JP4215493B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
本発明は、撮像装置に関する。本発明は特に、GPSおよび無線ネットワークを利用するデジタルカメラの技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
カメラで撮影した写真は、撮影後に適宜整理された上で保管される。多くの場合、フィルム撮影であればフィルム別に分類したり、デジタル撮影であれば撮影状況別にフォルダ分けして管理される。こうした分類は通常、撮影後に撮影者の記憶をもとになされることが多い。
【0003】
近年、写真整理において参考となる情報として撮影条件に関する種々の情報を写真に印字するカメラがある。例えば撮影位置の情報をGPS(Global Positioning System、全地球測位システム)を利用して測定し、これを撮影日時とともに写真に印字する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−224290号公報 (全文)
【特許文献2】
特開平10−276391号公報 (全文)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、GPSを利用すれば地球上のあらゆる場所から電波を受信して位置を把握できるといえども、電波を遮蔽する建造物の陰や地下など電波の受信が困難な場所では位置を把握できない場合がある。そのような場所で撮影した写真に対しては撮影者が手動で位置情報を加えるか、位置情報のない写真として残さざるを得なかった。位置情報が付加された写真とそうでない写真が混在すると、却って位置情報をもとにした写真整理が困難となり、わざわざ位置情報を付加する価値が半減してしまう。
【0006】
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は写真撮影の利便性を高める点にある。本発明の別の目的は、デジタルカメラで撮影した画像の分類を容易にする点にある。さらに別の目的は、ネットワーク保存型のカメラにおいてGPSによる測位機能を補完する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のある態様は撮影装置である。この装置は、被写体を撮像して画像を取得する撮像部と、前記取得した画像を記憶するメモリと、現在の時刻を取得する時間管理部と、衛星から受信する情報に基づいて現在の位置を特定する測位部と、前記現在の位置および現在の時刻を前記画像と対応付ける対応設定部と、を有する。また、前記測位部は、前記衛星から受信する情報に基づく現在の位置の特定が困難な場合に、無線ネットワーク経由で受信する情報に基づいて前記現在の位置を推測する。更に前記測位部は、前記推測に関する積極度をあらかじめ設定し、その積極度に応じて前記推測の手順を決定する。
【0008】
「現在の時刻」は、撮影時刻であってもよいし、現在の位置を特定するときの時刻であってもよい。「時刻」は、日付を含む時間情報であってもよい。「衛星」は、GPS衛星であってもよく、複数の衛星から情報を受信してもよい。衛星から受信する情報は、緯度、経度、高度、時刻などの情報を含んでもよい。「現在の位置」は、撮影時の位置であってもよいし、撮影前後におけるアイドリング時の位置であってもよい。「対応づける」処理は、位置および時刻の情報を画像データのヘッダ領域など画像データの一部分に格納する処理であってもよいし、対応する画像の識別情報とともに別ファイルに格納する処理であってもよい。
【0009】
「無線ネットワーク」は、IEEE802.11などの無線LAN通信やBluetooth(商標)などの近距離無線通信を含んだ通信方式であってもよい。「格納領域」は、ネットワーク上の画像サーバにおけるデータ保存が可能な領域を主に想定する。
【0010】
以上の方法により、撮影時刻や撮影位置に関する情報が画像とともに自動的にサーバ等へ保存される。したがって、サーバ等では撮影時刻または撮影位置をもとに複数の画像を自動で分類できる。特にデジタルカメラは撮影枚数の制約が少なく、さらにネットワーク保存型の格納領域は記録媒体よりも容量を大きくし易いため、多量の画像を気軽に撮影できる特徴がある。画像が多いほど自動分類できるメリットも大きく、またサーバ等で撮影時刻および撮影位置を画像と対応づける処理が不要であり、処理にかかる負荷が小さい。
