JP4216583B2 - 物性算出方法、物性算出装置及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
複数の層を有する包装材の物性を算出する物性算出方法、その方法を適用した物性算出装置及びその装置を実現するためのコンピュータプログラムに関し、特にエチレン−ビニルアルコール共重合体にて形成された包装材の中間層の酸素透過度を算出する物性算出方法、物性算出装置及びコンピュータプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
エチレン−ビニルアルコール共重合体(以降EVOHという)は、優れたガスバリアー性を備えており、食品等の被包装物を包装する包装材として幅広く利用されている。
包装材としてのEVOHは、ポリプロピレン及びポリエチレン等の樹脂を成型した内層及び外層に挟み込まれる中間層に成形されて用いられる。
被包装物、特に食品を包装する上でEVOH層の酸素透過度は重要な要素であり、包装材を設計していく上でEVOH層の酸素透過度を把握することは必要不可欠な条件である。
また包装材にて食品を包装した場合、殺菌を目的として摂氏120度程度の温度で数十分から数時間程度の時間殺菌を行うレトルト処理が行われるが、レトルト処理を行った場合EVOH層の酸素透過度は大幅に増加し、その後徐々に小さくなっていくという特性がある。
EVOH層の酸素透過度の把握は計測又は与えられた条件から算出することにより行われ、中間層、内層及び外層並びに外気の湿度からEVOH層の酸素透過度を算出する物性算出装置が公開されている(例えば非特許文献1参照。)。
【0003】
【非特許文献1】
フィルムのバリヤー性計算、[online ]、[平成14年12月12日検索]、インターネット<URL:http://www2s.biglobe.ne.jp/~tcfk/index.html>
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら中間層であるEVOH層の酸素透過度等の物性を計測することは容易ではないという問題がある。
また非特許文献1の物性算出方法は、温度による影響を加味しておらず、冷凍室及び冷蔵室等の低温な条件下で保存され、また夏場の高温に曝される虞のある包装材に用いられるEVOH層の酸素透過度の物性算出方法としては実用性が低いという問題がある。
さらに非特許文献1の物性算出方法は、レトルト処理時の酸素透過度の経時変化を算出するものではないため、レトルト処理が必要な食品を包装する包装材に用いられるEVOH層の酸素透過度の算出方法としては実用性が低いという問題がある。
【0005】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、中間層の材質及び厚さ、内層及び外層の材質及び厚さ、並びに湿度及び温度等の条件に基づきこれらの関係を示す式を用いて中間層の酸素透過度等の物性を算出することにより、湿度だけでなく温度の影響を加味した実用性の高い物性を算出することが可能な物性算出方法、その方法を適用した物性算出装置及びその装置を実現するためのコンピュータプログラムの提供を主たる目的とする。
また中間層の材質及び厚さ、内層及び外層の材質及び厚さ、並びに湿度及び温度等の条件に基づきこれらの関係を示す式を用いて包装材に対するレトルト処理等の変性処理中及び変性処理後の酸素透過度の経時変化を算出する物性算出装置等の提供を他の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る物性算出装置は、複数の層を有する包装材の一側の層及び他側の層に挟まれた中間層の物性を算出する物性算出装置において、中間層の材質及び厚さを受け付ける手段と、一側の層の材質及び厚さを受け付ける手段と、他側の層の材質及び厚さを受け付ける手段と、一側の湿度を受け付ける手段と、他側の湿度を受け付ける手段と、外気の温度を受け付ける手段と、受け付けた中間層の材質及び厚さ、受け付けた一側の層の材質及び厚さ、受け付けた他側の層の材質及び厚さ、受け付けた一側の湿度、受け付けた他側の湿度、並びに受け付けた外気の温度に基づいて中間層の物性を算出する算出手段とを備え、前記算出手段は、受け付けた一側の層の材質、一側の湿度及び外気の温度に基づいて一側の層の透湿度を算出する手段と、受け付けた他側の層の材質、他側の湿度及び外気の温度に基づいて他側の層の透湿度を算出する手段と、受け付けた外気の温度、算出した一側の層の透湿度及び受け付けた厚さ並びに予め設定している湿度、算出した他側の層の透湿度及び受け付けた厚さに基づいて中間層の湿度を算出する手段と、算出した中間層の湿度、受け付けた外気の温度及び受け付けた中間層の材質に基づいて中間層の吸水率を算出する手段と、算出した中間層の吸水率及び受け付けた外気の温度に基づいて中間層の酸素透過度を算出する手段とを含むことを特徴とする。
【0007】
第1発明に係る物性算出装置では、包装時に外層となる一側の層及び内層となる他側の層の透湿度の温度依存性を示す公知の式に基づいて透湿度を算出する。そして外層に接する外気の湿度、外層の透湿度及び厚さ、内層に接する被包装物側の湿度、並びに内層の透湿度及び厚さから公知の式に基づいて中間層の湿度を算出する。
そして中間層への水の溶解度の対数は湿度に比例し、中間層への水の溶解度の対数は絶対温度の逆数に比例し、中間層への水の溶解度の対数は中間層のエチレン組成に比例することを示す式から中間層の吸水率を算出する。
そして絶対温度の逆数に比例する酸素透過度の対数を、吸水率の多項式として示した式に基づいて中間層の酸素透過度を算出する。
これにより実際に包装材の試料を作成し計測しなくとも物性を把握することができるので、包装材の設計条件の決定を支援することが可能であり、また温度及び湿度等の外部環境条件を加味して物性を算出するので、冷凍室及び冷蔵室並びに夏場の室内等の実際の利用環境を考慮した物性を把握することが可能である。
【0008】
