JP4197976B2 - Frozen confectionery manufacturing equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばソフトクリーム(ソフトアイスクリーム)等の冷菓を製造する冷菓製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりこの種冷菓製造装置は、コンプレッサ、凝縮器、キャピラリチューブ及び冷却シリンダとホッパー(ミックスタンク)に装備した冷却器からなる冷却装置を備え、この冷却装置によって冷菓製造時には冷却器に液化冷媒を減圧してから流して冷却シリンダ、ホッパーを冷却する。そして、冷却シリンダ内にはビータが取り付けられ、冷却シリンダ内のミックスを冷却器により冷却しながら、ビータによって撹拌し、ソフトクリームやシャーベットなどの冷菓を製造するものであった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−271957号公報
【0004】
この場合、ミックスはホッパー内に貯溜され、ホッパーからはミックス供給器によって冷却シリンダ内にミックスを流し込む方式が採られていた。このミックス供給器は上端が大気中に開放し、ホッパー内の下端部にてホッパー内に連通したパイプ状のものであり、ミックスの供給量はこのミックス供給器におけるヘッド差に依存していた。
【0005】
即ち、ホッパーから冷却シリンダへのミックスの供給は重力に依存していたため、供給量が安定しない欠点があった。また、ミックスは予め原料袋内に収納されているものを開封し、ホッパー内に注入するものであったため、ホッパーにて雑菌に汚染され、衛生上の問題が発生する欠点もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、ミックスを可撓性の袋に収納し、この原料袋を加圧してミックスを押し出し、直接冷却シリンダに供給する方法が考えられる。係る方法によれば、ミックスを重力に依存すること無く、且つ、ホッパーに移し替えること無く原料袋から直接冷却シリンダに供給できる。しかしながら、この場合も図9に示すように原料袋100に装着されている原料チューブ101から、チューブ取付部品103を介して、冷却シリンダ106へミックスを供給することになるため、チューブ取付部品103に付着した雑菌により、或いは、原料チューブ101をチューブ取付部品103に取り付ける際の作業時に、汚染が発生する危険性があった。特に、チューブ取付部品103は、ミックス原料袋100を交換する度に洗浄して再使用することを想定していたため、洗浄度合いにより雑菌が残る場合が考えられる。尚、図9において105はエアーとミックスを混合するための混合器であり、102は取付ナット104は逆止弁である。原料チューブ101は従来チューブ取付部品103と取付ナット102により混合器105に接続されるものであった。
【0007】
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、ミックスを衛生的に冷却シリンダに供給して冷菓製造を行うことができる冷菓製造装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の冷菓製造装置は、ミックスが収納された可撓性を有するミックス原料袋を保冷する保冷庫と、ミックス原料袋から供給されるミックスを撹拌しながら冷却することにより冷菓を製造する冷却シリンダと、冷却シリンダのミックス入口に着脱自在に接続されるY型の合流通路部材と、ミックス原料袋からミックスを取り出すためのチューブであって、合流通路部材の一方の入口に接続されるミックス原料チューブと、ミックス原料袋を加圧してミックス原料チューブにミックスを押し出すための加圧装置と、合流通路部材の他方の入口に着脱自在に接続されて加圧装置の圧縮空気を供給するエアー回路部材と、保冷庫及び冷却シリンダを冷却する冷却装置とを備え、ミックス原料チューブはミックス流出口よりミックス原料袋側の部分に鍔部を持ち、ミックス流出口を合流通路部材の入口に挿入して鍔部を合流通路部材の入口の開口縁に当接させた状態で、鍔部の後面側から取付ナットにより当該合流通路部材に着脱自在に保持されると共に、その状態で当該ミックス原料チューブのミックス流出口は、合流通路部材の内壁面及び合流通路部材内に流出したミックスに接触すること無く、当該合流通路部材中に臨むよう構成したものである。
【0009】
本発明によれば、ミックス原料袋ごと保冷庫内でミックスを保冷し、加圧装置によりミックス原料袋を加圧してミックス原料袋からミックスを強制的にミックス原料チューブに押し出し、当該ミックス原料チューブを介して直接冷却シリンダに供給し、冷菓を製造することができるようになる。これにより、重力に依存したミックスの供給方式を廃して安定的なミックスの自動供給が実現できるようになると共に、ミックスをミックス原料袋から直接冷却シリンダに供給することで、従来の如くホッパーにおいて衛生上の問題が発生することも無くなる。
【0010】
この場合、ミックス原料チューブのミックス流出口を、合流通路部材の内壁面及びミックス原料チューブから出たミックスと接触すること無く保持するようにしたので、チューブ取付部品や取付作業時におこり得る汚染も回避できるようになる。
【0011】
特に、ミックス原料チューブにはミックス流出口よりミックス原料袋側の部分に鍔部を設け、合流通路部材の入口の開口縁に鍔部を当接させた状態で、後面側から取付ナットにより合流通路部材に保持させるようにしたので、取付作業も極めて容易となる。
【0012】
また、Y型の合流通路部材内にはエアー回路から圧縮空気が供給されるので、ミックス原料チューブのミックス流出口の周囲までミックスは上昇しない。これにより、ミックス原料チューブから出たミックスがミックス流出口に接触する不都合をより一層確実に回避 することができるようになるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明を適用した冷菓製造装置SMの一部縦断斜視図、図2は冷菓製造装置SMのミックス供給に関する構成図、図3は図2のミックス原料袋5周辺の部品の分解構成図、図4は冷菓製造装置SMの電気回路のブロック図を示している。
【0014】
実施例の冷菓製造装置SMは、ソフトクリームやシャーベット(シェーク)等の冷菓(実施例ではソフトクリームを製造するものとする)を製造販売するための装置であり、図1において本体1の上部には、ソフトクリームの原料ミックス(ソフトクリームやシャーベットなどの冷菓原料となるミックス)を収納したミックス原料袋5を貯蔵保冷するための断熱性の保冷庫2が設けられている。この保冷庫2の庫内2Aは前面に開口しており、この前面開口は回動自在の断熱扉3にて開閉自在に閉塞され、ミックス原料袋5の交換時等にはこの断熱扉3が開放される。尚、33はこの断熱扉3の開閉を検知するための保冷庫開閉スイッチである。
【0015】
