JP4209860B2 - 可燃性冷媒を用いた空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷媒として可燃性冷媒を用いた空気調和装置に関し、特に可燃性冷媒の内でもプロパンやイソブタン等のHC系冷媒を冷媒として用いた空気調和装置に関する。
現在空気調和装置に利用されているR22に代表されるHCFC系の冷媒は、その物性の安定性からオゾン層を破壊すると言われている。
また近年では、HCFC系冷媒の代替冷媒としてHFC系冷媒が利用されはじめているが、このHFC系冷媒は温暖化現象を促進する性質を有している。
従って、最近ではオゾン層の破壊や温暖化現象に大きな影響を与えないHC系冷媒の採用が検討されはじめている。
しかし、このHC系冷媒は、可燃性冷媒であるために爆発や発火を未然に防止し、安全性を確保する必要がある。
HC系冷媒を用いた場合の爆発や発火を未然に防止する方法として、発火源を無くしたり、又は隔離し、若しくは遠ざけることが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
一方、HC系冷媒を用いた場合の爆発や発火を未然に防止する他の方法として、冷媒自体を不燃化する方法(特許文献3)や使用する冷媒量を少なくする方法(特許文献4、特許文献5)が提案されている。
ここでは、使用する冷媒量を少なくする方法(特許文献4、特許文献5)についての従来技術についてさらに詳細に説明する。
特許文献4や特許文献5に示されるものは、冷蔵庫に関するものであるが、使用する冷媒量を減らすために、冷凍サイクルとは別体に防露パイプを設け、この防露パイプには不燃性冷媒を用いること、庫内熱交換用の冷媒管を蒸発器の冷媒管とは別に設けて庫内熱交換用の冷媒管には不燃冷媒を用いること、蒸発器や凝縮器の上流側と下流側とのパス数を変更すること等が提案されている。
まず、発火源を無くしたり、又は隔離し、若しくは遠ざけることによって爆発や発火を未然に防止する方法は、空気調和装置単体で考えたときには非常に有効であるが、空気調和装置は密封された室内で使用され、この室内に他の機器などによる発火源がないとは言えない。従って、空気調和装置としては安全性を高めることは出来ても使用状態によっては必ずしも安全性が確保されているとは言えない。
また、冷媒自体を不燃化することにより爆発や発火を未然に防止する方法は、上記のような問題はなく、どのような使用状態においても安全であるといえる。
しかし、オゾン層の破壊や温暖化現象などの地球環境に悪影響を及ぼさず、なおかつ一定以上の冷凍能力を得なければならないなどの制約のもとで可燃性冷媒を不燃化することは容易なことではない。
一方、使用する冷媒量を少なくする方法については、必ずしも完全に爆発や発火を未然に防止することはできないにしても、資源の有効利用にも寄与し、また仮にHCFC系冷媒のように後日弊害が発見されるようなことがあっても、使用量自体が少なければその弊害を最小限にとどめることが出来る。
特開平7−55267号公報 特開平8−61702号公報 特開平9−59609号公報 特開平8−170859号公報 特開平8−170860号公報
そこで本発明は、冷凍サイクルに封入する冷媒量を減らすことにより、爆発や発火による危険性を少なくし、安全性を高めることを技術的解決課題とする。
ところで、他の条件を変えずに冷凍サイクルに封入する冷媒量を減らすと、冷媒の循環量が少なくなるために、能力が低下してしまうという問題を生じてしまう。また、この能力低下を防止するために、圧縮容積を大きくしたり、圧縮機の回転数を速くすると、入力が増大し効率が低下してしまうという問題を生じてしまう。
そこで本発明は、能力及び効率を低下させることなく冷凍サイクルに封入する冷媒量を減らすことを第一の目的とする。
また本発明は、冷媒としてR290、又はR290を主成分とする冷媒を用いた場合に、能力を低下させることなく、効率をR22を冷媒として用いた場合とほぼ同等とし、冷凍サイクルに封入する冷媒量を減らすことを第二の目的とする。
