JP4196250B2

JP4196250B2 - Battery pack control device

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Publication number: JP4196250B2
Application number: JP2001283481A
Authority: JP
Inventors: 博志田村
Original assignee: Denso Corp
Current assignee: Denso Corp
Priority date: 2001-09-18
Filing date: 2001-09-18
Publication date: 2008-12-17
Anticipated expiration: 2021-09-18
Also published as: JP2003092840A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は組電池制御装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、地球環境保護の目的から、電気自動車（以下、ＥＶと略す）や、ハイブリッド電気自動車（以下、ＨＥＶと略す）が注目されており、すでにＨＥＶは実用化されている。ＨＥＶの動力源として高電圧の二次電池が必要であるが、小型軽量化のニーズから鉛やニッカド、ニッケル水素に代る新しい二次電池として、リチウム二次電池が注目を集めている。これは、同容量の鉛電池に比べ約４倍、ニッケル水素電池の約２倍の高い重量エネルギ密度を持つため、ＨＥＶに好適なものとして期待される。
【０００３】
しかしながら、この電池は過充電や過放電に弱く、定められた電圧の範囲内で使用しないと、材料が分解して著しく容量が減少したり異常な発熱をしたりして、電池として使用できなくなるおそれがある。そのため、この電池の使用方法は、上限電圧および下限電圧を明確に規定し、必ずその範囲内となるように定電圧充電制御をしたり、電圧範囲を制限する保護回路とセットで用いたりするのが一般的である。
【０００４】
ところで、ＨＥＶやＥＶに使用される電池は、モータを回して自動車を動かすのに約３００Ｖの高い電圧が要求されるため、例えば鉛電池（約２Ｖ／セル）では１５０セル、ニッケル水素電池（１．２Ｖ／セル）では２５０セル、リチウム二次電池（３．６Ｖ／セル）では約８０セルという具合に多数のセルを直列にする必要がある。このとき問題となるのが、直列組電池を構成する各セル間の残存容量（ＳＯＣ）のばらつきに起因するセル電圧のばらつきである。直列組電池では、セル毎の容量の個体差や自己放電の程度等によってＳＯＣばらつきを生じ、各セル毎の電圧にかならずばらつきが生じる。そのような状態で、直列組電池の両端の電圧のみの制御では、あくまでそれを構成するセルの平均電圧が制限されているのにすぎないため、平均電圧よりも高いセルは過充電気味となり、平均電圧よりも低いセルは過放電気味となる。しかしながら、従来の鉛電池やニッカド電池、ニッケル水素電池のような水溶性電解液を使用する電池の場合は、過充電や過放電になっても電池の性能が多少劣化するだけで使用不可能な状態には至らないことと、過充電での水の電気分解と置換反応（密閉化反応）を利用することでセル毎のばらつきをある程度解消できること（均等充電）、セル毎の電圧制御はコスト増につながることから、組電池の両端電圧のみの制御で済ますのが一般的であった。
【０００５】
しかし、リチウム二次電池の多直列組電池においては、過充電や過放電になった場合、先述のように電池として使用できなくなるおそれがあるので、それらを避けなければならない。そこで、各セルに並列に電圧検出器を接続してセル電圧を各々検出し、その中から最も高い電圧を検出してそれが上限電圧を超えないように充電制御を行い、また各セルの電圧の中から最も低い電圧を検出してそれが下限電圧まで下がったら放電を終了するという方法が提案されている（例えば特開平６ー２６５６０９号公報）。
【０００６】
しかし、この方法では、多数の直列セルからなるＨＥＶやＥＶ用電池装置において、各セルに一つ一つの電圧検出器を用意しなければならず、さらにその多数の電圧検出信号を処理するための多くのマルチプレクサや高性能なＣＰＵも用意しなければならない。加えて、各セルから電圧検出器等への配線も大変な数になる。その結果、これらの電子部品や配線等で著しいコストの増大を招くという点で問題である。
【０００７】
そこで、全てのセルの電圧を電圧検出器で測定するのではなく、組電池を複数のセルを一単位としたセルグループに分け、電圧はそのセルグループ単位で測定し、セルグループ内の各々のセルについては、簡易的に過充電および過放電かどうかのみを検出することによって、システムの構成を簡略化する方法がある。図１にＨＥＶに適用したその一例を示す。
【０００８】
組電池の各セルは隣接４セルごとに１セルグループを構成し、電圧検出はセルグループ単位で行い、セルグループ１１〜１Ｎごとに簡易セル過充放電検出装置３１〜３Ｎを個別に設け、各簡易セル過充放電検出装置は、自己が担当するセルグループ内の各々のセルの少なくとも一つの過充電または過放電を検出して組電池制御装置２に伝達する。
【０００９】
組電池制御装置２はこれらの情報から組電池の状態を把握し、車両制御装置５に伝達する。車両制御装置５は電池状態情報及び車両走行情報（車速、エンジントルク、アクセル開度等）をもとにインバータ６を制御して充放電を制御する。
【００１０】
簡易セル過充放電検出装置３１を図２に示す。他の簡易セル過充放電検出装置３２〜３Ｎも同じ回路を有している。簡易セル過充放電検出装置３１は過充放電検出回路CMC（図２参照）と、簡易均等化回路CEC（図２参照）とを有している。
【００１１】
過充放電検出回路CMCは、過充電検出回路CCC（図１０参照）と、過放電検出回路CDC（図１１参照）とを有している。過充電検出回路CCC（図１０参照）において、各回路３１１が発生する各セルの過充電検出信号は、ＯＲ回路５００でまとめられてトランジスタＴＲ２を駆動し、出力ラインＬに電流ｉ２を追加する。過放電検出回路CDC（図１１参照）において、各回路３１５が発生する各セルの過放電検出信号は、ＮＡＮＤ回路５０１でまとめられ、トランジスタＴＲ１を駆動し、出力ラインＬに電流ｉ１を追加する。上記各図における他の回路部分の詳細動作は後述する実施例と同様であるので説明を省略する。
【００１２】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この装置はセルの電圧を計測するのではなく、所定のしきい値より高いか低いかのみの検出しかしないため、たとえば基準電圧源を構成する回路素子の経時劣化などによりその出力電圧（基準電圧）が変動すると、セル（単位セルともいう）の過充電、過放電を正確に検出することができない。特に、過充電検出のしきい値が高い値にずれてしまった場合、実際にセルの電圧が高くなって過充電領域に入っていても過充電検出することができずに使い続けることになり、その結果、電池を使用不能な状態に至らしめてしまうという問題がある。
【００１３】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、電池電圧比較用の基準電圧の自発変化（経時変化など）による問題を回避可能な組電池制御装置を提供することをその目的としている。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載の組電池制御装置は、互いに直列接続されて組電池を構成する多数のセルの電圧を検出する電圧検出部と、所定の基準電圧を発生する基準電圧発生手段と、
前記各単位セルの電圧を前記基準電圧と比較する電圧比較手段と、前記電圧比較手段が出力する比較結果に基づいて前記組電池の状態を判定する判定手段とを備える組電池制御装置において、
前記基準電圧の変化を検出し、前記基準電圧の自発変化が所定値以上の場合に基準電圧変動を示す信号を出力する基準電圧変化検出手段を有することを特徴としている。
【００１５】
本発明によれば、たとえば基準電圧源を構成する回路素子の電気特性が経時的に劣化して基準電圧が自発変化しても、組電池制御装置がそれを検出するので、組電池制御装置の過充電検出や過放電検出のレベルがずれても電池特性が悪化する前にそれに対処することができるので、基準電圧の自発変動による過充電や過放電による電池劣化を容易に回避することができる。
【００１６】
請求項１記載の組電池制御装置は更に、前記自発変化が小さい前記基準電圧と複数の前記単位セルの電圧との大小関係が逆転し、前記自発変化が大きい前記基準電圧と複数の前記単位セルの電圧との大小関係が逆転しない電圧値だけ前記基準電圧を強制変更するとともに、前記強制変更にもかかわらず前記電圧比較手段の比較結果が変化しない場合は前記基準電圧の前記自発変化が大きいと判定することを特徴としている。
【００１７】
本構成によれば、基準電圧は、その自発変化分ΔＶ１＋強制変更分ΔＶ２だけ本来の基準電圧値Ｖｒｅｆからシフトするはずである。この時、各セル電圧が異常がなく、各セル電圧間のばらつきが標準状態であれば、各セル電圧は定常制御状態（たとえばＳＯＣ６０％）においてその過充電しきい値Ｖｒｅｆｈと過放電しきい値Ｖｒｅｆｌの中間範囲に、所定の最大電圧ばらつきΔＶをもって分布している筈であり、その結果、セル電圧の最大値ＶＣＨと最小値ＶＣＬとはΔＶの差をもっている筈である。
【００１８】
まず、基準電圧値Ｖｒｅｆがハイ側に自発変化する場合を考える。
【００１９】
ここで、基準電圧を強制変更分ΔＶ２だけロー側へシフトする。すなわち、これは、相対的にセル電圧ＶＣをハイ側にΔＶ２だけシフトしたと等価であり、セル電圧の等価最大値はＶＣＨ＋ΔＶ２、等価最小値はＶＣＬ＋ΔＶ２と考えることができる。この時、この等価最小値ＶＣＬ＋ΔＶ２が元の基準電圧値Ｖｒｅｆより大きくなるようにΔＶ２を設定する。
【００２０】
このようにすれば、基準電圧値Ｖｒｅｆのハイ側への自発変化分ΔＶ１が０であれば、すべてのセル電圧は等価的にハイ側へシフトされて比較結果が反転する筈である。
【００２１】
しかし、基準電圧値Ｖｒｅｆがハイ側にΔＶ１だけ自発変化していれば、上記基準電圧を強制変更分ΔＶ２だけロー側へシフトしても、実際の基準電圧値は元の基準電圧値ＶｒｅｆからΔＶ２ーΔＶ１だけしかロー側にシフトされず、上記等価最小値はＶＣＬ＋ΔＶ２からＶＣＬ＋ΔＶ２ーΔＶ１になり、この等価最小値と基準電圧値との比較結果は反転しない。また、この等価最小値ＶＣＬ＋ΔＶ２が元の基準電圧値Ｖｒｅｆより電圧マージンαだけ大きくなるようにΔＶ２を設定しておけば、基準電圧値Ｖｒｅｆのハイ側への自発変化ΔＶ１がこのαを超えれば上記比較結果の反転は生じない。これにより、本来、電池状態判定用に用いられる電圧比較手段を用いて（その基準電圧値Ｖｒｅｆを変更して）、基準電圧値Ｖｒｅｆの増加側への自発変化が所定許容値を超えたかどうかを判定することができる。
【００２２】
次に、基準電圧値Ｖｒｅｆがロー側に自発変化（自然変化）する場合を考える。
【００２３】
ここで、基準電圧を強制変更分ΔＶ２だけハイ側へシフトする。すなわち、これは、相対的にセル電圧ＶＣの最大値ＶＣＨをロー側にΔＶ２だけシフトしたと等価であり、セル電圧の等価最大値はＶＣＨーΔＶ２、等価最小値はＶＣＬーΔＶ２と考えることができる。この時、この等価最大値ＶＣＨーΔＶ２が元の基準電圧値Ｖｒｅｆより小さくなるようにΔＶ２を設定する。