一方、保冷庫2の庫内2A天井部には保冷庫冷却器4と図示しない送風機が配設されており、この保冷庫冷却器4により冷却された冷気が送風機により庫内2Aに循環されて保冷庫2内のミックス原料袋5や後述する周辺部品は所定の温度に保冷される。
【0016】
尚、ミックス原料袋5はナイロンなどの所定の強度を有するカバー31内に納出自在に収納されており、その状態で保冷庫2内に収納される。このカバー31は上面がファスナー32により開閉自在とされたバックであり、下面にはミックス原料袋5の後述する出口部材22及び連通口部材24が吐出するパイプ接続部(図示せず)が形成されている。このようなカバー31内にミックス原料袋5を収納することにより、万一ミックス原料袋5からミックスが漏出した際にも庫内2Aが汚損される不都合が回避若しくは抑制される。また、後述する如く圧縮空気が供給された際のミックス原料袋5の膨らみがカバー31によって規制されるので、ミックス原料袋5の破裂の発生も回避できるようになる。
【0017】
この保冷庫2内にはミックス原料袋5を前側に低く斜めに保持するための保持台6が設けられている。また、保冷庫2の内壁からは袋加圧通路を構成する袋加圧パイプ7(図2に示す)が庫内2Aに引き出されている。更に、保冷庫2の庫内2A底壁には後述する冷却シリンダ8のミックス入口9が開口して設けられている。
【0018】
ここで、ミックス原料袋5は例えばアルミ蒸着された可撓性を有する樹脂製の袋本体21と、この袋本体21の一面に取り付けられ、袋本体21内と外部とを連通する硬質樹脂製の出口部材22と、袋本体21の他面に周囲を溶着され、当該袋本体21と同素材から成る可撓性の外層体23と、この外層体23と袋本体21の間の後述する非接着部分に連通するように袋本体21の一面に取り付けられた硬質樹脂製の連通口部材24とから構成されている(図2)。
【0019】
前記外層体23と袋本体21とは当該外層体23の周囲以外は非接着状態とされており、これにより、外層体23と袋本体21間には密閉空間が構成可能とされている。そして、前記連通口部材24はこの外層体23と袋本体21との間(密閉空間)と外部とを連通する。また、ミックス(図2にMで示す)はこの袋本体21内に収納されると共に、外層体23と袋本体21との間の密閉空間には圧縮空気(図2にAIで示す)が供給可能とされている。
【0020】
上述の如くミックスを収納したミックス原料袋5は、前述の如くカバー31内に収納された状態で保冷庫2の庫内2Aに収納され、保持台6に傾斜保持される。このとき、出口部材22及び連通口部材24は下になるように載置される。このように配置することで、ミックス原料袋5が膨れた場合にも庫内2Aの天井との間に十分な間隔を保持して冷気循環を確保できる。また、各パイプやチューブとの接続も容易となる。そして、前記袋加圧パイプ7の一端は連通口部材24に着脱可能に接続され、外層体23と袋本体21との間(密閉空間)に連通される。また、出口部材22にはミックス供給通路を構成するためのミックス原料チューブ34の一端(基端)が接続されている。
【0021】
このミックス原料チューブ34は可撓性の樹脂チューブから構成されており、予め後述する如くミックス原料袋5の出口部材22に接続されている。ミックス原料チューブ34の他端(先端)のミックス流出口34Aは当初封止され、外部と接触しないようにミックス原料チューブ34内は衛生的に保持されており、後述する如くY型混合器57に接続する際に切断されて開口される。また、この他端のミックス流出口34Aより少許ミックス原料袋5側の部分の外面には、鍔部34Bが外方に張り出して一体に成形されている(図2、図7)。そして、この鍔部34Bのミックス流出口34A側とは反対側の後面は硬質樹脂にて構成されている。
【0022】
一方、図1において8は、前記ミックス入口9から流入するミックスをビータ10により回転撹拌して冷菓を製造する前述した冷却シリンダであり、その周囲にはシリンダ冷却器11が取り付けられている。ビータ10はビータモータ12、駆動伝達ベルト、減速機13及び回転軸を介して回転される。製造された冷菓は、冷却シリンダ8の前面開口を開閉可能に閉塞するフリーザドア14に配設された取出レバー15を操作することにより、プランジャー16が上下動し、図示しない抽出路が開放されると共に、ビータ10が回転駆動されることにより、取り出される。上記フリーザドア14や取出レバー15、プランジャー16により冷菓抽出部が構成されている。
【0023】
前記フリーザドア14は透明ガラス若しくは透明硬質樹脂にて構成されて透視部を構成する。このフリーザドア14を通して冷却シリンダ8内は前方から透視可能とされている。このフリーザドア14の本体1側の面には永久磁石36が埋め込まれており、この永久磁石36に対応する位置の本体1前面にはリードスイッチ37が取り付けられている。そして、フリーザドア14が本体1に取り付けられ、冷却シリンダ8の前面開口を閉塞したときに、このリードスイッチ37は永久磁石36によって接点が閉じられ、フリーザドア14が取り外されて冷却シリンダ8の前面開口が開放されたときは、リードスイッチ37の接点が開放されるよう構成されている。
【0024】
また、冷菓抽出部を構成する取出レバー15の下方に対応する位置の本体1前面には近接スイッチ(近接センサ)38が取り付けられている。この近接スイッチ38は赤外線や音波を用いて取出レバー15の下側に冷菓を盛るコーンや紙カップなどの容器が宛われたことを検出する。
【0025】
更に、図1に示す如く保冷庫2の庫内2Aには洗浄用ホース39が取り付けられている。この洗浄用ホース39は冷却シリンダ8内の洗浄の際に洗浄用水を冷却シリンダ8内に吐出するために設けられており、本体1内を通過して降下し、側面に引き出された洗浄用水配管41に接続されている。この洗浄用水配管41は図示しない水道管に接続され、更に、洗浄用水配管41の途中には開閉栓42が介設されて、本体1の前面に配設されている。この開閉栓42は常には洗浄用水配管41を閉じており、冷却シリンダ8を洗浄する際にはこれを回して洗浄用水配管41を開くものである。
【0026】
また、洗浄用ホース39の先端にはコネクタ43が取り付けられており、このコネクタ43は前記冷却シリンダ8のミックス入口9に着脱自在に接続可能とされている。この場合、コネクタ43は常には洗浄用ホース39の先端開口を閉じており(従って、この状態で開閉栓42を開いても洗浄用水は出ない)、ミックス入口9に接続された際に開放する機構を有している。これにより、ミックス入口9への接続作業が極めて容易となる。
【0027】
上記本体1の下部には冷却装置Rを構成するコンプレッサ18や凝縮器20、四方弁19等が収納設置されている。尚、この四方弁19は前記シリンダ冷却器11に高温冷媒を流して解凍・殺菌などを行わせるためのものである。
【0028】
次に、図2において27は加圧装置を構成するエアーポンプであり、このエアーポンプ27の吐出パイプ28は分配器46に接続されている。そして、この分配器46には前記袋加圧パイプ7の他端が接続される。更に、この分配機46には圧力検出手段を構成するエアー回路内センサー(圧力センサー)47と排気パイプ49が接続され、この排気パイプ49には排気手段を構成するエアー回路内排気電磁弁48(エアーポンプの保護とエアー回路の排気用)が接続される。
