JP4199370B2

JP4199370B2 - Flame retardant fiber composite

Info

Publication number: JP4199370B2
Application number: JP10856799A
Authority: JP
Inventors: 優之足立; 正晴藤井; 利光森; 章雄小西; 渡見尾
Original assignee: Kaneka Corp
Current assignee: Kaneka Corp
Priority date: 1999-04-15
Filing date: 1999-04-15
Publication date: 2008-12-17
Anticipated expiration: 2019-04-15
Also published as: JP2000303306A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、含ハロゲン繊維と溶融型可燃性繊維からなり、高度な難燃性を有し、かつ耐光性に優れた難燃性複合体に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、衣食住の安全性確保の要求が強まり、難燃素材の必要性が高まってきている。そのような状況の中、汎用的な可燃性繊維（ここで可燃性繊維とは、例えば木綿、羊毛などの天然繊維やレーヨン、ビニロン、アクリル、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ジアセテートおよびトリアセテートなどをいう）と高度な難燃性を有する難燃性繊維を複合させて、可燃性繊維の特性を維持したまま、これに難燃性を付与する方法が試みられている。可燃性繊維に、高度な難燃性を有する繊維を混合することにより複合繊維製品とすることは、コスト、意匠性の面で非常に有利であり、木綿繊維やポリエステル繊維などに含ハロゲン繊維を混合した複合体が難燃素材の中心となりつつある。
【０００３】
このような複合体で、例えば含ハロゲン繊維とポリエステル繊維とを複合させる場合において、含ハロゲン繊維に含有させる難燃剤としては、アンチモン化合物（以下、Ｓｂ化合物という）が難燃性能の面から広く用いられている。
【０００４】
しかし、Ｓｂ化合物は難燃性に優れる反面、含ハロゲン繊維の一種であるモダクリル繊維に添加すると、モダクリル繊維の長時間での耐光性を低下させる傾向にあった。また一部で、Ｓｂ化合物の環境への影響を調査する動きもあり、今般Ｓｂ系化合物に頼らないで、高度な難燃性を確保しかつ耐光性に優れた難燃繊維複合体が望まれている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、Ｓｂ系難燃剤を含有しない含ハロゲン繊維と可燃性繊維とを混合し複合体としても、難燃性が低下せずに耐光性に優れた難燃繊維複合体を得ることにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、Ｓｂ系化合物を含有しない含ハロゲン繊維としてのモダクリル繊維と可燃性繊維との複合体製品を検討した結果、モダクリル繊維に用いる共重合体の比粘度を高くし、Ｓｎ系化合物からなる難燃剤との組み合わせによって、高い難燃性を維持し、優れた耐光性が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、（Ａ）アクリロニトリル３０〜７０重量％、ハロゲン含有ビニル系単量体７０〜３０重量％、およびこれらと共重合可能なビニル系単量体０〜１０重量％よりなり、且つ比粘度０．３以上の共重合体にＳｎ系化合物からなる難燃剤を含有させた（ただし、Ｓｂ系化合物を含有させない）繊維７０〜３０重量部と、（Ｂ）溶融型可燃性繊維３０〜７０重量部とを複合してなる難燃繊維複合体であり、（Ａ）の共重合体に対する難燃剤含有量が３〜３０重量％であることを特徴とする。
【０００７】
前記難燃剤はＳｎ系化合物から選ばれればよく、（Ａ）の共重合体の比粘度は０．３〜０．８の範囲であるのが好ましく、また前記難燃剤は共重合体に１〜３０重量％含有させるのが好ましい。更に溶融型易撚性繊維（Ｂ）はポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維よりなる群から選ばれた少なくとも１種であるのが好ましい。
