌着溝G1 に沿って上方に引き抜くことにより外筒体Aから簡単に取り外すことができる。ボックス取付部材29の雌ねじ33aに螺合されたボックス取付ねじ46の先端部が、該雌ねじ33aから突出しても、その前方には電線保護部35が存している。そのため、該ボックス取付ねじ46の先端部が、電線S1,S2 と接触することはない。即ち、該ボックス取付ねじ46によって、電線S1,S2 が損傷することはない。
【0022】
架空電線S2 が、前述した通し孔からボックスC内に引き込まれ、電力量計36に配線される。続いて、複数個の電線カバー25を各嵌着溝G1,G2 に嵌着させて、外筒体A及び内挿体Bの各配線凹部V1,V2 に収容された各電線S1,S2 の飛び出しを防止する。
【0023】
前述したように、内挿体Bは外筒体Aの長手方向に沿って摺動可能である。そのため、ストッパーボルト23をはずし、内挿体Bを外筒体Aに押込むことにより、配線用ポールPの全長を短くすることができる。そして、外筒体Aにおける通し孔21と、内挿体Bにおける上部の通し孔22とを対応させて重ね合わせ、前記ストッパーボルト23を六角ナット24で締め付ける。こうすることによって、搬送時における配線用ポールPの全長を短くできる。しかも、外筒体Aと内挿体Bとを組付けた状態で搬送できるため、該配線用ポールPが搬送される際に専有する空間を小さくすることができる。また、作業現場において、新たに組付ける手間を省くことができる。本発明に係る配線用ポール装置は、仮設、常設を問わず使用可能である。
【0024】
次に、図19ないし図21を参照しながら、別実施例の電線カバー25’について説明する。前述した実施例の電線カバー25は、外筒体A及び内挿体Bの各配線凹部V1,V2 を部分的に閉塞するものであるが、この実施例の電線カバー25’は、前記配線凹部V1,V2 のほぼ全面を閉塞するものである。この電線カバー25’は、カバー本体部26’と、該本体部26’の平面視における両端に屈曲部27’を介して設けられた各嵌着部28’とから構成されている。各嵌着部28’には、カバー本体部26’の側に向かって突条部28a'が設けられている。電線カバー25’の長さは、外筒体A及び内挿体Bの各長さに対応している。そして、前記嵌着部28’及び突条部28a'は、電線カバー25’の全長に亘って設けられている。
【0025】
この電線カバー25’を、内挿体Bの配線凹部V2 の嵌着溝G2 に嵌着させる場合には、電線カバー25の場合と同様に、各屈曲部27’を内側に押圧させ、カバー本体部26’を撓ませた状態で、前記配線凹部V2 に押込む。各嵌着部28’が、内挿体Bにおける屈曲部12aと周壁体11の両端部14とで形成される挿入開口18(図5参照)の部分に入り込む。そして、各嵌着部28’に設けられた突条部28a'が前記両端部14に弾接することにより、電線カバー25’が嵌着状態で保持される。電線カバー25’の長さは、内挿体Bの長さよりも僅かに短いため、内挿体Bの配線凹部V2 のほぼ全面が閉塞される。この結果、内挿体Bの配線凹部V2 に収容された各電線S1,S2 が飛び出すことが防止されると共に、各電線S1,S2 が隠蔽されて外観が良好になる。更に、各電線S1,S2 が雨水、粉塵等からも保護される。この電線カバー25’は、外筒体Aの配線凹部V1 にも同様にして嵌着され、そのほぼ全面が閉塞される。
【0026】
本実施例では、電線カバー部材の一実施例である電線カバー25,25’を説明した。前述したように、この電線カバー部材は、各配線凹部に収容された各電線が飛び出すことを防止する機能と、同じく各電線をカバーする機能との2つの機能を有している。しかし、電線の飛び出しを防止するための機能をのみ有する部材であっても構わない。例えば、配線用ポールの周壁体の外周部に円周方向に沿って設けられた環状溝に嵌め込まれ、電線をポールに縛り付けるためのベルトであっても構わない。同様に、本実施例のボックス取付部材は、電線の飛び出しを防止する機能と、ボックスを取付ける機能との2つの機能を有する部材として説明したが、ボックスを取付ける機能のみを有する部材であっても構わない。
【0027】
本実施例では、外筒体A及び内挿体Bに形成された各配線凹部V1,V2 を、ほぼ台形形状として説明したが、この台形以外の形状でも構わない。例えば、図22に示される外筒体A’のように、円形形状の配線凹部V1 を有するものでもよい。