【0029】
更にまた、分配器46には空気供給通路としてのエアー回路51の一端が接続され、これにより、分配器46を介して袋加圧パイプ7、エアー回路51、エアーポンプ27、エアー回路内センサー47及び排気パイプ49は分岐接続されたかたちで相互に連通されている。このエアー回路51には流路開閉手段としてのエアー回路開閉電磁弁52とエアーフィルタ53が介設されている。このエアーフィルタ53はエアー回路51内に流入する圧縮空気中の異物や雑菌を捕獲して除去するものである。
【0030】
そして、前記エアー回路51の他端は逆止弁56を介して経路構成部品である合流通路部材としてのY型混合器57の他方の入口に着脱可能に接続される。更に、このY型混合器57の出口は逆止弁54を介して冷却シリンダ8のミックス入口9に着脱可能に接続される。上記逆止弁54は冷却シリンダ8の方向、逆止弁56はY型混合器57の方向が順方向とされている。また、これらミックス原料袋5、ミックス原料チューブ34、エアー回路51の他端部、袋加圧パイプ7の一端部及びY型混合器57は保冷庫2の庫内2Aに位置し、保冷されることになる。
【0031】
ここで、図3、図7を用いて袋加圧パイプ7やミックス原料チューブ34、エアー回路51やY型混合器57の具体的な接続構造を説明する。袋加圧パイプ7も可撓性を有するチューブにて構成され、ワンタッチ継手61によりミックス原料袋5の連通口部材24に着脱可能に接続される。また、ミックス原料チューブ34の一端はチューブ取付部品によりミックス原料袋5の出口部材22に予め接続されている。
【0032】
また、ミックス原料チューブ34の他端は取付ナット67によりY型混合器57の一方の入口57Aに着脱可能に接続される。この場合、ミックス原料チューブ34のミックス流出口34AをY型混合器57の入口57AからY型混合器57内に挿入すると、鍔部34Bが入口57Aの開口縁に当接する。この状態で、取付ナット67を鍔部34Bの後面側から入口57A外面に形成したネジ溝に螺合させ、鍔部34Bを入口57Aの開口縁に押し付けて封止する。これによって、ミックス原料チューブ34の他端はY型混合器57に着脱可能に接続される。このように接続した状態で、ミックス流出口34AはY型混合器57内に臨んでおり、その周囲のY型混合器57の壁面と接触しない(図7)。
【0033】
尚、ミックス原料チューブ34は前述の如く可撓性のチューブであるので、ピンチ68にて挟むことで容易に封止可能である。但し、通常使用時はこのピンチ68は開いておくものとする。
【0034】
他方、前記エアー回路51の他端も取付ナット69により前述の如くY型混合器57の他方の入口57Bに着脱可能に接続される。そして、このY型混合器57の出口はOリング71を介して前述の如く冷却シリンダ8のミックス入口9に着脱可能に接続されている。このように着脱可能に接続することで、ミックス原料チューブ34やY型混合器57などの洗浄が容易となる。
【0035】
次に、図4において73は制御手段を構成する汎用のマイクロコンピュータであり、このマイクロコンピュータ73の入力には前記保冷庫開閉スイッチ33、エアー回路内センサー47、近接スイッチ38、リードスイッチ37が接続されている。また、マイクロコンピュータ73の入力には、更に本体1のコントロールパネル74に設けられたプルダウンスイッチ(操作スイッチ)76と冷却スイッチ77が接続されている。
【0036】
更に、マイクロコンピュータ73の出力には前述した冷却装置Rのコンプレッサ18やビータモータ12などから構成される冷菓製造ユニットの他、前記エアー回路内排気電磁弁48とエアーポンプ27、エアー回路開閉電磁弁52が接続されている。更にまた、マイクロコンピュータ73の出力には前記操作パネル74に設けられた売り切れ表示ランプ78も接続されている。
【0037】
以上の構成で、次に動作を説明する。冷菓製造装置SMの図示しない電源プラグが電源に接続されて電源がONされると、マイクロコンピュータ73は先ずリードスイッチ37の接点が閉じているか否か判断する。そして、フリーザドア14が取り付けられて冷却シリンダ8の前面開口を閉じており、永久磁石36がリードスイッチ37の接点が閉じていれば以後の運転の開始を許容するが、フリーザドア14が正常に取り付けられておらず、リードスイッチ37の接点が開いている場合には以後の運転の開始を禁止し、例えば売り切れ表示ランプ78を点滅させて警報を表示する。これにより、フリーザドア14の取り付けを忘れ、或いは、正常に取り付けない状態で運転が開始されることを防止すると共に、フリーザドア14の取り付けを使用者に促す。
【0038】
次に、図5及び図6のタイミングチャートを参照しながらミックスの供給から冷菓の製造、冷菓の抽出動作について説明する。尚、ミックス原料袋5は前述の如くカバー31内に収納した状態で保冷庫2の庫内2Aにセットし、袋加圧パイプ7、ミックス原料チューブ34、Y型混合器57も図2に示したように接続する。但し、プルダウンを始めるこの時点では逆止弁56を含むエアー回路51をY型混合器57から外しておく。
【0039】
(1)初期状態
図1における電源ONからの初期状態で、マイクロコンピュータ73は先ず所定期間(実施例では5秒間)エアー回路内排気電磁弁48を開く。その後、前述の如くミックス原料袋5を保冷庫2の庫内2Aにセットするなどした後、断熱扉3が閉じられたことを保冷庫開閉スイッチ33の検出動作に基づいて検出すると、マイクロコンピュータ73はエアーポンプ27を運転する。その後、保冷庫2の断熱扉3が開放された場合、マイクロコンピュータ73は保冷庫開閉スイッチ33の検出動作に基づき、エアーポンプ27を停止すると共に、所定期間(5秒間)エアー回路内排気電磁弁48を開いてエアー回路51や袋加圧パイプ7から排気する。
【0040】
即ち、マイクロコンピュータ73は保冷庫2の断熱扉3が開放された場合にはエアーポンプ27を停止し、断熱扉3が閉じられている場合のみエアーポンプ27の運転を許容する。これにより、ミックス原料袋5の交換などの際のパイプなどの着脱に際しての安全性が向上する。特に、断熱扉3が開放された際にはエアー回路内排気電磁弁48を開いてエアー回路51や袋加圧パイプ7から圧縮空気を排出するので、パイプの着脱の際に圧縮空気が吹き出す不都合を確実に回避できるようになる。
【0041】
尚、この初期状態においてエアーポンプ27が運転された後、3分経過してもエアー回路内センサー47が分配器46で連通された袋加圧パイプ7(袋加圧パイプ7に連通しているミックス原料袋5の袋本体21と外層体23との間の密閉空間を含む)やエアー回路51内の圧力上昇を検出しない場合にはエアーポンプ27を停止し、売り切れ表示ランプ78を点滅させて警報する。
【0042】
(2)プルダウンモード
