JP4195323B2 - Pigment dispersion for coloring resist, photosensitive coloring composition, and color filter - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気信頼性の高い顔料分散液及び感光性着色組成物、当該感光性着色組成物を用いて作製したカラーフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピューターなどのフラットディスプレーとして、カラー液晶表示装置が急速に普及してきている。一般にカラー液晶表示装置(101)は、図1に示すように、カラーフィルター1とTFT基板等の電極基板2とを対向させて1〜10μm程度の間隙部3を設け、当該間隙部3内に液晶化合物Lを充填し、その周囲をシール材4で密封した構造をとっている。カラーフィルター1は、透明基板5上に、画素間の境界部を遮光するために所定のパターンに形成されたブラックマトリックス層6と、各画素を形成するために複数の色(通常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原則)を所定順序に配列した画素部7と、保護膜8と、透明電極膜9とが、透明基板に近い側からこの順に積層された構造をとっている。また、カラーフィルター1及びこれと対向する電極基板2の内面側には配向膜10が設けられる。さらに間隙部3には、カラーフィルター1と電極基板2の間のセルギャップを一定且つ均一に維持するために、スペーサーが設けられる。スペーサーとしては一定粒子径を有するパール11を分散したり、又は、図2に示すようにセルギャップに対応する高さを有する柱状スペーサー12を、カラーフィルターの内面側であってブラックマトリックス層6が形成されている位置と重なり合う領域に形成する。そして、各色に着色された画素それぞれ又はカラーフィルターの背後にある液晶層の光透過率を制御することによってカラー画像が得られる。
【0003】
上記の画素部7及びブラックマトリックス層6は所定のパターンを有する着色層であり、いわゆる顔料分散法によって形成することができる。顔料分散法によれば、着色剤である顔料と、アルカリ可溶性の光硬化性樹脂を含有する光硬化性着色組成物の塗工液を透明基板上に塗布し、得られた塗膜を所定のパターン状に露光して硬化させ、アルカリ現像することによって、微細パターンの着色層を形成することができる。
【0004】
着色層(特に画素部)を顔料分散法により形成する場合には、露光後に非硬化領域の塗膜を迅速に溶解できる現像性、非硬化領域の塗膜を完全に溶解し残渣や地汚れを残さないこと、現像後の形状の正確さ、わずかな照射エネルギーで選択的硬化を完了できる感度、基板等に対する密着性など、さまざまな特性のバランスが取れた製版特性が要求される。しかしながら、製版特性を左右する諸特性には相反する要素が組み合わされており、良好な製版特性を得ることは難しい。例えば、欠損の生じにくい画素部を形成するために基板との密着性を向上させようとすると、現像時に非画素部から塗膜を完全に除去することが困難となり、残渣や地汚れが残る。
【0005】
また、顔料分散法によって鮮明な色調と高い着色力を得るためには、顔料粒子を微細化するのが有効である。しかし、顔料を微細化し過ぎると、塗工液に調製した時の分散性及び分散安定性が悪くなり、顔料の凝集や粘度の上昇を招き易くなる。その結果、着色層に充分な鮮明性や着色力を付与できなくなったり、着色層の透明性が悪くなったり、塗工性が悪くなって塗膜を均一な厚さに形成し難くなったり、ポットライフが短くなって取り扱いにくくなるなどの問題を生じる。
【0006】
光硬化性着色組成物中に顔料と共に分散剤を配合することによって顔料の分散性を向上させることができる。しかし、光硬化性着色組成物中に分散剤を多量に添加すると、カラーフィルターを製造するための加熱工程において分散剤が黄変して輝度の低下を招いたり、アルカリ可溶の光硬化性樹脂の濃度が希釈されて感度低下、硬化不良、塗膜強度低下、現像性不足等の問題(ひいては、これらを総合して製版特性の悪化)を招いたり、顔料の濃度が希釈されて着色層の着色濃度が不足し、充分な色再現性が得られなくなる等の問題を生じる。従って、顔料分散法の光硬化性着色組成物は、出来るだけ少ない量の分散剤で充分な顔料分散性を確保することが望まれ、さらには、分散剤を全く用いなくても多量の顔料を微細に且つ均一に組成物中に分散させることが理想的である。
【0007】
カラーフィルターを組み込んだ液晶表示装置は、省エネ、省スペースと言う利点を有することから、従来のCRTモニターに代わるディスプレーとして注目され、実用レベルで現在、急速に普及しつつある。しかしながら、現状ではCRTの表示性能の方が液晶表示装置よりも優っており、カラーテレビの表示規格をクリアできる色再現域を有する液晶表示装置を製造することは非常に困難である。
【0008】
カラーテレビでは、(1)受像(カラーカメラ)、(2)伝送、(3)受像(受像機)のプロセスを通じて、被写体の形、動き、色相が画像画面上に再現され、色相も含めた画像信号の伝送方式が規格化されている。この方式の代表的なものにNTSC(National Television System Committee)とEBU(European Broadcasting Union)がある。NTSCは日本、アメリカ、カナダ等においてテレビ放送を行う方式、規格として採用されており、EBUはヨーロッパにおいて採用されている。
【0009】
カラーテレビの色再現域を決定するのは受像機の三原色(受像三原色)の色度であり、カラーカメラが持つべき分光特性もこれによって定まる。NTSC規格の受像三原色は、XYZ表色系における色度座標x及びyについて下記のように定められている。
【0010】
赤:x=0.67;y=0.33
緑:x=0.21;y=0.71
青:x=0.14;y=0.08
一方、EBU規格の受像三原色は、下記のように定められている。
【0011】
赤:x=0.64;y=0.33
緑:x=0.29;y=0.60
青:x=0.15;y=0.06
なお、x=X/(X+Y+Z)であり、y=Y/(X+Y+Z)であり、X,Y,ZはXYZ表色系における3刺激値である。
【0012】
液晶表示装置がこれらの規格をクリアするためには、光源の分光特性及びカラーフィルターの色再現能力の組み合わせが重要である。カラーフィルターに関しては広い色再現域を確保するために、各色の画素部が充分に高い着色濃度を有していることが求められる。各色の画素部が高い着色濃度を得るためには、顔料濃度が高くて薄い着色パターンを形成する必要がある。分散剤を多量に含有していて顔料濃度が希釈された着色組成物を用いる場合でも、比較的厚い塗膜を形成して現像することにより、着色濃度の高い画素部を形成できる。しかしながら、着色組成物の塗膜又はその現像により形成される画素部が厚すぎると、次に述べるような様々な問題を生じる。
【0013】
すなわち、着色組成物の塗膜が厚すぎると、感光後の現像時間を長く取る必要が生じてパターン周辺部の直線性がサイドエッチングにより悪くなる。また、着色組成物の塗膜が厚すぎると照射光が塗膜の底部まで到達しにくいので、その底部付近が未硬化のままとなり、サイドエッチング量が増大し、現像後のパターン断面が、上底の長さが下底の長さよりも大きい逆テーパー形状となる。画素部のパターンが逆テーパー形状になると、その上に蒸着などの方法で形成される透明電極層がパターン周縁の底部に回りこめずに不連続となるので、断線が生じて液晶ディスプレーの表示性能に障害が出る。また、第1色目又は第2色目の画素部のパターンが逆テーパー形状であると、その次に形成される色の画素部パターンにムラが生じやすくなる。このサイドエッチングを低減するために現像時間を短くすると、非硬化部の除去が不充分となり、残渣を残し、現像のラティテュード(許容範囲)が狭くなる。
【0014】
また、カラー液晶表示装置では、液晶の配向不良、液晶に印加される電圧の変化、表示面内の電圧のバラつき等により液晶の配向状態が変化すると、表示不良が生じる。表示不良を改善するため、液晶の配向不良を低減するには、液晶と接触する層の表面平滑性を向上させる必要がある。また電圧を安定して保持するには、液晶層へ悪影響を及ぼす不純物の溶出を低減する必要がある。
【0015】
以上のような観点から、着色層、特に画素部を顔料分散法により形成する場合には、顔料濃度が高く、硬化性及び現像性が高い着色組成物を用いて、薄くても着色濃度が高く、表面平滑性が良好で、且つ不純物が溶出しない高電気信頼性のパターンを形成することが求められる。
【0016】
ところで、種々のグラフトポリマーを着色組成物の分散剤又はバインダーポリマーとして用いる提案がされている。グラフトポリマーをバインダーポリマーとして用いる提案として、特許文献1には、(A)酸性基を有するA−ブロックと、酸性基を持たないB−ブロックからなるA−Bブロック共重合体のB−ブロック末端に重合性二重結合を結合してなる重量平均分子量1×103〜2×104の一官能性マクロモノマー(M)をグラフト共重合体の共重合成分として含む重量平均分子量3×104〜1×106のグラフト共重合体、(B)感放射線性化合物及び、(C)顔料を含有するカラーフィルター用の感放射線性組成物が記載されている。
【0017】
また、特許文献2には、(A)顔料、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体並びに、(D)光重合開始剤を含有するカラーフィルター用感放射線性組成物であって、(A)顔料が予め(B)アルカリ可溶性樹脂及び/又は他の樹脂からなるビヒクル樹脂と共に混練されてなる、カラーフィルター用感放射線性組成物が記載されている。特許文献2の組成物にはアルカリ可溶性樹脂として、(a)1個以上のカルボキシル基を有する重合性不飽和単量体と(b)重合分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー、N位−置換マレイミド、下記式Aで表される単量体、
式A:
CH2=C(−R)COO−CH2−CH(OH)−CH2OH
(式Aにおいて、Rは水素原子又はメチル基を示す。)
及び、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの群からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含む単量体混合物の共重合体が用いられる。
【0018】
特許文献3には、有機顔料100重量部、分散剤2〜200重量部、マクロモノマー共重合体(グラフトポリマー)2〜100重量部及び、有機溶剤100〜4,000重量部からなるカラーフィルター用有機顔料分散液が開示されており、該分散液においてマクロモノマー共重合体は、分散剤と同様に顔料の分散に寄与していると考えられている。
【0019】
また、特許文献4には、窒素原子を有するグラフトポリマーからなる分散剤、顔料、酸性基を有するバインダーポリマー及び多官能モノマーを含有する顔料分散組成物が開示されており、特許文献5には、窒素原子及びアルコール性水酸基を有するグラフト共重合体を含有する顔料分散剤が開示されている。しかしながら、いずれも窒素含有基として環状イミド基を有するものは開示されておらず実施例に開示されたグラフトポリマーでは分散が困難な顔料も多い。
【0020】
一方、特許文献6には、顔料分散剤として側鎖に4級アンモニウム塩基を有するAブロックと4級アンモニウム塩基を有さないBブロックからなるA−Bブロック共重合体及び/又はB−A−Bブロック共重合体を含むカラーフィルター用組成物が開示されているが、電気信頼性については言及されておらず、また開示された分散組成では分散が困難な顔料も多く、分散性、製版性の点で取り扱いが困難である。
【0021】
【特許文献1】
特開平9−62002号公報
【特許文献2】
特開2001−108817号公報
【特許文献3】
特開平8−259876号公報
【特許文献4】
特開平10−339949号公報
【特許文献5】
特開2000−234007号公報
【特許文献6】
特開2002−31713号公報
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実状を鑑みて成し遂げられたものであり、その第一の目的は、分散剤を少量しか用いないでも多量の顔料を微細且つ均一に分散させ、分散安定性の良好な顔料分散液を提供することにある。
【0023】
また、本発明の第二の目的は、分散剤を少量しか含有せず、製版特性に優れ、且つ、多量の顔料が微細且つ均一に分散されており、薄くても着色濃度が高く、更に表面平滑性が良好で、不純物が溶出しない高電気信頼性の着色層(特に画素部)を形成し得る感光性着色組成物を提供することにある。
【0024】
また、本発明の第三の目的は、上記感光性着色組成物を用いて作製された電気信頼性が高く、且つ色再現域の広い、例えばテレビジョンの分野やマルチメディア用ディスプレーの分野でも優れた表示性能を発揮し得るカラーフィルターを提供することにある。
【0025】
本発明は、これらの目的のうち少なくとも一つを解決するものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明に係る着色レジスト用顔料分散液は、少なくとも、顔料、少なくとも下記式(A)で表される構成単位と下記式(B)で表される構成単位とが連結した分子構造を含み、且つ酸性官能基及びポリエステル鎖を含む共重合体からなる顔料分散剤、少なくとも下記式(1)で表される環状イミド基を備えた構成単位と酸性官能基を備えた構成単位と前記環状イミド基を除く光硬化性官能基を備えた構成単位とが連結した分子構造を有するイミド基含有共重合体、及び、有機溶剤を含有し、且つ、前記顔料のP/V比(組成物中の顔料分/組成物中の顔料以外の固形分)が1.0以上である、着色レジスト用顔料分散液である。
【0027】
【化8】
【0028】
(式中、Ra、Rb及びRcは、各々独立に、水素原子、又は置換されていてもよい環状若しくは鎖状の炭化水素基を表すか、Ra、Rb及びRcのうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成する。Rdは水素原子又はメチル基を表す。Xは2価の連結基を表し、Y-は対アニオンを表す。)
【0029】
【化9】
【0030】
(式中、Reは水素原子又はメチル基を表す。Rfは水素原子、置換基を有していてもよい環状又は鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。)
【0031】
【化10】
【0032】
(式中、R3及びR4は、それぞれ独立した炭素数4以下のアルキル基であるか、どちらか一方が水素原子で他方が炭素数4以下のアルキル基であるか、又は、それぞれが一つとなって炭素環を形成する基である。)
本発明においては、顔料分散剤と共に顔料分散補助機能を有する上記イミド基含有共重合体を用いて顔料分散液を調製するため、上記顔料分散剤を少量しか用いないでも多量の顔料を微細且つ均一に分散させた顔料分散液を得ることが可能であり、且つ得られた顔料分散液は分散安定性に優れ、粘度が低く、保存安定性にも優れる。
【0033】
また、本発明に用いられる上記顔料分散剤の酸価は、5〜60mg−KOH/g、アミン価が2〜70mg−KOH/gであることが、顔料分散性、現像性の点から好ましい。
【0034】
また、本発明に用いられる上記顔料分散剤は、顔料分散性の点から、式(A)で表される構成単位を含むAブロックと式(B)で表される構成単位を含むBブロックからなる、A−Bブロック共重合体及び/又はB−A−Bブロック共重合体であることが好ましい。
【0035】
本発明の顔料分散液においては、当該顔料分散液中に顔料100重量部当たり分散剤を40重量部以下の割合で含有させるだけで分散性を充分に向上させることができる。
【0036】
顔料分散性の点から、前記イミド基含有共重合体は、環状イミド基を備えた構成単位として下記式(2)で表される構成単位を含んでいることが好ましい。
【0037】
【化11】
【0038】
(式中、R1は水素原子又はメチル基であり、R2は炭素数1乃至6のアルキレン基であり、R3及びR4は前記と同じである。)
また、顔料分散性の点から、前記イミド基含有共重合体は、仕込み量換算で、環状イミド基含有単位を5モル%〜80モル%含有することが好ましい。
【0039】
更に、顔料分散性の点から、前記イミド基含有共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算重量平均分子量が、2,000〜30,000であることが好ましい。
【0040】
また、顔料分散性の点から、前記イミド基含有共重合体の酸価が30〜200mgKOH/gで、且つ水酸基価が150mgKOH/g以下であることが好ましい。
【0041】
次に、本発明に係る感光性着色組成物は、少なくとも、上記本発明の顔料分散液、有機溶剤、及び、少なくとも上記式(1)で表される環状イミド基を備えた構成単位と、酸性官能基を備えた構成単位と、前記環状イミド基を除く光硬化性官能基を備えた構成単位とが連結した分子構造を有するイミド基含有共重合体及び/又は該イミド基含有共重合体以外のバインダー樹脂とを混合することによって調製され、且つ、前記顔料のP/V比(組成物中の顔料分/組成物中の顔料以外の固形分)が1.0未満である。
【0042】
上記顔料分散剤は、耐熱性が高く、電気信頼性が高い。また、本発明に用いられる上記高SP値単位含有共重合体は、分散補助剤としての機能に加えて、それ自体が、架橋密度が高く、製版特性に優れたバインダー樹脂としても機能する。
【0043】
従って、本発明の感光性着色組成物は、顔料分散剤に由来する電気信頼性に悪影響を与える不純物の発生が少ない上に、光硬化時には内部まで良く固まった架橋密度の高いマトリックス内に不純物が閉じ込められて液晶層に溶出しにくくなり、さらに現像後には硬化膜の表面の平滑性が高いため、電気信頼性が高い着色硬化膜が得られる。特に、この感光性着色組成物を用いて液晶パネルの着色層を作製する場合には、表示部の電圧を安定して保持することが可能であり、電気信頼性が高い。
【0044】
さらに、本発明の感光性着色組成物は、上記イミド基含有共重合体の分散補助機能によって分散剤を減量できるという効果、及び上記酸性官能基を有する分散剤がアルカリ現像性を有する点から、アルカリ現像性を低下させることなく顔料及び/又はイミド基含有共重合体や他の硬化性成分(光硬化性化合物や開始剤)の濃度を相対的に増すことができ、着色濃度及び製版特性が高い塗膜を形成できる。
【0045】
従って、本発明の感光性着色組成物を用いて着色パターンを作製すると、薄くても着色濃度の高いパターンを形成でき、当該着色パターンは、アルカリ現像にも強くて逆テーパー状になり難く、且つ表面平滑性が良好なため、液晶パネルを作製した場合に液晶の配向不良が低減する。
【0046】
本発明の感光性着色組成物においては、当該感光性着色組成物中に顔料100重量部当たり分散剤を40重量部以下の割合で含有させるだけで分散性を充分に向上させることができる。
【0047】
本発明の感光性着色組成物は、顔料のP/V比が0.4以上の高濃度とすることができる。
【0048】
本発明によれば高濃度分光用の感光性着色組成物を調製することが可能である。特に、緑色系高濃度分光用感光性着色組成物としては、顔料として少なくともC.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントイエロー138又はC.I.ピグメントイエロー83のいずれかを含有し、膜厚が2.7μm以下の時にC光源でy値が0.54以上である硬化膜を形成し得る感光性着色組成物が得られる。
【0049】
また、青色系高濃度分光用感光性着色組成物としては、顔料として少なくともC.I.ピグメントブルー15:6又はC.I.ピグメントバイオレット23のいずれかを含有し、膜厚が2.7μm以下の時にC光源でy値が0.13以下である硬化膜を形成し得る感光性着色組成物が得られる。
【0050】
また、赤色系高濃度分光用感光性着色組成物としては、顔料として少なくともC.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド254又はC.I.ピグメントイエロー139のいずれかを含有し、膜厚が2.7μm以下の時にC光源でx値が0.63以上である硬化膜を形成し得る感光性着色組成物が得られる。
【0051】
次に、本発明に係るカラーフィルターは、基板上に少なくとも着色層を備えてなり、当該着色層が上記本発明に係る感光性着色組成物を硬化させて形成したものであることを特徴とする。
【0052】
このカラーフィルターは、液晶表示装置やELデバイス等の各種表示装置のカラーフィルターとして好適に用いることができ、広い色再現域を必要とする分野、例えばテレビジョンの分野やマルチメディアの分野に対応することが可能である。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下において本発明を詳しく説明する。なお、本明細書中において(メタ)アクリルはアクリル及びメタクリルを表し、(メタ)アクリレートはアクリレート及びメタクリレートを表し、(メタ)アクリロイルはアクリロイル及びメタクリロイルを表す。
【0054】
<顔料分散液>
本発明の着色レジスト用顔料分散液は、少なくとも、顔料、少なくとも下記式(A)で表される構成単位と下記式(B)で表される構成単位とが連結した分子構造を含み、且つ酸性官能基及びポリエステル鎖を含む共重合体からなる顔料分散剤、少なくとも下記式(1)で表される環状イミド基を備えた構成単位と酸性官能基を備えた構成単位と前記環状イミド基を除く光硬化性官能基を備えた構成単位とが連結した分子構造を有するイミド基含有共重合体、及び、有機溶剤を含有する。
【0055】
【化12】
【0056】
(式中、Ra、Rb及びRcは、各々独立に、水素原子、又は置換されていてもよい環状若しくは鎖状の炭化水素基を表すか、Ra、Rb及びRcのうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成する。Rdは水素原子又はメチル基を表す。Xは2価の連結基を表し、Y-は対アニオンを表す。)
【0057】
【化13】
【0058】
(式中、Reは水素原子又はメチル基を表す。Rfは水素原子、置換基を有していてもよい環状又は鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。)
【0059】
【化14】
【0060】
(式中、R3及びR4は、それぞれ独立した炭素数4以下のアルキル基であるか、どちらか一方が水素原子で他方が炭素数4以下のアルキル基であるか、又は、それぞれが一つとなって炭素環を形成する基である。)
顔料分散液とは、後述の感光性着色組成物を調製する前段階において、予備調製されるP/V比(組成物中の顔料分/組成物中の顔料以外の固形分)の高い顔料組成物である。具体的には、P/V比は1.0以上である。顔料分散液とバインダー樹脂を混合することにより、顔料分散性の高い感光性着色組成物を調製することができる。
【0061】
本発明においては、顔料分散補助機能を有する上記イミド基含有共重合体を共に用いて顔料を分散するため、上記顔料分散剤を少量しか用いないでも多量の顔料を微細且つ均一に分散させた顔料分散液を得ることが可能であり、且つ得られた顔料分散液は分散安定性に優れ、粘度が低く、保存安定性にも優れる。
【0062】
また、上記顔料分散剤は耐熱性が高く、上記高SP値単位含有共重合体は、分散補助剤としての機能に加えて、それ自体が、架橋密度が高く、製版特性に優れたバインダー樹脂としても機能する。
【0063】
従って、本発明の感光性着色組成物は、顔料分散剤に由来する電気信頼性に悪影響を与える不純物の発生が少ない上に、光硬化時には内部まで良く固まった架橋密度の高いマトリックス内に不純物が閉じ込められて液晶層に溶出しにくくなり、さらに現像後には硬化膜の表面の平滑性が高いため、電気信頼性が高い着色硬化膜が得られる。
【0064】
(顔料)
本発明の顔料分散液に用い得る顔料は特に限定されず、種々の有機又は無機顔料を用いることができる。有機顔料の具体例としては、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 社発行) においてピグメント(Pigment)に分類されている化合物、すなわち、下記のようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることができる。C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185等のイエロー系ピグメント;C.I.ピグメントレッド1、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド254等のレッド系ピグメント;及び、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6等のブルー系ピグメント;C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36等のグリーン系ピグメント;C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット23:19など。また、従来分散困難であった臭素化率の高いフタロシアニン、例えば、モナストラルグリーン6YC、9YC等(アビシア(株)製)の高輝度G顔料や、中心金属が銅以外の金属、例えば、Mg、Al、Si、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Ge、Sn等の異種金属フタロシアニン顔料からなる高色純度G顔料を用いることができる。
【0065】
また、前記無機顔料の具体例としては、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタンブラック、合成鉄黒、カーボンブラック等を挙げることができる。本発明において顔料は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0066】
本発明に係る顔料分散液は、これらの顔料のなかでも液晶表示装置用カラーフィルターに汎用されている各種の顔料に対して優れた分散性を付与することができ、具体的には、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド254及び、C.I.ピグメントイエロー139、臭素化率の高い上記フタロシアニン顔料、上記異種金属フタロシアニン顔料からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有する顔料分散液を調製する場合に好適に用いることができる。
【0067】
<顔料分散剤>
本発明に用いられる顔料分散剤は、少なくとも下記式(A)で表される構成単位と下記式(B)で表される構成単位とが連結した分子構造を含み、且つ酸性官能基及びポリエステル鎖を含む共重合体からなる顔料分散剤である。
【0068】
【化15】
【0069】
(式中、Ra、Rb及びRcは、各々独立に、水素原子、又は置換されていてもよい環状若しくは鎖状の炭化水素基を表すか、Ra、Rb及びRcのうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成する。Rdは水素原子又はメチル基を表す。Xは2価の連結基を表し、Y-は対アニオンを表す。)
【0070】
【化16】
【0071】
(式中、Reは水素原子又はメチル基を表す。Rfは水素原子、置換基を有していてもよい環状又は鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。)である。
【0072】
本発明においては上記顔料分散剤と後述の顔料分散補助機能を有するイミド基含有共重合体と共に用いて顔料を分散させることにより、上記顔料分散剤を少量しか用いなくても顔料を分散させることが可能である。具体的には、本発明においては顔料分散液中に顔料100重量部当たり上記顔料分散剤を40重量部以下、好ましくは30重量部以下、特に好ましくは20重量部以下の割合で含有させるだけで分散性を充分に向上させることができる。
【0073】
また、上記顔料分散剤を用いることによって、電気信頼性の高い顔料分散液、及び、感光性着色組成物が得られる。その理由として、顔料分散剤が例えば特開平9−169821号記載のポリアリルアミン骨格や特表平8−507960号記載のポリエチレンイミン骨格等のような耐熱性の低い構造であると、着色硬化膜の形成及びその後の加工を含む製造段階での加熱工程、或いは、着色硬化膜を備えた製品が高温環境において熱分解されて低分子不純物を発生させやすくなり、これが電気信頼性を悪化させる大きな原因になっているためと推測される。すなわち、本発明の感光性着色組成物は、ポリ(メタ)アクリレート系の熱分解しにくい主鎖構造を有する耐熱性の高い顔料分散剤を用いるので、着色硬化膜が製造段階での加熱工程又は製造後の高温環境に置かれても、低分子不純物の発生が少ないために、電気信頼性が高いと推測される。
【0074】
顔料分散剤量が少なくなると顔料分散剤由来の不純物量を減らすことができるため、この点からも顔料分散液及び感光性着色組成物は電気信頼性が高い。
【0075】
更に、本発明に用いられる上記顔料分散剤は、酸性官能基を含むため、アルカリ可溶性を有する。従って、顔料分散液、着色組成物とする時に、アルカリ可溶性を低下させることなく他の硬化性成分や顔料を増量することが可能である。
【0076】
なお、電気信頼性は、感光性着色組成物を用いて液晶セルを作製した場合の電圧保持率により評価することが出来、電気信頼性が高いとは該電圧保持率が高いことをいう。電圧保持率とは、具体的には以下の方法で測定された電圧保持率をいう。
【0077】
図4に示すように、ガラス基板52,55の表面にITO(酸化インジウムスズ)電極53,56を設けた1組のITO基板51,54を準備し、一方のITO基板51のITO電極53上に、液晶に対して最近傍の位置に感光性着色組成物を用いて着色樹脂層57を形成し、その後、ITO電極間距離が5〜15μmとなるように他方のITO基板54を対向させ、周辺部をシール部材59により封止し、両ITO基板間に液晶58を注入し測定用液晶セル50を作製する。着色樹脂層57は、上記感光性着色組成物をスピンコーターで塗布し、プリベークを行って膜厚2.0〜2.4μmの塗膜を形成する。次いで、塗膜に365nm、405nm及び436nmの各波長を含む紫外線を60mJ/cm2の露光量で所定のパターン状に照射する。その後、この基板を23℃の0.04質量%水酸化カリウム水溶液を用いて1分間、スピン現像機で現像した後、純水で1分間洗浄して乾燥し、基板のポストベークを行って、基板上に画素パターンが配列された画素アレイを作製する。その後、測定用液晶セル50をオーブン中105℃、2.5時間放置後室温に戻し、下記の条件で電圧保持率を測定した。
・ITO電極間距離 :5μm
・印加電圧パルス振幅 :5V
・印加電圧パルス周波数:60Hz
・印加電圧パルス幅 :16.67msec
この評価で、電圧保持率が80%以上であると電気信頼性が高く、90%以上であると電気信頼性がより高いと評価できる。
【0078】
上記式(A)の−N+RaRbRcにおいて、Ra、Rb及びRcのうち2つ以上が互いに結合して形成する環状構造としては、例えば5〜7員環の含窒素複素環単環又はこれらが2個縮合してなる縮合環が挙げられる。該含窒素複素環は芳香性を有さないものが好ましく、飽和環であればより好ましい。具体的には、例えば下記式(C)のものが挙げられる。
【0079】
【化17】
【0080】
これらの環状構造は、さらに置換基を有していてもよい。−N+RaRbRcにおけるRa〜Rcとして、より好ましいのは、置換基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、又は置換基を有していてもよいフェニル基である。
【0081】
上記式(A)において、2価の連結基Xとしては、例えば、炭素数1〜10のアルキレン基、アリーレン基、−CONH−Rg−基、−COO−Rh−基(但し、Rg及びRhは直接結合、炭素数1〜10のアルキレン基、又は炭素数1〜10のエーテル基(−R'−O−R”−:R'及びR”は、各々独立にアルキレン基)である)等が挙げられ、好ましくは−COO−Rh−基である。−COO−Rh−基の中でも、Rhがメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基であることが更に好ましく、エチレン基であることが特に好ましい。
【0082】
また、対アニオンのY-としては、Cl−、Br−、I−、ClO4 −、BF4 −、CH3COO−、PF6 −等が挙げられる。
【0083】
上記式(A)で表される構成単位としては、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチル(4−ベンゾイルベンジル)ジメチルアンモニウムブロマイド、(メタ)アクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロライドが好ましく、特に顔料分散性の点から(メタ)アクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロライドが好ましい。
【0084】
上記式(A)で表される構成単位は、2種以上含有されていてもよい。
【0085】
また、本発明に係る顔料分散剤に上記式(A)の1つである4級アンモニウムハロゲン塩が含まれていることは、例えば、以下の方法により確認することができる。試料単独または試料の有機溶剤溶液を純水と激しく攪拌し、水層に硝酸銀水溶液を加え、不溶物が発生することでイオン性ハロゲンの存在を検出できる。また、対となる4級アンモニウムは赤外線吸収スペクトル分析で2900〜3300cm-1及び1300〜1500cm-1に吸収を示すことで検出できる。
【0086】
一方、上記式(B)において、Rfは、水素原子、置換基を有していてもよい環状又は鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいアラルキル基であり、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−エチルヘキシル基、ベンジル基、フェニル基、シクロヘキシル基、ジシクロペンタニル基、ジシクロペンタニルオキシエチル基、イソボニル基、フェニルエチル基等が挙げられる。
【0087】
上記式(B)で表される構成単位としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エチルアクリル酸グリシジル、フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル系モノマー等が挙げられる。中でも、顔料分散性を調整する点で、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0088】
上記式(B)で表される構成単位は、2種以上含有されていてもよい。
【0089】
また、本発明に用いられる顔料分散剤は、更に酸性官能基を含むため、アルカリ可溶性を有する。酸性官能基としては、例えばカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられるが、代表的にはカルボキシル基である。
【0090】
また、本発明に用いられる顔料分散剤は、顔料分散性の点から、更にポリエステル鎖を含む共重合体である。ここでポリエステル鎖とは、−(O−RjCO)n−(Rjは、炭素数1〜20のアルキレン基、nは2以上の整数)で表される構造をいう。具体的には、ポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン、ポリプロピオラクトン等のポリラクトン類、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の重縮合系ポリエステル類が挙げられる。
【0091】
また、本発明に用いられる顔料分散剤は、顔料分散性の点からポリエーテル鎖含んでいても良い。ここでポリエーテル鎖とは、−(O−Ri)n−(Riは、炭素数1〜10のアルキレン基、nは2以上の整数)で表される構造をいう。具体的には、−(O−CH2CH2)n−、−(O−CH2CH2CH2)n−、−(O−CH2CH2CH2CH2)n−、−(O−CH2CH2CH2CH2CH2)n−、−(O−CH2CH2CH2CH2CH2CH2)n−が挙げられる。
【0092】
本発明に用いられる顔料分散剤は、ランダム共重合体であっても良いが、式(A)で表される構成単位を含むAブロックと式(B)で表される構成単位を含むBブロックからなる、A−Bブロック共重合体及び/又はB−A−Bブロック共重合体であることが、顔料分散性の点から好ましい。
【0093】
当該A、Bブロック中に、それぞれ2種以上の式(A)で表される構成単位、式(B)で表される構成単位が存在する場合、各構造単位は該ブロック中においてランダム共重合又はブロック共重合のいずれの態様で含有されていてもよい。当該ブロックは、更にこれら以外の構造を含有していてもよい。例えばAブロック中に式(A)で表される構成単位以外の構成単位を含有する場合、当該式(A)で表される構成単位以外の構成単位の、Aブロック中の含有量は、好ましくは0〜50重量%、より好ましくは0〜20重量%であるが、かかる式(A)で表される構成単位以外の部分構造はAブロック中に含まれないことが最も好ましい。
【0094】
本発明で用いる分散剤は、このようなAブロックとBブロックとからなる、A−Bブロック又はB−A−Bブロック共重合型高分子化合物であるが、このようなブロック共重合体は、例えば特開2002−31713号公報記載のリビング重合法等により調製される。
【0095】
本発明で用いる分散剤がA−Bブロック共重合体であっても、B−A−Bブロック共重合体であっても、その共重合体を構成するAブロック/Bブロック比は、分散性の点から、5/95〜80/20、特に10/90〜70/30(重量比)であることが好ましい。
【0096】
また、本発明に用いられる顔料分散剤は、別の態様として、顔料分散性の点から、グラフト共重合体が好ましい。ここで、グラフト共重合体としては、式(A)で表される構成単位を含む幹部と式(B)で表される構成単位を含む枝部からなる、グラフト共重合体であることが、顔料分散性の点から好ましく、(A)を含む幹部/(B)を含む枝部比は、顔料分散性の点から、5/95〜80/20、特に10/90〜70/30(重量比)であることが好ましい。このようなグラフト共重合体は、例えば特開2003−26949号公報記載の重合法等により調製される。
【0097】
また、本発明に用いられる顔料分散剤1g中の4級アンモニウム塩基の量は、顔料分散性の点から、通常0.1〜20mmolであることが好ましい。
【0098】
また、顔料分散性の点から、アミン価は2〜70mg−KOH/gであることが好ましい。なお、アミン価は固形分1gあたりのアミン価を示し、0.1Nの塩酸水溶液を用い、電位差滴定法(例えば、COMTITE(AUTO TITRATOR COM−900、BURET B−900、TITSTATIONK−900)、平沼産業株式会社製)によって求めたのち、水酸化カリウムの当量に換算した値をいう。
【0099】
また、この共重合体からなる顔料分散剤の酸価は、顔料分散性、現像性の点から、5〜60mg−KOH/gであることが好ましく、更に10〜50mg−KOH/g以下、特に15〜45mg−KOH/gであることが好ましい。なお、酸価は固形分1gあたりの酸価を示し、JIS K 0070に準じ、電位差滴定法(例えば、COMTITE(AUTO TITRATOR COM−900、BURET B−900、TITSTATION K−900)、平沼産業株式会社製)によって求めた値をいう。
【0100】
更に、この共重合体からなる顔料分散剤の分子量は、ポリスチレン換算の重量平均分子量で1000〜30,000の範囲が好ましい。共重合体の分子量が1000未満であると分散安定性が低下し、30,000を超えると現像性が低下する傾向にある。なお、重量平均分子量(Mw)はクエン酸を20ミリモル/リットル含むテトラヒドロフランを展開液としたGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(例えば、高速液体クロマトグラフィーCCPシリーズ(CCPE,CO−8010,RI−8010,SD−8000)、東ソー株式会社製))により求めた値をいう。
【0101】
上記式(A)で表される構成単位と上記式(B)で表される構成単位の組み合わせとしては、上記式(A)で表される構成単位として(メタ)アクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロライドと、上記式(B)で表される構成単位としてベンジル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレートを含有することが好ましく、更に酸性官能基として、(メタ)アクリル酸を含有することが好ましく、更にポリエステル鎖として、耐熱性の点から、ポリラクトン類、更にポリカプロラクトンを含むことが好ましい。
【0102】
また、分散剤の市販品として、Disperbyk−2001(以上、ビックケミー・ジャパン(株)製)等を挙げることができる。
【0103】
