JP4203946B2 - 廃ガラス材のリサイクル方法、及び該方法によって製造されたガラスカレット - Google Patents

廃ガラス材のリサイクル方法、及び該方法によって製造されたガラスカレット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃ガラス材のリサイクル方法、及び該方法によって製造されたガラスカレットに関し、特に、夾雑物含有量が多いエッジ部分を有する複層ガラス等の廃ガラス材のリサイクル方法、及び該方法によって製造されたガラスカレット関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、単体の板ガラスを微粉砕、焼成して泡ガラスや燒結ガラス等のガラス建材にリサイクルすることや、単体の板ガラスを微粉砕してガラス素板の原料となる素板カレットを製造し、該素板カレットを使用して素板ガラスにリサイクルすることが行われている。
【0003】
上記泡ガラスを製造する方法として、微粉砕された板ガラスであるソーダ石灰ガラス等のガラス粉末に1.5〜9.5重量%のドロマイト(MgCO3・CaCO3)粉末から成る発泡剤を配合した後、溶融による焼成を含む発泡、冷却を経て製造する方法が提案されている(特公昭61−002618号公報)。この方法により製造された泡ガラス「セローム(豊田紡織株式会社製、商品名)」は、LPGタンクの保冷材として使用されている。
【0004】
また、上記発泡剤を金属アルミニウム(Al)及び/又は軽質炭酸カルシウム(CaCO3)とする方法が提案されている(特開2001−302281号公報)。
【0005】
また、上記燒結ガラスを製造する方法として、微粉砕された板ガラスであるガラス粉末に0.05〜1.5重量%の三酸化アンチモン(Sb2O3)粉末から成る焼成収縮防止剤を配合した後、乾式成形、焼成を経て燒結ガラスを製造する方法が提案されている(特公平6−88807号公報)。
【0006】
また、近年、機能ガラスとしての複層ガラスの需要が伸びており、これら複層ガラスについても普通の板ガラスと同様、リサイクルすることを検討する必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記複層ガラスは、エッジ部においてアルミスペーサーやシール材などの夾雑物を含有するが、この夾雑物は泡ガラス等の品質へ悪影響を及ぼすものではないので、上記複層ガラスのエッジ部はそのまま泡ガラス等にリサイクルすることができる。
【0008】
しかしながら、上記夾雑物を含有する複層ガラスを微粉砕して素板カレットを製造すると、該素板カレットに含まれる複層ガラスの夾雑物が素板カレットから生成された素板ガラスに粒状欠点や着色を引き起こすので、上記複層ガラスを素板カレットとしてリサイクルすることができない。
【0009】
本発明の目的は、夾雑物を含有する廃ガラス材を終局的に素板カレットとしてリサイクルすることができる廃ガラス材のリサイクル方法、及び該方法によって製造されたガラスカレットを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1記載の廃ガラス材のリサイクル方法は、廃ガラス材からガラスカレットを製造する廃ガラス材のリサイクル方法において、前記廃ガラス材は夾雑物を含有し、前記廃ガラス材をガラス単体部分と夾雑物含有部分とに分離する分離工程と、前記夾雑物含有部分をその最大粒度が1mm以上となるように破砕する破砕工程と、該破砕された夾雑物含有部分を分級する分級工程と、該分級された夾雑物含有部分をその粒度範囲が1〜350μmとなり、且つ、その夾雑物含有濃度が5質量%以下となるように微粉砕して粉末体を製造する粉末体製造工程と、前記粉末体を焼成する焼成工程と、前記焼成された粉末体からガラス建材を製造するガラス建材製造工程と、該製造されたガラス建材を粉砕して夾雑物含有濃度が50質量ppm以下である前記ガラスカレットを製造するカレット製造工程とを有することを特徴とする。
【0011】
請求項1記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、夾雑物を含有する廃ガラス材を終局的に効率よく素板カレットとしてリサイクルすることができる。
【0012】
請求項2記載の廃ガラス材のリサイクル方法は、請求項1記載の廃ガラス材のリサイクル方法において、前記ガラス建材製造工程は、前記焼成工程を兼ねることを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、ガラス建材製造工程が焼成工程を兼ねるので、容易に全工程を短縮することができる。
【0014】
請求項3記載の廃ガラス材のリサイクル方法は、請求項1又は2記載の廃ガラス材のリサイクル方法において、前記ガラス建材は、発泡ガラスであることを特徴とする。
【0015】
請求項3記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、ガラス建材が発泡ガラスであるので、夾雑物を含有する廃ガラス材をリサイクルガラス建材(発泡ガラス)として少なくとも1回リサイクルすることができる。
【0016】
請求項4記載の廃ガラス材のリサイクル方法は、請求項3記載の廃ガラス材のリサイクル方法において、前記焼成工程では、発泡剤が添加された粉末体を焼成することを特徴とする。
