JP4222762B2 - 引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置 - Google Patents

引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4222762B2
JP4222762B2 JP2002028646A JP2002028646A JP4222762B2 JP 4222762 B2 JP4222762 B2 JP 4222762B2 JP 2002028646 A JP2002028646 A JP 2002028646A JP 2002028646 A JP2002028646 A JP 2002028646A JP 4222762 B2 JP4222762 B2 JP 4222762B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit breaker
vacuum circuit
type vacuum
drawer
disconnector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002028646A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003235121A (ja
Inventor
輝雄 堀江
順一 三浦
Original Assignee
共立継器株式会社
有限会社堀江技研
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 共立継器株式会社, 有限会社堀江技研 filed Critical 共立継器株式会社
Priority to JP2002028646A priority Critical patent/JP4222762B2/ja
Publication of JP2003235121A publication Critical patent/JP2003235121A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4222762B2 publication Critical patent/JP4222762B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Trip Switchboards (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力系統において事故が発生した場合に、その事故が発生した経路を主経路から切り離すために用いられるバイパス断路器付引出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電源が出力する電力を負荷設備へ供給するための電力系統で、一部の負荷設備や電力系統中の一部において短絡などの事故が発生した場合、それに起因して電力系統に接続されている全ての負荷設備が使用できなくなってしまう。これを防止するために、一般には複数台の保護しゃ断器が用いられている。そして、この保護しゃ断器の一種として引出型真空しゃ断器を備える引出装置がある。
【0003】
図19は、従来の引出型真空しゃ断器を備える引出装置の構成例を示す構成図である。
【0004】
従来の引出型真空しゃ断器を備える引出装置は、一対の系統接続導体101,102が配設された引出装置103と、この一対の系統接続導体101,102同士を接続し、引き出し装置103に出入りする引出型真空しゃ断器104とを備える。
【0005】
この従来の引出型真空しゃ断器を備える引出装置103では、引出型真空しゃ断器104を閉状態とすることで、一対の系統接続導体101,102に接続された電源側の電力系統と負荷側の電力系統を接続する。また、電力系統に異常が発生したら、引出型真空しゃ断器104を開状態とすることで、電源側の電力系統と負荷側の電力系統とを切り離し、電力系統全体に障害が発生してしまうことを防止する。
【0006】
また、従来の引出型真空しゃ断器104を備える引出装置では、引出型真空しゃ断器104を引出装置103から引き出すことで、引出型真空しゃ断器104の点検を行うことができる。これにより、引出型真空しゃ断器104の動作信頼性を維持することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の引出型真空しゃ断器を備える引出装置では、引出型真空しゃ断器104の点検のために、引出型真空しゃ断器104を引き出してしまうと、電力系統が切断され、負荷側の電力系統は停電してしまう。
【0008】
この状態は、単に、容量の大きな高圧回路をしゃ断しなければならないだけでなく、次のような問題を発生させる。
【0009】
すなわち、たとえば病院などにおいては人命に関わる装置を負荷機器として常時接続している。また、飛行場などにおいては航空管制装置を負荷機器として常時接続している。このような場合には、点検のためであったとしても停電を起こすことがかなり困難なことである。したがって、停電を起こすことがかなり困難なので、予防保全のための点検をすることなく、長期に渡って引出型真空しゃ断器や他の開閉機器類を使用し続けてしまうことになる。
【0010】
そして、このような無点検状態にて長期に渡って使用し続けた場合に、万一短絡事故などの異常が発生した時に引出型真空しゃ断器104を正常にしゃ断できず、電源設備の損傷や波及事故などを起こす危険性がある。
【0011】
なお、このような点検時の停電を防止するためには、引出型真空しゃ断器を並列に電力系統に対し接続し、引出型真空しゃ断器を二重化することも考えられる。しかし、土地単価が高い日本などにあっては単に引出型真空しゃ断器のコストが二倍になる以上の費用が必要となり、現実的に採用されることは極めて少ない。また、既に電力系統が施設されてしまっているビルなどにあっては、このような目的のために引出型真空しゃ断器を増設するためのスペースを確保することができず、やはり引出型真空しゃ断器の二重化方式が採用されることは稀である。
【0012】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、停電を起こすことなく引出型真空しゃ断器を点検することができ、これにより、長期に渡って保護しゃ断器としての信頼性を維持することができる引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置を得ることを目的とする。
【0013】
本発明は、上記の目的に加えて、引出型真空しゃ断器を備える引出装置の大型化を招くことなく点検時の停電を防止することができ、これにより、既存の引出装置と置き換えて保護しゃ断器の長期に渡る信頼性を確保させることができるバイパス断路器付引出装置を得ることを目的とする。
【0014】
さらに本発明は、停電を起こすことなしに且つアークを発生させてしまうことなしに点検することができ、しかも、人為的操作ミスによる停電やアークの発生を確実に防止することができる引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置を得ることを目的とする。
【0015】
本発明に係る引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置は、受配電設備を停電させることなく引出型真空しゃ断器を点検するために、負荷側接続導体に一端部が回動可能に配設されるブレードと、負荷側接続導体に形成される貫通孔あるいは切欠凹部と、貫通孔あるいは切欠凹部に挿入して配設され、一端部がブレードに接続される駆動ロッドと、駆動ロッドに接続され、ブレードを電源側接続導体側へ駆動する断路器駆動機構と、を備えるバイパス断路器を引出型真空しゃ断器に対して並列回路となるように設けるものである。
【0016】
このような構成を採用すれば、断路器駆動機構によってブレードを移動させて電源側接続導体と負荷側接続導体とを接続することができる。そして、ブレードにて電源側接続導体と負荷側接続導体とを接続した状態において引出型真空しゃ断器を開操作した後に引出型真空しゃ断器をバイパス断路器付引出装置から引き出すことで、停電を起こすことなく且つアークの発生を防止しつつ引出型真空しゃ断器を引き出して点検することができる。また、引出型真空しゃ断器をバイパス断路器付引出装置へ挿入し、引出型真空しゃ断器を閉操作し、さらに、断路器駆動機構にて電源側接続導体からブレードを離間させることで、アークの発生を防止しつつ通常の運転状態に復帰させることができる。
【0017】