本発明において、上記酸性官能基及びポリエステル鎖を含む共重合体からなる顔料分散剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0104】
<イミド基含有共重合体>
本発明に用いられるイミド基含有共重合体は、少なくとも、下記式(1)で表される環状イミド基を備えた構成単位と、酸性官能基を備えた構成単位と、前記環状イミド基を除く光硬化性官能基を備えた構成単位とが連結した分子構造を有する。
【0105】
【化18】
【0106】
(式中、R3及びR4は、それぞれ独立した炭素数4以下のアルキル基であるか、どちらか一方が水素原子で他方が炭素数4以下のアルキル基であるか、又は、それぞれが一つとなって炭素環を形成する基である。)
上記イミド基含有共重合体は、上記式(1)の環状イミド基が顔料表面及び顔料を覆う顔料分散剤表面に吸着して、ポリマー全体が立体障害を形成し顔料同士の凝集を回避するため、少量の分散剤と共に用いると顔料を分散させることが可能であると推定される。
【0107】
式(1)で表される環状イミド基を備えた構成単位(環状イミド基含有単位)は、顔料分散性、光硬化反応の感度、硬化した塗膜の耐熱性や耐薬品性、及び、その他の物性に寄与する成分である。その含有割合は、これらの諸物性、及び、感光性着色組成物にした際に要求される感度の程度を考慮して調整される。環状イミド基含有単位を重合体の主鎖へと導入するために使用される単量体としては、主鎖連結を形成するためのエチレン性不飽和結合を環状イミド基と共に有する化合物を使用することができる。
【0108】
式(1)で表される環状イミド基としては、例えば、下記式(1a)乃至式(1c)で表されるものを例示することができる。
【0109】
【化19】
【0110】
また、式(1)で表される環状イミド基を有する構成単位としては、下記式(6a)乃至(6c)で表されるものを例示することができる。これらの式(6a)乃至(6c)で表される構成単位が他の主鎖構成単位と連結することにより、環状イミド基を含有するペンダント構造を共重合体分子に導入することができる。環状イミド基を含有するペンダント構造は、いわゆるグラフト構造と比べて小さいサイズであり、当該ペンダント構造を導入するための単量体のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定したポリスチレン換算重量平均分子量(以下、単に「重量平均分子量」または「Mw」という。)は1000以下である。なお、重量平均分子量はクエン酸を20ミリモル/リットル含むテトラヒドロフランを展開液としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(例えば、高速液体クロマトグラフィーCCPシリーズ(CCPE,CO−8010,RI−8010,SD−8000)、東ソー株式会社製)により求めた値をいう。
【0111】
【化20】
【0112】
(式中、R1は水素原子又はメチル基である。R3及びR4は前記した通り、それぞれ独立した炭素数4以下のアルキル基であるか、どちらか一方が水素原子で他方が炭素数4以下のアルキル基であるか、又は、それぞれが一つとなって炭素環を形成する基である。R9は炭素数1〜6のアルキレン基であり、nは1〜6の整数である。R10はシクロアルキレン基である。R11はアルキレン基又はシクロアルキレン基である。R12は水素原子又はアルキル基である。)
これらの構成単位の中でも下記式(2)で表される環状イミド基含有単位が好ましい。
【0113】
【化21】
【0114】
(式中、R1は前記した通り水素原子又はメチル基である。R2は炭素数1〜6のアルキレン基である。R3及びR4は前記した通り、それぞれ独立した炭素数4以下のアルキル基であるか、どちらか一方が水素原子で他方が炭素数4以下のアルキル基であるか、又は、それぞれが一つとなって炭素環を形成する基である。)
本発明に係る環状イミド基は、例えば、以下の方法により確認することができる。試料をラマンスペクトル分析(例えば、MAGNA−IR 750、Nicolet Instrument Corporation製)により、環状イミド基を構成する不飽和結合は1673cm−3、環状イミド基を構成するカルボニル基は1772cm−3に吸収を示す。また、熱分解ガスクロ分析(例えば、熱分解装置:JHP−3型、 日本分析工業株式会社製、ガスクロマトグラフィー:GC−17A、島津製作所株式会社製)及びマススペクトル分析(例えば、QP−5000型、島津製作所株式会社製)によりイミド基含有共重合体に含まれる(6a)乃至(6c)で表される構成単位を検出することができる。更に、アルカリ水溶液で加熱処理し、抽出することによって、(6a)乃至(6c)で表される構成単位に含まれる環状イミド基の成分を検出することができる。
【0115】
酸性官能基を備えた構成単位(酸性官能基含有単位)は、アルカリ可溶性に寄与する成分であり、その含有割合は、感光性着色組成物に要求されるアルカリ可溶性の程度により調整される。酸性官能基を有する構成単位をイミド基含有共重合体の主鎖へと導入するために使用される単量体としては、エチレン性不飽和結合と酸性官能基を有する化合物を使用することができる。酸性官能基は、アルカリ現像が可能なものであればよく、例えばカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられるが、アルカリ現像性及び樹脂組成物の取り扱い性の点からカルボキシル基が好ましい。
【0116】
酸性官能基を有する構成単位としては、下記式(3)で表される構成単位が好ましい。
【0117】
【化22】
【0118】
(式中、R1は水素または炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
式(3)及び後述する他の式中に含まれるR1は、水素、または炭素数1〜5のアルキル基である。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基等が例示される。式(3)の構成単位を導入するために使用される単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、2−カルボキシ−1−ブテン、2−カルボキシ−1−ペンテン、2−カルボキシ−1−ヘキセン、2−カルボキシ−1−へプテン等が例示される。
【0119】
前記環状イミド基を除く光硬化性官能基を備えた構成単位(光硬化性官能基含有単位)の含有割合は要求される顔料分散性、光硬化性の程度及び硬化後の諸物性により調整される。
【0120】
前記環状イミド基を除く光硬化性官能基としては、光ラジカル重合、光カチオン重合、光アニオン重合等の様々な反応形式のものを利用できるが、式(1)で表される環状イミド基とも光重合し得る光ラジカル重合、光ラジカル二量化等の光ラジカル反応により硬化する官能基が好ましく、特に、エチレン性不飽和結合を有する(メタ)アクリル基等の光ラジカル重合性官能基が特に好ましい。
【0121】
光硬化性官能基を有するモノマーを用いてイミド基含有共重合体を合成すると副反応が生じやすいので、光硬化性官能基は、イミド基含有共重合体の主鎖連結を形成した後で、適切な官能基を介して導入するのが好ましい。
【0122】
光硬化性官能基としてエチレン性不飽和結合を備えた構成単位(エチレン性不飽和結合含有単位)としては、下記式(4)で表されるものが好ましい。
【0123】
【化23】
【0124】
(式中、R1は水素または炭素数1〜5のアルキル基を示し、R5は水素原子又はメチル基を示す。)
式(4)の構成単位をイミド基含有共重合体に導入するためには、先ず、少なくとも単量体として(メタ)アクリル酸を含有して重合してイミド基含有共重合体の主鎖部分を形成した後、前記(メタ)アクリル酸由来のカルボキシル基にグルシジル(メタ)アクリレートを反応させればよい。ただし、(メタ)アクリル酸由来のカルボキシル基が少なくなりすぎるとアルカリ可溶性が不足するので、グルシジル(メタ)アクリレートの量を適切に調節する必要がある。
【0125】
また、エチレン性不飽和結合含有単位としては、下記式(5)で表される構成単位も好ましいものの一つである。
【0126】
【化24】
【0127】
(式中、R1は上記と同じであり、R6は炭素数2乃至4のアルキレン基であり、R7はアルキレン基である。R8は水素原子又はメチル基である。)
式(5)に含まれるR6(炭素数2乃至4のアルキレン基)は、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等であり、R7(アルキレン基)は、好ましくは炭素数2乃至6のアルキレン基である。
【0128】
式(5)の構成単位をイミド基含有共重合体に導入するためには、先ず、他のモノマーと共に下記式(7)で表されるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを共重合して共重合体の主鎖部分を形成する。
【0129】
【化25】
【0130】
(式中、R1及びR6は式(5)と同じである。)
式(7)のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等が例示される。
【0131】
その後、前記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート由来の水酸基に下記式(8)で表されるイソシアネート化合物を反応させればよい。
【0132】
【化26】
【0133】
(式中、R7及びR8は式(5)と同じである。)
式(8)の(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネートのなかでは、(メタ)アクリロイル基が炭素数2〜6のアルキレン基を介してイソシアネート基(−NCO)と結合したものを使用するのが好ましい。具体的には、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルエチルイソシアネート等が例示される。2−メタクリロイルエチルイソシアネートは、例えば、昭和電工(株)製「カレンズMOI」等の商品名で市販されている。
【0134】
上記イミド基含有共重合体は、さらにアルコール性水酸基を備えた構成単位(アルコール性水酸基含有単位)を含んでいてもよい。アルコール性水酸基を備えた構成単位(アルコール性水酸基含有単位、例えばアルコール性水酸基含有メチレン基やアルコール性水酸基含有メチン基)は、光硬化させる時に、環状イミド基の水素引き抜き効果によりラジカルを発生させ、環状イミド基及びアルコール性水酸基含有単位の反応性を高くする構成単位である。なお、アルコール性水酸基は、環状イミド基含有単位中に含まれていてもよい。
【0135】
アルコール性水酸基を有する構成単位を重合体の主鎖へと導入するために使用される単量体としては、エチレン性不飽和結合とアルコール性水酸基を有する化合物を使用することができる。
【0136】
アルコール性水酸基含有単位としては、下記式(9)で表される構成単位が好ましい。
【0137】
【化27】
【0138】
(式中、R1及びR6は上記と同じである。)
式(9)の構成単位を導入するために使用される単量体としては、前記式(7)で表されるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを用いることができる。上述したように、式(4)で表されるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートは、式(5)の(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネートに代表されるエチレン性不飽和結合含有イソシアネート化合物と反応させてエチレン性不飽和結合を導入するためにも用いられる。
【0139】
上記共重合体は、さらに芳香族炭素環を備えた構成単位(芳香族炭素環含有単位)を含んでいてもよい。芳香族炭素環含有単位は、感光性着色組成物に塗膜性を付与する成分であると共に、顔料分散性を調整する成分である。芳香族炭素環含有単位としては、下記式(10)で表されるものが好ましい。
【0140】
【化28】
【0141】
(式中、R1は上記と同じであり、R13は芳香族炭素環を示す。)
式(10)中に含まれるR13(芳香族炭素環)は、例えば、フェニル基、ナフチル基等である。式(10)の構成単位を導入するために使用される単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレンを例示でき、また、その芳香族環は、塩素、臭素等のハロゲン原子、メチル基、エチル基等のアルキル基、アミノ基、ジアルキルアミノ基等のアミノ基、シアノ基、カルボキシル基、スルフォン酸基、燐酸機等で置換されていてもよい。
【0142】
上記共重合体は、さらにエステル基を備えた構成単位(エステル基含有単位)を含んでいてもよい。エステル基含有単位は、顔料分散性を調整する成分である。エステル基含有単位としては、下記式(11)で表されるものが好ましい。
【0143】
【化29】
【0144】
(式中、R1は上記と同じであり、R14はアルキル基またはアラルキル基を示す。)
式(11)中に含まれるR14(アルキル基またはアラルキル基)は、例えば、炭素数1乃至12のアルキル基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基である。式(11)の構成単位を導入するために使用される単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類が例示され、中でも顔料分散性を調整する点からは、ベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0145】
なお、顔料分散性の点からは、上記構成単位中に芳香族炭化水素が含まれることが好ましく、芳香族炭素環含有単位及び/又はエステル基含有単位のうち芳香族炭素環を含有する単位を有することが好ましい。中でも、製版性を考慮した場合には、ベンジル(メタ)アクリレートを用いてイミド基含有共重合体が調製されることが好ましい。
【0146】
各構成単位をイミド基含有共重合体の主鎖へと導入するために使用される単量体は、各構成単位ごとに、それぞれ例示したものを単独でも、また2種以上を混合して使用してもよい。
【0147】
特に好ましい環状イミド基含有共重合体としては、下記式(12)又は下記式(13)で表されるランダム共重合体又はブロック共重合体、特にランダム共重合体を例示することができる。なお、これらの共重合体の主鎖は、必要に応じて他の主鎖構成単位を含んでいてもよい。
【0148】
【化30】
【0149】
(式中、R1乃至R5は前記と同じであり、R1は各々同一でも異なっていても良い。l、m、nは整数である。)
【0150】
【化31】
【0151】
(式中、R1乃至R4及びR6乃至R8は前記したのと同じであり、R1は各々同一でも異なっていても良い。l、m、nは整数である。)
本発明において、イミド基含有共重合体の分子構造を構成する各構成単位の含有割合は適宜調節されるが、環状イミド基含有単位の含有割合が少なすぎる場合には顔料分散性、光硬化性、光硬化反応の感度が十分に向上しない。一方、環状イミド基含有単位の含有割合が多すぎる場合には、顔料への吸着点が増え過ぎて顔料間に架橋が起こり、かえって分散性が低下するという問題がある。また、酸性官能基含有単位が少なすぎる場合には顔料分散性、アルカリ可溶性が不十分となり、多すぎる場合には溶剤溶解性が低下するという問題がある。また、光硬化性官能基含有単位が少なすぎる場合には光硬化性が不十分となり、一方、光硬化性官能基としてエチレン性不飽和結合を有する構成単位が多すぎる場合には基板密着性が低下するという問題がある。
【0152】
具体的には、前記式(12)の共重合体の場合であれば、単量体としての仕込み量換算で、環状イミド基含有単位を5モル%〜80モル%程度、酸性官能基含有単位及びエチレン性不飽和結合のペンダント連結部位としての(メタ)アクリル酸を20モル%〜70モル%程度、及び、エチレン性不飽和結合のペンダント導入単位としてのグリシジル酸(メタ)アクリレートを5モル%〜60モル%程度とする。更に、アルコール性水酸基含有単位を含有する場合には5モル%〜20モル%、芳香族炭素環含有単位を含有する場合には5モル%〜70モル%、エステル基含有単位を含有する場合には5モル%〜70モル%程度含有することが好ましい。
【0153】
また、前記式(13)の共重合体の場合であれば、単量体としての仕込み量換算で、環状イミド基含有単位を5モル%〜80モル%程度、酸性官能基含有単位としての(メタ)アクリル酸を5モル%〜50モル%程度、アルコール性水酸基含有単位及びエチレン性不飽和結合のペンダント連結部位としてのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを5モル%〜60モル%程度、及び、エチレン性不飽和結合のペンダント導入単位としてのイソシアネート化合物を5モル%〜60モル%程度とする。更に、芳香族炭素環含有単位を含有する場合には5モル%〜70モル%、エステル基含有単位を含有する場合には5モル%〜70モル%程度含有することが好ましい。
【0154】
分散する顔料の種類や顔料処理剤の種類によって、環状イミド基含有単位の含有割合の他、必要に応じてエステル基含有単位等の他の主鎖構成単位の含有割合を調整することが好ましい。
【0155】
さらに、エステル基含有単位を含む場合に、環状イミド基含有単位とエステル基含有単位の含有割合の比は、90:10〜10:90、さらに80:20〜20:80モルが好ましく、分散する顔料の種類や顔料処理剤の種類によって適宜調整することが好ましい。
【0156】
前記のイミド基含有共重合体は、公知の方法に準じて合成することができ、例えば環状イミド基と共にそれ以外の光硬化性官能基を有する共重合体の場合には、特開2000−105456号公報に記載の手順及び条件に順じ、先ず、式(2)で表される環状イミド基を備えた構成単位と、酸性官能基を備えた式(3)のような構成単位と、光硬化性官能基を有するペンダント構造を後から導入できる官能基を有する構成単位からなり、さらに必要に応じて、アルコール性水酸基を備えた式(9)のような構成単位、芳香族炭素環を備えた式(10)のような構成単位、エステル基を備えた式(11)のような構成単位、或いは、その他の構成単位を含有する主鎖を有する重合体(原料重合体)を製造し、それから当該原料重合体にエチレン性不飽和結合のような光硬化性官能基と共に何らかの別の官能基を有する化合物を反応させて、光硬化性官能基のペンダント構造を導入すればよい。
【0157】
イミド基含有共重合体は、ランダム共重合体およびブロック共重合体のいずれであってよい。
【0158】
イミド基含有共重合体は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定したポリスチレン換算重量平均分子量(以下、単に「重量平均分子量」または「Mw」という。)を2,000〜30,000、さらに好ましくは6,000〜15,000の範囲に調節するのが好ましい。重量平均分子量が2,000より小さいと充分な立体障害を形成することができず、顔料間の距離が近くなる、1分子中の顔料への吸着点が少なくなりすぎて顔料に吸着しづらくなる等の問題が発生して分散性を低下する等の問題がある。一方、重量平均分子量が30,000より大きいと、1分子中の顔料への吸着点が増えすぎて、顔料間に架橋が起こり、分散性や現像性の低下等の問題がある。
【0159】
イミド基含有共重合体の酸価は30mgKOH/g〜200mgKOH/g、好ましくは、50mgKOH/g〜120mgKOH/gとするのが好ましい。酸価は顔料分散性、及びアルカリ可溶性と関係しており、酸価が低すぎると顔料分散性及び現像性が悪い等の問題がある。一方、酸価が高すぎると溶剤への溶解性が低下し分散性が悪い、及びアルカリ可溶性が大きすぎてパターン露光時のパターン形状を制御しにくい、或いは基板及びカラーフィルター樹脂上への密着性が乏しい、等の問題がある。ここで、酸価は固形分1gあたりの酸価を示し、JIS K 0070に準じ、電位差滴定法(例えば、COMTITE(AUTOTITRATOR COM−900、BURET B−900、TITSTATION K−900)、平沼産業株式会社製)によって求める値をいう。
【0160】
更に、イミド基含有共重合体の水酸基価は、顔料分散性の点から、150mgKOH/g以下、更に好ましくは100mgKOH/g以下とするのが好ましい。ここで、水酸基価は固形分1gあたりの水酸基価を示し、JIS K 0070に準じ、電位差滴定法(例えば、COMTITE(AUTO TITRATOR COM−900、BURET B−900、TITSTATION K−900)、平沼産業株式会社製)によって求める値をいう。
【0161】
イミド基含有共重合体は、上記顔料100重量部に対して、通常は30〜200重量部、好ましくは50〜120重量部の割合で配合することによって、優れた顔料分散性が得られる。
【0162】
<有機溶剤>
本発明に用いられる有機溶剤は、中でも顔料分散性の点から、極性が低い溶剤を用いることが好ましく、さらに、有機溶剤は水を全く又は少量しか含有していないことが好ましく、具体的には、その含水量は20%未満が好ましく、10%未満がさらに好ましく、5%未満が特に好ましく、実質的に0%であることが理想的である。
【0163】
具体的には、以下に例示するような各有機溶剤であって含水量の少ないものが好適に用いられる。すなわち、メチルアルコール、エチルアルコール、N−プロピルアルコール、i−プロピルアルコールなどのアルコール系溶剤;メトキシアルコール、エトキシアルコールなどのセロソルブ系溶剤;メトキシエトキシエタノール、エトキシエトキシエタノールなどのカルビトール系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチルなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;メトキシエチルアセテート、エトキシエチルアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのセロソルブアセテート系溶剤;メトキシエトキシエチルアセテート、エトキシエトキシエチルアセテートなどのカルビトールアセテート系溶剤;ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの非プロトン性アミド溶剤;γ−ブチロラクトンなどのラクトン系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレンなどの不飽和炭化水素系溶剤;N−ヘプタン、N−ヘキサン、N−オクタンなどの飽和炭化水素系溶剤などの有機溶剤を例示することができる。これらの溶剤の中では、メトキシエチルアセテート、エトキシエチルアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのセロソルブアセテート系溶剤;メトキシエトキシエチルアセテート、エトキシエトキシエチルアセテートなどのカルビトールアセテート系溶剤;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル系溶剤;メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチルなどのエステル系溶剤が好適に用いられる。更に好ましくは、MBA(酢酸−3−メトキシブチル、CH3CH(OCH3)CH2CH2OCOCH3)、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、CH3OCH2CH(CH3)OCOCH3)、DMDG(ジエチレングリコールジメチルエーテル、H3COC2H4OCH3)又はこれらを混合したものを使用することができる。
【0164】
上記有機溶剤は、顔料100重量部に対して通常は100〜1000重量部、好ましくは200〜900重量部の割合で用いる。
【0165】
また、本発明に係る顔料分散液には各種界面活性剤を配合しても良い。更に各種界面活性剤を組み合わせて使用すると分散安定性を向上させることができる。界面活性剤としては、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を挙げることができる。前記界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類;ソルビタン脂肪酸エステル類;脂肪酸変性ポリエステル類;3級アミン変性ポリウレタン類;ポリエチレンイミン類を挙げることができる。
【0166】
界面活性剤の商品名としては、KP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄社化学(株)製)、エフトップ(トーケムプロダクツ社製)、メガファック(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラード(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード、サーフロン(以上、旭硝子(株)製)等を挙げることができる。
【0167】
本発明においては、高電気信頼性のために顔料分散剤として、上記酸性官能基及びポリエステル鎖を含む共重合体からなる顔料分散剤を用いるが、本発明の目的と効果を損なわない質的及び量的範囲内で、他の顔料分散剤を配合しても良い。
【0168】
使用可能な分散剤として具体例には、ノナノアミド、デカンアミド、ドデカンアミド、N−ドデシルヘキサデカンアミド、N−オクタデシルプロピオアミド、N,N−ジメチルドデカンアミド及びN,N−ジヘキシルアセトアミド等のアミド化合物、ジエチルアミン、ジヘプチルアミン、ジブチルヘキサデシルアミン、N,N,N',N'−テトラメチルメタンアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン及びトリオクチルアミン等のアミン化合物、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N,N',N'−(テトラヒドロキシエチル)−1,2−ジアミノエタン、N,N,N'−トリ(ヒドロキシエチル)−1,2−ジアミノエタン、N,N,N',N'−テトラ(ヒドロキシエチルポリオキシエチレン)−1、2−ジアミノエタン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン及び1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のヒドロキシ基を有するアミン等を例示することができ、その他にニペコタミド、イソニペコタミド、ニコチン酸アミド等の化合物を挙げることができる。
【0169】
さらに、ポリアクリル酸エステル等の不飽和カルボン酸エステルの(共)重合体類;ポリアクリル酸等の不飽和カルボン酸の(共)重合体の(部分)アミン塩、(部分)アンモニウム塩や(部分)アルキルアミン塩類;水酸基含有ポリアクリル酸エステル等の水酸基含有不飽和カルボン酸エステルの(共)重合体やそれらの変性物;ポリウレタン類;不飽和ポリアミド類;ポリシロキサン類;長鎖ポリアミノアミドリン酸塩類;ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離カルボキシル基含有ポリエステルとの反応により得られるアミドやそれらの塩類等を挙げることができる。
【0170】
また、分散剤の市販品として、シゲノックス−105(商品名、ハッコールケミカル社製)Disperbyk−101、同−130、同−140、同−160、同−161、同−162、同−163、同−164、同−165、同−166、同−170、同−171、同−182、同−2000(以上、ビックケミー・ジャパン(株)製)、EFKA−47、同−47EA、同−48、同−49、同−100、同−400、同−450(以上、EFKA CHEMICALS社製)、ソルスパース 12000 、同13240、同13940、同17000、同20000、同24000GR、同24000SC、同27000、同28000、同33500(以上、ゼネカ(株)製)、PB711、同821、同822(以上、味の素(株)製)等を挙げることができる。
【0171】
本発明に係る顔料分散液は、従来公知の顔料分散液の調製手順において、分散剤の一部をイミド基含有共重合体に置き換えることにより調製できる。すなわち、上記の顔料、顔料分散剤、イミド基含有共重合体、及び、必要に応じてその他の成分を、任意の順序で有機溶剤に混合し、ニーダー、ロールミル、アトライタ、スーパーミル、ディゾルバ、ホモミキサー、サンドミル等の公知の分散機を用いて分散させることによって顔料分散液を調製することができる。
【0172】
具体的には、顔料、顔料分散剤、イミド基含有共重合体の混合物を有機溶剤に添加して分散させる方法、有機溶剤に顔料、顔料分散剤、イミド基含有共重合体を夫々添加して分散させる方法、顔料のみを溶剤に分散させた液と、顔料分散剤及びイミド基含有共重合体を溶剤に分散させた液とを混合する方法、顔料及び顔料分散剤を溶剤に分散させた液と、及びイミド基含有共重合体のみを溶剤に分散させた液とを混合する方法、或いは、顔料のみ溶剤に分散させた液に顔料分散剤、イミド基含有共重合体を添加する方法などを例示することができる。
【0173】
このようにして、顔料粒子の分散性に優れた顔料分散液が得られる。この顔料分散液は、顔料分散性に優れた塗工液を調製するための予備調製物として用いられる。顔料や顔料分散剤を、通常の着色組成物用バインダー樹脂成分と共に希釈溶剤中に直接添加して混合すると、充分な分散性が得られない場合がある。これに対して、本発明に係る顔料分散液に上記イミド基含有共重合体の追加分や上記イミド基含有共重合体以外のバインダー樹脂や他の成分を混合するか、或いは、本発明に係る顔料分散液、上記イミド基含有共重合体の追加分や上記イミド基含有共重合体以外のバインダー樹脂、及び他の成分を固形分濃度を調節するための溶剤(希釈溶剤)に添加することによって、顔料分散性に優れた塗工液を容易に調製することができる。本発明に係る顔料分散液を用いて得られた塗工液は、様々な分野で着色塗膜を形成することができるが、特に、カラーフィルターの画素やブラックマトリックスのような着色層等を形成する感光性着色組成物として好適に用いることができる。
【0174】
<感光性着色組成物>
次に、本発明に係る感光性着色組成物を説明する。
【0175】
本発明に係る感光性着色組成物は、少なくとも、顔料、少なくとも下記式(A)で表される構成単位と下記式(B)で表される構成単位とが連結した分子構造を含み、且つ酸性官能基及びポリエステル鎖を含む共重合体からなる顔料分散剤、少なくとも下記式(1)で表される環状イミド基を備えた構成単位と酸性官能基を備えた構成単位と前記環状イミド基を除く光硬化性官能基を備えた構成単位とが連結した分子構造を有するイミド基含有共重合体、及び、有機溶剤を含有する、感光性着色組成物である。
【0176】
【化32】
【0177】
(式中、Ra、Rb及びRcは、各々独立に、水素原子、又は置換されていてもよい環状若しくは鎖状の炭化水素基を表すか、Ra、Rb及びRcのうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成する。Rdは水素原子又はメチル基を表す。Xは2価の連結基を表し、Y-は対アニオンを表す。)
【0178】
【化33】
【0179】
(式中、Reは水素原子又はメチル基を表す。Rfは水素原子、置換基を有していてもよい環状又は鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。)
【0180】
【化34】
【0181】
(式中、R3及びR4は、それぞれ独立した炭素数4以下のアルキル基であるか、どちらか一方が水素原子で他方が炭素数4以下のアルキル基であるか、又は、それぞれが一つとなって炭素環を形成する基である。)
上記本発明に用いられるイミド基含有共重合体は、紫外線、電離放射線等の活性化エネルギー線を照射すると、環状イミド基及び光硬化性官能基が光ラジカル重合反応を起こすと共に、環状イミド基同士で二量化反応を起こすことにより、分子間に高い反応点密度で架橋結合を形成し、硬化する。さらに、硬化後は、酸性官能基を有しているので、アルカリ現像により微細なパターンを形成することができる。また、上記イミド基含有共重合体は、優れた顔料分散性能を併せ持っているので、感光性着色組成物中に上記顔料分散剤を少量配合するだけで顔料を均一に分散させることが可能である。更に上記顔料分散剤はアルカリ現像性を有する。従って、上記本発明に係る着色組成物は、顔料分散剤の量が少ない分、及び顔料分散剤がアルカリ現像性を有する分、アルカリ現像性を低下させることなく感光性着色組成物中のイミド基含有共重合体や他の硬化性成分(イミド基含有共重合体以外のバインダー樹脂や光硬化性化合物や開始剤)及び/又は顔料の濃度を相対的に増すことができ、硬化性、製版特性及び着色濃度の高い塗膜を形成でき、電気信頼性も高くなる。
【0182】
本発明に係る感光性着色組成物に配合される、顔料、上記酸性官能基及びポリエステル鎖を含む共重合体からなる顔料分散剤、イミド基含有共重合体、有機溶剤としては、上述した本発明にかかる顔料分散液に配合できるものと同じものを用いることができる。また各成分は、1種または2種以上を混合して使用することができる。
【0183】
感光性着色組成物には多量の顔料を微細且つ均一に分散させることが可能であり、P/V比(組成物中の顔料分/組成物中の顔料以外の固形分)を0.4以上、好ましくは0.5以上、さらに好ましくは0.6以上にすることができる。なお、感光性着色組成物の塗工適性及び硬化性の点からP/V比を1.0以上とすることは通常困難である。ここで、感光性着色組成物の固形分には、溶剤を除く全ての成分が含まれ、例えば液状のモノマー成分もこれに含まれる。
【0184】
感光性着色組成物中に上記分散剤を添加する場合の配合割合は顔料分散液を調製する場合と同様であり、顔料100重量部当たり分散剤を40重量部以下、好ましくは30重量部以下、特に好ましくは20重量部以下の割合で含有させるだけで分散性を充分に向上させることができる。
【0185】
イミド基含有共重合体は、顔料100重量部に対して通常は20〜200重量部、好ましくは40〜100重量部の割合で使用する。イミド基含有共重合体の使用量が少な過ぎると、充分な顔料分散性、成膜性、結着性及び優れた製版特性を得ることができない。また、この使用量が多過ぎると顔料の割合が相対的に低くなってP/V比が小さくなり、充分な着色濃度が得られない。
【0186】
感光性着色組成物には、必要に応じて更に光硬化性化合物を配合することが好ましい。光硬化性化合物としては、エチレン性不飽和結合等の光硬化性基を有するモノマー、オリゴマー又はポリマーを用いることができる。光硬化性化合物は架橋密度を高めるために、一分子中に光硬化性基を2個以上有していることが好ましい。
【0187】
エチレン性不飽和結合を含有するモノマー又はオリゴマーとして具体的には、次のような多官能アクリレート系のモノマー又はオリゴマー、すなわち、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルキレングリコールの(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールの(メタ)アクリレート類;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類や、それらのジカルボン酸変性物;ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、スピラン樹脂等のオリゴ(メタ)アクリレート類;両末端ヒドロキシポリ−1,3−ブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトン等の両末端ヒドロキシル化重合体のジ(メタ)アクリレート類のほか、トリス〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕フォスフェート等を挙げることができる。
【0188】
さらに具体的には、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンテトラ(メタ)アクリレート、テトラトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(DPPA)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を例示することができる。なかでも、3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類やそれらのジカルボン酸変性物が好ましく、具体的には、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を例示できる。
【0189】
また、光硬化性化合物は、2個以上のエチレン性不飽和結合と共にアルコール性水酸基を有するものが好ましい。光硬化性化合物がアルコール性水酸基を有する場合には、感光性着色組成物を光硬化させる時に、イミド基含有共重合体の環状イミド基のアルコール性水酸基含有光硬化性化合物への水素引き抜き効果により、共重合体の環状イミド基、光硬化性官能基及びアルコール性水酸基含有光硬化性化合物の反応性を高めて感度及び硬化性をより向上させることができる。
【0190】
アルコール性水酸基を有する光硬化性化合物としては、具体的には、2−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリグリセロールジ(メタ)アクリレートなどを例示することができる。
【0191】
光硬化性化合物の中でもアルカリ可溶性を有するものとして、分子内に酸性基を有するものが好ましく、中でも酸性基とエチレン性不飽和結合を有するもの、特に一分子内に1つ以上の酸性基と3つ以上のエチレン性不飽和結合を有するもの(以下、「3官能以上の酸性多官能アクリレートモノマー」という)を用いることが好ましい。3官能以上の酸性多官能アクリレートモノマーは、樹脂組成物の架橋密度を向上させる役割と、アルカリ現像性を向上させる役割を有するため、組成物に顔料を多量に配合する場合であっても、当該酸性多官能アクリレートモノマーによって着色組成物の硬化性及び現像性を損なうことなく調節して向上させることができる。
【0192】
酸性多官能アクリレートモノマーの酸性基は、アルカリ現像が可能なものであればよく、例えばカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられるが、アルカリ現像性及び樹脂組成物の取り扱い性の点からカルボキシル基が好ましい。
【0193】
上記したような3官能以上の酸性多官能アクリレートモノマーとしては、(1)水酸基含有多官能(メタ)アクリレートを二塩基酸無水物で変性することによりカルボキシル基を導入した多官能(メタ)アクリレート、或いは、(2)芳香族多官能(メタ)アクリレートを濃硫酸や発煙硫酸で変性することによりスルホン酸基を導入した多官能(メタ)アクリレート等を用いることができる。
【0194】
酸性多官能アクリレートモノマーとしては、下記一般式(14)、(15)で表されるものが好ましい。なお、一般式(14)、(15)において、T又はGがオキシアルキレン基の場合には、炭素原子側の末端がR、X及びWに結合する。
【0195】
【化35】
【0196】
(式(14)中、nは0〜14であり、mは1〜8である。式(15)中、Wは式(14)と同様のR又はXであり、6個のWのうち、3個以上のWがRである。pは0〜14であり、qは1〜8である。一分子内に複数存在するR、X、T、Gは、各々同一であっても、異なっていても良い。)
式(14)、(15)で表される酸性多官能アクリレートモノマーとして、具体的には、例えば、東亞合成株式会社製のカルボキシル基含有3官能アクリレートであるTO−756、及びカルボキシル基含有5官能アクリレートであるTO−1382が挙げられる。
【0197】
エチレン性不飽和結合を含有するポリマーとしては、上記したような多官能アクリレート系のモノマー又はオリゴマーの重合体を用いることができる。
【0198】
上記の光硬化性化合物は、夫々単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。光硬化性化合物は、顔料100重量部に対して通常は10〜100重量部、好ましくは20〜60重量部の割合で使用する。この使用量が少な過ぎると、充分な光硬化性が得られず、この使用量が多過ぎると顔料の割合が相対的に低くなってP/V比が小さくなり、充分な着色濃度が得られない。
【0199】
本発明に係る感光性着色組成物には、イミド基含有共重合体と共に、その他のバインダー樹脂を組み合わせて用いても良い。その他のバインダー樹脂としては、例えば、非反応性のポリマーや、反応性の熱重合性化合物や光硬化性官能基を有するポリマーを用いることができるが、更に優れた硬化性を得る点から、反応性であることが好ましい。
【0200】
ここで、非重合性ポリマーとしては、例えば、次のモノマーの2種以上からなる共重合体を用いることができる:(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、及び、スチレン。
【0201】