【0012】
この装置を、デジタル画像を取得するデジタルスチルカメラとして実現してもよい。ただし、静止画だけでなく動画や音声も記録可能なカメラであってもよい。本明細書では、これらの記録対象を包括的に「画像」と表現する。その他、本装置はGPS通信モジュールや無線ネットワーク通信モジュールを有してもよい。
【0013】
測位部は、衛星から受信する情報に基づく現在の位置の特定が困難な場合に、無線ネットワーク経由で受信する情報に基づいて現在の位置を推測してもよい。例えば、無線ネットワークの接続拠点からその接続拠点の位置を取得し、その位置に基づいて現在の位置を推測してもよい。無線ネットワーク経由で受信する情報は、例えば衛星から受信可能と想定される電波の強度を地図上の位置ごとに示した電波地図であってもよい。「接続拠点」は公衆無線LANの基地局として機能するアクセスポイントであってもよい。
【0014】
測位部は、衛星から実際に受信する電波の強度を検出し、これと電波地図上に示される電波強度とを照合した結果に基づいて現在の位置を推測してもよいし、過去に特定された複数の位置および時刻から定まるそれらの変化、例えば本装置の移動度に基づいて現在の位置を推測してもよい。
【0015】
以上の構成により、GPS衛星の電波取得が困難なエリアにおいても、推測によって現在位置を得ることができる。したがって、すべての画像に位置情報を付加でき、画像の整理がより容易となるだけでなく、位置情報の有用性を高めることができる。
【0016】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、プログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本実施形態における撮像装置は、GPS通信機能により撮影位置を特定し、その位置情報を撮影時刻の情報とともに撮影画像に対応づける。その撮影画像を、位置情報および時刻情報とともに無線ネットワーク経由で画像サーバへ転送する。GPSによって撮影位置を特定できない場合は、無線ネットワークのアクセスポイントの位置、GPSの電波強度を地理的に示す地図、過去の撮影位置とその変化、などの情報に基づいて現在の位置を推測する。これにより、撮影環境にかかわらず、すべての画像に対して何らかの位置情報を付加する。
【0018】
図1は、撮影位置記録システムの基本的な構成を示す。撮影位置記録システム10において、画像サーバ14、アクセスポイント18、ユーザ端末12、地図サーバ22がインターネット16を介して相互に接続される。撮像装置20はアクセスポイント18を介してインターネット16へ接続し、画像サーバ14または地図サーバ22との間でデータを送受信する。撮像装置20とアクセスポイント18は、無線LAN技術による通信が行われる。
【0019】
撮像装置20は、GPS衛星24から無線通信によって受信する情報をもとに現在位置を特定し、位置情報を取得する。地図サーバ22は、GPS衛星24から受信可能と想定される電波の強度を地図上の位置ごとに示した電波地図を保持する。この電波地図は、例えば複数のGPS衛星24から受信する電波の強度を衛星別に示す地図であってもよいし、それら複数の電波の強度を包括的に示す地図であってもよい。電波地図は、主に経度および緯度からなる位置座標と電波強度の対応を示す。
【0020】
ユーザは、撮像装置20で撮影した画像を、撮影位置および撮影時刻の情報とともにアクセスポイント18およびインターネット16経由で画像サーバ14に保存する。その後、ユーザ端末12を用いて画像サーバ14に保存された画像をダウンロードする。撮像装置20は、アクセスポイント18およびインターネット16経由で地図サーバ22から電波地図を取得する。
【0021】
撮像装置20の構成は、ハードウエア的には、CPU、メモリ、通信モジュール、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたデータ送受信機能や位置特定機能のあるプログラムなどによって実現されるが、以下それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0022】
図2は、撮像装置20の構成を示す機能ブロック図である。撮像装置20は、撮像部30、バッファメモリ40、表示処理部42、LCD50、時間管理部52、データ送受信部54、測位部62、無線ネットワーク通信部76、およびGPS通信部78を有する。撮像部30は、被写体からの光を取り込んで結像するレンズ32と、結像された像を電気信号に変換するCCD34と、電気信号をA/D変換して圧縮処理する画像処理部36と、を含む。