【0017】
請求項4記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、焼成工程で発泡剤が添加された粉末体を焼成するので、焼成時の発泡性を向上させることができる。
【0018】
請求項5記載の廃ガラス材のリサイクル方法は、請求項1又は2記載の廃ガラス材のリサイクル方法において、前記ガラス建材は、燒結ガラスであることを特徴とする。
【0019】
請求項5記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、ガラス建材が燒結ガラスであるので、夾雑物を含有する廃ガラス材をリサイクルガラス建材(燒結ガラス)として少なくとも1回リサイクルすることができる。
【0020】
請求項6記載の廃ガラス材のリサイクル方法は、請求項5記載の廃ガラス材のリサイクル方法において、前記焼成工程では、混和剤が添加された粉末体を焼成することを特徴とする。
【0021】
請求項6載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、焼成工程で混和剤が添加された粉末体を焼成するので、焼成時の寸法収縮によるクラック発生等がない燒結ガラスをつくることができる。
【0022】
請求項7記載の廃ガラス材のリサイクル方法は、請求項1又は2記載の廃ガラス材のリサイクル方法において、前記ガラス建材は、軽量ガラスであることを特徴とする。
【0023】
請求項7記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、ガラス建材が軽量ガラスであるので、夾雑物を含有する廃ガラス材をリサイクルガラス建材(軽量ガラス)として少なくとも1回リサイクルすることができる。
【0024】
請求項8記載の廃ガラス材のリサイクル方法は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法において、前記粉砕されるガラス建材は、前記ガラス建材の製造の際又は製造後における不良品を含むことを特徴とする。
【0025】
請求項8記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、粉砕されるガラス建材がガラス建材の製造の際又は製造後における不良品を含むので、焼成された粉末体を終局的に素板カレットとして効率的にリサイクルすることができる。
【0026】
請求項記載の廃ガラス材のリサイクル方法は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法において、前記破砕工程では、ハンマークラッシャーによって前記夾雑物含有部分を破砕することを特徴とする。
【0027】
請求項記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、破砕工程でハンマークラッシャーによって夾雑物含有部分を破砕するので、夾雑物の種類を限定する必要をなくすことができる。
【0028】
請求項10記載の廃ガラス材のリサイクル方法は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法において、前記破砕工程では、ロールクラッシャー又はジョークラッシャーによって前記夾雑物含有部分を破砕することを特徴とする。
【0029】
請求項10記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、破砕工程でロールクラッシャー又はジョークラッシャーによって夾雑物含有部分を破砕するので、夾雑物含有部分を圧縮粉砕することができ、ガラスと展延性のある夾雑物との破壊性状の差を利用して効率良くガラスを回収、又はその後の粉末体製造工程や混合工程で適当な大きさのガラスを得ることができる。
【0030】
請求項11記載の廃ガラス材のリサイクル方法は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法において、前記粉末体は、その粒度範囲が5〜40μmであることを特徴とする。
【0031】
請求項11記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、粉末体の粒度範囲が5〜40μmであるので、より均一な粒度分布とすることができる。
【0032】
請求項12記載の廃ガラス材のリサイクル方法は、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法において、前記粉末体製造工程では、ボールミル又は振動ミルによって前記分級された夾雑物含有部分を微粉砕することを特徴とする。
【0033】
請求項12記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、粉末体製造工程でボールミル又は振動ミルによって分級された夾雑物含有部分を微粉砕するので、容易に微粉砕することができる。
【0034】
請求項13記載の廃ガラス材のリサイクル方法は、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法において、前記ガラス単体部分から夾雑物含有濃度が50質量ppm以下である純ガラスカレットを製造する純カレット製造工程を有することを特徴とする。
