JP4209617B2 - Method for producing chitosan oligosaccharide and method for producing chitosan oligosaccharide alcohol - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高純度のキトサンオリゴ糖及びキトサンオリゴ糖アルコール体を効率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
D−グルコサミンがβ−1,4結合したオリゴ糖であるキトサンオリゴ糖は様々な生理活性を有し、飲食品、医薬品、化粧品等への利用が提案されている。例えば、本出願人は、キトサンオリゴ糖を有効成分として含有する肝機能障害予防改善剤(特開平10−287572号公報)、抗糖尿病剤(特開平11−29484号公報)、抗酸化剤(特開2000−248276号公報)等を開示している。
【0003】
キトサンオリゴ糖は、工業的にはカニやエビ等の甲殻類の殻に含まれるキチンの脱アセチル化物であるキトサンを酸又は酵素で加水分解して製造されている。このキトサンの加水分解物は重合度の異なる様々なキトサンオリゴ糖の混合物であり、これをカラムクロマトグラフィーや溶剤分画等の方法によって分画することにより、キトビオース、キトトリオース、キトテトラオース、キトペンタオース、キトヘキサオース等の重合度の異なるキトサンオリゴ糖を得ることができる。
【0004】
また、キトサンオリゴ糖は分子内に遊離アミノ基及び還元性アルデヒド基を有し、特に水溶液状態で着色・褐変しやすいため、キトサンオリゴ糖を水素還元して、そのアルデヒド基をアルコールに変換することにより、安定性を高めた還元キトサンオリゴ糖も提案されている(特開平1−79194号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の方法によって精製されたキトサンオリゴ糖は、通常98%程度の純度であり、本発明者らが、キトサンオリゴ糖をHPLC法(示差屈折検出)で分析したところ、原料(キトサン)に由来する不純物が混入していることが明らかとなった。例えば、キトトリオースは1分子中に3モルのアミノ基を有しているが、イオン交換クロマトグラフィーで分離したキトトリオース画分には、1分子中に3モルのアミノ基及び1モルのアセチル基を有するモノアセチルキトテトラオースや、1分子中に3モルのアミノ基と2モルのアセチル基を有するジアセチルキトペンタオースが不純物として見い出された。
【0006】
このような現象が起こる理由は、脱アセチル化度の測定方法(コロイド滴定法)が厳密な測定方法ではないため、脱アセチル化度100%のキトサンであっても実際は微量のアセチル基が残存しており、キトサンを加水分解することにより、キトサンオリゴ糖だけでなく上記のような部分アセチル化キトオリゴ糖も生成してしまうためである。この部分アセチル化キトオリゴ糖はイオン交換クロマトグラフィーやゲル濾過クロマトグラフィーで除去することは困難であり、研究用試薬、医薬品や化粧品原料等として高純度(純度99%以上)のキトサンオリゴ糖が必要とされる場合には特に問題となる。
【0007】
また、還元キトサンオリゴ糖(本発明においてはキトサンオリゴ糖アルコール体という。)においては、原料となるキトサンオリゴ糖の純度の問題に加えて、還元率の問題から更に純度の低いもの(通常、純度95%程度)しか製造することができなかった。
【0008】
更に、上述したようにキトサンオリゴ糖は比較的不安定な物質であるため、キトサンオリゴ糖やキトサンオリゴ糖アルコール体を製造する過程で着色しやすいという問題もあった。
【0009】
一方、D−グルコサミン塩酸塩を出発物質としたキトビオース、キトテトラオース及びキトヘキサオースの化学合成法も報告されている(丸山ら:島津評論,51,303-311,1995)が、グリコシル化反応の前後でアミノ基の保護・脱保護の工程が必要であるなど工業的生産方法としては適していない。
【0010】
したがって、本発明の目的は、原料に由来する部分アセチル化キトオリゴ糖などの不純物を効率よく除去することができると共に製造過程におけるキトサンオリゴ糖の着色を防止することができ、高純度のキトサンオリゴ糖及びキトサンオリゴ糖アルコール体を効率よく製造できる方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のキトサンオリゴ糖の製造方法は、キトサンを加水分解する工程と、キトサン加水分解物をイオン交換クロマトグラフィーに供して重合度別にキトサンオリゴ糖を分画する工程と、分画した各キトサンオリゴ糖画分を活性炭処理して部分アセチル化キトオリゴ糖を除去する工程とを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明のキトサンオリゴ糖の製造方法によれば、キトサン加水分解物をイオン交換クロマトグラフィーに供して重合度別にキトサンオリゴ糖を分画した後、活性炭処理することにより、部分アセチル化キトオリゴ糖を効率よく除去することができる。
【0013】
上記キトサンオリゴ糖の製造方法においては、前記キトサン加水分解物に含まれる塩類が固形分当たり10質量%未満になるまで脱塩した後、イオン交換クロマトグラフィーを行なうことが好ましい。この態様によれば、各重合度のキトサンオリゴ糖をより良好に分離することができる。
【0014】
また、キトサン加水分解物をイオン交換クロマトグラフィーに供して重合度別にキトサンオリゴ糖を分画した後、各キトサンオリゴ糖画分を脱塩することが好ましい。この態様によれば、より灰分の少ないキトサンオリゴ糖を得ることができる。
【0015】
更に、前記脱塩を、NaCl阻止率が55.0〜99.5%の逆浸透膜を用いて行なうことが好ましい。この態様によれば、短時間で効率よく脱塩でき、脱塩処理工程におけるキトサンオリゴ糖の着色や褐変を防止することができる。
【0016】
また、本発明のキトサンオリゴ糖アルコール体の製造方法は、キトサンを加水分解する工程と、キトサン加水分解物を還元処理する工程と、還元処理したキトサン加水分解物をイオン交換クロマトグラフィーに供して重合度別にキトサンオリゴ糖アルコール体を分画する工程と、分画した各キトサンオリゴ糖アルコール体画分を活性炭処理して部分アセチル化キトオリゴ糖アルコール体を除去する工程とを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明のキトサンオリゴ糖アルコール体の製造方法によれば、キトサン加水分解物を還元処理した後、イオン交換クロマトグラフィーに供することにより、製造過程におけるキトサンオリゴ糖の着色や褐変を防止することができる。また、キトサン加水分解物の還元処理物をイオン交換クロマトグラフィーに供して重合度別にキトサンオリゴ糖アルコール体を分画した後、活性炭処理することにより、部分アセチル化キトオリゴ糖アルコール体を効率よく除去することができる。
【0018】
上記キトサンオリゴ糖アルコール体の製造方法においては、前記還元処理を、キトサン加水分解物に含まれるキトサンオリゴ糖ミクスチャーに対して、その20質量%以上の水素化ホウ素ナトリウムを用いて行なうことが好ましい。この態様によれば、キトサンオリゴ糖の還元率を99.9%以上に向上することができ、より高純度のキトサンオリゴ糖アルコール体を得ることができる。
【0019】
また、前記還元処理したキトサン加水分解物に含まれる塩類が固形分当たり10質量%未満になるまで脱塩した後、イオン交換クロマトグラフィーを行なうことが好ましい。この態様によれば、各重合度のキトサンオリゴ糖アルコール体をより良好に分離することができる。
【0020】
更に、還元処理したキトサン加水分解物をイオン交換クロマトグラフィーに供して重合度別にキトサンオリゴ糖アルコール体を分画した後、各キトサンオリゴ糖アルコール体画分を脱塩することが好ましい。この態様によれば、より灰分の少ないキトサンオリゴ糖アルコール体を得ることができる。
【0021】
更にまた、前記脱塩を、NaCl阻止率が55.0〜99.5%の逆浸透膜を用いて行なうことが好ましい。この態様によれば、短時間で効率よく脱塩することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明のキトサンオリゴ糖の製造方法は、キトサンを加水分解する工程と、キトサン加水分解物をイオン交換クロマトグラフィーに供して重合度別にキトサンオリゴ糖を分画する工程と、分画した各キトサンオリゴ糖画分を活性炭処理して部分アセチル化キトオリゴ糖を除去する工程とを含む。以下、キトサンオリゴ糖の製造方法の各工程について説明する。
【0023】
・キトサンを加水分解する工程
本発明において、原料として用いられるキトサンは、例えばキチンを熱濃アルカリ処理する方法等の常法に従って脱アセチル化することにより調製することができるが、市販のものを用いることもできる。キトサンの脱アセチル化度は80〜100%が好ましい。なお、上述したようにアセチル化度の測定方法の問題により、脱アセチル化度100%のキトサンであっても微量のアセチル基が残存している。
【0024】
キトサンの加水分解は、酸加水分解や酵素分解等の公知の方法によって行なうことができる(Distler, J. J. et al: Method Carbohydr. Chem., 1, 305-309, 1962、Izume, M. et al: Agric. Biol. Chem., 51, 1189-1191, 1987)。
【0025】
例えば、キトサンを酸加水分解する場合は、キトサンに、その質量の10〜100倍量の酸を加え、40〜90℃で1〜120時間反応させた後、濾過して不溶物を除去し、酸を除去又はアルカリで中和することによりキトサン加水分解物を調製することができる。
上記酸としては、例えば、塩酸、酢酸、ギ酸、硫酸、リン酸等を用いることができる。
【0026】
また、キトサンを酵素分解する場合は、キトサンに希酸を加えて溶解した後、所定量のキトサン分解酵素(キトサナーゼ、D−グルコサミニダーゼ等)を加えて酵素反応を行ない、酵素失活させた後、反応液を濾過して不溶物を除去し、pHを中性に調整することによりキトサン加水分解物を調製することができる。
【0027】
上記酵素は市販の酵素を用いることができ、例えば「キトサナーゼ−RD」(商品名、ピアス株式会社製、Bacillus sp. PI-7S由来)、「キトサナーゼ」(商品名、シグマアルドリッチ株式会社製、Streptomyces griseus由来)等を用いることができる。
【0028】
上記のようにして得られるキトサン加水分解物に含まれるキトサンオリゴ糖は、通常、重合度2〜8程度の混合物、すなわちキトビオース、キトトリオース、キトテトラオース、キトペンタオース、キトヘキサオース、キトヘプタオース、キトオクタオース等の混合物である。
【0029】
・キトサン加水分解物をイオン交換クロマトグラフィーに供して重合度別にキトサンオリゴ糖を分画する工程
上記のようにして調製したキトサン加水分解物を、常法に従ってイオン交換クロマトグラフィーに供し、キトサンオリゴ糖を重合度別に分画する。
【0030】