【0023】
バッファメモリ40は、JPEG形式やMPEG形式などで圧縮された静止画または動画のデータを一時的に記憶するRAMである。表示処理部42は、バッファメモリ40が記憶する画像を復号してLCD50に表示させる。表示処理部42は、バッファメモリ40をビデオメモリとしても利用する。無線ネットワーク通信部76は、無線LANの通信モジュールを含み、アンテナを介してアクセスポイント18と通信する。GPS通信部78は、GPS無線用の通信モジュールを含み、アンテナを介してGPS衛星24と通信する。
【0024】
時間管理部52は、内蔵する時計から現在の時刻を取得する。ただし他の形態としては、GPS衛星24から受信する情報から時刻を取得してもよい。時間管理部52は、取得した時刻をもとに時刻情報を生成してデータ送受信部54へ送る。
【0025】
測位部62は、移動算出部64、インターバル設定部66、積極度設定部68、位置推測部70、電波検出部72、および位置特定部74を含む。位置特定部74は、GPS衛星24から受信する情報をもとに現在位置の位置情報を生成する。電波検出部72は、GPS衛星24から受信する電波の強度を検出する。位置推測部70は、位置特定部74による位置特定が困難な場合に、後述する複数の手法を用いて現在位置を推測する。位置特定部74または位置推測部70は、生成した位置情報に対してその信頼度を設定した上で、その位置情報をデータ送受信部54へ送る。位置情報の信頼度として、GPS衛星24の電波によって特定したときは「5」を設定し、推測に基づく位置情報であればその推測手法に応じて「4」から「1」までの信頼度を設定する。
【0026】
移動算出部64は、過去に取得した複数の位置情報および時刻情報とそれらの変化をもとに、撮像装置20の移動度または移動経路を算出する。インターバル設定部66は、位置特定部74による位置特定処理を周期的に実行するときのその周期を設定する。例えば、電波検出部72が検出した電波強度に応じて、次に位置特定するまでの時間間隔を決定してもよい。例えば、過去に取得した複数の位置情報および時刻情報とそれらの変化、すなわち移動速度や加速度などに応じて次に位置特定するまでの時間間隔を決定してもよい。例えば、移動距離が所定の閾値を越えるタイミングを次の位置特定のタイミングとし、その閾値を越える時刻を予測して周期を設定してもよい。その場合、閾値は位置情報の誤差となる。
【0027】
積極度設定部68は、位置推測部70による位置推測における積極度を設定する。ここでいう積極度は、位置を推測する複数の手法からいずれを選択すべきかを定めたパラメータであり、例えば「3」「2」「1」などの度合いを設定する。その度合いは推測結果の精度を示す数値であってもよい。この積極度をユーザが手動で設定してもよいし、撮影環境に応じて自動で設定される構成としてもよい。
【0028】
データ送受信部54は、画像転送部56、地図取得部58、および対応設定部60を含む。対応設定部60は、バッファメモリ40が記憶する画像と、時間管理部52が生成した時刻情報と、位置特定部74または位置推測部70が生成した位置情報と、を対応づける。これらのデータを画像サーバ14へ転送するまでの間、バッファメモリ40へ一時的に記憶させる。画像転送部56は、バッファメモリ40が記憶する画像、位置情報、および時刻情報のセットを画像サーバ14へ転送する。
【0029】
地図取得部58は、地図サーバ22から現在の位置を含んだ電波地図を取得する。撮像装置20が移動した結果、すでに取得した電波地図に現在の位置が含まれなくなった場合、地図取得部58はあらためて電波地図を取得し直す。例えば、地図取得部58は地図サーバ22へ現在位置の位置情報を送信し、その位置に対応する電波地図を受信してもよい。
【0030】
以上の構成をもとに、現在位置を推測するための複数の手法を説明する。