しかも、このような構成を採用すれば、第一に、アークの発生を防止するために電源側接続導体とブレードとの周囲を真空バルブにて遮蔽する必要が無く、第二に、負荷側接続導体に貫通孔を形成し、この貫通孔を介してブレードを駆動しているので、引出型真空しゃ断器とバイパス断路器付引出装置の大型化を防止し、従来と略同じ大きさ(幅)にバイパス断路器付引出装置を形成することができる。従来点検がままならなかったたとえば病院や空港などにおいて電力系統の信頼性を維持向上させることができる。なお、貫通孔を切欠凹部に替えた場合も同様である。
【0019】
本発明に係る引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置は、上述の各発明に加え、断路器駆動機構として、電源側接続導体と負荷側接続導体との配列方向に対して直交して配設されるバイパス断路器開閉軸と、引出型真空しゃ断器の引き出し方向に沿ってスライドする操作リンクと、バイパス断路器開閉軸に固定され、操作リンクの所定の方向への移動に応じてバイパス断路器開閉軸を中心として回動してブレードを電源側接続導体側へ駆動するバイパス断路器開閉レバーと、を設けるとともに、バイパス断路器開閉軸に固定されるモード固定部材と、モード切替スイッチと、モード切替スイッチが操作されいる期間のみモード固定部材の回動を許可するモード切替防止機構と、を設けるものである。
【0020】
この構成を採用すれば、モード切替スイッチを操作しつつ操作リンクを移動させることで、電源側接続導体とブレードとを接触させたり離したりすることになる。したがって、不用意に操作リンクを操作してしまうことを防止できるので、運転中のブレードの閉操作、および、点検中のブレードの開操作などの誤操作を防止することができる。
【0021】
また、操作をしていないときにはモード切替防止機構にてモード固定部材を固定しているので、点検時に電磁力や振動によってブレードが開いてしまうことを防止することができ、点検時の無停電給電を確実にすることができる。また、運転時においても電磁力や振動によってブレードが閉じてしまうことを防止することができ、安定した運転動作を保証することができる。
【0022】
本発明に係る引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置は、上述の各発明に加え、断路器駆動機構として、電源側接続導体と負荷側接続導体との配列方向に対して直交して配設されるバイパス断路器開閉軸と、引出型真空しゃ断器の引き出し方向に沿ってスライドする操作リンクと、バイパス断路器開閉軸に固定され、操作リンクの所定の方向への移動に応じてバイパス断路器開閉軸を中心として回動してブレードを電源側接続導体側へ駆動するバイパス断路器開閉レバーと、を設けるとともに、引出型真空しゃ断器が開状態にあるときは操作リンクの移動を防止し、且つ、引出型真空しゃ断器が閉状態にあるときは操作リンクの移動を許可するアーク防止機構を設けるものである。
【0023】
この構成を採用すれば、引出型真空しゃ断器が閉状態でなければ操作リンクを移動させてブレードにて電源側接続導体と負荷側接続導体とを接続したり、その接続を解除したりすることができない。したがって、引出型真空しゃ断器が閉状態にある時のみ、ブレードを閉/開操作することができる。その結果、ブレードの閉/開操作時にアークが飛んでしまうことを防止することができる。
【0024】
本発明に係る引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置は、上述の各発明に加え、引出型真空しゃ断器と電源側接続導体および負荷側接続導体が接続される運転位置と、これらが接続されていない断路位置とに引出型真空しゃ断器を固定する真空しゃ断器固定部材と、真空しゃ断器固定部材の固定解除操作に応じて、引出型真空しゃ断器を開状態とするしゃ断器開閉機構と、を設けるものである。
【0025】
この構成を採用すれば、引出型真空しゃ断器を引出したり差し込んだりしようとすると、必ず引出型真空しゃ断器は開状態になる。したがって、引出型真空しゃ断器の出し入れ時に引出型真空しゃ断器と電源側接続導体との間、あるいは、引出型真空しゃ断器と負荷側接続導体との間にてアークが飛んでしまうことを防止することができる。
【0026】
本発明に係る引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置は、上述の各発明に加え、アーク防止機構として、操作リンクに形成されたストップ用凸部あるいはストップ用凹部と、引出型真空しゃ断器に設けられ、その引出型真空しゃ断器の閉開状態に応じて操作リンクのスライド方向と略垂直な方向へ移動し、引出型真空しゃ断器が閉状態であるときにはストップ用凸部あるいはストップ用凹部に突き当たり、且つ、引出型真空しゃ断器が開状態であるときにはストップ用凸部あるいはストップ用凹部と突き当たらないようにするロックピンと、を設けるとともに、引出型真空しゃ断器と電源側接続導体および負荷側接続導体とが接続される運転位置とこれらが接続されない断路位置とに引出型真空しゃ断器を固定する真空しゃ断器固定部材と、真空しゃ断器固定部材の固定解除操作に応じて、引出型真空しゃ断器を開操作するしゃ断器開閉機構と、を設けるものである。
【0027】
この構成を採用すれば、バイパス断路器を閉操作しない状態では引出型真空しゃ断器を運転位置から引き出すことはできず、且つ、引出型真空しゃ断器の出し入れ時には必ず引出型真空しゃ断器は開状態になる。したがって、バイパス断路器を閉状態とし且つ引出型真空しゃ断器を開状態としたときのみ、引出型真空しゃ断器の出し入れが可能となる。このため、引出型真空しゃ断器を引出しても停電は生ぜず、しかも、引出型真空しゃ断器を出し入れするときにアークが発生しないようになる。
【0028】
本発明に係る引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置は、上述の各発明に加え、断路器駆動機構として、電源側接続導体と負荷側接続導体との配列方向に対して直交して配設されるバイパス断路器開閉軸と、引出型真空しゃ断器の引き出し方向に沿ってスライドする操作リンクと、バイパス断路器開閉軸に固定され、操作リンクの所定の方向への移動に応じてバイパス断路器開閉軸を中心として回動してブレードを電源側接続導体側へ駆動するバイパス断路器開閉レバーと、を設けるとともに、引出型真空しゃ断器が引き出された状態においてはバイパス断路器開閉レバーの移動を防止する駆動リンク誤操作防止機構を設けものである。
【0029】
本発明の引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置では、引出型真空しゃ断器が引き出された状態では、操作リンクを移動させることができない。したがって、点検中に誤って操作リンクを移動させてブレードを開操作してしまうことを防止することができる。その結果、誤操作に起因する点検中の停電や、点検中のアーク飛びを防止することができる。
【0030】
本発明に係る引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置は、受配電設備を停電させることなく引出型真空しゃ断器を点検するために、電源側接続導体と負荷側接続導体とを接続あるいは切り離すバイパス断路器と、電力系統を常軌使用状態から点検モードに切り替えるモード切替機構と、点検モードにおいて引出型真空しゃ断器が閉状態にある時にのみバイパス断路器の閉/開操作を許可する第一のインタロック機構と、点検モードにおいて引出型真空しゃ断器の閉/開操作を行う第二のインタロック機構と、点検モードにおいてバイパス断路器が閉状態で且つ引出型真空しゃ断器が開状態である時にのみ引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置への出し入れを許可する第三のインタロック機構と、を設けるものである。
【0031】
このような装置であれば、点検モードに切り替えた後に、第一のインタロック機構と、第二のインタロック機構と、さらに、第三のインタロック機構の各々が機能して、予め決められた条件のときしか操作することができなくなるので、人為的操作ミスによる停電やアークの発生を確実に防止することができる。その結果、安心して点検作業に入ることができる。
【0032】
さらに、点検時にしか閉状態とされないバイパス断路器にあっては、それが閉/開操作される時には必ず引出型真空しゃ断器が閉状態にあるので、空気中に露出していたとしてもその開閉時にアークが発生してしまうことはない。その結果、バイパス断路器を真空バルブにて遮蔽する必要が無くなり、装置の大型化を効果的に抑制し、従来の引出型真空しゃ断器を備える引出装置と遜色ない大きさに形成することができる。そして、既設の引出型真空しゃ断器を備える引出装置と置き換えて設置することが可能となり、従来点検がままならなかったたとえば病院や空港などにおいて電力系統の信頼性を維持向上させることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0034】
実施の形態1.