請求項1記載の本発明による可燃性冷媒を用いた空気調和装置は、室内熱交換器、室外熱交換器、圧縮機、絞り装置、四方弁とをそれぞれ配管を介して環状に接続し、R290を主成分とする冷媒を用いた空気調和装置において、前記室内熱交換器又は前記室外熱交換器の液側の管の分流数をガス側に対して多くし、前記室内熱交換器又は前記室外熱交換器が凝縮器として機能する場合に、前記液側の分流数を減らし、前記室内熱交換又は前記室外熱交換器の前記液側の管の内径を、前記室内熱交換器又は前記室外熱交換器の前記ガス側の管の内径よりも絞り、前記配管は、ガス側配管の内径を7.13mm〜7.29mmとし、液側配管の内径を前記ガス側配管の内径に対して66.6%以下としたことを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の可燃性冷媒を用いた空気調和装置において、前記室内熱交換又は前記室外熱交換器の前記液側の管の内径を、前記室内熱交換器又は前記室外熱交換器の前記ガス側の管の内径に対して42.5%未満としたことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載の可燃性冷媒を用いた空気調和装置において、室内熱交換又は前記室外熱交換器の液側の管の内径を1mm〜3.36mmとしたことを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1に記載の可燃性冷媒を用いた空気調和装置において、室内熱交換又は前記室外熱交換器の液側の管の内径を段階的に絞ったことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項4に記載の可燃性冷媒を用いた空気調和装置において、室内熱交換又は前記室外熱交換器の液側の管の内径を飽和液線に沿った温度変化になるように徐々に絞ったことを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1記載の可燃性冷媒を用いた空気調和装置において、前記配管は、液側配管の内径をガス側配管の内径に対して42.5%未満としたことを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項6に記載の可燃性冷媒を用いた空気調和装置において、前記液側配管の内径を1mm〜3.36mmとしたことを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項6に記載の可燃性冷媒を用いた空気調和装置において、前記液側配管をキャピラリチューブとしたことを特徴とする。
請求項9記載の本発明は、請求項1に記載の可燃性冷媒を用いた空気調和装置において、前記液側配管をキャピラリチューブとしたことを特徴とする。
以上のように本発明は、能力及び効率を低下させることなく冷凍サイクルに封入する冷媒量を減らすことができる。
また本発明は、冷媒としてR290、又はR290を主成分とする冷媒を用いた場合に、能力を低下させることなく、効率をR22を冷媒として用いた場合とほぼ同等とし、冷凍サイクルに封入する冷媒量を減らすことができる。
このように本発明は、冷凍サイクルに封入する冷媒量を減らすことにより、爆発や発火を未然に防止し、安全性を確保することができる。
本発明の第1の実施の形態における可燃性冷媒を用いた空気調和装置は、室内熱交換器又は室外熱交換器の液側の管の分流数をガス側に対して多くし、室内熱交換器又は室外熱交換器が凝縮器として機能する場合に、液側の分流数を減らし、室内熱交換又は室外熱交換器の液側の管の内径を、室内熱交換器又は室外熱交換器のガス側の管の内径よりも絞り、配管は、ガス側配管の内径を7.13mm〜7.29mmとし、液側配管の内径をガス側配管の内径に対して66.6%以下としたものである。これは、細管化により圧力損失が大きくなるが、このように液冷媒の流れる管を分流することによって圧力損失を小さくすることができる。従って、細管化を図ることができ、封入冷媒量をさらに減らすことができる。
また、ガス冷媒の流れる配管径を絞ることにより封入する冷媒量を減らすものである。このとき、ガス側配管を絞ると効率は低下するが、R22を冷媒として用いた場合に比較してR290の冷媒を用いることにより効率が上がるため、R22とR290とのそれぞれの圧力損失に着目し、両者の圧力損失が同等となるようにガス側配管径を絞るものである。
両者の圧力損失が同等となるようなR290を用いた場合の配管の内径は、R22を用いた場合の配管内径の90〜92%となる。R22を冷媒として用いた場合に従来使用されていたガス側配管は、3分管と4分管であるため、3分管をベースにR290を用いた場合の対応するガス側配管の内径は、7.13mm〜7.29mmとなり、ガス側配管の内径をこの範囲に設定することによってR22を冷媒として用いた場合と同等な効率を得ることができる。また、従来ガス側配管として用いていた配管径よりも細管化を図ることができるため、封入冷媒量を減らすことができる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態における室内熱交換又は室外熱交換器の液側の管の内径を、室内熱交換器又は室外熱交換器のガス側の管の内径に対して42.5%未満としたものである。