第2発明に係る物性算出装置は、複数の層を有する包装材の一側の層及び他側の層に挟まれた中間層の物性を算出する物性算出装置において、中間層の材質及び厚さを受け付ける手段と、一側の層の材質及び厚さを受け付ける手段と、他側の層の材質及び厚さを受け付ける手段と、一側の湿度を受け付ける手段と、他側の湿度を受け付ける手段と、外気の温度を受け付ける手段と、受け付けた中間層の材質及び厚さ、受け付けた一側の層の材質及び厚さ、受け付けた他側の層の材質及び厚さ、受け付けた一側の湿度、受け付けた他側の湿度、並びに受け付けた外気の温度に基づいて中間層の物性を算出する算出手段と、包装材を変性処理する時間を受け付ける手段と、包装材を変性処理する温度を受け付ける手段と、変性処理後の時間を受け付ける手段とを備え、前記算出手段は、受け付けた一側の層の厚さ及び材質又は他側の層の厚さ及び材質、中間層の厚さ及び材質、並びに変性処理する温度に基づいて、包装材の変性処理中の時間及び中間層の吸水率の関係を算出する手段と、算出した時間及び変性処理中の中間層の吸水率の関係並びに受け付けた変性処理する時間から変性直後の吸水率を算出する手段と、受け付けた一側の層の材質、一側の湿度及び外気の温度に基づいて一側の層の透湿度を算出する手段と、受け付けた他側の層の材質、他側の湿度及び外気の温度に基づいて他側の層の透湿度を算出する手段と、受け付けた一側の湿度、算出した一側の層の透湿度、受け付けた厚さ、受け付けた他側の湿度、算出した他側の層の透湿度及び受け付けた厚さに基づいて中間層の湿度を算出する手段と、算出した中間層の湿度、受け付けた外気の温度及び受け付けた中間層の材質に基づいて中間層の吸水率を算出する手段と、算出した中間層の吸水率、算出した変性直後の吸水率、算出した一側の層の透湿度、算出した他側の層の透湿度、受け付けた中間層の厚さ、受け付けた中間層の材質及び受け付けた変性処理後の時間に基づいて、包装材の変性処理後の時間及び中間層の吸水率の関係を算出する手段と、算出した包装材の変性処理中の時間及び中間層の吸水率の関係、並びに算出した包装材の変性処理後の時間及び中間層の吸水率の関係に基づいて、時間及び包装材の中間層の酸素透過度の関係を算出する手段とを含むことを特徴とする。
【0009】
第2発明に係る物性算出装置では、包装時に外層となる一側の層及び内層となる他側の層の厚さ及び材質、中間層の厚さ及び材質、並びにレトルト処理等の変性処理温度から実験により得られた式に基づいて、変性処理中の時間及び中間層の吸水率の関係を算出する。
そして算出した中間層の吸水率、算出した変性直後の吸水率、算出した一側の層の透湿度、算出した他側の層の透湿度、受け付けた中間層の厚さ、受け付けた中間層の材質及び受け付けた変性処理後の時間から実験により得られた式に基づいて、包装材の変性処理後の時間及び中間層の吸水率の関係を算出する。
そして中間層の吸水率及び酸素透過度の関係を示す式を用いて、変性処理中及び変性処理後の中間層の酸素透過度の経時変化を示す式を算出する。
これにより実際に包装材の試料を作成し計測しなくとも物性を把握することができ、包装材に対するレトルト処理等の変性処理後の酸素透過度の経時変化を把握することができるので被包装材である食品の保存期間を求めることが可能となる。
【0010】
第3発明に係る物性算出方法は、第1発明の物性算出装置を用い、複数の層を有する包装材の一側の層及び他側の層に挟まれた中間層の物性を算出する物性算出方法であって、取得した一側の層の材質、一側の湿度及び外気の温度に基づいて一側の層の透湿度を算出する過程と、取得した他側の層の材質、他側の湿度及び外気の温度に基づいて他側の層の透湿度を算出する過程と、取得した外気の温度、算出した一側の層の透湿度及び取得した厚さ並びに予め設定している湿度、算出した他側の層の透湿度及び取得した厚さに基づいて中間層の湿度を算出する過程と、算出した中間層の湿度、取得した外気の温度及び取得した中間層の材質に基づいて中間層の吸水率を算出する過程と、算出した中間層の吸水率及び取得した外気の温度に基づいて中間層の酸素透過度を算出する過程とを有することを特徴とする。
【0011】
第4発明に係る物性算出方法は、第2発明の物性算出装置を用い、複数の層を有する包装材の一側の層及び他側の層に挟まれた中間層の物性を算出する物性算出方法であって、取得した一側の層の厚さ及び材質又は他側の層の厚さ及び材質、中間層の厚さ及び材質、並びに変性処理する温度に基づいて、包装材の変性処理中の時間及び中間層の吸水率の関係を算出する過程と、算出した時間及び変性処理中の中間層の吸水率の関係並びに取得した変性処理する時間から変性直後の吸水率を算出する過程と、取得した一側の層の材質、一側の湿度及び外気の温度に基づいて一側の層の透湿度を算出する過程と、取得した他側の層の材質、他側の湿度及び外気の温度に基づいて他側の層の透湿度を算出する過程と、取得した一側の湿度、算出した一側の層の透湿度、取得した厚さ、取得した他側の湿度、算出した他側の層の透湿度及び取得した厚さに基づいて中間層の湿度を算出する過程と、算出した中間層の湿度、取得した外気の温度及び取得した中間層の材質に基づいて中間層の吸水率を算出する過程と、算出した中間層の吸水率、算出した変性直後の吸水率、算出した一側の層の透湿度、算出した他側の層の透湿度、取得した中間層の厚さ、取得した中間層の材質及び取得した変性処理後の時間に基づいて、包装材の変性処理後の時間及び中間層の吸水率の関係を算出する過程と、算出した包装材の変性処理中の時間及び中間層の吸水率の関係、並びに算出した包装材の変性処理後の時間及び中間層の吸水率の関係に基づいて、時間及び包装材の中間層の酸素透過度の関係を算出する過程とを有することを特徴とする。
【0012】
第3、第4発明に係る物性算出方法では、食品等の被包装物を包装する包装材の中間層として用いられるEVOHの酸素透過度等の物性を、中間層の材質及び厚さ、一側の層及び他側の層の材質及び厚さ、並びに湿度及び温度等の条件に基づきこれらの関係を示す式を用いて算出することにより、実際に包装材の試料を作成し計測しなくとも物性を把握することができるので、包装材の設計条件の決定を支援することが可能であり、また温度及び湿度等の外部環境条件を加味して物性を算出するので、冷凍室及び冷蔵室並びに夏場の室内等の実際の利用環境を考慮した物性を把握することが可能である。
【0013】
