JP4209564B2 - 光ディスク、および、光ディスクの追記情報の記録再生方法並びに光ディスクの再生装置と記録再生装置 - Google Patents

光ディスク、および、光ディスクの追記情報の記録再生方法並びに光ディスクの再生装置と記録再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報の記録、再生、消去が可能な光ディスクその他の情報記録媒体、その記録再生方法及び記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子計算機や情報処理システムの発達による情報処理量と情報処理速度の急激な増加、及び、音響情報と映像情報のデジタル化に伴い、低価格で大容量で、しかも高速アクセスが可能な補助記憶装置及びその記録媒体、特に光ディスクが急速に普及している。
【0003】
従来の光磁気ディスクの基本構成は、以下のようになっている。すなわち、ディスク基板の上には、誘電体層を介して記録層が形成されている。記録層の上には、中間誘電体層、反射層が順次形成されており、さらにその上にはオーバコート層が形成されている。情報の記録及び消去は、レーザ光の照射によって記録層の温度を上昇させ磁化を変化させ、また、記録信号の再生は、レーザ光を記録層に照射し、磁気光学効果に基づく偏光面の回転を光の強度変化として検出することによって行われる。
【0004】
また、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−R等の光ディスクの場合には、情報が基板の凹凸のピット、または、相変化材料や有機材料からなる記録層の光学的に異なる2つの状態として形成される。さらに、その上に反射層とオーバーコート層が形成される。情報の再生信号は、レーザ光を照射した時のピットの有無、または、構造変化、化学変化による2つの状態の間による反射光量の差として検出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この光ディスクにおいては、複製防止やソフトウエアの不正使用防止等の著作権保護に利用可能な追記情報によるディスク情報の保護管理が要求されている。上記のような光ディスクでは、コントロールデータの記録領域であるTOC(Table of Contents)領域などにディスク情報を記録することは可能である。しかし、プレピットでディスク情報を記録する場合には、スタンパごとの管理となり、ユーザごとのディスク情報の管理を行うことができないという問題点があった。
【0006】
また、磁性膜または可逆的な相変化材料からなる薄膜を用いて情報を記録する場合には、容易に管理情報の変更つまり不正な書き換え(改竄)を行うことが可能である。このため、光ディスクの中のコンテンツの著作権等の保護管理を行うことはできないという問題点があった。
【0007】
さらに、不可逆な記録方法により追記情報を記録した場合にも、追記情報を再生し記録再生装置から出力可能な場合には、追記情報の内容の改竄、加工により、主情報の管理が不十分になり、不正を行う可能性があるという問題点があった。
【0008】
本発明の目的は、複製防止やソフトの不正使用防止等の著作権保護に利用可能な光ディスクを提供することである。
また、本発明の他の目的は、そのような光ディスクの記録方法及び再生方法を提供することである。
また、本発明のさらに他の目的は、そのような光ディスクの再生装置、記録装置、記録再生装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光ディスクは、ディスク基板上に、情報を記録する記録層を備えた光ディスクであって、記録層は、コンテンツデータ及びその記録再生のためのデータを記録した第1記録領域と、第1記録領域に記録したコンテンツに関する副次データを半径方向に長いストライプ形状のマークとして記録する第2記録領域とを備える。第2記録領域は、第2記録領域についてのコントロールデータが記録される第1区分と、光ディスクの記録再生装置から外へ出力されることを禁止されないデータが記録される第2区分と、光ディスクの記録再生装置から外へ出力されることを禁止されるべき出力禁止データが記録される場合に設けられ、出力禁止データが記録される第3区分とからなる。第1区分に記録されるコントロールデータは、第2記録領域が第3区分を含むか否かを示す識別信号を含む。第2記録領域に記録されるデータは、たとえば、ディスク円周方向に複数個配置されたマーク列として記録される。この光ディスクによれば、第2記録領域に、複製防止やソフトの不正使用防止等の著作権保護に利用可能なデータを記録できる。
【0010】
好ましくは、前記の光ディスクにおいて、第2記録領域はデータを一度書き込むと書き換えることができない領域である。したがって、コンテンツプロバイダなどがデータを書き込めば、ユーザーが書き換えることはできない。
好ましくは、前記の光ディスクにおいて、第2記録領域に情報が記録されているか否かを示す識別子が、第1記録領域の記録再生のためのデータの中に記録されている。これにより、光ディスクを短時間で立ち上げることができる。
【0011】
好ましくは、前記の光ディスクにおいて、第2記録領域に情報が記録されているか否かを示す識別子が前記の第2記録領域の第1区分に記録されている。これにより、第1区分のデータを再生した時点で、第3区分のデータが出力できるかどうか確実に判断できる。
好ましくは、前記の光ディスクにおいて、第2記録領域にデータが追加して記録されているか否かを示す識別子と、第2記録領域に記録されているデータの記憶容量とが前記の第1記録領域の記録再生のためのデータの中に記録されている。これにより、第2記録領域のデータの不正な変更を防止できる。
【0012】
好ましくは、前記の第2記録領域の第3区分に、暗号化されたデータが記録されている。これにより第3区分のデータの不正使用をより困難にする。
【0013】
好ましくは、前記の第2記録領域に、少なくともディスクごとに異なるディスクIDが記録されている。これにより、ディスクIDと暗号化情報との相関を全く無くした状態で、出力禁止のディスクIDとして第2記録領域に記録しておけば、ディスクIDからの演算により類推することはできなくなる。このため、不正コピー業者が新たなIDを不正に発行することを防止することができる。
【0014】
好ましくは、前記の光ディスクにおいて、第2記録領域がディスク内周部またはディスク外周部の特定部に設けられる。これにより、第2記録領域にアクセスするときに、短時間で光学ヘッドを半径方向に移動できる。
好ましくは、前記の光ディスクにおいて、第1記録領域が情報の書き換えが可能な領域を含む。したがって、ユーザーは第1記録領域においてデータの記録と再生ができる。
【0015】
好ましくは、前記の光ディスクにおいて、前記の記録層は、第1記録領域が光学的手段により記録が可能である。また、好ましくは、前記の記録層は、第1記録領域が光学的手段により複数回の記録と消去が可能である。
また、好ましくは、前記の記録層が、少なくとも光学的に検出可能な2つの状態の間を変化する有機材料からなる。
【0016】
好ましくは、前記の光ディスクにおいて、前記の記録層が、少なくとも膜面垂直方向に磁気異方性を有する磁性膜からなる。また、好ましくは、第2記録領域のストライプ部は、ストライプ部の間の部分よりも、膜面垂直方向の磁気異方性が小さい。これにより、光ディスクの記録層の磁化の向きを部分的に変化させることにより記録層への繰り返し記録再生が可能であり、同じ構成の光学ヘッドを用いて追記情報の再生信号を得ることができる。
【0017】
好ましくは、前記の光ディスクにおいて、前記の記録層が、積層された複数の磁性膜からなる。これにより、再生方式として磁気的超解像方式を用いると、レーザ光スポットよりも小さい領域での信号の再生が可能となる。
【0018】
好ましくは、前記の光ディスクにおいて、前記の記録層が、光学的に検出可能な2つの状態の間を可逆的に変化し得る薄膜からなり、前記第1記録領域からの反射光量と前記第2記録領域からの反射光量とが異なる。
好ましくは、前記の記録層は、照射される光の照射条件に対応して結晶相とアモルファス相との間で可逆的に相変化する。
また、好ましくは、前記の記録層がGe−Sb−Te合金からなる。
【0019】
たとえば、第2記録領域は、アモルファス相からなるストライプ部と、結晶相からなるストライプ部の間の部分とからなる。また、たとえば、第2記録領域は、ストライプ部と、ストライプ部より反射率の高い、ストライプ部の間の部分とからなる。
【0020】
好ましくは、前記の光ディスクにおいて、記録層において、反射膜に凹凸ビットを設けることによって第1記録領域にデータが記録され、前記反射膜を部分的に除去することにより第2記録領域にディスク半径方向に長いストライプ形状のマークとしてデータが記録されている。
【0021】
また、本発明に係る光ディスクの再生方法は、前記の光ディスクからコンテンツの再生を行う光ディスクの再生方法である。この再生方法において、光ディスクの第1記録領域からコンテンツを再生する前に、第2記録領域からデータを再生し、第2記録領域から再生されたデータに含まれるコントロールデータから、第2記録領域から再生されたデータが、光ディスクの記録再生装置の外へ出力されることを禁止されるべきデータを含むかどうかを判断する。第2記録領域から再生されたデータが出力が禁止されるべきデータを含むと判断する場合、出力が禁止されるべき当該データは、光ディスクを再生している記録再生装置の内部でのみ処理され、したがって、外に出力されない。これにより、出力が禁止されるべきデータを再生出力することが容易にできず、そのデータの内容を改竄することはできない。
【0022】
好ましくは、前記の再生方法において、第2記録領域から再生されたデータが出力が禁止されるべきデータを含むと判断する場合、出力が禁止されるべきデータのなかの再生条件にしたがって第1記録領域からの情報の再生を行う。
【0023】
好ましくは、前記の再生方法において、第1記録領域において記録再生のためのデータを再生し、再生された記録再生のためのデータから、第2記録領域におけるデータの有無を示す識別子を検出し、この識別子が検出された場合にのみ、第2記録領域からの前記のデータの再生を行う。
【0024】
好ましくは、前記の再生方法において、第2記録領域から再生されたデータが出力が禁止されるべきデータを含むと判断する場合、第2記録領域から再生されたデータを用いた参照作業を行い、第1記録領域に記録されたデータの再生に関する制限が参照作業により解除された場合のみ、第1記録領域に記録されたデータの再生信号の解読と復号化による再生を行う。
【0025】
好ましくは、前記の再生方法において、第2記録領域から再生されたデータが出力が禁止されるべきデータを含むと判断する場合、出力が禁止されるべきデータに基づいて情報信号を作製し、前記のコンテンツデータに前記の作製情報信号を重畳して出力する。
【0026】
また、本発明に係る光ディスクの再生装置は、前記の光ディスクからコンテンツの再生を行う光ディスクの再生装置である。この再生装置は、光スポットにより光ディスクから情報を再生する光学ヘッドと、光学ヘッドを用いて第1記録領域のデータの再生を行う第1再生部と、光学ヘッドを用いて第2記録領域のデータの再生を行う第2再生部とを備える。第2再生部は、第2記録領域に出力が禁止されるべきデータが記録されているとき、再生信号の中の、出力が禁止されるべきデータを内部でのみ処理する。この光ディスクの再生装置によれば、出力禁止の副次データを容易に識別して外部に出力しない。
【0027】
また、好ましくは、前記の再生装置は、第1再生部の再生信号から、光ディスクの第2記録領域に情報が記録されているか否かの識別子を検出する検出手段と、検出手段が前記識別子を検出した場合には、光学ヘッドを第2記録領域に移動させ、第2再生手段により第2記録領域からコントロールデータを再生し、コントロールデータより、出力が禁止されるべきデータを含むか否かを判断する制御手段を備える。
【0028】
また、好ましくは、前記の検出手段は、光学ヘッドの1つの受光素子で受光した検出光からの検出信号又は複数の受光素子で受光した検出光からの検出信号の和信号に基づいて前記識別子の検出を行う。これにより、第2記録領域に記録された情報のストライプとディフェクトとを容易に判別できるため、装置の立ち上がり時間を短縮できる。また、異なる再生方式の光ディスクであっても、情報の再生に互換性をもたせることができる。
【0029】
また、好ましくは、前記の再生装置は、さらに、前記第2記録領域に記録されたデータから、第1記録領域に記憶されたデータに対する保護モードの設定の有無を検出する検出手段を有する。第1再生部は、検出手段により保護モードが設定されていることが検出された場合には、第2記録領域に記録されたデータを用いた参照作業を行い、第1記録領域の再生に関する制限が参照作業により解除された場合のみ、第1記録領域からのコンテンツデータの解読と復号化による再生を行う。これにより、個人、企業などの管理情報のプロテクトとアクセス権が非常に強化される。したがって、情報の不正な流出を防止するなど、データファイル等の情報を保護できる。
【0030】
また、好ましくは、前記の再生装置において、第2記録領域における出力禁止データが、光ディスクごとに異なるディスクIDを含む。したがって、光ディスクごとに異なるディスクIDを用いて参照作業が行われる。
【0031】
また、好ましくは、前記の再生装置は、さらに、暗号化されたディスクIDを用いて、第1記録領域のコンテンツデータを復号化する秘密鍵を作製する鍵作製手段を有する。また、好ましくは、第2再生部は、鍵作製手段により作製された秘密鍵を用いて参照作業を行い、または、第1記録領域のコンテンツデータの解読と復号化を行う。
【0032】
また、暗号化データが光ディスクの第2記録領域に記録されており、好ましくは、前記の再生装置は、さらに、第2再生部により再生された暗号化データを復号する第3再生部と、第1記録領域から再生された信号の暗号デコーダと、第3再生部と暗号デコーダの双方に設けられる第1と第2の相互認証部とを備え、第1と第2の相互認証部が互いに認証し合った場合にのみ第1記録領域の暗号を解除する。これにより、暗号化された主情報を再生し互いに認証し合った場合にのみ暗号を解除する。
【0033】
また、好ましくは、第2再生部は、光ディスクの再生装置からの出力が禁止されるべき暗号化データを第2記録領域から再生し、さらに、前記暗号化データと、平文の第2記録領域からの再生データを接続線を通して外部の演算処理装置へ送る送信手段とを備える。
【0034】