【0035】
請求項13記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、ガラス単体部分から夾雑物含有濃度が50質量ppm以下である純ガラスカレットを製造するので、夾雑物を含有する廃ガラス材をさらに効率よくリサイクルすることができる。
【0036】
請求項14記載の廃ガラス材のリサイクル方法は、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法において、前記カレット製造工程は、前記粉砕されたガラス建材に純ガラスカレットを混合する純カレット混合工程を有することを特徴とする。
【0037】
請求項14記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、粉砕されたガラス建材に純ガラスカレットを混合して夾雑物含有濃度が50質量ppm以下であるガラスカレットを製造するので、夾雑物を含有する廃ガラス材を終局的に素板カレットとして確実にリサイクルすることができる。
【0038】
上述の目的を達成するために、請求項15記載のガラスカレットは、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法によって製造されることを特徴とする。
【0039】
請求項15記載のガラスカレットによれば、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法によって製造されるので、当該ガラスカレットを素板ガラスの原料として使用することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、廃ガラス材からガラスカレットを製造する廃ガラス材のリサイクル方法において、前記廃ガラス材は夾雑物を含有し、前記廃ガラス材をガラス単体部分と夾雑物含有部分とに分離する分離工程と、前記夾雑物含有部分をその最大粒度が1mm以上となるように破砕する破砕工程と、該破砕された夾雑物含有部分を分級する分級工程と、該分級された夾雑物含有部分をその粒度範囲が1〜350μmとなり、且つ、その夾雑物含有濃度が5質量%以下となるように微粉砕して粉末体を製造する粉末体製造工程と、前記粉末体を焼成する焼成工程と、前記焼成された粉末体からガラス建材を製造するガラス建材製造工程と、該製造されたガラス建材を粉砕して夾雑物含有濃度が50質量ppm以下である前記ガラスカレットを製造するカレット製造工程とを有すると、夾雑物を含有する廃ガラス材を終局的に素板カレットとしてリサイクルすることができるのを見出した。
【0041】
本発明は、上記研究結果に基づいてなされたものである。
【0042】
以下、本発明の実施の形態に係る廃ガラス材のリサイクル方法を図面を参照しながら説明する。
【0043】
図1は、本発明の実施の形態に係る廃ガラス材のリサイクル方法において実行される廃ガラス材リサイクル工程を示す工程図である。
【0044】
図1において、まず、プロセスP1では、回収された廃ガラス材を簡単に分別するために、回収された廃ガラス材が単体ガラスであるか否かを判別し、回収された廃ガラス材が単体ガラス、例えばフロート組成ガラスや型板組成ガラス単体であるときはプロセスP12に進み、回収された廃ガラス材が夾雑物含有廃ガラス材、例えば複層ガラスであるときはプロセスP2に進む。
【0045】
次いで、プロセスP2では、回収された複層ガラスを、周辺から、例えば幅50mmのラインでガラスカッター等により切断し、該複層ガラスをガラス単体部分と、夾雑物含有部分としての周辺から幅50mmの、複層ガラスのエッジ部分(廃ガラス材,夾雑物を含有する部分)とに分離する(分離工程)。該分離されたエッジ部分を得て、プロセスP3に進む。このとき周辺から、例えば幅50mmのラインで切断するので、ラインの場所を気にすることなく容易に切断することができる。
【0046】
なお、このエッジ部分には、例えば、フロート組成ガラスから成るガラス単体部分80.8質量%、並びにアルミニウム製スペーサー部分から主に成る金属アルミニウム部分4.2質量%、樹脂等の有機物から成るシール材部分13.3質量%、及びゼオライトやシリカゲルから成る乾燥剤部分1.7質量%から成る夾雑物部分19.2質量%が含まれている。
【0047】
続くプロセスP3では、ハンマークラッシャーによってエッジ部分を粗く粉砕(破砕)する(破砕工程)。この破砕されたエッジ部分は、その最大粒度が1mm以上である。これにより、後述する分級により廃ガラス材をより容易に選別することができる。
【0048】
上記ハンマークラッシャーは、高速回転軸の周囲に多数の鋼鉄製ハンマーと、移動したハンマーに当接する反発板とを備え、ハンマーによる衝撃によって被粉砕体としてのエッジ部分を破砕するものである。
【0049】
このハンマークラッシャーによれば、衝撃によってエッジ部分を破砕するので、エッジ部分のうち、脆性のあるガラス単体部分を選択的に破砕することができると共に、展延性のあるアルミニウム等の金属部分やシール材等の樹脂部分の破砕を抑制することができ、もって、展延性のある部分が破砕されたとしてもその粒度を高くすることができる。また、ハンマークラッシャーによれば、高能率で破砕することができるので、被粉砕体の材料に関する選択範囲を広くすることができ、即ち夾雑物の種類を限定する必要をなくすことができる。