本発明においては、例えばキトサンを酸加水分解してアルカリで中和した場合など、キトサン加水分解物が大量の塩類を含む場合は、キトサン加水分解物に含まれる塩類が固形分当たり10質量%未満、より好ましくは5.0質量%以下になるまで予め脱塩してからイオン交換クロマトグラフィーに供することが好ましい。これにより、イオン交換クロマトグラフィーの分離能を向上することができる。なお、本発明でいう塩類とは、キトサンを加水分解する際に用いた無機酸や有機酸を中和することにより生じる塩(後述のキトサンオリゴ糖アルコール体の製造方法においては、還元処理により生じる塩も含む。)を意味する。
【0031】
脱塩の方法は公知の方法を採用できるが、電気透析法は効率が悪く、またキトサンオリゴ糖の着色や褐変を生じやすいため、NaCl阻止率が55.0〜99.5%の逆浸透膜(以下、RO膜という。)を用いて行なうことが好ましい。RO膜を用いることにより、効率よく脱塩することができ、キトサンオリゴ糖の着色や褐変も防止できる。
【0032】
イオン交換クロマトグラフィーは、例えば、Uchida et al: Chitin and Chitosan, edited by Skjak-braek, G., Anthonsen, T. and Sandford, P., p373-382, 1989, Elsevier Applied Science, London and Ney York等に記載された方法で行なうことができる。すなわち、キトサン加水分解物を、強酸性イオン交換樹脂(例えば「AG50W×8(H+ form, 200-400 mesh)」(商品名、Bio Rad Laboratories製)、「Dowex 50W×4(H+ form,200-400 mesh)」(商品名、ダウケミカルカンパニー製)等)を充填したカラムに展開し、0〜5.5Nの塩酸で濃度勾配溶出することにより、重合度の小さいキトサンオリゴ糖から順に溶出され、重合度別にキトサンオリゴ糖を分画することができる。また、各キトサンオリゴ糖画分に含まれる塩酸はエバポレーションして除去、又はアルカリで中和しておくことが好ましい。なお、アルカリで中和した場合、後述する活性炭処理の前あるいは後に前記と同様にRO膜を用いて脱塩することが好ましい。
【0033】
・分画した各キトサンオリゴ糖画分を活性炭処理して部分アセチル化キトオリゴ糖を除去する工程
前記工程で得られた各キトサンオリゴ糖画分には、原料に由来する不純物、すなわち部分アセチル化キトオリゴ糖が含まれている。この部分アセチル化キトオリゴ糖は、各画分に含まれるキトサンオリゴ糖と1分子中のアミノ基数が同一であり、分子量もほとんど同一であるため、イオン交換クロマトグラフィーやゲル濾過クロマトグラフィー等で分離除去することは困難であるが、活性炭処理することにより、効率よく除去することができる。なお、キトサン加水分解物を分画せずにそのまま活性炭処理した場合は、疎水性色素や中分子オリゴ糖(分子量数千)等の他の不純物が優先して活性炭に吸着されるため、部分アセチル化キトオリゴ糖を除去することはできない。
【0034】
活性炭処理は、▲1▼各キトサンオリゴ糖画分に活性炭を加えて撹拌する、▲2▼各キトサンオリゴ糖画分を活性炭を充填したカラムに通すことにより行なうことができる。例えば、上記▲1▼の方法は、各キトサンオリゴ糖画分に含まれるオリゴ糖(キトサンオリゴ糖及び部分アセチル化キトオリゴ糖をいう。以下同じ。)の質量に対して、50〜200%、より好ましくは50〜100%の活性炭を加えて、10〜90℃で0.5〜50時間撹拌した後、濾過して濾液を回収すればよい。
【0035】
本発明で用いられる活性炭は、飲食品の製造に使用可能な活性炭であれば特に制限なく用いることができるが、医薬・酒造の脱色精製に使用されるタイプのものが好ましく用いられる。市販品としては、例えば「タケコール50WR」、「精製白鷺」(いずれも商品名、武田薬品工業製)等を用いることができる。
【0036】
本発明のキトサンオリゴ糖の製造方法によれば、製造過程におけるキトサンオリゴ糖の着色を防止できると共に部分アセチル化キトオリゴ糖を簡単な操作で除去することができ、高純度(示差屈折検出によるHPLC法において99%以上)のキトサンオリゴ糖を効率よく得ることができる。
【0037】
次に、本発明のキトサンオリゴ糖アルコール体の製造方法について説明するが、前記キトサンオリゴ糖の製造方法で説明した方法と基本的に同じ操作を行なう工程については、説明を省略するか簡単に説明するに留める。
【0038】
・キトサンの加水分解工程
本工程は、前記キトサンオリゴ糖の製造方法で説明した方法と同じであるので説明を省略する。
【0039】
・キトサン加水分解物を還元処理する工程
キトサン加水分解物を還元処理する方法は、公知の方法を採用できるが、本発明においては、以下の理由から水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)を用いる方法が好ましく採用される。
【0040】
▲1▼水素化ホウ素ナトリウムは、キトサンオリゴ糖のアミノ基には作用せず、還元末端に特異的な還元剤であり、取り扱いが簡単で安価である。
【0041】
▲2▼還元処理の条件が温和で、キトサンオリゴ糖のグリコシル結合の加水分解が起こる危険性がない。
【0042】
▲3▼還元処理後にホウ酸ナトリウム塩として除去することができ、また、万一微量に残存しても安全性が高い。
【0043】
水素化ホウ素ナトリウムを用いた還元処理は、例えばCampbell, B. J. et al: J. Chromatogr., 622, 137-146(1993)に記載された方法に従って行なうことができる。すなわち、キトサンを加水分解した反応液をpH7〜9に調整して所定量の水素化ホウ素ナトリウムを加え、減圧下、10〜40℃で3〜18時間還元反応を行なった後、pH3〜6に調整して反応を停止すればよい。本発明においては、還元率を高く(99.9%以上)するために、キトサン加水分解物に含まれるキトサンオリゴ糖ミクスチャーに対して、その20質量%以上の水素化ホウ素ナトリウムを用いることが好ましい。水素化ホウ素ナトリウムの使用量が上記より少ないと、還元率が低下(98%程度)してしまうため好ましくない。なお、本発明でいうキトサンオリゴ糖ミクスチャーとは、キトサンを加水分解することにより生じるグルコサミン及びキトサンオリゴ糖の混合物を意味する。
【0044】
このように、キトサン加水分解物をそのまま還元処理することにより、後工程(イオン交換クロマトグラフィー、脱塩等)での着色や褐変を防止できる。
【0045】
・還元処理したキトサン加水分解物をイオン交換クロマトグラフィーに供して重合度別にキトサンオリゴ糖アルコール体を分画する工程
本工程は、前記キトサンオリゴ糖の製造方法で説明した方法と同様の方法で行なうことができる。すなわち、還元処理したキトサン加水分解物を、例えば、上記の強酸性イオン交換樹脂を充填したカラムに展開し、0〜5.5Nの塩酸で濃度勾配溶出することにより、重合度の小さいキトサンオリゴ糖アルコール体から順に溶出され、重合度別にキトサンオリゴ糖アルコール体を分画することができる。なお、各キトサンオリゴ糖アルコール体画分に含まれる塩酸はエバポレーションして除去、又はアルカリで中和しておくことが好ましい。
【0046】
本発明においては、例えばキトサンを酸加水分解してアルカリで中和したキトサン加水分解物を還元処理した場合や、キトサン加水分解物に含まれるキトサンオリゴ糖ミクスチャーに対して、その10質量%以上の還元剤(水素化ホウ素ナトリウム)を用いて還元処理を行なった場合など、キトサン加水分解物の還元処理物が大量の塩類を含む場合は、キトサン加水分解物の還元処理物に含まれる塩類が固形分当たり10質量%未満、より好ましくは5.0質量%以下になるまで予め脱塩してからイオン交換クロマトグラフィーに供することが好ましい。これにより、イオン交換クロマトグラフィーの分離能を向上することができる。特に、還元剤として水素化ホウ素ナトリウムを用いた場合に生じるホウ酸ナトリウムが大量に含まれる場合、その溶出ピークがキトビイトールの溶出ピークと重なるため、できる限り除去しておくことが好ましい。
【0047】
脱塩の方法は、公知の方法を採用できるが、電気透析法による脱塩は効率が悪く非常に時間がかかるため、前記と同様にNaCl阻止率が55.0〜99.5%のRO膜を用いて行なうことが好ましい。
【0048】
また、イオン交換クロマトグラフィーにより分画した各キトサンオリゴ糖アルコール体画分に含まれる塩酸をアルカリで中和した場合、後述する活性炭処理の前あるいは後に前記と同様にRO膜を用いて脱塩することが好ましい。
【0049】
・分画した各キトサンオリゴ糖アルコール体画分をそれぞれ活性炭処理して部分アセチル化キトオリゴ糖アルコール体を除去する工程
前記工程で得られる各キトサンオリゴ糖アルコール体画分には、部分アセチル化キトオリゴ糖に由来する不純物、すなわち部分アセチル化キトオリゴ糖アルコール体が含まれている。この部分アセチル化キトオリゴ糖アルコール体は、各画分に含まれるキトサンオリゴ糖アルコール体と1分子中のアミノ基数が同一であり、分子量もほとんど同一であるため、イオン交換クロマトグラフィーやゲル濾過クロマトグラフィーで分離除去することは困難であるが、活性炭処理することにより、効率よく除去することができる。
【0050】
活性炭処理は、前記キトサンオリゴ糖の製造方法で説明した方法と同様の方法で行なうことができる。例えば、各キトサンオリゴ糖アルコール体画分に活性炭を加えて撹拌することにより活性炭処理を行なう場合は、各キトサンオリゴ糖アルコール体画分に含まれるオリゴ糖アルコール体(キトサンオリゴ糖アルコール体及び部分アセチル化キトオリゴ糖アルコール体をいう。以下同じ。)の質量に対して、50〜200%、より好ましくは50〜100%の活性炭を加えて、10〜60℃で0.5〜48時間撹拌した後、濾過して濾液を回収すればよい。
【0051】
本発明のキトサンオリゴ糖アルコール体の製造方法によれば、製造過程におけるキトサンオリゴ糖の着色を防止できると共に部分アセチル化キトオリゴ糖アルコール体を簡単な操作で除去することができ、従来に比べてより高純度のキトサンオリゴ糖アルコール体を効率よく得ることができる。
【0052】
なお、本発明の方法により製造されたキトサンオリゴ糖及びキトサンオリゴ糖アルコール体は遊離体であっても塩を形成していてもよい。塩としては、例えば塩酸塩、乳酸塩、酢酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、リンゴ酸塩、コハク酸塩、アジピン酸塩、グルコン酸塩、酒石酸塩等が挙げられるが、特に最終製品の塩形態を限定するものではない。また、最終製品の形態は、特に制限されず、必要に応じて溶液、ペースト、粉末等を選択できる。
【0053】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
実施例1(キトサンオリゴ糖の製造)
脱アセチル化度(以下DACと略す。)88.5%のキトサン200gを、濃塩酸2Lを用いて80℃で1時間加水分解した後、反応液を冷却し、蒸留水2Lを加え、不溶物をブフナー濾過器で除去した。得られた濾液をエバポレーターで減圧濃縮乾固して塩酸を除去し、キトサン加水分解物96gを得た。