次に、使用者がプルダウンスイッチ76をONする(2秒未満押す)と、マイクロコンピュータ73はプルダウンモードに入りプルダウンを開始する。このプルダウンモードではマイクロコンピュータ73はエアーポンプ27を運転し、分配器46で連通された袋加圧パイプ7(袋加圧パイプ7に連通しているミックス原料袋5の袋本体21と外層体23との間の密閉空間を含む)やエアー回路51(プルダウンモードではエアー回路開閉電磁弁52は閉じている)内に圧縮空気を供給する。
【0043】
そして、エアー回路内センサー47が検出する空気圧力が設定値まで上昇した場合、マイクロコンピュータ73は当該エアー回路内センサー47の出力に基づいてエアーポンプ27を停止する。その後、マイクロコンピュータ73は自らの機能として有する3分タイマ(3分に限定されない所定)のカウントを開始する。
【0044】
袋加圧パイプ7から圧縮空気がミックス原料袋5の外層体23と袋本体21との間の密閉空間に送り込まれることにより、袋本体21には外側から一定の圧力が印加される。これにより、外層体23と袋本体21との間の密閉空間の容積が拡大することで、袋本体21内のミックスは出口部材22からミックス原料チューブ34へと押し出されていく。ミックス原料チューブ34に押し出されたミックスはミックス流出口34Aから出た後、Y型混合器57、逆止弁54を経てミックス入口9から冷却シリンダ8内に流入する。このとき、逆止弁56を含むエアー回路51は外されているので、冷却シリンダ8内の空気はY型混合器57の他方の出口から出ていく。これにより、ミックスも冷却シリンダ8内へ円滑に流入していく。
【0045】
ミックス原料袋5からミックスが流出することで、外層体23と袋本体21間の密閉空間の容積が拡大するので、袋加圧パイプ7から分配器46に至るパイプ内の空気圧力も低下する。そして、エアー回路内センサー47が所定の下限値まで圧力が低下したことを検出した場合、マイクロコンピュータ73はエアーポンプ27を運転して圧縮空気の供給を再開する。これを繰り返してマイクロコンピュータ74はエアー回路内センサー47が検出する空気圧力(ミックス原料袋5の外層体23と袋本体21間の密閉空間の空気圧力)を設定値と下限値の間(設定値と下限値の範囲における所定圧力)に維持する。
【0046】
その後、3分タイマのカウントが終了するまでこれを継続し、冷却シリンダ8内にミックスを送給していく。これにより、冷却シリンダ8内にはミックスが貯溜されていく。3分タイマのカウントが終了した時点で、マイクロコンピュータ73はエアーポンプ27の運転を停止し、エアー回路内排気電磁弁48を5秒間開放して圧縮空気を一旦排出する。使用者は透明なフリーザドア14を介して冷却シリンダ8内のミックスの液位を確認し、所定液位に満たない場合にはプルダウンスイッチ76を今度は押し続ける(2秒以上ON)。
【0047】
マイクロコンピュータ73はプルダウンスイッチ76が連続してONされると、エアーポンプ27を運転して再び圧縮空気の供給を開始し、前述の如くエアー回路内センサー47が検出する空気圧力(ミックス原料袋5の外層体23と袋本体21間の密閉空間の空気圧力)を設定値に維持する。これにより、ミックス原料袋5からは再びミックスが冷却シリンダ8内に送給されていく。そして、使用者が冷却シリンダ8内のミックスが所定液位まで貯溜されたことを目視により確認し、プルダウンスイッチ76から手を離すと(OFF)、マイクロコンピュータ73はエアーポンプポンプ27を停止し、エアー回路内排気電磁弁48を開放してミックス原料袋5の外層体23と袋本体21間の密閉空間の空気圧縮を排出する。これにより、ミックスの送給は停止され、冷却シリンダ8内には所定液位までミックスが貯溜される。
【0048】
マイクロコンピュータ73にこのようなプルダウンモードを設けることで、開店時に円滑に冷却シリンダ8内にミックスを貯溜することができるようになる。特に、プルダウンスイッチ76を設けてプルダウンの開始を手動で行うことができるので、使用性も良好となる。
【0049】
このように冷却シリンダ8内に所定液位までミックスを貯溜した後、断熱扉3を開き、保冷庫2の庫内2Aにおいてエアー回路51をY型混合器57の他方の入口に接続する(逆止弁56も取り付けられる)。そして、断熱扉3を閉じる。断熱扉3が開放された時点で前述の如くマイクロコンピュータ73はエアーポンプ27を停止し、エアー回路内排気電磁弁48を開いて圧縮空気を排出するが、エアー回路51の接続後、断熱扉3が閉じられれば再びエアーポンプ27を運転してエアー回路内センサー47が検出する空気圧力(ミックス原料袋5の外層体23と袋本体21間の密閉空間を含む袋加圧パイプ7や分配器46及びエアー回路51内のエアー回路開閉電磁弁52までの空気圧力)を設定値まで上昇させる。
【0050】
エアー回路内センサー47が検出する空気圧力が設定値まで上昇したら、マイクロコンピュータ73はエアー回路開閉電磁弁52を所定期間(例えば5秒)開き、Y型混合器57に至るエアー回路51内に圧縮空気を送り込む。このエアー回路51からY型混合器57を経て冷却シリンダ8内に流入する圧縮空気の圧力により、ミックス原料チューブ34から冷却シリンダ8へのミックスの流入は阻止されることになる。
【0051】
このときに冷却シリンダ8内に流入する圧縮空気の量によって冷菓のオーバーラン(冷菓中に空気が混入して嵩が増える状態)が得られることになるが、前述の如く冷却シリンダ8内に貯溜するミックスの液位はプルダウンスイッチ76の操作や液位センサの位置によって所定の液位に規定できるので、冷却シリンダ8内の空気量も規定できることになり、これにより、冷菓のオーバーラン量を正確に設定することができるようになる。
【0052】
また、このときに冷却シリンダ8内に流入する圧縮空気はエアフィルタ53を通過したものであるので、この空気に含まれる異物や雑菌はエアフィルタ53に捕獲される。これにより、冷却シリンダ8内に圧縮空気と共に異物や雑菌が混入する不都合を回避することができるようになり、衛生管理を確実に行うことが可能となる。
【0053】
更にまた、以上のようにY型混合器57にてミックス原料チューブ34とエアー回路51とを一旦合流させた後、ミックス入口9から冷却シリンダ8内に連通させているので、冷却シリンダ8へのミックスの供給とオーバーラン用の空気の供給の双方を単一のミックス入口9から行うことができるようになり、冷却シリンダ8の構造の簡素化が図れる。
【0054】
ここで、前述した如くミックス原料チューブ34のミックス流出口34AはY型混合器57内において周囲の壁面に接触すること無く保持されている。また、Y型混合器57内にはエアー回路51から圧縮空気が供給されるので、ミックス流出口34Aの周囲までミックスのレベルは上昇しない。従って、ミックス流出口34Aは周囲壁面及びそこから流出したミックスに接触することがないので、万一ミックス原料チューブ34の外面に雑菌が付着していたとしても、Y型混合器57及び冷却シリンダ8内のミックスが雑菌で汚染される危険性がない。
【0055】