また、本発明に係る第2の光ディスクの再生装置は、前記の光ディスクからコンテンツの再生を行う再生装置である。この再生装置は、光スポットにより光ディスクからデータを再生する光学ヘッドと、光学ヘッドを用いて第1記録領域からデータを再生する第1信号再生部と、光学ヘッドを用いて第2記録領域からデータを再生する第2信号再生部とからなる。第2信号再生部は、再生データに含まれる記録再生装置からの出力が禁止されるべきデータに基づいて情報信号を作製し、第1信号再生部は、第1記録領域から再生された信号に第2信号再生部により作製された前記情報信号を重畳して出力する。この再生装置によれば、不正コピーして映像情報等のコンテンツデータのみを取り出すことを防止でき、コンテンツの出所の調査も可能となる。
【0035】
また、前記の再生装置は、好ましくは、さらに、光ディスクの記録再生装置からの出力が禁止されるべきデータを用いて作成された重畳信号を再生する第3再生部と、第1記録領域から再生された信号の暗号デコーダと、第3再生部と暗号デコーダの双方に設けられる第1と第2の相互認証部とを備え、第1と第2の相互認証部が互いに認証し合った場合にのみ第1記録領域の暗号を解除する。これにより、暗号化された主情報を再生し互いに認証し合った場合にのみ暗号を解除する。
【0036】
また、前記の再生装置は、好ましくは、さらに、光ディスクの再生装置からの出力が禁止されるべき暗号化データを少なくとも第2記録領域から再生する手段と、前記暗号化データと、平文の第2記録領域からの再生データを接続線を通して外部の演算処理装置へ送る送信手段とを備える。
【0037】
本発明の光ディスクの記録再生装置は、前記の光ディスクからコンテンツの記録再生を行う記録再生装置である。この記録再生装置は、第2記録領域に記録された、前記記録再生装置からの出力が禁止されるべきディスク固有の情報を含むデータに基づいて情報信号を作製する作製手段と、前記作製した情報信号を、特定の信号に重畳した信号として第1記録領域に記録し、または、第2記録領域に付加する手段とを備える。好ましくは、前記の重畳信号はディスクIDを用いて作製したウォーターマークである。ウォーターマークなどの重畳信号は、管理されたノイズを意図的に追加し、完全なコピーを実現できなくするものである。これにより、この記録再生装置によれば、記録したデータからウォーターマークなどを検出することが可能である。また、コンテンツの履歴を明らかにすることができるため、不正コピーと不正使用を防止でき、コンテンツの著作権を保護することが可能となる。
【0038】
また、前記の記録再生装置は、好ましくは、さらに、第2記録領域に記録されったコンテンツにウォーターマークを追加するウォーターマーク付加部を備え、前記ウォーターマーク付加部は、前記第2記録領域に記録されたデータを光学ヘッドによって再生し、再生されたデータに基いて作製された情報信号を、ウォーターマークとして前記コンテンツデータに追加し、前記ウォーターマーク入りデータを第1記録領域に記録する。これにより、通常の記録再生システムではコンテンツデータから重畳したデータのみの再生や、または、重畳したデータを除去しての再生はできないため、第2記録領域における情報の排除や改竄は困難であり、不正コピーや不正な使用の防止ができる。この場合はさらに、IDなどの第2記録領域のデータの一部を出力されないようなコマンド構成と第2記録領域のデータのフォーマットを採用することにより、コンテンツデータに重畳されたウォーターマーク作製パラメータとの相関を無くすことが可能となり、新たにIDなどの不正なウォーターマークの発行による不正なコピーを防止できる。
【0039】
また、前記の記録再生装置は、好ましくは、さらに、第1記録領域からの再生信号を時間軸信号から周波数軸信号に変換して第1変換信号を作成する周波数変換手段と、前記第1変換信号に、第2記録領域から再生された信号を加算または重畳した混合信号を作成する手段と、前記混合信号を周波数軸信号から時間軸信号に変換して第2変換信号を作成する逆周波数変換手段とを備える。この好ましい例によれば、ID信号をスペクトル拡散させることができるので、コンテンツデータの映像信号の劣化を防止することができるとともに、コンテンツデータの再生が容易となる。
【0040】
また、本発明に係る記録装置は、前記の光ディスクにコンテンツを記録する記録装置である。この記録装置は、第2記録領域に記録された、各光ディスクに固有の情報を含むデータに基づいてコンテンツを暗号化する暗号化手段と、暗号化したコンテンツデータを第1記録領域に記録する記録手段とを備える。好ましくは、前記の再生装置は、さらに、入力信号からディスクIDを用いて作製したウォーターマーク情報を再生するウォーターマーク復調手段を備え、ウォーターマーク再生手段により再生した再生結果が特定の値を示した場合には、前記記録手段は、前記ディスクIDに基づいて、前記入力信号を暗号化した信号を光ディスクに記録する。好ましくは、前記のウォーターマーク復調手段は、入力信号を時間軸空間から周波数空間に変換した信号を用いてウォーターマークを復調する。
【0041】
また、本発明に係る再生装置は、前記の光ディスクにおいて、コンテンツデータは暗号化して記録されており、副次データにはディスク固有のディスクIDが含まれる光ディスクからコンテンツの再生を行う再生装置である。この再生装置は、光スポットにより光ディスクからデータを再生する光学ヘッドと、光学ヘッドを用いて第1記録領域からコンテンツデータを再生する第1信号再生部と、光学ヘッドを用いて第2記録領域から副次データを再生する第2信号再生部とからなり、第1信号再生部は、第2信号再生部により再生されたディスクIDを用いてコンテンツデータの暗号を復号する暗号デコーダを備える。好ましくは、前記の第2信号再生部はPE_RZ復調手段を有する。また、好ましくは、前記の第2信号再生部は、カットオフ周波数が1.2MHz以上の高域周波数成分抑圧手段を有し、第2記録領域から再生した信号を前記高域周波数成分抑圧手段により高域成分を抑圧した後、副次データを復調する。
【0042】
また、本発明に係る光ディスク再生装置は、前記の光ディスクを再生する再生装置である。この再生装置は、第1記録領域からコンテンツデータを再生する第1信号再生部と、第2記録領域から副次データを再生する第2信号再生部とを備える。第2信号再生部は、カットオフ周波数が1.2MHz以上の高域周波数成分抑圧手段を有し、第2記録領域から再生した信号を前記高域周波数成分抑圧手段により高域成分を抑圧した後、副次データを復調する。好ましくは、前記副再生手段はPE_RZ復調手段を有する。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
まず、発明の第1の実施の形態である光ディスクの構造について説明する。図1の(a)は本発明の光ディスク100の平面図である。光ディスクは、主情報110を記録する主情報領域と、追記情報101を記録する追記情報領域とからなる。図示しないが、主情報領域には、従来の光ディスクと同様に、リードイン領域とTOC領域が含まれる。記録再生の際には、リードイン領域でフォーカスオンされ、再生可能な状態となると、TOC領域から主情報のコントロールデータ(TOC)103が再生される。主情報のコントロールデータ103はたとえばピット信号として形成されている。追記情報領域は、光ディスクの内周側の特定部に設ける。しかし、外周側の特定部に設けてもよい。追記情報は、主情報についてのコントロールデータ111を含み、一度だけ(不可逆に)書込可能なものとする。追記情報は、たとえば半径方向に長いストライプ形状のマーク(バーコードに似た形状)であり肉眼で見ることができる大きさで形成される。主情報は、ユーザーが記録再生できるデータ(コンテンツ)であり、たとえば映画などの圧縮ビデオ信号である。追記情報は、主情報の記録再生に直接に必要な情報ではなく、追記情報が記録されていなくても主情報記録領域に記載された主情報は記録再生が可能である。追記情報は、シリアル番号などディスク作製時に記録するデータであり、複製防止やソフトウエアの不正使用防止などの著作権保護に利用可能な管理情報が記録できる。さらに、後で説明するように、追記情報の一部は、記録再生装置から外への出力が禁止されるべきデータである。
【0044】
図1の(b)に示すように、光ディスク100のTOC領域の中の主情報のコントロールデータ103は、追記情報についてのデータを含む。このデータには、ストライプ有無識別子104、ストライプ記憶容量、追加ストライプ有無識別子105、ストライプ裏面存在有無識別子106がある。
ストライプ有無識別子104は、追記情報の有無を示す。光ディスクの再生において、TOCを再生した時点で、ストライプ有無識別子104により、追記情報(ストライプ)101が記録されているか否かが分かり、追記情報101を確実に再生できる。
【0045】
追加ストライプ有無識別子105は、追加された追記情報があるか否かを示す。追記ストライプ有無識別子105とストライプ記録容量とにより、新たに、追記情報を追加してディスク保護モードに関するデータの加工や変更をすることを禁止できる。
追記ストライプ有無識別子105とストライプ記録容量が記録されているので、1回目のトリミングの追記情報101が既に記録されている場合に、2回目のトリミングの追記情報107をどの容量だけ記録可能かを計算できる。このため、TOCデータによって追記情報の記録装置が第2回目のトリミングを行うとき、どれだけ記録することができるかを判別できる。その結果、360゜以上記録しすぎて第1回目のトリミングの追記情報101を破壊してしまうことを防止できる。なお、図1の(a)に示すように、第1回目のトリミングの追記情報101と第2回目のトリミングの追記情報107との間にピット信号1フレーム以上の空白部108を設けることにより、前のトリミングデータを破壊してしまうことを防止できる。
【0046】
ストライプ裏面存在識別子106は、光ディスクの裏面に追記情報が記録されているか否かを示す。これを用いると、DVD等の両面型の光ディスクの場合であっても、バーコード状の追記情報101を確実に再生できる。また、DVD−ROMのように、追記情報のストライプが両面ディスクの両方の反射膜を貫通する場合には、追記情報が再生している面と逆の面つまり裏面に記録されているか否かが判別される。裏面に記録されている場合には、光ディスクの裏面の記録層を再生する。
【0047】
また、追記回数識別子(図示しない)が記録されている場合には、第1回目の追記情報101と第2回目の追記情報107を識別できるため、追加しての記録も不可能となる。
【0048】
次に、本実施形態の追記情報のフォーマット構成を説明する。図2は、追記情報の一方式である光磁気ディスクのMBCA信号の物理フォーマットを示す。図2に示すように、MBCA信号の中に、コントロールデータ111が含まれる。ここで、コントロールデータ111は、4バイトの同期符号として設定する。ここで、最短の記録周期=30μm、最大半径=23.5mmに制限すると、追記情報は、フォーマット後の最大容量は188バイト以下に限定される。コントロールデータ111の識別子によって、(A)全てのMBCAデータ113が再生出力可能な場合と、(B)再生時に出力禁止の情報112が含まれたフォーマットとに区別される。すなわち、追記情報(ストライプ信号)の中に含まれるコントロールデータ111により、追記情報の一部が記録再生装置からの出力が禁止された信号112を含む光ディスクかどうか容易に判別できる。コントロールデータ111のバイト3が“00000000”の場合には、すべての追記情報は記録再生装置から出力再生可能であり、全てのMBCAデータ113が再生される。一方、コントロールデータ111が“00000010”の場合には、追記情報に含まれる188バイトの情報のうち、28バイトの追記情報112が記録再生装置からの出力を禁止される。また、このデータ112は暗号化データとして記録されている。したがって、残りの144バイトの情報113のみが外部に出力できる。後で説明するように、光ディスクの再生装置では、ディスクの記録情報の保護モードの設定を開始する。
【0049】
具体的には、光ディスク記録再生装置からの送出が禁止されるデータ112は、ディスクのID情報の一部、ID情報を暗号化した情報の一部、暗号化したID情報を解読するための秘密鍵に関する情報の一部、または、ID情報を基に主情報のスクランブルを解読するための鍵である。ユーザー側では追記情報の一部を再生検出できないため、MBCAデータなどの追記情報の不正な加工や改竄は困難となる。保護モードを設けることにより、個人、企業などの管理情報のプロテクトとアクセス権が非常に強化される。したがって、情報の不正な流出を防止するなど、データファイル等の情報を保護できる。
【0050】
以下に、上記のような構成を有する光ディスクの動作について説明する。記録層に磁気光学効果を有する垂直磁化膜を用いた光ディスクの場合、情報の記録及び消去は、レーザ光の照射によって記録層を局部的に補償温度以上の保磁力の小さい温度もしくはキュリー温度付近の温度以上に加熱し、その照射部における記録層の保磁力を低下させて、外部磁界の向きに磁化させることによって行われる(いわゆる「熱磁気記録」によって情報の記録が行われる)。また、その記録信号の再生は、記録時及び消去時のレーザ光よりも小さい強度のレーザ光を記録層に照射し、記録層の記録状態、すなわち磁化の向きに応じて反射光または透過光の偏光面が回転する状況を検光子を用いて光の強度変化として検出することによって行われる。偏光面の回転は、いわゆるカー効果やファラデー効果といった磁気光学効果に基づいて起こる。この場合、逆向きの磁化間の干渉を小さくして高密度記録を行うために、光ディスクの記録層には垂直磁気異方性を有する磁性材料が用いられる。また、記録層の材料としては、レーザ光を照射したときの光吸収による局所的な温度上昇または化学変化を誘起することによって情報を記録できる材料が用いられ、再生時には、記録層の局所的な変化を記録時と強度または波長の異なるレーザ光を照射し、その反射光または透過光によって再生信号の検出が行われる。
【0051】
図3の(a)は、本実施形態における光磁気ディスクの構成を示す。ディスク基板131の上には、誘電体層132を介して再生磁性膜133、中間遮断膜134、記録磁性膜135からなる3層構造の記録層が形成されている。記録層として、材料または組成の異なる複数の磁性薄膜を交換結合または静磁結合させながら順次積層させることにより、情報再生時の信号レベルを増大させて、再生信号を検出する。記録層の上には、中間誘電体層136、反射層137が順次積層されており、さらにその上にはオーバーコート層138が形成されている。記録層には、追記情報としてBCA部120a、120bがディスク円周方向に複数個記録されている。ここで、BCA(Burst Cutting Area)とは、半径方向に長いストライプ状のマーク(バーコードに似た形状に)を記録した領域のことをいう。
【0052】
