JP4200251B2 - Epoxy resin composition, film, prepreg, laminate - Google Patents
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- Reinforced Plastic Materials (AREA)
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板用エポキシ樹脂組成物、ビルドアップ多層用フィルム、プリプレグ、及び高密度実装用積層板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
臭素を主としたハロゲン化合物は、プリント配線板等の難燃性を向上させる目的で広く利用されている。ところがこのような化合物は、燃焼するとポリ臭素化されたジベンゾダイオキシンやフランなどといった人体に悪影響を及ぼす物質を発生させるおそれがあり、難燃剤として使用するのは好ましくない。その上、このような化合物は臭素を脱離させて燃焼を防止しているため、耐熱性については問題が残っているものである。
【0003】
そこで、これまでハロゲン化合物に代わる難燃剤の開発が進められてきた。そのうちの代表的なものとしては、リン化合物、有機系ケイ素含有難燃剤、有機系窒素含有難燃剤、金属水和物等がある。
【0004】
しかしながら、これらの難燃剤はプリント配線板等にハロゲン化合物を含有させることなく難燃性を付与するという点では問題ないが、以下のような課題が残されており実質的には開発途上の段階にあるといえる。
【0005】
すなわち、リン化合物は加水分解を受けやすく、プリント配線板の製造工程において支障が生じ、さらに耐熱性については改善されていない。
【0006】
また有機系ケイ素含有化合物は、エポキシ樹脂組成物調製時に他成分と均一に混合することが困難であり、さらにはコストが嵩み工業生産には不向きである。
【0007】
また有機系窒素含有化合物は、有機系ケイ素含有化合物と同様の問題を抱えると共に、燃焼時に猛毒のシアン化水素を発生させるおそれがある。
【0008】
また金属水和物は、プリント配線板用材料として要求される加工性を低下させて、ドリリング等の作業性を悪化させるものである。
【0009】
そして、上述した難燃剤は主として添加型難燃剤として使用されてきたものであるが、プリント配線板の加工時においてはエッチング液等の薬剤に流出するなどして、プリント配線板の性能を低下させるものであった。さらにプリント配線板を埋め立てて廃却すると、添加型難燃剤等の樹脂成分が土中に流出して自然環境に悪影響を及ぼすなどのおそれがあるものであった。
【0010】
そこで、特開平11−166035号公報に開示されているものでは、添加型ではなく反応型難燃剤であるリン化合物をノボラック型エポキシ樹脂と反応させることによって、以上のような問題を解消することが提案されている。
【0011】
しかしながら、このようなノボラック型エポキシ樹脂とリン化合物との反応では、高密度実装分野で要求されるガラス転移温度(以下、Tgとする)を確保できない場合が多く、たとえ確保できる場合であっても密着性との両立を図ることは極めて困難であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、ハロゲン化合物を含有することなく難燃性を示すと共に、Tgを高めて耐熱性を付与したエポキシ樹脂組成物、これを用いたビルドアップ多層用フィルム、プリプレグ、及び高密度実装用積層板を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るエポキシ樹脂組成物は、1分子内にエポキシ基を平均3個以上含み、メチレン結合以外の結合でベンゼン環が連結されている多官能エポキシ樹脂、フェナントレン型リン化合物、硬化剤を必須成分として含有し、リン濃度がエポキシ樹脂組成物全体の0.5〜8.0質量%であることを特徴とするものである。
【0014】
また請求項1の発明は、フェナントレン型リン化合物として式(1)又は(2)のいずれかで表されるものを単独又は混合して配合して成ることを特徴とするものである。
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
また請求項1の発明は、多官能エポキシ樹脂として式(3)乃至(5)のいずれかで表されるものを単独又は複数混合して配合して成ることを特徴とするものである。
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】
また請求項2に係るフィルムは、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物を用いて成ることを特徴とするものである。
【0022】
また請求項3に係るプリプレグは、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物を用いて成ることを特徴とするものである。
【0023】
また請求項4に係る積層板は、請求項2に記載のフィルム又は請求項3に記載のプリプレグを用いて成ることを特徴とするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0025】