【0054】
このキトサン加水分解物を1Lの水に溶解して、イオン交換クロマトグラフィーに供し、キトサンオリゴ糖を分画した。具体的には、上記キトサン加水分解物の水溶液をイオン交換樹脂(商品名「Dowex 50W×4,H+ form,200-400 mesh」、ダウケミカルカンパニー製、以下同じ。)を充填した25L容カラムに通して、キトサンオリゴ糖を吸着させた後、カラムの2倍容の脱イオン水で洗浄した。その後、0〜4Nの塩酸による濃度勾配溶出を行ない、2.5Lずつフラクションコレクターで分取し、キトサンオリゴ糖をニンヒドリン発色法(570nm)で検出した。その分離クロマトグラムを図1に示す。
【0055】
図1に示されるように、キトサン加水分解物をイオン交換クロマトグラフィーに供することにより、グルコサミン、キトビオース、キトトリオース、キトテトラオースが重合度別に分画されていることが分かる。
【0056】
そして、図1に示す分画番号45〜51のフラクションを回収して、減圧濃縮乾固して塩酸を除去し、キトビオースに相当する画分を得た。
【0057】
このキトビオースに相当する画分の一部を脱イオン水に溶解して、以下の条件でHPLC分析を行なった(なお、以下の例において、キトサンオリゴ糖及びキトサンオリゴ糖アルコール体の純度は、特に断りのない限り、この条件で測定した。)。
【0058】
カラム:Shodex製の商品名「Asahipak NH2P-50 4E」(4.6mm ID×250mm L)
移動相:CH3CN/H2O/5M CH3COOK(vol)=70/30/0.25
温度:35℃
流速:0.8mL/min
検出:示差屈折(RI)及び紫外部(210nm)
その結果を図2に示す。図2に示されるように、RIで検出されたメインピークは、標準品の溶出時間(R.T.=7.4分)と一致することからキトビオースと判断した。しかしながら、R.T.が13.5分の付近に認められるピークは、アセチル基に由来するUV(210nm)吸収を持っていることから、部分アセチル化キトオリゴ糖であると判断した。この部分アセチル化キトオリゴ糖は、原料キトサンに残存していたアセチル基が原因で生成したものである。
【0059】
そこで、上記のキトビオースに相当する画分の一部を脱イオン水に溶解して、オリゴ糖に対して質量比で50%の活性炭(商品名「タケコール50WR」、武田薬品工業製、以下同じ。)を添加して1時間撹拌した後、活性炭を除去して得られた濾液について、上記と同様の条件でHPLC分析した。その結果を図3に示す。
【0060】
図3に示されるように、活性炭処理することにより、部分アセチル化キトオリゴ糖が選択的に除去されていることが分かる。この活性炭処理により、キトビオースの純度を99%以上に精製することができた(活性炭処理前の純度は67%)。なお、活性炭処理前後におけるキトビオースの回収率は92.8%であった。
【0061】
実施例2(脱塩方法)
・RO膜による脱塩
実施例1に準じてキトサン加水分解物を調製してイオン交換カラムクロマトグラフィーに供し、キトサンオリゴ糖を重合度別に分離した。そして、キトトリオースに相当する画分を回収し、1N NaOH水溶液でpH5.5に調整して、中和液40L(キトトリオース350g、NaCl 5.3kg含有)を得た。
【0062】
この中和液を実施例1と同様にして活性炭処理した後、RO膜を用いて脱塩を行なった。具体的には、RO膜装置(商品名「メンブレンマスター RUW-7」、日東電工株式会社製)に、塩阻止率93%のRO膜モジュール(商品名「NTR-729HG(2インチ)」、日東電工株式会社製)を1本セットして、操作圧力2.0MPa、循環流量6.0L/min、温度18℃の条件下で、原液タンクに透過液量と同量の水を加えながら原液(濃縮液)量を一定に保持するダイアフィルトレーション方式で脱塩を行なった。
【0063】
そして、透過液量が200Lになった時点で脱塩を終了し、pH調整後、凍結乾燥してキトトリオース塩酸塩の粉末(純度99.7%)を得た。この粉末の灰分(NaClが主成分)を分析したところ0.05質量%であった。
【0064】
・電気透析膜による脱塩
上記と同様にして中和液(キトトリオース350g、NaCl 5.3kg含有)を調製して活性炭処理を行なった。その一部(5L)を「セレミオン電気透析装置DS-0」(商品名、旭硝子株式会社製)を用いて脱塩した。なお、イオン交換膜として「AMV」及び「CMV」(商品名、旭硝子株式会社製)をそれぞれ20枚用い、循環流量3.5L/min、電圧15Vに設定した。
【0065】
そして、脱塩液の電流値が0.3Aとなった時点で電気透析を終了し、pH調整後、凍結乾燥してキトトリオース塩酸塩の粉末(純度99.8%)を得た。この粉末について灰分を分析したところ1.6質量%であった。
【0066】
以上の結果から、RO膜を用いることにより、キトサン加水分解物を効率よく脱塩できることが分かる。また、RO膜で脱塩して得られたキトトリオース塩酸塩は白色で着色が認められなかったのに対して、電気透析膜で脱塩して得られたものは着色(淡黄色)が認められた。
【0067】
実施例3(キトサンオリゴ糖アルコール体の製造)
DAC 88.5%のキトサン200gを、実施例1と同様の方法で加水分解し、減圧濃縮乾固してキトサン加水分解物96gを得た。
【0068】
このキトサン加水分解物を5Lの水に溶解して、1N NaOH水溶液でpH7.5に調整し、還元剤としてNaBH4(関東化学株式会社製、以下同じ。)を4.8g(キトサン加水分解物に含まれるキトサンオリゴ糖ミクスチャーに対して5.0質量%の量)添加して、室温、減圧下で6時間撹拌して還元処理を行ない、1N HClでpH4.0に調整して反応を停止した。
【0069】
このキトサン加水分解物の還元処理物(水溶液)をイオン交換クロマトグラフィーに供し、キトサンオリゴ糖アルコール体を分画した。具体的には、上記還元処理物(水溶液)をイオン交換樹脂を充填した25L容カラムに通して、キトサンオリゴ糖アルコール体を吸着させた後、カラムの2倍容の脱イオン水で洗浄した。その後、0〜4Nの塩酸による濃度勾配溶出を行ない、2.5Lずつフラクションコレクターで分取し、キトサンオリゴ糖アルコール体をニンヒドリン発色法(570nm)で検出した。
【0070】
そして、キトトリイトールに相当するフラクションを回収し、エバポレーターで減圧濃縮乾固して塩酸を除去した。この画分の一部を少量の脱イオン水に溶解して、実施例1に記載した条件でHPLC分析を行なった。その結果を図4に示す。
【0071】
図4に示されるように、RIで検出されたメインピークは標準品のR.T.(9.6分)と一致するため、キトトリイトールと判断した。しかしながら、R.T.が14.8分と17.3分付近に認められるピークはアセチル基に由来するUV(210nm)吸収を持っていることから、部分アセチル化キトオリゴ糖アルコール体であると判断した。この部分アセチル化キトオリゴ糖アルコール体は、原料キトサンを加水分解した際に生じる部分アセチル化キトオリゴ糖に由来するものである。
【0072】
そこで、上記のキトトリイトールに相当する画分の一部を脱イオン水に溶解して、オリゴ糖アルコール体に対して質量比で50%の活性炭を添加して1時間撹拌した後、活性炭を除去して得られた濾液について、上記と同様の条件でHPLC分析を行なった。その結果を図5に示す。
【0073】
図5に示されるように、活性炭処理することにより部分アセチル化キトオリゴ糖アルコール体が選択的に除去されていることが分かる。この活性炭処理により、キトトリイトールの純度を99%以上に精製することができた(活性炭処理前の純度は62%)。なお、活性炭処理前後におけるキトトリイトールの回収率は87.7%であった。
【0074】
実施例4(還元処理工程の順番)
DAC 99.8%のキトサン40gを、水4Lに分散させて撹拌しながら酢酸を加えて溶解させた(pH5.0)。この溶液に、キトサナーゼ(商品名「キトサナーゼ−RD」、ピアス株式会社製、以下同じ。)を40U加え、55℃で24時間反応させた。酵素を失活させて濾過して不溶物を除去した後、1N NaOH水溶液でpH7.5に調整してキトサン加水分解物(水溶液)を得た。
【0075】
このキトサン加水分解物(水溶液)の半分を用いて還元処理を行なった。具体的には、還元剤としてNaBH4を1.0g(キトサン加水分解物に含まれるキトサンオリゴ糖ミクスチャーに対して5.0質量%の量)添加して、室温、減圧下で6時間撹拌して還元処理を行ない、1N HClでpH4.0に調整して反応を停止した。
【0076】
このキトサン加水分解物の還元処理物(水溶液)をイオン交換クロマトグラフィーに供し、キトサンオリゴ糖アルコール体を分画した。具体的には、上記還元処理物(水溶液)をイオン交換樹脂を充填した1L容カラムに通して、キトサンオリゴ糖アルコール体を吸着させた後、カラムの2倍容の脱イオン水で洗浄した。その後、0〜4Nの塩酸による濃度勾配溶出を行ない、70mLずつフラクションコレクターで分取し、キトサンオリゴ糖アルコール体をニンヒドリン発色法(570nm)で検出した。
【0077】
そして、キトテトライトールに相当する画分を回収し、エバポレーターで減圧濃縮乾固して過剰な塩酸を除去した後、脱イオン水を加えて溶解し、実施例3と同様にして活性炭処理を行なった。そして、pH調整後、凍結乾燥してキトテトライトール塩酸塩の粉末(純度99.9%、以下サンプル1という)0.55gを得た。
【0078】
一方、残りの半分のキトサン加水分解物を還元処理せずに上記と同様にイオン交換カラムに供して分画して、キトテトラオースに相当する画分を回収した。エバポレーターで減圧濃縮乾固して過剰な塩酸を除去した後、脱イオン水を加えて溶解し、オリゴ糖に対して5.0質量%の量のNaBH4を添加して、上記と同様にして還元処理を行ない、1N HClでpH4.0に調整して反応を停止した。
【0079】
この反応液を、電気透析機(商品名「マイクロアシライザー」、旭化成株式会社)を用いて脱塩した。なお、イオン交換膜(カートリッジ膜)は「AC−120−10」(商品名、旭化成株式会社製)を使用した。
【0080】
得られた脱塩液を活性炭処理した後、pH調整して凍結乾燥してキトテトライトール塩酸塩の粉末(純度99.9%、以下サンプル2という)0.50gを得た。
【0081】
得られた各サンプルを10%(w/v)となるように脱イオン水に溶解し、着色度(OD350nmを指標)を測定したところ、サンプル1の着色度は0.53、サンプル2の着色度は1.58であった。なお、還元剤由来のホウ酸ナトリウム(NaBO2)をクルクミン法で定量したところ、サンプル1には検出されなかったが、サンプル2には250ppmのホウ酸ナトリウムが検出された。
【0082】
以上の結果から、キトサン加水分解物を還元処理した後、イオン交換クロマトグラフィーに供し、キトサンオリゴ糖アルコール体を分画することにより、キトサンオリゴ糖の着色を防止できることが分かる。また、電気透析では、ホウ酸ナトリウムを効率よく除去できないことが分かる。
【0083】
実施例5(脱塩方法)