次に、本実施の形態における光磁気ディスクの製造方法について説明する。まず、ポリカーボネート樹脂を用いた射出成形法によって、トラッキングガイドのための案内溝またはプレピットが形成されたディスク基板131を作製する。次いで、Arガスと窒素ガスを含む雰囲気中でSiターゲットに反応性スパッタリングを施すことにより、ディスク基板131の上に、SiN膜からなる膜厚80nmの誘電体層132を形成する。記録層は、キュリー温度Tc1、補償組成温度Tcomp1、保磁力Hc1であるGdFeCo膜からなる再生磁性膜133と、非磁性の誘電体膜であるSiN膜からなる中間遮断膜134と、キュリー温度Tc2、保磁力Hc2であるTbFeCo膜からなる記録磁性膜135とにより構成されている。誘電体層132の上に、磁性膜133、135はArガス雰囲気中でそれぞれの合金ターゲットにDCスパッタリングを施すことにより作製し、非磁性誘電体膜134はArガスと窒素ガスを含む雰囲気中でSiターゲットに反応性スパッタリングを施すことにより順次積層する。次いで、Arガスと窒素ガスを含む雰囲気中でSiターゲットに反応性スパッタリングを施すことにより、記録層の上に、SiN膜からなる膜厚20nmの中間誘電体層136を形成する。次いで、Arガス雰囲気中でAlTiターゲットにDCスパッタリングを施すことにより、中間誘電体層136の上に、AlTi膜からなる膜厚40nmの反射層137を形成する。最後に、反射層137の上に紫外線硬化樹脂を滴下した後、スピンコーターによって3000rpmの回転数で前記紫外線硬化樹脂を塗布し、紫外線を照射して前記紫外線硬化樹脂を硬化させることにより、反射層137の上に、膜厚8μmのオーバーコート層138を形成する。
【0053】
ここで、再生磁性膜133は、膜厚が40nm、キュリー温度Tc1が320℃、補償組成温度Tcomp1が310℃、室温では膜面内方向に磁気異方性を有する組成に設定されている。また、中間遮断膜134は、膜厚が20nm、非磁性のSiN膜に設定されている。また、記録磁性膜135は、膜厚が50nm、キュリー温度Tc3が280℃、室温での保磁力Hc3が18キロエルステッドにそれぞれ設定されている。
【0054】
次に、この3層構造の記録層での再生原理について、図4を参照しながら説明する。情報信号の記録ドメイン130は記録磁性膜135に記録される。室温では、再生磁性膜133は膜面内方向に磁気異方性を有しており、しかも記録磁性膜135の磁化の大きさが小さいため、記録磁性膜135からの静磁界は磁化は中間遮断膜134により遮断されたままであり、再生磁性膜133に転写されない。従って、信号再生時に、レーザ光スポット129aの低温部129bでは記録磁性膜135の信号が再生磁性膜133に転写されない。しかし、レーザ光スポット129aの高温部129cでは、再生磁性膜133の温度が補償組成温度近傍まで上昇し、再生磁性膜133の磁化が減少することにより膜面垂直方向の磁化が誘起され、しかも、温度上昇により記録磁性膜135の磁化が大きくなるために、静磁界による磁気結合が働くため、記録磁性膜135の方向に再生磁性膜133の磁化の方向が転写される。このため、情報信号の記録ドメイン130はレーザ光スポット129aの一部である低温部129bがマスクされた状態となる。従って、レーザ光スポット129aの中心部分の高温部129cからのみ記録信号の再生が可能となる。この再生方式は、再生磁性膜133と記録磁性膜135との間に中間遮断膜134を設けることによる静磁界が働く構成であって、しかも、光スポット129aの中心の高温部分のみ記録磁性層135の信号が再生磁性膜133に転写するので、静磁界方式による「CAD(Center Aperture Detection)」と呼ばれる磁気的超解像方式であり、この再生方式を用いることにより、レーザ光スポットよりも小さい領域での信号の再生が可能となる。CADとは磁気的超解像の一方式であり、レーザ光スポットの昇温した温度の高い中心部分からのみ信号を検出する方法を言う。また、それぞれの磁性層の間での交換結合力を用い、レーザ光スポットの低温部のみから信号の再生が可能な「FAD」、または、レーザ光スポットの高温部のみから信号の再生が可能な「RAD」と呼ばれる磁気的超解像方式を用いた場合であっても、同様の再生が可能となる。
【0055】
次に、この光磁気ディスクにおける追記情報の記録について、図5を参照しながら説明する。図5の(a)は本発明の実施の形態における追記情報のレーザ記録装置を示し、(b)はこの記録装置の光学構成を示す。追記情報はDVD用ディスクの記録再生装置と共用にするため、追記情報の記録方式としてRZ(Return to Zero)記録が用いられ、記録信号のフォーマットも互換性のある技術内容としている。
【0056】
まず、着磁機(図示しない)を用いて光磁気ディスク140の記録層の磁化の向きを一方向に揃える。記録層の記録磁性膜135は、18キロエルステッドの保磁力を有する垂直磁化膜であるため、着磁機の電磁石の磁界の強さを20キロガウスに設定し、光磁気ディスク140を通過させることにより、記録層の磁化の向きを一方向に揃えることができる。シリアル番号発生部408により発生されるディスクID(追記情報)は入力部409に入力され、ディスクIDは暗号エンコーダ430により暗号化され、次に、ECCエンコーダ407で符号化される。次に、PE−RZ変調部410において変調クロックに対応して変調され、レーザ発光回路411に送られる。次いで、(b)の集光部414に示すように、YAGレーザなどの高出力レーザ412とシリンドリカルレンズ417のような一方向収束レンズを用いて、半径方向に長い長方形のストライプ形状のレーザ光を光磁気ディスク140の記録層の上に収束させ、BCA部120a、120b(図3の(a)参照)をディスク円周方向に複数個記録する。記録した信号から、BCAリーダ(図示しない)を用いてBCA部120a、120bを検出し、PE(フェーズエンコード)復調して記録データと比較し、記録データと一致すれば、追記情報の記録を完了する。なお、この光磁気ディスクの場合には、反射率の変動幅が10%以下となるため、フォーカス制御等には全く影響がない。
【0057】
次に、追記情報のBCA信号の再生原理について説明する。図6は、図3の(a)に示すBCA部120aと非BCA部120cの膜面に垂直な方向でのカーヒステレシスループを示す。ストライプ形状に熱処理されているBCA部120aのカー回転角及び垂直磁気異方性は大幅に劣化していることが分かる。このように、BCA部120aはレーザ光の照射によって熱処理されているため垂直磁気異方性が低い(面内方向の磁気異方性が支配的である)ために、膜面垂直方向での残留磁化が無くなっているため、光磁気記録を行うことができなくなり、検出信号は出力されない。しかし、記録層のBCA部以外の部分(非BCA部120c)に照射された場合には、その部分は膜面に垂直な一方向に磁化されているために、反射光の偏光面が回転し、2分割したフォトディテクタ(PD)の差動信号が出力され、この結果、図3の(b)に示すような、偏光面の回転による差動信号による追記情報の再生波形が得られる。以上のように、光磁気記録再生用の光学ヘッドを用いて、BCA再生信号から迅速にBCA部の追記情報の信号を検出できる。
【0058】
実際に、光磁気ディスクの場合のBCA記録の記録パワーは、図5に示すような構成の、松下電器産業(株)製のBCAトリミング装置(BCA記録装置(YAGレーザ50Wランプ励起CWQパルス記録))を用いて、光磁気ディスクの光投入面側からBCA信号を記録できる。
【0059】
次に、光磁気ディスクの記録再生装置について、図7と図8を参照しながら説明する。なお、DVD−ROMまたはDVD−RAM、DVD−Rなどの光ディスクの場合には、図8に示すような光学構成の光学ヘッドとは構成及び再生信号の検出方法が異なるものの、図7に示すように、光ディスクの再生装置の基本構成と基本動作は共通である。
【0060】
図8は、光磁気ディスクの記録再生装置の光学構成を示す。光学ヘッド155において、パルス発生レーザ駆動回路154により駆動されるレーザ光源141から射出された直線偏光のレーザビームは、コリメートレンズ142で変換されて平行光のレーザビームとなる。このレーザビームは、P偏光のみが偏光ビームスプリッタ143を通過し、対物レンズ144で光磁気ディスク140上に集光されて光磁気ディスク140の記録層に照射される。このとき、通常の記録データの情報(主情報)は、垂直磁化膜の磁化の方向(上向きと下向き)を部分的に変化させることによって記録されており、光磁気ディスク140からの反射光(又は透過光)は、磁気光学効果による磁化状態に応じた偏光面の回転として変化する。このように偏光面の回転した反射光は、偏光ビームスプリッタ143で反射された後、ハーフミラー146によって信号再生方向とフォーカス・トラッキング制御方向とに分離される。信号再生方向に分離された光は、λ/4板147によって偏光面が45°回転された後、偏光ビームスプリッタ148によってP偏光成分とS偏光成分それぞれに進行方向が分離される。2方向に分離された光は、受光素子149、150によってそれぞれの光量として検出される。そして、偏光面の回転の変化は、2つの受光素子149、150によって検出された光量の差動信号として検出され、この差動信号によってデータ情報の再生信号が得られる。また、ハーフミラー146によって分離されたフォーカス・トラッキング制御方向の光は、フォーカス・トッラッキング受光部153により対物レンズ144のフォーカス制御とトッラッキング制御に利用される。なお、磁気ヘッド151は、磁気ヘッド駆動回路152により駆動される。
【0061】
光磁気ディスクの追記情報であるBCA領域は、主情報と同様の再生方式を用いて検出される。熱処理されているBCA部120a、120b(図3の(a))は、垂直磁気異方性が大幅に劣化している(図6のヒステリシスループ120a)。記録層の作製時または信号の再生時に垂直磁化膜の磁化の向きを一方向に揃えているので、垂直磁気異方性の大きい熱処理されていない非BCA部120c、120dに入射したレーザビームは、その偏光面が磁化の向きに応じて一方向にθkだけ回転して反射される。これに対し、熱処理され、垂直磁気異方性が大幅に劣化しているBCA部120a、120bでは、カー回転角が非常に小さくなっているため、入射したレーザビームは、その偏光面がほとんど回転せずに反射される。
【0062】
ここで、図7の光磁気ディスクの記録再生装置を用いて、BCA領域の再生時に垂直磁化膜の磁化の向きを一方向に揃える方法としては、光磁気ディスク140の記録層の記録磁性膜135がキュリー温度以上となるように、4mW以上のレーザ光を照射しながら、磁気ヘッド151によって200エルステッド以上の一定の磁界を光磁気ディスク140に印加することにより可能である。この結果、BCA領域の追記情報は、記録層の偏向方向の変化として主情報と同じ差動信号で検出するできる。
【0063】
また、本実施の形態においては、差動信号によって追記情報を検出しているが、この再生方式を用いれば、偏光を伴わない光量変動成分をほぼキャンセルすることができるので、光量変動によるノイズを低減する上で有効である。
【0064】
図9の(a)と(b)は、それぞれ記録電流8Aで実際に追記情報を検出した場合の再生波形を示す。ここに、(a)は差動信号の波形写真であり、(b)は、加算信号の波形写真である。(a)に示すように、差動信号では十分な振幅比の識別情報のパルス波形が検出されていることが分かる。このとき、記録層は磁気特性のみの変化であり、記録層の一部が結晶化した場合であっても、平均屈折率の変化は5%以下であるため、光磁気ディスクからの反射光量の変動は10%以下となる。従って、反射光量の変化に伴う再生波形の変動は非常に小さい。この時、レーザ光の記録電流を8〜9Aに設定することにより、図9の(a)と(b)に示す再生波形が得られ、偏光顕微鏡にのみBCA像が観察され、光学顕微鏡では観察できない。
【0065】
なお、本実施の形態においては、記録層の記録磁性膜135の磁化の向きを一方向に揃えた後(着磁した後)に、追記情報としてのBCA信号をを記録する方法や、または、記録再生装置を用いてBCA信号を記録したディスクにレーザ光を照射しながら一方向の磁界を印加する方法を説明している。しかし、ストロボ光等を照射して記録層の温度を上昇させながら、記録層の垂直磁化膜の磁化の向きを一方向に揃えることも可能である。
【0066】
また、この光磁気ディスクの記録層35は、室温では18キロエルステッドの保磁力を有する。しかし、ストロボ光、レーザ光等を照射して100℃以上に昇温させると、保磁力は6キロエルステッド以下となるため、室温で着磁する場合の磁界よりも小さい磁界である8キロエルステッド以上の磁界を印加することによって記録層の磁化の向きを一方向に揃えることができる。
【0067】
また、この光磁気ディスクにおける記録層は、再生磁性膜133、中間遮断膜134、記録磁性膜135からなる3層構造であるが、少なくとも記録磁性膜135の熱処理を施した部分の膜面に垂直な方向の磁気異方性を著しく低下させ、ほぼ面内方向の磁気異方性が支配的な特性とすることにより、追記情報を記録できる。
【0068】
また、再生磁性膜133、記録磁性膜135のうち少なくとも1つの磁性膜の垂直磁気異方性または再生磁性膜133、中間磁性膜134、記録磁性膜135のすべての磁性膜の垂直磁気異方性を劣化させた場合であっても、同様の効果が得られる。
【0069】
また、記録層を構成する磁性膜のキュリー温度及び保磁力などは、組成の選択及び垂直磁気異方性の大きさの異なる各種元素の添加により、比較的容易に変化できるので、光磁気ディスクに要求される記録再生条件に応じて、光磁気ディスクの記録層の構成、作製条件と追記情報の記録条件を最適に設定できる。
【0070】
なお、この光磁気ディスクにおいては、ディスク基板131としてポリカーボネート樹脂、誘電体層132、136としてSiN膜、磁性膜としてGdFeCo膜、TbFe膜、TbFeCo膜がそれぞれ用いられている。しかし、ディスク基板131としてはガラスまたはポリオレフィン、PMMA等のプラスチックを用いることができる。誘電体層132、136としてはAlN等の他の窒化物の膜、またはTaO2等の酸化物の膜、またはZnS等のカルコゲン化合物の膜、または、それら2種類以上を用いた混合物の膜を用いることができる。磁性膜としては材料または組成の異なる希土類金属−遷移金属系フェリ磁性膜、またはMnBi、PtCoなどの垂直磁気異方性を有する磁性材料を用いることができる。記録層の構成も、一層のみの構成でもよく、また、さらに多層の構成であってもよい。
【0071】