第1の手法として、位置推測部70は、アクセスポイント18の位置に基づいて現在の位置を推測する。アクセスポイント18は、自身の位置を示す位置データを保持し、端末からの要求に対して位置データを返信する機能、または位置データを含んだビーコン信号を発信する機能を有する。位置推測部70は、アクセスポイント18から位置データを受け取る。位置推測部70は、アクセスポイント18から受信するビーコン信号の強度に基づいて、アクセスポイント18に対する自身の相対的な位置を推測する。複数のアクセスポイント18からビーコンを受信した場合、それぞれの位置と強度を検出した上で、その強度がより高い側に自身の位置も近いと判断して現在の位置を推測する。以上の手法により推測した位置情報の信頼度は「4」に設定される。
【0031】
第2の手法として、過去に特定または推測された複数の位置および時刻から定まるそれらの変化に基づいて現在の位置を推測する。位置推測部70は、撮像装置20の起動時やアイドリング時に現在位置および現在時刻を取得し、位置情報および時刻情報のセットとしてバッファメモリ40に蓄積しておく。位置特定部74がGPS衛星24の電波から位置を特定できなかった場合、その画像をバッファメモリ40へ一時的に格納し、位置推測部70はその画像撮影タイミングの前後に取得した位置情報および時刻情報のセットをバッファメモリ40から読み出す。位置推測部70は、これらの情報をもとに移動速度、移動方向、加速度などの要素を推測条件として算出し、その推測条件と撮影時刻をもとに現在位置を推測する。
【0032】
推測した位置を電波地図と照合し、その位置が確かに電波の弱い場所であるかを検証する。その位置が本来電波の強いはずの場所であったときは推測結果が適当でないと判断して位置情報を補正する。補正の方法として、電波の弱い場所のうち最も近い場所を探索してもよい。以上の手法により推測した位置情報の信頼度は「3」に設定される。
【0033】
第3の手法として、移動経路を幾何学的に想定し、その移動経路から撮影位置を推測する。位置推測部70は、バッファメモリ40から複数の位置情報を読み出し、仮想的な図面上に点で配置し、各点をスプライン曲線または直線で結んだ線を移動経路と想定する。位置情報が付加されなかった画像については、その撮影時刻から移動経路上の点を割り出し、その位置を位置情報として画像に付加する。以上の手法により推測した位置情報の信頼度は「2」に設定される。
【0034】
第4の手法として、過去に取得した位置情報をもとにそれらの中間地点を撮影位置と仮定することにより位置を推測する。位置推測部70は、バッファメモリ40から撮影時前後の位置情報を読み出し、それらの位置の中間点を算出する。その位置情報を画像に付加する。以上の手法により推測した位置情報の信頼度は「1」に設定される。
【0035】
いずれの手法で推測するかは、電波の受信状況および積極度設定部68により設定される積極度に応じて決定する。原則として積極度にかかわらずGPS衛星24の情報による位置特定と第1の手法による推測を試み、これらが不調な場合、積極度が「3」であれば第2の手法、「2」であれば第3の手法、「1」であれば第4の手法により推測される。最終的には精度を問わずすべての画像に位置情報が付加される。
【0036】
図3は、電波地図の内容を模式的に配置した図である。電波地図80は、現在の位置を含んだ一定の地域を対象として、その地域に含まれる部分領域ごとの電波強度を示す。部分領域は、建築物や地形など電波を遮蔽する物体に沿って区切られる。電波地図80は、部分領域として例えば第1〜4の建築物82、84、86、88の位置と形状を示す。位置は、緯度、経度、高度によって示される。
【0037】
電波地図80は、部分領域として例えば地下街92および地下街出入口90の位置と形状を示す。複数の部分領域が立体的に重複する場合もあり、それぞれの領域が異なる電波強度を示してもよい。立体的な重複は、高度の違いで区別する。ただし、撮像装置20が実際に地下街92の中に位置するときはGPS衛星24から電波を受信できず、その高度を取得できない。その場合、地下街92と地上とを結ぶ境界である地下街出入口90の位置を基準として現在位置を推測してもよい。電波地図80は、建築物ごとに特定される、木造や鉄筋など構造に関する情報を含んでもよい。
【0038】
図4は、電波地図のデータ構造を模式化して示す。電波地図データ100は、地下街の位置を示す地下街データ102、電波強度が90%である部分領域の位置を示す90%エリアデータ104、電波強度が80%である部分領域の位置を示す80%エリアデータ106、など電波強度別に分類された部分領域のデータを含む。また例えば、部分領域が矩形であれば複数の端点に関して緯度および経度と高度のデータを含み、部分領域が円形であれば中心点の緯度および経度と半径および高度のデータを含む。