【0035】
図1は、本発明の実施の形態1に係る引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置を示す全体構成図である。図2は、図1に示す引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置のA−A’断面図である。
【0036】
この引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置2(以下、本体と記載する)は、水平な取付板1と一体になった本体2と、車輪3を備え、その車輪3の回転によって取付板1上を移動可能に配設され、本体2に対して出入り自在となる引出型真空しゃ断器4とから主に構成される。なお、取付板1の両端部は断面コの字形状に折り返されており、これにより車軸3の両端部を押さえ込むことで、引出型真空しゃ断器4の浮き上がりを防止している。また、車軸3の蛇行を防止するために、車軸3の内側に図示外のレールが設けられている。
【0037】
本体2には、主に、電源側の電力系統に接続される導電性の金属材からなる電源側接続導体5と、負荷側の電力系統に接続される導電性の金属材からなる負荷側接続導体6とが引出型真空しゃ断器4の出入り方向(図1の取付板1に対して左右水平方向)と略平行に三相分設けられている。三相分の電源側接続導体5は、各前端部と各後端部がそれぞれ図2において上下方向に橋渡しするように設けられる2つの絶縁性支持部材(図示省略)に固定されることで、所望の位置に保持されている。また、三相分の負荷側接続導体6も同じ構造の2つの絶縁性支持部材(図示省略)に固定されることで、それぞれの電源側接続導体5と対向する位置に保持されている。
【0038】
しゃ断器開閉機構9は、詳細な図示は省略してあるが、投入ばね、遮断ばね、自由引掛機構など、しゃ断器の開閉動作に必要な機能を備えており、三相分の主接触部7の配列方向と平行に配設された開閉操作軸12と、この開閉操作軸12に固定され、主接触部7毎に設けられた複数の開閉アーム13と、開閉アーム13の先端部と各可動接点部材10とを接続する絶縁材からなる絶縁連結部材14と、図示外の別電源によって給電されるモータ15と、このモータ15の回転子と開閉操作軸12とを連動させるギア群16と、を備える。そして、このモータ15を駆動すると、投入ばねを蓄勢し、投入ポイントに達すると、投入ばねの力で開閉操作軸12および開閉アーム13が回転し、可動接点部材10を固定接点部材11に対して接触させたり、しゃ断ばねの力で切り離したりすることができる。
【0039】
また、引出型真空しゃ断器4には、本体2内に挿入され運転位置となった際に、主接触部7の固定接点部材11と電源側接続導体5とを接続する電源側一次断路部17と、主接触部7の可動接点部材10と負荷側接続導体6とを接続する負荷側一次断路部18と、を備える。
【0040】
また、この実施の形態に係る引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置には、さらに、バイパス断路器19、断路器駆動機構20、モード切替機構21、第一のインタロック機構としてのアーク防止機構22、第二のインタロック機構としての引出型真空しゃ断器固定機構23が設けられている。以下、それぞれの機構について説明する。
【0041】
バイパス断路器(DS:Disconnecting Switch)19は、負荷側接続導体6の内側の平面上に一端部(図1では左側)を支点として回動可能に配設されるブレード24と、負荷側接続導体6に形成される貫通孔25と、貫通孔25に挿入して配設され、一端部がブレード24の中央部に接続される導電性の金属材からなる駆動ロッド26と、電源側接続導体5の内側の平面上に幅方向の略中央に固定配設される導電性の金属材からなる固定接触部材27と、を備える。
【0042】
負荷側接続導体6には、ブレード24の回動支点となる接触圧力を得るスプリングと一体の回動心軸24aを保持し、ブレード24と接触して通電する支点受部材24bが固定されている。なお、この支点受部材24bを負荷側接続導体6とともに一体成形してもよい。ブレード24の略中央には、駆動ロッド26の図1で上端部分を回動自在に取り付ける連結棒24cが取り付けられている。
【0043】
ブレード24は、長形状の2枚の導電性の金属板を回動心軸24a、連結棒24cおよび先端部分に取り付けられ、接触圧力を得るスプリングと一体の可動接触棒24dによって両金属板の間に隙間Sが生じるように、連結一体化したものとされている。すなわち、隙間Sには、支点受部材24b、駆動ロッド26の図2で上端部が常時入り込むとともに、固定接触部材27が出入りし、接触して通電することになる。
【0044】
貫通孔25は、四角柱形に貫通する孔であり、挿入される駆動ロッド26がスムーズに動作(図1では上下動)するように駆動ロッド26との間に動作可能な隙間が形成されている。なお、駆動ロッド26の動作の際、駆動ロッド26が負荷側接続導体6に接触しても両者は電気的に同電位であるため、電気的には何も問題がない。
【0045】
そして、駆動ロッド26の他端部を図1で上側(貫通孔25側)へ駆動すると、ブレード24はその一端が回動可能に取り付けられた回動心軸24aを中心として回動し、ブレード24の先端部24eを固定接触部材27に接触することができる。これにより、電源側接続導体5と負荷側接続導体6とを接続させて通電することができる。
【0046】
また、駆動ロッド26の他端部を図1で下側へ駆動すると、ブレード24を固定接触部材27から離間させ、電源側接続導体5と負荷側接続導体6とを切り離すことができる。なお、駆動ロッド26にて駆動していない場合には、ブレード24はその自重にて負荷側接続導体6上に載置されている。
【0047】
このように、負荷側接続導体6に貫通孔25を設け、その貫通孔25に挿入される駆動ロッド26にてブレード24を押し上げる構造とすることで、負荷側接続導体6の幅を従来と同じ幅に設計することができる。また、隣接して配列された負荷側接続導体6同士の間隔を従来と同じ間隔にすることができる。したがって、このようなバイパス断路器19を設けたことによって本体2の装置幅が大きくなってしまうことはない。その結果、この実施の形態1に係る本体2は、従来の引出型真空しゃ断器を備える引出装置と置き換えて使用することができる。
【0048】
なお、貫通孔25を設けたことで、負荷側接続導体6の抵抗値があがってしまうことも若干考えられる。このような場合には、負荷側接続導体6の厚さを電源側接続導体よりも少し厚めにして通電容量を同じにするとよい。これにより、負荷側接続導体同士の間隔を維持しつつ、貫通孔25を形成したことによる抵抗増加分を相殺することができる。
【0049】
また、この実施の形態では、負荷側接続導体6に貫通孔25を設けているが、この貫通孔25に代えて負荷側接続導体6の幅方向側面に切欠凹部を形成し、その切欠凹部中を駆動ロッド26が上下するようにしても同様の効果を得ることができる。
【0050】
さらに、この実施の形態では、負荷側接続導体6の上にブレード24を配設している。そのため、電源側接続導体5を負荷側接続導体6から離間する方向へ屈曲させている。これにより、電源側接続導体5とブレード24との間に必要な空間絶縁距離を確保することができる。
【0051】
断路器駆動機構20は、駆動ロッド26の他端に接続された絶縁接続部材28と、電源側接続導体5と負荷側接続導体6との配列方向に対して直交して(=開閉操作軸12と平行に)配設されるバイパス断路器開閉軸29と、バイパス断路器開閉軸29と絶縁接続部材28とを接続する駆動リンクとしてのバイパス断路器開閉レバー30と、を備える。また、断路器駆動機構20は、しゃ断器開閉操作軸12と略同じ高さにおいて引出型真空しゃ断器4の引き出し方向に沿って水平に配設された操作リンク31(図1では二点鎖線で示す)と、この操作リンク31の両端部を回転可能に支持するリンク操作用レバー32および主操作レバー33と、を備える。また、主操作レバー33はバイパス断路器開閉軸29に固定されている。
【0052】
絶縁接続部材28は、この電力系統からの電流がバイパス断路器開閉レバー30から先へ流れてしまうことを防止するためのもので、十分な絶縁距離と絶縁性能を保持している。この絶縁性接続部材28は、バイパス断路器開閉レバー30に対してリンク棒30aによって回動自在に取り付けられている。リンク操作用レバー32は、本体2に固定された回動軸32aを中心として回動する。
【0053】
主操作レバー33の先端側には、主操作レバーピン33aが設けられ、操作リンク31に設けられた楕円孔31aに挿入されている。リンク操作用レバー32の先端側には操作リンク31にこのリンク操作用レバー32を回動自在に取り付けるための取付ピン32bが設けられている。楕円孔31aの存在によって、部品の精度誤差を吸収できるとともに、操作リンク31のスムーズな動きが保証される。
【0054】
