JP4189996B2 - 訓練システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、訓練対象となる事象を擬似的に再現しながら訓練を行う訓練システムに関する。なお、訓練は実際の事故、災害、エラー等への対処等を目的とするものに限らず、例えば訓練(ゲーム操作技術の向上等)自体を楽しむことを目的にしたものも含まれる。
【0002】
【従来の技術】
近年、バーチャルリアリティ(VR)などコンピュータ・グラフィックス(CG)技術を利用してプラントの運転や災害の発生等を擬似的に体験しながら訓練を行う訓練システムが知られている。この種の訓練システムでは、現実に起きた事故や考えられる事故等を想定して構築したシナリオを複数準備しておき、その中から一のシナリオを選択して訓練を行ったり、あるいは特定の事故等を想定した一のシナリオを準備しておき、このシナリオに基づいて訓練を行っていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−293525号公報
【特許文献2】
特開2002−366021号公報
【特許文献3】
特開2002−108196号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の訓練システムでは、現実の事故や考えられる事故等を想定してシナリオを構築しているため、過去の経験や知識にはない想定外の状況等については有効な訓練を行うことが困難であった。
【0005】
本発明は、過去の経験や知識にはない想定外の状況についても訓練を行うことが可能な訓練システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために請求項1記載の発明は、訓練対象となる事象の進展を擬似的に再現する訓練システムであって、初期事象と時系列順に並べられた複数の進展キーとを有して初期事象から複数の進展キーのうち最後の進展キーまでの分岐経路によって構成されるイベントツリー並びに進展キー毎の分岐確率を記憶する記憶装置と、該記憶装置に記憶された分岐確率に基づいて初期事象から最後の進展キーまでの進展キーの組み合わせを求めると共に記憶装置に記憶されたイベントツリーの初期事象から最後の進展キーまでの分岐経路に沿って構築される複数のシナリオの中から進展キーの組み合わせと一致するシナリオを展開するシミュレーション手段とを備えるものである。
【0007】
したがって、イベントツリーの分岐の経路に対応したシナリオが形成され、当該シナリオに即して訓練が行われる。訓練対象となる実際の事象では条件や要因等の違いによって事象が幾通りにも進展する可能性がある。イベントツリーの進展キーは実際の事象を進展させる条件や要因等に相当するものであり、進展キーの分岐によって展開されるシナリオを形成することで、過去に発生していなくても将来発生する可能性のある想定外の展開についても訓練を行うことができる。
【0011】
また、請求項1記載の発明では、実際の事象に即した確率でシナリオを選択することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1および図2に本発明を適用した訓練システムの実施形態の一例を示す。この訓練システム1は、訓練対象となる事象の進展を擬似的に再現するものであって、初期事象2と複数の進展キーKを有するイベントツリー3を記憶する記憶装置4と、イベントツリー3によって形成されたシナリオを展開するシミュレーション手段5を備えている。
【0017】
本実施形態では、訓練対象の事象を、例えば放射性物質の公道輸送におけるトンネル火災事故のうち自車出火としている。ただし、自車出火に限るものではなく、他車出火やトンネル設備からの出火でも良い。また、トンネル以外の火災事故でも良く、さらには火災事故以外の例えば衝突事故、転落事故、水没事故等を訓練の対象事象としても良い。なお、図3に輸送中に想定される主な事故シナリオを、図4に輸送中に想定される主なトンネル火災事故シナリオをそれぞれ示す。
【0018】