より具体的には、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/スチレン共重合体、ベンジルメタクリレート/スチレン共重合体などを例示することができる。
【0202】
また、熱重合性バインダー樹脂としてはエポキシ樹脂が好ましく、例えば、次に示すようなエチレン性不飽和結合とエポキシ基を含有するモノマーの1種または2種以上を重合させた単独重合体または共重合体を用いることができる:(メタ)アクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−4,5−エポキシペンチル、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチルアクリル酸−6,7−エポキシヘプチルなどの(メタ)アクリレート類;o−ビニルフェニルグリシジルエーテル、m−ビニルフェニルグリシジルエーテル、p−ビニルフェニルグリシジルエーテル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなどのビニルグリシジルエーテル類;2,3−ジグリシジルオキシスチレン、3,4−ジグリシジルオキシスチレン、2,4−ジグリシジルオキシスチレン、3,5−ジグリシジルオキシスチレン、2,6−ジグリシジルオキシスチレン、5−ビニルピロガロールトリグリシジルエーテル、4−ビニルピロガロールトリグリシジルエーテル、ビニルフロログリシノールトリグリシジルエーテル、2,3−ジヒドロキシメチルスチレンジグリシジルエーテル、3,4−ジヒドロキシメチルスチレンジグリシジルエーテル、2,4−ジヒドロキシメチルスチレンジグリシジルエーテル、3,5−ジヒドロキシメチルスチレンジグリシジルエーテル、2,6−ジヒドロキシメチルスチレンジグリシジルエーテル、2,3,4−トリヒドロキシメチルスチレントリグリシジルエーテル、及び、1,3,5−トリヒドロキシメチルスチレントリグリシジルエーテル。
【0203】
エポキシ樹脂と組み合わされる硬化剤としては、多価カルボン酸無水物または多価カルボン酸を用いることができる。
【0204】
多価カルボン酸無水物の具体例としては、無水フタル酸、無水イタコン酸、無水コハク酸、無水シトラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバリル酸、無水マレイン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水ジメチルテトラヒドロフタル酸、無水ハイミック酸、無水ナジン酸などの脂肪族または脂環族ジカルボン酸無水物;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族多価カルボン酸二無水物;無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸などの芳香族多価カルボン酸無水物;エチレングリコールビストリメリテイト、グリセリントリストリメリテイトなどのエステル基含有酸無水物を挙げることができ、特に好ましくは、芳香族多価カルボン酸無水物を挙げることができる。また、市販のカルボン酸無水物からなるエポキシ樹脂硬化剤も好適に用いることができる。
【0205】
また、本発明に用いられる多価カルボン酸の具体例としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ブタンテトラカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸などの脂肪族多価カルボン酸;ヘキサヒドロフタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸などの脂肪族多価カルボン酸、およびフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸などの芳香族多価カルボン酸を挙げることができ、好ましくは芳香族多価カルボン酸を挙げることができる。
【0206】
これら多価カルボン酸無水物および多価カルボン酸は、1種単独でも2種以上の混合でも用いることができる。硬化剤の配合量は、エポキシ樹脂100重量部当たり、通常は1〜100重量部の範囲とする。
【0207】
また、光硬化性官能基を有するポリマーとしては、上記したような光硬化性官能基を有するモノマー又はオリゴマーの重合体を用いることができる。光硬化性官能基を有するポリマーは、重量平均分子量が3,000以上であることが好ましく、5,000〜30,000が好ましく用いられる。
【0208】
好ましいバインダー樹脂としては、上記したような光硬化性官能基を有するモノマー又はオリゴマーの重合体が挙げられる。中でも、前記エチレン性不飽和結合含有単位を含有する重合体を含有する重合体が好ましく、特にエチレン性不飽和結合含有単位として、上記式(4)、(5)で表される単位を含有する重合体であることが好ましい。
【0209】
上記したような他のバインダー樹脂は、イミド基含有共重合体の製版特性に悪影響を与えない範囲で感光性着色組成物の物性を改善するために用いられ、その使用量は通常、顔料100重量部に対して100重量部以下、好ましくは60重量部以下とする。
【0210】
本発明に係る感光性着色組成物には必要に応じて更に光重合開始剤を配合することが好ましい。光重合開始剤としては、イミド基含有共重合体が有する光硬化性官能基の反応形式、すなわちラジカル重合かカチオン重合かアニオン重合かに合わせて、適切な活性種を発生させるものを選択して用いる。光硬化性化合物が光硬化性官能基としてエチレン性不飽和結合を有する場合には、光ラジカル開始剤を用いる。なお、イミド基含有共重合体及び任意に用いられる他のバインダー樹脂が光硬化性基を有しているが、光硬化性化合物とは異なる反応形式である場合には、光硬化性化合物の反応形式に合う開始剤と共に、イミド基含有共重合体及びバインダー樹脂が有する光硬化性基の反応形式に合う開始剤を組み合わせて用いても良い。
【0211】
光ラジカル開始剤としては、例えば、ビイミダゾール系化合物、ベンゾイン系化合物、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、チオキサントン系化合物、トリアジン系化合物、ケタール系化合物、アゾ系化合物、過酸化物、2,3−ジアルキルジオン系化合物、ジスルフィド系化合物、チウラム化合物類、フルオロアミン系化合物などが用いられる。
【0212】
ビイミダゾール系化合物の具体例としては、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール等を挙げることができる。
【0213】
開始剤としてビイミダゾール系化合物を用いる場合、下記する水素供与体を併用することが、感度をさらに改良することができる点で好ましい。ここでいう「水素供与体」とは、露光によりビイミダゾール系化合物から発生したラジカルに対して、水素原子を供与することができる化合物を意味する。水素供与体としては、メルカプタン系化合物、アミン系化合物等が好ましい。前記メルカプタン系化合物は、ベンゼン環あるいは複素環を母核とし、該母核に直接結合したメルカプト基を1個以上、好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1〜2個有する化合物(以下「メルカプタン系水素供与体」という。)からなる。このようなメルカプタン系水素供与体の具体例としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−2,5−ジメチルアミノピリジン等が挙げることができる。これらのメルカプタン系水素供与体のうち、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾールが好ましい。
【0214】
また、前記アミン系化合物は、ベンゼン環あるいは複素環を母核とし、該母核に直接結合したアミノ基を1個以上、好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1〜2個有する化合物(以下「アミン系水素供与体」という。)からなる。このようなアミン系水素供与体の具体例としては、4−ジエチルアミノアセトフェノン、4−ジメチルアミノプロピオフェノン、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、i−プロピル−4−ジメチルアミノベンゾエート、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノベンゾニトリル等が挙げることができる。
【0215】
水素供与体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができるが、1種以上のメルカプタン系水素供与体と1種以上のアミン系水素供与体とを組み合わせて使用することが、形成された画素が現像時に基板から脱落し難く、また画素強度および感度も高い点で好ましい。また、メルカプト基とアミノ基とを同時に有する水素供与体も好適に使用できる。
【0216】
前記ベンゾイン系化合物の具体例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインi−プロピルエーテル、ベンゾインi−ブチルエーテル、2−ベンゾイル安息香酸メチル等を挙げることができる。
【0217】
前記アセトフェノン系化合物の具体例としては、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4'−i−プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2'−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2,2−ジメトキシアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−(4'−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4'−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等を挙げることができる。
【0218】
前記ベンゾフェノン系化合物の具体例としては、ベンジルジメチルケトン、ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等を挙げることができる。
【0219】
前記α−ジケトン系化合物の具体例としては、ジアセチル、ジベンゾイル、メチルベンゾイルホルメート等を挙げることができる。
【0220】
前記多核キノン系化合物の具体例としては、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン等を挙げることができる。
【0221】
前記キサントン系化合物の具体例としては、キサントン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン等を挙げることができる。
【0222】
前記トリアジン系化合物の具体例としては、1,3,5−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2'−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4'−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2'−メトキシフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4'−メトキシフェニル)−s−トリアジン、2−(2'−フリルエチリデン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4'−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3',4'−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4'−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2'−ブロモ−4'−メチルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2'−チオフェニルエチリデン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等を挙げることができる。
【0223】
これらのうちでも、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、及び、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンは、少量でも電離放射線の照射による重合反応を開始し促進するので、本発明において好ましく用いられる。これらは、いずれか一方を単独で、又は、両方を組み合わせて用いることができる。これらは市販品にも存在し、例えば、チバスペシャリティーケミカルズ(株)のイルガキュアー(Irgacure)184、369、907等を用いることができ、これらのうちイルガキュアー184は、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンである。
【0224】
光ラジカル開始剤を用いる場合には、イミド基含有共重合体100重量部に対して、光ラジカル開始剤を通常は20〜100重量部の割合で配合し、光硬化性化合物や他のバインダー樹脂も光ラジカル重合性を有する場合には、光ラジカル開始剤の配合量を適宜増やす。
【0225】
さらに、本発明の感光性着色組成物には、多官能チオール化合物を添加してもよい。多官能チオール化合物は、分子内にメルカプト基(−SH)を少なくとも2個、好ましくは3個以上、さらに好ましくは4個以上有する化合物であり、イミド基含有共重合体の環状イミド基がチオール化合物中のメルカプト基の水素を引き抜きラジカルを発生させること等により、感光性着色組成物の光硬化反応性を向上させて、感光性着色組成物の感度及び硬化性を向上させる作用、及び、感光性着色組成物の耐熱変色性を向上させる作用を有する。
【0226】
多官能チオール化合物として具体的には、エチレングリコールビスチオプロピオネート(EGTP)、ブタンジオールビスチオプロピオネート(BDTP)、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート(TMTP)、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート(PETP)、下記式(16)で表されるTHEIC−BMPA
【0227】
【化36】
【0228】
等のメルカプトプロピオン酸誘導体;エチレングリコールビスチオグリコレート(EGTG)、ブタンジオールビスチオグリコレート(BDTG)、ヘキサンジオールビスチオグリコレート(HDTG)、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート(TMTG)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート(PETG)等のチオグリコール酸誘導体;1,2−ベンゼンジチオール、1,3−ベンゼンジチオール、1,2−エタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,6−ヘキサメチレンジチオール、2,2’−(エチレンジチオ)ジエタンチオール、meso−2,3−ジメルカプトコハク酸、p−キシレンジチオール、m−キシレンジチオール等のチオール類;ジ(メルカプトエチル)エーテル等のメルカプトエーテル類を例示することができる。
【0229】
上記例示の中では、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート(PETP)、上記式(16)で表されるTHEIC−BMPA、及び、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート(PETG)が好ましい。
【0230】
多官能チオール化合物は、多量に使用すると保存安定性及び臭気が強く作業衛生上の問題を来たす場合があるため、本発明に係る感光性着色組成物に多官能チオール化合物を添加する場合には、固形分比で、通常0.01〜60重量%、好ましくは10〜40重量%含有させる。更に光硬化性化合物を配合する場合には、多官能チオール化合物の配合量を少なくしても感光性着色組成物の感度を向上させる効果が得られるため、感光性着色組成物に光硬化性化合物を配合する場合には、多官能チオール化合物を固形分比で、通常0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%含有させることにより、充分な感度が得られる。
【0231】
本発明に係る感光性着色組成物には、さらに必要に応じて、増感剤、硬化剤、紫外線遮断剤、紫外線吸収剤、表面調整剤(レベリング剤)、或いは、その他の成分を配合しても良い。
【0232】
予備調製物である顔料分散液を調製するための有機溶剤は、顔料分散性だけを考慮して選択できるが、感光性着色組成物を調製するための有機溶剤は、顔料分散性と共に、配合成分の溶解性、分散溶剤との相溶性、塗工の均一性、塗工後の易乾燥性等の諸条件を考慮して選択する必要がある。
【0233】
また、感光性着色組成物を調製するための有機溶剤は、顔料分散液を調製するための有機溶剤と同様に、水を全く又は少量しか含有していないことが好ましく、具体的には、その含水量は20%未満が好ましく、10%未満がさらに好ましく、5%未満が特に好ましく、実質的に0%であることが理想的である。
【0234】
感光性着色組成物を調製するための有機溶剤としては、具体的には、上記顔料分散液の有機溶剤に例示したような各有機溶剤であって含水量の少ないものが好適に用いられる。希釈溶剤を用いて、固形分濃度を10〜30質量%に調節することによって、塗工適性に優れた感光性着色組成物が得られる。なお、本発明において固形分とは、希釈溶剤及び分散溶剤を除く全ての配合成分のことであり、液状のモノマーやオリゴマーも希釈溶剤又は分散溶剤で溶解又は分散すべき固形分に含まれる。
【0235】
また、感光性着色組成物の全体に占める含水量も希釈溶剤と同様であり、その含水量は20%未満が好ましく、10%未満がさらに好ましく、5%未満が特に好ましく、実質的に0%であることが理想的である。
【0236】
上記の感光性着色組成物は、上記顔料、上記顔料分散剤、上記イミド基含有共重合体等の配合成分を上記有機溶剤に直接混合し、公知の分散機を用いて分散させることによって調製しても良い。しかし、全ての配合成分を有機溶剤に直接投入して分散させる方法では、顔料を充分に分散させることができない場合がある。また、全ての配合成分を有機溶剤に直接混合して分散させる方法を行うためには、顔料分散性に優れていて分散溶剤として適していると同時に、イミド基含有共重合体の溶解性や易乾燥性にも優れていて希釈溶剤としても適している溶剤を選択する必要があるが、そのような溶剤を選択することは必ずしも容易でない。
【0237】
これに対して、上述した本発明に係る顔料分散液を用いる方法によれば、顔料分散性に優れた感光性着色組成物を容易に得ることができる。この方法では、顔料とイミド基含有共重合体を分散するための溶剤(以下、分散溶剤という)に混合、分散させることにより、本発明に係る顔料分散液を予め調製する。一方、これとは別に、イミド基含有共重合体の追加分及び/又は他のバインダー樹脂、及び必要に応じて光硬化性化合物、光重合開始剤等の他の成分を希釈するための溶剤(以下、希釈溶剤という)に混合し、溶解又は分散させることにより、クリアレジスト液を調製する。そして、得られた顔料分散液とクリアレジスト液を混合し、必要に応じて分散処理を行うことによって、顔料分散性に優れた感光性着色組成物が容易に得られる。この方法によれば、分散溶剤及び希釈溶剤を別々に選択できるので、溶剤選択の幅も広がる。
【0238】
顔料分散液を予備調製しない場合には、希釈溶剤に先ず、顔料、顔料分散剤、及びイミド基含有共重合体を投入し充分に混合、攪拌して顔料を分散させた後、残りの成分を追加して混合することにより、顔料の分散工程においてその他の配合成分により顔料分散性が阻害されずに済む。
【0239】
このようにして得られた感光性着色組成物を支持体に塗布して塗膜を形成し、乾燥させた後、当該塗膜に光線を所定のパターン状に照射することにより塗膜の一部を選択的に硬化させた後、アルカリ液で現像することにより、所定パターンの着色塗膜が得られる。
【0240】
硬化反応に用いる光線としては、紫外線や電離放射線のような放射線又は可視光の中から、光硬化性化合物の反応を引き起こす波長を有するものを適宜選んで用いる。硬化に必要な照射エネルギーは、通常、10〜500mJ/m2程度である。
【0241】
塗膜中の硬化した部分は、上記本発明に係るイミド基含有共重合体及び必要に応じて光硬化性化合物の光硬化反応により形成された架橋結合のネットワークによって形成されたマトリックス中に、顔料が均一に分散された構造を有している。
【0242】
露光工程においては、塗膜の表面にレーザー光を照射するか、又は、マスクを介して光線を照射することによって、塗膜の所定位置を選択的に露光、硬化させることができる。また、イミド基含有共重合体はアルカリ可溶性を有しているので、アルカリ現像可能であり、有機溶剤を用いて現像する場合と比べて環境衛生上好ましい。
【0243】
この感光性着色組成物の露光部では感度及び架橋密度が上がって内部まで均一に良く固まると共に、アルカリ可溶性も充分なため、現像時に逆テーパー状になり難く、順テーパー状でエッジがシャープで且つ表面平滑性が良好なパターンが形成される。さらに、充分なアルカリ可溶性によって現像速度が速くなり、未露光部の残渣が少なくなる等の効果もあるため、製版特性全般に優れている。
【0244】
また、本発明の感光性着色組成物は、光硬化時には内部まで良く固まった架橋密度の高いマトリックス内に不純物が閉じ込められて液晶層に溶出しにくくなり、さらに現像後には硬化膜の表面の平滑性が高いため、電気信頼性が高い着色硬化膜が得られる。特に、この感光性着色組成物を用いて液晶パネルの着色層を作製する場合には、表示部の電圧を安定して保持することが可能であり、電気信頼性が高い。
【0245】
また、上記感光性着色組成物は、高濃度の顔料を微細且つ均一に分散させることができ、着色性が高いため、薄くても着色濃度が大きい着色パターンを形成することができ、色再現域が広い。
【0246】
本発明に係る感光性着色組成物は、種々の着色塗膜を形成するのに利用できるが、特にカラーフィルターの細部を構成する着色層、すなわち、画素やブラックマトリックスを形成するのに適している。
【0247】
<カラーフィルター>
本発明に係るカラーフィルターは、基板上に少なくとも着色層を備えてなり、当該着色層が前記本発明に係る感光性着色組成物を硬化させて形成したものである。
【0248】
カラーフィルターは、基板上に少なくとも着色層を備えており、一例としては透明基板に所定のパターンで形成されたブラックマトリックスと、当該ブラックマトリックス上に所定のパターンで形成した画素部と、当該画素部を覆うように形成された保護膜を備えた構成を挙げることができる。保護膜上に必要に応じて液晶駆動用の透明電極が形成される場合もある。また、ブラックマトリックス層が形成された領域に合わせて、透明電極板上若しくは画素部上若しくは保護膜上に柱状スペーサーが形成される場合もある。
【0249】
画素部は赤色パターン、緑色パターン及び青色パターンがモザイク型、ストライプ型、トライアングル型、4画素配置型、「く」の字型に配置されるアイランド型等の所望の形態で配列されてなり、ブラックマトリックスは各着色パターンの間及び画素部形成領域の外側の所定領域に設けられている。画素部は様々な方法で形成できるが、上記本発明に係る感光性着色組成物を用いて顔料分散法により形成するのが好ましい。すなわち、感光性着色組成物を透明基板の一面側に塗布し、紫外線等の光線を所定のパターン状に照射し、アルカリ現像後、クリーンオーブン等で加熱してポストベークすることにより画素部を形成できる。画素部は、通常、1〜3μm程度の厚さに形成する。
【0250】
本発明の感光性着色組成物には顔料を多量に分散させることができるので、着色濃度が大きく且つ膜厚が薄い画素部を形成することができ、広い色再現域が得られる。更に、上述したように、本発明の感光性着色組成物を用いてカラーフィルターを作製する場合には、表示部の電圧を安定して保持することが可能であり、電気信頼性が高い。
【0251】
例えば、緑色画素を形成する場合には、顔料として基本的には緑色顔料と黄色顔料を組み合わせて調色され、その場合には、xy色度座標のx値は緑色顔料と黄色顔料の種類と配合割合によって変動し易いが、y値は被膜中の顔料濃度の増加と共に大きくなる傾向があり、y値が増大すれば色再現域が広がる。従って、本発明の感光性着色組成物に緑色顔料と黄色顔料を組み合わせて配合する場合には顔料の総濃度を高くしてy値を大きくすることができ、その結果、色再現域の大きい緑色画素を形成できる。
【0252】
具体的には、本発明の感光性着色組成物に顔料として、少なくともC.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントイエロー138又はC.I.ピグメントイエロー83のいずれかを1種を配合し、又は必要に応じて組み合わせて配合して、ポストベーク後の最終膜厚が2μm以下、好ましくは1.9μm以下の硬化膜を形成する場合には、C光源により測定されるxy色度座標(x,y)が、例えば(0.310, 0.558)、(0.282, 0.573)、(0.279, 0.581)、(0.273, 0.587)又は(0.293, 0.595)等の分光が測定された。また、同様の顔料を組み合わせて、ポストベーク後の最終膜厚が2.7μm以下、好ましくは2.6μm以下の硬化膜を形成する場合には、C光源により測定されるxy色度座標(x,y)が、例えば(0.248, 0.654)、(0.286, 0.666)、(0.285, 0.642)、(0.283, 0.693)のような分光が測定された。
【0253】
以上の実測値に基づき、本発明の感光性着色組成物に顔料として、少なくともC.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントイエロー138又はC.I.ピグメントイエロー83のいずれかを1種を配合し、又は必要に応じて組み合わせて配合する場合には、これらの顔料のいずれかを少なくとも含有し、ポストベーク後の最終膜厚が2μm以下、好ましくは1.9μm以下であり、C光源で測定したxy色度座標のy値が0.54以上、好ましくは0.57以上、さらに好ましくは0.59以上であるか、或いは、(x,y)座標表示領域で表した時に、x値が、0.20≦x≦0.33で、且つ、y値が上記範囲となる硬化膜を形成できる。
【0254】
また、同様の顔料を1種又は2種以上組み合わせて配合する場合には、これらの顔料のいずれかを少なくとも含有し、ポストベーク後の最終膜厚が膜厚2.7μm以下、好ましくは2.6μm以下であり、C光源で測定したxy色度座標のy値が0.54以上、好ましくは0.64以上、さらに好ましくは0.66以上であるか、或いは、(x,y)座標表示領域で表した時に、x値が、0.20≦x≦0.33)で、且つ、y値が上記範囲となる硬化膜を形成できる。
【0255】
次に、青色画素を形成する場合には、顔料として基本的には青色顔料とバイオレット顔料を組み合わせて調色され、その場合には、xy色度座標のx値は青色顔料とバイオレット顔料の種類と配合割合によって変動し易いが、y値は被膜中の顔料濃度の増加と共に小さくなる傾向があり、y値が減少すれば色再現域が広がる。従って、本発明の感光性着色組成物に青色顔料とバイオレット顔料を組み合わせて配合する場合には顔料の総濃度を高くしてy値を小さくすることができ、その結果、色再現域の大きい青色画素を形成できる。
【0256】
具体的には、本発明の感光性着色組成物に顔料として、少なくともC.I.ピグメントブルー15:6又はC.I.ピグメントバイオレット23のいずれか1種を配合し、又は必要に応じて組み合わせて配合して、ポストベーク後の最終膜厚が2μm以下、好ましくは1.9μm以下の硬化膜を形成する場合には、C光源により測定されるxy色度座標(x,y)が、例えば(0.133, 0.124)、(0.135, 0.121)、(0.146, 0.075)、(0.136, 0.083)又は(0.140, 0.098)等の分光が測定された。また、同様の顔料を組み合わせて、ポストベーク後の最終膜厚が2.7μm以下、好ましくは2.6μm以下の硬化膜を形成する場合には、C光源により測定されるxy色度座標(x,y)が、例えば(0.135, 0.086)、(0.141, 0.065)、(0.138, 0.081)等の分光が測定された。
【0257】
以上の実測値に基づき、本発明の感光性着色組成物に顔料として、少なくともC.I.ピグメントブルー15:6又はC.I.ピグメントバイオレット23のいずれか1種を配合し、又は必要に応じて組み合わせて配合する場合には、これらの顔料のいずれかを少なくとも含有し、ポストベーク後の最終膜厚が2μm以下、好ましくは1.9μm以下であり、C光源で測定したxy色度座標のy値が0.13以下、好ましくは0.10以下、さらに好ましくは0.08以下であるか、或いは、(x,y)座標表示領域で表した時に、x値が、0.11≦x≦0.16、且つ、y値が上記範囲となる硬化膜を形成できる。
【0258】
また、同様の顔料を1種又は2種以上組み合わせて配合する場合には、これらの顔料のいずれかを少なくとも含有し、ポストベーク後の最終膜厚が膜厚2.7μm以下、好ましくは2.6μm以下であり、C光源で測定したxy色度座標のy値が0.13以下、好ましくは0.09以下、さらに好ましくは0.07以下であるか、或いは、(x,y)座標表示領域で表した時に、x値が、0.11≦x≦0.16で、且つ、y値が上記範囲となる硬化膜を形成できる。
【0259】
次に、赤色画素を形成する場合には、顔料として基本的には赤色顔料と黄色顔料を組み合わせて調色され、その場合には、xy色度座標のx値は被膜中の顔料濃度の増加と共に大きくなるが、y値は赤色顔料と黄色顔料の種類と配合割合によって変動し易い傾向があり、x値が増大すれば色再現域が広がる。従って、本発明の感光性着色組成物に赤色顔料と黄色顔料を組み合わせて配合する場合には顔料の総濃度を高くしてx値を大きくすることができ、その結果、色再現域の大きい赤色画素を形成できる。
【0260】
具体的には、本発明の感光性着色組成物に顔料として、少なくともC.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド254又はC.I.ピグメントイエロー139のいずれか1種を配合し、又は必要に応じて組み合わせて配合して、ポストベーク後の最終膜厚が2μm以下、好ましくは1.9μm以下の硬化膜を形成する場合には、C光源により測定されるxy色度座標(x,y)が、例えば(0.646, 0.342)、(0.643, 0.328)、(0.648, 0.336)又は(0.650, 0.317)等の分光が測定された。また、同様の顔料を組み合わせて、ポストベーク後の最終膜厚が2.7μm以下、好ましくは2.6μm以下の硬化膜を形成する場合には、C光源により測定されるxy色度座標(x,y)が、例えば(0.684, 0.306)、(0.675, 0.321)又は(0.688, 0.307)等の分光が測定された。
【0261】
以上の実測値に基づき、本発明の感光性着色組成物に顔料として、少なくともC.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド254又はC.I.ピグメントイエロー139のいずれか1種を配合し、又は必要に応じて組み合わせて配合する場合には、これらの顔料のいずれかを少なくとも含有し、ポストベーク後の最終膜厚が2μm以下、好ましくは1.9μm以下であり、C光源で測定したxy色度座標のx値が0.63以上、好ましくは0.64以上、さらに好ましくは0.65以上であるか、或いは、(x,y)座標表示領域で表した時に、y値が、0.29≦y≦0.36で、且つ、x値が上記範囲となる硬化膜を形成できる。
【0262】
また、同様の顔料を1種又は2種以上組み合わせて配合する場合には、これらの顔料のいずれかを少なくとも含有し、ポストベーク後の最終膜厚が膜厚2.7μm以下、好ましくは2.6μm以下であり、C光源で測定したxy色度座標のx値が0.63以上、好ましくは0.66以上、さらに好ましくは0.68以上であるか、或いは、(x,y)座標表示領域で表した時に、y値が、且つ、0.29≦y≦0.36で、且つ、x値が上記範囲となる硬化膜を形成できる。
【0263】
上記したような分光を有するカラーフィルターに最適なバックライトを組み合わせることにより、EBU規格やNTSC規格を満たすディスプレイ(液晶表示装置)を得ることができる。また、RGB三色のLEDを用いたバックライトと組み合わせることにより、NTSC規格の面積比で108%以上を表現するディスプレーを得ることが可能である。
【0264】
ブラックマトリックスは、染色法、顔料分散法、印刷法、電着法、クロム蒸着等、種々の方法により形成されるが、画素部と同様に、上記本発明に係る感光性着色組成物を用いる顔料分散法により形成することも可能である。この場合、黒色顔料を含有する感光性着色組成物を調製し、画素部を形成するのと同様にして選択的露光と現像を行うことで、ブラックマトリックスが得られる。この方法においては、ブラックマトリックスを通常、0.8〜1.5μm程度の厚さに形成する。
【0265】
保護膜は、光又は熱硬化性を有する透明樹脂組成物の塗工液を、スピンコーター、ロールコーター、スプレイ、印刷等の方法により塗布し反応硬化させることによって形成できる。保護膜は、例えば、2μm程度の厚さに形成する。スピンコーターを使用する場合、回転数は500〜1500回転/分の範囲内で設定する。保護膜用塗工液としては、本発明に係る感光性着色組成物を調製するために用いられる上記クリアレジスト液を用いても良い。上記クリアレジスト液の塗膜は、フォトマスクを介して又は介さずに紫外線を照射することにより露光され、アルカリ現像後、クリーンオーブン等でポストベークされて保護膜となる。
【0266】
保護膜上の透明電極は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等、およびそれらの合金等を用いて、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な方法により形成され、必要に応じてフォトレジストを用いたエッチング又は治具の使用により所定のパターンとしたものである。この透明電極の厚みは20〜500nm程度、好ましくは100〜300nm程度とすることできる。
【0267】
透明電極上の柱状スペーサーも、上記クリアレジスト液をスピンコーター、ロールコーター、スプレイ、印刷等の方法により塗布し、フォトマスクを介する紫外線照射により露光し、アルカリ現像後、クリーンオーブン等でポストベークすることにより形成できる。柱状スペーサーは、例えば、5μm程度の高さに形成される。スピンコーターの回転数も保護膜を形成する場合と同様に、500〜1500回転/分の範囲内で設定すればよい。
【0268】
なお、本発明に係るカラーフィルターについて、液晶表示装置用カラーフィルターを代表例として説明したが、本発明は、他方式の表示装置用のカラーフィルター、例えばEL(エレクトロルミネッセンス)デバイスのカラーフィルターにも適用可能である。ELデバイスは、RGB各色のEL素子をマトリックス状に配列し、各色の発光を制御すればフルカラー表示可能であるが、EL素子の光取り出し側(鑑賞者側)にカラーフィルターを配置することにより、発色光を変調させて表示性能を向上させることができ、またカラーフィルターがEL素子を外部光から保護して長寿命化に貢献する等の効果も得られる。
【0269】
ELデバイスにカラーフィルターを組み込む方式には幾つかある。例えば、図3a及び図3bに示すように白色発光するEL素子15Wの光取り出し側にカラーフィルター16を配置する方式がある。この方式を開示するものとしては例えば、特開平7‐220871号公報が挙げられる。図3aは、RGB各色のEL素子(15R、15G、15B)を積層して白色EL素子15Wを構成しており、図3bはRGB各色の発色材料を混合して白色EL素子15Wを構成している。
【0270】
また、図3cは、RGB各色のEL素子(15R、15G、15B)をマトリックス状に配列し、その光取り出し側にRGB各色(16R、16G、16B)をマトリックス状に配列したカラーフィルター16をEL素子の色配列と位置合わせして配置する方式である。RGB各色のEL素子を用いる場合でも、取り出した光をカラーフィルターに通すことで色純度を高めて表示品質を高めることができる。
【0271】
また、図3dは、青色を主要な発光成分とするEL素子15Bの光取り出し側に、発光色を透過させるか又は発光色から青色成分を取り出す部分(17B)と、青色を緑色に変換させる部分(17G)と、青色を赤色に変換させる部分(17R)とがマトリックス状に配列した色変換層17を配置し、当該色変換層の光取り出し側に、RGB各色をマトリックス状に配列したカラーフィルター16を色変換層の色配列と位置合わせして配置する方式である。EL素子のなかでも有機EL素子は赤色発光が難しいことから、このような方式は有意義である。この方式を開示するものとしては例えば、特開平10‐255983号公報が挙げられる。
【0272】
本発明のカラーフィルターは、このようなELデバイスのカラーフィルターとしても利用可能である。ELデバイス用カラーフィルターは、基本的には上述した液晶パネル用カラーフィルターと同様の構成とすることができるが、EL素子の発光特性に合わせて、各色の画素部に配合される顔料の種類、顔料の組み合わせ、配合量等を調節して着色濃度を最適化する。
【0273】
【実施例】
(製造例1)イミド基含有共重合体の合成
重合槽中に3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドエチルメタクリレート(THPI−MA)を16重量部、ベンジルメタクリレート(BzMA)を36重量部、アクリル酸(AA)を23重量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)をモノマーの重量部に対し2倍量、仕込み、攪拌し溶解させた後、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(AMBN)をモノマーの重量部に対し10重量%、添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下で、85℃で2時間攪拌し、さらに100℃で1時間反応させた。更に得られた溶液にグリシジルメタクリレート(GMA)を25重量部、トリエチルアミン(TEA)をGMAの重量部に対し10重量%、ハイドロキノン(HQ)をGMAの重量に対し1重量%、及び、仕込んだモノマーとGMAを合わせた重量が35重量%となるようにDMDGを、添加し、100℃で5時間攪拌し、目的とする共重合体溶液(固形分濃度31.3%)を得た。
【0274】
得られた共重合体の酸価は94mgKOH/g、水酸基価は95mgKOH/g、また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算重量平均分子量Mwは11100であった。
【0275】
なお、得られた共重合体溶液はDMDGで固形分濃度を30%に調製した後、顔料分散液等の調製に供した。
【0276】
(製造例2〜17、比較製造例1)
反応器に初期に仕込む原料を第1表に示すようにする以外は製造例1と同様にして共重合体を合成した。得られた共重合体の酸価、水酸基価及びMwも第1表に示す。なお、第1表の中のTHPI−Aは3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドエチルアクリレートを示す。
【0277】
なお、製造例4はメルカプトプロピオン酸を初期に仕込むモノマーの重量部に対し2重量%を,初期に添加した。また、製造例6はAMBNを5重量部に変えて、添加した。また,製造例5および製造例10では溶剤としてDMDGの代わりにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを用いた。また、製造例13はメルカプトプロピオン酸を初期に仕込むモノマーの重量部に対し4重量%を、初期に添加し、95℃で2時間攪拌後、更に100℃で1時間反応させた。また、製造例14はAMBNを2重量部に、溶剤はDMDGの代わりにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに変えて、調製した。
【0278】
(比較製造例2)
重合槽中にTHPI−MAを63重量部、ベンジルメタクリレートを28重量部、アクリル酸を25重量部、DMDGをモノマーの重量部に対し2倍量、仕込み、攪拌し溶解させた後、AMBNをモノマーの重量部に対し10重量%、添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下で、85℃で2時間攪拌し、さらに100℃で1時間反応させ、目的とする共重合体溶液(固形分濃度30.4%)を得た。得られた共重合体の酸価、水酸基価、及び、Mwを第1表に示す。なお、得られた共重合体溶液はDMDGで固形分濃度を30%に調製した後、顔料分散液等の調製に供した。