【０００８】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明は（Ａ）アクリロニトリル３０〜７０重量％、ハロゲン含有ビニル系単量体７０〜３０重量％、およびこれらと共重合可能なビニル系単量体０〜１０重量部よりなり、且つ比粘度０．３以上の共重合体に難燃剤を含有させた繊維７０〜３０重量部と、（Ｂ）溶融型可燃性繊維３０〜７０重量部とを複合してなる難燃繊維複合体であり、前記（Ａ）のハロゲン含有ビニル系単量体の具体例としては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、等が挙げられ、これらの１種または２種以上とアクリロニトリルとを共重合させて用いることができるが、上記に限らずハロゲンを含有するビニル系単量体であれば、いずれも用いることができる。
【０００９】
また、前記ハロゲン含有単量体と共重合可能なビニル系単量体としては、例えば、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、酢酸ビニル、ビニルスルホン酸、ビニルスルホン酸塩、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸塩などが挙げられ、それらの１種または２種以上を用いることができる。
【００１０】
これらのハロゲン含有単量体あるいはこれらと共重合可能な単量体と共重合して重合体を得る方法としては、通常のビニル重合法、即ち、スラリー重合、乳化重合、溶液重合などいずれの方法も適用でき、特に制限はない。
（Ａ）の共重合体に対する難燃剤含有量は、１〜３０重量％、好ましくは３〜１０重量％である。難燃剤含有量が１重量％未満では、単独繊維としての難燃性能が劣り、複合体としての難燃性が確保できない傾向となる、また逆に３０重量％を超えると、（Ａ）の繊維自体の物性（強度、伸度など）や、製造時のノズル詰まりなどの問題が生じ、好ましくない。
【００１１】
（Ａ）の共重合体に難燃剤を含有させる方法としては、共重合体を溶解できる溶媒に共重合体を溶解して得た溶液に難燃剤を混合分散して繊維を製造する方法の他、難燃剤を含んだバインダー水溶液に（Ａ）の共重合体から得た繊維を浸漬させ、絞り、乾燥、熱処理を行い付与するなどの後加工により難燃剤を含有させる方法などが挙げられるが、これらに制限されるものではなく、その他の公知の方法を用いることができる。
【００１２】
本発明に使用する難燃剤は、酸化第２スズ、メタスズ酸、オキシハロゲン化第１スズ、オキシハロゲン化第２スズ、水酸化第１スズ、４塩化スズなどのＳｎ系化合物であるが、錫酸マグネシウム、錫酸ジルコニウムなどの複合化合物を使用しても良い。また、これらは、単独で使用しても、２種以上組み合わせて使用しても良い。なお、本発明でいう比粘度とは、共重合体（Ａ）をジメチルホルムアミド（ＤＭＦ）に０．０４ｇ／ＤＭＦ２０ｍｌで溶解したＤＭＦ溶液の３０℃での値である。本発明の（Ａ）の共重合体の比粘度は０．３以上であることが好ましいが、より好ましくは０．３〜０．８である。さらに、より安定的な難燃性、生産性の面で好ましくは０．４〜０．６である。
【００１３】
比粘度が０．３未満の場合は、燃焼時の含ハロゲン繊維の収縮特性が低下し、充分な難燃性が得られない傾向がある。逆に比粘度が０．８を越えると、（Ａ）の共重合体を得る場合に重合時間が長くなる傾向にあり、また沸水失透性などのファイバー品質も低下する傾向がある。
【００１４】
上記の比粘度０．３〜０．８を得る方法としては、重合時に開始剤と連鎖移動剤の仕込量を調整することで製造することが望ましい。比粘度０．３〜０．８を得る具体例として、例えば、開始剤の過硫酸アンモニウムを０．０１〜０．１３重量部、連鎖移動剤の２−メルカプトエタノールを０．００１〜０．０８５重量部、好ましくは過硫酸アンモニウムを０．０３〜０．１１、２−メルカプトエタノールを０．０１〜０．０６の範囲で仕込み製造する方法を用いることができる。
【００１５】
過硫酸アンモニウムが０．１３重量部以上または、２−メルカプトエタノールが０．０８５重量部以上になると比粘度が０．３より低くなり不十分である。逆に過硫酸アンモニウムが０．０１重量部未満になると、収率の低下、２−メルカプトエタノールが０．０１未満になると、沸水失透性などのファイバー品質は低下する傾向がある。
【００１６】
本発明に用いられる溶融型可燃性繊維（Ｂ）としては、ポリエステル繊維、ポロプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維などがあげられるが、これらに限定されるものではない。特に本発明の目的である難燃性の確保の面からポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維よりなる群から選ばれた少なくとも１種であるのが好ましい。更に耐熱性の面からすれば、ポリエステル繊維が好ましい。
【００１７】
