JP4196414B2 - コンピュータリソースのロック処理 - Google Patents

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Description

【0001】
[発明の背景]
【0002】
本発明はコンピュータリソースのロック処理に関連する。
【0003】
コンピュータプロセス或いはスレッドのような種々のコンピュータエンティティがコンピュータリソース(例えばデータ、コード或いはハードウエアの部品)を共有する際に、コンピュータエンティティの1つが暫くの間リソースをロックし、他のコンピュータエンティティによるある種類のリソースへのアクセスを防ぐようにすることが好ましい。例えば、2つ或いはそれ以上のスレッドがコンピュータデータを共有し、1つのスレッドがデータを変更し始めているが終了していない場合に、別のスレッドがデータにアクセスするなら、他のスレッドがそのデータから不正確な情報を取得するか、並びにまたそのデータが2つのスレッドにより汚染されることもある。また1つのスレッドがクリティカルコード部分の実行を開始しているが終了していない場合に、他のスレッドが同じコード部分を実行し始めるなら、例えば、クリティカルコード部分がデータ領域、ハードウエアコントローラ或いはいくつかの他のコンピュータリソースの状態を変更していない場合に実行エラーが生じることがある。それゆえロック処理技術により、コンピュータエンティティがコンピュータリソースをロックしている。
【0004】
コンピュータリソースをロック処理するための高速化技術を実現することが望ましい。
[概要]
【0005】
本発明は多くの頻繁に生じる状況において、コンピュータリソースのロック処理及びアンロック処理を高速化する方法及び回路を実現する。詳細には、ある実施例では典型的には、ロックに対する競合が生じない(すなわちそのロックが別のコンピュータエンティティにより保持されていない)場合にロック処理が高速化される。また典型的には、同じコンピュータエンティティ、例えば同じスレッドが、そのスレッドがロックを解除する前にその同じロックにおいて多数のロック操作を実行する場合に、ロック処理操作は高速化される。スレッドが再帰的コードを実行する場合、そのロックが解除される前に多数のロック操作が生じるようになる。
【0006】
いくつかの実施例では、以下のようにして上記利点が達成される。コンピュータプロセッサはいくつかのレジスタ対(LOCKADDR、LOCKCOUNT)を備える。各LOCKADDRレジスタは、コンピュータリソースに対するロックを識別する値を保持する。いくつかの実施例では、この値はロックされるオブジェクトへの参照値である。このように、いくつかの実施例ではその値はロックされるオブジェクトのアドレスである。対応するLOCKCOUNTレジスタは、LOCKADDRレジスタにより識別されたロックに関連するロック命令のカウント値を保持する。スレッドが、LOCKADDRレジスタにより識別されたロックに対するロック命令を発行する際に、コンピュータプロセッサは対応するLOCKCOUNTレジスタをインクリメントする。スレッドがアンロック命令を発行する際に、コンピュータプロセッサは対応するLOCKCOUNTレジスタをデクリメントする。
【0007】
いくつかの実施例では、プロセッサは、Java仮想マシンのロック及びアンロック命令を実行するのに適している。Java仮想マシンは、例えばT.Lindholm,F.Yellinによる「The JavaTM Virtual Machine Specification」に記載される。Java仮想マシンでは、各オブジェクトはそのオブジェクトに関連するモニタを備える。スレッドがロック命令「monitorenter」を実行する際に、対応するモニタに関連するカウンタがインクリメントされる。スレッドがアンロック命令「monitorexit」を実行する際に、カウンタはデクリメントされる。いくつかの実施例では、そのカウンタはLOCKCOUNTレジスタを用いて実装される。
【0008】
いくつかの実施例では、LOCKCOUNTレジスタは省略され、あるリソースに対するロックは、そのリソースに対して発行された任意のアンロック命令において解除される。
【0009】
いくつかの実施例では、各オブジェクトはクラス構造へのポインタであるヘッダを備える。クラス構造は4バイト境界上に位置合わせされ、それゆえそのポインタの2つのLSBは0であり、ヘッダに格納される必要はない。代わりにヘッダの2つのLSBを用いて、(1)そのオブジェクトがロックされるか否かを示す「LOCK」ビット及び(2)そのオブジェクトに対するロックを取得するためにスレッドが待機しているか否かを示す「WANT」ビットを格納する。
【0010】
本発明の他の特徴及び利点が以下に記載される。本発明は添付の請求の範囲により画定される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
第1図は、本発明によるプロセッサを備えるコンピュータシステムのブロック図である。
【0012】
第2図は、第1図のプロセッサにおいてロック処理操作を行うために用いられるレジスタ及び第1図のシステムのメモリ内の関連するデータ構造を示すブロック図である。
【0013】
第3図は、第1図のメモリ内のデータ構造を示すブロック図である。
【0014】
第4図は、本発明によるプロセッサにおけるロック処理操作に用いられるレジスタを示すブロック図である。
[好適な実施例の説明]
【0015】