(比較製造例3)
重合槽に仕込む原料を第1表に示すようにする以外は比較製造例2と同様にして共重合体溶液を合成した。得られた共重合体の酸価、水酸基価、及び、Mwも第1表に示す。
【0279】
【表1】
【0280】
(製造例18:顔料分散剤)
フラスコに機械攪拌機、温度計、窒素導入孔、乾燥管出口、及び添加用漏斗を装着した。窒素雰囲気下で室温に保ち、テトラヒドロフラン(THF)3000重量部をフラスコに充填した。次いで開始剤の1-ピロリジノシクロヘキセン6重量部とメチルアルミニウムビス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノキシド)92重量部をTHF溶液102重量部に溶かした溶液200重量部を添加した。フィードI[ジメチルアミノエチルメタクリレート200重量部]をゆっくり滴下し40分間撹拌した。フィードIの完了(モノマーの99%以上が反応した)後、フィードII[ベンジルメタクリレート(BzMA)200重量部]をゆっくり滴下し30分間撹拌した。フィードIIの完了後、フィードIII[2−エチルヘキシルメタクリレート(2EHMA)100重量部]をゆっくり滴下し20分間撹拌した。フィードIIIの完了後、フィードIV [ブチルメタクリレート(BMA)100重量部]をゆっくり滴下し20分間撹拌した。フィードIVの完了後、フィードV[メチルメタクリレート(MMA)100重量部]をゆっくり滴下し20分間撹拌した。フィードVの完了後、フィードVI[ω-カルボキシジカプロラクトンモノアクリレート(ω−カプロ)200重量部]をゆっくり滴下し30分間撹拌した。フィードVIの完了後、フィードVII[メタクリル酸(MAA)100重量部]をゆっくり滴下し20分間撹拌した。その後30分後にメタノール100重量部を加えポリマー溶液を得た。そのポリマー溶液を室温に戻し、ベンジルクロライド160重量部をTHF340重量部に溶かした溶液500重量部をゆっくり滴下し、次いで2時間80℃で加熱還流した。蒸留を開始し、濃縮液をヘキサンに添加して再沈精製を行った。得られた固形物1000重量部をブチルグリコール/1−メトキシ−プロピルアセテートの1/1混合溶液1500重量部に溶かし製造例18の顔料分散剤(固形分40%)を得た。製造例18の顔料分散剤溶液はメタクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロライド/BzMA/2EHMA/BMA/MMA/ω−カプロ/MAA=3.6/2/1/1/1/2/1重量比(19/17/8/11/15/12/18mol比)の組成を持ち、重量平均分子量は21,000であった。
【0281】
(試験例1:市販品顔料分散剤)
熱分解GCMS、FT−IR、イオン性ハロゲン塩の測定、及び酸価、アミン価測定を用いた分析試験により、Disperbyk−2001(ビックケミージャパン(株)製)が、本発明に係る上記式(A)で表される構成単位と上記式(B)で表される構成単位とが連結した分子構造を含み、且つポリエステル鎖及び酸性官能基を含む共重合体からなる顔料分散剤であることを確認した。なお、熱分解GCMS及びFT−IRの測定は、下記測定条件により行った。
【0282】
<熱分解GCMS>
(手順及び測定条件)
(1)サンプルをガラス板に10mg塗り、ドライヤー、オーブン等で乾燥させる。
(2)乾燥させた皮膜をサンプリングメスで削り取り、試料カップに0.3mg〜0.5mg程度削り取ったサンプルを入れる。
(3)試料カップを熱分解装置にセットし、測定を行う。
○測定装置(アジレントテクノロジー社)
・GC:6890
・MS:5973N
○熱分解装置(フロンティア・ラボ社)
・ダブルショットパイロライザー(PY2020D)
○カラム(スペルコ社)
・PTE−5(膜厚0.25μm、内径0.25mm×長さ30m)
○GC−MS測定条件
・インジェクション温度:320℃
・キャリアガス:ヘリウム 1.7ml/min 定流量モード
○MS測定条件
・インターフェース温度:250℃
・イオン源温度:230℃
・イオン化法:EI イオン化電圧:70eV
・走査質量範囲:33〜700
○熱分解炉測定条件
・熱分解温度:550℃
・インターフェース温度:320℃
(結果)
図5にトータルイオンクロマトグラムを示し、拡大チャートと各ピークのマススペクトルを以下の図に示す。図6に示されるように1.967分にメチルメタクリレート由来のピークが検出された。図7に示されるように7.995分にブチルメタクリレート由来のピークが検出された。図8に示されるように8.733分にメタクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロライドの分解ピークであるベンジルクロライド由来のピークが検出された。図9に示されるように10.001分にメタクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロライドの分解ピークであるジメチルアミノエチルメタクリレート由来のピークが検出された。図10に示されるように11.155分にポリカプロラクトン由来のピークが検出された。図11に示されるように13.784分に2−エチルヘキシルメタクリレート由来のピークが検出された。図12に示されるように14.169分にベンジルメタクリレート由来のピークが検出された。図13に示されるように22.296分にポリエチレングリコール由来のピークが検出された。
【0283】
<FT−IR>
(手順及び測定条件)
(1)サンプル適量をIRE(KRS−5)の板に塗り、ドライヤー等で乾燥させ、皮膜にする。
(2)(1)の測定サンプルを装置にセットして測定する。
○測定装置:Spectrum One(パーキンエルマー社)
○スキャン範囲:4000cm-1〜400cm-1 スキャン回数4回
○分光器分解能:8.00cm-1
(結果)
図14に示されるように、2960cm-1及び1470cm-1に本発明の式(A)の一部に該当するベンジルジメチルアンモニウムクロライド由来のピークが検出され、1740cm-1に本発明の式(B)に該当する(メタ)アクリレート由来のピークが検出された。
【0284】
<イオン性ハロゲン塩の測定>
試料単独または試料の有機溶剤溶液を純水と激しく攪拌し、水層に硝酸銀水溶液を加え、不溶物が発生することでイオン性ハロゲンの存在を検出した。その結果、本発明の式(A)に該当するメタクリロイルオキシベンジルジメチルアンモニウムクロライド由来の塩素イオンが検出された。
【0285】
<酸価>
酸価はJIS K 0070に準じ、電位差滴定法(COMTITE(AUTO TITRATOR COM−900、BURET B−900、TITSTATION K−900)、平沼産業株式会社製)によって求めた。その結果、酸価は41.3mg−KOH/gであり、酸性官能基を有することが明らかになった。
【0286】
<アミン価>
アミン価は0.1Nの塩酸水溶液を用い、電位差滴定法(COMTITE(AUTO TITRATOR COM−900、BURET B−900、TITSTATION K−900)、平沼産業株式会社製)によって求めたのち、水酸化カリウムの当量に換算した。その結果、固形分1gのアミン価は、63.0mg−KOH/gであった。
【0287】
以上の分析結果より、Disperbyk−2001(ビックケミージャパン(株)製)が本発明に係る上記式(A)で表される構成単位と上記式(B)で表される構成単位とが連結した分子構造を含み、且つポリエステル鎖及び酸性官能基を含む共重合体からなる顔料分散剤であることが確認できた。
【0288】
固形分46重量%のサンプルをPGMEAで希釈し固形分40重量%とした後、顔料分散液等の調製に供した。
【0289】
(試験例2:市販品顔料分散剤)
熱分解GCMSを用いた分析試験により、Disperbyk−182(ビックケミージャパン(株)製)が、本発明に係る上記式(A)で表される構成単位と上記式(B)で表される構成単位とが連結した分子構造を含み、且つポリエステル鎖及び酸性官能基を含む共重合体からなる顔料分散剤ではないことを確認した。なお、熱分解GCMS、FT−IRの測定は、試験例1と同様に行った。
【0290】
<熱分解GCMS>
図15にトータルイオンクロマトグラムを示し、拡大チャートと各ピークのマススペクトルを以下の図に示す。図16に示されるように14.501分にトルエンジイソシアネート由来のピークが検出された。ポリエステル鎖由来のピークは検出されなかった。
【0291】
<FT−IR>
図17に示されるように、1710cm-1及び1410cm-1に、イソシアヌレート由来のピークが検出された。
【0292】
以上より、Disperbyk−182(ビックケミージャパン(株)製)は、本発明に用いられる顔料分散剤ではないことが確認された。固形分43重量%のサンプルをPGMEAで希釈し固形分40重量%とした後、顔料分散液等の調製に供した。
【0293】
(比較製造例4:顔料分散剤)
ラウリン酸(17.58g、0.88モル)とカプロラクトン(50.0g、0.44モル)を、チタン(IV)ブチレート触媒(0.14g)の存在下において170℃で窒素雰囲気下で6時間攪拌した。リシノール酸(78.45g、0.26モル)とチタン(IV)ブチレート(0.14g)を混合物に添加し、170℃で窒素雰囲気下で16時間攪拌して、51.1mgKOH/gの酸価を有する茶色の液体を得た。MW20,000のポリエチレンイミン(11.25g)を液体に添加し、120℃で窒素雰囲気下で6時間攪拌した。比較製造例4の顔料分散剤が茶色の液体として単離された。得られた反応物を、1−メトキシ−プロピルアセテート/酢酸ブチル=6/1に溶かし固形分40重量%とした後、顔料分散液等の調製に供した。
【0294】
(実施例1〜34、比較例1〜6:顔料分散液)
製造例1〜17及び比較製造例1〜3の各共重合体にC.I.ピグメントイエロー138、製造例18で得られた顔料分散剤又はDisperbyk−2001を下記の割合で混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを500重量部加え、ペイントシェーカー(浅田鉄鋼社製)を用いて4時間分散し、顔料分散液を調製した。
<顔料分散液の組成>
・C.I.ピグメントイエロー138:30重量部
・製造例18の顔料分散剤又はDisperbyk−2001(ビックケミージャパン(株)製):15重量部
・製造例1〜17又は比較製造例1〜3いずれかの共重合体(固形分30%):50重量部
PGMEA:205重量部
<顔料分散性の評価>
得られた顔料分散液について以下の評価を行った。製造例18の顔料分散剤を用いた実施例1〜17、及び比較例1〜3の評価結果を第2表、Disperbyk−2001の顔料分散剤を用いた実施例18〜34、及び比較例4〜6の評価結果を第3表に示す。
【0295】
(a)粒度分布変化
顔料分散液0.1重量部をPGMEA9.9重量部で希釈し、マイクロトラックUPA粒度分布計(日機装社製)を用いて、分散初期、及び25℃保存で2週間後の粒度分布を測定した。評価は50%平均粒子径で行った。
【0296】
(b)粘度変化
回転振動型粘度計(ビスコメイトVM−1G、山一電機社製)を用いて分散初期、及び25℃保存で2週間後の粘度を測定し、増粘の程度を評価した。
【0297】
初期の粒径及び粘度、2週間後の粒径変化及び粘度変化により、下記のように分散状態を総合的に評価した。
【0298】
◎:分散状態が極めて良好である
○:分散状態が良好である。
【0299】
△:分散状態が若干不安定である。
【0300】
×:分散状態が不安定である。
【0301】
【表2】
【0302】
【表3】
【0303】
(実施例35〜36、比較例7、8:顔料分散液)
製造例5の各共重合体にC.I.ピグメントイエロー138、製造例18で得られた顔料分散剤又はDisperbyk−2001、及びDisperbyk−182、比較製造例4で得られた顔料分散剤を下記の割合で混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを500重量部加え、ペイントシェーカー(浅田鉄鋼社製)を用いて4時間分散し、顔料分散液を調製した。
<顔料分散液の組成>
・C.I.ピグメントイエロー138:30重量部
・上記各顔料分散剤:15重量部
・製造例5の共重合体(固形分30%):50重量部
・PGMEA:205重量部
得られた各顔料分散液について実施例1の分散性評価と同様にして粒度分布変化(50%平均粒子径)と粘度変化を測定した。結果を第4表に示す。
【0304】
【表4】
【0305】
(実施例37〜60:顔料分散液)
製造例5又は11の共重合体に、第5表に示すRGBの各顔料と、製造例18で得られた顔料分散剤を混合し、実施例1と同様にして顔料分散液を調製した。得られた顔料分散液について実施例1の顔料分散性の評価と同様にして粒度分布変化(50%平均粒子径)と粘度変化を測定した。評価結果を第5表に示す。
<顔料分散液の組成>
・各顔料:30重量部
・製造例18の顔料分散剤:15重量部
・製造例5又は11の共重合体(固形分30%):50重量部
・PGMEA:205重量部
【0306】
【表5】
【0307】
(実施例61)
(1)顔料分散液の調製
製造例5の共重合体にC.I.ピグメントグリーン36(PG36)又はC.I.ピグメントイエロー138(PY138)を下記の割合で混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを500重量部加え、ペイントシェーカー(浅田鉄鋼社製)を用いて4時間分散し、PG36顔料分散液(61)及びPY138顔料分散液(61)をそれぞれ調製した。
<顔料分散液の組成>
・各顔料:30重量部
・製造例18の顔料分散剤(固形分40%):15重量部
・製造例5の共重合体(固形分30%):50重量部
・PGMEA:205重量部
(2)感光性着色組成物の調製
得られたPG36顔料分散液(61)及びPY138顔料分散液(61)と共に他の材料の下記分量を室温で攪拌、混合し、感光性着色組成物(61)を得た。
【0308】
<感光性着色組成物の組成>
・上記PG36顔料分散液(61):58.2重量部
・上記PY138顔料分散液(61):41.8重量部
・製造例5の共重合体(固形分30%):13.4重量部
・TO−1382(東亜合成(株)社製):6.25重量部
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:3.92重量部
・PGMEA:40重量部
(実施例62〜63、比較例9〜11)
(1)顔料分散液の調製
製造例5の共重合体に代えて第6表に示す製造例及び比較製造例の共重合体を同量用い、製造例18の顔料分散剤に代えて第6表に示す顔料分散剤を同量用いた以外は実施例61と同様にしてPG36顔料分散液(62〜63、C9〜C11)及びPY138顔料分散液(62〜63、C9〜C11)をそれぞれ調製した。
【0309】
(2)感光性着色組成物の調製
PG36顔料分散液(61)を同量のPG36顔料分散液(62〜63、C9〜C11)に代え、PY138顔料分散液(61)を同量のPY138顔料分散液(62〜63、C9〜C11)に代えた以外は実施例61と同様にして感光性着色組成物(62〜63、C9〜C11)を得た。
【0310】
(実施例64)
(1)顔料分散液の調製
組成を以下のように変更した以外は実施例61と同様にして、PG36顔料分散液(64)及びPY138顔料分散液(64)をそれぞれ調製した。
<顔料分散液の組成>
・各顔料:30重量部
・製造例18の顔料分散剤(固形分40%):30重量部
・製造例5の共重合体(固形分30%):30重量部
・PGMEA:210重量部
(2)感光性着色組成物の調製
PG36顔料分散液(61)を同量のPG36顔料分散液(64)に代え、PY138顔料分散液(61)を同量のPY138顔料分散液(64)に代えた以外は実施例61と同様にして感光性着色組成物(64)を得た。
【0311】
(比較例12)
(1)顔料分散液の調製
組成を以下のように変更した以外は実施例61と同様にして、PG36顔料分散液(C12)及びPY138顔料分散液(C12)をそれぞれ調製した。
<顔料分散液の組成>
・各顔料:30重量部
・製造例18の顔料分散剤(固形分40%):52.5重量部
・PGMEA:217.5重量部
(2)感光性着色組成物の調製
PG36顔料分散液(61)を同量のPG36顔料分散液(C12)に代え、PY138顔料分散液(61)を同量のPY138顔料分散液(C12)に代えた以外は実施例61と同様にして感光性着色組成物(C12)を得た。
【0312】
(実施例61〜64、比較例9〜12の評価)
実施例61〜64、比較例9〜12で得られた感光性着色組成物を用いた硬化皮膜の物性を評価した。
【0313】
(1)硬化皮膜の作製
厚み0.7mmで10cm×10cmのガラス基板(旭硝子(株)製)上に上記感光性着色組成物をスピンコーターで塗布し、90℃のホットプレート上で3分間プリベークを行って膜厚2.4μmの塗膜を形成した。次いで、この基板を室温まで冷却した後、超高圧水銀ランプを用いフォトマスクを介して、塗膜に365nm、405nm及び436nmの各波長を含む紫外線を300mJ/cm2の露光量で照射した。但し、感度評価を行う場合には、50〜300mJ/cm2の範囲で露光量を変動させた。その後、この基板を23℃の0.04質量%水酸化カリウム水溶液を用いて1分間、スピン現像機で現像した後、純水で1分間洗浄し、乾燥した。その後、基板を230℃のクリーンオーブン内で30分間ポストベークを行って、基板上に画素パターンが配列された画素アレイを作製した。得られた画素の最終膜厚は1.9μmであった。
【0314】
(2)液晶セルの作製
図4に示すように、ガラス基板52,55の表面にITO(酸化インジウムスズ)電極53,56を設けた1組のITO基板51,54を準備し、一方のITO基板51のITO電極53上に、液晶に対して最近傍の位置に感光性着色組成物を用いて着色樹脂層57を形成し、その後、ITO電極間距離が5μmとなるように他方のITO基板54を対向させ、周辺部をシール部材59により封止し、両ITO基板間に液晶(メルクジャパン社製MLC−6846−000)58を注入し測定用液晶セル50を作製する。この着色樹脂層57は以下のように形成した。すなわち、上記感光性着色組成物をスピンコーターで塗布し、90℃のホットプレート上で3分間プリベークを行って膜厚2.4μmの塗膜を形成した。次いで、この基板を室温まで冷却した後、超高圧水銀ランプを用いフォトマスクを介して、塗膜に365nm、405nm及び436nmの各波長を含む紫外線を60mJ/cm2の露光量で照射した。その後、この基板を23℃の0.04質量%水酸化カリウム水溶液を用いて1分間、スピン現像機で現像した後、純水で1分間洗浄し、乾燥した。その後、基板を230℃のクリーンオーブン内で30分間ポストベークを行って、基板上に画素パターンが配列された画素アレイを作製した。得られた画素の最終膜厚は1.9μmであった。また、使用する液晶58は、上記の測定用液晶セル50で下記の電圧保持率測定条件で測定した電圧保持率が98%以上である液晶とした。
【0315】
(3)評価方法
<電気信頼性>
測定用液晶セル50をオーブン中105℃、2.5時間放置後室温に戻し、電圧保持率測定システム(VHR−1A型(株)東陽テクニカ製)を用いて下記の条件で電圧保持率を測定した。
・ITO電極間距離 :5μm
・印加電圧パルス振幅 :5V
・印加電圧パルス周波数:60Hz
印加電圧パルス幅 :16.67msec
下記基準で評価した。
・◎:電圧保持率が90%以上
・○:電圧保持率が80%以上
・×:電圧保持率が80%未満
<残渣>
未露光部の基板表面を、エタノールを含ませたレンズクリーナー(商品名トレシー、東レ(株)製)で10回拭き取り、レンズクリーナーの着色の有無を調べ、下記基準で評価した。
・◎:レンズクリーナーが全く着色しない。
・○:レンズクリーナーがかすかに着色する。
・×:レンズクリーナーが着色する。
【0316】
<感度>
20μmのライン&スペースが密着する最小露光量を測定し、下記基準で評価した。
・○:100mJ/cm2以下で20μmのラインが密着する。
・×:100mJ/cm2以下で20μmのラインが密着しない。
【0317】
<密着性>
1μm〜50μmのライン&スペースで、現像工程後に流されずに密着している最小線幅を測定し、下記基準で評価した。
・◎:10μm以下のラインが密着する。
・○:10μmより大きく20μm以下のラインが密着する。
・×:20μm以下のラインが密着しない。
【0318】
<現像性>
未露光部が完全に溶解した時間を測定し、下記基準で評価した。
・◎:10秒〜30秒で完全に溶解する。
・○:60秒以内で完全に溶解する。
・×:60秒以内で完全に溶解しない。
【0319】
<断面形状>
実施例15及び比較例4において基板に作製した画素を、ライン&スペースに対して垂直にガラス基板ごと切断し、真横及び斜め上からの断面写真を走査電子顕微鏡にて撮影した。倍率は真横が10,000倍、斜め上が5,000倍で撮影した。
【0320】
<表面粗度(Ra)>
ポストベーク後の基板表面を、タカノ(株)製走査型プローブ顕微鏡(AS−7B)にて、JIS B0601−1994に規定される表面粗度(Ra)(塗膜表面の平滑性)を測定し、下記の基準に従って評価した。
・◎:50Å以下(極めて平滑である)
・○:100Å以下(平滑である)
・×:100Åより大(表面に荒れが見られる)
<断面形状>
得られた画素の断面形状を下記の基準に従って評価した。
・○:図18のように上底よりも下底が長い順テーパー形状
・×:図19のように上底よりも下底が短い逆テーパー形状
(3)硬化皮膜の評価結果
電気信頼性、残渣、感度、密着性、現像性、表面粗度(Ra)、及び断面形状の評価結果を第6表に示す。
【0321】
【表6】
【0322】
(実施例65)
以下の手順でカラーフィルターを作製した。
(1)ブラックマトリックスの形成
先ず、下記分量の各成分に直径0.3mmのジルコニアビーズを500重量部加え、ペイントシェーカー(浅田鉄鋼社製)を用いて4時間分散し、黒色顔料分散液(65)を調製した。
【0323】
<黒色顔料分散液の組成>
・チタンブラック顔料:30重量部
・製造例18の顔料分散剤:15重量部
・製造例5の共重合体(固形分30%):50重量部
・PGMEA:205重量部
次に下記分量の各成分を十分混合して、感光性遮光用組成物(65)を得た。
【0324】
<感光性遮光用組成物の組成>
・上記の黒色顔料分散液(65):72重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート:5.87重量部
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:3.31重量部
・PGMEA:120重量部
上記感光性遮光用組成物(65)を、厚み0.7mmで55cm×65cmのガラス基板(旭硝子(株)製)上にスピンコーターで塗布し、90℃のホットプレート上で3分間プリベークを行って膜厚1.2μmの塗膜を形成した。次いで、この基板を室温まで冷却した後、超高圧水銀ランプを用いフォトマスクを介して、塗膜に365nm、405nm及び436nmの各波長を含む紫外線を50mJ/cm2の露光量で照射した。その後、この基板を23℃の0.04質量%水酸化カリウム水溶液を用いて1分間、揺動型現像機で現像し、純水で1分間洗浄し、乾燥した。その後、基板を230℃のクリーンオーブン内で30分間ポストベークを行って、基板上の遮光部を形成すべき領域にブラックマトリックス(65)を形成した。
【0325】
(2)赤色画素の作製
製造例5の共重合体にC.I.ピグメントレッド254(PR254)又はC.I.ピグメントイエロー139(PY139)、顔料分散剤を下記の割合で混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを500重量部加え、ペイントシェーカー(浅田鉄鋼社製)を用いて4時間分散し、PR254顔料分散液(65)及びPY139顔料分散液(65)をそれぞれ調製した。
<顔料分散液の組成>
・PR254又はPY139:30重量部
・Disperbyk−2001(ビックケミージャパン(株)製):15重量部
・製造例5の共重合体(固形分30%):50重量部
・PGMEA:205重量部
次に下記分量の各成分を十分混合して、感光性赤色組成物(65)を得た。
【0326】
<感光性赤色組成物の組成>
・上記のPR254顔料分散液(65)(固形分10%):83.4重量部
・上記のPY139顔料分散液(65)(固形分10%):16.6重量部
・製造例5の共重合体(固形分30%):35.9重量部
・TO−1382(東亜合成(株)社製):7.68重量部
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:4.32重量部
・PGMEA:40重量部
上記感光性赤色組成物(65)を、ブラックマトリックス(65)を形成した基板上にスピンコーターで塗布し、90℃のホットプレート上で3分間プリベークを行って膜厚2.5μmの塗膜を形成した。次いで、この基板を室温まで冷却した後、超高圧水銀ランプを用いフォトマスクを介して、塗膜に365nm、405nm及び436nmの各波長を含む紫外線を50mJ/cm2の露光量で照射した。その後、この基板を23℃の0.04質量%水酸化カリウム水溶液を用いて1分間、揺動型現像機で現像し、純水で1分間洗浄し、乾燥した。その後、基板を230℃のクリーンオーブン内で30分間ポストベークを行って、基板上に最終膜厚が1.99μmの赤色画素パターン(65)が配列された画素アレイを作製した。
【0327】
(3)青色画素の作製
C.I.ピグメントレッド254又はC.I.ピグメントイエロー139(PY139)に代えてC.I.ピグメントブルー15:6(PB15:6)を用いる以外は、上記PR254顔料分散液(65)又はPY139顔料分散液(65)と同様にして、PB15:6顔料分散液(65)を調製した。
【0328】
次に下記分量の各成分を十分混合して、感光性青色組成物(65)を得た。
【0329】
<感光性青色組成物の組成>
・上記のPB15:6顔料分散液(65)(固形分10%):100.0重量部
・製造例5の共重合体(固形分30%):42.6重量部
・TO−1382(東亜合成(株)社製)8.34重量部
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:4.62重量部
・PGMEA:40重量部
感光性赤色組成物(65)に代えて上記感光性青色組成物(65)を用いたこと以外は赤色画素パターン(65)と同様にして、最終膜厚が1.87μmの青色画素パターン(65)が配列された画素アレイを作製した。
【0330】
(4)緑色画素の作製
C.I.ピグメントレッド254又はC.I.ピグメントイエロー139(PY139)に代えてC.I.ピグメントグリーン36(PG36)又はC.I.ピグメントイエロー138(PY138)を用いる以外は、上記PR254顔料分散液(65)又はPY139顔料分散液(65)と同様にして、PG36顔料分散液(65)及びPY138顔料分散液(65)をそれぞれ調製した。
【0331】
次に下記分量の各成分を十分混合して、感光性緑色組成物(65)を得た。
【0332】
<感光性緑色組成物の組成>
・上記のPG36顔料分散液(65):58.2重量部
・上記のPY138顔料分散液(65):41.8重量部
・製造例5の共重合体(固形分30%):17.6重量部
・TO−1382(東亜合成(株)社製)5.16重量部
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:3.86重量部
・PGMEA:40重量部
感光性赤色組成物(65)に代えて上記感光性緑色組成物(65)を用いたこと以外は赤色画素パターン(65)と同様にして、最終膜厚が1.99μmの緑色画素パターン(65)が配列された画素アレイを作製した。
【0333】
(実施例66)
以下の手順でカラーフィルターを作製した。
(1)ブラックマトリックスの形成
ブラックマトリックス(66)は、実施例65のブラックマトリックス(65)と同様に形成した。
【0334】
(2)赤色画素の作製
C.I.ピグメントレッド254(PR254)又はC.I.ピグメントイエロー139(PY139)に代えて、C.I.ピグメントレッド254(PR254)又はC.I.ピグメントイエロー177(PY177)を用い、分散剤としてDisperbyk−2001に代えて製造例18の顔料分散剤を用いる以外は、上記PR254顔料分散液(65)又はPY139顔料分散液(65)と同様にして、PR254顔料分散液(66)及びPY177顔料分散液(66)を調製した。
【0335】
次に下記分量の各成分を十分混合して、感光性赤色組成物(66)を得た。
【0336】
<感光性赤色組成物の組成>
・上記のPR254顔料分散液(66)(固形分10%):91.8重量部
・上記のPY177顔料分散液(66)(固形分10%):8.2重量部
・製造例11の共重合体(固形分30%):15.3重量部
・TO−1382(東亜合成(株)社製):3.68重量部
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:2.31重量部
・PGMEA:20重量部
感光性赤色組成物(65)に代えて上記感光性赤色組成物(66)を用いたこと以外は赤色画素パターン(65)と同様にして、最終膜厚が1.98μmの赤色画素パターン(66)が配列された画素アレイを作製した。
【0337】
(3)青色画素の作製
C.I.ピグメントレッド254又はC.I.ピグメントイエロー139(PY139)に代えてC.I.ピグメントブルー15:6(PB15:6)又はC.I.ピグメントバイオレット23(PV23)を用いる以外は、上記PR254顔料分散液(65)又はPY139顔料分散液(65)と同様にして、PB15:6顔料分散液(66)及びPV23顔料分散液(66)を調製した。
【0338】
次に下記分量の各成分を十分混合して、感光性青色組成物(66)を得た。
【0339】
<感光性青色組成物の組成>
・上記のPB15:6顔料分散液(66)(固形分10%):93.6重量部
・上記のPV23顔料分散液(66)(固形分10%):6.4重量部
・製造例11の共重合体(固形分30%):30.9重量部
・TO−1382(東亜合成(株)社製)6.98重量部
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:4.26重量部
・PGMEA:40重量部
感光性赤色組成物(65)に代えて上記感光性青色組成物(66)を用いたこと以外は赤色画素パターン(65)と同様にして、最終膜厚が1.96μmの青色画素パターン(66)が配列された画素アレイを作製した。
【0340】
(4)緑色画素の作製
C.I.ピグメントレッド254又はC.I.ピグメントイエロー139(PY139)に代えてC.I.ピグメントグリーン36(PG36)又はC.I.ピグメントグリーン7(PG7)又はC.I.ピグメントイエロー138(PY138)又はC.I.ピグメントイエロー150(PY150)を用いる以外は、上記PR254顔料分散液(65)又はPY139顔料分散液(65)と同様にして、PG36顔料分散液(66)、PG7顔料分散液(66)、PY138顔料分散液(66)及びPY150顔料分散液(66)をそれぞれ調製した。
【0341】
次に下記分量の各成分を十分混合して、感光性緑色組成物(66)を得た。
【0342】
<感光性緑色組成物の組成>
・上記のPG36顔料分散液(66):27.5重量部
・上記のPG7顔料分散液(66):19.5重量部
・上記のPY138顔料分散液(66):35.2重量部
・上記のPY150顔料分散液(66):17.8重量部
・製造例11の共重合体(固形分30%):13.1重量部
・TO−1382(東亜合成(株)社製)3.25重量部
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:2.12重量部
・PGMEA:10重量部
感光性赤色組成物(65)に代えて上記感光性緑色組成物(66)を用いたこと以外は赤色画素パターン(65)と同様にして、最終膜厚が1.96μmの緑色画素パターン(66)が配列された画素アレイを作製した。
【0343】
(実施例67)
以下の手順でカラーフィルターを作製した。
(1)ブラックマトリックスの形成
ブラックマトリックス(67)は、実施例65のブラックマトリックス(65)と同様に形成した。
【0344】
(2)赤色画素の作製
C.I.ピグメントレッド254(PR254)又はC.I.ピグメントイエロー139(PY139)に代えて、C.I.ピグメントレッド177(PR177)を用い、Disperbyk−2001に代えて製造例18の顔料分散剤を用いる以外は、上記PR254顔料分散液(65)又はPY139顔料分散液(65)と同様にして、PR177顔料分散液(67)を調製した。
【0345】
次に下記分量の各成分を十分混合して、感光性赤色組成物(67)を得た。
【0346】
<感光性赤色組成物の組成>
・上記のPR177顔料分散液(67)(固形分10%):100重量部
・製造例5の共重合体(固形分30%):8.3重量部
・TO−1382(東亜合成(株)社製):2.58重量部
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:1.95重量部
・PGMEA:10重量部
感光性赤色組成物(65)に代えて上記感光性赤色組成物(67)を用いたこと以外は赤色画素パターン(67)と同様にして、最終膜厚が2.49μmの赤色画素パターン(67)が配列された画素アレイを作製した。
【0347】
(3)青色画素の作製
C.I.ピグメントレッド254又はC.I.ピグメントイエロー139(PY139)に代えてC.I.ピグメントブルー15:6(PB15:6)を用いる以外は、上記PR254顔料分散液(65)又はPY139顔料分散液(65)と同様にして、PB15:6顔料分散液(67)を調製した。
【0348】
次に下記分量の各成分を十分混合して、感光性青色組成物(67)を得た。
【0349】
<感光性青色組成物の組成>
・上記のPB15:6顔料分散液(67)(固形分10%):100.0重量部
・製造例5の共重合体(固形分30%):14.7重量部
・TO−1382(東亜合成(株)社製)4.36重量部
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:2.58重量部
・PGMEA:20重量部
感光性赤色組成物(65)に代えて上記感光性青色組成物(67)を用いたこと以外は赤色画素パターン(65)と同様にして、最終膜厚が2.42μmの青色画素パターン(67)が配列された画素アレイを作製した。
【0350】
(4)緑色画素の作製
C.I.ピグメントレッド254又はC.I.ピグメントイエロー139(PY139)に代えてC.I.ピグメントグリーン7(PG7)又はC.I.ピグメントイエロー150(PY150)を用いる以外は、上記PR254顔料分散液(65)又はPY139顔料分散液(65)と同様にして、PG7顔料分散液(67)、及びPY150顔料分散液(67)をそれぞれ調製した。
【0351】
次に下記分量の各成分を十分混合して、感光性緑色組成物(67)を得た。
【0352】
<感光性緑色組成物の組成>
・上記のPG7顔料分散液(67):58.2重量部
・上記のPY150顔料分散液(67):41.8重量部
・製造例5の共重合体(固形分30%):12.6重量部
・TO−1382(東亜合成(株)社製)2.84重量部
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:1.69重量部
・PGMEA:10重量部
感光性赤色組成物(65)に代えて上記感光性緑色組成物(67)を用いたこと以外は赤色画素パターン(65)と同様にして、最終膜厚が2.48μmの緑色画素パターン(67)が配列された画素アレイを作製した。
【0353】
(実施例65〜67の評価)
実施例65〜67で得られた各画素パターンの分光を、C光源を用いてCIEのXYZ表色系におけるxy色度座標を測定した。その結果を第7表に示す。
【0354】
【表7】
【0355】
【発明の効果】
本発明においては、顔料分散補助機能を有する上記イミド基含有共重合体を共に用いて顔料を分散するため、上記顔料分散剤を少量しか用いないでも多量の顔料を微細且つ均一に分散させた顔料分散液を得ることが可能であり、且つ得られた顔料分散液は分散安定性に優れ、粘度が低く、保存安定性にも優れる。
【0356】
さらに、上記イミド基含有共重合体は、分散補助剤としての機能に加えて、それ自体が、架橋密度が高く、製版特性に優れたバインダー樹脂としても機能する。
【0357】
従って、本発明の感光性着色組成物は、光硬化時には内部まで良く固まった架橋密度の高いマトリックス内に不純物が閉じ込められて液晶層に溶出しにくくなり、さらに現像後には硬化膜の表面の平滑性が高いため、電気信頼性が高い着色硬化膜が得られる。特に、この感光性着色組成物を用いて液晶パネルの着色層を作製する場合には、表示部の電圧を安定して保持することが可能であり、電気信頼性が高い。
【0358】
さらに、本発明の感光性着色組成物は、上記イミド基含有共重合体の分散補助機能によって分散剤を減量できるという効果、及び上記酸性官能基を有する分散剤がアルカリ現像性を有する点から、顔料及び/又はイミド基含有共重合体や他の硬化性成分(光硬化性化合物や開始剤)の濃度を相対的に増すことができ、着色濃度及び製版特性が高い塗膜を形成できる。
【0359】
従って、上記感光性着色組成物は、高濃度の顔料を微細且つ均一に分散させることができ、着色性が高いため、薄くても着色濃度が大きい着色パターンを形成することができ、色再現域が広い。
【0360】
本発明に係る感光性着色組成物は、種々の着色塗膜を形成するのに利用できるが、特にカラーフィルターの細部を構成する着色層、すなわち、画素やブラックマトリックスを形成するのに適している。
【0361】
特に、本発明の感光性着色組成物には多量の顔料を微細且つ均一に分散させることが可能であり、薄くても着色濃度が大きい画素部を有するカラーフィルターを作製できることから、広い色再現域を必要とする分野、例えばテレビジョンの分野やマルチメディアの分野に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶パネルの一例についての模式的断面図である。
【図2】液晶パネルの別の例についての模式的断面図である。
【図3】図3a乃至図3dは、それぞれELデバイスにカラーフィルターを組み込む構成例である。
【図4】測定用液晶セルの模式的断面図である。
【図5】Disperbyk−2001のトータルイオンクロマトグラムである。
【図6】Disperbyk−2001の拡大チャートと1.967分のマススペクトルである。
【図7】Disperbyk−2001の拡大チャートと7.995分のマススペクトルである。
【図8】Disperbyk−2001の拡大チャートと8.733分のマススペクトルである。
【図9】Disperbyk−2001の拡大チャートと10.001分のマススペクトルである。
【図10】Disperbyk−2001の拡大チャートと11.155分のマススペクトルである。
【図11】Disperbyk−2001の拡大チャートと13.784分のマススペクトルである。
【図12】Disperbyk−2001の拡大チャートと14.169分のマススペクトルである。
【図13】Disperbyk−2001の拡大チャートと22.296分のマススペクトルである。
【図14】Disperbyk−2000のFT−IRスペクトルである。
【図15】Disperbyk−182のトータルイオンクロマトグラムである。
【図16】Disperbyk−182の拡大チャートと14.501分のマススペクトルである。
【図17】Disperbyk−182のFT−IRスペクトルである。
【図18】上底よりも下底が長い順テーパー形状の画素の断面を撮影した電子顕微鏡写真である。
【図19】上底よりも下底が短い逆テーパー形状の画素の断面を撮影した電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1…カラーフィルター
2…液晶駆動側基板
3…間隙部
4…シール材
5…透明基板
6…ブラックマトリックス層
7(7R、7G、7B)…画素部
8…保護膜
9…透明電極膜
10…配向膜
11…粒子状スペーサー
12…柱状スペーサー
13(13R、13G、13B、13W)…EL素子
14(14R、14G、14B)…カラーフィルター
15(15R、15G、15B)…色変換層
50…測定用液晶セル
51…ITO基板
52…ガラス基板
53…電極
54…ITO基板
55…ガラス基板
56…電極
57…着色樹脂層
58…液晶
59…シール部材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a pigment dispersion having high electrical reliability, a photosensitive coloring composition, and a color filter produced using the photosensitive coloring composition.