DAC85.6%のキトサン20kgを、濃塩酸200Lを用いて80℃で1時間加水分解した後、反応液を冷却し、200Lの蒸留水を加えて不溶物をフィルタープレス濾過機で除去した。得られた濾液を減圧濃縮乾固して塩酸を除去し、キトサン加水分解物13kgを得た。
【0084】
このキトサン加水分解物に水100Lを加えて溶解し、6N NaOHを用いてpH7.6に調整した後、NaBH4を650g(キトサン加水分解物に含まれるキトサンオリゴ糖ミクスチャーに対して5.0質量%の量)を添加して室温、減圧下で6時間撹拌して還元処理を行ない、1N HClでpH5.5に調整して反応を停止した。
【0085】
このキトサン加水分解物の還元処理物(水溶液、130gオリゴ糖/L)の半分を用いてRO膜装置で脱塩した。具体的には、キトサン加水分解物の還元処理物(水溶液)50Lを、塩阻止率55%のRO膜モジュール(商品名「SU-610(4インチ)」、東レ株式会社製)を2本セットした装置(商品名「FVY-1002型」、東レ株式会社製)の原液タンクに投入し、操作圧力0.3MPa、循環流量10L/min、温度24℃の条件下でダイアフィルトレーション方式で脱塩を行なった。
【0086】
透過液量が0、40、80、120Lの時点で原液タンク内(濃縮液)からサンプリングして、キトサンオリゴ糖アルコール体をニンヒドリン法で定量し、ホウ酸ナトリウムをクルクミン法で定量した。その結果を表1に示す。
【0087】
【表1】
【0088】
表1から、12分間の処理で、キトサンオリゴ糖アルコール体に対するホウ酸ナトリウムの比率(100×b/a)は6.5%から0.08%に減少していることが分かる。また、脱塩処理による溶液の着色は全く起こらなかった。
【0089】
次に、脱塩処理したキトサン加水分解物の還元処理物(水溶液)の一部(2.5L)をイオン交換樹脂を充填した25L容カラムに通して、キトサンオリゴ糖アルコール体を吸着させた後、カラムの2倍容の脱イオン水で洗浄した。その後、0〜4Nの塩酸による濃度勾配溶出を行ない、2.5Lずつフラクションコレクターで分取した。各フラクションに含まれるキトサンオリゴ糖アルコール体をニンヒドリン発色法(570nm)で検出し、グルコサミニイトール、キトビイトール、キトトリイトール、キトテトライトールの順に溶出し、重合度別に分離していることを確認した。
【0090】
そして、キトビイトールに相当する画分を回収し、減圧濃縮乾固して塩酸を除去し、粉末64gを得た。この粉末を脱イオン水1Lに溶解し、活性炭32gを加えて2時間撹拌した後、活性炭を除去した。得られた濾液のpHを4.5に調整後、凍結乾燥して白色粉末54.4gを得た(活性炭処理による回収率85%)。この粉末を実施例1に記載した条件でHPLC分析を行なったところ、キトビイトールの純度は100%であった。
【0091】
一方、上記キトサン加水分解物の還元処理物(水溶液)の一部(5L)を「セレミオン電気透析装置DS-0」(商品名、旭硝子株式会社製)を用いて脱塩を行ない、上記と同様にしてキトサンオリゴ糖アルコール体及びホウ酸ナトリウムを定量した。なお、イオン交換膜として「AMV」及び「CMV」(商品名、旭硝子株式会社製)をそれぞれ20枚用い、循環流量3.5L/min、電圧15Vに設定した。その結果を表2に示す。
【0092】
【表2】
【0093】
表2から、キトサンオリゴ糖アルコール体に対するホウ酸ナトリウムの比率(100×b/a)は180分経過しても1.1%であることが分かる(ホウ酸ナトリウムの84%を除去)。更に、300分まで脱塩処理を継続しても電流値は0.3A以下にならず、これ以上は脱塩できないものと判断した。また、溶液の着色が若干認められた。
【0094】
以上の結果から、RO膜を用いることにより、キトサン加水分解物の還元処理物を効率よく脱塩できることが分かる。
【0095】
実施例6(脱塩の有無による分離能の差)
DAC 99.8%のキトサン4gを、水400mLに分散させて撹拌しながら酢酸を加えて溶解させた(pH5.0)。この溶液に、キトサナーゼを4U加え、55℃で24時間反応させた後、酵素を失活させて濾過して不溶物を除去した後、pHを7.5に調整してキトサン加水分解物(水溶液)を得た。
【0096】
このキトサン加水分解物(水溶液)にNaBH4を0.4g(キトサン加水分解物に含まれるキトサンオリゴ糖ミクスチャーに対して10質量%の量)添加して、室温、減圧下で6時間撹拌して還元処理を行ない、1N HClでpH4.0に調整して反応を停止した。
【0097】
得られたキトサン加水分解物の還元処理物(水溶液)の半分を、電気透析機(商品名「マイクロアシライザー」、旭化成株式会社製)を用いて脱塩した。なお、イオン交換膜(カートリッジ膜)は、商品名「AC-120-10」(旭化成株式会社製)を用いた。
【0098】
次に、この脱塩液(塩類(主にホウ酸ナトリウム)の含量は5質量%)をイオン交換クロマトグラフィーに供し、キトサンオリゴ糖アルコール体を分画した。具体的には、上記脱塩液をイオン交換樹脂を充填した100mL容カラムに通してキトサンオリゴ糖アルコール体を吸着させた後、カラムの2倍容の脱イオン水で洗浄した。その後、0〜4Nの塩酸による濃度勾配溶出を行ない、10mLずつフラクションコレクターで分取し、キトサンオリゴ糖アルコール体をニンヒドリン発色法(570nm)で検出した。その分離クロマトグラムを図6に示した。
【0099】
図6から、キトサンオリゴ糖アルコール体は重合度別に分離されており、ホウ酸ナトリウムのピークは、キトビイトールのピークと完全に分離していることが分かる。
【0100】
そして、キトトライトールに相当する画分を回収し、減圧濃縮乾固して塩酸を除去し、粉末230mgを得た。この粉末を脱イオン水100mLに溶解し、活性炭230mgを加えて1時間撹拌した後、活性炭を除去した。得られた濾液のpHを4.5に調整後、凍結乾燥して、白色粉末214mgを得た(活性炭処理による回収率93%)。この粉末を実施例1に記載した条件でHPLC分析を行なったところ、キトトライトールの純度は100%であった。
【0101】
一方、得られたキトサン加水分解物の還元処理物(水溶液)を、脱塩を行なわずにそのままイオン交換クロマトグラフィーに供し、キトサンオリゴ糖アルコール体を分画した。その分離クロマトグラムを図7に示した。なお、イオン交換クロマトグラフィーは上記と同様にして行なった。
【0102】
図7に示すように、キトビイトール、キトトリイトール、キトテトライトール相互の分離性が不良であることが分かる。また、ホウ酸ナトリウムのピークの一部がキトビイトールのピークと重なっていることが分かる。
【0103】
以上の結果から、キトサン加水分解物の還元処理物に含まれる塩類が固形分当たり10質量%以上の状態でイオン交換クロマトグラフィーを行なった場合、各キトサンオリゴ糖アルコール体の分離性の低下やホウ酸ナトリウムの混入の問題が発生することが分かる。
【0104】
実施例7
DAC 100%のキトサン30gを、水3Lに分散させて撹拌しながら酢酸を加えて溶解させた(pH5.0)。この溶液に、キトサナーゼを15U加え、55℃で24時間反応して酵素を失活させた後、濾過して不溶物を除去し、キトサン加水分解物(水溶液)を得た。
【0105】
このキトサン加水分解物(水溶液)を1N NaOH水溶液でpH7.5に調整した後、3分割して、各々にNaBH4を1.0g、1.5g、及び2.0g(キトサン加水分解物に含まれるキトサンオリゴ糖ミクスチャーに対して、それぞれ10、15、及び20質量%の量)加え、室温、減圧下で6時間撹拌して還元処理を行ない、1N HClでpH4.0に調整して反応を停止した。
【0106】
各還元処理物(水溶液)を脱塩した後(キトサン加水分解物の還元処理物に含まれる塩類は固形分当たり1〜3質量%)、各々200mL容のイオン交換カラムに供し、0〜4Nの塩酸による濃度勾配溶出を行ない、キトペンタイトールに相当する画分を回収した。エバポレーターで過剰な塩酸を除去後、活性炭処理し、pH調整して凍結乾燥してキトペンタイトール塩酸塩の粉末を、それぞれ42mg、46mg、及び40mg得た。
【0107】
これらの粉末中に残存する未還元体(キトペンタオース)の含量をソモジーネルソン法により測定した。その結果を表3に示す。
【0108】
【表3】
【0109】
表3から、キトサン加水分解物に含まれるキトサンオリゴ糖ミクスチャーに対して20質量%以上の量のNaBH4を用いることにより、99.9%以上の還元率を達成できることが分かる。
【0110】
なお、上記の各キトペンタイトール塩酸塩を実施例1に記載した条件でHPLC分析を行なったところ、純度100%であった。これは、HPLC法では還元体と未還元体の分離できないためである。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のキトサンオリゴ糖の製造方法によれば、キトサンの加水分解物をイオン交換クロマトグラフィーに供して重合度別にキトサンオリゴ糖を分画した後、活性炭処理をすることにより、イオン交換クロマトグラフィーで除去することが困難な部分アセチル化キトオリゴ糖を効率よく除去することができ、高純度のキトサンオリゴ糖を効率よく調製することができる。
【0112】
また、本発明のキトサンオリゴ糖アルコール体の製造方法によれば、キトサン加水分解物を還元処理した後に、イオン交換クロマトグラフィーに供して重合度別にキトサンオリゴ糖アルコール体を分画することにより、製造過程におけるキトサンオリゴ糖の着色や褐変を防止することができる。そして、イオン交換クロマトグラフィーに供して重合度別にキトサンオリゴ糖アルコール体を分画した後に、活性炭処理をすることにより、部分アセチル化キトオリゴ糖アルコール体を効率よく除去することができ、高純度のキトサンオリゴ糖アルコール体を効率よく調製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 キトサン加水分解物をイオン交換クロマトグラフィーにより分画した結果を示す図である。
【図2】 キトサン加水分解物をイオン交換クロマトグラフィーにより分画して得られたキトビオース画分をHPLC分析した結果を示す図である。
【図3】 キトサン加水分解物をイオン交換クロマトグラフィーにより分画して得られたキトビオース画分を活性炭処理したものをHPLC分析した結果を示す図である。
【図4】 キトサン加水分解物の還元処理物をイオン交換クロマトグラフィーにより分画して得られたキトトリイトール画分をHPLC分析した結果を示す図である。
【図5】 キトサン加水分解物の還元処理物をイオン交換クロマトグラフィーにより分画して得られたキトトリイトール画分を活性炭処理したものをHPLC分析した結果を示す図である。
【図6】 キトサン加水分解物の還元処理物を脱塩してからイオン交換クロマトグラフィーにより分画した結果を示す図である。
【図7】 キトサン加水分解物の還元処理物を脱塩せずにイオン交換クロマトグラフィーにより分画した結果を示す図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for efficiently producing high-purity chitosan oligosaccharide and chitosan oligosaccharide alcohol.