第5発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、複数の層を有する包装材の一側の層及び他側の層に挟まれた中間層の物性を算出させるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、取得した一側の層の材質、一側の湿度及び外気の温度に基づいて一側の層の透湿度を算出させる手順と、コンピュータに、取得した他側の層の材質、他側の湿度及び外気の温度に基づいて他側の層の透湿度を算出させる手順と、コンピュータに、取得した外気の温度、算出した一側の層の透湿度及び取得した厚さ並びに予め設定している湿度、算出した他側の層の透湿度及び取得した厚さに基づいて中間層の湿度を算出させる手順と、コンピュータに、算出した中間層の湿度、取得した外気の温度及び取得した中間層の材質に基づいて中間層の吸水率を算出させる手順と、コンピュータに、算出した中間層の吸水率及び取得した外気の温度に基づいて中間層の酸素透過度を算出させる手順とを実行させることを特徴とする。
【0014】
第6発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、複数の層を有する包装材の一側の層及び他側の層に挟まれた中間層の物性を算出させるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、取得した一側の層の厚さ及び材質又は他側の層の厚さ及び材質、中間層の厚さ及び材質、並びに変性処理する温度に基づいて、包装材の変性処理中の時間及び中間層の吸水率の関係を算出させる手順と、コンピュータに、算出した時間及び変性処理中の中間層の吸水率の関係並びに取得した変性処理する時間から変性直後の吸水率を算出させる手順と、コンピュータに、取得した一側の層の材質、一側の湿度及び外気の温度に基づいて一側の層の透湿度を算出させる手順と、コンピュータに、取得した他側の層の材質、他側の湿度及び外気の温度に基づいて他側の層の透湿度を算出させる手順と、コンピュータに、取得した一側の湿度、算出した一側の層の透湿度、取得した厚さ、取得した他側の湿度、算出した他側の層の透湿度及び取得した厚さに基づいて中間層の湿度を算出させる手順と、コンピュータに、算出した中間層の湿度、取得した外気の温度及び取得した中間層の材質に基づいて中間層の吸水率を算出させる手順と、コンピュータに、算出した中間層の吸水率、算出した変性直後の吸水率、算出した一側の層の透湿度、算出した他側の層の透湿度、取得した中間層の厚さ、取得した中間層の材質及び取得した変性処理後の時間に基づいて、包装材の変性処理後の時間及び中間層の吸水率の関係を算出させる手順と、コンピュータに、算出した包装材の変性処理中の時間及び中間層の吸水率の関係、並びに算出した包装材の変性処理後の時間及び中間層の吸水率の関係に基づいて、時間及び包装材の中間層の酸素透過度の関係を算出させる手順とを実行させることを特徴とする。
【0015】
第5、第6発明に係るコンピュータプログラムは、汎用型コンピュータ等のコンピュータにて実行することで、コンピュータが物性算出装置として動作し、食品等の被包装物を包装する包装材の中間層として用いられるEVOHの酸素透過度等の物性を、中間層の材質及び厚さ、一側の層及び他側の層の材質及び厚さ、並びに湿度及び温度等の条件に基づきこれらの関係を示す式を用いて算出することにより、実際に包装材の試料を作成し計測しなくとも物性を把握することができるので、包装材の設計条件の決定を支援することが可能であり、また温度及び湿度等の外部環境条件を加味して物性を算出するので、冷凍室及び冷蔵室並びに夏場の室内等の実際の利用環境を考慮した物性を把握することが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は本発明の物性算出装置の構成を示すブロック図である。
図1中10は汎用型コンピュータを用いた本発明の物性算出装置である。
物性算出装置10は、装置全体を制御するCPU11、本発明の物性算出装置用のコンピュータプログラムPG及びデータ等の各種情報を記録したCD−ROM等の記録媒体RECから各種情報を読み取るCD−ROMドライブ等の補助記憶手段12、補助記憶手段12により読み取られたコンピュータプログラムPG及びデータ等の各種情報を記録するハードディスク等の記録手段13、各種処理に用いられる情報を一時的に記憶するRAM14を備えている。
そして記録手段13から本発明のコンピュータプログラムPG及びデータ等の各種情報を読み取り、RAM14に記憶させてコンピュータプログラムPGに含まれる各種手順をCPU11により実行することで、汎用型コンピュータは本発明の物性算出装置10として動作し、食品等の被包装物を包装する積層構造の包装材として幅広く利用されているエチレン−ビニルアルコール共重合体(以下EVOHという)の物性の算出を行う。
なお記録手段13に記録されている各種情報には、後述する物性の算出に用いられる様々な式及び定数等の情報が含まれている。
さらに物性算出装置10は、温度及び湿度等の値を検出するセンサ、マウス並びにキーボード等の入力手段15と、モニタ及びプリンタ等の出力手段16とを備えている。
【0017】
次に本発明の物性算出装置10がEVOHの物性、ここでは透湿度を算出する方法について説明する。
図2は本発明の物性算出装置10が物性を算出する包装材の断面を示す模式図である。
図2中1は包装材であり、図に例示する包装材1は、図中左側となる一側の層2と図中右側となる他側の層3と一側の層2及び他側の3に挟まれた中間層4とからなる三層構造にて形成されている。
一側の層2及び他側の層3はポリプロピレン(PP)及びポリエチレン(PE)等の樹脂にて形成されており、中間層4はEVOHにより形成されている。
なお包装材1は他側の層3を被包装物側に向けて一側の層2が外側になるように包装されるため、以降の説明では一側の層2を外層2、そして他側の層3を内層3という。
【0018】
図3は本発明の物性算出装置10が物性を算出する中間層4の酸素透過度の湿度依存性を示すグラフである。
図3に示すグラフでは横軸に相対湿度(%)を取り、縦軸に酸素透過度(cc20μm/m2 day atm )の対数を取ってその関係を示している。
図3のグラフに示されるように中間層4は、相対湿度が上昇すると酸素透過度が大きく上昇するという物性を備えている。