本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態における室内熱交換又は室外熱交換器の液側の管の内径を1mm〜3.36mmとしたものである。
以上のように本発明の第1から第3の実施の形態は、室内熱交換器において液冷媒の流れる管を細管化することによって、能力及び効率を低下させることなく、封入する冷媒量を減らすことができる。
本発明の第4の実施の形態は、第1の実施の形態における室内熱交換又は室外熱交換器の液側の管の内径を段階的に絞ったものである。
本発明の第5の実施の形態は、第4の実施の形態における室内熱交換又は室外熱交換器の液側の管の内径を飽和液線に沿った温度変化になるように徐々に絞ったものである。
本発明の第4及び第5の実施の形態のように段階的に徐々に絞ることによって熱交換器能力を損なうことなく細管化を図ることができる。
本発明の第6の実施の形態は、第1の実施の形態における液側配管の内径をガス側配管の内径に対して42.5%未満としたものである。
本発明の第7の実施の形態は、第6の実施の形態における液側配管の内径を1mm〜3.36mmとしたものである。
本発明の第8の実施の形態は、第6の実施の形態における液側配管をキャピラリチューブとしたものである。
本発明の第9の実施の形態は、第1の実施の形態における液側配管をキャピラリチューブとしたものである。
以下、本発明の一実施例によるHC冷媒を用いた空気調和装置を図面に基づいて説明する。
図1は、同実施例を説明するための空気調和装置の冷凍サイクル図である。
同図に示すように、圧縮機10、四方弁20、室外熱交換器30、絞り装置40、室内熱交換器50をそれぞれ配管を介して環状に接続している。ここで、圧縮機10、四方弁20、室外熱交換器30、絞り装置40は室外機Aに設けられ、室内熱交換器50は室内機Bに設けられている。室外機Aと室内機Bとは、液側接続配管60とガス側接続配管70とで接続されている。液側接続配管60は、液側室外バルブ81と液側室内バルブ82によって接続され、ガス側接続配管70は、ガス側室外バルブ83とガス側室内バルブ84によって接続されている。
なお、冷凍サイクルを構成する配管は、圧縮機10と四方弁20とを接続する配管71、四方弁20と室外側熱交換器30を接続する配管72、室外側熱交換器30と絞り装置40を接続する配管61、絞り装置40と液側室外バルブ81を接続する配管62、液側室内バルブ82と室内熱交換器50を接続する配管63、室内熱交換器50とガス側室内バルブ84を接続する配管73、ガス側室外バルブ83と四方弁20を接続する配管74、四方弁20と圧縮機10を接続する配管75とより構成される。ここで、液状態の占める割合の多い配管61、62、63を液側配管とし、ガス状態の占める割合の多い配管71、72、73、74、75をガス側配管とする。
冷房運転と暖房運転との選択的な切り替えは、四方弁20を切り替えて冷媒の流れを変化させることにより行われる。図中、実線で示す矢印は冷房運転時の冷媒の流れ方向を示し、破線で示す矢印は暖房運転時の冷媒の流れ方向を示す。
Figure 0004209860
本発明の各実施例に用いる配管を比較例とともに表1に示す。表1は、ガス側配管として、従来からガス側配管として用いられている3分管及び4分管を用いたときの本発明の各実施例と比較例の液側配管径のガス側配管径に対する内径比率を示したものである。
実施例1は、液側接続配管60及び液側配管61〜63として平均内径が1mmのキャピラリチューブを用いたものである。実施例2及び実施例3は、液側接続配管60及び液側配管61〜63として、平均内径が1.775mmの1分管及び平均内径が3.364mmの1.5分管をそれぞれ用いたものである。ガス側接続配管70及びガス側配管71〜75としては、従来からガス側配管に用いられている平均内径が7.92mmの3分管及び平均内径が11.1mmの4分管をそれぞれ用いている。
比較例1は、液側接続配管60及び液側配管61〜63として、平均内径が4.75mmの2分管を用いたものである。従来は、ガス側配管として4分管又は2分管を用いた場合には液側配管として2分管を用いている。