第1図は、ロック処理回路を備えるコンピュータシステムのブロック図である。プロセッサ110はバス130によりメモリ120に接続される。プロセッサ110は、メモリ120から呼び出された命令を実行する実行ユニット136を備える。実行ユニット136は、LOCKADDR,LOCKCOUNTを付されたレジスタ144を備える。これらのレジスタは、以下に記載するようなオブジェクトロック処理の場台に用いられる。
【0016】
バス130は、I/Oバス及びプロセッサ110のメモリインターフエースユニット150に接続される。プロセッサ110がメモリ120から命令を読み出す際に、インターフェースユニット150がその命令を命令キャッシュ156に書き込む。その後その命令はデコードユニット160によりデコードされる。デコードユニット160はコントロール信号を実行コントロール及びマイクロコードユニット166に送出する。ユニット166はコントロール信号を実行ユニット136と交換する。またデコードユニット160はコントロール信号をスタックキャッシュ及びスタックキャッシュコントロールユニット170(以下では「スタックキャッシュ」と呼ばれる)にも送出する。スタックキャッシュ170はコントロール及びデータ信号を実行ユニット及びデータキャッシュユニット180と交換する。キャッシュユニット170及び180は、インターフェース150及びバス130を介してメモリ120とデータを交換する。実行ユニット136は命令キャッシュ156、スタックキャッシュ170及びデータキャッシュ180をフラッシュすることができる。
【0017】
第2図は、レジスタ144及びメモリ120内の対応するオブジェクトの1つを示す。レジスタ144は、LOCKADDRO/LOCKCOUNTOからLOCKADDR3/LOCKCOUNT3を付された4つのレジスタ対を備える。各LOCKADDRレジスタは、ロックされるオブジェクトのアドレスを保持する。この実施例では各アドレスは32ビット長であるため、各LOCKADDRレジスタは32ビット長である。しかしながらいくつかの実施例では各オブジェクトは4バイト境界上で始まる。それゆえその実施例ではオブジェクトのアドレスの2つの最下位ビットは0であり、レジスタLOCKADDRから省略される。そのような実施例では、各レジスタLOCKADDRは30ビット長である。
【0018】
LOCKADDRレジスタが0を含む場合、これはレジスタ対が未使用であることを意味する。
【0019】
各レジスタ対では、LOCKCOUNTレジスタが、そのオブジェクトに対するロック命令のカウント値を保持し、そのオブジェクトのアドレスが対応するLOCKADDRレジスタに保持される。LOCKCOUNTレジスタは、対応するアンロック命令が発行されていないロック命令の数を保持する。LOCKCOUNTレジスタはそのオブジェクトに対する各ロック命令時にインクリメントされ、各アンロック命令時にデクリメントされる。そのロックは実際に、LOCKCOUNTレジスタが0までデクリメントされる場合にのみ解除される(しかしながらいくつかの実施例では、以下に記載するように、LOCKCOUNTレジスタはロックカウントの一部のみを保持する。そのロックは、全ロックカウントが0までデクリメントされる場合に解除される)。いくつかの実施例では、各LOCKCOUNTレジスタは8ビット長であり、0〜255の数を保持する。
【0020】
多数のロック命令にアンロック命令が介在しないのは、再帰的コードによるものである。LOCKCOUNTレジスタが、そのオブジェクトに対するロック及びアンロック命令の正味のカウント(すなわち、そのオブジェクトに対するロック命令の数とアンロック命令の数との差)を保持するため、ソフトウエアプログラムは、各アンロック命令前に検査を行い、そのロックに対する要求が満了するまで、そのスレッドのいくつかの他の部分によりそのオブジェクトがロックされたか否かを、それゆえオブジェクトのロックが保持されるべきか否かを判定する必要性を軽減される。
【0021】
いくつかの実施例では、レジスタ144は1つのスレッド或いは1つのコンピュータプロセスのみに対するロックアドレス及びカウントを保持する。プロセッサ110が異なるスロット或いはプロセスに切り替わる際に、レジスタ144は、実行されるはずの新規のスレッド或いはプロセスに対するロックデータ(ロックアドレス及びカウント)をロードされる。
【0022】
第2図は、アドレスがLOCKADDRレジスタ(第2図のレジスタLOCKADDR3)に格納されるオブジェクトを示す。第2図では、そのオブジェクトはメモリ120に格納される。しかしながらオブジェクトの全部或いは一部が、データキャッシュ180内に格納されることもできる。この説明全体を通して、メモリ122にデータ或いは命令を格納することを説明する場合、他に説明がなければ、データ或いは命令はデータキャッシュ180、スタックキャッシュ170或いは命令キャッシュ156に格納できることは理解されたい。
【0023】
第2図に示されるように、レジスタLOCKADDR3のアドレスは、オブジェクト構造220へのポインタである。オブジェクト構造220はヘッダ220Hで開始する。ヘッダ220Hに、他のデータ(図示せず)が後続する。ヘッダ220Hは、そのオブジェクトを記載するクラス構造230へのポインタを備える。クラス構造230は4バイト境界に位置合わせされる。その結果として、さらに全てのアドレスが、上記バイトより大きいアドレスバイトを有する各連続バイトを備えるバイトアドレスであるため、クラス構造アドレスの2つのLSBは0である。これら0のLSBはヘッダ220Hに格納されない。それゆえヘッダはアドレス記憶に用いられない2つのビットを有する。これらのビット(ヘッダLSBO及び1)は、オブジエクトロック処理の場合に用いられる。ビット0は、Lビット或いはLOCKビットとも呼ばれ、オブジェクトがロックされる際に1に設定される。ビット1は、W或いはWANTビットとも呼ばれ、スレッドが、オブジェクト220に対するロックを捕捉するための待機を阻止される際に1に設定される。