ただし中間層4の相対湿度を測定することは困難であるため外層2の透湿度、厚さ及び外層2に接する外気の活量(相対湿度を 100 で除した値)、内層3の透湿度、厚さ及び内層3に接する包装材1の内側の活量(相対湿度を 100 で除した値)、並びに材質により決定される定数から計算式を用いて算出することとなる。
【0019】
外層2及び内層3の透湿度Pの湿度依存性は式1に示す通りである。
【0020】
log P=A1 +A2 a ……(1)
但し、P:透湿度
a:活量(相対湿度を 100 で除した値)
A1 ,A2 :定数
【0021】
また外層2及び内層3の透湿度Pの温度依存性は式2に示す通りである。
【0022】
log P=B1 +B2 /T ……(2)
但し、T:絶対温度
B1 ,B2 :定数
【0023】
なお外層2及び内層3は複数の層により構成しても良く、各層の厚さl 1 、l 2 、…l i として示されるn個の層にて構成される場合、外層2(又は内層3)全体の厚さLでの透湿度Pは下記の式3として示される。
【0024】
【数1】
【0025】
図4は本発明の物性算出装置10が物性を算出する包装材1の断面を示す模式図である。
図4中に破線として示すように外層2中の相対湿度は厚さlo 方向に直線的に変化し、内層3中の相対湿度は厚さli 方向に直線的に変化しているとし、また中間層4の相対湿度は層内で一定しているという前提に基づいて、式1及び式2により求めた外層2の透湿度Po 及び内層3の透湿度Pi から下記の式4及び式5を用いて中間層4の相対湿度aEVOHを算出する。
【0026】
【数2】
【0027】
そして式4を用いて算出した中間層4の活量aEVOH及び中間層4の材質を示すエチレン組成Et 並びに材質により決定される定数から下記の式6及び式7を用いて中間層4の吸水率mを算出する。
なお式7におけるエチレン組成Et とは、中間層4を形成するEVOH中のエチレン含有量をモル百分率として示した値である。
【0028】
【数3】
【0029】
ここで式6はEVOHへの水の溶解度と相対湿度との関係、EVOHへの水の溶解度と絶対温度との関係、及びEVOHへの水の溶解度とエチレン組成との関係に基づき求めた式である。
図5は本発明の物性算出装置10が物性を算出する中間層4を形成するEVOHの特性を示すグラフである。
図5(a)は、横軸に相対湿度(%)を取り、縦軸にEVOHへの水の溶解度(g/100g-EVOH/mmHg)の対数を取ってその関係を温度別に示したグラフであり、図5(a)には、相対湿度とEVOHへの水の溶解度の対数とは比例関係にあり、また温度が低いほど溶解度が高くなることが示されている。
図5(b)は、横軸に絶対温度(K)の逆数(K-1)を取り、縦軸にEVOHへの水の溶解度の対数を取ってその関係を相対湿度別に示したグラフであり、図5(b)には、絶対温度の逆数と溶解度の対数とは比例関係にあり、また相対湿度が高いほど溶解度が高くなることが示されている。
図5(c)は、横軸にエチレン組成(mol%)を取り、縦軸にEVOHへの水の溶解度の対数を取ってその関係を温度別に示したグラフであり、図5(c)には、エチレン組成と溶解度の対数とは比例関係にあり、また温度が低いほど溶解度が高くなることが示されている。
このように実験にて得られた様々な条件と溶解度との関係より求められたのが式6である。
【0030】
そして式6にて得られた吸水率から下記の式8又は式9を用いて中間層4の物性として酸素透過度を算出する。
【0031】
【数4】
【0032】
ここで式8及び式9は吸水率m及び絶対温度Tと酸素透過度OTRとの関係に基づき求めた式であり、式8及び式9は吸水率mに基づきどちらかが選択される。
図6は本発明の物性算出装置10が物性を算出する中間層4を形成するEVOHの特性を示すグラフである。
図6(a)は、横軸に絶対温度の逆数を取り、縦軸に酸素透過度の対数を取ってその関係を組成別に示したグラフであり、図6(a)には、絶対温度の逆数と酸素透過度の対数とは比例関係にあり、またエチレン含有量が高いほど酸素透過度が大きくなることが示されている。
図6(b)は、横軸に吸水率を取り、縦軸に酸素透過度の対数を取ってその関係を温度別に示したグラフである。
図6(b)のグラフで注目すべき事項は、吸水率が4.0wt%より低い低湿度側と4.0wt%より高い高湿度側とではその関係に差異が有ることであり、図6(a)及び図6(b)の関係から求めた吸水率及び絶対温度と酸素透過度との関係を異なる2つの式にて示している原因となっている。
即ち吸水率が4.0wt%より低い場合には低湿度であると判定して式8を選択し、吸水率が4.0wt%より高い場合には高湿度であると判定して式9を選択する。
なお4.0wt%を基準として低湿度側及び高湿度側で夫々異なる式を用いるという方法は、当該組成のEVOHについて物性を算出する場合にのみ適用される方法であり、異なるEVOH又はその他の材料についての物性を算出する場合、低湿度側及び高湿度側の基準となる値は変化することは言うまでもなく、またその物性に応じて2以上の基準を設けて3以上の式を用いるようにしても良く、逆に1の式にて示すようにしても良い。
このようにして中間層4の物性として酸素透過度を算出することができる。
【0033】
次に本発明の物質算出装置装置10がEVOHの物性、ここでは酸素透過度の経時変化を算出する方法について説明する。
食品等の被包装物を包装する包装材1に対しては、食品を包装した状態で摂氏120度程度の温度で殺菌を行うレトルト処理等の変性処理が行われるので、変性処理による酸素透過度の経時変化を求めることが望まれる。
変性処理中、ここではレトルト処理中の中間層4の吸水率と時間との関係は、変性温度T、中間層4の厚さ、外層2及び内層3の厚さ、並びに材質により決定される定数から下記の式10、式11、式12及び式13を用いて算出される。
【0034】
【数5】
【0035】
ここで式10、式11、式12及び式13は変性処理中の吸水率mと時間tとの関係に基づき求めた式である。
図7は本発明の物性算出装置10が物性を算出する中間層4の特性を示すグラフである。
図7は横軸に変性中の時間(分)を取り、縦軸に中間層4の吸水率(wt%)を取ってその関係を変性温度別に示したグラフである。