[0002]
[Prior art]
Chitosan oligosaccharides, which are oligosaccharides in which D-glucosamine is β-1,4-linked, have various physiological activities and have been proposed for use in foods, beverages, pharmaceuticals, cosmetics and the like. For example, the present applicant has disclosed an agent for preventing and improving liver dysfunction containing chitosan oligosaccharide as an active ingredient (JP-A-10-287572), an anti-diabetic agent (JP-A-11-29484), an antioxidant (special No. 2000-248276) and the like.
[0003]
Chitosan oligosaccharide is industrially produced by hydrolyzing chitosan, which is a deacetylated product of chitin contained in crustacean shells such as crabs and shrimps, with an acid or an enzyme. This hydrolyzate of chitosan is a mixture of various chitosan oligosaccharides having different degrees of polymerization, and is fractionated by methods such as column chromatography and solvent fractionation to obtain chitobiose, chitotriose, chitotetraose, chitopenta. Chitosan oligosaccharides having different degrees of polymerization such as aose and chitohexaose can be obtained.
[0004]
Chitosan oligosaccharide has a free amino group and a reducing aldehyde group in the molecule, and it is easy to be colored and browned in an aqueous solution. Therefore, the chitosan oligosaccharide is reduced with hydrogen to convert the aldehyde group to alcohol. Thus, a reduced chitosan oligosaccharide with improved stability has also been proposed (Japanese Patent Laid-Open No. 1-79194).
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the chitosan oligosaccharide purified by the above conventional method is usually about 98% pure, and the present inventors analyzed the chitosan oligosaccharide by HPLC (differential refraction detection). It became clear that impurities derived from the slag were mixed. For example, chitotriose has 3 mol of amino group in one molecule, but the chitotriose fraction separated by ion exchange chromatography has 3 mol of amino group and 1 mol of acetyl group in one molecule. Monoacetylchitotetraose and diacetylchitopentaose having 3 mol of amino group and 2 mol of acetyl group in one molecule were found as impurities.
[0006]
The reason why such a phenomenon occurs is that the measurement method of the degree of deacetylation (colloidal titration method) is not a strict measurement method, so even a chitosan with a degree of deacetylation of 100% actually has a trace amount of acetyl groups remaining. This is because hydrolysis of chitosan produces not only chitosan oligosaccharide but also partially acetylated chitooligosaccharide as described above. This partially acetylated chitooligosaccharide is difficult to remove by ion exchange chromatography or gel filtration chromatography, and requires high purity (purity 99% or more) chitosan oligosaccharide as a research reagent, pharmaceutical or cosmetic raw material. This is especially a problem.
[0007]
In addition, reduced chitosan oligosaccharides (referred to as chitosan oligosaccharide alcohols in the present invention) have a lower purity (usually purity due to the problem of reduction rate in addition to the problem of purity of chitosan oligosaccharide as a raw material). Only about 95%).
[0008]
Furthermore, as described above, since chitosan oligosaccharide is a relatively unstable substance, there is a problem that it is easily colored in the process of producing chitosan oligosaccharide or chitosan oligosaccharide alcohol.
[0009]
On the other hand, chemical synthesis of chitobiose, chitotetraose and chitohexaose using D-glucosamine hydrochloride as a starting material has also been reported (Maruyama et al .: Shimadzu review, 51, 303-311, 1995). Therefore, it is not suitable as an industrial production method because an amino group protection / deprotection step is required before and after the process.
[0010]
Therefore, an object of the present invention is to efficiently remove impurities such as partially acetylated chitooligosaccharides derived from raw materials and to prevent coloring of chitosan oligosaccharides in the production process, and to achieve high purity chitosan oligosaccharides. And it is providing the method which can manufacture a chitosan oligosaccharide alcohol body efficiently.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a method for producing chitosan oligosaccharide of the present invention includes a step of hydrolyzing chitosan, a step of subjecting chitosan hydrolyzate to ion exchange chromatography, and fractionating chitosan oligosaccharide according to polymerization degree. And a step of treating each fractionated chitosan oligosaccharide fraction with activated carbon to remove the partially acetylated chitooligosaccharide.
[0012]
According to the method for producing a chitosan oligosaccharide of the present invention, the chitosan hydrolyzate is subjected to ion exchange chromatography to fractionate the chitosan oligosaccharide according to the degree of polymerization, and then treated with activated charcoal to efficiently convert the partially acetylated chitooligosaccharide. Can be removed well.
[0013]
In the above method for producing chitosan oligosaccharide, it is preferable to carry out ion exchange chromatography after desalting until the salt contained in the chitosan hydrolyzate is less than 10% by mass per solid content. According to this aspect, chitosan oligosaccharides having different degrees of polymerization can be separated better.
[0014]
Moreover, it is preferable to desalt each chitosan oligosaccharide fraction after subjecting the chitosan hydrolyzate to ion exchange chromatography to fractionate the chitosan oligosaccharide according to the degree of polymerization. According to this aspect, a chitosan oligosaccharide having a lower ash content can be obtained.
[0015]
Further, the desalting is preferably performed using a reverse osmosis membrane having a NaCl rejection of 55.0 to 99.5%. According to this aspect, desalting can be efficiently performed in a short time, and coloring or browning of chitosan oligosaccharide in the desalting treatment process can be prevented.
[0016]
The method for producing a chitosan oligosaccharide alcohol of the present invention comprises a step of hydrolyzing chitosan, a step of reducing chitosan hydrolyzate, and subjecting the reduced chitosan hydrolyzate to ion exchange chromatography for polymerization. The method includes a step of fractionating chitosan oligosaccharide alcohol bodies according to the degree of time, and a step of removing each partially acetylated chitooligosaccharide alcohol body by treating each fractionated chitosan oligosaccharide alcohol body with activated carbon.
[0017]
According to the method for producing a chitosan oligosaccharide alcohol of the present invention, the chitosan hydrolyzate can be reduced and then subjected to ion exchange chromatography to prevent the chitosan oligosaccharide from being colored or browned during the production process. . In addition, the reduced product of chitosan hydrolyzate is subjected to ion exchange chromatography to fractionate chitosan oligosaccharide alcohols according to the degree of polymerization, and then treated with activated carbon to efficiently remove partially acetylated chitooligosaccharide alcohols. be able to.
[0018]
In the above method for producing a chitosan oligosaccharide alcohol, the reduction treatment is preferably performed using 20% by mass or more of sodium borohydride with respect to the chitosan oligosaccharide mixture contained in the chitosan hydrolyzate. According to this aspect, the reduction rate of chitosan oligosaccharide can be improved to 99.9% or more, and a chitosan oligosaccharide alcohol body with higher purity can be obtained.
[0019]
In addition, it is preferable to perform ion exchange chromatography after desalting until the salt contained in the reduced chitosan hydrolyzate is less than 10% by mass per solid content. According to this aspect, the chitosan oligosaccharide alcohol body of each polymerization degree can be isolate | separated more favorably.
[0020]
Furthermore, the chitosan hydrolyzate subjected to the reduction treatment is subjected to ion exchange chromatography to fractionate chitosan oligosaccharide alcohols according to the degree of polymerization, and then each chitosan oligosaccharide alcohol fraction is preferably desalted. According to this aspect, a chitosan oligosaccharide alcohol body with less ash content can be obtained.
[0021]
Furthermore, the desalting is preferably performed using a reverse osmosis membrane having a NaCl rejection of 55.0 to 99.5%. According to this aspect, desalting can be efficiently performed in a short time.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The method for producing chitosan oligosaccharide of the present invention comprises a step of hydrolyzing chitosan, a step of subjecting the chitosan hydrolyzate to ion exchange chromatography and fractionating chitosan oligosaccharide according to the degree of polymerization, and each fractionated chitosan oligosaccharide. Treating the sugar fraction with activated carbon to remove partially acetylated chitooligosaccharides. Hereinafter, each process of the manufacturing method of chitosan oligosaccharide is demonstrated.
[0023]
・ Process to hydrolyze chitosan
In the present invention, chitosan used as a raw material can be prepared by deacetylation according to a conventional method such as a method of subjecting chitin to hot concentrated alkali, but commercially available products can also be used. The degree of deacetylation of chitosan is preferably 80 to 100%. As described above, due to the problem of the method for measuring the degree of acetylation, a trace amount of acetyl groups remains even in chitosan having a degree of deacetylation of 100%.
[0024]
Chitosan can be hydrolyzed by known methods such as acid hydrolysis and enzymatic degradation (Distler, JJ et al: Method Carbohydr. Chem., 1, 305-309, 1962, Izume, M. et al: Agric. Biol. Chem., 51, 1189-1191, 1987).
[0025]
For example, in the case of acid hydrolysis of chitosan, 10 to 100 times the mass of the acid is added to chitosan, reacted at 40 to 90 ° C. for 1 to 120 hours, and then filtered to remove insoluble matters. A chitosan hydrolyzate can be prepared by removing the acid or neutralizing with an alkali.
As the acid, for example, hydrochloric acid, acetic acid, formic acid, sulfuric acid, phosphoric acid and the like can be used.
[0026]
In addition, when enzymatically degrading chitosan, after adding a dilute acid to chitosan and dissolving, chitosan degrading enzyme (chitosanase, D-glucosaminidase, etc.) is added and subjected to an enzymatic reaction to deactivate the enzyme. A chitosan hydrolyzate can be prepared by filtering the reaction solution to remove insoluble matters and adjusting the pH to neutral.
[0027]
Commercially available enzymes can be used as the above-mentioned enzymes. For example, “chitosanase-RD” (trade name, manufactured by Pierce Co., Ltd., derived from Bacillus sp. PI-7S), “chitosanase” (trade name, manufactured by Sigma Aldrich Co., Ltd., Streptomyces) griseus origin) etc. can be used.
[0028]
The chitosan oligosaccharide contained in the chitosan hydrolyzate obtained as described above is usually a mixture having a polymerization degree of about 2 to 8, that is, chitobiose, chitotriose, chitotetraose, chitopentaose, chitohexaose, chitoheptaose, chito It is a mixture such as octaose.
[0029]
・ A step of subjecting chitosan hydrolyzate to ion exchange chromatography to fractionate chitosan oligosaccharides according to the degree of polymerization
The chitosan hydrolyzate prepared as described above is subjected to ion exchange chromatography according to a conventional method, and chitosan oligosaccharide is fractionated according to the degree of polymerization.
[0030]
In the present invention, when the chitosan hydrolyzate contains a large amount of salts, for example, when chitosan is acid hydrolyzed and neutralized with an alkali, the salt contained in the chitosan hydrolyzate is less than 10% by mass per solid content. More preferably, it is preferably desalted in advance until it becomes 5.0% by mass or less, and then subjected to ion exchange chromatography. Thereby, the resolution of ion exchange chromatography can be improved. The salt referred to in the present invention is a salt produced by neutralizing an inorganic acid or an organic acid used when hydrolyzing chitosan (in the method for producing a chitosan oligosaccharide alcohol described later, it is produced by reduction treatment). Including salt).
[0031]
Although a known method can be adopted as the desalting method, the electrodialysis method is inefficient, and the chitosan oligosaccharide is likely to be colored or browned. Therefore, a reverse osmosis membrane having a NaCl rejection of 55.0 to 99.5%. (Hereinafter referred to as RO membrane) is preferable. By using the RO membrane, desalting can be efficiently performed, and coloring and browning of chitosan oligosaccharide can be prevented.