【００２４】
このようにすれば、基準電圧値Ｖｒｅｆのロー側への自発変化分ΔＶ１が０であれば、すべてのセル電圧は等価的にロー側へシフトされて比較結果が反転する筈である。
【００２５】
しかし、基準電圧値Ｖｒｅｆがロー側にΔＶ１だけ自発変化していれば、上記基準電圧を強制変更分ΔＶ２だけハイ側へシフトしても、実際の基準電圧値は元の基準電圧値ＶｒｅｆからΔＶ２ーΔＶ１だけしかハイ側にシフトされず、上記等価最大値はＶＣＨーΔＶ２からＶＣＨーΔＶ２＋ΔＶ１になり、この等価最大値と基準電圧値との比較結果は反転しない。また、この等価最大値ＶＣＨーΔＶ２が元の基準電圧値Ｖｒｅｆより電圧マージンαだけ小さくなるようにΔＶ２を設定しておけば、基準電圧値Ｖｒｅｆのロー側への自発変化ΔＶ１がこのαを超えれば上記比較結果の反転は生じない。これにより、本来、電池状態判定用に用いられる電圧比較手段を用いて（その基準電圧値Ｖｒｅｆを変更して）、基準電圧値Ｖｒｅｆの増加側への自発変化が所定許容値を超えたかどうかを判定することができる。
【００２６】
請求項２記載の構成は請求項１記載の組電池制御装置において更に、前記電圧比較手段は、前記複数の単位セルごとに前記比較を行い、前記基準電圧変化検出手段は、前記各単位セルごとの前記比較結果の論理和信号及び論理積信号の少なくともいずれかが前記強制変更にもかかわらず変化しない場合は前記基準電圧の前記自発変化が大きいと判定することを特徴としている。
【００２７】
すなわち、論理和信号や論理積信号を用いれば、各セル電圧と基準電圧値との比較結果の少なくとも一つが基準電圧値をハイ側又はロー側に反転したことを検出することができるので、簡単な回路構成で基準電圧値の自発変化の大小の判定を簡単に行うことができる。
【００２８】
請求項３記載の構成は請求項１記載の組電池制御装置において更に、前記電圧比較手段の前記比較結果に基づいて前記単位セルの電圧を所定範囲内に調整する電圧調整手段を有することを特徴としている。
【００２９】
本構成では、電圧比較手段の比較結果により判定したセルの電圧状態（特に各セルの充電状態）に基づいて、従来同様、たとえば充電が相対的に大きいセルの放電などにより単位セルの電圧ばらつきを低減するので、過充電、過放電の危険を軽減することができる。
【００３０】
請求項４記載の構成は請求項２記載の組電池制御装置において更に、前記複数の単位セルの電圧を所定のばらつき範囲内に調整する単位セル電圧均一化手段を有することを特徴としている。
【００３１】
本構成では、複数の単位セルの電圧が単位セル電圧均等化手段によって所定のばらつき範囲内に調整されているので、基準電圧の変更によって確実に自発変化を検出することができる。
【００３２】
請求項５記載の構成は請求項１記載の組電池制御装置において更に、前記基準電圧は、前記単位セルの通常使用電圧範囲の上限値に設定され、前記基準電圧変化検出手段及び前記電圧調整手段は、前記基準電圧の自発変化判定時に、前記各単位セルの平均電圧から所定のばらつき範囲相当分を差し引いた値に前記基準電圧を変更することを特徴としている。
【００３３】
本構成によれば、基準電圧を単位セルの通常使用電圧範囲の上限値に設定するので、各単位セルを過充電が発生しない範囲で使用可能な最大電圧値まで使用することができる。
【００３４】
請求項６記載の構成は請求項１記載の組電池制御装置において更に、前記基準電圧は、前記単位セルの通常使用電圧範囲の下限値に設定され、前記基準電圧変化検出手段及び前記電圧調整手段は、前記基準電圧の自発変化判定時に、前記各単位セルの平均電圧から所定のばらつき範囲相当分を加えた値に前記基準電圧を変更することを特徴としている。
【００３５】
本構成によれば、基準電圧を単位セルの通常使用電圧範囲の下限値に設定するので、各単位セルを過放電が発生しない範囲で使用可能な最小電圧値まで使用することができる。
【００３６】
請求項７記載の構成は請求項１乃至６のいずれか記載の組電池制御装置において更に、前記基準電圧変化検出手段は、前記基準電圧の強制変更による前記基準電圧の自発変化判定時の回路消費電力が、前記自発変化判定を行わない場合の前記回路消費電力よりも大きくなる方向に前記基準電圧の強制変更を実施することを特徴としている。
【００３７】
回路特に電圧比較手段は、入力される基準電圧値レベルとそれにより生じる自己の出力レベルにより消費電力が異なる。そこで、この構成では、基準電圧の自発変化判定が短時間行えばよいことを利用して、基準電圧の自発変化判定のための期間の基準電圧値を回路消費電力増大側に設定し、かつ、基準電圧値測定を所定の短時間だけ行う。これにより、それ以外の期間における回路消費電力を抑制することができるので、消費電力を節減することができる。
【００３８】
請求項８記載の構成は請求項１乃至７のいずれか記載の組電池制御装置において更に、前記単位セルは、リチウムイオンを吸蔵、放出可能な正、負極を有するリチウム系二次電池からなることを特徴としている。
【００３９】
本構成によれば、特に過充電、過放電に敏感なリチウム系二次電池の信頼性を向上することができる。
【００４０】
請求項９記載の構成は請求項１乃至８のいずれか記載の組電池制御装置において更に、前記組電池は、車両走行動力を発生することを特徴とする走行用エネルギー蓄積、放出用の車載組電池であることを特徴としている。
【００４１】
本構成によれば、頻繁な充放電により過充電、過放電が生じやすい走行用エネルギー蓄積、放出用の電池の信頼性を向上することができる。
【００４２】
【発明の実施の形態】
本発明の組電池制御装置を用いたＨＥＶ用モータ制御装置を以下の実施形態により詳細に説明する。なお、下記の各図の符号は、図１０、図１１にて付与した従来技術のものと無関係である。
【００４３】
【実施形態１】
（全体構成）
このＨＥＶ用モータ制御装置のブロック回路図を図１に示す。
【００４４】
図１において、組電池１はそれぞれ４セルを１セルグループとして構成されたＮ個のセルグループ１１〜１Ｎに高電圧側から順番に分割され、各セルグループ１１〜１Ｎの電位VS１、VS２、VS３、VS４、VSｎ＋１がラインL１、Ｌ５、Ｌ９、・・・Lｎ＋１を通じて電池コントローラ２にて検出される。
【００４５】
また、簡易セル過充放電検出装置３１〜３Ｎが各セルグループ１１〜１Ｎごとに１対１で設けられており、簡易セル過充放電検出装置３１〜３Ｎは、自己が属するセルグループ内に過充電または過放電のセルが少なくとも一つ以上あるかどうかを判定してその結果を電池コントローラ（単にコントローラともいう）２に送信するとともに自己が属するセルグループ内のセル電圧のばらつき解消を行う。電池コントローラ２と簡易セル過充放電検出装置３１〜３Ｎとは、本発明でいう組電池制御装置を構成している。
【００４６】
電池コントローラ２は、電流センサ８から得た組電池１の充放電電流及び上記情報に基づいて必要な組電池情報（たとえばＳＯＣや過電圧警報や過充電警報など）を演算し、この組電池情報を車両制御装置５に出力するとともに、セルグループ１１〜１Ｎ間のグループ電圧のばらつき解消や組電池１の満充電容量の計測制御も行う。
【００４７】
車両制御装置５は、電池コントローラ２から得た組電池情報と車両走行情報（車速、エンジントルク、アクセル開度等）とに基づいてインバータ６を制御する。インバータ６の一対の直流入力端は電源ライン９Uと接地ライン９Dとにより組電池１の正、負極端に個別に制御されて、組電池１と三相交流モータ７との間の直交双方向変換を行い、三相交流モータ７の駆動及び組電池１の充放電とを制御する。
（簡易セル過充放電検出装置３１〜３Ｎ）
図１に示す簡易セル過充放電検出装置３１の具体的な回路構成を図２〜図６に示す。
【００４８】
簡易セル過充放電検出装置３１〜３Ｎはセルグループごとに設けられて、図２に示すように、過充放電検出回路CMCと簡易均等化回路CECとを有している。各簡易セル過充放電検出装置３１〜３Ｎの回路は同一であるので、セルグループ１１の簡易セル過充放電検出装置３１のそれらのみを以下に説明する。もちろん、マルチプレクサを用いて並列回路数を減らすことも可能であり、各セルを１個ではなく、直列接続された複数のセルで構成してもよい。
【００４９】
前者は、ラインＬ１〜Ｌ５を通じて入力される各セル電圧の過充電及び過放電を検出して出力ラインＬを通じてコントローラ２にその判定結果を出力し、後者はラインＬ１〜Ｌ５を通じて入力される各セル電圧間のばらつきを低減する。
【００５０】
過充放電検出回路CMCは、各セルの過放電を検出する過放電検出回路CDC（図３参照）、各セルの過充電を検出する過充電検出回路CCC（図４参照）を有している。
（過放電検出回路CDC）
簡易セル過充放電検出装置３１の過放電検出回路CDCを図３を参照して説明する。
【００５１】
過放電検出回路CDCは、それぞれ同一回路構成を有してセルごとに配置された４つの比較ユニット回路３１５と、各比較ユニット回路３１５の出力の論理積信号電圧を出力するトランジスタ式のＮＡＮＤ回路３１６と、信号電流発生回路３１７と、ＮＯＲ回路３１９と、遅延回路３２０とを有している。
【００５２】
信号電流発生回路３１７は、ＮＡＮＤ回路回路３１６の出力電圧により断続されるトランジスタＴＲ１、ＮＯＲ回路３１９の出力電圧により断続されるトランジスタＴＲ１’、互いに直列接続されて出力ラインLに一定のバイアス電流ｉ０を給電する抵抗Ｒ０’、Ｒ０”、トランジスタＴＲ０を有している。
【００５３】
各比較ユニット回路３１５は同一構造をもつので、最上位のセル１０の過充電を検出する比較ユニット回路３１５だけを以下に説明する。比較ユニット回路３１５は、互いに直列接続された抵抗器RLA、RLBからなる抵抗分圧回路と、互いに直列接続された抵抗器RLVと基準電圧源VRL（たとえばツェナーダイオード）とからなる基準電圧回路と、それらからそれぞれ電圧が入力される過放電検出用コンパレータC2と、しきい値変更回路３１８とからなる。なお、基準電圧回路の出力電圧はここでは、セルの許容電圧範囲の下限値（過放電しきい値）に設定されている。
【００５４】
ＮＡＮＤ回路３１６は、４つのセル電圧の少なくともどれかが基準電圧源VRLが出力する電圧（基準電圧）を下回る場合にトランジスタＴＲ１をオフし、トランジスタＴＲ１が通常は出力ラインＬに流している信号電流ｉ１を遮断する。
【００５５】
ＮＯＲ回路３１９は、４つのセル電圧のすべてが基準電圧源VRLが出力する電圧（基準電圧）を下回る場合にトランジスタＴＲ１’をオフし、トランジスタＴＲ１’が通常は出力ラインＬに流している信号電流ｉ１’を遮断する。
【００５６】
遅延回路３２０及びしきい値変更回路３１８の構成、動作については後述する。
（過充電検出回路CCC）
簡易セル過充放電検出装置３１の過充電検出回路CCCを図４を参照して説明する。
【００５７】
過充電検出回路CCCは、それぞれ同一回路構成を有してセルごとに配置された４つの比較ユニット回路３１１と、各比較ユニット回路３１１の出力の論理積信号電圧を出力するＮＡＮＤ回路３１２と、信号電流発生回路３１３と、ＮＯＲ回路３１４と、ワンショットマルチバブレータ３３０とを有している。
【００５８】
信号電流発生回路３１３は、ＮＡＮＤ回路回路３１２の出力電圧により断続されるトランジスタＴＲ２’、ＮＯＲ回路３１４の出力電圧により断続されるトランジスタＴＲ２を有している。