本発明においてエポキシ樹脂としては、1分子内にエポキシ基を平均3個以上含み、メチレン結合以外の結合でベンゼン環が連結されている多官能エポキシ樹脂を使用する。具体的には、式(3)〜(5)で表される多官能エポキシ樹脂をいずれか単独で又は複数混合して使用する。このような多官能エポキシ樹脂を配合することによって、Tgを高めて耐熱性を付与することができると共に、密着性を向上させることができるものである。さらにこれらの多官能エポキシ樹脂は樹脂骨格の炭化率が高いため、燃焼時においては固相での炭化促進によって難燃性を示して自然環境への負荷が少なくなるものである。また、メチレン結合でベンゼン環が連結されているノボラック型エポキシ樹脂のようなものであれば、高密度実装分野において要求される高いTgを確保することは難しく、耐熱性、密着性等が乏しくなるものである。
【0026】
ここで、ノボラック型エポキシ樹脂と本発明で用いる多官能エポキシ樹脂との相違について簡単に触れることとする。一般にノボラック型エポキシ樹脂とは、以下のようにして得られるものである。まず酸を触媒に使用して、フェノールに対しホルムアルデヒドを当量或いはそれ以下のモル比になるよう混合して加熱反応させてノボラック樹脂を得る。次にこのノボラック樹脂にエピクロルヒドリンを反応させ、グリシジルエーテル化させるとノボラック型エポキシ樹脂が得られるものである。このようにホルムアルデヒドを使用しているため、得られたノボラック型エポキシ樹脂中の各ベンゼン環はメチレン基のみで連結されることとなるものである。これに対して本発明で用いる多官能エポキシ樹脂では、ホルムアルデヒドの代わりにサリチルアルデヒドを使用しているため、各ベンゼン環はメチレン基以外の結合で連結されることとなるものである。従って、本発明で用いる多官能エポキシ樹脂は、非ノボラック型エポキシ樹脂であってノボラック型エポキシ樹脂ではない。
【0027】
またフェナントレン型リン化合物としては、式(1),(2)で表されるフェナントレン型リン化合物をいずれか単独で又は両者を混合して使用する。このようなフェナントレン型リン化合物を配合することによって、臭素等のハロゲン化合物を含有することなく難燃性を向上させることができると共に、反応型難燃剤として上述した多官能エポキシ樹脂と強固に結合することができるため、このような樹脂を用いて製造されたプリント配線板を埋め立てて廃棄しても、反応型難燃剤等の樹脂成分は土中へ流出しにくくなり自然環境を害するおそれがなくなるものである。
【0028】
尚、リン濃度はエポキシ樹脂組成物全体の0.5〜8.0質量%に設定するものである。このように設定することによって上述した効果を得ることができるものであり、0.5質量%未満であれば、十分な難燃性が得られず、8.0質量%を超えると、硬化後の樹脂の架橋密度が低下して十分な耐熱性が得られなくなるものである。
【0029】
また硬化剤としては、特に限定されるものではなく、一般的なエポキシ樹脂の硬化剤である各種フェノール類、酸無水物、アミン類、ヒドラジット類、酸性ポリエステル等を挙げることができ、これらを単独で又は混合して使用することができるものである。
【0030】
また必要に応じて硬化促進剤や無機フィラー等を使用することもできるものである。例えば、硬化促進剤としては、第三級アミン、第四級アンモニウム塩、ホスフィン類、イミダゾール類等であり、無機フィラーとしては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水和金属、タルク、クレー等の粘土鉱物である。尚、これらは単独で又は混合して使用することができるものである。
【0031】
そして、本発明に係るエポキシ樹脂組成物は、以下のようにして調製されるものである。まず多官能エポキシ樹脂とフェナントレン型リン化合物とを反応させてベースワニスを調製する。この反応は溶媒中又は無溶媒のいずれであっても良いものである。ここで溶媒としてジメチルホルムアミドを使用すれば、このもの自体が触媒として作用するため、溶媒の他に触媒を添加する必要がなくなるものである。尚、触媒としては、ベンジルジメチルアミン等の第三級アミン類、テトラメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩、トリフェニルホスフィン、トリス(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン等のホスフィン類、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類等を挙げることができる。また反応温度は溶媒の有無により異なるが、通常は80〜160℃の範囲内に設定するものである。
【0032】
次に上記のベースワニス、硬化剤を必須成分とし、さらに必要に応じてその他の原料を配合し、これをミキサー、ブレンダー等で均一に混合した後に、ニーダーやロールで加熱混練することによってエポキシ樹脂組成物を調製することができるものである。
【0033】
そして、このようにして調製したエポキシ樹脂組成物を樹脂ワニスとしてキャリアーフィルム上に塗布して100〜120℃、10分間程度乾燥させた後、塗布面に保護フィルムを貼付することによってビルドアップ多層用フィルムを製造することができるものである。ここでキャリアーフィルムとしては、PETフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリイミドフィルム等を、保護フィルムとしては、ポリエチレンフィルム、PETフィルム、フッ素樹脂フィルム等を用いることができる。
【0034】
次いで、予め回路パターンを形成した内層用基板の両面に保護フィルムを剥がした上記のビルドアップ多層用フィルムを配し、真空下で加熱してビルドアップ多層用基板を得る。冷却後、このビルドアップ多層用基板の両面から先のキャリアーフィルムを剥がす。その後、このものに穴あけを行ってスルーホールめっきを施すことにより、多層プリント配線板を製造することができるものである。