【0039】
図5は、本実施形態における撮像装置20を起動する処理の手順を示すフローチャートである。まず、有効な位置情報の有無を示すフラグと有効な電波地図の有無を示すフラグをそれぞれリセットする(S10)。現在位置を特定するために新たな位置情報を取得する処理を実行し(S12)、現在位置を含んだ新たな電波地図を取得する処理を実行する(S14)。
【0040】
図6は、図5のS12における位置情報の取得処理に関する詳細な処理手順を示すフローチャートである。電波検出部72が検出する電波強度に基づき、GPS衛星24との通信により現在位置の特定を試みる(S20)。ここで現在位置を特定できた場合は(S20Y)、位置情報の信頼度を「5」に設定する(S26)。現在位置を特定できなかった場合は(S20N)、前述した第1の手法により位置を推測する(S22)。アクセスポイント18から取得する情報に基づいて現在位置を推測できた場合は(S22Y)、位置情報の信頼度を「4」に設定する(S26)。アクセスポイント18から取得する情報によっても現在位置を推測できなかった場合は(S22N)、本図のサブルーチンを終了する。
【0041】
現在位置を特定または推測できた場合は、現在の時刻を取得し(S28)、位置情報と時刻情報を対応づけてバッファメモリ40に記憶させ(S30)、位置情報の有無を示すフラグをセットする(S32)。
【0042】
図7は、図5のS14における電波地図の取得処理に関する詳細な処理手順を示すフローチャートである。まず、有効な電波地図の有無を判断する(S40)。ここで、有効な電波地図とは、バッファメモリ40に格納されており、かつ、現在位置を含んでいる電波地図を示す。有効な電波地図がすでに格納されている場合は(S40Y)、電波地図の有無を示すフラグをセットする(S46)。有効な電波地図が格納されていない場合は(S40N)、電波地図の取得を試みる(S42)。取得できなかった場合は(S42N)、本図のサブルーチンを終了する。取得できた場合は(S42Y)、電波地図の有無を示すフラグをセットする(S46)。
【0043】
図8は、本実施形態における撮像装置20のアイドリング時の処理手順を示すフローチャートである。本図に示すアイドリング処理は、図6に示す起動処理の後に実行される。アイドリング処理の実行タイミングは、位置取得の周期に応じて定まる。まず、有効な位置情報の有無を示すフラグと有効な電波地図の有無を示すフラグをそれぞれ再びリセットし(S50)。新たな位置情報を取得する処理を実行する(S52)。S52の詳細な処理手順は図6に示す通りである。位置情報の有無を示すフラグがセットされなかった場合は(S54N)、後述するS56からS64の処理をスキップし、インターバル設定部66が位置取得の周期を例えば短い周期に設定する(S66)。一方、位置情報の有無を示すフラグがセット状態になっている場合は(S54Y)、新たな電波地図を取得する処理を実行する(S56)。S56の詳細な処理手順は、図7に示す通りである。
【0044】
移動算出部64は移動速度、移動方向、加速度などのデータを推測条件として算出する(S58)。ここで、位置情報が付加されないままバッファメモリ40に格納されている画像の枚数をMとし、枚数Mがゼロより大きい場合(S60Y)、それらの画像に対して位置情報の付加処理を施す(S62)。また、電波検出部72はGPS衛星24から受信する電波の強度を検出し(S64)、インターバル設定部66はその電波強度に応じて位置取得の周期を設定する(S66)。
【0045】
図9は、図8のS62における位置情報の付加処理に関する詳細な処理手順を示すフローチャートである。位置推測の積極度が「1」以外に設定されている場合は(S100N)、前述した第3の手法により位置を推測する(S102からS112)。位置推測の積極度が「1」に設定されている場合は(S100Y)、前述した第4の手法により位置を推測する(S114からS122)。
【0046】
第3の手法の場合、推測条件に基づいて移動経路を推測し(S102)、位置情報付加の対象となる画像の撮影位置を推測する(S104)。この推測により生成した位置情報の信頼度を「2」に設定し(S106)、画像に付加する(S108)。位置情報が付加されていない画像の枚数Mをデクリメントし(S110)、残りの枚数Mがゼロより大きければゼロになるまでS104からS110の処理を繰り返す(S112Y)。
【0047】