【0024】
本説明の最後(請求の範囲の前)における付録A及びBは、プロセッサ110の一実施例においてロック及びアンロック命令を実行する回路に対する疑似コードを含む。その回路は実行ユニット136並びにまた実行コントロール及びマイクロコードユニット166の一部である。付録A及びBの疑似コード言語はハードウエア記述言語Verilog(登録商標)に類似であり、それは例えばD.E.Thomas,J.P.Moorbyによる「The Verilog Hardware Description Language」(1991)に記載されており、ここで参照して本明細書の一部としている。疑似コードは容易にVerilogに変換されることができ、対応する回路は当分野で周知の方法を用いて実装されることができる。
【0025】
付録Aはロック命令に対する疑似コードを示す。付録Aのステップ1−0から1−3ではそれぞれ、対応するレジスタLOCKADDR0からLOCKADDR3までの内容が、ロックされるのオブジェクトのアドレスと比較される。一致する場合、対応するレジスタLOCKCOUNTがインクリメントされ(ステップ1−0a、1−1a、1−2a、1−3a)、0と比較される(ステップ1−0b、1−1b、1−2b、1−3b)。インクリメント後にLOCKCOUNTレジスタが0になる場合、オーバーフローが発生しており、トラップLockCountOverflowIncrementTrapが生成される。あるトラップの発生により、その命令の実行が終了される。そのトラップがイネーブルされる場合には、プロセッサ110はそのトラップに対して規定されるトラップハンドラの実行を開始する。トラップハンドラはコンピュータプログラムである。
【0026】
いくつかの実施例では、LockCountOverflowIncrementTrapに対するトラップハンドラは、LOCKCOUNTレジスタより大きいロックカウンタmLOCKCOUNT(第3図)を保持する。より詳細にはいくつかの実施例では、オペレーティングシステムが、メモリ120のテーブル310を用いて、ロックされたオブジェクトのトラックを保持する。個別のテーブル310は各スレッドに対して保持される。テーブル310は、あるスレッドが作成される際に、そのスレッドに対して作成され、テーブル310は、対応するスレッドが消失する際に、割当て解除される。
【0027】
各テーブル310はいくつかのエントリ(mLOCKADDR,mLOCKCOUNT)を備える。各エントリの機能は、レジスタ値LOCKADDR/LOCKCOUNTの機能と類似である。より詳細には、mLOCKADDRは、そのスレッドによりロックされるオブジェクトのアドレスを保持する。mLOCKCOUNTは、そのオブジェクトに対してスレッドにより発行されたロック命令のカウント値を保持する。ロック命令のカウント値は、対応するアンロック命令が実行されていないロック命令数である。mLOCKADDR=0の場合、エントリが未使用であることを意味する。
【0028】
テーブル310は4つ以上のエントリを有することがある。種々のテーブル310は異なる数のエントリを有することがある。
【0029】
各メモリ位置mLOCKADDRは、ある実施例では32或いは30ビット長である。各位置mLOCKCOUNTは8ビット長以上である。いくつかの実施例では、各位置mLOCKCOUNTは32ビット長であり、各レジスタLOCKCOUNTは8ビット長である。
【0030】
オペレーティングシステムが実行に対するスレッドをスケジュールする際に、オペレーティングシステムは、対応するテーブル310からレジスタ対LOCKADDR/LOCKCOUNTへの4つまでのエントリをロードすることがある。各エントリは1つのレジスタ対LOCKADDR/LOCKCOUNTに書き込まれる。mLOCKCOUNTがLOCKCOUNTより大きい場合、オペレーティングシステムは、LOCKCOUNT(いくつかの実施例では8LSB)に適合する同じ数のmLOCKCOUNTのLSBをLOCKCOUNTに書き込む。あるレジスタ対がテーブル310からのエントリを受信しない場合、オペレーティングシステムは対応するレジスタLOCKADDRを0に設定し、そのレジスタ対が未使用(「空き」)であることを示す。
【0031】
ある実施例では、テーブル310は各エントリに対するビット(図示せず)を備え、そのスレッドが実行に対してスケジュールされる際にそのエントリがLOCKADDR/LOCKCOUNTレジスタ対に書き込まれるべきか否かを示す。他の実施例では各スレッドに対して、オペレーティングシステムは、そのスレッドが実行に対してスケジュールされる際にレジスタ144に書き込まれるべきエントリのリスト(図示せず)を保持する。いくつかの実施例では、オペレーティングシステムは各エントリに対するビット或いはエントリのリストを備え、LOCKADDR/LOCKCOUNTレジスタに書き込まれているエントリをマークする。
【0032】
ある場合には、ロック及びアンロック命令によりトラップが生成されることはない。それゆえmLOCKCOUNTのLSBは無効である、すなわちLOCKADDR/LOCKCOUNTレジスタ対により識別されるロックに対するテーブル310にエントリが存在しない場合がある。