【００５９】
各比較ユニット回路３１１は同一構造をもつので、最上位のセル１０の過充電を検出する比較ユニット回路３１１だけを以下に説明する。比較ユニット回路３１１は、互いに直列接続された抵抗器RUA、RUBからなる抵抗分圧回路と、互いに直列接続された抵抗器RUVと基準電圧源VRU（たとえばツェナーダイオード）とからなる基準電圧回路と、それらからそれぞれ電圧が入力される過充電検出用コンパレータC1と、しきい値変更回路３１０とからなる。なお、基準電圧回路の出力電圧はここでは、セルの許容電圧範囲の上限値に設定されている。
【００６０】
ＮＯＲ回路３１４は、４つのセル電圧のどれかが基準電圧源VRUが出力する電圧（基準電圧）を上回る場合にトランジスタＴＲ２をオンし、トランジスタＴＲ２は出力ラインＬに信号電流ｉ２を流す。
【００６１】
ＮＡＮＤ回路３１２は、４つのセル電圧のすべてが基準電圧源VRUが出力する電圧（基準電圧）を上回る場合にトランジスタＴＲ２’をオンし、トランジスタＴＲ２’は出力ラインＬに信号電流ｉ２’を流す。
【００６２】
ワンショットマルチバイブレータ３３０及びしきい値変更回路３１０の構成、動作については後述する。
【００６３】
（簡易均等化回路CEC）
簡易セル過充放電検出装置３１の簡易均等化回路CECを図５を参照して説明する。この簡易均等化回路CECは、セル間電圧のばらつき解消を図る回路である。
【００６４】
セルグループ１１のグループ電圧V11は抵抗値が等しい４つの抵抗R１０〜R１３を直列接続してなる抵抗分圧回路に入力されて２５％電位、５０％電位、７５％電位が形成される。２５％電位、５０％電位、７５％電位は、セルグループ１１の最低電位VS2を基準としてグループ電圧の２５％、５０％、７５％の電位を表す。
【００６５】
オペアンプ電圧増幅回路OP1〜OP3は、セルグループ１１の３つのセル接続点の電位とこれら２５％電位、５０％電位、７５％電位との電位差（電圧ばらつき）をアナログ差動増幅し、それぞれ増幅電位差（電圧ばらつき）を示す出力電圧をコンパレータCP1H、CP1L、CP２H、CP２L、CP３H、CP３Lに出力する。
【００６６】
コンパレータCP1Hは高電位側から最初のセル接続点の電位ばらつきが所定基準ばらつき幅より高電圧側に大きいかどうかを判定する。コンパレータCP1Lは高電位側から最初の接続点の電位ばらつきが所定基準ばらつき幅より低電圧側に大きいかどうかを判定する。
【００６７】
コンパレータCP2Hは高電位側から二番目のセル接続点の電位ばらつきが所定基準ばらつき幅より高電圧側に大きいかどうかを判定する。コンパレータCP2Lは二番目の接続点の電位ばらつきが所定基準ばらつき幅より低電圧側に大きいかどうかを判定する。
【００６８】
コンパレータCP3Hは高電位側から三番目のセル接続点の電位ばらつきが所定基準ばらつき幅より高電圧側に大きいかどうかを判定する。コンパレータCP3Lは三番目の接続点の電位ばらつきが所定基準ばらつき幅より低電圧側に大きいかどうかを判定する。
【００６９】
これらの判定結果を論理回路３２１を通じてセルばらつき解消用の電流バイパススイッチ３２２〜３２５に出力する。その結果、最高電位のセル１０のセル電圧が平均セル電圧に比較して許容レベル以上過大であれば、セルバイパススイッチ３２２がオンされ、その結果、充電時には最高電位のセル１０へ流れ込むべき充電電流がバイパス抵抗RB1へ分流し、放電時には最高電位のセル１０はバイパス抵抗RB1へ追加のバイパス放電を行って、最高電位のセル１０のセル電圧を減少させる。結局、各セル電圧のばらつきが低減される。論理回路３２１を用いた簡易均等化回路CECは公知であり、発明の要旨でもないので、更なる詳細説明は省略する。
【００７０】
（電池コントローラ２）
電池コントローラ２を図６に示す。電池コントローラ２は、各セルグループ１１〜１Ｎごとに、出力ラインLの電流変化を検出して、過充電、過放電の受信を行うとともに、セルグループ電圧間のばらつきを演算してその低減を図る。
【００７１】
電池コントローラ２の回路説明の図示、説明を簡単とするために、セルグループ１１の過充電、過放電の受信及びセルグループ１１の電流バイパスを行う回路ブロック以外の回路ブロックの図示説明を省略する。１００は、演算処理用のマイコンである。
【００７２】
セルグループ１１の電池状態（過充電、過放電の有無）はその出力ラインL、サンプリングスイッチ２０を通じて電圧変換回路２１に入力されて電圧信号に変換され、この電圧信号はマルチプレクサ２２を通じてマイコン１００に入力される。すなわち、上記した過放電検出回路CDCのＮＡＮＤ回路３１６は、４つのセル電圧の少なくともどれかが基準電圧源VRLが出力する電圧（基準電圧）を下回る場合にトランジスタＴＲ１をオフし、トランジスタＴＲ１が通常は出力ラインＬに流している信号電流ｉ１を遮断するので、コントローラ２に過放電検出信号が出力される。同様に、上記したＮＯＲ回路３１４は、４つのセル電圧のどれかが基準電圧源VRUが出力する電圧（基準電圧）を上回る場合にトランジスタＴＲ２をオンし、トランジスタＴＲ２は出力ラインＬに信号電流ｉ２を流すので、コントローラ２に過充電検出信号が出力される。
【００７３】
セルグループ１１のグループ電圧V11は、A／Dコンバータ２３によりデジタル電圧信号に変換された後、マルチプレクサ２４を通じてマイコン１００に入力される。マルチプレクサ２２、２４は各セルグループ１１〜１Ｎごとに得られた上記と同じ電圧の一つを時間順次に選択してマイコン１００に入力する。
【００７４】
マイコン１００は、各セルグループ１１〜１Ｎのグループ電圧を比較し、すべてのグループ電圧を最小のグループ電圧にあわせるべく、デマルチプレクサ２５、フォトカプラ２６を通じて、グループバイパススイッチであるトランジスタ２７をオンし、セルグループ１１〜１Ｎのうちの最小グループ電圧のセルグループ以外のセルグループをバイパス放電（もしくは充電迂回）を行って、各セルグループ電圧を所定範囲に収束させる。
【００７５】
（基準電圧源VRの出力電圧（基準電圧）変動の判定）
次に、この実施例の特徴をなす基準電圧変化の判定について図３を参照して以下に説明する。
【００７６】
図３において、しきい値変更回路３１８は、抵抗R1、R2、R3、ダイオードD、トランジスタＴＲ１０からなる。抵抗R1、R2、ダイオードDが互いに直列接続され、トランジスタＴＲ１０は抵抗R1、R2の接続点電位により断続され、トランジスタＴＲ１０がオンすると、抵抗R3が抵抗RLAと並列接続される。これは、相対的に過放電しきい値としての基準電圧源VRLを所定値だけ低下させることに相当する。
【００７７】
図示しないイグニッションスイッチがオンされて、コントローラ２がオンし、スイッチ２０がオンされると、トランジスタＴＲ０がオンされて、遅延回路３２０の入力端子にハイレベル電圧が印加され、遅延回路３２０は、所定遅延時間後、トランジスタＴＲ１１をオンする。すなわち、コントローラ２がオンされてから所定時間経過すると、基準電圧源VRLは所定値だけ相対的に低下させられる。これは、コンパレータＣ２の通常動作時の過放電しきい値に比較して、イグニッションスイッチがオンしてから一定期間だけ（一時的に）、基準電圧源VRLが出力する基準電圧が相対的に所定値ΔＶだけアップさせられることに相当する。
【００７８】
いま、各セルの電圧が過放電しきい値と過充電しきい値との間の中間電圧周辺に所定のばらつきを有して分布しており、基準電圧源VRLの自発変化がない場合には、上記所定値ΔＶのアップによりすべてのコンパレータＣ２はローレベルを出力し、トランジスタＴＲ１’はオフされる。
【００７９】
しかし、基準電圧源VRLの基準電圧の自発変化（自然変化）により、基準電圧がある程度低下していると、上記所定値ΔＶだけアップさせたにもかかわらず、どれかのコンパレータＣ２は反転せず、ハイレベルを出力するため、トランジスタＴＲ１’はオンされる。
【００８０】
すなわち、過放電コンパレータＣ２に入力される過放電しきい値電圧を一時的に所定値ΔＶだけアップすることにより、基準電圧源VRLの基準電圧が低下方向（過放電発生方向）に自発変化したかどうかを判定することができる。
（基準電圧源VRUの出力電圧（基準電圧）変動の判定）
次に、この実施例の特徴をなす基準電圧変化の判定について図４を参照して以下に説明する。
【００８１】
図４において、しきい値変更回路３１０は、図３に抵抗R1’、R2’、R3’、ダイオードD’、トランジスタＴＲ１０’からなる。抵抗R1’、R2’、ダイオードD’が互いに直列接続され、トランジスタＴＲ１０’は抵抗R1’、R2’の接続点電位により断続され、トランジスタＴＲ１０’がオンすると、抵抗R3’が抵抗RUAと並列接続される。これは、相対的に過充電しきい値としての基準電圧源VRUを所定値だけ低下させることに相当する。
【００８２】
図示しないイグニッションスイッチがオンされて、コントローラ２がオンし、スイッチ２０がオンされると、トランジスタＴＲ０がオンされて、ワンショットマルチ（モノマルチ）３３０の入力端子にハイレベル電圧が印加され、ワンショットマルチ（モノマルチ）３３０はその後の所定時間だけ、トランジスタＴＲ１１’をオンする。すなわち、コントローラ２がオンされてから所定時間の間だけ（一時的に）、基準電圧源VRUは所定値だけ相対的に低下させられる。つまり、コンパレータＣ１の通常動作時の過充電しきい値に比較して、イグニッションスイッチがオンしてから一定期間だけは、基準電圧源VRUが出力する基準電圧は相対的に所定値ΔＶだけダウンさせられる。
【００８３】
いま、各セルの電圧が過放電しきい値と過充電しきい値との間の中間電圧周辺に所定のばらつきを有して分布しており、基準電圧源VRUの自発変化がない場合には、上記所定値ΔＶのダウンによりすべてのコンパレータＣ１はハイレベルを出力し、トランジスタＴＲ２’はオフされる。
【００８４】
しかし、基準電圧源VRUの基準電圧の自発変化（自然変化）により、基準電圧がある程度上昇していると、上記所定値ΔＶだけダウンさせたにもかかわらず、どれかのコンパレータＣ１は反転せず、ローレベルを出力するため、トランジスタＴＲ２’はオフされる。
【００８５】
すなわち、過充電コンパレータＣ１に入力される過充電しきい値電圧を一時的に所定値ΔＶだけダウンすることにより、基準電圧源VRUの基準電圧が上昇方向（過充電発生方向）に自発変位したかどうかを判定することができる。
【００８６】
（各部状態変化の説明）
上記回路の各部の時間的な状態変化を図７〜図９を参照して以下に説明する。
【００８７】
図７において、時刻ｔ０においてイグニッションスイッチ（ＩＧ）がＯＮとなり、コントローラ２が起動してスイッチ２０がＯＮすることにより、電流ｉ０が流れ、トランジスタＴＲ０がＯＮし、遅延回路３２０およびワンショット回路３３０にハイレベル電圧が入力される。これを受けて過充電検出しきい値変更回路３１０のトランジスタＴＲ１０’が、前記時刻ｔ０〜ｔ１間だけＯＮし、過充電検出回路３１１のしきい値は、図示のように本来の過充電検出用のしきい値ＶＵから、それより低い自発変化診断用のしきい値ＶＵｄに変更される。この結果、セル過充放電検出用の出力ラインＬには、しきい値ＶＵｄとセル電圧との高低関係に応じた出力が得られるので、この出力結果から過充電検出しきい値の自発変化を後述する方法によって判別する。
【００８８】