イベントツリー3の概念を図5に示す。イベントツリー3は、初期事象2と複数の進展キーKから構成されている。例えば、訓練対象となる事象の展開を想定し、起こりうる事象を進展キーKとする。本実施形態では、トンネル内自車出火を対象事象としているので、初期事象2は「トンネルで自車出火する」である。また、進展キーKは、例えば「消化器で初期消火に成功する」、「外部に無線連絡できる」、「スプリンクラーで消火できる」、「周囲に可燃物が無い」、「輸送容器から漏洩しない」、「避難に成功する」である。ただし、進展キーKはこれらに限るものではなく、例えば「トンネル設備の消火栓で消火できる」を進展キーにしても良い。また、進展キーKの数は上述の6個に限るものではない。
【0019】
進展キーKは、例えば時系列に並べることが好ましい。進展キーKを時系列に並べることで、実際の事故に即してシナリオを展開することができると共に、イベントツリー3を図に表した場合に感覚的に把握し易くなる。また、備考欄を設けてコメント13を付けるのにも都合が良い。
【0020】
このようにして作成したイベントツリー3によってシナリオが構築される。つまり、イベントツリー3の初期事象2から最後の進展キーK6によって分岐するまでの経路(分岐経路)がシナリオになる。即ち、本発明に係る訓練システム1のシナリオ構築方法は、初期事象2と複数の進展キーKを時系列順に並べてイベントツリー3を構成し、当該イベントツリー3の分岐経路に沿って複数のシナリオを構築するものである。本実施形態のイベントツリー3は、22の経路に分岐しているので、22通りのシナリオが構築される。
【0021】
イベントツリー3では、進展キーKの数がnであったとすると、理論上、2n通りのシナリオが作成されることになるが、実際にはその数は2nよりも少なくなる。例えば、初期対応(消化器で初期消火に成功する:第1の進展キーK1)に成功した場合には、それ以上事故が進展することはないと考えられるので、輸送を継続することが可能であり、図5に示すようにシナリオの展開を省略する。即ち、6個の進展キーK1〜K6を立てた場合には、理論上シナリオの数は64(=26)通りとなるが、本実施形態では例えば22通りとなっている。各シナリオには例えば識別番号が付されている。
【0022】
イベントツリー3は記憶装置4に記憶されている。なお、イベントツリー3を図に表す場合には、図5に示すように、シナリオの展開の最後(図では右端)に備考欄(コメント欄)を設け、事故の内容の簡単な説明(コメント13)を付記することが好ましい。このようにすることで、各シナリオの理解が容易になる。
【0023】
訓練システム1は、例えばコンピュータ6と、コンピュータ6を操作するキーボードやマウス等の入力装置7と、コンピュータ6が作成したCG(コンピュータ・グラフィックス)を表示するモニタ等の出力装置8を備えている。また、コンピュータ6は、少なくとも1つのCPUやMPUなどの中央演算装置と、データの入出力を行うインターフェースと、プログラムやデータを記憶する記憶装置4を備えており、コンピュータ6と所定の制御ないし演算プログラムによって、シミュレーション手段5や後述する選択手段9を実現している。即ち、中央演算装置は、メモリに記憶されたOS等の制御プログラム、三次元画像を表示しながら訓練を行う手順などを規定したプログラム、三次元画像に関するデータやその他の所要データ等により、シミュレーション手段5、選択手段9を実現している。
【0024】
この訓練システム1は、イベントツリー3によって形成される複数のシナリオのうち、展開する一のシナリオを指定するデータを入力する入力装置7を備えており、シミュレーション手段5は、入力装置7からの入力データによって選択されたシナリオを展開する。即ち、管理者又は訓練者は入力装置7を操作して訓練を行うシナリオを直接選択することができる。
【0025】
また、訓練システム1は、イベントツリー3により形成される複数のシナリオの中から一のシナリオを無作為に選択する選択手段9を備えており、シミュレーション手段5は選択手段9が選択したシナリオを展開する。選択手段9が訓練を行うシナリオを選択するので、管理者や訓練者の恣意を排除して訓練を行うシナリオを自動的に選択することができる。選択手段9は、例えば乱数Aを発生させる機能や、四則演算を行う機能等を有している。
【0026】