【0028】
本実施例では、住宅に給電するために架空電線を引き込み、ボックスを介して前記架空電線を地中に埋設された電線に接続するために、その敷地内に立設される配線用ポール装置として説明した。しかし、本発明では、電線を収容して保護するための配線凹部が、外周面に開口して長手方向に連続して設けられていることが必要であって、架空電線と地中電線とを接続することや、ボックスを備えていることが必要な要件ではない。例えば、路上に設置された自動販売機に給電する場合のように、自動販売機本体と架空電線又は地中電線とがボックスを介して接続される場合や、架空電線と地中電線とをボックスを介さずに直接接続される場合などのように種々の場合に使用できる。また、工事現場に給電する場合のように、仮設の場合にも使用できる。
【0029】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、架空電線又は地中電線を引き込んで配線するための配線用ポールであって、中空筒状の外筒体と、該外筒体の内周面に対して自身の外周面がほぼ当接することにより横断面視で長手方向と直交する方向に移動不能な状態で、長手方向に摺動可能に内挿される内挿体とから成り、外筒体に対する内挿体の摺動により、全長が調整可能になっていると共に、前記全長が定められた状態で前記外筒体と前記内挿体とは一体に組付け可能になっていて、前記外筒体には、電線を収容して保護するための配線凹部が、前記内挿体の摺動空間と分離して、外周面に開口して長手方向に連続して設けられ、前記内挿体には、電線を収容して保護するための配線凹部が、外周面に開口して長手方向に連続して設けられ、前記外筒体と前記内挿体とに設けられた各配線凹部は、ほぼ相似形状であって、前記外筒体と内挿体との接続部において電線を屈曲させることなく直線状に配線させるべく、前記外筒体及び内挿体の接続部において当該外筒体及び内挿体の各配線凹部により形成される各内部空間は直線状に連通されるように、該内挿体の配線凹部は外筒体の配線凹部よりも大きくて、該内挿体の配線凹部の内側に該外筒体の配線凹部が嵌合可能になっていること特徴としている。このため、前記した各電線を該配線用ポールに収容する場合、前記配線凹部にそのまま収容できるため、極めて簡単に収容可能である。従来のように、透孔を介して配線用ポール内に電線を引き込んだり、配線用ポール内から電線を引き出したりする作業は不要である。また、配線用ポールを立設させる作業が簡単であると共に、該ポールを搬送させる際に専有する空間を小さくすることができる。
【0030】
【0031】
【0032】
請求項2又は3に記載の発明に係る配線用ポールには、外周面に開口された前記配線凹部に収容された各電線が飛び出すことを防止する電線カバー部材が嵌着されるための被嵌着部が、長手方向に沿って連続して設けられている。そのため、前記配線凹部に収容された各電線が、該配線凹部から飛び出すことが防止される。
【0033】
請求項4に記載の発明に係る配線用ポール装置は、請求項1に記載の配線用ポールと、前記外筒体の配線凹部を閉塞して、該凹部に収容保護されている各電線が飛び出すことを防止するために前記配線用ポールに取付けられる電線カバー部材とから構成されている。そのため、各電線が前記配線凹部に極めて簡単に収容できると共に、電線カバー部材により、各電線が前記配線凹部から飛び出すことが防止される。
【0034】
請求項5に記載の発明に係る配線用ポール装置は、該ポールの外筒体の配線凹部に連続して被嵌着部が設けられていると共に、電線カバー部材は、自身の弾性により前記被嵌着部の任意の位置に嵌着可能である。そのため、電線カバー部材を嵌着させるための作業が簡単である。
【0035】
請求項6に記載の発明に係る配線用ポール装置を構成する配線用ポールの外筒体は、凹溝で形成された被嵌着部を有し、該被嵌着部に嵌着される電線カバー部材の嵌着部は、前記凹溝における相対向する各内壁面に対して弾接可能なように幅方向に沿ってずれた複数の弾接片から成っている。そのため、該電線カバー部材が被嵌着部から抜け出ることが防止されると共に、該部材が前記凹溝に強固に保持される。
【0036】