一方、遅延回路３２０は、ハイレベル電位の入力に対し、所定時間Ｔｄ１の間すなわち時刻ｔ０〜ｔ２間経過の後だけローレベルを出力し、その後、ハイレベルを出力する。これを受けて過放電検出しきい値変更回路３１８のトランジスタＴＲ１０が、時刻ｔ２以降ＯＮし、過放電検出回路３１５のしきい値は、図示のように本来の過放電検出の値ＶＬよりも高い自発変化診断用の値ＶＬｄから通常の過放電判定しきい値ＶＬに変更される。この結果、出力ラインＬには、時刻ｔ１〜ｔ２において、しきい値ＶＬｄとセル電圧との高低関係に応じた出力が得られるので、この出力結果から過放電検出しきい値の自発変化を、後述する方法によって判別する。
【００８９】
なお、非稼働（ＩＧがＯＦＦ、時刻ｔ０以前）時のしきい値を診断用の値としたのは、しきい値電圧を高い方にすることによって、非稼働時の消費電流を低減できるためである。
【００９０】
（しきい値の自発変化の判定）
次に、しきい値の自発変化の判定方法について説明する。過充電検出回路３１１の基準電圧Ｖｒｅｆと、セル電圧に対応する実際の過充電判定しきい値電圧ＶＵおよび自発変化判定しきい値電圧ＶＵｄとの連動関係を、図８に示す。
【００９１】
初期状態（基準電源電圧比＝１）において、ＶＵ＝４．１Ｖに設定した場合、±５％（＝０．９５〜１．０５）変化すると、ＶＵ＝３．９〜４．３Ｖの間で変化する。一方、ＶＵｄについては、例えば基準電源電圧比＝１においてＶＵｄ＝３．７ＶとなるようにＲ３’を設定した場合、Ｖｒｅｆの±５％（＝０．９５〜１．０５）変化に対してＶＵｄ＝３．５２〜３．９Ｖに変化する。ＨＥＶ用の電池は普通は中間的な残存容量、すなわちＳＯＣ＝６０％を中心として制御されているので、ＳＯＣ＝６０％である機会が最も多い。リチウム電池においてＳＯＣ６０％の電圧は、電極活物質の組成や配合によるが、例えばＳＯＣ６０％の電圧が３．７３Ｖであるとする。セルグループ内のセル電圧は簡易的均等化回路ＣＥＣによって、例えば±０．０３Ｖの公差にばらつきを抑えられているので、セルグループ電圧検出回路２３によって４セルのセルグループ電圧が１４．９Ｖすなわち平均３．７３Ｖであることを検出すれば、セルグループ内の４つのセルは３．７３±０．０３Ｖの範囲内にあるはずである。この状態で、過充電検出しきい値をＶＵからＶＵｄ＝３．７Ｖに変更して診断すれば、４つのセルは全てＶＵｄよりも高いので、過充電検出回路３１１は全て、しきい値を下回っているＬレベルから上回っているＨレベルへ変化する。従って、それらの信号を受けるＮＡＮＤ回路３１２及びＮＯＲ回路３１４の出力は、どちらもＬレベルからＨレベルに変化する。すると、トランジスタＴＲ２、ＴＲ２’がＯＮするため、出力ラインＬにｉ２とｉ２’が流れ、しきい値診断前のｉ０＋ｉ１＋ｉ１’からｉ０＋ｉ１＋ｉ１’＋ｉ２＋ｉ２’に変化し、コントローラ２にその状態が伝達される（図７の出力ラインＬの電流Σｉの時刻ｔ０〜ｔ１間参照）。
【００９２】
もし、４つのセルの過充電検出回路３１１のうち、一つでも基準電圧Ｖｒｅｆが大きくなり、しきい値が高い方にずれたとすると、図８に示すように、基準電源電圧比が１．０１５を超えた場合、ＶＵが４．１７Ｖを上回り、ＶＵｄも３．７６Ｖを上回るようになる。その結果、しきい値がずれたセルにおいてはセル電圧（＝３．７３±０．０３Ｖ）よりもＶＵｄの方が高くなるので、そのセルの過充電検出回路３１１の出力はしきい値を下回っているＬレベルのままで変化しない。したがって、ＮＯＲ回路３１４の出力はハイレベルに変化するが、ＮＡＮＤ回路３１２の出力はローレベルのままなので、トランジスタＴＲ２のみＯＮし、トランジスタＴＲ２’はＯＦＦのままで、出力ラインＬには電流ｉ２のみが加わることになる。
【００９３】
その結果、出力ラインＬには、正常時のｉ０＋ｉ１＋ｉ１’＋ｉ２＋ｉ２’ではなく、ｉ０＋ｉ１＋ｉ１’＋ｉ２に変化し、基準電圧源VRUの基準電圧の自発変化がコントローラ２に伝達される。コントローラ２はその電流の大きさの違いを検出し、過充電しきい値が高い方に変化したことを判別する。
【００９４】
なお、本方法では過充電検出のしきい値が高くなる方のみ検出で、低くなる方については検出できない。しかし、過充電検出のしきい値が低くなる方は電池にとって安全側なので、検出できなくてもよく、逆に電池を過充電に至らしめ、安全性を損なうおそれのあるしきい値が高くなる方を確実に検出できるようにした。また、基準電源電圧比が１〜１．０１５の間（しきい値４．１０〜４．１７Ｖ）は、セル電圧との上下関係により出力が不確定となるが、その範囲はわずか０．０７Ｖなので誤差として十分許容できる。
【００９５】
次に過放電検出について説明する。考え方は過充電検出と全く同じで、ただ、過充電とは逆にしきい値が低くなる方を検出可能とした点が異なる。いうまでもなく、過放電検出の場合はしきい値が高くなる方が安全側であり、低くなる方は電池を過放電に至らしめ、劣化を促進するおそれがあるので、それを確実に検出できるようにした。
【００９６】
過放電検出回路３１５の基準電圧Ｖｒｅｆと、セル電圧に対応する実際の過放電判定しきい値電圧ＶＬおよび自発変化判定しきい値電圧ＶＬｄとの連動関係を、図９に示す。
【００９７】
初期状態（基準電源電圧比＝１）において、ＶＬｄ＝３．７６Ｖに設定した場合、±５％（＝０．９５〜１．０５）変化すると、ＶＬｄ＝３．５７〜３．９４Ｖに変化する。一方、ＶＬについては、例えば基準電源電圧比＝１においてＶＬ＝３．００ＶとなるようにＲ３を設定した場合、±５％（＝０．９５〜１．０５）変化に対してＶＬ＝２．８５〜３．１５Ｖの間で変化する。ＳＯＣ６０％すなわちセル電圧が３．７３±０．０３Ｖの範囲内にある状態で、過放電検出しきい値をＶＬからＶＬｄ＝３．７６Ｖに変更して診断すれば、４つのセルは全てＶＬｄよりも低いので、過放電検出回路３１５は全て、しきい値を上回っているＨレベルから下回っているＬレベルへと変化する。したがって、それらをまとめるＮＡＮＤ回路３１６およびＮＯＲ回路３１９の出力は、どちらもＨレベルからＬレベルに変化する。すると、トランジスタＴＲ１およびＴＲ１’がＯＦＦになるため、出力ラインＬに流れる電流からｉ１とｉ１’が減り、診断前のｉ０＋ｉ１＋ｉ１’からｉ０のみに変化し、その状態が、コントローラ２に伝達される（図７の出力ラインＬの電流Σｉの時刻ｔ１〜ｔ２間参照）。
【００９８】
もし、４つのセルの過放電検出回路３１５のうち、一つでも基準電圧が小さくなり、しきい値が低い方にずれたとする。図９に示すように、基準電源電圧比が０．９８４を下回り、ＶＬが２．９５Ｖになると、ＶＬｄも３．７０Ｖになる。その結果、しきい値がずれたセルにおいてはセル電圧（＝３．７３±０．０３Ｖ）よりもＶＬｄの方が低いので、そのセルの電圧を判定する過放電検出回路３１５の出力は変化しない。したがって、ＮＡＮＤ回路３１６の出力はＬに変化するが、ＮＯＲ回路３１９の出力はＨのままなので、ＴＲ１のみＯＦＦし、ＴＲ１’はＯＮのままで、出力ラインＬに流れる電流はｉ１のみが減り、正常時のｉ０からｉ０＋ｉ１’に変化し、コントローラ２に伝達される。コントローラ２はこの電流の大きさの違いを検出し、しきい値がずれたことを判別することができる。なお、過充電診断と同様、基準電源電圧比が０．９８４〜１．０の間（しきい値２．９５〜３．０Ｖ）は、セル電圧との上下関係により出力が不確定となるが、その範囲はわずか０．０５Ｖなので誤差として十分許容できる。
【００９９】
本考案は前記実施例に記述した以外に、さらに以下の変形または応用が可能である。
【０１００】
セルグループの直列セル数は４に限定しなくてもよい。しかし、セル過充放電検出装置に使用する素子の耐電圧の問題等から、セル電圧が平均３．６Ｖのリチウム電池の場合は４〜６個のセルでセルグループを構成するのが適当と考えられる。
【０１０１】
上記ＮＯＲ回路やＮＡＮＤ回路の信号を出力ラインＬにまとめて出力するのではなく、別々にあるいはどれか二つをまとめてコントローラ２に伝達するようにしてもよい。また伝達信号を電流に変換しなくても、ＯＮ／ＯＦＦレベルをフォトカプラを介して伝達するようにしてもよい。
【０１０２】
しきい値の切換方法として、セル電圧の分圧比を変更するのではなく、基準電圧源の発生電圧を分圧として切り換えるようにしてもよい。また、過充電、過放電検出回路を一つに統合し、しきい値を過充電、診断、過放電の３状態の切換式にしてもよい。
【０１０３】
切換信号の論理としきい値との関係を逆（例えば過放電検出において、Ｌの時過放電でＨの時診断）にしてもよい。ただし、本実施例は、セル電圧がしきい値を上回ると基本的にＯＮ動作となって動作電流が多くなる回路構成となっているので、セルからの消費電流が多くなる。そこで、切換信号がＬの時にしきい値が高い方：診断とすれば、動作電流のながれる時間が少なくなるので、消費電流を抑えることができる。特に車両が停車（イグニッションスイッチがＯＦＦ）してコントローラ２等が起動していない状態では、過充放電検出をする必要がないので、スイッチ２０を開放状態としておくことにより、しきい値を自動的に高い側とすることができ、消費電流を抑えることができる。
【０１０４】
各セルの過充電および診断、過放電検出の論理（各コンパレータの出力）は、本実施例に示すものに従う必要は必ずしもなく、例えば通常はＨレベルで、過充電又は過放電検出時にＬレベルとするようにしてもよい。ただし、Ｈレベルは動作電流が流れることによりセルからの消費電流が多くなるので、セル電圧がしきい値を下回った場合をＬレベルの論理とするのが好ましい。
【０１０５】
ＨＥＶやＥＶ以外の、多直列組電池を電源とする装置に適用してもよいことはいうまでもない。
【０１０６】
対象とする電池についてはリチウム二次電池に限らず、鉛電池やニッケル系電池等の他の二次電池セル、セルを複数直並列にしたセルモジュールのような任意の単位電池において、本考案は適用可能である。これらはリチウム二次電池に比べ過充電や過放電に強いため、必ずしも本発明は必須ではないが、適用すれば過充電や過放電が原因の劣化を抑制することができ、組電池の性能や寿命の向上等の効果が期待できるものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施態様を示すブロック回路図である。
【図２】図１の簡易セル過充放電検出装置のブロック回路図である。
【図３】過放電検出回路の回路図である。
【図４】過充電検出回路の回路図である。
【図５】簡易均等化回路の回路図である。
【図６】コントローラの回路図である。
【図７】装置の各部状態変化を示すタイミングチャートである。
【図８】基準電圧の変化率と過充電しきい値電圧の変化との関係を示す特性図である。
【図９】基準電圧の変化率と過放電しきい値電圧の変化との関係を示す特性図である。
【図１０】従来技術における過充電検出回路の回路図である。
【図１１】従来技術における過放電検出回路の回路図である。
【符号の説明】
１１〜１Ｎセルグループ
３１〜３Ｎ簡易セル過充放電検出装置（電圧検出部）
２電池コントローラ（判定手段）
CCC 過充電検出回路（基準電圧変化検出手段）
CDC 過放電検出回路（基準電圧変化検出手段）
CEC 簡易均等化回路（セル電圧均一化手段）
ＶＲＬ基準電圧源（基準電圧発生手段）
ＶＲＵ基準電圧源（基準電圧発生手段）
Ｃ１コンパレータ（電圧比較手段）
Ｃ２コンパレータ（電圧比較手段）[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an assembled battery control device.