第4の手法の場合、位置情報付加の対象となる画像の前後に取得した複数の位置情報をもとにそれらの中間位置を算出して新たな位置情報とし(S114)、その位置情報の信頼度を「1」に設定し(S116)、これを画像に付加する(S118)。画像の枚数Mをデクリメントし(S120)、残りの枚数Mがゼロより大きければゼロになるまでS118からS120の処理を繰り返す(S122Y)。
【0048】
図10は、本実施形態における撮像装置20の撮影時の処理手順を示すフローチャートである。撮影を実行した後(S70)、撮影時刻を示す時刻情報をその画像に付加する(S72)。位置情報の有無を示すフラグがセット状態にある場合は(S74Y)、その画像の位置情報を付加する(S94)。そのフラグがセットされていない場合は(S74N)、現在位置が把握できていないとして新たな位置情報の取得処理を実行する(S76)。S76の詳細な処理手順は図6に示す通りである。
【0049】
S76の結果、位置情報の有無を示すフラグがセット状態になった場合は(S78Y)、その画像の位置情報を付加する(S94)。依然としてそのフラグがセットされていない場合であって(S78N)、位置推測の積極度が「3」に設定されている場合は(S80Y)、前述した第2の手法により位置を推測する(S82からS92)。積極度が「3」以外に設定されている場合は(S80N)、位置情報が付加されていない画像の枚数Mをインクリメントして(S84)、本図に示す撮影時の処理を終了する。
【0050】
積極度が「3」の場合であって、電波地図の有無を示すフラグがセットされていない場合(S82N)、位置情報が付加されていない画像の枚数Mをインクリメントして(S84)、本図に示す撮影時の処理を終了する。一方、そのフラグがセット状態になっている場合は(S82Y)、推測条件に基づいて現在位置を推測する(S86)。その推測結果と電波地図の整合性がなければ(S88N)、その地図をもとに位置を補正する(S90)。例えば、推測により導き出された位置が、電波地図の上でも確かに電波強度が弱い場所と示されていれば整合性があるといえ、補正の必要はないと判断する。こうして生成された位置情報の信頼度を「3」に設定し(S92)、その位置情報を画像に付加する(S94)。
【0051】
(第2実施形態)
本実施形態は、地図サーバ22から電波地図を取得しない点で第1実施形態と異なる。したがって、GPS衛星24の電波を受信できない場合に第1実施形態ほど積極的に位置を推測しないが、より簡単な処理によって位置を推測する特徴がある。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0052】
本実施形態の撮像装置20は、基本的に第1実施形態における撮像装置20と同様の構成を有する。ただし、図2における地図取得部58の機能は有しないか、または単にその機能を使用しない構成となる。
【0053】
図11は、本実施形態における撮像装置20を起動する処理の手順を示すフローチャートである。まず、有効な位置情報の有無を示すフラグをリセットする(S130)。現在位置を特定するために新たな位置情報を取得する処理を実行する(S132)。S132の詳細な処理手順は図6に示す通りである。
【0054】
図12は、本実施形態における撮像装置20のアイドリング時の処理手順を示すフローチャートである。まず、有効な位置情報の有無を示すフラグを再びリセットし(S140)。新たな位置情報を取得する処理を実行する(S142)。S140の詳細な処理手順は図6に示す通りである。位置情報の有無を示すフラグがセット状態になっている場合(S144Y)、推測条件を算出し(S146)、画像の枚数Mがゼロより大きければ(S148Y)、それらの画像に対して位置情報の付加処理を施す(S150)。S150の詳細な処理は図9に示す通りである。フラグがセットされなかった場合は(S144N)、S146からS150の処理をスキップする。また、電波検出部72はGPS衛星24から受信する電波の強度を検出し(S152)、インターバル設定部66はその電波強度に応じて位置取得の周期を設定する(S154)。
【0055】
図13は、本実施形態における撮像装置20の撮影時の処理手順を示すフローチャートである。撮影を実行した後(S160)、時刻情報をその画像に付加する(S162)。位置情報の有無を示すフラグがセット状態にある場合は(S164Y)、その画像に位置情報を付加する(S170)。そのフラグがセットされていない場合は(S164N)、現在位置が把握できていないとして新たな位置情報の取得処理を実行する(S166)。S166の詳細な処理手順は図6に示す通りである。