【0050】
なお、この粒度の高い展延性のある部分をプロセスP4に進む前に簡単に取り除いておいてもよい。
【0051】
そして、プロセスP4では、破砕されたエッジ部分を網目が、例えば1650μmの篩にかけることにより破砕されたエッジ部分を分級する(分級工程)。この分級によれば、破砕されたエッジ部分のうち、例えば80.6質量%に相当する粒度の低いエッジ部分粉末体を篩下の部分として、また粒度の高いものを篩上の部分として分級することができ、結果として粒度の低いエッジ部分粉末体を容易に選別することができる。このときのエッジ部分粉末体は、その夾雑物の含有濃度が1%程度であるが、5質量%以下であればよい。これにより、プロセスP2で分離されたエッジ部分を終局的に効率よく純ガラスカレットとしてリサイクルすることができる。
【0052】
次いで、プロセスP5では、例えばボールミルによって、プロセスP4で選別されたエッジ部分粉末体を微粉砕して微粉砕物(粉末体)を製造する(粉末体製造工程)。この製造された微粉砕物は、その夾雑物含有濃度が、5質量%以下である。これにより、複層ガラスのエッジ部分を終局的に効率よく素板カレットとしてリサイクルすることができる。
【0053】
製造された微粉砕物は、その粒度範囲が1〜350μm、好ましくは5〜40μmである。これは、微粉砕物の粒度が1μmよりも低いと、微粉砕物の発泡性が優れているが微粉砕物の取り扱い等が効率的ではなく、粒度が350μmよりも高いと、微粉砕物の発泡性が低下するからである。これにより、微粉砕物を均一な粒度分布とすることができる。また、上記微粉砕物は、その平均粒度が18μm程度である。
【0054】
ボールミルとしては、例えば、ミル内容量115リットル、アルミナ玉石40mmφ、回転数50Hzのものを使用することができる。
【0055】
プロセスP6では、プロセスP5で製造された微粉砕物を原料粉として、当該原料粉に、後述する焼成方法(焼成工程)を含んだリサイクルガラス建材製造方法を実行することによって、リサイクルガラス建材を製造する(ガラス建材製造工程)。この製造されたリサイクルガラス建材は、泡ガラス、燒結ガラス、軽量ガラス等である。これにより、プロセスP2で分離されたエッジ部分をリサイクルガラス建材として少なくとも1回リサイクルすることができる。プロセスP6において、リサイクルガラス建材製造方法が焼成方法を含むので、容易に全工程を短縮することができる。
【0056】
そして、上記リサイクルガラス建材が製品不良であるか否かを判別し(プロセスP7)、製品不良でないもの(良品)はリサイクルガラス建材として少なくとも1回リサイクルされ、その後製品不良でないリサイクルガラス建材が用済みになったか否かを判別し(プロセスP8)、該リサイクルガラス建材が用済みになったら(プロセスP8でYES)、当該用済みリサイクルガラス建材を回収する(プロセスP9)。
【0057】
その後、プロセスP9で回収された用済みリサイクルガラス建材に、プロセスP3の破砕工程等と同様の処理(粉砕)を施すことによりガラス建材粉砕物(粉砕されたガラス建材)を製造する(プロセスP10)(カレット製造工程)。このガラス建材粉砕物は、その夾雑物含有濃度が、例えば22.5〜75質量ppmである。
【0058】
続いて、ガラス建材粉砕物に対して、純素板カレットを、例えば同量混合して、素板カレット(ガラスカレット)を製造する(純カレット混合工程,カレット製造工程)。即ち、夾雑物含有濃度22.5〜75質量ppmのガラス建材粉砕物に対して、夾雑物含有濃度7.5〜25質量ppmの純素板カレットを同量混合する。これにより、容易にガラス建材粉砕物の夾雑物含有濃度を15〜50質量ppmにまで低下させることができる。従って、この製造された素板カレットは、その夾雑物含有濃度が15〜50質量ppmである。これにより、後述するガラス工場における素板カレット受け入れ品質基準を満足するので、確実に複層ガラスのエッジ部分を終局的に素板カレットとすることができる。その後、本処理を終了する。なお、プロセスP10において、用済みリサイクルガラス建材の夾雑物含有濃度が15〜50質量ppmであるときは、プロセスP11を経ることなく本処理を終了してもよい。
【0059】
また、プロセスP1における、単体ガラスから成る廃ガラス材、及びプロセスP2における分離されたガラス単体部分からは、プロセスP12において、粉砕等によって純素板カレットが製造され(純カレット製造工程)、本処理を終了する。
【0060】
なお、この製造された純素板カレットは、その夾雑物含有濃度が50質量ppm以下である。これにより、複層ガラスのガラス単体部分が効率よくリサイクルすることができると共に、複層ガラスのエッジ部分をさらに効率よくリサイクルすることができる。
【0061】
プロセスP7における判別の結果、リサイクルガラス建材が製品不良であるときは、プロセスP9に進む。即ち、プロセスP9で回収された用済みリサイクルガラス建材(粉砕されるガラス建材)は、リサイクルガラス建材の製造の際又は製造後における不良品を含む。これにより、プロセスP6で焼成された微粉砕物を終局的に素板カレットとして効率的にリサイクルすることができる。
【0062】