[0002]
[Prior art]
In recent years, electric vehicles (hereinafter abbreviated as EV) and hybrid electric vehicles (hereinafter abbreviated as HEV) have attracted attention for the purpose of protecting the global environment, and HEV has already been put into practical use. High voltage secondary batteries are required as a power source for HEVs, but lithium secondary batteries are attracting attention as new secondary batteries replacing lead, nickel cadmium, and nickel metal hydride because of the need for miniaturization and weight reduction. This is expected to be suitable for HEV because it has a weight energy density that is about four times that of a lead battery of the same capacity and about twice that of a nickel metal hydride battery.
[0003]
However, this battery is vulnerable to overcharge and overdischarge, and if it is not used within the specified voltage range, the material will decompose, resulting in a significant decrease in capacity or abnormal heat generation, making it impossible to use as a battery. There is a fear. For this reason, this battery is used in a way that clearly defines the upper limit voltage and the lower limit voltage, and performs constant voltage charge control so that it is always within that range, or is used in combination with a protection circuit that limits the voltage range. Is common.
[0004]
By the way, since the battery used for HEV and EV requires a high voltage of about 300 V to rotate the motor to move the automobile, for example, 150 cells for a lead battery (about 2 V / cell), a nickel-metal hydride battery (1 .2V / cell) requires 250 cells, and lithium secondary battery (3.6V / cell) requires approximately 80 cells. At this time, a problem is a variation in cell voltage caused by a variation in remaining capacity (SOC) between cells constituting the series assembled battery. In a series assembled battery, SOC variation occurs due to individual differences in the capacity of each cell, the degree of self-discharge, and the like, and variations always occur in the voltage of each cell. In such a state, in the control of only the voltage at both ends of the series assembled battery, only the average voltage of the cells constituting it is limited, so cells higher than the average voltage are overcharged, Cells that are lower than the average voltage tend to be overdischarged. However, in the case of a battery using a water-soluble electrolyte solution such as a conventional lead battery, nickel-cadmium battery, or nickel metal hydride battery, the battery performance is slightly deteriorated even if it is overcharged or overdischarged and cannot be used. It is possible to eliminate cell-to-cell variations to some extent by using water electrolysis and substitution reaction (sealing reaction) in overcharge, and voltage control for each cell increases costs. Therefore, it is common to control only the voltage across the assembled battery.
[0005]
However, in a multi-series assembled battery of lithium secondary batteries, if overcharged or overdischarged, there is a possibility that the battery cannot be used as described above, so these must be avoided. Therefore, a voltage detector is connected in parallel to each cell to detect each cell voltage, the highest voltage among them is detected and charge control is performed so that it does not exceed the upper limit voltage, and the voltage of each cell A method has been proposed in which the lowest voltage is detected from the above and the discharge is terminated when the voltage drops to the lower limit voltage (for example, Japanese Patent Laid-Open No. 6-265609).
[0006]
However, in this method, in a battery device for HEV or EV consisting of a large number of series cells, one voltage detector must be prepared for each cell, and further for processing the large number of voltage detection signals. Many multiplexers and high-performance CPUs must be prepared. In addition, the number of wires from each cell to the voltage detector and the like is also very large. As a result, there is a problem in that these electronic parts, wiring, etc. cause a significant increase in cost.
[0007]
Therefore, instead of measuring the voltage of all cells with a voltage detector, the assembled battery is divided into cell groups each having a plurality of cells as a unit, and the voltage is measured for each cell group, and each cell in the cell group is measured. For the cell, there is a method for simplifying the system configuration by simply detecting whether or not it is overcharged and overdischarged. FIG. 1 shows an example applied to HEV.
[0008]
Each cell of the assembled battery constitutes one cell group for every four adjacent cells, voltage detection is performed on a cell group basis, simple cell overcharge / discharge detection devices 31 to 3N are individually provided for each of the cell groups 11 to 1N, The simple cell overcharge / discharge detection device detects at least one overcharge or overdischarge of each cell in the cell group to which the simple cell overcharge / discharge detection device is responsible, and transmits it to the assembled battery control device 2.
[0009]
The assembled battery control device 2 grasps the state of the assembled battery from these pieces of information and transmits it to the vehicle control device 5. The vehicle control device 5 controls charging / discharging by controlling the inverter 6 based on battery state information and vehicle travel information (vehicle speed, engine torque, accelerator opening, etc.).
[0010]
A simple cell overcharge / discharge detector 31 is shown in FIG. The other simple cell overcharge / discharge detection devices 32 to 3N also have the same circuit. The simple cell overcharge / discharge detection device 31 includes an overcharge / discharge detection circuit CMC (see FIG. 2) and a simple equalization circuit CEC (see FIG. 2).
[0011]
The overcharge detection circuit CMC has an overcharge detection circuit CCC (see FIG. 10) and an overdischarge detection circuit CDC (see FIG. 11). In the overcharge detection circuit CCC (see FIG. 10), the overcharge detection signals of the cells generated by the circuits 311 are combined by the OR circuit 500 to drive the transistor TR2 and add the current i2 to the output line L. In the overdischarge detection circuit CDC (see FIG. 11), the overdischarge detection signals of the cells generated by the circuits 315 are collected by the NAND circuit 501 to drive the transistor TR1 and add the current i1 to the output line L. Detailed operations of the other circuit portions in the above drawings are the same as those of the embodiments described later, and thus description thereof is omitted.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
However, this device does not measure the voltage of the cell, but only detects whether the voltage is higher or lower than a predetermined threshold value. Therefore, for example, the output voltage (due to deterioration over time of the circuit elements constituting the reference voltage source) When the reference voltage fluctuates, overcharge and overdischarge of the cell (also referred to as a unit cell) cannot be accurately detected. In particular, if the overcharge detection threshold is shifted to a high value, even if the cell voltage actually increases and enters the overcharge region, it will continue to be used without overcharge detection. As a result, there is a problem that the battery is unusable.
[0013]
The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to provide an assembled battery control device capable of avoiding problems due to spontaneous changes (such as changes with time) of a reference voltage for battery voltage comparison.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The assembled battery control device according to claim 1, a voltage detection unit that detects voltages of a large number of cells that are connected in series to each other to form the assembled battery, and a reference voltage generation unit that generates a predetermined reference voltage;
In an assembled battery control device comprising: a voltage comparing unit that compares the voltage of each unit cell with the reference voltage; and a determining unit that determines a state of the assembled battery based on a comparison result output by the voltage comparing unit.
Reference voltage change detecting means is provided for detecting a change in the reference voltage and outputting a signal indicating a change in the reference voltage when the spontaneous change in the reference voltage is equal to or greater than a predetermined value.
[0015]
According to the present invention, for example, even if the electrical characteristics of the circuit elements constituting the reference voltage source deteriorate over time and the reference voltage spontaneously changes, the assembled battery control device detects it. Even if the level of overcharge detection or overdischarge detection shifts, it can be dealt with before the battery characteristics deteriorate, so battery deterioration due to overcharge and overdischarge due to spontaneous fluctuations in the reference voltage can be easily avoided. .
[0016]
Claim 1 Description Set of Battery control device Is more The voltage value at which the magnitude relationship between the reference voltage having a small spontaneous change and the voltages of the plurality of unit cells is reversed, and the magnitude relation between the reference voltage having a large spontaneous change and the voltages of the plurality of unit cells is not reversed. Only when the reference voltage is forcibly changed, and when the comparison result of the voltage comparison means does not change despite the forcible change, it is determined that the spontaneous change of the reference voltage is large.
[0017]
According to this configuration, the reference voltage should be shifted from the original reference voltage value Vref by the spontaneous change ΔV1 + forced change ΔV2. At this time, if each cell voltage is normal and the variation between the cell voltages is a standard state, each cell voltage has its overcharge threshold Vrefh and overdischarge threshold in a steady control state (for example, SOC 60%). It should be distributed in the middle range of Vrefl with a predetermined maximum voltage variation ΔV, and as a result, the maximum value VCH and the minimum value VCL of the cell voltage should have a difference of ΔV.
[0018]
First, consider a case where the reference voltage value Vref changes spontaneously to the high side.
[0019]
Here, the reference voltage is shifted to the low side by the forcible change ΔV2. That is, this is equivalent to relatively shifting the cell voltage VC to the high side by ΔV2, and it can be considered that the equivalent maximum value of the cell voltage is VCH + ΔV2, and the equivalent minimum value is VCL + ΔV2. At this time, ΔV2 is set so that the equivalent minimum value VCL + ΔV2 is larger than the original reference voltage value Vref.
[0020]
In this way, if the spontaneous change ΔV1 to the high side of the reference voltage value Vref is 0, all the cell voltages are equivalently shifted to the high side and the comparison result should be inverted.
[0021]
However, if the reference voltage value Vref changes spontaneously to the high side by ΔV1, even if the reference voltage is shifted to the low side by the forcibly changed amount ΔV2, the actual reference voltage value becomes ΔV2 from the original reference voltage value Vref. Only −ΔV1 is shifted to the low side, and the equivalent minimum value is changed from VCL + ΔV2 to VCL + ΔV2−ΔV1, and the comparison result between the equivalent minimum value and the reference voltage value is not inverted. Further, if ΔV2 is set so that the equivalent minimum value VCL + ΔV2 is larger than the original reference voltage value Vref by a voltage margin α, if the spontaneous change ΔV1 to the high side of the reference voltage value Vref exceeds this α, Inversion of the comparison result does not occur. Accordingly, whether or not the spontaneous change to the increase side of the reference voltage value Vref has exceeded a predetermined allowable value by using the voltage comparison means originally used for battery state determination (by changing the reference voltage value Vref). Can be determined.
[0022]
Next, consider a case where the reference voltage value Vref spontaneously changes (natural change) to the low side.
[0023]
Here, the reference voltage is shifted to the high side by the forcible change ΔV2. That is, this is equivalent to relatively shifting the maximum value VCH of the cell voltage VC to the low side by ΔV2, and it can be considered that the equivalent maximum value of the cell voltage is VCH−ΔV2 and the equivalent minimum value is VCL−ΔV2. it can. At this time, ΔV2 is set so that the equivalent maximum value VCH−ΔV2 is smaller than the original reference voltage value Vref.
[0024]
In this way, if the spontaneous change ΔV1 to the low side of the reference voltage value Vref is 0, all cell voltages are equivalently shifted to the low side and the comparison result should be inverted.
[0025]
However, if the reference voltage value Vref spontaneously changes to the low side by ΔV1, even if the reference voltage is shifted to the high side by the forcibly changed amount ΔV2, the actual reference voltage value is changed from the original reference voltage value Vref to ΔV2. Only −ΔV1 is shifted to the high side, and the equivalent maximum value is changed from VCH−ΔV2 to VCH−ΔV2 + ΔV1, and the comparison result between the equivalent maximum value and the reference voltage value is not inverted. Further, if ΔV2 is set so that the equivalent maximum value VCH−ΔV2 is smaller than the original reference voltage value Vref by the voltage margin α, the spontaneous change ΔV1 of the reference voltage value Vref to the low side can exceed this α. For example, the comparison result does not reverse. Accordingly, whether or not the spontaneous change to the increase side of the reference voltage value Vref has exceeded a predetermined allowable value by using the voltage comparison means originally used for battery state determination (by changing the reference voltage value Vref). Can be determined.