請求項7に記載の発明に係る配線用ポール装置を構成する配線用ポールは、外筒体と内挿体の各配線凹部に設けられた被嵌着部は同一構造であり、同一の電線カバー部材が嵌着可能である。そのため、配線用ポールの全長が調整可能であり、前述した効果に加えて電線カバー部材が一種類で済む。
【0037】
請求項8又は9に記載の発明に係る配線用ポール装置を構成する電線カバー部材には、ボックスを取付けるためのボックス取付部が設けられている。そのため、該電線カバー部材により、各配線凹部に収容された電線の飛び出しが防止されるだけでなく、ボックスを取付けることも可能である。
【0038】
請求項10に記載の発明に係る配線用ポール装置を構成する配線用ポールの外筒体には、その配線凹部の幅方向の両端の開口縁に連続して被嵌着部が設けられていると共に、電線カバー部材が前記配線凹部の開口に対して手前側に抜止状態で配置される。そのため、該電線カバー部材が前記配線用ポールに嵌着される位置を、容易に調整可能である。
【0039】
請求項11に記載の発明に係る配線用ポール装置を構成する電線カバー部材には、被覆板部が設けられているため、各電線の損傷が防止される。
【0040】
請求項12に記載の発明に係る配線用ポール装置は、請求項1に記載の配線用ポールと、ボックスを取付けることが可能なボックス取付部材とから成る。しかも、該ボックス取付部材は、前記配線凹部の形成面に臨ませて取付け可能である。そのため、該配線用ポールにボックスを取付けることができる。
【0041】
本発明に係る配線用ポール又は配線用ポール装置は、仮設、常設を問わず使用可能である。仮設の場合、該配線用ポール又は配線用ポール装置を立設したり撤収したりする作業が簡単に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る配線用ポール装置の正面図である。
【図2】 同じく側面図である。
【図3】 各部材の組付け状態を示す分解斜視図である。
【図4】 図1のX1 −X1 線断面図である。
【図5】 図1のX2 −X2 線断面図である。
【図6】 外筒体Aと内挿体Bにおける各嵌着溝G1,G2 の拡大断面図である。
【図7】 図1のX3 −X3 線断面図である。
【図8】 電線カバー25の斜視図である。
【図9】 電線カバー25の平面断面図である。
【図10】 電線カバー25の嵌着片28a,28b の部分の拡大平面図である。
【図11】 ボックス取付部材29の斜視図である。
【図12】 電線カバー25が内挿体Bの嵌着溝G2 に嵌着される状態の断面図である。
【図13】 同じく斜視図である。
【図14】 電線カバー25が内挿体Bの嵌着溝G2 に嵌着された状態の正面図である。
【図15】 図14のY1 −Y1 線断面図である。
【図16】 図14のY2 −Y2 線断面図である。
【図17】 電線カバー25が外筒体Aの嵌着溝G1 に嵌着された状態の断面図である。
【図18】 図7のZ−Z線断面図である。
【図19】 別の実施例の電線カバー25’を嵌着させた状態の配線用ポール装置の正面図である。
【図20】 図19のR−R線断面図である。
【図21】 電線カバー25’の斜視図である。
【図22】 別の実施例の外筒体A’の断面図である。
【図23】 従来の配線用ポール装置の側面図である。
【符号の説明】
A:外筒体
B:内挿体
C:ボックス
G1 :嵌着溝(被嵌着部)
G2 :嵌着溝(被嵌着部)
P:配線用ポール
V1 :外筒体の配線凹部
V2 :内挿体の配線凹部
5:外壁体(外筒体の開口縁)
5a:正面部分(配線凹部の形成面)
9:外筒体の摺動空間
14:端部(内挿体の開口縁)
25',25:電線カバー(電線カバー部材)
26:カバー本体部(本体部)
28a,28b :嵌着片(弾接片)
28’:嵌着部(弾接片)
29:ボックス取付部材(電線カバー部材)
31:取付本体部(本体部)
31a:嵌着部(係合部)
33a:雌ねじ(ボックス取付部)
35:電線保護部(被覆板部)
45:ねじ孔
46:ボックス取付ねじ(取付ねじ)
Claims (14)
- 架空電線又は地中電線を引き込んで配線するための配線用ポールであって、
中空筒状の外筒体と、該外筒体の内周面に対して自身の外周面が当接することにより横断面視で長手方向と直交する方向に移動不能な状態で、長手方向に摺動可能に内挿される内挿体とから成り、
外筒体に対する内挿体の摺動により、全長が調整可能になっていると共に、前記全長が定められた状態で前記外筒体と前記内挿体とは一体に組付け可能になっていて、
