JP4210510B2 - トリポード型等速自在継手 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車や産業機械等に使用されるトリポード型等速自在継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
駆動側と被駆動側の2軸間に角度があっても等速で回転を伝達するトリポード型自在継手を図4及び図5に示す。これは外輪1の内周1aに外輪軸方向に形成された3本のトラック溝2に、外輪内に挿入されたトリポード部材4の半径方向に突設した3本の脚軸5に丸面形端面のニードルころ16を介して回転可能にしたローラ17をトラック溝2のローラ案内面3に沿って回転可能、および、摺動可能な構造により、トリポード部材4と外輪1の相互間の回転力伝達を行う。図6は図4又は5の脚軸5の部分断面図であり、図6に示すように、このものは、ローラ17の内径面17bにキーストン方式にて組み付けられたニードルころ16の脚軸軸方向へのころ抜けを防止するため、ローラ17には両端部に鍔17a,17aを設けてある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−184717号公報(段落0007、0010、0017)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般にニードルころ16はその両端面16aが丸面形状とされている。このため、ころ抜けを防止するための鍔高さh1の設定は、最低でもニードルころ径φDaの中心位置16cより大きく設定する必要がある。これでは、ニードルころ16のころ径φDaが大きくなるにつれ、鍔17aの高さh1は必然的に大きくなり、鍔部の剛性低下が問題となっていた。また、鍔17aの高さh1が大きいと、加工時のバイト寿命低下、組立性の困難という問題もあった。なお、前述の特許文献1の図には平面端面の場合の図が記載されているが、かかる端部寸法、形状についての示唆及び開示はない。、
【0005】
以上の点に鑑みて、本発明の課題は、ニードルころ径が大きくなっても鍔の高さを大きくすることなく、鍔の剛性を保持し、さらに、加工性、組立性が向上するトリポード型等速自在継手を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、外輪の内周に外輪軸方向に形成された3本のトラック溝と、外輪内に挿入されたトリポード部材の半径方向に突設した3本の脚軸と、前記脚軸にニードルころを介して回転可能にされたローラとを備え、前記ローラを前記トラック溝に設けられたローラ案内面に沿って、回転および摺動可能にしたトリポード型等速自在継手において、前記ニードルころは端面が平面とされ、かつ、前記ローラにキーストン方式にて組み付けられ、前記ローラの端部に形成され前記ニードルの前記ローラからの脚軸軸方向へのころ抜けを防止するための鍔を有しており、前記鍔の高さが前記ニードルころの径方向の落ち込み量が最大の場合でも、前記ローラの前記鍔の内側面と前記ニードルころの端面との間の接触幅が前記ニードルころのころ径に対し、5%以上10%以下としたトリポード型等速自在継手を提供することにより上記課題を解決した。
【0007】
かかる本発明の構成によれば、ニードルころの軸方向へ移動しようとした場合、平面形端面のニードル端面が鍔内側面と接触するため、ニードル抜けを阻止することができ、かつ、丸面形端面のニードルころとは異なり、ニードルころ径の中心位置より小さい鍔高さでも、十分にニードルころ抜けを防止できるため、ニードルころ径が大きくなっても鍔高さを大きくする必要が無くなり、鍔の剛性は保持することができる。さらに、鍔高さが従来より小さく設定できるため、加工性、組立性も向上する。接触幅が5%未満では、ニードルころ端と鍔との接触圧が高くなり摩耗等の原因となりやすく、10%超では接触による摩擦抵抗が大きくなるからである。また、接触部をより確定するためにニードルころの端面の中心部に凹部を設けるようにしてもよい。なお、ニードル端面及び鍔の端面部には、面取りが施されるが前述の接触幅はこの面取りを除いた値であることは言うまでもない。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態を示すローラ部の部分断面図、図2はキーストン方式によって組み付けられたニードルころの径方向の落ち込み量を示す軸方向から見た部分拡大図、図3は周方向から見た部分拡大図である。図1に示すように、ローラ7の内径面7bにニードルころ6がキーストン方式にて組み付けられている。ニードルころ6の端面は平面にされており、この平面形端面のニードルころ6の軸方向へのころ抜けを防止するため、ローラ7には両端部に鍔7aを設けてある。
【0009】
図2に示すように、キーストン方式とはローラ内周面に転動体を一連に並べる方法であって、ローラ7の円筒面内径面7bに全数より1個少ない複数のニードルころ6を隙間無く一連にならべ、この一連のニードルころ6の両端2個の間にできた隙間gに最後の1個のニードルころ6を圧入して組み立てるものである。隙間gの隣合うニードルころの距離dより、(最後の一個の)ニードルの径φDaを数μm〜数十μm大きくしてあるので、圧入によりはめ込むことにより、内径面に一連に全部のニードルころが並び、ニードルころは互いに干渉して仮保持される。一個のニードルころを除き全てのニードルころが内径面に接しており、一個のみが径方向内側に落ち込むようにすると図2に示すように円周方向隙間eにより径方向にδ移動し、落ち込むことになる。しかし、前述したように落ちてしまうことはない。