ここで、追記情報を用いた再生方法の手順について、図10と図11のフローチャートを用いて説明する。ディスクが挿入される(ステップ302)と、まず、フォーカスとトラッキングが設定され(ステップ301a)、正常なディスクではリードイン領域でフォーカスオンされ、再生可能な状態となり(ステップ301b)、TOC(Control Data)が再生される(ステップ(301c)。ここでリードイン領域またはTOCが再生されない場合にはエラーとなって停止する。
【0072】
図1に示すように、主情報のTOC領域103のTOCの中にストライプ有無識別子104がピット信号で記録されているので、TOCを再生した時点で、追記情報(ストライプ)が記録されているか否かが分かる。そこで、まず、ストライプ有無識別子104が0か1かが判別される(ステップ301d)。ストライプ有無識別子104が0の場合には、光学ヘッドが光ディスクの外周部に移動し、回転位相制御に切り替えて通常の主情報のデータ領域110のデータが再生が行われる(ステップ303)。
【0073】
なお、追記情報の存在の有無を示す主情報の識別子は、光学ヘッドの少なくとも1つの受光素子で受光した検出光からの検出信号又は複数の受光素子で受光した検出光からの検出信号の和信号に基づいて検出される。前記識別子の検出を行い、前記追記情報の存在を確認した場合に、必要に応じて前記追記情報が記録された前記光ディスクの特定部に前記光学ヘッドを移動させる。この構成によれば、追記情報のストライプとディフェクト等とを容易に判別することができる。このため、装置の立ち上がり時間を短縮でき、異なる再生方式の光ディスクであっても、追記情報の再生に互換性をもたせることができる。
【0074】
ストライプ有無識別子104が1の場合、次に、DVD−ROMのように両面タイプのディスクでは、ストライプが再生している面と逆の面、つまり裏面に記録されているか否か(裏面存在識別子106が1か0か)が判別される(ステップ301e)。裏面存在識別子106が1の場合には、光ディスクの裏面の記録層を再生する(ステップ301p)。なお、単板構造の光磁気ディスクの場合には、裏面識別子106は常に0である。また、再生装置によっては、自動的に光ディスクの裏面を再生することができない場合には、「裏面再生指示」を出力して表示する。ステップ301d、301eで再生中の面にストライプが記録されていることが判断された場合には、光学ヘッドが光ディスクの内周部のストライプの領域101に移動し、回転速度制御に切り替え、CAV回転させてストライプのTOC領域の信号111を再生する(ステップ301f)。
【0075】
ここで、ストライプ101のTOC領域の信号111の再生により、ストライプ信号の中に記録再生装置からの出力が禁止されるべき領域112が存在しない場合には(ステップ301g)、ストライプの信号113を再生する(ステップ304a)。次にストライプの信号113の再生が完了したか否か判別され(ステップ304b)、ストライプの信号113の再生が完了している場合には、光学ヘッドが光ディスクの外周部に移動し、再び回転位相制御に切り替えて通常のCLV再生が行われ、ストライプの信号113が付加されたピット信号または主情報のデータが再生される(ステップ304c)。
【0076】
ストライプのTOC領域の信号111の再生により、ストライプ信号の中に記録再生装置からの出力が禁止されている情報信号112が存在する場合には(ステップ301gでYES)、ディスクの記録情報の保護モードの設定を開始する。まず、保護モードのコマンドを設定し、残りの追記情報112、113の再生を行う(ステップ301h)。ここで、設定可能なコマンド以外の保護モードが光ディスクに設定されている場合には、エラーとなってディスクの再生が停止する。
【0077】
保護モードのコマンドが設定され、ストライプの追記信号112、113の再生が完了すると(ステップ301i)、暗号化されたメディアIDから秘密鍵の検出が行われる(ステップ301j)。ここで、前記メディアIDは暗号化または情報を変調して記録してある信号であり、記録再生装置からの出力が禁止されている情報112であるため、ディスクの再生時にユーザ側で再生することはできない。次に、前記秘密鍵またはそれを利用して作製した情報信号を用いて、保護されているデータファイルの再生コマンドを設定する(ステップ301k)。ここで、設定可能なコマンド以外の保護モードのデータファイルに設定されている場合には保護ファイルの再生モードに入ることはできない。保護されているデータファイルの再生コマンドが設定されると、保護ファイルのデコードを開始する(ステップ301l)。保護ファイルのデコードが完了しない場合には、再度秘密鍵の情報の確認(ステップ301k)から繰り返す。ここで、一定回数以上保護ファイルの再生コマンドを設定できない場合には、エラーとしてディスクの再生が停止する(ステップ301m)。デコードが完了すると、ファイルを閉じ、保護モードが解除され(ステップ301n)、保護ファイル以外の主情報のデータが再生可能な状態となる。
【0078】
保護ファイルのデコードが完了しない場合にも(ステップ301mでNO)、再度データの再生コマンドの設定(301k)から繰り返す。ここで、所定回数以上再生コマンドが設定されない場合にも、ディスクの再生は終了する。
【0079】
ストライプ101の再生が完了し、保護モードが解除された場合には(ステップ301n)、光学ヘッドが光ディスクの外周部に移動し(ステップ303)、再び回転位相制御に切り替えられ、通常のピット信号のデータと主情報の信号のデータの再生が行われる。
【0080】
このように、TOC等のピット領域にストライプ有無識別子104が記録されていることにより、ストライプ101を確実に再生することができる。また、ストライプ信号の中に含まれるコントロールデータ111により、ストライプの追記情報の一部が記録再生装置からの出力が禁止された信号112を含む光ディスクかどうか容易に判別できる。
【0081】
次に、図12に示す光ディスク記録再生装置とパーソナルコンピュータとからなるシステムについてさらに具体的に説明する。光ディスク記録再生装置320は、光ディスク140の情報をSCSIなどのインターフェース321を介してパーソナルコンピュータ322に送る。情報は、コンピュータ内のCPU323で処理され、また、メモリ領域324に情報が保管される。また,インターフェースとしては、SCSIを用いて説明するが、ATAPI、1394、USBなど、主情報の信号と合わせて追記情報を伝送出力できる構成であればよい。
【0082】
ここで、従来の構成の光ディスクでは、主情報の再生情報の利用、加工、複写などが可能かどうかを判断するために、BCA信号などの追記情報も合わせて再生し、主情報の処理に利用していた。しかし、追記情報の内容をすべて再生し、コンピュータ上に出力できるため、ID情報などが暗号化されていたとしても、解読される可能性があった。本実施形態では、追記情報の一部に出力が禁止され、ドライブ内でのみ利用されている情報を含むことがあるので、その場合の再生処理について説明する。
【0083】
図13は、本実施形態の光ディスクにおける追記情報であるMBCA信号の再生方法のフローチャートである。まず最初に、MBCA信号の再生のため、コンピュータ322からインターフェース321を介してMBCA再生コマンドを入力する(ステップ311a)。すると、再生コマンドを受け取ると、光ディスク記録再生装置320は、MBCA信号を読み取り(ステップ311b)、光ディスク記録再生装置320のメモリに格納しておく。
【0084】
次に、図2に示すようなフォーマット構成のMBCA信号の場合には、MBCAのコントロールデータのバイト3をまず最初に再生する(ステップ311c)。バイト3の内容が00hである場合には、MBCAデータをすべて送出するため(ステップ311d)、インターフェース321の接続を通してコンピュータ322上に出力され(ステップ311h)、従来と同様にパーソナルコンピュータ322でMBCA信号の内容をすべて確認できる。
【0085】
しかし、バイト3の内容が02hである場合には、MBCAデータをすべて送出することができないため、MBCAデータを送出可能なデータと光ディスク記録再生装置からの送出を禁止されているデータとに分割される(ステップ311e)。そして、MBCAデータのなかの送出可能なデータのみを記録再生装置から送出し(ステップ311f)、インターフェース321の接続を通してコンピュータ322上に出力される(ステップ311h)。
【0086】
一方、MBCAデータのなかの光ディスク記録再生装置からの送出を禁止されているデータについては、光ディスク記録再生装置内では再生されるものの(ステップ311g)、装置の外には出力されないため、光ディスクドライブ内でのみ利用される(ステップ311i)。したがって、コンピュータ322上ではMBCA信号のすべての内容を確認できないため、ID情報などのディスク固有の追記情報の解読は不可能となる。このため、主情報として記録されているコンテンツの保護はより強力になる。このように、ストライプの追記情報の一部に記録再生装置からの出力が禁止された信号112を含む光ディスクの場合には、ディスクIDまたは秘密鍵に関するストライプ情報112をユーザ側で再生することは不可能であり、非常に強力に主情報を保護された光ディスクとその記録再生方法が実現できる。
【0087】
上記の再生手順で光ディスクの再生を行うが、復調動作については、図7の光ディスクの記録再生装置を用いて簡単に説明する。追記情報のBCA信号が記録された光ディスク140aでは、主情報のコントロールデータ103に、BCAが存在するか否かを示すストライプ有無識別子104(図1参照)が記録されている。ROMディスク10のように両面タイプの場合には、信号面側10aが中にくるように2枚の透明基板が貼り合わされた構成となっており、記録層10aが1層の場合と記録層10a、10bの2層の場合とがある。記録層が2層の場合には、光学ヘッド155に近い第1の記録層10aのコントロールデータに、BCAが存在するか否かを示すストライプ有無識別子104が記録されている。この場合、BCAは第2の記録層10bに存在するので、まず、第1の記録層10aに焦点を合わせ、第2記録層10bの最内周に存在するコントロールデータの半径位置に光学ヘッド155を移動させる。コントロールデータは主情報であるため、第1復調部528でEFM又は8−15又は8−16変調されている。このコントロールデータの中のストライプ裏面存在識別子106が‘1’の場合にのみ、1層、2層部切換部597で、焦点を第2の記録層10bに合わせてBCAを再生する。
【0088】
光ディスク140から光学ヘッド155により読み取られ、周波数分離手段534により分離された主情報の光再生信号(高周波信号)は、第1レベルスライサー590を用い、一般的な第1スライスレベル515でスライスすると、デジタル信号に変換される。この信号は、第1復調部528におけるEFM復調部525又は8−15変調復調部526又は8−16変調復調部527で復調され、ECCデコーダ536で復号されて、さらに、暗号デコーダ534a、MPEGデコーダ261、ウオーターマーク再生照合部262で必要な処理をされて出力される。このように、第1復調部528で主情報が復調再生される。
この主情報の中のコントロールデータを再生し、ストライプ有無識別子104が‘1’の場合にのみBCAを読みにいく。ストライプ裏面存在識別子106が‘1’の場合、CPU523は1層、2層部切換部597に指示を出し、焦点調節部598を駆動して、第1の記録層10aから第2の記録層10bへ焦点を切り替える。同時に、追記情報の記録領域101の半径位置(DVD規格の場合には、コントロールデータの内周側の22.3mmから23.5mmの間に記録されているBCA)に光学ヘッド155を移動させて、BCAを読み取る。
【0089】
BCA領域では、図1の(c)の(4)の「再生信号」に示すようなエンベロープが部分的に欠落した信号が再生される。光再生信号のうちの低周波信号は、第2レベルスライス部529において第1スライスレベル515よりも低い光量の第2スライスレベル516を設定することにより、BCAの偏光面の回転が無いBCA部、または、反射層が欠落したBCA部が検出され、デジタル信号が再生される。この信号は、第2復調部530のPE−RZ復調部530aで復調され、ECCデコーダ530bでECCデコードがされて、BCA出力部550を通して、追記情報であるBCAデータとして出力される。このように、第2復調部530で追記情報であるBCAデータが復調再生される。
【0090】
しかし、本実施形態の光磁気ディスクでは、追記情報のコントロールデータ111により出力が禁止されるべき場合には、出力を禁止された追記情報112は、BCA出力部550を通して出力されないため、残りの再生可能な追記情報113の再生信号のみ、記録再生装置の外に出力される。
【0091】
ここで、光ディスク記録再生装置でのMBCA信号の復調出力回路の動作について説明する。図14に示すように、MBCAの再生信号は、第2復調部530でPE−RZ復調をして再生され(ステップ314a)、ECCデコーダ530bでECCエラー訂正がされる(ステップ314b)。そして、第2復調部530に記憶しておかれる(ステップ314c)。ここで、MBCAのコントロールデータ111により、MBCA信号の記憶されている情報のアドレスカウンターを設定する(ステップ314d)。具体的には、コントロールデータ111のバイト3が00hの場合には、読み出しのカウンターが4に設定され、バイト3が02hの場合、読み出しのカウンターが32に設定される。そして、設定されたカウンター以降のアドレスのMBCA情報を再生し、BCA出力部550からインターフェースを介して映像情報とともに出力される。この結果、追記情報であるMBCAの一部のデータは記録再生装置から出力されずに、ドライブ内でのみ利用が可能となる。また、読み出しカウンターのアドレスの位置は,再生コマンドを異なったアドレスに設定することにより、任意に拡張できる。
【0092】
図15の(a)は、本発明の第2の実施の形態における相変化型の光ディスクの構成を示す断面図である。ディスク基板311の上には、誘電体層312を介して結晶相とアモルファス相との間を可逆的に変化し得る相変化材料からなる記録層313が形成されている。これにより、結晶相とアモルファス相との間の、原子レベルでの可逆的な構造変化に基づく光学的な特性の違いを利用して情報を記録できると共に、特定の波長に対する反射光量または透過光量の差として情報を再生することができる。また、この場合には、追記情報の記録された領域では、照射される光の2つの状態の相の間での反射光量の差が10%以上であるのが好ましい。この好ましい例によれば、追記情報である第2記録領域の再生信号を確実に得ることができ、再生情報の検出が容易となる。記録層313のBCA領域には、BCA部310a、310bがディスク円周方向に複数個記録されている。記録層313の上には、中間誘電体層314、反射層315が順次積層されており、さらにその上にはオーバーコート層316が形成されている。そして、第1の光ディスクのみオーバーコート層316を有する2枚のディスクが接着層317によって貼り合わされている。なお、同じ構成の2枚の光ディスクがホットメルト法によって貼り合わされた構成であってもよい。上記のような光学的に検出可能な2つの状態の間を可逆的に変化し得る薄膜からなる記録層を備えた光ディスクは、高密度で書き換えが可能な可換媒体としてDVD−RAM等に応用される。