そして、リンク操作用レバー32に設けられたハンドル挿入部34にバイパス断路器開閉用ハンドル35(後述する図5を参照)を挿入し、バイパス断路器開閉用ハンドル35を図1、図5で時計方向に回転させると、リンク操作用レバー32および主操作レバー33はバイパス断路器開閉軸29を中心としてそれぞれ回転し、これにより操作リンク31を図1において右側方向に移動させることができる。
【0055】
また、この操作リンク31の移動に応じてバイパス断路器開閉軸29も回転し、バイパス断路器開閉レバー30および絶縁接続部材28を介して、駆動ロッド26は電源側接続導体5側に近づく(図1の場合には押し上げられる)。したがって、バイパス断路器開閉用ハンドル35を回転させることで、ブレード24を電源側接続導体5に設けた固定接触部材27と接触させて通電することができる。なお、バイパス断路器開閉用ハンドル35を図1、図5で反時計方向に回動させた際にブレード24と電源側接続導体5とが接続されるように構成してもよい。すなわち、主操作レバー30,33やバイパス断路器開閉軸29を駆動ロッド26の図1で左側に配置するようにしてもよい。
【0056】
モード切替機構21は、主操作レバー33と一体的にバイパス断路器開閉軸29に固定されるモード固定部材36と、引出型真空しゃ断器4の前面上部に配設されたモード切替スイッチ37と、モード切替スイッチ37が操作されている期間のみモード固定部材36の回動を許可するモード切替防止機構38と、を備える。
【0057】
モード固定部材36は、略円板形状に生成され、バイパス断路器開閉軸29にそれらの中心同士が同心となるように固定されている。
【0058】
モード切替防止機構38は、モード固定部材36と同一面内で回動可能に配設されたキャッチ部材39と、このキャッチ部材39を回動させるロック解除ソレノイド40と、を備える。このロック解除ソレノイド40は、通常はキャッチ部材39をモード固定部材36に圧接し、モード切替スイッチ37の操作による通電時には、キャッチ部材39のモード固定部材36に対する圧接を解除する。これにより、モード固定部材36は回転することができる(図4参照)。
【0059】
また、この実施の形態では、ブレード24と固定接触部材27(電源側接続導体5)とを接続させた際に、モード固定部材36のキャッチ部材39が圧接される部位に、点検モード用凹部41が形成されている。また、その連結位置から操作リンク31を引き戻した(図1の状態)際に、モード固定部材36のキャッチ部材39が圧接される部位に、運転モード用凹部42が形成されている。
【0060】
さらに、キャッチ部材39の先端部にも固定凹部43を形成している。また、これらモード固定部材36の凹部41,42とキャッチ部材39の固定凹部43とにはまり込み可能なキャッチローラ44と、このキャッチローラ44をモード固定部材36側に圧接するコイルバネからなるローラ用レバーバネ45と、を設けている。キャッチローラ44は、他端側にローラ用レバーバネ45が取り付けられ、中央の回動中心軸44aを回動支点として回動するローラ用レバー44bの一端側に設置されている。
【0061】
そして、たとえばキャッチ部材39の固定凹部43内と点検モード用凹部41内にキャッチローラ44が入り、キャッチ部材39とモード固定部材36でキャッチローラ44がはさまれた状態(図8参照)において、モード切替スイッチ37を操作して、キャッチ部材39を図5に示すように反時計方向に回動させる。しかし、キャッチローラ44はローラ用レバーバネ45の力によって依然として点検モード用凹部41内に保持されつづける。この状態でバイパス断路器開閉用ハンドル35を下げる(反時計方向に回転させる)と、操作リンク31の図5で左方向への移動に応じてキャッチローラ44がローラ用レバーバネ45の付勢力に抗して押し出され点検モード用凹部41から外れる。この外れ動作と同時に、バイパス断路器開閉レバー30の反時計方向の回転によってブレード24は、固定接触部材27c(電源側接続導体5)から離間する。
【0062】
そのままバイパス断路器開閉用ハンドル35を下げ続けると、運転モード用凹部42にキャッチローラ44が係合し、ブレード24が電源側接続導体5から十分に離間した状態を維持することができる。この状態でモード切替スイッチ37の操作を終了すると、キャッチ部材9は元に戻り図1に示す状態となる。すなわち、キャッチローラ44は、キャッチ部材39の固定凹部43に抑えられ、運転モード用凹部42内に挿入保持される。この状態においてバイパス断路器開閉用ハンドル35を押し上げても(図1で時計方向に回転させても)ブレード24は移動しない。以下、このときの各部材の位置を開状態保持位置とよぶ。
【0063】
また、キャッチ部材39の固定凹部43内と運転モード用凹部42内にキャッチローラ44が入り込んでいる状態(図1参照)において、モード切替スイッチ37を操作してキャッチ部材39を図4に示すように反時計方向に回動させる。しかし、キャッチローラ44は、ローラ用レバーバネ45の力によって依然として運転モード用凹部42内に保持され続ける。この状態でバイパス断路器開閉用ハンドル35を上げると(図1で反時計方向に回転させると)、操作リンク31の移動に応じてキャッチローラ44がローラ用レバーバネ45の付勢力に抗して押し出され運転モード用凹部42から外れる。この外れ動作と同時にバイパス断路器開閉レバー30の時計方向への回動によって、ブレード24は、固定接触部材27(電源側接続導体5)に接続する。
【0064】
そして、運転モード用凹部42から外れたキャッチローラ44がローラ用レバーバネ45の2勢力によって点検モード用凹部41内に挿入された時点でモード切替スイッチ37の操作を終了すると、キャッチ部材39は図5の状態から図6の状態へ移動し(時計方向に回動し)、キャッチローラ44を点検モード用凹部41内に挿入保持させることができる。この状態ではバイパス断路器開閉用ハンドル35を押し下げても(図6の状態で反時計方向に回動させても)ブレード24は移動せず、固定接触部材27(電源側接続導体5)から離れない。以下、このときの各部材の位置を閉状態保持位置とよぶ。
【0065】
このように、モード切替スイッチ37を操作しつつ操作リンク31を移動させることで、固定接触部材27、すなわち電源側接続導体5とブレード24とを接離操作することができる。逆に、モード切替スイッチ37を操作していないときには操作リンク31をロックしてしまうので、運転中に不用意にブレード24を固定接触部材27と接触させてしまったり、点検中に不用意にブレード24を固定接触部材27から外してしまったりする誤操作を防止することができる。
【0066】
また、モード切替スイッチ37を操作をしていないときには、モード切替防止機構38にてモード固定部材36が2つの位置のいずれか一方の位置にロックされているので、点検時に電磁力や振動によってブレード24が固定接触部材27から離れてしまうことを防止することができ、点検時の無停電給電を確実に行うことができる。また、運転時においても、電磁力や振動によってブレード24が固定接触部材27に接触してしまうことを防止することができ、安定した運転動作を保証することができる。
【0067】
なお、キャッチ部材39の先端部を運転モード用凹部42や点検モード用凹部41に直接挿入させるようにしても、モード切替防止機構38として機能する。この時、固定凹部43、キャッチローラ44、ローラ用レバー44bおよびローラ用レバーバネ45は不要である。また、モード固定部材36に、運転モード用凹部42および点検モード用凹部41の替わりとなる運転モード用凸部および点検モード用凸部を形成し、キャッチローラ44あるいはキャッチ部材39の先端部に凹部を形成するようにしてもモード切替防止機構38として機能する。
【0068】
アーク防止機構22は、操作リンク31に形成され、アークの発生を防止するためのストップ用凸部46と、引出型真空しゃ断器4に設けられ、主接触部7の閉開状態に応じて操作リンク31の移動方向と略同一な平面内であって略垂直な方向へ移動するロックピン47(図1、図2参照)と、を備える。このロックピン47は、開閉アーム13と同様の姿勢にて開閉操作軸12の両端部に固定されたロックアーム48の可動側端部から突出して形成されている。
【0069】
また、この実施の形態1では、ストップ用凸部46は、操作リンク31の引出型真空しゃ断器4に対向する部位であって、ロックピン47と接離可能な位置に形成されている。具体的には、主接触部7が開状態にあるときのロックピン47の位置よりも引出型真空しゃ断器4の引き出し方向寄りであって且つ該位置よりも下側に形成されている。
【0070】
このような位置関係に形成することで、主接触部7が開状態であるときに、操作リンク31を開状態保持位置と閉状態保持位置との間で移動させようとしても、ストップ用凸部46がロックピン47に突き当たってしまい、移動させることができなくなる。これにより、バイパス断路器19の開閉操作時には必ず主接触部7が閉じていることになり、バイパス断路器19中(ブレード24と固定接触部材27との間)に過大なアークが発生してしまうことを防止することができる。
【0071】