プロセスP4において選別された篩上における、破砕された廃ガラス材のうち粒度の高いものは、廃棄される。これにより、分級された廃ガラス材を容易に選別することができ、プロセスP3で破砕されたエッジ部分を終局的に素板カレットとして効率的にリサイクルすることができる。
【0063】
図1の工程図によれば、回収された廃ガラス材としての複層ガラスから分離され、その後粗く粉砕された複層ガラスのエッジ部分を篩にかけて(プロセスP4)、篩下のエッジ部分粉末体を微粉砕して微粉砕物を製造し(プロセスP5)、当該微粉砕物に焼成方法を含むリサイクルガラス建材製造方法を実行することによって、リサイクルガラス建材を製造し(プロセスP6)、リサイクルガラス建材として少なくとも1回リサイクルされた後に回収された用済みリサイクルガラス建材に、プロセスP3の破砕工程等と同様の処理を施して、例えば夾雑物含有濃度22.5〜75質量ppmのガラス建材粉砕物を製造する(プロセスP10)ので、複層ガラスのエッジ部分を、終局的に夾雑物含有濃度15〜50質量ppmの素板カレットとしてリサイクルすることができる。
【0064】
また、図1の工程図によれば、展延性のある部分の粒度が高くなるようにエッジ部分を破砕し(プロセスP3)、破砕されたエッジ部分を篩にかける(プロセスP4)ので、コストがかかることなく容易に分級することができる。
【0065】
上記実施の形態において、プロセスP12で製造された純素板カレットの夾雑物含有濃度が25質量ppm以下であるときは、プロセスP11に進んでもよい。
【0066】
また、上記実施の形態においてプロセスP11では、夾雑物含有濃度22.5〜75質量ppmのガラス建材粉砕物に対して夾雑物含有濃度7.5〜25質量ppmの純素板カレットを同量混合させて素板カレットを製造するとしたが、ガラス建材粉砕物の夾雑物含有濃度や純素板カレットの夾雑物含有濃度に応じて適宜純素板カレットの混合量を変更して素板カレットを製造する。これは、製造されたガラス建材粉砕物又は製造された素板カレットの夾雑物含有濃度は、ガラス工場における素板カレット受け入れ品質基準、例えば、「アルミニウム、非鉄金属、及びニッケル化合物−無きこと、鉄くず−無きこと、プラスティック、ゴム、紙、及び木片等−10〜30質量ppm、並びに石、セラミックス、及びセメント類−5〜20質量ppm、即ち夾雑物含有濃度15〜50質量ppm」に基づいて決定されるものであるからである。
【0067】
また、上記プロセスP3,P10では、ハンマークラッシャーによって被粉砕体を破砕したが、ハンマークラッシャーに代えて、2つの鋼鉄製ロールの隙間に被粉砕体を通過させることにより圧縮粉砕するロールクラッシャーや、動顎の下部に支点を有し被粉砕体を圧縮粉砕するドッジ型のジョークラッシャー等によって破砕してもよい。ロールクラッシャー又はジョークラッシャーによれば、圧縮粉砕するので、ガラスと展延性のある夾雑物との破壊性状の差を利用して効率良くガラスを回収、又はその後の粉末体製造工程や混合工程で適当な大きさのガラスを得ることができる。
【0068】
上記プロセスP5におけるエッジ部分粉末体、及び上記プロセスP10における破砕されたリサイクルガラス建材を、ボールミルによって微粉砕したが、ボールミルに代えて、振動ミル等によって微粉砕してもよい。ボールミル又は振動ミル等によれば、エッジ部分粉末体等を容易に微粉砕することができる。
【0069】
上記プロセス6における焼成方法においては、原料粉の組成や軟化点等によって適宜その方法が決定されるが、通常の場合、昇温速度5〜20℃/分で、例えば最高温度900〜1050℃にまで原料粉を昇温させ、この温度で30〜60分保持し、その後降温速度0.3〜10℃/分で冷却する。これにより、焼成時において原料粉が含有する夾雑物としての金属アルミニウムや有機物を酸化させて無害化することができ、該夾雑物の含有量を22〜50分の1以下に低減、即ちリサイクルガラス建材の夾雑物含有濃度を22.5〜75質量ppmにまで低下させることができる。
【0070】
上記実施の形態において、プロセスP1における廃ガラス材、及びプロセスP9における用済みリサイクルガラス建材は、建築物解体時のアルミサッシや化粧アルミニウム製建材、アルミニウム製シール材、アルミニウム缶、アルミニウム箔等に含まれている金属アルミニウム、合わせガラスのシール材、建築解体時の窓シール材、その他紙や木材等の有機物を含んでいてもよい。
【0071】
また、上記実施の形態では複層ガラスから成る夾雑物を含有するガラス材が廃ガラス材として回収されたが、夾雑物を含有するガラス材としては、いかなる廃ガラス材であってもよく、建築材、又は本リサイクル方法によって製造されたガラス材又は該製造時若しくは該製造後における不良品等であってもよい。
【0072】
また、上記実施の形態における廃ガラス材や用済みリサイクルガラス建材は、金属アルミニウムや、特にポリイソブチレンやポリサルファイト等の樹脂やフタル酸エステル系の可塑剤、炭酸カルシウムやカーボンブラック等の混和剤等の、ガラス溶解時に粒状欠点や着色等の欠点を生じる夾雑物を含有していても、本発明によってリサイクル可能となる。
【0073】