以上でプルダウンモードは終了する。この状態で冷却スイッチ77の操作を待つ。尚、マイクロコンピュータ73は最初にプルダウンスイッチ77が操作された時点から前述の如く冷却シリンダ8内に所定液位までミックスを貯溜するに要したプルダウン時間をカウントして保持している。この場合、前述の如く目視によりプルダウンスイッチ77を操作して所定液位までミックスを貯溜する場合には、最終的にプルダウンスイッチ77を離した時点でプルダウン時間のカウントを終了し、前述の如く液位センサで所定液位までミックスを貯溜する場合には、当該液位センサがミックスの所定液位を検出した時点でプルダウン時間のカウントを終了することになる。
【0056】
(3)通常販売モード
次に図6に移って、使用者により冷却スイッチ77がON(押す)されると、マイクロコンピュータ73は前述の如くフリーザドア14が正常に取り付けられて閉じていることを条件として、冷却装置Rのコンプレッサ18を運転して冷却運転を開始する。コンプレッサ18が運転されると、凝縮器20で凝縮された冷媒が図示しない減圧装置を経て各冷却器4、11に供給され、そこで蒸発することで冷却作用を発揮する。これにより、保冷庫2の庫内2Aのミックス原料袋5のミックスは保冷される。また、庫内2Aにあるミックス原料チューブ68やエアー回路51の他端部、及び、Y型混合器57などの部品(図2に二点鎖線で囲まれた部分)も保冷されるので、後述する如く冷却シリンダ8内に流入するミックスや圧縮空気がこれらを通過する過程で温度上昇することもなくなる。
【0057】
一方、冷却シリンダ8内ではシリンダ冷却器11によってミックスは冷凍温度に冷却されると共に、マイクロコンピュータ73はビータモータ12によりビータ10を回転させるので、これにより、冷却シリンダ8内では半硬化状態の冷菓(ソフトクリーム)が製造される。以後、販売待機状態となる。
【0058】
この状態で、使用者が例えばコーン(容器)を取出レバー15の下方に宛い、近接スイッチ38に近接させると近接スイッチ38が当該コーンを検出してONする(販売検知)。マイクロコンピュータ73は近接スイッチ38がONした場合、自らがその機能として有する販売検知3秒(3秒に限らない所定期間)タイマのカウントを開始する。そして、当該状態が3秒間継続してタイマのカウントが終了した場合、即ち、近接スイッチ38がコーンを3秒間継続して検出している場合、マイクロコンピュータ73はビータ10を回転させる。そして、使用者が取出レバー15を操作すれば、前述の如くプランジャー16が上がるので、ビータ10により図示しない抽出路に冷菓(ソフトクリーム)が押し出され、コーンに抽出されることになる。
【0059】
このように、近接スイッチ38を用いてビータ10の回転を制御するので、従来の如くプランジャー16の上下動に連動するアームを用いた取出スイッチを設ける必要が無くなり、部品点数の削減が図れると共に、機構が簡素化されるので故障も発生し難くなる。また、所定期間(3秒)継続してコーンを検出している場合にビータ10を回転させるようにしているので、誤って近接スイッチ8の近くに手をかざした場合などに生じる誤作動も防止できる。
【0060】
尚、取出レバー15を戻せばプランジャー16が降下して抽出路は塞がれる。また、コーンを近接スイッチ38から離せばマイクロコンピュータ73はビータ10を停止させる。これにより、冷菓の抽出は停止する。冷却シリンダ8内から冷菓が抽出されることで圧力が低下するため、ミックス原料袋5の袋本体21内からミックス原料チューブ34、逆止弁54、Y型混合器57を経てミックス入口9から冷却シリンダ8内にミックスが流入し、補充されることになる。
【0061】
この場合、エアー回路51には逆止弁56が設けられているので、このときにミックス原料チューブ34からY型混合器57に入るミックスがエアー回路51側に流入する不都合は回避される。従って、逆止弁56より上流のエアー回路51内を洗浄する必要が無くなる。
【0062】
一方、マイクロコンピュータ73は販売検知からa秒(遅延時間)後にb秒間(所定期間)エアー回路開閉電磁弁52を開放する。このエアー回路開閉電磁弁52によるエアー回路51の開放により、エアー回路51からY型混合器57を経て冷却シリンダ8内に流入する圧縮空気の圧力により、ミックス原料チューブ34から冷却シリンダ8へのミックスの流入は阻止され、前述同様に停止することになる。即ち、冷却シリンダ8からの冷菓の抽出開始から遅延してエアー回路開閉電磁弁52を開くことで、ミックス原料チューブ34から冷却シリンダ8内にミックスを補充できる。
【0063】
尚、図6の実施例では連続してb秒間エアー回路開閉電磁弁52を開いているが、a秒後に複数回間欠的にエアー回路開閉電磁弁52を開閉するようにしてもよい。
【0064】
ここで、このときのミックスの補充量は係るa秒間の遅延時間によって決定されるが、この遅延時間中に冷却シリンダ8内に流入するミックスの量は、当該ミックスの粘性によって違ってくる。即ち、同じ遅延時間ではミックスの粘性が高い場合には補充量が少なくなり、粘性が低い場合には補充量は多くなる。一方、ミックスの粘性が高い場合には前述したプルダウンに要する時間(プルダウン時間)が長くなり、低い場合には短くなる。
【0065】
そこで、マイクロコンピュータ73は前述した如くカウントして保持しているプルダウン時間に基づき、当該プルダウン時間が長い場合にはa秒間の遅延時間を延長し、プルダウン時間が短い場合には短縮する。これにより、冷菓の抽出に伴って冷却シリンダ8内へ補充されるミックスの量を、当該ミックスの粘性に関わらず常に略一定にすることができるようになり、冷却シリンダ8へのミックスの過剰補充と冷却シリンダ8内におけるミックス不足の双方を回避できるようになる。
【0066】
ここで、マイクロコンピュータ73はエアー回路内センサー47が検出する圧力を前述した設定値に維持するようにエアーポンプ27をON−OFF制御している。上述のような冷菓の抽出に伴ってミックス原料袋5からミックスが流出し、また、エアー回路51からも空気が冷却シリンダ8内に流入することでエアー回路内センサー47が検出する圧力は徐々に低下していくが、略5回の抽出で圧力は下限値に低下し、エアーポンプ27は運転される。
【0067】
そのため、連続して6回以上抽出が行われるなどの極希な状況を除く殆どの場合、前述したb秒間のエアー回路開閉電磁弁52の開放中にエアーポンプ27は運転されていない。従って、このb秒間の間はミックス原料袋5の外層体23と袋本体21間の密閉空間内の圧縮空気が袋加圧パイプ7及び分配器46を経由してエアー回路51内に入り、エアー回路開閉電磁弁52、エアフィルタ53及びY型混合器57を経て冷却シリンダ8内に流入することになる。
【0068】
このミックス原料袋5の外層体23と袋本体21間の密閉空間内の圧縮空気は、保冷庫2の庫内2Aにて冷やされている空気である。即ち、冷却シリンダ8内には温度の低い圧縮空気がエアー回路51から供給されることになるので、体積が嵩張らず、オーバーランに有利なものとなる。
【0069】