[0002]
[Prior art]
In recent years, color liquid crystal display devices are rapidly spreading as flat displays for personal computers and the like. Generally, as shown in FIG. 1, the color liquid crystal display device (101) has a
[0003]
The pixel portion 7 and the
[0004]
When the colored layer (especially the pixel part) is formed by the pigment dispersion method, developability that can quickly dissolve the coating film in the non-cured area after exposure, completely dissolve the coating film in the non-cured area and remove residues and stains. There are demands for plate-making characteristics that balance various characteristics such as not leaving, accuracy of the shape after development, sensitivity to complete selective curing with a small amount of irradiation energy, adhesion to a substrate and the like. However, conflicting elements are combined with various characteristics that influence the plate-making characteristics, and it is difficult to obtain good plate-making characteristics. For example, if an attempt is made to improve the adhesion to the substrate in order to form a pixel portion that is less prone to defects, it becomes difficult to completely remove the coating film from the non-pixel portion during development, and residues and background stains remain.
[0005]
In order to obtain a clear color tone and high coloring power by the pigment dispersion method, it is effective to make the pigment particles fine. However, if the pigment is made too fine, the dispersibility and dispersion stability when it is prepared into a coating solution deteriorates, and the pigment tends to aggregate and increase in viscosity. As a result, it becomes impossible to impart sufficient clarity and coloring power to the colored layer, the transparency of the colored layer is deteriorated, the coating property is deteriorated and it becomes difficult to form a coating film with a uniform thickness, Problems such as short pot life and difficult handling.
[0006]
The dispersibility of a pigment can be improved by mix | blending a dispersing agent with a pigment in a photocurable coloring composition. However, if a large amount of a dispersant is added to the photocurable coloring composition, the dispersant may turn yellow in the heating process for producing a color filter, resulting in a decrease in luminance, or an alkali-soluble photocurable resin. Is diluted to cause problems such as reduced sensitivity, poor curing, reduced coating strength, and insufficient developability (and, in combination, deterioration of plate making characteristics), or the concentration of pigment is diluted The problem arises that the color density is insufficient and sufficient color reproducibility cannot be obtained. Accordingly, it is desired that a photocurable coloring composition of the pigment dispersion method secures sufficient pigment dispersibility with as little dispersant as possible, and furthermore, a large amount of pigment can be obtained without using any dispersant. Ideally, it should be finely and uniformly dispersed in the composition.
[0007]
A liquid crystal display device incorporating a color filter has an advantage of energy saving and space saving, and thus has attracted attention as a display replacing a conventional CRT monitor, and is rapidly spreading at a practical level. However, at present, the display performance of a CRT is superior to that of a liquid crystal display device, and it is very difficult to manufacture a liquid crystal display device having a color reproduction range that can clear the display standard of a color television.
[0008]
In color television, through the processes of (1) image reception (color camera), (2) transmission, and (3) image reception (receiver), the shape, movement, and hue of the subject are reproduced on the image screen, and the image including the hue is also included. The signal transmission method is standardized. Typical examples of this system are NTSC (National Television System Committee) and EBU (European Broadcasting Union). NTSC is adopted as a standard and standard for television broadcasting in Japan, the United States, Canada, etc., and EBU is adopted in Europe.
[0009]
The color reproduction range of a color television is determined by the chromaticity of the three primary colors of the receiver (the three primary colors of the receiver), and the spectral characteristics that the color camera should have are determined by this. The NTSC standard image receiving three primary colors are defined as follows for chromaticity coordinates x and y in the XYZ color system.
[0010]
Red: x = 0.67; y = 0.33
Green: x = 0.21; y = 0.71
Blue: x = 0.14; y = 0.08
On the other hand, the image receiving three primary colors of the EBU standard are defined as follows.
[0011]
Red: x = 0.64; y = 0.33
Green: x = 0.29; y = 0.60
Blue: x = 0.15; y = 0.06
Note that x = X / (X + Y + Z), y = Y / (X + Y + Z), and X, Y, and Z are tristimulus values in the XYZ color system.
[0012]
In order for the liquid crystal display device to clear these standards, a combination of the spectral characteristics of the light source and the color reproduction ability of the color filter is important. Regarding the color filter, in order to ensure a wide color gamut, it is required that the pixel portion of each color has a sufficiently high color density. In order for each color pixel portion to obtain a high color density, it is necessary to form a thin color pattern with a high pigment density. Even when a coloring composition containing a large amount of a dispersant and having a diluted pigment concentration is used, a pixel portion having a high coloring concentration can be formed by forming and developing a relatively thick coating film. However, if the coating film of the colored composition or the pixel portion formed by the development thereof is too thick, various problems as described below occur.
[0013]
That is, when the coating film of the coloring composition is too thick, it is necessary to take a long development time after exposure, and the linearity of the pattern peripheral portion is deteriorated by side etching. In addition, if the coating film of the coloring composition is too thick, the irradiation light hardly reaches the bottom of the coating film, so that the vicinity of the bottom remains uncured, the amount of side etching increases, and the pattern cross section after development becomes It becomes an inverse taper shape in which the length of the bottom is larger than the length of the lower base. When the pixel part pattern has a reverse taper shape, the transparent electrode layer formed by vapor deposition or the like is not discontinuous to the bottom of the pattern edge and becomes discontinuous, resulting in disconnection and display performance of the liquid crystal display. The obstacle goes out. Further, when the pattern of the pixel portion of the first color or the second color is an inversely tapered shape, unevenness is likely to occur in the pixel portion pattern of the color to be formed next. If the development time is shortened in order to reduce this side etching, the uncured portion is not sufficiently removed, leaving a residue, and the development latitude (allowable range) is narrowed.
[0014]
Further, in a color liquid crystal display device, when the alignment state of the liquid crystal changes due to a liquid crystal alignment defect, a change in voltage applied to the liquid crystal, a voltage variation in the display surface, or the like, a display defect occurs. In order to improve the display defect, in order to reduce the alignment defect of the liquid crystal, it is necessary to improve the surface smoothness of the layer in contact with the liquid crystal. In order to stably maintain the voltage, it is necessary to reduce the elution of impurities that adversely affect the liquid crystal layer.
[0015]
From the above viewpoint, when forming a colored layer, particularly a pixel portion, by a pigment dispersion method, a coloring composition having a high pigment concentration and high curability and developability is used, and the coloring concentration is high even if it is thin. Therefore, it is required to form a pattern with high electrical reliability that has good surface smoothness and does not elute impurities.
[0016]
By the way, proposals have been made to use various graft polymers as a dispersant or binder polymer for a colored composition. As a proposal to use a graft polymer as a binder polymer,
[0017]
Formula A:
CH2= C (-R) COO-CH2-CH (OH) -CH2OH
(In Formula A, R represents a hydrogen atom or a methyl group.)
And the copolymer of the monomer mixture containing at least 1 sort (s) chosen from the group which consists of a group of 2-hydroxyethyl (meth) acrylate is used.
[0018]
[0019]
Further, Patent Document 4 discloses a pigment dispersion composition containing a dispersant composed of a graft polymer having a nitrogen atom, a pigment, a binder polymer having an acidic group, and a polyfunctional monomer. A pigment dispersant containing a graft copolymer having a nitrogen atom and an alcoholic hydroxyl group is disclosed. However, none of them has a cyclic imide group as a nitrogen-containing group, and many pigments are difficult to disperse with the graft polymers disclosed in the examples.
[0020]
On the other hand,
[0021]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 9-62002
[Patent Document 2]
JP 2001-108817 A
[Patent Document 3]
JP-A-8-259876
[Patent Document 4]
JP-A-10-339949
[Patent Document 5]
JP 2000-234007 A
[Patent Document 6]
JP 2002-31713 A
[0022]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been accomplished in view of the above-mentioned actual situation, and the first object thereof is a pigment dispersion liquid having a good dispersion stability by finely and uniformly dispersing a large amount of pigment even when using only a small amount of a dispersant. Is to provide.
[0023]
The second object of the present invention is that it contains only a small amount of a dispersant, is excellent in plate making characteristics, and a large amount of pigment is finely and uniformly dispersed. An object of the present invention is to provide a photosensitive coloring composition that can form a colored layer (especially a pixel portion) having good smoothness and not eluting impurities and having high electrical reliability.
[0024]
In addition, the third object of the present invention is high in electrical reliability produced using the photosensitive coloring composition and having a wide color reproduction range, for example, in the field of television and the field of multimedia display. Another object of the present invention is to provide a color filter that can exhibit excellent display performance.
[0025]
The present invention solves at least one of these objects.
[0026]
[Means for Solving the Problems]
The pigment dispersion for a colored resist according to the present invention for solving the above-described problem is at least a pigment, wherein at least a structural unit represented by the following formula (A) and a structural unit represented by the following formula (B) are linked. A pigment dispersant comprising a copolymer containing an acidic functional group and a polyester chain, a constitutional unit comprising at least a cyclic imide group represented by the following formula (1), and an acidic functional group Contains an imide group-containing copolymer having a molecular structure in which a unit and a structural unit having a photocurable functional group excluding the cyclic imide group are linked, and an organic solventAnd the P / V ratio (pigment content in the composition / solid content other than the pigment in the composition) of the pigment is 1.0 or more.A pigment dispersion for a colored resist.
[0027]
[Chemical 8]
[0028]
(Wherein Ra, RbAnd RcEach independently represents a hydrogen atom or an optionally substituted cyclic or chain hydrocarbon group, or Ra, RbAnd RcTwo or more of them are bonded to each other to form a ring structure. RdRepresents a hydrogen atom or a methyl group. X represents a divalent linking group, and Y-Represents a counter anion. )
[0029]
[Chemical 9]
[0030]
(Wherein ReRepresents a hydrogen atom or a methyl group. RfRepresents a hydrogen atom, a cyclic or chain alkyl group which may have a substituent, an aryl group which may have a substituent, or an aralkyl group which may have a substituent. )
[0031]
[Chemical Formula 10]
[0032]
(Wherein RThreeAnd RFourAre each independently an alkyl group having 4 or less carbon atoms, one of which is a hydrogen atom and the other is an alkyl group having 4 or less carbon atoms, or a group in which each forms one to form a carbocyclic ring. It is. )
In the present invention, a pigment dispersion is prepared using the imide group-containing copolymer having a pigment dispersion assisting function together with a pigment dispersant, so that a large amount of pigment can be finely and uniformly even if only a small amount of the pigment dispersant is used. It is possible to obtain a pigment dispersion dispersed in the composition, and the obtained pigment dispersion is excellent in dispersion stability, low in viscosity, and excellent in storage stability.
[0033]
The acid value of the pigment dispersant used in the present invention is preferably 5 to 60 mg-KOH / g, and the amine value is preferably 2 to 70 mg-KOH / g from the viewpoint of pigment dispersibility and developability.
[0034]
Further, the pigment dispersant used in the present invention is from the A block containing the structural unit represented by the formula (A) and the B block containing the structural unit represented by the formula (B) from the viewpoint of pigment dispersibility. The AB block copolymer and / or the B-A-B block copolymer are preferable.
[0035]
In the pigment dispersion liquid of the present invention, the dispersibility can be sufficiently improved only by containing a dispersant in an amount of 40 parts by weight or less per 100 parts by weight of the pigment in the pigment dispersion liquid.
[0036]
From the viewpoint of pigment dispersibility, the imide group-containing copolymer preferably includes a structural unit represented by the following formula (2) as a structural unit having a cyclic imide group.
[0037]
Embedded image
[0038]
(Wherein R1Is a hydrogen atom or a methyl group, R2Is an alkylene group having 1 to 6 carbon atoms and RThreeAnd RFourIs the same as above. )
Moreover, it is preferable that the said imide group containing copolymer contains 5 mol%-80 mol% of cyclic imide group containing units in conversion of preparation amount from the point of pigment dispersibility.
[0039]
Furthermore, it is preferable that the polystyrene conversion weight average molecular weight by the gel permeation chromatography of the said imide group containing copolymer is 2,000-30,000 from the point of pigment dispersibility.
[0040]
From the viewpoint of pigment dispersibility, the imide group-containing copolymer preferably has an acid value of 30 to 200 mgKOH / g and a hydroxyl value of 150 mgKOH / g or less.
[0041]
Next, the photosensitive coloring composition according to the present invention includes at least a pigment dispersion of the present invention, an organic solvent, a structural unit having at least a cyclic imide group represented by the above formula (1), and an acidic unit. An imide group-containing copolymer having a molecular structure in which a structural unit having a functional group and a structural unit having a photocurable functional group excluding the cyclic imide group are linked and / or other than the imide group-containing copolymer Mixed with binder resinAnd the P / V ratio of the pigment (pigment content in the composition / solid content other than the pigment in the composition) is less than 1.0..
[0042]
The pigment dispersant has high heat resistance and high electrical reliability. In addition to the function as a dispersion aid, the high SP value unit-containing copolymer used in the present invention itself functions as a binder resin having a high crosslinking density and excellent plate making characteristics.
[0043]
Therefore, the photosensitive coloring composition of the present invention generates less impurities that adversely affect the electrical reliability derived from the pigment dispersant, and also has impurities in the matrix having a high crosslinking density that is well solidified during photocuring. Since it is confined and hardly eluted into the liquid crystal layer, and the surface of the cured film is highly smooth after development, a colored cured film having high electrical reliability can be obtained. In particular, when a colored layer of a liquid crystal panel is produced using this photosensitive coloring composition, the voltage of the display portion can be stably maintained, and the electrical reliability is high.
[0044]
Furthermore, the photosensitive coloring composition of the present invention has the effect that the dispersant can be reduced by the dispersion assisting function of the imide group-containing copolymer, and the dispersant having the acidic functional group has alkali developability, The concentration of pigments and / or imide group-containing copolymers and other curable components (photo-curable compounds and initiators) can be relatively increased without deteriorating alkali developability, and the color density and plate making characteristics can be increased. A high coating film can be formed.
[0045]
Therefore, when a colored pattern is prepared using the photosensitive coloring composition of the present invention, a pattern having a high coloring density can be formed even if it is thin, the colored pattern is resistant to alkali development and hardly forms a reverse taper, and Since the surface smoothness is good, liquid crystal alignment defects are reduced when a liquid crystal panel is produced.
[0046]
In the photosensitive coloring composition of the present invention, the dispersibility can be sufficiently improved only by adding a dispersing agent in an amount of 40 parts by weight or less per 100 parts by weight of the pigment in the photosensitive coloring composition.
[0047]
The photosensitive coloring composition of the present invention can have a high P / V ratio of 0.4 or more.
[0048]
According to the present invention, it is possible to prepare a photosensitive coloring composition for high concentration spectroscopy. In particular, as a photosensitive coloring composition for green high-density spectroscopy, at least C.I. I. Pigment yellow 150, C.I. I. Pigment green 36, C.I. I. Pigment green 7, C.I. I. Pigment yellow 138 or C.I. I. A photosensitive coloring composition containing any of CI Pigment Yellow 83 and capable of forming a cured film having a y value of 0.54 or more with a C light source when the film thickness is 2.7 μm or less is obtained.
[0049]
Moreover, as a photosensitive coloring composition for blue type high concentration spectrum, at least C.I. I. Pigment blue 15: 6 or C.I. I. The photosensitive coloring composition which contains any of
[0050]
Moreover, as a photosensitive coloring composition for red high concentration spectroscopy, at least C.I. I. Pigment red 177, C.I. I. Pigment red 254 or C.I. I. A photosensitive coloring composition containing any of
[0051]
Next, the color filter according to the present invention comprises at least a colored layer on a substrate, and the colored layer is formed by curing the photosensitive colored composition according to the present invention. .
[0052]
This color filter can be suitably used as a color filter for various display devices such as a liquid crystal display device and an EL device, and corresponds to a field requiring a wide color reproduction range, for example, a television field or a multimedia field. It is possible.
[0053]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is described in detail below. In the present specification, (meth) acryl represents acryl and methacryl, (meth) acrylate represents acrylate and methacrylate, and (meth) acryloyl represents acryloyl and methacryloyl.
[0054]
<Pigment dispersion>
The pigment dispersion for a colored resist of the present invention includes at least a pigment, a molecular structure in which at least a structural unit represented by the following formula (A) and a structural unit represented by the following formula (B) are linked, and is acidic. A pigment dispersant comprising a copolymer containing a functional group and a polyester chain, excluding at least a structural unit having a cyclic imide group represented by the following formula (1), a structural unit having an acidic functional group, and the cyclic imide group It contains an imide group-containing copolymer having a molecular structure in which structural units having photocurable functional groups are linked, and an organic solvent.
[0055]
Embedded image
[0056]
(Wherein Ra, RbAnd RcEach independently represents a hydrogen atom or an optionally substituted cyclic or chain hydrocarbon group, or Ra, RbAnd RcTwo or more of them are bonded to each other to form a ring structure. RdRepresents a hydrogen atom or a methyl group. X represents a divalent linking group, and Y-Represents a counter anion. )
[0057]
Embedded image
[0058]
(Wherein ReRepresents a hydrogen atom or a methyl group. RfRepresents a hydrogen atom, a cyclic or chain alkyl group which may have a substituent, an aryl group which may have a substituent, or an aralkyl group which may have a substituent. )
[0059]
Embedded image
[0060]
(Wherein RThreeAnd RFourAre each independently an alkyl group having 4 or less carbon atoms, one of which is a hydrogen atom and the other is an alkyl group having 4 or less carbon atoms, or a group in which each forms one to form a carbocyclic ring. It is. )
The pigment dispersion is a pigment composition having a high P / V ratio (pigment content in the composition / solid content other than the pigment in the composition) prepared in advance in the preparation of the photosensitive coloring composition described later. It is a thing. Specifically, the P / V ratio is 1.0 or more. By mixing the pigment dispersion and the binder resin, a photosensitive coloring composition having high pigment dispersibility can be prepared.
[0061]
In the present invention, since the pigment is dispersed using the imide group-containing copolymer having a pigment dispersion assisting function, a pigment in which a large amount of the pigment is finely and uniformly dispersed even if only a small amount of the pigment dispersant is used. It is possible to obtain a dispersion, and the obtained pigment dispersion has excellent dispersion stability, low viscosity, and excellent storage stability.
[0062]
Further, the pigment dispersant has high heat resistance, and the high SP value unit-containing copolymer itself has a high crosslinking density as a binder resin excellent in plate making characteristics in addition to the function as a dispersion aid. Also works.
[0063]
Therefore, the photosensitive coloring composition of the present invention generates less impurities that adversely affect the electrical reliability derived from the pigment dispersant, and also has impurities in the matrix having a high crosslinking density that is well solidified during photocuring. Since it is confined and hardly eluted into the liquid crystal layer, and the surface of the cured film is highly smooth after development, a colored cured film having high electrical reliability can be obtained.
[0064]
(Pigment)
The pigment that can be used in the pigment dispersion of the present invention is not particularly limited, and various organic or inorganic pigments can be used. Specific examples of organic pigments include compounds classified as Pigments in the Color Index (CI; published by The Society of Dyers and Colorists), that is, the following Color Index (CI) numbers. You can list what you have.
[0065]
Specific examples of the inorganic pigment include titanium oxide, barium sulfate, calcium carbonate, zinc white, lead sulfate, yellow lead, zinc yellow, red bean (red iron (III) oxide), cadmium red, ultramarine blue, bitumen, and oxidation. Examples thereof include chrome green, cobalt green, amber, titanium black, synthetic iron black, and carbon black. In this invention, a pigment can be used individually or in mixture of 2 or more types.
[0066]
The pigment dispersion according to the present invention can impart excellent dispersibility to various pigments widely used in color filters for liquid crystal display devices among these pigments. I. Pigment yellow 150, C.I. I. Pigment green 36, C.I. I. Pigment green 7, C.I. I. Pigment yellow 138, C.I. I. Pigment yellow 83, C.I. I. Pigment blue 15: 6, C.I. I.
[0067]
<Pigment dispersant>
The pigment dispersant used in the present invention includes at least a molecular structure in which a structural unit represented by the following formula (A) and a structural unit represented by the following formula (B) are linked, and has an acidic functional group and a polyester chain. A pigment dispersant comprising a copolymer containing
[0068]
Embedded image
[0069]
(Wherein Ra, RbAnd RcEach independently represents a hydrogen atom or an optionally substituted cyclic or chain hydrocarbon group, or Ra, RbAnd RcTwo or more of them are bonded to each other to form a ring structure. RdRepresents a hydrogen atom or a methyl group. X represents a divalent linking group, and Y-Represents a counter anion. )
[0070]
Embedded image
[0071]
(Wherein ReRepresents a hydrogen atom or a methyl group. RfRepresents a hydrogen atom, a cyclic or chain alkyl group which may have a substituent, an aryl group which may have a substituent, or an aralkyl group which may have a substituent. ).
[0072]
In the present invention, the pigment is dispersed using the pigment dispersant together with an imide group-containing copolymer having a pigment dispersion assisting function, which will be described later, so that the pigment can be dispersed even if only a small amount of the pigment dispersant is used. Is possible. Specifically, in the present invention, the above pigment dispersant is contained in the pigment dispersion at a ratio of 40 parts by weight or less, preferably 30 parts by weight or less, particularly preferably 20 parts by weight or less per 100 parts by weight of the pigment. Dispersibility can be sufficiently improved.
[0073]
In addition, by using the pigment dispersant, a highly reliable pigment dispersion and a photosensitive coloring composition can be obtained. The reason for this is that the pigment dispersant has a structure having low heat resistance such as a polyallylamine skeleton described in JP-A-9-169621, a polyethyleneimine skeleton described in JP-A-8-507960, and the like. Heating process in manufacturing stage including formation and subsequent processing, or products with colored hardened film are pyrolyzed in high temperature environment and easily generate low molecular impurities, which is a major cause of deterioration of electrical reliability Presumed to be because. That is, since the photosensitive coloring composition of the present invention uses a poly (meth) acrylate-based highly heat-resistant pigment dispersant having a main chain structure that is difficult to be thermally decomposed, the colored cured film is heated in the production stage or Even when placed in a high-temperature environment after production, the occurrence of low-molecular impurities is small, and it is assumed that the electrical reliability is high.
[0074]
Since the amount of impurities derived from the pigment dispersant can be reduced when the amount of the pigment dispersant is reduced, the pigment dispersion and the photosensitive coloring composition are also highly reliable in this respect.
[0075]
Furthermore, since the pigment dispersant used in the present invention contains an acidic functional group, it has alkali solubility. Therefore, when preparing a pigment dispersion or a colored composition, it is possible to increase the amount of other curable components and pigments without reducing alkali solubility.
[0076]
The electrical reliability can be evaluated by the voltage holding ratio when a liquid crystal cell is produced using the photosensitive coloring composition, and high electrical reliability means that the voltage holding ratio is high. The voltage holding ratio specifically refers to a voltage holding ratio measured by the following method.
[0077]
As shown in FIG. 4, a set of
・ Distance between ITO electrodes: 5μm
・ Applied voltage pulse amplitude: 5V
・ Applied voltage pulse frequency: 60 Hz
・ Applied voltage pulse width: 16.67 msec
In this evaluation, it can be evaluated that the electrical reliability is high when the voltage holding ratio is 80% or more, and the electrical reliability is higher when it is 90% or more.
[0078]
-N in the above formula (A)+RaRbRcRa, RbAnd RcExamples of the cyclic structure formed by bonding two or more of them include a 5- to 7-membered nitrogen-containing heterocyclic monocycle or a condensed ring formed by condensing two of them. The nitrogen-containing heterocycle preferably has no aromaticity, more preferably a saturated ring. Specifically, the thing of a following formula (C) is mentioned, for example.
[0079]
Embedded image
[0080]
These cyclic structures may further have a substituent. -N+RaRbRcR ina~ RcAnd more preferably an alkyl group having 1 to 3 carbon atoms which may have a substituent, an aralkyl group which may have a substituent, or a phenyl group which may have a substituent. is there.
[0081]
In the above formula (A), examples of the divalent linking group X include, for example, an alkylene group having 1 to 10 carbon atoms, an arylene group, -CONH-R.g-Group, -COO-Rh-Group (however, RgAnd RhIs a direct bond, an alkylene group having 1 to 10 carbon atoms, or an ether group having 1 to 10 carbon atoms (—R′—O—R ″ —: R ′ and R ″ are each independently an alkylene group), etc. Preferably, -COO-Rh-Group. -COO-Rh-Among the groups, RhIs more preferably a methylene group, an ethylene group, a propylene group or a butylene group, particularly preferably an ethylene group.
[0082]
The counter anion Y-As Cl−, Br−, I−, ClOFour −, BFFour −, CHThreeCOO−, PF6 −Etc.
[0083]
As the structural unit represented by the above formula (A), (meth) acryloylaminopropyltrimethylammonium chloride, (meth) acryloyloxyethyltrimethylammonium chloride, (meth) acryloyloxyethyl (4-benzoylbenzyl) dimethylammonium bromide, (Meth) acryloyloxyethylbenzyldimethylammonium chloride is preferred, and (meth) acryloyloxyethylbenzyldimethylammonium chloride is particularly preferred from the viewpoint of pigment dispersibility.
[0084]
Two or more structural units represented by the above formula (A) may be contained.
[0085]
Moreover, it can be confirmed by the following method that the quaternary ammonium halogen salt which is one of the said formula (A) is contained in the pigment dispersant which concerns on this invention, for example. The presence of ionic halogen can be detected by vigorously stirring the sample alone or the organic solvent solution of the sample with pure water, adding an aqueous silver nitrate solution to the aqueous layer, and generating insoluble matter. The quaternary ammonium to be paired is 2900-3300 cm by infrared absorption spectrum analysis.-1And 1300-1500cm-1Can be detected by showing absorption.
[0086]
On the other hand, in the above formula (B), RfIsHydrogen atom,A cyclic or chain alkyl group which may have a substituent, an aryl group which may have a substituent, or an aralkyl group which may have a substituent, for example,Hydrogen atom,Examples include methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, 2-ethylhexyl group, benzyl group, phenyl group, cyclohexyl group, dicyclopentanyl group, dicyclopentanyloxyethyl group, isobornyl group, and phenylethyl group. .
[0087]
Examples of the structural unit represented by the above formula (B) include methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, propyl (meth) acrylate, isopropyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl ( (Meth) acrylate, glycidyl (meth) acrylate, hydroxyethyl (meth) acrylate, glycidyl ethyl acrylate, phenyl (meth) acrylate, cyclohexyl (meth) acrylate, dicyclopentanyl (meth) acrylate, dicyclopentanyloxyethyl ( Examples include (meth) acrylate monomers such as (meth) acrylate, isobornyl (meth) acrylate, benzyl (meth) acrylate, and phenylethyl (meth) acrylate. Among these, benzyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate, and methyl (meth) acrylate are preferable in terms of adjusting pigment dispersibility.
[0088]
Two or more types of structural units represented by the above formula (B) may be contained.
[0089]
Moreover, since the pigment dispersant used for this invention contains an acidic functional group further, it has alkali solubility. Examples of the acidic functional group include a carboxyl group, a sulfonic acid group, and a phosphoric acid group, and a typical example is a carboxyl group.
[0090]
The pigment dispersant used in the present invention is a copolymer further containing a polyester chain from the viewpoint of pigment dispersibility. Here, the polyester chain is-(O-RjCO) n- (RjRepresents a structure represented by an alkylene group having 1 to 20 carbon atoms, and n is an integer of 2 or more. Specific examples include polylactones such as polycaprolactone, polyvalerolactone, and polypropiolactone, and polycondensation polyesters such as polyethylene terephthalate and polybutylene terephthalate.
[0091]
The pigment dispersant used in the present invention may contain a polyether chain from the viewpoint of pigment dispersibility. Here, the polyether chain means-(O-Ri) N- (RiRepresents a structure represented by an alkylene group having 1 to 10 carbon atoms, and n is an integer of 2 or more. Specifically,-(O-CH2CH2) N-,-(O-CH2CH2CH2) N-,-(O-CH2CH2CH2CH2) N-,-(O-CH2CH2CH2CH2CH2) N-,-(O-CH2CH2CH2CH2CH2CH2) N-.
[0092]
The pigment dispersant used in the present invention may be a random copolymer, but the A block including the structural unit represented by the formula (A) and the B block including the structural unit represented by the formula (B). From the viewpoint of pigment dispersibility, an AB block copolymer and / or a BAB block copolymer consisting of
[0093]
When the structural unit represented by two or more types of formula (A) and the structural unit represented by formula (B) are present in the A and B blocks, each structural unit is randomly copolymerized in the block. Alternatively, it may be contained in any form of block copolymerization. The block may further contain a structure other than these. For example, when the A block contains a structural unit other than the structural unit represented by the formula (A), the content of the structural unit other than the structural unit represented by the formula (A) in the A block is preferably Is 0 to 50% by weight, more preferably 0 to 20% by weight, but it is most preferable that a partial structure other than the structural unit represented by the formula (A) is not contained in the A block.
[0094]
The dispersant used in the present invention is an AB block or a B-A-B block copolymer type polymer compound composed of such an A block and a B block. Such a block copolymer is, For example, it is prepared by the living polymerization method described in JP-A-2002-31713.
[0095]
Whether the dispersant used in the present invention is an AB block copolymer or a B-A-B block copolymer, the A block / B block ratio constituting the copolymer is dispersibility. From this point, it is preferably 5/95 to 80/20, particularly 10/90 to 70/30 (weight ratio).
[0096]
Further, the pigment dispersant used in the present invention is preferably a graft copolymer as another embodiment from the viewpoint of pigment dispersibility. Here, the graft copolymer is a graft copolymer composed of a trunk part containing the structural unit represented by the formula (A) and a branch part containing the structural unit represented by the formula (B). From the viewpoint of pigment dispersibility, the ratio of the trunk part containing (A) / the branch part containing (B) is preferably 5/95 to 80/20, particularly 10/90 to 70/30 (weight) from the viewpoint of pigment dispersibility. Ratio). Such a graft copolymer is prepared, for example, by a polymerization method described in JP-A-2003-26949.
[0097]
The amount of the quaternary ammonium base in 1 g of the pigment dispersant used in the present invention is usually preferably 0.1 to 20 mmol from the viewpoint of pigment dispersibility.
[0098]
From the viewpoint of pigment dispersibility, the amine value is preferably 2 to 70 mg-KOH / g. The amine value indicates an amine value per gram of solid content, and a 0.1N hydrochloric acid aqueous solution is used. It is the value converted to the equivalent of potassium hydroxide.
[0099]
The acid value of the pigment dispersant made of this copolymer is preferably 5 to 60 mg-KOH / g, more preferably 10 to 50 mg-KOH / g, particularly from the viewpoint of pigment dispersibility and developability. It is preferable that it is 15-45 mg-KOH / g. In addition, an acid value shows the acid value per 1g of solid content, Comprising potentiometric titration method (For example, COMMITE (AUTO TITRATOR COM-900, BURET B-900, TITSTATION K-900) according to JISK0070, Hiranuma Sangyo Co., Ltd. This is the value obtained by manufacturing.
[0100]
Furthermore, the molecular weight of the pigment dispersant comprising this copolymer is preferably in the range of 1000 to 30,000 in terms of polystyrene weight average molecular weight. When the molecular weight of the copolymer is less than 1000, the dispersion stability decreases, and when it exceeds 30,000, the developability tends to decrease. The weight average molecular weight (Mw) is GPC (gel permeation chromatography (for example, high performance liquid chromatography CCP series (CCPE, CO-8010, RI-8010, SD-8000), manufactured by Tosoh Corporation)).
[0101]
The combination of the structural unit represented by the above formula (A) and the structural unit represented by the above formula (B) includes (meth) acryloyloxyethylbenzyldimethylammonium chloride as the structural unit represented by the above formula (A). And preferably contains benzyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate, methyl (meth) acrylate as a structural unit represented by the above formula (B), and further an acidic functional group (Meth) acrylic acid is preferably contained, and the polyester chain preferably contains polylactones and further polycaprolactone from the viewpoint of heat resistance.
[0102]
Moreover, as a commercial item of a dispersing agent, Disperbyk-2001 (above, Big Chemie Japan Co., Ltd. product) etc. can be mentioned.
[0103]
In the present invention, the pigment dispersant composed of a copolymer containing an acidic functional group and a polyester chain can be used alone or in admixture of two or more.
[0104]
<Imido group-containing copolymer>
The imide group-containing copolymer used in the present invention excludes at least a structural unit having a cyclic imide group represented by the following formula (1), a structural unit having an acidic functional group, and the cyclic imide group. It has a molecular structure in which structural units having photocurable functional groups are linked.
[0105]
Embedded image
[0106]
(Wherein RThreeAnd RFourAre each independently an alkyl group having 4 or less carbon atoms, one of which is a hydrogen atom and the other is an alkyl group having 4 or less carbon atoms, or a group in which each forms one to form a carbocyclic ring. It is. )
In the imide group-containing copolymer, the cyclic imide group of the formula (1) is adsorbed on the pigment surface and the pigment dispersant surface covering the pigment, so that the whole polymer forms steric hindrance and avoids aggregation of the pigments. When used with a small amount of a dispersant, it is presumed that the pigment can be dispersed.
[0107]
The structural unit (cyclic imide group-containing unit) having a cyclic imide group represented by the formula (1) includes pigment dispersibility, photocuring reaction sensitivity, heat resistance and chemical resistance of the cured coating, and others. It is a component that contributes to the physical properties of The content ratio is adjusted in consideration of these physical properties and the degree of sensitivity required when making the photosensitive coloring composition. As a monomer used to introduce a cyclic imide group-containing unit into the main chain of a polymer, a compound having an ethylenically unsaturated bond together with a cyclic imide group for forming a main chain linkage should be used. Can do.
[0108]
Examples of the cyclic imide group represented by the formula (1) include those represented by the following formulas (1a) to (1c).
[0109]
Embedded image
[0110]
Moreover, as a structural unit which has a cyclic imide group represented by Formula (1), what is represented by following formula (6a) thru | or (6c) can be illustrated. By connecting the structural units represented by these formulas (6a) to (6c) with other main chain structural units, a pendant structure containing a cyclic imide group can be introduced into the copolymer molecule. The pendant structure containing a cyclic imide group is smaller in size than a so-called graft structure, and the weight average molecular weight in terms of polystyrene measured by GPC (gel permeation chromatography) of a monomer for introducing the pendant structure ( Hereinafter, simply referred to as “weight average molecular weight” or “Mw”) is 1000 or less. In addition, the weight average molecular weight is gel permeation chromatography (for example, high performance liquid chromatography CCP series (CCPE, CO-8010, RI-8010, SD-8000) using tetrahydrofuran containing 20 mmol / liter of citric acid as a developing solution, The value obtained by Tosoh Corporation).