本発明に係る難燃繊維複合体は、繊維（Ａ）と溶融型可燃性繊維（Ｂ）とを、繊維（Ａ）が７０〜３０重量部、溶融型可燃性繊維（Ｂ）を３０〜７０重量部となるように複合するのが好ましい。繊維（Ａ）が３０重量部より少ない場合は、充分な難燃性が得られない傾向にある。逆に繊維（Ａ）が７０重量部を越えると、溶融型可燃性繊維（Ｂ）の特徴を活かすことができない。
【００１８】
また繊維（Ａ）と溶融型可燃性繊維（Ｂ）との複合体とは、（Ａ）と（Ｂ）とを混紡または混綿したもの、（Ａ）と（Ｂ）とを交撚したもの、或いは（Ａ）からなる糸と（Ｂ）からなる糸を交編織したもの、前記混紡もしくは混綿したものを用いて製造した糸または前記交撚したものを用いて製造した糸または前記交撚したものを用いて製造した交織または交編したもの、さらにはこれらの組み合わせによってえられるものを含む概念であり、具体的には混紡や混綿した紡績糸、これらを用いた織物や編み物、あるいは長繊維を撚りあわせたフィラメント糸や紡績糸とを交織したりした織布などを挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
【００１９】
本発明による難燃繊維複合体が優れた難燃性を有する理由は定かでないが、燃焼試験の着炎時に、所定の比粘度を有する含ハロゲン繊維が素早く収縮し、着炎バーナーから難燃繊維複合体が速やかに遠ざかるためと推察される。
【００２０】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお実施例に先立ち繊維複合体の難燃性、耐光性の評価方法を以下に示す。
【００２１】
［難燃性］
繊維複合体の難燃性の評価方法は、消防検定法４５゜ミクロバーナー法タルマセ法（ＪＩＳＬ１０９１Ａ−１法）に基づき実施した。なお、繊維複合体の洗濯は上記法に基づき水洗を実施した。繊維複合体の燃焼方向は経緯表裏の４方向からとし、合否を判定した。
【００２２】
［耐光性］
繊維複合体の耐光性は、スガ試験機（株）製のフェードメータ耐光試験機ＦＡ−３型を使用、ブラックパネル温度６３℃×１６０時間の条件下で照射し、未照射と１６０時間照射後の色差ΔＥを倉敷紡績（株）製のカラー７で評価した。
ΔＥは、下式で算出した。
ΔＥ＝〔（ΔＬ）²＋（Δａ）²＋（Δｂ）²〕^1/2
ΔＬ：照射前後のＬ値の差
Δａ：照射前後のａ値の差
Δｂ：照射前後のｂ値の差
（１）含ハロゲン繊維の製造
（実施例１）アクリロニトリル１２重量部、塩化ビニリデン３重量部、ドデシル硫酸ソーダ１．１重量部、亜硫酸ガス０．３５重量部、硫酸第一鉄７水和物０．００２重量部、水２００重量部、過硫酸アンモニウム０．００４５重量部、および、２−メルカプトエタノール０．０４７重量部をオートクレーブに仕込み、重合温度５０℃で、アクリロニトリルを４３．５重量部、塩化ビニリデン４１．１重量部、スチレンスルホン酸ソーダ１．４重量部、過硫酸アンモニウム０．０４０５重量部をそれぞれ重合開始から均等に追加しながら６時間重合を行った。
得られた重合体の組成は、アクリロニトリル５１重量部、塩化ビニリデン４９重量部で、ジメチルホルムアミド０．２重量％溶液での比粘度は０．４５であった。前記重合体の２２％アセトン溶液に、重合体に対し３重量部のメタスズ酸を加え紡糸原液を得た。これを孔径０．０８ｍｍ、孔数１５０００個のノズルを用い、２５℃の３８％のアセトン溶液に押し出し、水洗後、１２０℃で８分間乾燥した後、１５０℃で２．２倍に延伸、１７５℃で３０秒間熱処理を行い、繊度２．２ｄｔｅｘ（デシテックス、２デニール相当）の含ハロゲン繊維を得た。この含ハロゲン繊維に紡績用仕上げ油剤を添付、クリンプを付け、３８ｍｍの長さにカットした。このカットした繊維を、メートル番手１７番手で紡績を行った。
【００２３】
（実施例２）
アクリロニトリル１２重量部、塩化ビニリデン３重量部、ドデシル硫酸ソーダ１．１重量部、亜硫酸ガス０．３５重量部、硫酸第一鉄７水和物０．００２重量部、水２００重量部、過硫酸アンモニウム０．００８重量部、および、２−メルカプトエタノール０．０４７重量部をオートクレーブに仕込み、重合温度５０℃で、アクリロニトリルを４３．５重量部、塩化ビニリデン４１．１重量部、スチレンスルホン酸ソーダ１．４重量部、過硫酸アンモニウム０．０７２重量部をそれぞれ重合開始から均等に追加しながら６時間重合を行った。
得られた重合体の組成は、アクリロニトリル５０重量部、塩化ビニリデン５０重量部で、ジメチルホルムアミド０．２重量％溶液での比粘度は０．３８であった。得られた重合体を前記の実施例１と同様の方法で、３重量部のメタスズ酸を加え、３８ｍｍカット繊維を作成した。この繊維を紡績し、メートル番手１７番の紡績糸を得た。
【００２４】
（比較例１）