[0026]
Claim 2 The configuration described is claimed 1 In the assembled battery control device described above, the voltage comparison unit performs the comparison for each of the plurality of unit cells, and the reference voltage change detection unit includes a logical sum signal and a logic of the comparison result for each unit cell. When at least one of the product signals does not change despite the forced change, it is determined that the spontaneous change of the reference voltage is large.
[0027]
That is, if a logical sum signal or a logical product signal is used, it is possible to detect that at least one of the comparison results between each cell voltage and the reference voltage value has inverted the reference voltage value to the high side or the low side. With a simple circuit configuration, it is possible to easily determine the magnitude of the spontaneous change in the reference voltage value.
[0028]
Claim 3 The configuration described is claimed 1 The assembled battery control device described above further includes voltage adjustment means for adjusting the voltage of the unit cell within a predetermined range based on the comparison result of the voltage comparison means.
[0029]
In this configuration, based on the voltage state of the cell determined by the comparison result of the voltage comparison means (particularly, the charge state of each cell), the voltage variation of the unit cell is caused by, for example, discharge of a cell having a relatively large charge as in the conventional case. Therefore, the risk of overcharge and overdischarge can be reduced.
[0030]
Claim 4 The configuration described is claimed 2 The assembled battery control device described above further includes unit cell voltage equalizing means for adjusting the voltages of the plurality of unit cells within a predetermined variation range.
[0031]
In this configuration, since the voltages of the plurality of unit cells are adjusted within a predetermined variation range by the unit cell voltage equalizing means, the spontaneous change can be reliably detected by changing the reference voltage.
[0032]
Claim 5 The configuration described is claimed 1 In the assembled battery control device described above, the reference voltage is set to an upper limit value of a normal use voltage range of the unit cell, and the reference voltage change detecting means and the voltage adjusting means are configured to determine whether the reference voltage is spontaneously changed. The reference voltage is changed to a value obtained by subtracting an amount corresponding to a predetermined variation range from the average voltage of each unit cell.
[0033]
According to this configuration, since the reference voltage is set to the upper limit value of the normal use voltage range of the unit cell, each unit cell can be used up to the maximum voltage value that can be used in a range where overcharge does not occur.
[0034]
Claim 6 The configuration described is claimed 1 In the assembled battery control device described above, the reference voltage is set to a lower limit value of a normal use voltage range of the unit cell, and the reference voltage change detection unit and the voltage adjustment unit are configured to determine whether the reference voltage is spontaneously changed. The reference voltage is changed to a value obtained by adding an amount corresponding to a predetermined variation range from the average voltage of each unit cell.
[0035]
According to this configuration, since the reference voltage is set to the lower limit value of the normal use voltage range of the unit cell, each unit cell can be used up to the minimum voltage value that can be used in a range where overdischarge does not occur.
[0036]
Claim 7 The configuration described is claimed 1 Thru 6 Further, in the assembled battery control device according to any one of the above, the reference voltage change detection means may be configured such that the circuit power consumption at the time of determining the spontaneous change of the reference voltage due to forced change of the reference voltage does not perform the spontaneous change determination. The reference voltage is forcibly changed in a direction that becomes larger than the circuit power consumption.
[0037]
The circuit, particularly the voltage comparison means, has different power consumption depending on the input reference voltage value level and its own output level. Therefore, in this configuration, utilizing the fact that the determination of the spontaneous change of the reference voltage only needs to be performed for a short time, the reference voltage value for the period for the spontaneous change determination of the reference voltage is set to the circuit power consumption increasing side, and The reference voltage value is measured for a predetermined short time. As a result, circuit power consumption during other periods can be suppressed, so that power consumption can be reduced.
[0038]
Claim 8 The structure described is defined in claims 1 to 7 In the assembled battery control device according to any one of the above, the unit cell includes a lithium secondary battery having positive and negative electrodes capable of inserting and extracting lithium ions.
[0039]
According to this configuration, it is possible to improve the reliability of a lithium secondary battery that is particularly sensitive to overcharge and overdischarge.
[0040]
Claim 9 The structure described is defined in claims 1 to 8 In the assembled battery control device according to any one of the above, the assembled battery is a traveling energy storage / release assembled battery that generates vehicle driving power.
[0041]
According to this configuration, it is possible to improve the reliability of a battery for energy storage and discharge that is likely to be overcharged and overdischarged due to frequent charging and discharging.
[0042]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The HEV motor control device using the assembled battery control device of the present invention will be described in detail by the following embodiments. In addition, the code | symbol of each following figure is unrelated to the thing of the prior art provided in FIG. 10, FIG.
[0043]
Embodiment 1
(overall structure)
A block circuit diagram of the HEV motor control apparatus is shown in FIG.
[0044]
In FIG. 1, the assembled battery 1 is divided into N cell groups 11 to 1N each having 4 cells as one cell group in order from the high voltage side, and the potentials VS1, VS2, and VS3 of the cell groups 11 to 1N are divided. , VS4, VSn + 1 are detected by the battery controller 2 through lines L1, L5, L9,... Ln + 1.
[0045]
Further, the simple cell overcharge / discharge detection devices 31 to 3N are provided on a one-to-one basis for each of the cell groups 11 to 1N, and the simple cell overcharge / discharge detection devices 31 to 3N are included in the cell group to which the self cell overcharge / discharge detection devices 31 to 3N belong. It is determined whether or not there are at least one charged or overdischarged cell, and the result is transmitted to a battery controller (also simply referred to as a controller) 2 and variation in cell voltage within the cell group to which the cell belongs is eliminated. The battery controller 2 and the simple cell overcharge / discharge detection devices 31 to 3N constitute an assembled battery control device according to the present invention.
[0046]
The battery controller 2 calculates necessary battery pack information (for example, SOC, overvoltage alarm, overcharge alarm, etc.) based on the charge / discharge current of the battery pack 1 obtained from the current sensor 8 and the above information, and uses this battery pack information. While outputting to the vehicle control apparatus 5, the dispersion | variation elimination of the group voltage between the cell groups 11-1N and measurement control of the full charge capacity of the assembled battery 1 are also performed.
[0047]
The vehicle control device 5 controls the inverter 6 based on the assembled battery information obtained from the battery controller 2 and vehicle travel information (vehicle speed, engine torque, accelerator opening, etc.). The pair of DC input terminals of the inverter 6 are individually controlled to the positive and negative terminals of the assembled battery 1 by the power supply line 9U and the ground line 9D, and the orthogonal bidirectional conversion between the assembled battery 1 and the three-phase AC motor 7 is performed. To control the driving of the three-phase AC motor 7 and the charging / discharging of the battery pack 1.
(Simple cell overcharge / discharge detection devices 31 to 3N)
The specific circuit configuration of the simple cell overcharge / discharge detection device 31 shown in FIG. 1 is shown in FIGS.
[0048]
The simple cell overcharge / discharge detection devices 31 to 3N are provided for each cell group and have an overcharge / discharge detection circuit CMC and a simple equalization circuit CEC as shown in FIG. Since the circuits of the simple cell overcharge / discharge detection devices 31 to 3N are the same, only the simple cell overcharge / discharge detection device 31 of the cell group 11 will be described below. Of course, it is also possible to reduce the number of parallel circuits by using a multiplexer, and each cell may be composed of a plurality of cells connected in series instead of one.
[0049]
The former detects overcharge and overdischarge of each cell voltage input through the lines L1 to L5, and outputs the determination result to the controller 2 through the output line L. The latter outputs each cell input through the lines L1 to L5. Reduce variations between voltages.
[0050]
The overcharge / discharge detection circuit CMC has an overdischarge detection circuit CDC (see FIG. 3) for detecting overdischarge of each cell, and an overcharge detection circuit CCC (see FIG. 4) for detecting overcharge of each cell. .
(Overdischarge detection circuit CDC)
The overdischarge detection circuit CDC of the simple cell overcharge / discharge detection device 31 will be described with reference to FIG.
[0051]
The overdischarge detection circuit CDC has four comparison unit circuits 315 each having the same circuit configuration and arranged for each cell, and a transistor-type NAND circuit 316 that outputs a logical product signal voltage of the output of each comparison unit circuit 315. A signal current generation circuit 317, a NOR circuit 319, and a delay circuit 320.
[0052]
The signal current generation circuit 317 includes a transistor TR1 that is interrupted by the output voltage of the NAND circuit circuit 316, a transistor TR1 ′ that is interrupted by the output voltage of the NOR circuit 319, and a constant bias current i0 that is connected in series to the output line L. Resistors R0 ′ and R0 ″ for supplying power and a transistor TR0 are provided.
[0053]
Since each comparison unit circuit 315 has the same structure, only the comparison unit circuit 315 that detects overcharge of the uppermost cell 10 will be described below. The comparison unit circuit 315 includes a resistance voltage dividing circuit including resistors RLA and RLB connected in series with each other, a reference voltage circuit including a resistor RLV and a reference voltage source VRL (for example, a Zener diode) connected in series with each other, The circuit includes an overdischarge detection comparator C2 to which a voltage is input, and a threshold value changing circuit 318. Here, the output voltage of the reference voltage circuit is set to the lower limit (overdischarge threshold) of the allowable voltage range of the cell.
[0054]
The NAND circuit 316 turns off the transistor TR1 when at least one of the four cell voltages is lower than the voltage (reference voltage) output from the reference voltage source VRL, and the signal current that the transistor TR1 normally passes through the output line L. Block i1.
[0055]
The NOR circuit 319 turns off the transistor TR1 ′ when all of the four cell voltages are lower than the voltage (reference voltage) output from the reference voltage source VRL, and the signal current that the transistor TR1 ′ normally passes through the output line L. Block i1 ′.
[0056]
The configurations and operations of the delay circuit 320 and the threshold value changing circuit 318 will be described later.
(Overcharge detection circuit CCC)
The overcharge detection circuit CCC of the simple cell overcharge / discharge detection device 31 will be described with reference to FIG.
[0057]
The overcharge detection circuit CCC includes four comparison unit circuits 311 each having the same circuit configuration and arranged for each cell, a NAND circuit 312 that outputs a logical product signal voltage of the output of each comparison unit circuit 311, It has a current generation circuit 313, a NOR circuit 314, and a one-shot multivibrator 330.
[0058]
The signal current generation circuit 313 includes a transistor TR2 ′ that is interrupted by the output voltage of the NAND circuit circuit 312 and a transistor TR2 that is interrupted by the output voltage of the NOR circuit 314.
[0059]
Since each comparison unit circuit 311 has the same structure, only the comparison unit circuit 311 for detecting overcharge of the uppermost cell 10 will be described below. The comparison unit circuit 311 includes a resistance voltage dividing circuit including resistors RUA and RUB connected in series with each other, a reference voltage circuit including a resistor RUV and a reference voltage source VRU (for example, a Zener diode) connected in series with each other, The circuit includes an overcharge detection comparator C1 to which a voltage is input, and a threshold value changing circuit 310. Here, the output voltage of the reference voltage circuit is set to the upper limit value of the allowable voltage range of the cell.
[0060]
The NOR circuit 314 turns on the transistor TR2 when any of the four cell voltages exceeds the voltage (reference voltage) output from the reference voltage source VRU, and the transistor TR2 causes the signal current i2 to flow through the output line L.
[0061]
The NAND circuit 312 turns on the transistor TR2 ′ when all four cell voltages exceed the voltage (reference voltage) output from the reference voltage source VRU, and the transistor TR2 ′ causes the signal current i2 ′ to flow through the output line L.
[0062]
The configurations and operations of the one-shot multivibrator 330 and the threshold value changing circuit 310 will be described later.
[0063]
(Simple equalization circuit CEC)
A simple equalization circuit CEC of the simple cell overcharge / discharge detection device 31 will be described with reference to FIG. The simple equalization circuit CEC is a circuit that aims to eliminate variations in the voltage between cells.
[0064]
The group voltage V11 of the cell group 11 is input to a resistance voltage dividing circuit formed by connecting four resistors R10 to R13 having the same resistance value in series to form 25% potential, 50% potential, and 75% potential. The 25% potential, 50% potential, and 75% potential represent potentials of 25%, 50%, and 75% of the group voltage with reference to the lowest potential VS2 of the cell group 11.