このように実験にて得られた関係より、式10、式11、式12及び式13が求められる。
【0036】
また変性処理後の中間層4の吸水率と時間との関係は、平衡時の吸水率、変性処理直後吸水率、外層2の透湿度、内層3の透湿度、中間層4の厚さ、中間層4の材質により決定される密度から下記の式14を用いて算出される。
【0037】
【数6】
【0038】
そして変性処理中及び変性処理後の吸水率と酸素透過度と材質により決定される定数との関係を示す下記の式15を用い、式10及び式14を用いて算出した中間層4の吸水率と時間との関係より、時間と酸素透過度との関係、即ち酸素透過度の経時変化を算出することができる。
【0039】
【数7】
【0040】
図8は本発明の物性算出装置10が物性を算出する中間層4の酸素透過度の経時変化を示すグラフである。
図8に示すグラフでは、横軸に時間を取り、縦軸に酸素透過度を取って、式15を用いて算出した中間層4の酸素透過度と時間tとの関係を示したものである。
図8においてT0は変性を行っていない段階であり、T1の時点で変性処理、ここではレトルト処理を開始し、T2の時点で変性処理を終了している。
図8に示すように中間層4の酸素透過度は、変性処理を行っている間に急激に上昇し、レトルト処理の終了後徐々に下降するという特性を備えている。
【0041】
次に本発明の物性算出装置10の処理について説明する。
図9は本発明の物性算出装置10の酸素透過度算出処理を示すフローチャートである。
物性算出装置10を操作する操作者は、物性算出装置10に対して、包装材1の中間層4の材質及び厚さを入力し、外層2の材質及び厚さを入力し、内層3の材質及び厚さを入力し、外気の湿度を入力し、包装材1の内側の湿度を入力し、外気の温度を入力し、そして包装材1の算出させるべき物性、ここでは酸素透過度を指定する入力を行う。
なお中間層4の材質は予め設定されているエチレン含有量38mol%EVOH及びエチレン含有量44mol%EVOH等の選択肢の中から選択することにより入力が行われる。
また外層2及び内層3の材質についても、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)及びNy6(ナイロン6)等の選択肢の中から選択することにより入力が行われる。
さらに外層2及び内層3が多層構造をなす場合、各層について材質の選択及び厚さの入力を行う。
【0042】
物性算出装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、入力手段15から中間層4の材質及び厚さの入力を受け付け(S101)、外層(一側の層)2の材質及び厚さの入力を受け付け(S102)、内層(他側の層)3の材質及び厚さの入力を受け付け(S103)、外気の(一側の)湿度の入力を受け付け(S104)、被包装物側となる包装材1の内側の(他側の)湿度の入力を受け付け(S105)、外気の温度の入力を受け付け(S106)、そして算出させるべき物性の指定を受け付ける(S107)。
なお温度及び湿度についてはセンサである入力手段15により検出した値を外気の温度及び外気の湿度として受け付ける様にしても良い。
【0043】
そして物性算出装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、受け付けた各種情報及び予め設定されている情報に基づいて中間層4の吸水率を算出するサブルーチンを起動して中間層4の吸水率を算出し(S108)、算出した中間層4の吸水率及び受け付けた外気の温度から、前述した式8又は式9を用いて中間層4の酸素透過度を算出する(S109)。
なおステップS109における酸素透過度の算出においては、ステップS108にて算出した吸水率に基づいて低湿度か高湿度かを判定して式8及び式9のどちらを用いるかの選択が行われる。
【0044】
そして物性算出装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、モニタ及びプリンタ等の出力手段16からステップS109にて算出した酸素透過度を中間層4の物性を示す値として出力し(S110)、また記録手段13に算出結果として記録する(S111)。
【0045】
次にステップS108にて起動した中間層4の吸水率を算出するサブルーチンの処理について説明する。
図10は本発明の物性算出装置10の吸水率算出処理を示すフローチャートである。
物性算出装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、中間層4の湿度を取得し(S201)、外気の湿度を取得し(S202)、包装材1の内側の湿度を取得する(S203)。
ステップS201乃至S203における湿度を取得する処理とは、数式に代入する数値をRAM14に読み込ませる処理を示し、ステップS201の中間層4の湿度を取得する処理とは、予め初期値として記録されている値、例えば「0%」を読み込む処理であり、ステップS202の外気の湿度を取得する処理とは、受け付けた外気温度を取得する処理であり、ステップS203の包装材1の内側の湿度を取得する処理とは予め記録されている湿度の値、例えば「100%」を読み込む処理又は受け付けた内側の湿度を取得する処理である。
【0046】
そして物性算出装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、取得した中間層4の湿度及び外気の湿度の差の絶対値を外層2の湿度差として算出し(S204)、取得した内層3の湿度及び中間層4の湿度の差の絶対値を内層3の湿度差として算出する(S205)。
【0047】
そして物性算出装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、前述した式1及び式2を用いて外層2の透湿度を算出し(S206)、同様にして内層3の透湿度を算出する(S207)。
即ち外層2の透湿度は、受け付けた外層2の材質により決定する定数、湿度、温度及び予め設定されている湿度に基づいて算出され、内層3の透湿度は受け付けた内層3の材質により決定する定数、温度、並びに湿度に基づいて算出される。
【0048】
