JP2002501649A

JP2002501649A - リンク済みリストのデータ構造を管理する方法および装置

Info

Publication number: JP2002501649A
Application number: JP50984299A
Authority: JP
Inventors: クラッジ，ケヴィン・エル
Original assignee: Sun Microsystems Inc
Current assignee: Sun Microsystems Inc
Priority date: 1997-06-30
Filing date: 1998-06-30
Publication date: 2002-01-15
Also published as: EP0932863A1; EP0932863A4; CN1236453A; US5924098A; CN1145881C; WO1999000725A1; KR20000068342A

Abstract

(57)【要約】リンク済みリストのデータ構造（２０）を管理する方法が開示されている。このリンク済みリストのデータ構造（２０）は、データ項目（２４ａ、２４ｂ…２４ｎ）および順次続くエレメントへのポインタ（２６ａ、２６ｂ…２６ｎ）それぞれ含むいくつかのエレメント（２２ａ、２２ｂ…２２ｎ）を有する。この方法では、リンク済みリストのデータ構造（２０）に対する同時かつ非同期トラバース動作を可能にしながら、エレメントをそこに挿入する、またはそこから除去することによってリンク済みリストのデータ構造（２０）を修正する（３４）ことが可能となる。具体的に言うと、この方法では、リンク済みリストのデータ構造（２０）内のエレメント（２４ａ、２４ｂ…２４ｎ）のポインタ（２６ａ、２６ｂ…２６ｎ）をアトミック動作を使用して修正し（３６）、リンク済みリストのデータ構造（２０）に行われた任意の修正を反映する必要がある。アトミック動作を利用してポインタ（２６ａ、２６ｂ…２６ｎ）を更新することで、非同期トラバース動作（３８）が有効データ・パスを検査することが保証される。

Description

【発明の詳細な説明】リンク済みリストのデータ構造を管理する方法および装置発明の分野本発明は一般に、コンピュータ・ソフトウェア・プログラムの分野に関し、詳細には、コンピュータ・プログラムによって維持およびアクセスされるリンク済みリストのデータ構造を管理する方法に関する。背景リンク済みリストのデータ構造は、データ・エレメントのシーケンスを格納し、データ・エレメントを迅速にこれらのシーケンスに追加し、それらから除去することができる。リンク済みリストのデータ構造は、その各エレメントが、リンク済みリスト中の次の一連のエレメントへのポインタを含むことを特徴とする。したがって、リンク済みリストのデータ構造へのエレメントを追加する、またはそこからエレメントを除去したときには、直前のエレメントのポインタを更新し、リンク済みリストのデータ構造の修正を反映させなければならないことが理解されよう。マルチスレッド・プログラムはいくつかのスレッドを含み、そのうちのいくつかが特定のリンク済みリストのデータ構造へのアクセスを必要とすることもある。こうしたスレッドは、ＧＥＴなどの非修正動作、またはＡＤＤなどの修正動作をリンク済みリストのデータ構造に対して実行する。いくつかのスレッドからリンク済みリストのデータ構造のようなオブジェクトへの同時アクセスを防止するために、このようなスレッドでは、目標オブジェクトにロック処置を実行し、それにより、活動中のメソッドがそのオブジェクトを再度ロック解除するまで、その他任意のメソッドが目標オブジェクトにアクセスすることを防止する、いわゆる「同期」メソッドの実施が一般に行われている。目標オブジェクトがリンク済みリストのデータ構造である場合には、このようにこのデータ構造全体は、通常は同期メソッドが完了するまでそのメソッドによってロックされる。したがって、様々なスレッドからリンク済みリストのデータ構造への同時アクセスは禁止される。発明の概要本発明の第１の態様によれば、リンク済みリストのデータ構造を管理する方法が提供される。リンク済みリストのデータ構造は、データ部分およびポインタ部分を両方とも有する第１エレメントを含む。この方法は、第２エレメントを挿入または除去することによってリンク済みリストのデータ構造を修正することを必要とする。第１エレメントのポインタ部分は更新され、リンク済みリストのデータ構造の修正を反映する。