表1に示すように、本実施例による液側配管(液側接続配管を含む)は、従来用いていた液側配管よりもさらに細い内径を有する細管を用いるものである。より具体的には、液側配管として1mm〜3.364mmの内径を有するものがよい。ガス側配管の内径に対する液側配管の内径比で見ると、本発明はガス側配管の内径に対して、42.5%未満の内径比の細管を用いることが好ましい。
ここで、表2、表3に表1で示した各配管径を用いた場合について、同一能力を得るために必要な冷媒量比率を示す。表2は冷房運転時における冷媒量比率、表3は暖房運転時における冷媒量比率を示す。なお、同表に示す冷媒量比率は、液側配管として、4.75mmの2分管を用いた場合の冷媒量を100としたものである。
また、液側配管は、接続配管を含めて8mとした。一方ガス側配管は、接続配管を含めて、冷房時に高圧側配管となる配管長さを1m、低圧側配管となる配管長さを8m、暖房時に高圧側配管となる配管長さを8m、低圧側配管となる配管長さを1mとした。冷媒量の比率は、比較例1の冷媒量を385gとしてこれを基準として用いた。なお比較例1は、ガス側配管として3分管、液側配管として2分管を用いたものである。また冷媒の液密度を472kg/m3、ガス密度を高圧では34.1kg/m3、低圧では12.5kg/m3とした。なお冷媒として、実施例及び比較例ともにR290を用いた。
Figure 0004209860
Figure 0004209860
表2、表3に示す通り、液側配管径を細管化することで少冷媒化を図ることができる。
本発明の他の実施例として、液側接続配管60をキャピラリチューブとする場合には、絞り装置40を絞り量を制御できる膨張弁とし、この膨張弁にて液側接続配管60の長さや管径に応じて、冷凍サイクルの状態を所定の吐出温度になるように、吸入スーパーヒートを調整することが好ましい。
本発明のさらに他の実施例は、液側配管63に絞り装置を新たに設けるものである。このように液側配管63に絞り装置を設けることにより、暖房運転時に液側接続配管60及び液側配管62を流れる冷媒を気液2相の状態にすることができる。従って、管内のガス占有分に相当する液冷媒を削減することができるため少冷媒化を図ることが出来る。
以下、熱交換器に関する他の実施例を説明する。
本発明の熱交換器に関する一つの実施例は、凝縮器の出口側の管の内径を入口側の管の内径よりも細くしたものである。この一実施例を図2に示す。同図は、室外熱交換器30又は室内熱交換器50を側面からみた概略構成図である。なお、説明を簡略化するために室外熱交換器30について説明し、室内熱交換器50については、対応する符号のみ括弧で示す。
同図に示すように室外熱交換器30(50)は、2列8段の管a1〜a8、b1〜b8をフィンに垂直に挿入して構成している。この室外熱交換器30(50)は、2パス化されており、1列目の管a4、a5にガス側配管72(73)が接続され、2列目の管b4、b5に液側配管61(63)が接続されている。
管b1〜b8は、管a1〜a8よりも細管化している。管a4は、室外熱交換器30(50)の他端側において管a3と接続され、管a3は図示のように管a2と接続されている。また管a2は、室外熱交換器30(50)の他端側において管a1と接続されている。一方管b4は、室外熱交換器30(50)の他端側において管b3と接続され、管b3は図示のように管b2と接続されている。また管b2は、室外熱交換器30(50)の他端側において管b1と接続されている。管a5から管a8及び管b5から管b8については、それぞれ管a4から管a1又は管b4から管b1と同様に接続されている。そして、管a1と管b1、管a8と管b8とがそれぞれ接続されている。ここで、管a1と管b1との接続、及び管a8と管b8との接続は異径管の接続となる。
本実施例のように液側の配管を細管化することで少冷媒化をさらに図ることが出来る。なお、本実施例では、1列目と2列目で管径を異ならせたが、同一の列で管径を異ならせてもよい。また、3列以上で構成する場合には、列毎に順次細管化してもよいし、2列目3列目を同一の管径として1列目よりも細管化したものでもよい。
また熱交換器に関する他の実施例としては、室外熱交換器30又は室内熱交換器50の液側管径を徐々に絞ったものである。このとき、飽和液線に沿うように徐々に絞りを入れることが好ましい。この絞り状態を図3のモリエル線図に基づいて説明する。同図において1→2は圧縮行程、2→3は凝縮工程、3→4は絞り行程、4→1は蒸発工程を示している。室外熱交換器30又は室内熱交換器50の液側管径を飽和液線に沿った温度変化になるように徐々に絞ることにより、凝縮工程から絞り工程に至る状態を2→a→b→4とすることが出来る。このように飽和液線に沿った温度変化になるように徐々に絞ることにより、熱交換器能力を損なうことなく少冷媒化を図ることが出来る。