また、訓練システム1は、進展キーK1〜K6の分岐確率P(1)〜P(6)を記憶装置4に記憶しており、シミュレーション手段5は分岐確率P(1)〜P(6)を参照して展開するシナリオを形成し選択する。即ち、イベントツリー3の進展キーK1〜K6に分岐確率P(1)〜P(6)を関連づけており、シナリオを構築する場合に参照している。このようにすることで、分岐確率P(1)〜P(6)を反映したシナリオ選択がなされるので、管理者や訓練者の恣意を排除して訓練を行うシナリオを自動的に選択することができる。
【0027】
進展キーK1〜K6の分岐確率P(1)〜P(6)としては、既存のデータがある場合にはそれを使用する。また、既存のデータが無い場合であっても準用可能なデータがあるときにはそれを使用する。準用可能なデータとしては、例えば、同種のケースや類似ケースの分岐確率(例えば同種の機器類の故障確率、関連する文献に記載されているデータ等)などがある。さらに、既存のデータや準用可能なデータが無い場合であっても、フォールトツリーの考え方を利用して分岐確率P(1)〜P(6)を求めることができる。フォールトツリーは、各キー事象の原因を遡って分析していくもので、最終的に「基本事象」、あるいは何らかの事情でそれ以上展開できない「非展開中間事象」まで分解される。さらに、多人数へのアンケート法(経験的に確率既知の事象Aより起こり易いが、同じく確率既知の事象Bよりは起こり難いとのアンケート結果に基づき確率未知の事象Cの確率を求める方法)によっても分岐確率を求めることができる。
【0028】
本実施形態では、進展キーK1〜K6の分岐確率P(1)〜P(6)を次のようにして求めている。なお、分岐確率P(1)〜P(6)の計算にあたっては各進展キーK1〜K6が独立であることが前提となる。
【0029】
第1の進展キー「消化器で初期消火に成功する」K1の分岐確率P(1)は、例えばフォールトツリーの考え方を利用して求める。図6に分岐確率P(1)を求めるフォールトツリー図を示す。消化器を使用して初期消火に成功する確率は、消化器を携行している確率Paと、携行している消化器が作動する確率Pbとの論理積(and条件)で示される。即ち、第1の進展キーK1の分岐確率P(1)はPaPb(例えば、0.855)となる。
【0030】
第2の進展キー「外部に無線連絡できる」K2の分岐確率P(2)は、例えばフォールトツリーの考え方を利用して求める。図7に分岐確率P(2)を求めるフォールトツリー図を示す。外部との無線連絡に成功する確率は、無線機を携行している確率Pcと、無線機が作動する確率Pdとの論理積で示される。また、無線機が作動する確率Pdは、無線が作動しない確率(1−Pd)に基づいて求めており、無線機が作動しない確率(1−Pd)は、無線機の点検で故障を発見できない確率Peと、無線機が故障する確率Pfとの論理積で示される。即ち、第2の進展キーK2の分岐確率P(2)はPcPd=Pc(1−PePf)となる。分岐確率P(2)は、例えば、0.900である。
【0031】
第3の進展キー「スプリンクラーで消火できる」K3の分岐確率P(3)は、例えば、室内スプリンクラーについての統計データを準用する。分岐確率P(3)は、例えば0.95である。
【0032】
第4の進展キー「周囲に可燃物が無い」K4の分岐確率P(4)は、例えば危険物車両の通行確率に基づいて算出する。即ち、危険物車両の通行確率がPgであるとすると、分岐確率P(4)は(1−Pg)となる。分岐確率P(4)は、例えば0.96である。
【0033】
第5の進展キー「輸送容器から漏洩しない」K5の分岐確率P(5)は、例えば一般危険物輸送の漏洩事故率Phを準用する。分岐確率P(5)は、例えば0.9999997である。
【0034】
第6の進展キー「避難に成功する」K6の分岐確率P(6)は、例えばフォールトツリーの考え方を利用して求める。図8に分岐確率P(6)を求めるフォールトツリー図を示す。避難に成功する(非常口から脱出できる)確率は、非常口が故障していない確率Piと、故障を発見して修理する確率Pjとの論理和(or条件)で示される。また、非常口の故障を発見して修理する確率Pjは、非常口の故障を発見する確率Pkと、非常口が故障する確率Plとの論理積で示される。即ち、第6の進展キーK6の分岐確率P(6)はPi+Pj−PiPj(=Pi+PkPl−PiPkPl)となる。分岐確率P(6)は、例えば0.99995である。
【0035】