この第１エレメントのポインタ部分の更新は、アトミック動作を含む。リンク済みリストのデータ構造の修正と同時に、リンク済みリストのデータ構造の非同期トラバースが実行される。１実施態様では、トラバース動作は非修正動作であり、データの読取りおよび／または検索動作を含む。本発明の第２の態様によれば、プロセッサによって実行されたときにそのプロセッサに上述の方法の各段階を実行させる一連の命令を記憶した、コンピュータ可読媒体が提供される。本発明の第３の態様によれば、オブジェクト指向プログラミング環境中でリンク済みリストオブジェクトが提供される。このオブジェクトは、リンク済みリストのデータ構造、および第１エレメントの挿入または除去によってリンク済みリストのデータ構造を修正する修正メソッドを含む。このオブジェクトは、第２エレメントのポインタ部分を更新して修正メソッドによってリンク済みリストのデータ構造に行われた修正を反映する更新メソッドも含む。この更新メソッドによって実行される更新段階は、アトミック動作を含む。このオブジェクトは、修正メソッドによるリンク済みリストのデータ構造の修正と同時にリンク済みリストのデータ構造の非同期トラバースを実行するトラバース・メソッドも含む。このトラバースは、アトミック動作として第１エレメントのポインタ部分の検査を実行することができる。本発明のその他の特徴は、以下の添付の図面、詳細な説明、および請求の範囲から明らかになるであろう。図面の簡単な説明本発明を、制限ではなく例示を目的として、添付の図面の各図に図示する。図では同じ参照符がいくつかの要素を指す。第１図は、オブジェクト指向プログラム環境で動作するマルチスレッド・プログラムを示すブロック図である。第２図は、リンク済みリストのデータ構造を示す概略図である。第３ａ図および第３ｂ図は、第２図に示すリンク済みリストのデータ構造に対して実行されるエレメント挿入動作およびエレメント除去動作をそれぞれ示す概略図である。第４図は、本発明の１実施形態によるリンク済みリストのデータ構造を管理する方法を示す流れ図である。第５図は、ハッシュ・テーブルの構造を示すブロック図である。第６図は、本発明の１実施形態に従って構築された一連のハッシュ・テーブル・オブジェクトを示すブロック図である。第７図は、コンピュータ・システムのプロセッサによって実行されたときに、本発明の１実施形態によるリンク済みリストのデータ構造を管理する方法をそのプロセッサに実行させる一連の命令を記憶したコンピュータ可読媒体を含むコンピュータ・システムを示すブロック図である。詳細な説明リンク済みリストのデータ構造を管理するコンピュータ実施方法について記述する。以下の記述では、説明を目的としていくつかの特定の詳細を記載し、本発明が完全に理解されるようにする。ただし、これらの詳細を用いずに本発明を実施することができることは当業者には明らかであろう。具体的に言うと、オブジェクト指向プログラミング言語で実施される１つの例示的な実施形態を以下に記載するが、本発明は、この言語またはその他任意のプログラミング言語タイプに限定されるものではない。第１図を参照すると、米国カリフォルニア州、ＭｏｕｎｔａｉｎＶｉｅｗのＳｕｎＭｉｃｒｏｓｙｓｔｅｍｓが開発したＪａｖａ^TMプログラミング言語などのオブジェクト指向プログラム言語で作成されたマルチスレッド・プログラム（１０）のブロック図が示されている。プログラム１０は、オブジェクト１６へのアクセスを必要とする、スレッド１４ｂ、１４ｃ、および１４ｄからなるスレッド待ち行列１２を維持する。スレッド１４ａは現在、オブジェクト１６へのアクセスを有するものとして示されている。マルチスレッド・プログラム１０は、各スレッド１４がデータを共用し、それによりオブジェクト１６などのオブジェクト中に含まれることがある共通のデータや変数へアクセスすることができることを特徴とする。例えば、Ｊａｖａ^TMプログラミング言語では、Ｊａｖａ仮想計算機（ＪＶＭ）は、常に多数のスレッドの実行をサポートすることができる。これらのスレッドはそれぞれ独立して、共用メモリ中に常駐する値およびオブジェクトに作用するＪａｖａコードを実行する。複数のスレッドは、複数のハードウェア処理を有するか、単一のハードウェア・プロセッサをタイム・スライシングするか、または多数のハードウェア・プロセッサをタイム・スライシングすることによってサポートすることができる。活動状態のスレッド１４は、それが参照を有する任意のオブジェクトへアクセスできる。例えば、スレッド１４ａ〜ｄはそれぞれ、オブジェクト１６への参照を有する。