また、このようにエアーポンプ27とエアー回路内センサー47を用いてミックス原料袋5の外層体23と袋本体21間の密閉空間内の空気圧力を封入することで、それらの間の密閉空間の容積を拡大させて袋本体21内に収納されたミックスをミックス原料チューブ34に押し出すので、袋本体21から冷却シリンダ8へのミックスの自動供給を実現することが可能となる。これにより、従来の如くミックス供給パイプを使用する重力に依存したミックスの供給方式を廃して、安定的なミックスの自動供給を実現できるようになると共に、ミックスをミックス原料袋5から直接冷却シリンダ8に供給することで、衛生上の問題も解決することができるようになる。
【0070】
更に、このようにエアーポンプ27とエアー回路内センサー47を用いてミックス原料袋5の外層体23と袋本体21間の密閉空間内の空気圧力を設定値と前記下限値の間の所定圧力に維持しておき、係る空気圧力によってミックスを袋本体21内からミックス原料チューブ34に押し出して冷却シリンダ8に供給すると共に、エアー回路開閉電磁弁52を開いてエアー回路51からの圧縮空気を流入させることによりミックス原料チューブ34からのミックスの補充を停止するようにしているので、ミックス原料チューブ34側にミックスの供給を制御するための電磁弁などを設ける必要が無くなる。これにより、洗浄作業が極めて容易となる。
【0071】
(4)売り切れ時
以上のような販売動作が行われ、ミックス原料袋5の袋本体21内のミックスが無くなると、販売検知後に冷菓の抽出が行われても補充されるミックスが無くなるため、エアー回路内センサー47が検出する圧力の変化が生じなくなるか極めて少なくなる。実施例ではマイクロコンピュータ73は販売検知後の圧力変化が無くなった場合、売り切れと判断して売り切れ表示ランプ78を連続して点灯させる(ON)。また、エアーポンプ27の運転も停止する。
【0072】
(5)袋交換
この売り切れ表示ランプ78の点灯により使用者がミックスの売り切れを確認し、交換のために断熱扉3を開くと、前述同様にマイクロコンピュータ73はエアー回路排気電磁弁48を5秒間開いて圧縮空気を排出する。その後、袋加圧パイプ7やミックス原料チューブ34を外して空となったミックス原料袋5を取り出す。そして、新たなミックス原料袋5を庫内2Aにセットし、袋加圧パイプ7やミックス原料チューブ34の接続を行った後、断熱扉3が閉じられると、マイクロコンピュータ73は再びエアーポンプ27を運転してエアー回路内センサー47が検出する空気圧力を設定値まで上昇させ、販売待機状態とするものである。
【0073】
尚、実施例ではミックス原料チューブ34に鍔部34Bを一体に設けてY型混合器57の入口57Aの開口縁に当接させて取付ナット67により接続したが、それに限らず、鍔部を形成すること無く、図8に示すようにパッキン81と締め具82とを用いて接続するようにしてもよい。その場合は、Y型混合器57の一方の入口57Aの開口縁に先ずパッキン81を当接させ、その状態ミックス原料チューブ34を入口57AからY型混合器57内に挿入する。
【0074】
この挿入状態で、ミックス流出口34AはY型混合器57内に臨み、その周囲のY型混合器57の壁面と接触しないようにする。次に、締め具82を介して取付ナット67を入口57A外面に形成したネジ溝に螺合させ、締め具92をミックス原料チューブ34に締め付けて保持し、且つ、封止する。これによって、ミックス原料チューブ34の他端は前述した実施例同様にY型混合器57に着脱可能に接続されることになり、衛生的な接続状態となる(図8)。
【0075】
また、実施例では袋本体21と外層体23とを備えたミックス原料袋5を用いたが、それに限らず、通常の可撓性を有するミックス原料袋(袋本体部分のみ)を用いて周囲から加圧し、ミックス原料チューブ34にミックスを押し出すものでも有効である。
【0076】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明によれば、ミックス原料袋ごと保冷庫内でミックスを保冷し、加圧装置によりミックス原料袋を加圧してミックス原料袋からミックスを強制的にミックス原料チューブに押し出し、当該ミックス原料チューブを介して直接冷却シリンダに供給し、冷菓を製造することができるようになる。これにより、重力に依存したミックスの供給方式を廃して安定的なミックスの自動供給が実現できるようになると共に、ミックスをミックス原料袋から直接冷却シリンダに供給することで、従来の如くホッパーにおいて衛生上の問題が発生することも無くなる。
【0077】
この場合、ミックス原料チューブのミックス流出口を、合流通路部材の内壁面及びミックス原料チューブから出たミックスと接触すること無く保持するようにしたので、チューブ取付部品や取付作業時におこり得る汚染も回避できるようになる。
【0078】
特に、ミックス原料チューブにはミックス流出口よりミックス原料袋側の部分に鍔部を設け、合流通路部材の入口の開口縁に鍔部を当接させた状態で、後面側から取付ナットにより合流通路部材に保持させるようにしたので、取付作業も極めて容易となる。
【0079】
また、Y型の合流通路部材内にはエアー回路から圧縮空気が供給されるので、ミックス原料チューブのミックス流出口の周囲までミックスは上昇しない。これにより、ミックス原料チューブから出たミックスがミックス流出口に接触する不都合をより一層確実に回避することができるようになるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した冷菓製造装置の一部縦断斜視図である。
【図2】 図1の冷菓製造装置のミックス供給に関する構成図である。
【図3】 図2のミックス原料袋周辺の部品の分解構成図である。
【図4】 図1の冷菓製造装置の電気回路のブロック図である。
【図5】 図1の冷菓製造装置のミックスの供給から冷菓の製造、冷菓の抽出動作について説明するタイミングチャートである。
【図6】 同じく図1の冷菓製造装置のミックスの供給から冷菓の製造、冷菓の抽出動作について説明するタイミングチャートである。
【図7】 図1の冷菓製造装置のY型混合器とミックス原料チューブの接続構造を説明する拡大断面図である。
【図8】 図1の冷菓製造装置のY型混合器とミックス原料チューブのもう一つの接続構造を説明する拡大断面図である。
【図9】 従来のミックス原料チューブの接続構造を説明する図である。
【符号の説明】
2 保冷庫
3 断熱扉
4 保冷庫冷却器
5 ミックス原料袋
7 袋加圧パイプ(袋加圧通路)
8 冷却シリンダ
9 ミックス入口
10 ビータ
11 シリンダ冷却器
14 フリーザドア(透視部)
21 袋本体
22 出口部材
23 外層体
24 連通口部材
27 エアーポンプ(加圧装置)
31 カバー
33 保冷庫開閉スイッチ
34 ミックス原料チューブ
34B 鍔部
43 コネクタ
47 エアー回路内センサー
51 エアー回路
57 Y型混合器(経路構成部品)
67 取付ナット
SM 冷菓製造装置
R 冷却装置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a frozen dessert manufacturing apparatus for manufacturing a frozen dessert such as soft cream (soft ice cream).