なお、金属アルミニウムは、溶融ガラス(酸化物ガラス)中の主成分であるSiO2を還元する強い還元剤として作用するので、黒色の粒状欠点の原因となるシリコン(Si)をガラス中に析出させる。また、有機物は、溶融ガラス中において燃焼により局部的に溶融ガラス中の酸素(O)を消費する還元剤として作用するので、溶融ガラス中の遷移金属や硫黄の価数が低下して着色の原因となる。その他には、鉄、銅、クロム等は、青や緑にガラスを着色させる原因となり、ニッケルやクロムを含むステンレス鋼等は、硫化ニッケルやクロマイト等のガラス難溶性の粒状欠点を生じる原因となり、銀や鉛等は、ガラス溶解炉の炉底に堆積し炉材を侵食する原因となることが知られている。従って、これらの金属、金属化合物、有機物を無害化する必要がある。
【0074】
以下、図1におけるプロセスP6で実行される微粉砕物からの焼成方法を含んだリサイクルガラス建材製造方法、及びプロセスP11で製造された素板カレットからの単体ガラス素板(ガラス素板)製造方法を説明する。
【0075】
図1におけるプロセスP6で泡ガラス建材を製造するには、微粉砕物に、焼成時において発泡性を向上させるための発泡材として、例えばドロマイト(MgCO3・CaCO3)4質量%を添加し、発泡材が添加された微粉砕物を再度混合粉砕することにより均一な粒度分布の原料粉とし、この原料粉をアルミナ製小型るつぼに投入し、焼成温度700〜800℃の電気炉で成型焼成する(発泡ガラス製造方法)。このような成型焼成により製造された泡ガラスによれば、複層ガラスのエッジ部分をリサイクルガラス建材として少なくとも1回リサイクルすることができ、このリサイクルガラス建材を上述のプロセスP10〜P11の工程によりリサイクルすれば、複層ガラスのエッジ部分を2段階にリサイクルすることができる。
【0076】
なお、上記泡ガラス建材製造方法は、廃ガラス材に含まれている金属アルミニウムを発泡剤とする方法であることが好ましい。これにより、金属アルミニウムの含有量を低減させることができ、複層ガラスエッジ部分が2段階にリサイクルされる際に廃棄される篩上の破砕されたリサイクルガラス建材を少なくすることができる。
【0077】
また、図1におけるプロセスP6で燒結ガラス建材を製造するには、微粉砕物に混和剤として、例えばアルミナ(Al2O3)5質量%及び三酸化アンチモン(Sb2O3)0.4質量%を添加し、混和剤が添加された微粉砕物を再度混合粉砕することにより均一な粒度分布の原料粉とし、この原料粉をアルミナ製小型るつぼに投入し、焼成温度1000℃の電気炉で成型焼成する(燒結ガラス製造方法)。このような成型焼成により製造された燒結ガラスによれば、複層ガラスのエッジ部分をリサイクルガラス建材として少なくとも1回リサイクルすることができ、このリサイクルガラス建材を上述のプロセスP10〜P11の工程によりリサイクルすれば、複層ガラスのエッジ部分を2段階にリサイクルすることができる。また、原材料となる微粉砕物を、Eガラスと称せられるガラス長繊維や結晶化ガラス等の高い軟化点を有するものとすることができる。
【0078】
上記燒結ガラス建材製造方法によれば、廃ガラス粉末から焼成時の寸法収縮によるクラック発生等がない燒結ガラスを製造することができると共に、大寸法平板型の焼結ガラス建材であってもその生産効率を大幅に向上させることができる。
【0079】
また、図1におけるプロセスP6で軽量ガラス建材を製造するには、微粉砕物に発泡剤として、例えばドロマイトやセメント水和物を添加し、発泡剤が添加された微粉砕物を再度混合粉砕することにより均一な粒度分布の原料粉とし、この原料粉を、棚板上にセットされた型枠中に充填し、焼成温度700〜1050℃の電気炉で成型焼成する(軽量ガラス製造方法)。このような成型焼成により製造された軽量ガラス建材によれば、複層ガラスのエッジ部分をリサイクルガラス建材として少なくとも1回リサイクルすることができ、このリサイクルガラス建材を上述のプロセスP10〜P11の工程によりリサイクルすれば、複層ガラスのエッジ部分を2段階にリサイクルすることができる。
【0080】
図1におけるプロセスP11で製造された素板カレットから単体ガラス素板を製造するには、製造された素板カレットを原料粉とし、この原料粉をアルミナ製小型るつぼに投入し、焼成温度1400℃の電気炉で2時間溶融後、焼結する(単体ガラス素板製造方法)。このような焼成により得られる単体ガラス素板によれば、きわめて薄い青色であると共に透明である単体ガラス素板としてリサイクルすることができる。また、素板カレットが、リサイクルされたガラス建材粉砕物の夾雑物含有濃度が純カレットへの混合により低下させられたものであるので、複層ガラスのエッジ部分からリサイクルされたリサイクルガラス建材であっても再度リサイクルすることができる。なお、プロセスP11で製造された素板カレットから単体ガラス素板を製造するとしたが、製造されるのは単体ガラス素板に限られることはなく、いかなるガラス材であってもよい。
【0081】
上記実施の形態において、プロセスP5で製造された微粉砕物やP11で得られたガラス建材粉砕物に、水、場合によっては苛性ソーダ水溶液又は水ガラス水溶液を加えアルカリ性溶液にしてもよい。これにより、微粉砕物やガラス建材粉砕物が含有する金属アルミニウムに、金属アルミニウムをアルミン酸アルカリへと化学反応させる無害化処理を施すことができる。
【0082】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
【0083】
本発明者は、上記リサイクル方法によって複層ガラスのエッジ部分をリサイクルするために、表1の原材料から微粉砕物の試験片を作製した(表1の比較例1,2,実施例1〜3,参照例1)。