【0035】
他方、このようにして調製したエポキシ樹脂組成物を樹脂ワニスとして基材に含浸し、乾燥機中で140〜160℃、5〜15分間程度乾燥させることによって、半硬化状態(B−ステージ)のプリプレグを製造することができるものである。ここで基材としては、ガラスクロス、ガラスペーパー、ガラスマット等のガラス繊維布の他、クラフト紙、リンター紙、天然繊維布、有機合成繊維布等も用いることができる。
【0036】
次いで、このようにして製造したプリプレグを所要枚数重ねて、これを160〜180℃、3〜4MPaの条件下で加熱、加圧することによって、積層板を製造することができるものである。この際、所要枚数重ねたプリプレグの片面又は両面に金属箔を重ねて、プリプレグと金属箔とを共に加熱、加圧することによって、金属箔張積層板を製造することができるものである。この金属箔としては、銅箔、銀箔、アルミニウム箔、ステンレス箔等を用いることができる。また、予め回路パターンを形成した内層用基板の両面にプリプレグを配して、所要枚数重ねたプリプレグの片面又は両面に金属箔を重ねて、プリプレグと金属箔とを共に加熱、加圧することによって、多層積層板を製造することができるものである。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1〜12、及び比較例2〜4)
最初に表1〜3に示すA群の配合物、すなわち、リン化合物とエポキシ樹脂とを反応させてベースワニスを調製し、次にこのベースワニスとB群の配合物とを反応させてエポキシ樹脂組成物を調製することとした。以下にエポキシ樹脂組成物の具体的製法を示す。
まず1Lの三ツ口フラスコに攪拌装置、冷却管等を取り付け、これにジメチルホルムアミド(DMF)及びプロピルセロソルブ(PC)を所定量計り取った。これに多官能エポキシ樹脂又はその他のエポキシ樹脂を加えオイルバスで加熱を開始した。80℃に達したところでフェナントレン型リン化合物又はその他のリン化合物の投入を開始した。さらに加熱して100℃に達したところでジメチルアンモニウムクロライドを全固形分に対して0.05質量%投入して反応を開始させた。反応の進行はエポキシ当量を測定することによって確認した。そして、所定のエポキシ当量に至ったところで反応を終了させ、反応生成物を冷却してベースワニスを得た。尚、エポキシ当量の測定は、JIS K 7236−1995に準拠して行った。
次にこのようにして調製したベースワニスと表1〜3に示すB群の配合物をミキサーで均一に混合した後、ニーダーで加熱混練することによって、実施例1〜12、及び比較例2〜4のエポキシ樹脂組成物を得た。
(比較例1,5)
表3に示すA,B群の配合物をミキサーで均一に混合した後、ニーダーで加熱混練することによって、比較例1,5のエポキシ樹脂組成物を得た。
【0038】
そして、上記のようにして得たエポキシ樹脂組成物を使用してビルドアップ多層用フィルム、プリプレグ、多層板を製造した。以下にこれらの製法を示す。
(評価用フィルムの製造)
まず上記のエポキシ樹脂組成物を樹脂ワニスとしてマルチコーター(ヒラノテクシード社製「M400」)を使用して、厚さ50μmのPETフィルム上に約70μmの膜厚で塗布して、搬送速度20cm/分、温度100℃で乾燥させた。さらに塗布面を保護するため、厚さ50μmのポリエチレンフィルムをカバーフィルムとして貼付した。
次にビルドアップ多層用コア材(松下電工製「R1566」厚さ0.6mm)の両面に、カバーフィルムを剥がした上記のフィルムを配置して、2.7hPaの真空下で30秒間処理した後、真空を保持したまま100℃のステンレス板で30秒間挟持した。その後、冷却してキャリアーフィルムを剥がし、170℃で2時間のポストキュア処理を施した。
(プリプレグの製造)
上記のエポキシ樹脂組成物を樹脂ワニスとして、ガラス布(厚さ0.2mm)に樹脂量が45質量%となるように含浸させ、乾燥機中で140〜160℃の範囲で5〜15分間程度乾燥させることによって、半硬化状態(B−ステージ)のプリプレグを製造した。
(銅張積層板の製造)
上記のようにして製造したプリプレグ8枚を重ねた上下面に厚さ0.035mmの銅箔を配した積層板を成形温度170℃、成形圧力3.9MPaで90分間加熱、加圧して厚さ1.6mmの両面銅張積層板(CCL)を製造した。
【0039】
そして、このようにして製造したフィルムや銅張積層板(CCL)について、難燃性、Tg、及び密着性を評価した。
【0040】
難燃性については、UnderWritersLaboratoriessの「Test for Flammability of Plastic Materials−UL94」に従って燃焼挙動のテストを実施した。
【0041】
またTgについては、粘弾性スペクトロメータ装置でtanδを測定してそのピーク温度をTgとした。
【0042】
また密着性については、このようにして得た積層板(CCL)の1層目と2層目との間を対象として90度ピール試験方法(JIS C 6481)により評価した。
【0043】
以上の物性評価の結果を表1〜3にまとめて示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
*1:日本化薬社製「EPPN−502H」(エポキシ当量169)、式(3)
*2:三井石油化学社製「VG3101」(エポキシ当量219)、式(4)
*3:住友化学社製「FSX−220」(エポキシ当量220)、式(5)