そして物性算出装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、受け付けた外気の湿度、算出した外層2の透湿度、受け付けた外層2の厚さ、予め設定している包装材1の内側の湿度、算出した内層3の透湿度及び受け付けた内層3の厚さから、前述した式4及び式5を用いて中間層4の湿度(活量)を算出する(S208)。
【0049】
そして物性算出装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、ステップS201にて取得した中間層4の湿度及びステップS208にて算出した中間層4の湿度の差を算出し(S209)、算出した湿度の差を予め設定している所定値と比較する(S210)。
【0050】
ステップS210において算出した湿度の差が予め設定している所定値以下であると判定した場合(S210:YES)、物性算出装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、ステップS208にて算出した中間層4の湿度、受け付けた外気の温度、及び受け付けた中間層4の材質として示されるエチレン組成(エチレン含有率)から、前述した式6及び式7を用いて中間層4の吸水率を算出する(S211)。
ステップS210において算出した湿度の差が予め設定している所定値より大きいと判定した場合(S210:NO)、物性算出装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、ステップS208にて算出した中間層4の湿度を取得した湿度とした上で、ステップS204に戻り以降の処理を繰り返す。
このように中間層4の吸水率は、予め初期値として設定している中間層4の湿度を算出した湿度と比較し、設定している湿度を算出した湿度に置換して再度中間層4の湿度を算出するというステップS204乃至ステップS209の処理を繰り返して中間層4の湿度の算出値を収束させることにより中間層4の湿度を求め、求めた中間層4の湿度に基づいて算出する。
このようにして中間層4の吸水率を算出し、算出した吸水率から包装材1の物性として中間層4の酸素透過度を算出する。
【0051】
次に包装材1の中間層4の酸素透過度の経時変化を求める処理について説明する。
図11は本発明の物性算出装置10の酸素透過度経時変化算出処理を示すフローチャートである。
操作者は、物性算出装置10に対して、包装材1の中間層4の材質及び厚さを入力し、外層2の材質及び厚さを入力し、内層3の材質及び厚さを入力し、外気の湿度を入力し、変性処理の温度、ここではレトルト処理を行った温度を入力し、変性処理の時間を入力し、そして包装材1の算出させるべき物性、ここでは包装材1の変性処理実施時における酸素透過度の経時変化を指定する入力を行う。
【0052】
物性算出装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、入力手段15から中間層4の材質及び厚さの入力を受け付け(S301)、外層(一側の層)2の材質及び厚さの入力を受け付け(S302)、内層(他側の層)3の材質及び厚さの入力を受け付け(S303)、外気の湿度の入力を受け付け(S304)、変性温度の入力を受け付け(S305)、変性時間の入力を受け付け(S306)、変性処理後の時間の入力を受け付け(S307)、そして算出させるべき物性の指定を受け付ける(S308)。
なお変性温度及び変性時間については、センサである入力手段15により操業中の変性設備から検出した工程値を変性温度及び変性時間として受け付ける様にしても良い。
【0053】
そして物性算出装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、受け付けた外層2又は内層3の厚さ、中間層4の厚さ及び変性温度、並びに材質により決定される定数から、前述した式10、式11、式12及び式13を用いて変性中の時間及び中間層4の吸水率の関係を関数として算出し(S309)、算出した時間及び吸水率の関係並びに受け付けた変性時間から変性直後の吸水率を算出する(S310)。
【0054】
そして物性算出装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、受け付けた各種情報及び予め設定されている情報に基づいて中間層4の吸水率を算出するサブルーチンを起動して外層2の透湿度、内層3の透湿度及び中間層4の吸水率を算出する(S311)。
なおステップS311にて起動される外層2の透湿度、内層3の透湿度及び中間層4の吸水率を算出するサブルーチンは、図10を用いて説明した中間層4の吸水率を算出するサブルーチンと同様であるので、図10及びその説明を参照するものとし、その説明を省略する。
【0055】
そして物性算出装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、ステップS311にて中間層4の吸水率として算出した平衡時の吸水率、ステップS310にて算出した変性直後の吸水率、ステップS311にて算出した外層2の透湿度及び内層3の透湿度、受け付けた中間層4の厚さ、並びに中間層4の材質として受け付けた中間層4の密度から、前述した式14を用いて変性処理後の時間及び吸水率の関係を関数として算出する(S312)。
【0056】
そして物性算出装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、ステップS309にて算出した変性中の時間及び吸水率の関係、並びにステップS312にて算出した変性処理後の時間及び吸水率の関係から、前述した式15を用いて時間及び酸素透過度の関係を関数として算出する(S313)。
【0057】
そして物性算出装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、モニタ及びプリンタ等の出力手段16からステップS313にて算出した時間及び酸素透過度の関係を中間層4の物性を示す値として出力し(S314)、また記録手段13に算出結果として記録する(S315)。
このとき出力される時間及び酸素透過度の関係は、例えば図8に示したグラフの様な形状となる。
【0058】