【0084】
そして、作製した試験片の夾雑物含有濃度とリサイクル適性について研究した。具体的には、作製した試験片をアルミナ製小型るつぼに投入し、焼成温度1400℃の電気炉で2時間溶融させ、溶融した試験片のガラスの夾雑物含有濃度を目視による色の度合い及び透明度の観察により測定すると共に、溶融後に燒結させた試験片の夾雑物含有濃度〔質量%〕を測定し、測定された色の度合い及び透明度、並びに夾雑物含有濃度からリサイクル適性を評価した。なお、リサイクル適性の評価は、リサイクルに十分適し且つ単板ガラス素板の原材料とすることができる参照例1の試験片との比較により行い、試験片の素板カレットが単板ガラス素板の原材料としてのリサイクルに適している場合に○とし、単板ガラス素板の原材料としてのリサイクルに適していない場合を×とした。
【0085】
測定結果を表1に示す。
【0086】
【表1】
【0087】
なお、参照例1の試験片は、上記図1におけるプロセスP12において製造されたフロート組成ガラスから成る純素板カレットを使用し、実施例1の試験片は、上記図1におけるプロセスP6において製造されたフロート組成ガラスから成る泡ガラス建材からのガラス建材粉砕物と、参照例1の試験片と同じ純素板カレットとを混合させて作製し、実施例2の試験片は、上記図1におけるプロセスP6において製造されたフロート組成ガラスから成る燒結ガラス建材からのガラス建材粉砕物と、参照例1の試験片と同じ純素板カレットとを混合させて作製し、実施例3の試験片は、上記図1におけるプロセスP6において製造されたフロート組成ガラスから成る軽量ガラス建材からのガラス建材粉砕物と、参照例1の試験片と同じ純素板カレットとを混合させて作製し、比較例1の試験片は、上記図1におけるプロセスP5において微粉砕したガラス単体部分がフロート組成ガラスから成る微粉砕物を使用して作製した。
【0088】
表1から、複層ガラスのエッジ部分を原材料とするガラス建材粉砕物に対して単板ガラス素板の原材料としての純素板カレットを混合することにより微粉砕物(ガラスカレット)を製造すると(実施例1〜3)、複層ガラスのエッジ部分を原材料とする微粉砕物の夾雑物含有濃度を低下させることができ、純素板カレット同様に取り扱うことができるのが分かった。
【0089】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、夾雑 を含有する廃ガラス材を終局的に効率よく素板カレットとしてリサイクルすることができる。
【0090】
請求項2記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、ガラス建材製造工程が焼成工程を兼ねるので、容易に全工程を短縮することができる。
【0091】
請求項3記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、ガラス建材が発泡ガラスであるので、夾雑物を含有する廃ガラス材をリサイクルガラス建材(発泡ガラス)として少なくとも1回リサイクルすることができる。
【0092】
請求項4記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、焼成工程で発泡剤が添加された粉末体を焼成するので、焼成時の発泡性を向上させることができる。
【0093】
請求項5記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、ガラス建材が燒結ガラスであるので、夾雑物を含有する廃ガラス材をリサイクルガラス建材(燒結ガラス)として少なくとも1回リサイクルすることができる。
【0094】
請求項6載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、焼成工程で混和剤が添加された粉末体を焼成するので、焼成時の寸法収縮によるクラック発生等がない燒結ガラスをつくることができる。
【0095】
請求項7記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、ガラス建材が軽量ガラスであるので、夾雑物を含有する廃ガラス材をリサイクルガラス建材(軽量ガラス)として少なくとも1回リサイクルすることができる。
【0096】
請求項8記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、粉砕されるガラス建材がガラス建材の製造の際又は製造後における不良品を含むので、焼成された粉末体を終局的に素板カレットとして効率的にリサイクルすることができる。
【0097】
請求項記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、破砕工程でハンマークラッシャーによって夾雑物含有部分を破砕するので、夾雑物の種類を限定する必要をなくすことができる。
【0098】
請求項10記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、破砕工程でロールクラッシャー又はジョークラッシャーによって夾雑物含有部分を破砕するので、夾雑物含有部分を圧縮粉砕することができ、ガラスと展延性のある夾雑物との破壊性状の差を利用して効率良くガラスを回収、又はその後の粉末体製造工程や混合工程で適当な大きさのガラスを得ることができる。