*4:三光化学社製10−(2,5−ジヒドロキシルフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド「PHQ」、式(2)
*5:三光化学社製9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド「HCA」、式(1)
*6:大日本インキ化学工業社製「N−730」(エポキシ当量180)
*7:大八化学社製「PX−200」(リン含有添加型難燃剤)
*8:ジメチルホルムアミド(DMF)
*9:ダイセル化学社製プロピルセロソルブ(PC)
*10:トリフェニルホスフィン
*11:ジメチルアンモニウムクロライド
*12:本州化学社製「tris−P−HAP」、下記式(6)
【0048】
【化11】
【0049】
*13:日本カーバイド社製ジシアンジアミド
*14:四国化成社製2−エチル−4−メチルイミダゾール
*15:四国化成社製1−ブチル−2−メチルイミダゾール
*16:大日本インキ化学工業社製「850」(エポキシ当量190)
*17:油化シェルエポキシ社製「エピコート1001」(エポキシ当量500)
ここで、表1〜3中のリン含有量とは、A群の原材料中のリン濃度を示し、最終リン濃度とは、A群とB群とを合わせた全原材料中のリン濃度を示すものである。
表1,2に示す実施例1〜6,11,12から、式(3)〜(5)で表される多官能エポキシ樹脂であれば、いずれかを単独で又は複数混合して配合してもTgの上昇や密着性の向上に有効であることが分かる。
【0050】
また表2に示す実施例7,8から、難燃性の向上はリン濃度0.5〜8.0質量%の範囲において有効であることが分かる。
【0051】
また表2に示す実施例9から、式(1)で表されるフェナントレン型リン化合物の代わりに式(2)で表されるものを単独で配合しても難燃性の向上に有効であることが分かる。
【0052】
また表2に示す実施例10では、多官能エポキシ樹脂の全エポキシ基をフェナントレン型リン化合物と反応させたベースワニス自体が添加型難燃剤となって、エポキシ樹脂組成物に十分な難燃性を付与していることが分かる。
【0053】
また表3に示す比較例1から、リンを全く含有しないものは難燃性が著しく低下することが分かる。
【0054】
また表3に示す比較例2,3から、多官能エポキシ樹脂を含有せずにノボラック型エポキシ樹脂を含有したものは密着性が低下することが分かる。
【0055】
また表3に示す比較例4から、リン濃度が8.0質量%を超えたものは、Tg、密着性共に低下することが分かる。
【0056】
また表3に示す比較例5から、難燃剤としてフェナントレン型リン化合物のような反応型ではなく、添加型のリン化合物を使用したものは、Tg、密着性共に低下することが分かる。
【0057】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1に係るエポキシ樹脂組成物は、1分子内にエポキシ基を平均3個以上含み、メチレン結合以外の結合でベンゼン環が連結されている多官能エポキシ樹脂、フェナントレン型リン化合物、硬化剤を必須成分として含有し、リン濃度がエポキシ樹脂組成物全体の0.5〜8.0質量%であるので、燃焼時に発生する有害物質の原因となる臭素等のハロゲン系化合物を含有することなく難燃性を向上させることができ、またフェナントレン型リン化合物と多官能エポキシ樹脂とを硬化剤で反応させることによって、Tgが高く、耐熱性、接着性等に優れたエポキシ樹脂組成物を得ることができるものである。
【0058】
また請求項1の発明は、フェナントレン型リン化合物として式(1)又は(2)のいずれかで表されるものを単独又は混合して配合して成るので、ハロゲン系化合物を含有することなく難燃性を向上させることができることは勿論、反応型難燃剤として樹脂分子内で強固に結合していることによって、このような樹脂を用いて製造されたプリント配線板を埋め立てて廃棄しても、難燃剤等の樹脂成分の土中への流出が非常に少なくなり自然環境を害するおそれがなくなるものである。
【0059】
また請求項1の発明は、多官能エポキシ樹脂として式(3)乃至(5)のいずれかで表されるものを単独又は複数混合して配合して成るので、Tgが高く、耐熱性、接着性等に優れたエポキシ樹脂組成物が得られることは勿論、樹脂骨格の炭化率が高く、燃焼時においては固相での炭化促進によって難燃性を示して自然環境への負荷が少なくなるものである。
【0060】
また本発明の請求項2に係るフィルムは、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物を用いて成るので、ビルドアップ多層用材料としての信頼性、特に難燃性、耐熱性、密着性等の性能に優れるものである。
【0061】
また本発明の請求項3に係るプリプレグは、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物を用いて成るので、積層板用材料としての信頼性、特に難燃性、耐熱性、密着性等の性能に優れるものである。
【0062】
そして本発明の請求項4に係る積層板は、請求項2に記載のフィルム又は請求項3に記載のプリプレグを用いて成るので、高密度実装用積層板としての信頼性、特に難燃性、耐熱性、密着性等の性能に優れるものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an epoxy resin composition for printed wiring boards, a film for buildup multilayers, a prepreg, and a laminate for high-density mounting.