また、主接触部7が開状態であるときに引出型真空しゃ断器4を引き出そうとしても、ロックピン47がストップ用凸部46に突き当たり、且つ、操作リンク31はモード切替機構21にて図1に示すように固定されているので、引き出すことができない。このため、電力系統が固定接触部材27とブレード24との接続によって通電されていない限り引出型真空しゃ断器4は引き出すことができず、引出型真空しゃ断器4の点検時にも付加機器への通電は停止しない。
【0072】
なお、この実施の形態1では、操作リンク31に形成されたストップ用凸部47と引出型真空しゃ断器4に設けられたロックピン47とでアーク防止機構22を構成しているが、他にもたとえば、ストップ用凸部46を設ける替わりに操作リンク31のロックピン47が移動する部分にストップ用凹部を形成してもアーク防止機構22として機能する。
【0073】
引出型真空しゃ断器固定機構23は、引出型真空しゃ断器4の前部に配設されるとともに上下方向に移動可能に配設される真空しゃ断器固定部材としての円柱状のポジションピン49と、取付板1上に固定される真空しゃ断器固定部材としてのポジション板50と、を備える。ポジション板50は、低部が長方形となる皿状の部材を上下逆に設置したような形状とされ、上部に位置することとなる平面部分に後述する運転位置固定穴51と断路位置固定穴52が両端部分にそれぞれ設けられている。
【0074】
ポジション板50には、引出型真空しゃ断器4を運転位置(本体2中に引出型真空しゃ断器4を差し込んだ位置)に配設した場合にポジションピン49の直下の位置となる部位に円形の運転位置固定穴51が開設されている。また、ポジション板50には、引出型真空しゃ断器4を断路位置(本体2から引出型真空しゃ断器4を引き出した位置)に配設した場合にポジションピン49の直下の位置となる部位に円形の断路位置固定穴52が開設されている。
【0075】
ポジションピン49を各固定穴51,52に差し込むことで、引出型真空しゃ断器4を運転位置と断路位置とに固定することができる。なお、運転位置においては、電源側接続導体5と電源側一次断路部17とが接続され、且つ、負荷側接続導体6と負荷側一次断路部18とが接続されている。逆に、断路位置においては、電源側接続導体5と電源側一次断路部17とが離間し、且つ、負荷側接続導体6と負荷側一次断路部18とが離れている。
【0076】
また、ポジションピン49の図1で示す上方には、そのポジションピン49を各固定穴51,52から引き出したときに開制御される投入防止用リミットスイッチ53が配設されている。そして、この投入防止用リミットスイッチ53は、モータ15への給電経路に接続されており、ポジションピン49を持ち上げるとモータ15への給電が停止する。それと同時に、引出型真空しゃ断器4のトリップ機構を外し、主接触部7を開状態にする。
【0077】
これにより、引出型真空しゃ断器4を本体2に差し込んだり、本体2から引出したりする場合には、必ず事前にポジションピン49を持ち上げて引出型真空しゃ断器4を開状態としている。このため、引出型真空しゃ断器4の差し込みや引き出し時に電源側接続導体5と電源側一次断路部17との間や負荷側接続導体6と負荷側一次断路部18との間でアークが飛んでしまうことを防止することができる。
【0078】
また、上述したアーク防止機構22と引出型真空しゃ断器固定機構23とが共働することで、バイパス断路器19が閉状態で且つ引出型真空しゃ断器4が開状態である時にのみ、引出型真空しゃ断器4の本体2への差し込みや本体2からの引き出しを行うことができる。以下、この共働関係にあるアーク防止機構22と引出型真空しゃ断器固定機構23とを合わせて第三のインタロック機構と呼ぶことにする。
【0079】
なお、先に示したストップ用凸部46は、図1の部分拡大図である。図17に示すように、正確には上部が徐々に高くなるスロープ部46aを有する変形四角形状とされている。図1で上下方向の高さが最も高くなる部分の高さをH1として、最も低くなる部分の高さをH2とし、横方向の幅をW1トスルト、H1:H2:W1=1:1.1〜1.4:1.8〜2.5とされている。このような関係にすると、ロックピン47の移動がスムーズとなるとともに、ロックピン47の突き当たり機能を確保し易くなる。
【0080】
ロックピン47は、図17に示すように、球面形状ではなく、半球より若干大き目な形状とされている。その横方向の最大幅をW2とすると、W2:W1=1:2.5〜3.5となるような値に設定されている。このような関係とすると、ストップ用凸部46とロックピン47との確実な突き当たりと、スムーズな移動とが可能となる。
【0081】
また、図1の状態で、ストップ用凸部46とロックピン47との間に上下方向の差であるS1であってその上下方向の高さH3に対して1/5程度の隙間S1、すなわちS1:H3=1:3〜7となるような隙間S1を設けると、ストップ用凸部46とロックピン47との確実な突き当たりと、スムーズな移動とが可能となる。なお、図17で示す符号Cはロックピン47の円形部分の中心を示す。
【0082】
次に、以上のような構成を有する本実施の形態に係る引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置の全体動作について説明する。
【0083】
次に、引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置の点検時の操作について説明する。
【0084】
点検を開始するにあたっては、まず、図4に示すように、モード切替スイッチ37を操作し、ロック解除ソレノイド40に通電する。ロック解除ソレノイド40は、通電されると、キャッチ部材39を駆動する。次に、図5に示すように、バイパス断路器開閉用ハンドル35を用いてリンク操作用レバー32を図5で時計方向に回転させる。このとき、操作リンク31の移動に伴ってモード固定部材36が時計方向に回転する。なお、ストップ用凸部46は、最初わずかに上方に移動しつつ右方向へ移動し、その後、右方向へ移動しつつ下降する。このとき、十分な隙間S1が生じているので、両者は衝突することなく、ストップ用凸部46がロックピン47の下をすり抜けていく。
【0085】
そして、キャッチローラ44が運転モード用凹部42から外れ、その後点検モード用凹部41に挿入された時点においてモード切替スイッチ37の操作を終了すると、図6に示すように、キャッチローラ44が点検モード用凹部41に挿入された状態で元に戻ったキャッチ部材39にて固定される。これにより、操作リンク31は、閉状態保持位置に設定される。また、電源側接続導体5と負荷側接続導体6とがブレード24にて接続され、点検時の無停電給電が開始される。
【0086】
次に、図7に示すように、ポジションピン49を運転位置固定穴51から持ち上げる。すると、モータ15の駆動が停止し、付勢部材の力によって可動接点部材10が図で下側に移動し、主接触部7は開状態となる。主接触部7が開状態となると、ロックピン47は下方に移動し、ストップ用凸部46を通り越したような配置となる。
【0087】
その後、さらに、図8に示すように、引出型真空しゃ断器4を本体2から引き出す。このとき、ストップ用凸部46は、引出型真空しゃ断器4の引出し操作の邪魔とならない。また、ポジションピン49を持ち上げることで投入防止用リミットスイッチ53がオフ状態になるので、引出型真空しゃ断器4は開状態となる。このため、電源側一次断路部17と電源側接続導体5との間や負荷側一次断路部18と負荷側接続導体6との間にアークが飛んでしまうことはない。
【0088】
そして、断路位置固定穴52に対向する位置でポジションピン49を下げると、ポジションピン49は断路位置固定穴52にはまり込む。これによって投入防止用リミットスイッチ53はオン状態となるも、電力系統から切り離されているため、引出型真空しゃ断器4は開状態を維持する。なお、投入防止用リミットスイッチ53の閉操作によって再度引出型真空しゃ断器4を閉状態とするように回路構成しても良い。また、ポジションピン49を下げることで、図9に示すように、引出型真空しゃ断器4は断路位置に固定される。この断路位置において引出型真空しゃ断器4のテストや点検を行う。
【0089】
点検によって、引出型真空しゃ断器4が正常に動作することを確認したら、図10に示すように、ポジションピン49を持ち上げて引出型真空しゃ断器4を挿入する。このとき、回路は図23に示すように、引出型真空しゃ断器4が開いているため、電源側接続導体5と電源側一次断路部17との間および負荷側接続導体6と負荷側一次断路部18との間にはアークは発生しない。その後、ポジションピン49が運転位置固定穴51へ入り込むことで、投入防止用リミットスイッチ53がオンし、モータ15が動作する。
【0090】
この結果、図11に示すように、引出型真空しゃ断器4は閉状態となる。引出型真空しゃ断器4が閉状態となることで、ロックピン47はストップ用凸部46と水平方向で対向する位置から上昇し、図11に示すように上下方向にずれた位置となる。
【0091】