【0099】
請求項11記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、粉末体の粒度範囲が5〜40μmであるので、より均一な粒度分布とすることができる。
【0100】
請求項12記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、粉末体製造工程でボールミル又は振動ミルによって分級された夾雑物含有部分を微粉砕するので、容易に微粉砕することができる。
【0101】
請求項13記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、ガラス単体部分から夾雑物含有濃度が50質量ppm以下である純ガラスカレットを製造するので、夾雑物を含有する廃ガラス材をさらに効率よくリサイクルすることができる。
【0102】
請求項14記載の廃ガラス材のリサイクル方法によれば、粉砕されたガラス建材に純ガラスカレットを混合して夾雑物含有濃度が50質量ppm以下であるガラスカレットを製造するので、夾雑物を含有する廃ガラス材を終局的に素板カレットとして確実にリサイクルすることができる。
【0103】
以上詳細に説明したように、請求項15記載のガラスカレットによれば、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法によって製造されるので、当該ガラスカレットを素板ガラスの原料として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る廃ガラス材のリサイクル方法において実行される廃ガラス材リサイクル工程を示す工程図である。

Claims (15)

  1. 廃ガラス材からガラスカレットを製造する廃ガラス材のリサイクル方法において、前記廃ガラス材は夾雑物を含有し、前記廃ガラス材をガラス単体部分と夾雑物含有部分とに分離する分離工程と、前記夾雑物含有部分をその最大粒度が1mm以上となるように破砕する破砕工程と、該破砕された夾雑物含有部分を分級する分級工程と、該分級された夾雑物含有部分をその粒度範囲が1〜350μmとなり、且つ、その夾雑物含有濃度が5質量%以下となるように微粉砕して粉末体を製造する粉末体製造工程と、前記粉末体を焼成する焼成工程と、前記焼成された粉末体からガラス建材を製造するガラス建材製造工程と、該製造されたガラス建材を粉砕して夾雑物含有濃度が50質量ppm以下である前記ガラスカレットを製造するカレット製造工程とを有することを特徴とする廃ガラス材のリサイクル方法。
  2. 前記ガラス建材製造工程は、前記焼成工程を兼ねることを特徴とする請求項1記載の廃ガラス材のリサイクル方法。
  3. 前記ガラス建材は、発泡ガラスであることを特徴とする請求項1又は2記載の廃ガラス材のリサイクル方法。
  4. 前記焼成工程では、発泡剤が添加された粉末体を焼成することを特徴とする請求項3記載の廃ガラス材のリサイクル方法。
  5. 前記ガラス建材は、燒結ガラスであることを特徴とする請求項1又は2記載の廃ガラス材のリサイクル方法。
  6. 前記焼成工程では、混和剤が添加された粉末体を焼成することを特徴とする請求項5記載の廃ガラス材のリサイクル方法。
  7. 前記ガラス建材は、軽量ガラスであることを特徴とする請求項1又は2記載の廃ガラス材のリサイクル方法。
  8. 前記粉砕されるガラス建材は、前記ガラス建材の製造の際又は製造後における不良品を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法。
  9. 前記破砕工程では、ハンマークラッシャーによって前記夾雑物含有部分を破砕することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法。
  10. 前記破砕工程では、ロールクラッシャー又はジョークラッシャーによって前記夾雑物含有部分を破砕することを特徴とする請求項1乃8のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法。
  11. 前記粉末体は、その粒度範囲が5〜40μmであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法。
  12. 前記粉末体製造工程では、ボールミル又は振動ミルによって前記分級された夾雑物含有部分を微粉砕することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法。
  13. 前記ガラス単体部分から夾雑物含有濃度が50質量ppm以下である純ガラスカレットを製造する純カレット製造工程を有することを特徴とする請求項 1 乃至12のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法。
  14. 前記カレット製造工程は、前記粉砕されたガラス建材に純ガラスカレットを混合する純カレット混合工程を有することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の廃ガラス材のリサイクル方法によって製造されることを特徴とするガラスカレット。
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