[0002]
[Prior art]
Halogen compounds mainly composed of bromine are widely used for the purpose of improving flame retardancy of printed wiring boards and the like. However, such a compound may generate substances that adversely affect the human body, such as polybrominated dibenzodioxins and furans, when burned, and is not preferable for use as a flame retardant. In addition, since such compounds desorb bromine to prevent combustion, there remains a problem with respect to heat resistance.
[0003]
Thus, the development of flame retardants to replace halogen compounds has been promoted. Typical examples include phosphorus compounds, organic silicon-containing flame retardants, organic nitrogen-containing flame retardants, and metal hydrates.
[0004]
However, these flame retardants have no problem in terms of imparting flame retardancy without containing a halogen compound in a printed wiring board or the like, but the following problems remain and are substantially under development. It can be said that.
[0005]
That is, the phosphorus compound is easily hydrolyzed, causing troubles in the manufacturing process of the printed wiring board, and the heat resistance is not improved.
[0006]
Moreover, it is difficult to uniformly mix the organic silicon-containing compound with other components at the time of preparing the epoxy resin composition, and further, the cost is high and it is not suitable for industrial production.
[0007]
In addition, organic nitrogen-containing compounds have the same problems as organic silicon-containing compounds and may generate highly toxic hydrogen cyanide during combustion.
[0008]
Further, the metal hydrate lowers workability required as a printed wiring board material and deteriorates workability such as drilling.
[0009]
The above-mentioned flame retardant has been mainly used as an additive-type flame retardant, but when processing a printed wiring board, it flows out into a chemical such as an etchant, thereby reducing the performance of the printed wiring board. It was a thing. Furthermore, if the printed wiring board is disposed of and disposed of, resin components such as additive-type flame retardants may flow into the soil and adversely affect the natural environment.
[0010]
Therefore, in the one disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-166035, the above-mentioned problems can be solved by reacting a phosphorus compound that is a reactive flame retardant instead of an additive type with a novolac type epoxy resin. Proposed.
[0011]
However, in such a reaction between a novolac type epoxy resin and a phosphorus compound, the glass transition temperature (hereinafter referred to as Tg) required in the high-density packaging field cannot be ensured in many cases. It was extremely difficult to achieve compatibility with adhesion.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above points, and has an epoxy resin composition that exhibits flame retardancy without containing a halogen compound and has increased Tg to impart heat resistance, and a build-up multilayer using the same An object of the present invention is to provide a film, a prepreg, and a laminate for high-density mounting.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The epoxy resin composition according to claim 1 of the present invention includes a polyfunctional epoxy resin, a phenanthrene-type phosphorus compound, containing an average of 3 or more epoxy groups in one molecule and having a benzene ring connected by a bond other than a methylene bond, A curing agent is contained as an essential component, and the phosphorus concentration is 0.5 to 8.0% by mass of the entire epoxy resin composition.
[0014]
The invention of claim 1 is characterized in that formed by blending singly or mixed those represented by any of formulas (1) or (2) as a full phenanthrene type phosphorus compounds.
[0015]
[Chemical 6]
[0016]
[Chemical 7]
[0017]
The invention of claim 1 is characterized in that the polyfunctional epoxy resin represented by any one of formulas (3) to (5) is blended alone or in combination.
[0018]
[Chemical 8]
[0019]
[Chemical 9]
[0020]
Embedded image
[0021]
A film according to claim 2 is characterized by using the epoxy resin composition according to claim 1 .
[0022]
A prepreg according to claim 3 is characterized by comprising the epoxy resin composition according to claim 1 .
[0023]
The laminate according to claim 4 is characterized in that comprising using a prepreg according to the film or claim 3 according to claim 2.
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below.
[0025]
In the present invention, a polyfunctional epoxy resin containing an average of 3 or more epoxy groups in one molecule and having a benzene ring connected by a bond other than a methylene bond is used as the epoxy resin . Specifically, the polyfunctional epoxy resins represented by the formulas (3) to (5) are used alone or in combination. By blending such a polyfunctional epoxy resin, Tg can be increased to impart heat resistance and adhesion can be improved. Furthermore, since these polyfunctional epoxy resins have a high carbonization rate of the resin skeleton, they exhibit flame retardancy due to the promotion of carbonization in the solid phase during combustion, thereby reducing the burden on the natural environment . Also, as long as such a novolak type epoxy resin in which a benzene ring with methylene bond is linked, it is difficult to secure a high Tg it is required in high-density mounting field, heat resistance, adhesion and the like poor It will be.
[0026]
Here, the difference between the novolac type epoxy resin and the polyfunctional epoxy resin used in the present invention will be briefly described. In general, the novolac type epoxy resin is obtained as follows. First, an acid is used as a catalyst, and formaldehyde is mixed with phenol so as to have a molar ratio equal to or less than that and heated to react to obtain a novolak resin. Next, when this novolak resin is reacted with epichlorohydrin and glycidyl etherified, a novolak type epoxy resin is obtained. Thus, since formaldehyde is used, each benzene ring in the obtained novolak type epoxy resin is connected only by a methylene group. On the other hand, in the polyfunctional epoxy resin used in the present invention, salicylaldehyde is used instead of formaldehyde, and therefore each benzene ring is connected by a bond other than a methylene group. Therefore, the polyfunctional epoxy resin used in the present invention is a non-novolak type epoxy resin and not a novolac type epoxy resin.