その後、図12に示すように、モード切替スイッチ37を操作しながらバイパス断路器開閉用ハンドル35を押し下げて(図12において反時計方向に回転させて)バイパス断路器19の開動作を行う。操作リンク31が図11で右から左へ移動していくが、このときストップ用凸部46はロックピン47の下方を通り抜けてゆく。なお、バイパス断路器19を開くときには、引出型真空しゃ断器4が既に閉じているので、その作業中にアークが飛んでしまうことは無い。
【0092】
図13に、図1に示す引出型真空しゃ断器4を備えるバイパス断路器付引出装置での引出型真空しゃ断器4、バイパス断路器19、引出型真空しゃ断器4の上記各操作手順での作業前提状態、操作内容および操作結果を対応付けた一覧表を示す。また、この表には各操作手順での制限事項も記載されている。そして、たとえば同表の引出型真空しゃ断器4の欄に示すように、制限事項は作業工程に応じて刻々と変化するが、断路器駆動機構20、モード切替機構21、アーク防止機構22、引出型真空しゃ断器固定機構23が共働することで、それぞれの制限事項を好適に満たしている。
【0093】
そして、このような構成であれば、停電を起こすことなく且つアークを発生させてしまうことなく引出型真空しゃ断器4を点検することができる。しかも、上記手順とおりにしか操作することができないので、人為的操作ミスによる停電やアークの発生を確実に防止することができる。
【0094】
さらに、このような構成であれば、負荷側接続導体6に貫通孔25あるいは切欠凹部を形成し、この貫通孔25あるいは切欠凹部を介してブレード24を駆動しているので、バイパス断路器19を設けているにも関わらず横方向に配置される負荷側接続導体6同士の間隔を従来と同じ間隔にすることができる。また、上記手順でしか操作することができないので、アークの発生を防止することができる。その結果、引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置を従来と略同じ大きさ(幅)に形成することができる。したがって、既設の引出装置と置き換えて本実施の形態1に係るバイパス断路器付引出装置を設置することが可能となり、従来、点検がままならなかった場所、たとえば病院や空港などにおいて電力系統の信頼性を維持向上させることができる。
【0095】
実施の形態2.
【0096】
図14は、本発明の実施の形態2に係る引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置の構成を示す概略構成図である。引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置は、実施の形態1に係る引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置の構成に加え、駆動リンク誤操作防止機構54を備えている。
【0097】
駆動リンク誤操作防止機構54は、引出型真空しゃ断器4の車輪3から外側に突出する車軸用ピン55と、引出型真空しゃ断器4の挿入時にはこの車軸用ピン55によって押し上げられる遮蔽板用レバー56と、遮蔽板用レバー56の回転に応じて垂直方向に上下移動する遮蔽板57と、遮蔽板57に対して下側へ引っ張る付勢力を作用させる遮蔽板スプリング58と、を備える。
【0098】
また、遮蔽板57には運転位置にある操作リンク31と対向する部位に凹部59が形成され、操作リンク31の遮蔽板59に対向する面にはロック用突起60が形成されている。
【0099】
遮蔽板用レバー56は、図18に示すように、特殊な形状とされている。すなわち、車軸用ピン55と係合する直角状の車軸用凹部62と、この車軸用凹部62に隣接して設けられ、先端が円形で突出量が少ない第一の凸部56bと、この車軸用凹部62に隣接して設けられ、先端が円形で突出量が第一の凸部56bより大きくなる第二の凸部56cと、回動中心となる回動中心ピン56dが入り込む回動中心孔56eと、遮蔽板57に係合させるための係合ピン56fが入り込む係合孔56gとを有するものとなっている。そして、全体として図18に示すように略三角形状とされている。
【0100】
この実施の形態2の駆動リンク誤操作防止機構54は、たとえば図14に示す運転状態から操作リンク31を図14で右側へ移動させると、図15に示すように、ロック用突起60は遮蔽板57の左側から右側へ移動する。この状態で、ポジションピン49を持ち上げて引出型真空しゃ断器4を引き出すと、遮蔽板用レバー56から車軸用ピン55が外れ、遮蔽板57が降下する。図16に、引出型真空しゃ断器4を引き出した時の状態を示す。なお、遮蔽板用レバー56は、遮蔽板スプリング58が無くとも重力によって降下するが、遮蔽板スプリング58を設けることによって確実に降下させることができ、駆動リンク誤操作防止機構54の動作信頼性を確保することができる。また、遮蔽板57の下にこの降下位置を設定するための図示外のストッパーピンを設けてもよい。
【0101】
この図16に示すように、引出型真空しゃ断器4を引き出した点検状態においてバイパス断路器開閉用ハンドル55を用いて操作リンク31を戻そうとしても、ロック用突起60が遮蔽板57に突き当たってしまうので、戻すことはできない。なお、主操作レバー33と接続される操作リンク31の孔61を実施の形態1における楕円孔31aと同様な長孔形状に形成すれば、操作リンク31が図16で少し左側に動いてしまったとしても、主操作レバーピン33aが長孔となる孔61内を相対移動するのみとなり、主操作レバー33は動作しない。このため、バイパス断路器19が開いてしまうことは無い。
【0102】
これにより、引出型真空しゃ断器4が引き出された点検状態では、操作リンク31を移動させることができないので、点検中に誤って操作リンク31を移動させてバイパス断路器19を開操作してしまうことを防止することができる。その結果、誤操作に起因する点検中の停電や、点検中のアーク飛びを防止することができる。
【0103】
なお、これ以外の構成および動作は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0104】
また、主操作レバー33と接続される操作リンク31の孔61を長孔形状に形成することは、他にも以下の効果がある。
【0105】
操作リンク31は、その移動に伴って垂直方向にもわずかに移動する。この高さ移動量は、第一に、引出型真空しゃ断器4が開状態で且つバイパス断路器19が開状態にあるときには(図1の状態の時)ストップ用凸部46とロックピン47とを突き当て、且つ、引出型真空しゃ断器4が閉状態にあるときには(図3の状態のとき)ストップ用凸部46とロックピン47とが当接しないような移動量である必要がある。また、操作リンク31の水平移動量は、第二に、ブレード24の先端部が負荷側接続導体6と電源側接続導体5との間で的確に移動する移動量である必要がある。そして、これら2つの移動量の条件を同時に満たすように形成するためには、ストップ用凸部46やロックピン47には高い形成精度や取付精度が要求されてしまうことになる。しかし、主操作レバー33と接続される操作リンク31の孔61や実施の形態1の楕円孔31aを長孔形状に形成することで、第一の条件をクリアし易くなるとともに操作リンク31自体の構成は上記第一の条件を満たすように形成すればよくなる。
【0106】
ところで、この実施の形態2では、遮蔽板用レバー56は、二等辺三角形の頂角の近傍において本体2に対して回転可能に配設されるとともに、上述したように、車軸用ピン55が当接する部位に車軸用凹部62を形成した外形形状に形成されている。
【0107】
そして、このような外形形状の遮蔽板用レバー56の場合、車軸用凹部62を、水平側当接面63と、垂直側当接面64とで形成し、それぞれが下記の条件を満たすような角度に形成するとよい。これにより、引出型真空しゃ断器4の出し入れを妨げることなく、且つ、通常の精度にて遮蔽板用レバー56を形成しつつその動作を確実なものとすることができる。なお、遮蔽板用レバー56が最も下がった位置の製品ばらつきを抑えるために、遮蔽板用レバー56あるいは遮蔽板57の降下を制限する図示外のリミット凸部を設けてもよい。
【0108】
(条件)
1. 遮蔽板用レバー56が最も下がった位置において、車軸用ピン55は垂直側当接面64のみに当接する。水平側当接面63は車軸用ピン55に当接しない。
2. 遮蔽板用レバー56が最も下がった位置において、垂直側当接面64は、鉛直あるいはそれよりも下端側がわずかに奥側(引出型真空しゃ断器4の挿入方向進行側)となる角度に形成する。
【0109】
以上の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるが、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更が可能である。たとえば、断路器駆動機構20とともに、回転防止機構38(モード切替機構21)、アーク防止機構22、引出型真空しゃ断器固定機構23、駆動リンク誤操作防止機構54を設けて全ての操作状態において事故を防止するインターロック機構を二重化しているが、これらインターロック機構の一部のみを断路器駆動機構20とともに設けるようにしても良い。