[0032]
Ion exchange chromatography is described, for example, in Uchida et al: Chitin and Chitosan, edited by Skjak-braek, G., Anthonsen, T. and Sandford, P., p373-382, 1989, Elsevier Applied Science, London and Ney York. Can be carried out by the method described in 1). That is, the chitosan hydrolyzate is converted into a strongly acidic ion exchange resin (for example, “AG50W × 8 (H + form, 200-400 mesh) "(trade name, manufactured by Bio Rad Laboratories)," Dowex 50W x 4 (H + form, 200-400 mesh) "(trade name, manufactured by Dow Chemical Company), etc.) and elution with a gradient of 0-5.5N hydrochloric acid from chitosan oligosaccharide having a low degree of polymerization. The chitosan oligosaccharide can be fractionated according to the degree of polymerization. Moreover, it is preferable that the hydrochloric acid contained in each chitosan oligosaccharide fraction is removed by evaporation or neutralized with an alkali. In addition, when neutralizing with an alkali, it is preferable to desalinate using the RO membrane in the same manner as described above before or after the activated carbon treatment described later.
[0033]
・ Process of activated fractionation of each fractionated chitosan oligosaccharide fraction to remove partially acetylated chitooligosaccharide
Each chitosan oligosaccharide fraction obtained in the above step contains an impurity derived from the raw material, that is, a partially acetylated chitooligosaccharide. This partially acetylated chitooligosaccharide has the same number of amino groups in one molecule as the chitosan oligosaccharide contained in each fraction and almost the same molecular weight, so it is separated and removed by ion exchange chromatography or gel filtration chromatography. Although it is difficult to do, it can be efficiently removed by treating with activated carbon. In addition, when activated carbon treatment is performed without fractionating the chitosan hydrolyzate, other impurities such as hydrophobic dyes and medium molecular oligosaccharides (molecular weight thousands) are preferentially adsorbed on the activated carbon. The chitooligosaccharides cannot be removed.
[0034]
The activated carbon treatment can be performed by (1) adding activated carbon to each chitosan oligosaccharide fraction and stirring. (2) passing each chitosan oligosaccharide fraction through a column filled with activated carbon. For example, the method of (1) above is 50 to 200% based on the mass of oligosaccharides (referred to as chitosan oligosaccharides and partially acetylated chitooligosaccharides) contained in each chitosan oligosaccharide fraction. Preferably, 50 to 100% activated carbon is added, stirred at 10 to 90 ° C. for 0.5 to 50 hours, and then filtered to recover the filtrate.
[0035]
The activated carbon used in the present invention can be used without particular limitation as long as it is an activated carbon that can be used in the production of foods and drinks. Examples of commercially available products that can be used include “Takecall 50WR” and “Purified Hakuho” (both trade names, manufactured by Takeda Pharmaceutical Co., Ltd.).
[0036]
According to the method for producing chitosan oligosaccharide of the present invention, coloring of chitosan oligosaccharide in the production process can be prevented and partially acetylated chitooligosaccharide can be removed by a simple operation, and high purity (HPLC method using differential refraction detection). 99% or more) can be obtained efficiently.
[0037]
Next, the method for producing the chitosan oligosaccharide alcohol of the present invention will be described. However, the description of the process of performing basically the same operation as the method described in the method for producing chitosan oligosaccharide is omitted or briefly described. Keep on.
[0038]
・ Hydrolysis process of chitosan
Since this step is the same as the method described in the method for producing chitosan oligosaccharide, description thereof is omitted.
[0039]
・ Process to reduce chitosan hydrolyzate
A known method can be adopted as a method for reducing chitosan hydrolyzate. In the present invention, sodium borohydride (NaBH) is used for the following reason. Four ) Is preferably employed.
[0040]
(1) Sodium borohydride does not act on the amino group of chitosan oligosaccharide, is a reducing agent specific for the reducing end, and is easy to handle and inexpensive.
[0041]
(2) The conditions for the reduction treatment are mild and there is no risk of hydrolysis of the glycosyl bond of chitosan oligosaccharide.
[0042]
(3) It can be removed as a sodium borate salt after the reduction treatment, and even if it remains in a trace amount, it is highly safe.
[0043]
The reduction treatment using sodium borohydride can be performed, for example, according to the method described in Campbell, BJ et al: J. Chromatogr., 622, 137-146 (1993). That is, the reaction liquid obtained by hydrolyzing chitosan was adjusted to pH 7-9, a predetermined amount of sodium borohydride was added, and the reduction reaction was performed at 10-40 ° C. for 3-18 hours under reduced pressure. Adjust and stop the reaction. In the present invention, in order to increase the reduction rate (99.9% or more), it is preferable to use 20% by mass or more of sodium borohydride with respect to the chitosan oligosaccharide mixture contained in the chitosan hydrolyzate. . If the amount of sodium borohydride used is less than the above, the reduction rate is lowered (about 98%), which is not preferable. The chitosan oligosaccharide mixture referred to in the present invention means a mixture of glucosamine and chitosan oligosaccharide produced by hydrolyzing chitosan.
[0044]
In this way, by reducing the chitosan hydrolyzate as it is, it is possible to prevent coloring and browning in the subsequent steps (ion exchange chromatography, desalting, etc.).
[0045]
・ A step of subjecting chitosan hydrolyzate subjected to reduction treatment to ion exchange chromatography to fractionate chitosan oligosaccharide alcohols according to the degree of polymerization
This step can be performed by the same method as described in the method for producing chitosan oligosaccharide. That is, the chitosan oligosaccharide having a low degree of polymerization is developed by, for example, developing the reduced chitosan hydrolyzate on a column packed with the above strongly acidic ion exchange resin and eluting with a gradient of 0 to 5.5 N hydrochloric acid. The chitosan oligosaccharide alcohol can be fractionated according to the degree of polymerization. The hydrochloric acid contained in each chitosan oligosaccharide alcohol fraction is preferably removed by evaporation or neutralized with an alkali.
[0046]
In the present invention, for example, when chitosan hydrolyzate obtained by acid hydrolysis of chitosan and neutralized with alkali is reduced, or 10% by mass or more of the chitosan oligosaccharide mixture contained in the chitosan hydrolyzate. When the reduction treatment of the chitosan hydrolyzate contains a large amount of salts, such as when a reduction treatment is performed using a reducing agent (sodium borohydride), the salts contained in the reduction treatment of the chitosan hydrolyzate are solid. It is preferable to subject to ion exchange chromatography after desalting in advance to less than 10 mass% per minute, more preferably 5.0 mass% or less. Thereby, the resolution of ion exchange chromatography can be improved. In particular, when a large amount of sodium borate generated when sodium borohydride is used as the reducing agent, the elution peak overlaps with the elution peak of chitobitol, so it is preferable to remove as much as possible.
[0047]
As the desalting method, a known method can be adopted. However, since desalting by electrodialysis is inefficient and takes a very long time, the RO membrane having a NaCl rejection of 55.0 to 99.5% as described above. It is preferable to carry out using.
[0048]
In addition, when hydrochloric acid contained in each chitosan oligosaccharide alcohol fraction fractionated by ion exchange chromatography is neutralized with an alkali, desalting is performed using an RO membrane in the same manner as before or after activated carbon treatment described later. It is preferable.
[0049]
-A step of removing each partially acetylated chitooligosaccharide alcohol by treating each fractionated chitosan oligosaccharide alcohol with activated carbon.
Each chitosan oligosaccharide alcohol fraction obtained in the above step contains impurities derived from partially acetylated chitooligosaccharide alcohol, that is, partially acetylated chitooligosaccharide alcohol. This partially acetylated chitooligosaccharide alcohol has the same number of amino groups in one molecule as the chitosan oligosaccharide alcohol contained in each fraction, and has almost the same molecular weight, so ion exchange chromatography and gel filtration chromatography. It is difficult to separate and remove with an activated carbon, but it can be efficiently removed by treating with activated carbon.
[0050]
The activated carbon treatment can be performed by the same method as described in the method for producing chitosan oligosaccharide. For example, when activated carbon treatment is performed by adding activated carbon to each chitosan oligosaccharide alcohol fraction and stirring, the oligosaccharide alcohol bodies (chitosan oligosaccharide alcohol and partial acetyl) contained in each chitosan oligosaccharide alcohol fraction. After adding 50 to 200%, more preferably 50 to 100% activated carbon, and stirring at 10 to 60 ° C. for 0.5 to 48 hours. The filtrate may be recovered by filtration.
[0051]
According to the method for producing a chitosan oligosaccharide alcohol of the present invention, coloring of the chitosan oligosaccharide in the production process can be prevented and the partially acetylated chitooligosaccharide alcohol can be removed by a simple operation. A highly pure chitosan oligosaccharide alcohol can be obtained efficiently.
[0052]
The chitosan oligosaccharide and chitosan oligosaccharide alcohol produced by the method of the present invention may be free or form a salt. Examples of the salt include hydrochloride, lactate, acetate, sulfate, citrate, ascorbate, malate, succinate, adipate, gluconate, tartrate, etc. It does not limit the salt form of the final product. The form of the final product is not particularly limited, and a solution, paste, powder, or the like can be selected as necessary.
[0053]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to examples.
Example 1 (Production of chitosan oligosaccharide)
200 g of 88.5% chitosan having a degree of deacetylation (hereinafter abbreviated as DAC) was hydrolyzed with 2 L of concentrated hydrochloric acid at 80 ° C. for 1 hour, the reaction solution was cooled, 2 L of distilled water was added, and insoluble matter was added. Was removed with a Buchner filter. The obtained filtrate was concentrated to dryness under reduced pressure with an evaporator to remove hydrochloric acid, and 96 g of chitosan hydrolyzate was obtained.
[0054]
This chitosan hydrolyzate was dissolved in 1 L of water and subjected to ion exchange chromatography to fractionate chitosan oligosaccharide. Specifically, an aqueous solution of the above chitosan hydrolyzate was added to an ion exchange resin (trade name “Dowex 50W × 4, H + form, 200-400 mesh ", manufactured by Dow Chemical Company, and so on. ), The chitosan oligosaccharide was adsorbed and washed with deionized water twice the volume of the column. Thereafter, concentration gradient elution with 0 to 4N hydrochloric acid was performed, and 2.5 L was fractionated with a fraction collector, and chitosan oligosaccharide was detected by ninhydrin coloring method (570 nm). The separated chromatogram is shown in FIG.
[0055]
As shown in FIG. 1, it can be seen that glucosamine, chitobiose, chitotriose and chitotetraose are fractionated according to the degree of polymerization by subjecting the chitosan hydrolyzate to ion exchange chromatography.
[0056]
And the fraction of the fraction numbers 45-51 shown in FIG. 1 was collect | recovered, vacuum-concentrated and dried to remove hydrochloric acid, and the fraction corresponding to chitobiose was obtained.
[0057]
A part of the fraction corresponding to chitobiose was dissolved in deionized water and subjected to HPLC analysis under the following conditions (In the following examples, the purity of chitosan oligosaccharide and chitosan oligosaccharide alcohol was particularly Unless otherwise noted, measurements were made under these conditions.)