前記実施の形態では、物性算出装置10を単独で用いる形態を中心に示したが、本発明はこれに限らず、センサである入力手段15を介して変性設備等の他の設備に付属し、工程管理を支援する装置として用いる形態でもよく、またインターネット等の通信網に接続し、通信網に接続するパーソナルコンピュータに対して物性を算出するサービスを提供する装置として用いる形態でも良いというように、様々な形態に適用することが可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明に係る物性算出方法、物性算出装置及びコンピュータプログラムでは、食品等の被包装物を包装する包装材の中間層として用いられるEVOHの酸素透過度等の物性を、中間層の材質及び厚さ、外層及び内層の材質及び厚さ、並びに湿度及び温度等の条件に基づきこれらの関係を示す式を用いて算出することにより、実際に包装材の試料を作成し計測しなくとも物性を把握することができるので、包装材の設計条件の決定を支援することが可能であり、また温度及び湿度等の外部環境条件を加味して物性を算出するので、冷凍室及び冷蔵室並びに夏場の室内等の実際の利用環境を考慮した物性を把握することが可能である等、優れた効果を奏する。
【0060】
さらに本発明では、中間層の材質及び厚さ、内層及び外層の材質及び厚さ、並びに湿度及び温度に基づきこれらの関係を示す式を用いて包装材に対するレトルト処理等の変性処理中及び変性処理後の酸素透過度の経時変化を算出することにより、実際に包装材の試料を作成し計測しなくとも物性を把握することができるので、包装材の設計条件の決定を支援することが可能であり、またレトルト処理を行った場合における酸素透過度の経時変化から被包装物である食品の保存期間の算出を支援することが可能である等、優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の物性算出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の物性算出装置が物性を算出する包装材の断面を示す模式図である。
【図3】本発明の物性算出装置が物性を算出する中間層の酸素透過度の湿度依存性を示すグラフである。
【図4】本発明の物性算出装置が物性を算出する包装材の断面を示す模式図である。
【図5】本発明の物性算出装置が物性を算出する中間層を形成するEVOHの特性を示すグラフである。
【図6】本発明の物性算出装置が物性を算出する中間層を形成するEVOHの特性を示すグラフである。
【図7】本発明の物性算出装置が物性を算出する中間層の特性を示すグラフである。
【図8】本発明の物性算出装置が物性を算出する中間層の酸素透過度の経時変化を示すグラフである。
【図9】本発明の物性算出装置の酸素透過度算出処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の物性算出装置の吸水率算出処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の物性算出装置の酸素透過度経時変化算出処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 物性算出装置
11 CPU
12 補助記憶手段
13 記録手段
14 RAM
15 入力手段
16 出力手段
PG コンピュータプログラム
REC 記録媒体
Claims (6)
- 複数の層を有する包装材の一側の層及び他側の層に挟まれた中間層の物性を算出する物性算出装置において、
中間層の材質及び厚さを受け付ける手段と、
一側の層の材質及び厚さを受け付ける手段と、
他側の層の材質及び厚さを受け付ける手段と、
一側の湿度を受け付ける手段と、
他側の湿度を受け付ける手段と、
外気の温度を受け付ける手段と、
受け付けた中間層の材質及び厚さ、受け付けた一側の層の材質及び厚さ、受け付けた他側の層の材質及び厚さ、受け付けた一側の湿度、受け付けた他側の湿度、並びに受け付けた外気の温度に基づいて中間層の物性を算出する算出手段と
を備え、
前記算出手段は、
受け付けた一側の層の材質、一側の湿度及び外気の温度に基づいて一側の層の透湿度を算出する手段と、
受け付けた他側の層の材質、他側の湿度及び外気の温度に基づいて他側の層の透湿度を算出する手段と、
受け付けた外気の温度、算出した一側の層の透湿度及び受け付けた厚さ並びに予め設定している湿度、算出した他側の層の透湿度及び受け付けた厚さに基づいて中間層の湿度を算出する手段と、
算出した中間層の湿度、受け付けた外気の温度及び受け付けた中間層の材質に基づいて中間層の吸水率を算出する手段と、
算出した中間層の吸水率及び受け付けた外気の温度に基づいて中間層の酸素透過度を算出する手段と
を含むことを特徴とする物性算出装置。 - 複数の層を有する包装材の一側の層及び他側の層に挟まれた中間層の物性を算出する物性算出装置において、
中間層の材質及び厚さを受け付ける手段と、
一側の層の材質及び厚さを受け付ける手段と、
他側の層の材質及び厚さを受け付ける手段と、
一側の湿度を受け付ける手段と、
他側の湿度を受け付ける手段と、
外気の温度を受け付ける手段と、
受け付けた中間層の材質及び厚さ、受け付けた一側の層の材質及び厚さ、受け付けた他側の層の材質及び厚さ、受け付けた一側の湿度、受け付けた他側の湿度、並びに受け付けた外気の温度に基づいて中間層の物性を算出する算出手段と、
包装材を変性処理する時間を受け付ける手段と、
包装材を変性処理する温度を受け付ける手段と、
変性処理後の時間を受け付ける手段と
を備え、
前記算出手段は、
受け付けた一側の層の厚さ及び材質又は他側の層の厚さ及び材質、中間層の厚さ及び材質、並びに変性処理する温度に基づいて、包装材の変性処理中の時間及び中間層の吸水率の関係を算出する手段と、
算出した時間及び変性処理中の中間層の吸水率の関係並びに受け付けた変性処理する時間から変性直後の吸水率を算出する手段と、
受け付けた一側の層の材質、一側の湿度及び外気の温度に基づいて一側の層の透湿度を算出する手段と、
受け付けた他側の層の材質、他側の湿度及び外気の温度に基づいて他側の層の透湿度を算出する手段と、
受け付けた一側の湿度、算出した一側の層の透湿度、受け付けた厚さ、受け付けた他側の湿度、算出した他側の層の透湿度及び受け付けた厚さに基づいて中間層の湿度を算出する手段と、