【0110】
また、以上の実施の形態では、操作リンク31の配設方向を引出型真空しゃ断器4の引き出し方向と一致させているが、この引出型真空しゃ断器4の引き出し方向に対して0度よりも大きい角度の方向に操作リンク31を配設し、且つ、各種のインターロック機構も付加してもよい。
【0111】
さらに、以上の実施の形態では、ブレード24、貫通孔25、駆動ロッド26および固定接触部材27とでバイパス断路器19を構成しているが、スペースなどの問題が無い場合には、各種のインターロック機構とともに、引出型真空しゃ断器4と同様に、真空バルブ8と同様な真空バルブにて囲った引出型真空しゃ断器をバイパス断路器19として用いてもよい。
【0112】
さらに、以上の実施の形態では、回転防止機構38(モード切替機構21)、アーク防止機構22、引出型真空しゃ断器固定機構23、駆動リンク操作防止機構54のそれぞれについて1つずつ具体的な構成例を示しているが、同様の機能を発揮する構成であれば他の構成であってもよい。
【0113】
また、上述の実施の形態では、電源側接続導体5と負荷側接続導体6を上下方向に配設したものを示したが、横方向(水平方向)に並べて配設する構成としても良い。
【0114】
【発明の効果】
本発明では、停電を起こすことなく引出型真空しゃ断器を点検することができ、これにより、長期に渡って保護しゃ断器としての信頼性を維持することができる。
【0115】
また、他の本発明では、引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置の大型化を招くことなく点検時の停電を防止することができ、これにより、既存の引出型真空しゃ断器を備える引出装置と置き換えて保護しゃ断器の長期に渡る信頼性を確保させることができる。
【0116】
さらに他の発明では、停電を起こすことなしに且つアークを発生させてしまうことなしに点検することができ、しかも、人為的操作ミスによる停電やアークの発生を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置を示す全体構成図である(しゃ断時の状態)。
【図2】 図1に示す引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置のA−A’断面図である。
【図3】 図1に示す引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置の運転時の状態を示す全体構成図である。
【図4】 図1に示す引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置の点検開始操作時の状態を示す全体構成図である。
【図5】 図1に示す引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置において、バイパス断路器の閉操作を開始した状態を示す全体構成図である。
【図6】 図1に示す引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置において、バイパス断路器の閉操作を完了した状態を示す全体構成図である。
【図7】 図1に示す引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置において、引出型真空しゃ断器を開操作した状態を示す全体構成図である。
【図8】 図1に示す引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置において、引出型真空しゃ断器を引出した状態を示す全体構成図である。
【図9】 図8に示す引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置のA−A’断面図である。
【図10】 図1に示す引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置において、引出型真空しゃ断器を挿入した状態を示す全体構成図である。
【図11】 図1に示す引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置において、引出型真空しゃ断器を閉操作した状態を示す全体構成図である。
【図12】 図1に示す引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置において、バイパス断路器を開操作した状態を示す全体構成図である。
【図13】 図1に示す引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置を点検する際の操作手順と、それぞれの操作内容に対応する作業前提条件、作業結果および制限事項との対応関係を示す表である。
【図14】 本発明の実施の形態2に係る引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置を示す部分構成図である(運転時)。
【図15】 図14に示す引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置において、バイパス断路器を閉操作した状態を示す部分構成図である。
【図16】 図14に示す引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置において、引出型真空しゃ断器を引出した状態を示す部分構成図である。
【図17】 図1に示すストップ用凹部とロックピンとを示す部分拡大図である。
【図18】 図14に示す駆動リンク誤操作防止機構の部分拡大図である。
【図19】 従来の引出型真空しゃ断器を備える引出装置の構成を示す全体構成図である。
【符号の説明】
1 取付板
2 本体(バイパス断路器付引出装置)
4 引出型真空しゃ断器
5 電源側接続導体
6 負荷側接続導体
7 主接触部
8 真空バルブ
9 しゃ断器開閉機構
12 開閉操作軸
13 開閉アーム
15 モータ
17 電源側一次断路部
18 負荷側一次断路部
19 バイパス断路器
20 断路器駆動機構
21 モード切替機構
22 アーク防止機構(第一のインタロック機構)
23 引出型真空しゃ断器固定機構(第二のインタロック機構)
24 ブレード
25 貫通孔
26 駆動ロッド
27 固定接触部材
29 バイパス断路器開閉軸
31 操作リンク
32 リンク操作用レバー
38 モード切替防止機構
54 駆動リンク誤操作防止機構

Claims (6)

  1. 電力系統の異常時に開状態とすることで、該電力系統に接続され、且つ、このバイパス断路器付引出装置に備えられる電源側接続導体と負荷側接続導体とをしゃ断する引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置であって、
    上記負荷側接続導体に一端部が回動可能に配設されるブレードと、上記負荷側接続導体に形成される貫通孔あるいは切欠凹部と、上記貫通孔あるいは切欠凹部に挿入して配設され、一端部が上記ブレードに接続される駆動ロッドと、上記駆動ロッドに接続され、上記ブレードを上記電源側接続導体側へ駆動する断路器駆動機構とを備えるバイパス断路器を、上記引出型真空しゃ断器に対して並列回路となるように設けることを特徴とする引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置。
  2. 前記断路器駆動機構として、前記電源側接続導体と前記負荷側接続導体との配列方向に対して直交して配設されるバイパス断路器開閉軸と、前記引出型真空しゃ断器の引き出し方向に沿ってスライドする操作リンクと、上記バイパス断路器開閉軸に固定され、上記操作リンクの所定の方向への移動に応じて上記バイパス断路器開閉軸を中心として回動して前記ブレードを前記電源側接続導体側へ駆動するバイパス断路器開閉レバーと、を設けるとともに、
    上記バイパス断路開閉軸に固定されるモード固定部材と、モード切替スイッチングと、上記モード切替スイッチが操作されている期間のみ上記モード固定部材の回動を許可するモード切替防止機構と、を設けることを特徴とする請求項1記載の引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置。
  3. 前記断路器駆動機構として、前記電源側接続導体と前記負荷側接続導体との配列方向に対して直交して配設されるバイパス断路器開閉軸と、前記引出型真空しゃ断器の引き出し方向に沿ってスライドする操作リンクと、上記バイパス断路器開閉軸に固定され、上記操作リンクの所定の方向への移動に応じて上記バイパス断路器開閉軸を中心として回動して前記ブレードを前記電源側接続導体側へ駆動するバイパス断路器開閉レバーと、を設けるとともに、
    前記引出型真空しゃ断器が開状態にあるときには上記操作リンクの移動を防止し、且つ、前記引出型真空しゃ断器が閉状態にあるときには上記操作リンクの移動を許可するアーク防止機構を設ける、ことを特徴とする請求項1記載の引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置。
