JP4195873B2 - 磁気転写用マスター担体及びその検査方法並びにそれを用いた磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
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Description
図1は本発明に係る磁気転写用マスター担体と、それによって磁気転写されるスレーブ媒体との斜視図、図2は磁気記録媒体への磁気転写方法の基本手順を表す説明図、図3はマスター担体の層構成の例を示す断面図(a),(b),(c)、図4はマスター担体の形状測定方法を概念的に表す説明図である。
図1及び図2に示すように、マスター担体100は円盤状に形成されており、表面にパターン状の微細凸部1が形成されてなる微細凹凸パターン(磁気転写パターン)を備えた基板3とその微細凹凸パターン上に形成された軟磁性層5とを備えてなる。なお、微細凹部には軟磁性層が形成されていなくてもよい。この微細凹凸パターンはスレーブ媒体である磁気記録媒体に転写すべき情報に応じて形成されたものであり、本明細書では、マスター担体100の盤面の歪みによって生じるうねりの凸部と凹部と区別して、この磁気転写パターンによる凸部、凹部を微細凸部、微細凹部と呼称する。前者の微細凹凸パターンは、その凸部の高さ(またはその凹部の深さ)が0.5μm以下であり、後者のうねりの凸部から凹部までの高さHは1.0μm以上の値なので、これらの高さの相違で区別することが可能である。
まず、表面が平滑なガラス板(或いはシリコン基板、石英板)の上にスピンコート等でフォトレジストを形成する。このガラス板を回転させながらサーボ信号に対応して変調したレーザー光(または電子ビーム)を照射し、フォトレジスト全面に所定のパターン、例えば各トラックに回転中心から半径方向に線状に延びるサーボ信号に相当するパターンを円周上の各フレームに対応する部分に露光する。その後、フォトレジストを現像処理し、露光部分を除去してフォトレジストによる微細凹凸形状を有する原盤を得る。次に、原盤の表面の微細凹凸パターンをもとに、この表面に電気メッキを施し、これをガラス基板から剥離することによりポジ状微細凹凸パターンを表面に有するNi基板を得る。この基板の凹凸パターン上に軟磁性層を設け、更に必要に応じて保護膜を被覆してマスター担体とする。
図1に示すように、スレーブ媒体7は、同軸上に配置されたマスター担体100と、マスター担体200との間に配置される。スレーブ媒体7は、例えば、両面又は片面に磁気記録層が形成されたハードディスク、フレキシブルディスク等の円盤状磁気記録媒体である。また、本実施形態においては、円盤状の基板7aの両面に、それぞれ磁気記録再生層7b、7cが形成されたものを示している。
0.05≦H・d3/L≦0.6
の関係にされている。
a)使用したマスター担体の形状測定を行った結果、磁気転写前後で微小な形状変化が発生していること
b)密着時の印加圧力の大きいことがマスター担体変形の原因と考え、圧力を低減して磁気転写を行ったが、マスター担体、スレーブ間の密着状態は確保できなかったこと
c)密着時の印加圧力以外に、形状変化を助長させるファクターの存在が暗示されたこと
d)マスター担体の厚みを低減し、マクロな曲げ堅さを下げたが、均一密着を確保に必要な密着圧力は、マスター担体の厚みが厚いものと大差なかったこと
0.05≦H・d3/L≦0.6
の範囲内に設定することで、均一な密着状態が確保され、且つ変形によるマスター担体の劣化を防止できることが知見できたことによる。
このための検査は、図4に一例を示すように、回転機構の回転軸11に保持させたマスター担体100を、図示しないモータ等の回転駆動手段によって中心軸13回りに回転させる。一方、マスター担体100の被測定面に対向配置した光学測長手段である例えばレーザー式変位計(キーエンス社製 C−2430等)の検出部15を、一軸ステージにより、マスター担体100の被測定面と平行な面上でマスター担体100の半径方向に移動させる。これにより、マスター担体100の被測定面の全面が走査されて、所定密度に設定される測定座標点のそれぞれに対し、検出部15によって距離Sが測定される。
なお、図5に示す等高線は、実線が突出した山、破線が窪んだ谷を示している。この測定結果によれば、マスター担体100の盤面の歪みにより生じるうねりの凸部としてP1,P3、凹部としてP2,P4が存在している。これらの凸部と凹部のうち、互いに隣接して最大の高さ方向の振幅幅を有する凸部と凹部の組み合わせを求めると、P1とP2の組み合わせとなる。このP1とP2を結ぶ直線Q上の盤面の高さは、図6に示すような分布形態となる。
上記のような凸部P1と凹部P2を検出して、最大変形位置を求めることで、これら凸部P1と凹部P2との間の盤面内距離L、及び該盤面に対する垂直方向距離Hが求まるので、既知であるマスター担体の厚みdと併せて、上述した条件式(0.05≦H・d3/L≦0.6)の関係を満足するか否かを判定することで、マスター担体100の良品判断が可能となる。