[0065]
The operational amplifier voltage amplifiers OP1 to OP3 perform analog differential amplification of the potential difference (voltage variation) between the three cell connection points of the cell group 11 and the 25% potential, 50% potential, and 75% potential, and the amplified potential difference. The output voltage indicating (voltage variation) is output to the comparators CP1H, CP1L, CP2H, CP2L, CP3H, CP3L.
[0066]
The comparator CP1H determines whether the potential variation at the first cell connection point from the high potential side is larger than the predetermined reference variation width on the high voltage side. The comparator CP1L determines whether the potential variation at the first connection point from the high potential side is larger than the predetermined reference variation width to the low voltage side.
[0067]
The comparator CP2H determines whether the potential variation at the second cell connection point from the high potential side is larger than the predetermined reference variation width on the high voltage side. The comparator CP2L determines whether the potential variation at the second connection point is larger than the predetermined reference variation width on the low voltage side.
[0068]
The comparator CP3H determines whether or not the potential variation at the third cell connection point from the high potential side is larger than the predetermined reference variation width on the high voltage side. The comparator CP3L determines whether or not the potential variation at the third connection point is larger than the predetermined reference variation width on the low voltage side.
[0069]
These determination results are output to the current bypass switches 322 to 325 for cell variation elimination through the logic circuit 321. As a result, if the cell voltage of the highest potential cell 10 is higher than the allowable level compared to the average cell voltage, the cell bypass switch 322 is turned on, and as a result, the charging current that should flow into the highest potential cell 10 during charging. Is shunted to the bypass resistor RB1, and at the time of discharge, the cell 10 having the highest potential performs additional bypass discharge to the bypass resistor RB1, thereby reducing the cell voltage of the cell 10 having the highest potential. Eventually, variations in cell voltages are reduced. Since the simple equalization circuit CEC using the logic circuit 321 is known and is not the gist of the invention, further detailed description is omitted.
[0070]
(Battery controller 2)
The battery controller 2 is shown in FIG. The battery controller 2 detects a change in the current of the output line L for each of the cell groups 11 to 1N, receives overcharge and overdischarge, calculates a variation between the cell group voltages, and reduces it. .
[0071]
In order to simplify the illustration and description of the circuit description of the battery controller 2, the illustration and description of circuit blocks other than the circuit block that performs overcharge and overdischarge of the cell group 11 and current bypass of the cell group 11 are omitted. Reference numeral 100 denotes a microcomputer for arithmetic processing.
[0072]
The battery state of the cell group 11 (whether overcharge or overdischarge) is input to the voltage conversion circuit 21 through the output line L and the sampling switch 20, and is converted into a voltage signal. This voltage signal is input to the microcomputer 100 through the multiplexer 22. Is done. That is, the NAND circuit 316 of the above-described overdischarge detection circuit CDC turns off the transistor TR1 when at least one of the four cell voltages falls below the voltage (reference voltage) output from the reference voltage source VRL, and the transistor TR1 is normally Cuts off the signal current i1 flowing through the output line L, so that an overdischarge detection signal is output to the controller 2. Similarly, the NOR circuit 314 described above turns on the transistor TR2 when any of the four cell voltages exceeds the voltage (reference voltage) output from the reference voltage source VRU, and the transistor TR2 supplies the signal current i2 to the output line L. Therefore, an overcharge detection signal is output to the controller 2.
[0073]
The group voltage V11 of the cell group 11 is converted into a digital voltage signal by the A / D converter 23 and then input to the microcomputer 100 through the multiplexer 24. The multiplexers 22 and 24 select one of the same voltages obtained for each of the cell groups 11 to 1N in time order and input it to the microcomputer 100.
[0074]
The microcomputer 100 compares the group voltages of the cell groups 11 to 1N, and turns on the transistor 27 as a group bypass switch through the demultiplexer 25 and the photocoupler 26 in order to adjust all the group voltages to the minimum group voltage. Cell groups other than the cell group having the minimum group voltage among the cell groups 11 to 1N are subjected to bypass discharge (or charge bypass) to converge each cell group voltage within a predetermined range.
[0075]
(Determination of fluctuation of output voltage (reference voltage) of reference voltage source VR)
Next, the determination of the reference voltage change that characterizes this embodiment will be described below with reference to FIG.
[0076]
In FIG. 3, the threshold value changing circuit 318 includes resistors R1, R2, R3, a diode D, and a transistor TR10. The resistors R1 and R2 and the diode D are connected in series. The transistor TR10 is intermittently connected by the potential at the connection point of the resistors R1 and R2. When the transistor TR10 is turned on, the resistor R3 is connected in parallel with the resistor RLA. This corresponds to lowering the reference voltage source VRL as an overdischarge threshold value by a predetermined value.
[0077]
When an ignition switch (not shown) is turned on, the controller 2 is turned on, and the switch 20 is turned on, the transistor TR0 is turned on, and a high level voltage is applied to the input terminal of the delay circuit 320. After the delay time, the transistor TR11 is turned on. That is, when a predetermined time elapses after the controller 2 is turned on, the reference voltage source VRL is relatively lowered by a predetermined value. This is because the reference voltage output from the reference voltage source VRL is relatively predetermined only for a certain period (temporarily) after the ignition switch is turned on, compared to the overdischarge threshold during normal operation of the comparator C2. This corresponds to an increase of the value ΔV.
[0078]
Now, when the voltage of each cell is distributed around the intermediate voltage between the overdischarge threshold and the overcharge threshold with a predetermined variation, and there is no spontaneous change of the reference voltage source VRL When the predetermined value ΔV increases, all the comparators C2 output a low level, and the transistor TR1 ′ is turned off.
[0079]
However, if the reference voltage is lowered to some extent due to the spontaneous change (natural change) of the reference voltage of the reference voltage source VRL, one of the comparators C2 is not inverted even though it is increased by the predetermined value ΔV. In order to output a high level, the transistor TR1 ′ is turned on.
[0080]
That is, has the reference voltage of the reference voltage source VRL changed spontaneously in the decreasing direction (overdischarge occurrence direction) by temporarily increasing the overdischarge threshold voltage input to the overdischarge comparator C2 by a predetermined value ΔV? Whether it can be determined.
(Determination of fluctuation in output voltage (reference voltage) of reference voltage source VRU)
Next, the determination of the reference voltage change that characterizes this embodiment will be described below with reference to FIG.
[0081]
In FIG. 4, the threshold value changing circuit 310 includes resistors R1 ′, R2 ′, R3 ′, a diode D ′, and a transistor TR10 ′ in FIG. Resistors R1 ′ and R2 ′ and a diode D ′ are connected in series. The transistor TR10 ′ is intermittently connected by the potential at the connection point of the resistors R1 ′ and R2 ′. When the transistor TR10 ′ is turned on, the resistor R3 ′ is connected in parallel with the resistor RUA. Is done. This corresponds to lowering the reference voltage source VRU as an overcharge threshold relatively by a predetermined value.
[0082]
When an ignition switch (not shown) is turned on, the controller 2 is turned on, and the switch 20 is turned on, the transistor TR0 is turned on, and a high-level voltage is applied to the input terminal of the one-shot multi (mono multi) 330. The shot multi (mono multi) 330 turns on the transistor TR11 ′ for a predetermined time thereafter. That is, the reference voltage source VRU is relatively lowered by a predetermined value only for a predetermined time after the controller 2 is turned on (temporarily). That is, the reference voltage output from the reference voltage source VRU is relatively lowered by a predetermined value ΔV for a certain period after the ignition switch is turned on, compared to the overcharge threshold value during normal operation of the comparator C1. It is done.
[0083]
Now, if the voltage of each cell is distributed around the intermediate voltage between the overdischarge threshold and the overcharge threshold with a certain variation, and there is no spontaneous change of the reference voltage source VRU When the predetermined value ΔV is lowered, all the comparators C1 output a high level, and the transistors TR2 ′ are turned off.
[0084]
However, if the reference voltage has risen to some extent due to the spontaneous change (natural change) of the reference voltage of the reference voltage source VRU, one of the comparators C1 does not invert even though it is lowered by the predetermined value ΔV. In order to output a low level, the transistor TR2 ′ is turned off.
[0085]
That is, whether the reference voltage of the reference voltage source VRU is spontaneously displaced in the upward direction (overcharge occurrence direction) by temporarily reducing the overcharge threshold voltage input to the overcharge comparator C1 by the predetermined value ΔV. Whether it can be determined.
[0086]
(Explanation of each part state change)
The temporal state change of each part of the circuit will be described below with reference to FIGS.
[0087]
In FIG. 7, the ignition switch (IG) is turned on at time t0, the controller 2 is activated and the switch 20 is turned on, whereby a current i0 flows, the transistor TR0 is turned on, and the delay circuit 320 and the one-shot circuit 330 are connected. A high level voltage is input. In response to this, the transistor TR10 ′ of the overcharge detection threshold value changing circuit 310 is turned on only between the times t0 and t1, and the threshold value of the overcharge detection circuit 311 is the same as that shown in FIG. The threshold value VU is changed to a lower threshold value VUd for spontaneous change diagnosis. As a result, an output corresponding to the level relationship between the threshold value VUd and the cell voltage is obtained on the output line L for detecting cell overcharge / discharge. It discriminate | determines by the method mentioned later.
[0088]
On the other hand, the delay circuit 320 outputs a low level only for a predetermined time Td1, that is, after a lapse of time t0 to t2, in response to an input of a high level potential, and then outputs a high level. In response to this, the transistor TR10 of the overdischarge detection threshold value changing circuit 318 is turned on after time t2, and the threshold value of the overdischarge detection circuit 315 is higher than the original overdischarge detection value VL as shown in the figure. The value VLd for spontaneous change diagnosis is changed to the normal overdischarge determination threshold value VL. As a result, an output corresponding to the level relationship between the threshold value VLd and the cell voltage is obtained at the time t1 to t2 in the output line L. Therefore, from this output result, the spontaneous change of the overdischarge detection threshold value is obtained. It discriminate | determines by the method mentioned later.
[0089]
Note that the threshold value at the time of non-operation (IG is OFF, before time t0) is used as a diagnostic value because the current consumption during non-operation can be reduced by increasing the threshold voltage. It is.
[0090]
(Judgment of spontaneous change in threshold)
Next, a method for determining the spontaneous change in threshold value will be described. FIG. 8 shows an interlocking relationship between the reference voltage Vref of the overcharge detection circuit 311 and the actual overcharge determination threshold voltage VU and spontaneous change determination threshold voltage VUd corresponding to the cell voltage.
[0091]
In the initial state (reference power supply voltage ratio = 1), when VU = 4.1V, when ± 5% (= 0.95 to 1.05) changes, VU = 3.9 to 4.3V Change. On the other hand, with respect to VUd, for example, when R3 ′ is set so that VUd = 3.7 V at the reference power supply voltage ratio = 1, VUd with respect to ± 5% (= 0.95 to 1.05) change in Vref. = 3.52 to 3.9V. Since batteries for HEV are usually controlled around an intermediate remaining capacity, that is, SOC = 60%, SOC = 60% is most often used. In a lithium battery, the voltage of SOC 60% depends on the composition and composition of the electrode active material. For example, the voltage of SOC 60% is 3.73V. The cell voltage in the cell group is suppressed by a simple equalization circuit CEC by, for example, a tolerance of ± 0.03 V. Therefore, the cell group voltage detection circuit 23 sets the cell group voltage of 4 cells to 14.9 V, that is, an average. If it detects that it is 3.73V, the four cells in the cell group should be in the range of 3.73 ± 0.03V. In this state, if the overcharge detection threshold is changed from VU to VUd = 3.7 V and diagnosis is performed, all four cells are higher than VUd, so all overcharge detection circuits 311 are below the threshold. It changes from the L level which is higher to the H level which is higher. Accordingly, the outputs of the NAND circuit 312 and the NOR circuit 314 that receive these signals both change from the L level to the H level. Then, since the transistors TR2 and TR2 ′ are turned on, i2 and i2 ′ flow through the output line L, change from i0 + i1 + i1 ′ before threshold diagnosis to i0 + i1 + i1 ′ + i2 + i2 ′, and the state is transmitted to the controller 2 ( (Refer to the time s0 to t1 of the current Σi of the output line L in FIG. 7).
