JP4186672B2 - 歯付ベルト - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送用および動力伝達用の歯付ベルトに係り、さらに詳しくは、ベルト交換時に無端(エンドレス)状のベルト本体を簡易に分断できかつ組立作業も簡易化できてメンテナンス作業の能率化が図られる歯付ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】
搬送ベルトや動力伝達ベルトは、受動側および駆動側機械装置の歯車(型車)間のピッチに合わせて捲回するのに必要な長さに切り揃え、その長さ両端を熱融着などで接合して無端ベルトとして製作するのが一般的である。かかる無端ベルトが経時使用によって摩耗や損傷などして新旧取り替えの必要が生じると、機械側型車を分解して無端ベルトを取り外すようにしている。
【0003】
ところで、そうした熱融着などで接合して無端ベルトとする従来の歯付ベルトにあっては、修理分解などメンテナンス時に機械側型車を分解しなければ無端ベルトを取り外せないため、無端状にする際の接合コストが高くなるばかりではなく、修理分解などのメンテナンス作業に非常な手間とコストがかかるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、修理分解などのメンテナンス時に、分解・組立が容易にできてメンテナンスコストを大幅に削減し得る歯付ベルトを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る歯付ベルトは、機械側型車間に捲回できる長さ寸法の帯状のベルト本体の全長にわたって、その一面側に歯を所要ピッチで設けかつ他面側の背面を平坦に成形した歯付ベルトにおいて、ベルト本体の両端部の一面側に設けた歯にベルト幅方向へ止め具溝が形成され、この止め具溝に複数のボルト通し孔が設けられ、ベルト本体両端部にそれぞれ複数本の接合腕を設け、これら接合腕同士を組合せる凹凸方式で、ベルト本体両端部を仮組み接合した状態で、止め具溝に係合するだけの長さと幅の細長い本体よりなり、その両端部の内側に 2 つの雌ねじを形成した円筒状の係合突起が設けられた止め具を、止め具溝に係合させかつ他面側の平坦な背面からベルト幅方向に細長い背板を当接させてそれら止め具と背板を結合ボルトで共締めすることにより、ベルト本体両端部を接合して無端状に形成させている。ベルト本体両端部における仮組み接合した状態は、ベルト本体両端部にそれぞれ複数本の接合腕を設け、これら接合腕同士を組合せる凹凸方式で形成される。
【0006】
以上の構成により、機械の経時運転によってベルト本体に摩耗や損傷が生じて交換を要する場合、メンテナンス作業としてベルト本体の接合部である一端部と他端部を結合して無端状としている接合ボルトを緩め、この結合ボルトで共締めしている止め具と背板を分解してベルト本体両端部を分離することにより、機械側型車からベルト本体を簡易に取り外せることができる。したがって、ベルト本体両端部において接合強度が高められるばかりではなく、従来のように機械側を分解する手間が省け、また組み立ても逆手順で容易かつ迅速に行われるので作業コストを低減できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
搬送や動力伝達に用いられる本発明にかかる歯付ベルトの実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0008】
図1は本実施の形態による歯付ベルト1を無端状に接合する態様を示す斜視図であり、図2〜3は、機械側型車間のピッチに合わせた捲回長さに帯状のベルト本体2を切り揃え、そのベルト本体2を両端で接合して無端状にする態様を示すベルト本体の一面側(a)と他面側(b)の平面図である。ベルト本体2の一面側には、その全長にわたって機械側型車に噛合する歯3が同一ピッチで形成されている。また、その背面の他面側は平坦面4に形成されている。ベルト本体2の両端の接合部の一方と他方は、それぞれ対向させて組み合わせるだけの長さと幅寸法に形成され、かつ歯3を同一ピッチで設けた2本平行の接合腕5a,5bと、そして3本平行の接合腕6a,6b,6cとからなっている。一方の接合腕5a,5bの各歯3には、それぞれボルト通し孔5cが背面の平坦面4側まで貫通して設けてある。また、それらボルト通し孔5cに連通して歯3の山部に溝5dが形成され、この溝5dに連結する同様な溝6dが他方の接合腕6a,6b,6cの各歯3にも形成されている。すなわち、図1および図3(a),(b)に示すように、両端の接合腕5a,5bと接合腕6a,6b,6cとを凹凸方式で組み合わせると、1つの歯3において、ベルト幅方向の両側に2つのボルト通し孔5cを有し、またベルト幅寸法のほぼ一杯の長さを有する1条の止め具溝7(溝5dと溝6dが連接した)が形成されるようになっている。
【0009】
また、図4は、ボルト通し孔5cと止め具溝7に対応する形状に成形された止め具10を示す平面図(a)と中心線断面図(b)と側面図(c)である。すなわち、この止め具10は止め具溝7に係合するだけの長さと幅の細長い本体11を有し、その両端部の内側に2つの雌ねじ13を形成した円筒状の係合突起12が設けられている。さらに、その本体11の両端にはT字形に当て止め部14,14が設けられている。図1に示すように、かかる止め具10をベルト本体2側の止め具溝7に係合させることにより、両端の当て止め部14,14が外側2本の接合腕6a,6cを外側から押さえつけて、2本の接合腕6a,6cが外方へ曲がらないように拘束するとともに、止め具10を止め具溝7に規制して位置決めするようになっている。当て止め部14,14のそうした機能をより効果的にするために、外側2本の接合腕6a,6cの対応位置に位置決め段部8a,8cを設けておくことができる。
【0010】