実施例1:
(1)マスター担体
まず、マスター担体に、中心から半径方向20mm〜40mmの位置までの半径域にビット長0.1μm、トラック幅1.0μm、トラックピッチ1.1μm、溝深さが0.1μmである放射状ラインを形成した。
マスターの作成にはスタンパー作成法を用いた。スタンパーはNi製であり磁束吸い込み効果を上げる軟磁性層の役目を果たす。Niマスター上に軟磁性層:FeCo(Fe 75at%、Co 25at%)層を25℃で作成した。Arスパッタ圧は0.15Pa(1.08mTorr)とした。投入電力は2.80W/cm2とした。Ni基体の厚みは0.3mmでありH=60μm、L=20mmの歪みを有するものである。
一方、真空成膜装置(芝浦メカトロニクス:S−50Sスパッタ装置)を用いて、室温にて1.33×10-5Pa(1.0×10-7Torr)まで減圧した後に、アルゴンを導入して0.4Pa(3.0mTorr)とした条件下で、ガラス板を200℃に加熱し、CrTi 30nm、CoCrPt 30nm、飽和磁化Ms:5.7T(4500Gauss)、保磁力Hc:199kA/m(2500Oe)の3.5インチ型の円盤状磁気記録媒体を作製し、スレーブ媒体として使用した。
同一マスター担体を使用し、スレーブ媒体間の密着圧力を、2.5×10-3 Pa(2.5kgf/cm2)、4.9×0-3Pa(5.0kgf/cm2)、7.4×10-3Pa(7.5kgf/cm2)、9.9×10-3Pa(10kgf/cm2)に設定し、低い密着圧力から1枚ずつ転写済媒体を作成した。
そして、磁気転写媒体であるスレーブ媒体を電磁変換特性測定装置(協同電子製SS−60)に設置し(ヘッド:再生ヘッドギャップ:0.15μm、再生トラック幅:0.41μm、記録ヘッドギャップ:0.19μm、記録トラック幅:0.45μmであるGMRヘッド)、半径40mmにおける線速度を10m/secに設定した。
ここで、TAA出力とは、磁気記録信号をヘッドで再生するとパターン周期に対応したプラス&マイナス出力が発生するが、このプラス・マイナス出力ピークの差を1周に渡って平均化した値を意味する。無信号部等がある場合はノイズに観測されるプラス・マイナスピークを検出、平均化するため、TAA出力値は小さくなる。
モジュレーション=(最大出力−最小出力)
/(最大出力+最小出力)×100
つまり、モジュレーションが小さくなると、最大・最小出力差が無く、均一な出力となる。一方、モジュレーションが大きくなると、最大・最小出力差が大きくなり出力の低下した箇所を有するパターンとなる。
4 保護層
5 磁性層
7 スレーブ媒体(磁気記録媒体)
15 検出部(光学測長手段)
17 検出部(他の光学測長手段)
100,200 磁気転写用マスター担体
d マスター担体の厚み
L 盤面内距離
H 垂直方向距離
Claims (5)
- 磁気記録媒体に転写する情報に応じてトラック方向に配列された転写記録パターンを有し、Niからなる基板と、該基板の転写記録パターン上に形成された磁性層とを備えてなる磁気転写用マスター担体であって、
前記マスター担体の盤面の歪みにより生じる凸部と凹部のうち、互いに隣接して最大の高さ方向の振幅を有する凸部と凹部の組み合わせに対する盤面内距離L(mm)、及び該盤面に対する垂直方向距離H(μm)、並びに前記マスター担体の厚みd(mm)が、
0.05≦H・d3/L≦0.6
の関係にあることを特徴とする磁気転写用マスター担体。 - 前記基板が、前記磁性層の上に保護層を有することを特徴とする請求項1記載の磁気転写用マスター担体。
- 磁気記録媒体に転写する情報に応じてトラック方向に配列された転写記録パターンを有し、Niからなる基板と、該基板の転写記録パターン上に形成された磁性層とを備えてなる磁気転写用マスター担体の検査方法であって、
前記マスター担体の盤面の歪みにより生じる凸部と凹部のうち、互いに隣接して最大の高さ方向の振幅を有する凸部と凹部の組み合わせに対する盤面内距離L(mm)、及び該盤面に対する垂直方向距離H(μm)、並びに前記マスター担体の厚みd(mm)が、
0.05≦H・d3/L≦0.6
の関係にあるか否かにより良否判定を行うことを特徴とする磁気転写用マスター担体の検査方法。 - 前記マスター担体を中心軸回りに回転させ、
該マスター担体の盤面に対向配置した光学測長手段を、マスター担体の盤面に平行な面上で該マスター担体の半径方向へ移動させながら、前記マスター担体の盤面に対する垂直高さを測定し、
前記マスター担体の垂直高さ分布から得られる凸部と凹部に対する盤面内距離、及び該盤面に対する垂直方向距離を求めることを特徴とする請求項3記載の磁気転写用マスター担体の検査方法。 - 請求項1または請求項2記載の磁気転写用マスター担体を用いて、前記磁気転写パターンに応じたサーボ信号を記録することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
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