【0033】
あるスレッドT1が割り込まれ、他のスレッドT2がプロセッサ110上で実行に対してスケジュールされる際に、オペレーティングシステムは、スレッドT2のテーブル310からレジスタをロードする前に、全ての非空きLOCKADDR/LOCKCOUNTレジスタ対をスレッドT1のテーブル310に書き込む。mLOCKCOUNTがLOCKCOUNTより大きい場合には、オペレーティングシステムは各LOCKCOUNTレジスタを対応する位置mLOCKCOUNTのLSBに書き込む。現在のスレッドのテーブル310がLOCKADDR/LOCKCOUNTレジスタ対により識別されるロックに対するエントリを持たない場合には、オペレーティングシステムによりエントリが作成される。
【0034】
いくつかの実施例では、LockCountOverflowTrapに対するトラップハンドラは、ロックされるオブジェクトのアドレスを含むmLOCKADDRを有するエントリに対する現在スレッドのテーブル310を探索する。そのようなエントリが存在しない場合には、トラップハンドラは未使用エントリを探索し、mLOCKADDRをロックされるオブジェクトのアドレスに設定し、mLOCKCOUNTを0に設定する。いずれの場合(エントリが存在したか或いはエントリがそこで作成されたかの何れの場合)であっても、トラップハンドラは、LOCKCOUNTレジスタに格納されないmLOCKCOUNTのMSBをインクリメントし、LSBを0に設定する。
【0035】
ここで命令ユニット136によるロック命令の実行に説明を戻す。いくつかの実施例では、付録Aのステップ1−0から1−3におけるレジスタLOCKADDRとロックされるオブジェクトのアドレスとの比較が、4つのレジスタに対応する4つのコンパレータにより並列に実行され、ステップ1−0a、1−1a、1−2a、1−3aにおけるLOCKCOUNTのインクリメントがインクリメンタを用いて実行される。そのようなコンパレータ及びインクリメンタは当分野では周知である。
【0036】
実行ユニット136は、ロックされるオブジェクトのヘッダ220からLOCKビット(第2図)を読み出し、LOCKビットを1に設定し、そのオブジェクトがロックされる(ステップ2a)ことを示す。この読出し及び設定(検査及び設定)動作は最小単位動作(atomic operation)であり、すなわち(1)プロセッサが、その動作が完了するまで割込みを行わない及び(2)マルチプロセッサ環境では、その動作が完了するまで他のプロセッサがそのLOCKビットにアクセスすることができないであろう。いくつかの実施例では、この検査及び設定動作は、ステップ1−0から1−3と並列に実行される。他の実施例では、この検査及び設定動作は、ステップ1−0から1−3の後、いずれのLOCKADDRレジスタもロックされるオブジェクトのアドレスを含まない場合にのみ実行される。
【0037】
いずれのLOCKADDRレジスタもロックされるオブジェクトのアドレスを含まず(ステップ2)、検査及び設定動作前にLOCKビットが設定されていた場合(ステップ2a)、プロセッサ110はトラップLockBusyTrapを生成する。
【0038】
LockBusyTrapに対するトラップハンドラが、現在のスレッドのテーブル310を探索し、現在のスレッドがオブジェクトに対するロックを保持するか否かを確認する。オブジェクトアドレスが、テーブル310のエントリの1つのmLOCKADDRに格納されるアドレスに等しい場合、対応するmLOCKCOUNTがトラップハンドラによりインクリメントされる。さらにいくつかの実施例では、トラップハンドラはそのエントリをレジスタ対LOCKADDR/LOCKCOUNT内に配置することがある。これは、スレッドにより発行される次のロック或いはアンロック命令が、そのスレッドが最も新しいロック命令を発行したオブジェクトに対するものである可能性がある場合に望ましい。トラップハンドラがエントリをレジスタ対に配置することが望ましいが、全てのレジスタ対が他のロックにより占有されている場合には、トラップハンドラはテーブル310に書き込むことにより、レジスタ対の1つを空ける(上記のように、mLOCKCOUNTがLOCKCOUNTより大きい場合、LOCKCOUNTレジスタはmLOCKCOUNTのLSBに書き込まれる)。
【0039】
現在のスレッドがロックを保持せず、そのオブジェクトアドレスが対応するテーブル310のメモリ位置mLOCKADDRと全く一致しない場合には、そのトラップハンドラはオブジェクトヘッダ(第2図)にWANTビットを設定し、このロックを捕捉するために待機しているスレッドの待ち行列にスレッドを配置する。
【0040】
ここで実行ユニット136によるロック命令の実行に説明を戻す。オブジェクトのLOCKビットが、検査及び設定動作前に設定されていなかった場合には、ステップ2b−0から2b−3が実行される。ステップ2b−i(i=0〜3)ではそれぞれ、各コンパレータがレジスタLOCKADDRiと0とを比較する。この比較は、ステップ1−0から1−3及び2の比較と並列に実行される。LOCKADDR0=0(ステップ2b−0)の場合には、レジスタ対LOCKADDR0/LOCKCOUNT0は未使用である。レジスタLOCKADDR0は、ロックされるオブジェクトのアドレスを書き込まれる(ステップ2b−0a)。レジスタLOCKCOUNT0は1に設定される(ステップ2b−0b)。
【0041】