[0002]
[Prior art]
Conventionally, this kind of frozen dessert manufacturing apparatus is equipped with a cooling device comprising a compressor, a condenser, a capillary tube, a cooling cylinder and a cooler equipped in a hopper (mix tank), and this cooling device supplies liquefied refrigerant to the cooler during the manufacture of frozen dessert. The cooling cylinder and hopper are cooled by flowing after reducing the pressure. A beater is attached in the cooling cylinder, and the mix in the cooling cylinder is stirred by the beater while being cooled by a cooler to produce a frozen dessert such as soft cream or sherbet (for example, Patent Document 1). reference).
[0003]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 10-271957
In this case, the mix is stored in a hopper, and the mix is fed from the hopper into the cooling cylinder by a mix feeder. This mix feeder is in the form of a pipe that is open to the atmosphere at the upper end and communicates with the hopper at the lower end of the hopper, and the amount of mix supplied depends on the head difference in the mix feeder.
[0005]
That is, since the supply of the mix from the hopper to the cooling cylinder depends on gravity, there is a drawback that the supply amount is not stable. In addition, since the mix was previously opened in the raw material bag and poured into the hopper, it was contaminated with various germs in the hopper, resulting in a problem of sanitary problems.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, a method is conceivable in which the mix is stored in a flexible bag, the raw material bag is pressurized to extrude the mix, and directly supplied to the cooling cylinder. According to this method, the mix can be supplied directly from the raw material bag to the cooling cylinder without depending on gravity and without being transferred to the hopper. However, in this case as well, as shown in FIG. 9, the mix is supplied from the
[0007]
The present invention has been made to solve the conventional technical problems, and provides a frozen dessert manufacturing apparatus capable of hygienically supplying a mix to a cooling cylinder to manufacture frozen desserts.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
That is, the frozen dessert manufacturing apparatus of the present invention manufactures a frozen dessert by cooling the mix supplied from the mix raw material bag while stirring the cold storage box that cools the flexible mixed raw material bag containing the mix. A cooling cylinder, a Y-shaped joining passage member that is detachably connected to the mixing inlet of the cooling cylinder, and a tube for taking out the mix from the mix raw material bag, the mix connected to one inlet of the joining passage member A raw material tube, a pressurizing device for pressurizing the mixed raw material bag and pushing the mix into the mixed raw material tube, and an air circuit that is detachably connected to the other inlet of the merging passage member and supplies compressed air of the pressurizing device And a cooling device for cooling the cool box and the cooling cylinder, and the mix material tube is on the mix material bag side from the mix outlet With the hook part in the part, with the mix outlet inserted into the inlet of the joining passage member and the hook part in contact with the opening edge of the inlet of the joining passage member, the joining nut is attached from the rear surface side of the saddle part by the mounting nut. While being detachably held by the passage member, the mix outlet of the mix raw material tube in that state is not in contact with the inner wall surface of the merge passage member and the mix flowing into the merge passage member, and in the merge passage member It is structured so as to face .
[0009]
According to the present invention, the mix raw material bag and the mix raw material are kept cool in a cool box, the mix raw material bag is pressed by a pressurizing device to forcibly push the mix from the mix raw material bag into the mix raw material tube, The frozen dessert can be manufactured by supplying directly to the cooling cylinder. This makes it possible to eliminate the gravity-dependent mix supply method and realize a stable automatic supply of the mix, and to supply the mix directly from the mix material bag to the cooling cylinder, so The above problem will not occur.
[0010]
In this case, the mix outlet of the mix raw material tube is held without contact with the inner wall surface of the merging passage member and the mix coming out of the mix raw material tube, thus avoiding contamination that may occur during tube mounting parts and mounting work. become able to.
[0011]
In particular, the mix raw material tube is provided with a flange on the side of the mix raw material bag from the mix outlet, and the flange is brought into contact with the opening edge of the inlet of the merge passage member, and the merge passage is formed from the rear surface side by a mounting nut. Since it is made to hold | maintain to a member, attachment work becomes also very easy.
[0012]
Further, since compressed air is supplied from the air circuit into the Y-shaped junction passage member, the mix does not rise to the periphery of the mix outlet of the mix raw material tube. As a result, the inconvenience of the mix coming out of the mix material tube coming into contact with the mix outlet can be more reliably avoided .
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a partially cutaway perspective view of a frozen dessert manufacturing apparatus SM to which the present invention is applied, FIG. 2 is a configuration diagram relating to the mix supply of the frozen dessert manufacturing apparatus SM, and FIG. 3 is an exploded configuration diagram of components around the mixed
[0014]
The frozen dessert manufacturing apparatus SM according to the embodiment is an apparatus for manufacturing and selling frozen confectionery such as soft cream and sherbet (shake) (in the embodiment, soft cream is manufactured). Is provided with a heat insulating
[0015]
On the other hand, a
[0016]
In addition, the mix
[0017]
In this
[0018]
Here, the mixed
[0019]
The
[0020]
The
[0021]
The
[0022]
On the other hand, 8 in FIG. 1 is the above-described cooling cylinder in which the mix flowing in from the
[0023]
The
[0024]
In addition, a proximity switch (proximity sensor) 38 is attached to the front surface of the main body 1 at a position corresponding to the lower side of the take-out lever 15 constituting the frozen dessert extraction unit. The
[0025]
Further, as shown in FIG. 1, a cleaning
[0026]
A connector 43 is attached to the tip of the
[0027]
A compressor 18, a
[0028]
Next, in FIG. 2,
[0029]
Furthermore, one end of an
[0030]
The other end of the
[0031]
Here, a specific connection structure of the
[0032]
The other end of the mix
[0033]
Since the mix
[0034]
On the other hand, the other end of the
[0035]
Next, in FIG. 4,
[0036]
Further, the output of the
[0037]
Next, the operation of the above configuration will be described. When a power plug (not shown) of the frozen dessert manufacturing apparatus SM is connected to the power source and turned on, the
[0038]
Next, with reference to the timing charts of FIGS. 5 and 6, the manufacture of frozen confectionery and the extraction operation of frozen confectionery will be described. In addition, the mix
[0039]
(1) Initial State In an initial state after turning on the power in FIG. 1, the
[0040]
In other words, the
[0041]
In this initial state, after the
[0042]