【0093】
また、上述の光ディスクは2枚のディスクを貼り合わせたものであるが、図15の(c)は、1枚のディスクのみからなる相変化型の光ディスクの構成を示す。厚さ100nmの誘電体層132と厚さ10nmの中間誘電体層136の中間に厚さ10nmの相変化型の記録層160が形成されている点が異なるが、他は同じ構造をもつ。また、DVD−RAMやDVD−RWの場合は2枚の貼り合せのディスクなので、基板131aと接着層138aが追加される。
【0094】
照射される光の照射条件に対応し記録層が結晶相とアモルファス相との間で可逆的に相変化する光ディスクにおいて、BCA部の形成について説明すると、たとえば、第2記録領域において、バーコード状パターンのバーコード部をアモルファス相で形成し、バーコードの間を結晶相で形成できる。また、たとえば、記録材料層を基板上に形成することにより、アモルファス相で低反射率の記録層を形成した後、第2記録領域のバーコード間に相当する部分にレーザーを照射し、高反射率の記録層を形成することにより、バーコード状パターンを形成する。
【0095】
なお、上記の光ディスクでは、GeSnTe合金の相変化材料を用いたが、有機材料、またはその他の相変化材料、構造変化する材料を用いても、2つの状態の間で光学的に変化する材料であれば良い。
【0096】
また、DVD−ROMなどの光ディスク(図示しない)では、反射膜の凹凸のピットなどにより主情報が第1記録領域に記録され、また、ディスクごとに異なる追記情報またはその暗号化された出力禁止の追記情報が第2記録領域に記録される。ディスクIDと暗号化情報との相関をまったく無くした状態で、出力禁止のディスクIDを追記情報に記録しておけば、ディスクIDからの演算により類推できなくなる。このため、不正コピー業者が新たなディスクIDを不正に発行することを防止できる。反射膜の凹凸のピットなどにより主情報が第1記録領域に記録される場合は、反射膜を部分的に除去することにより追記情報が記録できる。
【0097】
次に、この光ディスクの製造方法について説明する。まず、ポリカーボーネート樹脂を用いた射出成形法によって、トラッキングガイドのための案内溝またはプレピットが形成されたディスク基板311を作製する。次いで、Arガス雰囲気中でZnSSiO2ターゲットに高周波(RF)スパッタリングを施すことにより、ディスク基板311の上に、ZnSSiO2膜からなる膜厚80nmの誘電体層312を形成する。次いで、Arガス雰囲気中でGeSbTe合金ターゲットにRFスパッタリングを施すことにより、誘電体層312の上に、GeSbTe合金からなる膜厚10nmの記録層313を形成する。次いで、Arガス雰囲気中でZnSSiO2ターゲットにRFスパッタリングを施すことにより、記録層313の上に、ZnSSiO2膜から なる膜厚10nmの中間誘電体層314を形成する。次いで、Arガス雰囲気中でAlCrターゲットにDCスパッタリングを施すことにより、中間誘電体層314の上に、AlCr膜からなる膜厚40nmの反射層315を形成する。次いで、反射層315の上に紫外線硬化樹脂を滴下した後、スピンコーターによって3500rpmの回転数で前記紫外線硬化樹脂を塗布し、紫外線を照射して前記紫外線硬化樹脂を硬化させることにより、反射層315の上に、膜厚5μmのオーバーコート層316を形成する。これにより、第1の光ディスクが得られる。一方、オーバーコート層を形成することなく第2の光ディスクを作製する。最後に、ホットメルト法により、接着剤を硬化させて接着層317を形成し、第1の光ディスクと第2の光ディスクとを貼り合わせる。
【0098】
ここで、Ge−Sb−Te合金からなる記録層313への情報の記録は、微小スポットに絞り込んだレーザ光を照射することにより、照射部に局部的な変化が生じること、すなわち結晶相とアモルファス相との間の原子レベルでの可逆的な構造変化に基づく光学的な特性の違いが生じることを利用して行われる。また、記録された情報は、特定の波長に対する反射光量または透過光量の差を検出することによって再生される。
【0099】
次に、DVD−RAMのような相変化型光ディスクへのBCA記憶を説明する。まず、図15の(c)に示す記録膜は、膜形成時にはアズデポジット状態と呼ばれるアモルファス状態になっている。この状態は、膜の光学設計にもよるが、通常は低い反射率を示す。この種の相変化型光ディスクは、レーザー照射により融解させると結晶化し、高い反射率となる。現実には、製膜工程後の光ディスクにレーザーを全面に照射し、結晶化させ、高い反射率にした状態で光ディスクを出荷する。この工程をイニシャライズ工程という。高い反射率の方がアドレスやトラック等の記録に必須の情報を読み取とり易いからである。
【0100】
相変化型光ディスクのBCA記録には2つの方法がある。1つ目の方法は光磁気記録媒体同様、YAGレーザーや高出力半導体レーザーで、結晶相になっている領域にレーザーをあてる方法である。レーザー照射部は温度上昇により、反射率の高い結晶相から反射率の低いアモルファス相に変化する。レーザーパワーをさらに強くすると、記録層または反射層の一部が融解または昇華により移動するので、レーザー照射部分の反射率が非照射部に比べて低くなる。こうして、反射率の高い部分と低い部分が形成されるので、DVDドライブの光ヘッドにより、図1の(c)の(4)に示すようなBCA再生信号が再生される。
【0101】
2つ目の方法について説明すると、相変化型ディスクにおいては、製造時、記録層をスパッタリング等により、形成した場合アズデポ状態と呼ばれるアモルファス状態であり、低反射率である。図1の(c)の(7)に示すような反転記録信号を与えることにより、BCAのストライプ部は、レーザーが照射されず、アモルファス状態つまり低反射率のまま残る。一方、非BCAストライプ部は、レーザーが照射されるため結晶状態となり、高反射率となるため、図1の(c)の(4)に示すようにBCAストライプ部のみが、信号レベルが低下した再生信号が得られる。第2の方法では、図1の(c)の(7)に示すように、イニシャライズ工程においてレーザー照射をON、OFFするだけでBCAが記録できるので、工程が単純化する。
【0102】
ここで、BCA信号の再生できるような許容範囲について述べる。図16は、BCAの再生回路の構成を示す。BCAはエンポスピットの上に重畳記録する。このため、光ヘッドからの再生信号は、図17の(1)に示すように、エンポスピットによる高域ノイズが乗っている。このノイズは、カットオフ周波数fcが1.2MHZのLPF161により高域ノイズ成分が除去されて、アンプ162により反転増幅される。この信号はfc=14KHZのHPF163により偏芯に伴う低域のノイズを除去され、時定数320マイクロ秒のピークホールド回路により、BCAのピーク値の平均出力を約半分にした第2スライスレベルが作成される。コンパレータ165においては、この第2スライスレベル(2)と、BCAの再生信号の逆転信号(3)が比較され、(4)に示すようなバイナリーデータが出力される。こうしてBCA信号が再生される。
【0103】
ここで、LPF161のカットオフ周波数fcを1.2MHZにした根拠を述べる。図18は、相変化型のDVD−RAMディスクにBCAを記録した時の変調ノイズを示す。IBMmaxは図17の(1)の信号のLPF変換後のBCAストライプマーク部の信号の最大値つまりワースト値を示す。IBSminは、非BCA部の信号の最小値つまり、ワースト値を示す。再生時のスライスマージンは20%以上必要なため。IBMmax/IBSminが0.8以下でないと再生装置でBCAを復調できない。図18は、LPFのfcを変化させて、IBMmax/IBSminの値を実測した結果である。fcが1.2MHZ以上にすることにより、0.8以下になることが判る。このように再生装置のLPFのfcを1.2MHZ以上にすることとディスクのBCMのIBMmax/IBSminを0.8以下にすることにより、BCAが安定して再生できるという効果がある。
【0104】
本実施の形態における追記情報の記録方法は、第1の実施の形態の場合とほぼ同様である。すなわち、YAGレーザ等の高出力レーザとシリンドリカルレンズのような一方向収束レンズを用いて、長方形のストライプ形状のレーザ光を記録層313の上に収束させ、BCA部310をディスク円周方向に複数個記録する。本実施の形態の光ディスクは、記録層313に主情報記録時よりも高出力のレーザ光が照射されると、相転移による過大な結晶化による構造変化が生じる。このため、非可逆的にBCA部310a、bを記録することが可能となり、さらに高出力が照射されると記録膜313が除去される。このように、BCA部310a、bは、結晶相の非可逆な状態として記録されるのが好ましい。そして、このようにしてBCA部310a、bを記録することにより、追記情報が記録されたBCA領域のBCA部310a、bと非BCA部310c、dとでは反射光量が変化するので、DVD−ROMの再生装置の光学ヘッドによって追記情報を再生することができる。この場合、光ディスクからの反射光量の変動は10%以上であるのが好ましく、平均屈折率の変化を5%以上とすることにより、反射光量の変動を10%以上に設定することができる。また、DVD−RAMの場合には、記録層の過大な構造変化を生じさせるのみでなく、DVD−ROMと同様に、保護層または反射層の一部を欠損させることによっても、BCA領域での信号による反射光量の変動が所定値以上とすることが可能となる。またこの時、貼り合わせ構造であるため、信頼性にも問題はない。
【0105】
上に説明したように、第2の実施の形態における追記情報の記録装置と記録方法は、第1の実施形態と同様である。ただし、第1の実施形態では、記録層の磁気異方性のみを劣化させているのに対し、本実施形態では、反射光量を所定値以上変化させる必要があるため、追記情報の記録パワー、記録条件の設定は異なる。また、同じ記録パワーに設定した場合であっても、光磁気ディスクの場合にはアウトフォーカスして記録する、または、フィルターを介して記録パワーを低下させて記録する方法であっても良い。
【0106】
また、ASMO等の高密度光磁気ディスクでは図8に示す構成の光学ヘッド155を用いて追記情報の再生が行なわれるため、本実施形態の記録再生装置とは光学ヘッドの構成と、記録信号の検出方法、再生条件は異なる。しかし、本実施形態においても、追記情報の中に出力禁止領域を用いることにより、第1の実施形態で説明したフローチャートと同様の手順で、ディスク内の主情報の著作権を強力に管理、保護できる。
【0107】
また、光磁気ディスクまたはDVD−RAMのように、書き換え型の光ディスクだけでなく、DVD−ROM、またはDVD−Rのような光ディスクであっても、ディスク固有の追記情報の中に、コントロールデータと、再生時に出力禁止であって暗号化された情報信号を用いることにより、追記情報によるファイルの保護、不正なコピーを防止できる、光ディスクと光ディスクの再生装置を実現できる。
【0108】
次に、実際にコンテンツプロバイダーのコンテンツの管理保護する手段について説明する。まず、コンテンツの入ったディスク作製までの手順について、図19を用いて説明する。図19に示すように、ディスク製造部19の中で、まず、映画等のオリジナルのコンテンツ3は、MPEGエンコーダ4により、ブロック化され可変長符号化されて、画像圧縮されたMPEG等の圧縮ビデオ信号となる。この信号は、BCA信号で作製される暗号鍵20を用いて暗号エンコーダ14でスクランブルがかけられる。このスクランブルされた圧縮ビデオ信号は、原盤作製機5によって原盤6上にピット状の信号として記録される。この原盤6と成形機7により、ピットの記録された大量のディスク基板8が製造され、反射層形成機15によってアルミ等の反射膜が形成される。2枚のディスク基板8、8aを貼り合わせ機9によって貼り合わせ、貼り合わせディスク10を完成させる。また、光磁気ディスクの場合には、上記スクランブルされた圧縮ビデオ信号が記録層に光磁気信号として記録される。また、単板構造のディスクの場合には、貼り合わせなしでディスク140が完成する。また、DVD−RAM300の場合には、同様に、上記スクランブルされた圧縮ビデオ信号が記録層に記録され、2枚のディスク基板が貼り合わせ機9によって貼り合わされて、貼り合わせディスクが完成する。DVD−RAM300では、片面のみに記録層を有するシングルタイプと、両面に記録層を有するダブルタイプの2通りのディスク構成が可能である。また、DVD−Rディスクについても、同様の方法で作製が可能である。
【0109】
次に、コンテンツプロバイダーが、追記情報を記録することによるディスクの再生方法について説明する。図20はディスク製造装置と再生装置のブロック図である。ディスク製造部19により、同じ内容のROM型又はRAM型の貼り合わせディスクまたは単板ディスク10が製造される。ディスク製造装置21においては、ディスク10a、10b、10c、・・・にBCAレコーダ13を用いて、ディスク一枚一枚ごとに異なるID等の識別符号12a、12b、12cを含むBCAデータ16a、16b、16cが、PE変調部410によりPE変調され、YAGレーザを用いてレーザトリミングされ、ディスク10上に円形バーコード状のBCA18a、18b、18cが形成される。以下、BCA18が記録されたディスク全体を、BCAディスク11a、11b、11cと呼ぶ。図20に示すように、これらのBCAディスク11a、11b、11cのピット部または記録信号は全く同じである。しかし、ディスクごとに、BCA18に1、2、3と異なるIDが暗号化され、出力禁止の情報として記録されている。映画会社等のコンテンツプロバイダは、この異なるIDをIDデータベース22に記憶する。同時に、ディレクトリの出荷時にBCAを読むことのできるバーコードリーダー24でBCAデータを読み取り、どのIDのディスクをどのシステムオペレータ23、つまり、CATV会社や放送局や航空会社に供給したかの供給先と供給時間をIDデータベース22に記憶する。
【0110】
このことにより、どこのシステムオペレータにどのIDのディスクをいつ供給したかの記録が、IDデータベース22に記録される。また、IDの暗号化、または、再生時に出力を禁止した情報のコンテンツプロバイダーで設定することにより、特定用途のBCAディスクを作製でき、不正コピーの防止、または不正コピーが大量に出回った場合に、供給したBCAディスク11をトレースし特定できる。