難燃剤として五酸化アンチモンの添加量を樹脂に対して、３重量部とした以外は、前記の実施例１と同様の条件で３８ｍｍカット繊維を作成した。この繊維を紡績し、メートル番手１７番の紡績糸を得た。
【００２５】
（比較例２）
アクリロニトリル１１重量部、塩化ビニリデン４．５重量部、ドデシル硫酸ソーダ１．１重量部、亜硫酸ガス０．１重量部、酸化第一鉄７水和物０．００２重量部、水２３０重量部、過硫酸アンモニウム０．０１１５重量部、亜硫酸水素ナトリウム０．１６６重量部、および２−メルカプトエタノール０．０９１重量部をオートクレーブに仕込み、重合温度５５℃でアクリロニトリルを４３．５重量部、塩化ビニリデン４１．１重量部、スチレンスルホン酸ソーダ１．２重量部、および過硫酸アンモニウム０．１３２４重量部をそれぞれ重合開始から均等に追加しながら６時間重合を行った。
得られた重合体の組成は、アクリロニトリル５１重量部、塩化ビニリデン４９重量部で、ジメチルホルムアミド０．２重量％溶液での比粘度は、０．２２であった。
前記重合体の３０％アセトン溶液に、重合体に対して３重量部のメタスズ酸を加え紡糸原液を得た。これを孔径０．０８ｍｍ、孔数１５０００個のノズルを用い、２５℃の３８％のアセトン溶液に押し出し、水洗後、１２０℃で８分間乾燥した後、１２５℃で２．５倍に延伸、１７５℃で３０秒間熱処理を行い、繊度２．２ｄｔｅｘの含ハロゲン繊維を得た。この含ハロゲン繊維に紡績用仕上げ油剤を添付、クリンプを付け、３８ｍｍの長さにカットした。このカットした繊維を、メートル番手１７番手で紡績を行った。
【００２６】
（２）織布の作成
経糸のポリエステル１５０ｄウーリー糸１３０本／インチ、緯糸に上記の方法で製造した前記繊維（Ａ）紡績糸を６０本／インチの打ち込みで、５枚朱子組織の織布を作成した。この織布の難燃性の結果を表１に示した。
【００２７】
【表１】

表１から明らかなように、前記難燃剤を１％以上含有し、比粘度が０．３以上の前記繊維（Ａ）からなる紡績糸とポリエステルウーリー糸を用いて作成した実施例１と実施例２の織布は、Ｓｂ系化合物を含有しないにかかわらず高い難燃性を示している。これに対して、前記繊維（Ａ）にＳｂ化合物を添加した比較例１の場合は、高い難燃性を示すが、１６０時間後の耐光性は大きく低下している。また、実施例と同様に前記難燃剤を１％以上含有し、比粘度が０．３未満の前記繊維（Ａ）からなる紡績糸とポリエステルウーリー糸を用いて作成した比較例２の織布は、難燃性が著しく低下し全焼が発生している。このように、同じ難燃剤を同量添加した繊維（Ａ）であっても、比粘度の違いにより、繊維（Ａ）と溶融型可燃性繊維（Ｂ）との繊維複合体における難燃性に大きな影響を与える。
【００２８】
（参考例１）難燃剤として四塩化錫の添加量を樹脂に対して、２．１重量部とした以外は、前記の実施例と同様の条件で３８ｍｍカット繊維を作成した。この繊維を紡績し、メートル番手１７番の紡績糸を得た。
【００２９】
（比較例３）実施例と同様の条件で、難燃剤を添加せずに、３８ｍｍカット繊維を作成した。この繊維を紡績し、メートル番手１７番の紡績糸を得た。参考例１、比較例３の難燃性の結果を表２に示す。表２に示した織布は、表１と同様に経糸のポリエステル１５０ｄウーリー糸１３０本／インチ、緯糸に上記の方法で製造した前記繊維（Ａ）紡績糸を６０本／インチの打ち込みで、５枚朱子組織の織布を作成した。この織布の難燃性の結果を表２に示した。
【００３０】
【表２】

表２の結果から、前記難燃剤を１％以上含有し、比粘度が０．３以上の前記繊維（Ａ）からなる紡績糸を用いて作成した参考例１の織布は、Ｓｂ系化合物を含有しないにかかわらず高い難燃性を示している。これに対して、繊維（Ａ）の難燃剤添加量が１％未満の比較例３の織布は、高い比粘度を有しているにもかかわらず、著しく難燃性が低下し、全焼が発生している。このように、同じ組成、０．３以上の高い比粘度の繊維（Ａ）であっても、難燃剤添加量が１重量％未満になると、繊維（Ａ）と溶融型可燃性繊維（Ｂ）との繊維複合体において十分な難燃性が得られない。
【００３１】
【発明の効果】
本発明は、Ｓｂ系難燃剤を含有しなくても高度な難燃性を有すると共に、耐光性に優れた複合難燃繊維を得ることを可能とするものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a flame retardant composite comprising a halogen-containing fiber and a melt-type flammable fiber, having high flame retardancy and excellent light resistance.