LOCKADDR0が0ではないが、LOCKADDR1=0の場合には、レジスタLOCKADDR1はロックされるオブジェクトのアドレスを書き込まれ、レジスタLOCKCOUNT1は1に設定される。(ステップ2b−1a、2b−1b)。LOCKADDR0及びLOCKADDR1が0ではないが、LOCKADDR2=0の場合、LOCKADDR2はロックされるオブジエクトのアドレスを書き込まれ、レジスタLOCKCOUNT2は1に設定される(ステップ2b−2a、2b−2b)。LOCKADDR0、LOCKADDR1及びLOCKADDR2が0ではないが、LOCKADDR3=0の場合、レジスタLOCKADDR3はロックされるオブジエクトのアドレスを書き込まれ、レジスタLOCKCOUNT3が1に設定される(ステップ2b−3a,2b−3b)。
【0042】
LOCKADDRレジスタのいずれも0ではない場合には、トラップNoLockAddrRegsTrapが生成される(ステップ2c)。いくつかの実施例では、このトラップに対するトラップハンドラは、現在のスレッドのテーブル310の未使用エントリを探索するか或いは作成する。そのトラップハンドラはロックされるオブジェクトのアドレスをそのエントリの位置mLOCKADDRに書き込み、対応するmLOCKCOUNTを1に設定する。さらにトラップハンドラは、テーブルエントリをLOCKADDR/LOCKCOUNTレジスタ対に配置することもある。レジスタ対の古い内容は、そのレジスタ対が書き込まれる前に、スレッドのテーブル310に格納される。
【0043】
付録Bはアンロック命令に対する疑似コードを示す。ステップ1−0から1−3では、LOCKADDRレジスタがアンロックされるオブジエクトのアドレスと並列に比較される。一致する場合には、現在のスレッドがロックを保持することを示しており、対応するLOCKCOUNTレジスタがデクリメンタによりデクリメントされ(ステップ1−0a、1−1a、1−2a、1−3a)、0と比較される(ステップ1−0b、1−1b、1−2b、1−3b)。デクリメント後にLOCKCOUNTレジスタが0になる場合には、トラップLockCountZeroDecrementTrapが生成される。上記のようにいくつかの実施例ではテーブル310の位置mLOCKCOUNTは、LOCKCOUNTレジスタより大きい。そのようないくつかの実施例では、LockCountZeroDecrementTrapに対するトラップハンドラが、あるエントリに対する対応するテーブル310を探索し、そのエントリのmLOCKADDRは、アンロックされるオブジェクトのアドレスを格納する。そのようなエントリが見いだされる場合、トラップハンドラは、0までデクリメントされたLOCKCOUNTに対応するmLOCKCOUNT位置をチェックする。そのmLOCKCOUNT位置が、LOCKCOUNTレジスタに書き込まれていなかったMSBにおいて「1」に有する場合、そのオブジェクトはスレッドによりロック状態を保持する。mLOCKCOUNTメモリ位置では、MSBにより形成されるフィールドがデクリメントされ、LSBが11...1(全て1)に設定され、LOCKCOUNTレジスタに書き込まれる。
【0044】
mLOCKCOUNTのMSBが全て0、すなわちアンロックされるオブジェクトのアドレスを保持するmLOCKADDRを有するエントリが存在しない場合には、そのトラップハンドラはロックを解除し、他のスレッドが利用できるようにする。ロックの解除処理は、以下により詳細に記載される。
【0045】
mLOCKCOUNT位置がLOCKCOUNTレジスタより大きくない場合には、トラップハンドラは、ロックが解除されるべきか否かを判定するためにmLOCKCOUNT位置をチェックする必要はない。
【0046】
ロックの解除処理は以下の動作を含む。トラップハンドラがオブジェクトヘッダ220HのWANTビットを検査する。WANTビットが設定されている場合、他のスレッドがこのロックにおいて阻止している。トラップハンドラがそのようなスレッドの1つを選択し、その状態を実行可能に設定し、さらにこのスレッドにロックを与える。詳細には、トラップハンドラはLOCKCOUNTレジスタに1のカウント値を書き込む。1つの対応するレジスタ対mLOCKADDR/mLOCKCOUNTが存在した場合には、そのトラップハンドラはmLOCKCOUNT位置に1を書き込む。別法ではいくつかの実施例では、トラップハンドラはLOCKADDR位置に0を書き込み、mLOCKADDR/mLOCKCOUNT対を割当て解除する。さらに、ロックを受け取るスレッドがそのロックにおいて阻止しているスレッドのみである場合には、そのトラップハンドラはWANTビットをリセットする。
【0047】
そのロックにおいて阻止するスレッドが存在しない場合には、そのトラップハンドラは0を(a)対応するLOCKADDRレジスタに、及び(b)存在するなら、対応するmLOCKADDR位置に書き込む。さらにトラップハンドラはヘッダ220HのLOCKビットをリセットする。またそのレジスタが利用できなかったため、現在のスレッドのテーブル310がLOCKADDR/LOCKCOUNTレジスタに書き込まれることができなかった非空きエントリを含む場合、トラップハンドラは、そのエントリの1つを、ロック解除動作により空き状態にされるLOCKADDR/LOCKCOUNTレジスタ対に配置する。
【0048】