【0056】
S166の結果、位置情報の有無を示すフラグがセット状態になった場合は(S168Y)、その画像に位置情報を付加する(S170)。依然としてそのフラグがセットされていない場合(S168N)、画像の枚数Mをインクリメントして(S172)、撮影時の処理を終了する。
【0057】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、その各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例を挙げる。
【0058】
第2実施形態においては、電波地図を使用しないで現在位置を推測するため、画像の転送以外には特に無線ネットワークを使用していない。変形例においては、図2の無線ネットワーク通信部76を有しない構成にて実現し、メモリカードなどの記録媒体に画像を格納する構成としてもよい。その場合、現在位置の推測方法は、アクセスポイントによる位置情報の推測を実行しない点を除いて第2実施形態と同様とする。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、撮影画像を管理する上での利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 撮影位置記録システムの基本的な構成を示す図である。
【図2】 撮像装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図3】 電波地図の内容を模式的に配置した図である。
【図4】 電波地図のデータ構造を模式化して示す図である。
【図5】 第1実施形態における撮像装置を起動する処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】 図5のS12における位置情報の取得処理に関する詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図7】 図5のS14における電波地図の取得処理に関する詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図8】 第1実施形態における撮像装置のアイドリング時の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】 図8のS62における位置情報の付加処理に関する詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図10】 第1実施形態における撮像装置の撮影時の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】 第2実施形態における撮像装置を起動する処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】 第2実施形態における撮像装置のアイドリング時の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】 第2実施形態における撮像装置の撮影時の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
14 画像サーバ、 18 アクセスポイント、 20 撮像装置、 22 地図サーバ、 24 GPS衛星、 30 撮像部、 52 時間管理部、 56 画像転送部、 62 測位部、 80 電波地図。
Claims (1)
- 被写体を撮像して画像を取得する撮像部と、
前記取得した画像を記憶するメモリと、
現在の時刻を取得する時間管理部と、
衛星から受信する情報に基づいて現在の位置を特定する測位部と、
前記現在の位置および現在の時刻を前記画像と対応付ける対応設定部と、を有し、
前記測位部は、前記衛星から受信する情報に基づく現在の位置の特定が困難な場合に、無線ネットワーク経由で受信する情報に基づいて前記現在の位置を推測し、
更に前記測位部は、前記推測に関する積極度をあらかじめ設定し、その積極度に応じて前記推測の手順を決定することを特徴とする撮像装置。
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