[0027]
Moreover, as a phenanthrene type phosphorus compound, the phenanthrene type phosphorus compound represented by Formula (1), (2) is used individually or in mixture of both . By blending such a phenanthrene-type phosphorus compound, flame retardancy can be improved without containing a halogen compound such as bromine, and it is firmly bonded to the polyfunctional epoxy resin described above as a reactive flame retardant. Therefore, even if a printed wiring board manufactured using such a resin is landfilled and discarded, the resin component such as a reactive flame retardant is less likely to flow out into the soil and the natural environment is no longer harmed. It is .
[0028]
The phosphorus concentration is set to 0.5 to 8.0% by mass of the entire epoxy resin composition. The effect mentioned above can be acquired by setting in this way, and if it is less than 0.5 mass%, sufficient flame retardance will not be obtained, and if it exceeds 8.0 mass%, after hardening The crosslink density of the resin decreases, and sufficient heat resistance cannot be obtained.
[0029]
Further, the curing agent is not particularly limited, and examples thereof include various phenols, acid anhydrides, amines, hydrazines, acidic polyesters, etc., which are curing agents for general epoxy resins, and these can be used alone. Or can be used in combination.
[0030]
Moreover, a hardening accelerator, an inorganic filler, etc. can also be used as needed. For example, the curing accelerator includes tertiary amines, quaternary ammonium salts, phosphines, imidazoles, etc., and the inorganic filler includes hydrated metals such as aluminum hydroxide and magnesium hydroxide, talc, clay, etc. Is a clay mineral. In addition, these can be used individually or in mixture.
[0031]
The epoxy resin composition according to the present invention is prepared as follows. First, a base varnish is prepared by reacting a polyfunctional epoxy resin with a phenanthrene-type phosphorus compound. This reaction may be in a solvent or without a solvent. Here, if dimethylformamide is used as a solvent, it itself acts as a catalyst, so that it is not necessary to add a catalyst in addition to the solvent. Catalysts include tertiary amines such as benzyldimethylamine, quaternary ammonium salts such as tetramethylammonium chloride, phosphines such as triphenylphosphine and tris (2,6-dimethoxyphenyl) phosphine, Examples thereof include phosphonium salts such as phenylphosphonium bromide and imidazoles such as 2-methylimidazole and 2-ethyl-4-methylimidazole. Moreover, although reaction temperature changes with the presence or absence of a solvent, it is normally set in the range of 80-160 degreeC.
[0032]
Next, the above base varnish, curing agent is an essential component, and other raw materials are blended as necessary, and this is uniformly mixed with a mixer, blender, etc., and then heat-kneaded with a kneader or roll to epoxy resin A composition can be prepared.
[0033]
The epoxy resin composition thus prepared is applied as a resin varnish on a carrier film, dried at 100 to 120 ° C. for about 10 minutes, and then a protective film is applied to the coated surface for build-up multilayer use. A film can be produced. Here, a PET film, a polyethylene film, a polyimide film, or the like can be used as the carrier film, and a polyethylene film, a PET film, a fluororesin film, or the like can be used as the protective film.
[0034]
Next, the above-described build-up multilayer film having the protective film peeled off is arranged on both surfaces of the inner layer substrate on which a circuit pattern has been formed in advance, and heated under vacuum to obtain a build-up multilayer substrate. After cooling, the carrier film is peeled off from both sides of the build-up multilayer substrate. Then, a multilayer printed wiring board can be manufactured by drilling this and performing through-hole plating.
[0035]
On the other hand, the epoxy resin composition thus prepared is impregnated into a base material as a resin varnish, and dried in a dryer at 140 to 160 ° C. for about 5 to 15 minutes to be in a semi-cured state (B-stage). A prepreg can be manufactured. Here, as the base material, craft paper, linter paper, natural fiber cloth, organic synthetic fiber cloth and the like can be used in addition to glass fiber cloth such as glass cloth, glass paper, and glass mat.
[0036]
Subsequently, a required number of the prepregs thus produced are stacked, and this is heated and pressurized under the conditions of 160 to 180 ° C. and 3 to 4 MPa, whereby a laminate can be produced. At this time, a metal foil-clad laminate can be produced by stacking a metal foil on one or both sides of a prepreg having a required number of layers and heating and pressing both the prepreg and the metal foil. As this metal foil, copper foil, silver foil, aluminum foil, stainless steel foil or the like can be used. In addition, by arranging prepregs on both sides of the inner layer substrate on which the circuit pattern has been formed in advance, a metal foil is laminated on one side or both sides of the prepreg that has the required number of layers, and the prepreg and the metal foil are heated and pressed together, A multilayer laminate can be manufactured.
[0037]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described by way of examples.