[0092]
If at least one of the four cell overcharge detection circuits 311 has the reference voltage Vref increased and the threshold value has shifted to the higher side, the reference power supply voltage ratio is 1.015 as shown in FIG. VU exceeds 4.17V and VUd also exceeds 3.76V. As a result, VUd is higher than the cell voltage (= 3.73 ± 0.03 V) in the cell whose threshold value is shifted, so that the output of the overcharge detection circuit 311 of the cell falls below the threshold value. The L level remains unchanged. Therefore, the output of the NOR circuit 314 changes to a high level, but the output of the NAND circuit 312 remains at a low level. Therefore, only the transistor TR2 is turned on, the transistor TR2 ′ is kept off, and only the current i2 is supplied to the output line L. Will be added.
[0093]
As a result, the output line L changes to i0 + i1 + i1 ′ + i2 instead of i0 + i1 + i1 ′ + i2 + i2 ′ at the normal time, and the spontaneous change of the reference voltage of the reference voltage source VRU is transmitted to the controller 2. The controller 2 detects the difference in the magnitude of the current and determines that the overcharge threshold value has changed to the higher one.
[0094]
In this method, only the one where the threshold for overcharge detection becomes high is detected, and the one where it becomes low cannot be detected. However, if the threshold for overcharge detection is lower, it is safer for the battery, so it may not be detected. Conversely, the threshold that causes the battery to overcharge and impairs safety increases. It was made to be able to be detected reliably. In addition, when the reference power supply voltage ratio is between 1 and 1.015 (threshold value: 4.10 to 4.17 V), the output is uncertain due to the vertical relationship with the cell voltage, but the range is only 0.07 V. Therefore, it is sufficiently acceptable as an error.
[0095]
Next, overdischarge detection will be described. The idea is exactly the same as overcharge detection, except that it is possible to detect the lower threshold, as opposed to overcharge. Needless to say, in the case of overdischarge detection, the higher the threshold value, the safer, the lower one may lead to overdischarge of the battery and accelerate deterioration, so it is detected reliably. I was able to do it.
[0096]
FIG. 9 shows the interlocking relationship between the reference voltage Vref of the overdischarge detection circuit 315 and the actual overdischarge determination threshold voltage VL and spontaneous change determination threshold voltage VLd corresponding to the cell voltage.
[0097]
In the initial state (reference power supply voltage ratio = 1), when VLd = 3.76V is set, if it changes ± 5% (= 0.95 to 1.05), it changes to VLd = 3.57 to 3.94V. . On the other hand, with respect to VL, for example, when R3 is set so that VL = 3.00 V when the reference power supply voltage ratio = 1, VL = 2. It varies between 85 and 3.15V. If the overdischarge detection threshold is changed from VL to VLd = 3.76V in the state where the SOC is 60%, that is, the cell voltage is in the range of 3.73 ± 0.03V, all four cells are more than VLd. Therefore, all of the overdischarge detection circuits 315 change from the H level exceeding the threshold value to the L level falling below. Therefore, the outputs of the NAND circuit 316 and the NOR circuit 319 that combine them change from the H level to the L level. Then, since the transistors TR1 and TR1 ′ are turned OFF, i1 and i1 ′ are reduced from the current flowing through the output line L, and i0 + i1 + i1 ′ before diagnosis is changed to only i0, and the state is transmitted to the controller 2 ( (Refer to the time tl to t2 of the current Σi of the output line L in FIG. 7).
[0098]
If even one of the four-cell overdischarge detection circuits 315 has a small reference voltage, the threshold value is shifted to the lower side. As shown in FIG. 9, when the reference power supply voltage ratio falls below 0.984 and VL becomes 2.95V, VLd also becomes 3.70V. As a result, VLd is lower than the cell voltage (= 3.73 ± 0.03 V) in the cell whose threshold value is shifted, so that the output of the overdischarge detection circuit 315 that determines the voltage of the cell does not change. . Therefore, the output of the NAND circuit 316 changes to L, but since the output of the NOR circuit 319 remains H, only TR1 is turned OFF, TR1 ′ remains ON, and only the current flowing through the output line L 1 is reduced. It changes from i0 in the normal state to i0 + i1 ′ and is transmitted to the controller 2. The controller 2 can detect the difference in current magnitude and determine that the threshold value has shifted. As in the case of overcharge diagnosis, when the reference power supply voltage ratio is 0.984 to 1.0 (threshold value 2.95 to 3.0 V), the output is uncertain due to the vertical relationship with the cell voltage. The range is only 0.05V, so it is sufficiently acceptable as an error.
[0099]
The present invention can be further modified or applied in addition to those described in the above embodiments.
[0100]
The number of series cells in the cell group need not be limited to four. However, due to the withstand voltage problem of the elements used in the cell overcharge / discharge detection device, it is considered appropriate to form a cell group with 4 to 6 cells in the case of a lithium battery having an average cell voltage of 3.6 V. It is done.
[0101]
The signals of the NOR circuit and the NAND circuit may be transmitted to the controller 2 separately or in combination, instead of being collectively output to the output line L. Further, the ON / OFF level may be transmitted via a photocoupler without converting the transmission signal into a current.
[0102]
As a threshold switching method, the voltage generated by the reference voltage source may be switched as a divided voltage instead of changing the cell voltage dividing ratio. Further, the overcharge and overdischarge detection circuits may be integrated into one, and the threshold value may be switched between three states of overcharge, diagnosis, and overdischarge.
[0103]
The relationship between the logic of the switching signal and the threshold value may be reversed (for example, in overdischarge detection, when L is overdischarged and H is diagnosed). However, since this embodiment has a circuit configuration in which the operation current is basically increased when the cell voltage exceeds the threshold value and the operation current is increased, the current consumption from the cell is increased. Therefore, when the switching signal is L, the higher threshold value: diagnosis is used, the operating current can be reduced, so that the current consumption can be suppressed. In particular, when the vehicle is stopped (the ignition switch is OFF) and the controller 2 or the like is not activated, it is not necessary to detect overcharge / discharge, so the threshold is automatically set by leaving the switch 20 open. Therefore, the current consumption can be suppressed.
[0104]
The overcharge, diagnosis, and overdischarge detection logic (output of each comparator) of each cell does not necessarily follow that shown in this embodiment. For example, it is normally H level, and when overcharge or overdischarge is detected, You may make it do. However, since the consumption current from the cell increases as the operating current flows at the H level, it is preferable to set the logic at the L level when the cell voltage falls below the threshold value.
[0105]
Needless to say, the present invention may be applied to a device using a multi-series assembled battery as a power source other than HEV and EV.
[0106]
The target battery is not limited to a lithium secondary battery, but other secondary battery cells such as lead batteries and nickel-based batteries, and any unit battery such as a cell module in which a plurality of cells are arranged in series and parallel, Applicable. Since these are more resistant to overcharge and overdischarge than lithium secondary batteries, the present invention is not necessarily essential, but if applied, deterioration due to overcharge and overdischarge can be suppressed, and the performance of the assembled battery and It is considered that an effect such as improvement of the life can be expected.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block circuit diagram showing an embodiment.
2 is a block circuit diagram of the simple cell overcharge / discharge detection device of FIG. 1; FIG.
FIG. 3 is a circuit diagram of an overdischarge detection circuit.
FIG. 4 is a circuit diagram of an overcharge detection circuit.
FIG. 5 is a circuit diagram of a simple equalization circuit.
FIG. 6 is a circuit diagram of a controller.
FIG. 7 is a timing chart showing a state change of each part of the apparatus.
FIG. 8 is a characteristic diagram showing a relationship between a change rate of a reference voltage and a change of an overcharge threshold voltage.
FIG. 9 is a characteristic diagram showing the relationship between the change rate of the reference voltage and the change of the overdischarge threshold voltage.
FIG. 10 is a circuit diagram of an overcharge detection circuit in the prior art.
FIG. 11 is a circuit diagram of an overdischarge detection circuit in the prior art.
[Explanation of symbols]
11-1N cell group
31-3N Simple cell overcharge / discharge detector (voltage detector)
2 Battery controller (determination means)
CCC overcharge detection circuit (reference voltage change detection means)
CDC overdischarge detection circuit (reference voltage change detection means)
CEC simple equalization circuit (cell voltage equalization means)
VRL reference voltage source (reference voltage generating means)
VRU reference voltage source (reference voltage generator)
C1 comparator (voltage comparison means)
C2 comparator (voltage comparison means)

Claims

A voltage detector that detects the voltages of a large number of cells that are connected in series with each other to form a battery pack;
A reference voltage generating means for generating a predetermined reference voltage;
Voltage comparison means for comparing the voltage of each unit cell with the reference voltage;
Determination means for determining a state of the assembled battery based on a comparison result output by the voltage comparison means;
In an assembled battery control device comprising:
Wherein detecting a spontaneous change in the reference voltage, the spontaneous change in the reference voltage have a reference voltage change detecting means for outputting a signal indicative of the reference voltage variation in the case of more than a predetermined value,
The reference voltage change detecting means is
The magnitude relationship between the reference voltage having a small spontaneous change and the voltages of the plurality of unit cells is reversed, and only a voltage value at which the magnitude relationship between the reference voltage having a large spontaneous change and the voltages of the plurality of unit cells is not reversed is used. An assembled battery control device characterized by forcibly changing the reference voltage and determining that the spontaneous change of the reference voltage is large if the comparison result of the voltage comparison means does not change despite the forced change.

The assembled battery control device according to claim 1 ,
The voltage comparison means performs the comparison for each of the plurality of unit cells,
The reference voltage change detecting means has a large spontaneous change in the reference voltage when at least one of the logical sum signal and the logical product signal of the comparison result for each unit cell does not change despite the forced change. It determines with these, The assembled battery control apparatus characterized by the above-mentioned.

The assembled battery control device according to claim 1 ,
An assembled battery control device comprising voltage adjusting means for adjusting a voltage of the unit cell within a predetermined range based on the comparison result of the voltage comparing means.

The assembled battery control device according to claim 2 ,
An assembled battery control device comprising unit cell voltage equalizing means for adjusting voltages of the plurality of unit cells within a predetermined variation range.

The assembled battery control device according to claim 1 ,
The reference voltage is set to an upper limit value of a normal use voltage range of the unit cell,
The reference voltage change detecting means and the voltage adjusting means change the reference voltage to a value smaller than a value obtained by subtracting a predetermined variation range equivalent from the average voltage of each unit cell when determining the spontaneous change of the reference voltage. An assembled battery control device.

The assembled battery control device according to claim 1 ,
The reference voltage is set to a lower limit value of a normal use voltage range of the unit cell,
The reference voltage change detecting means and the voltage adjusting means change the reference voltage to a value larger than a value obtained by adding an amount corresponding to a predetermined variation range from the average voltage of each unit cell when the spontaneous change of the reference voltage is determined. An assembled battery control device.

The assembled battery control device according to any one of claims 1 to 6 ,
The reference voltage change detection means is configured to increase the reference power in a direction in which circuit power consumption at the time of determination of spontaneous change of the reference voltage due to forced change of the reference voltage is greater than circuit power consumption when the determination of spontaneous change is not performed. An assembled battery control device for forcibly changing a voltage.

The assembled battery control device according to any one of claims 1 to 7 ,
The unit cell control device comprises a lithium secondary battery having positive and negative electrodes capable of inserting and extracting lithium ions.

The assembled battery control device according to any one of claims 1 to 8 ,
The assembled battery control device according to claim 1, wherein the assembled battery is an in-vehicle assembled battery for storing and releasing energy for traveling, wherein the traveling power is generated.