[0058]
Column: Product name “Asahipak NH2P-50 4E” manufactured by Shodex (4.6mm ID × 250mm L)
Mobile phase: CH Three CN / H 2 O / 5M CH Three COOK (vol) = 70/30 / 0.25
Temperature: 35 ° C
Flow rate: 0.8mL / min
Detection: differential refraction (RI) and ultraviolet region (210 nm)
The result is shown in FIG. As shown in FIG. 2, since the main peak detected by RI coincided with the elution time (RT = 7.4 minutes) of the standard product, it was judged to be chitobiose. However, since the peak observed at around 13.5 minutes of RT has UV (210 nm) absorption derived from the acetyl group, it was judged to be a partially acetylated chitooligosaccharide. This partially acetylated chitooligosaccharide is produced due to the acetyl group remaining in the raw material chitosan.
[0059]
Therefore, a part of the fraction corresponding to the above-mentioned chitobiose is dissolved in deionized water, and 50% by mass of activated carbon (trade name “Takecol 50WR”, manufactured by Takeda Pharmaceutical Co., Ltd .; ) And stirred for 1 hour, and then the filtrate obtained by removing the activated carbon was subjected to HPLC analysis under the same conditions as described above. The result is shown in FIG.
[0060]
As shown in FIG. 3, it can be seen that the partially acetylated chitooligosaccharide was selectively removed by the activated carbon treatment. By this activated carbon treatment, the purity of chitobiose could be refined to 99% or more (purity before activated carbon treatment was 67%). The recovery rate of chitobiose before and after the activated carbon treatment was 92.8%.
[0061]
Example 2 (desalting method)
・ Desalination by RO membrane
Chitosan hydrolyzate was prepared according to Example 1 and subjected to ion exchange column chromatography, and chitosan oligosaccharides were separated according to polymerization degree. Then, a fraction corresponding to chitotriose was collected and adjusted to pH 5.5 with 1N NaOH aqueous solution to obtain 40 L of neutralized solution (containing 350 g of chitotriose and 5.3 kg of NaCl).
[0062]
This neutralized solution was treated with activated carbon in the same manner as in Example 1, and then desalted using an RO membrane. Specifically, RO membrane module (trade name “Membrane Master RUW-7”, manufactured by Nitto Denko Corporation), RO membrane module with 93% salt rejection (trade name “NTR-729HG (2 inches)”, Nitto A single solution (manufactured by Denko Co., Ltd.) was added, and under the conditions of an operating pressure of 2.0 MPa, a circulation flow rate of 6.0 L / min, and a temperature of 18 ° C., the stock solution ( Desalting was carried out by a diafiltration method in which the amount of the concentrated solution was kept constant.
[0063]
Then, when the amount of the permeate reached 200 L, desalting was terminated, and after pH adjustment, freeze drying was performed to obtain chitotriose hydrochloride powder (purity 99.7%). The ash content (NaCl as the main component) of this powder was analyzed and found to be 0.05% by mass.
[0064]
・ Desalination with electrodialysis membrane
In the same manner as above, a neutralizing solution (containing 350 g of chitotriose and 5.3 kg of NaCl) was prepared and subjected to activated carbon treatment. A portion (5 L) was desalted using “Celemion electrodialyzer DS-0” (trade name, manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.). In addition, 20 pieces of “AMV” and “CMV” (trade name, manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.) were used as ion exchange membranes, respectively, and the circulation flow rate was set to 3.5 L / min and the voltage was set to 15 V.
[0065]
Then, when the current value of the desalted solution reached 0.3 A, the electrodialysis was terminated, and after pH adjustment, freeze-dried to obtain chitotriose hydrochloride powder (purity 99.8%). The ash content of this powder was analyzed and found to be 1.6% by mass.
[0066]
From the above results, it is understood that the chitosan hydrolyzate can be efficiently desalted by using the RO membrane. The chitotriose hydrochloride obtained by desalting with the RO membrane was white and no coloration was observed, whereas that obtained by desalting with the electrodialysis membrane was colored (pale yellow). It was.
[0067]
Example 3 (Production of chitosan oligosaccharide alcohol)
200 g of DAC 88.5% chitosan was hydrolyzed in the same manner as in Example 1 and concentrated to dryness under reduced pressure to obtain 96 g of chitosan hydrolyzate.
[0068]
This chitosan hydrolyzate is dissolved in 5 L of water, adjusted to pH 7.5 with 1N NaOH aqueous solution, and NaBH as a reducing agent. Four 4.8 g (manufactured by Kanto Chemical Co., Ltd., the same shall apply hereinafter) was added (5.0% by mass with respect to the chitosan oligosaccharide mixture contained in the chitosan hydrolyzate) and stirred at room temperature for 6 hours under reduced pressure. Then, reduction was performed, and the reaction was stopped by adjusting to pH 4.0 with 1N HCl.
[0069]
The reduction product (aqueous solution) of this chitosan hydrolyzate was subjected to ion exchange chromatography to fractionate a chitosan oligosaccharide alcohol. Specifically, the reduced product (aqueous solution) was passed through a 25 L column filled with an ion exchange resin to adsorb the chitosan oligosaccharide alcohol, and then washed with deionized water twice as much as the column. Thereafter, concentration gradient elution with 0 to 4N hydrochloric acid was performed, and 2.5 L was fractionated with a fraction collector, and chitosan oligosaccharide alcohol was detected by ninhydrin coloring method (570 nm).
[0070]
Then, a fraction corresponding to chitotriitol was collected and concentrated to dryness under reduced pressure using an evaporator to remove hydrochloric acid. A portion of this fraction was dissolved in a small amount of deionized water and subjected to HPLC analysis under the conditions described in Example 1. The result is shown in FIG.
[0071]
As shown in FIG. 4, since the main peak detected by RI coincided with the standard RT (9.6 minutes), it was judged to be chitotriitol. However, since the peaks observed at around 14.8 minutes and 17.3 minutes of RT have UV (210 nm) absorption derived from acetyl groups, it is judged to be a partially acetylated chitooligosaccharide alcohol. did. This partially acetylated chitooligosaccharide alcohol is derived from a partially acetylated chitooligosaccharide produced when the raw material chitosan is hydrolyzed.
[0072]
Therefore, a part of the fraction corresponding to the above-mentioned chitotriitol is dissolved in deionized water, 50% by mass of activated carbon is added to the oligosaccharide alcohol, and the mixture is stirred for 1 hour. The filtrate obtained by the removal was subjected to HPLC analysis under the same conditions as described above. The result is shown in FIG.
[0073]
As shown in FIG. 5, it can be seen that the partially acetylated chitooligosaccharide alcohol is selectively removed by the activated carbon treatment. By this activated carbon treatment, the purity of chitotriitol could be purified to 99% or more (purity before activated carbon treatment was 62%). The recovery rate of chitotriitol before and after the activated carbon treatment was 87.7%.
[0074]
Example 4 (order of reduction treatment process)
40 g of DAC 99.8% chitosan was dispersed in 4 L of water and dissolved by adding acetic acid with stirring (pH 5.0). To this solution, 40 U of chitosanase (trade name “chitosanase-RD”, manufactured by Pierce Co., Ltd., the same applies hereinafter) was added and reacted at 55 ° C. for 24 hours. The enzyme was inactivated and filtered to remove insoluble matter, and then adjusted to pH 7.5 with 1N NaOH aqueous solution to obtain a chitosan hydrolyzate (aqueous solution).
[0075]
Reduction treatment was performed using half of this chitosan hydrolyzate (aqueous solution). Specifically, NaBH as a reducing agent Four 1.0 g (5.0 mass% with respect to the chitosan oligosaccharide mixture contained in the chitosan hydrolyzate) was added, and the mixture was stirred at room temperature for 6 hours under reduced pressure to reduce the pH to 4 with 1N HCl. The reaction was stopped by adjusting to 0.0.
[0076]
The reduction product (aqueous solution) of this chitosan hydrolyzate was subjected to ion exchange chromatography to fractionate a chitosan oligosaccharide alcohol. Specifically, the reduced product (aqueous solution) was passed through a 1 L column filled with an ion exchange resin to adsorb the chitosan oligosaccharide alcohol, and then washed with deionized water twice the volume of the column. Thereafter, concentration gradient elution with 0 to 4N hydrochloric acid was performed, and 70 mL each was collected with a fraction collector, and chitosan oligosaccharide alcohol was detected by ninhydrin color development method (570 nm).
[0077]
Then, the fraction corresponding to chitotetritor was collected, concentrated to dryness under reduced pressure with an evaporator to remove excess hydrochloric acid, dissolved by adding deionized water, and treated with activated carbon in the same manner as in Example 3. It was. And after pH adjustment, it lyophilized | freeze-dried and obtained 0.55g of powder (purity 99.9%, the following sample 1) of chitote tritol hydrochloride.
[0078]
On the other hand, the remaining half of the chitosan hydrolyzate was fractionated by subjecting it to an ion exchange column in the same manner as described above without reduction treatment, and the fraction corresponding to chitotetraose was recovered. After removing the excess hydrochloric acid by concentrating to dryness under reduced pressure with an evaporator, it is dissolved by adding deionized water, and NaBH in an amount of 5.0% by mass relative to the oligosaccharide Four Was added in the same manner as described above, and the reaction was stopped by adjusting the pH to 4.0 with 1N HCl.
[0079]
This reaction solution was desalted using an electrodialyzer (trade name “Micro Acylizer”, Asahi Kasei Corporation). As the ion exchange membrane (cartridge membrane), “AC-120-10” (trade name, manufactured by Asahi Kasei Corporation) was used.
[0080]
The obtained desalted solution was treated with activated carbon, adjusted to pH, and freeze-dried to obtain 0.50 g of chitotetriitol hydrochloride powder (purity 99.9%, hereinafter referred to as sample 2).
[0081]
Each sample obtained was dissolved in deionized water so as to be 10% (w / v), and the degree of coloring (OD 350 nm was used as an index) was measured. The degree was 1.58. In addition, sodium borate (NaBO) derived from a reducing agent 2 ) Was quantified by the curcumin method, but was not detected in sample 1, but 250 ppm of sodium borate was detected in
[0082]
From the above results, it can be seen that the chitosan oligosaccharide can be prevented from being colored by reducing the chitosan hydrolyzate and then subjecting it to ion exchange chromatography to fractionate the chitosan oligosaccharide alcohol. Moreover, it turns out that sodium borate cannot be removed efficiently by electrodialysis.
[0083]
Example 5 (desalting method)
After 20 kg of DAC 85.6% chitosan was hydrolyzed with 200 L of concentrated hydrochloric acid at 80 ° C. for 1 hour, the reaction solution was cooled, 200 L of distilled water was added, and insoluble matters were removed with a filter press filter. The obtained filtrate was concentrated to dryness under reduced pressure to remove hydrochloric acid, and 13 kg of chitosan hydrolyzate was obtained.
[0084]
The chitosan hydrolyzate was dissolved by adding 100 L of water, adjusted to pH 7.6 with 6N NaOH, and then NaBH. Four 650 g (amount of 5.0% by mass with respect to the chitosan oligosaccharide mixture contained in the chitosan hydrolyzate) was added, and the mixture was stirred at room temperature for 6 hours under reduced pressure, followed by reduction treatment with 1N HCl to pH 5.5. To stop the reaction.