[0002]
[Prior art]
In recent years, the demand for ensuring the safety of clothing, food and housing has increased, and the need for flame retardant materials has increased. Under such circumstances, general-purpose flammable fibers (herein, flammable fibers are, for example, natural fibers such as cotton and wool, rayon, vinylon, acrylic, nylon, polyester, polypropylene, diacetate, and triacetate). ) And a flame retardant fiber having a high degree of flame retardancy, and a method of imparting flame retardancy to this while maintaining the properties of the combustible fiber has been attempted. Combining flammable fibers with highly flame retardant fibers to make composite fiber products is extremely advantageous in terms of cost and design. Halogen-containing fibers are used in cotton fibers and polyester fibers. Mixed composites are becoming the center of flame retardant materials.
[0003]
For example, when a halogen-containing fiber and a polyester fiber are combined in such a composite, an antimony compound (hereinafter referred to as Sb compound) is widely used as a flame retardant to be contained in the halogen-containing fiber in terms of flame retardancy. It has been.
[0004]
However, the Sb compound is excellent in flame retardancy, but when added to a modacrylic fiber which is a kind of halogen-containing fiber, the light resistance of the modacrylic fiber tends to be lowered for a long time. There is also a movement to investigate the influence of Sb compounds on the environment, and flame retardant fiber composites that ensure high flame retardancy and have excellent light resistance without relying on Sb compounds are now desired. ing.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to obtain a flame retardant fiber composite excellent in light resistance without reducing flame retardancy even when a halogen-containing fiber not containing an Sb-based flame retardant and a flammable fiber are mixed. It is in.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of studying a composite product of modacrylic fiber and combustible fiber as a halogen-containing fiber not containing an Sb compound, the present inventors have increased the specific viscosity of the copolymer used for the modacrylic fiber, It has been found that the combination with the flame retardant comprising the above can maintain high flame retardancy and provide excellent light resistance, and has completed the present invention. That is, the present invention comprises (A) 30 to 70% by weight of acrylonitrile, 70 to 30% by weight of a halogen-containing vinyl monomer, and 0 to 10% by weight of a vinyl monomer copolymerizable therewith, and 70-30 parts by weight of a fiber containing a flame retardant composed of a Sn-based compound in a copolymer having a specific viscosity of 0.3 or more (but not containing a Sb-based compound) , and (B) a melt-type combustible fiber 30- and 70 parts by weight of Ri flame retardant fiber composite der formed by composing, characterized in that 3 to 30% by weight flame retardant content relative to the copolymer of (a).
[0007]
The flame retardant may if selected from Sn-based compound is preferably specific viscosity of the copolymer (A) is in the range of 0.3 to 0.8 and said flame retardant is 1 to the copolymer It is preferable to contain 30% by weight. Further, the melt-type easily twistable fiber (B) is preferably at least one selected from the group consisting of polyester fiber, polypropylene fiber and polyamide fiber.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is described in detail below.
The present invention comprises (A) 30 to 70% by weight of acrylonitrile, 70 to 30% by weight of a halogen-containing vinyl monomer, and 0 to 10 parts by weight of a vinyl monomer copolymerizable therewith and having a specific viscosity of 0. A flame retardant fiber composite comprising 70 to 30 parts by weight of a fiber containing a flame retardant in a copolymer of 3 or more and 30 to 70 parts by weight of (B) a melt-type flammable fiber, Specific examples of the halogen-containing vinyl monomer (A) include vinyl chloride, vinylidene chloride, vinyl bromide, etc., and one or more of these may be copolymerized with acrylonitrile. However, not limited to the above, any vinyl monomer containing halogen can be used.
[0009]
Examples of the vinyl monomer copolymerizable with the halogen-containing monomer include acrylic acid, acrylic ester, methacrylic acid, methacrylic ester, acrylamide, vinyl acetate, vinyl sulfonic acid, and vinyl sulfonate. , Styrene sulfonic acid, styrene sulfonate, and the like, and one or more of them can be used.
[0010]
As a method of obtaining a polymer by copolymerizing with these halogen-containing monomers or monomers copolymerizable therewith, any method such as usual vinyl polymerization method, that is, slurry polymerization, emulsion polymerization, solution polymerization, etc. Can be applied, and there is no particular limitation.
The flame retardant content for the copolymer (A) is 1 to 30% by weight, preferably 3 to 10% by weight. If the flame retardant content is less than 1% by weight, the flame retardant performance as a single fiber tends to be inferior, and the flame retardancy as a composite tends not to be secured. Conversely, if it exceeds 30% by weight, the fiber of (A) Problems such as physical properties (strength, elongation, etc.) and nozzle clogging during production occur, which is not preferable.