【0010】
本発明においては、この移動量δが最大の場合に、図3に示すようにローラ7の鍔7aの内側面7cとニードルころ6の平端面6aとの接触幅Aがニードルころ径φDaに対し、5%以上10%以下残るような鍔の高さhにされている。落ち込み量は結局ニードルころ6の径方向の最大移動幅であり、このように接触幅Aを確保しかつニードルローラの最大移動距離を確保しながら、鍔7aの高さhの適切な寸法を確保できる。符号8はニードルころ6の円筒面6bと端面6aとの面取り部、符号9は、鍔7aの内周部7dと鍔内側面7dとの間の面取り部である。
【0011】
【発明の効果】
本発明品によれば、ニードルころの落ち込み量に合わせ接触荷重が過大にならないように、また、接触抵抗が大きくならないように、ニードルころの端面を平端とし、鍔の高さを決定するようにしたので、ニードルころ径が大きくなっても鍔高さを小さく設定できるため、鍔の剛性を低下することなく保持でき、さらに、加工性、組立性に優れたトリポード型等速自在継手を提供することができるものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すローラ部の部分拡大断面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示すキーストン方式によって組み付けられたニードルころの径方向の落ち込み量を示す軸方向から見た部分断面図である。
【図3】本発明の実施の形態を示すキーストン方式によって組み付けられたニードルころの径方向の落ち込み量を示す周方向から見た部分拡大図である。
【図4】トリポード型等速自在継手の部分縦断面図である。
【図5】トリポード型等速自在継手の部分横断面図である。
【図6】図4又は5の脚軸5の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 外輪
1a 外輪の内周
2 トラック溝
3 ローラ案内面
4 トリポード部材
5 脚軸
6 ニードルころ
6a ニードルころ端面
7 ローラ
7a 鍔
7c 鍔の内側面
10 トリポード型等速自在継手
A 接触幅
h 鍔の高
δ ニードルころの径方向の落ち込み量
φDa ころ径
Claims (1)
- 外輪の内周に外輪軸方向に形成された3本のトラック溝と、外輪内に挿入されたトリポード部材の半径方向に突設した3本の脚軸と、前記脚軸にニードルころを介して回転可能にされたローラとを備え、前記ローラを前記トラック溝に設けられたローラ案内面に沿って、回転および摺動可能にしたトリポード型等速自在継手において、前記ニードルころは端面が平面とされ、かつ、前記ローラにキーストン方式にて組み付けられ、前記ローラの端部に形成され前記ニードルの前記ローラからの脚軸軸方向へのころ抜けを防止するための鍔を有しており、前記鍔の高さが前記ニードルころの径方向の落ち込み量が最大の場合でも、前記ローラの前記鍔の内側面と前記ニードルころの端面との間の接触幅が前記ニードルころのころ径に対し、5%以上10%以下とされていることを特徴としたトリポード型等速自在継手。
Priority Applications (1)
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JP2002341301A JP4210510B2 (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | トリポード型等速自在継手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002341301A JP4210510B2 (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | トリポード型等速自在継手 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004176763A JP2004176763A (ja) | 2004-06-24 |
JP4210510B2 true JP4210510B2 (ja) | 2009-01-21 |
Family
ID=32703705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002341301A Expired - Lifetime JP4210510B2 (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | トリポード型等速自在継手 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (3)
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2002
- 2002-11-25 JP JP2002341301A patent/JP4210510B2/ja not_active Expired - Lifetime
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