なお、以上の形状および機能を備えたベルト本体2は、一面側の歯3の歯形形成と併せて、両端の接合個所となる一方の平行2本の接合腕5a,5bと他方の平行3本の接合腕6a,6b,6cは、同時に打ち抜き成形などされる。ベルト本体2の材質については特に限定されない。また、単体部品として準備される止め具10についても、所要の強度や剛性を備えた材質であれば特に限定されない。
【0011】
一方、図5は、かかる止め具10の1つずつに対応して同様に接合部品として準備される、ベルト幅方向に細長い背板20を示す平面図(a)と中心線断面図(b)である。止め具10と協働する大きさの矩形状に成形された背板20は、その長手方向2つの通し孔21が設けられ、各通し孔21には面取り22がなされている。この背板20の材質についても特に限定されない。
【0012】
したがって、図6に示すように、以上の歯付ベルト1を機械側型車間に捲回して実機使用する際、両端の接合腕を互いに組みあわせて凹凸接続することにより無端(エンドレス)化される。接合個所の接合強度と位置決め精度が、止め具10と背板20でもって強化される。図1に示すように、仮組み状態の接合個所の各歯3では止め具溝7に止め具10を落とし込んで係合させる。止め具10の両側2つの係合突起12,12は、接合腕5a,5bの両側2つのボルト通し孔5c,5cに挿通して係合させる。その際、ベルト本体2の背面側平坦面4に背板20が添い当てられ、その背板20の通し孔21に接合ボルト30を通し、止め具10の係合突起12,12の各雌ねじ13にねじ込む。
【0013】
図7に示すように、接合ボルト30を用いて止め具10と背板20を共締めすることにより、一方側の接合腕5a,5bと他方側の接合腕6a,6b,6cからなるベルト本体両端部が互いに強固に接合される。その際、最外側に位置する2つの接合腕6a,6bは、止め具10の両端の当て止め部14,14によって外側から押え込まれて拘束されているので、稼働中に外側に曲がったり湾曲したりする不都合はない。
【0014】
なお、上記実施の形態で示された止め具10の変形例として、図8に示す実施の形態も可能である。この場合、止め具10の背面側の表面から突出した多数の係止爪15を横並びに設けた構造である。そうした係止爪15を設けることにより、組立断面図の図9に示すように、接合腕5a,5bと6a,6ab,6cからなるベルト本体両端部との食いつきが高まり、稼働中に止め具10の位置ずれなどを防止したり、ベルト本体両端部の接合が解けるのを防ぐのに大きな効果が得られる。
【0015】
なお、図7および図8から明らかなように、接合ボルト30の頭部31とねじ部31はいずれもベルト本体2側の一面側および他面側から突出することなく、両面と面一かもしくは多少没するように設定されている。
【0016】
【発明の効果】
本発明にかかる歯付ベルトは、ベルト本体に摩耗や損傷が生じて交換を要する場合、メンテナンス作業としてベルト本体の一端側と他端側を結合して無端状にしている接合ボルトと止め具、背板を分解することにより、機械側型車からベルト本体を容易に取り外せるので従来のように機械側を分解する手間が省け、また逆に組立作業も容易に行えるのでメンテナンス作業の能率が大幅に高められ、それに必要な作業コストを低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る歯付ベルトにおいて、帯状に成形されたそのベルト本体の一端側と他端側を止め具と背板と接合ボルトで接合して無端状に組み立てる実施の形態を示す斜視図である。
【図2】かかる実施の形態のベルト本体において、一端側と他端側を互い違いに組み立てる前段階を示す一面側(a)と他面側(b)のそれぞれ平面図である。
【図3】その互い違いに組み立てた仮組み状態を示す一面側(a)と他面側(b)のそれぞれ平面図である。
【図4】接合部品である止め具を示す平面図(a)、中心線断面図(b)および側面図(c)である。
【図5】同じく接合部品である背板を示す平面図(a)および中心線断面図(b)である。
【図6】接合部品によって接合された組立状態を示す一面側(a)と他面側(b)のそれぞれ平面図である。
【図7】その側面図(a)と、A−A線断面による組立側面断面図(b)である。
【図8】止め具の他の実施の形態を示す平面図(a)、中心線断面図(b)および側面図(c)である。
【図9】図8の実施の形態を示す組立側面断面図である。
【符号の説明】
1 歯付ベルト
2 ベルト本体
3 歯
4 平坦面
5a,5b 一方側の接合腕
5c ボルト通し孔
5d 溝
6a〜6c 他方側の接合腕
6d 溝
7 止め具溝
8a,8c 位置決め段部
10 止め具
11 本体
12 係止突起
13 雌ねじ
14 当て止め部
15 係止爪
20 背板
21 通し孔
30 接合ボルト
Claims (3)
- 機械側型車間に捲回できる長さ寸法の帯状のベルト本体の全長にわたって、その一面側に歯を所要ピッチで設けかつ他面側の背面を平坦に成形した歯付ベルトにおいて、ベルト本体の両端部の一面側に設けた歯にベルト幅方向へ止め具溝が形成され、この止め具溝に複数のボルト通し孔が設けられ、ベルト本体両端部にそれぞれ複数本の接合腕を設け、これら接合腕同士を組合せる凹凸方式で、ベルト本体両端部を仮組み接合した状態で、止め具溝に係合するだけの長さと幅の細長い本体よりなり、その両端部の内側に 2 つの雌ねじを形成した円筒状の係合突起が設けられた止め具を、止め具溝に係合させかつ他面側の平坦な背面からベルト幅方向に細長い背板を当接させてそれら止め具と背板を接合ボルトで共締めすることにより、ベルト本体両端部を接合して無端状に形成させたことを特徴とする分解可能な歯付ベルト。
- 止め具の両端に当て止め部が設けられ、この当て止め部によってベルト本体両端部を幅方向両側から押さえて拘束することにより位置決めした請求項1記載の歯付ベルト。
- 止め具の背面側の表面から突出した多数の係止爪が横並びに設けられた止め具が用いられた請求項1または2記載の歯付ベルト。
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