【0111】
以上、CATV等でコンテンツのみを供給する場合について説明してきたが、コンテンツを記録してあるBCA信号が記録されたディスクを販売する場合にも同様にコンテンツの保護ができる。
【0112】
図20のBCAディスクを一般ユーザに販売する場合には、第1の実施形態の記録再生装置と同様の構成の記録再生装置を用いればよい。この時、図10と図11のフローチャートに示したように、上記BCAディスクの出力禁止領域の暗号化したID情報を読み取り、記録再生装置内で秘密鍵を作製し、保護ファイルを解読するという第1の実施形態と同様の記録再生方法でディスクの著作権を保護することができる。
【0113】
さらに、通信回線を用いて秘密鍵を提供する方式であればより確実なコンテンツの管理が可能となる。つまり、図10と図11のフローチャートで、(ステップ301i)の暗号化されたメディアID等を再生した時点で、コンテンツプロバイダー、またはソフトの管理業者に再生情報を通信回線を用いて送る。そうすると、コンテンツプロバイダー側で、メディアID情報の暗号の解読と照合が行われ、正規のディスクであれば、コンテンツのスクランブルを解除する秘密鍵に関する情報が供給される。その秘密鍵に関する情報を用いて、プロテクトされているコンテンツのファイルをデコードして再生する(ステップ301l)。この場合、ディスクIDなどの各コンテンツ固有の追記情報は常に管理できるため、不正な追記情報の使用についてはは容易に発見できる。
【0114】
この場合、ディスクIDと暗号化方式と全く相関を無くした状態で、暗号化されたメディアIDをBCAに記録しておけば、IDから演算により類推することはできなくなる。つまり、著作権者だけがIDとその暗号化演算との関係を知っていることになる。このため、不正コピー業者が新たなIDまたはそれを暗号化した情報を不正に発行することを防止することができる。
【0115】
さらに、ICカードのカードID等のユーザ固有の情報から特定の演算を用いてスペクトル信号を発生させ、ディスクのID信号38に加えることにより暗号化することができる。この場合、メディアIDとユーザの個人情報の両方の照合が必要であるため、不正なID情報の発行がさらに困難になる。しかも、著作権者は、ソフトの流通IDと再生装置のIDの双方を確認することができるため、不正コピーの追跡つまりトレースがさらに容易となる。
【0116】
さらに、コンテンツを保護する他の方法では、図21の記録再生装置の記録部に示すように、BCAを記録したディスク140に映像信号等の主情報を記録する場合には、まず、光ディスクごとに異なるディスクIDを含むBCA信号をBCA再生部39によって読み取り、追記情報のBCA信号により作製した信号をウォーターマークとして重畳することにより映像信号を変換し、変換後の映像信号をBCAディスク140(10、300)に記録する。たとえば、ウォーターマークは、ディスクIDを基に作製される。BCA信号が重畳された映像信号が記録されたBCAディスク140(10、300)から映像信号を再生する場合には、まず、ディスクのBCA信号をBCA再生部39で読み取り、ディスクのID1として検出し、秘密鍵を作製する。この時秘密鍵を作製する方法は、記録再生装置内での照合し供給される。この秘密鍵の照合と作製、供給は、通信回線を利用して、システムオペレータまたはソフトウエア管理業者により行ってもかまわない。
【0117】
次に、映像信号に重畳されたディスク固有の情報を、ウォーターマークを復調するウォーターマーク再生部でディスクID2として検出する。BCA信号ID1から作製された秘密鍵が、映像信号の重畳信号から読み取られたディスクID2とを比較され、秘密鍵が重畳信号と一致しない場合には、映像信号の再生が停止される。その結果、不正にコピーされ、BCA信号に隠された情報と異なった信号が重畳されたディスクからは、映像信号を再生できない。一方、両者が一致した場合には、デスクランブラー31によって、BCA信号から読み出されたID情報を含む復号鍵を用いて、ウォーターマークが重畳された映像信号がスクランブル解除され、映像信号として出力される。
【0118】
上記のような方式で、通信回線を利用して映像情報を送る場合には、図20のディスク製造装置21によって暗号化されたBCA情報を含んだBCAディスク10a、10b、10cは、システムオペレータ23a、23b、23cの再生装置25a、25b、25cに送られる。
【0119】
ここで、システムオペレータ側の動作について、図22を用いて説明する。図22は再送信装置の詳細を示すブロック図である。また、図23は原信号と各映像信号の時間軸上の波形と周波数軸上の波形を示す図である。図22に示すように、CATV局等に設置される再送信装置28には、システムオペレータ専用の再生装置25aが設けられており、この再生装置25aには映画会社等から供給されたBCAディスク11aが装着される。光学ヘッド29によって再生された信号のうちの主情報は、データ再生部30によって再生され、デスクランブラー31に送られる。ここで、ICカードのカードID等のユーザ固有の情報により作成されたデスクランブル鍵により相互認証されるとスクランブルが解除され、MPEGデコーダ33によって画像の原信号が伸長された後、ウォーターマーク部34に送られる。ウォーターマーク部34においては、まず、図23の(1)に示す原信号が入力され、FFT等の周波数変換部34aによって時間軸から周波数軸に変換される。これにより、図23の(2)に示すような周波数スペクトル35aが得られる。周波数スペクトル35aは、スペクトラム混合部36において、図23の(3)に示すスペクトルを有するID信号と混合される。混合された信号のスペクトル35bは、図23の(4)に示すように、図23の(2)に示す原信号の周波数スペクトル35aと変わらない。つまり、ID信号がスペクトル拡散されたことになる。この信号は、IFFT等の逆周波数変換部37によって周波数軸から時間軸に変換され、図23の(5)に示すような原信号(図23の(1))と変わらない信号が得られる。周波数空間でID信号をスペクトル拡散しているので、画像信号の劣化は少ない。
【0120】
図22において、ウォーターマーク部34の映像出力信号は出力部42に送られる。再送信装置28が圧縮された映像信号を送信する場合は、映像出力信号をMPEGエンコーダ43で圧縮をかけ、システムオペレータ固有の暗号鍵44を用いスクランブラ−45でスクランブルし、送信部46からネットワークや電波を介して視聴者へ送信する。この場合、元のMPEG信号圧縮後の転送レート等の圧縮パラメータ情報47がMPEGデコーダ33からMPEGエンコーダ43へ送られるので、リアルタイムエンコードであっても、圧縮効率を上げることができる。また音声、圧縮音声信号48は、ウォーターマーク部34をバイパスさせることにより、伸長、圧縮されなくなるので音声の劣化はなくなる。ここで、圧縮信号を送信しない場合には、映像出力信号49をそのままスクランブルして送信部46aより送信する。また、航空機内の上映システム等ではスクランブルは不要となる。このようにして、ディスク11から、ウォーターマークの入った映像信号が送信される。
【0121】
図22の装置では、不正業者が各ブロックの間の信号を途中のバスから抜き出すことにより、ウォーターマーク部34をバイパスして映像信号を取り出す可能性がある。これを防止するために、デスクランブラー31とMPEGデコーダ33の間のバスは、相互認証部32aと相互認証部32b、相互認証部32cと相互認証部32dによりシェークハンド方式で暗号化されている。送信側の相互認証部32cによって信号を暗号化した暗号信号を受信側の相互認証部32dで受信するとともに、相互認証部32cと相互認証部32dは互いに交信すなわちハンドシェークする。この結果が正しい場合にのみ、受信側の相互認証部32dは暗号を解除する。相互認証部32aと相互認証部32bの場合も同様である。このように、本方式では、相互に認証されない限り暗号は解除されないので、途中のバスからデジタル信号を抜き出しても暗号は解除されず、最終的にウォーターマーク部34をバイパスすることはできない。このため、ウォーターマークの不正な排除及び改竄を防止できる。
【0122】
ここで、ID情報に関する信号38の作製方法について説明する。BCA再生部39によってBCAディスク11aから再生されたBCAデータは、デジタル署名照合部40において、ICカード41などから送られた公開鍵などによって署名が照合される。NGの場合には、動作が停止する。OKの場合には、データが改竄されていないため、IDはそのままウォーターマークデータ作成部41aに送られる。ここで、BCAデータに含まれる暗号化された情報信号を用いて、図23の(3)に示すID信号に対応したウォーターマークの信号として発生させる。しかながら、この追記情報は、記録再生装置ではドライブ外に出力されないため、信号の加工、改竄はできない。なお、ここでもIDデータやICカード41のカードIDから演算を行って、秘密鍵の信号を発生させてもよい。
【0123】
図24に示すように、ユーザー側で違法コピーがされる場合には、映像信号49aは、VTR55によってビデオテープ56に記録され、大量の違法コピーされたビデオテープ56が世に出回り、著作権者の権利が侵害される。しかし、本発明のBCAを用いた場合、映像信号49aにも、ビデオテープ56から再生された映像信号49b(図25参照)にも重畳されたウォーターマークがついている。ウォーターマークは周波数空間で付加されているため、容易に消すことはできない。通常の記録再生システムを通しても消えることはない。
【0124】
ここで、ウォーターマークの検出方法について、図25を用いて説明する。違法コピーされたビデオテープやDVDレーザディスク等の媒体56は、VTRやDVDプレーヤ等の再生装置55aによって再生され、再生された映像信号49bはウォーターマーク検出装置57の第1入力部58に入力され、FFTやDCT等の第1周波数変換部59aによって図23の(7)に示すような違法コピーされた信号のスペクトラムである第1スペクトラム60が得られる。一方、第2入力部58aには元のオリジナルコンテンツ61が入力され、第2周波数変換部59aによって周波数軸に変換されて、第2スペクトラム35aが得られる。このスペクトラムは、図23の(2)のようになる。第1スペクトラム60と第2スペクトラム35aとの差分を差分器62でとると、図23の(8)のような差分スペクトラム信号63が得られる。この差分スペクトラム信号63をID検出部64に入力させる。ID検出部64においては、IDデータベース22からID=n番目のウォーターマークパラメータ65が取り出されて(ステップ65)、入力され(ステップ65a)、ウォーターマークパラメータに基づくスペクトラム信号65aと差分スペクトラム信号63とが比較される(ステップ65b)。次いで、ウォーターマークパラメータに基づくスペクトラム信号と差分スペクトラム信号63とが一致するか否かが判別される(ステップ65c)。両者が一致すれば、ID=nのウォーターマークであることが判るので、ID=nと判断される(ステップ65d)。両者が一致しない場合には、IDが(n+1)に変更されて、IDデータベース22からID=(n+1)番目のウォーターマークパラメータが取り出され、同じステップが繰り返されて、ウォーターマークのIDが検出される。IDが正しい場合には、図23の(3)と(8)のようにスペクトルが一致する。こうして、出力部66からウォーターマークのIDが出力され、不正コピーの出所が明らかとなる。以上のようにしてウォーターマークのIDが特定されることにより、海賊版ディスクや不正コピーのコンテンツの出所を追跡することができるので、著作権が保護される。なお、本実施形態ではスペクトラム拡散方式のウォーターマーク部を用いて説明したが、他のウォーターマーク方式を用いても同様の効果が得られる。
【0125】
DVD−RAMディスク300や光磁気ディスク140のようなRAMディスク140aの場合には、図7に示すDVD記録再生装置または光磁気記録再生装置を持つCATV局等のコンテンツプロバイダにおいて、暗号化されたBCAの中のユニークなメディアID番号であるID番号を1つの鍵として、暗号化されたスクランブルデータが、コンテンツプロバイダから通信回線を介して利用者側の別の記録再生装置に送られ、CATV局等のRAMディスクまたは相変化型のRAMディスク140aに一旦記録される。
【0126】
簡易的なシステムの場合、ユーザーの記録再生装置で暗号化つまりスクランブルを行ってもよい。この仕組みを一部重複するが説明する。この場合、図7の記録再生装置においては入力信号の著作権保護レベルに応じて、各々の動作をする。著作権保護レベルには、コピーフリーと、1世代コピーを許可するコピーワンスと、コピー禁止のネバーコピーとの3種類の識別子があり、これらの識別子はデータもしくはウォータマークで入力信号に重畳されている。ウォーターマーク再生部263で入力信号のウォーターマークを検出することにより、3種類の識別子が識別できる。まず、コピーフリーの場合は、スクランブルをかけないで記録し、ネバーコピーの場合は、記録防止部265が作動し、記録を中止させる。コピーワンスの場合は、BCAの中からユニークなディスクIDを読み出し、このディスクIDで、入力信号をスクランブルした上で、RAMディスク上に記録する。以下詳しく説明する。
【0127】
まず、DVD−RAMの相変化型RAMディスク、光磁気型RAMディスク等のディスク140aから光ヘッド29でBCAデータを再生し、PE−RZ復調部350a、ECCデコーダ530bにより、BCAを再生し、BCA出力部550よりBCAデータが出力される。BCAデータの188バイトの中にユニークなディスクIDが例えば64ビット(8バイト)記録されており、このディスクIDが出力される。
【0128】
コピーワンスの入力信号を記録する場合、記録回路266の中のスクランブル部271で、MPEG映像信号を、このディスクIDを鍵の一つとして用いてスクランブルする。そして、スクランブル化された映像データを記録回路を含む記録部272により、記録信号とし光ヘッド29によりRAMディスク140aに記録される。
【0129】