[0011]
As a method of adding a flame retardant to the copolymer (A), a method of producing a fiber by mixing and dispersing a flame retardant in a solution obtained by dissolving the copolymer in a solvent capable of dissolving the copolymer. In addition, a method in which a fiber obtained from the copolymer (A) is immersed in an aqueous binder solution containing a flame retardant, and a flame retardant is contained by post-processing such as drawing, drying, and heat treatment is given. It is not limited to these, and other known methods can be used.
[0012]
Flame retardant agent used in the present invention, stannic oxide, metastannic acid, oxyhalide stannous, stannic oxyhalide, stannous hydroxide, is a Sn-based compound such as 4 tin chloride, magnesium stannate, may be used complex compounds such as stannate zirconium. These may be used alone or may be used in combination of two or more. The specific viscosity referred to in the present invention is a value at 30 ° C. of a DMF solution obtained by dissolving the copolymer (A) in dimethylformamide (DMF) at 0.04 g / DMF 20 ml. The specific viscosity of the copolymer (A) of the present invention is preferably 0.3 or more, more preferably 0.3 to 0.8. Furthermore, it is preferably 0.4 to 0.6 in terms of more stable flame retardancy and productivity.
[0013]
When specific viscosity is less than 0.3, the shrinkage | contraction characteristic of the halogen-containing fiber at the time of combustion falls, and there exists a tendency for sufficient flame retardance not to be obtained. Conversely, if the specific viscosity exceeds 0.8, the polymerization time tends to be longer when the copolymer (A) is obtained, and the fiber quality such as boiling water devitrification tends to be lowered.
[0014]
As a method for obtaining the above specific viscosity of 0.3 to 0.8, it is desirable to prepare by adjusting the amount of the initiator and the chain transfer agent charged during the polymerization. Specific examples of obtaining a specific viscosity of 0.3 to 0.8 include, for example, 0.01 to 0.13 parts by weight of an initiator ammonium persulfate and 0.001 to 0.085 parts by weight of a chain transfer agent 2-mercaptoethanol. Part, preferably a method in which ammonium persulfate is charged in the range of 0.03 to 0.11, 2-mercaptoethanol in the range of 0.01 to 0.06.
[0015]
When ammonium persulfate is 0.13 parts by weight or more or 2-mercaptoethanol is 0.085 parts by weight or more, the specific viscosity is lower than 0.3, which is insufficient. Conversely, when the ammonium persulfate is less than 0.01 parts by weight, the yield decreases, and when the 2-mercaptoethanol is less than 0.01, the fiber quality such as boiling water devitrification tends to decrease.
[0016]
Examples of the melt-type combustible fiber (B) used in the present invention include, but are not limited to, polyester fiber, polypropylene fiber, polyamide fiber, and polyethylene fiber. In particular, at least one selected from the group consisting of polyester fiber, polypropylene fiber and polyamide fiber is preferable from the viewpoint of ensuring flame retardancy, which is the object of the present invention. Furthermore, polyester fiber is preferable from the viewpoint of heat resistance.
[0017]
The flame-retardant fiber composite according to the present invention comprises a fiber (A) and a meltable combustible fiber (B), a fiber (A) of 70 to 30 parts by weight, and a meltable combustible fiber (B) of 30 to 70. It is preferable to combine so that it may become a weight part. When the fiber (A) is less than 30 parts by weight, sufficient flame retardancy tends not to be obtained. Conversely, if the fiber (A) exceeds 70 parts by weight, the characteristics of the meltable combustible fiber (B) cannot be utilized.
[0018]
The composite of the fiber (A) and the meltable combustible fiber (B) is a blend or blend of (A) and (B), a twist of (A) and (B), Alternatively, yarns made from (A) and yarns made from (B) are knitted or knitted, yarns made using the blended or blended yarns, yarns made using the twisted yarns, or yarns twisted It is a concept including union or knitting produced using knitted fabric, and those obtained by a combination of these. Examples thereof include, but are not limited to, a woven fabric obtained by interweaving twisted filament yarn and spun yarn.
[0019]
Although the reason why the flame retardant fiber composite according to the present invention has excellent flame retardancy is not clear, the halogen-containing fiber having a predetermined specific viscosity quickly shrinks at the time of flame test, and the flame retardant fiber from the flame burner. It is assumed that the complex moves away quickly.
[0020]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example is given and this invention is demonstrated in more detail, this invention is not limited to these Examples. Prior to the examples, methods for evaluating the flame retardancy and light resistance of the fiber composite are shown below.
[0021]
[Flame retardance]
The evaluation method of the flame retardancy of the fiber composite was carried out based on the fire fighting test method 45 ° micro burner method Talmase method (JIS L 1091 A-1 method). The fiber composite was washed with water based on the above method. The combustion direction of the fiber composite was determined from four directions on the front and back of the background, and pass / fail was determined.