２つ以上のスレッドが共通のオブジェクトへアクセスする場合には、これらのスレッドそれぞれによって実行される動作が衝突し、関連するオブジェクトの破壊、あるいは一方または両方のスレッドの誤動作につながることがあると考えられる。この問題に対処するために、複数のスレッドが共用するオブジェクトに、「同期」アクセスを指定することが一般に行われている。具体的に言うと、「同期」という用語は、１つのスレッドが、オブジェクト、変数、またはデータに対する動作を中断されることなく確実に完了することができるようにする能力を指す。セマフォまたはｍｕｔｅｘｅｓを使用して、同期を実施することができる。別法として、スレッド・アクセスの間の同期は、関連するモニタによって保護されたコード領域を一度にただ１つのスレッドのみが実行することができるようにする高水準機構である、「モニタ」を使用することによって得ることもできる。Ｊａｖａ^TM言語では、スレッドをブロックし、その後それが利用可能になったときにブロックしたスレッドに再度通知することができるオブジェクトは、モニタ・オブジェクトと呼ばれる。例えば第１図を参照すると、オブジェクト１６がモニタ・オブジェクトになることもあり、その場合には、１４ａがオブジェクト１６へアクセスするときには、スレッド１４ｂ〜ｃをブロックし、スレッド１４ａがオブジェクト１６へのアクセスを完了したときにスレッド待ち行列１２に通知することになる。その他のスレッドによるオブジェクトへのアクセスをブロックする処置は、「ロック」を実行すると呼ばれ、別のスレッドによるオブジェクトへのアクセスを再度可能にする処置は、「ロック解除」動作と呼ばれる。同期メソッドを実行するスレッドには、常に単一のスレッドしかオブジェクトにアクセスすることができず、したがって特定の並行操作が禁止されることがあるという性能の不利があることは理解されるであろう。オブジェクト１６内に組み込まれた共通データ構造タイプは第２図に示すリンク済みリストのデータ構造２０である。このリンク済みリストのデータ構造２０は、順序づけられたエレメント２２ａ〜２２ｎのシーケンスを含み、このシーケンスへのエレメントの迅速な挿入、およびそこからのエレメントの迅速な除去を容易にする。各エレメント２２は、データ項目２４、およびリンク済みリストのデータ構造２０中の次の順次エレメント２２へのポインタ２６を含む。データ構造２０中の最後のエレメント２２ｎは、リストの終了を表すヌル・ポインタを有する。第３ａ図および第３ｂ図は、リンク済みリストのデータ構造２０の修正形態を示す図である。具体的に言うと、第３ａ図は、データ構造２０中のエレメント２２（ｎ）と２２（ｎ＋２）の間へのエレメント２２（ｎ＋１）の挿入を示す図である。第３ｂ図は、同様に、リンク済みリストのデータ構造２０からのエレメント２２（ｎ＋１）の除去を示す図である。まず第３ａ図を参照すると、リンク済みリストのデータ構造２０を含むオブジェクトへのアクセスを有する活動状態のスレッドは、エレメント２２（ｎ＋１）を挿入しようとすることができる。このようなエレメントをリンク済みリストのデータ構造２０に挿入（または追加）するには、エレメント２２（ｎ＋１）を挿入しようとする位置の直前にあるエレメント２２（ｎ）のポインタを、以前の順次エレメント２２（ｎ＋２）から新しく挿入されたエレメント２２（ｎ＋１）を指すように更新する必要がある。このエレメント２２（ｎ）のポインタの更新を、矢印２８で示す。挿入されたエレメント２２（ｎ＋１）のポインタも、エレメント２２（ｎ＋２）を指すようにセットしなければならない。本発明の１実施形態では、各ポインタ２６は３２ビット・アドレスを含む。プログラム中での同期の必要は、２つのスレッドが同時にリンク済みリストのデータ構造２０にアクセスしているという仮定を考慮すると明らかとなる。具体的に言うと、エレメント２２（ｎ＋１）を挿入している第１スレッドが、エレメント２２（ｎ）のポインタ２６を更新し、新しく挿入されたエレメント２２（ｎ＋１）を指すようにしている場合を考慮する。これと同時に、第２スレッドが、それによって指定されたデータ・パスを検査することによってデータ構造２０のトラバースを実行していることもある。具体的に言うと、第２スレッドが、所定のデータ項目２４を検索するためにデータ構造２０をトラバースしていることもある。第２スレッドは各エレメントのポインタに依存してそれをシーケンス中の次のエレメントに向けるので、部分的に修正されたポインタ上で実行される読取り動作は、第２スレッドによるデータ構造２０のトラバースに不利であることが分かることは理解されるであろう。