本実施形態の訓練システム1は、図2に示すように3つの訓練モード、具体的には任意選択モード10、均等確率選択モード11、分岐確率選択モード12を有している。管理者又は訓練者は、入力装置7を操作して目的にあった選択モード10〜12を選ぶことができる。コンピュータ6のシミュレーション手段5は、選んだモードの訓練プログラムを実行する。
【0036】
任意選択モード10では、訓練を行うシナリオを管理者又は訓練者が恣意的に直接選択することができる。例えば、管理者又は訓練者が入力装置7を使用してシナリオの識別番号を直接入力(キーボードの場合)又はシナリオに対応するアイコンをクリックする(マウスの場合)と、シミュレーション手段5は入力された識別番号(入力データ)に対応するシナリオ、又はクリックされたアイコンが関連づけられているシナリオ識別番号(入力データ)に対応するシナリオに即して所定のCGデータを記憶装置4から次々に読み出し、CGの訓練画像・映像を作成してモニタ8に順次表示する。訓練者は、モニタ8に表示されたCGを見ながら仮想的に再現された事故や災害などを擬似的に体験し、入力装置7を操作してその対処などを体験学習する。また、訓練者の訓練データは記憶装置4に保存され、後に検証することができる。
【0037】
任意選択モード10では、想定外や実際には滅多に起きない事故やエラーに関するシナリオを管理者又は訓練者が直接指定することができるので、想定外や滅多に起きない事故やエラーについての訓練を効率良く行うことができる。
【0038】
均等確率選択モード11では、訓練を行うシナリオを選択手段9が管理者や訓練者の恣意を完全に排除して等しい確率で自動的に選択する。選択手段9は、ランダムサンプリングにより、各シナリオの発生確率を均等に設定する。例えば、図9に示すように、乱数A(0〜99)を発生させ、この乱数Aをシナリオ数(本実施形態では22)で除して(A/N)、商と剰余Bを求める。このBに1を加える(B+1)ことにより、1〜22の値を求めることができるので、この値に対応する識別番号のシナリオを選択する。シミュレーション手段5は選択手段9が選択したシナリオに即して所定のCGデータを次々に読み出し、CGの訓練画像・映像を作成してモニタ8に順次表示する。訓練者は、モニタ8に表示されたCGを見ながら仮想的に再現された事故や災害などを擬似的に体験し、入力装置7を操作してその対処などを体験学習する。また、訓練者の訓練データは記憶装置4に保存され、後に検証することができる。
【0039】
均等確率選択モード11では、訓練回数(あるいは訓練人数)をある程度多くすることで、訓練者の集団全体で考えると、22通りのシナリオについて均等な確率で訓練を行うことができる。
【0040】
均等確率選択モード11では、想定外や実際には滅多に起きない事故やエラーに関するシナリオを、他のシナリオと等しい確率で選択できるので、想定外や滅多に起きない事故やエラーに関する訓練を自動で効率良く行うことができる。
【0041】
分岐確率選択モード12では、管理者や訓練者の恣意を完全に排除し、分岐確率P(1)〜P(6)を参照して訓練を行うシナリオを自動的に選択する。
【0042】
例えば図10に示すように、まず最初に、シミュレーション手段5はモンテカルロ計算手法を用いて、6つの進展キーK1〜K6の「はい」(以下、Yという)と「いいえ」(以下、Nという)の組み合わせを求める。つまり、予め進展キーK1〜K6に分岐確率P(1)〜P(6)を関連づけておき、各進展キーK1〜K6のそれぞれがYであるか、Nであるかを分岐確率P(1)〜P(6)に基づいて求める。このとき、求めたYとNの組み合わせが、イベントツリー3の各進展キーK1〜K6のYとNの組み合わせと一致しない場合、換言すると、22通りのシナリオのいずれとも一致しない場合には、再度組み合わせを求め直す。
【0043】
そして、求めたYとNの組み合わせを22通りのシナリオに照合し、YとNのパターンが一致するシナリオに即して訓練を行う。例えば、求めた組み合わせが「N,Y,N,Y,N,Y」であったとすると、即ち、第1の進展キーK1がN、第2の進展キーK2がY、第3の進展キーK3がN、第4の進展キーK4がY、第5の進展キーK5がN、第6の進展キーK6がYであったとすると、YとNのパターンが22通りのシナリオのうち図5に示す上から7番目のシナリオに一致するので、7番目のシナリオに即して訓練を行う。つまり、シミュレーション手段5は7番目のシナリオに即して所定のCGデータを次々に読み出し、CGの訓練画像・映像を作成してモニタ8に順次表示する。訓練者は、モニタ8に表示されたCGを見ながら仮想的に再現された事故や災害などを擬似的に体験し、入力装置7を操作してその対処などを体験学習する。また、訓練者の訓練データは記憶装置4に保存され、後に検証することができる。