[0022]
[Light resistance]
The light resistance of the fiber composite was measured using a fade meter light resistance tester FA-3 manufactured by Suga Test Instruments Co., Ltd., and irradiated with black panel temperature of 63 ° C. × 160 hours. The color difference ΔE was evaluated with a color 7 manufactured by Kurashiki Boseki Co., Ltd.
ΔE was calculated by the following equation.
ΔE = [(ΔL) ² + (Δa) ² + (Δb) ² ] ^1/2
ΔL: Difference in L value before and after irradiation Δa: Difference in a value before and after irradiation Δb: Difference in b value before and after irradiation (1) Production of halogen-containing fiber (Example 1) 12 parts by weight of acrylonitrile, 3 parts by weight of vinylidene chloride , 1.1 parts by weight of sodium dodecyl sulfate, 0.35 parts by weight of sulfurous acid gas, 0.002 parts by weight of ferrous sulfate heptahydrate, 200 parts by weight of water, 0.0045 parts by weight of ammonium persulfate, and 2-mercapto 0.047 parts by weight of ethanol was charged into an autoclave, and at a polymerization temperature of 50 ° C., 43.5 parts by weight of acrylonitrile, 41.1 parts by weight of vinylidene chloride, 1.4 parts by weight of sodium styrenesulfonate, 0.0405 parts by weight of ammonium persulfate The polymerization was carried out for 6 hours while each was added evenly from the start of polymerization.
The composition of the obtained polymer was 51 parts by weight of acrylonitrile and 49 parts by weight of vinylidene chloride, and the specific viscosity in a 0.2% by weight dimethylformamide solution was 0.45. To a 22% acetone solution of the polymer, 3 parts by weight of metastannic acid was added to the polymer to obtain a spinning dope. This was extruded into a 38% acetone solution at 25 ° C. using a nozzle having a hole diameter of 0.08 mm and 15000 holes, washed with water, dried at 120 ° C. for 8 minutes, stretched 2.2 times at 150 ° C., and 175 Heat treatment was carried out at 30 ° C. for 30 seconds to obtain a halogen-containing fiber having a fineness of 2.2 dtex (decitex, equivalent to 2 denier). A finishing oil for spinning was attached to this halogen-containing fiber, crimped, and cut into a length of 38 mm. This cut fiber was spun at a metric count of 17th.
[0023]
(Example 2)
12 parts by weight of acrylonitrile, 3 parts by weight of vinylidene chloride, 1.1 parts by weight of sodium dodecyl sulfate, 0.35 parts by weight of sulfurous acid gas, 0.002 parts by weight of ferrous sulfate heptahydrate, 200 parts by weight of water, ammonium persulfate 0 0.008 part by weight and 0.047 part by weight of 2-mercaptoethanol were charged into an autoclave, and at a polymerization temperature of 50 ° C., 43.5 parts by weight of acrylonitrile, 41.1 parts by weight of vinylidene chloride, sodium styrenesulfonate 1.4 Polymerization was carried out for 6 hours while adding equal parts by weight and 0.072 parts by weight of ammonium persulfate from the start of polymerization.
The composition of the obtained polymer was 50 parts by weight of acrylonitrile and 50 parts by weight of vinylidene chloride, and the specific viscosity in a 0.2% by weight solution of dimethylformamide was 0.38. 3 parts by weight of metastannic acid was added to the obtained polymer in the same manner as in Example 1 to prepare a 38 mm cut fiber. This fiber was spun to obtain a spun yarn with a metric count of 17.
[0024]
(Comparative Example 1)
A 38 mm cut fiber was prepared under the same conditions as in Example 1 except that the amount of antimony pentoxide added as a flame retardant was 3 parts by weight with respect to the resin. This fiber was spun to obtain a spun yarn with a metric count of 17.
[0025]
(Comparative Example 2)
11 parts by weight of acrylonitrile, 4.5 parts by weight of vinylidene chloride, 1.1 parts by weight of sodium dodecyl sulfate, 0.1 part by weight of sulfurous acid gas, 0.002 part by weight of ferrous oxide heptahydrate, 230 parts by weight of water, 0.0115 parts by weight of ammonium sulfate, 0.166 parts by weight of sodium hydrogen sulfite and 0.091 parts by weight of 2-mercaptoethanol were charged into an autoclave, and at a polymerization temperature of 55 ° C., 43.5 parts by weight of acrylonitrile and 41.1 parts by weight of vinylidene chloride Polymerization was performed for 6 hours while adding 1.2 parts by weight of sodium styrenesulfonate and 0.1324 parts by weight of ammonium persulfate equally from the start of polymerization.
The composition of the obtained polymer was 51 parts by weight of acrylonitrile and 49 parts by weight of vinylidene chloride, and the specific viscosity in a 0.2% by weight solution of dimethylformamide was 0.22.