いかなるLOCKADDRレジスタもアンロックされるオブジェクトのアドレスを保持しない場合には(ステップ2)、LockReleaseTrapが生成される。その関連するトラップハンドラは、アンロックされるオブジエクトのアドレスに対する現在のスレッドのテーブル310のmLOCKADDR位置を探索する。一致する場合には、対応する位置mLOCKCOUNTはトラップハンドラによりデクリメントされる。mLOCKCOUNTが0になる場合ロックは解除される。ロックを解除するためにトラップハンドラは、トラップLockCountZeroDecrementTrapに対して上記の動作と類似の動作を実行する。より詳細には、WANTビットが設定される場合、トラップハンドラはそのロックにおいて阻止する別のスレッドを探索し、そのスレッドの状態を実行可能に設定する。トラップハンドラは対応する位置mLOCKCOUNTを1に設定する。いくつかの実施例では、そのトラップハンドラはmLOCKADDR/mLOCKCOUNTエントリをLOCKADDR/LOCKCOUNTレジスタ対に配置する。ロックを受け取るスレッドが、そのロックにおいて阻止されている唯一のスレッドである場合には、トラップハンドラはWANTビットをリセットする。そのロックにおいて阻止するスレッドが存在しない(WANTビットが0であった)場合には、そのトラップハンドラはmLOCKADDR位置に0を書き込み、オブジェクトヘッダ220HのLOCKビットをリセットする。
【0049】
現在スレッドのテーブル310においていかなるメモリ位置mLOCKADDRもアンロックされるオブジェクトのアドレスを保持しない場合、そのトラップハンドラは例外IllegalMonitorStateExceptionを生成する。いくつかの実施例では、この例外はJAVA(登録商標)動作である。より詳細には幾つかの実施例では、プロセッサ110はJAVA(登録商標)仮想マシン言語命令(JAVAバイトコードとしても知られる)を実行する。JAVA仮想マシン言語は、例えばLindholm and F.Yellinによる「The JAVATM Virtual Machine Specification」(1997)に記載されており、ここで参照して本明細書の一部としている。
【0050】
プロセッサ110は以下に示す多くの通常状態において、高速ロック処理及びアンロック処理を実現する。ロックに対する競合が存在しない場合、さらにオブジェクトロックが解除される前に、同じオブジェクトにおいてスレッドが多数のロック動作を実行する場合であるがそれに相当する。より詳細には、オブジェクトが別のスレッドによりロックされていない(すなわち競合が生じない)多くの場合において、ロック命令が発行される場合である。そのオブジェクトが、現在のロック命令を発行した同じスレッドにより既にロックされている場合、多くの場合、スレッドが同時に5つ以上のロックを保持せず、さらにそのスレッドに対する全てのロックされたオブジェクトアドレスがLOCKADDRレジスタ内に存在するため、多くの場合にそのオブジェクトのアドレスは既にLOCKADDRレジスタ内に存在する。ロックされたオブジェクトアドレスがLOCKADDRレジスタ内に全く存在しない場合でも、ロック命令により識別されるオブジェクトのアドレスがLOCKADDRレジスタ内に存在する可能性がある。そのような多くの場合において、ロック処理動作は対応するLOCKCOUNTレジスタをインクリメントする必要があり(付録A、ステップ1−ia、ただしi=0、1、2、3)、多くの実施例においてそれは高速動作である。そのインクリメントによりオーバーフローが生じない場合には、いかなるトラップも生成されないであろう。
【0051】
またレジスタ対LOCKADDR/LOCKCOUNTの1つが未使用である場合には、そのオブジェクトがいかなるスレッド(ロック命令を発行するスレッドを含む)によってもロックされていない際に、ロック処理は高速化される。そのような場合には、オブジェクトはステップ2b−0から2b−3の1つにおいてロックされる(付録A)。再びいかなるトラップも生成されない。
【0052】
同様に、アンロック命令では多くの場合に、ロックされるオブジェクトのアドレスがLOCKADDRレジスタの1つに存在するであろう。対応するLOCKCOUNTレジスタが0ではない値にデクリメントされる場合には、いかなるトラップも生成されない。
【0053】
いくつかの実施例では、プロセッサ110は、Sun Microsystems(Mountain View,California)によりその仕様が作成された「picoJAVA I」タイプのマイクロプロセッサである。このマイクロプロセッサはJAVA仮想マシン命令を実行する。ロック命令は、JAVA仮想マシン命令セットの「monitorenter」命令か、或いはプロセッサ「picoJAVA I」の「enter_sync_method」命令である。「enter_sync_method」命令は「monitorenter」に類似であるが、「enter_sync_method」命令は、オブジェクト以外のメソッドへの参照値をパラメータとして取得する。「enter_sync_method」はそのメソッドに対する受信オブジェクトをロックし、そのメソッドを呼び出す。アンロック命令はJAVA仮想マシン命令セットの「monitorexit」命令か、或いは上記「enter_sync_method」命令において参照されるメソッドからのリターン命令である。
【0054】
プロセッサ110のいくつかの実施例は、4つ以上或いは4つ以下のLOCKADDR/LOCKCOUNTレジスタ対を含む。
【0055】