[0111]
Embedded image
[0112]
(Wherein R1Is a hydrogen atom or a methyl group. RThreeAnd RFourAs described above, each is an independent alkyl group having 4 or less carbon atoms, either one is a hydrogen atom and the other is an alkyl group having 4 or less carbon atoms, or each is one to form a carbocyclic ring. The group to be formed. R9Is an alkylene group having 1 to 6 carbon atoms, and n is an integer of 1 to 6. RTenIs a cycloalkylene group. R11Is an alkylene group or a cycloalkylene group. R12Is a hydrogen atom or an alkyl group. )
Among these structural units, a cyclic imide group-containing unit represented by the following formula (2) is preferable.
[0113]
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[0114]
(Wherein R1Is a hydrogen atom or a methyl group as described above. R2Is an alkylene group having 1 to 6 carbon atoms. RThreeAnd RFourAs described above, each is an independent alkyl group having 4 or less carbon atoms, either one is a hydrogen atom and the other is an alkyl group having 4 or less carbon atoms, or each is one to form a carbocyclic ring. The group to be formed. )
The cyclic imide group according to the present invention can be confirmed, for example, by the following method. The sample was analyzed by Raman spectrum analysis (for example, MAGNA-IR 750, manufactured by Nicolet Instrument Corporation), and the unsaturated bond constituting the cyclic imide group was 1673 cm.-3The carbonyl group constituting the cyclic imide group is 1772 cm.-3Shows absorption. In addition, pyrolysis gas chromatography analysis (for example, pyrolysis apparatus: JHP-3 type, manufactured by Nippon Analytical Industrial Co., Ltd., gas chromatography: GC-17A, manufactured by Shimadzu Corporation) and mass spectrum analysis (for example, QP-5000 type) , Manufactured by Shimadzu Corporation), the structural units represented by (6a) to (6c) contained in the imide group-containing copolymer can be detected. Furthermore, the component of the cyclic imide group contained in the structural unit represented by (6a) to (6c) can be detected by heat treatment with an alkaline aqueous solution and extraction.
[0115]
The structural unit (acidic functional group-containing unit) having an acidic functional group is a component that contributes to alkali solubility, and the content ratio thereof is adjusted by the degree of alkali solubility required for the photosensitive coloring composition. As the monomer used for introducing the structural unit having an acidic functional group into the main chain of the imide group-containing copolymer, a compound having an ethylenically unsaturated bond and an acidic functional group can be used. . The acidic functional group only needs to be capable of alkali development, and examples thereof include a carboxyl group, a sulfonic acid group, and a phosphoric acid group. A carboxyl group is preferable from the viewpoint of alkali developability and handling properties of the resin composition. .
[0116]
As the structural unit having an acidic functional group, a structural unit represented by the following formula (3) is preferable.
[0117]
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[0118]
(Wherein R1Represents hydrogen or an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms. )
R contained in Formula (3) and other formulas described later1Is hydrogen or an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms. Examples of the alkyl group include a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, an isopropyl group, an n-butyl group, an isobutyl group, a sec-butyl group, a tert-butyl group, and an n-pentyl group. As monomers used for introducing the structural unit of the formula (3), acrylic acid, methacrylic acid, 2-carboxy-1-butene, 2-carboxy-1-pentene, 2-carboxy-1-hexene , 2-carboxy-1-heptene and the like.
[0119]
The content ratio of the structural unit (photocurable functional group-containing unit) having a photocurable functional group excluding the cyclic imide group is adjusted by the required pigment dispersibility, the degree of photocurability, and various physical properties after curing. The
[0120]
As the photocurable functional group excluding the cyclic imide group, various reaction types such as photo radical polymerization, photo cation polymerization, and photo anion polymerization can be used, and the cyclic imide group represented by the formula (1) can also be used. A functional group that is cured by a photoradical reaction such as photoradical polymerization capable of photopolymerization or photoradical dimerization is preferred, and a photoradically polymerizable functional group such as a (meth) acryl group having an ethylenically unsaturated bond is particularly preferred. .
[0121]
Since side reactions are likely to occur when an imide group-containing copolymer is synthesized using a monomer having a photocurable functional group, the photocurable functional group is formed after forming the main chain linkage of the imide group-containing copolymer. It is preferably introduced via a suitable functional group.
[0122]
As the structural unit (ethylenically unsaturated bond-containing unit) having an ethylenically unsaturated bond as a photocurable functional group, those represented by the following formula (4) are preferable.
[0123]
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[0124]
(Wherein R1Represents hydrogen or an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms, RFiveRepresents a hydrogen atom or a methyl group. )
In order to introduce the structural unit of the formula (4) into the imide group-containing copolymer, first, the main chain portion of the imide group-containing copolymer is polymerized by containing at least (meth) acrylic acid as a monomer. Then, glycidyl (meth) acrylate may be reacted with the carboxyl group derived from (meth) acrylic acid. However, if the number of carboxyl groups derived from (meth) acrylic acid is too small, alkali solubility is insufficient, so the amount of glycidyl (meth) acrylate must be adjusted appropriately.
[0125]
Moreover, as an ethylenically unsaturated bond containing unit, the structural unit represented by following formula (5) is also one of preferable things.
[0126]
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[0127]
(Wherein R1Is the same as above and R6Is an alkylene group having 2 to 4 carbon atoms and R7Is an alkylene group. R8Is a hydrogen atom or a methyl group. )
R included in formula (5)6(C 2 -C 4 alkylene group) is, for example, an ethylene group, a propylene group, a butylene group or the like, and R7The (alkylene group) is preferably an alkylene group having 2 to 6 carbon atoms.
[0128]
In order to introduce the structural unit of the formula (5) into the imide group-containing copolymer, first, a copolymer is obtained by copolymerizing a hydroxyalkyl (meth) acrylate represented by the following formula (7) together with another monomer. The main chain part of is formed.
[0129]
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[0130]
(Wherein R1And R6Is the same as equation (5). )
Examples of the hydroxyalkyl (meth) acrylate of the formula (7) include 2-hydroxyethyl acrylate, 2-hydroxyethyl methacrylate, 2-hydroxypropyl acrylate, 2-hydroxypropyl methacrylate, 4-hydroxybutyl acrylate, 4-hydroxybutyl methacrylate, and the like. Is exemplified.
[0131]
Then, what is necessary is just to make the isocyanate compound represented by following formula (8) react with the hydroxyl group derived from the said hydroxyalkyl (meth) acrylate.
[0132]
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[0133]
(Wherein R7And R8Is the same as equation (5). )
Among the (meth) acryloyloxyalkyl isocyanates of the formula (8), it is preferable to use those in which a (meth) acryloyl group is bonded to an isocyanate group (—NCO) via an alkylene group having 2 to 6 carbon atoms. Specific examples include 2-acryloyloxyethyl isocyanate and 2-methacryloylethyl isocyanate. 2-Methacryloylethyl isocyanate is commercially available, for example, under a trade name such as “Karenz MOI” manufactured by Showa Denko K.K.
[0134]
The imide group-containing copolymer may further contain a structural unit (alcoholic hydroxyl group-containing unit) having an alcoholic hydroxyl group. A structural unit having an alcoholic hydroxyl group (an alcoholic hydroxyl group-containing unit, for example, an alcoholic hydroxyl group-containing methylene group or an alcoholic hydroxyl group-containing methine group) generates a radical due to a hydrogen abstraction effect of a cyclic imide group when photocured, It is a structural unit that increases the reactivity of the cyclic imide group and the alcoholic hydroxyl group-containing unit. In addition, the alcoholic hydroxyl group may be contained in the cyclic imide group-containing unit.
[0135]
As a monomer used for introducing a structural unit having an alcoholic hydroxyl group into the main chain of the polymer, a compound having an ethylenically unsaturated bond and an alcoholic hydroxyl group can be used.
[0136]
As the alcoholic hydroxyl group-containing unit, a structural unit represented by the following formula (9) is preferable.
[0137]
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[0138]
(Wherein R1And R6Is the same as above. )
As a monomer used for introducing the structural unit of the formula (9), a hydroxyalkyl (meth) acrylate represented by the formula (7) can be used. As described above, the hydroxyalkyl (meth) acrylate represented by the formula (4) is reacted with an ethylenically unsaturated bond-containing isocyanate compound represented by the (meth) acryloyloxyalkyl isocyanate represented by the formula (5) to produce ethylene. It is also used to introduce sex unsaturated bonds.
[0139]
The copolymer may further contain a structural unit (aromatic carbocyclic-containing unit) having an aromatic carbocyclic ring. The aromatic carbocyclic-containing unit is a component that imparts coating properties to the photosensitive coloring composition and a component that adjusts pigment dispersibility. As the aromatic carbocycle-containing unit, those represented by the following formula (10) are preferable.
[0140]
Embedded image
[0141]
(Wherein R1Is the same as above and R13Represents an aromatic carbocycle. )
R contained in formula (10)13(Aromatic carbocycle) is, for example, a phenyl group, a naphthyl group, or the like. Examples of the monomer used for introducing the structural unit of the formula (10) include styrene and α-methylstyrene, and the aromatic ring includes halogen atoms such as chlorine and bromine, methyl Group, an alkyl group such as an ethyl group, an amino group such as an amino group and a dialkylamino group, a cyano group, a carboxyl group, a sulfonic acid group, and a phosphoric acid machine.
[0142]
The copolymer may further contain a structural unit (ester group-containing unit) having an ester group. The ester group-containing unit is a component that adjusts pigment dispersibility. As the ester group-containing unit, those represented by the following formula (11) are preferable.
[0143]
Embedded image
[0144]
(Wherein R1Is the same as above and R14Represents an alkyl group or an aralkyl group. )
R contained in formula (11)14(Alkyl group or aralkyl group) is, for example, an aralkyl group such as an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms, a benzyl group, or a phenylethyl group. Examples of the monomer used to introduce the structural unit of the formula (11) include methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, and phenyl. (Meth) acrylate, cyclohexyl (meth) acrylate, dicyclopentanyl (meth) acrylate, dicyclopentanyloxyethyl (meth) acrylate, isobornyl (meth) acrylate, benzyl (meth) acrylate, phenylethyl (meth) acrylate, etc. (Meth) acrylic acid esters are exemplified, and benzyl (meth) acrylate is preferred from the viewpoint of adjusting pigment dispersibility.
[0145]
From the viewpoint of pigment dispersibility, it is preferable that an aromatic hydrocarbon is contained in the above structural unit, and among the aromatic carbocyclic unit and / or the ester group-containing unit, a unit containing an aromatic carbocyclic ring. It is preferable to have. Among these, in consideration of plate-making property, it is preferable to prepare an imide group-containing copolymer using benzyl (meth) acrylate.
[0146]
Monomers used for introducing each structural unit into the main chain of the imide group-containing copolymer may be used individually or in combination of two or more for each structural unit. May be.
[0147]
As a particularly preferable cyclic imide group-containing copolymer, a random copolymer or a block copolymer represented by the following formula (12) or the following formula (13), particularly a random copolymer can be exemplified. In addition, the main chain of these copolymers may contain other main chain structural units as needed.
[0148]
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[0149]
(Wherein R1To RFiveIs the same as above and R1May be the same or different. l, m, and n are integers. )
[0150]
Embedded image
[0151]
(Wherein R1To RFourAnd R6To R8Is the same as described above, and R1May be the same or different. l, m, and n are integers. )
In the present invention, the content ratio of each structural unit constituting the molecular structure of the imide group-containing copolymer is appropriately adjusted. However, when the content ratio of the cyclic imide group-containing unit is too small, pigment dispersibility, photocurability The sensitivity of the photocuring reaction is not sufficiently improved. On the other hand, when the content ratio of the cyclic imide group-containing unit is too large, there is a problem in that the adsorption point to the pigment increases so that crosslinking occurs between the pigments and the dispersibility is lowered. Moreover, when there are too few acidic functional group containing units, there exists a problem that pigment dispersibility and alkali solubility become inadequate, and when too large, solvent solubility falls. In addition, when the photocurable functional group-containing unit is too small, the photocurability is insufficient. On the other hand, when there are too many constituent units having an ethylenically unsaturated bond as the photocurable functional group, the substrate adhesion is low. There is a problem of lowering.
[0152]
Specifically, in the case of the copolymer of the above formula (12), the cyclic imide group-containing unit is about 5 mol% to 80 mol%, and the acidic functional group-containing unit in terms of the amount charged as a monomer. And about 20 mol% to 70 mol% of (meth) acrylic acid as a pendant linking site of ethylenically unsaturated bonds, and 5 mol% of glycidyl acid (meth) acrylate as a pendant introduction unit of ethylenically unsaturated bonds ˜60 mol%. Furthermore, when it contains an alcoholic hydroxyl group-containing unit, it contains 5 mol% to 20 mol%, when it contains an aromatic carbocyclic ring-containing unit, it contains 5 mol% to 70 mol%, and it contains an ester group-containing unit. Is preferably contained in an amount of about 5 mol% to 70 mol%.
[0153]
In the case of the copolymer of the formula (13), the cyclic imide group-containing unit is about 5 mol% to 80 mol% and the acidic functional group-containing unit ( About 5 mol% to 50 mol% of meth) acrylic acid, about 5 mol% to 60 mol% of hydroxyalkyl (meth) acrylate as a pendant linking site of an alcoholic hydroxyl group-containing unit and an ethylenically unsaturated bond, and ethylene The isocyanate compound as a pendant introduction unit of a polyunsaturated bond is set to about 5 mol% to 60 mol%. Furthermore, when it contains an aromatic carbocyclic-containing unit, it is preferably contained in an amount of about 5 mol% to 70 mol%, and when it contains an ester group-containing unit, it is preferably contained in an amount of about 5 mol% to 70 mol%.
[0154]
Depending on the type of pigment to be dispersed and the type of pigment treatment agent, it is preferable to adjust the content ratio of other main chain constituent units such as an ester group-containing unit as necessary, in addition to the content ratio of the cyclic imide group-containing unit.
[0155]
Furthermore, when the ester group-containing unit is included, the ratio of the content ratio of the cyclic imide group-containing unit to the ester group-containing unit is preferably 90:10 to 10:90, and more preferably 80:20 to 20:80 mol. It is preferable to adjust appropriately according to the kind of pigment and the kind of pigment treatment agent.
[0156]
The imide group-containing copolymer can be synthesized according to a known method. For example, in the case of a copolymer having a cyclic imide group and another photocurable functional group, JP-A-2000-105456 In accordance with the procedures and conditions described in the publication, first, a structural unit having a cyclic imide group represented by the formula (2), a structural unit such as a formula (3) having an acidic functional group, and light. Consists of a structural unit having a functional group that can be introduced later with a pendant structure having a curable functional group, and further, if necessary, a structural unit such as formula (9) having an alcoholic hydroxyl group, and an aromatic carbocyclic ring A polymer (raw polymer) having a main chain containing a structural unit such as formula (10), a structural unit such as formula (11) having an ester group, or other structural units, Then the raw polymer is ethylene By reacting a compound having any other functional group together with the light-curable functional group such as an unsaturated bond, it may be introduced pendant structure of the photocurable functional group.
[0157]
The imide group-containing copolymer may be either a random copolymer or a block copolymer.
[0158]
The imide group-containing copolymer has a polystyrene-equivalent weight average molecular weight (hereinafter simply referred to as “weight average molecular weight” or “Mw”) measured by GPC (gel permeation chromatography) of 2,000 to 30,000, and It is preferable to adjust in the range of 6,000 to 15,000. If the weight average molecular weight is less than 2,000, sufficient steric hindrance cannot be formed, the distance between the pigments becomes close, and the number of adsorption points to the pigment in one molecule becomes too small, making it difficult to adsorb to the pigment. Such a problem occurs that the dispersibility is lowered. On the other hand, when the weight average molecular weight is larger than 30,000, the adsorption point to the pigment in one molecule increases too much, causing cross-linking between the pigments, resulting in problems such as a decrease in dispersibility and developability.
[0159]
The acid value of the imide group-containing copolymer is 30 mgKOH / g to 200 mgKOH / g, preferably 50 mgKOH / g to 120 mgKOH / g. The acid value is related to pigment dispersibility and alkali solubility. If the acid value is too low, there are problems such as poor pigment dispersibility and developability. On the other hand, if the acid value is too high, the solubility in the solvent decreases and the dispersibility is poor, and the alkali solubility is too large to control the pattern shape during pattern exposure, or the adhesion to the substrate and the color filter resin There are problems such as lack. Here, the acid value indicates the acid value per gram of the solid content, and in accordance with JIS K 0070, potentiometric titration (for example, COMMITE (AUTOTITORTOR COM-900, BURET B-900, TITSTATION K-900), Hiranuma Sangyo Co., Ltd. Value).
[0160]
Furthermore, the hydroxyl value of the imide group-containing copolymer is preferably 150 mgKOH / g or less, more preferably 100 mgKOH / g or less, from the viewpoint of pigment dispersibility. Here, the hydroxyl value indicates the hydroxyl value per gram of the solid content, and in accordance with JIS K 0070, potentiometric titration (for example, COMMITE (AUTO TITRATOR COM-900, BURET B-900, TITSTATION K-900), Hiranuma Sangyo Co., Ltd. This is the value obtained by (made by company).
[0161]
When the imide group-containing copolymer is blended at a ratio of usually 30 to 200 parts by weight, preferably 50 to 120 parts by weight, with respect to 100 parts by weight of the pigment, excellent pigment dispersibility can be obtained.
[0162]
<Organic solvent>
The organic solvent used in the present invention is preferably a solvent having a low polarity from the viewpoint of pigment dispersibility, and the organic solvent preferably contains no or only a small amount of water. The water content is preferably less than 20%, more preferably less than 10%, particularly preferably less than 5%, and ideally substantially 0%.
[0163]
Specifically, organic solvents having a low water content as exemplified below are preferably used. That is, alcohol solvents such as methyl alcohol, ethyl alcohol, N-propyl alcohol and i-propyl alcohol; cellosolv solvents such as methoxy alcohol and ethoxy alcohol; carbitol solvents such as methoxyethoxyethanol and ethoxyethoxyethanol; ethyl acetate Ester solvents such as butyl acetate, methyl methoxypropionate, ethyl ethoxypropionate and ethyl lactate; ketone solvents such as acetone, methyl isobutyl ketone and cyclohexanone; cellosolve acetate such as methoxyethyl acetate, ethoxyethyl acetate and ethyl cellosolve acetate Carbitol acetate solvents such as methoxyethoxyethyl acetate and ethoxyethoxyethyl acetate; Ether solvents such as ethylene glycol dimethyl ether, diethylene glycol dimethyl ether and tetrahydrofuran; aprotic amide solvents such as N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide and N-methylpyrrolidone; lactone solvents such as γ-butyrolactone Organic solvents such as unsaturated hydrocarbon solvents such as benzene, toluene, xylene and naphthalene; saturated hydrocarbon solvents such as N-heptane, N-hexane and N-octane; Among these solvents, cellosolve acetate solvents such as methoxyethyl acetate, ethoxyethyl acetate, and ethyl cellosolve acetate; carbitol acetate solvents such as methoxyethoxyethyl acetate and ethoxyethoxyethyl acetate; ethylene glycol dimethyl ether, diethylene glycol dimethyl ether, propylene Ether solvents such as glycol diethyl ether; ester solvents such as methyl methoxypropionate, ethyl ethoxypropionate and ethyl lactate are preferably used. More preferably, MBA (3-methoxybutyl acetate, CHThreeCH (OCHThree) CH2CH2OCOCHThree), PGMEA (propylene glycol monomethyl ether acetate, CHThreeOCH2CH (CHThree) OCOCHThree), DMDG (diethylene glycol dimethyl ether, HThreeCOC2HFourOCHThree) Or a mixture thereof can be used.
[0164]
The organic solvent is usually used in a proportion of 100 to 1000 parts by weight, preferably 200 to 900 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the pigment.
[0165]
Moreover, you may mix | blend various surfactant with the pigment dispersion liquid which concerns on this invention. Furthermore, when various surfactants are used in combination, the dispersion stability can be improved. Examples of the surfactant include cationic, anionic, nonionic, amphoteric, silicone, and fluorine surfactants. Examples of the surfactant include polyoxyethylene alkyl ethers such as polyoxyethylene lauryl ether, polyoxyethylene stearyl ether, polyoxyethylene oleyl ether; polyoxyethylene n-octylphenyl ether, polyoxyethylene n-nonyl Polyoxyethylene alkyl phenyl ethers such as phenyl ether; polyethylene glycol diesters such as polyethylene glycol dilaurate and polyethylene glycol distearate; sorbitan fatty acid esters; fatty acid-modified polyesters; tertiary amine-modified polyurethanes; polyethyleneimines be able to.
[0166]
The product names of the surfactants are KP (manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), Polyflow (manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.), F-Top (manufactured by Tochem Products Co., Ltd.), Megafac (Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.) )), Florard (manufactured by Sumitomo 3M Co., Ltd.), Asahi Guard, Surflon (manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.), and the like.
[0167]
In the present invention, a pigment dispersant composed of a copolymer containing the above acidic functional group and a polyester chain is used as a pigment dispersant for high electrical reliability. However, the qualitative and Other pigment dispersants may be blended within the quantitative range.
[0168]
Specific examples of dispersants that can be used include amide compounds such as nonanoamide, decanamide, dodecanamide, N-dodecylhexadecanamide, N-octadecylpropioamide, N, N-dimethyldodecanamide and N, N-dihexylacetamide, Amine compounds such as diethylamine, diheptylamine, dibutylhexadecylamine, N, N, N ′, N′-tetramethylmethanamine, triethylamine, tributylamine and trioctylamine, monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, N , N, N ′, N ′-(tetrahydroxyethyl) -1,2-diaminoethane, N, N, N′-tri (hydroxyethyl) -1,2-diaminoethane, N, N, N ′, N '-Tetra (hydroxyethylpolyoxyethylene) -1, Examples thereof include amines having a hydroxy group such as 2-diaminoethane, 1,4-bis (2-hydroxyethyl) piperazine, and 1- (2-hydroxyethyl) piperazine, and also nipecotamide, isonipecotamide, and nicotinic acid. Mention may be made of compounds such as amides.
[0169]
Further, (co) polymers of unsaturated carboxylic acid esters such as polyacrylic acid esters; (partial) amine salts, (partial) ammonium salts of (co) polymers of unsaturated carboxylic acid such as polyacrylic acid ( Partially) alkylamine salts; (co) polymers of hydroxyl group-containing unsaturated carboxylic acid esters such as hydroxyl group-containing polyacrylates and their modified products; polyurethanes; unsaturated polyamides; polysiloxanes; long-chain polyaminoamide phosphorus Acid salts; amides obtained by the reaction of poly (lower alkyleneimine) and free carboxyl group-containing polyester, salts thereof, and the like can be mentioned.
[0170]
In addition, as commercially available dispersants, Shigenox-105 (trade name, manufactured by Hackol Chemical Co.) Disperbyk-101, -130, -140, -160, -161, -162, -163, -164, -165, -166, -170, -171, -182, -2000 (above, manufactured by Big Chemie Japan Co., Ltd.), EFKA-47, -47EA, -48 -49, -100, -400, -450 (above, manufactured by EFKA CHEMICALS),
[0171]
The pigment dispersion according to the present invention can be prepared by replacing a part of the dispersant with an imide group-containing copolymer in a conventionally known procedure for preparing a pigment dispersion. That is, the above-mentioned pigment, pigment dispersant, imide group-containing copolymer, and other components as necessary, are mixed in an organic solvent in an arbitrary order, and kneader, roll mill, attritor, super mill, dissolver, homogen A pigment dispersion can be prepared by dispersing using a known dispersing machine such as a mixer or a sand mill.
[0172]
Specifically, a method of adding and dispersing a mixture of a pigment, a pigment dispersant, and an imide group-containing copolymer in an organic solvent, and adding a pigment, a pigment dispersant, and an imide group-containing copolymer to the organic solvent, respectively. Method of dispersing, Method of mixing a liquid in which only a pigment is dispersed in a solvent and a liquid in which a pigment dispersant and an imide group-containing copolymer are dispersed in a solvent, Liquid in which a pigment and a pigment dispersant are dispersed in a solvent And a method of mixing a liquid in which only an imide group-containing copolymer is dispersed in a solvent, or a method of adding a pigment dispersant, an imide group-containing copolymer to a liquid in which only a pigment is dispersed in a solvent, etc. It can be illustrated.
[0173]
In this way, a pigment dispersion having excellent pigment particle dispersibility is obtained. This pigment dispersion is used as a preliminary preparation for preparing a coating liquid excellent in pigment dispersibility. If a pigment or a pigment dispersant is added directly to a diluent solvent together with a normal binder resin component for a coloring composition and mixed, sufficient dispersibility may not be obtained. On the other hand, an additional component of the imide group-containing copolymer and a binder resin other than the imide group-containing copolymer and other components are mixed in the pigment dispersion according to the present invention, or according to the present invention. By adding a pigment dispersion, an additional portion of the imide group-containing copolymer, a binder resin other than the imide group-containing copolymer, and other components to a solvent (dilution solvent) for adjusting the solid content concentration Thus, a coating liquid having excellent pigment dispersibility can be easily prepared. The coating liquid obtained by using the pigment dispersion according to the present invention can form a colored coating film in various fields, and in particular, forms a colored layer such as a pixel of a color filter or a black matrix. It can use suitably as a photosensitive coloring composition.
[0174]
<Photosensitive coloring composition>
Next, the photosensitive coloring composition according to the present invention will be described.
[0175]
The photosensitive coloring composition according to the present invention includes at least a pigment, a molecular structure in which at least a structural unit represented by the following formula (A) and a structural unit represented by the following formula (B) are linked, and is acidic. A pigment dispersant comprising a copolymer containing a functional group and a polyester chain, excluding at least a structural unit having a cyclic imide group represented by the following formula (1), a structural unit having an acidic functional group, and the cyclic imide group It is a photosensitive coloring composition containing an imide group-containing copolymer having a molecular structure in which structural units having photocurable functional groups are linked, and an organic solvent.
[0176]
Embedded image
[0177]
(Wherein Ra, RbAnd RcEach independently represents a hydrogen atom or an optionally substituted cyclic or chain hydrocarbon group, or Ra, RbAnd RcTwo or more of them are bonded to each other to form a ring structure. RdRepresents a hydrogen atom or a methyl group. X represents a divalent linking group, and Y-Represents a counter anion. )
[0178]
Embedded image
[0179]
(Wherein ReRepresents a hydrogen atom or a methyl group. RfRepresents a hydrogen atom, a cyclic or chain alkyl group which may have a substituent, an aryl group which may have a substituent, or an aralkyl group which may have a substituent. )
[0180]
Embedded image
[0181]
(Wherein RThreeAnd RFourAre each independently an alkyl group having 4 or less carbon atoms, one of which is a hydrogen atom and the other is an alkyl group having 4 or less carbon atoms, or a group in which each forms one to form a carbocyclic ring. It is. )
When the imide group-containing copolymer used in the present invention is irradiated with an activation energy ray such as ultraviolet ray or ionizing radiation, the cyclic imide group and the photocurable functional group cause a radical photopolymerization reaction, and the cyclic imide groups By causing a dimerization reaction, a cross-linking bond is formed between the molecules with a high density of reaction sites, and it is cured. Furthermore, since it has an acidic functional group after curing, a fine pattern can be formed by alkali development. In addition, since the imide group-containing copolymer has excellent pigment dispersion performance, it is possible to uniformly disperse the pigment only by blending a small amount of the pigment dispersant in the photosensitive coloring composition. . Furthermore, the pigment dispersant has alkali developability. Therefore, the colored composition according to the present invention has an imide group in the photosensitive colored composition without reducing the alkali developability because the amount of the pigment dispersant is small and the pigment dispersant has alkali developability. Concentration of containing copolymer and other curable components (binder resin, photo-curable compound and initiator other than imide group-containing copolymer) and / or pigment can be relatively increased, curability and plate making characteristics In addition, a coating film having a high coloring concentration can be formed, and electrical reliability is also increased.
[0182]
The pigment, the pigment dispersant comprising the copolymer containing the acidic functional group and the polyester chain, the imide group-containing copolymer, and the organic solvent, which are blended in the photosensitive coloring composition according to the present invention, include the above-described present invention. The same ones that can be blended in the pigment dispersion can be used. Moreover, each component can be used 1 type or in mixture of 2 or more types.
[0183]
A large amount of pigment can be finely and uniformly dispersed in the photosensitive coloring composition, and the P / V ratio (pigment content in the composition / solid content other than the pigment in the composition) is 0.4 or more. , Preferably 0.5 or more, more preferably 0.6 or more. In addition, it is usually difficult to make P / V ratio 1.0 or more from the point of the coating suitability and sclerosis | hardenability of a photosensitive coloring composition. Here, the solid content of the photosensitive coloring composition includes all components except for the solvent, and includes, for example, a liquid monomer component.
[0184]
The blending ratio when adding the dispersant to the photosensitive coloring composition is the same as that for preparing the pigment dispersion, and the dispersant is 40 parts by weight or less, preferably 30 parts by weight or less, per 100 parts by weight of the pigment. Particularly preferably, the dispersibility can be sufficiently improved only by containing it in a proportion of 20 parts by weight or less.
[0185]
The imide group-containing copolymer is usually used in a proportion of 20 to 200 parts by weight, preferably 40 to 100 parts by weight, based on 100 parts by weight of the pigment. If the amount of the imide group-containing copolymer used is too small, sufficient pigment dispersibility, film formability, binding property and excellent plate making characteristics cannot be obtained. On the other hand, if the amount used is too large, the ratio of the pigment becomes relatively low, the P / V ratio becomes small, and a sufficient coloring density cannot be obtained.
[0186]
It is preferable that a photocurable compound is further blended in the photosensitive coloring composition as necessary. As the photocurable compound, a monomer, oligomer or polymer having a photocurable group such as an ethylenically unsaturated bond can be used. The photocurable compound preferably has two or more photocurable groups in one molecule in order to increase the crosslinking density.
[0187]
Specific examples of the monomer or oligomer containing an ethylenically unsaturated bond include the following polyfunctional acrylate monomers or oligomers, that is, (meth) acrylates of alkylene glycol such as ethylene glycol and propylene glycol; polyethylene glycol (Meth) acrylates of polyalkylene glycols such as polypropylene glycol; poly (meth) acrylates of trihydric or higher polyhydric alcohols such as glycerin, trimethylolpropane, pentaerythritol, dipentaerythritol, and their dicarboxylic acid modification Polyester, epoxy resin, urethane resin, alkyd resin, silicone resin, spirane resin and other oligo (meth) acrylates; both-end hydroxypoly-1,3-butadiene, both-end hydride Carboxymethyl polyisoprene, other di (meth) acrylates of both ends hydroxylated polymers such as both terminal hydroxy polycaprolactone, tris [2- (meth) acryloyloxyethyl] phosphate and the like.
[0188]
More specifically, ethylene glycol (meth) acrylate, diethylene glycol di (meth) acrylate, propylene glycol di (meth) acrylate, dipropylene glycol di (meth) acrylate, polyethylene glycol di (meth) acrylate, polypropylene glycol di (meth) ) Acrylate, hexane di (meth) acrylate, neopentyl glycol di (meth) acrylate, glycerin di (meth) acrylate, glycerin tri (meth) acrylate, glycerin tetra (meth) acrylate, tetratrimethylolpropane tri (meth) acrylate, 1 , 4-butanediol diacrylate, trimethylolpropane tri (meth) acrylate, pentaerythritol (meth) acrylate, pentaerythris Examples include tall tri (meth) acrylate, pentaerythritol tetra (meth) acrylate, dipentaerythritol hexa (meth) acrylate (DPHA), dipentaerythritol penta (meth) acrylate (DPPA), dipentaerythritol hexa (meth) acrylate and the like. be able to. Of these, poly (meth) acrylates of trihydric or higher polyhydric alcohols and their modified dicarboxylic acids are preferable. Specifically, trimethylolpropane tri (meth) acrylate, pentaerythritol tri (meth) acrylate, penta Examples include erythritol tetra (meth) acrylate, dipentaerythritol penta (meth) acrylate, and dipentaerythritol hexa (meth) acrylate.
[0189]
The photocurable compound preferably has an alcoholic hydroxyl group together with two or more ethylenically unsaturated bonds. When the photocurable compound has an alcoholic hydroxyl group, when the photosensitive coloring composition is photocured, due to the hydrogen abstraction effect of the cyclic imide group of the imide group-containing copolymer on the alcoholic hydroxyl group-containing photocurable compound. The reactivity of the cyclic imide group, the photocurable functional group and the alcoholic hydroxyl group-containing photocurable compound of the copolymer can be increased to further improve the sensitivity and curability.
[0190]
Specific examples of the photocurable compound having an alcoholic hydroxyl group include 2-hydroxy-1- (meth) acryloxy-3- (meth) acryloxypropane, pentaerythritol di (meth) acrylate monostearate, and tetramethylol. Methane tri (meth) acrylate, pentaerythritol tri (meth) acrylate, dipentaerythritol hydroxypenta (meth) acrylate, epichlorohydrin modified bisphenol A di (meth) acrylate, epichlorohydrin modified diethylene glycol di (meth) acrylate, epichlorohydrin modified 1,6- Examples include hexanediol di (meth) acrylate and triglycerol di (meth) acrylate.
[0191]
Among the photocurable compounds, those having an alkali solubility are preferable as those having alkali solubility, and among them, those having an acidic group and an ethylenically unsaturated bond, particularly one or more acidic groups and 3 in one molecule. It is preferable to use one having at least two ethylenically unsaturated bonds (hereinafter referred to as “a trifunctional or more acidic polyfunctional acrylate monomer”). The trifunctional or higher acid polyfunctional acrylate monomer has a role of improving the crosslink density of the resin composition and a role of improving the alkali developability. Therefore, even when a large amount of pigment is added to the composition, The acidic polyfunctional acrylate monomer can be adjusted and improved without impairing the curability and developability of the colored composition.
[0192]
The acidic group of the acidic polyfunctional acrylate monomer only needs to be capable of alkali development, and examples thereof include a carboxyl group, a sulfonic acid group, and a phosphoric acid group. To carboxyl group.
[0193]
As the above-described trifunctional or higher functional polyfunctional acrylate monomer, (1) a polyfunctional (meth) acrylate having a carboxyl group introduced by modifying a hydroxyl group-containing polyfunctional (meth) acrylate with a dibasic acid anhydride, Alternatively, (2) a polyfunctional (meth) acrylate having a sulfonic acid group introduced by modifying an aromatic polyfunctional (meth) acrylate with concentrated sulfuric acid or fuming sulfuric acid can be used.
[0194]
As the acidic polyfunctional acrylate monomer, those represented by the following general formulas (14) and (15) are preferable. In general formulas (14) and (15), when T or G is an oxyalkylene group, the terminal on the carbon atom side is bonded to R, X, and W.
[0195]
Embedded image
[0196]
(In the formula (14), n is 0 to 14 and m is 1 to 8. In the formula (15), W is R or X as in the formula (14). 3 or more Ws are R. p is 0 to 14 and q is 1 to 8. Even if R, X, T, and G present in a molecule are the same, May be different.)
Specific examples of the acidic polyfunctional acrylate monomer represented by the formulas (14) and (15) include TO-756, which is a carboxyl group-containing trifunctional acrylate manufactured by Toagosei Co., Ltd., and a carboxyl group-containing pentafunctional group. Examples thereof include TO-1382 which is an acrylate.
[0197]
As the polymer containing an ethylenically unsaturated bond, a polyfunctional acrylate monomer or oligomer polymer as described above can be used.