【0044】
分岐確率選択モード12では、訓練回数(あるいは訓練人数)をある程度多くすることで、訓練者の集団全体で考えると、シナリオの選択が分岐確率を反映したものとなる。このため、分岐確率選択モード12では、訓練対象の事象の実態に即してシナリオを選択することができ、日常的な故障やエラーについての訓練を行う確率が高く、より実態に近い状況の訓練を自動で効率良く行うことができる。
【0045】
各選択モード10〜12を繰り返し行うことで、訓練を繰り返し行うことができる。
【0046】
このように訓練システム1では3つの訓練モード10〜12を有しており、目的に応じて訓練モード10〜12を選ぶことができるので、効率良く訓練を行うことができる。
【0047】
また、この訓練システム1では、イベントツリー3の分岐経路に沿って形成されたシナリオに即して訓練を行うので、過去の経験や知識にはない想定外の状況についても訓練を行うことができる。即ち、イベントツリー3の分岐経路に沿って複数のシナリオを構築しているので、過去の経験や知識にはない想定外の状況についてもシナリオを構築することができ、このシナリオに即して訓練を行うことができる。
【0048】
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
【0049】
例えば、上述の説明では、訓練システム1が3つの訓練モード10〜12を有していたが、必ずしも3つの訓練モードの全てを有している必要はない。
【0050】
また、分岐確率選択モード12において、求めた分岐確率P(1)〜P(6)を増減調整しても良い。即ち、求めた分岐確率を意図的に大きくしたり、あるいは小さくし、シナリオの選択をある程度操作するようにしても良い。例えば、ある進展キーKの分岐確率PをN側(過酷な事故が起こる側)に拡大調整(例えば、確率値を0.1程度に調整)しておくことでモンテカルロ法の自動計算を用いながら、滅多に起きない事故の体験訓練を頻繁に行うことができる。即ち、加重サンプリング法を利用しても良い。
【0051】
また、分岐確率選択モード12において、分岐確率Pを意図的に所定の値に決めても良い。
【0052】
また、上述の説明では、シミュレーション手段5はCGの訓練画像・映像をモニタ8に表示するようにしていたが、CGの画像・映像に代えて、実際に撮影した画像・映像等をモニタ8に表示するようにしても良い。
【0053】
また、本発明の訓練システム1を事故以外の事象、例えばプラントの運転や交通機関の運転などの訓練に適用しても良く、その他の訓練に適用しても良い。さらに、実際の訓練を直接の目的としたものではないが、運転技術、操縦技術、操作技術、制御技術などを競う運転ゲーム、シューティングゲームなどのシミュレーションゲーム、アクションゲーム等に適用しても良い。
【0054】
【実施例】
放射性廃棄物のトラック輸送の訓練システムを試作した。
【0055】
(機器構成)
試作の訓練システムは、主として以下の機器で構成される。即ち、計算器:ONYX2、VR(バーチャルリアリティ)開発実行ツール:World Tool Kit UNIX版、表示装置:CRT、入力装置:マウスである。また、パーソナルコンピュータへの移植版では、例えば、CPU:Pentium4クラス、RAM:512MB、グラフィックボード:NVIDIA製 Quadro4を備えるパーソナルコンピュータを使用した。この場合、VR開発実行ツール:World Tool Kit Windows NT版である。
【0056】
(対象事故シナリオの作成)
トンネル内の自車出火を「初期事象」として、図5に示した複数の進展キーによりイベントツリー分析を行うことにより事故の進展を分析し、訓練シナリオを作成した。事故シナリオの検討にイベントツリー分析を導入することにより論理的かつ体系的な訓練シナリオを構築できる。
【0057】
(訓練プログラムの構成)