(2) Pull-down mode Next, when the user turns on the pull-down switch 76 (presses for less than 2 seconds), the
[0043]
When the air pressure detected by the
[0044]
Compressed air is sent from the
[0045]
Since the mix flows out from the mix
[0046]
Thereafter, this is continued until the count of the 3-minute timer is completed, and the mix is fed into the
[0047]
When the pull-
[0048]
By providing such a pull-down mode in the
[0049]
After the mix is stored in the
[0050]
When the air pressure detected by the
[0051]
At this time, an overrun of the frozen dessert (a state in which air is mixed in the frozen dessert and the volume increases) is obtained depending on the amount of compressed air flowing into the
[0052]
At this time, since the compressed air flowing into the
[0053]
Furthermore, since the mix
[0054]
Here, as described above, the
[0055]
This is the end of the pull-down mode. In this state, the operation of the
[0056]
(3) Normal Sales Mode Next, moving to FIG. 6, when the
[0057]
On the other hand, in the
[0058]
In this state, for example, when the user takes out a cone (container), for example, below the take-out lever 15 and brings it close to the
[0059]
As described above, since the rotation of the
[0060]
If the extraction lever 15 is returned, the plunger 16 descends and the extraction path is blocked. If the cone is separated from the
[0061]
In this case, since the
[0062]
On the other hand, the
[0063]
In the embodiment of FIG. 6, the air circuit opening / closing
[0064]
Here, the replenishment amount of the mix at this time is determined by the delay time of a seconds, and the amount of the mix flowing into the
[0065]
Therefore, based on the pull-down time counted and held as described above, the
[0066]
Here, the
[0067]
Therefore, in most cases except for an extremely rare situation where extraction is performed six times or more continuously, the
[0068]
The compressed air in the sealed space between the
[0069]
Moreover, by sealing the air pressure in the sealed space between the
[0070]
Further, the air pressure in the sealed space between the
[0071]
(4) When sold out When the above-described sales operation is performed and the mix in the
[0072]
(5) Bag replacement When the user confirms that the mix is sold out by turning on the sold-out
[0073]
In the embodiment, the
[0074]
In this inserted state, the
[0075]
Moreover, although the mixed
[0076]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, the mix raw material bag is cooled in the cold storage chamber together, the mix raw material bag is pressed by a pressurizing device to forcibly push the mix from the mix raw material bag to the mix raw material tube, The frozen confectionery can be manufactured by supplying directly to the cooling cylinder through the mixed material tube. This makes it possible to eliminate the gravity-dependent mix supply method and realize a stable automatic supply of the mix, and to supply the mix directly from the mix material bag to the cooling cylinder, so The above problem will not occur.
[0077]
In this case, the mix outlet of the mix raw material tube is held without contacting the inner wall surface of the confluence passage member and the mix coming out of the mix raw material tube. become able to.
[0078]
In particular, the mix raw material tube is provided with a flange on the side of the mix raw material bag from the mix outlet, and the flange is brought into contact with the opening edge of the inlet of the merge passage member, and the merge passage is formed from the rear surface side by a mounting nut. Since it is made to hold | maintain to a member, attachment work becomes also very easy.
[0079]
Further, since compressed air is supplied from the air circuit into the Y-shaped junction passage member, the mix does not rise to the periphery of the mix outlet of the mix raw material tube. As a result, the inconvenience of the mix coming out of the mix raw material tube coming into contact with the mix outlet can be more reliably avoided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partially longitudinal perspective view of a frozen dessert manufacturing apparatus to which the present invention is applied.
FIG. 2 is a configuration diagram relating to mix supply of the frozen confectionery manufacturing apparatus of FIG. 1;
3 is an exploded configuration diagram of parts around a mixed material bag in FIG. 2. FIG.
FIG. 4 is a block diagram of an electric circuit of the frozen confectionery manufacturing apparatus of FIG.
5 is a timing chart for explaining operations of frozen confectionery production and frozen confectionary extraction operation from the supply of the mix in the frozen confectionery production apparatus of FIG. 1;
6 is a timing chart for explaining the operation of frozen confectionery production and frozen confectionary extraction from the mix supply of the frozen confectionery manufacturing apparatus of FIG. 1; FIG.
7 is an enlarged cross-sectional view illustrating a connection structure between a Y-type mixer and a mix raw material tube of the frozen confectionery manufacturing apparatus of FIG. 1. FIG.
FIG. 8 is an enlarged cross-sectional view illustrating another connection structure between the Y-type mixer and the mixed material tube of the frozen dessert manufacturing apparatus of FIG. 1;
FIG. 9 is a diagram for explaining a connection structure of a conventional mix raw material tube.
[Explanation of symbols]
2 Cold storage 3
8 Cooling
21
31
67 Mounting nut SM Frozen dessert production equipment R Cooling equipment
Claims (1)
前記ミックス原料袋から供給されるミックスを撹拌しながら冷却することにより冷菓を製造する冷却シリンダと、
前記冷却シリンダのミックス入口に着脱自在に接続されるY型の合流通路部材と、
前記ミックス原料袋からミックスを取り出すためのチューブであって、前記合流通路部材の一方の入口に接続されるミックス原料チューブと、
前記ミックス原料袋を加圧して前記ミックス原料チューブにミックスを押し出すための加圧装置と、
前記合流通路部材の他方の入口に着脱自在に接続されて前記加圧装置の圧縮空気を供給するエアー回路部材と、
前記保冷庫及び冷却シリンダを冷却する冷却装置とを備え、
前記ミックス原料チューブはミックス流出口より前記ミックス原料袋側の部分に鍔部を持ち、前記ミックス流出口を前記合流通路部材の入口に挿入して前記鍔部を前記合流通路部材の入口の開口縁に当接させた状態で、前記鍔部の後面側から取付ナットにより当該合流通路部材に着脱自在に保持されると共に、その状態で当該ミックス原料チューブのミックス流出口は、前記合流通路部材の内壁面及び合流通路部材内に流出したミックスに接触すること無く、当該合流通路部材中に臨むことを特徴とする冷菓製造装置。A cool box that cools the flexible mixed material bag containing the mix; and
A cooling cylinder for producing a frozen dessert by cooling while stirring the mix supplied from the mix raw material bag;
A Y-shaped junction passage member detachably connected to the mix inlet of the cooling cylinder;
A tube for taking out the mix from the mix raw material bag, the mix raw material tube connected to one inlet of the merging passage member; and
A pressurizing device for pressing the mix material bag and extruding the mix into the mix material tube;
An air circuit member that is detachably connected to the other inlet of the merging passage member and supplies the compressed air of the pressurizing device;
A cooling device for cooling the cold storage and the cooling cylinder,
The mix raw material tube has a flange at a part on the side of the mix raw material bag from the mix outlet, the mix outlet is inserted into the inlet of the merge passage member, and the flange is an opening edge of the inlet of the merge passage member In this state, the merging passage member is detachably held by the mounting nut from the rear surface side of the flange portion, and in this state, the mixing outlet of the mixing raw material tube is in the merging passage member. A frozen confectionery manufacturing apparatus that faces the mix passage member without contacting the wall surface and the mix that has flowed into the join passage member .
Priority Applications (1)
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