[0198]
Said photocurable compound may be used individually, respectively, and may be used in combination of 2 or more type. The photocurable compound is usually used in a proportion of 10 to 100 parts by weight, preferably 20 to 60 parts by weight, based on 100 parts by weight of the pigment. If the amount used is too small, sufficient photocurability cannot be obtained. If the amount used is too large, the ratio of the pigment becomes relatively low, the P / V ratio becomes small, and a sufficient color density can be obtained. Absent.
[0199]
In the photosensitive coloring composition according to the present invention, other binder resins may be used in combination with the imide group-containing copolymer. As the other binder resin, for example, a non-reactive polymer, a reactive thermopolymerizable compound, or a polymer having a photocurable functional group can be used. Is preferable.
[0200]
Here, as the non-polymerizable polymer, for example, a copolymer comprising two or more of the following monomers can be used: (meth) acrylic acid, methyl (meth) acrylate, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate. , Benzyl (meth) acrylate and styrene.
[0201]
More specifically, methacrylic acid / benzyl methacrylate copolymer, methacrylic acid / benzyl methacrylate / styrene copolymer, benzyl methacrylate / styrene copolymer and the like can be exemplified.
[0202]
In addition, as the heat-polymerizable binder resin, an epoxy resin is preferable. For example, a homopolymer or copolymer obtained by polymerizing one or more monomers containing an ethylenically unsaturated bond and an epoxy group as shown below. Copolymers can be used: glycidyl (meth) acrylate, glycidyl α-ethyl acrylate, glycidyl α-n-propyl acrylate, glycidyl α-n-butyl acrylate, (meth)
[0203]
As the curing agent combined with the epoxy resin, a polyvalent carboxylic acid anhydride or a polyvalent carboxylic acid can be used.
[0204]
Specific examples of polyhydric carboxylic acid anhydrides include phthalic anhydride, itaconic anhydride, succinic anhydride, citraconic anhydride, dodecenyl succinic anhydride, tricarballylic anhydride, maleic anhydride, hexahydrophthalic anhydride, dimethyltetrahydro anhydride Aliphatic or alicyclic dicarboxylic anhydrides such as phthalic acid, hymic anhydride, and nadic anhydride; fats such as 1,2,3,4-butanetetracarboxylic dianhydride and cyclopentanetetracarboxylic dianhydride Aromatic polycarboxylic dianhydrides; aromatic polycarboxylic anhydrides such as pyromellitic anhydride, trimellitic anhydride, and benzophenone tetracarboxylic anhydride; ester groups such as ethylene glycol bistrimellitic acid and glycerin tristrimellitic acid Containing acid anhydrides, particularly preferably aromatic poly It may be mentioned carboxylic acid anhydrides. Moreover, the epoxy resin hardening | curing agent which consists of a commercially available carboxylic acid anhydride can also be used suitably.
[0205]
Specific examples of the polyvalent carboxylic acid used in the present invention include aliphatic polyvalent carboxylic acids such as succinic acid, glutaric acid, adipic acid, butanetetracarboxylic acid, maleic acid, and itaconic acid; hexahydrophthalic acid, Aliphatic polycarboxylic acids such as 1,2-cyclohexanedicarboxylic acid, 1,2,4-cyclohexanetricarboxylic acid, cyclopentanetetracarboxylic acid, and phthalic acid, isophthalic acid, terephthalic acid, pyromellitic acid, trimellitic acid, Aromatic polyvalent carboxylic acids such as 1,4,5,8-naphthalenetetracarboxylic acid and benzophenonetetracarboxylic acid can be mentioned, and aromatic polyvalent carboxylic acids can be mentioned preferably.
[0206]
These polyvalent carboxylic acid anhydrides and polyvalent carboxylic acids can be used singly or in combination of two or more. The amount of the curing agent is usually in the range of 1 to 100 parts by weight per 100 parts by weight of the epoxy resin.
[0207]
Moreover, as a polymer which has a photocurable functional group, the polymer of the monomer or oligomer which has the above photocurable functional groups can be used. The polymer having a photocurable functional group preferably has a weight average molecular weight of 3,000 or more, and preferably 5,000 to 30,000.
[0208]
Preferred binder resins include monomers or oligomer polymers having a photocurable functional group as described above. Especially, the polymer containing the polymer containing the said ethylenically unsaturated bond containing unit is preferable, and contains the unit represented by said Formula (4), (5) as an ethylenically unsaturated bond containing unit especially. A polymer is preferred.
[0209]
Other binder resins as described above are used to improve the physical properties of the photosensitive coloring composition within a range that does not adversely affect the plate-making characteristics of the imide group-containing copolymer. 100 parts by weight or less, preferably 60 parts by weight or less based on parts.
[0210]
It is preferable that a photopolymerization initiator is further blended in the photosensitive coloring composition according to the present invention as necessary. As the photopolymerization initiator, select one that generates the appropriate active species according to the reaction type of the photocurable functional group of the imide group-containing copolymer, that is, radical polymerization, cationic polymerization, or anionic polymerization. Use. When the photocurable compound has an ethylenically unsaturated bond as a photocurable functional group, a photoradical initiator is used. In addition, when the imide group-containing copolymer and other binder resin that is optionally used have a photocurable group, but the reaction type is different from the photocurable compound, the reaction of the photocurable compound You may use together the initiator suitable for the reaction form of the photocurable group which an imide group containing copolymer and binder resin have with the initiator suitable for a form.
[0211]
Examples of the photo radical initiator include biimidazole compounds, benzoin compounds, acetophenone compounds, benzophenone compounds, α-diketone compounds, polynuclear quinone compounds, xanthone compounds, thioxanthone compounds, triazine compounds, ketals. Compound, azo compound, peroxide, 2,3-dialkyldione compound, disulfide compound, thiuram compound, fluoroamine compound and the like are used.
[0212]
Specific examples of the biimidazole compound include 2,2′-bis (2-chlorophenyl) -4,4 ′, 5,5′-tetrakis (4-ethoxycarbonylphenyl) -1,2′-biimidazole, 2 , 2'-bis (2,4-dichlorophenyl) -4,4 ', 5,5'-tetrakis (4-ethoxycarbonylphenyl) -1,2'-biimidazole, 2,2'-bis (2,4 , 6-trichlorophenyl) -4,4 ′, 5,5′-tetrakis (4-ethoxycarbonylphenyl) -1,2′-biimidazole, 2,2′-bis (2-bromophenyl) -4,4 ', 5,5'-tetrakis (4-ethoxycarbonylphenyl) -1,2'-biimidazole, 2,2'-bis (2,4-dibromophenyl) -4,4', 5,5'-tetrakis (4-ethoxycarbonylphenyl) -1, 2'-biimidazole, 2,2'-bis (2,4,6-tribromophenyl) -4,4 ', 5,5'-tetrakis (4-ethoxycarbonylphenyl) -1,2'-biimidazole 2,2′-bis (2-chlorophenyl) -4,4 ′, 5,5′-tetraphenyl-1,2′-biimidazole, 2,2′-bis (2,4-dichlorophenyl) -4, 4 ', 5,5'-tetraphenyl-1,2'-biimidazole, 2,2'-bis (2,4,6-trichlorophenyl) -4,4', 5,5'-tetraphenyl-1 , 2′-biimidazole, 2,2′-bis (2-bromophenyl) -4,4 ′, 5,5′-tetraphenyl-1,2′-biimidazole, 2,2′-bis (2, 4-dibromophenyl) -4,4 ′, 5,5′-tetraphenyl-1,2′-biimidazole, 2,2′-bi (2,4,6-bromophenyl) -4,4 ', mention may be made of 5,5'-tetraphenyl-1,2'-biimidazole.
[0213]
When a biimidazole compound is used as an initiator, it is preferable to use a hydrogen donor described below in combination because the sensitivity can be further improved. The “hydrogen donor” as used herein means a compound that can donate a hydrogen atom to a radical generated from a biimidazole compound by exposure. As the hydrogen donor, mercaptan compounds, amine compounds and the like are preferable. The mercaptan-based compound is a compound having a benzene ring or a heterocyclic ring as a mother nucleus and having one or more, preferably 1 to 3, more preferably 1 to 2, mercapto groups directly bonded to the mother nucleus (hereinafter referred to as “mercaptan”). It is referred to as “system hydrogen donor”). Specific examples of such mercaptan hydrogen donors include 2-mercaptobenzothiazole, 2-mercaptobenzoxazole, 2-mercaptobenzoimidazole, 2,5-dimercapto-1,3,4-thiadiazole, 2-mercapto- 2,5-dimethylaminopyridine and the like can be mentioned. Of these mercaptan-based hydrogen donors, 2-mercaptobenzothiazole and 2-mercaptobenzoxazole are preferable.
[0214]
The amine compound is a compound having a benzene ring or a heterocyclic ring as a mother nucleus and having 1 or more, preferably 1 to 3, more preferably 1 to 2 amino groups directly bonded to the mother nucleus (hereinafter referred to as “the amine compound”). "Amine-based hydrogen donor"). Specific examples of such amine-based hydrogen donors include 4-diethylaminoacetophenone, 4-dimethylaminopropiophenone, ethyl-4-dimethylaminobenzoate, i-propyl-4-dimethylaminobenzoate, 4-dimethylaminobenzoate. An acid, 4-dimethylamino benzonitrile, etc. can be mentioned.
[0215]
The hydrogen donors can be used alone or in admixture of two or more, but it is possible to use one or more mercaptan hydrogen donors and one or more amine hydrogen donors in combination. The formed pixels are preferable in that they are difficult to drop off from the substrate during development, and the pixel intensity and sensitivity are high. Also, a hydrogen donor having a mercapto group and an amino group at the same time can be suitably used.
[0216]
Specific examples of the benzoin compound include benzoin, benzoin methyl ether, benzoin ethyl ether, benzoin i-propyl ether, benzoin i-butyl ether, and methyl 2-benzoylbenzoate.
[0217]
Specific examples of the acetophenone compound include 1- (4-dodecylphenyl) -2-hydroxy-2-methylpropan-1-one, 2,2-dimethoxy-2-phenylacetophenone, 2-hydroxy-2-methyl. -1-phenylpropan-1-one, 1- (4′-i-propylphenyl) -2-hydroxy-2-methylpropan-1-one, 4- (2′-hydroxyethoxy) phenyl (2-hydroxy- 2-propyl) ketone, 2,2-dimethoxyacetophenone, 2,2-diethoxyacetophenone, 2-methyl-1- (4′-methylthiophenyl) -2-morpholinopropan-1-one, 2-benzyl-2 -Dimethylamino-1- (4'-morpholinophenyl) butan-1-one, 1-hydroxycyclohexyl phenyl ketone, 2 , 2-dimethoxy-1,2-diphenylethane-1-one and the like.
[0218]
Specific examples of the benzophenone compounds include benzyl dimethyl ketone, benzophenone, 4,4′-bis (dimethylamino) benzophenone, 4,4′-bis (diethylamino) benzophenone, and the like.
[0219]
Specific examples of the α-diketone compound include diacetyl, dibenzoyl, methylbenzoylformate, and the like.
[0220]
Specific examples of the polynuclear quinone compound include anthraquinone, 2-ethylanthraquinone, 2-t-butylanthraquinone, 1,4-naphthoquinone and the like.
[0221]
Specific examples of the xanthone compound include xanthone, thioxanthone, 2-chlorothioxanthone and the like.
[0222]
Specific examples of the triazine compound include 1,3,5-tris (trichloromethyl) -s-triazine, 1,3-bis (trichloromethyl) -5- (2′-chlorophenyl) -s-triazine, 1 , 3-bis (trichloromethyl) -5- (4′-chlorophenyl) -s-triazine, 1,3-bis (trichloromethyl) -5- (2′-methoxyphenyl) -s-triazine, 1,3- Bis (trichloromethyl) -5- (4′-methoxyphenyl) -s-triazine, 2- (2′-furylethylidene) -4,6-bis (trichloromethyl) -s-triazine, 2- (4′- Methoxystyryl) -4,6-bis (trichloromethyl) -s-triazine, 2- (3 ′, 4′-dimethoxystyryl) -4,6-bis (trichloromethyl) -s-triazine, 2 (4′-methoxynaphthyl) -4,6-bis (trichloromethyl) -s-triazine, 2- (2′-bromo-4′-methylphenyl) -4,6-bis (trichloromethyl) -s-triazine 2- (2′-thiophenylethylidene) -4,6-bis (trichloromethyl) -s-triazine and the like.
[0223]
Among these, 1-hydroxy-cyclohexyl-phenyl-ketone and 2-methyl-1 [4- (methylthio) phenyl] -2-morpholinopropan-1-one are polymerized by irradiation with ionizing radiation even in a small amount. Since it initiates and accelerates the reaction, it is preferably used in the present invention. These can be used either alone or in combination. These are also present in commercial products, and for example, Irgacure 184, 369, 907 etc. of Ciba Specialty Chemicals Co., Ltd. can be used, and among these, Irgacure 184 is 1-hydroxy-cyclohexyl- Phenyl-ketone.
[0224]
When using a photoradical initiator, the photoradical initiator is usually blended in a proportion of 20 to 100 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the imide group-containing copolymer, and a photocurable compound or other binder resin. If it has photo-radical polymerizability, the amount of photo-radical initiator is appropriately increased.
[0225]
Furthermore, you may add a polyfunctional thiol compound to the photosensitive coloring composition of this invention. The polyfunctional thiol compound is a compound having at least 2, preferably 3 or more, more preferably 4 or more mercapto groups (-SH) in the molecule, and the cyclic imide group of the imide group-containing copolymer is a thiol compound. The action of improving the sensitivity and curability of the photosensitive coloring composition by improving the photocuring reactivity of the photosensitive coloring composition by extracting the hydrogen of the mercapto group therein and generating radicals, etc., and photosensitivity It has the effect | action which improves the heat-resistant discoloration property of a coloring composition.
[0226]
Specific examples of the polyfunctional thiol compound include ethylene glycol bisthiopropionate (EGTP), butanediol bisthiopropionate (BDTP), trimethylolpropane tristhiopropionate (TMTP), pentaerythritol tetrakisthiopropionate. NATE (PETP), THEIC-BMPA represented by the following formula (16)
[0227]
Embedded image
[0228]
Mercaptopropionic acid derivatives such as ethylene glycol bisthioglycolate (EGTG), butanediol bisthioglycolate (BDTG), hexanediol bisthioglycolate (HDTG), trimethylolpropane tristhioglycolate (TMTG), pentaerythritol Thioglycolic acid derivatives such as tetrakisthioglycolate (PETG); 1,2-benzenedithiol, 1,3-benzenedithiol, 1,2-ethanedithiol, 1,3-propanedithiol, 1,6-hexamethylenedithiol, Thiols such as 2,2 ′-(ethylenedithio) diethanethiol, meso-2,3-dimercaptosuccinic acid, p-xylenedithiol, m-xylenedithiol; mercaptoeth such as di (mercaptoethyl) ether It can be exemplified ethers.
[0229]
Among the above examples, pentaerythritol tetrakisthiopropionate (PETP), THEIC-BMPA represented by the above formula (16), and pentaerythritol tetrakisthioglycolate (PETG) are preferable.
[0230]
When the polyfunctional thiol compound is used in a large amount, the storage stability and odor are strong and may cause problems in occupational hygiene, so when adding the polyfunctional thiol compound to the photosensitive coloring composition according to the present invention, The solid content ratio is usually 0.01 to 60% by weight, preferably 10 to 40% by weight. Further, when a photocurable compound is blended, the effect of improving the sensitivity of the photosensitive coloring composition can be obtained even if the blending amount of the polyfunctional thiol compound is reduced. Therefore, the photocurable compound is added to the photosensitive coloring composition. In the case of blending a polyfunctional thiol compound with a solid content ratio of usually 0.01 to 20% by weight, preferably 0.1 to 10% by weight, sufficient sensitivity can be obtained.
[0231]
If necessary, the photosensitive coloring composition according to the present invention may further contain a sensitizer, a curing agent, an ultraviolet blocker, an ultraviolet absorber, a surface conditioner (leveling agent), or other components. Also good.
[0232]
The organic solvent for preparing the pigment dispersion which is a preparatory preparation can be selected considering only the pigment dispersibility, but the organic solvent for preparing the photosensitive coloring composition is blended with the pigment dispersibility, It is necessary to select in consideration of various conditions such as solubility of the resin, compatibility with the dispersion solvent, coating uniformity, and easy drying after coating.
[0233]
In addition, the organic solvent for preparing the photosensitive coloring composition preferably contains no or only a small amount of water, like the organic solvent for preparing the pigment dispersion, specifically, The water content is preferably less than 20%, more preferably less than 10%, particularly preferably less than 5%, and ideally substantially 0%.
[0234]
As the organic solvent for preparing the photosensitive coloring composition, specifically, organic solvents having a low water content, such as those exemplified as the organic solvent of the pigment dispersion, are preferably used. The photosensitive coloring composition excellent in coating suitability is obtained by adjusting a solid content concentration to 10-30 mass% using a dilution solvent. In the present invention, the solid content refers to all compounding components except for the dilution solvent and the dispersion solvent, and liquid monomers and oligomers are also included in the solid content to be dissolved or dispersed in the dilution solvent or the dispersion solvent.
[0235]
Further, the water content in the entire photosensitive coloring composition is the same as that of the diluting solvent, and the water content is preferably less than 20%, more preferably less than 10%, particularly preferably less than 5%, and substantially 0%. Ideally.
[0236]
The photosensitive coloring composition is prepared by directly mixing compounding components such as the pigment, the pigment dispersant, and the imide group-containing copolymer in the organic solvent and dispersing the mixture using a known disperser. May be. However, in a method in which all blending components are directly added to an organic solvent and dispersed, the pigment may not be sufficiently dispersed. In addition, in order to carry out a method in which all the blending components are directly mixed and dispersed in an organic solvent, it is excellent in pigment dispersibility and suitable as a dispersion solvent, and at the same time, the solubility and ease of the imide group-containing copolymer. Although it is necessary to select a solvent that is excellent in drying properties and suitable as a dilution solvent, it is not always easy to select such a solvent.
[0237]
On the other hand, according to the method using the above-described pigment dispersion according to the present invention, a photosensitive coloring composition having excellent pigment dispersibility can be easily obtained. In this method, the pigment dispersion according to the present invention is prepared in advance by mixing and dispersing in a solvent (hereinafter referred to as a dispersion solvent) for dispersing the pigment and the imide group-containing copolymer. On the other hand, separately from this, a solvent for diluting an additional component of the imide group-containing copolymer and / or other binder resin, and other components such as a photocurable compound and a photopolymerization initiator as necessary ( Hereinafter, a clear resist solution is prepared by mixing and dissolving or dispersing in a diluent solvent. And the photosensitive coloring composition excellent in pigment dispersibility is easily obtained by mixing the obtained pigment dispersion liquid and a clear resist liquid, and performing a dispersion process as needed. According to this method, since the dispersion solvent and the diluting solvent can be selected separately, the range of solvent selection is expanded.
[0238]
If the pigment dispersion is not pre-prepared, first add the pigment, pigment dispersant, and imide group-containing copolymer into the diluent solvent, mix thoroughly, and stir to disperse the pigment. By additionally mixing, the pigment dispersibility is not hindered by other blending components in the pigment dispersion step.
[0239]
Part of the coating film is formed by applying the photosensitive coloring composition thus obtained to a support to form a coating film, drying it, and then irradiating the coating film with light in a predetermined pattern. After selectively curing, a colored coating film having a predetermined pattern is obtained by developing with an alkaline solution.
[0240]
As the light beam used for the curing reaction, a light beam having a wavelength that causes a reaction of the photocurable compound is appropriately selected from radiation such as ultraviolet rays and ionizing radiation or visible light. The irradiation energy required for curing is usually 10 to 500 mJ / m.2Degree.
[0241]
The cured portion in the coating film is a pigment in a matrix formed by a cross-linking network formed by the photocuring reaction of the imide group-containing copolymer according to the present invention and, if necessary, a photocurable compound. Have a uniformly dispersed structure.
[0242]
In the exposure step, a predetermined position of the coating film can be selectively exposed and cured by irradiating the surface of the coating film with laser light or irradiating light through a mask. Moreover, since the imide group-containing copolymer has alkali solubility, it can be alkali-developed and is preferable in terms of environmental hygiene compared to the case of developing using an organic solvent.
[0243]
In the exposed portion of this photosensitive coloring composition, the sensitivity and the crosslink density are increased, and the inside is hardened uniformly and well, and the alkali-solubility is also sufficient. A pattern with good surface smoothness is formed. Furthermore, since the development speed is increased due to sufficient alkali solubility and there are effects such as the reduction of the residue in the unexposed areas, the plate making characteristics are generally excellent.
[0244]
In addition, the photosensitive coloring composition of the present invention is difficult to elute in the liquid crystal layer because impurities are confined in a matrix having a high crosslinking density that is well solidified to the inside during photocuring, and the surface of the cured film is smooth after development. Therefore, a colored cured film having high electrical reliability can be obtained. In particular, when a colored layer of a liquid crystal panel is produced using this photosensitive coloring composition, the voltage of the display portion can be stably maintained, and the electrical reliability is high.
[0245]
The photosensitive coloring composition can finely and uniformly disperse high-concentration pigments and has high colorability. Therefore, even if it is thin, it can form a colored pattern having a high coloring concentration, and a color reproduction range. Is wide.
[0246]
The photosensitive coloring composition according to the present invention can be used to form various colored coatings, and is particularly suitable for forming a colored layer constituting the details of a color filter, that is, a pixel or a black matrix. .
[0247]
<Color filter>
The color filter according to the present invention includes at least a colored layer on a substrate, and the colored layer is formed by curing the photosensitive colored composition according to the present invention.
[0248]
The color filter includes at least a colored layer on a substrate. As an example, a black matrix formed in a predetermined pattern on a transparent substrate, a pixel portion formed in a predetermined pattern on the black matrix, and the pixel portion The structure provided with the protective film formed so that it may cover can be mentioned. A transparent electrode for driving liquid crystal may be formed on the protective film as necessary. Further, columnar spacers may be formed on the transparent electrode plate, the pixel portion, or the protective film in accordance with the region where the black matrix layer is formed.
[0249]
The pixel portion is arranged in a desired pattern such as a red pattern, a green pattern, and a blue pattern in a mosaic type, a stripe type, a triangle type, a four pixel arrangement type, an island type arranged in a "<" shape, etc. The matrix is provided between the respective colored patterns and in a predetermined area outside the pixel portion forming area. The pixel portion can be formed by various methods, but is preferably formed by a pigment dispersion method using the photosensitive coloring composition according to the present invention. That is, a photosensitive coloring composition is applied to one side of a transparent substrate, irradiated with light rays such as ultraviolet rays in a predetermined pattern, and after alkali development, heated in a clean oven or the like and post-baked to form a pixel portion. it can. The pixel portion is usually formed to a thickness of about 1 to 3 μm.
[0250]
Since a large amount of pigment can be dispersed in the photosensitive coloring composition of the present invention, a pixel portion having a high coloring density and a thin film thickness can be formed, and a wide color reproduction range can be obtained. Furthermore, as described above, when a color filter is produced using the photosensitive coloring composition of the present invention, the voltage of the display portion can be stably maintained, and the electrical reliability is high.
[0251]
For example, when forming a green pixel, toning is basically performed by combining a green pigment and a yellow pigment as the pigment, and in that case, the x value of the xy chromaticity coordinates is determined based on the types of the green pigment and the yellow pigment. Although it tends to vary depending on the blending ratio, the y value tends to increase with an increase in the pigment concentration in the coating, and the color reproduction range widens as the y value increases. Therefore, when the photosensitive coloring composition of the present invention is combined with a green pigment and a yellow pigment, the total concentration of the pigment can be increased to increase the y value, and as a result, the green color with a large color reproduction range can be obtained. Pixels can be formed.
[0252]
Specifically, as the pigment in the photosensitive coloring composition of the present invention, at least C.I. I. Pigment yellow 150, C.I. I. Pigment green 36, C.I. I. Pigment green 7, C.I. I. Pigment yellow 138 or C.I. I. In the case where any one of
[0253]
Based on the above actual measured values, at least C.I. I. Pigment yellow 150, C.I. I. Pigment green 36, C.I. I. Pigment green 7, C.I. I. Pigment yellow 138 or C.I. I. In the case where any one of
[0254]
Moreover, when mix | blending the
[0255]
Next, when forming a blue pixel, the color is basically adjusted by combining a blue pigment and a violet pigment as the pigment. In this case, the x value of the xy chromaticity coordinates is the type of the blue pigment and the violet pigment. However, the y value tends to decrease with an increase in the pigment concentration in the coating, and the color reproduction range widens as the y value decreases. Accordingly, when the photosensitive coloring composition of the present invention is combined with a blue pigment and a violet pigment, the total concentration of the pigment can be increased and the y value can be decreased. As a result, a blue color having a large color reproduction range can be obtained. Pixels can be formed.
[0256]
Specifically, as the pigment in the photosensitive coloring composition of the present invention, at least C.I. I. Pigment blue 15: 6 or C.I. I. In the case of blending any one of
[0257]
Based on the above actual measured values, at least C.I. I. Pigment blue 15: 6 or C.I. I. When any one of
[0258]
Moreover, when mix | blending the
[0259]
Next, when a red pixel is formed, the color is basically adjusted by combining a red pigment and a yellow pigment, and in this case, the x value of the xy chromaticity coordinate increases the pigment concentration in the film. However, the y value tends to fluctuate depending on the types and blending ratios of the red pigment and the yellow pigment, and the color reproduction range increases as the x value increases. Accordingly, when the photosensitive coloring composition of the present invention is combined with a red pigment and a yellow pigment, the total value of the pigment can be increased to increase the x value, and as a result, red having a large color reproduction range. Pixels can be formed.
[0260]
Specifically, as the pigment in the photosensitive coloring composition of the present invention, at least C.I. I. Pigment red 177, C.I. I. Pigment red 254 or C.I. I. When any one of
[0261]
Based on the above actual measured values, at least C.I. I. Pigment red 177, C.I. I. Pigment red 254 or C.I. I. When any one of
[0262]
Moreover, when mix | blending the
[0263]
A display (liquid crystal display device) that satisfies the EBU standard or the NTSC standard can be obtained by combining an optimal backlight with the color filter having the spectrum described above. Further, by combining with a backlight using RGB three-color LEDs, it is possible to obtain a display expressing 108% or more in the area ratio of the NTSC standard.
[0264]
The black matrix is formed by various methods such as a dyeing method, a pigment dispersion method, a printing method, an electrodeposition method, and a chromium vapor deposition method. Like the pixel portion, the pigment using the photosensitive coloring composition according to the present invention is used. It can also be formed by a dispersion method. In this case, a black matrix can be obtained by preparing a photosensitive coloring composition containing a black pigment and performing selective exposure and development in the same manner as in forming the pixel portion. In this method, the black matrix is usually formed to a thickness of about 0.8 to 1.5 μm.
[0265]
The protective film can be formed by applying a reaction liquid of a coating solution of a transparent resin composition having light or thermosetting property by a method such as spin coater, roll coater, spray, printing or the like. The protective film is formed to a thickness of about 2 μm, for example. When using a spin coater, the number of revolutions is set within a range of 500 to 1500 revolutions / minute. As the coating liquid for the protective film, the above-mentioned clear resist liquid used for preparing the photosensitive coloring composition according to the present invention may be used. The coating film of the clear resist solution is exposed by irradiating ultraviolet rays with or without a photomask, and after alkali development, it is post-baked in a clean oven or the like to form a protective film.
[0266]
The transparent electrode on the protective film is made of indium tin oxide (ITO), zinc oxide (ZnO), tin oxide (SnO), etc., and their alloys, etc., such as sputtering, vacuum deposition, CVD, etc. This is formed by a simple method, and is formed into a predetermined pattern by etching using a photoresist or using a jig as necessary. The thickness of the transparent electrode can be about 20 to 500 nm, preferably about 100 to 300 nm.
[0267]
The columnar spacers on the transparent electrode are also coated with the above clear resist solution by a method such as spin coater, roll coater, spray, printing, etc., exposed by ultraviolet irradiation through a photomask, post-baked in a clean oven, etc. after alkali development. Can be formed. The columnar spacer is formed with a height of about 5 μm, for example. The rotational speed of the spin coater may be set within a range of 500 to 1500 revolutions / minute, as in the case of forming the protective film.
[0268]
Although the color filter for the liquid crystal display device has been described as a representative example of the color filter according to the present invention, the present invention also applies to a color filter for other types of display devices, for example, a color filter for an EL (electroluminescence) device. Applicable. The EL device can arrange full color display by arranging the EL elements of RGB colors in a matrix and control the light emission of each color, but by arranging a color filter on the light extraction side (viewer side) of the EL elements, The display performance can be improved by modulating the colored light, and the color filter protects the EL element from the external light and contributes to a longer life.
[0269]
There are several methods for incorporating a color filter into an EL device. For example, as shown in FIGS. 3A and 3B, there is a method in which the
[0270]
FIG. 3C also shows a
[0271]
FIG. 3d shows a portion (17B) for transmitting the luminescent color or extracting the blue component from the luminescent color on the light extraction side of the EL element 15B having blue as the main luminescent component, and a portion for converting blue to green. A color filter in which a color conversion layer 17 in which (17G) and a portion (17R) for converting blue to red are arranged in a matrix is arranged, and RGB colors are arranged in a matrix on the light extraction side of the
[0272]
The color filter of the present invention can also be used as a color filter for such an EL device. The EL device color filter can basically have the same configuration as the liquid crystal panel color filter described above, but the type of pigment blended in the pixel portion of each color in accordance with the light emission characteristics of the EL element, The color density is optimized by adjusting the combination and amount of pigments.
[0273]
【Example】
(Production Example 1) Synthesis of imide group-containing copolymer
In the polymerization tank, 16 parts by weight of 3,4,5,6-tetrahydrophthalimidoethyl methacrylate (THPI-MA), 36 parts by weight of benzyl methacrylate (BzMA), 23 parts by weight of acrylic acid (AA), diethylene glycol dimethyl ether (DMDG) ) Is added in an amount twice the weight of the monomer, stirred and dissolved, and then added with 2% 2'-azobis (2-methylbutyronitrile) (AMBN) at 10% by weight based on the weight of the monomer. And dissolved uniformly. Then, it stirred at 85 degreeC under nitrogen stream for 2 hours, and also was made to react at 100 degreeC for 1 hour. Furthermore, 25 parts by weight of glycidyl methacrylate (GMA), 10% by weight of triethylamine (TEA) with respect to parts by weight of GMA, 1% by weight of hydroquinone (HQ) with respect to the weight of GMA, and the monomer charged in the resulting solution DMDG was added so that the combined weight of GMA and GMA was 35 wt%, and the mixture was stirred at 100 ° C. for 5 hours to obtain the desired copolymer solution (solid content concentration 31.3%).
[0274]
The copolymer obtained had an acid value of 94 mgKOH / g, a hydroxyl value of 95 mgKOH / g, and a polystyrene-reduced weight average molecular weight Mw of 11100 by gel permeation chromatography.
[0275]
The obtained copolymer solution was adjusted to a solid content concentration of 30% with DMDG and then used for preparing a pigment dispersion and the like.
[0276]
(Production Examples 2 to 17, Comparative Production Example 1)
A copolymer was synthesized in the same manner as in Production Example 1 except that the raw materials initially charged in the reactor were as shown in Table 1. The acid value, hydroxyl value and Mw of the obtained copolymer are also shown in Table 1. In addition, THPI-A in Table 1 represents 3,4,5,6-tetrahydrophthalimidoethyl acrylate.
[0277]
In Production Example 4, 2% by weight was initially added with respect to parts by weight of the monomer initially charged with mercaptopropionic acid. In Production Example 6, AMBN was changed to 5 parts by weight and added. In Production Example 5 and Production Example 10, propylene glycol monomethyl ether acetate was used as a solvent instead of DMDG. In Production Example 13, 4% by weight of the monomer to which mercaptopropionic acid was initially charged was initially added, stirred at 95 ° C. for 2 hours, and further reacted at 100 ° C. for 1 hour. In addition, Production Example 14 was prepared by changing AMBN to 2 parts by weight, and changing the solvent to propylene glycol monomethyl ether acetate instead of DMDG.
[0278]
(Comparative Production Example 2)
After 63 parts by weight of THPI-MA, 28 parts by weight of benzyl methacrylate, 25 parts by weight of acrylic acid and 2 parts by weight of DMDG with respect to parts by weight of the monomer were charged into the polymerization tank, and stirred to dissolve, AMBN was added to the monomer. 10% by weight with respect to parts by weight of the solution was added and dissolved uniformly. Thereafter, the mixture was stirred at 85 ° C. for 2 hours under a nitrogen stream, and further reacted at 100 ° C. for 1 hour to obtain a desired copolymer solution (solid content concentration: 30.4%). The acid value, hydroxyl value, and Mw of the obtained copolymer are shown in Table 1. The obtained copolymer solution was adjusted to a solid content concentration of 30% with DMDG and then used for preparing a pigment dispersion and the like.
(Comparative Production Example 3)
A copolymer solution was synthesized in the same manner as in Comparative Production Example 2 except that the raw materials charged in the polymerization tank were as shown in Table 1. The acid value, hydroxyl value, and Mw of the obtained copolymer are also shown in Table 1.
[0279]
[Table 1]
[0280]
(Production Example 18: Pigment dispersant)
The flask was equipped with a mechanical stirrer, thermometer, nitrogen inlet, drying tube outlet, and addition funnel. The flask was kept at room temperature under a nitrogen atmosphere, and 3000 parts by weight of tetrahydrofuran (THF) was charged into the flask. Next, 200 parts by weight of a solution of 6 parts by weight of 1-pyrrolidinocyclohexene as an initiator and 92 parts by weight of methylaluminum bis (2,6-di-t-butyl-4-methylphenoxide) in 102 parts by weight of a THF solution was added. did. Feed I [
[0281]
(Test Example 1: Commercially available pigment dispersant)
Disperbyk-2001 (manufactured by Big Chemie Japan Co., Ltd.) has the above formula according to the present invention (by the chemical test using pyrolysis GCMS, FT-IR, measurement of ionic halogen salts, and acid value and amine value measurement). A pigment dispersant comprising a copolymer having a molecular structure in which the structural unit represented by A) and the structural unit represented by the above formula (B) are linked, and comprising a polyester chain and an acidic functional group. confirmed. The pyrolysis GCMS and FT-IR were measured under the following measurement conditions.
[0282]
<Pyrolysis GCMS>
(Procedure and measurement conditions)
(1)
(2) The dried film is scraped off with a sampling knife, and the sample scraped about 0.3 mg to 0.5 mg is put into a sample cup.
(3) Set the sample cup on the pyrolyzer and perform measurement.