前記外筒体には、電線を収容して保護するための配線凹部が、前記内挿体の摺動空間と分離して、外周面に開口して長手方向に連続して設けられ、
前記内挿体には、電線を収容して保護するための配線凹部が、外周面に開口して長手方向に連続して設けられ、
前記外筒体と前記内挿体とに設けられた各配線凹部は、ほぼ相似形状であって、前記外筒体と内挿体との接続部において電線を屈曲させることなく直線状に配線させるべく、前記外筒体及び内挿体の接続部において当該外筒体及び内挿体の各配線凹部により形成される各内部空間は直線状に連通されるように、該内挿体の配線凹部は外筒体の配線凹部よりも大きくて、該内挿体の配線凹部の内側に該外筒体の配線凹部が嵌合可能になっていることを特徴とする配線用ポール。 - 前記配線凹部に収容された前記各電線の飛び出しを防止する電線カバー部材を嵌着するための被嵌着部が長手方向に沿って連続して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の配線用ポール。
- 前記被嵌着部は、前記配線凹部の開口縁に形成された凹溝であることを特徴とする請求項2に記載の配線用ポール。
- 請求項1に記載の配線用ポールと、
前記外筒体の配線凹部を閉塞して、該凹部に収容保護されている前記各電線の飛び出しを防止するために前記配線用ポールに取付けられる電線カバー部材とから構成されていることを特徴とする配線用ポール装置。 - 前記配線用ポールの外筒体の配線凹部には、その開口縁に連続して被嵌着部が設けられ、前記電線カバー部材は、自身の弾性により前記被嵌着部に嵌着されて、前記配線凹部の任意の位置に装着可能であることを特徴とする請求項4に記載の配線用ポール装置。
- 前記配線用ポールの外筒体の被嵌着部は、凹溝で形成され、前記電線カバー部材は、前記凹溝内に嵌入状態で嵌着される嵌着部を有し、該嵌着部は、該凹溝における相対向する各内壁面に対してそれぞれ弾接可能なように幅方向に沿ってずれて設けられる複数の弾接片から成ることを特徴とする請求項5に記載の配線用ポール装置。
- 前記配線用ポールの外筒体と内挿体の各配線凹部に設けられた各被嵌着部は、同一構造であって、同一の電線カバー部材が嵌着可能であることを特徴とする請求項5に記載の配線用ポール装置。
- 前記電線カバー部材には、ボックスを取付けるためのボックス取付部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の配線用ポール装置。
- 前記ボックス取付部は、ねじ孔であることを特徴とする請求項8に記載の配線用ポール装置。
- 前記配線用ポールの外筒体には、その配線凹部の幅方向の両端の各開口縁に連続して被嵌着部が設けられ、
前記電線カバー部材は、その幅方向の両端部に設けられた係合部が前記被嵌着部に係合して、前記配線凹部の開口に対して正面側に抜止状態で配置され、
ボックスに挿通されたボルトを前記ねじ孔に螺合させて、該ボックスと前記電線カバー部材との挟持によって、前記配線凹部の両端の各開口縁を挟持して、前記配線用ポールに対してボックスを取付ける構成であることを特徴とする請求項9に記載の配線用ポール装置。 - 前記電線カバー部材には、これに螺合されたボルトの先端部を覆って、その背後に収容されている電線の損傷を防止するための被覆板部を有していることを特徴とする請求項10に記載の配線用ポール装置。
- 請求項1に記載の配線用ポールと、
前記配線凹部の開口縁に取付けられ、ボックスを前記ポールにおける前記配線凹部の形成面に臨ませて取付け可能な取付部を備えたボックス取付部材とから成ることを特徴とする配線用ポール装置。 - 請求項1に記載の配線用ポールの外筒体に装着される電線カバー部材であって、
前記配線凹部に収容保護されている前記各電線の飛び出しを防止するために、前記配線凹部を閉塞した状態で、前記外筒体に装着されることを特徴とする電線カバー部材。 - 求項1に記載の配線用ポールの外筒体の配線凹部の開口縁に取付けられるボックス取付部材であって、
前記外筒体の配線凹部の形成面に臨ませてボックスを取付け可能な取付部を備えたことを特徴とするボックス取付部材。
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