(Examples 1-12 and Comparative Examples 2-4)
First, a group A composition shown in Tables 1 to 3, ie, a phosphorus compound and an epoxy resin are reacted to prepare a base varnish, and then this base varnish and a group B composition are reacted to form an epoxy resin. The composition was to be prepared. The specific manufacturing method of an epoxy resin composition is shown below.
First, a stirrer, a condenser tube, and the like were attached to a 1 L three-necked flask, and predetermined amounts of dimethylformamide (DMF) and propyl cellosolve (PC) were measured. Polyfunctional epoxy resin or other epoxy resin was added to this, and heating was started in an oil bath. When the temperature reached 80 ° C., charging of the phenanthrene-type phosphorus compound or other phosphorus compound was started. Further, when the temperature reached 100 ° C., 0.05% by mass of dimethylammonium chloride was added to the total solid content to start the reaction. The progress of the reaction was confirmed by measuring the epoxy equivalent. The reaction was terminated when a predetermined epoxy equivalent was reached, and the reaction product was cooled to obtain a base varnish. The epoxy equivalent was measured in accordance with JIS K 7236-1995.
Next, the base varnish thus prepared and the compounds of Group B shown in Tables 1 to 3 were uniformly mixed with a mixer, and then heated and kneaded with a kneader, so that Examples 1 to 12 and Comparative Examples 2 to 2 were mixed. 4 epoxy resin composition was obtained.
(Comparative Examples 1 and 5)
After mixing the compound of the A and B groups shown in Table 3 uniformly with a mixer, the epoxy resin composition of Comparative Examples 1 and 5 was obtained by heating and kneading with a kneader.
[0038]
And the film for buildup multilayers, a prepreg, and a multilayer board were manufactured using the epoxy resin composition obtained as mentioned above. These production methods are shown below.
(Manufacture of evaluation film)
First, using the above-mentioned epoxy resin composition as a resin varnish, a multi coater (“M400” manufactured by Hirano Techseed Co., Ltd.) was used to apply a film thickness of about 70 μm on a PET film having a thickness of 50 μm. It was dried at a temperature of 100 ° C. Furthermore, in order to protect the coated surface, a polyethylene film having a thickness of 50 μm was pasted as a cover film.
Next, the above-mentioned film from which the cover film has been peeled is disposed on both sides of the core material for buildup multilayer (“R1566” manufactured by Matsushita Electric Works, thickness 0.6 mm) and treated for 30 seconds under a vacuum of 2.7 hPa. While holding the vacuum, it was clamped for 30 seconds with a 100 ° C. stainless steel plate. Then, it cooled and peeled off the carrier film and performed the post-cure process for 2 hours at 170 degreeC.
(Manufacture of prepreg)
Using the above epoxy resin composition as a resin varnish, a glass cloth (thickness 0.2 mm) is impregnated so that the amount of resin is 45% by mass, and in a dryer at 140 to 160 ° C. for about 5 to 15 minutes. By drying, a semi-cured (B-stage) prepreg was produced.
(Manufacture of copper-clad laminate)
A laminated plate in which a copper foil having a thickness of 0.035 mm is disposed on the upper and lower surfaces of the eight prepregs manufactured as described above is heated and pressed at a molding temperature of 170 ° C. and a molding pressure of 3.9 MPa for 90 minutes to obtain a thickness. A 1.6 mm double-sided copper clad laminate (CCL) was produced.
[0039]
And the flame retardance, Tg, and adhesiveness were evaluated about the film and copper clad laminated board (CCL) which were manufactured in this way.
[0040]
Regarding the flame retardancy, the combustion behavior was tested according to “Test for Flammability of Plastic Materials-UL94” of Underwriters Laboratories.
[0041]
For Tg, tan δ was measured with a viscoelastic spectrometer device, and its peak temperature was defined as Tg.
[0042]
Moreover, about adhesiveness, it evaluated by the 90 degree | times peel test method (JIS C6481) between the 1st layer and the 2nd layer of the laminated board (CCL) obtained in this way.
[0043]
The results of the above physical property evaluation are summarized in Tables 1 to 3.
[0044]
[Table 1]
[0045]
[Table 2]
[0046]
[Table 3]
[0047]
* 1: “EPPN-502H” (epoxy equivalent 169) manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd., formula (3)
* 2: “VG3101” (epoxy equivalent 219) manufactured by Mitsui Petrochemical Co., Ltd., formula (4)
* 3: “FSX-220” (epoxy equivalent 220) manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd., formula (5)
* 4: Sanko Chemical 10- (2,5-dihydroxylphenyl) -10H-9-oxa-10-phosphaphenanthrene-10-oxide “PHQ”, formula (2)
* 5: 9,10-dihydro-9-oxa-10-phosphaphenanthrene-10-oxide “HCA” manufactured by Sanko Chemical Co., Ltd., formula (1)
* 6: “N-730” (epoxy equivalent 180) manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc.
* 7: “PX-200” (Phosphorus-containing flame retardant) manufactured by Daihachi Chemical Co., Ltd.