試作の訓練システムはVR技術を用いることにより、放射性物質輸送などの緊急時における対応、あるいは意志決定支援を円滑に実施するための教育訓練用プログラムである。さらに、管理者が条件設定できるものとして、以下の3プログラムにより構成されている。
▲1▼ 訓練内容・条件設定プログラム(管理者用)
▲2▼ 緊急時対応訓練プログラム(訓練者用)
▲3▼ 訓練結果確認プログラム(管理者・訓練者共用)
【0058】
試作の訓練システムでは、i)管理者が訓練に先立って条件設定できるようにする機能(上記▲1▼プログラム)、ii)訓練者が単独で体験・操作できる機能(上記▲2▼プログラム)を備えており、さらにiii)管理者の主導のもと訓練者が結果をレビューし関連知識を学習するための機能(上記▲3▼プログラム)も実現している。
【0059】
(VRシーンと設定機能)
緊急時対応訓練プログラム中のVRシーンとしては、1)通常の運行業務下での点検シーン、2)走行シーン、3)トンネル火災時緊急時対応に関わる火災発見・消火・連絡等のアクションを行うシーンを設定した。試作の訓練システムでは、緊急時対応のみならず今後の通常業務への適用も視野に入れて、試行的に、輸送に関わる通常業務のうち「出発前の点検作業」と「携行品の選択作業」も訓練プログラムに組み込んだ(上記i)。
【0060】
図5のイベントツリーと、後述するトンネル内での訓練者のアクションとをリンクさせたGUI形式の訓練シナリオ設定画面が用意されている。これにより管理者は、訓練開始時に画面上で適宜選択することにより、訓練シナリオの設定を行うことができる。
【0061】
(訓練プログラムのフローと機能)
緊急時対応訓練プログラム中の処理の流れは、一連の1)表示用インターフェイスウィンドウの生成、2)車両・トンネルなどオブジェクトの読み込み、3)VR空間の生成、4)アクション処理の設定まで行った上で、訓練者の様々な行動(消火作業や視点移動など)に対応して、5)VR処理の繰り返しを行っている。ここで、VR処理とは、オブジェクトの状態・位置の計算、訓練者のアクションの判定、訓練者の移動軌跡の計算、視点変更およびこれら全てを反映したVR空間の三次元描画をさす。
【0062】
試作の訓練システムでは、上記の点検シーンおよびトンネル内対応訓練シーンにおける訓練者それぞれのアクションの履歴(ログ)をリアルタイムかつバックグラウンドで記録し、訓練終了後のブリーフィング時にこれを再生確認できるようになっている。具体的には、訓練の条件、VR空間における訓練者のアクションとその結果(火災状態)がファイル(datファイルと称す)として表される。また、VR空間における訓練者の行動(消火作業、無線連絡など)の座標位置と実行順序を記したファイル(actファイルと称す)とVR空間を移動した軌跡のファイル(pathファイルと称す)が保存される。
【0063】
(訓練の中断と再開機能)
訓練中に何らかの理由でプログラムを中断する必要が生じた場合に対応できるよう、中断機能と中断箇所からの復帰再開機能を付加した。なお、これらの履歴も記録される。
【0064】
(意志決定支援用データ集の構築)
訓練の過程では、意志決定の訓練支援あるいは輸送業務全般の学習参考用に、輸送のルート、点検項目、輸送物(積み荷)、緊急時対応マニュアル、原子力関連情報、輸送にともなうリスクの評価方法とその結果などに関するデータ集を構築した。これらの情報は、メニューで選択することによりウェブブラウザー画面上で呼び出すことができる。
【0065】
(訓練の流れ)
管理者による訓練シナリオの設定が行われると、緊急時対応訓練プログラムが起動し、以下のような流れによって訓練が進行する。
【0066】
点検シーンでは、車両周辺をウォークスルーしながら、タイヤ、燃料タンク、ブレーキ、ハンドル等の車両各部点検ならびに輸送物と両端の架台(支持装置)の点検を行うこととし、点検箇所についてはマウスクリックによりオブジェクトの色が赤く変化するよう設定した。このほか、携行品(消化器、無線機、放射線検出器)を取得するため、車両の後方にある倉庫内にウォークスルーして入り込んだ上で、マウス操作により取得行為を行う。
【0067】
続いて、点検が終了して運転席のスタートボタンを押すことにより、自動的に高速道路堀割区間を移動するシーンに切り替わる。自車両のほか追い越し車線を走行する車両ならびに対向車線を走行する車両は、自動パスにより移動するため、訓練者が操作する場面は無い。トンネル突入後、約30秒経過すると、運転席に火災発生を告知するサインボードが表示される。