なお、上記の実施例において、凝縮器の出口側の分流数を入口側の分流数に比べて多くすることにより、出口側の管の内径をさらに絞りことができる。
また、表1に示した液側配管径とガス側配管径との内径比については、凝縮器における出口側の管と入口側の管の径についても同様に適用することができる。
また熱交換器に関するさらに他の実施例を図4に示す。同図は室外熱交換器の概略構成図である。同図において、太線で示す配管は細線で示す配管よりも管内径が大きいことを示している。なお、図1に対応する部材には同一番号を付して説明を省略する。
本実施例は、室外熱交換器30を蒸発器として使用する場合には、液側の管の分流数をガス側に対して多くし、凝縮器として使用する場合に液側の分流数を減らすものである。また本実施例は、液側の管の内径をガス側の管の内径よりも細くしている。なお、同図において、90は分流数を変更する配管接続切換手段である。
本実施例の冷媒の流れを図5および図6を用いて説明する。図5は室外熱交換器30を冷房時に凝縮器として機能させる場合の配管構成図、図6は室外熱交換器30を暖房時に蒸発器として機能させる場合の配管構成図である。
図5に示すように、凝縮器として機能させる場合には、配管接続切換手段90によって、室外熱交換器30内の管はすべて直列に接続され、1パスとしている。従って、ガス側配管72から流れ込んだ冷媒は、室外熱交換器30内で分流されることなく液側配管61から流出する。
一方、蒸発器として使用させる場合には、図6に示すように、配管接続切換手段90によって、室外熱交換器30内の液側の管は2パスに分流するように接続される。従って、液側配管61から流れ込む冷媒は、入口において2パスに分流され、途中から合流して1パスになりガス側配管72から流出する。
本実施例は、上記のように凝縮器として使用する場合に液側配管の分流数を減らすことで液冷媒の滞留量を減らすことができる。
次に、ガス冷媒の流れる配管径を絞ることにより、封入する冷媒量を減らす実施例について説明する。
ガス側配管を絞ると効率は低下するが、R22を冷媒として用いたときに比較してR290の冷媒を用いることにより効率が上がるため、本実施例は、R22とR290とのそれぞれの圧力損失に着目し、両者の圧力損失が同等となるようにガス側配管径を絞るものである。
表4に配管の径を細くした場合のR22に対するR290の圧力損失比を示す。配管径比が100%のものは、同一配管径でのR22に対するR290の圧力損失である。実験では、0.671mmの配管を基準にして、0.61732mmの配管と、0.6039mmの配管を用いた。
Figure 0004209860
表4に示すように、同一内径の配管を用いた場合、R22の冷媒を用いた場合に対してR290の冷媒を用いると、同一能力を得るサイクルで高圧ガス領域においては0.655の圧力損失比であり、また低圧ガス領域においては0.631の圧力損失比であることが分かる。
同表からも分かるとおり、両者の圧力損失が同等となるようなR290を用いた場合の配管の内径は、R22を用いた場合の配管内径の90〜92%となる。
R22を冷媒として用いた時に従来使用されていたガス側配管は、3分管と4分管であるため、3分管をベースにR290を用いた場合の対応するガス側配管の内径は、7.13mm〜7.29mmとなり、ガス側配管の内径をこの範囲に設定することによってR22を冷媒として用いた場合と同等な効率を得ることができる。また、従来ガス側配管として用いていた配管径よりも細管化を図ることができるため、封入冷媒量を減らすことができる。
上記のように、ガス側配管の内径を7.13mm〜7.29mmとした場合、液側配管は、このガス側配管よりも細管を用いることができる。液側配管としてキャピラリチューブを用いた場合を実施例4、1分管を用いた場合を実施例5、1.5分管を用いた場合を実施例6、2分管を用いた場合を実施例7として、ガス側配管の内径に対する液側配管の内径比を示したものが表5である。
Figure 0004209860
表5に示すように、従来からある配管を有効に利用する場合には、液側配管として2分管以下の内径の配管を利用することができ、この場合ガス側配管の内径に対する液側配管の内径比は66.6%以下となる。