いくつかの実施例では、レジスタ144は、図4に示されるように3組のレジスタ「THREAD_ID,LOCKADDR,LOCKCOUNT」を備える。その3組のレジスタでは、レジスタTHREAD_IDが、レジスタ対LOCKADDR/LOCKCOUNTに記録されるロックを保持するスレッドを識別する。ロック或いはアンロック命令が発行される際に、実行ユニット136は、レジスタTHREAD_IDが現在のスレッドのIDを保持するそのLOCKADDR/LOCKCOUNT対のみを検査する。他の点では、ロック及びアンロック命令の実行は第2図の場台と同様である。第4図の構造は、異なるスレッドに対して同時にロックされたオブジェクトのアドレス及びロックカウントをレジスタ144に保持するのを容易にする。第4図の構造を用いるいくつかの実施例では、オペレーティングシステムは、異なるスレッドが実行をスケジュールされる際に、レジスタ144をリロードしない。オペレーティングシステムは、第3図に示されるように各スレッドに対するテーブル310を保持する。3組のレジスタが空状態にされる必要がある際に、対応するLOCKADDR/LOCKCOUNT値が対応するテーブル310に書き込まれる。テーブルエントリがレジスタ対LOCKADDR/LOCKCOUNTに配置される際に、対応するレジスタTHREAD_IDが、対応するスレッドのIDを書き込まれる。
【0056】
第1図−第4図のプロセッサは、JAVA仮想マシンロック及びアンロック命令「monitorenter」及び「monitorexit」を効率よく実行するのに適している。JAVAのオブジェクトモニタに関連するカウンタは、レジスタLOCKCOUNTを用いて実装されることができる。
【0057】
ある実施例ではレジスタLOCKCOUNT及び位置mLOCKCOUNTは省略される。プロセッサはLOCKCOUNTのトラックを保持せず、プロセッサがそのロックに対応するあらゆるアンロック命令においてロックを解除する。プロセッサ動作は、付録A及びBに関連して上記した動作と同様である。しかしながら付録Aでは、ステップ1−0から1−3bまでが省略される。またステップ2b−0b、2b−1b、2b−2b及び2b−3b(LOCKCOUNT動作)も省略される。付録Bでは、ステップ1−0aが省略され、ステップ1−0bでは、無条件にトラップLockCountZeroDecrementTraptが生成される。同じことがステップ1−1a及び1−1b、1−2a及び1−2b、1−3a及び1−3bにも当てはまる。
【0058】
いくつかの実施例では、各LOCKCOUNTレジスタは1ビット長であり、プロセッサはそのロックに対応するあらゆるアンロック命令においてロックを解除する。
【0059】
上記実施例は例示であって、本発明を限定するものではない。本発明は、任意の特定のプロセッサアーキテクチャ、キャッシュ或いはメモリの存在または構造、或いは任意のレジスタまたはメモリ位置におけるビット数により制限されない。本発明は、ロック或いはアンロックされるようになる任意の特定のタイプのオブジェクトに制限されない。オブジェクトは、データ、クリティカルコード部分、ハードウエア或いは上記の任意の組み合わせのようなリソースを含む任意のコンピュータリソースを表すことができる。いくつかの実施例は、ロック処理及びアンロック処理動作のためのコンピュータリソースを表す専用のオブジェクトを形成する。上記実施例では、未使用のレジスタ対LOCKADDR/LOCKCOUNTはLOCKADDRレジスタにおいて0により識別されるが、いくつかの実施例では未使用レジスタ対は、LOCKADDRレジスタにおける0ではない値、すなわちLOCKCOUNTレジスタのある値によって、または第4図の実施例の場合、THREAD_IDレジスタのある値、或いはLOCKADDR/LOCKCOUNTレジスタ対並びにまた任意の2つ或いは3つのLOCKADDR/LOCKCOUNT/THREAD_IDレジスタの値の組み合わせにより、または個別のビットにより識別される。同様のことが未使用のmLOCKADDR/mLOCKCOUNT位置の場合に当てはまる。いくつかの実施例では、トラップハンドラにより実行されるような上記の動作のいくつか或いは全てがソフトウエアではなくハードウエアにより実行される。いくつかの実施例では、ハードウエアにより実行されるように上記されたいくつかの動作がハードウエアではなくソフトウエアにより実行される。本発明はバイトアドレスであるアドレスに限定されない。他の実施例及び変形例も本発明の範囲内にあり、添付の請求項により規定される。
【数1a】
Figure 0004196414
【数1b】
Figure 0004196414
【数1c】
Figure 0004196414
【数2】
Figure 0004196414

Claims (10)

  1. コンピュータプロセッサ(110)であって、
    前記コンピュータプロセッサで現在実行されているプロセスまたはスレッドによってロックされているコンピュータリソースを識別する値のうち少なくとも一部の値を保持するための1つ或いはそれ以上のレジスタR1(LOCKADDR)であって、前記コンピュータプロセッサにより現在実行されており、コンピュータリソースに対してロックを保持できるプロセスまたはスレッドによってロック処理が実行される場合にのみ、前記各レジスタR1がロック処理動作により変更可能である、該レジスタR1と、
    コンピュータリソースをロックするためのロック処理動作、コンピュータリソースをアンロックするためのアンロック処理動作或いはロック処理及びアンロック処理動作の両方を実行するための回路部品であって、前記回路部品がコンピュータリソースを識別する値V1を受け取るための回路部分であり、また前記レジスタR1が、前記コンピュータプロセッサにより現在実行されているプロセスまたはスレッドにより前記リソースがロックされていることを指示する前記値V1を保持するか否かを判定するための回路部分である、該回路部品とを備えることを特徴とするコンピュータプロセッサ。