このスクランブル信号を再生するときは、正規の使用方法であるため、図7に示すように、BCAを読み、BCA出力部550から得られた暗号化されたBCAデータから秘密鍵を作製し、BCAデータの中のユニークなディスクIDまたは秘密鍵を一つの鍵として用いて、デスクランブル部つまり暗号デコーダ534aでスクランブルが解除される。そして、MPEGデコーダ261でMPEG信号が伸長され、映像信号が得られる。しかし、正規の使用方法で作製されたRAMディスク140aに記録されたスクランブルデータを別のRAMディスク140bにコピーした場合、つまり不正に使用した場合には、再生したときにディスクのBCAデータが異なるため、スクランブルデータを解くための正しい鍵が得られず、暗号デコーダ534aでスクランブルが正しく解除されない。このため、映像信号は出力されない。このように、不正に2枚目以降の第2世代のRAMディスク140bにコピーされた信号は再生されないため、コピーワンスのウォーターマークの付加されたコンテンツの著作権が保護される。結果的に、1枚のRAMディスク140aにしかコンテンツは記録再生できないこととなる。図15の(a)や(c)に示すDVD−RAMディスク300の場合にも同様に、1枚のDVD−RAMディスクにしか記録再生することができない。さらにBCAを暗号化することにより、暗号化されたBCA信号が記録再生装置から出力されないため、BCAデータのみ出力して取り出して上記秘密鍵を解読または変更することはできず、また追加して作成することもできない。
【0130】
さらに強化したソフトウエアの保護を行う場合には、まず、利用者側のRAMディスク140aのBCAデータをコンテンツプロバイダ側に通信回線を介して送る。次に、コンテンツプロバイダ側では、このBCAデータをウォーターマーク記録部264においてウォーターマークとして、映像信号を埋め込んで送信する。利用者側では、この信号をRAMディスク140aに記録する。再生時には、ウォーターマーク再生照合部262において、記録許可識別子とウォーターマークのBCAデータ等と、BCA出力部550から得られたBCAデータとを照合し、一致する場合にのみ復号再生を許可する。これにより、著作権の保護はさらに強くなる。この方法では、RAMディスク140aから直接VTRテープにデジタル/アナログコピーされても、ウォーターマーク再生部263によってウォーターマークを検出できるので、デジタル不正コピーを防止または検出できる。図7に示すDVD−RAMディスク300aの場合にも同様に、デジタル不正コピーの防止もしくは検出ができる。
【0131】
ここで、光磁気記録再生装置またはDVD記録再生装置にウォーターマーク再生部263を設け、コンテンツプロバイダから受信した信号に「1回記録可能識別子」を示す暗号化した情報を付加することにより、ソフトウエアの保護はより強化される。この時、記録防止部265によって記録が許可されようにすれば、記録防止部265と「1回記録済み識別子」とにより、2枚目のディスクへの記録つまり不正コピーが防止される。
【0132】
また、「1回記録済み」を示す識別子と予めBCA記録部120に記録されたRAMディスク140aの個別ディスク番号を、ウォーターマーク記録部264により、ウォーターマークとして記録信号にさらに重畳して埋め込んでRAMディスク140aに記録することもできる。
【0133】
さらに、追記情報として、ウォーターマークやスクランブルの鍵に時間情報入力部269より、レンタル店等のシステムオペレータより許可された日付情報を追加した鍵をスクランブル部271で与えたり、パスワードに合成する信号を用いることも可能である。この時、再生装置側で、パスワードやBCAデータやウォーターマークを用いて日付情報を再生照合すると、暗号デコーダ534aにおいては、例えば「3日間使用可能」のようにスクランブル鍵の解除可能期間を制限することも可能である。再生装置から出力されない追記情報であるので、このような時間情報を含んだレンタルディスクシステムに使用することもできる。この場合も、さらにコピーは防止され、著作権保護は強力で、不正使用は非常に困難となる。
【0134】
また、図7の記録回路266に示すように、スクランブルの暗号鍵の一部にBCAデータを用い、1次の暗号化した追記情報と2次の暗号化した追記情報にBCAデータを用いることにより、再生装置のウォーターマーク再生部263で双方をチェックする。これにより、さらに強力に不正コピーを防止できる。
【0135】
上記したように、ASMOに用いられている光磁気ディスクまたはDVD−RAMのように書換え可能な光ディスクであっても、本発明の追記情報の出力できない固有情報を用いることにより、ウォーターマークやスクランブルを用いた著作権保護がより強化される。
【0136】
また、上記実施の形態における追記情報は、DVDディスクと光磁気ディスクとで情報信号のフォーマット等が共通にできる。このため、図10と図11のフローチャートに示すような追記情報の再生手順により、同じ構成の記録再生装置により、互換性のある光ディスクであれば、その種類に関係無く共通にコンテンツの保護、管理ができる。したがって、信頼性の高い光ディスクと、その記録再生装置を実現できる。
【0137】
また、使用するソフトウエアまたはコンテンツごとの出力が禁止された追記情報の送信と、コンテンツプロバイダーからの秘密鍵に関する情報の提供にICカードからの利用料の支払方法等を組み合わせれば、映像情報のペイパービュー等、コンテンツごとの課金システムも実現可能となる。さらに、コンテンツの利用に対する課金方法についても、出力を禁止された追記情報を用いて、光ディスクごとの設定が可能となる。
【0138】
さらに、出力が禁止された追記情報を含む追記型光ディスク、または書換型光ディスクと記録再生装置において、個人管理の情報のデータファイル、または、企業で利用するシステムとして社員の個別情報を付加して暗号化すれば、個人データ、または、企業内での情報のデータファイルに利用されている光ディスクごとのアクセス権の設定まで可能となる。特に、個人のプライバシーに関する情報等、特定の利用者以外にプロテクトされた情報のセキュリティがより強化されたシステムを実現することが可能であり、このようにプロテクトされ保護管理されたデータファイルへの外部からのアクセスは、非常に困難になる。
【0139】
さらに、本発明の追記情報の中に暗号化したBCA情報と秘密鍵とを組み合わせたシステムにより、ROMディスクまたはRAMディスクに同じ信号を映像信号に重畳して記録すれば、仮想的なウォーターマークを実現することができ、この結果として、本発明の光ディスクと再生装置を用いることにより、再生装置から出力される映像信号には全てコンテンツプロバイダーの発行したID情報に相当するウォーターマークが埋め込まれることになる。従来のディスクごとに映像信号を管理する方法に比べて、ディスクのコストと生産時間を大幅に削減できる。
【0140】
また、上記実施の形態においては、2枚貼り合わせ型のDVDのROMディスク、RAMディスク又は単板構造の光ディスクを用いて説明した。しかし、本発明によれば、ディスクの構成によらずディスク全般にわたって同じ効果を得ることができる。すなわち、そのほかのROMディスクやRAMディスクまたはDVD−Rディスク、光磁気ディスクにおいても、 各説明をDVD−Rディスク、DVD−RAMディスク、光磁気ディスクに読み替えても、同様の効果が得られるが、その説明は省略する。
【0141】
上記実施の形態においては、記録層がCAD方式の3層構造からなる光磁気ディスクを例に挙げて説明した。しかし、FAD方式、RAD方式またはダブルマスク方式の磁気的超解像再生が可能な光磁気ディスク、または従来の光磁気ディスク、または記録磁区を拡大して再生する方式の光磁気ディスクであってもよい。また、従来の光ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−R、さらに高密度化のために片面から2層以上の記録層の情報を読み出す構成であっても、上述の追記情報のディスク構成と記録再生方式により、光ディスクのソフトウエアの管理情報を容易に追記情報に記録することができるため、コンテンツの複製を防止することができる優れた光ディスクを提供できる。
【0142】
また、本発明の実施の形態では光ディスクについて説明したが、その他の記録媒体である磁気テープ、光テープや、磁気ディスク、光カードや磁気カード、半導体メモリ装置にも展開できるものであり、本発明の範囲であることは自明である。
【0143】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光ディスクの追記情報を用いた構成と、前述の簡易な方法により、ソフトウエアの著作権の保護管理が容易にでき、非常に強力な、コンテンツの複製を防止策を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における光ディスクの平面構成図と信号の記録再生波形図
【図2】 光ディスク追記情報の物理フォーマットを示す図
【図3】 本発明の1つの実施の形態における光磁気ディスクの構成を示す断面図と追記情報の信号再生波形図
【図4】 磁気的超解像を用いた光磁気ディスクの構成を示す平面図と断面図
【図5】 追記情報の記録装置を示すブロック図と追記情報の記録装置のレーザ部の斜視図
【図6】 光磁気ディスクの記録層の熱処理されているBCA部と、熱処理されていない非BCA部との膜面に垂直な方向でのカーヒステリシスループを示す特性図
【図7】 光ディスク(光磁気ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−Rディスク)の記録再生装置のブロック図
【図8】 光磁気ディスクの記録再生装置の光学構成の図
【図9】 光磁気ディスクの記録電流8Aの時のBCA信号の差分信号波形を示すトレース図とその加算信号波形を示すトレース図
【図10】 光ディスクの出力を禁止されるべき信号を含む追記情報を再生する手順を示すフローチャートの一部
【図11】 光ディスクの出力を禁止されるべき信号を含む追記情報を再生する手順を示すフローチャートの一部
【図12】 光ディスク記録再生装置とパーソナルコンピュータからなるシステムのブロック図。
【図13】 光ディスクにおける追記情報であるMBCA信号の再生方法のフローチャート
【図14】 光ディスク記録再生装置での復調動作のフローチャート
【図15】 本発明の第2の実施の形態における光ディスクの構成を示す断面図と追記情報の信号再生波形図
【図16】 BCAの再生回路のブロック図
【図17】 BCA再生を説明するための信号の波形図
【図18】 相変化型のDVD−RAMディスクにBCAを記録した時の、変調ノイズのグラフ
【図19】 光ディスクの製造装置の中のディスク製造部のブロック図
【図20】 コンテンツプロバイダーのディスク製造装置とシステムオペレータの再生装置のブロック図
【図21】 光ディスクの記録再生装置のブロック図
【図22】 システムオペレータ側の再送信装置全体と再生装置のブロック図
【図23】 原信号と各映像信号の時間軸上の波形と周波数軸上の波形を示す図
【図24】 ユーザー側の受信機とシステムオペレータ側の再送信装置のブロック図
【図25】 光ディスクのウォーターマーク検出装置のブロック図
【符号の説明】
3 コンテンツ
4 MPEGエンコーダ
5 原盤作成機
6 原盤
7 成形機
8 基板
9 貼り合わせ機
10 貼り合わせディスク
11 BCAディスク
12 識別符号(ID情報)
13 BCAレコーダ
14 暗号エンコーダ
15 反射層、保護層形成機
17 モータ
19 ディスク製造部
20 暗号鍵
21 ディスク製造装置
22 IDデータベース
23 システムオペレータ
25 再生装置
26 ID発生部
27 ウォーターマーク作成パラメータ発生部
28 再送信装置
29 光学ヘッド
30 データ再生部
31 デスクランブラー
32 相互認証部
33 MPEGデコーダー
34 ウォーターマーク部
34a 周波数変換部
35 周波数スペクトル
36 スペクトラム混合部
37 逆周波数変換部
38 ID信号
39 BCA再生部
40 デジタル署名照合部
41 ICカード
42 出力部
43 MPEGエンコーダー
44 暗号鍵
45 第2スクランブラー
46 送信部
49 映像信号(ウォーターマーク入り)
50 受信機
51 第2デスクランブラー
52 MPEGデコーダ
53 出力部
54 モニター
55 VTR
56 記録媒体
57 ウォーターマーク検出装置
58 第1入力部
59 第1周波数変換部
60 第1スペクトラム
61 オリジナルコンテンツ
62 差分器
63 差分スペクトラム信号
64 ID検出部
100 光ディスク
101 追記情報
103 主情報のコントロールデータ
104 ストライプ有無識別子
105 追記ストライプデータ有無識別子
106 裏面存在有無識別子
107 第2の追記情報
108 ストライプ空白部
110 主情報
111 MBCAコントロールデータ
112 出力禁止のMBCA情報
113 再生可能なMBCA情報
120a,120b BCA部
120c,120d 非BCA部
129a 光スポット
129b 光スポット内の低温部分
129c 光スポット内の高温部分
130 記録ドメイン
131 ディスク基板
132 誘電体層
133 再生磁性膜
134 中間遮断膜
135 記録磁性膜
136 中間誘電体層
137 反射層
138 オーバーコート層
140 光磁気ディスク
266 記録回路
269 時間情報入力部
310a,310b BCA部
310c,310d 非BCA部
311 ディスク基板
312 誘電体層
313 記録層
314 中間誘電体層
315 反射層
316 オーバーコート層
317 接着層
407 ECCエンコーダ
408 シリアル番号発生部
409 入力部
410 PE−RZ変調部
411 レーザ発光回路
412 YAGレーザ
413 クロック信号発生部
414 集光部
415 モータ
416 回転センタ
417 シリンドリカルレンズ
418 マスク
419 集束レンズ
420 第1タイムスロット
421 第2タイムスロット
422 第3タイムスロット
429 レーザ電源回路
430 暗号エンコーダ
523 CPU
525 EFM変調復調部
526 8―15変調復調部第2記録領域
527 8―16変調復調部
528 第1復調部
530 第2復調部

Claims (50)

  1. ディスク基板上に情報を記録する記録層を備えた光ディスクであって、
    記録層は、コンテンツデータ及びその記録再生のためのデータを記録した第1記録領域と、第1記録領域に記録したコンテンツに関する副次データを記録する第2記録領域とを備え、
    第2記録領域は、第2記録領域についてのコントロールデータが記録される第1区分と、光ディスクの記録再生装置から外へ出力されることを禁止されないデータが記録される第2区分と、光ディスクの記録再生装置から外へ出力されることを禁止されるべき出力禁止データが記録される場合に設けられ、出力禁止データが記録される第3区分とからなり、
    第1区分に記録されるコントロールデータは、第2記録領域が第3区分を含むか否かを示す識別信号を含む光ディスク。