ここで、上記実施例4から実施例7までの配管を用いた場合について、比較例として、冷媒としてR22を用い、ガス側配管として3分管(7.92mm)、液側配管として2分管(4.75mm)を用いた場合の冷媒量を100として、この比較例と同一能力を得るために必要な冷媒量比率を表6、表7に示す。表6、表7に示す実施例4から実施例7は、いずれも冷媒としてR290を用い、表6は冷房運転時の冷媒量比率、表7は暖房運転時の冷媒量比率を示す。
また、液側配管は、接続配管を含めて8mとした。一方ガス側配管は、接続配管を含めて、冷房時に高圧側配管となる配管長さを1m、低圧側配管となる配管長さを8m、暖房時に高圧側配管となる配管長さを8m、低圧側配管となる配管長さを1mとした。ガス側配管として3分管、液側配管として2分管を用いた比較例の冷媒量を819gとした。なお、R290の冷媒の液密度を472kg/m3、ガス密度を高圧では34.1kg/m3、低圧では12.5kg/m3とした。
Figure 0004209860
Figure 0004209860
表6、表7に示す通り、実施例4〜実施例7は、ガス側配管として3分管、液側配管として2分管を用い、冷媒としてR22を用いた場合と比較して、約40%〜約47%の冷媒量で同一の能力を得ることかできる。このように冷媒としてR290を用いることで、ガス側配管を細管化することができ、このガス側配管に対応させて液側配管径を細管化することでさらに少冷媒化を図ることができる。
なお、冷媒配管としてグルーヴ管を用いる場合には、その内径としては平均内径を用いる。
本発明の実施例を説明するための空気調和装置の冷凍サイクル図 本発明の一実施例による熱交換器の側面構成図 本発明の一実施例の状態を示すモリエル線図 本発明の一実施例による室外熱交換器の構成図 図4に示す室外熱交換器を凝縮器として機能させる場合の冷媒流れを示す構成図 図4に示す室外熱交換器を蒸発器として機能させる場合の冷媒流れを示す構成図
符号の説明
10 圧縮機
20 四方弁
30 室外熱交換器
40 絞り装置
50 室内熱交換器
60 液側接続配管
61 液側配管
62 液側配管
63 液側配管
70 ガス側接続配管
71 ガス側配管
72 ガス側配管
73 ガス側配管
74 ガス側配管
75 ガス側配管

Claims (9)

  1. 室内熱交換器、室外熱交換器、圧縮機、絞り装置、四方弁とをそれぞれ配管を介して環状に接続し、R290を主成分とする冷媒を用いた空気調和装置において、前記室内熱交換器又は前記室外熱交換器の液側の管の分流数をガス側に対して多くし、前記室内熱交換器又は前記室外熱交換器が凝縮器として機能する場合に、前記液側の分流数を減らし、前記室内熱交換又は前記室外熱交換器の前記液側の管の内径を、前記室内熱交換器又は前記室外熱交換器の前記ガス側の管の内径よりも絞り、前記配管は、ガス側配管の内径を7.13mm〜7.29mmとし、液側配管の内径を前記ガス側配管の内径に対して66.6%以下としたことを特徴とする可燃性冷媒を用いた空気調和装置
  2. 前記室内熱交換又は前記室外熱交換器の液側の管の内径を、前記室内熱交換器又は前記室外熱交換器のガス側の管の内径に対して42.5%未満としたことを特徴とする請求項1に記載の可燃性冷媒を用いた空気調和装置
  3. 前記室内熱交換又は前記室外熱交換器の液側の管の内径を1mm〜3.36mmとしたことを特徴とする請求項1に記載の可燃性冷媒を用いた空気調和装置
  4. 前記室内熱交換又は前記室外熱交換器の液側の管の内径を段階的に絞ったことを特徴とする請求項1に記載の可燃性冷媒を用いた空気調和装置
  5. 前記室内熱交換又は前記室外熱交換器の液側の管の内径を飽和液線に沿った温度変化になるように徐々に絞ったことを特徴とする請求項4に記載の可燃性冷媒を用いた空気調和装置
  6. 前記配管は、液側配管の内径をガス側配管の内径に対して42.5%未満としたことを特徴とする請求項1に記載の可燃性冷媒を用いた空気調和装置
  7. 前記液側配管の内径を1mm〜3.36mmとしたことを特徴とする請求項6に記載の可燃性冷媒を用いた空気調和装置
  8. 前記液側配管をキャピラリチューブとしたことを特徴とする請求項6に記載の可燃性冷媒を用いた空気調和装置
  9. 前記液側配管をキャピラリチューブとしたことを特徴とする請求項1に記載の可燃性冷媒を用いた空気調和装置
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