上記に概説したシナリオを防止するために、リンク済みリストのデータ構造２０にアクセスするオブジェクトのメソッドを同期させ、ただ１つのスレッドまたはメソッドのみが常にデータ構造２０へのアクセスを有するようにすることが一般に行われている。具体的に言うと、同期を利用して、リンク済みリストのデータ構造を参照するハッシュ・テーブルなどのデータ構造上で、またはリンク済みリストのデータ構造２０上で直接、ロックを達成することができる。ただし、一度にただ１つのメソッドしかりンク済みリストのデータ構造にアクセスすることができないようにすることにより、最適な性能が提供されなくなることは理解されるであろう。本発明の意義が理解されるようにするには、リンク済みリストのデータ構造２０に対して実行することができる下記の３つの動作について考慮しなければならない。すなわち、１．第３ａ図に示すようにエレメントがリンク済みリストのデータ構造２０に追加される、挿入（または追加）動作、２．第３ｂ図に示すようにエレメントがデータ構造２０から除去される、除去（または削除）動作、および３．ある特定のデータ項目がその中に存在することを確定する、かつ／または場合によってはこのようなデータ項目を検索するためにデータ構造２０内のエレメントの内容が検査される、トラバース動作。トラバース動作は、データ構造２０への修正が起こらないという点で、挿入動作および除去動作とは区別される。本発明は、リンク済みリストのデータ構造２０の非修正トラバースがその他のトラバース動作および修正動作と非同期である方法を提案する。その非同期トラバース動作を実施すると、修正動作とトラバース動作が同時に起こることができ、またリンク済みリストのデータ構造２０の非同期トラバースもいくつか同時に起こることができるので有利である。したがって、複数のスレッドがリンク済みリストのデータ構造２０について主としてトラバース動作を実行するプログラムでは、これらの多数のスレッドが同時にデータ構造２０にアクセスすることができる。非同期トラバース動作の実施は、エレメント２２のポインタ２６のスレッドによるアトミックな読取りおよび書込み動作を指定することによって容易になる。具体的に言うと、アトミック動作は機能的に不可分であり、したがって確実に完了する。次に本発明の方法論について、第３ａ図および第３ｂ図を特に参照して記述する。第３ａ図に示す挿入メソッドは（その他の同期メソッドと）同期しており、特に下記の段階を含む。１．挿入しようとするエレメントが既にリンク済みリスト構造２０内に存在するかどうかを検査する段階。存在する場合には挿入動作を打ち切る。２．アトミック動作において、挿入されるエレメント２２（ｎ＋１）のポインタを更新して次の順次エレメント２２（ｎ＋２）を指すようにする段階。この段階が完了すると、エレメント２２（ｎ）および２２（ｎ＋１）はともに同じエレメント２２（ｎ＋２）を指している。３．アトミック動作において、エレメント２２（ｎ）のポインタを更新し、挿入されたエレメント２２（ｎ＋１）を指すようにする段階。同様に、リンク済みリストのデータ構造２０からエレメント２２を除去する同期メソッドは、特に下記の段階を含むことができる。１．検査動作を実行して、関連するデータ項目が実際にリンク済みリスト中に含まれるかどうかを確定する段階。２．アトミック動作において、エレメント２２（ｎ）のポインタを、エレメント２２（ｎ＋２）を指すようにセットする段階。上記で実行した動作において、エレメント２２のポインタ２６の修正がアトミック動作を含むことに留意されたい。したがって、こうした挿入または削除動作の間にリンク済みリストのデータ構造２０のトラバース動作を実行するいかなるメソッドも、有効なデータ・パスを検査することが保証されることになる。非同期トラバース動作を実施するメソッドによるリンク済みリストのデータ構造２０へのアクセスを容易にするのは、この有効データ・パスの保証である。ただし、１実施形態では、このような修正動作間の衝突を防止するために同期修正動作が依然として必要であることは理解されるであろう。したがって、非同期トラバース・メソッドを使用することで、このような非同期トラバース・メソッドを組み込むいくつかのスレッドが単一のリンク済みリストのデータ構造２０に同時にアクセスすることが可能となり、こうしてコンピュータ・プログラムの性能を最適化することが可能となる。さらに本発明は、いわゆる「マーク／スイープ・ガーベージ・コレクション」を実施する能力を有するプログラミング言語での使用に特に適している。