  4. 前記引出型真空しゃ断器と前記電源側接続導体および前記負荷側接続導体が接続される運転位置と、これらが接続されていない断路位置とに前記引出型真空しゃ断器を固定する真空しゃ断器固定部材と、上記真空しゃ断器固定部材の固定解除操作に応じて、前記引出型真空しゃ断器を開状態とするしゃ断器開閉機構と、を設けることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置。
  5. 前記アーク防止機構として、前記操作リンクに形成されたストップ用凸部あるいはストップ用凹部と、前記引出型真空しゃ断器に設けられ、前記引出型真空しゃ断器の閉開状態に応じて前記操作リンクのスライド方向と略垂直な方向へ移動し、前記引出型真空しゃ断器が閉状態であるときには上記ストップ用凸部あるいは上記ストップ用凹部に突き当たり、且つ、前記引出型真空しゃ断器が開状態であるときには上記ストップ用凸部あるいは上記ストップ用凹部と突き当たらないようにするロックピンと、を設けるとともに、
    前記引出型真空しゃ断器と前記電源側接続導体および前記負荷側接続導体とが接続される運転位置とこれらが接続されない断路位置とに前記引出型真空しゃ断器を固定する真空しゃ断器固定部材と、上記真空しゃ断器固定部材の固定解除操作に応じて、前記引出型真空しゃ断器を開操作するしゃ断器開閉機構と、を設けることを特徴とする請求項3記載の引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置。
  6. 前記断路器駆動機構として、前記電源側接続導体と前記負荷側接続導体との配列方向に対して直交して配設されるバイパス断路器開閉軸と、前記引出型真空しゃ断器の引き出し方向に沿ってスライドする操作リンクと、上記バイパス断路器開閉軸に固定され、上記操作リンクの所定の方向への移動に応じて上記バイパス断路器開閉軸を中心として回動して前記ブレードを前記電源側接続導体側へ駆動するバイパス断路器開閉レバーと、を設けるとともに、
    前記引出型真空しゃ断器が引き出された状態においては上記バイパス断路器開閉レバーの移動を防止する駆動リンク誤操作防止機構を設ける、ことを特徴とする請求項1記載の引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置。
JP2002028646A 2002-02-05 2002-02-05 引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置 Expired - Lifetime JP4222762B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002028646A JP4222762B2 (ja) 2002-02-05 2002-02-05 引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002028646A JP4222762B2 (ja) 2002-02-05 2002-02-05 引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003235121A JP2003235121A (ja) 2003-08-22
JP4222762B2 true JP4222762B2 (ja) 2009-02-12

Family

ID=27773481

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002028646A Expired - Lifetime JP4222762B2 (ja) 2002-02-05 2002-02-05 引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4222762B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101580593B1 (ko) * 2015-05-11 2015-12-28 (주)오엔앰 코리아 무정전 점검이 가능한 차단기
KR101580592B1 (ko) * 2015-05-11 2015-12-28 (주)오엔앰 코리아 무정전 점검 및 교체 가능한 차단기
CN110504637B (zh) * 2019-09-19 2024-05-07 四川灵通电讯有限公司 高压远供电源设备进行互锁防护的方法
CN112202095B (zh) * 2020-10-19 2023-06-23 国网山东省电力公司潍坊供电公司 一种旁路辅助的断路器更换装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003235121A (ja) 2003-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4002865A (en) Drawout type circuit interrupter with interlocked levering mechanism
EP2230734B1 (en) Electric switchgear
EP2372737B1 (en) Electrical switching apparatus and close latch interlock assembly therefor
US8173916B2 (en) Move-out type interlock apparatus for circuit breaker
JP2007250550A (ja) 配線用遮断器
US4112269A (en) Drawout switchgear with levering-in mechanism
EP2466609B1 (en) Discharge mechanism for circuit breaker
US4121067A (en) Contact structure for drawout switchgear
US11189994B2 (en) Circuit breaker
CN109716606B (zh) 用于抽出式断路器的推压互锁系统
CN105321781A (zh) 用于断路器主动保持联锁的仪表板
JP4222762B2 (ja) 引出型真空しゃ断器を備えるバイパス断路器付引出装置
US9685283B2 (en) Interlock for circuit interrupting device
US9906012B2 (en) Electrical circuit protection device for leakage current protection
CA2768908A1 (en) Electrical switching apparatus, and racking assembly and secondary disconnect assembly therefor
US10008355B2 (en) Control system for a breaker pole with forcing, and breaker gear
US9275807B2 (en) Interlock system for switchgear
WO2009105225A1 (en) Multi-pole handle lock for circuit breakers
US20240186082A1 (en) Air circuit breaker
CA2946934C (en) Interlock for circuit interrupting device
CN215527512U (zh) 一种断路器的互锁结构及断路器系统
KR20220135013A (ko) 인터록 장치를 갖는 기중차단기
CN116997985A (zh) 空气断路器
JPH0454808A (ja) 引出形遮断器の制御回路鎖錠装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070927

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080603

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080804

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081111

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4222762

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20221128

Year of fee payment: 14

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term