* 8: Dimethylformamide (DMF)
* 9: Daicel Chemical's propyl cellosolve (PC)
* 10: Triphenylphosphine * 11: Dimethylammonium chloride * 12: “tris-P-HAP” manufactured by Honshu Chemical Co., formula (6)
[0048]
Embedded image
[0049]
* 13: Dicyandiamide manufactured by Nippon Carbide Co. * 14: 2-ethyl-4-methylimidazole manufactured by Shikoku Kasei Co., Ltd. * 15: 1-butyl-2-methylimidazole manufactured by Shikoku Kasei Co., Ltd. * 16: "850 manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc. (Epoxy equivalent 190)
* 17: “Epicoat 1001” (epoxy equivalent 500) manufactured by Yuka Shell Epoxy
Here, the phosphorus content in Tables 1 to 3 indicates the phosphorus concentration in the raw material of group A, and the final phosphorus concentration indicates the phosphorus concentration in the total raw material combining the A group and the B group. It is.
From Examples 1 to 6, 11 and 12 shown in Tables 1 and 2, if they are polyfunctional epoxy resins represented by the formulas (3) to (5), any one of them may be used alone or in combination. It can also be seen that this is effective in increasing Tg and improving adhesion.
[0050]
Moreover, from Examples 7 and 8 shown in Table 2, it can be seen that the improvement in flame retardancy is effective in the range of phosphorus concentration of 0.5 to 8.0 mass%.
[0051]
Moreover, from Example 9 shown in Table 2, it is effective in improving the flame retardancy even if the compound represented by Formula (2) is blended alone instead of the phenanthrene-type phosphorus compound represented by Formula (1). I understand that.
[0052]
Further, in Example 10 shown in Table 2, the base varnish itself obtained by reacting all the epoxy groups of the polyfunctional epoxy resin with the phenanthrene-type phosphorus compound becomes an additive-type flame retardant, so that the epoxy resin composition has sufficient flame retardancy. You can see that it is granted.
[0053]
Moreover, it can be seen from Comparative Example 1 shown in Table 3 that the flame retardance of those containing no phosphorus is significantly reduced.
[0054]
Moreover, it turns out from the comparative examples 2 and 3 shown in Table 3 that the adhesiveness falls in what contained the novolak-type epoxy resin without containing a polyfunctional epoxy resin.
[0055]
Moreover, it can be seen from Comparative Example 4 shown in Table 3 that when the phosphorus concentration exceeds 8.0% by mass, both Tg and adhesiveness decrease.
[0056]
In addition, it can be seen from Comparative Example 5 shown in Table 3 that both Tg and adhesiveness are reduced when an additive type phosphorus compound is used as a flame retardant instead of a reactive type such as a phenanthrene type phosphorus compound.
[0057]
【The invention's effect】
As described above, the epoxy resin composition according to claim 1 of the present invention includes a polyfunctional epoxy resin, phenanthrene, having an average of 3 or more epoxy groups in one molecule and having a benzene ring connected by a bond other than a methylene bond. Type phosphorus compound, a curing agent as an essential component, and the phosphorus concentration is 0.5 to 8.0% by mass of the entire epoxy resin composition, so that halogens such as bromine that cause harmful substances generated during combustion An epoxy that can improve flame retardancy without containing a compound, and has a high Tg, excellent heat resistance, adhesion, etc. by reacting a phenanthrene-type phosphorus compound and a polyfunctional epoxy resin with a curing agent. A resin composition can be obtained.
[0058]
The invention of claim 1, since the blended alone or in combination with those represented by any of formulas (1) or (2) as a full phenanthrene type phosphorus compound without containing a halogen compound As well as being able to improve the flame retardancy, it can be used as a reactive flame retardant in the resin molecule so that printed wiring boards manufactured using such resins can be disposed of by landfill In addition, the outflow of resin components such as flame retardants into the soil is greatly reduced and there is no risk of harming the natural environment.
[0059]
In addition, since the invention of claim 1 is composed of a polyfunctional epoxy resin represented by any one of the formulas (3) to (5), alone or in combination, a high Tg, heat resistance, adhesion Of course, an epoxy resin composition having excellent properties and the like can be obtained, and the carbonization rate of the resin skeleton is high, and during combustion, it shows flame retardancy by promoting carbonization in the solid phase and reduces the burden on the natural environment It is.
[0060]
In addition, since the film according to claim 2 of the present invention is formed using the epoxy resin composition according to claim 1, reliability as a build-up multilayer material, particularly flame retardancy, heat resistance, adhesion, etc. It has excellent performance.
[0061]
The prepreg according to claim 3 of the present invention, since using the epoxy resin composition according to claim 1, reliability of the material for laminates, particularly flame retardancy, heat resistance, performance such as adhesion It is excellent.
[0062]
And since the laminated board which concerns on Claim 4 of this invention consists of the film of Claim 2 , or the prepreg of Claim 3 , reliability as a laminated board for high-density mounting, especially flame retardance, It has excellent performance such as heat resistance and adhesion.
Claims (4)
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