3 parts by weight of metastannic acid with respect to the polymer was added to a 30% acetone solution of the polymer to obtain a spinning dope. This was extruded into a 38% acetone solution at 25 ° C. using a nozzle having a hole diameter of 0.08 mm and 15000 holes, washed with water, dried at 120 ° C. for 8 minutes, and then stretched 2.5 times at 125 ° C. Heat treatment was carried out at 30 ° C. for 30 seconds to obtain a halogen-containing fiber having a fineness of 2.2 dtex. A finishing oil for spinning was attached to this halogen-containing fiber, crimped, and cut into a length of 38 mm. This cut fiber was spun at a metric count of 17th.
[0026]
(2) Fabrication of woven fabric A polyester 150d wooly yarn of 130 warps / inch for warp, and the fiber (A) spun yarn produced by the above method into a weft of 60 yarns / inch, and a woven fabric with a 5 satin structure Created. The results of flame retardancy of this woven fabric are shown in Table 1.
[0027]
[Table 1]

As is apparent from Table 1, Example 1 and Example prepared using spun yarn and polyester wooly yarn comprising the fiber (A) containing 1% or more of the flame retardant and having a specific viscosity of 0.3 or more. The woven fabric of 2 shows high flame retardancy regardless of whether it contains no Sb-based compound. On the other hand, although the comparative example 1 which added the Sb compound to the said fiber (A) shows high flame retardance, the light resistance after 160 hours is falling significantly. Moreover, the woven fabric of the comparative example 2 produced using the spun yarn which consists of the said fiber (A) which contains the said flame retardant 1% or more similarly to an Example, and whose specific viscosity is less than 0.3, and a polyester wooly yarn is the The flame retardancy is remarkably reduced, and total burning occurs. Thus, even in the fiber (A) to which the same amount of the same flame retardant is added, due to the difference in specific viscosity, the flame retardant in the fiber composite of the fiber (A) and the meltable combustible fiber (B) It has a big impact.
[0028]
Reference Example 1 A 38 mm cut fiber was prepared under the same conditions as in the above example except that the amount of tin tetrachloride added as a flame retardant was 2.1 parts by weight with respect to the resin. This fiber was spun to obtain a spun yarn with a metric count of 17.
[0029]
(Comparative Example 3) Under the same conditions as in the example, 38 mm cut fiber was prepared without adding a flame retardant. This fiber was spun to obtain a spun yarn with a metric count of 17. Table 2 shows the results of flame retardancy of Reference Example 1 and Comparative Example 3 . As in Table 1, the woven fabric shown in Table 2 is a warp polyester 150d wooly yarn of 130 yarns / inch, and the weft yarn of the fiber (A) produced by the above method is driven by 60 yarns / inch. We created a woven fabric with a sheet structure. The results of flame retardancy of this woven fabric are shown in Table 2.
[0030]
[Table 2]

From the results of Table 2, the woven fabric of Reference Example 1 prepared using a spun yarn comprising the above-mentioned fiber (A) containing 1% or more of the flame retardant and having a specific viscosity of 0.3 or more contains an Sb-based compound. High flame retardancy is shown regardless of whether it is contained. On the other hand, the woven fabric of Comparative Example 3 in which the amount of the flame retardant added to the fiber (A) is less than 1%, although having a high specific viscosity, the flame retardancy is remarkably reduced, It has occurred. Thus, even if the fiber (A) has the same composition and a high specific viscosity of 0.3 or more, when the flame retardant addition amount is less than 1% by weight, the fiber (A) and the meltable combustible fiber (B) In the fiber composite, sufficient flame retardancy cannot be obtained.
[0031]
【The invention's effect】
The present invention makes it possible to obtain a composite flame retardant fiber having high flame retardancy and excellent light resistance without containing an Sb flame retardant.

Claims

(A) 30 to 70% by weight of acrylonitrile, 70 to 30% by weight of a halogen-containing vinyl monomer and 0 to 10% by weight of a vinyl monomer copolymerizable therewith, and having a specific viscosity of 0.3 or more A composite of 70 to 30 parts by weight of a fiber containing a flame retardant in a copolymer and 30 to 70 parts by weight of (B) a melt-type flammable fiber, wherein an Sb compound is used as the flame retardant. A flame retardant fiber composite characterized in that an Sn-based compound is used without being used, and the flame retardant content in the copolymer (A) is 3 to 30% by weight .

The flame retardant fiber composite according to claim 1, wherein the copolymer (A) has a specific viscosity of 0.3 to 0.8.

The flame-retardant fiber composite according to claim 1 or 2 , wherein the melt-type twistable fiber (B) is at least one selected from the group consisting of polyester fiber, polypropylene fiber, and polyamide fiber.