算出した中間層の湿度、受け付けた外気の温度及び受け付けた中間層の材質に基づいて中間層の吸水率を算出する手段と、
算出した中間層の吸水率、算出した変性直後の吸水率、算出した一側の層の透湿度、算出した他側の層の透湿度、受け付けた中間層の厚さ、受け付けた中間層の材質及び受け付けた変性処理後の時間に基づいて、包装材の変性処理後の時間及び中間層の吸水率の関係を算出する手段と、
算出した包装材の変性処理中の時間及び中間層の吸水率の関係、並びに算出した包装材の変性処理後の時間及び中間層の吸水率の関係に基づいて、時間及び包装材の中間層の酸素透過度の関係を算出する手段と
を含むことを特徴とする物性算出装置。 - 請求項1に記載の物性算出装置を用い、複数の層を有する包装材の一側の層及び他側の層に挟まれた中間層の物性を算出する物性算出方法であって、
取得した一側の層の材質、一側の湿度及び外気の温度に基づいて一側の層の透湿度を算出する過程と、
取得した他側の層の材質、他側の湿度及び外気の温度に基づいて他側の層の透湿度を算出する過程と、
取得した外気の温度、算出した一側の層の透湿度及び取得した厚さ並びに予め設定している湿度、算出した他側の層の透湿度及び取得した厚さに基づいて中間層の湿度を算出する過程と、
算出した中間層の湿度、取得した外気の温度及び取得した中間層の材質に基づいて中間層の吸水率を算出する過程と、
算出した中間層の吸水率及び取得した外気の温度に基づいて中間層の酸素透過度を算出する過程と
を有することを特徴とする物性算出方法。 - 請求項2に記載の物性算出装置を用い、複数の層を有する包装材の一側の層及び他側の層に挟まれた中間層の物性を算出する物性算出方法であって、
取得した一側の層の厚さ及び材質又は他側の層の厚さ及び材質、中間層の厚さ及び材質、並びに変性処理する温度に基づいて、包装材の変性処理中の時間及び中間層の吸水率の関係を算出する過程と、
算出した時間及び変性処理中の中間層の吸水率の関係並びに取得した変性処理する時間から変性直後の吸水率を算出する過程と、
取得した一側の層の材質、一側の湿度及び外気の温度に基づいて一側の層の透湿度を算出する過程と、
取得した他側の層の材質、他側の湿度及び外気の温度に基づいて他側の層の透湿度を算出する過程と、
取得した一側の湿度、算出した一側の層の透湿度、取得した厚さ、取得した他側の湿度、算出した他側の層の透湿度及び取得した厚さに基づいて中間層の湿度を算出する過程と、
算出した中間層の湿度、取得した外気の温度及び取得した中間層の材質に基づいて中間層の吸水率を算出する過程と、
算出した中間層の吸水率、算出した変性直後の吸水率、算出した一側の層の透湿度、算出した他側の層の透湿度、取得した中間層の厚さ、取得した中間層の材質及び取得した変性処理後の時間に基づいて、包装材の変性処理後の時間及び中間層の吸水率の関係を算出する過程と、
算出した包装材の変性処理中の時間及び中間層の吸水率の関係、並びに算出した包装材の変性処理後の時間及び中間層の吸水率の関係に基づいて、時間及び包装材の中間層の酸 素透過度の関係を算出する過程と
を有することを特徴とする物性算出方法。 - コンピュータに、複数の層を有する包装材の一側の層及び他側の層に挟まれた中間層の物性を算出させるコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、取得した一側の層の材質、一側の湿度及び外気の温度に基づいて一側の層の透湿度を算出させる手順と、
コンピュータに、取得した他側の層の材質、他側の湿度及び外気の温度に基づいて他側の層の透湿度を算出させる手順と、
コンピュータに、取得した外気の温度、算出した一側の層の透湿度及び取得した厚さ並びに予め設定している湿度、算出した他側の層の透湿度及び取得した厚さに基づいて中間層の湿度を算出させる手順と、
コンピュータに、算出した中間層の湿度、取得した外気の温度及び取得した中間層の材質に基づいて中間層の吸水率を算出させる手順と、
コンピュータに、算出した中間層の吸水率及び取得した外気の温度に基づいて中間層の酸素透過度を算出させる手順と
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。 - コンピュータに、複数の層を有する包装材の一側の層及び他側の層に挟まれた中間層の物性を算出させるコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、取得した一側の層の厚さ及び材質又は他側の層の厚さ及び材質、中間層の厚さ及び材質、並びに変性処理する温度に基づいて、包装材の変性処理中の時間及び中間層の吸水率の関係を算出させる手順と、
コンピュータに、算出した時間及び変性処理中の中間層の吸水率の関係並びに取得した変性処理する時間から変性直後の吸水率を算出させる手順と、
コンピュータに、取得した一側の層の材質、一側の湿度及び外気の温度に基づいて一側の層の透湿度を算出させる手順と、
コンピュータに、取得した他側の層の材質、他側の湿度及び外気の温度に基づいて他側の層の透湿度を算出させる手順と、
コンピュータに、取得した一側の湿度、算出した一側の層の透湿度、取得した厚さ、取得した他側の湿度、算出した他側の層の透湿度及び取得した厚さに基づいて中間層の湿度を算出させる手順と、
コンピュータに、算出した中間層の湿度、取得した外気の温度及び取得した中間層の材質に基づいて中間層の吸水率を算出させる手順と、
コンピュータに、算出した中間層の吸水率、算出した変性直後の吸水率、算出した一側の層の透湿度、算出した他側の層の透湿度、取得した中間層の厚さ、取得した中間層の材質及び取得した変性処理後の時間に基づいて、包装材の変性処理後の時間及び中間層の吸水率の関係を算出させる手順と、
コンピュータに、算出した包装材の変性処理中の時間及び中間層の吸水率の関係、並びに算出した包装材の変性処理後の時間及び中間層の吸水率の関係に基づいて、時間及び包装材の中間層の酸素透過度の関係を算出させる手順と
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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