具体的に言うと、このようなマーク／スイープ・ガーベージ・コレクション技術では、特定のオブジェクトへの参照のトラッキングを維持するために参照カウンタ機構を実装する必要がない。参照カウントを利用するガーベージ・コレクション技法は同期動作を必要とし、したがって同期ガーベージ・コレクション動作を実行するときに、本発明が達成する性能上の利点を制限することがある。次に第４図を参照すると、本発明によるいくつかのエレメント２２を含むリンク済みリストのデータ構造２０を管理する方法３０が示されている。この方法は段階３２から開始し、進行して２組の動作を並列に実行する。具体的に言うと、方法３０では、段階３４で第１スレッドはエレメント２２を挿入または除去することによってリンク済みリストのデータ構造２０を修正することができる。次いで方法３０は段階３６に進み、データ構造２０内の関連するエレメント２２のポインタをアトミックに修正し、段階３４で行われた修正を反映する。本発明の１実施形態では、ポインタ２６のアトミックな修正および読取りを容易にするプログラミング言語は、Ｊａｖａ^TMプログラミング言語である。段階３４および３６を実行するのと同時に、本発明の方法３０では、段階３８で、リンク済みリストのデータ構造２０の任意数の非同期トラバース動作を並行して実行することができる。第５図は、それぞれのリンク済みリストのデータ構造２０をそれぞれ参照することができるいくつかのエントリまたはバケット４２を含む、ハッシュ・テーブル４０を示す図である。ハッシュ・テーブル・データ構造では、オブジェクトとなるデータ項目（例えば従業員記録）はキーで識別される。例えば、リンク済みリストのデータ構造２０ａの第１エレメント２２中のデータ項目は、キー「ＡＡＡ」で識別される。ハッシュ・テーブル４０は、ハッシュ・コードと呼ばれる、キーから得られる整数値を計算する。したがって、図示の例のキー「ＡＡＡ」から生成されたハッシュ・コードはゼロ（０）となる。こうしてハッシュ・テーブル４０は、短縮した配列指標の生成を容易にする。共通したハッシュ・コードが生成されるキーを有するデータ項目は同一のバケットに入っているものと考えられ、第５図に示すものなどのリンク済みリストのデータ構造２０を含むことができる。本発明は、ハッシュ・テーブル４０によって参照されるリンク済みリストのデータ構造２０を管理するために利用することができる。第６図は、本発明による、クラス５２のオブジェクトを含む一連のオブジェクト５０を示す図である。各オブジェクト５０は、いくつかのリンク済みリストのデータ構造２０に指標を付けるハッシュ・テーブル構造４０を含むものとして示してある。各オブジェクトは、３つの非同期トラバース・メソッド、すなわち「ＣＯＮＴＡＩＮＳ」メソッド６０、「ＣＯＮＴＡＩＮＳＫＥＹ」メソッド６２、および「ＧＥＴ」メソッド６４をさらに含む。「ＣＯＮＴＡＩＮＳ」メソッド６０は、スレッドによって与えられたキーが、ハッシュ・テーブル・データ構造４０中の指定された値にマップされるかどうかをテストする。「ＣＯＮＴＡＩＮＳＫＥＹ」メソッド６２は、指定されたオブジェクトがハッシュ・テーブル・データ構造４０中のキーであるかどうかをテストし、「ＧＥＴ」メソッド６４は、与えられたキーがハッシュ・テーブル・データ構造４０中でマップされるデータ項目を戻す。各オブジェクトは、上述の方法論に従ってリンク済みリストのデータ構造２０中にエレメント２２を挿入することができる、同期「ＰＵＴ」メソッド６６をさらに含む。各オブジェクト５０は、上述の方法論に従ってリンク済みリストのデータ構造２０からエレメント２２を除去することができる、同期「ＲＥＭＯＶＥ」メソッド６８をさらに含む。もちろん、上述のオブジェクト５０は単なる例示であり、本発明の原理は様々な構造の任意数のオブジェクトに適用することができることは理解されるであろう。次に第７図には、プロセッサ７２、スタティック・メモリ７４、およびメイン・メモリ７６を含むコンピュータ・システム７０が示してある。プロセッサ７２ならびにメモリ７４および７６は、バス７８を介して、互いに、またいくつかの周辺機器と連絡している。上述の周辺機器には、ビデオ・ディスプレイ８０（陰極線管（ＣＴＲ）や液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）など）、英数字入力装置８２（キーボードなど）、カーソル制御装置８４（マウスなど）、コンピュータ可読媒体８８を収容する駆動ユニット８６、信号発生装置９０（１対の音声スピーカなど）、およびネットワーク・インタフェース装置９４を含む。