[0085]
Desalination was carried out with an RO membrane device using half of this chitosan hydrolyzate reduced product (aqueous solution, 130 g oligosaccharide / L). Specifically, 50L of reduced chitosan hydrolyzate (aqueous solution) and two RO membrane modules (trade name “SU-610 (4 inches)”, manufactured by Toray Industries, Inc.) with a salt rejection of 55% are set. Was put into the stock solution tank of the device (trade name “FVY-1002”, manufactured by Toray Industries, Inc.) and removed by diafiltration under the conditions of operating pressure of 0.3 MPa, circulating flow rate of 10 L / min, and temperature of 24 ° C. Salt was done.
[0086]
Sampling was performed from the stock solution tank (concentrated solution) when the amount of permeated liquid was 0, 40, 80, and 120 L, chitosan oligosaccharide alcohol was quantified by the ninhydrin method, and sodium borate was quantified by the curcumin method. The results are shown in Table 1.
[0087]
[Table 1]
[0088]
From Table 1, it can be seen that the ratio of sodium borate to chitosan oligosaccharide alcohol (100 × b / a) decreased from 6.5% to 0.08% after treatment for 12 minutes. Further, the solution was not colored at all by the desalting treatment.
[0089]
Next, after passing a part (2.5 L) of the reduction-treated product (aqueous solution) of the desalted chitosan hydrolyzate through a 25 L column packed with an ion exchange resin, the chitosan oligosaccharide alcohol was adsorbed. The column was washed with twice the volume of deionized water. Thereafter, concentration gradient elution with 0 to 4N hydrochloric acid was performed, and 2.5 L was fractionated with a fraction collector. Chitosan oligosaccharide alcohol contained in each fraction was detected by ninhydrin color development method (570 nm), and it was confirmed that glucosaminiitol, chitobititol, chitotriitol and chitoteitol were eluted in this order and separated according to the degree of polymerization. did.
[0090]
The fraction corresponding to chitobiitol was collected and concentrated to dryness under reduced pressure to remove hydrochloric acid to obtain 64 g of powder. This powder was dissolved in 1 L of deionized water, 32 g of activated carbon was added and stirred for 2 hours, and then the activated carbon was removed. The pH of the obtained filtrate was adjusted to 4.5 and then freeze-dried to obtain 54.4 g of a white powder (recovery rate by activated carbon treatment 85%). When this powder was analyzed by HPLC under the conditions described in Example 1, the purity of chitobiitol was 100%.
[0091]
On the other hand, a portion (5 L) of the reduction product (aqueous solution) of the above chitosan hydrolyzate was desalted using “Celemion electrodialyzer DS-0” (trade name, manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.). Thus, chitosan oligosaccharide alcohol and sodium borate were quantified. In addition, 20 pieces of “AMV” and “CMV” (trade name, manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.) were used as ion exchange membranes, respectively, and the circulation flow rate was set to 3.5 L / min and the voltage was set to 15 V. The results are shown in Table 2.
[0092]
[Table 2]
[0093]
From Table 2, it can be seen that the ratio of sodium borate to the chitosan oligosaccharide alcohol (100 × b / a) is 1.1% even after 180 minutes (84% of sodium borate is removed). Furthermore, even if the desalting treatment was continued until 300 minutes, the current value did not become 0.3 A or less, and it was determined that desalting could not be performed beyond this value. Further, some coloring of the solution was observed.
[0094]
From the above results, it can be seen that by using the RO membrane, the reduction product of the chitosan hydrolyzate can be efficiently desalted.
[0095]
Example 6 (difference in resolution with and without desalting)
4 g of DAC 99.8% chitosan was dispersed in 400 mL of water and dissolved by adding acetic acid with stirring (pH 5.0). After adding 4 U of chitosanase to this solution and reacting at 55 ° C. for 24 hours, the enzyme was inactivated and filtered to remove insoluble matters, and then the pH was adjusted to 7.5 to adjust the chitosan hydrolyzate (aqueous solution). )
[0096]
This chitosan hydrolyzate (aqueous solution) is mixed with NaBH. Four 0.4 g (10% by mass with respect to the chitosan oligosaccharide mixture contained in the chitosan hydrolyzate) was added, and the mixture was stirred at room temperature for 6 hours under reduced pressure, followed by reduction treatment with 1N HCl to pH 4.0. To stop the reaction.
[0097]
Half of the reduction product (aqueous solution) of the obtained chitosan hydrolyzate was desalted using an electrodialyzer (trade name “Micro Acylizer”, manufactured by Asahi Kasei Corporation). As the ion exchange membrane (cartridge membrane), a trade name “AC-120-10” (manufactured by Asahi Kasei Corporation) was used.
[0098]
Next, this desalted solution (content of salts (mainly sodium borate) was 5% by mass) was subjected to ion exchange chromatography to fractionate a chitosan oligosaccharide alcohol. Specifically, the desalted solution was passed through a 100 mL column packed with an ion exchange resin to adsorb the chitosan oligosaccharide alcohol, and then washed with deionized water twice the volume of the column. Thereafter, concentration gradient elution with 0 to 4N hydrochloric acid was performed, and 10 mL each was fractionated with a fraction collector, and chitosan oligosaccharide alcohol was detected by ninhydrin coloring method (570 nm). The separated chromatogram is shown in FIG.
[0099]
FIG. 6 shows that chitosan oligosaccharide alcohols are separated according to the degree of polymerization, and the peak of sodium borate is completely separated from the peak of chitobiitol.
[0100]
The fraction corresponding to chitotritool was collected and concentrated to dryness under reduced pressure to remove hydrochloric acid to obtain 230 mg of powder. This powder was dissolved in 100 mL of deionized water, 230 mg of activated carbon was added and stirred for 1 hour, and then the activated carbon was removed. The pH of the obtained filtrate was adjusted to 4.5 and then freeze-dried to obtain 214 mg of white powder (recovery rate by activated carbon treatment 93%). When this powder was subjected to HPLC analysis under the conditions described in Example 1, the purity of chitotritool was 100%.
[0101]
On the other hand, the reduction product (aqueous solution) of the obtained chitosan hydrolyzate was subjected to ion exchange chromatography as it was without desalting to fractionate the chitosan oligosaccharide alcohol. The separated chromatogram is shown in FIG. The ion exchange chromatography was performed as described above.
[0102]
As shown in FIG. 7, it can be seen that the separability among chitobiitol, chitotriitol and chitotetriitol is poor. Moreover, it turns out that a part of peak of sodium borate has overlapped with the peak of chitobitol.
[0103]
From the above results, when ion exchange chromatography is performed in a state where the salt contained in the reduction product of the hydrolyzed chitosan product is 10% by mass or more per solid content, the separation of each chitosan oligosaccharide alcohol is reduced. It can be seen that the problem of sodium acid contamination occurs.
[0104]
Example 7
30 g of DAC with 100% DAC was dispersed in 3 L of water and dissolved by adding acetic acid with stirring (pH 5.0). To this solution, 15 U of chitosanase was added and reacted at 55 ° C. for 24 hours to inactivate the enzyme, followed by filtration to remove insoluble matters to obtain a chitosan hydrolyzate (aqueous solution).
[0105]
This chitosan hydrolyzate (aqueous solution) was adjusted to pH 7.5 with 1N NaOH aqueous solution, and then divided into 3 parts, each containing NaBH. Four 1.0 g, 1.5 g, and 2.0 g (10, 15, and 20% by mass, respectively, based on the chitosan oligosaccharide mixture contained in the chitosan hydrolyzate), and at room temperature for 6 hours under reduced pressure The reduction was carried out with stirring, and the reaction was stopped by adjusting the pH to 4.0 with 1N HCl.
[0106]
After desalting each reduction-treated product (aqueous solution) (salts contained in the reduction-treated product of the chitosan hydrolyzate are 1 to 3% by mass per solid content), each was subjected to a 200 mL ion exchange column, and 0 to 4N Concentration elution with hydrochloric acid was performed, and a fraction corresponding to chitopentitol was collected. Excess hydrochloric acid was removed with an evaporator, followed by activated carbon treatment, pH adjustment, and lyophilization to obtain 42 mg, 46 mg, and 40 mg of chitopentitol hydrochloride, respectively.
[0107]
The content of unreduced product (chitopentaose) remaining in these powders was measured by the Somogene Nelson method. The results are shown in Table 3.
[0108]
[Table 3]
[0109]
From Table 3, NaBH in an amount of 20% by mass or more based on the chitosan oligosaccharide mixture contained in the chitosan hydrolyzate Four It can be seen that a reduction rate of 99.9% or more can be achieved by using.
[0110]
When each of the above chitopentitol hydrochlorides was subjected to HPLC analysis under the conditions described in Example 1, the purity was 100%. This is because the reduced and unreduced forms cannot be separated by the HPLC method.
[0111]
【The invention's effect】
As described above, according to the method for producing a chitosan oligosaccharide of the present invention, chitosan oligosaccharide is subjected to activated carbon treatment after subjecting the hydrolyzate of chitosan to ion exchange chromatography to fractionate chitosan oligosaccharide according to the degree of polymerization. In addition, it is possible to efficiently remove partially acetylated chitooligosaccharides that are difficult to remove by ion exchange chromatography, and it is possible to efficiently prepare high-purity chitosan oligosaccharides.
[0112]
Moreover, according to the method for producing a chitosan oligosaccharide alcohol of the present invention, after reducing the chitosan hydrolyzate, it is subjected to ion exchange chromatography to fractionate the chitosan oligosaccharide alcohol according to the degree of polymerization. Coloring and browning of chitosan oligosaccharide in the process can be prevented. Then, after subjecting it to ion exchange chromatography to fractionate chitosan oligosaccharide alcohols according to the degree of polymerization, it is possible to efficiently remove partially acetylated chitooligosaccharide alcohols by treating with activated carbon, and to produce highly pure chitosan. An oligosaccharide alcohol can be efficiently prepared.
[Brief description of the drawings]
BRIEF DESCRIPTION OF DRAWINGS FIG. 1 is a diagram showing the results of fractionation of chitosan hydrolyzate by ion exchange chromatography.
FIG. 2 is a diagram showing the results of HPLC analysis of a chitobiose fraction obtained by fractionating a chitosan hydrolyzate by ion exchange chromatography.
FIG. 3 is a view showing the results of HPLC analysis of a chitobiose fraction obtained by fractionating chitosan hydrolyzate by ion exchange chromatography and treated with activated carbon.
FIG. 4 is a diagram showing the results of HPLC analysis of a chitotriitol fraction obtained by fractionation of a reduction product of a chitosan hydrolyzate by ion exchange chromatography.
FIG. 5 is a diagram showing the results of HPLC analysis of a chitotriitol fraction obtained by fractionation of a reduction-treated product of chitosan hydrolyzate by ion exchange chromatography, which was treated with activated carbon.
FIG. 6 is a diagram showing the result of desalting a reduction-treated product of chitosan hydrolyzate and then fractionating it by ion exchange chromatography.
FIG. 7 is a diagram showing the result of fractionation by reduction of the chitosan hydrolyzate by ion exchange chromatography without desalting.
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