○ Measuring equipment (Agilent Technology)
GC: 6890
・ MS: 5973N
○ Pyrolysis device (Frontier Labs)
・ Double shot pyrolyzer (PY2020D)
○ Column (Spelco)
・ PTE-5 (film thickness 0.25 μm, inner diameter 0.25 mm × length 30 m)
○ GC-MS measurement conditions
・ Injection temperature: 320 ℃
・ Carrier gas: Helium 1.7ml / min Constant flow rate mode
○ MS measurement conditions
・ Interface temperature: 250 ℃
-Ion source temperature: 230 ° C
-Ionization method: EI Ionization voltage: 70 eV
Scanning mass range: 33-700
○ Pyrolysis furnace measurement conditions
-Thermal decomposition temperature: 550 ° C
・ Interface temperature: 320 ℃
(result)
FIG. 5 shows a total ion chromatogram, and an enlarged chart and a mass spectrum of each peak are shown in the following figure. As shown in FIG. 6, a methyl methacrylate-derived peak was detected at 1.967 minutes. As shown in FIG. 7, a peak derived from butyl methacrylate was detected at 7.995 minutes. As shown in FIG. 8, a peak derived from benzyl chloride, which is a decomposition peak of methacryloyloxyethylbenzyldimethylammonium chloride, was detected at 8.733 minutes. As shown in FIG. 9, a peak derived from dimethylaminoethyl methacrylate, which is a decomposition peak of methacryloyloxyethylbenzyldimethylammonium chloride, was detected at 10.001 minutes. As shown in FIG. 10, a peak derived from polycaprolactone was detected at 11.155 minutes. As shown in FIG. 11, a peak derived from 2-ethylhexyl methacrylate was detected at 13.784 minutes. As shown in FIG. 12, a peak derived from benzyl methacrylate was detected at 14.169 minutes. As shown in FIG. 13, a peak derived from polyethylene glycol was detected at 22.296 minutes.
[0283]
<FT-IR>
(Procedure and measurement conditions)
(1) An appropriate amount of sample is applied to an IRE (KRS-5) plate and dried with a dryer or the like to form a film.
(2) The measurement sample of (1) is set in the apparatus and measured.
○ Measuring device: Spectrum One (Perkin Elmer)
○ Scanning range: 4000cm-1~ 400cm-1 4 scans
○ Spectroscopic resolution: 8.00cm-1
(result)
As shown in FIG. 14, 2960 cm-1And 1470cm-1A peak derived from benzyldimethylammonium chloride corresponding to a part of the formula (A) of the present invention was detected at 1740 cm.-1A peak derived from (meth) acrylate corresponding to the formula (B) of the present invention was detected.
[0284]
<Measurement of ionic halogen salt>
The sample alone or the organic solvent solution of the sample was vigorously stirred with pure water, an aqueous silver nitrate solution was added to the aqueous layer, and the presence of ionic halogen was detected by generating insoluble matter. As a result, a chloride ion derived from methacryloyloxybenzyldimethylammonium chloride corresponding to the formula (A) of the present invention was detected.
[0285]
<Acid value>
The acid value was determined according to JIS K 0070 by potentiometric titration (COMMITE (AUTO TITRATOR COM-900, BURET B-900, TITSTATION K-900), manufactured by Hiranuma Sangyo Co., Ltd.). As a result, it was revealed that the acid value was 41.3 mg-KOH / g and it had an acidic functional group.
[0286]
<Amine number>
The amine value was determined by a potentiometric titration method (COMMITE (AUTO TITRATOR COM-900, BURET B-900, TITSTATION K-900), manufactured by Hiranuma Sangyo Co., Ltd.) using a 0.1N hydrochloric acid aqueous solution. Converted to equivalents. As a result, the amine value with a solid content of 1 g was 63.0 mg-KOH / g.
[0287]
From the above analysis results, Disperbyk-2001 (manufactured by Big Chemie Japan Co., Ltd.) linked the structural unit represented by the above formula (A) and the structural unit represented by the above formula (B) according to the present invention. It was confirmed that the pigment dispersant was composed of a copolymer containing a molecular structure and containing a polyester chain and an acidic functional group.
[0288]
A sample having a solid content of 46% by weight was diluted with PGMEA to give a solid content of 40% by weight, and then subjected to preparation of a pigment dispersion and the like.
[0289]
(Test Example 2: Commercially available pigment dispersant)
According to an analytical test using pyrolysis GCMS, Disperbyk-182 (manufactured by Big Chemie Japan Co., Ltd.) has a constitutional unit represented by the above formula (A) and the above formula (B) according to the present invention. It was confirmed that it was not a pigment dispersant composed of a copolymer containing a molecular structure in which the units were linked and containing a polyester chain and an acidic functional group. The pyrolysis GCMS and FT-IR were measured in the same manner as in Test Example 1.
[0290]
<Pyrolysis GCMS>
FIG. 15 shows a total ion chromatogram, and an enlarged chart and a mass spectrum of each peak are shown in the following figure. As shown in FIG. 16, a peak derived from toluene diisocyanate was detected at 14.501 minutes. No peak derived from the polyester chain was detected.
[0291]
<FT-IR>
As shown in FIG. 17, 1710 cm-1And 1410 cm-1In addition, a peak derived from isocyanurate was detected.
[0292]
From the above, it was confirmed that Disperbyk-182 (manufactured by Big Chemie Japan Co., Ltd.) is not a pigment dispersant used in the present invention. A sample having a solid content of 43% by weight was diluted with PGMEA to give a solid content of 40% by weight, and then subjected to preparation of a pigment dispersion and the like.
[0293]
(Comparative Production Example 4: Pigment Dispersant)
Lauric acid (17.58 g, 0.88 mol) and caprolactone (50.0 g, 0.44 mol) in the presence of titanium (IV) butyrate catalyst (0.14 g) at 170 ° C. under nitrogen atmosphere for 6 hours Stir. Ricinoleic acid (78.45 g, 0.26 mol) and titanium (IV) butyrate (0.14 g) were added to the mixture and stirred at 170 ° C. under a nitrogen atmosphere for 16 hours and an acid value of 51.1 mg KOH / g. A brown liquid with Polyethyleneimine (11.25 g) with MW 20,000 was added to the liquid and stirred at 120 ° C. under a nitrogen atmosphere for 6 hours. The pigment dispersant of Comparative Production Example 4 was isolated as a brown liquid. The obtained reaction product was dissolved in 1-methoxy-propyl acetate / butyl acetate = 6/1 to a solid content of 40% by weight, and then used for preparing a pigment dispersion and the like.
[0294]
(Examples 1-34, Comparative Examples 1-6: Pigment dispersion)
C. is added to each of the copolymers of Production Examples 1 to 17 and Comparative Production Examples 1 to 3.
<Composition of pigment dispersion>
・ C. I. Pigment Yellow 138: 30 parts by weight
-Pigment dispersant of Production Example 18 or Disperbyk-2001 (manufactured by Big Chemie Japan Co., Ltd.): 15 parts by weight
-Copolymer of Production Examples 1 to 17 or Comparative Production Examples 1 to 3 (
PGMEA: 205 parts by weight
<Evaluation of pigment dispersibility>
The obtained pigment dispersion was evaluated as follows. The evaluation results of Examples 1 to 17 using the pigment dispersant of Production Example 18 and Comparative Examples 1 to 3 are shown in Table 2, Examples 18 to 34 using the pigment dispersant of Disperbyk-2001, and Comparative Example 4 The evaluation results of -6 are shown in Table 3.
[0295]
(A) Particle size distribution change
0.1 parts by weight of the pigment dispersion was diluted with 9.9 parts by weight of PGMEA, and the particle size distribution was measured at the initial stage of dispersion and after 2 weeks at 25 ° C. using a Microtrac UPA particle size distribution meter (manufactured by Nikkiso Co., Ltd.). . Evaluation was carried out at 50% average particle size.
[0296]
(B) Viscosity change
Using a rotational vibration type viscometer (Viscomate VM-1G, manufactured by Yamaichi Electronics Co., Ltd.), the viscosity was measured at the initial stage of dispersion and after 2 weeks of storage at 25 ° C., and the degree of thickening was evaluated.
[0297]
Based on the initial particle size and viscosity, and the particle size change and viscosity change after 2 weeks, the dispersion state was comprehensively evaluated as follows.
[0298]
A: The dispersion state is very good.
○: The dispersion state is good.
[0299]
Δ: The dispersion state is slightly unstable.
[0300]
X: The dispersion state is unstable.
[0301]
[Table 2]
[0302]
[Table 3]
[0303]
(Examples 35 to 36, Comparative Examples 7 and 8: Pigment dispersion)
To each copolymer of Production Example 5, C.I. I.
<Composition of pigment dispersion>
・ C. I. Pigment Yellow 138: 30 parts by weight
-Each pigment dispersant: 15 parts by weight
-Copolymer of Production Example 5 (
・ PGMEA: 205 parts by weight
For each of the obtained pigment dispersions, the change in particle size distribution (50% average particle size) and the change in viscosity were measured in the same manner as the dispersibility evaluation in Example 1. The results are shown in Table 4.
[0304]
[Table 4]
[0305]
(Examples 37 to 60: pigment dispersion)
Each of the RGB pigments shown in Table 5 and the pigment dispersant obtained in Production Example 18 were mixed into the copolymer of Production Example 5 or 11, and a pigment dispersion was prepared in the same manner as in Example 1. For the obtained pigment dispersion, the change in particle size distribution (50% average particle size) and the change in viscosity were measured in the same manner as in the evaluation of pigment dispersibility in Example 1. The evaluation results are shown in Table 5.
<Composition of pigment dispersion>
・ Each pigment: 30 parts by weight
-Pigment dispersant of Production Example 18: 15 parts by weight
-Copolymer of Production Example 5 or 11 (
・ PGMEA: 205 parts by weight
[0306]
[Table 5]
[0307]
(Example 61)
(1) Preparation of pigment dispersion
The copolymer of Production Example 5 was added to C.I. I. Pigment green 36 (PG36) or C.I. I. Pigment Yellow 138 (PY138) is mixed in the following ratio, and 500 parts by weight of 0.3 mm diameter zirconia beads are added and dispersed for 4 hours using a paint shaker (manufactured by Asada Steel Corporation) to obtain a PG36 pigment dispersion (61) And PY138 pigment dispersion (61), respectively.
<Composition of pigment dispersion>
・ Each pigment: 30 parts by weight
-Pigment dispersant of Production Example 18 (
-Copolymer of Production Example 5 (
・ PGMEA: 205 parts by weight
(2) Preparation of photosensitive coloring composition
The following amounts of other materials were stirred and mixed at room temperature together with the obtained PG36 pigment dispersion (61) and PY138 pigment dispersion (61) to obtain a photosensitive coloring composition (61).
[0308]
<Composition of photosensitive coloring composition>
-PG36 pigment dispersion (61): 58.2 parts by weight
-PY138 pigment dispersion (61): 41.8 parts by weight
-Copolymer of Production Example 5 (
TO-1382 (manufactured by Toa Gosei Co., Ltd.): 6.25 parts by weight
2-Benzyl-2-dimethylamino-1- (4'-morpholinophenyl) butan-1-one: 3.92 parts by weight
・ PGMEA: 40 parts by weight
(Examples 62 to 63, Comparative Examples 9 to 11)
(1) Preparation of pigment dispersion
In place of the copolymer of Production Example 5, the same amount of the copolymer of Production Example and Comparative Production Example shown in Table 6 was used, and the same pigment dispersant as shown in Table 6 was substituted for the pigment dispersant of Production Example 18. A PG36 pigment dispersion (62 to 63, C9 to C11) and a PY138 pigment dispersion (62 to 63, C9 to C11) were prepared in the same manner as in Example 61 except that the amount was used.
[0309]
(2) Preparation of photosensitive coloring composition
The PG36 pigment dispersion (61) is replaced with the same amount of PG36 pigment dispersion (62 to 63, C9 to C11), and the PY138 pigment dispersion (61) is replaced with the same amount of PY138 pigment dispersion (62 to 63, C9 to C11). The photosensitive coloring composition (62-63, C9-C11) was obtained like Example 61 except having replaced with).
[0310]
(Example 64)
(1) Preparation of pigment dispersion
A PG36 pigment dispersion (64) and a PY138 pigment dispersion (64) were prepared in the same manner as in Example 61 except that the composition was changed as follows.
<Composition of pigment dispersion>
・ Each pigment: 30 parts by weight
-Pigment dispersant of Production Example 18 (
-Copolymer of Production Example 5 (
・ PGMEA: 210 parts by weight
(2) Preparation of photosensitive coloring composition
PG36 pigment dispersion (61) was replaced with the same amount of PG36 pigment dispersion (64), and PY138 pigment dispersion (61) was replaced with the same amount of PY138 pigment dispersion (64). Thus, a photosensitive coloring composition (64) was obtained.
[0311]
(Comparative Example 12)
(1) Preparation of pigment dispersion
A PG36 pigment dispersion (C12) and a PY138 pigment dispersion (C12) were prepared in the same manner as in Example 61 except that the composition was changed as follows.
<Composition of pigment dispersion>
・ Each pigment: 30 parts by weight
-Pigment dispersant of Production Example 18 (
・ PGMEA: 217.5 parts by weight
(2) Preparation of photosensitive coloring composition
Except that the PG36 pigment dispersion (61) was replaced with the same amount of PG36 pigment dispersion (C12) and the PY138 pigment dispersion (61) was replaced with the same amount of PY138 pigment dispersion (C12), the same as Example 61 Thus, a photosensitive coloring composition (C12) was obtained.
[0312]
(Evaluation of Examples 61 to 64 and Comparative Examples 9 to 12)
The physical property of the cured film using the photosensitive coloring composition obtained in Examples 61-64 and Comparative Examples 9-12 was evaluated.
[0313]
(1) Preparation of cured film
The photosensitive coloring composition is coated on a glass substrate (manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.) having a thickness of 0.7 mm and 10 cm × 10 cm with a spin coater, and prebaked for 3 minutes on a hot plate at 90 ° C. A 4 μm coating film was formed. Next, after cooling the substrate to room temperature, ultraviolet rays including wavelengths of 365 nm, 405 nm, and 436 nm were applied to the coating film through a photomask using an ultrahigh pressure mercury lamp at 300 mJ / cm.2Irradiation was performed at an exposure amount of. However, when performing sensitivity evaluation, 50 to 300 mJ / cm2The amount of exposure was varied within the range. Thereafter, the substrate was developed with a spin developing machine for 1 minute using a 0.04 mass% potassium hydroxide aqueous solution at 23 ° C., washed with pure water for 1 minute, and dried. Then, the substrate was post-baked for 30 minutes in a clean oven at 230 ° C. to produce a pixel array in which pixel patterns were arranged on the substrate. The final film thickness of the obtained pixel was 1.9 μm.
[0314]
(2) Production of liquid crystal cell
As shown in FIG. 4, a set of
[0315]
(3) Evaluation method
<Electric reliability>
The measurement
・ Distance between ITO electrodes: 5μm
・ Applied voltage pulse amplitude: 5V
・ Applied voltage pulse frequency: 60 Hz
Applied voltage pulse width: 16.67 msec
Evaluation was made according to the following criteria.
・ ◎: Voltage holding ratio is 90% or more
・ ○: Voltage holding ratio is 80% or more
*: Voltage holding ratio is less than 80%
<Residue>
The substrate surface of the unexposed part was wiped 10 times with a lens cleaner (trade name Toraysee, manufactured by Toray Industries, Inc.) containing ethanol, and the lens cleaner was examined for coloring, and evaluated according to the following criteria.
*: The lens cleaner is not colored at all.
-○: The lens cleaner is faintly colored.
*: The lens cleaner is colored.
[0316]
<Sensitivity>
The minimum exposure amount at which a 20 μm line & space was in close contact was measured and evaluated according to the following criteria.
・ ○: 100mJ / cm2In the following, the 20 μm line adheres.
*: 100 mJ / cm2Below, the 20 μm line does not adhere.
[0317]
<Adhesion>
The minimum line width that was in close contact with the line and space of 1 μm to 50 μm without being flowed after the development process was measured and evaluated according to the following criteria.
-: A line of 10 μm or less adheres.
○: A line larger than 10 μm and 20 μm or less adheres.
X: Lines of 20 μm or less do not adhere.
[0318]
<Developability>
The time when the unexposed part was completely dissolved was measured and evaluated according to the following criteria.
*: It completely dissolves in 10 seconds to 30 seconds.
○: Completely dissolved within 60 seconds.
X: Not completely dissolved within 60 seconds.
[0319]
<Cross sectional shape>
The pixels produced on the substrate in Example 15 and Comparative Example 4 were cut along with the glass substrate perpendicular to the line and space, and cross-sectional photographs from right side and obliquely above were taken with a scanning electron microscope. The image was taken at a magnification of 10,000 times straight and 5,000 times diagonally above.
[0320]
<Surface roughness (Ra)>
The surface roughness (Ra) defined by JIS B0601-1994 (smoothness of coating film surface) was measured on the substrate surface after post-baking with a scanning probe microscope (AS-7B) manufactured by Takano Corporation. Evaluation was made according to the following criteria.
・ ◎: 50 mm or less (very smooth)
-○: 100 mm or less (smooth)
*: Larger than 100 mm (roughness is seen on the surface)
<Cross sectional shape>
The cross-sectional shape of the obtained pixel was evaluated according to the following criteria.
・ ○: Forward tapered shape with lower bottom longer than upper bottom as shown in FIG.
*: Reverse taper shape with lower bottom shorter than upper bottom as shown in FIG.
(3) Evaluation result of cured film
Table 6 shows the evaluation results of electrical reliability, residue, sensitivity, adhesion, developability, surface roughness (Ra), and cross-sectional shape.
[0321]
[Table 6]
[0322]
(Example 65)
A color filter was prepared by the following procedure.
(1) Formation of black matrix
First, 500 parts by weight of zirconia beads having a diameter of 0.3 mm were added to each of the following components and dispersed for 4 hours using a paint shaker (manufactured by Asada Steel Corporation) to prepare a black pigment dispersion (65).
[0323]
<Composition of black pigment dispersion>
・ Titanium black pigment: 30 parts by weight
-Pigment dispersant of Production Example 18: 15 parts by weight
-Copolymer of Production Example 5 (
・ PGMEA: 205 parts by weight
Next, the following components were sufficiently mixed to obtain a photosensitive shading composition (65).
[0324]
<Composition of photosensitive shading composition>
-Black pigment dispersion (65): 72 parts by weight
Dipentaerythritol pentaacrylate: 5.87 parts by weight
2-Benzyl-2-dimethylamino-1- (4'-morpholinophenyl) butan-1-one: 3.31 parts by weight
・ PGMEA: 120 parts by weight
The photosensitive light-shielding composition (65) is applied onto a glass substrate (manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.) having a thickness of 0.7 mm and a size of 55 cm × 65 cm using a spin coater, and prebaked for 3 minutes on a 90 ° C. hot plate. Thus, a coating film having a thickness of 1.2 μm was formed. Next, after cooling the substrate to room temperature, ultraviolet light containing each wavelength of 365 nm, 405 nm, and 436 nm was applied to the coating film through a photomask using an ultrahigh pressure mercury lamp at 50 mJ / cm.2Irradiation was performed at an exposure amount of. Thereafter, this substrate was developed with a swing type developing machine for 1 minute using a 0.04 mass% potassium hydroxide aqueous solution at 23 ° C., washed with pure water for 1 minute, and dried. Thereafter, the substrate was post-baked in a clean oven at 230 ° C. for 30 minutes to form a black matrix (65) in a region on the substrate where a light shielding portion was to be formed.
[0325]
(2) Production of red pixels
The copolymer of Production Example 5 was added to C.I. I. Pigment red 254 (PR254) or C.I. I. Pigment Yellow 139 (PY139) and a pigment dispersant are mixed in the following ratio, and 500 parts by weight of 0.3 mm diameter zirconia beads are added, and dispersed for 4 hours using a paint shaker (manufactured by Asada Steel Corporation) to disperse PR254 pigment. Liquid (65) and PY139 pigment dispersion (65) were prepared, respectively.
<Composition of pigment dispersion>
-PR254 or PY139: 30 parts by weight
Disperbyk-2001 (Bic Chemie Japan Co., Ltd.): 15 parts by weight
-Copolymer of Production Example 5 (
・ PGMEA: 205 parts by weight
Next, the following components were sufficiently mixed to obtain a photosensitive red composition (65).
[0326]
<Composition of photosensitive red composition>
-PR254 pigment dispersion (65) (
-PY139 pigment dispersion (65) (
-Copolymer of Production Example 5 (
TO-1382 (manufactured by Toa Gosei Co., Ltd.): 7.68 parts by weight
2-Benzyl-2-dimethylamino-1- (4'-morpholinophenyl) butan-1-one: 4.32 parts by weight
・ PGMEA: 40 parts by weight
The photosensitive red composition (65) is applied onto a substrate on which a black matrix (65) is formed by a spin coater, and prebaked on a hot plate at 90 ° C. for 3 minutes to form a coating film having a thickness of 2.5 μm. Formed. Next, after cooling the substrate to room temperature, ultraviolet light containing each wavelength of 365 nm, 405 nm, and 436 nm was applied to the coating film through a photomask using an ultrahigh pressure mercury lamp at 50 mJ / cm.2Irradiation was performed at an exposure amount of. Thereafter, this substrate was developed with a swing type developing machine for 1 minute using a 0.04 mass% potassium hydroxide aqueous solution at 23 ° C., washed with pure water for 1 minute, and dried. Thereafter, the substrate was post-baked in a clean oven at 230 ° C. for 30 minutes to produce a pixel array in which red pixel patterns (65) having a final film thickness of 1.99 μm were arranged on the substrate.
[0327]
(3) Production of blue pixels
C. I. Pigment red 254 or C.I. I. Pigment Yellow 139 (PY139) instead of C.I. I. A PB15: 6 pigment dispersion (65) was prepared in the same manner as the PR254 pigment dispersion (65) or PY139 pigment dispersion (65) except that CI Pigment Blue 15: 6 (PB15: 6) was used.
[0328]
Next, the following components were sufficiently mixed to obtain a photosensitive blue composition (65).
[0329]
<Composition of photosensitive blue composition>
-PB15: 6 pigment dispersion (65) (
-Copolymer of Production Example 5 (
・ TO-1382 (manufactured by Toa Gosei Co., Ltd.) 8.34 parts by weight
2-Benzyl-2-dimethylamino-1- (4'-morpholinophenyl) butan-1-one: 4.62 parts by weight
・ PGMEA: 40 parts by weight
A blue pixel pattern (65 having a final film thickness of 1.87 μm) was obtained in the same manner as the red pixel pattern (65) except that the photosensitive blue composition (65) was used in place of the photosensitive red composition (65). ) Was prepared.
[0330]
(4) Production of green pixels
C. I. Pigment red 254 or C.I. I. Pigment Yellow 139 (PY139) instead of C.I. I. Pigment green 36 (PG36) or C.I. I. PG36 pigment dispersion (65) and PY138 pigment dispersion (65) were prepared in the same manner as PR254 pigment dispersion (65) or PY139 pigment dispersion (65) except that Pigment Yellow 138 (PY138) was used. did.
[0331]
Next, the components of the following amounts were sufficiently mixed to obtain a photosensitive green composition (65).
[0332]
<Composition of photosensitive green composition>
-PG36 pigment dispersion (65): 58.2 parts by weight
-PY138 pigment dispersion (65): 41.8 parts by weight
-Copolymer of Production Example 5 (
-TO-1382 (Toa Gosei Co., Ltd.) 5.16 parts by weight
2-Benzyl-2-dimethylamino-1- (4'-morpholinophenyl) butan-1-one: 3.86 parts by weight
・ PGMEA: 40 parts by weight
A green pixel pattern (65) having a final film thickness of 1.99 μm was obtained in the same manner as the red pixel pattern (65) except that the photosensitive green composition (65) was used in place of the photosensitive red composition (65). ) Was prepared.
[0333]
Example 66
A color filter was prepared by the following procedure.
(1) Formation of black matrix
The black matrix (66) was formed in the same manner as the black matrix (65) of Example 65.
[0334]
(2) Production of red pixels
C. I. Pigment red 254 (PR254) or C.I. I. In place of Pigment Yellow 139 (PY139), C.I. I. Pigment red 254 (PR254) or C.I. I. Except for using Pigment Yellow 177 (PY177) and using the pigment dispersant of Production Example 18 instead of Disperbyk-2001 as a dispersant, the same as PR254 pigment dispersion (65) or PY139 pigment dispersion (65). PR254 pigment dispersion (66) and PY177 pigment dispersion (66) were prepared.
[0335]
Next, the following amounts of each component were sufficiently mixed to obtain a photosensitive red composition (66).
[0336]
<Composition of photosensitive red composition>
-PR254 pigment dispersion (66) (
-PY177 pigment dispersion (66) (
-Copolymer of Production Example 11 (
TO-1382 (manufactured by Toa Gosei Co., Ltd.): 3.68 parts by weight
2-Benzyl-2-dimethylamino-1- (4'-morpholinophenyl) butan-1-one: 2.31 parts by weight
・ PGMEA: 20 parts by weight
A red pixel pattern (66 with a final film thickness of 1.98 μm) was obtained in the same manner as the red pixel pattern (65) except that the photosensitive red composition (66) was used instead of the photosensitive red composition (65). ) Was prepared.
[0337]
(3) Production of blue pixels
C. I. Pigment red 254 or C.I. I. Pigment Yellow 139 (PY139) instead of C.I. I. Pigment blue 15: 6 (PB15: 6) or C.I. I. PB15: 6 pigment dispersion liquid (66) and PV23 pigment dispersion liquid (66) are the same as PR254 pigment dispersion liquid (65) or PY139 pigment dispersion liquid (65) except that Pigment Violet 23 (PV23) is used. Prepared.
[0338]
Next, the following components were sufficiently mixed to obtain a photosensitive blue composition (66).
[0339]
<Composition of photosensitive blue composition>
-PB15: 6 pigment dispersion (66) (
-PV23 pigment dispersion (66) (
-Copolymer of Production Example 11 (
・ TO-1382 (Toagosei Co., Ltd.) 6.98 parts by weight
2-Benzyl-2-dimethylamino-1- (4'-morpholinophenyl) butan-1-one: 4.26 parts by weight
・ PGMEA: 40 parts by weight
A blue pixel pattern (66 with a final film thickness of 1.96 μm) was obtained in the same manner as the red pixel pattern (65) except that the photosensitive blue composition (66) was used in place of the photosensitive red composition (65). ) Was prepared.
[0340]
(4) Production of green pixels
C. I. Pigment red 254 or C.I. I. Pigment Yellow 139 (PY139) instead of C.I. I. Pigment green 36 (PG36) or C.I. I. Pigment green 7 (PG7) or C.I. I. Pigment yellow 138 (PY138) or C.I. I. PG36 pigment dispersion (66), PG7 pigment dispersion (66), PY138 pigment in the same manner as PR254 pigment dispersion (65) or PY139 pigment dispersion (65) except that Pigment Yellow 150 (PY150) is used. Dispersion liquid (66) and PY150 pigment dispersion liquid (66) were respectively prepared.
[0341]
Next, the following components were sufficiently mixed to obtain a photosensitive green composition (66).
[0342]
<Composition of photosensitive green composition>
-PG36 pigment dispersion (66): 27.5 parts by weight
-PG7 pigment dispersion (66): 19.5 parts by weight
-PY138 pigment dispersion (66): 35.2 parts by weight
-PY150 pigment dispersion (66): 17.8 parts by weight
-Copolymer of Production Example 11 (
・ TO-1382 (Toagosei Co., Ltd.) 3.25 parts by weight
2-Benzyl-2-dimethylamino-1- (4'-morpholinophenyl) butan-1-one: 2.12 parts by weight
・ PGMEA: 10 parts by weight
A green pixel pattern (66) having a final film thickness of 1.96 μm was obtained in the same manner as the red pixel pattern (65) except that the photosensitive green composition (66) was used in place of the photosensitive red composition (65). ) Was prepared.
[0343]
(Example 67)
A color filter was prepared by the following procedure.
(1) Formation of black matrix
The black matrix (67) was formed in the same manner as the black matrix (65) of Example 65.
[0344]
(2) Production of red pixels
C. I. Pigment red 254 (PR254) or C.I. I. In place of Pigment Yellow 139 (PY139), C.I. I. PR177 pigment in the same manner as PR254 pigment dispersion (65) or PY139 pigment dispersion (65) except that Pigment Red 177 (PR177) was used and the pigment dispersant of Production Example 18 was used instead of Disperbyk-2001. A dispersion (67) was prepared.
[0345]
Next, the following components were sufficiently mixed to obtain a photosensitive red composition (67).
[0346]
<Composition of photosensitive red composition>
-PR177 pigment dispersion (67) (
-Copolymer of Production Example 5 (
-TO-1382 (manufactured by Toa Gosei Co., Ltd.): 2.58 parts by weight
2-Benzyl-2-dimethylamino-1- (4'-morpholinophenyl) butan-1-one: 1.95 parts by weight
・ PGMEA: 10 parts by weight
A red pixel pattern (67) having a final film thickness of 2.49 μm was obtained in the same manner as the red pixel pattern (67) except that the photosensitive red composition (67) was used in place of the photosensitive red composition (65). ) Was prepared.
[0347]
(3) Production of blue pixels
C. I. Pigment red 254 or C.I. I. Pigment Yellow 139 (PY139) instead of C.I. I. A PB15: 6 pigment dispersion (67) was prepared in the same manner as the PR254 pigment dispersion (65) or PY139 pigment dispersion (65) except that CI Pigment Blue 15: 6 (PB15: 6) was used.
[0348]
Next, the following components were sufficiently mixed to obtain a photosensitive blue composition (67).
[0349]
<Composition of photosensitive blue composition>
-PB15: 6 pigment dispersion (67) (
-Copolymer of Production Example 5 (
・ TO-1382 (manufactured by Toa Gosei Co., Ltd.) 4.36 parts by weight
2-Benzyl-2-dimethylamino-1- (4'-morpholinophenyl) butan-1-one: 2.58 parts by weight
・ PGMEA: 20 parts by weight
A blue pixel pattern (67) having a final film thickness of 2.42 μm was obtained in the same manner as the red pixel pattern (65) except that the photosensitive blue composition (67) was used in place of the photosensitive red composition (65). ) Was prepared.
[0350]
(4) Production of green pixels
C. I. Pigment red 254 or C.I. I. Pigment Yellow 139 (PY139) instead of C.I. I. Pigment green 7 (PG7) or C.I. I. PG7 pigment dispersion (67) and PY150 pigment dispersion (67) were respectively the same as PR254 pigment dispersion (65) or PY139 pigment dispersion (65) except that CI Pigment Yellow 150 (PY150) was used. Prepared.
[0351]
Next, the components of the following amounts were sufficiently mixed to obtain a photosensitive green composition (67).
[0352]
<Composition of photosensitive green composition>
-PG7 pigment dispersion (67): 58.2 parts by weight
-PY150 pigment dispersion (67): 41.8 parts by weight
-Copolymer of Production Example 5 (
・ TO-1382 (Toa Gosei Co., Ltd.) 2.84 parts by weight
2-Benzyl-2-dimethylamino-1- (4'-morpholinophenyl) butan-1-one: 1.69 parts by weight
・ PGMEA: 10 parts by weight
A green pixel pattern (67) having a final film thickness of 2.48 μm was obtained in the same manner as the red pixel pattern (65) except that the photosensitive green composition (67) was used in place of the photosensitive red composition (65). ) Was prepared.
[0353]
(Evaluation of Examples 65-67)
The spectrum of each pixel pattern obtained in Examples 65 to 67 was measured for xy chromaticity coordinates in the CIE XYZ color system using a C light source. The results are shown in Table 7.
[0354]
[Table 7]
[0355]
【The invention's effect】
In the present invention, since the pigment is dispersed using the imide group-containing copolymer having a pigment dispersion assisting function, a pigment in which a large amount of the pigment is finely and uniformly dispersed even if only a small amount of the pigment dispersant is used. It is possible to obtain a dispersion, and the obtained pigment dispersion has excellent dispersion stability, low viscosity, and excellent storage stability.
[0356]
Furthermore, in addition to the function as a dispersion aid, the imide group-containing copolymer itself functions as a binder resin having a high crosslinking density and excellent plate making characteristics.
[0357]
Therefore, the photosensitive coloring composition of the present invention has the impurities confined in the matrix having a high crosslink density well solidified to the inside at the time of photocuring, and is difficult to elute into the liquid crystal layer. Further, after development, the surface of the cured film is smooth. Therefore, a colored cured film having high electrical reliability can be obtained. In particular, when a colored layer of a liquid crystal panel is produced using this photosensitive coloring composition, the voltage of the display portion can be stably maintained, and the electrical reliability is high.
[0358]
Furthermore, the photosensitive coloring composition of the present invention has the effect that the dispersant can be reduced by the dispersion assisting function of the imide group-containing copolymer, and the dispersant having the acidic functional group has alkali developability, The concentration of the pigment and / or imide group-containing copolymer and other curable components (photocurable compounds and initiators) can be relatively increased, and a coating film having high coloring concentration and plate-making characteristics can be formed.
[0359]
Therefore, the photosensitive coloring composition can disperse a high-concentration pigment finely and uniformly, and since the coloration is high, it can form a coloring pattern having a large coloring concentration even if it is thin, and a color reproduction range. Is wide.
[0360]
The photosensitive coloring composition according to the present invention can be used to form various colored coatings, and is particularly suitable for forming a colored layer constituting the details of a color filter, that is, a pixel or a black matrix. .
[0361]
In particular, the photosensitive coloring composition of the present invention can disperse a large amount of pigment finely and uniformly, and can produce a color filter having a pixel portion having a high coloring density even though it is thin, so that a wide color gamut is obtained. For example, the field of television and the field of multimedia.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view of an example of a liquid crystal panel.
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view of another example of a liquid crystal panel.
FIGS. 3a to 3d are configuration examples each incorporating a color filter in an EL device. FIGS.
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view of a liquid crystal cell for measurement.
FIG. 5 is a total ion chromatogram of Disperbyk-2001.
FIG. 6 is an enlarged chart of Disperbyk-2001 and a mass spectrum of 1.967 minutes.
FIG. 7 is an enlarged chart of Disperbyk-2001 and a mass spectrum of 7.995 minutes.
FIG. 8 is an enlarged chart of Disperbyk-2001 and a mass spectrum of 8.733 minutes.
FIG. 9 is an enlarged chart of Disperbyk-2001 and a mass spectrum of 10.001 minutes.
FIG. 10 is an enlarged chart of Disperbyk-2001 and a mass spectrum of 11.155 minutes.
FIG. 11 is an enlarged chart of Disperbyk-2001 and a mass spectrum of 13.784 minutes.
FIG. 12 is an enlarged chart of Disperbyk-2001 and a mass spectrum at 14.169 minutes.
FIG. 13 is an enlarged chart of Disperbyk-2001 and a mass spectrum of 22.296 minutes.
FIG. 14 is an FT-IR spectrum of Disperbyk-2000.
FIG. 15 is a total ion chromatogram of Disperbyk-182.
FIG. 16 is an enlarged chart of Disperbyk-182 and a mass spectrum of 14.501 minutes.
FIG. 17 is an FT-IR spectrum of Disperbyk-182.
FIG. 18 is an electron micrograph of a cross section of a forward tapered pixel having a lower bottom longer than the upper bottom.
FIG. 19 is an electron micrograph of a cross section of a reverse-tapered pixel having a lower bottom that is shorter than the upper base.
[Explanation of symbols]
1. Color filter
2 ... LCD drive side substrate
3 ... Gap
4 ... Sealing material
5 ... Transparent substrate
6 ... Black matrix layer
7 (7R, 7G, 7B) ... pixel portion
8 ... Protective film
9 ... Transparent electrode film
10 ... Alignment film
11 ... Particulate spacer
12 ... Columnar spacer
13 (13R, 13G, 13B, 13W) ... EL element
14 (14R, 14G, 14B) ... Color filter
15 (15R, 15G, 15B) ... color conversion layer
50 ... Liquid crystal cell for measurement
51 ... ITO substrate
52 ... Glass substrate
53 ... Electrodes
54 ... ITO substrate
55 ... Glass substrate
56 ... Electrode
57. Colored resin layer
58 ... LCD
59 ... Sealing member
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