本発明では、「コンピュータ可読媒体」という用語は、駆動ユニット８６、メイン・メモリ７６、スタティック・メモリ７４、プロセッサ７２、またはプロセッサ７２が実行するためのデータを得ることができるその他任意の媒体の中に収容することができる、磁気記憶装置を指すものとする。上述のものなどのメソッドを含むハッシュ・テーブル・オブジェクト９２は、コンピュータ可読媒体８８、メイン・メモリ７６、またはプロセッサ７２自体の中に完全または部分的に常駐するものとして示されている。ハッシュ・テーブル・オブジェクト９２は、プロセッサ７２によって実行されたときに少なくとも第４図に関連して記述した段階をプロセッサ７２に実行させる、一連の命令を含む。ネットワーク・インタフェース装置９４は、モデム、ネットワーク・アダプタ・カード、またはコンピュータ・システム７０をコンピュータ・ネットワークに結合するその他任意の装置にすることができる。ネットワーク・アクセス装置９４を使用して、コンピュータ・データ信号がコード化された搬送波を発生または受信することができる。コンピュータ・データ信号を解釈して、本発明を実施するために実行することができるプログラム・コードを生成することができる。このように、リンク済みリストのデータ構造を管理する方法について記述した。特定の例示的な実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明の広範な主旨および範囲を逸脱することなくこれらの実施形態に様々な修正および変更を加えることができることは明らかであろう。したがって、本明細書および図面は、制限的なものではなく例示的なものと見なされたい。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】

Claims

【特許請求の範囲】１．データ部分およびポインタ部分を含む第１エレメントを含むリンク済みリストのデータ構造を管理するコンピュータ実施方法であって、リンク済みリストのデータ構造を修正する段階と、アトミック動作を含み、リンク済みリストのデータ構造の修正を反映するように第１エレメントのポインタ部分を更新する段階とリンク済みリストのデータ構造の修正と同時にリンク済みリストのデータ構造の非同期トラバースを実行する段階とを含む方法。２．リンク済みリストのデータ構造の複数の非同期トラバースを同時に実行する段階を含む請求項１に記載のコンピュータ実施方法。３．リンク済みリストのデータ構造を修正する段階がリンク済みリストのデータ構造に第２エレメントを追加する段階を含み、アトミック動作が、第１エレメントのポインタ部分を修正して第２エレメントを指すようにする段階を含む請求項１に記載のコンピュータ実施方法。４．アトミック修正動作が、第１エレメントのポインタ部分を修正して第３エレメントを指すようにする段階を含む請求項１に記載のコンピュータ実施方法。５．リンク済みリストのデータ構造を修正する段階がリンク済みリストのデータ構造から第２エレメントを除去する段階を含み、アトミック動作が、第１エレメントのポインタ部分を修正して、第２エレメントの代わりに第３エレメントを指すようにする段階を含む請求項１に記載のコンピュータ実施方法。６．修正および更新動作と同時に、リンク済みリストのデータ構造に対してマーク／スイープ・ガーベージ・コレクション動作を実行する段階を含む請求項１に記載のコンピュータ実施方法。７．リンク済みリストのデータ構造を修正する段階が同期動作である請求項１に記載のコンピュータ実施方法。８．非同期トラバースが、リンク済みリストのデータ構造内のエレメントのデータ部分を検索する検索動作を含む請求項１に記載のコンピュータ実施方法。９．オブジェクト指向プログラミング環境におけるリンク済みリストのオブジェクトにおいてデータ部分およびポインタ部分をそれぞれ有する複数のエレメントを含むリンク済みリストのデータ構造と、第１エレメントの挿入または除去によってリンク済みリストのデータ構造を修正する修正メソッドと、第２エレメントのポインタ部分を更新して、アトミック修正動作を利用するリンク済みリストのデータ構造の修正を反映する更新メソッドと、修正メソッドによるリンク済みリストのデータ構造の修正と同時に、リンク済みリストのデータ構造の非同期トラバースを実行するトラバース・メソッドとを含むオブジェクト。１０．プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、第２エレメントを挿入または除去することによって、データ部分およびポインタ部分を有する第１エレメントを含むリンク済みリストのデータ構造を修正する段階と、アトミック動作を含み、リンク済みリストのデータ構造の修正を反映するように第１エレメントのポインタ部分を更新する段階と、リンク済みリストのデータ構造の修正と同時にリンク済みリストのデータ構造の非同期トラバースを実行する段階とを実行させる一連の命令を記憶したコンピュータ可読媒体。１１．リンク済みリストのデータ構造の修正と同時にリンク済みリストのデータ構造の複数の非同期トラバースをプロセッサに実行させる一連の命令を記憶した請求項１０に記載のコンピュータ可読媒体。１２．プロセッサに第２エレメントをリンク済みリストのデータ構造中に追加させる一連の命令を記憶する請求項１０に記載のコンピュータ可読媒体であって、アトミック動作が第１エレメントのポインタ部分を修正して第２エレメントを指すようにする段階を含むコンピュータ可読媒体。１３．アトミック動作が、第１エレメントのポインタ部分を修正して第３エレメントを指すようにする段階を含む請求項１０に記載のコンピュータ可読媒体。１４．プロセッサに第２エレメントをリンク済みリストのデータ構造から除去させる一連の命令を記憶する請求項１０に記載のコンピュータ可読媒体であって、更新する段階が、第１エレメントのポインタ部分をアトミックに修正して、第１エレメントの代わりに第３エレメントを指すようにする段階を含むコンピュータ可読媒体。１５．修正および更新動作と同時に、リンク済みリストのデータ構造に対してマーク／スイープ・ガーベージ・コレクション動作を実行する段階を含む請求項１０に記載のコンピュータ可読媒体。１６．リンク済みリストのデータ構造を修正する段階が同期動作である請求項１０に記載のコンピュータ可読媒体。１７．データ部分およびポインタ部分を含むエレメントを含むリンク済みリストのデータ構造を管理するための、リンク済みリストのデータ構造に対して第１動作を実行する段階と、第１動作と同時にリンク済みリストのデータ構造の非同期トラバースを実行する段階とを含むコンピュータ実施方法であって、この非同期トラバースがエレメントのポインタ部分の読取りを実行する段階を含み、この読取りがアトミック動作として実行される方法。１８．第１動作がさらにリンク済みリストのデータ構造の非同期トラバースである請求項１７に記載のコンピュータ実施方法。１９．第１動作がさらにリンク済みリストのデータ構造の同期修正である請求項１７に記載のコンピュータ実施方法。２０．プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、リンク済みリストのデータ構造に対して第１動作を実行する段階と、第１動作と同時にリンク済みリストのデータ構造の非同期トラバースを実行する段階とを実行させる一連の命令を記憶したコンピュータ可読媒体であって、この非同期トラバースがエレメントのポインタ部分の読取りを実行する段階を含み、この読取りがアトミッタ動作として実行されるコンピュータ可読媒体。２１．第１動作がリンク済みリストのデータ構造の非同期トラバースである請求項２０に記載のコンピュータ可読媒体。２２．第１動作がさらにリンク済みリストのデータ構造の同期修正である請求項２０に記載のコンピュータ可読媒体。２３．プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、第２エレメントを挿入または除去することによって、データ部分およびポインタ部分を有する第１エレメントを含むリンク済みリストのデータ構造を修正する段階と、アトミック動作を含み、リンク済みリストのデータ構造の修正を反映するように第１エレメントのポインタ部分を更新する段階と、リンク済みリストのデータ構造の修正と同時にリンク済みリストのデータ構造の非同期トラバースを実行する段階とを実行させる一連の命令を表す、搬送波に組み込まれたコンピュータ・データ信号。２４．プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、データ部分およびポインタ部分を含むエレメントを含むリンク済みリストのデータ構造に対して第１動作を実行する段階と、第１動作と同時にリンク済みリストのデータ構造の非同期トラバースを実行する段階とを実行させる一連の命令を表す、搬送波に組み込まれたコンピュータ・データ信号であって、この非同期トラバースがエレメントのポインタ部分の読取りを実行する段階を含み、この読取りがアトミック動作として実行されるコンピュータ・データ信号。