【0068】
訓練者がサインボードをクリックして確認すると、自動的にトンネル内緊急時対応シーンに切り替わる。ここで、訓練者は運転席から外部に出て火災の状況を確認し、携行する消化器による初期消火作業を行う。ただし、設定したシナリオに応じて、他の可燃物積載車両など必要なオブジェクトの読み込みと描画が行われる。訓練者は続けてスプリンクラーの起動操作を行い、最終的に鎮火するか否かにかかわらず、無線機による連絡業務、放射線検出器による計測業務を行い、車両または非常口から脱出する。以上のアクションを実施すると、訓練が自動的に終了する。
【0069】
(訓練終了後のブリーフィング)
訓練終了後に、管理者と訓練者で結果のブリーフィング(訓練状況の確認)を行うため、訓練結果確認プログラムを作成した。本プログラムは、緊急時対応訓練プログラムで実施された訓練結果の履歴(シナリオの設定、点検・携行品の取得の有無、対応手順、消化状況)を、画面上で確認できるようにするものである。さらに、訓練状況をVRシーンとして再生する機能を有する。すなわち、緊急時対応訓練プログラムによって保存されたdatファイルおよびpathファイルを読み込み、訓練シナリオの設定状況、走行前点検シーンでの点検実施・非実施箇所、携行機材の取得状況ならびにトンネル火災時の緊急時対応状況等(例えば携行機材の使用順序)の訓練結果概要を表示する。
【0070】
(支援用関連情報データ集)
試作の訓練システムでは、訓練時の意志決定支援および学習用に、輸送に関する下記項目の関連情報データ集を作成し、前述した訓練結果確認プログラムの実行時に、ウェブブラウザにより参照できるようにした。データ集に収録した項目は、車両情報、輸送物情報、輸送ルート、仕業点検項目、携行機材、交通統計、想定事故シナリオ、緊急時対応マニュアル、輸送物の安全性に関する技術資料である。
【0071】
(まとめ)
本訓練システムの設計・開発と評価を通じて、VRを緊急時対応をはじめとする産業分野での各種業務の訓練システムに活用する見通しを得た。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の訓練システムでは、過去に発生していなくても将来発生する可能性のある想定外の展開についても訓練を行うことができる。
【0075】
また、請求項1記載の訓練システムでは、実際の事象に即したシナリオの選び方で訓練を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した訓練システムの実施形態の一例を概念的に示すブロック図である。
【図2】同訓練システムのシナリオの選択を示す流れ図である。
【図3】輸送中に想定される主な事故シナリオを示す図である。
【図4】輸送中に想定される主なトンネル火災事故シナリオを示す図である。
【図5】イベントツリーを示す概念図である。
【図6】第1の進展キーの分岐確率を求める概念図である。
【図7】第2の進展キーの分岐確率を求める概念図である。
【図8】第6の進展キーの分岐確率を求める概念図である。
【図9】均等確率選択モードのシナリオ選択の概念図である。
【図10】分岐確率選択モードのシナリオ選択の概念図である。
【符号の説明】
1 訓練システム
2 初期事象
3 イベントツリー
4 記憶装置
5 シミュレーション手段
7 入力装置
9 選択手段
K 進展キー
P 分岐確率
Claims (1)
- 訓練対象となる事象の進展を擬似的に再現する訓練システムであって、初期事象と時系列順に並べられた複数の進展キーとを有して前記初期事象から前記複数の進展キーのうち最後の進展キーまでの分岐経路によって構成されるイベントツリー並びに前記進展キー毎の分岐確率を記憶する記憶装置と、該記憶装置に記憶された前記分岐確率に基づいて前記初期事象から前記最後の進展キーまでの進展キーの組み合わせを求めると共に前記記憶装置に記憶された前記イベントツリーの前記初期事象から最後の進展キーまでの分岐経路に沿って構築される複数のシナリオの中から前記進展キーの組み合わせと一致するシナリオを展開するシミュレーション手段とを備えることを特徴とする訓練システム。
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