  2. 前記の第2記録領域は副次データを半径方向に長いストライプ形状のマークとして記録し、一度書き込むと書き換えることができない領域であることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク。
  3. 第2記録領域に情報が記録されているか否かを示す識別子が前記の第1記録領域の記録再生のためのデータの中に記録されている請求項1または2に記載の光ディスク。
  4. 第2記録領域に情報が記録されているか否かを示す識別子が前記の第2記録領域の第1区分に記録されている請求項1または2に記載の光ディスク。
  5. 第2記録領域にデータが追加して記録されているか否かを示す識別子と、第2記録領域に記録されているデータの記憶容量とが前記の第1記録領域の記録再生のためのデータの中に記録されている請求項1または2に記載の光ディスク。
  6. 前記の第2記録領域の第3区分に、暗号化されたデータが記録されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ディスク。
  7. 前記の第2記録領域に、少なくともディスクごとに異なるディスクIDが記録されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ディスク。
  8. 前記の第2記録領域がディスク内周部またはディスク外周部の特定部に設けられる請求項1〜7のいずれか1項に記載の光ディスク。
  9. 前記記録層において、反射膜に凹凸ビットを設けることによって第1記録領域にデータが記録され、前記反射膜を部分的に除去することにより第2記録領域にディスク半径方向に長いストライプ形状のマークとしてデータが記録されている請求項1に記載の光ディスク。
  10. 前記の第1記録領域が情報の書き換えが可能な領域を含むことを特徴をする請求項1〜9のいずれか1項に記載された光ディスク。
  11. 前記の記録層は、前記の第1記録領域が光学的手段により記録が可能であることを特徴とする請求項10に記載の光ディスク。
  12. 前記の記録層は、前記の第1記録領域が光学的手段により複数回の記録と消去が可能であることを特徴とする請求項10に記載の光ディスク。
  13. 前記の記録層が、少なくとも光学的に検出可能な2つの状態の間を変化する有機材料からなることを特徴とする請求項10、11または12に記載の光ディスク。
  14. 前記の記録層が、少なくとも膜面垂直方向に磁気異方性を有する磁性膜からなることを特徴とする請求項12記載の光ディスク。
  15. 前記第2記録領域のストライプ部は、ストライプ部の間の部分よりも膜面垂直方向の磁気異方性が小さいことを特徴とする請求項14に記載の光ディスク。
  16. 前記の記録層が、積層された複数の磁性膜からなる請求項12に記載の光ディスク。
  17. 前記の記録層が、光学的に検出可能な2つの状態の間を可逆的に変化し得る薄膜からなり、前記第1記録領域からの反射光量と前記第2記録領域からの反射光量とが異なることを特徴とする請求項10に記載の光ディスク。
  18. 前記の記録層が、照射される光の照射条件に対応して結晶相とアモルファス相との間で可逆的に相変化することを特徴とする請求項17記載の光ディスク。
  19. 前記の記録層がGe−Sb−Te合金からなることを特徴とする請求項17に記載の光ディスク。
  20. 第2記録領域は、アモルファス相からなるストライプ部と、
    結晶相からなるストライプ部の間の部分からなることを特徴とする請求項18記載の光ディスク。
  21. 第2記録領域は、ストライプ部と、ストライプ部より反射率が高い、ストライプ部の間の部分とからなることを特徴とする請求項17記載の光ディスク。
  22. 請求項1記載の光ディスクからコンテンツの再生を行う光ディスクの再生方法であって、
    光ディスクの第1記録領域からコンテンツを再生する前に、第2記録領域からデータを再生し、
    第2記録領域から再生されたデータに含まれるコントロールデータから、第2記録領域から再生されたデータが、光ディスクの記録再生装置の外へ出力されることを禁止されるべきデータを含むかどうかを判断し、
    第2記録領域から再生されたデータが出力が禁止されるべきデータを含むと判断する場合、出力が禁止されるべき当該データは、光ディスクを再生している記録再生装置の内部でのみ処理される光ディスクの再生方法。
  23. 第2記録領域から再生されたデータが出力が禁止されるべきデータを含むと判断する場合、出力が禁止されるべきデータのなかの再生条件にしたがって第1記録領域からの情報の再生を行う請求項22記載の光ディスクの再生方法。
  24. 第1記録領域において記録再生のためのデータを再生し、
    再生された記録再生のためのデータから、第2記録領域におけるデータの有無を示す識別子を検出し、
    この識別子が検出された場合にのみ、第2記録領域からの前記のデータの再生を行う請求項22記載の光ディスクの再生方法。
  25. 第2記録領域から再生されたデータが出力が禁止されるべきデータを含むと判断する場合、
    第2記録領域から再生されたデータを用いた参照作業を行い、第1記録領域に記録されたデータの再生に関する制限が参照作業により解除された場合のみ、第1記録領域に記録されたデータの再生信号の解読と復号化による再生を行う請求項22、23、24のいずれか1項に記載の光ディスクの再生方法。
  26. 第2記録領域から再生されたデータが出力が禁止されるべきデータを含むと判断する場合、出力が禁止されるべきデータに基づいて情報信号を作製し、前記のコンテンツデータに前記の作製情報信号を重畳して出力する請求項22、23、24のいずれか1項に記載の光ディスクの再生方法。
  27. 請求項1記載の光ディスクからコンテンツの再生を行う光ディスクの再生装置であって、
    光スポットにより光ディスクから情報を再生する光学ヘッドと、
    光学ヘッドを用いて第1記録領域のデータの再生を行う第1再生部と、
    光学ヘッドを用いて第2記録領域のデータの再生を行う第2再生部とを備え、
    第2再生部は、第2記録領域に出力が禁止されるべきデータが記録されているとき、再生信号の中の、出力が禁止されるべきデータを内部でのみ処理する光ディスクの再生装置。
  28. さらに、第1再生部の再生信号から、光ディスクの第2記録領域に情報が記録されているか否かの識別子を検出する検出手段と、
    検出手段が前記識別子を検出した場合には、光学ヘッドを第2記録領域に移動させ、第2再生手段により第2記録領域からコントロールデータを再生し、コントロールデータより、出力が禁止されるべきデータを含むか否かを判断する制御手段を備える請求項27に記載の光ディスクの再生装置。
  29. 前記検出手段は、光学ヘッドの1つの受光素子で受光した検出光からの検出信号又は複数の受光素子で受光した検出光からの検出信号の和信号に基づいて前記識別子の検出を行う請求項28に記載の光ディスクの再生装置。
  30. さらに、前記第2記録領域に記録されたデータから、第1記録領域に記憶されたデータに対する保護モードの設定の有無を検出する検出手段を有し、
    前記第1再生部は、前記検出手段により前記保護モードが設定されていることが検出された場合には、第2記録領域に記録されたデータを用いた参照作業を行い、第1記録領域の再生に関する制限が参照作業により解除された場合のみ、第1記録領域からのコンテンツデータの解読と復号化による再生を行う請求項27、28、29のいずれか1項に記載の光ディスクの再生装置。
  31. 第2記録領域における出力禁止データが、光ディスクごとに異なるディスクIDを含むことを特徴とする請求項27、28、29、30のいずれか1項記載の光ディスクの再生装置。
  32. 第2記録領域に含まれるディスクIDが暗号化されており、さらに、第2記録領域に含まれる暗号化されたディスクIDを用いて、第1記録領域のコンテンツデータを復号化する秘密鍵を作製する鍵作製手段を有する請求項27、28、29、30のいずれか1項記載の光ディスクの再生装置。
  33. 第2再生部は、前記の鍵作製手段により作製された秘密鍵を用いて参照作業、または、第1記録領域のコンテンツデータの解読と復号化を行うことを特徴とする請求項32記載の光ディスクの再生装置。
  34. 暗号化データが光ディスクの第2記録領域に記録されており、さらに、第2再生部により再生された暗号化データを復号する第3再生部と、第1記録領域から再生された信号の暗号デコーダと、第3再生部と暗号デコーダの双方に設けられる第1と第2の相互認証部とを備え、第1と第2の相互認証部が互いに認証し合った場合にのみ第1記録領域の暗号を解除する請求項27、28、29、30のいずれか1項に記載の光ディスクの再生装置。
  35. 第2再生部は、光ディスクの再生装置からの出力が禁止されるべき暗号化データを第2記録領域から再生し、さらに、前記暗号化データと、平文の第2記録領域からの再生データを接続線を通して外部の演算処理装置へ送る送信手段とを備えた請求項27、28、29、30のいずれか1項に記載の光ディスクの再生装置。
  36. 請求項1記載の光ディスクからコンテンツの再生を行う再生装置であって、
    光スポットにより光ディスクからデータを再生する光学ヘッドと、
    光学ヘッドを用いて第1記録領域からデータを再生する第1信号再生部と、
    光学ヘッドを用いて第2記録領域からデータを再生する第2信号再生部とからなり、
    前記第2信号再生部は、再生データに含まれる記録再生装置からの出力が禁止されるべきデータに基づいて情報信号を作製し、第1信号再生部は、第1記録領域から再生された信号に第2信号再生部により作製された前記情報信号を重畳して出力することを特徴とする光ディスクの再生装置。
  37. さらに、光ディスクの記録再生装置からの出力が禁止されるべきデータを用いて作成された重畳信号を再生する第3再生部と、第1記録領域から再生された信号の暗号デコーダと、第3再生部と暗号デコーダの双方に設けられる第1と第2の相互認証部とを備え、第1と第2の相互認証部が互いに認証し合った場合にのみ第1記録領域の暗号を解除する請求項36に記載の光ディスクの再生装置。
  38. 光ディスクの再生装置からの出力が禁止されるべき暗号化データを少なくとも第2記録領域から再生する手段と、
    前記暗号化データと、平文の第2記録領域からの再生データを接続線を通して外部の演算処理装置へ送る送信手段とを備えた請求項36に記載の光ディスクの再生装置。
  39. 請求項1記載の光ディスクからコンテンツの記録再生を行う記録再生装置であって、
    第2記録領域に記録された、前記記録再生装置からの出力が禁止されるべきディスク固有の情報を含むデータに基づいて情報信号を作製する作製手段と、
    前記作製した情報信号を、特定の信号に重畳した信号として第1記録領域に記録し、または、第2記録領域に付加する手段とを備えた光ディスクの記録再生装置。
  40. 前記の重畳信号は第2記録領域に記録されたディスクIDを用いて作製したウォーターマークである請求項39記載の光ディスクの記録再生装置。
  41. さらに、第2記録領域に記録されたコンテンツデータにウォーターマークを追加するウォーターマーク付加部を備え、前記ウォーターマーク付加部は、前記第2記録領域に記録されたデータを光学ヘッドによって再生し、再生されたデータに基いて作製された情報信号を、ウォーターマークとして前記コンテンツデータに追加し、前記ウォーターマーク入りデータを第1記録領域に記録することを特徴とする請求項40記載の光ディスクの記録再生装置。
  42. さらに、
    第1記録領域からの再生信号を時間軸信号から周波数軸信号に変換して第1変換信号を作成する周波数変換手段と、
    前記第1変換信号に、第2記録領域から再生された信号を加算または重畳した混合信号を作成する手段と、
    前記混合信号を周波数軸信号から時間軸信号に変換して第2変換信号を作成する逆周波数変換手段と を備えた請求項41記載の光ディスクの記録再生装置。
  43. 請求項1記載の光ディスクにコンテンツを記録する記録装置であって、
    第2記録領域に記録された、各光ディスクに固有の情報を含むデータに基づいてコンテンツを暗号化する暗号化手段と、
    暗号化したコンテンツデータを第1記録領域に記録する記録手段とを備えた光ディスクの記録装置。
  44. さらに、入力信号からディスクIDを用いて作製したウォーターマーク情報を再生するウォーターマーク復調手段を備え、ウォーターマーク再生手段により再生した再生結果が特定の値を示した場合には、前記記録手段は、前記ディスクIDに基づいて、前記入力信号を暗号化した信号を光ディスクに記録することを特徴とする請求項43に記載の光ディスク記録装置。
  45. 前記ウォーターマーク復調手段は、入力信号を時間軸空間から周波数空間に変換した信号を用いてウォーターマークを復調することを特徴とする請求項44記載の光ディスク記録装置。
  46. 請求項1記載の光ディスクからコンテンツの再生を行う再生装置であって、
    光スポットにより光ディスクからデータを再生する光学ヘッドと、
    光学ヘッドを用いて第1記録領域からコンテンツデータを再生する第1信号再生部と、
    光学ヘッドを用いて第2記録領域から副次データを再生する第2信号再生部とからなり、
    コンテンツデータが暗号化して記録され、かつ副次データにはディスク固有のディスクIDが含まれるとき、
    第1信号再生部は、第2信号再生部により再生されたディスクIDを用いてコンテンツデータの暗号を復号する暗号デコーダを備える光ディスク再生装置。
  47. 前記第2信号再生部はPE_RZ復調手段を有することを特徴とする請求項46記載の光ディスク再生装置。
  48. 前記第2信号再生部は、カットオフ周波数が1.2MHz以上の高域周波数成分抑圧手段を有え、第2記録領域から再生した信号を前記高域周波数成分抑圧手段により高域成分を抑圧した後、副次データを復調することを特徴とする請求項46記載の光ディスク再生装置。
  49. 請求項1記載の光ディスクを再生する再生装置であって、
    第1記録領域からコンテンツデータを再生する第1信号再生部と、
    第2記録領域から副次データを再生する第2信号再生部とを備え、
    前記第2信号再生部は、カットオフ周波数が1.2MHz以上の高域周波数成分抑圧手段を有し、第2記録領域から再生した信号を前記高域周波数成分抑圧手段により高域成分を抑圧した後、副次データを復調する光ディスク再生装置。
  50. 前記副再生手段はPE_RZ復調手段を有することを特徴とする請求項49記載の光ディスク再生装置。
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