  2. 前記レジスタR1が、前記コンピュータプロセッサの命令実行ユニット(136)の一部であることを特徴とする請求項1に記載のコンピュータプロセッサ。
  3. 前記レジスタR1により識別されるようなロックされているコンピュータリソースに関連するカウント値を表す値を保持するための1つ或いはそれ以上のレジスタR2(LOCKCOUNT)をさらに備え、前記各カウント値が、リソースに対して発行されたが、対応するアンロック命令が発行されなかったロック命令のカウント値であり、前記ロック処理或いはアンロック処理動作の少なくとも1つにおいて、前記回路部品が、前記レジスタR1が前記リソースがロックされることを指示する前記値V1を保持する場合にレジスタR2を変更することを特徴とする請求項1或いは2に記載のコンピュータプロセッサ。
  4. 前記レジスタR2が、前記コンピュータプロセッサの命令実行ユニット(136)の一部であることを特徴とする請求項3に記載のコンピュータプロセッサ。
  5. 前記各レジスタR2が対応する所定のレジスタR1と関連するカウント値を保持することを特徴とする請求項3或いは4に記載のコンピュータプロセッサ。
  6. 前記各レジスタR1のために、前記対応するレジスタR1の値により識別されるリソースに対するロックを保持する実行可能プロセスまたはスレッドを識別するためのレジスタR3(THREAD_ID)をさらに備え、
    前記レジスタR1が前記値V1を保持するか否かを判定する前記回路部品が、前記コンピュータプロセッサにより現在実行されているプロセスまたはスレッドを識別する任意のレジスタR3のために、前記対応するレジスタR1が前記値V1を保持するか否かを判定する回路部品を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のコンピュータプロセッサ。
  7. 現在実行されているプロセスまたはスレッドによりロックされるようなリソースを識別する値を格納するような1つ或いはそれ以上のロック処理レジスタR1を備えるコンピュータプロセッサによってコンピュータリソースをロック及びアンロックする方法であって、
    前記コンピュータプロセッサによって、1つのプロセスまたはスレッドから別のプロセスまたはスレッドに切替える過程と、
    前記プロセスまたはスレッドの切替えの際に、前記1つ或いはそれ以上のレジスタR1に、前記別のプロセスまたはスレッドによってロックされるようなリソースを識別する値をロードする過程とを有することを特徴とする方法。
  8. 現在実行されているプロセスまたはスレッドによりロックされているリソースを識別する値を格納するような1つ或いはそれ以上のロック処理レジスタR1と、前記各レジスタR1に対して対応するレジスタR2とを備え、前記レジスタR2が、前記対応するレジスタR1により識別されるリソースに関連するような対応するアンロック命令が発行されていないロック命令のカウント値を保持するようなコンピュータプロセッサによってコンピュータリソースをロック及びアンロックする方法であって、
    前記コンピュータプロセッサによって、1つのプロセスまたはスレッドから別のプロセスまたはスレッドに切替える過程と、
    前記プロセスまたはスレッドの切替えの際に、前記1つ或いはそれ以上のレジスタR1に、前記別のプロセスまたはスレッドによってロックされるようなリソースを識別する値をロードする過程と、
    前記プロセスまたはスレッドの切替えの際に、前記各レジスタR2に、前記対応するレジスタR1にロードされている値に対応するような前記別のプロセスまたはスレッドに関連しているカウント値をロードする過程とを有することを特徴とする方法。
  9. コンピュータリソースをロック及びアンロックするシステムであって、前記システムが、
    コンピュータオブジェクトデータの一部であって2バイト境界に格納されているような前記一部のアドレスを識別する情報を格納するためのビットと前記オブジェクトデータの前記一部の前記アドレスを格納するためには用いられないビットとからなる大きさのコンピュータアドレスを有するフィールド(220H)が含まれる前記オブジェクトデータ(220)を格納するような記憶手段であって、前記記憶手段が、前記オブジェクトデータにアクセスするための1つ或いはそれ以上のコンピュータ命令を格納し、前記オブジェクトデータの前記一部の前記アドレスを格納するためには用いられない前記フィールドの1つ或いはそれ以上のビット(L)が、前記オブジェクトがロックされるか否かを示すための前記コンピュータ命令により用いられるような前記記憶手段と、
    前記記憶手段にアクセスしかつ前記コンピュータ命令を実行するべく動作可能なコンピュータプロセッサとを有することを特徴とするシステム。
  10. 前記オブジェクトデータの前記一部が、4バイト境界に格納されるための部分であり、
    また前記フィールドが、前記オブジェクトデータの前記部分の前記アドレスを格納するためには用いられない2つのビット(W、L)を有し、
    さらに前記オブジェクトデータの前記一部の前記アドレスを格納するためには用いられない前記フィールドの前記1つ或いはそれ以上のビットが、前記コンピュータプロセッサで現在実行されているプロセスまたはスレッドが前記オブジェクトに対するロックを獲得することを要求するか否かを示すための前記コンピュータ命令により用いられるビット(W)を含むことを特徴とする請求項9に記載のシステム。
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